(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】保険契約者保護システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/08 20120101AFI20220209BHJP
【FI】
G06Q40/08
(21)【出願番号】P 2021017129
(22)【出願日】2021-02-05
【審査請求日】2021-02-05
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】503052081
【氏名又は名称】柳川 省二
(72)【発明者】
【氏名】柳川 省二
【審査官】小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】特許第6782346(JP,B1)
【文献】特開2002-074003(JP,A)
【文献】特開2009-163669(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
保険契約者である自然人又は法人(以下、ユーザと記載する。)の保険契約を保険管理会社がオンラインで前記ユーザをサポートする保険契約保護システムであって、
前記保険管理会社のサーバと前記ユーザのユーザ端末がネットワークを介して通信可能に接続されており、
前記サーバと前記ユーザ端末は、ビデオチャット機能を有し、
前記サーバは、
前記ユーザの前記保険契約を保護する契約手段と、
該契約手段において前記ユーザが前記保険管理会社に申し込む申込フォームをウェブページに掲載する掲載手段と、
前記保険契約の契約情報を入力シートに前記ユーザが入力した該入力シートを前記ユーザ端末がネッワーク経由で送信
した前記入力シートを基に前記ビデオチャット機能を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とするビデオチャット手段と、
前記ユーザ端末から前記入力シートを受信して前記保険管理会社と前記ユーザが前記ビデオチャット手段を用いて対話する対話予定日の通知文をネットワーク経由で前記ユーザ端末に送信する送受信手段と、
前記ユーザ端末から受信した前記入力シートを画面上に表示する画面表示手段と、
画面上に表示した該入力シートを記憶して保存する保存手段と、
前記ユーザ端末が送信する前記ユーザの顔画像又は顔画像か指紋画像の何れかの画像ファイルを前記保存手段に保存して前記ユーザ本人か否かを確認する認証手段と、
を備え、
更に前記サーバは、前記ユーザ端末がネットワーク経由で送信した前記契約情報が入力された前記入力シートを満期日順にソートして前記保険契約の満期リストを生成し、
前記満期リストは、前記保険契約の継続漏れを防止する満期管理資料であって、
前記ビデオチャット手段は、前記入力シートと前記満期リストを目視可能として前記保険管理会社が前記ユーザと対話して前記保険契約の保護を可能とすることを特徴とする保険契約保護システム。
【請求項2】
前記サーバは、ウェブページに前記契約手段が備える前記申込フォームを掲載し、
前記申込フォームは、バックアップ契約とサポート契約の選択欄と同意欄と、情報入力欄と、を備え、
前記バックアップ契約は、前記ユーザが自然人の場合で前記ユーザが認知症を発症して前記保険契約の管理ができない可能性がある場合の状態には前記保険契約に関する一切の請求権を保険管理会社に委任する委任契約であって、
前記サポート契約は前記ユーザが法人の場合であって、
前記ユーザが自然人の場合の
前記申込フォームの前記情報入力欄には、氏名、生年月日、性別、住所、連絡先など複数の欄が設けられており、
前記ユーザが法人の場合の前記申込フォームの前記情報入力欄には、企業名、担当者名、住所、電話番号など複数の欄が設けられており、
前記ユーザが自然人の場合には前記ユーザ端末は、
ネットワーク介して前記サーバのウェブページにアクセスして掲載された前記契約手段の前記申込フォーム
を画面上に表示し、
前記ユーザ端末が、前記ユーザにより画面上に表示された前記申込フォームの前記情報入力欄を確認した上で前記バックアップ契約を選択
され、更に前記保険契約に関する請求手続きを代行することの同意確認の前記同意欄にチェック
され、前記ユーザにより前記申込フォームに設けられた前記情報入力欄に前記ユーザの氏名、生年月日、性別、住所、連絡先と、前記ユーザの法定相続人の氏名、住所、連絡先
が入力された前記申込フォームを送信し、
前記バックアップ契約の申込を受信した前記サーバは、ユーザアカウントを登録してネットワーク経由で前記ユーザ端末にログイン情報を送信し、
前記ログイン情報を受信した前記ユーザ端末は、ネットワーク経由で前記サーバのウェブページにアクセスして掲載されたログイン画面を表示し、
表示された前記ログイン画面に前記ユーザが前記ログイン情報を入力し、
前記サーバは、前記ログイン情報を認証してウェブページに前記ユーザ専用の前記入力シートである個人用シートを掲載し
前記ユーザ端末は、画面に表示した前記個人用シートの入力及び添付欄に
前記ユーザが契約した保険を基に前記ユーザが前記契約情報を入力又は添付した前記個人用シートをネットワーク経由で前記サーバに送信するとともに保存し、
前記個人用シートを受信した前記サーバは、前記個人用シートを満期日順にソートして満期リストAを生成して
それを保存し、
前記サーバは、少なくとも前記保険契約の満期日1ヵ月前には前記ユーザ端末に前記満期リストAと前記対話予定日の通知文をネッワーク経由で送信し、
前記満期リストAを受信した前記ユーザ端末は、それを保存し、
前記対話予定日は少なくとも1年に2回であって、
前記サーバは、対話日に前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、
前記保険管理会社は、前記ビデオチャット手段により前記保険契約に関する説明と、
前記ユーザの現況の確認と、前記保険契約に異動事由、解約事由、保険事故の有無の確認と、を可能し、
