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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】ノズル装置
(51)【国際特許分類】
   A47K 3/00 20060101AFI20220210BHJP
   B05B 1/02 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
A47K3/00 F
B05B1/02 101
【請求項の数】 3
(21)【出願番号】P 2017167981
(22)【出願日】2017-08-31
(65)【公開番号】P2019042084
(43)【公開日】2019-03-22
【審査請求日】2020-06-29
(73)【特許権者】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】牧 道太郎
(72)【発明者】
【氏名】渡 光次郎
【審査官】松本 隆彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-025611(JP,A)
【文献】特開2002-336323(JP,A)
【文献】特開2017-074283(JP,A)
【文献】特開2009-178469(JP,A)
【文献】実開平03-122163(JP,U)
【文献】特開2014-033808(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47K 3/00
B05B 1/00-3/18
E03C 1/00-1/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を通流する通流、前記通流路の一端側に設けられた噴出口および前記通流路の他端側に設けられる液体の流入有し、浴槽壁面に取り付けられ、前記噴出口から浴槽内へ液体を噴出するノズルと、前記ノズルに液体を供給する供給流路とを備えるノズル装置において、
前記噴出口は、複数設けられており、前記浴槽壁面に交差する方向を中心方向として液体を噴出し、
前記流入口は、前記中心方向に直交する一方向において、前記一方向の両端間の中心位置が、複数の前記噴出口の分布の中心位置とずれており、
前記通流路内の一部に液体の流れを遮る遮蔽部が前記流入口に対向して設けられており、
前記供給流路に設けた液体の流出口に、他のノズルの流入口を向い合わせて流路を切り換える切換部を備えることを特徴とするノズル装置
【請求項2】
複数の前記噴出口の分布の中心位置を中心とし、複数の前記噴出口を内包する最小の円の直径が、前記流入口の前記一方向における両端間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載のノズル装置
【請求項3】
前記遮蔽部は、前記流入口に寄った位置に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のノズル装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、浴槽内へ液体を噴出するノズルおよびノズル装置に関する。
【背景技術】
【0002】
いわゆるジェットバスに用いられるノズル装置は、循環ポンプによって供給された水に空気を混合し、または空気を混合せずに浴槽内へ噴出する。またユーザの嗜好に合わせて、人体に当たる面積が狭いスポット噴流や、比較的面積が広いワイド噴流を発生するノズル装置が使用されている。
【0003】
例えば特許文献1には、微細気泡ノズルおよびジェットノズルを一体的に有するユニット本体、ノズル切換弁、および操作ハンドルを備えるノズル装置が開示されている。ユニット本体は、微細気泡ノズルおよびジェットノズルの上流側の端部がそれぞれ液体導入室に連通するように形成されている。ノズル装置は、各ノズルのうちいずれか一方の端部をノズル切換弁によって閉塞することによって、端部が閉塞されていない他方のノズルから液体を噴出する。
【0004】
また特許文献2には、管状部と、中央壁と、周囲開口形成部とを備えるノズルが開示されている。管状部は、液体の流路を形成し、一端が浴槽の内部に向って開口する。中央壁は、管状部の一端における開口の中央部分を塞ぐ。周囲開口形成部は、中央壁の周囲に形成されて管状部の内部から浴槽の内部に向って開口する噴出口としての周囲開口を形成する。このノズルは、噴出口から管状部の軸心に対して傾斜する方向へ液体を噴出し、拡がりのある噴流を発生する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2014-033808号公報
