(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む、若年性尋常性ざ瘡の処置および/または予防に使用するための組成物、およびその調製方法
(51)【国際特許分類】
A61K 36/38 20060101AFI20220210BHJP
A61K 31/352 20060101ALI20220210BHJP
A61K 31/353 20060101ALI20220210BHJP
A61K 31/7048 20060101ALI20220210BHJP
A61P 17/10 20060101ALI20220210BHJP
A61P 31/04 20060101ALI20220210BHJP
A61P 39/06 20060101ALI20220210BHJP
A61K 8/49 20060101ALN20220210BHJP
A61K 8/60 20060101ALN20220210BHJP
A61K 8/9789 20170101ALN20220210BHJP
A61K 127/00 20060101ALN20220210BHJP
A61Q 19/00 20060101ALN20220210BHJP
【FI】
A61K36/38
A61K31/352
A61K31/353
A61K31/7048
A61P17/10
A61P31/04
A61P39/06
A61K8/49
A61K8/60
A61K8/9789
A61K127:00
A61Q19/00
(21)【出願番号】P 2018554786
(86)(22)【出願日】2017-02-24
(86)【国際出願番号】 EP2017054399
(87)【国際公開番号】W WO2017182182
(87)【国際公開日】2017-10-26
【審査請求日】2020-02-10
(32)【優先日】2016-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】398057293
【氏名又は名称】ソシエテ・デクスプロワタシオン・デ・プロデュイ・プール・レ・アンデュストリー・シミック・セピック
【氏名又は名称原語表記】SOCIETE D’EXPLOITATION DE PRODUITS POUR LES INDUSTRIES CHIMIQUES SEPPIC
(74)【代理人】
【識別番号】100090398
【氏名又は名称】大渕 美千栄
(74)【代理人】
【識別番号】100090387
【氏名又は名称】布施 行夫
(72)【発明者】
【氏名】ヴァージニー・プティ
(72)【発明者】
【氏名】ベアトリーチェ・モウロット
(72)【発明者】
【氏名】ヴァージニー・アンベール
【審査官】原口 美和
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-525755(JP,A)
【文献】仏国特許出願公開第02997016(FR,A1)
【文献】J. Nat. Prod.,2006年,Vol. 69, No. 2,pp. 229-233
【文献】JOURNAL OF ETHNOPHARMACOLOGY,2006年06月30日,V106 N2,P272-278
【文献】PHYTOTHERAPY RESEARCH,2002年03月,V16 N2,P174-179
【文献】Acta Odontologica Scandinavica,2006年,64, 3,153-158
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/38
A61K 31/352
A61K 31/353
A61K 31/7048
A61P 17/10
A61P 31/04
A61P 39/06
A61K 8/49
A61K 8/60
A61K 8/9789
A61K 127/00
A61Q 19/00
CAplus/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乾燥抽出物の重量および製剤の総重量に基づき0.005重量%~0.250重量%のハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含み、
前記抽出物がフォリン-チオカルト比色法によるアッセイで10重量%以上(乾燥葉抽出物に基づく)のポリフェノール化合物の含量を有する、
治療による人体の処置方法における、若年性尋常性ざ瘡の処置および/または予防に使用するための組成物。
【請求項2】
前記ポリフェノール化合物が、ケルシトリン、ケルセチン、グリコシル化ケルセチン、カテキン、タキシフォリン、タキシフォリンラムノシド、タキシフォリンアラビノシド、イソラムネチンおよび/またはアスチルビンの群から選択されるフラボノイドを含む、請求項
1に記載の組成物。
【請求項3】
前記ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物が、グリセロールおよび水(60:40重量/重量)中の前記抽出物の5%溶液(重量/体積)からHPLC-MSにより測定して、0.03%(重量/体積)以下のアントラキノン化合物を含む、請求項1
または2に記載の組成物。
【請求項4】
1つ以上の局所的に許容される賦形剤および/または1つまたは局所的に許容される活性成分をさらに含む、請求項1~
3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を
含有する、治療による人体の処置方法における、若年性尋常性ざ瘡の処置および/または予防に使用するための組成物を調製する方法であって、
A)乾燥し粉砕したハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉を水およびエタノールを含む溶媒混合物で抽出し、それにより粗抽出物を得るステップ;
B)前記粗抽出物を濾過し、それにより粗抽出濾液を得るステップ;
を含み、前記方法が、
C)前記粗抽出濾液を活性炭と接触させ、それにより組成物を得るステップ;
D)ステップC)の後に得られた前記組成物を濾過し、それにより抽出濾液を得るステップ;
E)前記抽出濾液を濃縮し、それによりハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を得るステップ
F)1つ以上の局所的に許容される賦形剤および/または1つまたは局所的に許容される活性成分を添加するステップ
をさらに含むことを特徴とする、方法。
【請求項6】
ステップE)の後に得られた前記ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物が、グリセロールおよび水(60:40重量/重量)中の前記抽出物の5%溶液(重量/体積)からHPLC-MSにより測定して、0.03%(重量/体積)以下のアントラキノン化合物を含む、請求項
5に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品ならびにざ瘡の処置および/または予防における使用のためのハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物に関する。本発明はまた、ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を調製する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ハルンガナ(Harungana)属はオトギリソウ科(Hypericaceae)(オトギリソウ科(Clusiaceae)またはオトギリソウ科(Gutifferae)にも分類される)に属し、マダガスカル原産で、その医薬特性のためにアフリカに輸入された。Harungana madagascariensis Lam.ex Poir.(Haronga)は、属の唯一のメンバーである。
【0003】
ハルンガナは、カメルーンで色素、抗炎症薬および抗糖尿病薬として伝統的に使用されている。その樹皮および根は、疥癬、駆虫剤、腸の問題(葉)に対して使用される。新鮮な樹脂は、消毒剤、抗酸化剤として、フケおよび湿疹の処置に使用されている。
【0004】
Harungana madagascariensis Lam.ex Poir.は、皮膚衛生製品の加工に使用されるその局所的な抗菌特性でよく知られている。Harungana madagascariensis Lam.ex Poir.葉の水性煎出物は、ハンセン病および皮膚真菌症の処置につき記載されている。実際に、この植物は、様々な疾患を処置するために使用される民間療法において重要な歴史を持ち、皮膚衛生製品の加工に使用される局所的な抗菌特性を有すると認識されている。
【0005】
国際公開第2014/009874A2号パンフレットは、コラーゲン合成を促進し、皮膚タンパク質を糖化から保護するためのハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)抽出物の使用を開示する。
【0006】
仏国特許出願公開第2997016A1号明細書は、乾燥したおよび/または脱水した皮膚を処置するのに有用な、保湿化粧品組成物におけるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)抽出物の使用に関する。
