(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】折り返しタブ作成装置及びシート後処理装置
(51)【国際特許分類】
B26F 1/22 20060101AFI20220210BHJP
B65H 37/00 20060101ALI20220210BHJP
B26D 3/10 20060101ALI20220210BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
B26F1/22
B65H37/00
B26D3/10 K
G03G21/00 370
(21)【出願番号】P 2018009805
(22)【出願日】2018-01-24
【審査請求日】2020-12-02
(31)【優先権主張番号】P 2017014929
(32)【優先日】2017-01-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2017061539
(32)【優先日】2017-03-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】391063352
【氏名又は名称】グラドコジャパン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081709
【氏名又は名称】鶴若 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】土屋 博志
(72)【発明者】
【氏名】木村 邦昭
【審査官】石川 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-061068(JP,A)
【文献】特開2011-148619(JP,A)
【文献】特開平09-175725(JP,A)
【文献】特開2014-201433(JP,A)
【文献】特公昭49-005960(JP,B1)
【文献】特開2011-190021(JP,A)
【文献】特開平05-306062(JP,A)
【文献】国際公開第2012/115075(WO,A1)
【文献】実開平03-019071(JP,U)
【文献】特開2008-272994(JP,A)
【文献】実開昭59-024364(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26F 1/22
B65H 37/00
B26D 3/10
G03G 21/00
B42C 1/00
B42B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート端部を挿入する挿入口と、
折り返しタブの外縁を形成する切り込みを前記シート端部に開け、前記切り込みにより形成された折り返しタブを折り返して前記シート端部に設ける折り返しタブ作成手段と、
を備え、
前記折り返しタブ作成手段は、
折り返しタブの一部折り返しを挿通させて係止するための係止開口をシート端部に開ける係止開口形成手段と、
折り返しタブの外縁を形成する切り込み及び一部折り返しの外縁を前記シート端部に開けるパンチ刃と、
切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、前記一部折り返しを前記係止開口に係止させる折り返し手段と、
を有することを特徴とする折り返しタブ作成装置。
【請求項2】
前記折り返しタブ作成手段は、
モータを含む駆動源、または手動レバーを含む駆動源により駆動されることを特徴する請求項
1に記載の折り返しタブ作成装置。
【請求項3】
画像が形成されたシートを積載するベーストレーと、
前記ベーストレー上に積載されたシート束を綴じる綴じ部と、を備えるシート後処理装置であり、
前記画像が形成されたシートを前記ベーストレーへ搬送する搬送路に前記請求項1
または請求項
2に記載の折り返しタブ作成装置を備えることを特徴とするシート後処理装置。
【請求項4】
前記折り返しタブ作成装置を、タブ作成する作成位置とタブを作成しない待機位置とに移動させる移動手段を、備えることを特徴とする請求項
3に記載のシート後処理装置。
【請求項5】
前記移動手段は、
折り返しタブを作成する位置情報に基づき前記折り返しタブ作成装置の作成位置を変化させることを特徴とする請求項
4に記載のシート後処理装置。
【請求項6】
前記折り返しタブ作成装置は、
画像形成装置から搬送されるシート、または専用シート供給装置から搬送されるシートに折り返しタブを作成することを特徴とする請求項
3乃至請求項
5のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項7】
画像形成装置においてシートの折り返しタブを作成する位置にタブ印字し、
前記折り返しタブ作成装置は、前記画像形成装置からのタブ印字情報に基づき、タブ印字したシートに折り返しタブを作成することを特徴とする請求項
3乃至請求項
6のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項8】
折り返しタブに印字するタブ印字プリンタを備えることを特徴とする請求項
3乃至請求項
6のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【請求項9】
折り返しタブに印字シートを貼り付ける印字シート貼付装置を備えることを特徴とする請求項
3乃至請求項
6のいずれか1項に記載のシート後処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、シートに折り返しタブを形成する折り返しタブ作成装置及びこの折り返しタブ作成装置を備えたシート後処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、一般的に文書ファイルを手作業で整理する場合には、タブを設けることが広く実施されている。例えば、文書ファイルのシートは複写機やプリンタのような画像形成装置よって作成されるが、近来の画像形成装置にあっては複写機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを複数の機能を備えた複合機が提供されており、複数利用者の画像出力手段としてこのような複合機が設置された場合、複合機の排紙トレイー上には複数の文書束が重ね置きされることが多い。このように1枚の排紙トレイー上に積載された複数の文書束をジョブ毎に判別仕分けするためには、従来、一部又は全部の文書内容を確認する作業がしばしば発生し、この非効率な作業を改善することが一つの課題となっている。
【0003】
この一つの解決手段として、例えば特許文献1や特許文献2には、画像形成装置にタブ紙を給紙するとともに、文書シートの間に挿入するインサート機構を設けることが記載されている。また、特許文献3には、シート端部に切り込みを入れ、これを折り返してタブとすることが記載されている。
【文献】特開2002-152442号公報
【文献】特開2003-40517号公報
【文献】特開平9-175725号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1及び2の技術はタブ紙専用に比較的大掛かりで特別な装置を必要とし、また、特許文献3の技術では普通紙を利用してタブを形成するが、複雑な折り曲げ機構が必要であった。
【0005】
この発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたもので、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能な折り返しタブ作成装置及びシート後処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
【0013】
請求項1に記載の発明は、
シート端部を挿入する挿入口と、
折り返しタブの外縁を形成する切り込みを前記シート端部に開け、前記切り込みにより形成された折り返しタブを折り返して前記シート端部に設ける折り返しタブ作成手段と、
を備え、
前記折り返しタブ作成手段は、
折り返しタブの一部折り返しを挿通させて係止するための係止開口をシート端部に開ける係止開口形成手段と、
折り返しタブの外縁を形成する切り込み及び一部折り返しの外縁を前記シート端部に開けるパンチ刃と、