前記サーバは、前記満期リストAの説明と、前記ユーザからの質疑応答を画像を用いて可能とすることを特徴とする請求項1に記載の保険契約保護システム。
【請求項3】
前記本人認証手段は、前記保険管理会社と前記バックアップ契約を締結した前記ユーザが孤独死した場合又は認知症により行方不明になった場合に保険契約者本人か否かを特定するためであって、
前記ユーザが前記本人認証手段を希望する場合には前記ユーザ端末は、前記ユーザの顔画像又は顔画像と指紋画像の何れかの前記画像ファイルをネットワーク経由で前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記ユーザ端末から受信した前記ユーザの顔画像又は顔画像と指紋画像の何れかの前記画像ファイルと、前記満期リストAと、前記バックアップ契約の情報と、を紐付けて前記保存手段に保存することを特徴とする請求項2に記載の保険契約保護システム。
【請求項4】
前記ユーザが法人の場合には前記ユーザ端末は、ネットワーク経由で前記サーバのウェブページにアクセスして
前記契約手段の前記申込フォームを画面上に表示し、
前記ユーザ端末は、前記ユーザにより画面上に表示された前記申込フォームの前記情報入力欄を確認した上で前記サポート契約
は選択して
前記申込フォームに設けられた前記情報入力欄に前記ユーザの情報
が入力された前記申込フォームを送信し、
前記サポート契約の申込を受信した前記サーバは、ユーザアカウントを登録してネットワーク経由で前記ユーザ端末にログイン情報を送信し、
前記ログイン情報を受信した前記ユーザ端末は、ネットワーク経由で前記サーバのウェブページにアクセスして掲載されたログイン画面を表示し、
表示された前記ログイン画面に前記ユーザが前記ログイン情報を入力し、
前記サーバは、前記ログイン情報を認証してウェブページに前記ユーザ専用の前記入力シートである法人用シートを掲載し、
前記法人用シートは、人保険シート、物保険シート、自動車保険シート、賠償保険シート、費用利益保険シート、その他の保険シート、から成る保険種類別シートと、
更に前記保険契約において保険事故の事故情報を入力する事故管理シート、から構成され、
前記保険種類別シートには、前記契約情報を入力又は添付する複数の前記入力及び添付欄が設けられ、
前記事故管理シートには、前記事故情報を入力する少なくとも日時、場所、事故状況、支払われた保険金、を入力する複数の入力欄と、前記保険事故に関する画像ファイルを添付する画像添付欄が設けられ、
前記保険種類別シートは、前記保険契約において継続漏れや契約漏れ、重複契約の防止、さらに保険金額、所有権の確認を可能し、
前記事故管理シートは、前記保険契約において事故データを基に検証可能し、
前記保険管理会社は、前記サポート契約に前記保険種類別シートと、前記事故管理シート
を用いて前記ユーザをサポートすることを特徴とする請求項2に記載の保険契約保護システム。
【請求項5】
前記ユーザ端末は、ネッワークを介して前記サーバのウェブページに掲載された前記法人用シートから前記事故管理シートを保存し、
更に前記保険種類別シートを画面上に表示
し、
表示した前記保険種類別シートの前記入力及び添付欄に
前記ユーザによりそれぞれ前記契約情報を入力又は添付
された該保険種類別シートを保存するとともに前記サーバに送信し、
前記保険種類別シートを受信した前記サーバは、前記保険種類別シートを一つのデータベースとして満期日順にソートした満期リストBを生成し、
生成した前記満期リストBを前記保存手段に保存するとともにネッワーク経由で前記ユーザ端末に送信し、
前記満期リストBを受信した前記ユーザ端末は、それを保存し、
前記サーバは、前記対話予定日の通知文をネットワーク経由で前記ユーザ端末に送信し、
前記対話予定日は少なくとも1年に2回であって、
前記サーバは、対話日に前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、
前記保険管理会社は、前記ユーザに前記ビデオチャット手段を用いて前記満期リストBと
アドバイス情報とリスクマネジメント情報についてそれぞれ説明すること、更に前記ユーザからの質疑応答を画像を用いて可能にすることを特徴とする請求項4に記載の保険契約保護システム。
【請求項6】
前記アドバイス情報は、前記ユーザの事業規模、業種、保険契約種類、支払い保険料等によって異なるが前記保険契約において一般的に注意が必要な、
(A)保険契約者が負う義務について、
(B)保険代位について、
(C)前記保険管理会社が提供する前記満期リストBについて、
(D)前記保険管理会社が提供する前記保険種類別シートの用途について、
(E)前記保険管理会社が提供する前記物保険シートの用途について、
(F)前記保険管理会社が提供する前記事故管理シートの用途について、
の情報であって、
前記サーバは、前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、
前記保険管理会社は、前記ビデオチャット手段により会話と画像を用いて前記ユーザに前記アドバイス情報
である、
前記(A)は通知義務、告知義務、損害防止義務、善管注意義務、
前記(B)は保険者が保険金を支払った後に保険者に代位する、残存物代位や請求権代位、
前記(C)、は継続漏れを防止する満期管理資料、
前記(D)は重複契約の防止と契約漏れと保険金額の確認、
前記(E)は物の損害が発生した場合にエビデンスとなる画像ファイルを添付して事故の発生前と発生後の状態確認資料、
前記(F)は事故データを基に検証する資料、
のそれぞれについて説明可能となり、
更に前記ユーザからの質疑応答も可能となることを特徴とする請求項5に記載の保険契約保護システム。
【請求項7】
前記保険管理会社は、前記保険契約において前記ユーザのエクスポージャーを発見するための企業におけるリスク分類表を備え、
前記リスク分類表は、リスクの対象に与えるリスク要因をリスクの対象となる属性毎に分類された表であって、
