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特許7022098パチンコ台の傾斜調整システムおよびパチンコ台の傾斜調整ユニット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】パチンコ台の傾斜調整システムおよびパチンコ台の傾斜調整ユニット
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20220209BHJP
【FI】
A63F7/02 349A
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019073152
(22)【出願日】2019-03-17
(65)【公開番号】P2020146427
(43)【公開日】2020-09-17
【審査請求日】2021-02-11
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、権利譲渡・実施許諾の用意がある。
(73)【特許権者】
【識別番号】504191246
【氏名又は名称】稲月 正
(72)【発明者】
【氏名】稲月 正
【審査官】平井 隼人
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-217157(JP,A)
【文献】特開2018-201693(JP,A)
【文献】特開2017-153951(JP,A)
【文献】特開2016-013405(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パチンコ島の天板に止着する止着部を備え、前端および後端には枢支部を形成した支持板と、
枢支部の内側に横架枢着し、螺子部に連結ナットを螺着した横架ボルトと、
支持板の上方もしくは左右一側方にモーターの止着部が臨むようにして、支持板に取付けられたモーター取付け板と、
モーター取付け板の止着部に止着して、支持板の上方もしくは、左右一側方に配置されたモーターと、
モーターには駆動ギヤを設けるとともに、横架ボルトには従動ギヤを設け、
ギヤ相互を歯合した上記構成の傾斜調整手段と、
パチンコ台枠の上部板を装着する装着部を備え、上記傾斜調整手段の下方に配置して、傾斜調整手段の連結ナットに、上下移動自在に連結した上部取付け手段とで構成され、
モーターの駆動で、パチンコ台枠を前後に移動して、パチンコ台の傾斜を調整することを特徴とする、パチンコ台の傾斜調整ユニット。
【請求項2】
前記パチンコ台枠の上部取付け手段は、
前端部にパチンコ台枠の上部板を装着する装着部を形成し、後端部両側には、縦長の長穴を有するスライド部を一体に立ち上げた連結板で構成し、
連結板のスライド部を、傾斜調整手段の連結ナットの外側に、スライド自在に設け、
他方、支軸を、スライド部の長穴に挿通するとともに、連結ナットに穿設した軸穴に貫通固着し、
連結板を上下移動自在に傾斜調整手段に連結して、
パチンコ台枠の上部板の上下位置の変化によって、連結板が上下に移動対応するようにしたことを特徴とする、前記請求項1記載のパチンコ台の傾斜調整ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はパチンコ台を、所定の傾斜でパチンコ島に取付ける傾斜調整システムと、この傾斜を調整する傾斜調整ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ台は、パチンコ店内に配置されたパチンコ島に、後方へ傾いた傾斜で設置される。
而して、この傾斜角度は後方へ1°以内と規定され、さらに機種によって夫々の傾斜角度が推奨されている。
パチンコ台をパチンコ島に取付けるには、先ず、パチンコ島にパチンコ台枠を装着し、このパチンコ台枠に、パチンコ台を開閉自在として取付ける。
このパチンコ台枠の取付けを、釘やビス等の取付け手段で行う場合、台枠の傾斜を確認しながら、この傾斜を保持して取付ける作業は熟練を要する上に正確性に欠け、また、パチンコ台の取付け後に測定したパチンコ台の傾斜が、当初所定の傾斜でない場合、一単取付けしたパチンコ台枠の傾斜を変えることは煩雑な作業となる。
【0003】
一方、パチンコ台枠が所定の傾斜でパチンコ島に装着されていれば、これに取付けられたパチンコ台も同様な傾斜で設置されることになるが、実際にはパチンコ台枠とパチンコ台の傾斜は相違している場合が多い。
上記観点から、パチンコ台をパチンコ島に取付けするにあたり、従前、多様な傾斜調整手段が公知となっており、また、この傾斜調整手段はパチンコ台の取付け手段を兼ね備えている。
当該傾斜調整手段は、パチンコ台枠の設置区画を形成するパチンコ島の天板に設置され、他方、このパチンコ島の下板には、パチンコ台枠の下部取付け手段が設置されている。
パチンコ台をパチンコ島に取付けるには、最初にパチンコ台枠をパチンコ島の設置区画に配置し、この上部板を傾斜調整手段に装着し、下部板を下部取付け手段で装着する。
次いで、パチンコ台枠にパチンコ台を取付け、このパチンコ台の傾斜を測定して、傾斜調整手段を操作し、パチンコ台枠の下部を支点として、他方、上部を前後に移動調整して所定の傾斜に設定する。
