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▶ ネーデルランドセ・オルガニサティ・フォール・トゥーヘパスト−ナトゥールウェテンスハッペライク・オンデルズーク・テーエヌオーの特許一覧

特許7022689基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ
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  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図1A
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図1B
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図2
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図3
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図4
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図5
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図6
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図7
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図8a
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図8b
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図9
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図10
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図11
  • 特許-基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ 図12
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】基板上の導電性ピラー化構造を含むリチウムバッテリー電流コレクタ
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/058 20100101AFI20220210BHJP
   H01M 10/0562 20100101ALI20220210BHJP
   H01M 4/66 20060101ALI20220210BHJP
   H01M 10/052 20100101ALI20220210BHJP
   H01M 4/70 20060101ALI20220210BHJP
   H01M 50/204 20210101ALI20220210BHJP
【FI】
H01M10/058
H01M10/0562
H01M4/66 A
H01M10/052
H01M4/70 Z
H01M50/204 301
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018531390
(86)(22)【出願日】2016-12-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-02-14
(86)【国際出願番号】 NL2016050877
(87)【国際公開番号】W WO2017105234
(87)【国際公開日】2017-06-22
【審査請求日】2019-11-27
(31)【優先権主張番号】15200434.7
(32)【優先日】2015-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】511095850
【氏名又は名称】ネーデルランドセ・オルガニサティ・フォール・トゥーヘパスト-ナトゥールウェテンスハッペライク・オンデルズーク・テーエヌオー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ルカス・アウグスティヌス・ハーフェルカーテ
(72)【発明者】
【氏名】サンディープ・ウンニクリシュナン
(72)【発明者】
【氏名】ドロシー・クリスティネ・ヘルメス
【審査官】川口 陽己
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/126248(WO,A1)
【文献】国際公開第2008/030215(WO,A1)
【文献】特表2011-514630(JP,A)
【文献】国際公開第2010/032159(WO,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2015-0133376(KR,A)
【文献】特開2013-065547(JP,A)