前記リスクマネジメント情報は、前記ユーザの事業規模、業種、保険契約種類、支払い保険料等によって異なるが、前記リスク分類表と前記ユーザ端末が前記サーバに送信した前記保険種類別シートを用いて前記保険契約の担保内容にカバーされていない潜在的リスクの発見と、更に前記保険種類別シートと前記事故管理シートを用いて前記保険契約のリスク評価による保険金額の妥当性、を確認する確認情報であって、
前記サーバは、前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、
前記保険管理会社は、前記ビデオチャット手段により会話と画像を用いて前記ユーザに前記リスクマネジメント情報について説明可能となり、更に前記ユーザからの質疑応答も可能となることを特徴とする請求項5に記載の保険契約保護システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、保険契約者をオンラインでサポートして保険契約を保護する保険契約保護システムに関する。
【背景技術】
【0002】
2020年6月現在総務省統計局の資料によると日本の人口はおよそ1億2586万人でその内65歳以上は3610万人でその内29%は高齢者が占めている。高齢化により認知症を発症する人も増加している。警視庁によると2019年に認知症が原因で警察に行方不明届が提出された人数は1万7479人で1日当たりおよそ47人である。
【0003】
2020年末現在の日本の保険会社(生命保険会社、損害保険会社、少額短期保険会社)はおよそ200社ある。そのため、様々な保険商品が販売されている。
【0004】
近年、オンライン上で契約できる保険が増えた。保険証券や保険約款はウェブ上で確認できるペーパレスの保険契約があるが契約の実態はわかりずらい。また、保険を契約した当事者しか分からない場合もある。
【0005】
特許文献1には、保険契約者から保険証券の電子的コピーを預かりそれを基に保険の見直しや提案をする保険証券管理システム及び保険契約システムの記載がある。
【0006】
特許文献2には、総合保険情報会社は保険契約者の端末からの要求により、保険会社の端末から契約内容を取得して複数の契約を一括管理し、保険事故に該当するか否かを判断して、保険契約者から保険請求の依頼があった場合には保険者に対して請求代行する保険案内装置の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】特開2017-182648号公報
【文献】特開2002-74003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
保険領域には以下のような特性が内在している。
(1)保険は以下のような数多くの法律が複雑に関係する。
保険法の他、民法、商法、金融商品販売法、消費者契約法、そして税法(相続税、所得税、贈与税)など、例えば、通知義務、告知義務また、保険の種類によっては損害防止義務や善管注意義務が課せられる場合がある。更に保険者が給付後に代位する残存物代位と請求権代位がある。
(2)保険約款は普通保険約款(保険者が定型的に定めた保険の内容)と契約条項(普通保険約款を変更、補充、排除する約款)から構成されている。基本条項の用語の定義から補償(保障)条項、各種特約条項など細部に渡り詳細に記載されている。
(3)生命保険と損害保険では保険給付が異なる。例えば、一般に生命保険は約定した保険金額が給付されるのに対して損害保険は約定した保険金額を上限とした実損額の給付である。そのため重複契約の給付は生命保険契約と損害保険契約では異なる。また、保険給付の対象は損害保険契約が被保険利益を有する者であるのに対し死亡を保障する生命保険契約の場合は保険金受取人となる。
(4)保険種類よって契約形態や保険期間が一定ではない場合がある。例えば、自己のため契約、他人のための契約、または複数の被保険者を共同被保険者とする契約、或いは保険期間が長期、短期、定期、終身などがある。
従って上記のように保険領域には、法的課題、保険約款、保険種類によって異なる給付等多くの課題を含んでいる。
【0009】
保険契約は射幸性契約であるが保険領域には前述のような保険固有の特性と複雑性が内在している。そのため、保険取扱者と保険契約者とでは保険に関する知識や情報において乖離がある。
【0010】
更に保険契約者が個人の場合には、高齢化により認知度が低下した場合や高齢者の独居生活の増加により保険契約を管理することは難しくなるため契約した保険が未請求(例えば、契約している保険の担保内容を理解していない場合、保険契約自体を忘れてしまった場合、保険証券を紛失してしまった場合、認知症を発症してしまった場合など)となってしまう可能性がある。しかし、今までは個人が認知症を発症する前、或いは認知度の低下する前に全ての保険契約の請求権を委任するシステムはなかった。
【0011】
保険契約者が企業の場合には、事業規模やリスク管理体制によって異なるが、リスク管理部を備えていない企業の場合は前述の保険領域の課題と更に、事業規模が拡大するに伴い保険の契約管理やリスクの発見とそれをヘッジする保険商品の検討まで行き届かない可能性がある。一般に契約した保険に解約や異動の事由がなければ一度契約した内容で更新することが多い。保険契約の締結の媒介をする保険仲介人は、保険契約に対してアドバイスやリスクコンサルタント的業務を個別に行っているがリスク分析やリスク管理をシステム化したビジネスではない。
【0012】
