(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-08
(45)【発行日】2022-02-17
(54)【発明の名称】スクリーン装置
(51)【国際特許分類】
B01D 29/62 20060101AFI20220209BHJP
B01D 29/66 20060101ALI20220209BHJP
B01D 29/48 20060101ALI20220209BHJP
【FI】
B01D29/38 580H
B01D29/38 580C
B01D29/38 510D
B01D29/48 B
B01D29/48 D
(21)【出願番号】P 2021188818
(22)【出願日】2021-11-19
【審査請求日】2021-11-30
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】501370370
【氏名又は名称】三菱重工環境・化学エンジニアリング株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100092978
【氏名又は名称】真田 有
(72)【発明者】
【氏名】代田 博文
【審査官】宮部 裕一
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-34275(JP,A)
【文献】特開平3-90296(JP,A)
【文献】特開2001-179492(JP,A)
【文献】特開2010-279967(JP,A)
【文献】実開昭50-147281(JP,U)
【文献】特開2009-45610(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 29/00-29/96
C02F 11/125
B30B 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の孔が形成され且つ被処理液が供給される円筒形の第一パンチングメタルと、
前記第一パンチングメタルの外側に線材を螺旋状に巻いた第一コイルバネと、
前記第一コイルバネと間隔をあけて前記第一コイルバネを外側から覆う第一外筒と、
前記第一パンチングメタルよりも前記被処理液の流れ方向の下流側に接続され、複数の孔が形成され且つ前記第一パンチングメタルよりも内径が小さい円筒形の第二パンチングメタルと、
前記第二パンチングメタルの外側に線材を螺旋状に巻いた第二コイルバネと、
前記第二コイルバネと間隔をあけて前記第二コイルバネを外側から覆う第二外筒と、
前記第一コイルバネを伸縮させる第一駆動装置と、
前記第二コイルバネを伸縮させる第二駆動装置と、
前記第一駆動装置及び前記第二駆動装置を制御する制御装置と
を有し、
前記第一コイルバネ及び前記第二コイルバネは、前記螺旋状の円筒面である第一面と、前記第一面となす角が鋭角である螺旋状の斜面である第二面とを備え、
前記制御装置は、前記線材間に夾雑物が目詰まりした場合に前記第一駆動装置及び前記第二駆動装置を制御して、前記第一面と前記第二面とで刃先形状をなす前記線材の稜線により、前記第一コイルバネと前記第二コイルバネの各々において前記夾雑物を切断するスクリーン装置。
【請求項2】
前記第一外筒及び前記第二外筒に接続され、透過液を排出する透過液排出管と、
前記透過液排出管に設置され、前記透過液排出管から排出される透過液の流量を計測する流量計、または、前記第一パンチングメタルの内側の圧力である第一圧力値を計測する第一圧力計及び前記第一コイルバネの外側且つ前記第一外筒の内側の圧力である第二圧力値を計測する第二圧力計と
をさらに有し、
前記流量計が計測した前記流量が第一閾値未満の場合、
または、
前記第一圧力値から前記第二圧力値を引いた差圧が第二閾値以上の場合、
前記制御装置は、前記第一駆動装置及び前記第二駆動装置を制御して、前記夾雑物を切断する請求項1に記載のスクリーン装置。
【請求項3】
前記第一パンチングメタルまたは前記第二パンチングメタルと同心の回転軸と、前記被処理液の流れを受ける整流翼とを備え、前記回転軸の周りに回転する回転装置
をさらに有し、
前記回転装置が回転することで前記第一パンチングメタルまたは前記第二パンチングメタルに接触する前記被処理液の流量を増加させる請求項2に記載のスクリーン装置。
【請求項4】
前記回転装置の先端部は、前記被処理液の上流から下流に向かって次第に径方向に広がる末広がりの形状であり、
前記先端部は前記回転軸に固定され、
前記被処理液を前記整流翼が受けることで、前記回転装置が無動力で回転する請求項3に記載のスクリーン装置。
【請求項5】