【文献】特開2008-117785(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104022285(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 10/05-10/0587
H01M 4/00-4/62
H01M 4/64-4/84
H01M 50/20-50/298
H01M 50/50-50/598
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
柱状形状を有する導電性ピラー(11)が基板面(10)上に形成された基板電流コレクタを備えるリチウムバッテリーであって前記導電性ピラーには、第1電極層(14)、前記第1電極層の上に設けられた固体状態電解質層(13)及び第2電極層(12)が設けられ、被覆ピラー(110)を形成し、隣接した被覆ピラーの上の第2電極層は、前記第2電極層の一部が、隣接した被覆ピラー(110)間で共有されるように重複領域(O)においてマージしトップストレート電流コレクタ(220)が前記被覆ピラー構造を覆う導電性上部層、及び隣接した被覆ピラーの重複する第2電極層間で高さ方向において伸びる隙間領域(S1)において形成された導電性隙間構造を含み、前記導電性隙間構造が
・前記隙間領域の50%以下を満たす導電性ポリマー及び前記第2電極層の上に堆積した100nm以下の厚さを有する導電性材料のコンフォーマル層、及び、
・前記隙間領域を満たす導電性材料、の内の一以上から形成される、リチウムバッテリー。
【請求項2】
柱状形状を有する前記導電性ピラー(11)が、50ナノメートルより大きい曲率半径を有する、請求項1に記載のリチウムバッテリー。
【請求項3】
前記導電性ピラーが、10マイクロメートルより高い、請求項2に記載のリチウムバッテリー。
【請求項4】
前記基板が、柱状形状を有する前記導電性ピラー(11)が形成された両方の面を有する金属箔である、請求項1から3の何れか一項に記載のリチウムバッテリー。
【請求項5】
並列に積層された、又は直列に積層された、複数の電流コレクタを有する、請求項1から4の何れか一項に記載のリチウムバッテリー。
【請求項6】
金属基板が、有機箔の上に積層される、請求項1から5の何れか一項に記載のリチウムバッテリー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気化学又は電気光学デバイスに関するリチウムバッテリーの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ハイブリッド電気自動車(HEV)における使用のための車両用途において、バッテリー貯蔵システムは、例えば、マイクロHEVの開始停止機能又はHEVの加速を可能にするためのパルス出力(高電流)を供給する役割を担う。バッテリー貯蔵はまた、制動(運動)エネルギーを数秒(15秒まで)において回復し得、且つ、この回収されたエネルギーを貯蔵し得る。この機能は、回生制動と呼ばれる。
【0003】
従来の鉛酸バッテリーパックは、制限された電荷取り込みに起因して制動エネルギーを捉えることが従来は不可能である。従って、多くのバッテリーシステムが存在し、鉛酸バッテリーの次に、一以上の補助バッテリーが導入される。
【0004】
本タイプの電子デバイスにおいて、再充電可能なLiイオン固体バッテリーが、非平面設計の電流コレクタを有する。既知のタイプの薄膜バッテリー構造は、例えば、WO2010032159において開示され、その内容は、参照によって含まれ、例えば、全固体組成物が、3Dマイクロパターン化構造上に堆積される。この点において、初期のバッテリー構造は液体電解質を活用し、全固体組成物は、使用時に本質的に安全である、固体状態タイプの電解質を活用する。これらの構造では、多種多様な材料が、例えばUS20110117417において開示されるように、各々の電極に関して使用され、且つ使用されてきた。放電バッテリーモードでは、アノードは、「正極」であるカソードから正電流がそこへ流れる「負極」である。充電の間、これらの機能は逆になる。充電モードに関わりなく、電気化学的関係は、負極材料と正極材料との間の電荷交換によって特徴づけられ得、負極材料は、正極材料の仕事関数又は酸化還元電位よりも低い仕事関数又は酸化還元電位を有する。
【0005】
例えば、既知の負極(アノード)材料は、Li4Ti5O12(LTO);LiC6(グラファイト);Li4.4Si(ケイ素)及びLi4.4Ge(ゲルマニウム)であり、既知の正極(カソード)材料は、LiCOO2(LCO)、LiCoPO4、(ドープされた)LiMn2O4(LMO)、LiMnPO4、LiFePO4(LFP)、LiFePO4F(LFPF)又はLiCO1/3Ni1/3Mn1/3O2(LCNMO)である。
【0006】
既知の(固体状態)電解質は、ヨウ化リチウム(LiI)、リン酸リチウム(Li3PO4)及びリチウムリン酸窒化物(LiPON)を含み得る。加えて、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、プロピレンカーボネート等の有機溶媒におけるLiPF6、LiBF4又はLiClO4等のリチウム塩は、室温で約10mS/cmの典型的な導電率を有することが知られている。電解質は、初期充電で分解し、固体電解質界面(SEI)と呼ばれる固体層を形成する。
