(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】光透過率調整アイウェア
(51)【国際特許分類】
G02C 7/10 20060101AFI20220209BHJP
G02C 11/00 20060101ALI20220209BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20220209BHJP
G02F 1/133 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
G02C7/10
G02C11/00
G02F1/13 505
G02F1/133 580
(21)【出願番号】P 2020517325
(86)(22)【出願日】2018-10-27
(86)【国際出願番号】 KR2018012873
(87)【国際公開番号】W WO2019216505
(87)【国際公開日】2019-11-14
【審査請求日】2020-04-20
(31)【優先権主張番号】10-2018-0052196
(32)【優先日】2018-05-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】520097250
【氏名又は名称】スポコム カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100149870
【氏名又は名称】芦北 智晴
(72)【発明者】
【氏名】パク スアン
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0048836(US,A1)
【文献】国際公開第2016/110959(WO,A1)
【文献】特開2016-122039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02C 1/00 - 13/00
G02F 1/13 - 1/133
G02F 1/137 - 1/141
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光透過率が変化するLCD(Liquid Crystal Display)パネルを含むレンズ部と、
周辺照度を感知する照度感知センサと、
オフモード(off mode)、オンモード(on mode)、及び手動モード(manual mode)に各々変更するモードスイッチと、
前記LCDパネルの光透過率を調整する制御部と、
前記LCDパネルの光透過率を手動で変更するフォトインタラプタ(photo interrupter)と、
を備え
、
前記モードスイッチが前記オフモードであるとき、前記LCDパネルの光透過率が固定され、
前記モードスイッチが前記オンモードであるとき、前記制御部は、前記照度感知センサから周辺照度を受信し、周辺照度が第1の閾値以下である場合、前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第1の閾値より高い数値の第2の閾値以上である場合、前記LCDパネルの光透過率を下げ、
前記モードスイッチが前記手動モードであるとき、前記制御部は、前記フォトインタラプタをユーザが1回タッチすれば、前記LCDパネルの光透過率を第1の数値の光透過率を有するようにし、前記フォトインタラプタをユーザが再度1回タッチすれば、前記LCDパネルの光透過率を前記第1の数値と相違した第2の数値の光透過率を有するようにすることを特徴とする光透過率調整アイウェア。
【請求項2】
前記LCDパネルは、光透過率の変化範囲が1%ないし90%の範囲であることを特徴とする請求項1に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項3】
前記LCDパネルに電力を供給する電源部をさらに備え、
前記電源部は、周辺照度が前記第1の閾値以下である場合、前記制御部から伝達された制御信号に応じて前記LCDパネルに伝達される電力を供給して前記LCDパネルの光透過率を上げ、
周辺照度が前記第2の閾値以上である場合、前記制御部から伝達された制御信号に応じて前記LCDパネルに伝達される電力を遮断して前記LCDパネルの光透過率を下げることを特徴とする請求項1又は2に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項4】
前記LCDパネルは、電力が印加されなかった状態で第1の数値の光透過率を有し、電力が印加された状態で前記第1の数値より高い第2の数値の光透過率を有することを特徴とする請求項3に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項5】
前記フォトインタラプタ(photo interrupter)は、前記電源部を手動でオンオフ(on/off)させ
る請求項3又は4に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項6】
前記LCDパネルに電力を供給する電源部をさらに備え、
前記電源部は、前記LCDパネルに電力を供給する場合、前記LCDパネルが第1の数値の光透過率を有するようにし、前記LCDパネルに対して電力を遮断する場合、前記LCDパネルが前記第1の数値より高い第2の数値の光透過率を有するようにすることを特徴とする請求項1又は2に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項7】
前記フォトインタラプタ(photo interrupter)は、前記電源部で前記LCDパネルに電力を供給することを手動でオンオフ(on/off)させ
る請求項6に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項8】
前記制御部は、以前の周辺照度が前記第1の閾値超過から現在の周辺照度が前記第1の閾値以下に変更されれば、前記LCDパネルの光透過率を上げ、
以前の周辺照度が前記第2の閾値未満から現在の周辺照度が前記第2の閾値以上に変更されれば、前記LCDパネルの光透過率を下げることを特徴とする請求項1-
7のいずれか1に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項9】
前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第
2の閾値未満である場合、
以前の周辺照度と現在の周辺照度との差を判断した後、前記LCDパネルの光透過率を調整することを特徴とする請求項
8に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項10】
前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、
前記LCDパネルの光透過率を調整することは、前記LCDパネルの光透過率範囲を1%ないし90%に調整することを特徴とする請求項
9に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項11】
前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、
前記制御部は、前記LCDパネルを通過した光の照度が第1の照度になるように前記LCDパネルの光透過率を調整することを特徴とする請求項
8に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項12】
前記制御部は、前記LCDパネルを通過した光の照度が前記第1の照度になるように、以前の周辺照度から現在の周辺照度に変化された照度変化量に補正値を入力して光透過率を調整することを特徴とする請求項
11に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項13】
前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、変更可能であることを特徴とする請求項1-
12のいずれか1に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項14】
前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、手動で変更可能であることを特徴とする請求項1-
13のいずれか1に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項15】