切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、前記一部折り返しを前記係止開口に係止させる折り返し手段と、
を有することを特徴とする折り返しタブ作成装置である。
【0014】
請求項2に記載の発明は、
前記折り返しタブ作成手段は、
モータを含む駆動源、または手動レバーを含む駆動源により駆動されることを特徴する請求項1に記載の折り返しタブ作成装置である。
【0015】
請求項3に記載の発明は、
画像が形成されたシートを積載するベーストレーと、
前記ベーストレー上に積載されたシート束を綴じる綴じ部と、を備えるシート後処理装置であり、
前記画像が形成されたシートを前記ベーストレーへ搬送する搬送路に前記請求項1または請求項2に記載の折り返しタブ作成装置を備えることを特徴とするシート後処理装置である。
【0016】
請求項4に記載の発明は、
前記折り返しタブ作成装置を、タブ作成する作成位置とタブを作成しない待機位置とに移動させる移動手段を、備えることを特徴とする請求項3に記載のシート後処理装置である。
【0017】
請求項5に記載の発明は、
前記移動手段は、
折り返しタブを作成する位置情報に基づき前記折り返しタブ作成装置の作成位置を変化させることを特徴とする請求項4に記載のシート後処理装置である。
【0018】
請求項6に記載の発明は、
前記折り返しタブ作成装置は、
画像形成装置から搬送されるシート、または専用シート供給装置から搬送されるシートに折り返しタブを作成することを特徴とする請求項3乃至請求項5のいずれか1項に記載のシート後処理装置である。
【0019】
請求項7に記載の発明は、
画像形成装置においてシートの折り返しタブを作成する位置にタブ印字し、
前記折り返しタブ作成装置は、前記画像形成装置からのタブ印字情報に基づき、タブ印字したシートに折り返しタブを作成することを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載のシート後処理装置である。
【0020】
請求項8に記載の発明は、
折り返しタブに印字するタブ印字プリンタを備えることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載のシート後処理装置である。
【0021】
請求項9に記載の発明は、
折り返しタブに印字シートを貼り付ける印字シート貼付装置を備えることを特徴とする請求項3乃至請求項6のいずれか1項に記載のシート後処理装置である。
【発明の効果】
【0022】
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
【0023】
請求項1乃至請求項9に記載の発明では、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部に設けることで、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】第1の実施の形態の折り返しタブ作成装置の概略図である。
【
図2】折り返しタブ作成装置の内部構造を示す図である。
【
図3】線状の折り返し基準となる折り目の実施例1を示す図である。
【
図4】点状の折り返し基準となる折り目の実施例2を示す図である。
【
図5】第2の実施の形態の折り返しタブ作成装置の概略構成図である。
【
図7】第3の実施の形態の折り返しタブ作成装置の概略図である。
【
図8】折り返しタブ作成装置の内部構造を示す図である。
【
図14】第4の実施の形態の折り返しタブ作成装置の概略図である。
【
図15】折り返しタブ作成装置の内部構造を示す図である。
【
図20】折り返しタブ作成装置の正面側から見た斜視図である。
【
図21】折り返しタブ作成装置の背面側から見た斜視図である。
【
図25】折り返しタブ作成手段の作動を示す図である。
【
図26】第6の実施の形態の折り返しタブ作成装置の外形図である。
【
図29】第7の実施の形態の折り返しタブ作成装置の外形図である。
【
図32】第8の実施の形態の折り返しタブ作成装置の外観を示す斜視図である。
【
図41】シート後処理装置の動作を説明する図である。
【
図42】シート後処理装置の動作を説明する図である。
【
図43】シート後処理装置の動作を説明する図である。
【
図44】シート後処理装置の動作を説明する図である。
【
図45】シート後処理装置の動作を説明する図である。
【
図46】折り返しタブに印字する構成を示す図である。
【
図47】折り返しタブに印字する構成を示す図である。
【
図48】折り返しタブに印字する構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、この発明の折り返しタブ作成装置及びシート後処理装置の実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明はこれに限定されない。
【0026】
(折り返しタブ作成装置)
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図1乃至
図4に基づいて説明する。
図1は折り返しタブ作成装置の概略図、
図2は折り返しタブ作成装置の内部構造を示す図、
図3は線状の折り返し基準となる折り目の実施例1を示す図、
図4は点状の折り返し基準となる折り目の実施例2を示す図である。
【0027】
図1(a)はカバーした状態の右側から見た斜視図、
図1(b)はカバーを外した状態の右側から見た斜視図、
図1(c)はカバーを外した状態の左側から見た斜視図である。この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、装置本体10に、折り返しタブを形成するシートのセット位置を決める位置決めバー20と、シート端部を挿入する挿入口30と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部に固着する折り返しタブ作成手段40とを備える。
【0028】
装置本体10は、ベースプレート11と、本体カバー12を有し、ベースプレート11に折り返しタブ作成手段40を設置し、本体カバー12で覆う構成である。本体カバー12には、位置決めバー20がシートのサイズや折り返しタブを形成する位置に応じて移動可能に設けられ、挿入口30に折り返しタブを形成するシートを挿入し、位置決めバー20の位置決め部20aにシートの端部を当接することでセットされる。
【0029】
図2(a)は内部構造の右側面図、
図2(b)は内部構造の左側面図、
図2(c)は内部構造の概略断面図である。
図3(a)は実施例1を示す機構の斜視図、
図3(b)は機構の拡大図、
図3(c)は線状の折り返し基準となる折り目を示す図、
図3(d)は折り返しタブを示す図、
図4(a)は実施例2を示す機構の斜視図、
図4(b)は機構の拡大図、
図4(c)は点状の折り返し基準となる折り目を示す図、
図4(d)は折り返しタブを示す図である。
【0030】
折り返しタブ作成手段40は、折り返しタブを形成する折り返し基準となる折り目Xをシート端部Paに形成する折り目形成手段46と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開けるパンチ刃41と、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す折り返し手段42とを有する。折り返し手段42は、折り目形成手段46により形成された折り返しタブを折り目Xを基準として折り返す。
【0031】
折り目形成手段46は、折り目Xを形成する型46a1を有するアーム46aと、受型46eと、アーム46aを駆動する駆動手段46bと、駆動手段46bを制御する制御手段46cと、シートが所定位置にセットされたことを検知する検知手段46dを有する。受型46eにシート端部Paを位置させ、アーム46aの型46a1を押圧することで、シート端部Paに折り目Xを形成する構成である。
【0032】
検知手段46dは、シートが所定位置にセットされたことを検知すると検知情報を制御手段46cに送り、制御手段46cは、検知情報に基づいて駆動手段46bを制御し、駆動手段46bを介してアーム46aを駆動し、アーム46aの型46a1が折り返しタブを形成する折り返し基準となる折り目Xをシート端部Paに形成する。
【0033】
折り目の実施例1は、
図3に示すように、折り目を形成する型46a1が線状に形成され、線状の折り返し基準となる折り目Xである。また、折り目の実施例2は、
