(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】車両のアウトサイドハンドル装置
(51)【国際特許分類】
E05B 85/16 20140101AFI20220210BHJP
B60J 5/04 20060101ALI20220210BHJP
E05B 81/30 20140101ALI20220210BHJP
E05B 81/76 20140101ALI20220210BHJP
【FI】
E05B85/16 D
B60J5/04 H
E05B81/30
E05B81/76
(21)【出願番号】P 2018110062
(22)【出願日】2018-06-08
【審査請求日】2021-05-11
(73)【特許権者】
【識別番号】000170598
【氏名又は名称】株式会社アルファ
(74)【代理人】
【識別番号】100093986
【氏名又は名称】山川 雅男
(72)【発明者】
【氏名】遠山 孝生
(72)【発明者】
【氏名】田中 和也
【審査官】砂川 充
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-206259(JP,A)
【文献】特表2014-522926(JP,A)
【文献】特開2017-8712(JP,A)
【文献】特開2016-142045(JP,A)
【文献】特表2015-533964(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0000167(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05B 1/00-85/28
B60J 5/00- 5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア開放操作時の手掛けとなる操作ハンドルと、
前記操作ハンドルを格納位置と使用位置との間で駆動する電動アクチュエータとを備えた車両のアウトサイドハンドル装置であって、
前記操作ハンドルの格納位置への移動操作に際し、ドアに固定されたドアラッチ装置の施錠操作を伴う施錠格納操作と、施錠操作を伴わない非施錠格納操作とを選択可能な車両のアウトサイドハンドル装置。
【請求項2】
前記操作ハンドルは、電動アクチュエータによる格納位置への駆動を指示する2種類の格納指示部を備え、
一方を非施錠格納操作を指示する非施錠格納指示部、他方を施錠格納操作を指示する施錠格納指示部とした請求項1記載の車両のアウトサイドハンドル装置。
【請求項3】
前記非施錠格納指示部は、操作ハンドルの使用位置においてのみ外部に露出する位置に配置される請求項2記載の車両のアウトサイドハンドル装置。
【請求項4】
電動アクチュエータは、前記非施錠格納指示部への指示操作終了後に駆動される請求項3記載の車両のアウトサイドハンドル装置。
【請求項5】
電動アクチュエータにより格納位置と使用位置との間で駆動される操作ハンドルを備え、該操作ハンドルの格納位置への移動操作に際し、施錠格納操作と非施錠格納操作を選択可能なアウトサイドハンドル装置と、
ドアに固定されたドアラッチ装置と、
前記アウトサイドハンドル装置の電動アクチュエータの駆動、および前記ドアラッチ装置の施解錠動作を制御する制御装置とを有し、
前記制御装置は、前記操作ハンドルが施錠格納操作の場合のみ、前記ドアラッチ装置を施錠状態に移行させる車両のドア操作装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両のアウトサイドハンドル装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電動アクチュエータを使用して操作ハンドルを格納位置と使用位置との間で駆動する車両のアウトサイドハンドル装置としては、特許文献1に記載のものが知られている。この従来例において、ハンドル装置は格納位置と配置位置との間で可動のハンドル(操作ハンドル)と、駆動機構とを有する。
【0003】
操作ハンドルが格納位置にあるとき、操作ハンドルに取り付けられたセンサが利用者の操作を検出すると、ロック機構がアンロック状態に移行し、操作ハンドルは配置位置に移動する。
【0004】