上述において、パチンコ台の傾斜を設定するには、パチンコ台枠の上部を装着する傾斜調整手段と、パチンコ台枠の下部を取付ける下部取付け手段と、パチンコ台の傾斜を測定する傾斜測定手段と、前記傾斜調整手段の操作手段とで構成した傾斜調整システムを必要とする。
【0004】
特許文献1は、傾斜調整手段の後端にコントロールワイヤーを接続して、このコントロールワイヤーの操作部をパチンコ島の前面側に設け、他方、パチンコ台の盤面に傾斜測定器を手で当接した状態で、コントロールワイヤーを回転操作して、パチンコ台の傾斜を調整するものである。
【0005】
特許文献2は、パチンコ台の傾斜の調整が、ステッピングモーターと、この制御ボックスおよび、パチンコ台に設置したセンサーで行なわれる。
制御ボックスは、パチンコ島に設置され、対応するパチンコ台1台につき1台づつ設けられ、夫々がパチンコ島内部の電源に接続されている。
また、センサーは、パチンコ台の台枠に設置され、対応するパチンコ台1台につき、同様に1個設けられる。
パチンコ台の傾斜はセンサーで測定され、制御ボックスの制御でステッピングモーターを駆動して、パチンコ台を所定の傾斜に設定する。
上記の操作は、外部より無線の遠隔操作で行なわれ、上記の制御ボックスには、無線信号の受信回路と、センサーの信号でステッピングモーターの回転を制御する制御回路が含まれる。
【0006】
特許文献3は、パチンコ台の傾斜の調整が、シリンダーやモーター等のアクチュエーターと、このコントローラおよび、傾斜測定器で行なわれる。
コントローラがパチンコ台1台につき1台づつ設けられ、センサーも同様に設けられ、従って、パチンコ台の傾斜の測定に、傾斜測定器を用いる以外は、特許文献2と同様である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2012-1157号
【文献】特開2007-259961号
【文献】特開2011-24604号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
パチンコ台が取付けられているパチンコ島の内部は、パチンコ玉の供給レールや、お札の搬送機器等が設置されている。
前記特許文献1では、傾斜調整手段の後端に接続する、コントロールワイヤーの接続自体が、接続スペースが無くて困難な場合が多かった。
また、パチンコ台の傾斜の調整の操作は、パチンコ台の盤面に測定器を手で当て、この測定値を確認しながら、他方、パチンコ島に設けられたコントロールワイヤーを回転操作して行なわれる。
而して、コントロールワイヤーの操作位置は、パチンコ島の上方であるので、傾斜を確認しながらこの操作を同時に行なうことができず、作業効率が悪かった。
また、パチンコ台の盤面に測定器を当てて傾斜を測定する場合、パチンコ台が左右に捩れないように、盤面の左右それぞれにて測定を行なうものであるが、盤面の右半分が、飾り等で覆われて盤面が露出しないパチンコ台が多数あり、当該パチンコ台では傾斜の測定ができなかった。
【0009】
特許文献2は、前述のように制御ボックスおよびセンサーが、パチンコ台1台につき各々1台づつ設置される。
パチンコ台は、一般的なパチンコ店1件につき、300台~400台程度設置されているので、制御ボックスおよびセンサーがパチンコ台と同じ数必要で、また、これらの配線および電源との電気工事も付帯する。
また、センサーはパチンコ台の新台の入れ替えの都度に、付け替え作業が必要である。一方、パチンコ台は機種が多様で寸法形状が夫々異なるので、センサーの取付けにあたり精度を一定とすることが難しい。
【0010】
また、傾斜の調整を無線のリモコンで行なう場合、この出力信号の大小によっては隣接するパチンコ台に影響が及ぶので出力が限定され、他方、リモコンの制御ボックスは、パチンコ台の上方に設置されるので、パチンコ台のうち上部前面に飾り物が出っ張っている機種では、信号が遮断され易く、操作の都度に障害物を避けて椅子に上がるなど、通常の操作では賄えない場合がある。
また、上記の無線リモコンの場合、遊技者が同じ信号のリモコンを用いて不正に操作できる懸念もあった。
特許文献3は、パチンコ台の傾斜の測定を、測定器で行なうので、前記のセンサーを必要としない以外は特許文献2と同様の課題があり、また、この測定器の具体的な構造および傾斜の測定個所などは示されていない。
【0011】
本発明のパチンコ台の傾斜調整システムは、上記に鑑みてなされたもので、上記の従来問題点の解決を目的としている。
即ち、パチンコ台の傾斜調整システムを合理化して、この装置コストおよび付帯する工事等の軽減を計るとともに、傾斜の調整操作においても、誤操作がなく効率良く傾斜の調整ができるパチンコ台の傾斜調整システムを提供することを目的とする。
また、上記の傾斜調整手段が、外部より故意に操作されないようにすることを目的とする。
また、上記のパチンコ台の傾斜調整システムの傾斜調整ユニットが、パチンコ島内部への設置において、他の機器と干渉することなく設置できる傾斜調整ユニットを提供することを目的とする。