図4に示すように、折り目を形成する型46a1が点状に形成され、点状の折り返し基準となる折り目Xである。
【0034】
パンチ刃41は、駆動軸241aに支持され、台部244に対応して配置され、台部244とパンチ刃41の間に挿入口30が形成されている。駆動軸241aの両端は、シートホルダー241bのガイド孔241b1に挿通して移動可能に設けられ、駆動軸241aの両側端部は、両側に配置された駆動リンク241cにそれぞれ連結されている。駆動リンク241cにはカム溝241c1が形成され、カム溝241c1にはカムピン241dが係合され、カムピン241dは駆動ギヤ241eに固定されている。駆動ギヤ241eは、駆動ギヤ241fを介して手動レバー47を含む駆動源に連結されている。手動レバー47を駆動すると、駆動力が駆動ギヤ241fを介して駆動ギヤ241eに伝達され、駆動ギヤ241eが回転する。駆動ギヤ241eの回転によりカムピン241dがカム溝241c1を移動し、駆動リンク241cは支持軸241hを支点にして搖動する。駆動リンク241cの作動により駆動軸241aがガイド孔241b1にガイドされて移動し、パンチ刃41を作動させて、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開ける。
【0035】
折り返し手段42は、曲げレバー242aと作動レバー242bを有する。曲げレバー242aは、パンチ刃41に設けた支持軸242a1に回動可能に設けられ、作動レバー242bは、駆動軸241aに回動可能に設けられている。折り返し手段42は、パンチ刃41と連動して移動し、パンチ刃41が切り込みをシート端部に開けるときに、作動レバー242bが受型46eに当接して回転し、曲げレバー242aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す構成である。
【0036】
この実施の形態では、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部Paに設けることで、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能である。特に、折り返しタブを形成する折り返し基準となる折り目Xをシート端部Paに形成し、折り返しタブを折り目Xを基準として折り返すことで、折り返しタブが位置ずれしたり、浮き上がることなどの不具合がなく、折り返しタブを正確に形成することができる。
【0037】
また、この実施の形態では、折り返しタブ作成手段40は、手動レバー47を含む駆動源により駆動される構成であるが、モータを含む駆動源により駆動される構成としてもよい。
【0038】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図5及び
図6に基づいて説明する。
図5は折り返しタブ作成装置の概略構成図、
図6は折り返しタブの作成を説明する図である。第2の実施の形態は、第1の実施の形態と同様に構成され、折り返しタブを形成する折り返し基準となる折り目Xをシート端部Paに形成する折り目形成手段46を備える。
【0039】
そして、この実施の形態では、折り返しタブ作成手段40は、係止開口形成手段48aと、パンチ刃41と、折り返し手段48bとを有する。係止開口形成手段48aは、刃48aAを有し、刃48aAにより折り返しタブの一部折り返しを挿通させて係止するための係止開口Yをシート端部Paに開ける。パンチ刃41は、刃41A及び刃41Bを有し、刃41Aおよび刃41Bにより折り返しタブの外縁を形成する切り込み及び一部折り返しの外縁をシート端部Paに開ける。折り返し手段48bは、アーム48bA及びアーム48bBを有し、アーム48bAにより切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、アーム48bBにより一部折り返しを係止開口Yに係止させる。
【0040】
この実施の形態では、アーム46aの型46a1により折り返しタブを形成する折り返し基準となる折り目Xをシート端部Paに形成し(
図6(a))、刃48aAにより折り返しタブの一部折り返しを挿通させて係止するための係止開口Yをシート端部Paに開けるとともに、刃41Aおよび刃41Bにより折り返しタブの外縁を形成する切り込み及び一部折り返しの外縁Z1、Z2をシート端部Paに開ける(
図6(b))。次いで、アーム48bAにより切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し(
図6(c))、その後アーム48bBにより一部折り返しZ3を係止開口Yに係止させる(
図6(d))。
【0041】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図7乃至
図13に基づいて説明する。
図7は折り返しタブ作成装置の概略図、
図8は折り返しタブ作成装置の内部構造を示す図、
図9及び
図10は内部構造の機構を示す図、
図11乃至
図13は折り返しタブの成形動作を示す図である。
【0042】
図7(a)はカバーした状態の右側から見た斜視図、
図7(b)はカバーを外した状態の右側から見た斜視図、
図7(c)はカバーを外した状態の左側から見た斜視図である。この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、装置本体10に、折り返しタブを形成するシートのセット位置を決める位置決めバー20と、シート端部を挿入する挿入口30と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部に固着する折り返しタブ作成手段40とを備える。
【0043】
装置本体10は、ベースプレート11と、本体カバー12を有し、ベースプレート11に折り返しタブ作成手段40を設置し、本体カバー12で覆う構成である。本体カバー12には、位置決めバー20がシートのサイズや折り返しタブを形成する位置に応じて移動可能に設けられ、挿入口30に折り返しタブを形成するシートを挿入し、位置決めバー20の位置決め部20aにシートの端部を当接することでセットされる。
【0044】
図8(a)は内部構造の右側面図、
図8(b)は内部構造の左側面図、
図8(c)は内部構造の概略断面図である。
図9(a)は機構の右側面図、
図9(b)は機構の斜視図、
図9(c)は機構の組み付けを右側から見た斜視図である。
図10(a)は
機構の組み付けを左側から見た斜視図、図10(b)は
機構の左側面図である。
【0045】
折り返しタブ作成手段40は、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開けるパンチ刃41と、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す折り返し手段42と、折り返しタブをシート端部と重ねられた状態でエンボス加工により圧着する圧着手段43とを有する。
【0046】
パンチ刃41は、駆動軸241aに支持され、台部244に対応して配置され、台部244とパンチ刃41の間に挿入口30が形成されている。駆動軸241aの両端は、シートホルダー241bのガイド孔241b1に挿通して移動可能に設けられ、駆動軸241aの両側端部は、両側に配置された駆動リンク241cにそれぞれ連結されている。駆動リンク241cにはカム溝241c1が形成され、カム溝241c1にはカムピン241dが係合され、カムピン241dは駆動ギヤ241eに固定されている。駆動ギヤ241eは、駆動ギヤ241fを介して第1駆動モータ243h1に連結されている。第1駆動モータ243h1を駆動すると、駆動力が駆動ギヤ241fを介して駆動ギヤ241eに伝達され、駆動ギヤ241eが回転する。駆動ギヤ241eの回転によりカムピン241dがカム溝241c1を移動し、駆動リンク241cは支持軸241hを支点にして搖動する。駆動リンク241cの作動により駆動軸241aがガイド孔241b1にガイドされて移動し、パンチ刃41を作動させて、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開ける。
【0047】