この状態でセンサによる操作の検出、あるいは手動による操作ハンドルの格納位置への移動が行われると、ロック機構がロック状態に移行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上述した従来例において、操作ハンドルの格納位置への移行はロック機構に対する施錠動作と対をなしているために、解錠状態での操作ハンドルの格納動作が行うことができないために、使い勝手が悪いという欠点がある。
【0007】
本発明は、以上の欠点を解消すべくなされたものであって、未施錠状態での操作ハンドルの格納位置への移行を可能にして使い勝手を向上させた車両のアウトサイドハンドル装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば上記目的は、
ドア開放操作時の手掛けとなる操作ハンドル1と、
前記操作ハンドル1を格納位置と使用位置との間で駆動する電動アクチュエータ2とを備えた車両のアウトサイドハンドル装置であって、
前記操作ハンドル1の格納位置への移動操作に際し、ドアに固定されたドアラッチ装置3の施錠操作を伴う施錠格納操作と、施錠操作を伴わない非施錠格納操作とを選択可能な車両のアウトサイドハンドル装置を提供することにより達成される。
【0009】
車両のアウトサイドハンドル装置は、格納位置と使用位置との間を移動可能な操作ハンドル1と、操作ハンドル1を駆動するための電動アクチュエータ2とを有し、ドア開放操作時の手掛けとして最適な位置に設定される使用位置において操作ハンドル1を操作することによりドアに固定されるドアラッチ装置3のラッチを解除してドアを開放することができる。
【0010】
操作ハンドル1を使用位置から格納位置に移動させる際には、ドアラッチ装置3の施錠を伴う施錠格納操作と、ドアラッチ装置3の施錠を伴わない非施錠格納操作とを選択することができる。
【0011】
格納位置と使用位置との間で移動可能な操作ハンドル1が使用位置にある状態はドアラッチ装置3の解錠状態を想起させることから当該状態を保持していることは防犯上望ましくないために、操作ハンドル1を使用しない場合には、格納位置に格納しておくことが望ましい。
【0012】
一方、格納位置への移動が施錠状態への移行を必然的に含む場合には、再度のドア開放操作に認証操作が必要となるなど、使い勝手が低下する。
【0013】
本発明は、非施錠格納操作を選択可能にすることにより、施解錠操作をすることなく操作ハンドル1を格納位置に移行させることができるために、使い勝手を向上させることが可能になる。
【0014】
非施錠格納操作と施錠格納操作とは、例えば、単に操作ハンドル1を格納位置まで手動で移動させた場合には、非施錠格納操作となり、操作ハンドル1等に設定された格納操作スイッチ等を操作した場合には施錠格納操作となるように設定することも可能であるが、施錠格納操作、および非施錠格納操作の双方を電動アクチュエータ2により行うと、操作性を向上させること可能になる。
【0015】
この場合、
前記操作ハンドル1は、電動アクチュエータ2による格納位置への駆動を指示する2種類の格納指示部を備え、
一方を非施錠格納操作を指示する非施錠格納指示部4、他方を施錠格納操作を指示する施錠格納指示部5とした車両のアウトサイドハンドル装置を構成することができる。
【0016】
施錠格納指示部5と非施錠格納指示部4は、同一操作部として形成し、例えば、シングルタップ等の単一の操作、あるいは所定の時間より短時間の押圧操作を施錠格納操作とし、ダブルタップ、あるいは長押し等を非施錠格納操作とすることもできるが、非施錠格納指示部4を、操作ハンドル1の使用位置においてのみ外部に露出する位置に配置すると、直感的な操作が可能になるために使い勝手が向上する。
【0017】
電動アクチュエータ2の駆動を非施錠格納指示部4への操作により直ちに開始させることも可能であるが、指示操作が終了後、すなわち、例えばプッシュ、あるいはタップ操作をして、非施錠格納指示部4から指を離したタイミングで電動アクチュエータ2を駆動すると、非施錠格納指示部4に指を置いた状態で操作ハンドル1が格納位置に移動し、指を挟むことを確実に防止することができる。
【0018】
以上のアウトサイドハンドル装置を利用した車両のドア操作装置は、
