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特許7022562回路付サスペンション基板集合体シートの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】回路付サスペンション基板集合体シートの製造方法
(51)【国際特許分類】
   G11B 5/60 20060101AFI20220210BHJP
   G11B 21/21 20060101ALI20220210BHJP
   H05K 3/00 20060101ALI20220210BHJP
   H05K 1/05 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
G11B5/60 P
G11B21/21 C
H05K3/00 X
H05K1/05 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017205731
(22)【出願日】2017-10-25
(65)【公開番号】P2019079584
(43)【公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-09-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103517
【弁理士】
【氏名又は名称】岡本 寛之
(74)【代理人】
【識別番号】100149607
【弁理士】
【氏名又は名称】宇田 新一
(72)【発明者】
【氏名】豊濱 香奈美
(72)【発明者】
【氏名】藤村 仁人
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-031770(JP,A)
【文献】特開2016-219080(JP,A)
【文献】特開2011-060925(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 5/56 - 5/60
G11B 21/16 - 21/26
H05K 1/05
H05K 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の回路付サスペンション基板と、前記複数の回路付サスペンション基板を一括して支持する枠体と、前記複数の回路付サスペンション基板のそれぞれと前記枠体とを連結する連結支持部と、を備え、
前記複数の回路付サスペンション基板のそれぞれは、
所定方向に延びる金属支持層と、
前記金属支持層の厚み方向一方側に配置されるベース絶縁層と、
前記ベース絶縁層の前記厚み方向一方側に配置される導体パターンと、を備え、
前記金属支持層は、
スライダが搭載されるスライダ搭載部と、
前記スライダ搭載部に対して、前記所定方向および前記厚み方向の両方と直交する直交方向の両側に間隔を空けて配置される1対のアウトリガーと、を備え、
前記1対のアウトリガーのそれぞれは、
前記直交方向において前記スライダ搭載部に対して間隔を空けて配置され、前記所定方向に延びる第1部分と、
前記所定方向における前記第1部分の一端部から、前記直交方向において前記スライダ搭載部に近づく側である内側に延びる第2部分と、
前記直交方向における前記第2部分の内側端部から、前記所定方向他方側に延びる第3部分と、を有し、
前記連結支持部は、前記1対のアウトリガーの少なくとも1つの前記第1部分または前記第2部分と前記枠体とを連結することを特徴とする、回路付サスペンション基板集合体シート。
【請求項2】
前記連結支持部は、前記金属支持層、前記ベース絶縁層および前記導体パターンの少なくともいずれか1つと同じ材料から形成されることを特徴とする、請求項1に記載の回路付サスペンション基板集合体シート。
【請求項3】
前記連結支持部は、1つの前記回路付サスペンション基板に対して2つずつ設けられ、
2つの前記連結支持部のうち一方の連結支持部は、前記1対のアウトリガーのうち一方のアウトリガーと前記枠体とを連結し、
2つの前記連結支持部のうち他方の連結支持部は、前記1対のアウトリガーのうち他方のアウトリガーと前記枠体とを連結することを特徴とする、請求項1または2に記載の回路付サスペンション基板集合体シート。
【請求項4】
複数の回路付サスペンション基板と、前記複数の回路付サスペンション基板を一括して支持する枠体と、前記複数の回路付サスペンション基板のそれぞれと前記枠体とを連結する連結支持部と、を備え、
前記複数の回路付サスペンション基板のそれぞれは、
所定方向に延びる金属支持層と、
前記金属支持層の厚み方向一方側に配置されるベース絶縁層と、
前記ベース絶縁層の前記厚み方向一方側に配置される導体パターンと、を備え、
前記金属支持層は、
スライダが搭載されるスライダ搭載部と、
前記スライダ搭載部に対して、前記所定方向および前記厚み方向の両方と直交する直交方向の両側に間隔を空けて配置される1対のアウトリガーと、を備え、
前記複数の回路付サスペンション基板は、前記直交方向に互いに間隔を空けて配置され、
前記連結支持部は、
前記複数の回路付サスペンション基板のうち互いに隣り合う回路付サスペンション基板の間に配置され、