前記先端部には、前記被処理液を乱流にする凸凹形状が形成される請求項4に記載のスクリーン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、し尿などの汚泥(被処理液)から透過液を分離し、被処理液を濃縮するスクリーン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、下水処理場における汚泥処理では、被処理液に含まれる夾雑物を分離するためにスクリーンとしてコイルバネを使用したスクリーン装置が用いられている。例えば、特許文献1には、コイルバネの隙間に夾雑物が目詰まりした場合に、鋭角のコイルバネの端部同士を接触させるよう制御して夾雑物を切断し、目詰まりを解消するスクリーン装置が開示されている。
【0003】
また、特許文献2には、目詰まりを解消するスクリーン装置として、多数の揺曳片を備えた回転軸を濾体の内部に配置したクロスフローの濾過装置が開示されている。特許文献2に開示のスクリーン装置では、被処理液が回転駆動翼を回転させることで回転軸が回転し、濾体に接触した揺曳片が目詰まりを解消する。これに加えて、特許文献2によれば、多数の揺曳片を取り付けた回転軸が濾体の内部に配置されているため、被処理液が通過する濾体の断面積が小さくなり、濾体に接触する被処理液の流量が大きくなるので、濾過効率が向上するとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6458962号公報
【文献】特開平10-272309号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1に開示のスクリーン装置は、構造が単純で安価であるが、基本的には縦置き配置を想定したものであるため、横置きに設置された場合、コイルバネで形成された円筒形が半月状に撓んでしまい、目開き(濾体であるコイルバネの隙間)の幅(目幅)が均一にならず、スクリーンの機能に不具合が生じ得る。また、特許文献1に開示のスクリーン装置では、横置きに設置された場合、目開きから透過液が流出する際、コイルバネ近傍の流速が遅くなるため、円筒形の濾体において、濾体内部の中心軸付近を流れる被処理液が濾体に接触することなく素通りしてしまい、濾過効率(または被処理液の濃縮効率)が低下し得る。そこで、濾体へ接触する被処理液の流量を大きくすることができる公知文献2の技術を採用することが考えられるが、多数の揺曳片を取り付けた回転軸の構造が複雑で高価となる。
よって、本発明では、横置きに設置された場合であっても、目幅が均一、且つ、濾体に接触する被処理液の流量を大きくし、さらに安価に製造可能なスクリーン装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のスクリーン装置は、複数の孔が形成され且つ被処理液が供給される円筒形の第一パンチングメタルと、前記第一パンチングメタルの外側に線材を螺旋状に巻いた第一コイルバネと、前記第一コイルバネと間隔をあけて前記第一コイルバネを外側から覆う第一外筒と、前記第一パンチングメタルよりも前記被処理液の流れ方向の下流側に接続され、複数の孔が形成され且つ前記第一パンチングメタルよりも内径が小さい円筒形の第二パンチングメタルと、前記第二パンチングメタルの外側に線材を螺旋状に巻いた第二コイルバネと、前記第二コイルバネと間隔をあけて前記第二コイルバネを外側から覆う第二外筒と、前記第一コイルバネを伸縮させる第一駆動装置と、前記第二コイルバネを伸縮させる第二駆動装置と、前記第一駆動装置及び前記第二駆動装置を制御する制御装置とを有する。前記第一コイルバネ及び前記第二コイルバネは、前記螺旋状の円筒面である第一面と、前記第一面となす角が鋭角である螺旋状の斜面である第二面とを備え、前記制御装置は、前記線材間に夾雑物が目詰まりした場合に前記第一駆動装置及び前記第二駆動装置を制御して、前記第一面と前記第二面とで刃先形状をなす前記線材の稜線により、前記第一コイルバネと前記第二コイルバネの各々において前記夾雑物を切断する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、横置きに設置された場合であっても、目幅が均一、且つ、濾体に接触する被処理液の流量を大きくし、さらに安価に製造可能なスクリーン装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施形態のスクリーン装置の部分断面側面図である。
【
図2】
図1のX部の拡大図であり、(a)はコイルバネが伸張された状態を説明するための図であり、(b)はコイルバネが圧縮された状態を説明するための図である。
【
図4】変形例のスクリーン装置が備えるパンチングメタル及びコイルバネの部分断面斜視図である。
【
