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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】カバーフィルムおよび受容部を含む容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 85/10 20060101AFI20220209BHJP
   A24F 15/18 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
B65D85/10
A24F15/18
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2019515943
(86)(22)【出願日】2017-09-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-12-05
(86)【国際出願番号】 IB2017055701
(87)【国際公開番号】W WO2018055525
(87)【国際公開日】2018-03-29
【審査請求日】2020-08-24
(31)【優先権主張番号】16190489.1
(32)【優先日】2016-09-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100067013
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 文昭
(74)【代理人】
【識別番号】100086771
【弁理士】
【氏名又は名称】西島 孝喜
(74)【代理人】
【識別番号】100109335
【弁理士】
【氏名又は名称】上杉 浩
(74)【代理人】
【識別番号】100120525
【弁理士】
【氏名又は名称】近藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100139712
【弁理士】
【氏名又は名称】那須 威夫
(74)【代理人】
【識別番号】100167911
【弁理士】
【氏名又は名称】豊島 匠二
(72)【発明者】
【氏名】カイヨー ティモシー
【審査官】種子島 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第2281058(US,A)
【文献】特開平11-348975(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 85/10
A24F 15/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
消費財用の容器であって、
長軸方向軸に沿って延び、かつ外表面を備えるハウジングと、
前記ハウジングの前記外表面上のすべての側面上で前記ハウジングを囲む単一部品のカバーフィルムとを備え、前記カバーフィルムがカバー部分および受容部分を備え、前記受容部分が、付属品を受容するように適合された受容部を形成し、前記受容部が内表面および外表面を備え、前記受容部が、前記受容部の前記外表面上に配置された取り付け要素をさらに備え、前記取り付け要素が前記受容部の前記外表面を前記カバーフィルムの外表面に一時的に接続するように適合されていて、これによって前記受容部が折り畳まれた構成になる、容器。
【請求項2】
前記受容部分の第一の領域が、前記受容部分の第二の領域と前記カバー部分の第一の領域とのうちの少なくとも一つに接続されている、請求項1に記載の容器。
【請求項3】
前記受容部分の前記第一の領域が、前記受容部分の前記第二の領域と前記カバー部分の前記第一の領域とのうちの少なくとも一つにヒートシールによって接続されている、請求項2に記載の容器。
【請求項4】
前記カバーフィルムの前記カバー部分がリッド領域およびボックス領域を備え、前記リッド領域が前記ハウジングのリッドの外側に配置されていて、また前記ボックス領域が前記ハウジングのボックスの外側に配置されている、請求項1~3のいずれか一項に記載の容器。
【請求項5】
前記カバーフィルムが切り取りテープをさらに備える、請求項4に記載の容器。
【請求項6】
前記切り取りテープが前記カバーフィルムの側縁から延びる、請求項5に記載の容器。
【請求項7】
前記切り取りテープが前記単一部品のカバーフィルム上に配置されていて、これによって前記切り取りテープを取り除くことが前記受容部の内側へのアクセスを作り出すことになる、請求項5又は6に記載の容器。
【請求項8】
前記受容部が、前記受容部の上部壁内に配置された前記付属品の挿入用に適合された開口部を備える円筒を備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の容器。
【請求項9】
前記受容部が前記ハウジングの側壁と隣接して配置されている、請求項1~8のいずれか一項に記載の容器。
【請求項10】
前記受容部の下部縁が、前記ハウジングの前記長軸方向軸と平行な方向で測定したときに、前記ハウジングの下部縁からの第一の距離に配置されている、請求項1~9のいずれか一項に記載の容器。
【請求項11】
前記受容部の前記内表面が、増大した静摩擦係数を有するざらつきのある領域を備える保持要素を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の容器。
【請求項12】