従って本発明は、保険契約管理をシステム化して保険契約者をオンラインでサポートする保険契約保護システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の課題を解決するため保険契約者である自然人又は法人(以下、ユーザと記載する。)の保険契約を保険管理会社がオンラインで前記ユーザをサポートする保険契約保護システムであって、前記保険管理会社のサーバと前記ユーザのユーザ端末がネットワークを介して通信可能に接続されており、前記サーバと前記ユーザ端末は、ビデオチャット機能を有し、前記サーバは、前記ユーザの前記保険契約を保護する契約手段と、該契約手段において前記ユーザが前記保険管理会社に申し込む申込フォームをウェブページに掲載する掲載手段と、前記保険契約の契約情報を入力シートに前記ユーザが入力した該入力シートを前記ユーザ端末がネッワーク経由で送信した前記入力シートを基に前記ビデオチャット機能を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とするビデオチャット手段と、前記ユーザ端末から前記入力シートを受信して前記保険管理会社と前記ユーザが前記ビデオチャット手段を用いて対話する対話予定日の通知文をネットワーク経由で前記ユーザ端末に送信する送受信手段と、前記ユーザ端末から受信した前記入力シートを画面上に表示する画面表示手段と、 画面上に表示した該入力シートを記憶して保存する保存手段と、前記ユーザ端末が送信する前記ユーザの顔画像又は顔画像か指紋画像の何れかの画像ファイルを前記保存手段に保存して前記ユーザ本人か否かを確認する認証手段と、を備え、更に前記サーバは、前記ユーザ端末がネットワーク経由で送信した前記契約情報が入力された前記入力シートを満期日順にソートして前記保険契約の満期リストを生成し、前記満期リストは、前記保険契約の継続漏れを防止する満期管理資料であって、
前記ビデオチャット手段は、前記入力シートと前記満期リストを目視可能として前記保険管理会社が前記ユーザと対話して前記保険契約の保護を可能とする。
【0014】
また本発明に係る前記サーバは、ウェブページに前記契約手段が備える前記申込フォームを掲載し、前記申込フォームは、バックアップ契約とサポート契約の選択欄と同意欄と、情報入力欄と、を備え、前記バックアップ契約は、前記ユーザが自然人の場合で前記ユーザが認知症を発症して前記保険契約の管理ができない可能性がある場合の状態には前記保険契約に関する一切の請求権を保険管理会社に委任する委任契約であって、前記サポート契約は前記ユーザが法人の場合であって、前記ユーザが自然人の場合の前記申込フォームの前記情報入力欄には、氏名、生年月日、性別、住所、連絡先など複数の欄が設けられており、前記ユーザが法人の場合の前記申込フォームの前記情報入力欄には、企業名、担当者名、住所、電話番号など複数の欄が設けられており、前記ユーザが自然人の場合には前記ユーザ端末は、ネットワーク介して前記サーバのウェブページにアクセスして掲載された前記契約手段の前記申込フォームを画面上に表示し、前記ユーザ端末が、前記ユーザにより画面上に表示された前記申込フォームの前記情報入力欄を確認した上で前記バックアップ契約を選択され、更に前記保険契約に関する請求手続きを代行することの同意確認の前記同意欄にチェックされ、前記ユーザにより前記申込フォームに設けられた前記情報入力欄に前記ユーザの氏名、生年月日、性別、住所、連絡先と、前記ユーザの法定相続人の氏名、住所、連絡先が入力された前記申込フォームを送信し、前記バックアップ契約の申込を受信した前記サーバは、ユーザアカウントを登録してネットワーク経由で前記ユーザ端末にログイン情報を送信し、前記ログイン情報を受信した前記ユーザ端末は、ネットワーク経由で前記サーバのウェブページにアクセスして掲載されたログイン画面を表示し、
表示された前記ログイン画面に前記ユーザが前記ログイン情報を入力し、前記サーバは、前記ログイン情報を認証してウェブページに前記ユーザ専用の前記入力シートである個人用シートを掲載し、前記ユーザ端末は、画面に表示した前記個人用シートの入力及び添付欄に前記ユーザが契約した保険を基に前記ユーザが前記契約情報を入力又は添付した前記個人用シートをネットワーク経由で前記サーバに送信するとともに保存し、前記個人用シートを受信した前記サーバは、前記個人用シートを満期日順にソートして満期リストAを生成してそれを保存し、前記サーバは、少なくとも前記保険契約の満期日1ヵ月前には前記ユーザ端末に前記満期リストAと前記対話予定日の通知文をネッワーク経由で送信し、
前記満期リストAを受信した前記ユーザ端末は、それを保存し、前記対話予定日は少なくとも1年に2回であって、前記サーバは、対話日に前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、前記保険管理会社は、前記ビデオチャット手段により前記保険契約に関する説明と、前記ユーザの現況の確認と、前記保険契約に異動事由、解約事由、保険事故の有無の確認と、を可能し、前記サーバは、前記満期リストAの説明と、前記ユーザからの質疑応答を画像を用いて可能とする。
【0015】
本発明の前記本人認証手段は、前記保険管理会社と前記バックアップ契約を締結した前記ユーザが孤独死した場合又は認知症により行方不明になった場合に保険契約者本人か否かを特定するためであって、前記ユーザが前記本人認証手段を希望する場合には前記ユーザ端末は、前記ユーザの顔画像又は顔画像と指紋画像の何れかの前記画像ファイルをネットワーク経由で前記サーバに送信し、前記サーバは、前記ユーザ端末から受信した前記ユーザの顔画像又は顔画像と指紋画像の何れかの前記画像ファイルと、前記満期リストAと、前記バックアップ契約の情報と、を紐付けて前記保存手段に保存することにより前記ユーザが死亡した場合に前記ユーザの保険契約が見つけやすい。
【0016】