図5】他の変形例のスクリーン装置が備えるパンチングメタル及びコイルバネの部分断面斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して、実施形態のスクリーン装置について説明する。以下に示す構成等はあくまでも例示に過ぎず、明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下に示す構成等は、本発明における必須の構成要件およびその趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0010】
[1.構成]
図1は、実施形態であるスクリーン装置1を説明するための図である。スクリーン装置1は、横置きに設置されることが可能な装置であり、汚泥、し尿、又はこれらの混合液(以下、これらを総称して「被処理液W1」ともいう)を透過液PWと夾雑物Tを含む濃縮液W2とに分離する。
ここでいう「横置き」とは、スクリーン装置1の軸線L(後述)が水平方向と一致する向きだけでなく、傾いた向きも含む。例えば、被処理液W1の流れで見て、上流が下流より高くなるように、水平方向に対する軸線Lの角度αが0°≦α<75°の範囲に設定されたものも、ここでは「横置き」と呼ぶ。なお、「水平方向に対する軸線Lの角度βが75°≦β≦90°の範囲に設定されたもの」を、ここでは「縦置き」と呼ぶ。
スクリーン装置1は、「縦置き」に設置されてもよいが、「横置き」に設置されても、適切に固液分離または濃縮を行うことができる装置である。
【0011】
スクリーン装置1は、後述のパンチングメタル2とコイルバネ3で形成される円筒形のスクリーン(濾体)の内側を流れる被処理液W1から、透過液PWと、夾雑物Tを含む濃縮液W2とに分離する。コイルバネ3の目開きの大きさ(目幅)を制御することで、目的に応じた固液分離や分級を実施することができる。
さらに、スクリーン装置1では、スクリーンが目詰まりした場合に、コイルバネ3の目開きの大きさ(目幅)が小さくなるよう制御することで、夾雑物Tを切断して目詰まりを解消する機能を有する。
以下、スクリーン装置1の構成について、詳述する。
【0012】
スクリーン装置1は、複数の孔hが形成された円筒形のパンチングメタル2と、パンチングメタル2と同心且つパンチングメタル2の径方向外側に配置され、パンチングメタル2の孔hが形成された部分を覆うコイルバネ3と、コイルバネ3を外側から覆う外筒4と、コイルバネ3を伸縮させる駆動装置5とを備えたユニット10を、少なくとも二つ有する。1つのユニットは、後述の
図3に示すように、3つの駆動装置5を有しているが、
図1では、図の簡略化のため、1つのユニットに1つの駆動装置5のみを示す。
本実施形態では、三つのユニット10を備えた横置きのスクリーン装置1を例示するが、ユニット10の数は二つでもよいし、四つ以上でもよい。また、スクリーン装置1は、各ユニット10の駆動装置5を制御する制御装置20を有する。
一つのユニット10に含まれるパンチングメタル2の外径とコイルバネ3の内径は実質的に同じであるが、コイルバネ3の内径の方がパンチングメタル2の外径よりもやや大きい。
【0013】
三つのユニット10は、被処理液W1の流れ方向に沿って直列に配置される。以下、三つのユニット10を区別する場合には、流れ方向の上流側から順に第一ユニット10A、第二ユニット10B、第三ユニット10Cと呼ぶ。また、三つのユニット10のそれぞれに含まれるパンチングメタル2、コイルバネ3、外筒4及び駆動装置5を区別する場合にも、各要素2~5を備えるユニット10に合わせて(上流側から順に)、その要素名の冒頭に「第一」~「第三」を付すとともにその符号の末尾にA~Cを付す。
【0014】
三つのユニット10のそれぞれに含まれる三つのパンチングメタル2は、いずれも円筒形状であるが、それぞれの内径が異なる。三つのパンチングメタル2は、直列に配置されるが、被処理液の流れで見て上流に配置されるパンチングメタル2の内径は、その下流に配置されるパンチングメタル2の内径よりも大きくなるよう配置される。言い換えれば、被処理液の流れで見て下流に配置されるパンチングメタル2の内径は、その上流に配置されるパンチングメタル2の内径よりも小さい。
三つのパンチングメタル2は、いずれの中心軸も軸線Lに一致して一直線となるよう同軸かつ直列に配置される。被処理液W1は、最も上流側に位置する第一パンチングメタル2Aの内側に供給される。
隣り合うパンチングメタル2同士は、被処理液の流れで見て上流から下流に向かって内径が小さくなる円錐台形状の接続管(12Aまたは12B)によって接続される。
具体的には、第一パンチングメタル2Aの下流端と第二パンチングメタル2Bの上流端とが第一接続管12Aにより接続され、第二パンチングメタル2Bの下流端と第三パンチングメタル2Cの上流端とが第二接続管12Bにより接続される。
【0015】
さらに、第一パンチングメタル2Aの上流端は、スクリーン装置1に被処理液W1を導入する入口配管11に固定され、第三パンチングメタル2Cの下流端は、被処理液W1から分離された濃縮液W2を排出する出口配管13に固定される。入口配管11、第一接続管12A、第二接続管12B及び出口配管13は、いずれも、内部を被処理液W1が流動可能な円筒形状であり、パンチングメタル2の軸線Lと略同心に配置される。