折り返し手段42は、曲げレバー242aと作動レバー242bを有する。曲げレバー242aは、パンチ刃41に設けた支持軸242a1に回動可能に設けられ、作動レバー242bは、駆動軸241aに回動可能に設けられている。折り返し手段42は、パンチ刃41と連動して移動し、パンチ刃41が切り込みをシート端部に開けるときに、作動レバー242bが圧着手段43に当接して回転し、曲げレバー242aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す構成である。
【0048】
圧着手段43は、圧着上歯243aと圧着下歯243bを有し、圧着上歯243a及び圧着下歯243bは、支持軸250に回動可能に設けられている。圧着上歯243aは、圧着部243a1を有し、圧着下歯243bは、圧着部243b1を有する。圧着上歯243aは、ストッパー部243a2を有し、折り返し手段42の作動レバー242bがストッパー部243a2に当接することで、作動レバー242bが回転して曲げレバー242a押されて回転し、曲げレバー242aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、圧着部243a1と圧着部243b1の間に折り返しタブをシート端部と重ねる構成である。
【0049】
圧着上歯243aは、スプリング243dにより常に上カム243eに当接するように付勢され、上カム243eは、支持軸241hに回動可能に設けられている。上カム243eには、駆動ギヤ243fが設けられ、駆動ギヤ243fは、駆動ギヤ241fを介して第1駆動モータ243h1に連結されている。第1駆動モータ243h1を駆動すると、駆動ギヤ241fを介して駆動ギヤ243fが回転し、上カム243eが連動して回転し、圧着上歯243aを開閉作動する。
【0050】
圧着下歯243bには、カム孔243b2が形成され、このカム孔243b2に駆動軸251が挿通されている。駆動軸251は、駆動リンク243iに設けられ、駆動リンク243iは、支持軸243i1を支点にし、下カム243kとアーム243lにより搖動可能になっている。駆動リンク243iは、スプリング243jにより常に圧着下歯243bに当接するように付勢されている。アーム243lに設けた支持軸243l1が駆動リンク243iを支持し、アーム243lは、スプリング243mにより常に初期位置に付勢され、下カム243kにより支持軸252を支点にして搖動可能になっており、下カム243kにより駆動され、圧着下歯243bを開閉作動する。
【0051】
下カム243kは、駆動軸243nに固定され、駆動軸243lには、駆動ギヤ243oが設けられ、駆動ギヤ243oは、駆動ギヤ243pを介して第2駆動モータ243h2に連結されている。第2駆動モータ243h2を駆動すると、駆動ギヤ243pを介して駆動ギヤ243o、駆動軸243nが回転し、下カム243kが連動して回転し、アーム243lが作動して駆動リンク243iにより圧着下歯243bを開閉作動する。
【0052】
折り返しタブ作成手段40は、パンチ刃41を作動させるために、ロータリーエンコーダX1と、パンチ刃ホームセンサX2を備え、また圧着手段43を作動させるために、ロータリーエンコーダY1と、圧着ホームセンサY2を備える。ロータリーエンコーダX1及びロータリーエンコーダY1は、第1駆動モータ243h1及び第2駆動モータ243h2の回転による機械的変位量を電気信号に変換し、この信号を処理して位置、速度などを検出して制御手段Zに送り、パンチ刃ホームセンサX2及び圧着ホームセンサY2は、ホーム位置を検出して制御手段Zに送る。制御手段Zは、検出情報に基づき第1駆動モータ243h1を制御し、パンチ刃41を作動させて折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、折り返し手段42を回転させて切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、第2駆動モータ243h2を制御し、圧着手段43によりシート端部に固着し、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能である。
【0053】
次に、折り返しタブの成形動作を、
図11乃至
図13に基づいて説明する。
図11は切り込みをシート端部に開けて折り返す動作を示し、
図12及び
図13は折り返しタブをシート端部に圧着する動作を示す。
【0054】
折り返しタブを形成するシートPを位置決めバー20に当接し、シート端部を挿入口30にセットする(
図11(a))。
【0055】
第1駆動モータ243h1を駆動すると、シートホルダー241bが下降してシートPを押さえる。さらに、パンチ刃41が下降してシートPを打ち抜き、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開ける(
図11(b))。
【0056】
折り返し手段42がパンチ刃41と連動して下降し、作動レバー242bが圧着上歯243aに当接して回転し、曲げレバー242aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す(
図11(c))。
【0057】
第1駆動モータ243h1を駆動して所定時間後に、第2駆動モータ243h2を駆動し、圧着下歯243bがホーム位置から作動し(
図12(a))、第1駆動モータ243h1は、パンチ刃41が最下位置にきた時点で一時停止する。第2駆動モータ243h2により下カム243kを所定時間回転し、一時停止する。第2駆動モータ243h2の駆動により下カム243kが反時計方向に回転し、下カム243kによりアーム243lが矢印方向に倒れ(
図12(b))、駆動リンク243iがスプリング243jにより引っ張られて上方に持ち上がり、駆動リンク243iに連結されている圧着下歯243bが開いた状態になり、曲げレバー242aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し動作が行われる(
図12(c))。
【0058】
所定時間後に、第2駆動モータ243h2を駆動して所定時間後に停止する。第2駆動モータ243h2の駆動により下カム243kが反時計方向に回転し(
図13(a))、アーム243lがスプリング243mにより矢印方向に戻る(
図13(b))。
【0059】
所定の時間後に第2駆動モータ243h2を駆動し、下カム243kを時計方向に回転させて圧着下歯243bをホーム位置に戻し(
図13(c))、所定時間後に第2駆動モータ243h2を一時停止し、下カム243kを時計方向に回転させることで、圧着下歯243bを圧着状態にする(
図13(d))。所定時間後に、第2駆動モータ243h2を駆動して一時停止し、圧着後は下カム243kを反時計方向に回転してホーム位置に戻す(
図13(e))。第1駆動モータ243h1を駆動してパンチ刃41をホーム位置に戻して次の折り返しタブ作成に備える。
【0060】
[第4の実施の形態]
第4の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図14乃至
図18に基づいて説明する。
図14は折り返しタブ作成装置の概略図、
図15は折り返しタブ作成装置の内部構造を示す図、
図16及び
図17は内部構造の機構を示す図、
図18は折り返しタブの成形工程図である。
【0061】
図14(a)はカバーした状態の右側から見た斜視図、
図14(b)はカバーを外した状態の右側から見た斜視図、
図14(c)はカバーを外した状態の左側から見た斜視図である。この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、装置本体10に、折り返しタブを形成するシートのセット位置を決める位置決めバー20と、シート端部を挿入する挿入口30と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部に固着する折り返しタブ作成手段40とを備える。
【0062】
装置本体10は、ベースプレート11と、本体カバー12を有し、ベースプレート11に折り返しタブ作成手段40を設置し、本体カバー12で覆う構成である。本体カバー12には、位置決めバー20がシートのサイズや折り返しタブを形成する位置に応じて移動可能に設けられ、挿入口30に折り返しタブを形成するシートを挿入し、位置決めバー20の位置決め部20aにシートの端部を当接することでセットされる。
【0063】
図15(a)は内部構造の右側面図、
図15(b)は内部構造の左側面図、
図15(c)は内部構造の概略断面図である。
図16(a)は機構の右側面図、