また、パチンコ台枠の天板の上下位置の変化に対応できる傾斜調整ユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
パチンコ島の天板に止着する止着部を備え、前端および後端には枢支部を形成した支持板と、枢支部の内側に横架枢着し、螺子部に連結ナットを螺着した横架ボルトと、支持板の上方もしくは左右一側方にモーターの止着部が臨むようにして、支持板に取付けられたモーター取付け板と、モーター取付け板の止着部に止着して、支持板の上方もしくは、左右一側方に配置されたモーターと、モーターには駆動ギヤを設けるとともに、横架ボルトには従動ギヤを設け、ギヤ相互を歯合した上記構成の傾斜調整手段と、パチンコ台枠の上部板を装着する装着部を備え、上記傾斜調整手段の下方に配置して、傾斜調整手段の連結ナットに、上下移動自在に連結した上部取付け手段とで構成され、モーターの駆動で、パチンコ台枠を前後に移動して、パチンコ台の傾斜を調整するようにした。
【0013】
また、前記パチンコ台枠の上部取付け手段は、前端部にパチンコ台枠の上部板を装着する装着部を形成し、後端部両側には、縦長の長穴を有するスライド部を一体に立ち上げた連結板で構成し、連結板のスライド部を、傾斜調整手段の連結ナットの外側に、スライド自在に設け、他方、支軸を、スライド部の長穴に挿通するとともに、連結ナットに穿設した軸穴に貫通固着し、連結板を上下移動自在に傾斜調整手段に連結して、パチンコ台枠の上部板の上下位置の変化によって、連結板が上下に移動対応するようにした。
【発明の効果】
【0020】
この発明のパチンコ台の傾斜調整システムは、上記の構成であり、第1に、パチンコ台の傾斜調整が電動で行なえるようにしたので傾斜調整作業が簡単になった。
また、この傾斜の調整操作を、パチンコ島の外部からの有線リモコンとして、コントローラ(有線リモコンの操作側)に、モーターの制御回路さらには、モーターのバッテリーを設けたので、従来の如く、当該制御回路をパチンコ台1台づつに設ける必要が無く、また、これに付帯する配線および電源工事も無くなり当該システムの合理化が計られる。
また、傾斜の測定にセンサーを使用せずに、傾斜測定器で行なう場合は、上記と同様にして、センサーをパチンコ台1台づつに設ける必要が無く、また、また、パチンコ台のガラス面を傾斜の基準として測定するので傾斜の設定精度も向上する。
また、有線リモコンの受け側となるパチンコ島のコンセントを、普段はパチンコ島の外部から見えないように設置したので、不正やイタズラ等を未然に防止することができる。
また、上記のコンセントは、接続および解除作業が簡易におこなえる場所に設置したので、この有線リモコン接続が簡便となった。
また、有線リモコンのコントローラの操作スイッチを、左右切り替え式としたので、コントローラを小型化できた。
また、パチンコ台の傾斜調整ユニットの、モーターをギヤドモータートとしてこの取付け位置を簡略化したのでユニットが小型化でき、また、モーターの取り付け位置の変更ができるようにしたので、モーターが他の機器類と干渉することなく設置ができるようになった。
また、ギヤドモーターの利用によって、傾斜の調整において間欠的な微調整が可能となり傾斜の設定精度が向上した。
【0021】
また、上記傾斜調整ユニットの、パチンコ台枠の上部取付け手段を、上下移動自在として傾斜調整手段に連結したので、パチンコ台枠の天板の上下位置が変化しても、傾斜調整手段に余計な負荷が加わることがなく、操作を円滑に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】パチンコ島の内部背面図。
図2】パチンコ台の傾斜調整システムを示すパチンコ島の断面図。
図3】上記図2の要部拡大図。
図4】パチンコ台の傾斜調整ユニットの断面図。
図5】上記図4のA-A線に沿う断面図。
図6】傾斜調整ユニットの分解図。
図7】取付け手段の他の実施例を示す分解図。
図8】上記図7の断面図。
図9】取付け手段の他の実施例を示す断面図。
図10】上記図9の分解図。
図11】パチンコ台に傾斜測定手段を取り付けた正面図。
図12】有線リモコンを示す斜視図。
図13】傾斜測定手段の斜視図。
図14】上記図13の平断面図。
図15】コントローラの他の実施例図。
図16】他の傾斜調整ユニットの取付け状態を示す、パチンコ島の内部背面図。
図17】上記図16のB-B線に沿う断面図。
図18】上記図16のC-C線に沿う断面図。
図19】傾斜調整ユニットの他の実施例を示す断面図。
図20】コンセントの、他の設置位置を示すパチンコ島の正面図。
図21】上記図20の要部拡大図。
図22】上記図21のD-D線に沿う断面図。
図23】コントローラの他の実施例を示す斜視図。
図24】有線リモコンのブロック図。
図25】有線リモコンの他の実施例を示すブロック図。
図26】傾斜測定手段の他の実施例を示す断面図。
図27】傾斜測定手段の他の実施例を示す断面図。
図28】上記傾斜調整ユニットを用いた無線リモコンのブロック図
図29】上記図28の概念図
図30】上記図29の断面図
【発明を実施するための形態】
【0023】
この発明は、パチンコ台の傾斜調整システムと、パチンコ台の傾斜調整ユニットに関し、以下、図1図27を参照し、この実施形態を通じて本発明を説明する。