なお、第一接続管12A、第二接続管12B、出口配管13の上流側の外面には、当該外面から径方向に突出し且つ軸線L回りに円形のフランジ部17が配置され且つ固定される。
【0016】
後述のように、制御装置20はコイルバネ3を伸縮させることができるが、入口配管11、第一パンチングメタル2A、第一接続管12A、第二パンチングメタル2B、第二接続管12B、第三パンチングメタル2C、並びに、出口配管13は、いずれも長さが一定の所定長であるので、コイルバネ3の伸縮状態に関わらず、入口配管11から出口配管13までの長さは変化しない。
【0017】
図2(a)に示すように、各パンチングメタル2に形成される複数の孔hの径は、各パンチングメタル2の外側に配置されるコイルバネ3の目開きより大きく設定される。コイルバネ3の目開きの大きさは、夾雑物Tを基本的に通過させない寸法に設定される。
従って、スクリーン装置1は、パンチングメタル2の内部を流れる被処理液W1から、円筒形のパンチングメタル2及びコイルバネ3の径方向の内側から外側に向かって透過液PWを分離し、被処理液W1から透過液PWが除かれて濃縮し且つ夾雑物Tを含む濃縮液W2を軸線L方向に排出する。
【0018】
先述のように、三つのパンチングメタル2は、下流に位置するものほどその内径が小さく設定される。すなわち、
図1に示すように、第二パンチングメタル2Bの内径D2は第一パンチングメタル2Aの内径D1よりも小さく設定され、第三パンチングメタル2Cの内径D3は第二パンチングメタル2Bの内径D2よりも小さく設定される。すなわち、D1>D2>D3の関係にある。
【0019】
入口配管11から導入された被処理液W1は、第一パンチングメタル2Aの内部に供給される。その後、被処理液W1は、第一パンチングメタル2A、第一接続管12A、第二パンチングメタル2B、第二接続管12B及び第三パンチングメタル2Cの内部を順に流れながら、各ユニット10で透過液PWが分離されて、濃縮液W2として出口配管13から排出される。
図1および
図2では、透過液PWを白抜きの矢印で示す。
【0020】
三つのユニット10のそれぞれに含まれるコイルバネ3は、いずれも軸線Lと略同心になるように螺旋状に巻かれた線材6により構成される。1つのユニットに含まれるコイルバネ3の内径は、当該コイルバネ3の内側に配置されるパンチングメタル2の外径と実質的に同一であり且つ当該外径よりもやや大きい。
なお、各ユニット10のコイルバネ3を構成する線材6の太さや断面形状等は、全てのユニット10において必ずしも同一である必要はない。
【0021】
図2に示すように、線材6を巻回してなる各コイルバネ3は、螺旋状の円筒面である第一面61と、第一面61とのなす角θが鋭角である螺旋状の斜面である第二面62とを備える。
ここでは、
図2(a)及び(b)に示すように、径方向内側を向く第一面61と、径方向外側を向く一対の第二面62とにより三角形状の断面を有する線材6を例示する。第一面61と第二面62とがなす角θは、30°~70°とすることが好ましいが、鋭角であればこれに限らない。
【0022】
軸線L方向(被処理液W1の流れ方向)に隣り合う線材6の第一面61は、互いに同一の内径の円筒の内壁となるように形成される。第二面62は、軸線L方向に隣り合う線材6の各々の第二面62が径方向外側に向かうに従って、互いに離間するよう形成される。
【0023】
隣り合う線材6は、コイルバネ3の軸線L方向への伸縮に応じて互いに接近したり離隔したりする。
図2(a)は、制御装置20によりコイルバネ3が伸張された際の線材6の断面図であり、
図2(b)は、制御装置20によりコイルバネ3が圧縮された際の線材6の断面図である。
図2(a)に示すように、コイルバネ3が伸張された際には、軸線L方向に隣り合う線材6は互いに離隔し、その間に隙間Gが形成される。被処理液W1に含まれる夾雑物Tは、基本的にコイルバネ3の隙間Gを通過できないように設計されるが、夾雑物Tを含まない透過液PW、または、隙間Gを通過する小さな夾雑物Tのみを含む透過液PWは、線材6間の隙間Gからコイルバネ3の径方向外側に流れ出る。
一方で、一部の大きな夾雑物Tがコイルバネ3の隙間Gに挟まって目詰まりの原因となった場合、
図2(b)に示すように、制御装置20によりコイルバネ3が圧縮され、第一面61と第二面62との間の稜線Rが隣り合う線材6同士で線接触する。これにより、目詰まりの原因となっている夾雑物Tが当該線接触した2つの稜線Rで切断され、目詰まりが解消される。
【0024】
図1に示すように、第一コイルバネ3Aの上流端は入口配管11に固定され、第二コイルバネ3Bの上流端は第一接続管12Aに固定され、第三コイルバネ3Cの上流端は第二接続管12Bに固定される。