前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた周辺照度の変化率を感知し、
前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、前記周辺照度の変化率に基づいて変更されることを特徴とする請求項1-
13のいずれか1に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項16】
前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた3回以上の周辺照度の平均値に基づいて制御信号を前記LCDパネルに伝達することを特徴とする請求項1-
14のいずれか1に記載の光透過率調整アイウェア。
【請求項17】
前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた3回以上の周辺照度のうち、他の周辺照度に比べて最も差が大きい周辺照度を除去することを特徴とする請求項1-
14のいずれか1に記載の光透過率調整アイウェア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザ周辺の照度変化に対応して効果的に光透過率を調整できる光透過率調整アイウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
アイウェアは、透明な素材で製作され、屈折率を調整した一般的な眼鏡もあるが、透過率を下げて眩しさや、紫外線からユーザの目を保護する製品等もある。一般的に使用するサングラスなどは、透明な眼鏡素材に着色剤などを入れるか、光を反射する素材をコーティングまたは蒸着して製造されることにより、ユーザに眩しさを少し感じるようにするか、紫外線から目を保護している。
【0003】
しかしながら、これらのような製品は、光透過率が固定されて、ユーザの環境によって使用が適切でない場合がある。例えば、透過率が相対的に高い状態で固定された場合、暗い所や光量が少ない所では使用が適合であるが、明るい所では光透過率が高過ぎて眩しさ遮断効果や紫外線遮断効果が少ないことがあり、透過率が相対的に低い状態で固定された場合、明るい所では、その効果を十分に発揮するが、相対的に暗い所では、透過率が低過ぎて周辺の事物がろくに見えず、使用できないという問題点がある。
【0004】
このような問題点を解決しようとして、光透過率を効果的に調整できるアイウェアについての研究が求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
これにより、本発明が解決しようとする課題は、ユーザが使用する周辺環境の光量に合うように光透過率を効果的に調整してユーザの視認性を高め、利便性に優れた光透過率調整アイウェアを提供することにある。
【0006】
また、ユーザ周辺照度の急激な変化にもかかわらず、早く光透過率を調整してユーザの視認性を高め、利便性を高めることができる光透過率調整アイウェアを提供することに目的がある。
【0007】
また、周辺照度の変化に対応して安定的に光透過率を調整できる光透過率調整アイウェアを提供することに目的がある。
【0008】
本発明の課題は、以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていないさらに他の技術的課題は、下記の記載から当業者に明確に理解され得るであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための本発明の一実施形態に係る光透過率調整アイウェアは、光透過率が変化するLCD(Liquid Crystal Display)パネルを含むレンズ部と、周辺照度を感知する照度感知センサと、前記照度感知センサから周辺照度を受信し、周辺照度が第1の閾値以下である場合、前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第1の閾値より高い数値の第2の閾値以上である場合、前記LCDパネルの光透過率を下げる制御部とを備える。
【0010】
また、前記LCDパネルは、光透過率の変化範囲が1%ないし90%の範囲であることを特徴とすることができる。
【0011】
また、前記LCDパネルに電力を供給する電源部をさらに備え、前記電源部は、周辺照度が前記第1の閾値以下である場合、前記制御部から伝達された制御信号に応じて前記LCDパネルに伝達される電力を供給して前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第2の閾値以上である場合、前記制御部から伝達された制御信号に応じて前記LCDパネルに伝達される電力を遮断して前記LCDパネルの光透過率を下げることを特徴とすることができる。
【0012】
また、前記LCDパネルは、電力が印加されなかった状態で第1の数値の光透過率を有し、電力が印加された状態で前記第1の数値より高い第2の数値の光透過率を有することを特徴とすることができる。
【0013】
また、前記電源部を手動でオンオフ(on/off)させるフォトインタラプタ(photo interrupter)をさらに備えることができる。
【0014】
また、前記LCDパネルに電力を供給する電源部をさらに備え、前記電源部は、前記LCDパネルに電力を供給する場合、前記LCDパネルが第1の数値の光透過率を有するようにし、前記LCDパネルに対して電力を遮断する場合、前記LCDパネルが前記第1の数値より高い第2の数値の光透過率を有するようにすることを特徴とすることができる。
【0015】
また、前記電源部で前記LCDパネルに電力を供給することを手動でオンオフ(on/off)させるフォトインタラプタ(photo interrupter)をさらに備えることができる。
【0016】
また、オフモード(off mode)、オンモード(on mode)、及び手動モード(manual mode)に各々変更するモードスイッチをさらに備え、前記オフモード(off mode)では、前記LCDパネルの光透過率が固定され、前記オンモード(on mode)では、前記制御部により前記LCDパネルの光透過率が調整され、前記手動モード(manual mode)では、前記フォトインタラプタにより前記LCDパネルの光透過率が調整されることを特徴とすることができる。
【0017】
また、前記制御部は、以前の周辺照度が前記第1の閾値超過から現在の周辺照度が前記第1の閾値以下に変更されれば、前記LCDパネルの光透過率を上げ、以前の周辺照度が前記第2の閾値未満から現在の周辺照度が前記第2の閾値以上に変更されれば、前記LCDパネルの光透過率を下げることを特徴とすることができる。
【0018】
また、前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、以前の周辺照度と現在の周辺照度との差を判断した後、前記LCDパネルの光透過率を調整することを特徴とすることができる。
【0019】
また、前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、前記LCDパネルの光透過率を調整することは、前記LCDパネルの光透過率範囲を1%ないし90%に調整することを特徴とすることができる。
【0020】
また、前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、前記制御部は、前記LCDパネルを通過した光の照度が第1の照度になるように前記LCDパネルの光透過率を調整することを特徴とすることができる。
【0021】
また、前記制御部は、前記LCDパネルを通過した光の照度が前記第1の照度になるように、以前の周辺照度から現在の周辺照度に変化された照度変化量に補正値を入力して光透過率を調整することを特徴とすることができる。
【0022】
また、前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、変更可能であることを特徴とすることができる。
【0023】
また、前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、手動で変更可能であることを特徴とすることができる。
【0024】