【0007】
固体ポリマーセパレーターもまた含まれ得、このようなポリマーは、従来技術において知られるようにその中に配されたリチウム塩を有することにしばしば起因した輸送能力を有する。仕事はまた、リチウム及びハロゲン化物材料、特に、いくつかの例では、リチウムアルミニウム四フッ化物(LiAlF4)等のリチウムアルミニウム四ハロゲン化物によって実施されてきた。
【0008】
このような構造が、屈曲可能な金属箔上で作製されると、それらは、大規模プロセス、例えば、以下が行われ得るロールツーロールプロセスにおいて製造され得る:1)単位体積当たりのエネルギー又は出力密度を増加するためにそれを曲げる、巻く又は積み重ねる。2)フレキシブルディスプレイ、標識等のようなフレキシブルデバイス上にそれを統合する。
【0009】
EP2849265は、電解質材料によってコンフォーマルに被覆された導電性ナノワイヤによって形成されたバッテリーを示す。第2導電性材料と電気的接続しているカソード材料は、電解質被覆ナノワイヤ間に浸透している。
【0010】
WO2010032159は、バリア層の上部の上に形成されたカソード層を備えるトレンチ構造を示す。その上に、固体状態電解質が堆積される。
【0011】
高アスペクト比構造は、ナノメートルスケールにおいて作製され得るが、これらの高アスペクト比構造の高さ又は深さは、バッテリーのために十分な電荷容量を送達するためにミクロン範囲であることを必要とする。これらの構造が好ましい理由は、それらの表面全体のアクセス可能性の容易さに起因する。従来技術では、これらを製造するための多くの方法は、非経済的である(例えば、シリコン微細加工及び長時間電着を含む)。さらに、任意のこれらを行うために、スタックの設計が最適化のために必要である。なぜなら、そうでなければ巻き付け又は屈強中に、ピラー構造が損傷して、デバイスの適切な電気化学動作を抑制し得るからである。さらに、既存の固体状態Li系インターカレーション電解質が、寿命を制限し得且つサイクル期間の数を減少させ得る高アスペクト比構造における応力を誘起し得ることが注目を集めるようになっている。したがって、有効重量が低下した高アスペクト比構造を提供することが求められる。レート性能で妥協することなく、電気化学的に不活性な電子電流コレクタの相対量を最小化するための挑戦が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、高い特定の電荷収集領域及び出力が可能な電流コレクタを有し、適切な寸法付けを有するが、また、簡易且つ迅速な技術を用いて達成され堅牢な設計をもたらす、電子デバイスを製造するための方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
この目的を達成するために、態様によると、基板面の上のピラーで形成された基板電流コレクタを備えるリチウムバッテリーを製造する方法であって、前記方法が:直立したピラー壁を備える基板面の上に導電性ピラーを形成する細長い且つ整列した構造を形成するステップを含み;前記ピラーが、第1電極、前記第1電極上に設けられた固体状態電解質層、及び第2電極層によって形成され、前記ピラーは、隣接したピラーがマージされ且つトップストレート電流コレクタが、マージされたピラー間の相補的な隙間構造で形成されるように寸法付けられる、方法である。
【0014】
ピラーは、積層体においてバッテリー構造に関する電流コレクタとしての機能を果たし、電流コレクタは、ベース基板を通して電気的に接続される。隣接したピラー間で、高さ寸法及びピラー間距離、つまり、ベースに沿って同一平面である壁に対して垂直な長さ寸法、のアスペクト比は、比較的高い、つまり、50より高い、又は80よりさらに高い、又はさらに、100より大きい。典型的な配置では、ピラーは、高さ寸法、つまり、約25-200マイクロメートル、好ましくは50-100マイクロメートルの、平坦面からベース平面を分離する高さ、を有し得、長さ寸法、つまり、対向するピラーを分離する長さ、は、1-10マイクロメートル、好ましくは2-4マイクロメートルのオーダーであり得る。このような構造に関して、ここで開示されるような基板は、大幅に増加する電流コレクタの表面積を備えて導電性であり、電流コレクタの電荷収集能力を強化する。さらに、このような構造に関して、多層コーティングの機能性を妥協することなくコンフォーマルな多層コーティングを適用することが可能である。このような機能性の例は、バッテリー多層若しくは光起電性多層等の多層、又は単一層コーティングであり得る。
【0015】