【0025】
各コイルバネ3の下流端は、軸線Lと略同心に位置し、パンチングメタル2上を軸線L方向に摺動する内筒7に固定される。
内筒7は、円筒状の円筒部71と、円筒部71の外周面の一部分(コイルバネ3の固定箇所よりも下流側の部分)から径方向外側に向かって突出したプレート部72とを備える。言い換えれば、プレート部72は円筒部71の外周面に固定されている。
円筒部71は、各コイルバネ3の内側に配置されるパンチングメタル2の外径と同等又はこれよりもやや大きい内径を有するとともに、パンチングメタル2の下流端が固定される配管(第一接続管12A、第二接続管12B又は出口配管13)の上流端の内径と同等又はこれよりも小さい外径を有する。
円筒部71の下流側の端部は、パンチングメタル2と上記の配管との間の隙間に摺動可能に挿入される。プレート部72は、駆動装置5のロッドに接続される部位であり、例えば、
図3に示すように、軸線Lの方向から視て、角が丸められた三角形状をなす。プレート部72の各角部には、駆動装置5のロッド(押し出し及び引き込みが可能)が固定される。
【0026】
外筒4は、コイルバネ3から径方向外側に間隔をあけて軸線Lと略同心に配置される主円筒部41と、主円筒部41の上流側の開口に取り付けられる環状の上流側端面部42と、主円筒部41の下流側の開口に取り付けられる環状の下流側端面部43とを備える。
各ユニット10の外筒4の上流側端面部42は、環状の内周端面が、各コイルバネ3の上流端を固定する配管に固定される。具体的には、第一外筒4Aの上流側端面部42は入口配管11に固定され、第二外筒4Bの上流側端面部42は第一接続管12Aに固定され、第三外筒4Cの上流側端面部42は第二接続管12Bに固定される。また、外筒4の下流側端面部43は、環状の内周端面が、例えば、オイルシールといったシール部材を介して内筒7の外周面に当接される。これにより、外筒4は、コイルバネ3を外側から覆い、コイルバネ3と外筒4との間には、空間(透過液側空間)が形成される。
【0027】
外筒4の主円筒部41の下側の外面には、透過液PWを排出する透過液排出管14が接続される。透過液排出管14は、各ユニット10の外筒4が有する主円筒部41のそれぞれに上流側且つ下側で少なくとも1つ接続する複数の分岐管14aと、各分岐管14aの下流側の一端部同士を接続する合流管14bとを備える。
各外筒4の主円筒部41には、開口が形成されており、この開口の位置において各分岐管14aの他端部が連通状態で設けられる。透過液PWは、コイルバネ3と外筒4との間の空間から分岐管14aを通り、合流管14bで合流し、例えば、図示しない透過液貯留槽に送られる。
【0028】
また、外筒4の主円筒部41の上側の外面には、スクリーン装置1に洗浄液CWを導入する開口が形成されており、この開口の位置において洗浄液導入管15の一端が連通状態で設けられる。各外筒4の主円筒部41に接続された洗浄液導入管15の他端は、洗浄液供給装置30に接続される。
洗浄液供給装置30は、制御装置20により制御され、コイルバネ3の目詰まりが発生した際に、洗浄液導入管15を通じてコイルバネ3と外筒4との間の空間に洗浄液CWを供給することで逆洗を実施する。洗浄液導入管15から導入される洗浄液CWとして、例えば、上述の透過液貯留槽に貯留された透過液PWを利用することができる。
洗浄液CWとして、透過液貯留槽に貯留された透過液PWを使用せず他の液体を使用した場合、当該他の液体が透過液貯留槽に入るのを回避するため、各ユニット10の洗浄液CWが合流管14bに合流した後であって透過液貯留槽に流れ込む前の配管に配置された三方弁(図示なし)によって、逆洗に使用された洗浄液CWを系外に排出するのが望ましい。
なお、各ユニット10において、透過液排出管14が接続される開口は主円筒部41の上流端寄りに設けられ、洗浄液導入管15が接続される開口は主円筒部41の下流端寄りに設けられているが、透過液排出管14及び洗浄液導入管15が接続される開口の位置はこれに限らない。
【0029】
図1及び
図3に示すように、外筒4の下流側端面部43は、主円筒部41の外周面よりも径方向外側に延出する延出部43aを有する。延出部43aの下流側を向く面には駆動装置5が固定される。なお、延出部43aは、1つのユニット10のパンチングメタル2の下流端を固定する配管(第一接続管12A、第二接続管12B又は出口配管13)に設けられたフランジ部17に、ステー部73を介して固定される。言い換えれば、棒状のステー部73の一端は、延出部43aに固定され、ステー部73の他端は、フランジ部17に固定される。これにより、駆動装置5が備えるロッドの伸縮する距離を安定的に制御できる。
【0030】