【文献】特開2017-074283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載のノズル装置は、浴槽内から見て円形状をなす操作ハンドルの中心軸上に弁回動軸が配設されているため、該中心軸上にノズルの噴出口を設けることができず、噴出口の配置が制限されてしまう。特許文献2に記載のノズルは、噴出口の配置制限は抑制され、液体が管状部に流入する流入口、および液体を噴出する噴出口の中心位置が管状部のほぼ軸心上にあるため、噴出口から噴出する液体の偏りが少ないと考えられる。しかし、噴出口と流入口とがその配置上、軸心に直交する方向に相対的にずれている場合、噴出口から噴出する流量に偏りが生じてしまうという問題点があった。
【0007】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、流入口に対して位置がずれている噴出口から噴出する流量の偏りを抑制することができるノズルおよびノズル装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係るノズルは、液体を通流する通流路と、前記通流路の一端側に設けられた噴出口と、前記通流路の他端側に設けられる液体の流入口とを備え、浴槽壁面に取り付けられ、前記噴出口から浴槽内へ液体を噴出するノズルにおいて、前記噴出口は、前記浴槽壁面に交差する方向を中心方向として液体を噴出し、前記流入口は、前記中心方向に直交する一方向において、前記一方向の両端間の中心位置が、前記噴出口とずれており、前記通流路内の一部に液体の流れを遮る遮蔽部が前記流入口に対向して設けられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ノズルは、流入口に対して位置がずれている噴出口から噴出する流量の偏りを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施形態に係るノズルを含むノズル装置の外観を示す斜視図である。
図2】ノズル装置の縦断面図である。
図3】ノズル部を拡大した縦断面図である。
図4】浴槽の内側から見た外側管状部材の側面図である。
図5】浴槽の外側から見た内側管状部材の側面図である。
図6】第2ノズルにおける第2噴出口と第2流入口の位置関係を説明するための模式図である。
図7】第1ノズルから噴出する使用状態を説明するためのノズル装置の縦断面図である。
図8】第2ノズルから噴出する使用状態を説明するためのノズル装置の縦断面図である。
図9】変形例に係る第2ノズルにおける第2噴出口と第2流入口の位置関係を説明するための模式図である。
図10】別の変形例に係る第2ノズルにおける第2噴出口と第2流入口の位置関係を説明するための模式図である。
図11】更に別の変形例に係るノズル部を拡大した縦断面図である。
図12】一使用状態を説明するためのノズル装置の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図1から図12を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
【0012】
(実施形態)
図1は本発明の実施形態に係るノズル(第2ノズル22)を含むノズル装置100の外観を示す斜視図である。ノズル装置100は、本体部1、ノズル部2、カバー部材3および切換部4等を備える。ノズル装置100は、浴槽の外側に配設された本体部1に、浴槽の内側からノズル部2およびカバー部材3が取り付けられている。本体部1には、配管によって循環ポンプ(図示略)に連結される供給口12aおよび排出口13aが設けられている。ノズル装置100は、カバー部材3に形成された吸込口31から吸い込んだ浴槽内の湯水を、排出口13aを通して循環ポンプへと通流させ、循環ポンプから供給口12aを通して本体部1へ供給された湯水を、ノズル部2から浴槽内へ噴出する。ノズル部2は、本体部1とともに浴槽壁面に取り付けられており、浴槽壁面に交差する方向(直交方向)に湯水を噴出する。
【0013】
ノズル部2には、第1ノズル21および第2ノズル22が設けられている。ノズル部2は内側管状部材25を有し、内側管状部材25の浴槽の内側から見た端面に第1ノズル21の第1噴出口21aおよび第2ノズル22の第2噴出口22aが設けられている。第1噴出口21aおよび第2噴出口22aは浴槽の内側を臨む。内側管状部材25は、浴槽内側に向けて突起する操作部材23を四方に有し、ユーザが操作部材23に手指を掛けて回動することができる。内側管状部材25は、本体部1側の端部に噴流を切り換える切換部4(図3参照)を有している。ノズル装置100は、内側管状部材25の回動によって、切換部4で液体を供給するノズルを第1ノズル21または第2ノズル22に切換可能としてある。
【0014】
第2ノズル22は、請求項に係る発明におけるノズルに相当しており、複数の第2噴出口22aを有している。複数の第2噴出口22aは、ノズル部2の中心軸から径方向に拡がる方向に傾斜した噴流を発生するが、傾斜の角度は概ね同一であり、液体を噴出する中心方向は、浴槽壁面に交差し、概ね直交する方向としている。後述するように、第2噴出口22aと第2ノズル22への湯水の流入口との位置がずれているが、第2ノズル22の流路の一部に設けられた遮蔽部によって、各第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制している。