加えて、本発明の態様によると、このような高アスペクト比構造に関して、最適な電流収集能力は、被覆ピラーの形において提供され得、高アスペクト比構造は、50ナノメートルより大きい曲率半径を有する金属又は金属化されたピラーを含む。改善された性能の態様は、周囲のコンフォーマルコーティング及びより小さいピッチを要求する高アスペクト比構造の密度によって見出されるトレードオフである。この点において、バッテリー多層における電極厚さは、変動し得、且つ、充電及び/又は放電しつつリチウムイオンに関するそれらの体積貯蔵容量に一致するように関連され得る。既知の対応関係は、従来技術では、Cレート数によって支配される。Cレートは、それでバッテリーがその最大容量に対して充電される又は放電される速度の尺度である。例えば、特定のCレートでの電極層の容量は、層厚さ及び材料組成を制御することによって調和される。
【0016】
本発明の他の一つの態様は、「コンフォーマルなコーティング」が、高アスペクト比構造のピラーを少なくともコンフォーマルに被覆する複数の層を含み得るコーティングであることである。さらに、この用途では、「第1電極」は、積層体の一部であり得、且つ、底部層、つまり、最も小さい曲率半径を有する層、であり得る。「第2電極」は、積層体の上部層、つまり最も高い曲率半径を有する層、を示すために用いられ得る。電極構造が、多孔質複合構造としてコレクタ構造内にマージされ得るので、積層体は必須でないことに留意すべきである。このような実施形態では、電解質層は、電流コレクタ構造と組み合わされる電極構造間に設けられる。
【0017】
US2009214956において構造が提案され、電解質材料が導電性ナノワイヤの上へコンフォーマルに被覆され、且つ、第2導電性材料と電気的接続しているカソード材料が電解質被覆ナノワイヤ間に浸透していることに留意すべきである。
【0018】
厚さによって、特定の数学的厚さと同等の機能とし得る「平均厚さ」を意味する。層が被覆される用途では、トレードオフが内部抵抗とエネルギー密度との間で達せられる厚さを機能層が有するように設計される限り、それらの機能的位置でのこれらのコーティングが、実質的にコンフォーマルであるが、必要不可欠ではないことが意図される。本明細書では、文脈に応じて、機能層は、他の機能構造と直接接触しないことがあるが、機能性を強化し得るそれらの間における中間層又は構造を有し得る。それに関して、当業者は、例えば、負極層は、電荷コレクタと「接触している」、「底部層」であり、機能性を強化する可能なリチウム拡散バリア層、電流収集層、プロセス保護層等を排除することなく「電気的に接触している」として解釈されるであろうことが記載されることを理解するであろう。これは同様に、負極及び正極層と「接触している」電解質層に関して考慮される。
【0019】
本発明のこれらの及び他の態様は、図面を参照してより詳細に議論され、同様の参照符号は同様の構成要素を指す。図面は、例示的目的のために与えられ、且つ、添付の特許請求の範囲の範疇を制限するために用いられなくてよいことが理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1A図1Aは、断面図における実施形態の幾何学的構造を示す。
図1B図1Bは、平面図における図1Aの構造である。
図2図2は、本発明の態様による平面図における実施形態を示す。
図3図3は、本発明の態様による平面図におけるさらなる実施形態を示す。
図4図4は、本発明による実施形態に関する、対応する拡散経路分析を示す。
図5図5は、本発明による実施形態に関する、対応する拡散経路分析を示す。
図6図6は、ピラー直径に関連した性能分析を示す。
図7図7は、ピラー直径に関連した性能分析を示す。
図8図8は、中空電流コレクタ構造のさらなる実施形態を示す。
図9図9は、中空電流コレクタ構造のさらなる実施形態を示す。
図10図10は、中空電流コレクタ構造を得るための例示的なプロセスステップを示す。
図11図11は、本発明の態様による高アスペクト比構造を製造するための例示的なプロセスステップを示す。
図12図12は、様々な実施形態に関するエネルギー密度における利得を示す示唆的なチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下のより詳細な例において、本発明の態様が、より具体的には、バッテリー多層、特に、その負極層と電気的に接触している、コレクタの電荷収集特定領域を強化するための3Dコレクタ構造を有する、電気化学デバイス、より具体的には、例えばリチウムイオンタイプの、バッテリーデバイスの形で示されるであろう。
【0022】
図1aは、導電性ピラー11が基板面10上に形成される断面図における実施形態の幾何学的構造を示す。バッテリーに関する一般的な挑戦は、レート性能で妥協することなく、電気化学的に不活性な電子電流コレクタ(CC)の相対量を最小化することである。3D構造化底部CC-例えばピラー又はプレート/トレンチ-は、それらの寸法(アスペクト比)が技術的制限によって縛られるので、体積及び重量に関して相対的に多量の不活性材料を課す。加えて、ピラー等の2D閉じ込め構造に関して、小さすぎる半径は、底部電極が好ましくない寸法、つまり、制限された拡散を有する厚すぎる層、に近づくことを強い得る。さらに、非常に薄く且つ高アスペクト比のピラーの製造は、加工課題である。(3DTFBスタック堆積後の)ピラー間の最終的な間隔は、典型的には、上部電流コレクタによって満たされる。設計制限のための層の好ましくない間隔に起因して、上部電流コレクタは、柱状3DTFBの体積及び重量において比較的多量をとる。