【0024】
図1は、パチンコ島1の内部背面図を示し、このパチンコ島の天板2と、下板3およびこの柱4で形成した設置区画5には、上部板6と、下部板7および、これらと接続する左右の縦桟8とで枡状に構成したパチンコ台枠9が取付けられている。
【0025】
10は傾斜調整手段を示し、パチンコ島1の天板2に止着し、この傾斜調整手段10の下側には、パチンコ台枠9の上部板6を装着した上部取付け手段11が連結されている。
上記の傾斜調整手段10と上部取付け手段11とで、傾斜調整ユニット38を構成している。
また、パチンコ台14は、パチンコ台枠9の前側に開閉自在として取付けられる、
他方、パチンコ台枠9の下部板7は、パチンコ島1の下板3に下部取付け手段12で装着されている。また、下部取付け手段12は、螺子13や釘によって装着する実施例を示しているが、他に取付け器具を装着手段とした実施例を別に示している。
傾斜調整手段10および上部取付け手段11は、パチンコ島1の天板2に、左右一対で配置止着されて、パチンコ台枠9の上部板6の左右の個所を装着し、一方、パチンコ台枠9の下部板7は、下部取付け手段12で、パチンコ島1の下板3に同様の左右個所を装着される。
【0026】
次ぎに、図2によって、パチンコ台14の傾斜調整システムを説明すると、この傾斜調整システムは、パチンコ島1の天板2に止着固定した傾斜調整手段10と、この傾斜調整手段10と連結して、パチンコ台枠9の上部板6を装着する上部取付け手段11と、パチンコ台枠9の下部板7をパチンコ島1の下板3に装着する下部取付け手段12と、上記傾斜調整手段10に結線したコンセント16と、このコンセント16に接続するソケット15を結線し有線リモコンで傾斜調整手段10を操作するコントローラ17と、他方、パチンコ台14のガラス面18に配置して、該ガラス面18の傾斜を測定する傾斜測定手段19および、パチンコ台枠9もしくはパチンコ台14にセンサー162を取付けて傾斜を測定する傾斜測定手段19aとで構成している。
【0027】
上記傾斜調整手段10は、モーター20を備えこの駆動ギヤ21および従動ギヤ22を介して横架ボルト23を枢着し、この横架ボルト23は、下端に上部取付け手段11を連結および固着した連結ナット24を螺着している。
上記に於いて、モーター20の駆動で、連結ナット24および上部板6が前後方向に移動し、パチンコ台14の上部を、他方、パチンコ台枠9の下部を支点として同様に前後方向に移動する。
一方、パチンコ島1は、設置工事の段階で予め所定の傾斜で設置されているので、パチンコ台14の取付けにあたり、この前面をパチンコ島1の前面と面一として取付けた場合、当該パチンコ台14はパチンコ島1と同一の傾斜で取付けられることになる。
【0028】
而して、工事後のパチンコ島1の傾斜は、当該パチンコ台14やその他の機器の取付や経年劣化の影響で変化し易く、パチンコ台14も、機種によって推奨される傾斜があるので、パチンコ台14をパチンコ島1に取り付けるにあたり、現実には傾斜の調整が必要となる。
また、パチンコ台14の傾斜の範囲は、垂直から後方へ1°以内と規定され、この傾斜設定の単位も、一般的にパチンコ台14の上端の前面と、パチンコ島1の天板2の前面との距離で、1.5ミリ単位(5厘単位)としている。
また、この発明では、パチンコ台14の傾斜の測定個所をパチンコ台14のガラス面18とした実施例と、パチンコ台14の台枠9もしくはパチンコ台14自体とした実施例を示している。
【0029】
上記に於いて、パチンコ台14の傾斜を有線リモコンで調整するには、先ず、コントローラ17のソケット15を、パチンコ島1のコンセント16に差込んで接続し、このコントローラ17の操作によってモーター20を駆動すると、パチンコ台枠9の上部は、他方、下部を支点として前後に移動するので、この移動の変化(傾斜角度の変化)を、パチンコ台14のガラス面18に設けた傾斜測定手段19で確認しながら、コントローラ17を操作して、パチンコ台14を所定の傾斜に設定する。
【0030】
また、モーター20に連結した前記横架ボルト23の螺子ピッチを1.5ミリとした場合、この横架ボルト23の1回転で、連結ナット24、上部取付け手段11およびパチンコ台枠9の上部板6を介してパチンコ台14の上端は、前方もしくは後方に1.5ミリ移動して、パチンコ台14の傾斜を変化させる。
実施例では、モーター20をキヤドモーター20aとしている。
このギヤドモーター20aが毎分3,600回転し、また、ギヤ比が1/60であると、このギヤドモーター20は毎分60回転(毎秒1回転)に減速され、また、コントローラ17を1秒間継続して操作することで、横架ボルト23は1回転してパチンコ台14の上端の位置を1.5ミリ(5厘)変化させる。
傾斜測定手段19を、傾斜の変化を気泡管25で測定する実施例では、気泡管25の感度および、該気泡管25に設けた5厘間隔の目盛26の狭小を勘案して、上記コントローラ17の操作を、1秒以下の断続した間欠操作で行なうことで、パチンコ台14を高い精度で所定の傾斜に調整設定することができる。
【0031】