前記互いに隣り合う回路付サスペンション基板のうち一方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーと前記枠体とを連結するとともに、互いに隣り合う前記回路付サスペンション基板のうち他方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーと前記枠体とを連結することを特徴とする、回路付サスペンション基板集合体シート。
【請求項5】
前記連結支持部は、
前記枠体に連続する第1連結支持部と、
前記第1連結支持部と前記一方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーとを連結する第2連結支持部と、
前記第1連結支持部と前記他方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーとを連結する第3連結支持部と、を備えることを特徴とする、請求項4に記載の回路付サスペンション基板集合体シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、回路付サスペンション基板集合体シートに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、磁気ヘッドを有するスライダが実装され、ハードディスクドライブに搭載される回路付サスペンション基板が知られている。回路付サスペンション基板は、スライダを搭載するジンバルと、ジンバルに対して、回路付サスペンション基板の幅方向の両側に間隔を空けて配置される1対のアウトリガーとを備える。
【0003】
そのような回路付サスペンション基板は、ジンバル周辺のバネ特性が精密に調整されており、ハードディスクドライブに搭載された状態において、スライダが走行する磁気ディスクに対して微小な間隔を保持するように、スライダを支持する。そのようなバネ特性を確保するために、アウトリガーの幅方向寸法は、回路付サスペンション基板の他の部分の幅方向寸法と比較して小さく設計されている。
【0004】
そのような回路付サスペンション基板の製造方法として、複数の回路付サスペンション基板を備える回路付サスペンション基板集合体シートを準備し、回路付サスペンション基板集合体シートから回路付サスペンション基板を切り離すことが知られている。
【0005】
回路付サスペンション基板集合体シートとして、例えば、複数の回路付サスペンション基板と、複数の回路付サスペンション基板を一括して支持する支持シートとを備え、支持シートが、各回路付サスペンション基板を囲む隙間溝と、隙間溝の周縁部と各回路付サスペンション基板とを連結する複数の支持部とを備える回路付サスペンション基板集合体シートが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開2010-161302号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかるに、特許文献1に記載の回路付サスペンション基板集合体シートでは、複数の支持部が、各回路付サスペンション基板におけるアウトリガー以外の部分と、隙間溝の周縁部とを連結しており、アウトリガーと隙間溝の周縁部とが連結されていない。
【0008】
そのため、回路付サスペンション基板集合体シートの搬送時などにおいて、アウトリガーに対して外力が加わると、アウトリガーが変形してしまう場合がある。
【0009】
そこで、本発明は、アウトリガーの変形を抑制できる回路付サスペンション基板集合体シートを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明[1]は、複数の回路付サスペンション基板と、前記複数の回路付サスペンション基板を一括して支持する枠体と、前記複数の回路付サスペンション基板のそれぞれと前記枠体とを連結する連結支持部と、を備え、前記複数の回路付サスペンション基板のそれぞれは、所定方向に延びる金属支持層と、前記金属支持層の厚み方向一方側に配置されるベース絶縁層と、前記ベース絶縁層の前記厚み方向一方側に配置される導体パターンと、を備え、前記金属支持層は、スライダが搭載されるスライダ搭載部と、前記スライダ搭載部に対して、前記所定方向および前記厚み方向の両方と直交する直交方向の両側に間隔を空けて配置される1対のアウトリガーと、を備え、前記連結支持部は、前記1対のアウトリガーの少なくとも1つと前記枠体とを連結する、回路付サスペンション基板集合体シートを含んでいる。
【0011】
このような構成によれば、連結支持部が、1対のアウトリガーの少なくとも1つと枠体とを連結するので、連結支持部によって枠体に連結されるアウトリガーを補強することができる。そのため、そのアウトリガーに対して外力が加わっても、アウトリガーが変形することを抑制できる。
【0012】
本発明[2]は、前記連結支持部は、前記金属支持層、前記ベース絶縁層および前記導体パターンの少なくともいずれか1つと同じ材料から形成される、上記[1]に記載の回路付サスペンション基板集合体シートを含んでいる。
【0013】
このような構成によれば、連結支持部が、金属支持層、ベース絶縁層および導体パターンの少なくともいずれか1つと同じ材料から形成されるので、金属支持層、ベース絶縁層および導体パターンのいずれかを形成するとともに、連結支持部を形成することができる。そのため、回路付サスペンション基板集合体シートを効率よく製造することができる。