【0007】
Okoli AS et alは、胃腸障害の治療のための“ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)”葉抽出物の伝統的使用の合理化を教示している。ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物の抗菌活性に向けられたものである。より具体的には、ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)の葉の水性抽出物を植物化学的に分析し、枯草菌(Bacillus subtilis)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)、大腸菌(Escherichia coli)、腸チフス菌(Salmonella typhi)および緑膿菌(Pseudomonas aeruginosa)の菌株に対する抗菌活性を評価した。グリコシド、タンニン、サポニン、フラボノイドおよびアルカロイドが植物材料中に検出された。枯草菌(B.subtilis)、大腸菌(E.coli)およびチフス菌(S.typhi)では、2.0mg/mlおよび15.6mg/mlのMIC;ならびに低温抽出物および高温抽出物についてそれぞれ2.0mg/ml~3.9mg/mlおよび15.6mg/ml~31.3mg/mlのMBCで感受性を示したが、緑膿菌(Ps.aeruginosa)は示さなかった。黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)は高温抽出物に対してのみ感受性を示した。2.5mg/ml~10.0mg/mlの低温抽出物の濃度は、30~60分間の暴露の間に7log(10)の試験細菌集団を死滅させた。同様のレベルの細菌細胞死滅を達成するために、高温抽出物はより高い濃度およびより長い処理を必要とした。この結果により、胃腸障害の治療のためのハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物の伝統的使用の合理化が提供される[Okeke MI,Iroegbu CUおよびEbo PU:“Antibacterial activity of Harungana madagascariensis leaf extracts”,Phytother Res.2002 Mar;16(2):174-9]。
【0008】
さらなる背景技術の参考文献は、以下の刊行物に記載されている:
- Agbor GA,Kuate D and Oben JE,Pak J Biol Sci.2007 Feb 15;10(4):537-44;
- Kisangau DP,Hosea KM,Joseph CC and Lyaruu HV,Afr J Tradit Complement Altern Med.2007 Jun 10;4(4):510-23;
- Biapa PC,Agbor GA,Oben JE and Ngogang JY,Afr J Tradit Complement Altern Med.2007 Jun 10;4(4):495-500;
- Moulari B,Pellequer Y,Lboutounne H,Girard C,Chaumont JP,Millet J,Muyard F,J Ethnopharmacol.2006 Jun 30;106(2):272-8;
- 欧州特許出願公開第0985416A2号明細書および
- 欧州特許出願公開第1452167A1号明細書。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
尋常性ざ瘡は、皮膚からの死んだ皮膚細胞および油で毛包が詰まると起こる、長期の皮膚疾患である。アクネ菌(Propionibacterium acnes)は、比較的遅く増殖する、典型的には耐気性、嫌気性のグラム陽性細菌であり、ざ瘡の皮膚状態に関連する。この細菌は、主に共生細菌であり、大部分の健康な成人の皮膚に存在する皮膚細菌叢の一部である。アクネ菌(P.acnes)は、皮膚の表面から離れて、毛包および毛穴内に深く生息する。これらの毛包では、アクネ菌(P.acnes)は、主なエネルギー源および栄養源として周囲の皮膚組織からの皮脂、細胞破片および代謝副産物を使用する。過活動性皮脂腺(皮脂腺過形成)または毛包の閉塞による皮脂生成の上昇は、アクネ菌(P.acnes)の成長および増殖を引き起こし得る。
【0010】
アルファヒドロキシ酸、抗アンドロゲン薬、抗生物質、抗脂漏薬、アゼライン酸、過酸化ベンゾイル、ホルモン処置、角質溶解石けん、ニコチンアミド、レチノイド、およびサリチル酸を含む多くの異なるざ瘡の処置法が存在する。これらは、抗炎症効果、ホルモン操作、P.acnesの死滅、ならびに皮膚細胞の排出および毛穴内の皮脂生成を正常化して閉塞を防ぐことを含む、少なくとも4つの異なる方法で働くと考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、植物ベースの化粧品組成物を提供することを目的とする。したがって、本発明は、乾燥抽出物の重量および製剤の総重量に基づき0.005重量%~0.250重量%のハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物、および1つ以上の局所的に許容される賦形剤および/または溶媒を含む組成物に関する。
【0012】
本発明はまた、植物ベースのざ瘡の処置および/または予防を提供することを目的とする。したがって、本発明は、ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物に関し、治療による人体の処置方法における、ざ瘡の処置および/または予防に使用するための、乾燥抽出物の重量および製剤の総重量に基づき0.005重量%~0.250重量%のハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む組成物に関する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物は、既知の方法で、医薬組成物もしくは化粧品組成物または食品補助剤として使用される組成物(すなわち、「内からの美容」という概念)などの通常の製剤または医療装置に変換することができる。これらは、液体または固体の製剤、例えば、制限するものではないが、通常のおよび腸溶性の被覆錠剤、カプセル剤、丸剤、散剤、顆粒剤、エリキシル剤、チンキ剤、液剤、懸濁剤、坐剤、シロップ、固体および液体のエアロゾル、エマルジョン、ペースト、クリーム、軟膏、乳液、ゲル、膏薬、血清、フォーム、シャンプー、スティックまたはローションであってもよい。
【0014】
水性溶液、白色または有色のクリーム、軟膏、乳液、ゲル、膏薬、血清、フォーム、シャンプー、スティック、クリーム、ペーストまたはローションの形態の医薬組成物または化粧品組成物が好ましい。
【0015】
一般に、葉抽出物は、局所製剤などの製剤として提供することができる。好ましくは、製剤は薬学的に許容される賦形剤、特に薬学的に許容される担体を含む。これらの賦形剤には、とりわけ、担体(例えば、微結晶性セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレイン酸塩)、結合剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、酸化防止剤、例えばアスコルビン酸など)、色素(例えば、無機顔料、例えば酸化鉄など)および香味および/または臭気のマスキングが含まれる。
【0016】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤は、任意の物理的形態、例えば、水性アルコール性または水性グリコール性水性ゲル;溶液;粉末;油中水型、水中油型、水中油中水型または油中水中油型のいずれかまたはにかかわらず、懸濁液、乳濁液、マイクロエマルジョンまたはナノエマルジョンの形態であってもよい。
【0017】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤は、ボトル内、ポンプ-「ボトル」型の装置内、加圧式またはエアロゾル装置内、グリッドなどの有孔壁を備えた装置内、またはボールアプリケータを装備した装置(「ロールオン(roll-on)」と呼ばれる)内にパッケージされてもよい。
【0018】
「局所(的)」という表現は、直接的適用であるか間接的適用(本発明による局所組成物を皮膚と接触させようとする支持体(紙、ワイプ、織物、経皮装置など)に含浸させる場合)であるかにかかわらず、皮膚、毛髪、頭皮または粘膜への適用によって本発明による組成物が使用されることを意味する。
【0019】