ギヤドモーター20aは、上記の減速作用および、パチンコ台自体が高重量であることによって、慣性の影響が少なく高い精度で停止し、また、断続運転も可能である。
一方、パチンコ台14の入れ替え作業において、パチンコ台枠9の上部板6の巾が狭い機種の場合、上部取付け手段11は最大15ミリ程度の移動が必要となるが、このような広範囲の移動においても、左右10秒程度の操作で調整がおこなえる。
【0032】
図3図12は、コンセント16の設置例を示し、このコンセント16は、パチンコ島1の点検開口27の底板28に、図12で示したように、取付け金具29および螺子30で設置されている。
点検開口27は、上端部を開閉自在に支承された幕板31で、開閉自在に閉塞されるので、このコンセント16も通常は幕板31で閉塞されている。
また、このコンセント16の設置位置は、幕板31で閉塞される範囲、即ち、点検開口27の周縁部であれば、上記個所に限定するものではなく、この設置も左右の傾斜調整手段10に対応して左右1個づつ設けても良く、一方、実施例ではピンおよびピン受けの接続を示しているが、他に磁石吸着式なども利用できる。
【0033】
このコンセント16の設置位置の他の実施例を、図20図21および図22で示しているが、有線リモコン操作において、コード32がパチンコ台14の上部飾りで邪魔になることがないように、このコンセント16を、パチンコ島1の呼び出しランプの取付け板33の前面、もしくは、台間柱34の前面に設置してもよく、一方、この取付け手段として図22で示したように、パチンコ島1に穿設した取付け穴35に、コンセント16を嵌めて、鍔部36を螺子37で止着してもよい。
【0034】
図4図5および図6は、傾斜調整手段10および上部取付け手段11を示し、特に、傾斜調整手段10と、該手段10と連結した上部取付け手段11とで、パチンコ台の傾斜調整ユニット38としている。
【0035】
最初に、傾斜調整手段10を説明すると、39は、前後に枢支部40を形成した逆U字形の支持板を示し、この上部に、モーター取付け板41によってモーター20を取付けている。
23は前端に枢軸42を、他方、後端に枢支溝43および回転止面44を形成した横架ボルトを示し、この横架ボルト23は、この枢軸42を前方の枢支部40の枢支穴45に配置し、枢支溝43に、後方の枢支部40の下端に形成した枢支凹部46を挿入して、前後の移動を規制されるとともに回転自在に支持板39に枢支されている。
【0036】
47は、前方に止着部48を一体に形成した取付け板を示し、この取付け板47は、左右に振れ止め部49を一体で垂下している。
振れ止め部49の内側には、前記枢支部40を挿入して、この枢支部40と振れ止め部49は溶接等の手段で一体に固着している。
【0037】
50は、上端に枢支凹部51を形成したコ形の支承板を示し、この支承板50を左右の振れ止め部49の外側に設け、枢支凹部51を横架ボルト23の枢支溝43に挿入して横架ボルト23を回転自在に支承し、螺子52で取付け穴53および螺子穴54を介して振れ止め部49に止着する。
前記モーター取付け板41は、後端部を上方に曲折して止着部55を形成し、螺子56で取付け穴57および螺子穴58を介して支持板39の上面に止着するとともに、止着部55には螺子59で同様にして、取付け穴60および螺子穴61を介してモーター20の後端を止着固定している。
また、モーター20は駆動ギヤ21を設け、横架ボルト23の後端には従動ギヤ22を設けて相互を歯合するが、駆動ギヤ21は、モーター軸74をボス75の軸穴76に嵌めて止着穴77を介して螺子78で固定し、従動ギヤ22は、横架ボルト23の後端をボス79の軸穴80に嵌め、止着穴81を介して螺子82で回転止面44を固定する。
【0038】
図7および図8は、モーター取付け板41の他の実施例を示し、このモーター取付け板41は、支持板39の右もしくは左側方にモーター20が設けられるように、モーター取付け板41の右もしくは左に偏位した個所に止着部85を一体に垂下し、この止着部85にモーター20を前記と同様にして止着する。
モーター取付け板41は、この止着部85の左右逆方向に穿設した止着穴86を介して螺子87で支持板39に取付けられる。
一方、上部を横架ボルト23に螺着した連結ナット24は、左右の振れ止め部49の内側に係合しているので左右の振れが防止され、また、横架ボルト23の回転で前後に移動する。
上記で傾斜調整手段10を構成している。
【0039】
次に、上部取付け手段11を、図4図5および図6で説明すると、62は、前端の左右両側に支持部63を垂下した支持板を示し、この支持部63には軸穴64が穿設されている。
65は、前端をパチンコ台枠9の上部板6に装着する装着部66とした連結板を示し、この連結板65は後端部の左右両側にスライド部67を上方に曲折形成し、このスライド部67には長穴68が穿設されている。
上記支持板62の支持部63の外側に、連結板65のスライド部67をスライド自在に設け、スプリングピンなどの支軸69を、スライド部67の長穴68に挿通して、支持部63の軸穴64にスプリング作用で固着することで、連結板65は上下移動自在に支持板62に取付けられる。