【0014】
本発明[3]は、前記連結支持部は、1つの前記回路付サスペンション基板に対して2つずつ設けられ、2つの前記連結支持部のうち一方の連結支持部は、前記1対のアウトリガーのうち一方のアウトリガーと前記枠体とを連結し、2つの前記連結支持部のうち他方の連結支持部は、前記1対のアウトリガーのうち他方のアウトリガーと前記枠体とを連結する、上記[1]または[2]に記載の回路付サスペンション基板集合体シートを含んでいる。
【0015】
このような構成によれば、連結支持部が1つの回路付サスペンション基板に対して2つずつ設けられ、2つの連結支持部が1対のアウトリガーと枠体とを連結する。そのため、1対のアウトリガーの両方を補強することができる。
【0016】
本発明[4]は、前記複数の回路付サスペンション基板は、前記直交方向に互いに間隔を空けて配置され、前記連結支持部は、前記複数の回路付サスペンション基板のうち互いに隣り合う回路付サスペンション基板の間に配置され、前記互いに隣り合う回路付サスペンション基板のうち一方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーと前記枠体とを連結するとともに、互いに隣り合う前記回路付サスペンション基板のうち他方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーと前記枠体とを連結する、上記[1]または[2]に記載の回路付サスペンション基板集合体シートを含んでいる。
【0017】
このような構成によれば、連結支持部は、互いに隣り合う回路付サスペンション基板のうち一方の回路付サスペンション基板が備えるアウトリガーと枠体とを連結するとともに、互いに隣り合う回路付サスペンション基板のうち他方の回路付サスペンション基板が備えるアウトリガーと枠体とを連結する。
【0018】
そのため、一方の回路付サスペンション基板が備えるアウトリガーと、他方の回路付サスペンション基板が備えるアウトリガーとを、連結支持部により一括して補強することができる。その結果、連結支持部の数を低減して、回路付サスペンション基板集合体シートの構成の簡略化を図ることができる。
【0019】
本発明[5]は、前記連結支持部は、前記枠体に連続する第1連結支持部と、前記第1連結支持部と前記一方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーとを連結する第2連結支持部と、前記第1連結支持部と前記他方の回路付サスペンション基板が備える前記アウトリガーとを連結する第3連結支持部と、を備える、上記[4]に記載の回路付サスペンション基板集合体シートを含んでいる。
【0020】
このような構成によれば、第1連結支持部を共通にして、第2連結支持部および第3連結支持部のそれぞれによって、一方の回路付サスペンション基板が備えるアウトリガーと、他方の回路付サスペンション基板が備えるアウトリガーとを支持することができる。そのため、回路付サスペンション基板集合体シートのさらなる構成の簡略化を図ることができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明の回路付サスペンション基板集合体シートでは、アウトリガーの変形を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本発明の回路付サスペンション基板集合体シートの第1実施形態としての集合体シートの平面図を示す。
図2図2は、図1に示す回路付サスペンション基板の拡大図を示す。
図3図3は、図2に示す回路付サスペンション基板のA-A断面図を示す。
図4図4Aは、アウトリガー連結支持部の第1の変形例を示す。図4Bは、アウトリガー連結支持部の第2の変形例を示す。図4Cは、アウトリガー連結支持部の第3の変形例を示す。
図5図5Aは、アウトリガー連結支持部の第4の変形例を示す。図5Bは、アウトリガー連結支持部の第5の変形例を示す。
図6図6は、本発明の回路付サスペンション基板集合体シートの第2実施形態としての集合体シートの平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第1実施形態>
1.集合体シート
以下、図1図3を参照して、本発明の回路付サスペンション基板集合体シートの第1実施形態としての集合体シート1について説明する。
【0024】
図1に示すように、集合体シート1は、複数の回路付サスペンション基板2と、複数の回路付サスペンション基板2を一括して支持する枠体3と、複数の回路付サスペンション基板2のそれぞれと枠体3とを連結する連結部10と、を備える。なお、図1では、便宜上、複数の回路付サスペンション基板2が3つであるが、回路付サスペンション基板2の個数は、特に制限されない。
【0025】
図1において、紙面上下方向は、集合体シート1の縦方向(所定方向の一例、第1方向)であって、紙面上側が縦方向一方側(所定方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側が縦方向他方側(所定方向他方側、第1方向他方側)である。
【0026】
図1において、紙面左右方向は、集合体シート1の横方向(所定方向および厚み方向の両方と直交する直交方向の一例、第1方向と直交する第2方向)であって、紙面左側が横方向一方側(直交方向一方側、第2方向一方側)、紙面右側が右側(直交方向他方側、第2方向他方側)である。