また、前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた周辺照度の変化率を感知し、前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、前記周辺照度の変化率に基づいて変更されることを特徴とすることができる。
【0025】
また、前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた3回以上の周辺照度の平均値に基づいて制御信号を前記LCDパネルに伝達することを特徴とすることができる。
【0026】
また、前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた3回以上の周辺照度のうち、他の周辺照度に比べて最も差が大きい周辺照度を除去することを特徴とすることができる。
【0027】
一方、上記の課題を解決するための本発明のさらに他の実施形態に係る光透過率調整アイウェアは、光透過率が変化するLCD(Liquid Crystal Display)パネルを含むレンズ部、周辺照度を感知する照度感知センサ、オフモード(off mode)、オンモード(on mode)、及び手動モード(manual mode)に各々変更するモードスイッチ、前記LCDパネルの光透過率を調整する制御部、及び前記LCDパネルの光透過率を手動で変更するフォトインタラプタ(photo interrupter)を備え、前記モードスイッチが前記オフモードであるとき、前記LCDパネルの光透過率が固定され、前記モードスイッチが前記オンモードであるとき、前記制御部は、前記照度感知センサから周辺照度を受信し、周辺照度が第1の閾値以下である場合、前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第1の閾値より高い数値の第2の閾値以上である場合、前記LCDパネルの光透過率を下げ、前記モードスイッチが前記手動モードであるとき、前記制御部は、前記フォトインタラプタをユーザが1回タッチすれば、前記LCDパネルの光透過率を第1の数値の光透過率を有するようにし、前記フォトインタラプタをユーザが再度1回タッチすれば、前記LCDパネルの光透過率を前記第1の数値と相違した第2の数値の光透過率を有するようにすることを特徴とする。
【0028】
その他の実施形態等の具体的な事項は、詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0029】
本発明の実施形態等によれば、少なくとも次のような効果がある。
【0030】
本発明に係る光透過率調整アイウェアは、光量が少ない暗い日や夜間、あるいは光量が多い明るい日や昼間の状況でユーザの視認性を高め、利便性を高めることができるように光透過率を調整できる。
【0031】
また、ユーザ周辺の照度が急激に変化しても、早く光透過率を変更することにより、ユーザの視認性を高め、利便性を高めることができる。
【0032】
また、周辺照度変化に対応してより安定的に光透過率を調整させることができる。
【0033】
本発明に係る効果は、以上で例示された内容により制限されず、さらに様々な効果が本明細書内に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1】本発明の一実施形態に係る光透過率調整アイウェアの概略的な斜視図である。
【
図2】
図1の光透過率調整アイウェアのA部分を拡大した図である。
【
図3】
図1の光透過率調整アイウェアのB部分を拡大した図である。
【
図4】本発明の他の実施形態に係る光透過率調整アイウェアの概略的な斜視図である。
【
図5】
図4の光透過率調整アイウェアのC部分を拡大した図である。
【
図6】本発明の一実施形態に係る光透過率調整アイウェアのレンズ部において光量が多い場合と少ない場合の光透過率を調整することを概略的に示した図である。
【
図7】本発明の一実施形態に係る光透過率調整アイウェアのレンズ部において光量が多い場合と少ない場合の光透過率を調整することを概略的に示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
本発明の利点及び特徴、そして、それらを達成する方法は、添付される図面とともに詳細に後述されている実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかしながら、本発明は、以下において開示される実施形態等に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で実現されるであろうし、単に、本実施形態等は、本発明の開示が完全なようにし、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇により定義されるだけである。明細書全体にわたって同一参照符号は、同一構成要素を指す。図面において、層及び領域等の大きさ及び相対的な大きさは、説明の明瞭性のために誇張されたものでありうる。
【0036】
空間的に相対的な用語である「下(below)」、「下方(beneath)」、「下部(lower)」、「上(above)」、「上部(upper)」などは、1つの素子または構成要素等と他の素子または構成要素等との相関関係を容易に記述するために使用されることができる。
【0037】
例え、第1、第2などが様々な構成要素を述べるために使用されるが、これらの構成要素等は、これらの用語により制限されないことはもちろんである。これらの用語は、単に、1つの構成要素を他の構成要素と区別するために使用するものである。したがって、以下において言及される第1構成要素は、本発明の技術的思想内で第2構成要素でありうることはもちろんである。
【0038】
また、以下において説明する本発明のアイウェア(eyewear)とは、スキーゴーグル、スポーツグラス、スマートグラス、サングラス、保護メガネなど、目に着用するレンズがある製品を意味し、本明細書の説明のうち、照度と光、または光量は、互いに混用されて説明されることができる。
【0039】
以下、図面を参照して本発明の実施形態等について説明する。
【0040】
図1には、本発明の一実施形態に係る光透過率調整アイウェアの概略的な斜視図が示されており、
図2には、
図1の光透過率調整アイウェアのA部分を拡大した図面が示されており、
図3には、
図1の光透過率調整アイウェアのB部分を拡大した図面が示されている。
【0041】
また、
図4には、本発明の他の実施形態に係る光透過率調整アイウェアの概略的な斜視図が示されており、
図5には、
図4の光透過率調整アイウェアのC部分を拡大した図面が示されている。
【0042】
図1~
図3の光透過率調整アイウェアは、眼鏡フレーム200を用いて耳に定着させることによって着用するスポーツグラス、サングラスなどと理解すれば良いし、
図4及び
図5の光透過率調整アイウェアは、スキーゴーグルなどのような製品等の実施形態と理解すれば良いであろう。
【0043】
図1~
図5に示すように、光透過率調整アイウェアは、光透過率が変化するLCD(Liquid Crystal Display)パネルを含むレンズ部100、110、周辺照度を感知する照度感知センサ20、21、及び前記照度感知センサ20、21から周辺照度を受信し、周辺照度が第1の閾値以下である場合、前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第1の閾値より高い数値の第2の閾値以上である場合、前記LCDパネルの光透過率を下げる制御部(図示せず)を備える。
【0044】
前記レンズ部100、110のLCDパネルは、非制限的な例として、EC(Electro Chromic)方式、G-H(Guest-Host)方式、TN(Twist Nematic)方式、電子インキ(Electronic Ink)方式、またはPDLC(Polymer Dispersed Liquid Crystal)方式でありうる。前記LCDパネルは、ユーザ周辺環境の照度あるいは周辺環境の照度変化に対応して光透過率を調整することにより、ユーザの眼球に伝達される光量を適切に調整することができる。一方、ここで、適切であるという意味は、相対的に光量が多くて、周辺照度が高い場合には、ユーザに伝達される光量を減らして目が眩くないようにし、夜やトンネルのような相対的に周辺照度が低い場合には、透過率を上げてユーザの視認性を相対的に高めるという意味と解釈すれば良いであろう。
【0045】