図16(b)は機構の斜視図、
図16(c)は機構の組み付けを右側から見た斜視図である。
図17(a)は
機構の組み付けを左側から見た斜視図、
図17(b)は
機構の左側面図である。
【0064】
折り返しタブ作成手段40は、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開けるパンチ刃41と、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す折り返し手段42と、折り返しタブをシート端部と重ねられた状態で圧着する圧着手段43とを有する。パンチ刃41は、駆動軸41aに支持され、台部44に対応して配置され、台部44とパンチ刃41の間に挿入口30が形成されている。駆動軸41aの両端は、シートホルダー41bのガイド孔41b1に挿通して移動可能に設けられ、駆動軸41aの両側端部は、両側に配置された駆動リンク41cにそれぞれ連結されている。駆動リンク41cにはカム溝41c1が形成され、カム溝41c1にはカムピン41dが係合され、カムピン41dは駆動ギヤ41eに固定されている。駆動ギヤ41eは、駆動ギヤ41fを介して駆動モータ43hに連結されている。駆動モータ43hを駆動すると、駆動力が駆動ギヤ41fを介して駆動ギヤ41eに伝達され、駆動ギヤ41eが回転する。駆動ギヤ41eの回転によりカムピン41dがカム溝41c1を移動し、駆動リンク41cは支持軸41hを支点にして搖動する。駆動リンク41cの作動により駆動軸41aがガイド孔41b1にガイドされて移動し、パンチ刃41を作動させて、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開ける。折り返し手段42は、曲げ部42aと作動レバー部42bを有し、駆動軸41aに回動可能に設けられている。シートホルダー41bと折り返し手段42との間にスプリング42cが設けられ、スプリング42cにより折り返し手段42は、常に初期位置に付勢されている。折り返し手段42は、パンチ刃41と連動して移動し、パンチ刃41が切り込みをシート端部に開けるときに、作動レバー部42bが圧着手段43に当接して回転し、曲げ部42aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す構成である。
【0065】
圧着手段43は、圧着上歯43aと圧着下歯43bを有し、圧着上歯43aは、支持軸50に回動可能に設けられ、圧着下歯43bは、支持軸51に回動可能に設けられている。圧着上歯43aは、圧着部43a1を有し、圧着下歯43bは、圧着部43b1を有する。圧着上歯43aは、ストッパー部43a2を有し、折り返し手段42の作動レバー部42bがストッパー部43a2に当接することで、折り返し手段42が回転し、曲げ部42aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、圧着部43a1と圧着部43b1の間に折り返しタブをシート端部と重ねる構成である。
【0066】
圧着上歯43aは、スプリング43dにより常に上カム43eに当接するように付勢され、上カム43eは、支持軸41hに回動可能に設けられている。上カム43eのカム軸43e1には、駆動ギヤ43fが設けられ、駆動ギヤ43fは、駆動ギヤ43gを介して駆動モータ43hに連結されている。駆動モータ43hを駆動すると、駆動ギヤ43gを介して駆動ギヤ43fが回転し、上カム43eが連動して回転し、圧着上歯43aを開閉作動する。
【0067】
圧着下歯43bは、駆動リンク43iに形成されたカム孔43i1に挿通され、駆動リンク43iは、支持軸52に支持されている。駆動リンク43iは、スプリング43jにより常に圧着下歯43bに当接するように付勢され、下カム43kにより駆動され、圧着下歯43bを開閉作動する。下カム43kは、駆動軸43lに固定され、駆動軸43lは、駆動ギヤ43m、駆動ギヤ43nを介して駆動モータ43hに連結されている。駆動モータ43hを駆動すると、駆動ギヤ43nを介して駆動ギヤ43m、駆動軸43lが回転し、下カム43kが連動して回転し、駆動リンク43iにより圧着下歯43bを開閉作動する。
【0068】
折り返しタブ作成手段40は、ロータリーエンコーダ43pと、パンチ刃ホームセンサ43rを備え、ロータリーエンコーダ43pは、駆動軸43lの回転の機械的変位量を電気信号に変換し、この信号を処理して位置、速度などを検出して制御手段43qに送り、パンチ刃ホームセンサ43rは、パンチ刃41のホーム位置を検出して制御手段43qに送る。制御手段43qは、パンチ刃ホームセンサ43rからの検出情報と、ロータリーエンコーダ43pからの検出情報に基づき駆動モータ43hを制御し、パンチ刃41を作動させて折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、折り返し手段42を回転させて切り込みにより形成された折り返しタブを折り返し、圧着手段43の圧着上歯43aと圧着下歯43bによりシート端部に固着し、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能である。
【0069】
次に、折り返しタブの成形工程を、
図18に基づいて説明する。折り返しタブを形成するシートPを位置決めバー20に当接し、シート端部を挿入口30にセットする(
図18(a))。
【0070】
駆動モータ43hの駆動により、シートホルダー41bが下降してシートPを押さえる。さらに、パンチ刃41が下降してシートPを打ち抜き、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開ける(
図18(b))。
【0071】
折り返し手段42がパンチ刃41と連動して下降し、作動レバー部42bが圧着上歯43aに当接して回転し、曲げ部42aが切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す。上カム43eが回転し、圧着上歯43aが圧着位置に下がる(
図18(c))。
【0072】
下カム43kの回転により駆動リンク43iが作動して圧着下歯43bが上方に回転して移動し、圧着部43a1と圧着部43b1の間に折り返しタブをシート端部と重ねた状態で押圧し、折り返しタブをシート端部に圧着する(
図18(d))。
【0073】
[第5の実施の形態]
第5の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図19乃至
図25に基づいて説明する。
図19は折り返しタブ作成装置の外形図、
図20は折り返しタブ作成装置の正面側から見た斜視図、
図21は折り返しタブ作成装置の背面側から見た斜視図、
図22は駆動機構を示す斜視図、
図23は駆動機構を示す正面図、
図24は駆動機構を示す前面図、
図25は折り返しタブ作成手段の作動を示す図である。
【0074】
この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、装置本体10に、折り返しタブを形成するシートのセット位置を決める位置決めバー20と、シート端部を挿入する挿入口30と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部に固着する折り返しタブ作成手段40と、を備える。
【0075】
折り返しタブ作成手段40は、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開けるパンチ刃41と、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す折り返し手段42と、折り返しタブをシート端部と重ねられた状態で圧着する圧着手段43と、駆動機構510を備える。折り返し手段42は、搬送ローラ420で構成され、搬送ローラ420は、シートPを折り返しタブの外縁を形成する位置まで搬送し、折り返しタブの外縁を形成した後に反転し、シートPを取り出す時に切り込みにより形成された折り返しタブを折り返す。
【0076】
圧着手段43は、対向して配置した圧着上歯501と、圧着下歯502で構成し、駆動機構510により圧着下歯502が上下動可能であるが、圧着手段43は、一対の圧着歯で構成し、一対の圧着歯の少なくとも一方を移動させて折り返しタブをシート端部と重ねられた状態で圧着するものであればよい。
【0077】