【0027】
図1において、紙面紙厚方向は、集合体シート1の厚み方向(第1方向および第2方向と直交する第3方向)であって、紙面手前側が厚み方向一方側(第3方向一方側)、紙面奥側が厚み方向他方側(第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。
【0028】
複数の回路付サスペンション基板2は、横方向に互いに間隔を空けて配置される。複数の回路付サスペンション基板2のそれぞれは、縦方向に延びる平帯形状を有する。
【0029】
枠体3は、複数の回路付サスペンション基板2を囲っており、平面視矩形枠形状を有する。
【0030】
連結部10は、複数の回路付サスペンション基板2のそれぞれに対応する。連結部10は、連結支持部の一例としてのアウトリガー連結支持部4と、本体連結部9とを備える。アウトリガー連結支持部4は、回路付サスペンション基板2の縦方向一端部と枠体3とを連結する。つまり、集合体シート1は、複数の回路付サスペンション基板2のそれぞれと枠体3とを連結するアウトリガー連結支持部4を備える。本体連結部9は、回路付サスペンション基板2の縦方向他端部と枠体3とを連結する。
【0031】
2.回路付サスペンション基板
次に、図2および図3を参照して、回路付サスペンション基板2の詳細について説明する。
【0032】
図3に示すように、回路付サスペンション基板2は、積層構造を有しており、金属支持層5と、ベース絶縁層6と、導体パターン7と、カバー絶縁層8とを、厚み方向他方側から厚み方向一方側に向かって順に備える。なお、図1および2では、便宜上、カバー絶縁層8を省略する。
【0033】
図2に示すように、金属支持層5は、導体パターン7を支持する金属支持体であって、縦方向に延びている。金属支持層5は、サスペンション本体52と、スライダ搭載部の一例としてのステージ50とを備える。
【0034】
サスペンション本体52は、縦方向に延びる平帯形状を有する。サスペンション本体52は、開口53と、開口53を画定する周縁部54とを備える。
【0035】
開口53は、サスペンション本体52における縦方向一端部に配置される。開口53は、平面視略矩形状を有する。
【0036】
周縁部54は、開口53の周縁部であって、第1周縁部55と、1対のアウトリガー51と、第2周縁部56とを備える。つまり、金属支持層5は、ステージ50および1対のアウトリガー51を備える。
【0037】
第1周縁部55は、開口53の縦方向他方側の周縁部であって、開口53の縦方向他端縁に沿って、横方向に延びる。
【0038】
1対のアウトリガー51は、開口53を挟むように横方向両側に位置する。1対のアウトリガー51は、横方向に互いに間隔空けて配置される。1対のアウトリガー51のそれぞれは、第1部分51Aと、第2部分51Bと、第3部分51Cとを備える。
【0039】
第1部分51Aは、開口53の横方向両側の周縁部であって、縦方向に延びる。第1部分51Aは、第1周縁部55の横方向端部から連続して縦方向一方側に向かって延びる。
【0040】
第2部分51Bは、各1対のアウトリガー51の縦方向一端部である。第2部分51Bは、横方向に延びており、第1部分51Aの縦方向一端部から連続して横方向内側(回路付サスペンション基板2の横方向中央)に向かって延びる。
【0041】
第3部分51Cは、縦方向に延びており、第2部分51Bの横方向内側端部から連続して縦方向他方側に向かって延びる。
【0042】
第2周縁部56は、各アウトリガー51の第2部分51Bおよび第3部分51Cとともに、開口53の縦方向一方側の周縁部を形成する。第2周縁部56は、1対のアウトリガー51の第3部分51Cの縦方向他端部間を連結する。第2周縁部56は、横方向に延びる。
【0043】
ステージ50は、スライダ11が搭載可能である。ステージ50は、開口53内に配置される。ステージ50は、平面視矩形状を有する。
【0044】
ステージ50は、横方向において、1対のアウトリガー51の間に配置され、1対のアウトリガー51のそれぞれに対して、横方向に間隔を空けて位置する。つまり、1対のアウトリガー51は、ステージ50に対して横方向の両側に間隔を空けて配置される。
【0045】
また、ステージ50は、縦方向において、第1周縁部55と第2周縁部56との間に配置され、第1周縁部55および第2周縁部56のそれぞれに対して、縦方向に間隔を空けて位置する。
【0046】
金属支持層5の材料として、例えば、ステンレスなどの金属材料が挙げられる。金属支持層5の厚みは、例えば、10μm以上、好ましくは、15μm以上、例えば、35μm以下、好ましくは、25μm以下である。
【0047】
図3に示すように、ベース絶縁層6は、金属支持層5の厚み方向一方側、具体的には、金属支持層5の厚み方向一方面に配置される。図2に示すように、ベース絶縁層6は、導体パターン7に対応する所定のパターンを有する。ベース絶縁層6は、第2周縁部56の厚み方向一方面に配置される部分と、ステージ50の厚み方向一方面に配置される部分と、サスペンション本体52の縦方向他方側部分の厚み方向一方面に配置される部分とを含み、それら部分は開口53上において互いに連結されている。
【0048】