【0023】
図1Bは、平面図における図1Aの構造を示す。図面では、単一のピラー11が、間距離sPを有する、例えば、500~2500nm間の範囲であるピラー壁間の間距離を備える多くのピラーの構造の一部として示される。
【0024】
電子デバイス100は、ピラー11の高アスペクト比構造を形成する面を有する金属基板によって形成される電流コレクタ10を備える電子回路(図示されない)を含む。壁は例えば、10より大きい又はさらに50より大きいアスペクト比を有する。ピラーは、分離された微小ピラーが形成されるように、例えば、微細パターンマスクによって形成され得る。明細書では、ピラー又は微小ピラーとの用語が、「密な」ナノピラー構造から区別するために用いられる。対照的に、このような密な構造は、300nmより小さい、又はさらに50若しくは10nmより小さい直径寸法を有し、且つ、約数百nmより小さい、例えば50-300nmの範囲における間距離dを備える、細長いチューブを有し得、それらの上に多層スタックをコンフォーマルに被覆するための十分なギャップ無しで過度に密に充填される。
【0025】
微小ピラー構造は、100nmより大きい又はさらに1マイクロメートルよりも大きいピラー高さhP、任意の細長い形状、及び、上記10nmよりも少なくとも大きい、典型的には100nmよりも大きい直径dPを有し得、この点において典型的には高アスペクト比構造として適任であり得る。以下では、ピラー半径はそのため0.5dPである。
【0026】
その最も単純な概念化において、バッテリーデバイス100は、2つの電流コレクタ10、20を含み、1つは、実施例においてアノード12と呼ばれる、電極層で生じる酸化プロセスのおかげで電子を供給し、もう1つは、カソード14と呼ばれる、その電極で生じる還元プロセスのおかげで電子を消費する。放電バッテリーモードでは、アノード12は、「正極」であるカソードから正電流がそこへ流れる「負極」である。充電の間、これらの機能は逆になる。充電モードに関わりなく、電気化学的関係は、負極材料と正極材料との間の電荷交換によって特徴づけられ得、負極材料は、正極材料の仕事関数又は酸化還元電位よりも低い仕事関数又は酸化還元電位を有する。
【0027】
薄膜固体状態リチウムイオンタイプのものを含む薄膜イオンバッテリーは、バッテリーデバイスを形成するために一緒に結合される負極12(例えばLMNO)、正極14(例えばLTO)及び電解質材料13(例えばLIPON)を製造するための様々な堆積技術から用意され得る。このような技術は、典型的には、同様の薄膜をもたらす真空堆積又は他の技術を用いてこのような材料の薄膜を堆積することを含み得、「薄膜」バッテリーを製造する。従って、横方向における最大コンフォーマル拡散経路は、第1電極dE1、電解質el及び第2電極dE2の層厚さの合計として与えられ、半径Rを有するコンフォーマルに被覆されたピラー110を生み出す。最終的なピラー間距離dFは、ピラー間距離sP引く横方向の拡散経路長Nであろう。図面では、平坦面10の上の一次構造を形成する、被覆ピラー110と「ベア」ピラー11との間の差異がマークされる。
【0028】
薄膜バッテリーはしばしば、空間及び重量が好ましくは保持され得且つ極めて長い寿命が所望され得る用途において採用される。トップストレート電流コレクタ20は、任意の有機又は無機材料であり得る。それは、例えば、電流コレクタ等のいくつかの他の追加機能性を有し得、且つ、任意で、バッテリースタックの活性層が積層された後でピラーの上に電気メッキされ得る。また、電流コレクタは、高アスペクト比構造を平坦化する平坦化トップストレートとして用いられ得る。
【0029】
より詳細には、図2は本発明による実施形態を示し、ピラー110は、隣接したピラー110がマージされ且つトップストレート電流コレクタ220が、マージされたピラー110間で相補的な隙間領域S1において形成されるように寸法付けられる。図2では、最終的なピラー間距離dFがゼロ又は負、つまり、層12のいくつかが共有されるように一以上の被覆層12の重複領域O1が存在することが示される。特に、トップストレートピラー間構造S1は、もはやコンフォーマルではないが、隣接したピラー110に沿って高さにおいて伸びる区画220において形成され得る。加えて、第2電極層12は、隣接したピラー110間の重複領域O1において共有され得る。
【0030】
図3では、この隙間領域S1において、追加の電極材料が、重複を補償するために、堆積され得ることが示される。そのため、実際に、層間の質量均衡は、効果的に回復し得て、第1電極14に関する質量不均衡を防止する。質量不均衡修正を計算するために、上部電極層14は、隙間領域S1内に伸ばされ得る(紫矢印Aによって示される)。この、つまり、隙間領域O2内に上部電極層14を伸ばす方法では、最大横方向拡散経路は、所与のスタック化学、セルの幾何学及び用途に関して横方向において、コンフォーマル層の直線における最大拡散経路の所与の最適サイズである所与のNに関して最小限に変動する。
【0031】