駆動装置5は、内部にピストンを有するシリンダと、ピストンと一体に設けられたロッドとを有するエアシリンダなどの装置を採用することができる。ロッドの先端は、プレート部72に固定されている。従って、駆動装置5は、シリンダによってロッドを押し出しまたは引き入れることで、内筒7を軸線L方向(被処理液W1の流れ方向)に押し出しまたは引き寄せるよう摺動させることができる。すなわち、制御装置20による制御により、駆動装置5は、内筒7に固定されたコイルバネ3を伸ばしたり縮めたりすることができる。
ここでは、
図3に示すように、各ユニット10に対して駆動装置5が三つずつ設けられているが、駆動装置5の数はこれに限られず、設計に応じて、各ユニット10に一つ以上の駆動装置5が設けられればよい。
【0031】
透過液排出管14には、透過液排出管14を通過する透過液PWの流量を測定し、制御装置20に送信する流量計23が設置される。
図1に示すスクリーン装置1では、三つの外筒4に接続された透過液排出管14の合流管14bのうち、3つのユニット10から排出される全透過液PWが合流して流通する箇所に流量計23が設置される。
また、スクリーン装置1には、第一パンチングメタル2Aの内側に配置されて、被処理液の圧力を検知して第一圧力計21へ送信する第一圧力センサ21Aと、第一圧力センサ21Aから受信した圧力の情報を演算し第一圧力値P1(計測値)を制御装置20へ送信する第一圧力計21と、第一コイルバネ3Aの外側且つ第一外筒4Aの内側に配置されて、透過液の圧力を検知して第二圧力計22へ送信する第二圧力センサ22Aと、第二圧力センサ22Aから受信した圧力の情報を演算し第二圧力値P2(計測値)を制御装置20へ送信する第二圧力計22が設置される。
【0032】
制御装置20は、パンチングメタル2及びコイルバネ3の目詰まりが生じていない通常運転時に、各ユニット10のコイルバネ3の目幅(隙間G)が一定となるように各駆動装置5を制御する。これにより、スクリーン装置1では、目的に応じた被処理液W1の処理(固液分離または濃縮)が実施される。
【0033】
また、制御装置20は、流量計23が計測した流量が第一閾値Q未満の場合、または、第一圧力計21が計測した第一圧力値P1から第二圧力計22が計測した第二圧力値P2を引いた差圧ΔP(=P1-P2)が第二閾値P以上の場合、コイルバネ3の目詰りが多くなったと判断し、夾雑物Tの切断動作を実施する。
すなわち、透過液PWの流量が第一閾値Qよりも少ない場合、または、第一パンチングメタル2Aの内側の圧力が、第一コイルバネ3Aの外側且つ第一外筒4Aの内側の圧力よりも第二閾値P以上大きい場合に、コイルバネ3の線材6間に引っ掛かって目詰まりしている夾雑物Tの切断が実施される。
【0034】
具体的には、制御装置20は、駆動装置5を制御してロッドを引き入れ、内筒7を被処理液W1の上流側に摺動させることでコイルバネ3を圧縮する。詳述すると、制御装置20は、第一駆動装置5A、第二駆動装置5B及び第三駆動装置5Cのそれぞれを制御して、第一コイルバネ3A、第二コイルバネ3B及び第三コイルバネ3Cのそれぞれを圧縮する。これにより、線材6の第一面61と第二面62とで刃先形状をなす稜線Rにより、第一コイルバネ3A、第二コイルバネ3B及び第三コイルバネ3Cの各々において夾雑物Tが切断される。なお、制御装置20は、コイルバネ3の伸縮を繰り返し行うことで、夾雑物Tの切断動作を実施してもよい。
制御装置20は、夾雑物Tの切断動作の終了後に、コイルバネ3を切断前の状態に戻す。つまり、各駆動装置5を制御してロッドを押し出し、各ユニット10のコイルバネ3の目幅が一定となるようにコイルバネ3を伸張させる。
なお、制御装置20は、夾雑物Tの切断動作後に、洗浄液供給装置30から洗浄液CWを供給する逆洗動作を実施してもよい。
【0035】
制御装置20は、流量計23の計測値を用いた判定と、二つの圧力計21、22の計測値を用いた判定のどちらか一方のみが目詰まりを示す場合に逆洗を行ってもよいし、両方の判定がいずれも目詰まりを示す場合に逆洗を行ってもよい。前者の場合、判定に用いない流量計23または圧力計21、22は省略可能である。
なお、ここでは、最も上流に位置する第一ユニット10Aに、2つの圧力センサ(第一圧力センサ21A、第二圧力センサ22A)及び対応する圧力計(第一圧力計21、第二圧力計22)を配置して、直列に接続された全てのユニット10のコイルバネ3の伸縮を制御した。しかし、複数または全てのユニット10に、それぞれ、同様の2つの圧力センサ及び対応する圧力計を配置して、制御装置20が、当該圧力センサ及び圧力計が設置されたユニット10のコイルバネ3の伸縮を、計測した圧力値に応じて個別に制御してもよい。
【0036】
[2.作用及び効果]
スクリーン装置1によれば、コイルバネ3の線材6間に夾雑物Tが目詰まりした場合に、第一面61と第二面62とで刃先形状をなす線材6の稜線Rにより夾雑物Tを切断することができるため、コイルバネ3の目詰まりを効果的に解消することができる。