ベース絶縁層6は、横方向において1対のアウトリガー51の間に位置しており、1対のアウトリガー51のそれぞれに対して横方向に間隔を空けて配置される。
【0049】
ベース絶縁層6の材料として、例えば、ポリイミド樹脂などの合成樹脂が挙げられる。ベース絶縁層6の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上、例えば、25μm以下、好ましくは、15μm以下である。
【0050】
図3に示すように、導体パターン7は、ベース絶縁層6の厚み方向一方側、具体的には、ベース絶縁層6の厚み方向一方面に配置される。図2に示すように、導体パターン7は、複数(4つ)の磁気ヘッド用端子70と、複数(4つ)の外部接続端子71と、複数(4つ)の配線72とを備える。
【0051】
複数の磁気ヘッド用端子70は、スライダ11が回路付サスペンション基板2に実装されたときに、スライダ11が備える磁気ヘッドと電気的に接続される。複数の磁気ヘッド用端子70は、ステージ50の厚み方向一方側において、ベース絶縁層6の厚み方向一方面に配置される。複数の磁気ヘッド用端子70は、横方向に互いに間隔を空けて配置される。
【0052】
複数の外部接続端子71は、ベース絶縁層6の縦方向他端部における厚み方向一方面に配置される。複数の外部接続端子71は、横方向に互いに間隔を空けて配置される。
【0053】
複数の配線72は、複数の磁気ヘッド用端子70と複数の外部接続端子71とを電気的に接続する。
【0054】
導体パターン7の材料として、例えば、銅などの導体材料が挙げられる。導体パターン7の厚みは、例えば、1μm以上、好ましくは、3μm以上であり、例えば、20μm以下、好ましくは、12μm以下である。
【0055】
図3に示すように、カバー絶縁層8は、配線72を被覆するように、ベース絶縁層6の厚み方向一方側、具体的には、ベース絶縁層6の厚み方向一方面に配置される。カバー絶縁層8は、厚み方向一方側から見て、磁気ヘッド用端子70および外部接続端子71を露出し、配線72を被覆するパターン形状を有している。
【0056】
カバー絶縁層8の材料として、例えば、ベース絶縁層6と同じ合成樹脂が挙げられる。カバー絶縁層8の厚みは、適宜設定される。
【0057】
3.枠体
次に、図1を参照して、枠体3の詳細について説明する。
【0058】
枠体3は、2つの横枠30と、2つの縦枠31とを備える。
【0059】
2つの横枠30は、横方向において複数の回路付サスペンション基板2を挟むように、横方向に互いに間隔を空けて配置される。2つの横枠30のそれぞれは、複数の回路付サスペンション基板2のうち、横方向の端に位置する回路付サスペンション基板2に対して横方向に間隔を空けて位置する。2つの横枠30のそれぞれは、縦方向に延びる平面視矩形状を有する。
【0060】
2つの縦枠31は、縦方向において複数の回路付サスペンション基板2を挟むように、縦方向に互いに間隔を空けて配置されている。2つの縦枠31のそれぞれは、複数の回路付サスペンション基板2に対して縦方向に間隔を空けて位置する。2つの縦枠31のそれぞれは、横方向に延びる平面視矩形状を有する。2つの縦枠31のうち、縦方向一方側に位置する縦枠31を第1縦枠31Aとし、縦方向他方側に位置する縦枠31を第2縦枠31Bとする。第1縦枠31Aは、2つの横枠30の縦方向一端部間を連結する。第2縦枠31Bは、2つの横枠30の縦方向他端部間を連結する。
【0061】
枠体3は、上記した金属支持層5と同じ材料から形成され、金属支持層5と同一の仮想平面に位置する。
【0062】
4.連結部
次に、図1および図2を参照して、連結部10の詳細について説明する。
【0063】
図1に示すように、連結部10は、上記したように、アウトリガー連結支持部4と、本体連結部9とを備える。
【0064】
アウトリガー連結支持部4は、1つの回路付サスペンション基板2に対して2つずつ設けられる。アウトリガー連結支持部4は、縦方向において、第1縦枠31Aと回路付サスペンション基板2との間に位置する。アウトリガー連結支持部4は、縦方向に延びる平面視矩形状を有する。
【0065】
図2に示すように、各回路付サスペンション基板2に対応する2つのアウトリガー連結支持部4は、1対のアウトリガー51に対応する。2つのアウトリガー連結支持部4は、横方向に互いに間隔を空けて配置され、1対のアウトリガー51と枠体3とを連結する。2つのアウトリガー連結支持部4のうち一方のアウトリガー連結支持部4は、1対のアウトリガー51のうち一方のアウトリガー51と枠体3とを連結し、2つのアウトリガー連結支持部4のうち他方のアウトリガー連結支持部4は、1対のアウトリガー51のうち他方のアウトリガー51と枠体3とを連結する。
【0066】
より詳しくは、アウトリガー連結支持部4は、各アウトリガー51の第2部分51Bと、第1縦枠31Aとを連結する。アウトリガー連結支持部4は、第1縦枠31Aから縦方向他方側に向かって延び、第2部分51Bに対して縦方向一方側から接続される。
【0067】
アウトリガー連結支持部4は、上記した金属支持層5と同じ材料から形成され、枠体3と金属支持層5と一体に形成される。
【0068】
図1に示すように、本体連結部9は、1つの回路付サスペンション基板2に対して2つずつ設けられる。本体連結部9は、縦方向において、第2縦枠31Bと回路付サスペンション基板2との間に位置する。本体連結部9は、縦方向に延びる平面視矩形状を有する。