前記LCDパネルの光透過率調整は、LCDパネルに含まれた液晶の形状が変化することで、透過される光量を調整し、これにより、光透過率を変化させることができる。LCDパネルは、必要に応じて、位相差フィルムを配置できる。前記偏光フィルムは、ポリビニルアルコール系フィルムにヨードや、二色性染料が染着及び配向された偏光子の一面または両面に保護フィルムが貼り付けられた形態でありうるし、これについては、当該技術分野に広く知られているところ、具体的な説明は省略する。LCDパネルの場合、印加される電気的信号に応じて早く光透過率を変化させることができるという長所がある。
【0046】
前記LCDパネルは、光透過率を1%ないし90%の範囲に調整することができ、非制限的な例として、1%ないし30%であるか、10%ないし50%であるか、30%ないし75%でありうる。前記LCDパネルによりLCDパネルを通過した光量は、前記透過率範囲で調整されてユーザの眼球に伝達させることができる。例えば、周辺照度が1000LUXであり、LCDパネルの光透過率が10%である場合、ユーザの眼球に到達される光量は、100LUXであり、周辺照度が200LUXであり、LCDパネルの光透過率が50%である場合、100LUXの光量がユーザの眼球に伝達されることができる。下記においてより具体的に説明するが、前記LCDパネルは、制御部から制御信号を受信して光透過率を調整でき、後述する別の電源部を備える場合、制御部から伝達された制御信号に応じて電源部をオン/オフ(on/off)し、電源部によりLCDパネルの光透過率を調整するか、別のフォトインタラプタにより手動モードで光透過率を調整することもできる。
【0047】
一方、前記LCDパネルは、使用用途に応じて、光透過率範囲を異にすることができる。例えば、一般的に使用されるサングラス(sunglass)のような場合には、視認性を高めるために、相対的に多くの照度の光がユーザの眼球に伝達されるように光透過率範囲を高く調整することができる。また、雪が多く覆われて、光の反射が多く起こる場所で主に使用されるスキー用ゴーグルのような場合には、一般的なサングラスに比べて相対的に光透過率範囲をより低めて、眩しさを防止しながら視認性を高めることができる。それに対し、溶接用アイウェアのような場合には、瞬間的に流入する光の光量が相当多くて、光透過率範囲を1%程度の水準に非常に低くすることができる。ただし、前記溶接用アイウェアのような場合にも、溶接をしないときには、光透過率を上げて視認性を高めることができ、このような場合には、LCDパネルの変化する光透過率範囲が広く設定され得る。言い換えれば、前記LCDパネルの光透過率変化範囲は、使用用途、使用環境、ユーザの好み、ユーザ周辺の環境要素など、種々の要因を考慮して異なるように設定することができる。
【0048】
前記照度感知センサ20、21は、光透過率調整アイウェア周辺の照度を感知し、感知された周辺照度を前記制御部に送信する。前記照度感知センサ20、21は、光透過率調整アイウェアが眼鏡やサングラスである場合、眼鏡フレーム200あるいは眼鏡のつる300に配置されることができるが、これに限定するものではない。また、光透過率調整アイウェアがゴーグルである場合、レンズフレーム210の前面や側面に配置されることができる。ただし、望ましい例として、より正確なユーザ周辺環境の照度を感知するために、照度感知センサ20、21は、眼鏡フレームや眼鏡のつる、あるいはレンズフレームの内側に位置することができる。前記内側という意味は、アイウェアの構成要素等でユーザ顔面間の近い位置を意味する。例えば、照度感知センサ20、21が眼鏡のつる300に配置される場合、眼鏡のつる300が定着する位置でユーザの眼球と耳との間のこめかみと隣接する位置に配置されることができ、言い換えれば、眼鏡のつる300に位置しながら両側の眼鏡のつるが向き合う側面に配置されることができる。
【0049】
ただし、これに限定するものではなく、前記照度感知センサ20、21は、使用用途に応じて眼鏡フレーム200の前面部やレンズフレーム210の前面に位置することができる。すなわち、ユーザの眼球が眺める方向である外側に配置され、ユーザの眼球に光が伝達される光路上に照度感知センサ20、21が配置されることで、より速かにユーザの眼球に伝達される光の照度を感知できる。例えば、溶接用アイウェアの場合には、何よりも早く照度を感知してLCDパネルの光透過率を変化させてこそユーザの眼球を保護できるが、この場合、溶接の際に発生する光と近い位置に照度感知センサ20、21を位置させることで、より速かにLCDパネルの光透過率が変化されるようにすることができる。
【0050】
前記制御部は、前記照度感知センサ20、21から感知された周辺照度を受信し、周辺照度が第1の閾値以下である場合、前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第1の閾値より高い数値の第2の閾値以上である場合、前記LCDパネルの光透過率を下げることができる。第2の閾値は、第1の閾値より高い数値であって、周辺照度が相対的に高い場合の光透過率調整と関連があり、第1の閾値は、相対的に周辺照度が低い場合の光透過率調整と関連がある。すなわち、第2の閾値より受信された周辺照度が高い場合には、LCDパネルの光透過率を下げ、第1の閾値より受信された周辺照度が低い場合には、LCDパネルの光透過率を上げることができる。すなわち、前記制御部は、前記LCDパネルの光透過率を変化するように制御信号を生成及び送信することができる。
【0051】
上記のように、制御部によりLCDパネルの光透過率が調整されて、第1の閾値以下の周辺照度に対しては、高い光透過率で周辺の事物に対する視認性を高め、第2の閾値以上の周辺照度に対しては、低い光透過率を適用することにより、眩しさを防止しながら周辺の事物がよく視認されるようにすることができる。
【0052】
一方、前記第1及び第2の閾値と、これにしたがう光透過率調整についてより詳細に説明すれば、前記第1の閾値及び第2の閾値は、特定照度値に設定されることができる。ただし、前記第1の閾値及び第2の閾値に基づいて光透過率を調整するための制御信号を生成することは、別の補正値を入力することで、前記照度値とは異なる数値により演算されることができる。前記制御部は、第2の閾値より高い数値の周辺照度が受信される場合、前記LCDパネルの光透過率を調整してユーザの眼球に伝達される光量を減らすことができる。
【0053】
例えば、第2の閾値より高い照度で多くの光量が外部からLCDパネルに流入する場合、ユーザは、眩しさを感じたり、周辺の事物を視認し難いことがあるが、LCDパネルの光透過率を下げることにより、眩しさを防止し、周辺の事物を視認しやすくすることができる。また、第1の閾値より低い照度で少ない光量が外部からLCDパネルに流入する場合、前記第2の閾値を越えるときのLCDパネルの光透過率と同じ光透過率でユーザの眼球に光が伝達されるならば、ユーザは、少ない光量により外部事物を視認し難いことがある。しかし、第1の閾値より低い照度の光量が流入する場合、LCDパネルの光透過率を上げることにより、視認性を高めることができる。
【0054】
前記第1の閾値及び第2の閾値は、予め設定された数値でありうる。非制限的な例として、第2の閾値は、1200LUXないし1800LUXの範囲の照度に該当する数値でありうるし、第1の閾値は、600LUXないし1000LUXの範囲の照度に該当する数値でありうる。通常的な室内空間で照度が略500LUXないし600LUX程度であり、室外の照度は、2000LUXとすれば、室外空間では、第2の閾値を越えるようになり、光透過率を減らす方向にLCDパネルの光透過率が調整され、室内では、第1の閾値より少ない照度が感知されて、光透過率を上げる方向にLCDパネルの光透過率が調整され得る。
【0055】
例えば、LCDパネルの光透過率が10%ないし50%の範囲に変化され、第1の閾値が600LUX、第2の閾値が1800LUXであり、室内の周辺照度が500LUX、室外の周辺照度が2000LUXである場合を仮定してみると、室内空間では、第1の閾値より少ない光量が流入するので、LCDパネルの光透過率が50%に変化されて、略ユーザの眼球に250LUXの光が伝達され、室外では、第2の閾値より高い光量が流入するので、LCDパネルの光透過率が10%に変化されて、略ユーザの眼球に200LUXの光が伝達されて、室内と室外からユーザの眼球に伝達される照度量の差を減らすことができる。
【0056】