【0015】
図2はノズル装置100の縦断面図であり、図3はノズル部2を拡大した縦断面図である。本体部1は、胴体部11、内部管状部14、および固定部材15を有する。胴体部11は、筒状であり、浴槽9側の一端部にフランジ11aを有する。胴体部11の内部には、同軸上に内部管状部14が形成されている。内部管状部14は、浴槽9側の一端部が開口しており、他端部が供給部12に連続している。供給部12は、端部の供給口12aに循環ポンプからの配管が接続される。内部管状部14の内側に、湯水の供給流路17が形成される。
【0016】
また、胴体部11の内側であって、内部管状部14の外側に、排出流路18が形成される。排出流路18は、排出部13に連通している。排出部13は、端部の排出口13aに循環ポンプへの配管が接続される。図2では、内部管状部14に通流路16が接続されている。通流路16は、外部空気を取り入れて噴流内に気泡を混入する場合に、空気を取り込むために用いる。本実施形態においては通流路16の開放端は閉塞されており、気泡を噴流内に混入しない場合について説明するが、気泡を噴流内に混入する場合には、通流路16の開放端を開放するとともに、内部管状部14内にエゼクタを設けるようにすればよい。
【0017】
固定部材15は、両端が開口した筒状であり、一端部にフランジ15aを有する。固定部材15は、他端部の外周面に雄ねじが形成されており、他端部を浴槽に設けた貫通孔に外周面を嵌め合わせるようにして挿入し、中心軸まわりに一方向に回転させて胴体部11の内側面に形成された雌ねじに螺合されている。フランジ15aと浴槽9の内側面との間には、水密に封じるためのパッキンが挟み込まれる。また、胴体部11のフランジ11aと浴槽9の外側面との間にも、水密に封じるためのパッキンを挟み込むとよい。固定部材15の内側であって、後述するノズル部2の外側管状部材24の外側には、排出流路18の一部が形成される。また、固定部材15のフランジ15aには、浴槽9の内側に向けて突起する円環状の突起部15bが設けられている。第2ノズル22を含むノズル部2は、本体部1に組み込まれ、本体部1とともに浴槽壁面9aに取り付けられており、浴槽壁面9aに交差する方向(直交方向)に湯水を噴出する。
【0018】
ノズル部2は、外側管状部材24、内側管状部材25およびノズルヘッド26を有し、第1ノズル21および第2ノズル22を形成する。外側管状部材24は、浴槽9の内部側がテーパ状に拡径した円管状であり、本体部1側の円筒状の基部24aが本体部1の内部管状部14の内側に内部管状部14と同軸上に嵌め合わされている。基部24aの内側は、供給流路17の一部となっている。基部24aの外周には円環状のパッキンを配し、供給流路17と排出流路18とが連通しないように水密に封止されている。
【0019】
外側管状部材24の軸方向の中途部24bは、基部24aよりやや径方向の寸法が拡大した段差を形成し、基部24aに連続している。中途部24bには内底面24gが形成されており、内底面24gに対して後述する内側管状部材25の端部25aにおける端面が接触または僅かな隙間を有して対向する。中途部24b、内底面24gおよび端部25aによって切換部4が構成される。外側管状部材24の先端部24cは、中途部24bから浴槽9の内部に向うにつれて拡径する円錐筒状に形成されている。また、先端部24cに連続してフランジ部24dが形成されている。
【0020】
フランジ部24dは、外周縁から本体部1方向に折り返された環状部24eを有し、環状部24eが固定部材15の突起部15bに係合する。環状部24eには、内外に貫通する複数の貫通孔が設けられており、該貫通孔によって浴槽9の内部と排出流路18とが連通している。外側管状部材24は、フランジ部24d等に設けた通し孔(図示略)にビスを挿入し、固定部材15の突起部15bに設けたねじ穴(図示略)にビスを締結して固定部材15に固定されている。
【0021】
外側管状部材24は、基部24aにおける浴槽9の内側の端部から中途部24bにかけて、内部に向って張り出す縮径部24fを有し、偏心した位置に供給流路17の流出口17aが形成される。図4は、浴槽9の内側から見た外側管状部材24の側面図である。流出口17aは、内径寸法が中途部24bの内径寸法の約2分の1またはそれよりもやや小さく、中途部24bの内底面24gの外周の一箇所に寄せて、該一箇所から中途部24bの中心軸にかけて円形状、長円形状または楕円形状等に形成されている。
【0022】
内側管状部材25は、浴槽9の内部に向うにつれて拡径する円錐筒状に形成されている。内側管状部材25における本体部1側の端部25a、外側管状部材24の中途部24bおよび内底面24gは、供給流路17の流出口17aから湯水を供給するノズルを第1ノズル21または第2ノズル22に切り替える切換部4を構成する。内側管状部材25の先端部25bは、全周に亘って断面C字状に折り返されており、鍔状の周縁部25cが形成されている。周縁部25cは、外側管状部材24に接触し、押さえ部材27によって抜け止めされているが固定されてはいない。よって、内側管状部材25は、外側管状部材24の中心軸まわりに回動可能となっている。尚、押さえ部材27は、内側管状部材25とつれ回りしないように回転止めが施されている。