圧着上歯501は、2個の歯で構成し、ボルダ503に固定した支持軸504に分離させて支持し、横方向に遊びを設ける。圧着下歯502は、2個の歯で構成し、ボルダ505に上下動可能に支持し、スプリング506に圧着上歯501から常に離間可能に付勢されている。
【0078】
駆動機構510は、圧着駆動モータ511、伝達ギヤ512、カム513、リンク514~516を含む。伝達ギヤ512は、複数のギヤから構成され、圧着駆動モータ511の回転力を減速してカム513に伝達し、カム513によりリンク514~516が作動して圧着下歯502がスプリング506の付勢力に抗して上方へ移動し、圧着上歯501と噛み合うことにより、
図25に示すように、折り返しタブをシート端部と重ねられた状態で2カ所Px,Pyにおいてエンボスが形成されて圧着する構成である。
【0079】
このように、圧着手段43は、対向して配置した一対の圧着歯で構成であり、この一対の圧着歯の少なくとも一方を移動させる簡単な構成で、折り返しタブをシート端部と重ねられた状態で確実に圧着することができる。
【0080】
折り返しタブ作成手段40の作動を
図25に基づいて説明する。シートPのシート端部を挿入口30に挿入すると、シート検知センサSW100が検知する。シート検知センサSW100の検知により制御手段560が搬送ローラ420を駆動し、シートPを折り返しタブの外縁を形成する位置まで搬送する(
図25(a))。
【0081】
シートPが折り返しタブの外縁を形成する位置まで搬送されると、パンチ駆動モータ561を駆動し、パンチ刃41により折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、折り返しタブは略90度曲げ加工される(
図25(b))。
【0082】
折り返しタブの外縁を形成した後に折り返しタブが略90度曲げ加工されると、搬送ローラ420を逆転させ、シートPを取り出す時に切り込みにより形成された折り返しタブを搬送ローラ420により折り返す(
図25(c))。
【0083】
折り返しタブが搬送ローラ420により折り返されると、圧着駆動モータ511を駆動し、圧着手段43を構成する圧着上歯501と圧着下歯502により、折り返しタブをシート端部と重ねられた状態で圧着する(
図25(d))。
【0084】
[第6の実施の形態]
第6の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図26乃至
図28に基づいて説明する。
図26は折り返しタブ作成装置の外形図、
図27は折り返しタブ作成装置の構成図、
図28は折り返しタブ作成装置の作動図である。
【0085】
この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、
図26に示すように、装置台部110と作成部120を有する。シートPを装置台部110に載置し、このシート端部Paを作成部120に対応させ、作成部120を手動または電動で押すことで、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返して接着剤によりシート端部Paに接着して折り返しタブTBが作成される。
【0086】
図27は折り返しタブ作成装置を電動で駆動するように構成した実施の形態であり、折り返しタブ作成装置1は、シート端部Paを挿入する挿入口111、折り返しタブをシート端部Paに接着する接着剤を付着する付着手段121、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開け、切り込みにより形成された折り返しタブTBを折り返して接着剤によりシート端部Paに接着する折り返しタブ作成手段122と、を備える。
【0087】
付着手段121は、回転バー121aと、回転バー121aの先端部に設けた接着剤121bと、回転バー121aを回動させる駆動モータM1を有し、駆動モータM1の駆動で回転バー121aを回動させ、回転バー121aに備えた接着剤121bをシート端部Paに付着させる。接着剤121bは、多孔質材に含浸させた構成であり、この多孔質材として例えばスポンジを用いることができる。接着剤121bが消耗すると、補充または交換可能である。
【0088】
折り返しタブ作成手段122は、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開けるパンチ刃122aと、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部Paに接着する折り返し手段122bと、を有する。パンチ刃122aは、駆動モータM1により往復動して切り込みをシート端部Paに開ける。折り返し手段122bは、折り返しバー122b1と、折り返しバー122b1を回動させるソレノイド122cを有し、ソレノイド122cにより折り返しバー122b1を回動させて折り返しタブPBを折り返してシート端部Paに接着させる。
【0089】
次に、折り返した部作製装置1の作動を
図28に基づいて説明する。シートPのシート端部Paを挿入口111に挿入し、パンチ刃122aを駆動して折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開ける(
図28(a))。折り返しバー122b1によりシートPのシート端部Paを押さえ、この状態で回転バー121aを回動させて接着剤121bをシート端部Paに付着させる(
図28(b))。次に、回転バー121aを元の位置に戻し、折り返しバー122b1を回動させて折り返しタブTBを折り返してシート端部Paに接着剤121bにより接着させる(
図28(c))。
【0090】
[第7の実施の形態]
第7の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図29乃至
図31に基づいて説明する。
図29は折り返しタブ作成装置の外形図、
図30は接着カセット構成図、
図31は折り返しタブ作成装置の作動図である。
【0091】
この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、
図29に示すように、シート端部Paを挿入する挿入口111、折り返しタブをシート端部に接着する接着剤を付着する付着手段121、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返して接着剤によりシート端部に接着する折り返しタブ作成手段122と、を備える。挿入口111及び折り返しタブ作成手段122は、第3の実施の形態と同様に構成されるから同じ符号を付して説明を省略する。
【0092】
付着手段121は、
図30に示すように、接着カセットAで構成し、接着カセットAは装置本体に着脱可能になっている。接着カットAには、送出軸125と巻取軸126が設けられ、装置本体に設けられた駆動モータM3により巻取軸126を駆動し、送出軸125に巻かれた接着テープ127を巻取軸126に巻き取る。この接着テープ127には、接着剤127aが付着されている。また、接着カセットAは、接着テープ127をシート端部に押圧する押圧部材128を有する。接着カセットAは、駆動モータM4の駆動で接着位置を待機位置の間を姿勢変化可能に構成され、接着位置で押圧部材128を接着テープ127とシート端部に押圧することで、接着テープ127の接着剤127aをシート端部に付着させる。
【0093】
次に、折り返しタブ作成装置1の作動を、
図31に基づいて説明する。シートPのシート端部Paを挿入口111に挿入し、パンチ刃122aを駆動して折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開ける(
図31(a))。折り返しバー122b1によりシートPのシート端部Paを押さえ、この状態で駆動モータM4の駆動で接着カセットAが接着位置になるように姿勢変化させ、押圧部材128により接着剤127aをシート端部Paに付着させる(
図31(b))。次に、駆動モータM4の駆動で接着カセットAを待機位置に戻し、折り返しバー122b1を回動させて折り返しタブTBを折り返してシート端部Paに接着剤127aにより接着させる。そして、駆動モータM3により巻取軸126を駆動し、送出軸125に巻かれた接着テープ127を巻取軸126に巻き取る(
図31(c))。
【0094】
[第8の実施の形態]
第8の実施の形態の折り返しタブ作成装置を、
図32乃至
図39に基づいて説明する。