すなわち、第2の閾値である1800LUXを越える光量である2000LUXの光量が投入される場合にも、LCDパネルの光透過率が高いならば、ユーザは、眩しさにより不便さを感じたり、事物の認識が難しいことがあるが、前記第2の閾値範囲を越える光量を制御部で認識し、LCDパネルの光透過率を10%に減らすことにより、眩しさを防止しながら視認性を高めることができる。また、第1の閾値である600LUXより低い光量である500LUXが投入される場合にも、光透過率が10%に低く維持されるならば、ユーザは、十分でない50LUX程度の照度量により事物を認識するのが難しいことがあるが、第1の閾値である600LUXより低い光量を制御部で認識し、LCDパネルの光透過率を50%に上げることにより、事物の認識が容易なようにすることができる。
【0057】
ただし、既に上述したように、LCDパネルの光透過率と、第1の閾値及び第2の閾値の数値は、アイウェアの用途、ユーザ周辺の環境、使用形態などの要素によって変化されることができる。
【0058】
一方、本発明に係る光透過率調整アイウェアは、前記LCDパネルに電力を供給する電源部をさらに備えることができる。前記電源部は、周辺照度が前記第1の閾値以下である場合、前記制御部から伝達された制御信号に応じて前記LCDパネルに伝達される電力を供給して前記LCDパネルの光透過率を上げ、周辺照度が前記第2の閾値以上である場合、前記制御部から伝達された制御信号に応じて前記LCDパネルに伝達される電力を遮断して前記LCDパネルの光透過率を下げることを特徴とすることができる。
【0059】
光透過率調整アイウェアが電源部を備える場合、前記LCDパネルは、電力が印加されなかった状態で光透過率が第1の数値の光透過率を有し、電力が印加された状態で前記第1の数値より高い第2の数値の光透過率を有することを特徴とすることができる。一般的に、アイウェアを使用するユーザは、主に光量が多い昼に着用したり、外部で着用する場合が多いが、電源部から電力を供給されなかった状態で相対的に低い光透過率である第1の数値の光透過率を有することにより、外部から流入する多くの光量を減らしてユーザの眼球に到達される光量を減らすことができ、不要な電力消費を防止できる。すなわち、下記において説明するオフモード(off mode)や手動モード(manual mode)で別の人為的な作動をしない場合、LCDパネルの基本セッティングを低い光透過率数値である第1の数値とすることにより、不要な電力の消費を減らし、バッテリの消費量を低減し、バッテリ使用時間を増やすことができる。また、オンモード(on mode)の場合にも、アイウェアを着用する目的、用途などを考慮すれば、基本的なセッティングを光透過率が低い第1の数値とすることにより、不要な電力の消費を減らすことができる。
【0060】
一方、前記LCDパネルは、相対的に光量が少ない夜や、室内、トンネルなどを通るとき、電源部を介してLCDパネルに電力を印加し、光透過率を前記第1の数値より高い第2の数値に調整することにより、ユーザの眼球に到達される光量が第1の数値の光透過率に比べて相対的に多くなるようにすることができる。例えば、ユーザが運転中にいきなりトンネルなどのような暗い所を通過するようになりつつ、光量が急激に減る場合、電源部を介してLCDパネルに電力を印加し、光透過率を第2の数値に高めて視認性を高めることができる。
【0061】
一方、上記の電源部を介して作動される方式をより具体的に例を挙げて説明すれば、非制限的な例として、前記電源部を介して電力が印加されない場合には、LCDパネルが有する第1の数値の光透過率は10%であり、電力が印加される場合には、LCDパネルが有する第2の数値の光透過率が50%でありうる。この場合、ユーザが光量の多い明るい昼に運転をする途中には、照度感知センサ20、21により感知された周辺照度が第2の閾値以上の数値であり、これにより、制御部を介して電源部からLCDパネルへの電力供給が遮断された状態で光透過率が第1の数値の10%で初期流入光量に比べてユーザの眼球に伝達される光量を相対的に多く減らして眩しさを防止し、視認性を高めることができる。それに対し、運転中にトンネルなどに進入する場合、急激に周辺照度は低くならざるを得ない。このような場合、第1の閾値以下の数値に周辺照度が感知されて、制御部により電源部からLCDパネルへと電力を供給し、LCDパネルの光透過率範囲を50%に瞬間的に高めることができる。
【0062】
すなわち、急激に周辺照度が低くなる場合にも、電源部を介して電力を供給して光透過率を急激に上昇させることにより、いきなり外部事物が視認されないという問題を防止できる。言い換えれば、ユーザがトンネルなどを進入する場合にも、以前状態のように、LCDパネルの光透過率が低ければ、周辺の事物が視認されず、危険な状況が発生できるが、上記のように、感知された周辺照度が急激に低くなると、速い速度でLCDパネルの光透過率を上げて周辺の事物が視認されないという問題を解決できる。
【0063】
一方、前記電源部を手動でオンオフ(on/off)させるフォトインタラプタ50、51(photo interrupter)をさらに備えることができる。フォトインタラプタ50、51は、前記LCDパネルに電力を供給することを手動でオンオフ(on/off)させることができる。前記フォトインタラプタ50、51は、発光ダイオードとフォトトランジスタとが組み合わせられたものであって、光路を遮断することで、電源部を手動でオンオフ(on/off)させることにより、LCDパネルの光透過率を調整させることができる。例えば、ユーザが光透過率調整アイウェアを着用した状態で前記フォトインタラプタ50、51の隣接した部分に手を用いて光路を遮断すれば、前記電源部を駆動するようにオン(on)することができ、もう一度手を用いて光路を遮断すれば、前記電源部の駆動を止めるようにオフ(off)させることができる。これにより、ユーザの顔面に着用された光透過率調整アイウェアに荷重を加えないことができ、着用状態に変動を与えなくても良く、便利に電源部をオンオフ(on/off)させることができる。
【0064】
一方、非制限的な例として、前記電源部または前記LCDパネルの光透過率を調整する制御部をオン/オフ(on/off)する電源スイッチ30、31を別にさらに備えることができ、前記電源スイッチ30、31は、光透過率調整アイウェアが眼鏡やサングラスである場合、眼鏡フレーム200あるいは眼鏡のつる300に配置されることができる。また、光透過率調整アイウェアがゴーグルである場合、レンズフレーム210の側面に配置されることができる。前記電源スイッチ30、31は、非制限的な例として、1回押してスイッチが押される場合、オン(on)されるか、もう一度押してスイッチが元に戻ってくる場合、オフ(off)される場合のように、タック(tack)スイッチでありうる。
【0065】
また、前記電源部と連結されて電力を貯蔵及び供給するバッテリ部を備え、前記バッテリ部は、アイウェアが眼鏡やサングラスである場合、眼鏡フレーム200あるいは眼鏡のつる300に配置されるか、光透過率調整アイウェアがゴーグルである場合、レンズフレーム210に配置されることができる。また、前記バッテリ部は、外部から電力を供給されて貯蔵するために、充填部40、41を備えることができ、前記充填部40、41は、外部電力源から電力を供給されるために、外部電源から延びた充填ジャック(Jack)と連結されることができる。前記充填部40、41は、外部でよく視認されないようにするために、ユーザを基準に光透過率調整アイウェアの下端部に位置させることができ、水分や埃などから機器を保護するために、充填部40、41をカバーする蓋を別に備えることができる。
【0066】
一方、本発明に係る光透過率調整アイウェアは、前記LCDパネルの光透過率を調整する作動方式を設定するための別のモードスイッチ10、11をさらに備えることができる。すなわち、前記LCDパネルの光透過率を照度センサにより測定された周辺照度との関係から、自動的に調整されるようにするオンモード(on mode)、ユーザが直接光透過率を調整させる手動モード(manual mode)、または電気的にLCDパネルが作動しないようにするオフモード(off mode)を調整できるようにモードスイッチ10、11を備えることができる。前記モードスイッチ10、11は、例えば、スライディング(sliding)方式となり、ユーザが段階的に調整させることができる。
【0067】