例えば、LMNOの800nm第1電極12、LIPONの500nm電解質材料13及びLTOの400nm第2電極材料の最適化されたスタックに関して、Nは1.7μmに等しい。代わりに、第1電極14は、任意の上部電極重複dFを補償するために変動される(オレンジ矢印B)。両方のアプローチは、同じ最終的な構造につながり得るが、Nの定義、コンフォーマルな場合における最大の横方向の拡散経路の長さ、において異なり得る。
【0032】
図4は、被覆ピラー110の比率として、つまりdF/Rに関して、表されるピラー間距離重複に関する拡散経路分析を示す。非コンフォーマル電極分布に起因して、イオンの一部は、最大コンフォーマル拡散長Nより大きい横方向の距離を進まなくてはならない。マージングの所与の程度での最大直線横方向拡散経路D2が上の図において定義されることを考慮する。Nの約125%へのD2の増加は、かなりのレート性能損失無しで許容可能である。
【0033】
図5に示されるように、拡散経路長さが受け入れ可能である負のピラー間距離に関する窓が、ピラー半径に対して最大6-8%重複の窓において表され得ることが計算され得る。これはトレードオフであり、最適な電子/イオン伝導及びエネルギー密度が、上部電極半径Rの-8%と+6%との間の最終的なピラー間間隔dFに関して達され得る。
【0034】
92%より多いイオンがいまだに従来の範囲内、つまり、Nより小さい拡散長であるので説明され得る。
【0035】
形状は、特定のマージングでの最大経路長を備えるイオンの量が比較的小さい、つまり最外表面が、増加したマージングと共に減少することを決定する。
【0036】
全体的なレート性能はまた、マージされた場合において同様に残る界面抵抗(電荷移動)に依存する。そのため、最適化されたコンフォーマルな場合からの拡散経路における増加は、レート性能上の比較的より小さい効果を有する。
【0037】
結果:所与のRPに関して、D2は、dF/R=-8%から最大マージングへ行くことによって非常に増加する一方で、ピラー間領域の使用における利得は約1.6%のみである。
【0038】
図6及び7は、マージングの開始で、つまりdF/Rがゼロより小さい値へ行くとき、最大の拡散長である直径D1に関する最大拡散経路に依存する、レート性能に関する分析を提供する。D2は、フルマージングでとられる。非コンフォーマル電極分布に起因して、0%から最大9.3%のイオンは、マージングの程度に応じてD1からD2へのおおよその範囲において横方向の距離を進まなくてはならない。結果として、レート性能上のマージングの効果は、ピラー半径Rに非常に依存する。Nより大きいピラー半径Rに関して、過剰領域におけるすべてのイオンは、少なくとも125%Nの距離で進まなくてはならず、性能限界と考えられ得る。マージングの極端な場合では、コレクタ材料は、上部(第2)電極材料12が十分な電子伝導性を有する場合に、排除され得ることに留意されるべきである。例えば、実施形態の内の1つでは、2.5D形状が提供され得、例えば、底部(第1)電極及び電解質が、柱状電流コレクタ11の上のコンフォーマルに被覆された薄膜であり、上部電極20は、(活性化材料と電子及びイオン導体から成る)複合物として形成される。例として、複合上部電極は、その中に固体電解質及び活物質を有する多孔質金属足場によって形成され得る。さらに、円形ピラー断面は、拡散経路のコンフォーマリティ;バッテリー箔上の均一な電気的性能及び、より少ない、破損につながり得るインターカレーション応力点に起因して好ましいことが留意されるべきである。しかしながら、これは、例えば、楕円形、多角形形状、ビーム様又は任意の形状のような他の断面を排除しない。ピラー断面の選択は、均質な拡散長を有するためのコンフォーマル堆積技術によってだけでなく、触れた後のピラー間の残りの最終的なピラー間距離によっても制限されない。
【0039】
図8は、平面図(図8a)において及び断面図(図8b)において中空底部電流コレクタ構造110のさらなる実施形態を示す。同様に、図9は、ピラー110の断面に少なくとも沿ってコンフォーマルコレクタ層220上に伸び得る、中空上部コレクタ構造230を示す。様々な形状において、重量の量を低減する空き空間Sが設けられる。例えば、上部電流コレクタ220の相対重量寄与を低減するために、隙間構造は、例えば、上部電極12、例えば、金属又は合金層、例えば、層厚さ:1-500nmのNi、Cu、TiNの上に上部電流コレクタの薄膜層220のみを堆積することによって、部分的に空きに保たれ得る。この薄膜層220は、例えば、軽量導電性材料、例えば導電性ポリマーのさらなる導電性キャッピング230によって部分的に被覆され得る。このような軽量電流コレクタ230はまた、バッテリー箔に沿って電子輸送に関して、より厚いトップストレート領域を形成するために伸ばされ得る。このキャッピング230は、残りの隙間領域の上部分のみが軽量導電性材料によって満たされるように、部分的に隙間を満たすことによって形成されるのみであり得る。キャッピング230層の厚さは、典型的には、0-20nmであり得るので、電子輸送の次にそれは小さい保護層として働く。例えば、安定性が低い軽量材料に関する酸化を防止する。
【0040】