本発明によれば前記ユーザが法人の場合には前記ユーザ端末は、ネットワーク経由で前記サーバのウェブページにアクセスして前記契約手段の前記申込フォームを画面上に表示し、前記ユーザ端末は、前記ユーザにより画面上に表示された前記申込フォームの前記情報入力欄を確認した上で前記サポート契約は選択して前記申込フォームに設けられた前記情報入力欄に前記ユーザの情報が入力された前記申込フォームを送信し、前記サポート契約の申込を受信した前記サーバは、ユーザアカウントを登録してネットワーク経由で前記ユーザ端末にログイン情報を送信し、前記ログイン情報を受信した前記ユーザ端末は、ネットワーク経由で前記サーバのウェブページにアクセスして掲載されたログイン画面を表示し、表示された前記ログイン画面に前記ユーザが前記ログイン情報を入力し、前記サーバは、前記ログイン情報を認証してウェブページに前記ユーザ専用の前記入力シートである法人用シートを掲載し、前記法人用シートは、人保険シート、物保険シート、自動車保険シート、賠償保険シート、費用利益保険シート、その他の保険シート、から成る保険種類別シートと、更に前記保険契約において保険事故の事故情報を入力する事故管理シート、から構成され、前記保険種類別シートには、前記契約情報を入力又は添付する複数の前記入力及び添付欄が設けられ、前記事故管理シートには、前記事故情報を入力する少なくとも日時、場所、事故状況、支払われた保険金、を入力する複数の入力欄と、前記保険事故に関する画像ファイルを添付する画像添付欄が設けられ、前記保険種類別シートは、前記保険契約において継続漏れや契約漏れ、重複契約の防止、さらに保険金額、所有権の確認を可能し、前記事故管理シートは、前記保険契約において事故データを基に検証可能し、
前記保険管理会社は、前記サポート契約に前記保険種類別シートと、前記事故管理シート
を用いて前記ユーザをサポートする。
【0017】
本発明に係る前記ユーザ端末は、ネッワークを介して前記サーバのウェブページに掲載された前記法人用シートから前記事故管理シートを保存し、更に前記保険種類別シートを画面上に表示し、表示した前記保険種類別シートの前記入力及び添付欄に前記ユーザによりそれぞれ前記契約情報を入力又は添付された該保険種類別シートを保存するとともに前記サーバに送信し、前記保険種類別シートを受信した前記サーバは、前記保険種類別シートを一つのデータベースとして満期日順にソートした満期リストBを生成し、生成した前記満期リストBを前記保存手段に保存するとともにネッワーク経由で前記ユーザ端末に送信し、前記満期リストBを受信した前記ユーザ端末は、それを保存し、前記サーバは、前記対話予定日の通知文をネットワーク経由で前記ユーザ端末に送信し、前記対話予定日は少なくとも1年に2回であって、前記サーバは、対話日に前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、前記保険管理会社は、前記ユーザに前記ビデオチャット手段を用いて前記満期リストBとアドバイス情報とリスクマネジメント情報についてそれぞれ説明すること、更に前記ユーザからの質疑応答を画像を用いて可能にする
【0018】
本発明の前記アドバイス情報は、前記ユーザの事業規模、業種、保険契約種類、支払い保険料等によって異なるが前記保険契約において一般的に注意が必要な、
(A)保険契約者が負う義務について、
(B)保険代位について、
(C)前記保険管理会社が提供する前記満期リストBについて、
(D)前記保険管理会社が提供する前記保険種類別シートの用途について、
(E)前記保険管理会社が提供する前記物保険シートの用途について、
(F)前記保険管理会社が提供する前記事故管理シートの用途について、
の情報であって、前記サーバは、前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、前記保険管理会社は、前記ビデオチャット手段により会話と画像を用いて前記ユーザに前記アドバイス情報である、
前記(A)は通知義務、告知義務、損害防止義務、善管注意義務、
前記(B)は保険者が保険金を支払った後に保険者に代位する、残存物代位や請求権代位、
前記(C)、は継続漏れを防止する満期管理資料、
前記(D)は重複契約の防止と契約漏れと保険金額の確認、
前記(E)は物の損害が発生した場合にエビデンスとなる画像ファイルを添付して事故の発生前と発生後の状態確認資料、
前記(F)は事故データを基に検証する資料、のそれぞれについて説明可能となり、更に前記ユーザからの質疑応答も可能となる。
【0019】
また本発明に係る前記保険管理会社は、前記保険契約において前記ユーザのエクスポージャーを発見するための企業におけるリスク分類表を備え、 前記リスク分類表は、リスクの対象に与えるリスク要因をリスクの対象となる属性毎に分類された表であって、前記リスクマネジメント情報は、前記ユーザの事業規模、業種、保険契約種類、支払い保険料等によって異なるが、前記リスク分類表と前記ユーザ端末が前記サーバに送信した前記保険種類別シートを用いて前記保険契約の担保内容にカバーされていない潜在的リスクの発見と、更に前記保険種類別シートと前記事故管理シートを用いて前記保険契約のリスク評価(企業に与える経済的損失の大きさ)による保険金額の妥当性、を確認する確認情報であって、前記サーバは、前記ビデオチャット手段を用いて前記保険管理会社と前記ユーザが共に対話と書類の目視を可能とし、前記保険管理会社は、前記ビデオチャット手段により会話と画像を用いて前記ユーザに前記リスクマネジメント情報について説明可能となり、更に前記ユーザからの質疑応答も可能となる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば個人の保険契約者は未請求保険を解消できる安心感が得られる。また、保険契約者が企業の場合は、企業のリスク管理と保険契約管理が可能となり経済的効果が得られる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の実施形態における全体の構成を示す概略構成図である。
【
図2】本発明の実施形態におけるユーザが自然人の場合のフローチャートである。
【
図3】本発明の実施形態におけるユーザが法人の場合のフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態における保険種類別シートの(a)人保険シート、(b)物保険シート、(c)自動車保険シートのそれぞれを示す参考図である。
【
図5】本発明の実施形態における保険種類別シートの(a)賠償保険シート、(b)費用利益保険シート、(c)その他保険シートのそれぞれを示す参考図である。
【
図6】本発明の実施形態におけるユーザが法人の(a)満期リストA、(b)事故管理シートで、それぞれ入力例を示す参考図である。
【