例えば、モードスイッチ10、11がオンモード(on mode)であるときには、制御部によりLCDパネルの光透過率が前述したように調整されることができる。また、オフモード(off mode)では、LCDパネルの光透過率が特定透過率に固定されることができ、この場合、前述したように、LCDパネルに電力が供給される場合に比べて相対的に低い光透過率を有するようにすることができる。また、手動モード(manual mode)では、前記フォトインタラプタ50、51により前記LCDパネルの光透過率が手動で調整されるようにすることができる。例えば、前記モードスイッチが手動モードであるとき、前記制御部は、前記フォトインタラプタ50、51をユーザが1回タッチすれば、前記LCDパネルの光透過率を第1の数値の光透過率を有するようにし、前記フォトインタラプタ50、51をユーザが再度1回タッチすれば、前記LCDパネルの光透過率を前記第1の数値と相違した第2の数値の光透過率を有するようにすることができる。
【0068】
一方、前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、変更可能であることを特徴とすることができる。また、前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、手動で変更可能であることを特徴とすることができる。すなわち、前記第1の閾値及び第2の閾値は、ユーザの好みまたはユーザの周辺環境や使用するパターンによってユーザが変更させることができる。
【0069】
例えば、主に暗い環境や夜間に活動量が多い場合、第1の閾値を高めて、相対的にユーザの眼球に伝達される光量をより多くすることができる。すなわち、第1の閾値が200LUXに設定された場合と400LUXに設定された場合との例を挙げると、第1の閾値が200LUXである場合、光透過率を上げようとするなら、周辺照度が200LUX以下になる場合にのみ光透過率が上がるが、相対的に光量が少ない環境である場合、第1の閾値を400LUXのように高めるならば、300LUXや350LUXのような周辺照度の場合にも、光透過率を上げてユーザの環境に合うように光透過率を上げるようにすることができる。
【0070】
逆に、主に明るい環境や昼間に活動量が多いユーザの場合には、第2の閾値を下げて、相対的にユーザの眼球に伝達される光量をより少ないようにして眩しさを防止できる。第2の閾値が700LUXと900LUXとに設定された場合の例を挙げると、第2の閾値が900LUXである場合、ユーザの眼球に伝達される光量を減らして眩しさを防止し、視認性を高めようとするなら、周辺照度が900LUX以上である場合にのみLCDパネルの光透過率を減らすことができるが、第2の閾値が700LUXである場合には、700LUXと900LUXとの間の周辺照度にもLCDパネルの光透過率を減らすことにより、ユーザの眼球に伝達される光量をより少ないようにすることができる。
【0071】
前記第1の閾値及び/又は第2の閾値の変更は、ユーザが予め設定された作動部(図示せず)により段階的に調整させることができる。例えば、閾値を3段階に区分する場合、別に備えられた作動ボタンにより第1段階、第2段階、第3段階に区分して変更することができる。例えば、閾値が3段階に区分され、第1の閾値を変更する場合、第1段階ないし第3段階は、200LUX、300LUX、400LUXのように予め設定された閾値でありうる。また、第2の閾値を変更する場合、第1段階ないし第3段階は、900LUX、800LUX、700LUXのように予め設定された閾値でありうる。ただし、これに限定するものではなく、より多い段階を区分する場合、それに合うように第1の閾値及び第2の閾値の段階別数値差をより稠密に設定することができる。
【0072】
また、第1の閾値と第2の閾値とを変更する作動部が別の作動ボタンにより行われる場合、第1の閾値を設定するためのボタンと第2の閾値を設定するためのボタンとは、互いに別の作動ボタンにより駆動されるか、1つのボタンの作動方式により変化されるようにすることができる。また、第1の閾値または第2の閾値を変更するための設定となった状態で各閾値の段階を調整するための作動ボタンは別に備えられることができる。ただし、これに限定するものではなく、必要に応じて、作動ボタンを1回押した状態でスライディング方式にて押す場合、第1の閾値の段階が変更され、作動ボタンを押さなかった状態でスライディング方式にて押す場合、第2の閾値の段階が変更される方式とするか、別のディスプレイウィンドウでタッチ方式にて調整するなど、様々な方式にて作動ボタンを適用することができる。
【0073】
一方、前記照度感知センサ20、21から少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた周辺照度の変化率を感知できる。これにより、前記第1の閾値及び前記第2の閾値のうち、少なくとも1つは、前記周辺照度の変化率に基づいて変更されることを特徴とすることができる。また、前記3回以上のサンプリングを行って第1の閾値と第2の閾値とを変更することは、ユーザが手動でサンプリングを行うように設定することによって行われることができる。また、前記サンプリングは、自動に設定されるか、ユーザが設定した特定時間のインターバル(interval)を置いて行われることができる。
【0074】
例えば、暗い夜や暗い環境が維持される室内の場合、特定インターバルを置いて3回以上のサンプリングを経て、制御部では周辺照度が全般的に暗いであろうという判断をするようになり、全般的に光透過率を上げる方向にLCDパネルを調整できる。したがって、第1の閾値に対して寛大な基準を適用して第1の閾値を相対的に高く設定することができる。また、この場合、第2の閾値に対しては、厳格な基準を適用して相対的に高く設定することができる。
【0075】
しかし、3回以上のサンプリングを介して周辺環境が暗い環境でなく、一時的に暗い環境であった場合、例えば、2回のサンプリングは、高い照度が測定され、1回のサンプリングは、低い照度が測定された場合、制御部では一時的な障害物などにより照度が低くなったことと判断し、周辺環境が高い照度の環境であろうと予測し、第1の閾値に対しては、厳格な基準を適用して相対的に低く設定し、第2の閾値に対しては、寛大な基準を適用して相対的に低く設定することができる。
【0076】
逆に、明るい昼や、明るい環境が維持される室内の場合には、3回以上のサンプリングを介して制御部で周辺照度が全般的に明るいであろうと判断して、全般的にLCDパネルの光透過率を下げる方向に調整することができる。この場合、第2の閾値に対しては、寛大な基準を適用して相対的に低く設定することができ、第1の閾値に対しては、厳格な基準を適用して相対的に低く設定することができる。それに対し、サンプリングを介して一時的に明るくなっただけであり、周辺状況が全般的に暗い状況であると判断する場合には、制御部では第2の閾値に対しては、厳格な基準を適用して相対的に高く設定し、第1の閾値に対しては、寛大な基準を適用して相対的に高く設定することができる。
【0077】
また、非制限的な例として、前記3回のサンプリングを介して第1の閾値と第2の閾値とを変更することは、連続的に行われることができるが、一定時間が過ぎた後に行われるように設定することができ、ユーザが作動させる場合にのみ行われることもできる。または、ユーザがサンプリングされるインターバル(interval)時間を設定させるか、以前照度と現在照度との差が特定数値以上に急激に変化する場合にのみ行われるようにすることもできる。
【0078】
一方、
図6及び
図7には、本発明の一実施形態に係る光透過率調整アイウェアのレンズ部において光量が多い場合(周辺照度が相対的に明るい場合)と光量が少ない場合(周辺照度が相対的に暗い場合)との光透過率を調整することを概略的に示した図面が図示されている。
図6が光量が多い場合であり、
図7が光量が少ない場合である。以下、
図6及び
図7を参照して、本発明の光透過率調整アイウェアについてより具体的に説明する。
【0079】
図6及び
図7に示すように、具体的に、光量を調整することについて説明すれば、本発明の光透過率調整アイウェアは、
図6のように相対的に多くの光量、すなわち、高い照度の光L1が外部からLCDパネルに流入する場合の第2の閾値と、少ない光量、すなわち、低い照度の光L3が外部からLCDパネルに流入する場合の第1の閾値とを設定することにより、ユーザが外部の事物を視認しやすいように光透過率を調整でき、眩しさなどを防止できる。すなわち、
図6のように高い照度の光L1が外部からLCDパネルに流入する場合、第2の閾値により光透過率が調整されて光透過率を下げ、少ない光量L2のみがユーザの眼球に伝達されるようにすることができる。また、