【0069】
各回路付サスペンション基板2に対応する2つの本体連結部9は、横方向に互いに間隔を空けて配置される。2つの本体連結部9は、サスペンション本体52の縦方向他端部と第2縦枠31Bとを連結する。
【0070】
本体連結部9は、上記した金属支持層5と同じ材料から形成され、枠体3と金属支持層5と一体に形成される。
【0071】
そして、集合体シート1では、各回路付サスペンション基板2に対応する連結部10(アウトリガー連結支持部4および本体連結部9)を切断することによって、枠体3から各回路付サスペンション基板2を切り離すことができる。
【0072】
このような集合体シート1では、図1に示すように、アウトリガー連結支持部4は、1対のアウトリガー51と枠体3とを連結する。そのため、アウトリガー51を補強することができ、そのアウトリガー51に対して外力が加わっても、アウトリガー51が変形することを抑制できる。
【0073】
アウトリガー連結支持部4は、金属支持層5と同じ材料から形成される。そのため、金属支持層5を形成するとともに、アウトリガー連結支持部4を形成することができ、集合体シート1を効率よく製造することができる。
【0074】
アウトリガー連結支持部4は、1つの回路付サスペンション基板2に対して2つずつ設けられ、2つのアウトリガー連結支持部4は、1対のアウトリガー51と枠体3とを連結する。そのため、1対のアウトリガー51の両方を補強することができる。
【0075】
なお、第1実施形態では、各回路付サスペンション基板2に対応する2つのアウトリガー連結支持部4が、1対のアウトリガー51と枠体3とを連結するが、本発明は、これに限定されない。アウトリガー連結支持部4は、1つの回路付サスペンション基板2に対して1つずつ設けられ、アウトリガー連結支持部4が、1対のアウトリガー51の少なくとも1つと枠体3とを連結してもよい。
【0076】
また、第1実施形態では、連結部10が、アウトリガー連結支持部4に加えて、本体連結部9を備えるが、本発明はこれに限定されない。連結部10は、本体連結部9を備えず、アウトリガー連結支持部4のみから構成されてもよい。
【0077】
また、第1実施形態では、本体連結部9は、サスペンション本体52の縦方向他端部と第2縦枠31Bとを連結するが、本体連結部9の連結部分は、これに限定されない。例えば、図2において仮想線で示すように、本体連結部9は、サスペンション本体52の縦方向一端部と第1縦枠31Aとを連結してもよい。この場合、本体連結部9は、横方向において2つのアウトリガー連結支持部4の間に配置され、各アウトリガー連結支持部4に対して横方向に間隔を空けて位置する。本体連結部9は、第1縦枠31Aと第2周縁部56とを連結する。
【0078】
<アウトリガー連結支持部の変形例>
次に、図4A図5Bを参照して、アウトリガー連結支持部の第1の変形例~第5の変形例について説明する。なお、アウトリガー連結支持部の第1の変形例~第5の変形例では、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0079】
第1実施形態では、図2に示すように、アウトリガー連結支持部4は、金属支持層5と同じ材料から形成され、枠体3と金属支持層5と一体に形成されるが、アウトリガー連結支持部4は、これに限定されない。
【0080】
第1の変形例~第4の変形例では、図4A図5Aに示すように、連結支持部の一例としてのアウトリガー連結支持部40は、第1支持部40Aと、第2支持部40Bとを備える。
【0081】
図4Aに示すように、第1支持部40Aは、上記した金属支持層5と同じ材料から形成され、枠体3と一体に形成される。第1支持部40Aは、第1縦枠31Aから縦方向他方側に向かって突出している。第1支持部40Aは、アウトリガー51の第2部分51Bに対して、縦方向に間隔を空けて位置する。第1支持部40Aは、平面視略矩形状を有する。
【0082】
第2支持部40Bは、上記したベース絶縁層6と同じ材料から形成され、ベース絶縁層6と同一の仮想平面に位置する。第2支持部40Bは、第1支持部40Aと第2部分51Bとを連結する。第2支持部40Bは、第1支持部40Aと第2部分51Bとの間の間隔を跨ぐように設けられる。第2支持部40Bの縦方向一端部は、第1支持部40Aの厚み方向一方面に位置し、第2支持部40Bの縦方向他端部は、第2部分51Bの厚み方向一方面に位置する。
【0083】
第1の変形例では、第2支持部40Bは、縦方向に延びる平面視矩形状を有する。しかし、第2支持部40Bの構成は、これに限定されない。
【0084】
第2の変形例では、図4Bに示すように、第2支持部40Bは、2つ設けられる。2つの第2支持部40Bのそれぞれは、縦方向に延びる平面視矩形状を有する。2つの第2支持部40Bは、横方向に互いに間隔を空けて位置する。
【0085】
第3の変形例では、図4Cに示すように、第2支持部40Bは、縦方向に延びる平面視O字形状を有する。
【0086】
第4の変形例では、図5Aに示すように、第2支持部40Bは、湾曲形状を含んでいる。具体的には、第2支持部40Bは、縦方向に沿って延びる縦方向両端部と、縦方向両端部の間に設けられ、U字状に延びる縦方向中央部分とを備える。
【0087】