【0023】
第1ノズル21は、内側管状部材25およびノズルヘッド26によって構成されており、内側管状部材25およびノズルヘッド26の内側に第1流路21bを形成している。第2ノズル22は、外側管状部材24の先端部24cおよび内側管状部材25によって構成されており、外側管状部材24の先端部24cの内側であって、内側管状部材25の外側に第2流路22bを形成している。尚、第2流路22bは、請求項に係る発明における通流路に相当している。
【0024】
第1流路21bは、該流路の一端部であるノズルヘッド26の先端部に円形状の第1噴出口21aが設けられている。ノズルヘッド26は、基部の外周面が球面状に膨らんだ管状に形成されており、基部を内側管状部材25の中途部に設けた座面に接触させ、抜け止めしてある。ノズルヘッド26は、一定の角度範囲内で任意の方向へ傾斜させることができるものとしている。第1噴出口21aは、浴槽9の内側から見たノズル装置100の端面の中央部、即ち、浴槽9の内側を臨むノズル部2およびカバー部材3の端面の中央部に設けられており、直進性が高く、拡がりを抑えたスポット噴流を浴槽9内へ噴出する。
【0025】
第2流路22bは、該流路の一端部である内側管状部材25の先端部25bに第2噴出口22aが設けられている。第2噴出口22aは、円弧状であり、内側管状部材25の浴槽9の内部を臨む先端部25bの円周上において略等間隔で4箇所に設けられている。各第2噴出口22aの形状は、同一としてある。第2噴出口22aは、浴槽9の内側から見たノズル装置100の端面、即ち浴槽9の内側を臨むノズル部2およびカバー部材3の端面において、第1噴出口21aの周囲に設けられている。第2噴出口22aは、ノズル部2の中心軸、即ち外側管状部材24の中心軸から径方向に拡がる方向に傾斜した噴流を発生しており、第1噴出口21aから噴出されるスポット噴流に比較して拡がりのあるワイド噴流が浴槽9内へ噴出される。尚、第2噴出口22aは、請求項に係る発明における噴出口に相当している。
【0026】
図5は、浴槽9の外側から見た内側管状部材25の側面図である。内側管状部材25の端部25aは、円管状であり、内部は第1流路21bの一部を形成し、第1流路21bの他端部である端部25aの本体部1側の端面における内周縁が第1流入口21cとなっている。端部25aの端面は、外側管状部材24の中途部24bにおける内底面24gに対して接触または僅かな隙間を有して対向している。第1流入口21cは、内径寸法が内底面24gの内径寸法の約2分の1またはそれよりもやや小さく、内底面24gの外周の一箇所に寄せて、該一箇所から中心部にかけて円形状、長円形状または楕円形状等に形成されている。尚、第1ノズル21は、請求項に係る発明における他のノズルに相当し、第1流入口21cは、請求項に係る発明における他のノズルの流入口に相当している。
【0027】
第2ノズル22の第2流路22bの他端部に設けられる第2流入口22cは、端部25aの端面における外周縁の外側であって、供給流路17の流出口17aで囲まれる領域となっている(図5に示す一点鎖線で囲んだ領域)。尚、第2流入口22cは、請求項に係る発明における流入口に相当している。
【0028】
内側管状部材25を外側管状部材24の中心軸まわりに回動させ、第1流入口21cを供給流路17の流出口17aに向い合わせることで、供給流路17からの湯水が、第1流路21bに通流して第1噴出口21aから噴出される。また、内側管状部材25を外側管状部材24の中心軸まわりに回動させ、供給流路17の流出口17aを第2流路22bに連通させることで、供給流路17からの湯水が、第2流路22bに通流して第2噴出口22aから噴出される。このように、切換部4は、中途部24bに対して端部25aを回動させることで、供給流路17の流出口17aからの湯水を第1流路21bまたは第2流路22bに通流させるように切り換えることができる。
【0029】
内側管状部材25は、端部25aが外側管状部材24の中心軸まわりに両方向に回動可能であるが、少なくとも、固定部材15を本体部1に固定する際に回転させる方向と逆方向に回転可能な構造であればよい。この逆回転において、内側管状部材25は、外側管状部材24との間で生じる摩擦が小さく、固定部材15の締め付けトルクよりも十分に小さいトルクで回動可能とする。
【0030】