前記受容部の前記内表面が、前記受容部の前記内表面上に配置された接着剤を備える保持要素を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載の容器。
【請求項13】
前記受容部が、前記長軸方向軸と平行な方向で測定したときに、前記ハウジングの高さより低い高さを備える、請求項1~12のいずれか一項に記載の容器。
【請求項14】
前記カバーフィルムの前記受容部分の領域が共に密封されて、前記受容部の底部壁を画定するフィンシールを形成する、請求項1に記載の容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ハウジングと、ハウジングを少なくとも部分的に覆うカバーフィルムと、カバーフィルムに接続されていて付属品を収容するように適合された受容部とを含む消費財用の容器に関する。本開示の容器には、喫煙物品を収容するための容器としての特定の用途がある。
【背景技術】
【0002】
細長い喫煙物品およびその他の消費財を、折り畳まれた層状ブランクから形成された容器内に包装することが周知である。紙巻たばこおよび葉巻たばこなどの細長い喫煙物品は一般的に、喫煙物品を収容するためのボックスと、容器の後方壁を横切って延びるヒンジ線を中心としてボックスに接続されたリッドとを有するヒンジリッドパック入りで販売されている。こうしたパックは典型的に、一片の層状の厚紙ブランクから構築される。使用時、ヒンジ線を中心としてリッドを回転してパックを開き、そしてボックス内に保持されている喫煙物品へのアクセスを得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
容器に取り付けることができる受容部を提供することも周知であり、ここで受容部はライターまたはその他の付属品を収容するように構成されている。例えば、米国特許第6223891号は、消費財用の容器と、容器の壁の外表面上に配置されたシガレットライター受容部を含むパッケージを説明している。しかしながら、こうした受容部は、単一のシートまたは紙もしくは厚紙の細片から容器と一体的に形成される。従って、受容部の形成には、スペースが乏しい今日の包装機械の面積内で、受容部を形成するために厚紙の部分を折り畳み、かつ容器に取り付けるための追加的な製造工程が必要である。さらに、こうした受容部はかさばる可能性があり、またパッケージに追加的な重量を加える可能性がある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の一つの目的は、付属品、例えばライターを含むまたは収容するように適合された受容部を有する新型の容器を提供することである。特に、ハウジングと、ハウジングの外表面上に配置されたカバーフィルムと、受容部とを備える新型の容器を提供することが望ましいことになり、ここで受容部は軽量である。
【0005】
本開示の一態様において、容器が説明されている。容器は消費財用の容器とすることができる。容器は長軸方向軸に沿って延びるハウジングを含み、ここでハウジングは外表面を含む。容器はまた、ハウジングの外表面上のすべての側面上でハウジングを囲む単一部品のカバーフィルムを含む。カバーフィルムはカバー部分および受容部分を含む。受容部分は内表面および外表面を含む受容部を形成する。受容部は付属品を受容するように適合されている。
【0006】
本発明によると有利なことに、受容部はカバーフィルムで作製されているので、包装プロセス中に追加的な材料を提供する必要がない。従って有利なことに、貴重なスペースを占める可能性のある追加的な供給機構を機械に提供する必要なしに、受容部の追加的な特徴を形成することができる。また、追加的な材料の在庫管理を回避することができる。容器の受容部は、容器に取り付けられた追加的な装置またはポーチを必要とすることなく、ユーザーが容器と一緒に一つ以上の付属品を保持することを可能にできる。典型的に使用されている比較的薄いカバー材料のため、受容部が空の時、好都合なことに、例えば消費者のポケット内で、または追加的な容器とともにカートン内に配置されている時もしくは容器を使用している時でさえ、パックの全体的な寸法を著しく追加することなく、受容部を形成するカバーフィルムの一部をパックの上へと折り畳むことができる。加えて、受容部はカバーフィルムによって提供されるので、こうした受容部は実質的に重量がないように認識される場合がある。
【0007】
本開示は、内側パッケージおよびカバーフィルムを含む消費財用の任意の適切な容器に適用可能である。従って、一つ以上の実施形態において、容器は消費財をさらに含み、ここで消費財は、内側パッケージによって画定された内部容積内に収容される。消費財は喫煙物品であることが好ましい。消費財(例えば、細長い喫煙物品)を、折り畳まれた層状ブランクで形成された容器内に包装することが周知である。例えば、紙巻たばこおよび葉巻たばこなどの細長い喫煙物品は一般的に、喫煙物品を収容するボックスと、ボックスに接続されたリッドとを有する、ヒンジリッドパック入りで販売されている。ボックスは、前部壁、左側壁、右側壁、後方壁、および底部壁を含んでもよい。リッドは、前部壁、左側壁、右側壁、後方壁、および上部壁を含んでもよい。
【0008】