電動アクチュエータ2により格納位置と使用位置との間で駆動される操作ハンドル1を備え、該操作ハンドル1の格納位置への移動操作に際し、施錠格納操作と非施錠格納操作を選択可能なアウトサイドハンドル装置(H)と、
ドアに固定されたドアラッチ装置3と、
前記アウトサイドハンドル装置(H)の電動アクチュエータ2の駆動、および前記ドアラッチ装置3の施解錠動作を制御する制御装置6とを有し、
前記制御装置6は、前記操作ハンドル1が施錠格納操作の場合のみ、前記ドアラッチ装置3を施錠状態に移行させるように構成することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、未施錠状態での操作ハンドルの格納位置への移行が可能なために、使い勝手を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明のハンドル装置を示す図で、(a)は車両のドアに固定した状態を示す正面図、(b)は(a)の1B-1B線断面図である。
【
図2】ハンドル装置を示す図で、(a)は
図1(a)の2A-2A線断面図、(b)はリンク構成図である。
【
図3】第1リンク部材の動作を示す図で、(a)は初期回転位置を示す図、(b)は作動回転位置を示す図、(c)は使用位置を示す図である。
【
図4】リンク部材の動作を示す図で、(a)は使用状態を示す図、(b)はラッチ解除状態を示す図である。
【
図6】施錠格納状態での動作を示すフローチャートである。
【
図7】解錠突出状態での動作を示すフローチャートである。
【
図8】解錠格納状態での動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1以下に示すように、ドアハンドル装置(H)は、ハンドルベース7に操作ハンドル1を第1、第2リンク部材8、9を介して連結して形成され、ハンドルベース7において車両のドアに固定される。
【0022】
ハンドルベース7をドアに固定した状態で操作ハンドル1は
図1、
図2に示す格納位置と、
図4(b)に示すラッチ解除位置との間で移動自在であり、格納位置における操作ハンドル1の表面はドア表面10(ドアアウターパネル)と同一表面に位置するとともに、ドアアウターパネル10に開設されたハンドル収容開口10aに収容されるフラッシュサーフェス仕様のハンドル装置となる。
【0023】
操作ハンドル1は中間部に配置される手掛用凹部1aを挟むようにして前後部リンク連結部1b、1cを備えており、上記第1リンク部材8の一端が前部リンク連結部1bに、第2リンク部材9の一端が後部リンク連結部1cに各々ピン連結される。
【0024】
なお、本明細書において
図1(a)の左側を「前方」、右側を「後方」、
図1(b)の左側を「表面」方向、反対方向を「裏面」方向とする。
【0025】
また、操作ハンドル1の表面前端部には、施錠格納指示部5としての第1スイッチを操作する第1スイッチ操作部5aが配置されるとともに、後部リンク連結部1cの側壁部、正確には、
図2(b)に示すように、ドアに固定した状態で上方を向く側壁部で、格納位置にあるときにはドア内に没入する位置に非施錠格納指示部4としての第2スイッチを操作するための第2スイッチ操作部4aが配置される。
【0026】
本例において第1、第2スイッチ5、4には静電容量センサが使用され、第1スイッチ操作部5a、および第2スイッチ操作部4aはこれら静電容量センサの検出電極が使用される。
【0027】
上記第1リンク部材8は、
図3に示すように、前端部に扇形状のカムフォロア部8aが設けられるとともに、中間部が裏面側にV字状に折り曲げられており、折曲部8bがハンドルベース7に形成されるゴム製の第1ストッパ部材11に圧接して
図3(a)に示す初期回転位置に保持される。
【0028】
さらに、上記ハンドルベース7には、電動アクチュエータ2としてのモータと、モータ2の回転軸に固定されるウォームギヤ2aに噛合するウォームホイール12が配置される。回転軸周りに回転駆動されるウォームホイール12にはカム面13aを有するカム部材13が連結されており、ウォームホイール12と同軸上で回転する。
【0029】
カム部材13は上述した第1リンク部材8のカムフォロア部8aの移動領域に配置され、
図3(a)に示す操作ハンドル1の格納位置に対応する状態からモータ2を駆動すると、