内側管状部材25の端部25aには、周側部から径方向に突出し、第2流路22bの一部において湯水の流れを遮る遮蔽部25dが形成されている。遮蔽部25dは、板状であり、外側管状部材24の中心軸を挟んで第1流入口21cの反対側に延びるように設けられており、供給流路17の流出口17aを第2流路22bに連通させた状態において、第2流入口22cに対向する。遮蔽部25dは、第2流入口22cから第2流路22bに流入した湯水を遮り、遮蔽部25dから周方向へ湯水を拡散させる。遮蔽部25dは、中心軸方向において、第2流路22b内の第2流入口22cに寄った位置に設けられているが、第2噴出口22aに寄った位置に設けても良い。
【0031】
図6は、第2ノズル22における第2噴出口22aと第2流入口22cの位置関係を説明するための模式図である。図6は、浴槽の内側から見た内側管状部材25の側面図に相当している。第2噴出口22aは上述のとおり、4箇所に設けられており、ノズル部2の中心軸、即ち外側管状部材24の中心軸から径方向に拡がる方向に傾斜した噴流を発生する。上下に位置する第2噴出口22aは、それぞれ上方および下方に傾斜する方向へ噴流を発生し、左右に位置する第2噴出口22aは、それぞれ左方および右方に傾斜する方向へ噴流を発生する。各第2噴出口22aが湯水を噴出する方向のノズル部2の中心軸からの傾斜角は概ね同一であるため、湯水を噴出する中心方向は、浴槽壁面9aに交差し、概ね直交する方向(図7において紙面に直交する方向)としている。
【0032】
第2噴出口22aから湯水を噴出する中心方向に直交する一方向として上下方向である方向Pをとると、第2流入口22cの方向Pの両端は、方向Pに直交し、上端および下端を通る直線L1および直線L2上にある。第2流入口22cの方向Pにおける両端間の中心位置は、直線L1と直線L2の間の距離を2等分する直線L3上にある。
【0033】
また、第2噴出口22aの方向Pの両端は、上側の第2噴出口22aの上端を通る直線M1上、および下側の第2噴出口22aの下端を通る直線M2上にある。尚、直線M1および直線M2は、方向Pに対して直交する。第2噴出口22aの方向Pにおける両端間の中心位置は、直線M1と直線M2の間の距離を2等分する直線M3上にある。
【0034】
したがって、第2噴出口22aから湯水を噴出する中心方向に直交する方向Pにおいて、第2流入口22cは、P方向の両端間の中心位置が、第2噴出口22aの中心位置からずれた状態となっている。
【0035】
また、第2噴出口22aの方向Pにおける両端間の距離、即ち直線M1および直線M2間の距離が、第2流入口22cの方向Pにおける両端間の距離、即ち直線L1および直線L2間の距離よりも大きい。
【0036】
このような位置関係にあるとき、第2流入口22cに近い下側の第2噴出口22aの方が上側の第2噴出口22aよりも噴出する流量が大きくなり、流量の偏りが生じる傾向となる。遮蔽部25dは、このような流量の偏りを抑制するために設けられている。遮蔽部25dは、第2流入口22cから第2流路22b内に流れ込んだ湯水が第2流路22b内に拡散するように機能する。
【0037】
図2に戻り、カバー部材3は、一端側に底部3aを有する円筒状である。底部3aは、ノズル部2における第1噴出口21aおよび第2噴出口22aが配設された領域が開口している。周側部3bは、外側管状部材24および内側管状部材25の周縁部を覆う。カバー部材3は、周側部3bに吸込口31を有し(図1参照)、浴槽内の湯水を、排出流路18へ通流させる。カバー部材3について、上述の浴槽9の内側を臨むカバー部材3の端面とは、底部3aにおける浴槽9の内側を臨む外面を指す。
【0038】
次に、ノズル装置100の動作について説明する。図7は、第1ノズル21から噴出する使用状態を説明するためのノズル装置100の縦断面図である。図7において、切換部4は、供給流路17の流出口17aに内側管状部材25の端部25aの第1流入口21cを向い合わせた状態となっており、矢印で示すように、ノズル装置100内部を湯水が通流する。循環ポンプから送出される湯水は、本体部1の内部管状部14内の供給流路17に供給され、流出口17aから第1流入口21cを通って第1ノズル21の第1流路21bへ通流し、第1噴出口21aから噴出される。
【0039】
第1ノズル21は、直進性が高く、拡がりを抑えたスポット噴流を浴槽9内へ噴出する。ユーザは、第1ノズル21からのスポット噴流によって、強めの水圧を狭い範囲で身体に受けることができる。またユーザは、第1ノズル21を設けたノズルヘッド26を一定の角度範囲内で任意の方向へ傾斜させることで、スポット噴流を受ける身体の部分を調整することができる。
【0040】
図8は、第2ノズル22から噴出する使用状態を説明するためのノズル装置100の縦断面図である。内側管状部材25は、外側管状部材24の中心軸まわりに回動可能であり、ユーザが操作部材23に手指を掛けて回動させることができる。図8において、切換部4は、内側管状部材25を回動させて供給流路17の流出口17aを第2流路22bに連通させた状態になっており、矢印に示すように、ノズル装置100内部を湯水が通流する。循環ポンプから送出される湯水は、本体部1の内部管状部14内の供給流路17に供給され、流出口17aから第2流入口22cを通って第2ノズル22の第2流路22bへ通流し、第2噴出口22aから噴出される。