また、支軸69をボルトとし、他方、支持部63の軸穴64に螺子を形成して、該ボルトによって取付けるようにし、支持板62をパチンコ島1に取付けた後に、連結板65の取付けができるようにしても良い。
上記でパチンコ台枠9の上部取付け手段11を構成している。
支持板62の上面には、連結ナット24の下面を溶接等で連結および固着し、また、パチンコ島1の天板2の後端上面に、取付け板47の止着部48を止着穴70を介して、天板2の下側より螺子71で止着し、他方、上部取付け手段11の装着部66に、パチンコ台枠の上部板6を、装着穴72を介して螺子73で装着することで、横架ボルト23の回転で、パチンコ台枠9およびパチンコ台14の上部は前後方向に移動する。
上記で傾斜調整ユニットを構成している。
【0040】
次ぎに下部取付け手段を説明すると、図1および図2では、該下部取付け手段を螺子13または釘とし、パチンコ台枠9の下部板7の前面を、パチンコ島1の前面と面一とした後に、この下部板7を、この螺子13または釘でパチンコ島1の下板3に装着する。
上記によって、パチンコ台枠9の上部は、パチンコ台枠9の下部板7の取付け個所を支点として前後に移動する。
【0041】
また、パチンコ島1の経年劣化やパチンコ台14の機種の違いなどで、パチンコ台枠9の上部板6は上下の位置が変化し、また、傾斜の調整によって傾きも変わるが、上部取付け手段11は、パチンコ台枠9の上部板6の上下および傾きにも対応できるように傾斜調整手段10と連結している。
また、パチンコ台枠9の上記の取付け後に、パチンコ台14が高重量であるため上部が左右に揺れる懸念があるが、連結ナット24の左右両側には振れ止め部49が係合しているので傾くことがない。
【0042】
上記において、モーター20をパチンコ島1の内部電源および前記のコンセント16に結線し、このコンセント16にはコントローラ17のソケット15を接続して、該コントローラ17の有線リモコンでパチンコ台14の傾斜を調整するが、実施例ではコントローラ17にバッテリー83を設けて、このバッテリー83を電源としてモーター20を駆動する。
即ち、パチンコ台14の傾斜の調整を、有線リモコンで行ない、この操作側にバッテリー83を設けることで、他方、パチンコ島側で、パチンコ台1台づつに行なわれていた電源工事が不要となった。
また、バッテリー83は、取替え自在および、充電式または乾電池式など限定するものではない。
上記の実施例では、モーター20の右回転でパチンコ台14の傾斜は減少し、左回転で傾斜が増加するがこの傾斜の増減は、コントローラ17の+および-のスイッチ84で操作する。
【0043】
図9および図10は、上部取付け手段11の他の実施例を示し、88は、前端をパチンコ台枠9の上部板6に装着する装着部89とした連結板を示し、この連結板88は後端部の左右両側にスライド部90を上方に曲折形成し、スライド部90には長穴91を穿設して上部取付け手段11を構成している。
前記傾斜調整手段10の連結ナット24の外側に、連結板88のスライド部90をスライド自在に設け、スプリングピンなどの支軸92を長穴91に挿通して、連結ナット24の軸穴94にスプリング作用で固着することで、連結板88は上下移動自在に連結ナット24に取付けられる。
この支軸92は、前記と同様にボルトとして連結板88を取り外し自在としても良い。
上記において、上部取付け手段11は、前記実施例と同様にパチンコ台枠9の上部板6の上下位置および傾きに対応するようにして傾斜調整手段10に連結して、傾斜調整ユニット38を構成している。
【0044】
図16図17および図18は、上部取付け手段11および下部取付け手段12の公知の実施例を示している。
この上部取付け手段11は前記と同様の傾斜調整手段10に連結し、図16のパチンコ島1内部の背面図で示したように、このパチンコ島1の天板2に左右一対として取付けられ、また、下部取付け手段12は、下板3の左右に同様に取付けられている。
95は、上部取付け手段11のベースとなる筐体を示し、この筐体95は上部に連結部96を介して筐体95の内部に、前記傾斜調整手段10の連結ナット24を挿入し、筐体95の外側より連結ナット24の下端の螺子穴24aにボルト97を螺着して筐体95を傾斜調整手段10に取付ける。
上記において、筐体95はボルト97を回すことで上下位置を可変する。
【0045】
98は、パチンコ台枠9の上部板6の上下に配置した、上挟持板98aおよび下挟持板98bを示し、この上下の挟持板98a、98bは基端部を夫々、支軸100で筐体95に回転自在として枢着し、また、夫々一体で形成した連結板101相互を支軸102で連結し、一方の下挟持板98bは、連結板101の後端に係合突起103を形成している。
上記において、上下の挟持板98a、98bはリンク機構を構成し、係合突起103の上下移動で、上下の挟持板98a、98bは先端を対向して開閉する。
105は、筐体95内部に回転自在に立設した操作ボルトを示し、この操作ボルト105はナット106を螺着するとともに、このナット106は、下挟持板98bの係合突起103に係合し、一方、下挟持板98bをトーションバネ等で支軸100を支点として反時計方向に付勢するとともに操作ボルト105を回転すると、上下の挟持板98a、98bは、前端部を開閉し、閉扉してパチンコ台枠9の上部板6を押圧挟持し、開扉してパチンコ台枠9の取外しを行なうことができる。