図32は折り返しタブ作成装置の外観を示す斜視図、
図33は折り返しタブ作成装置の断面図、
図34乃至
図38は折り返しタブ作成の動作を示す図、
図39は折り返しタブ作成を示す斜視図である。
【0095】
この実施の形態の折り返しタブ作成装置1は、装置本体10に、シート端部を挿入する挿入口30と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してシート端部に固着する折り返しタブ作成手段40と、紙粉カス収納部440とを備える。
【0096】
この折り返しタブ作成手段40は、折り返しタブを挿通させるためのI字状の切り込み孔をシート端部Paに開ける切り込み手段と、折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部Paに開けるパンチ刃と、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返してI字状の切り込み孔に差し込み折り返しタブを設ける差し込み手段とを有する。この実施の形態では、上型411と、下型412と、押え板414を備え、上型411が下型412に対して支持軸413によって回動自在に支持されている。押え板414は、上型411と下型412との間に配置され、支持軸413によって回動自在に支持される。上型411と押え板414との間には、圧縮コイルばね415が配置され、押え板414と上型411との間には板ばね416が配置される。
【0097】
装置本体10には、上型411を回動させる駆動装置430が備えられ、この駆動装置430は、例えば電磁ソレノイドで構成され、電源オンによりプランジャー431が上型411を押して圧縮コイルばね415に抗して回動させ、電源オフにより上型411が圧縮コイルばね415により元の位置に復帰する。
【0098】
上型411には、切刃417、ナイフ418、カム419が取り付けられる。切刃417とナイフ418との中間にカム419が配置される。カム419は上型411に固定された切刃417に回動自在に支持される。板ばね420はカム419の背面と係合する。切刃417の刃面はU字型に、またナイフ418の断面は1字型にそれぞれ形成され、これらは組み合わされ、
図31に示すような折り返しタブ491とI字状の切り込み孔492を形成する。ナイフ418の中央部にはほぼ長方形の窓418aが明けられている。切刃417及びナイフ418に対向して、押え板414に略長方形の孔414a,414b及び下型412に略長方形の孔412aがそれぞれ明けられている。
【0099】
次に、
図34乃至
図39を参照して、折り返しタブ作成手段40の動作について説明する。まず、シートPを下型412と押え板414との間に置く(
図34)。次に、駆動装置430の電源オンし、プランジャー431により上型411を所定位置まで押し下げると、切刃417及びナイフ418は、押え板414の孔414a,414bをそれぞれ貫通し、そしてシートPを突き抜けて、下型412に設けられた孔412aに入り込む。このとき、切刃417によってシートPにU字状の折り返しタブ491が形成されとともに、切刃418によってシートPにI字状の切り込み孔492が形成され、この切られたU字状の折り返しタブ491にカム419の爪419aが係合してU字状の折り返しタブ491を押し上げる(
図35)。
【0100】
そして、さらに上型411を押し下げると、押え板414の孔414a,414bの間にある中間部分414cを支点としてカム419は、反時計方向に回転する。このとき、カム419の爪419aはU字状の折り返しタブ491を押し曲げて、その先端をナイフ418の窓418aに入れる(
図36)。
【0101】
駆動装置430の電源オフにより、上型411は圧縮ばね415の作用によって元の位置へ復帰する。これにより、カム419は板ばね420の作用によって時計方向に回転されて元の位置に戻される(
図37)。このとき、切刃417及びナイフ418もともに上昇しつつあり、切刃417はそのままシートPから抜け出るが、ナイフ418はシートPのU字状の折り返しタブ491の先端を窓418aに引っ掛けてナイフ418が明けたI字状の切り込み孔492にU字状の折り返しタブ491の先端を差し込んでからシートPより抜け出る(
図38)。
【0102】
これによって、折り返しタブ作成手段40の動作は完了し、
図39に示すように、I字状の切り込み孔492にU字状の折り返しタブ491の先端を差し込んで、シートPに折り返しタブが作成される。
【0103】
紙粉カス収納部440は、装置本体10の下方位置に配置され、切込みによってU字状の折り返しタブ491とI字状の切り込み孔492を形成する際に生じる紙粉カスを収納する。この紙粉カス収納部440は、紙粉カスを導くダウストシュート441と、紙粉カスを貯める収納箱442と、紙粉カスを収納箱442に集める集塵手段を構成するファン443とを有する。この実施の形態では、集塵手段はファン443で構成しているが、減圧装置を用いてもよい。
【0104】
ダウストシュート441は、収納箱442に連通しており、このダウストシュート441にファン443が配置され、ダウストシュート441の上方位置には排気口441aが形成されている。排気口441aには、紙粉カスの漏れを防止するフィルタ441bが配置される。ファン443を駆動することで、紙粉カスを、ダウストシュート441を介して導き、確実に紙粉カスを収納箱442に溜めることができる。収納箱442は、着脱可能であり、所定時期に取り外して交換したり、紙粉カスを排出する。
【0105】
この紙粉カス収納部440は、第8の実施の形態に限定されず、第1の実施の形態乃至第7の実施の形態にも同様に備えることができる。
【0106】
(シート後処理装置)
この実施の形態のシート後処理装置を、
図40乃至
図45に基づいて説明する。
図40はシート後処理装置の構成図、
図41乃至
図45はシート後処理装置の動作を説明する図である。この実施の形態のシート後処理装置150は、
図40に示すように、コピー機、プリンタ、複合機などの画像形成装置200に装着脱装可能になるように設置され、この画像形成装置200により画像が形成されたシートがシート後処理装置150に搬入される。
【0107】
このシート後処理装置150には、搬送部160、処理部170、積載部180が備えられている。搬送部160には、搬送ローラ対161によって搬送路162が形成され、画像形成装置200から搬入するシートPは、搬送ローラ対161の駆動によって搬送路162を介して処理部170へ送られる。
【0108】
処理部170には、画像が形成されたシートPを積載するベーストレー171と、ベーストレー171上に積載されたシート束を綴じる綴じ部を備え、綴じ部は、シート束をステイプルするステイプラー172で構成される。このステイプラー172は、移動手段173によってステイプルする位置を変えることができる。積載部180には、排出トレー181が備えられ、処理部170においてステイプルされたシート束が排出トレー181上に積載される。
【0109】
画像が形成されたシートPをベーストレー171へ搬送する搬送路162には、折り返しタブ作成装置1が備えられ、この折り返しタブ作成装置1は前記した第1の実施の形態~第5の実施の形態のように構成され、画像形成装置200から搬送されるシートPに折り返しタブを作成する。また、シート後処理装置250には、専用シート供給装置290を備える構成とし、この専用シート供給装置290から搬送されるシートに折り返しタブを作成するようにしてもよい。
【0110】
このシート後処理装置150は、折り返しタブ作成装置1をタブ作成する作成位置とタブを作成しない待機位置とを移動させる移動手段192を備えている。この移動手段192は、駆動モータM10、動力伝達機構192a、駆動ベルト192bを有し、駆動ベルト192bに折り返しタブ作成装置1が固定されている。
【0111】
この折り返しタブ作成装置1は、待機位置に待機しており、タブ作成するときに駆動モータM10の駆動により動力伝達機構192a、駆動ベルト192bを介して折り返しタブ作成装置1を作成位置へ移動させ、この作成位置において折り返しタブ作成装置1は搬送されるシートPに折り返しタブを作成する。
【0112】
移動手段192は、制御装置193により制御される構成であり、制御装置193は、画像形成装置200から搬入されるインデックスするためのシートP、または専用シート供給装置190から搬送されるシートPの情報に基づいて移動手段192を制御し、折り返しタブ作成装置1を待機位置から作成位置へ移動する。