【0041】
第2ノズル22は、第1噴出口21aから噴出されるスポット噴流に比較して拡がりのあるワイド噴流を浴槽9内へ噴出する。ユーザは、第2ノズル22からのワイド噴流によって、スポット噴流よりも弱めの水圧を広い範囲で身体に受けることができる。ユーザは、好みに応じて、拡がりが少ないスポット噴流、または拡がりのあるワイド噴流を切り換えて利用することができ、利便性が向上する。
【0042】
内側管状部材25の端部25aに設ける第1流入口21cに対して、第1流路21bは浴槽9の内側に向って延びるように設けられていればよい。従って、第1噴出口21aは、浴槽9の内側から見たノズル装置100の端面の中央部、即ち浴槽9の内側を臨むノズル部2およびカバー部材3の端面の中央部に限らず、該端面においてカバー部材3によって遮蔽された領域以外の領域に配置することができるので、ノズルの噴出口の配置制限を抑制することができる。
【0043】
また同様にして、内側管状部材25の端部25aに設ける第2流入口22cに対して、第2流路22bは浴槽9の内側に向って延びるように設けられていればよい。従って、第2噴出口22aは、浴槽9の内側から見たノズル装置100の端面、即ち浴槽9の内側を臨むノズル部2およびカバー部材3の端面において、カバー部材3によって遮蔽された領域以外の領域に配置することができるので、ノズルの噴出口の配置制限を抑制することができる。
【0044】
第2流入口22cは、第2噴出口22aから湯水を噴出する中心方向に直交する方向P(図6参照)において、P方向の両端間の中心位置が、第2噴出口22aの中心位置からずれた状態となっている。また、第2噴出口22aの方向Pにおける両端間の距離、即ち直線M1および直線M2間の距離が、第2流入口22cの方向Pにおける両端間の距離、即ち直線L1および直線L2間の距離よりも大きい。
【0045】
このような位置関係にあるとき、各第2噴出口22aにおいて噴出する流量に偏りが生じ易くなる傾向となる。遮蔽部25dは、第2流路22b内での湯水の流れを拡散させる効果があり、各第2噴出口22aから噴出する流量の偏りが抑制される。
【0046】
4つの第2噴出口22aは、形状が同一としてある。各第2噴出口22aの形状を相互に異なる形状とし、各面積が異なるようにすることで、噴出する流量の偏りを抑制できる可能性がある。しかし、第2噴出口22aの各形状が同一でない場合、流量を均一にすると、ユーザの身体が受ける水圧や面積などが場所によって変わることになり、ユーザに違和感を与えてしまう。また、第2噴出口22aの各形状が同一でない場合、ユーザや施工作業者に外観上の違和感を与え、不良品ではないかとの疑念や、取付方向が誤っていないかとの不安を抱かせてしまう懸念がある。4つの第2噴出口22aの形状を同一とすることで、ユーザや施工作業者に違和感を与え難くすることができる。
【0047】
本実施形態においては、第1噴出口21aが浴槽9の内側から見たノズル装置100の端面の中央部に設けられ、第2噴出口22aが第1噴出口21aの周囲に設けられている。このため、第1噴出口21aから噴出させるスポット噴流の中心軸と、第2噴出口22aから噴出させるワイド噴流の中心軸とのずれを抑制することができる。尚、第1噴出口21aから噴出させるスポット噴流の中心軸は、ノズルヘッド26を傾斜させることで調整可能としてある。
【0048】
ユーザが内側管状部材25を回動させたとき、内側管状部材25と外側管状部材24との間の摩擦によって、外側管状部材24は回動させた方向にトルクを受ける。外側管状部材24は固定部材15に固定されているので、外側管状部材24が受けたトルクが固定部材15に伝わる。本実施形態では、内側管状部材25は両方向に回動することができるが、固定部材15の締め付けトルクよりも十分に小さいトルクで回動可能としておくことによって、固定部材15の緩み、および固定部材15の過剰な締め込みを防止することができる。
【0049】
また、内側管状部材25を一方向にのみ回動させる場合、固定部材15を締め付ける方向と逆方向にのみ回動するように構成するとよい。内側管状部材25は、固定部材15の締め付けトルクよりも十分に小さいトルクで回動可能としておくことによって、固定部材15の緩みを防止することができる。
【0050】
次に、実施形態のノズル装置100の特徴を説明する。
本発明の実施形態の第2ノズル22(ノズル)は、液体である湯水を通流する第2流路22b(通流路)と、第2流路22bの一端側に設けられた第2噴出口22aと、第2流路22bの他端側に設けられる湯水の流入口である第2流入口22cとを備える。第2ノズル22は、浴槽壁面9aに取り付けられ、第2噴出口22aから浴槽9内へ湯水を噴出する。第2噴出口22aは、浴槽壁面9aに交差する方向を中心方向として湯水を噴出する。第2流入口22cは、前記中心方向に直交する一方向において、一方向の両端間の中心位置が、第2噴出口22aとずれている。第2流路22b内の一部に液体の流れを遮る遮蔽部25dが第2流入口22cに対向して設けられている。これにより、第2ノズル22は、第2流路22b内の湯水の流れが拡散されるので、第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制することができる。