一般に本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤は、発泡性および/または洗浄性界面活性剤、増粘および/またはゲル化界面活性剤、増粘剤および/またはゲル化剤、安定剤、フィルム形成性化合物、溶媒および共溶媒、ハイドロトロピック剤、湧水またはミネラルウォーター、可塑剤、乳化剤および共乳化剤、乳白剤、真珠光沢剤、過脂肪剤、金属イオン封鎖剤、キレート剤、油、ワックス、酸化防止剤、香料、エッセンシャルオイル、防腐剤、品質改良剤、脱臭剤、体毛および皮膚を漂白するための美白剤、皮膚または毛髪に対して処置および/または保護作用を提供することを意図した活性成分、日焼け止め、無機充填剤または顔料、視覚効果を提供する粒子、または活性薬剤をカプセル化することを意図した粒子、スクラブ剤粒子、テクスチャリング剤、蛍光増白剤、または昆虫忌避剤などの局所用製剤の分野で通常使用される化学添加剤も含む。
【0020】
ハルンガナ・マダガスカルエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物は、任意の他の適切な添加剤または薬学的もしくは化粧品的に許容される担体とさらに組み合わせることができる。このような添加剤には、既述の物質のいずれか、およびRemington:The Science and Practice of Pharmacy(Gennaro and Gennaro,eds,20th edition,Lippincott Williams&Wilkins,2000);Theory and Practice of Industrial Pharmacy(Lachman et al.,eds.,3rd edition,Lippincott Williams&Wilkins,1986);Encyclopedia of Pharmaceutical Technology(Swarbrick and Boylan,eds.,2nd edition,Marcel Dekker,2002)に記載されるものなどの従来使用されている物質のいずれかが含まれる。これらは、本明細書では、これらが活性薬物または化合物と組み合わされ、治療目的または美容目的のために対象に安全に投与され得ることを示すために、「薬学的または化粧品的に許容される担体」と称し得る。
【0021】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する発泡性および/または洗浄性界面活性剤の例としては、アニオン性、カチオン性、両性または非イオン性の発泡性および/または洗浄性界面活性剤を挙げ得る。
【0022】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤に使用することができるアニオン性発泡性および/または洗浄性界面活性剤のうち、アルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、アルキルエーテル硫酸塩のアミン塩またはアミノアルコール塩、アルキルスルフェート、アルキルアミドエーテルスルフェート、アルキルアリールポリエーテルスルフェート、モノグリセリドスルフェート、α-オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルホスフェート、アルキルエーテルホスフェート、アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、アルキルカルボキシレート、アルキルスルホスクシネート、アルキルエーテルスルホスクシネート、アルキルアミドスルホスクシネート、アルキルスルホアセテート、アルキルサルコシネート、アシルイセチオネート、N-アシルタウレート、アシルラクチレート、アミノ酸のN-アシル化誘導体、ペプチドのN-アシル化誘導体、タンパク質のN-アシル化誘導体、または脂肪酸のN-アシル化誘導体を挙げ得る。
【0023】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤に使用することができる両性発泡性および/または洗浄性界面活性剤のうち、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、スルタイン、アルキルアミドアルキルスルホベタイン、イミダゾリン誘導体、ホスホベタイン、両性ポリアセテート(amphopolyacetate)および両性プロピオネート(amphopropionate)を挙げ得る。
【0024】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤に使用することができるカチオン性発泡性および/または洗浄性界面活性剤のうち、特に、第四級アンモニウム誘導体を挙げ得る。
【0025】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤に使用することができる非イオン性発泡性および/または洗浄性界面活性剤のうち、より特定的には、オクチルポリグルコシド、デシルポリグルコシド、ウンデシレニルポリグルコシド、ドデシルポリグルコシド、テトラデシルポリグルコシド、ヘキサデシルポリグルコシド、1,12-ドデカンジイルポリグルコシドなどの、8~16個の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の脂肪族ラジカル;INCI名「Peg-40硬化ヒマシ油」で販売されている製品などの硬化ヒマシ油のエトキシル化誘導体;ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート70、ポリソルベート80またはポリソルベート85などのポリソルベート;ココナッツアミド;またはN-アルキルアミンを含むアルキルポリグリコシドを挙げ得る。
【0026】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する増粘および/またはゲル化界面活性剤の例としては、任意選択により、アルコキシル化アルキルポリグルコシド脂肪酸エステル、例えばGlucamate(商標)LTおよびGlumate(商標)DOE120の名称でそれぞれ販売されているPEG120メチルグルコーストリオレエートおよびPEG120メチルグルコースジオレエートなどのエトキシル化メチルポリグルコシドエステル;Crothix(商標)DS53の名称で販売されているPEG150ペンタエリトリトールテトラステアレート、Antil(商標)141の名称で販売されているPEG55プロピレングリコールオレアートなどのアルコキシル化脂肪酸エステル;Elfacos(商標)T211の名称で販売されているPPG-14ラウレスイソホリルジカルバメート、またはElfacos(商標)GT2125の名称で販売されているPPG-14パルメス-60ヘキシルジカルバメートを挙げ得る。
【0027】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する増粘剤および/またはゲル化剤の例としては、高分子電解質型の直鎖状または分枝状または架橋ポリマー、例えば、アクリル酸ホモポリマー、メタクリル酸ホモポリマー、2-メチル-[(1-オキソ-2-プロペニル)アミノ]-1-プロパンスルホン酸(AMPS)ホモポリマー、アクリル酸およびAMPSのコポリマー、アクリルアミドおよびAMPSのコポリマー、ビニルピロリドンおよびAMPSのコポリマー、AMPSおよび(2-ヒドロキシエチル)アクリレートのコポリマー、AMPSおよび(2-ヒドロキシエチル)メタクリレートのコポリマー、AMPSおよびヒドロキシエチルアクリルアミドのコポリマー、AMPSおよびN,N-ジメチルアクリルアミドのコポリマー、AMPSおよびトリス(ヒドロキシメチル)アクリルアミドメタン(THAM)のコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸および(2-ヒドロキシエチル)アクリレートのコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸および(2-ヒドロキシエチル)メタクリレートのコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸およびヒドロキシエチルアクリルアミドのコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸およびTHAMのコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸およびN,N-ジメチルアクリルアミドのコポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸、AMPSおよび(2-ヒドロキシエチル)アクリレートのターポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸、AMPSおよび(2-ヒドロキシエチル)メタクリレートのターポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸、AMPSおよびTHAMのターポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸、AMPSおよびN,N-ジメチルアクリルアミドのターポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸、AMPSおよびアクリルアミドのターポリマー、アクリル酸またはメタクリル酸および炭素ベース鎖が4~30個の炭素原子、より特定的には10~30個の炭素原子を含むアルキルアクリレートのコポリマー、AMPSおよび炭素ベース鎖が4~30個の炭素原子、より特定的には10~30個の炭素原子を含むアルキルアクリレートのコポリマーを挙げ得る。