容器内の消費財は内側ライナー内に包まれていてもよい。内側ライナーおよび消費財は共に、内側パッケージを形成する。容器はまた、容器内の任意の適切な場所に配置された一つ以上の内側フレームを含むことができる。内側フレームを、内側パッケージとボックスの前部壁との間に、または内側パッケージ内に配置することができる。一つ以上の実施形態において、第一の内側フレームは内側パッケージとボックスの前部壁との間に配置されていて、また第二の内側フレームは内側パッケージの中に配置されている。本明細書でさらに説明される通り、最初の開封前に、充填された容器はカバーフィルムで形成された外側ラッパー内に完全に包まれ、かつ密封されていてもよい。
【0009】
容器はハウジングおよびカバーフィルムを含む。ハウジングは長軸方向軸に沿って延びる。ハウジングは消費財を保持するために任意の適切な形態を取る場合がある。例えば、ハウジングは、消費財を収容するボックスに接続された一つ以上のヒンジ留めされたリッドを有するヒンジリッド容器であってもよい。一つ以上の実施形態において、ハウジングは、外側シェルの中に取り付けられた消費財を収容するための内側スライドを有するスライド・アンド・シェル容器であってもよい。ハウジングがスライド・アンド・シェル容器である場合、外側シェルまたは内側スライドは一つ以上のヒンジリッドを含んでもよい。ハウジング、内側フレーム、内側パッケージ、およびカバーフィルムは、厚紙、ボール紙、プラスチック、金属、またはこれらの組み合わせを含むがこれに限定されない、任意の適切な材料から形成されてもよい。厚紙の重さは、約100グラム/平方メートル~約350グラム/平方メートルであってもよい。
【0010】
一つ以上の実施形態において、ハウジングは、例えば多角形(三角形または六角形など)、または楕円形、半楕円形、円形もしくは半円形といった、非長方形の横断断面を有してもよい。
【0011】
本開示によるハウジングには、細長い喫煙物品(例えば、紙巻たばこ、葉巻たばこ、またはシガリロなど)用のパックとしての特定の用途がある。当然のことながら、その寸法を適切に選択することによって、本開示によるハウジングは、異なる数の従来サイズ、キングサイズ、スーパーキングサイズ、スリム、またはスーパースリムの紙巻たばこ用に設計されてもよい。
【0012】
その寸法の適切な選択によって、本開示によるハウジングは、異なる合計数の喫煙物品、または喫煙物品の異なる配置を保持するように設計されてもよい。例えば、その寸法の適切な選択によって、本開示によるハウジングは、合計10~30個の喫煙物品を保持するように設計されてもよい。
【0013】
ハウジングは喫煙物品の束を収容するだけでなく、その他の消費財(例えば、マッチ、ライター、消火手段、口臭清涼剤、または電子機器など)をさらに含んでもよい。その他の消費財は、ハウジングの外側に取り付けられてもよく、喫煙物品とともにハウジング内に収容されてもよく、ハウジングの別個のコンパートメントの中に収容されてもよく、受容部内に配置されてもよく、またはその組み合わせであってもよい。
【0014】
本発明によると、ハウジングは内表面および外表面を有する。容器が直方体である本発明の実施形態において、ハウジングはまた、後方壁、前部壁、第一の側壁、第二の側壁、および底部壁を有する。周囲長さによってハウジングを説明することができる。ハウジングの周囲長さはハウジング全体の周囲の長さであり、例えば横断方向での周囲長さは、直方体容器の前部壁、一方の側壁、後方壁、およびもう一方の側壁の周囲の長さである。ハウジングはリッドおよびボックスを含む。
【0015】
ハウジングのリッドは、ボックスにヒンジで取り付けられていて、かつ開位置と閉位置の間で操作されるように適合されている。開位置で消費者はハウジング内に配置された消費財にアクセスすることができる。リッドは、ハウジングの後方壁を横切って延びるヒンジ線に沿って、ボックスにヒンジで取り付けられている。「ヒンジ線」という用語は、ハウジングを開放またはハウジングを閉鎖するために、リッドが周りを旋回しうる線を意味する。ヒンジ線は、例えばハウジングの後方壁を形成するパネル内の折り目(例えば、筋付け線またはスコアラインによって形成される折り目)であってもよい。リッドおよびボックスは開封線によってさらに画定されている。開封線は、リッドとボックスの間の線引きを指し、これはヒンジ線の一方の端から始まり、ハウジングの右側、ハウジングの正面、次にハウジングの左側、またはその逆の順で横断し、ヒンジ線のもう一方の端で終了する。開封線はまた、ハウジングの一部分の周囲を円周状に延びる線として説明されることができる。ボックスは、ボックス前部壁、ボックス左側壁、ボックス右側壁、ボックス後方壁、およびボックス底部壁を含む。リッドは、リッド前部壁、リッド左側壁、リッド右側壁、リッド後方壁、およびリッド上部壁を含む。
【0016】
本開示による容器はまた、カバーフィルムを含む。カバーフィルムは内表面および反対側の外表面を有する。カバーフィルムはまた、カバー部分および受容部分を含む。本発明によると、カバーフィルムは単一部品のカバーフィルムであり、カバー部分は受容部分と一体型である。カバー部分の一つ以上の領域または部分は、容器が開封されると、ハウジング上に留まる。例えば、カバー部分はリッド領域およびボックス領域を含むことができる。リッド領域はハウジングのリッドの外側に配置されていて、またボックス領域はハウジングのボックスの外側に配置されている。典型的には、カバー部分はカバーフィルムの大半を占める。カバー部分は、カバーフィルムの少なくとも約60パーセント、カバーフィルムの約80パーセントを占めることが好ましく、カバーフィルムの少なくとも約90パーセントを占めることがなおより好ましい。