第5の変形例では、図5Bに示すように、アウトリガー連結支持部40が、第1支持部40Aおよび第2支持部40Bに加えて、第3支持部40Cを備える。
【0088】
第3支持部40Cは、上記した導体パターン7と同じ材料から形成され、配線72と同一の仮想平面に位置する。第3支持部40Cは、平面視略矩形状を有する。
【0089】
このような第1の変形例~第5の変形例では、アウトリガー連結支持部40の第2支持部40Bを切断することによって、枠体3から各回路付サスペンション基板2を切り離すことができる。
【0090】
このような第1の変形例~第5の変形例によっても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0091】
また、図示しないが、アウトリガー連結支持部は、ベース絶縁層6、導体パターン7およびカバー絶縁層8のいずれか1つと同じ材料のみから形成することもできる。この場合、アウトリガー連結支持部は、第1縦枠31Aと第2部分51Bとの間の間隔を跨ぐように設けられ、第1縦枠31Aと第2部分51Bとを連結する。
【0092】
<第2実施形態>
次に、図6を参照して、本発明の第2実施形態としての集合体シート1を説明する。なお、第2実施形態では、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
【0093】
第1実施形態では、図1に示すように、アウトリガー連結支持部4は、1つの回路付サスペンション基板2に対して2つずつ設けられ、第1縦枠31Aと回路付サスペンション基板2との間に位置するが、アウトリガー連結支持部は、これに限定されない。
【0094】
第2実施形態では、図6に示すように、集合体シート1は、連結支持部の一例としてのアウトリガー連結支持部45と、第1サブ連結支持部41と、第2サブ連結支持部42とを備える。
【0095】
アウトリガー連結支持部45は、複数の回路付サスペンション基板2のうち互いに隣り合う回路付サスペンション基板2の間に配置される。複数の回路付サスペンション基板2の個数がnである場合、アウトリガー連結支持部45の個数は、(n-1)である。
【0096】
アウトリガー連結支持部45は、互いに隣り合う回路付サスペンション基板2のうち一方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51と枠体3とを連結するとともに、互いに隣り合う回路付サスペンション基板2のうち他方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51と枠体3とを連結する。
【0097】
なお、一方の回路付サスペンション基板2は、アウトリガー連結支持部45に対して、横方向一方側に位置し、他方の回路付サスペンション基板2は、アウトリガー連結支持部45に対して、横方向他方側に位置する。
【0098】
また、アウトリガー連結支持部45に連結されるアウトリガー51は、一方の回路付サスペンション基板が備える1対のアウトリガー51のうち横方向他方側に位置するアウトリガー51(以下、一方のアウトリガー510とする。)と、他方の回路付サスペンション基板2が備える1対のアウトリガー51のうち横方向一方側に位置するアウトリガー51(以下、他方のアウトリガー511とする。)である。
【0099】
アウトリガー連結支持部45は、第1連結支持部47と、第2連結支持部48と、第3連結支持部49とを備える。
【0100】
第1連結支持部47は、枠体3、具体的には、第1縦枠31Aに連続する。第1連結支持部47は、上記した金属支持層5と同じ材料から形成され、枠体3と一体に形成される。
【0101】
第1連結支持部47は、Y字形状を有する。第1連結支持部47は、第1縦枠31Aから、縦方向他方側に向かって延びた後、2股に分岐して、縦方向他方側に向かうにつれて横方向外側に向かって延びる。第1連結支持部47は、基部47Aと、第1分岐部47Bと、第2分岐部47Cとを備える。
【0102】
基部47Aは、第1縦枠31Aから連続して、縦方向に延びる。
【0103】
第1分岐部47Bは、基部47Aの縦方向他端部から連続して、縦方向他方側に向かうにつれて、横方向一方側に向かって延びる。第1分岐部47Bは、横方向に投影したときに、一方のアウトリガー510と重なる。第1分岐部47Bは、一方のアウトリガー510の第1部分51Aに対して、横方向他方側に間隔を空けて位置する。
【0104】
第2分岐部47Cは、基部47Aの縦方向他端部から連続して、縦方向他方側に向かうにつれて、横方向他方側に向かって延びる。第2分岐部47Cは、横方向に投影したときに、他方のアウトリガー511と重なる。第2分岐部47Cは、他方のアウトリガー511の第1部分51Aに対して、横方向一方側に間隔を空けて位置する。
【0105】
第2連結支持部48は、第1連結支持部47と一方のアウトリガー510とを連結する。具体的には、第2連結支持部48は、第1連結支持部47の第1分岐部47Bと、一方のアウトリガー510の第1部分51Aとを連結する。
【0106】