図7のように低い照度の光L3が外部からLCDパネルに流入する場合、第1の閾値により光透過率が上がり、前記
図6の例に比べて相対的に高い割合の光量L4がユーザの眼球に伝達されて、高い周辺照度の
図6の例と低い周辺照度の
図7の例とで互いに近接した光量がユーザの眼球に伝達されるようにして、ユーザの視認性を極大化することができる。また、ユーザの周辺照度の程度によって
図6の例と
図7の例とで互いに近接した光量がユーザの眼球に伝達されないとしても、これらの間の格差を減らして、ユーザが外部の事物を視認するのにおいて不便さを感じないようにすることができる。
【0080】
言い換えれば、ユーザは、前記第1の閾値と第2の閾値との間の光量では、一部照度の変化にも敏感に反応せず、周辺の事物を視認するのに不便さを感じないことができるが、周辺照度が第1の閾値より少ないか、第2の閾値より多い場合には、多くの不便さを感じることができる。したがって、本発明の光透過率調整アイウェアは、ユーザが不便さを感じることができるような敏感な領域の周辺照度に対して制御部を介してLCDパネルで光透過率を調整することにより、ユーザの利便性及び視認性を極大化することができる。また、LCDパネルの早い光透過率変化により、暗かったり、明るい環境の両方でアイウェアを外す必要なしに連続的に使用が可能であって、利便性を極大化することができる。また、本発明の光透過率調整アイウェアのように、高い周辺照度数値に対応する第2の閾値と低い周辺照度数値に対応する第1の閾値とを設定することにより、ユーザが周辺の事物を視認するのに不便さを感じない程度の周辺照度変化に対しては、光透過率が急激に変化されることを防止して利便性を極大化し、ユーザに疲労感を与えることを防止できる。
【0081】
一方、前記制御部は、以前の周辺照度が前記第1の閾値超過から現在の周辺照度が前記第1の閾値以下に変更されれば、前記LCDパネルの光透過率を上げることを特徴とすることができる。また、以前の周辺照度が前記第1の閾値以下から現在の周辺照度が前記第1の閾値超過に変更されても、前記LCDパネルの光透過率が以前の光透過率を維持できる。
【0082】
同様に、前記制御部は、以前の周辺照度が前記第2の閾値未満から現在の周辺照度が前記第2の閾値以上に変更されれば、前記LCDパネルの光透過率を下げることを特徴とすることができる。また、以前の周辺照度が前記第2の閾値以上から現在の周辺照度が前記第2の閾値未満に変更されても、前記LCDパネルの光透過率が以前の光透過率を維持できる。
【0083】
すなわち、制御部では、照度感知センサ20、21から受信された以前の周辺照度と現在の周辺照度とを把握して、現在の周辺照度が以前の周辺照度に比べて第1の閾値超過から第1の閾値以下に変更されるか、第2の閾値未満から第2の閾値以上に変更される場合にのみ光透過率を上げるか(第1の閾値の場合)、光透過率を下げる(第2の閾値の場合)ことができる。したがって、第1の閾値以下に周辺照度が変化されて、光透過率を上げた場合、第2の閾値以上に周辺照度が上昇しない場合には、現在の光透過率を維持し、第2の閾値以上に周辺照度が変化されることによって光透過率を下げた状態である場合、第1の閾値以下になる程度に周辺照度が下降しない場合には、現在の光透過率を維持させ、周辺環境の微細な変化あるいは特定状況による一時的な周辺照度の変化にもアイウェアの光透過率調整がより安定的になるようにすることができる。
【0084】
上記のように、制御部で以前の周辺照度が前記第1の閾値超過から現在の周辺照度が前記第1の閾値以下に変更される場合にのみ前記LCDパネルの光透過率を上げ、以前の周辺照度が前記第2の閾値未満から現在の周辺照度が前記第2の閾値以上に変更される場合にのみ前記LCDパネルの光透過率を下げるならば、第1の閾値と第2の閾値との近辺で微細に変化する周辺照度の変化にLCDパネルの光透過率が急激に変化されることを防止できる。これにより、ユーザの周辺照度の急激な変化に対応してのみLCDパネルの光透過率を調整してユーザに安定感を与えることができ、電力の不要な消費を減らすことができる。
【0085】
例えば、以前の周辺照度から現在の周辺照度が第1の閾値超過から第1の閾値以下に変更される場合をみると、周辺の照度が明るかったが、急激に暗くなるトンネルを進入する(in)場合を例に挙げることができる。この場合、光透過率は上がり、周辺の事物に対する視認性を高めることができるが、急なトンネル内部の照明灯のような光により制御部で光透過率を下げるように認識することができ、これにより、光透過率が急激に低下するならば、ユーザは外部の事物が視認されず、運転に困難を経験することができる。本発明のように、制御部において以前の周辺照度から現在の周辺照度が第1の閾値超過から第1の閾値以下に変更される場合にのみ光透過率を上げ、逆の場合、第2の閾値までの照度変化でなければ、現在の光透過率を維持させることにより、第1の閾値付近で一時的に変化する照度変化に対してアイウェアが誤作動することを防止できる。
【0086】
逆に、以前の周辺照度から現在の周辺照度が第2の閾値未満から第2の閾値以上に変更される場合をみると、周辺の照度が暗かったが、急激に明るくなるトンネルを出る(out)場合を例に挙げることができる。この場合、光透過率が下がり、眩しさを防止し、周辺の事物の視認性を高めることができるが、トンネルを通過した後にも周辺の建物の影などにより周辺照度が一時的に低くなることができる。このような場合にも光透過率が上がるならば、アイウェアのユーザは、一時的に眩しさを感じることができる。したがって、本発明のように、第1の閾値までの周辺照度が暗くならない場合には、光透過率が変化しないようにして、周辺の照度が一部低くなるとしても光透過率が変化しないようにし、アイウェアの光透過率調整がより安定的に行われるようにすることができる。
【0087】
上記のように、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが第1の閾値超過から第2の閾値未満である場合、すなわち、以前と現在の周辺照度の変化が第1の閾値と第2の閾値とを外れない場合には光透過率が変化せずに、以前の状態のままに維持されてユーザをして視覚的安定感を与えることができる。例えば、第1の閾値と第2の閾値とを特定数値に設定した場合、第1の閾値と第2の閾値との境界を越えるためには、周辺の照度変化が急激に変化してこそ光透過率が変化でき、第1の閾値ないし第2の閾値間の範囲での微細な照度変化には光透過率が変化しないことができる。
【0088】
言い換えれば、第1の閾値ないし第2の閾値の範囲での照度変化は、単にユーザが特定位置を通りながら影によるものであるか、単に雲が太陽を一時的に隠す等による事情で周辺照度が一部変化され得るが、そのような微細な周辺照度の変化にはLCDパネルの光透過率が変化せず、ユーザをして周辺環境の変化をよく認識させることができる。ただし、これに限定するものではなく、後述するが、第1の閾値と第2の閾値の範囲内での周辺照度の変化でもユーザの都合を考慮して、一部光透過率を調整することもできる。
【0089】
一方、前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、以前の周辺照度と現在の周辺照度との差を判断した後、前記LCDパネルの光透過率を調整することを特徴とすることができる。すなわち、前記制御部で以前の周辺照度と現在の周辺照度とを受信して前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満であると判断し、前記第1の閾値と前記第2の閾値を越えない範囲の数値であれば、このような範囲内では以前の周辺照度と現在の周辺照度との差を判断できる。このように判断された周辺照度の差に対して現在の光透過率で特定補正値を入力することにより、光透過率を調整できる。
【0090】
また、前述したように、周辺照度が第1の閾値超過ないし第2の閾値未満である場合にLCDパネルの光透過率は、第1の閾値以下になる場合の光透過率と第2の閾値以上になる場合の光透過率との範囲内でありうるし、非制限的な例として、1%ないし90%の範囲の光透過率範囲内で調整されることができる。ただし、前記光透過率範囲は、ユーザ周辺の環境、使用用途などの種々の要因を考慮して変更されることができる。
【0091】