【0017】
カバーフィルムは概して、ハウジングの外側に位置付けられ、より具体的には、カバーフィルムのカバー部分の内表面はハウジングの外表面上に配置されている。カバーフィルムのカバー部分の内表面は、ハウジングの外表面の少なくともいずれかの部分に貼り付けられている、または取り付けられていることが好ましい。一部の実施形態において、カバーフィルムのカバー部分の内表面は、ボックス上の少なくとも一つの点およびハウジングのリッド上の少なくとも一つの点に貼り付けられている、または取り付けられている。カバーフィルムのカバー部分の内表面の一部分をボックス、リッド、または両方の一部分に貼り付けるために、任意の適切な技法または技法の組み合わせを利用することができる。例えば接着剤を使用してそれを外表面に接着することによって、または外側表面の周囲にそれを熱収縮することによって、または超音波処理によって、または吸込み機能(例えば、YUPOTako(登録商標))の使用によって、またはその他の技法によって、またはこれらの任意の組み合わせによって、カバー部分をハウジングの外側表面に取り付けることができる。一つ以上の実施形態において、カバーフィルムは熱収縮不可能な材料または材料の組み合わせを含むことができ、これによってカバーフィルムは、パックの製造中および製造後の通常の取り扱い中に通常存在する熱の存在において、その寸法および構造を実質的に保持する。
【0018】
カバーフィルムは、任意の適切な材料、例えば高分子材料、金属箔、その他の材料、またはこれらの組み合わせで作製することができる。カバーフィルムは、ポリエチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸(PLA)フィルム、またはこれらのいくつかの組み合わせなどの高分子材料を含むことが好ましい。一つ以上の実施形態において、カバーフィルムは透明でもよい。有利なことに、透明なフィルムはパックまたは付属品の上に消費者情報を提供しない。一つ以上の実施形態において、カバーフィルムは一つ以上の不透明部分を有することができる。例えば、一つ以上の実施形態において、カバーフィルムの受容部分は不透明でもよく、またカバーフィルムのカバー部分は透明でもよい。さらに、一つ以上の実施形態において、カバーフィルムはその外表面、その内表面、またはその内表面と外表面の両方の上に配置された印刷を含むことができる。
【0019】
カバーフィルムは一つ以上の層を含むことができる。一つ以上の実施形態において、カバーフィルムは多層構造であってもよく、また少なくとも第一の層および第二の層を含んでもよい。一つ以上の実施形態において、カバーフィルム全体は多層構造を含む。一つ以上の実施形態において、カバーフィルムのカバー部分は多層構造であり、また受容部分は単一層構造である。一つ以上の実施形態において、カバー部分は単一層構造であり、また受容部分は多層構造である。第二の層はカバーフィルムの内表面を形成することが好ましい。第二の層は高分子であることが好ましい。例えば、第二の層はポリエチレンフィルム、ポリオレフィンフィルム、ポリ乳酸フィルム、その他の高分子フィルム、またはこれらの任意の組み合わせを含むことができる。第一の層および第二の層は、同一材料または異なる材料で作製することができる。第二の層は内表面および外表面を有する。多層構造にされたカバーフィルムは、第一の層と第二の層の一つ以上の部分の間に配置された接着剤を含むことができる。任意の適切な接着剤を第一の層と第二の層の間に配置することができる。
【0020】
カバーフィルムは、少なくとも一つの虚弱線を含むことができ、この虚弱線は、カバーフィルムがハウジング上に配置されている時に、ハウジングの開封線の上またはこれに隣接して位置付けられることができる。容器を開封すると、少なくとも一つの虚弱線を破壊することができ、これによってハウジングが開封する、または開封されることができる。別の方法としてまたは追加的に、カバーフィルムには、フィルムが所定の方向に沿って破れることを可能にする切り取りテープが提供されてもよい。切り取りテープは、カバーフィルムの上またはカバーフィルム内の任意の適切な場所に配置することができる。一つ以上の実施形態において、切り取りテープは、ユーザーが切り取りテープを掴むことができるように、カバーフィルム側縁から延びていてもよい。切り取りテープを取り除くことによって受容部の内側へのアクセスを作り出すように、切り取りテープをカバーフィルム上に配置することができる。一つ以上の実施形態において、受容部は当初閉じていて、切り取りテープが動作された時に自動的に開き、これによってカバーフィルムの受容部分が部分的に取り除かれて、受容部をあらわにしてもよい。容器が開封されると、カバー部分はハウジングとともに残ることができる。容器が開封されると、カバー部分のリッド領域は、リッドの少なくとも一部の部分に貼り付けられたままになるか取り付けられたままになり、カバー部分のボックス領域は、ボックスの少なくとも一部の部分に貼り付けられたままになるか取り付けられたままになることが好ましい。一つ以上の実施形態において、カバー部分のリッド領域をハウジングから完全に取り外すことができる。
【0021】
一つ以上の実施形態において、カバーフィルムは、容器にバリア特性を提供することができ、これによって水分およびその他の環境要素がハウジングに到達することを防止、またはハウジングから漏れ出ることを防止する。例えば、一つ以上の実施形態において、カバーフィルムはハウジング上に配置されていて、これによってハウジングはカバーフィルム内に完全に密封される。さらに、カバーフィルムは、望ましいバリア特性を提供する材料または材料の組み合わせを含むことができる。