【0113】
また、制御装置193は、折り返しタブを作成する位置情報に基づき移動手段192を制御し、折り返しタブ作成装置1の作成位置を変化させる。例えば、シートPの20枚を1つのシート束にする場合に、5枚ごとに区分されるように該当するシートPに対して位置を変えて折り返しタブを作成する。折り返しタブを作成する位置情報は、予め1つのシート束に対応して設定してもよく、またインデックスするためのシートの検出情報に基づいて設定してもよい。インデックスするためのシートの検出情報に基づいて設定する場合は、例えば1番目の検出から3番目の検出毎に、検出に応じて順に折り返しタブを作成する位置を変える。
【0114】
次に、シート後処理装置の動作を、
図41乃至
図45に基づいて説明する。搬送部160の搬送ローラ対161が駆動し、画像が形成されたシートPが搬送路162を介して処理部170のベーストレー171上に積載される。このとき、折り返しタブ作成装置1は、待機位置に待機している(
図41)。所定枚数のシートPがベーストレー171上に積載されると、インデックスとなるシートPを搬送する。制御装置193は作成位置情報に基づき移動手段192を制御し、駆動モータM10の駆動により動力伝達機構192a、駆動ベルト192bを介して折り返しタブ作成装置1を作成位置へ移動させる(
図42)。
【0115】
作成位置において折り返しタブ作成装置1は、シートPに折り返しタブを作成し、この折り返しタブが作成されたシートPは、処理部170のベーストレー171上に積層されるように搬送する(
図43)。そして、制御装置193は作成位置情報に基づき移動手段192を制御し、駆動モータM10の駆動により動力伝達機構192a、駆動ベルト192bを介して折り返しタブ作成装置1を待機位置へ移動させ、折り返しタブ作成装置1が待機位置に待機している状態とし、
図41、
図42の作動を行い、例えば、シートPの20枚を1つのシート束にする場合に、5枚ごとに区分されるように該当するシートPに対して位置を変えて折り返しタブを作成する。
【0116】
ベーストレー171上に積載されたシート束をステイプラー172によりステイプルし、このステイプルしたシート束を処理部から積載部へ送り出す(
図44)。このようにして、シート後処理装置650は、
図41乃至
図44の作動を繰り返して行い、積載部80にステイプルしたシート束を積層する(
図45)。
【0117】
このようにシート後処理装置150に折り返しタブ作成装置1を備え、この折り返しタブ作成装置1の作動により折り返しタブの外縁を形成する切り込みをシート端部に開け、切り込みにより形成された折り返しタブを折り返して接着剤によりシート端部に接着することで、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能である。
【0118】
[タブ印字の作成]
タブ印字の作成の形態を
図46乃至
図48に基づいて説明する。
【0119】
図46の形態は、画像形成装置300にタブ印字プリンタ301を備える。タブ印字プリンタ301は、シートPの折り返しタブを作成する位置にタブ印字する。折り返しタブ作成装置1は、画像形成装置300からのタブ印字情報に基づき、例えば10枚ごとにタブ印字したシートPに折り返しタブTBを作成する。画像形成装置300では、例えばシートPの折り返しタブを作成する位置にタブ印字するユーティリティソフトを用意し、このユーティリティソフトによりタブ印字プリンタ301が起動してタブ印字する。
【0120】
図47の形態は、シート後処理装置150に、折り返しタブに印字するタブ印字プリンタ310を備え、折り返しタブ作成装置1により折り返しタブTBを作成した後に、折り返しタブTBに印字する。タブ印字プリンタ310は、例えばオンデマンドで印刷する構成であり、印字内容の設定は、備え付けのキーボード、タッチパネルなどで入力し、パーソナルコンピュタ311から転送し、あるいはスマートフォンなどの携帯端末312から転送して印字する。タブ印字プリンタ310は、例えばインクリボンを用いたドットインパクプリンタ、熱転写プリンタ、レーザープリンタなど周知のプリンタが用いられる。
【0121】
図48の形態は、シート後処理装置150に、折り返しタブに印字シートを貼り付ける印字シート貼付装置320を備え、折り返しタブ作成装置1により折り返しタブTBを作成した後に、折り返しタブTBに印字シートSTを貼り付ける。
【0122】
この実施の形態のシート後処理装置150には、ファイリング装置400を備えることができる。ファイリング装置400として、例えば、パンチを装備してシートに2孔を開け、例えば10枚ごとに、折り返しタブTBを作成したシートPを介在させてそのまま自動的にファイリングできるようにすることができる。また、折り返しタブ作成装置1は、画像形成装置から搬送されるシート、または専用シート供給装置から搬送されるシートに折り返しタブを作成することができる。専用シート供給装置から搬送されるシートには、番号を入れる、ユーザ名を入れる、ドキュメント名を入れるなどの構成とすることができる。また、シート後処理装置は、画像形成装置300からのタブ印字情報に基づき、折り返しタブTBの位置や大きさ、数を可変にする構成とすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0123】
この発明は、シートに折り返しタブを形成する折り返しタブ作成装置及びこの折り返しタブ作成装置を備えたシート後処理装置に適用可能であり、作業の容易化を、複雑な装置や特別な用紙を用いることなく達成させることが可能である。
【符号の説明】
【0124】
1 折り返しタブ作成装置
10 装置本体
11 ベースプレート
12 本体カバー
20 位置決めバー
20a 位置決め部
30 挿入口
40 折り返しタブ作成手段
41 パンチ刃
41a 駆動軸
41b シートホルダー
41b1 ガイド孔
41c 駆動リンク
41c1 カム溝
41d カムピン
41e,41f 駆動ギヤ
41h 支持軸
42 折り返し手段
42a 曲げ部
42b 作動レバー部
42c スプリング
43 圧着手段
43a 圧着上歯
43a1 エンボス形成部
43a2 ストッパー部
43b 圧着下歯
43b1 エンボス形成部
43c 支持軸
43d スプリング
43e 上カム
43f 駆動軸
43g 駆動ギヤ
43h 駆動モータ
43i 駆動リンク
43i 1カム孔
43j スプリング
43k 下カム
43l 駆動軸
43m,43n,43g 駆動ギヤ
43p ロータリーエンコーダ
43r パンチ刃ホームセンサ
43q 制御手段
44 台部
50,51,52 支持軸
111 挿入口
121 付着手段
121a 回転バー
121b 接着剤
122 折り返しタブ作成手段
122a パンチ刃
122b 折り返し手段
122b1 折り返しバー
122cソレノイド
125 送出軸
126 巻取軸
127 接着テープ
127a 接着剤
128 押圧部材
150 シート後処理装置
160 搬送部
161 搬送ローラ対
162 搬送路
170 処理部
171 ベーストレー
172 ステイプラー
180 積載部
181 排出トレー
192 移動手段
193 制御装置
244 台部
241a 駆動軸
241b シートホルダー
241b1 ガイド孔
241c 駆動リンク
241c1 カム溝 241d カムピン
241e,241f,243o,243p 駆動ギヤ
241h 支持軸
243h1 第1駆動モータ
243h2 第2駆動モータ
242a 曲げレバー
242a1 支持軸
242b 作動レバー
243a 圧着上歯
243a1 圧着部
243a2 ストッパー部
243b 圧着下歯
243b1 圧着部
243d,243j,243m スプリング
243e 上カム
243i 駆動リンク
243k 下カム
243l アーム
250 支持軸
251 駆動軸
301,310 タブ印字プリンタ
320 印字シート貼付装置
400 ファイリング装置
420 搬送ローラ
501 圧着上歯
502 圧着下歯
503 ボルダ
504 支持軸
505 ボルダ
506 スプリング
510 駆動機構
511 圧着駆動モータ
512 伝達ギヤ
513 カム
514~516 リンク
560 制御手段
561 パンチ駆動モータ