本発明による局所組成物中に任意選択により存在する高分子電解質型の直鎖状または分枝状または架橋ポリマーは、溶液、水性懸濁液、油中水型エマルジョン、水中油型エマルジョン、またはパウダーの形態であってもよい。本発明による局所組成物中に任意選択により存在する高分子電解質型の直鎖状または分枝状または架橋ポリマーは、Simulgel(商標)EG、Simulgel(商標)EPG、Sepigel(商標)305、Simulgel(商標)600、Simulgel(商標)NS、Simulgel(商標)INS100、Simulgel(商標)FL、Simulgel(商標)A、Simulgel(商標)SMS88、Sepinov(商標)EMT10、Sepiplus(商標)400、Sepiplus(商標)265、Sepiplus(商標)S、Aristoflex(商標)AVC、Aristoflex(商標)AVS、Novemer(商標)EC-1、Flocare(商標)ET25、Flocare(商標)ET75、Flocare(商標)ET26、Flocare(商標)ET30、Flocare(商標)ET58、Flocare(商標)PSD30、Viscolam(商標)AT64、Viscolam(商標)AT100の名称で販売されている製品から選択することができる。
【0028】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含むハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する増粘剤および/またはゲル化剤の例としては、カシアガム(DS=1/5)、ローカストビーンガム(DS=1/4)、タラガム(DS=1/3)、グアーガム(DS=1/2)またはフェヌグリークガム(DS=1)由来のガラクトマンナンなどの、D-マンノース主鎖上のD-ガラクトース単位の置換度(DS)が0~1、より特定的には1~0.25である、グルカンまたはグルコースホモポリマー、グルコマンノグルカン、キシログルカン、ガラクトマンナンなどの単糖類のみからなる多糖類を挙げ得る。
【0029】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含むハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する増粘剤および/またはゲル化剤の例としては、硫酸ガラクタン、より特定的には、カラギーナンおよび寒天、ウロナン(uronan)、より特定的にはアルギン、アルギン酸塩およびペクチン、単糖類およびウロン酸のヘテロポリマー、より特定的にはキサンタンガム、ジェランガム、アラビアゴムおよびカラヤガムの滲出物、およびグルコサミノグリカンなどの単糖誘導体からなる多糖類を挙げ得る。
【0030】
ガラクトマンナン、アラビアゴムおよびキサンタンガムからなる群から選択される少なくとも1つの多糖類も含む、本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中において、前記多糖類と本発明によるアニオン性高分子電解質との重量比は、1/3以上3/1以下、より特定的にはまたは1/2に等しいおよび3/2以下である。上で定義したような多糖類および本発明によるアニオン性高分子電解質の組み合わせは、塩を多く含むエマルジョンの形態である本発明による局所組成物を得ることを可能にし、長期の貯蔵期間後に高い粘度および均一な外観を保持する。本発明によるそのような局所組成物は、その重量の100%に対して、0.1重量%~25重量%の少なくとも1種の塩を含み得、20℃でブルックフィールド粘度計により測定した、30,000mPa.s以上200,000mPa.s以下の動的粘度を有し得る。
【0031】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する増粘剤および/またはゲル化剤の例としては、セルロース、メチルセルロース、エチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ケイ酸塩、デンプン、親水性デンプン誘導体、およびポリウレタンを挙げ得る。
【0032】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する安定剤の例としては、例えば、マイクロクリスタリンワックス、より特定的には、オゾケライト、塩化ナトリウムまたは塩化マグネシウムなどの無機塩、およびポリシロキサンポリアルキルポリエーテルコポリマーなどのシリコーンポリマーを挙げ得る。
【0033】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する溶媒の例としては、水、グリセリン、ジグリセリン、グリセロールオリゴマー、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、1,3-プロパンジオール、1,2-プロパンジオール、ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトールなどの有機溶媒、エタノール、イソプロパノールまたはブタノールなどの水溶性アルコール、および水と前記有機溶媒との混合物を挙げ得る。
【0034】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する湧水またはミネラルウォーターの例としては、少なくとも300mg/lのミネラル化作用を有する湧水またはミネラルウォーター、特に、Avene水、Vittel水、Vichy流域からの水、Uriage水、Roche Posay水、Bourboule水、Enghien-les-bains水、Saint-Gervais-les bains水、Neris-les-bains水、Allevard-les-bains水、Digne水、Maizieres水、Neyrac-les-bains水、Lons le Saunier水、Rochefort水、Saint Christau水、Fumades水およびTercis-les-bains水を挙げ得る。
【0035】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在するハイドロトロピック剤の例としては、キシレンスルホネート、クメンスルホネート、ヘキシルポリグルコシド、2-エチルヘキシルポリグルコシドおよびn-ヘプチルポリグルコシドを挙げ得る。
【0036】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する乳化界面活性剤の例としては、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤およびカチオン性界面活性剤を挙げ得る。
【0037】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する非イオン性乳化界面活性剤の例としては、ソルビトールの脂肪酸エステル、例えば、Montane(商標)40、Montane(商標)60、Montane(商標)70、Montane(商標)80およびMontane(商標)85の名称で販売されている製品;エチレンオキシド5モル~150モルでエトキシル化されたグリセリルステアレートおよびステアリン酸を含む組成物、例えば、Simulsol(商標)165の名称で販売されているエチレンオキシド135molでエトキシル化されたステアリン酸およびグリセリルステアレートを含む組成物;マンニタンエステル;エトキシル化マンニタンエステル;スクロースエステル;メチルグルコシドエステル;テトラデシルポリグルコシド、ヘキサデシルポリグルコシド、オクタデシルポリグルコシド、ヘキサデシルポリキシロシド、オクタデシルポリキシロシド、エイコシルポリグルコシド、ドデコシルポリグルコシド、2-オクチルドデシルポリキシロシドまたは12-ヒドロキシステアリルポリグルコシドなどの、14~36個の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の脂肪族ラジカルを含むアルキルポリグルコシド;14~36個の炭素原子を含む直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の脂肪族アルコール、および上記アルキルポリグリコシドの組成物を挙げ得る。
【0038】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する非イオン性界面活性剤の例としては、ステアリン酸グリセリルクエン酸塩、硫酸セテアリル、ステアリン酸ナトリウムまたはステアリン酸トリエタノールアンモニウムなどの石けん、および塩化N-アシル化アミノ酸誘導体、例えばグルタメートステアロイルを挙げ得る。