図10は、例えば図8におけるようなタイプの中空構造を製造するための例示的プロセスを示す。例えば、中空ピラー構造を提供するために、除去可能な基板が犠牲ピラーと共に用いられ得る。第1プロセスステップS1では、テンプレート基板が、犠牲ピラーと共に用意される。この基板は、例えば、アルミニウム又は銅又はシリコン基板であり得る。ピラーは、例えば、フォトレジスト材料、酸化アルミニウム(AAO)層、又はカーボンナノチューブ/ワイヤ層CNT/CNWsで作製され得る。これらの構造は、当業者に既知のプロセスステップの組み合わせによって提供され得る。例えば、第1ステップS1では、ピラー構造100は、例えば、テンプレートプロセスによって設けられ、ピラーは、例えば、AlO2基板においてリソグラフィ的に設けられ得る成長テンプレートであり、穴はバックエッチングされ、ピラーはメッキステップによって形成される。代わりに、ピラー構造は、導電性ナノチューブ、例えば、カーボンナノチューブ又は同様のものによって提供され得る。
【0041】
第2プロセスステップS2では、電流コレクタ層が堆積される。例えば、無電解メッキ又は電気メッキによって堆積されたNi又はCu。好ましくは、300nm厚さの堆積層は、構造が高アスペクト比ピラー(Φ>2μm及び>60μm高さ)に関してさえ十分に硬いことを確保するために提供される。中空ピラーのベース(つまり非構造化平坦領域)は、取り扱いのためにより厚く(~5μm)作製され得る。
【0042】
次に、第3プロセスステップS3では、犠牲基板及びピラーは、例えば、従来のエッチングステップによって除去されて、中空電流コレクタ構造が残るようになる。
【0043】
さらなる態様では、2.5D形状が提供され得、例えば、電極及び電流コレクタは、(活性化材料と電子及びイオン導体から成る)複合物として形成される。例として、複合電極は、その中に固体電解質及び活物質を有する多孔質金属足場によって形成され得る。多孔質足場は、例えば、Cu Niを共堆積すること及びNi部分を濾すことによって提供され得る。
【0044】
図11は、積層された形における中空構造のさらなる図を示し、好ましくは、ベースピラー構造11、30は第1ステップにおいて提供される。電解質層13、130は、ベースピラー構造、特に第2ステップにおいて第1電極14、140を覆う。
【0045】
中間電流コレクタ30は、ベースピラー構造11をコンフォーマルに覆う中空ピラー構造としてこのように形成され;中間電流コレクタ30は、第2電解質130及び第2電解質130を覆うトップストレート電流コレクタ20によってさらに覆われる。例えば、中間電流コレクタ構造30から始まり、両側は、電極層アノード12、120、カソード14、140及び電解質層13、130によってコンフォーマルに被覆され得る。電極(アノード12対カソード14)の順番は、好ましくは、平行なスタックを得るために逆にされることに留意すべきである。ここで、コレクタ30は、逆極性を有する。
【0046】
一連のスタックに関して、上部CCの追加の層は、酸化のような劣化メカニズムを説明するために、中空ピラーCC構造の上部/底部上に堆積され得る。プロセスでは、中間コレクタ30に対向する2つのコーティングの層厚さは、容量とレート性能マッチとの間の最適なトレードオフが2つの層間で達せられるように調整される。電極層の実用的な厚さは、100-3000nm間で変動する。
【0047】
代わりに、ピラー構造11から始まると、電極層12、14及び電解質13のコンフォーマルコーティングが設けられ得る。同様に、中間構造は、薄い導電層の堆積によって形成される。電極(アノード12対カソード14)の順番は、トップストレート20、及び第1端子としての基板10、及び逆極性を有する第2端子としての中間コレクタを備える平行なスタックを得るために逆にされる。一連のスタックに関して、上部CCの追加のバリア層(例えば、TiN、Ni)は、劣化メカニズム、例えば酸化を説明するために、薄層上部CCの上部/底部上に堆積され得る。ここで、トップストレート及び基板端子は、逆極性を有する。従って、部分的にマージされ得る、ピラー10及び電極14のベースピラー構造が設けられる。電解質層13は、ベースピラー構造を覆う。中間電流コレクタ構造は、同様に部分的にマージされ得、且つ、ベースピラー構造をコンフォーマルに覆う中空ピラー構造を形成する、コレクタ30及び電極12で形成される。中間電流コレクタ構造は、第2電解質130及び第2電解質130を覆うトップストレート電流コレクタ構造20によってさらに覆われる。
【0048】
構造との用語は、ここでは、コンフォーマル積層体において又は足場形状において、電流コレクタと電極との組み合わされた機能を提供するように示される。
【0049】
コーティングの2つの側面の層厚さは、容量とレート性能マッチとの間の最適なトレードオフが2つの層間で達せられるように調整される。そのため、電極層の実用的な厚さは、100-3000nm間で変動し、且つ、コレクタ内でマージされるときよりもさらに小さいことがある。
【0050】