図7】本発明の実施形態におけるユーザが自然人の場合の(a)個人用シート、 (b)満期リストBで、それぞれ入力例を示す参考図である。
【
図8】本発明の実施形態におけるリスク分類表の一例を示す参考図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、実施形態における保険契約保護システムの構成を示す概略構成図である。ユーザのユーザ端末1と保険管理会社のサーバ2はネットワーク10(ネットワークはインターネットを示す。)で接続されそれぞれビデオチャット手段6が使用できるアプリケーションをダウンロードして使用可能である。なお、インストールするアプリケーションはズームやスカイプなどユーザと保険管理会社が話し合いで決める。またユーザ端末1は、パーソナルコンピュータ、タブレット端末、スマートフォンなどでインターネット接続可能であれば構わないが画面サイズが大きいものが好ましい。
【0023】
図2はユーザが自然人の場合のフローを示す図で、S21に示すようにユーザ端末1はネットワーク10を介してサーバ2にアクセスしてウェブページに掲載されたバックアップ契約BKとサポート契約SKの選択欄からバックアップ契約BKを選択して更にユーザが認知症を発症して保険契約の管理ができない状態又はその可能性がある状態の場合には、
契約した保険の請求手続き(異動事由、解約事由、保険事故の何れかが発生した場合)を保険管理会社が代行することの同意と確認を画面上の同意欄にチェックした上でユーザの氏名、生年月日、性別、住所、電話番号、スマートフォン番号、電子メールアドレス等の連絡先そして法定相続人の住所、電話番号、スマートフォン番号、電子メールアドレス等の連絡先を申込フォームの情報入力欄に入力して画面上の申込アイコンをクリックして送信する。なお、ユーザは法定相続人にバックアップ契約BKに関して伝えておく。
【0024】
ユーザ端末1からバックアップ契約BKの申込を受信したサーバ2はユーザアカウンを登録してユーザ端末1にログイン情報(ユーザIDとパスワード)を送信する。
図2のS22に示すようにユーザ端末1は、ネットワーク10を介してサーバ2にアクセスし、ウェブページに掲載されたログイン画面の入力欄にログイン情報(ユーザIDとパスワード)を入力し、表示されたログインアイコンをクリックする。ユーザ端末1がサーバ2にログインすることによりユーザ端末1は画面に表示された
図4(a)のユーザ専用の個人用シート21に保険契約情報を入力することができる。なお、保険管理会社はユーザが個人用シート21に入力する前にその方法を伝えてある。
【0025】
ユーザ端末1は、
図4(a)に示す個人用シート21の入力及び添付欄に前記契約情報である保険種類、満期日、証券番号、保険の対象又は目的、(車、登録番号)又は被保険者名或いは保険金受取人、保険金額、保険料、保険会社、特約、エビデンスとなる画像ファイルを入力又は添付してネットワーク10を介してサーバ2に送信するとともに保存する。エビデンスとなる画像については物保険(火災保険(建物等)や動産総合保険(美術品等)車両、ヨット、モーターボートなどの他、登記など権利関係を証明する画像を示している。)を対象としている。
【0026】
ユーザが
図4(a)の個人シート21の入力について不明な点がある場合には保険管理会社は、保険管理会社の営業時間内であればビデオチャット手段6を用いて説明する。保険管理会社は特約とエビデンスに関してユーザに説明してあり、特約について不明な場合は保険管理会社に確認する。またエビデンスとなる画像をユーザが撮影できない場合にはユーザの依頼により保険管理会社が撮影する。
【0027】
サーバ2はユーザ端末1から受信した個人用シート21を
図2のS23に示すように
満期日順にソートした満期リストA22を生成して保存するとともにネットワーク10を介してユーザ端末1に送信する。なお、個人用シート21はエクセルで作成されている。
【0028】
図2のS24に示すようにサーバ2は満期リストA22を基に少なくとも保険契約の満期日1ヵ月
前にはユーザ端末1にその旨をネッワーク10経由で送信してユーザに通知する。
【0029】
保険契約の満期日の通知を受けたユーザはその契約を継続したか或いは継続しなかったかを保険管理会社にユーザ端末1からネッワーク10経由でサーバ2にその旨を通知する。
【0030】
図2のS24に示すように保険管理会社はユーザと対話するためにサーバ2からユーザ端末1にネットワーク10を介して対話予定日の日時を通知する。
なお、通知文には対話予定日が複数記載されており選択できるようになっている。
【0031】
サーバ2は、対話日にネットワーク10経由でユーザ端末1にアクセスして
図2のS25に示すようにビデオチャット手段6を用いて保険管理会社とユーザが共に対話と書類の目視を可能とする。保険管理会社は、初回の対話予定日にユーザが契約した保険と、保険契約において一般的注意事項について説明をする。例えば、契約内容に異動事由や解約事由が発生した場合や保険事故が発生した場合の対応や契約している保険種類によって担保内容が重複していないか、或いは担保する事由が自動付帯されていかなど、また、火災保険においては目的所在地の確認や共同被保険者がいないか、エビデンスとして建物など財物の画像の保存について保険契約内容を確認しながら説明する。
【0032】
そして保険管理会社は、2回目以降の対話日にはユーザが契約した保険についての質疑応答とユーザの現況の確認をするようになっている。保険管理会社はユーザとの対話や画像から認知度に変化を感じた場合には定期的に電子メールで様子を伺うようになっている。
更に記憶力が低下していると気付いた場合には法定相続人に連絡をして対応するようになっている。
【0033】
ユーザは、保険金受取人がユーザ以外の人に指定された生命保険や傷害保険等はその契約を保険管理会社に伝える。
【0034】
(本人認証手段について)