図3(a)において時計回りに回転する。カム部材13の回転角はハンドルベース7に固定される使用位置検出センサ7aと格納位置検出センサ7bにより検出され、
図3(a)に示す格納位置対応状態と、
図3(c)に示す使用位置対応状態とが識別される。
【0030】
カム部材13が
図3(a)の状態から回転駆動され、第1リンク部材8が第1ストッパ部材11による拘束が解除されると、第1リンク部材8を
図3において反時計回りに付勢しているトーションスプリング14により第1リンク部材8のカムフォロア部8aの前端に形成された平面状のフォロア面8cがカム部材13のカム面13aに圧接し、以後、カム面13aの変化に追随する(
図3(b)参照)。
【0031】
この状態からさらにカム部材13を回転駆動すると、フォロア面8cがカム面13aに押されて
図3(c)に示す作動回転位置に保持され、この状態からカム部材13を反時計方向に駆動することにより、第1リンク部材8を初期回転位置に復帰させることができる。
【0032】
図2、3に示すように、第1、第2リンク部材8、9、操作ハンドル1、およびハンドルベース7は四節の平行クランク機構を構成しているために(
図2(b)の鎖線参照)、第1リンク部材8が初期回転位置から作動回転位置まで回転すると、操作ハンドル1は格納位置から平行姿勢を保持しながら
図4(a)に示す使用位置に移動する。
【0033】
格納位置においてドア内に埋没していた手掛用凹部1aは使用位置への移動に伴って外部に露出し、手掛用凹部1aとドア表面との間に十分な手掛スペースが確保され、この後、手掛スペースに手を入れて操作ハンドル1を
図4(b)に示すラッチ解除位置まで移動させることによりドアラッチ装置3のラッチを解除することができる。
【0034】
操作ハンドル1がラッチ解除位置からさらに引き出し方向に移動することのないように、操作ハンドル1とハンドルベース7にはラッチ解除位置において係止して引き出し側ストロークを規制する適宜のストッパ(図示せず)が設けられる。
【0035】
本例において、ドアラッチ装置3のラッチ解除は図外の電動アクチュエータにより行われる。
【0036】
すなわち、
図4(b)に示すように、操作ハンドル1をラッチ解除位置まで移動させると、操作ハンドル1の後部リンク連結部1cに突設されたスイッチ押動部1dがハンドルベース7に取り付けたマイクロスイッチ7cを押動し、これによりラッチ解除用の電動アクチュエータが駆動されてドアラッチ装置3のドアラッチ3aが解除される。
【0037】
この状態で操作ハンドル1を車両外方に引くことによりドアの開放操作を行うことができる。この後、操作ハンドル1への引き出し操作力を解放すると、操作ハンドル1は上記トーションスプリング14、およびハンドルベース7と第2リンク部材9との回転中心周りに巻装されたトーションスプリング15の復元力により格納位置方向に移動し、第1リンク部材8のフォロア面8cがカム面13aに当接する使用位置において停止する。
【0038】
また、操作ハンドル1が使用位置に移動すると、
図4に示すように、格納位置においてドア内に没入していた第2スイッチ操作部4aがドア外部に露出し、この状態で第2スイッチ操作部4aに触れると、電動アクチュエータ2が駆動されて操作ハンドル1は格納位置に復帰する。
【0039】
以上のように構成される操作ハンドル1を使用した車両のドア操作装置のブロック図を
図5に示す。
【0040】
ドア操作装置は、ハンドル装置(H)と、ドアラッチ装置3と、制御装置6とを有し、ハンドル装置(H)には、上述したように、第1、第2スイッチ5、4、モータ2、および使用位置検出センサ7aと格納位置検出センサ7bとが配置される。
【0041】
制御装置6は、制御部6a、および制御部6aにより制御されて動作する送受信部6b、スイッチ監視部6c、ハンドル駆動部6d、認証部6e、状態保持部6f、およびラッチ施解錠制御部6gを備える。送受信部6bは利用者が所持する携帯キー16との間で交信して携帯キー16から出力される認証用IDを取得し、取得された認証用IDは認証部6eにおいて認証の可否が判定される。
【0042】