図12は、マージされ且つ中空のピラー構造に関するエネルギー密度における示唆的な利得を示す。特に、セルレベル上の重量エネルギー密度は、上部電極のマージングによって、及び/又は、中空及び/又は多孔質ピラー構造を用いることによって得られ得る。考慮されるスタックは、50のピラーアスペクト比(100μm高さ、2μm直径)を備える、LMNO(500nm)-LIPON(200nm)-TiO2(340nm)である。満たされたピラーのマージングが、重量エネルギー密度における13%の増加につながり得ること、及び、100nmの壁厚さを有する中空ピラーを用いることが、最適なマージングで得られる30%の追加利得につながり得ることが見出される。
【0051】
これらの薄膜バッテリーの例は、例えばパッケージ上で製造された自動車、又はこれらのバッテリーを用いる自動車部品のカバーにおいて提供され得る。従って、高アスペクト比構造を有する金属基板は、ケーシング構造として一体となって形成され得る。この概念が適用され得る、アルミニウムで作製されたカバーを有する他のデバイスが存在する。代わりに、金属基板は、つまり、炭化水素含有量、例えば、PEN、PET等又はプラスチックモールド構造を含む、有機箔の上に積層され得る。今日の大部分のデバイスのパッケージ/カバーがプラスチックで成形されたとしても、依然として数十マイクロメートルのアルミニウムが、プラスチック上にイオン液体によって無電解メッキされ得て、それの上に又はそこにおいてバッテリーを生成する。
【0052】
任意で、容易な屈曲を可能にするために、基板箔の上すべてでピラーを有することに代えて、ピラークラスターの分離した島が金属箔においてパターン化されて、それの不可欠な部分を形成する。例では、高アスペクト比クラスターは、10e4マイクロメートル2よりも小さい領域に広がり得、平坦なゾーンは、50マイクロメートルより大きい幅を有するストリップとして形成され得るが、他の範囲は、容易な屈曲を可能にするためのクラスタリングの同様の効果へ適切に用いられ得る。このようなバッテリーを費用対効果の高いものにするために、この技術を大きな領域の金属箔、例えばロールツーロールプロセスへ移すことが有利である。
【0053】
実施形態では、マージされた第2電極層は、以下のような寸法を有する。
・第2電極層の体積における総電気化学容量は、因子Xまで第1電極層のそれに一致し、Xは、TiO2、LTO及びグラファイトアノードに関して0.8と1.2との間であり、第2電極としてのリチウム又はシリコンアノードに関して0.5と3との間である。
・マージされた第2電極層は、(1-sP/2*R)として定義される%におけるマージングの程度によって定義される非コンフォーマル厚さを有し、sPは開始ピラー間距離であり、Rは第1電極、電解質、第2電極及びトップストレート電流コレクタ層の合計である。
・0%と-8%との間のマージングが好ましい。
【0054】
このような調整された層構造を達成するために、以下のプロセスステップがとられ得る:
・平均高さhP及び直径dPを有する電子伝導性ピラーのパターンの製造、ここで、ピラー間距離sPは、第1電極、電解質、第2電極及びトップストレート層厚さの所与の平均に関するマージングの量に一致している。トポロジー的な第2電極層厚さは、第1電極による非マージピラーの容量マッチングによって定義される。
・それに続いて:第1電極及び電解質層のコンフォーマル堆積。例えば、ディップコーティング、電着、原子層堆積(ALD又はsALD)等の技術が、これらの層のために用いられる。
・その後:例えば以下による、マージされた第2電極層の製造
・ALD(又はsALD):これらの高アスペクト比に特有の平均成長速度に基づいて、堆積時間は、a)の下で定義されたトポロジー的な厚さに一致するように設定される
・ディップコーティング:溶媒の濃度、ディップ速度&ディップステップの数は、下に定義されるトポロジー的な厚さに一致するように設定される
【0055】
次に、隙間構造の製造。これは、例えば以下によって達成され得る
・例えば、無電解堆積、ALDによって、マージされた電極の上へ導電性材料の薄膜(典型的には<100nm)層のコンフォーマルな堆積。
・その後、隙間構造の一部(好ましくは0~50%)は、導電性ポリマーによって満たされる。これは、例えば導電性ポリマーをスピンコーティングすることによって達成され得、溶液の粘度は、毛細管効果を最小化するように調整されて、乾燥した導電性ポリマーがピラー構造全体を覆うことのみ、及び、ピラー間空間内へ単に部分的に浸透することを確実にする。
・ピラー構造全体は、典型的には数ミクロン厚さである、上部電流コレクタによって覆われる。プロセス例:Ni、Cu又は任意の他の金属層のスパッタリング。
【0056】
続いて、トップストレート電流コレクタは、以下によって提供され得る
・例えば導電性ポリマー(例えば、PEDOT-PSS)のディップコーティング又はNiの無電解堆積によって、導電性材料による隙間構造の充填。
・その後、ピラー構造全体は、例えばNi、Cu又は任意の他の金属層のスパッタリングによって、典型的には数ミクロン厚さである、上部電流コレクタによって覆われ得る。
【0057】
本発明の特定の実施形態が上記で説明されてきた一方で、本発明は説明された以外で実施され得ることが理解されるであろう。加えて、異なる図面を参照して議論された分離した特徴は組み合わされ得る。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8a
図8b
図9
図10
図11
図12