【0046】
また、下部取付け手段12は、門形状のベース108の下端水平部109を螺子110でパチンコ島1の下板3に止着し、このベース108の上部に固着したナット111に、先端に押圧部112を回転自在に設けた操作ボルト113を螺合している。
パチンコ台枠9のパチンコ島1への装着にあたり、パチンコ台枠9の下部板7を押圧部112の下方に配置し、操作ボルト113を回し、押圧部112を下降してパチンコ島1に下部板7を装着する。
114は位置決めボルトを示し、ベース108の内部に設けたナット115に螺合し、この頭部116をパチンコ台枠9の下部板7の後端に当接して、下部板7の前後位置の調整を行なう。
上記において、リモコン操作によって、パチンコ台枠9の上部は、下部を支点として前後に移動してパチンコ台14の傾斜が調整される。
【0047】
図19は、傾斜調整手段10、上部取付け手段11および下部取付け手段12の公知の実施例を示している。
傾斜調整手段10は、下面に止着板117を固着したU字形の支持板118と、この支持板118の内側に固着され、横架ボルト23を回転自在に枢着した逆U字形の支持板120とで構成し、この止着板117の前端部はパチンコ島1の天板2に止着している。
上記支持板120の上面にはL形のモーター取付け板41が止着され、このモーター取付け板41には、前記と同様にして駆動ギヤ21を備えたモーター20を取付ける。
上記横架ボルト23は、後端に上記駆動ギヤ21と歯合する従動ギヤ22を設けるとともに、支持板118に連結および固着立設したナット122と螺合している。
123は、上面を上記止着板117に固着したベースを示し、下方に押圧板124およびレバー125を支軸126で夫々枢着している。
押圧板124とレバー125の双方の基端部は支軸128で枢着してトグルクランプ機構を構成し、該レバー125の上下操作で、押圧板124は連動して上下に移動する。
パチンコ台枠9をパチンコ島1に取付けるにあたり、パチンコ台枠9の上部板6をパチンコ島1の天板2の下側に配置し、この後端をベース123の前縁に突き当て、レバー125の操作で押圧板124を上げて上部板6を、パチンコ島1に前後移動自在に装着する。
【0048】
下部取付け手段12は、上記の上部取付け手段11と同様に構成し、ベース123aには、トグルクランプ機構で連結したレバー125aとアーム124aを枢着するとともに、アーム124aには押圧部130を枢着している。
パチンコ台枠9の取付けにおいては、パチンコ島1の下板3にベース123aを止着し、パチンコ台枠9の下部板7をパチンコ島1の下板3上に配置するとともに、下部板7の後縁をベース123aに突き当てて前後位置を設定し、レバー125aの操作によって押圧板130を下降してパチンコ台枠9の下部板7を装着する。
上記のパチンコ台枠9の装着後にリモコン操作によって、パチンコ台枠9の上部を、下部を支点として前後に移動して、パチンコ台14の傾斜を調整することができる。
【0049】
図12図15および図23は、コントローラ17を示している。
コントローラ17は、コード32でソケット15を接続し、この操作部132には、電源スイッチ133および傾斜を増減するスイッチ84が設けられ、このスイッチ84は、パチンコ島1の右側もしくは左側の表示134で区別して、+と-の両方が備えられている。
このコントローラ17は、スイッチ回路と接続したバッテリー83を着脱自在に設けている。
リモコン操作においては、コントローラ17のソケット15を、パチンコ島1のコンセント16に差込み、電源スイッチ133をONにし、例えば表示134のRの+のスイッチを押せば、バッテリー83を電源として傾斜調整手段10のモーター20が駆動して、パチンコ台14の右側の傾斜が増加(パチンコ台を後方に傾ける)する。
ソケット15およびコンセント16には、上記の差し間違いを防ぐために凹溝135およびこれと嵌合する凸起136が形成されている。
【0050】
図23は、コントローラ17の他の実施例を示し、この操作部132には、左右の切り替えスイッチ137を設けて+-1組のスイッチで左右兼用できるようにしている。
スイッチ84をアップダウン式として、連続もしくは瞬間的に間欠操作して傾斜の調整を断続的に行なうことで、パチンコ台14の傾斜を高い精度で設定できる。
図15は、コントローラ17をパチンコ島1に設置して、傾斜調整ユニット38のモーター20およびパチンコ島1の内部の電源と直接結線した操作手段を例示し、コントローラ17は、取付け金具29および螺子30で、前述と同様にしてパチンコ島1の点検開口27の周縁部に設置している。
上記の操作手段では、コントローラ17がパチンコ台1台につき1台づつ必要となるが、反面、有線リモコンでの接続作業がないので、傾斜調整の操作効率が良く、また、接続不良等の故障がない。
【0051】
図11図13および図14は公知の傾斜測定手段19を示している。