【0051】
また第2噴出口22aの前記一方向における両端間の距離が、第2流入口22cの前記一方向における両端間の距離よりも大きい。これにより、流量の偏りがより発生し易い状態となるが、第2ノズル22は、遮蔽部25dによって第2流路22b内の湯水の流れが拡散されるので、第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制することができる。
【0052】
また第2ノズル22は、遮蔽部25dが第2流入口22cに寄った位置に設けられている。これにより、第2ノズル22は、第2流路22b内の湯水の流れが拡散され易いので、第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制する効果が高くなる。
【0053】
またノズル装置100は、第2ノズル22、供給流路17、および切換部4を備える。供給流路17は、第2ノズル22に液体を供給する。切換部4は、供給流路17に設けた湯水の流出口17aに、他のノズルである第1ノズル21の第1流入口21cを向い合わせて流路を切り換える。これにより、ノズル装置100は、浴槽9の内側から見た端面における第1噴出口21aおよび第2噴出口22aの配置制限を抑制することができる。
【0054】
(変形例)
図9(a)および図9(b)は、変形例に係る第2ノズル22における第2噴出口22aと第2流入口22cの位置関係を説明するための模式図である。図9(a)および図9(b)は、図6に対応している。図9(a)に示す変形例に係る第2ノズル22は、第2噴出口22aが上述の実施形態から周方向に45°動かした位置に設けられている。また、図9(b)に示す変形例に係る第2ノズル22は、第2噴出口22aの数を3つとし、内側管状部材25の浴槽9の内部を臨む先端部25bの円周上において略等間隔で3箇所に設けられている。
【0055】
これらの変形例に係る第2ノズル22においても、第2流入口22cは、第2噴出口22aから湯水を噴出する中心方向に直交する方向Pにおいて、P方向の両端間の中心位置が第2噴出口22aの中心位置からずれた状態となっている。また、第2噴出口22aの方向Pにおける両端間の距離が、第2流入口22cの方向Pにおける両端間の距離よりも大きい。
【0056】
第2ノズル22は、第2流路22b内に遮蔽部25dを設けることによって、遮蔽部25dで流路内の湯水の流れを拡散するので、各第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制することができる。
【0057】
図10(a)および図10(b)は、別の変形例に係る第2ノズル22における第2噴出口22aと第2流入口22cの位置関係を説明するための模式図である。図10(a)および図10(b)は、図6に対応している。図10(a)に示す別の変形例に係る第2ノズル22は、第2噴出口22aが円環状に設けられている。また、図10(b)に示す別の変形例に係る第2ノズル22は、第2噴出口22aが円環状であるが、周上の1箇所で途切れており、全体としては線状となっている。
【0058】
これらの別の変形例に係る第2ノズル22においても、第2流入口22cは、第2噴出口22aから湯水を噴出する中心方向に直交する方向Pにおいて、P方向の両端間の中心位置が第2噴出口22aの中心位置からずれた状態となっている。また、第2噴出口22aの方向Pにおける両端間の距離が、第2流入口22cの方向Pにおける両端間の距離よりも大きい。
【0059】
第2ノズル22は、第2流路22b内に遮蔽部25dを設けることによって、遮蔽部25dで流路内の湯水の流れを拡散するので、各第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制することができる。
【0060】
図11は、更に別の変形例に係るノズル装置100の縦断面図である。このノズル装置100は、供給流路17の流出口17aの内径寸法が中途部24bの内径寸法の約2分の1かそれよりも大きい。流出口17aは、中途部24bの内周面の一箇所に寄せて、該一箇所から中途部24bの中心軸を包含する円形状、長円形状または楕円形状等に形成されている。また、第1ノズル21の第1流入口21cの内径寸法は、内底面24gの内径寸法の約2分の1かそれよりも大きい。第1流入口21cは、内底面24gの外周の一箇所に寄せて、該一箇所から中心部にかけて円形状、長円形状または楕円形状等に形成されている。
【0061】
切換部4において第1流入口21cが流出口17aに向い合わされているとき、供給流路17からの湯水は、専ら第1ノズル21へ通流し、第1噴出口21aからスポット噴流が浴槽9の内部へ噴出される。
【0062】