状態保持部6fは、ドアラッチ装置3の施錠部3bにおける施解錠状態、操作ハンドル1が格納位置にあるか、あるいは使用位置にあるかの状態を保持しており、スイッチ監視部6cは、ハンドル装置(H)の第1、第2スイッチ5、4の出力を監視し、利用者によりいずれかが操作されたことを検出すると、制御部6aに伝達する。
【0043】
スイッチ監視部6cにおいて第1スイッチ5または第2スイッチ4に対する操作が検出されると、制御部6aは、状態保持部6fを確認し、状態保持部6fに保持されている状態に基づいて制御を実行し、ドアラッチ装置3の施錠部3bを操作する際には、ラッチ施解錠制御部6gに施錠、あるいは解錠ドライブ信号をセットし、操作ハンドル1を作動させる際には、ハンドル駆動部6dに使用位置、あるいは格納位置側へのドライブ信号をセットしてモータ2を使用位置検出センサ7a、あるいは格納位置検出センサ7bからの出力があるまで正逆いずれかの方向に回転駆動する。
【0044】
図6に施錠格納状態での制御部6aでの制御フローを示す。ドアラッチ装置3が施錠状態で操作ハンドル1が格納位置にあるとき、制御は第1スイッチ5に対する操作の検出により開始され、第1スイッチ5の操作が検出されると(ステップS10)、操作が該当スイッチへの操作終了時に開始されるようにすべての動作を統一するために、第1スイッチ5が”OFF”になることを確認する(ステップS11)。
【0045】
第1スイッチ5への操作終了が確認されると、認証部6eは利用者の携帯キー16と交信して携帯キー16から出力される認証用IDに対する認証の可否を判定し、認証が成立すると(ステップS12)、ドアラッチ装置3を解錠状態に移行させ(ステップS13)、さらに、操作ハンドル1を使用位置まで突出させて(ステップS14)、制御が終了する。また、ステップS12において認証が成立しなかった場合には、初期状態に戻って第1スイッチ5の操作を待つ。
【0046】
図7に解錠突出状態における制御フローを示す。ドアラッチ装置3が解錠状態で操作ハンドル1が使用位置にあるとき、制御は第1スイッチ5、または第2スイッチに対する操作の検出により開始され、第1スイッチ5の操作が検出されると(ステップS20)、第1スイッチ5が”OFF”になるまで待って、携帯キー16を認証する(ステップS21、S22)。
【0047】
本ステップにおいて認証が成立した場合、ドアラッチ装置3を施錠状態に移行させるとともに(ステップS23)、操作ハンドル1を格納位置まで移動させて制御を終了する(ステップS24)。
【0048】
また、第2スイッチへの操作が検出された場合には(ステップS201)、この第2スイッチが”OFF”になるのを待って操作ハンドル1を格納位置まで移動させ、制御を終了する(ステップS202、S203)。
【0049】
図8に解錠格納状態における制御フローを示す。ドアラッチ装置3が解錠状態で操作ハンドル1が格納位置にあるとき、制御は第1スイッチ5に対する操作の検出により開始され、第1スイッチ5の操作が検出されると(ステップS30)、該第1スイッチ5への操作が通常操作か、あるいは長押し操作化を判定するために、判定用のタイマーによる計時を開始する(ステップS31)。
【0050】
判定は第1スイッチ5への操作終了、すなわち、第1スイッチ5が”OFF”になるまでの時間により行われ、操作時間が長押し設定時間を経過した場合(ステップS32)、図外のLEDの点灯、あるいはブザー吹鳴等、適宜のアンサーバック動作を実行した後(ステップS33)、第1スイッチ5の”OFF”への移行を確認する(ステップS34)。
【0051】
第1スイッチ5の操作の終了が確認されると、タイマーを停止させた後(ステップS35)、操作が長押しの場合、すなわち、第1スイッチ5の操作開始から操作終了までの時間が長押し設定時間を超えている場合には(ステップS36)、携帯キー16への認証動作を行う。このステップにおいて認証が成立すると(ステップS37)、ドアラッチ装置3を施錠状態に移行させて制御を終了する(ステップS38)。
【0052】
これに対し、ステップS36において長押し設定時間を超えていない場合には、通常操作として操作ハンドル1を使用位置まで突出させて制御を終了する(ステップS361)。
【符号の説明】
【0053】
1 操作ハンドル
2 電動アクチュエータ
3 ドアラッチ装置
4 非施錠格納指示部
5 施錠格納指示部
6 制御装置
H アウトサイドハンドル装置