この傾斜測定手段19は、図13で示したように、上下端にエンドキャップ140を被嵌したアルミ等の軽重量の角パイプで基材141を構成し、この基材141の背面を計測部142としてマイクロ吸着シート143を張合わせ、前面にはL形の取付け金具144によって気泡管25を装着している。
取付け金具144は、背面を螺子146で取付け穴147を介して基材141の螺子穴148に螺合して基材141に止着し、上面には気泡管25を接着等で固定している。
基材141の計測部142、即ち、マイクロ吸着シート143の吸着面と、気泡管25は直角に装着し、気泡管25は、図14で示したように上面に5厘単位の目盛26を表示し、気泡管25の気泡25aの中心が位置した目盛26を読み取ることで、パチンコ台14の傾斜を測定できる。
【0052】
而して、上記の傾斜測定手段19は図11で示したように、パチンコ台14のガラス面18の左右に、マイクロ吸着シート143によって吸着配置してガラス面18の傾斜を計測するが、この脱落の保安のために、ガラス面18には別に吸盤152を吸着し、この吸盤152とエンドキャップ140を紐153でつなぎ、傾斜測定手段10の予期せぬ脱落を防止している。
上記の吸盤152は、レバーおよびプッシュボタン操作で真空吸着するものでも良い。
【0053】
26図および27図は、傾斜測定手段19の公知の実施例を示し、図26は気泡管25を装着したベース154の上部を、他方、ガラス面18に装着した吸盤155と2個のリンク板156、156aで枢着し、ベース154の計測部に設けた計測脚157をガラス面18に当接して測定を行なうようにしている。
【0054】
また、図27は上記と同様に計測脚157を備えたベース158の上部に、パチンコ島1の天板2とパチンコ台14との隙間に固定したアーム159をリンク板160を介して装着し、計測脚157をガラス面18に当接して測定を行なうようにしている。
【0055】
また、パチンコ台14の傾斜の測定を上記の傾斜測定器とは別に、センサー162を用いた傾斜測定手段19aを、図1および図2で示している。
センサー162は、パチンコ台14もしくはパチンコ台枠9に取付けるものであり、実施例ではパチンコ台枠9の左右の縦桟8に取付けているが、上部板6の上面に取付けて、対向するパチコン島1の天板2との位置のずれによって傾斜を測定するようにしても良い。
上記のセンサー162は制御回路に接続し、この制御回路でモーターの駆動を制御してパチンコ台14の傾斜が調整される。
この有線リモコンでは、センサー信号をコントローラ17にフィードバックできるので、このコントローラ17に制御回路163を設けて、有線リモコン、即ち、コントローラ17のソケット15とパチンコ島1のコンセント16の接続において、該センサー162の信号によってモーターの駆動を制御することができる。
また、上記においてモーターはステッピングモーターとして、このギヤもしくはギヤボックスとエンコーダを必要とするが、これらは、前述と同様にしてモーター取付け板41に設置し、横架ボルト23に連結してパチンコ台の傾斜が調整される。
【0056】
図24および図25は、有線リモコンのブロック図を示し、図24は、コントローラ17に制御回路163を設け、この電源はパチンコ島1の内部電源とした系統図を示している。
図25は、コントローラ17には、制御回路163およびバッテリー83を設けることで、パチンコ島1の内部での電源工事を不要としている。
上記において、制御回路163は、パチンコ島1のパチンコ台1台づつに設ける必要がない。
【0057】
図28図29および図30は、無線リモコンで前記の傾斜調整ユニット38を操作する実施例を示している。
図28のように、コントローラ164を操作して送信部の無線信号を、パチンコ島1に設けた受信部165で受信し、前述の傾斜調整ユニット38のモーター20を駆動してパチンコ台14の傾斜を調整する。
上記のコントローラ164の操作は、図30で示したように前述と同様の傾斜測定手段19でパチンコ台14の傾斜を確認しながら行なわれる。
【符号の説明】
【0058】
1・・・パチンコ島
2・・・天板
3・・・下板
4・・・柱
6・・・上部板
7・・・下部板
8・・・縦桟
9・・・パチンコ台枠
10・・・傾斜調整手段
11・・・上部取付け手段
12・・・下部取付け手段
14・・・パチンコ台
15・・・ソケット
16・・・コンセント
17・・・コントローラ
18・・・ガラス面
19・・・傾斜測定手段
19a・・傾斜測定手段
20・・・モーター
20a・・ギヤドモーター
21・・・駆動ギヤ
22・・・従動ギヤ
23・・・横架ボルト
24・・・連結ナット
27・・・点検開口
31・・・幕板
33・・・呼び出しランプの取付け板
34・・・台間柱
39・・・支持板
38・・・傾斜調整ユニット
40・・・枢支部
41・・・モーター取付け板
47・・・取付け板
48・・・止着部
49・・・振れ止め部
55・・・止着部
83・・・バッテリー
84・・・スイッチ
88・・・連結板
89・・・装着部
90・・・スライド部
91・・・長穴
92・・・支軸
94・・・軸穴
162・・センサー
163・・制御回路
図1
図2
図3
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