図12は、一使用状態を説明するためのノズル装置100の縦断面図である。ノズル装置100は、図11に示す状態から、切換部4において内側管状部材25を180°回転させて、供給流路17の流出口17aを第2流路22bに連通させた状態になっている。この状態において、第1流入口21cの一部が流出口17aに向い合わされており、供給流路17からの湯水は、第2ノズル22および第1ノズル21の両方へ通流する。
【0063】
ノズル装置100は、第2噴出口22aからワイド噴流を、第1噴出口21aから水圧が弱いスポット噴流を浴槽9の内部へ噴出する。これにより、ノズル装置100からワイド噴流を噴出させるとき、第2噴出口22aから噴出されるワイド噴流の中心軸方向に対しても第1噴出口21aから噴流を発生させることができる。この場合も、第2流路22b内に遮蔽部25dを設けることによって、遮蔽部25dで流路内の湯水の流れを拡散するので、各第2噴出口22aから噴出する流量の偏りを抑制することができる。
【0064】
また実施形態および各変形例のノズル装置100は以下の項目1から6の特徴を備える。その目的とするところは、ノズルを切換えて液体を噴出し、浴槽内に臨む各ノズルの噴出口の配置制限を抑制することができるノズル装置100を提供することにある。
[項目1]
浴槽9に液体である湯水を噴出するノズル装置100であって、
液体を通流する通流路(第2流路22b)を形成し、前記通流路の一端側に噴出口(第2噴出口22a)を設けたノズル(第2ノズル22)と、
前記ノズルに液体を供給する供給流路17と、
液体を通流する他の通流路(第1流路21b)を形成し、前記他の通流路の一端側に噴出口(第1噴出口21a)、他端側に流入口(第1流入口21c)を設けた他のノズル(第1ノズル21)と、
前記供給流路17に設けた液体の流出口17aに、前記他のノズルの流入口を向い合わせて流路を切り換える切換部4と、
を備えることを特徴とするノズル装置100。これにより、ノズル装置100は、浴槽9の内側から見た端面における前記他のノズルの噴出口(第1噴出口21a)および前記ノズルの噴出口(第2噴出口22a)の配置制限を抑制することができる。
[項目2]
前記ノズルは、前記他のノズルよりも拡がりのある噴流を発生することを特徴とする項目1に記載のノズル装置100。これにより、ノズル装置100は、ユーザの好みに応じて、拡がりが少ないスポット噴流、または拡がりのあるワイド噴流を切り換えて利用することができ、利便性が向上する。
[項目3]
前記他のノズルの噴出口は、浴槽9の内側から見た端面の中央部に配設されており、
前記ノズルの噴出口は、前記他のノズルの噴出口の周囲に配設されていることを特徴とする項目1または2に記載のノズル装置100。これにより、ノズル装置100は、前記他のノズルの噴出口(第1噴出口21a)から噴出させるスポット噴流の中心軸と、前記ノズルの噴出口(第2噴出口22a)から噴出させるワイド噴流の中心軸とのずれを抑制することができる。
[項目4]
前記切換部4によって前記通流路に前記供給流路17から液体が供給されている状態において、前記他のノズルの流入口の一部が前記流出口17aに向い合うことを特徴とする項目1から3のいずれか1項に記載のノズル装置100。これにより、ノズル装置100からワイド噴流を噴出させるとき、前記ノズルの噴出口(第2噴出口22a)から噴出されるワイド噴流の中心軸方向に対しても前記他のノズルの噴出口(第1噴出口21a)から噴流を発生させることができる。
[項目5]
前記供給流路17が形成され、浴槽9の外側に配設される本体部1と、
前記浴槽9に設けられた貫通孔に外周面が嵌め合わされる筒状をなし、前記浴槽9の内側から挿入して中心軸まわりに一方向に回転させることによって前記本体部1に螺合し、前記本体部1を浴槽9に固定する固定部材15と、を備え、
前記切換部4は、前記中心軸に中心を有する円周上に前記他のノズルの流入口を少なくとも前記一方向と逆方向に回動可能とし、前記流出口17aに向い合わせることを特徴とする項目1から4のいずれか1項に記載のノズル装置100。これにより、ノズル装置100は、固定部材15の緩みを防止することができる。
[項目6]
前記切換部4は、前記他のノズルの流入口を前記一方向と同方向にも回動可能としてあることを特徴とする項目5に記載のノズル装置100。これにより、ノズル装置100は、固定部材15の過剰な締め込みを防止することができる。
【0065】
以上、本発明の実施の形態をもとに説明した。これらの実施の形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
【符号の説明】
【0066】
17 供給流路、 17a 流出口、 21 第1ノズル(他のノズル)、
21c 第1流入口(他のノズルの流入口)、 22 第2ノズル(ノズル)、
22a 第2噴出口(噴出口)、 22b 第2流路(通流路)、
22c 第2流入口(流入口)、 25d 遮蔽部、 100 ノズル装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12