【0039】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在するカチオン性乳化界面活性剤の例としては、アミンオキサイド、クオタニウム-82および国際公開第96/00719号パンフレットに記載されている界面活性剤および主に脂肪鎖が少なくとも16個の炭素原子を含むものを挙げ得る。
【0040】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する乳白剤および/または真珠光沢剤の例としては、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ヒドロキシステアリン酸ナトリウム、パルミチン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、ヒドロキシステアリン酸マグネシウム、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、および12~22個の炭素原子を含む脂肪族アルコールを挙げ得る。
【0041】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在するテクスチャリング剤の例としては、Aminohope(商標)LLの名称で販売されているラウロイルリジンなどのアミノ酸のN-アシル化誘導体、Dryflo(商標)の名称で販売されているコハク酸オクテニル澱粉、Montanov(商標)14の名称で販売されているミリスチルポリグルコシド、セルロース繊維、綿繊維、キトサン繊維、タルク、セリサイトおよび雲母を挙げ得る。
【0042】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する脱臭剤の例としては、例えば、アルカリ金属ケイ酸塩、硫酸亜鉛、グルコン酸亜鉛、塩化亜鉛または乳酸亜鉛などの亜鉛塩;セチルトリメチルアンモニウム塩、セチルピリジニウム塩などの第四級アンモニウム塩;グリセリルカプレート、グリセリルカプリレート、ポリグリセリルカプレートなどのグリセロール誘導体;1,2-デカンジオール;1,3-プロパンジオール;サリチル酸;重炭酸ナトリウム;シクロデキストリン;金属ゼオライト;トリクロサン(商標);アルミニウムブロモハイドレート、アルミニウムクロロハイドレート、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アルミニウムジルコニウムクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムトリクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムテトラクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムペンタクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムオクトクロロハイドレート、硫酸アルミニウム、乳酸アルミニウムナトリウム、アルミニウムクロロハイドレートおよびプロピレングリコールの複合体、アルミニウムジクロロハイドレートおよびプロピレングリコールの複合体、アルミニウムセスキクロロハイドレートおよびプロピレングリコールの複合体、アルミニウムクロロハイドレートおよびポリエチレングリコールの複合体、アルミニウムジクロロハイドレートおよびポリエチレングリコールの複合体、ならびにアルミニウムセスキクロロハイドレートおよびポリエチレングリコールの複合体などの、アルミニウムクロロハイドレートおよびグリコールの複合体を挙げ得る。
【0043】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する油の例としては、パラフィン、液体石油ゼリー、イソパラフィンまたは白色鉱油などの鉱油;スクアレンまたはスクアランなどの動物由来の油;フィトスクアラン、スイートアーモンド油、ヤシ油、ヒマシ油、ホホバ油、オリーブ油、ナタネ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、トウモロコシ胚芽油、大豆油、綿実油、アルファファ油、ポピーシード油、カボチャ油、サクラソウ油、キビ油、オオムギ油、ライムギ油、サフラワー油、キャンドルナッツ油、パッションフラワー油、ヘーゼルナッツ油、パーム油、シアバター、アプリコット核油、ビューティーリーフ(beauty leaf)油、黄花旗竿油、アボカド油、カレンデュラ油、花または野菜由来の油、エトキシル化植物油などの植物油;合成油、例えばミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸プロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸ドデシル、ラウリン酸ヘキシル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ラノリン酸イソプロピル、ラノリン酸イソセチルなどのラノリン酸由来エステルなどの脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ジグリセリドおよびトリグリセリド、例えばグリセリルトリヘプタノエート、アルキルベンゾエート、硬化油、ポリ(α-オレフィン)、ポリオレフィン、例えばポリ(イソブタン)、合成イソアルカン、例えばイソヘキサデカン、イソドデカン、パーフルオロ油;シリコーン油、例えばジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アミンで変性されたシリコーン、脂肪酸で変性されたシリコーン、アルコールで変性されたシリコーン、アルコールおよび脂肪酸で変性されたシリコーン、ポリエーテル基で変性されたシリコーン、エポキシ変性シリコーン、フルオロ基で変性されたシリコーン、環状シリコーンおよびアルキル基で変性されたシリコーンを挙げ得る。「油」という用語は、本出願において、水に不溶性であり、25℃の温度で液体の態様を有する化合物および/または化合物の混合物を意味することを意図している。
【0044】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在するワックスの例としては、蜜ろう、カルナバワックス、カンデリラワックス、オウリキュリーワックス、ジャパンワックス、コルク繊維ワックス、サトウキビワックス、パラフィンワックス、亜炭ワックス、マイクロクリスタリンワックス、ラノリンワックス;オゾケライト;ポリエチレンワックス;シリコーンワックス;植物ワックス;環境温度で固体の脂肪族アルコールおよび脂肪酸;環境温度で固体のグリセリドを挙げ得る。「ワックス」という用語は、本出願において、水に不溶性であり、45℃以上の温度で固体の態様を有する化合物および/または化合物の混合物を意味することを意図している。
【0045】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する活性成分の例としては、レチノール(ビタミンA)およびそのエステル(例えば、パルミチン酸レチニル)、アスコルビン酸(ビタミンC)およびそのエステル、アスコルビン酸の糖誘導体(例えば、アスコルビルグルコシド)、トコフェロール(ビタミンE)およびそのエステル(例えば、トコフェロールアセテート)、ビタミンB3またはB10(ナイアシンアミドおよびその誘導体)などのビタミンおよびその誘導体、特にそれらのエステル;皮膚の美白または脱色作用を示す化合物、例えば、Sepiwhite(商標)MSH、Sepicalm(商標)VGの名称で販売されているω-ウンデセリノイルフェニルアラニン、ω-ウンデセリノイルフェニルアラニンのグリセロールモノエステルおよび/またはジエステル、ω-ウンデセリノイルジペプチド、アルブチン、コウジ酸、ヒドロキノン;鎮静作用を示す化合物、特にSepicalm(商標)S、アラントインおよびビサボロール;抗炎症剤;尿素、ヒドロキシ尿素、グリセリン、ポリグリセリン、グリセロールグルコシド、ジグリセロールグルコシド、ポリグリセリルグルコシド、キシリチルグルコシドなどの保湿作用を示す化合物;ポリフェノールを多く含む植物抽出物、例えばブドウ抽出物、松抽出物、ワイン抽出物、オリーブ抽出物;痩身または脂肪分解作用を示す化合物、例えばカフェインまたはその誘導体、Adiposlim(商標)、Adipoless(商標)、フコキサンチン;N-アシル化タンパク質;N-アシル化ペプチド、例えばMatrixil(商標);N-アシル化アミノ酸;N-アシル化タンパク質の部分加水分解物;アミノ酸;ペプチド;全タンパク質加水分解物;大豆抽出物、例えばRaffermine(商標);小麦抽出物、例えばTensine(商標)またはGliadine(商標);タンニンを多く含む植物抽出物、イソフラボンを多く含む植物抽出物またはテルペンを多く含む植物抽出物などの植物抽出物;淡水または海水藻類の抽出物;海洋植物抽出物;サンゴなどの一般的な海洋性抽出物;エッセンシャルワックス;細菌抽出物;セラミド;リン脂質;抗菌作用または浄化作用を示す化合物、例えばLipacide(商標)C8G、Lipacide(商標)UG、Sepicontrol(商標)A5;Octopirox(商標)またはSensiva(商標)SC50;活性化または刺激特性を示す化合物、例えばPhysiogenyl(商標)、パンテノールおよびその誘導体、例えばSepicap(商標)MP;抗老化活性剤、例えばSepilift(商標)DPHP、Lipacide(商標)PVB、Sepivinol(商標)、Sepivital(商標)、Manoliva(商標)、Phyto-Age(商標)、Timecode(商標)、Survicode(商標);抗光老化活性剤;真皮表皮接合部の完全性を保護するための薬剤;コラーゲン、エラスチン、グリコサミノグリカンなどの細胞外マトリックス成分の合成を増加させる薬剤;化学的細胞間情報伝達に好ましく作用する活性剤、例えばサイトカイン、または物理的細胞間情報伝達に好ましく作用する活性剤、例えばインテグリン;皮膚上に「加熱」感覚を生じる活性剤、例えば皮膚微小循環活性化剤(例えばニコチン酸誘導体)、または皮膚上に「フレッシュさ」の感覚を生じる製品(例えば、メントールおよび誘導体);皮膚微小循環を改善するための活性剤、例えば血管作動薬;活性剤の排出剤;うっ血除去目的のための活性剤、例えばイチョウ(ginko