【0022】
本発明によると、カバーフィルムはまた、受容部分を含み、受容部分は受容部を形成する。受容部分はカバーフィルムのカバー部分と一体型である。受容部分は、任意の適切な形状または形状の組み合わせを取ることができる。一つ以上の実施形態において、受容部分はカバー部分の縁から延びる。受容部分は長軸方向軸と平行な方向において、カバー部分の高さと同じ高さを有することができる。一つ以上の実施形態において、受容部分の高さはカバー部分の高さより低い。
【0023】
受容部分は任意の適切な材料または材料の組み合わせを含むことができる。一つ以上の実施形態において、受容部分は、カバー部分の材料(複数可)と同一の材料(複数可)を含む。これらの実施形態は、材料の製造コストを低減するために有利であり、また多くの場合で(例えば、フィルム材料をリール上に保管する時に)取り扱いを単純化する。一つ以上の実施形態において、受容部分は、カバー部分の材料(複数可)とは異なる材料(複数可)を含むことができる。これらの実施形態は、例えば、受容部分またはカバー部分における摩擦係数に関して、材料の異なる機能性をフィルムの異なる場所で使用することができるという点で有利である可能性がある。異なる部位でのこうした材料の取り扱いは、材料の製造の複雑さを増大させる場合がある一方で、この負担は一つのフィルムを複数の目的のために取り扱うことを可能にする包装プロセスの単純化によって相殺される場合がある。
【0024】
本発明によると、受容部分は付属品を受容するように適合された受容部を形成する。受容部は内表面および外表面を含む。容器は、任意の適切な形状または複数の形状の組み合わせを取ることができ、また任意の適切な寸法を有することができる。受容部は、上部壁、底部壁、および上部壁と底部壁の間に延びる側壁を含むことができる。一つ以上の実施形態において、受容部は、各々が上部壁と底部壁の間に延びる二つ以上の側壁を含むことができる。受容部は、上部壁内に配置された開口部を含むことができ、これによって開口部を通して付属品を少なくとも部分的に受容部内に配置することができる。開口部は任意の適切な面積を有することができる。一つ以上の実施形態において、開口部は上部壁の面積と同一の面積を含む。さらに、一つ以上の実施形態において、受容部は、ハウジングの底部壁内に配置された追加的な開口部を含むことができる。追加的な開口部は、例えば付属品への簡単なアクセスを可能にするために、または付属品が不注意に開口部の外に滑り出るのを防止するために、任意の適切な面積を有することができる。一つ以上の実施形態において、追加的な開口部の面積は、受容部の底部壁の面積と同じであってもよい。
【0025】
受容部は、ハウジングの長軸方向軸に直角な平面内で任意の適切な断面形状(例えば、楕円形状、円形状、長方形状、ピラミッド形状、多角形状等)を取ることができる。一つ以上の実施形態において、受容部は円形状の断面形状を含み、これによって受容部は、付属品の挿入のために適合された受容部の上部壁内に配置された開口部を含む(少なくともある一定の長さに沿った)円筒である。一つ以上の実施形態において、少なくともある一定の長さに沿っていて、受容部の上部壁と底部壁の間で長軸方向軸と平行な方向において一定のままであるハウジングの長軸方向軸に対して直角な方向で測定される幅を受容部は有することができる。一つ以上の実施形態において、受容部の断面幅は、受容部が一つ以上のテーパー付部分を有するように、長軸方向軸に平行な方向に沿って変化することができる。
【0026】
受容部は、長軸方向軸に平行な方向で測定したときに、上部壁と底部壁の間に任意の適切な高さを有することができる。一つ以上の実施形態において、受容部の高さはハウジングの高さと同じである。一つ以上の実施形態において、受容部の高さはハウジングの高さより低い。受容部の高さは容器のボックス部分の最も長い長さを超えないことが好ましく、受容部の高さは容器のボックス部分の最も短い長さを超えないことがより好ましい。これは有利なことに、使用中に、受容部とリッドの開口部・閉口部との間の不注意な係止を防止する。
【0027】
受容部は一つ以上の付属品を収容するように適合することができる。任意の適切な付属品または付属品の組み合わせ、例えば一つ以上のライター、マッチ、リップスティック、または実質的に円形状、長方形状、または楕円形状の断面を有する任意のその他の物体を、受容部内に収容することができる。付属品を完全に受容部内に配置することができる。一つ以上の実施形態において、付属品の一つ以上の部分は、付属品が受容部内に配置されている時に、受容部の上部壁内に配置された開口部を通って延びることができる。言い換えれば、付属品は受容部内に少なくとも部分的に配置されている。
【0028】
受容部は、容器のハウジングに対して異なる場所に配置されることができる。一つ以上の実施形態において、受容部はハウジングの前部壁に隣接して配置されている。一つ以上の実施形態において、受容部はハウジングの第一の側壁または第二の側壁に隣接して配置されている。さらに、一つ以上の実施形態において、受容部はハウジングの後方壁に隣接して配置されている。本明細書で使用される「隣接して」という用語は、受容部がハウジングのその他の壁のいずれよりも、ハウジングの特定の壁に最も近く配置されていることを意味する。例えば、受容部がハウジングの第一の側壁に隣接して配置されている時、受容部は、ハウジングの前部壁、後方壁、および第二の側壁のいずれよりも、第一の側壁に近く配置されている。