第2連結支持部48は、上記したベース絶縁層6と同じ材料から形成され、ベース絶縁層6と同一の仮想平面に位置する。第2連結支持部48は、縦方向および横方向の両方向と交差する方向に延びる。第2連結支持部48は、平面視O字形状を有する。第2連結支持部48は、第1分岐部47Bと第1部分51Aとの間の間隔を跨ぐように設けられる。第2連結支持部48の延びる方向において、第2連結支持部48の一端部は、第1分岐部47Bの厚み方向一方面に位置し、第2連結支持部48の他端部は、第1部分51Aの厚み方向一方面に位置する。これによって、アウトリガー連結支持部45は、一方のアウトリガー510の第1部分51Aに対して横方向他方側から接続される。
【0107】
第3連結支持部49は、第1連結支持部47と他方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51を連結する。具体的には、第3連結支持部49は、第1連結支持部47の第2分岐部47Cと、他方のアウトリガー511の第1部分51Aとを連結する。
【0108】
第3連結支持部49は、上記したベース絶縁層6と同じ材料から形成され、ベース絶縁層6と同一の仮想平面に位置する。第3連結支持部49は、縦方向および横方向の両方向と交差する方向に延びる。第3連結支持部49は、平面視O字形状を有する。第3連結支持部49は、第2分岐部47Cと第1部分51Aとの間の間隔を跨ぐように設けられる。第3連結支持部49の延びる方向において、第3連結支持部49の一端部は、第2分岐部47Cの厚み方向一方面に位置し、第3連結支持部49の他端部は、第1部分51Aの厚み方向一方面に位置する。これによって、アウトリガー連結支持部45は、他方のアウトリガー511の第1部分51Aに対して横方向一方側から接続される。
【0109】
第1サブ連結支持部41は、複数の回路付サスペンション基板2のうち横方向一端に位置する回路付サスペンション基板2に対して、横方向一方側に位置する。第1サブ連結支持部41は、横方向一端に位置する回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51と枠体3とを連結する。
【0110】
また、第1サブ連結支持部41に連結されるアウトリガー51は、横方向一端に位置する回路付サスペンション基板2が備える1対のアウトリガー51のうち横方向の一方側に位置するアウトリガー51である。
【0111】
第1サブ連結支持部41は、第1分岐部47Bおよび第2連結支持部48を備えない以外は、アウトリガー連結支持部45と同じ構成を有する。
【0112】
第2サブ連結支持部42は、複数の回路付サスペンション基板2のうち横方向他端に位置する回路付サスペンション基板2に対して、横方向他方側に位置する。第2サブ連結支持部42は、横方向他端に位置する回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51と枠体3とを連結する。
【0113】
また、第2サブ連結支持部42に連結されるアウトリガー51は、横方向他端に位置する回路付サスペンション基板2が備える1対のアウトリガー51のうち横方向他方側に位置するアウトリガー51である。
【0114】
第2サブ連結支持部42は、第2分岐部47Cおよび第3連結支持部49を備えない以外は、アウトリガー連結支持部45と同じ構成を有する。
【0115】
このような第2実施形態では、本体連結部9を切断するとともに、第2連結支持部48および第3連結支持部49を切断することによって、枠体3から各回路付サスペンション基板2を切り離すことができる。
【0116】
第2実施形態では、アウトリガー連結支持部45は、互いに隣り合う回路付サスペンション基板2のうち一方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51と枠体3とを連結するとともに、他方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51と枠体3とを連結する。
【0117】
そのため、一方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51(一方のアウトリガー510)と、他方の回路付サスペンション基板2が備えるアウトリガー51(他方のアウトリガー511)とを、アウトリガー連結支持部45により一括して補強することができる。その結果、アウトリガー連結支持部45の数を低減して、集合体シート1の構成の簡略化を図ることができる。
【0118】
また、アウトリガー連結支持部45では、第1連結支持部47を共通にして、第2連結支持部48および第3連結支持部49のそれぞれによって、一方のアウトリガー510と、他方のアウトリガー511とを支持することができる。そのため、集合体シート1のさらなる構成の簡略化を図ることができる。
【0119】
また、このような第2実施形態によっても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を奏することができる。また、第1実施形態、第2実施形態および変形例は、適宜組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0120】
1 集合体シート
2 回路付サスペンション基板
3 枠体
4 アウトリガー連結支持部
5 金属支持層
6 ベース絶縁層
7 導体パターン
11 スライダ
40 アウトリガー連結支持部
45 アウトリガー連結支持部
47 第1連結支持部
48 第2連結支持部
49 第3連結支持部
50 ステージ
51 1対のアウトリガー
図1
図2
図3
図4
図5
図6