biloba)抽出物、アイビー抽出物、セイヨウトチノキ(horse chestnut)抽出物、竹抽出物、ナギイカダ(ruscus)抽出物、ブッチャーズブルーム抽出物、ツボクサ(Centalla asiatica)抽出物、ヒバマタ(fucus)抽出物、ローズマリー抽出物、ヤナギ抽出物;皮膚の日焼けまたは褐変のための薬剤、例えば、ジヒドロキシアセトン、イサチン、アロキサン、ニンヒドリン、グリセルアルデヒド、メソ酒石酸アルデヒド、グルタルアルデヒド、エリトルロースを挙げ得る。
【0046】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する酸化防止剤の例としては、EDTAおよびその塩、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)、酢酸トコフェロールなどのトコフェロール誘導体、Akzo Nobel社からINCI名:四酢酸グルタミン酸ナトリウムで販売されているDissolvine(商標)GL47Sなどの酸化防止剤化合物の混合物を挙げ得る。
【0047】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する日焼け止めの例としては、改変化粧品指令76/768/EEC附属書VIIに記載されているものを挙げ得る。本発明による局所組成物中に任意選択により存在する有機日焼け止めのうち、安息香酸誘導体のファミリー、例えばパラ-アミノ安息香酸(PABA)、特に、PABAのモノグリセリルエステル、N,N-プロポキシPABAのエチルエステル、N,N-ジエトキシPABAのエチルエステル、N,N-ジメチル-PABAのエチルエステル、N,N-ジメチル-PABAのメチルエステル、N,N-ジメチル-PABAのブチルエステル;アントラニル酸誘導体のファミリー、例えばアントラニル酸ホモメンチル-N-アセチル;サリチル酸誘導体のファミリー、例えばサリチル酸アミル、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸エチルヘキシル、サリチル酸フェニル、サリチル酸ベンジル、またはサリチル酸p-イソプロピルフェニル;桂皮酸誘導体のファミリー、例えばエチルヘキシルシンナメート、エチル-4-イソプロピルシンナメート、メチル2,5-ジイソプロピルシンナメート、プロピルp-メトキシシンナメート、イソプロピルp-メトキシシンナメート、イソアミルp-メトキシシンナメート、オクチルp-メトキシシンナメート(2-エチルヘキシルp-メトキシシンナメート)、2-エトキシエチルp-メトキシシンナメート、シクロヘキシルp-メトキシシンナメート、エチルα-シアノ-β-フェニルシンナメート、2-エチルヘキシルα-シアノ-β-フェニルシンナメート、モノ(2-エチルヘキサノイル)グリセリルジ(パラメトキシシンナメート);ベンゾフェノン誘導体のファミリー、例えば2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4’-メチルベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホネート、4-フェニルベンゾフェノン、2-エチルヘキシル-4’-フェニルベンゾフェノン-2-カルボキシレート、2-ヒドロキシ-4-n-オクチルオキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシ-3-カルボキシベンゾフェノン;3-(4’-メチルベンジリデン)-d,l-カンファー、3-(ベンジリデン)-d,l-カンファー、カンファーベンザルコニウムメトサルフェート;ウロカニン酸、ウロカン酸エチル;スルホン酸誘導体のファミリー、例えば2-フェニルベンズイミダゾール-5スルホン酸およびその塩;トリアジン誘導体のファミリー、例えばヒドロキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルオキシヒドロキシフェニル-4-メトキシフェニルトリアジン、2,4,6-トリアニリノ-(p-カルボ-2’-エチルヘキシル-1’-オキシ)-1,3,5-トリアジン、安息香酸4,4-((6-(((1,1-ジメチルエチル)アミノ)カルボニル)フェニル)アミノ)-1,3,5-トリアジン-2,4-ジイルジイミノ)ビス(2-エチルヘキシル)エステル、2-フェニル-5-メチルベンゾオキサゾール、2,2’-ヒドロキシ-5-メチルフェニルベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-t-オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2-(2’-ヒドロキシ-5’-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール;ジベンザジン;ジアニソイルメタン、4-メトキシ-4’’-t-ブチルベンゾイルメタン;5-(3,3-ジメチル-2-ノルボルニリデン)-3-ペンタン-2-オン;ジフェニルアクリレート誘導体のファミリー、例えば2-エチルヘキシル-2-シアノ-3,3-ジフェニル-2-プロペノエート、エチル-2-シアノ-3,3-ジフェニル-2-プロペノエート;ポリシロキサンのファミリー、例えばベンジリデンシロキサンマロネートを挙げ得る。
【0048】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する「無機スクリーン」としても知られる無機日焼け止めのうち、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、酸化ジルコニウム、黄色、赤色または黒色酸化鉄、および酸化クロムを挙げ得る。これらの無機スクリーンは、微粉化されていてもされていなくてもよく、表面処理されていてもいなくてもよく、任意選択により水性または油性前分散物の形態で存在してもよい。
【0049】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する活性成分の例としては、抗生剤、抗菌剤、例えばリコサミドのファミリーからの活性剤、より特定的には、クリダミシン、マクロライドのファミリーからの活性剤、より特定的にはエリスロマイシンなどの抗ざ瘡剤として使用される活性成分を挙げ得る。
【0050】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する活性成分の例としては、アゼライン酸および/または過酸化ベンゾイル、レチノイド、例えばトレノイド、およびその誘導体、例えばイソトレオイド、アダパレン、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫黄などのミネラルなどの抗菌剤として使用される活性成分を挙げ得る。
【0051】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む局所製剤中に任意選択により存在する活性成分の例としては、リチウム、グルコン酸リチウム、硫黄セレン、カデ油、例えばCONTACTICELL(商標)の商品名で市販されているAchrocaetium Moniliformeの抽出物などの赤藻抽出物、Native Essence(商標)の商品名で市販されているChritmum maritimumの塩生植物抽出物などの抗ざ瘡および/または抗脂漏剤で使用される活性成分を挙げ得る。
【0052】
本発明によるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を含む医薬組成物または化粧品組成物の投与量は、所望の治療または化粧品活性を提供するために、疾患または障害のタイプおよび/または疾患または障害の状態を参考にして一般的に選択することができる。これらの量は、特定の患者または美容的処置を受ける人につき日常的に決定してもよく、ここで、適切な投与量を選択するために様々なパラメータが利用され(例えば、疾患または障害のタイプ、患者の年齢、疾患または障害の状態、患者の健康状態、体重など)、または、その量は比較的標準であってもよく、当業者により容易に決定され得る。