【0029】
受容部は、受容部の下部縁がハウジングの長軸方向軸に平行な方向で測定したときに、ハウジングの下部縁からの第一の距離に配置されているように、ハウジングに対して配置されている。第一の距離は任意の適切な距離とすることができる。一つ以上の実施形態において、第一の距離は0mmに等しく、これによって受容部の下部縁はハウジングの下部縁と同一平面上となる。一つ以上の実施形態において、受容部は第一の距離が0mm超、かつ30mm以下となるように配置されている。
【0030】
一つ以上の実施形態において、カバーフィルムの受容部分の一つ以上の領域を共に融合または密封して受容部の底部壁を形成することができる。さらに、一つ以上の実施形態において、カバーフィルムの受容部分の一つ以上の領域を共に融合して受容部の上部壁を形成することができる。受容部分の領域(複数可)を共に融合して上部壁および底部壁のうちの一方または両方を形成するために、任意の適切な技法または技法の組み合わせ、例えばヒートシール、接着、機械的締結、テープ留め、またはこれらの組み合わせを利用することができる。例えば、一つ以上の実施形態において、フィンシールを形成して受容部の上部壁および底部壁のうちの一方または両方を提供するように、ヒートシールを用いて受容部分の領域を共に融合または密封することができる。
【0031】
さらに、一つ以上の実施形態において、受容部はまた、受容部上の任意の適切な場所に配置される随意の取り付け要素を含むことができる。一つ以上の実施形態において、取り付け要素を受容部の外表面上に配置することができる。取り付け要素は、受容部が折り畳まれた構成にあるように、受容部の外表面をカバーフィルムの外表面に一時的に接続するように適合されている。一つ以上の実施形態において、取り付け要素は、受容部の外表面を容器の後方壁に隣接してカバーフィルムの外表面に一時的に接続することができる。受容部を有する容器をカートン内に複数の容器とともに包装することができるように、また受容部が包装の間に損傷または破れることのないように、受容部をカバーフィルムの外表面に取り付けることによって、受容部のサイズがより小さくなる。さらに、カバーフィルムの外表面への受容部の取り付けは、付属品を格納するために受容部を利用するか、または受容部を折り畳まれた構成のままにするかの選択肢をユーザーに提供する。こうした実施形態において、カバーフィルムが透明である場合、受容部部分が実質的に見えない状態になり、特に有利である。また有利なことに、製造プロセスの終了時に受容部分が容器の上へと折り畳まれ、かつ取り付けられる場合、受容部分を開放するか、または受容部分を無視するという選択の余地が消費者に残され、消費者に選択性を与える。
【0032】
受容部を形成するために、任意の適切な技法または技法の組み合わせを利用することができる。例えば、一つ以上の実施形態において、任意の適切な技法または技法の組み合わせを使用して、受容部分の第一の領域を、カバーフィルムの受容部分の第二の領域とカバー部分の第一の領域とのうちの少なくとも一つに接続することができる。例えば、領域を共にヒートシールする、接着する、機械的に締結する、またはテープ留めすることによって、受容部分の第一の領域を、受容部分の第二の領域とカバー部分の第一の領域とのうちの少なくとも一つに接続することができる。一つ以上の実施形態において、受容部分の第一の領域が受容部分の外表面上に配置されていて、かつカバー部分の外表面に接続されていて、受容部を形成するように、カバーフィルムの受容部分を折り重ねることができる。一つ以上の実施形態において、受容部の第一の領域を、受容部分の第二の領域とカバー部分の第一の領域とのうちの少なくとも一つに接続される受容部分の内表面の一部分とすることができる。
【0033】
カバーフィルムの受容部分はまた、受容部内の付属品の保持を補助する随意の保持要素(複数可)も含むことができる。一つ以上の実施形態において、受容部の内表面は保持要素を含む。保持要素は、付属品が受容部内に保持されるように、増大した静摩擦係数を提供する、または付属品を受容部に一時的に接着することができる任意の適切な要素(複数可)を含むことができる。一つ以上の実施形態において、保持要素は、任意の適切な技法または技法の組み合わせを使用して、受容部の内表面上に配置されることができる、ざらつきのある領域(複数可)を含むことができる。例えば、一つ以上の実施形態において、カバーフィルムの受容部分をエンボス加工することによって、ざらつきのある領域を提供することができ、これによって受容部の内表面はエンボス加工された領域(複数可)を有する。ざらつきのある領域(複数可)は、受容部分の内側上の増大または減少した静摩擦係数の目的に依存して、増大または減少した静摩擦係数を有することができる。一つ以上の実施形態において、有利なことに、受容部分の内側上の静摩擦係数を増大させて、付属品が受容部内に保持されるのを容易にする。これらの実施形態において、ざらつきのある領域は約0.6~約1.4の摩擦係数を有することができる(材料が鉄と合致する時)。これらの実施形態において、受容部分の内側の静摩擦係数は、カバーフィルムのその他の部分の静摩擦係数よりも高いことが好ましい。これは有利なことに、フィルムの特定の区域の静摩擦係数を、容器の技術的要件および機械加工性に基づいて選択することを可能にする。