【0037】
また、スクリーン装置1が横置きに設置された場合であっても、コイルバネ3の内側にパンチングメタル2が設けられるため、パンチングメタル2が心棒の役割を果たし、コイルバネ3が撓まない。このため、コイルバネ3の目幅を一定に制御することができる。スクリーン装置1の軸線Lが水平方向に対し角度αで傾いている場合であっても、同様の効果が得られる。
【0038】
さらに、スクリーン装置1では、被処理液W1の上流から下流に向かって、内径の大きなパンチングメタル2と内径の小さなパンチングメタル2とが順次接続されているので、被処理液W1が通過するパンチングメタル2の断面積(軸線Lに直交する断面の面積)が、流れ方向において順次小さくなる。これにより、上流側のユニット10(例えば、第一ユニット10A)においてパンチングメタル2の壁面に接触せずに素通りした軸線L付近を流れる被処理液W1を、上流側のパンチングメタル2よりも断面積の小さい下流側のパンチングメタル2の壁面に接触させやすくすることができる。よって、濾過効率を向上することができる。
【0039】
加えて、スクリーン装置1では、従来技術のような、多数の揺曳片を備えた回転軸を設けることなく上記の効果を実現することから、安価に製造することができる。
よって、スクリーン装置1によれば、横置きに設置された場合であっても、目幅が均一、且つ、濾体であるパンチングメタル2の壁面に接触する被処理液W1の流量を大きくすることができるとともに、当該装置を安価に製造できる。
【0040】
制御装置20は、流量計23が計測した流量が第一閾値Q未満の場合、または、第一圧力値P1から第二圧力値P2を引いた差圧ΔPが第二閾値P以上の場合に、各駆動装置5を制御して、目詰まりした夾雑物Tを切断する。このように、流量計23または圧力計21、22を用いてコイルバネ3の目詰まりの度合いを判定することで、安価に且つ確実にコイルバネ3の目詰まりを解消することができる。
【0041】
[3.変形例]
上記のスクリーン装置1は一例であって、その構成は上述したものに限られない。
図4は、変形例のスクリーン装置1′が備えるパンチングメタル2及びコイルバネ3の部分断面斜視図である。このスクリーン装置1′は、上記のスクリーン装置1に対し、各ユニット10の少なくとも一つに、パンチングメタル2に接触する被処理液W1の流量を増加させる回転装置8が設けられる点で異なり、他の構成は同様である。
【0042】
回転装置8は、
図4に示すように、いずれかのユニット10のパンチングメタル2の内部に配置されてもよいし、全てのユニット10のパンチングメタル2の内部に配置されてもよい。回転装置8は、軸線Lと同心の回転軸81と、上流側に向かって窄むように形成されるとともに下流端が丸みを帯びたバルーン型の回転体82と、を備える。
【0043】
回転軸81は、パンチングメタル2の軸線Lと同軸配置され、例えば、パンチングメタル2の内部に固定された支持部材(図示略)により回転自在に支持される。支持部材は、回転軸81を軸線Lの方向に沿って摺動させる機能を有していてもよい。回転軸81の下流端には、回転体82の上流端(後述する先端部83)が固定される。また、回転軸81の上流側には、モータ(電動機)87が設けられていてもよい。
【0044】
回転体82は、略円柱形に形成された中間部85と、中間部85の上流側において被処理液W1の上流から下流に向かって次第に径方向に広がる末広がりの形状をなす先端部83と、中間部85の下流側において被処理液W1の上流から下流に向かって次第に窄む(径方向寸法が小さくなる)形状をなす末端部84とに大別される。中間部85の外径は、パンチングメタル2の内径よりも小さい。
被処理液W1は、回転体82の先端部83から中間部85へ流れることで、中間部85とパンチングメタル2との間の狭い流路に入り込んで、パンチングメタル2の壁面に効率よく接触する。このため、濾体であるパンチングメタル2及びコイルバネ3の濾過効率が向上する。
中間部85の外周面には、被処理液W1の流れ方向の全域に延在するスパイラル形の四枚の整流翼86が固定されている。
【0045】
スクリーン装置1′に供給された被処理液W1は、中間部85とパンチングメタル2との間の空間を流れる。このとき、整流翼86には、軸線Lを中心に回転する力が働き、これにより回転装置8が回転する。つまり、回転装置8は、被処理液W1の流れにより無動力で軸線L廻りに回転するものである。
【0046】
回転装置8が回転することにより、被処理液が攪拌して、パンチングメタル2の壁面に被処理液を効果的に接触させることができる。また、整流翼86の周辺を流れる被処理液は、整流翼86によりパンチングメタル2の孔hを通じて径方向外側の空間に向かって押し出される。これにより、コイルバネ3による被処理液W1の分離が促進され、濾過効率がさらに向上する。
【0047】