【0053】
投与されるハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物の量は、使用される特定の化合物および投与単位、投与の様式および時間、処置期間、年齢、性別、および患者または処置を受ける人の一般的状態、処置される状態の性質および程度、薬物または化合物の代謝および排泄の速度、潜在的な薬物の組み合わせおよび薬物-薬物の相互作用などの考慮事項によって大幅に変化し得る。
【0054】
本発明は、以下の態様および実施形態を参照してさらに説明される。文脈上明確に別段の指示がない限り、これらは自由に組み合わせることができる。
【0055】
一実施形態では、ざ瘡は尋常性ざ瘡および/または若年性尋常性ざ瘡である。「若年性尋常性ざ瘡」という用語は、21歳以下、好ましくは18歳以下の患者の尋常性ざ瘡を示すことを意味する。
【0056】
別の実施形態において、抽出物は、(乾燥抽出物の重量および製剤の総重量に基づいて)≧0.005重量%≦0.25重量%の濃度で製剤中に提供される。好ましくは、濃度は、≧0.05重量%≦0.15重量%、より好ましくは≧0.07重量%≦0.1重量%である。この製剤は、原液を液体または担体相でさらに希釈することによって、抽出物の原液をグリセリン/水混合物中で調製してもよい。例えば、グリセロール/水(60/40重量)のハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物5%(重量/体積)溶液を原液として使用してもよい。
【0057】
それでも、特に、体重、投与経路、活性成分に対する個々の応答、調製物の性質、および投与が行われる時間または間隔の関数として、適切な場合は記載の量から逸脱する必要があり得る。したがって、場合によっては、上記の最小量より少ない量で行うことで十分であり得るが、他の場合には、記載された上限を超えなければならない。これらを1日にわたり複数の個別用量に分割することは、投与量がより多い場合には好ましいことがある。
【0058】
別の実施形態では、ざ瘡は、アクネ菌(Propionibacterium acnes)感染に少なくとも部分的に起因する。
【0059】
別の実施形態では、前記抽出物がフォリン-チオカルト比色法によるアッセイで(≧)10重量%(乾燥葉抽出物に基づく)のポリフェノール化合物の重量%含量を有する。好ましくは、前記含量は≧10重量%(≦)50重量%である。より好ましくは、前記含量は≧20重量%≦40重量%である。
【0060】
好ましくは、前記ポリフェノール化合物は、ケルシトリン、ケルセチン、グリコシル化ケルセチン、カテキン、タキシフォリン、タキシフォリンラムノシド、タキシフォリンアラビノシド、イソラムネチンおよび/またはアスチルビンの群から選択されるフラボノイドを含む。
【0061】
別の特定の実施形態では、前記ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物中のアントラキノン化合物の重量/体積%含量は、グリセロールおよび水(60:40重量/重量)中の前記抽出物の5%溶液(重量/体積)からHPLC-MSにより測定して、0.03%以下である。好ましくは、前記ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物中のアントラキノン化合物の重量/体積%含量は、≦0.02%(w/v)、より好ましくは≦0.01%(w/v)である。これらのアントラキノンは有害な影響を及ぼすと考えられており、慎重を期すという理由のみであっても避けるべきである。
【0062】
技術的に可能な限り排除されるべきアントラキノンの例は次の通りである:クリソファノール、ヒぺリシン、アリザリン、ルビアジン、ノルダムナカンタール、モリドン、ルシジン、ルシジン-3-プリメベロシド、モリンドン-6-プロベロシド、2-メチル3,5,6-トリヒドロキシ-アントラキノン、3-ヒドロキシ-モリンドン、5,6-ジヒドロキシ-ルシジン、2-メチル-3,5,6-トリヒドロキシ-アントラキノン-6-プリメベロシド、3-ヒドロキシ-モリンドン-6-プリメベロシド、5,6-ジヒドロキシ-ルシジン-3-プリメベロシド、ルシジン-エチルエーテル、プソイドプルプリン、プルプリン、ルベリツリン酸、アントラガロール-1,2-ジメチルエーテル、アントラガロール-1,3-ジメチルエーテル、1-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-アントラキノン、1-ヒドロキシ-2-ヒドロキシ-アントラキノン、2-ヒドロキシ-1,3,4-トリメトキシ-アントラキノン、4-メトキシ-1,3,5-トリヒドロキシ-アントラキノン、1,3-ジヒドロキシ-4-メトキシ-アントラキノン、1,3-ジヒドロキシ-2,5-ジメトキシ-アントラキノン、フィスシオン、エモジン、プルプリンカルボン酸グリコシド、ガリオシン、イスランジン、キサントリン、オブツシフォリン、アロエエモジン、オーランチオブツシン、アリザリン-1-メチルエーテルおよび1,8-ジヒドロキシ-アントラキノン。
【0063】
別の特定の実施形態では、本明細書中で先に定義した組成物は、1つ以上の局所的に許容される賦形剤および/または1つまたは局所的に許容される活性成分をさらに含む。
【0064】
本発明はまた、ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を調製する方法であって、
A)乾燥し粉砕したハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉を水およびエタノールを含む溶媒混合物で抽出し、それにより粗抽出物を得るステップ;
B)前記粗抽出物を濾過し、それにより粗抽出濾液を得るステップ;
を含み、
C)前記粗抽出濾液を活性炭と接触させ、それにより組成物を得るステップ;
D)ステップC)の後に得られた前記組成物を濾過し、それにより抽出濾液を得るステップ;
E)前記抽出液を濃縮することにより、前記ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物を得るステップ
をさらに含むことを特徴とする、方法に関する。
【0065】
理論に縛られることを望むものではないが、粗抽出物を活性炭と接触させるステップは、組成物中に存在するアントラキノン化合物の量を減少させると考えられる。
【0066】
本発明による方法の一実施形態では、ステップE)の後に得られたハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物は、グリセロールおよび水(60:40重量/重量)中の抽出物の5%溶液(重量/体積)からHPLC-MSにより測定して、≦0.03%(重量/体積)のアントラキノン化合物を含む。好ましくは、含量は≦0.02%(w/v)、より好ましくは≦0.01%(w/v)である。
【0067】
これらのアントラキノンは有害な影響を及ぼすと考えられており、慎重を期すという理由のみであっても避けるべきである。技術的に可能な限り排除されるべきアントラキノンの例は次の通りである:クリソファノール、ヒぺリシン、アリザリン、ルビアジン、ノルダムナカンタール、モリドン、ルシジン、ルシジン-3-プリメベロシド、モリンドン-6-プロベロシド、2-メチル3,5,6-トリヒドロキシ-アントラキノン、3-ヒドロキシ-モリンドン、5,6-ジヒドロキシ-ルシジン、2-メチル-3,5,6-トリヒドロキシ-アントラキノン-6-プリメベロシド、3-ヒドロキシ-モリンドン-6-プリメベロシド、5,6-ジヒドロキシ-ルシジン-3-プリメベロシド、ルシジン-エチルエーテル、プソイドプルプリン、プルプリン、ルベリツリン酸、アントラガロール-1,2-ジメチルエーテル、アントラガロール-1,3-ジメチルエーテル、1-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-アントラキノン、1-ヒドロキシ-2-ヒドロキシ-アントラキノン、2-ヒドロキシ-1,3,4-トリメトキシ-アントラキノン、4-メトキシ-1,3,5-トリヒドロキシ-アントラキノン、1,3-ジヒドロキシ-4-メトキシ-アントラキノン、1,3-ジヒドロキシ-2,5-ジメトキシ-アントラキノン、フィスシオン、エモジン、プルプリンカルボン酸グリコシド、ガリオシン、イスランジン、キサントリン、オブツシフォリン、アロエエモジン、オーランチオブツシン、アリザリン-1-メチルエーテルおよび1,8-ジヒドロキシ-アントラキノン。
【0068】
本発明の別の態様は、治療による人体の処置方法における、ざ瘡の処置および/または予防に使用するための、ハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)葉抽出物。
【0069】
この使用の一実施形態では、ざ瘡は、尋常性ざ瘡および/または若年性尋常性ざ瘡であることが指摘され得る。
【0070】
この使用の別の実施形態では、抽出物はフォリン-チオカルト比色法によるアッセイで≧10重量%(乾燥葉抽出物に基づく)のポリフェノール化合物含量を有する。好ましくは、含量は≧10重量%≦25重量%、より好ましくは≧15重量%≦20重量%である。