【0034】
他の実施形態において、有利なことに、付属品の受容部からの取り出しを容易にするために、受容部分の内側上の静摩擦係数は低減される。これらの実施形態において、ざらつきのある領域は約0.2~約0.6の摩擦係数を有することができる(材料が鉄と合致する時)。これらの実施形態において、受容部分の内側の静摩擦係数は、カバーフィルムのその他の部品または部分の静摩擦係数よりも低いことが好ましい。これは有利なことに、フィルムの特定の区域の静摩擦係数を、容器の技術的要件および機械加工性に基づいて選択することを可能にする。さらに、一つ以上の実施形態において、保持要素は、受容部の内表面上に配置されることができる接着剤を含むことができる。保持要素を提供するために、例えば感圧型接着剤などの任意の適切な接着剤を利用することができる。
【0035】
一つ以上の実施形態において、保持要素は、受容部の内表面上に配置されたマイクロ吸引構造を含むことができ、これは付属品を受容内に一時的に保持することができる。本明細書で使用される「マイクロ吸引構造」という用語は、材料の外部表面上に複数のマイクロキャビティを有する可撓性の材料を含む物品を指す。マイクロキャビティの壁は、付属品の外部表面がマイクロキャビティの接触表面に対して押された時に、圧力が低減された密封された環境が付属品の表面とキャビティの壁との間に形成されるように、変形可能である。こうした接触は、キャビティの壁の間に吸引力を提供する。
【0036】
リッドおよび少なくとも一つの側壁を含むカートンは、本明細書に記載の通りの一つ以上の容器を収容することができる。
【0037】
「内表面」という用語は本明細書の全体を通して、容器の内部の方(例えば、消費財の方)を向いている組み立てられた容器の構成要素の表面を指すために使用される。例えば、カバーフィルムは、容器のハウジングに面する内表面を含む。
【0038】
「外表面」という用語は本明細書の全体を通して、組み立てられた容器の外部の方を向いている容器の構成要素の表面を指すために使用される。例えば、カバーフィルムは、容器のハウジングに背を向けた外表面を含む。注目すべきは、内表面または外表面が、容器の組み立てに使用されるブランクのある特定の側とは必ずしも同等ではないことである。消費財の周囲でブランクがどのように折り畳まれるかに依存して、容器の同じ側にある区域は、容器の内側に面する可能性も外側に面する可能性もある。
【0039】
「前部」、「後部」、「上方」、「下方」、「上部」、「下部」、および「側部」という用語は、ハウジングのリッドが閉位置にあり、かつヒンジ線が容器の後方にあり、容器が直立した位置にある時の、本開示による容器およびその構成要素の部分の相対的な位置を指す。本開示による容器を説明する時、説明される容器の向きに関係なく、これらの用語が使用される。容器の後方壁または後部壁にはヒンジ線が含まれる。
【0040】
「一体型」という用語は、単一の部品として共に製造される二つ以上の要素または構成要素を指す。例えば、受容部分およびカバー部分が単一フィルムまたは多層フィルムとして共に製造されるように、カバーフィルムの受容部分をカバーフィルムのカバー部分と一体型にすることができる。特に、単一部品であるが、複数のセクション、区域、またはパネルを備える容器の要素は、上記の定義の下で「一体型」であると考えられる。
【0041】
ここで本開示の一部の態様が図示されている図面を参照する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1図1は、ハウジングおよびカバーフィルムを含む容器の概略斜視図である。
図2図2は、折り畳まれた構成の受容部を有する図1の容器の概略斜視図である。
図3図3は、折り畳まれていない構成の受容部を有する図1の容器の概略正面図である。
図4図4は、折り畳まれた構成の受容部を有する図1の容器の概略背面図である。
図5図5は、図1の容器のカバーフィルムを形成するために利用されるブランクの概略平面図である。
図6図6は、カバーフィルムを形成するために利用することができるブランクの別の実施形態の概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
図1図4は、容器10の一実施形態の様々な図である。容器10は、外表面21を有する外側ハウジング20と、ボックス22と、ヒンジ線25(図4)を介してボックスにヒンジで取り付けられたリッド24とを含む。ハウジング20は、長軸方向軸2に沿って延びる。ヒンジ線25は、容器10のボックス22の後方壁30を横切って延び、かつリッド24が図に示す通りの閉位置から開位置(図示せず)に動くことができるように作用する。ハウジング20はまた、前部壁32、後方壁30、第一の側壁26、第二の側壁28、底部壁34、および上部壁36を含む。ボックス22およびリッド24は、開封線37によって画定されている。ヒンジ線25は、ハウジング20の後方壁30上に二つの終点を有し、開封線37はその二つの終点から始まり、ハウジングの周囲を囲むように進む。
【0044】