ユーザが孤独死した場合や認知症を発症して行方不明となった場合に本人確認をするためであって、ユーザが本人認証手段を希望する場合には保険管理会社にユーザの顔写真、又はユーザの顔写真とユーザの指紋を本人認証ファイルとしてユーザ端末1から保険管理会社のサーバ2に送信するように構成されている。なお、免許証、マイナンバーカード、パスポートの画像ファイルでも構わない。
【0035】
図3はユーザが法人の場合のフローを示す図で、S31に示すようにユーザ端末1はネットワーク10を介してサーバ2にアクセスしてウェブページに掲載されたバックアップ契約BKとサポート契約SKからサポート契約SKを選択してユーザ名、住所、連絡先(担当者名、電話番号、Eメールアドレス)を申込フォームに入力して画面上の申込アイコンをクリックして送信する。なお、担当者が不在の場合、代わりとなる人を決めておくことが好ましい。
【0036】
ユーザ端末1からサポート契約SKの申込を受信したサーバ2はユーザアカウンを登録してユーザ端末1にログイン情報(ユーザIDとパスワード)を送信する。
図3のS32に示すようにユーザ端末1は、ネットワーク10を介してサーバ2にアクセスしてウェブページに掲載されたログイン画面の入力欄にログイン情報(ユーザIDとパスワード)を入力して表示されたログインアイコンをクリックする。ユーザ端末1がサーバ2にログインすることによりユーザ端末1は画面に表示されたユーザ専用の
図5と
図6に示す保険種類別シートである人保険シート30、物保険シート31、自動車保険シート32、賠償保険シート33、費用利益保険シート34、その他の保険シート35それぞれに保険契約情報を入力する。
【0037】
ユーザ端末1は表示された保険種類別シートにそれぞれ契約した保険の満期日、証券番号、保険の対象又は目的(所在地)、被保険者、保険金受取人、保険金額、保険料、保険会社、特約、エビデンとなる画像等の契約情報を入力してネットワーク10を介してサーバ2に送信すると伴に保存する。なお、入力方法については保険管理会社がユーザに事前に伝えてある。
【0038】
図5の(a)人保険シート、(b)物保険シート、(c)自動車保険シート、
図6の(a)賠償保険シート、(b)費用利益保険シート、(c)その他の保険シート、
図7の(a)満期リストB(b)事故管理シート、
図4(a)個人用シート、(b)満期リストAはいずれもエクセルで作成されている。
【0039】
またユーザの契約形態が包括契約、フリー契約、は明細書付契約等の場合にはユーザは、保険管理会社と相談してユーザ端末1からサーバ2にその内容が判る画像ファイルを送信する。その場合、後日保険管理会社がユーザに確認して保険種類別シートに基づいて仕分けすることとなっている。
【0040】
ユーザが新たに契約した保険の情報は随時ユーザ端末1からネットワーク10経由で保険管理会社のサーバ2にその都度送信するようになっている。また備考欄には特約が付加されている場合には入力するようになっている。更に物保険の場合は保険の対象となる物の画像ファイル等を添付する。
【0041】
物保険シート31は保険の対象となる物の損害が発生した場合にエビデンスとなる画像ファイルを添付して事故の発生前と発生後の状態確認資料で損害査定に説明できるようになっている。なお、保険管理会社はエビデンスがあったほうが好ましい資料(財物の画像の他権利書、領収書等の画像ファイル)をアドバイスしてユーザが撮影や空撮を希望する場合は保険管理会社が行うことができる。
【0042】
法人用シートの内、事故管理シート37については契約時にユーザに説明するようになっているため初年度は判る範囲内でユーザ端末1から保険管理会社のサーバ2に送信する。
【0043】
保険契約情報が入力された保険種類別シートである
図5と
図6に示す人保険シート30、物保険シート31、自動車保険シート32、賠償保険シート33、費用利益保険シート34、その他の保険シート35を受信したサーバ2は、
図3のS33に示すように保険種類別シートを一つのデータベースとして満期日順にソートした満期リストB36を生成して保存するとともにユーザ端末に送信する。なお、満期リストB36は継続漏れがないように満期管理資料(チェックリスト)としても使用できるようになっている。
【0044】
図3のS34に示すようにサーバ2は、生成した満期リストB36と伴に保険管理会社とユーザが対話する対話予定日の通知文をユーザ端末1に送信してユーザの都合を確認する。なお、通知文には対話予定日が複数記載されており選択できる。ビデオチャット手段6を用いて対話する対話日は少なくとも1年に2回はするようになっているが保険管理会社の営業時間内であればユーは、ユーザ端末1からネットワーク経由でサーバに接続してビデオチャット手段6を利用できる。
【0045】
サーバ2は対話日にネットワーク10を介してユーザ端末1にアクセスして
図3のS35に示すようにビデオチャット手段6を用いて保険管理会社とユーザが共に対話と書類の目視を可能とする。それにより保険管理会社は法人用シートとリスク分類表38を基にユーザにアドバイス情報50とリスクマネジメント情報51についてユーザに対話と書類を用いて説明する。そして質疑応答も書類を用いて対話できる。
【0046】
(アドバイス情報について)
アドバイス情報50は、ユーザ(法人)の事業規模、業種、保険契約の種類、支払い保険料の金額等また保険契約管理者の保険に関する知識などによって異なるが、保険契約において一般的に保険契約者が負う義務と保険代位について説明する。例えば、保険事故や異動事由が発生した場合の通知義務、や保険契約時に正しい告知をする告知義務の他、火災保険における損害を防止する損害防止義務や賠償保険における注意義務である善管注意義務や保険者が保険金を支払った後に保険者に代位する、残存物代位や請求権代位など保険法等に関する情報を提供する。また、
図5、
図6の保険種類別シートと
図7(a)満期リストB36と
図7(b)事故管理シート37の活用法について、説明する。
【0047】
(事故管理シートについて)
図7(a)の事故管理シートは、ユーザが契約した保険において保険の効果と保険契約の見直しを判断するために事故データを保存して検証資料とすることを目的としている。