すなわち、以前の周辺照度から現在の周辺照度が第1の閾値以下に変更される場合と第2の閾値以上に変更される場合には、予め設定された光透過率の分だけ光透過率を急激に変化させるようにし、第1の閾値超過ないし第2の閾値未満の範囲では、以前の周辺照度と現在の周辺照度との変化率を感知して、第1の閾値での光透過率と第2の閾値での光透過率との範囲内の光透過率範囲で変化された周辺照度の変化率と特定補正値により決定される数値の分だけ光透過率を段階的に変化させるようにすることができる。すなわち、前記周辺照度の変化率に対応して、特定補正値により決定される光透過率のとおりに微細にLCDパネルの光透過率を変化させることができる。
【0092】
したがって、前記トンネルを例に挙げながら説明したような、周辺照度が相当明るいか、急激に明るくなる場合と、相当暗いか、急激に暗くなった場合を除き、ユーザの安全に支障をきたさない程度の照度範囲では、微細に光透過率を調整してユーザに安定感を与えながらも利便性を高めることができる。すなわち、視認性に影響を与えない範囲で周辺照度の微細な変化に対応した光透過率調整によりユーザに安らかさを与えることができる。
【0093】
前記制御部は、以前の周辺照度と現在の周辺照度とが前記第1の閾値超過ないし前記第2の閾値未満である場合、前記制御部は、前記LCDパネルを通過した光の照度が特定の照度値である第1の照度になるように、前記LCDパネルの光透過率を調整することを特徴とすることができる。前記範囲の照度は、ユーザが周辺の事物を視認するのに不便さがない程度でありながら、ユーザが安定感と安らかさを感じることができる程度の照度範囲であり、前記ターゲット範囲の照度である第1の照度に合うようにユーザの眼球に伝達される光の照度を設定することにより、ユーザをしてアイウェアを着用して活動する中間に、周辺の照度変化にも実質的に常に同じ照度で周辺の事物を視認させることができる。
【0094】
このために、非制限的な例として、前記制御部は、前記LCDパネルを通過した光の照度が前記第1の照度になるように、以前の周辺照度から現在の周辺照度に変化された照度変化量に補正値を入力して光透過率を調整することを特徴とすることができる。例えば、LCDパネルを通過した光の照度が300LUXになるように設定された状態である場合、周辺照度が500LUXから400LUXに変化される場合、光透過率は、60%から75%に変化されて、ユーザの眼球には300LUX照度の光が伝達されるようにすることができる。このような場合、前記第1の照度は、300LUXであることと理解すれば良いであろう。このとき、周辺照度の-100LUXの変化に対して前記光透過率の変化率は+12.5%の数値の分だけ変更されて、前記補正値は、12.5%/-100LUXで制御部に入力されることにより、前記LCDパネルの光透過率を変化させることができるものである。
【0095】
一方、光透過率調整アイウェアは、前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた3回以上の周辺照度の平均値に基づいて制御信号を前記LCDパネルに伝達することを特徴とすることができる。3回以上のサンプリングされた周辺照度の平均値に基づいて光透過率を調整することにより、精密な光透過率調整をすることができる。
【0096】
また、望ましい例として、前記照度感知センサから少なくとも3回以上の周辺照度を感知してサンプリングし、前記制御部で前記サンプリングされた3回以上の周辺照度のうち、他の周辺照度に比べて最も差が大きい周辺照度を除去することを特徴とすることができる。これは、3回以上の周辺照度を測定した後、サンプリングされた他の照度に比べて過度に差が大きい周辺照度は誤って測定されたサンプルである可能性が大きいか、周辺の正常な照度に比べてユーザに影響を及ぼさない特定の強い照度が入射されたものでありうるし、これにより、光透過率が誤作動される可能性がある。したがって、3回以上の周辺照度サンプリング後、最も差が大きいサンプルを除去することにより、制御部で周辺照度の状況を誤って認識したり、LCDパネルの光透過率が誤作動することを防止できる。
【0097】
前記サンプリングは、非制限的な例として、10msの時間間隔を置いて測定されることができる。このように、短い時間間隔を置いてサンプリングを行うことにより、早くかつ正確に周辺照度を測定できる。ただし、サンプリングされる時間間隔は、使用環境、使用用途等、様々な要因により変更されることができる。
【0098】
一方、本発明に係る光透過率調整アイウェアは、非制限的な例として、UVセンサ400、410をさらに備えることができる。UVセンサ400、410は、
図1と
図4のように、ユーザの眼球に直接伝達される光路上に位置して、UV数値をより精密にセンシングするように眼鏡フレーム200の正面や、レンズフレーム210の正面に位置することができる。ただし、これに限定せず、レンズ部を支持する眼鏡フレーム200やレンズリムに位置したり、眼鏡のつる300やレンズフレーム210のような側面に位置することができる。周辺環境のUVが特定数値以上になると、前記UVセンサ400、410により感知し、制御部を介してユーザに警告アラームを与えることができる。前記警告アラームは、別に構成されたLEDランプであるか、振動方式によることができ、特にいずれかに限定しない。
【0099】
光透過率調整アイウェアは、表示灯(図示せず)をさらに備えることができる。前記表示灯は、例えば、LEDでありうる。前記表示灯は、前記光透過率調整アイウェアの作動方式を表示したり、UVセンサを含む場合、UV指数を表示したり、電源部のオンオフを表示したり、これらを組み合わせて表示することができる。例えば、表示灯が作動方式を表示する場合、表示される色相によってオンモード(on mode)であるか、手動モード(manual mode)であるか、オフモード(off mode)であるか、ユーザが容易に認識できるようにする。また、UVセンサ400、410によってユーザ周辺の外部環境のUV指数が安定的である場合、緑色灯で表示され、ユーザ周辺の外部環境のUV指数が危険数値である場合、赤色灯で表示される方式にてユーザに外部UV指数を知らせることができる。また、LCDを作動するために、オン(on)である場合表示灯が点き、オフ(off)モードである場合、表示灯が消えている状態でありうる。ただし、これに限定するものではなく、一般的なディスプレイ装置で構成されて、それぞれのモードや、光透過率変化、オンオフなどがディスプレイウィンドウに表示される方式でありうる。
【0100】
一方、光透過率調整アイウェアは、送受信ハブを含むことにより、ユーザのスマート機器などで情報を送受信させることができる。これにより、ユーザ周辺の照度情報をユーザのスマート機器などに送信してスマート機器に表示するか、ユーザ周辺のUV数値をユーザのスマート機器に送信してスマート機器にUV数値程度を表示させることができる。また、その他にも、LCDパネルの光透過率情報、光透過率変化情報、ユーザパターンなどをユーザのスマート機器で直接確認できるか、バッテリ残量を確認できるなど、全般的な光透過率調整アイウェアの状態をユーザに確認させることができる。
【0101】
一方、非制限的な例として、本発明の光透過率調整アイウェアは、必要に応じて、LCDパネルを含むレンズ部100、110外側や内側に眩しさ防止処理層、くもり止め(Anti-Fog)層、スクラッチ防止層などをさらに備えることができ、眼鏡鼻パッド(図示せず)や、ユーザの顔面と当接する部分に着用可否を感知する着用感知装置(図示せず)などをさらに備えることができる。
【0102】
以上、添付された図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は、前記実施形態等に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で製造されることができ、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者は、本発明の技術的思想や必須な特徴を変更せずに、他の具体的な形態で実施され得るということが理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施形態等は、あらゆる面において例示的なものであり、限定的でないことと理解しなければならない。
【符号の説明】
【0103】
10、11 モードスイッチ
20、21 照度感知センサ
30、31 電源スイッチ
40、41 充填部
50、51 フォトインタラプタ
100、110 レンズ部
200 眼鏡フレーム
210 レンズフレーム
300 眼鏡のつる
310 バンド
400、410 UVセンサ