容器10はまた、カバーフィルム40を含む。一つ以上の実施形態において、カバーフィルム40は単一部品のカバーフィルムである。一つ以上の実施形態において、カバーフィルム40は二つ以上の部品を含む。カバーフィルム40は、ハウジングの外表面21上の一つ以上の側面上でハウジング20を囲む。一つ以上の実施形態において、カバーフィルム40は、ハウジングの外表面21のすべての側面上でハウジング20を囲む。ハウジング20が開封されると、カバーフィルム40の一つ以上の部分を取り除くことができる。例えば、一つ以上の実施形態において、リッド24を覆うカバーフィルム40のカバー部分42のリッド領域46(図5)を取り除くことができる一方で、ボックス22を覆うカバーフィルムのカバー部分のボックス領域48は定位置にとどまることができる。カバーフィルム40は、容器10のハウジング20の周囲にぴったりと、またはきつく付いていることが好ましい。
【0045】
カバーフィルム40はカバー部分42および受容部分44を含む。カバーフィルム40の受容部分44は、付属品90を受容するように適合された受容部70を形成する。受容部70は内表面72および外表面74を含む。
【0046】
カバーフィルム40の受容部分44は、受容部分の第二の領域43とカバー部分42(図5)の第一の領域78とのうちの少なくとも一つに接続された第一の領域76を含む。一つ以上の実施形態において、受容部分44の第一の領域76は、受容部分の第二の領域43とカバー部分42の第一の領域78とのうちの少なくとも一つにヒートシール77によって接続されている。
【0047】
カバーフィルム40のカバー部分42は、図5に示す通り、リッド領域46とボックス領域48を含む。リッド領域46は、ハウジング20のリッド24の外側に配置されている。さらに、ボックス領域48は、ハウジング20のボックス22の外側に配置されている。カバー部分42のリッド領域46は切り取りテープ92を含む。切り取りテープ92は、図5に示す通り、カバーフィルム40の側縁50から延びる。一つ以上の実施形態において、切り取りテープ92は、カバーフィルム40の上に配置されていて、これによって切り取りテープを取り除くと受容部70の内側にアクセスできるようになる。
【0048】
受容部70は、付属品90の挿入のために適合された受容部の上部壁(図示せず)内に配置された開口部82を含む円柱形状を含む。受容部70はまた、受容部の外表面84上に配置された取り付け要素86を含む。取り付け要素86は、受容部70の外表面84をカバーフィルム40の外表面43に一時的に接続するように適合されていて、これによって受容部は、図2および図4に示す通り、折り畳まれた構成にある。
【0049】
受容部70は、ハウジング20の第一の側壁26に隣接して配置されている。本明細書で使用される「隣接して」という用語は、受容部70がハウジング20の前部壁32、後方壁30、または第二の側壁28よりも、第一の側壁26に近く配置されていることを意味する。受容部70の下部縁88は、図3で分かる通り、ハウジングの長軸方向軸2に平行な方向で測定したときに、ハウジング20の下部縁27からの第一の距離4に配置されている。
【0050】
一つ以上の実施形態において、カバーフィルム40の受容部分44の領域80を共に密封して受容部70の底部壁89を形成することができる。受容部70の底部壁89を形成するために任意の適切な技法または技法の組み合わせを利用することができ、例えば受容部分44の領域89をヒートシールしてフィンシールを形成する(図示せず)。
【0051】
さらに、一つ以上の実施形態において、受容部70の内表面72には、付属品90を少なくとも部分的に受容部70内に保持するように適合された保持要素83を含めることができる。一つ以上の実施形態において、保持要素83は増大した静摩擦係数を含むことができる、ざらつきのある領域を含むことができる。ざらつきのある領域は、任意の適切な摩擦係数を有することができる。一つ以上の実施形態において、保持要素は、受容部70の内表面72上に配置された接着剤を含むことができる。
【0052】
図3に示す通り、長軸方向軸2に平行な方向で測定したときに、受容部70は高さ6を含み、またハウジング20は高さ8を含む。受容部70の高さ6は、ハウジング20の高さ8より小さい。
【0053】
カバーフィルム40は、任意の適切なブランクまたはプレフォームから形成することができる。例えば、図5は、図1図4に図示された容器10のカバーフィルム40を形成するために利用することができるブランク100の平面図である。ブランク100は、ブランクを折り畳み、これによってハウジング20の外表面21の一つ以上の部分を覆うために利用することができる折り目またはスコアライン102を含む。図5に図示する通り、受容部分44はカバーフィルム40のカバー部分42の第二の側縁52から延びるパネルである。こうした縁に沿った任意の適切な場所において、受容部分44はカバー部分42の第二の側縁52から延びることができる。受容部分44はまた、カバーフィルム20から切り取りテープ92が切り取られ、かつ取り除かれた時に、受容部分から取り除くことができる切り取り領域93を含む。
【0054】
図6は、容器のカバーフィルム106を形成するために利用することができるブランク104の別の実施形態である。カバーフィルム106はカバー部分108および受容部分110を含む。図1図5のカバーフィルム20に関連するすべての設計上の考慮事項および可能性は、図6のカバーフィルム106に等しく適用される。カバーフィルム106とカバーフィルム40の間の一つの違いは、受容部分110がカバー部分108の高さ112と同じである高さ114を有することができることである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6