【0048】
(保険種類別シートについて)
保険種類別シートは、ユーザが契約した保険に重複契約がないか、保険金額が適正化、
或いは契約漏れがないかをユーザが発見しやすいように属性毎に分類してある。
ユーザは新たに契約した保険がある場合はユーザ端末から保険管理会社のサーバにその保険契約情報(個人用シート、保険種類別シート)を随時送信するようになっている。
保険管理会社は、ユーザ端末からサーバに送信されたシートについてはその都度更新されるようになっている。
なお、本発明において保険契約とは、生命保険、損害保険、少額短期保険、根拠法を有する共済を対象とするが海上保険を除いた保険契約である。
【0049】
(リスクマネジメント情報について)
リスクマネジメント情報51は、ユーザ(法人)の事業規模、業種、保険契約種類、支払い保険料等によって異なるが、ユーザ端末1がサーバ2に送信した保険種類別シートと
図8に示すリスク分類表38を用いて保険契約の担保内容にカバーされていない潜在的リスクと、保険種類別シートと
図7(b)に示す事故管理シート37を用いて保険契約のリスク評価による保険金額の妥当性、を確認する確認情報であって、保険管理会社はユーザに対してリスク転嫁可能なリスクの発見のために
図8のリスク分類表38を画面に表示して説明できる。
【0050】
例えば、リスクの確認として、人材、財物、賠償責任、費用利益、情報に関してリスクの対象とリスク要因を説明した上で付保可能な保険の説明をする。
なお、保険者によって担保内容や引受が異なるため保険商品を列挙することは控えてある。
また、保険契約の件数が多くなるにつれ付保漏れなどの契約管理が不行き届きとなりやすことから保険契約における確認事項について画面上で説明する。例えば、ユーザの業種や保険料ボリューム等によって異なるがリスクヘッジのための契約形態については包括契約、レポーティング方式による暫定保険料契約、求償権放棄付帯契約、担保項目限定契約(ネームドぺリル方式)等の検討や保険金額と最大予想損失額(PML:Probable Maximum Loss)の検討、など契約の仕方によりリスク回避やリスク軽減について状況を確認して資料を画面に表示して説明する。
【0051】
保険管理会社は、各保険会社の保険商品に関する情報を備えユーザに情報提供できるようになっている。更にユーザの事業内容によって異なるが
図8のリスク分類表38を基にしたリスクの対象とリスク要因に関して保険管理会社はチェックリストを備えて資料を表示して説明できるようになっている。なお、本発明のサポート契約SKにおけるリスクとは、企業が被る損失とその要因となる事象に対して付保可能なリスクを示している。
【0052】
更に、
図7(b)の事故管理シート37が複数年ある場合にはそれを基に検討する。例えば、保険金に対して保険料の差が大きい場合には、保険事故の発生頻度と保険金と保険料の比率と保険料の金額が一定額以上の高額である場合は代替的リスク移転(ART: Alternative Risk Transfer)の一形態としてキャプティブやレンタキャプティブについて資料を画面に表示して説明する。事故管理シート37は少なくても5年のデータがあることが望ましい。なお、この場合既存の保険商品で対応できないため保険者の選択が必要となるがユーザの依頼があれば保険管理会社は情報提供するようになっている。
【0053】
(サポート契約とバックアップ契約の契約について)
保険管理会社は、ユーザ端末1が送信する保険契約情報(保険契約者の権利に関する情報)を受信するにあたり守秘義務を負うことを当該契約上明記する。また、ユーザが自然人のバックアップ契約BKにおいては、ユーザの保険契約に関して請求権を委任するため保険管理会社の弁護士が受任するようになっている。またユーザは法定相続人に本契約について伝えておくようになっている。
【0054】
(保険管理会社について)
管理会社は保険実務経験者(業務、損害査定、営業等)と弁護士資格取得者(相続、成年後見制度、賠償事故等法律に関する業務)と、税理士資格取得者(保険料と保険金に関する税法上の取扱)と、コンピュータのセキュリティとシステムに精通した担当者から構成されている。それぞれの説明とアドバイスは、保険契約管理に関する事は保険実務経験者が、保険税務に関する事は税理士が、相続、遺言、成年後見制度、賠償事故などに関することは弁護士がそれぞれ行う。なお、本発明は保険業法に抵触することではないが金融庁に業務内容を通知しておくことが好ましい。
【符号の説明】
【0055】
1 ユーザ端末
2 サーバ(保険管理会社)
3 送受信手段
4 掲載手段
5 画面表示手段
6 ビデオチャット手段
7 認証手段
8 保存手段
10 ネットワーク
21 個人用シート
22 満期リストA(個人用満期リスト)
30 人保険シート
31 物保険シート
32 自動車保険シート
33 賠償保険シート
34 費用利益保険シート
35 その他の保険シート
36 満期リストB(法人用満期リスト)
37 事故管理シート
38 リスク分類表
50 アドバイス情報
51 リスクマネジメント情報
SK サポート契約
BK バックアップ契約
【要約】
【課題】保険管理会社は保険契約者であるユーザをオンラインでサポートして保険契約を保護する保険契約保護システムを提供する。
【解決手段】ユーザは、保険管理会社と保険契約を保護するための契約を締結する。保険管理会社のサーバとユーザ端末はネットワークで接続されそれぞれビデオチャット機能を備え、サーバはウェブページにユーザが契約した保険の契約情報を入力するシートを備え、ユーザ端末は契約情報を入力してサーバに送信する。サーバはそれをソートして満期リスト生成する。保険管理会社はビデオチャット手段と生成した満期リストを用いてユーザをサポートして保険契約の保護をする。ユーザが自然人の場合には保険契約の満期管理の支援とユーザの認知度が低下した場合に保険請求手続きの代行を行い、法人がユーザの場合には保険契約の満期情報とアドバイス情報とリスクマネジメント情報を提供する。
【選択図】
図1