回転軸81の上流側に設置されたモータ87に、回生ブレーキを作用させて回転速度を調整してもよい。これにより、被処理液W1の分離をより適切に実施することができる。回生ブレーキで発電した電力をスクリーン装置1′の外に設けられた照明の電力として利用することで、スクリーン装置1′が設けられる設備の省電力化に寄与することもできる。回転装置8は、回転軸81を軸線Lに沿って摺動させることで、濾過効率を調整する機能を有していてもよい。
【0048】
先端部83の外周面に、被処理液を乱流にする複数の凸凹形状を形成してもよい。当該凹凸形状により、軸線Lの付近を流れる被処理液がパンチングメタル2に接触せずに素通りすることを抑制できるため、濾過効率をさらに向上することができる。
【0049】
変形例のスクリーン装置1′によれば、パンチングメタル2と同心の回転軸81と整流翼86を有する回転体82とによる簡易な構成の回転装置8により、パンチングメタル2の壁面に接触する被処理液W1の流量を大きくすることができる。すなわち、特許文献2のような、回転軸に多数の揺曳片を設ける複雑な構成を採用せずに、パンチングメタル2の壁面に接触する被処理液W1の流量を増大できるため、安価に製造可能なスクリーン装置1′を提供することができる。
また、回転装置8は、モータ87が無くても、被処理液W1の流れにより無動力で軸線L廻りに回転するものであるため、回転装置8を回転させるための装置を設ける必要もなく、当該装置を配置する工程を省くこともできる。これによっても、安価に製造可能なスクリーン装置1′を提供することができる。
【0050】
図5は、他の変形例のスクリーン装置1″が備えるパンチングメタル2及びコイルバネ3の部分断面斜視図である。このスクリーン装置1″は、
図4のスクリーン装置1′に対し、回転装置8の回転体82の形状のみが異なる。スクリーン装置1″のその他の構成はスクリーン装置1′と同様であるので、説明を省略する。
図5に示すように、回転装置8′は、
図4の回転装置8が備える回転軸81と同様の回転軸81′と、先端部83及び整流翼86を備えた中間部85を備えた弾丸形状の回転体82′とを備える。回転体82′は、回転体82における末端部84に相当する部分がない。このような形状の回転装置8′においても、上述の回転装置8と同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0051】
1、1′、1″ スクリーン装置
2 パンチングメタル
2A 第一パンチングメタル
2B 第二パンチングメタル
2C 第三パンチングメタル
3 コイルバネ
3A 第一コイルバネ
3B 第二コイルバネ
3C 第三コイルバネ
4 外筒
4A 第一外筒
4B 第二外筒
4C 第三外筒
5 駆動装置
5A 第一駆動装置
5B 第二駆動装置
5C 第三駆動装置
6 線材
7 内筒
8、8′ 回転装置
10 ユニット
10A 第一ユニット
10B 第二ユニット
10C 第三ユニット
11 入口配管
12A 第一接続管
12B 第二接続管
13 出口配管
14 透過液排出管
14a 分岐管
14b 合流管
15 洗浄液導入管
17 フランジ部
20 制御装置
21 第一圧力計
21A 第一圧力センサ
22 第二圧力計
22A 第二圧力センサ
23 流量計
30 洗浄液供給装置
41 主円筒部
42 上流側端面部
43 下流側端面部
43a 延出部
61 第一面
62 第二面
71 内筒部
72 プレート部
73 ステー部
81、81′ 回転軸
82、82′ 回転体
83 先端部
84 末端部
85 中間部
86 整流翼
87 モータ
h 孔
D1 第一パンチングメタルの内径
D2 第二パンチングメタルの内径
D3 第三パンチングメタルの内径
L 軸線
P 第二閾値
P1 第一圧力値
P2 第二圧力値
Q 第一閾値
W1 被処理液
W2 濃縮液
PW 透過液
CW 洗浄液
T 夾雑物
α,β 水平方向に対する軸線の角度
θ 第一面と第二面とがなす角
【要約】
【課題】横置きに設置されても、目幅が均一、且つ、濾体に接触する被処理液の流量を大きくし、さらに安価に製造可能なスクリーン装置を提供する。
【解決手段】スクリーン装置1は、複数の孔hが形成された円筒形の二つのパンチングメタル2A、2Bと、二つのパンチングメタル2A、2Bの各々の外側に線材6を螺旋状に巻いた二つのコイルバネ3A、3Bと、二つの外筒4A、4Bと、二つの駆動装置5A、5Bと、二つの駆動装置5A、5Bを制御する制御装置20と、を有する。二つのパンチングメタル2A、2Bのうち一方には被処理液W1が供給され、他方は一方よりも被処理液W1の流れ方向の下流側に接続し且つ一方よりも内径が小さい。制御装置20は、線材6の目詰まりした場合に二つの駆動装置5A、5Bを制御して、二つのコイルバネ3A、3Bの各々において夾雑物を切断する。
【選択図】
図1