【0071】
この使用の別の実施形態では、抽出物は、グリセロールおよび水(60:40重量/重量)中の抽出物の5%溶液(重量/体積)からHPLC-MSにより測定して、≦0.03%(重量/体積)のアントラキノン化合物を含む。好ましくは、含量は≦0.02%(w/v)、より好ましくは≦0.01%(w/v%)である。
【0072】
本発明はまた、化粧品における、本明細書中で先に定義した組成物の使用に関する。
【0073】
本発明は、以下の図面および実施例を参照してさらに説明されるが、それにより限定されることを望むものではない。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【
図2】実施例2の実験データを半対数プロットで示す。
【実施例】
【0075】
実施例1:抽出プロセス
Harungana madagascariensis Lam.ex Poir.の破砕した乾燥葉をエタノールおよび水50:50(v/v)の混合物で抽出した。溶液を撹拌し、60℃以下で1時間加熱した。植物を除去した後、エタノール抽出物を木炭で脱色した。濾過後、溶液を濃縮して水性溶液を得た。4℃で12時間沈降させた後、溶液を濾過した。
【0076】
バージョンA:乾燥抽出物
沈降後、抽出物を濾過し、最終的に凍結乾燥して粉末形態を得た。
【0077】
バージョンB:液体抽出物/5%(w/v)溶液
液体形態を得るために最後のステップを変更して同じプロトコルを適用した。沈降濾過後、水-グリセリンブレンド40/60(v/v)中で5%(w/v)の抽出物となるようグリセロールを加えることによって調整することができた。
【0078】
最終抽出物は、乾燥物含量、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)およびポリフェノールアッセイの分光光度法によって特徴付けられ、含量は20%を超える(乾燥抽出物上で)ことが測定された。最終組成物は、液体クロマトグラフィーを用いて、ケルシトリン、グリコシル化ケルセチン、カテキン、タキシフォリンラムノシドおよびアラビノシド、イソラムネチンおよびアスチルビンなどの多数のフラボノイドの存在を示した。
【0079】
以下の実施例2~5では、使用したハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)(HMA)抽出物は、実施例1、バージョンBに従って調製した。
【0080】
実施例2:アクネ菌(Propionibacterium acnes)に対するHMA抽出物の抗菌特性
アクネ菌(Propionibacterium acnes)に対するHMA抽出物の効果を調べるための研究を行った。抽出物の濃度は0.1%(v/v)、0.5%(v/v)および1.0%(v/v)であった。さらに、抽出物を含まないブランク試料を使用した。
【0081】
本研究では、各濃度の滅菌精製水中の抽出物の溶液10mlを滅菌チューブに導入した。約105コロニー形成単位のアクネ菌(Propionibacterium acnes)を含む接種溶液0.1mlを添加した。試料をホモジナイズし、37℃±1℃の温度に保った。存在する微生物の量は、Ph.Eur.2.6.12に従って、0、4、8、24および48時間後に測定した。
【0082】
結果を
図1および
図2に示す。
図1は、時間に対するコロニー形成単位(CFU、y軸)の数のプロットである。「0.50%HMA」などの表記は、個々のプロットに関連するハルンガナ・マダガスカリエンシス(Harungana madagascariensis)(HMA)抽出物の量を識別する。この場合、0.5%(v/v)のHMA抽出物を含む試料である。
図2は、既に
図1に示されている実験データの半対数プロットである。
【0083】
アクネ菌(Propionibacterium acnes)に対するHMA抽出物の抗菌効果は容易に明らかである。
【0084】
実施例3:HMA抽出物のリパーゼ活性に対する効果
本実施例では、HMA抽出物の効果を、放射性基質を用いた生化学的試験によりリパーゼ活性について評価した。リパーゼは、グリセロールエステル(グリセリド)および長鎖脂肪酸エマルジョンの加水分解を触媒する。この酵素の基質は、単純な分子ではなく、凝集した脂質の非水性相である。リパーゼ活性を定量するための通常の方法は、阻害化合物の試験に効率的であることが多くない滴定(pH変動)であり、いくつかのアーチファクトを生成する。代替的かつより効率的な方法(本実施例で従った)は、放射性複合体脂質基質を使用することであった。
【0085】
リパーゼ活性の定量は次のようにして行った。
【0086】
分析するHMA抽出物の試料は、グリセロール/超純水(60/40)中5%(w/v)を含む原液から調製した。
【0087】
化合物および基準化合物(1000nMで試験したオルリスタット)を、125U/mlの酵素、膵リパーゼ(PL;3.1.1.3)および放射性基質(3.34μCi/チューブ、低温および滴定したトリオレインの混合物に対応する、5.25mMのトリオレインの安定なエマルジョン)の存在下、37℃で2時間インキュベートした。バックグラウンドシグナルを決定するために、反応混合物中に酵素を含まない基質のみをインキュベートすることによって陰性対照を実施した。
【0088】
インキュベーション後、遊離脂肪酸抽出溶液を添加することによって反応を停止させた。次いで、ボルテックスおよび遠心分離のいくつかのステップによって抽出を行った。上相(脂肪酸含有画分)を回収し、計数のため液体シンチレーターを添加した。
【0089】
すべての実験条件はn=6の対照条件を除き、n=3で行った。
【0090】
クエンチング対照はn=1で並行して行った。これらのクエンチング条件は、脂肪酸抽出の直前のインキュベーション時間の終わりに試験化合物を添加した対照条件である。
【0091】
生データは、Microsoft Excel(登録商標)ソフトウェアを用いて分析した。群間比較は、不対スチューデントt検定によって行った。
次表に、
図3にも示される結果を要約する。
【0092】
【0093】
1000nMで試験した基準化合物オルリスタットは、リパーゼの活性を有意に低下させた(41%阻害)。この効果は期待されたものであり、アッセイを確証した。アッセイの実験条件下で、0.67%および2%で試験したHMA抽出物は、リパーゼ活性に対する濃度依存的阻害効果(それぞれ26%および39%阻害)を有した。より低い濃度では、この化合物は効果を有しなかった。
【0094】
実施例4:HMAの抗炎症効果
本実施例では、HMA抽出物の潜在的な抗炎症効果を、刺激条件下でヒト末梢血単核細胞(PBMC)において調べた。より正確には、試験化合物の効果を、特異的ELISAキットを用いたLPS刺激PBMCによるIL-8、IL-10およびIL-12放出について評価した。
【0095】
先天性免疫系の非常に強力な活性化因子であり、グラム陰性病原体侵入の宿主認識に対する主要なマーカーであるLPS(リポ多糖)によるPBMCの刺激は、初期の先天性および後の適応性免疫応答に不可欠な炎症性メディエーターの広範囲放出を生じる。
【0096】
抗炎症効果の定量化は以下のように行われた。
【0097】
分析するHMA抽出物の試料は、グリセロール/超純水(60/40)中5%(w/v)を含む原液から調製した。
【0098】
PBMCを全血から単離し、96ウェルプレートに播種し、培地中で1時間インキュベートした。次いで、培地を、試験化合物または基準化合物、すなわち10-7Mで試験したデキサメタゾン、を含有するまたはしない(刺激対照)培地と交換し、細胞を1時間プレインキュベートした。次いで、炎症誘発物質、LPS(1μg/ ml)を加え、細胞を24時間インキュベートした。無刺激対照も並行して行った。すべての実験条件はn=3で行った。
【0099】
インキュベーション後、IL-8、IL-10およびIL-12の放出を定量するために培養上清を回収した。標準的なalamarBlue(登録商標)プロトコルに従って、生存率アッセイを細胞に対して行った。
【0100】
培養上清中に放出されたIL-8、IL-10およびIL-12の量を、供給者の指示に従って特定のELISAキットを用いて測定した。
【0101】
処置後、代謝的に活性な細胞のミトコンドリア還元反応により、レゾルフィンに還元されたalamarBlue(登録商標)と共に細胞をインキュベートした。この変換は、生存細胞の数に比例する。570nmでの光学密度(OD)を、マイクロプレートリーダー(VERSAmax、Molecular Devices)を用いて記録した。
【0102】
生データは、Microsoft Excel(登録商標)ソフトウェアを用いて分析した。群間比較は、不対スチューデントt検定によって行った。
【0103】
以下の表は、LPS刺激PBMCによるIL-8放出に対するHMA抽出物の効果を示す:
【0104】
【0105】
LPS(1μg/ml)によるPBMCの24時間の刺激は、IL-8の強力な放出(~12823pg/ml)を生じた。10-7Mで試験したデキサメタゾンは、明らかにLPS誘発性IL-8放出を阻害した(72%阻害)。これらの結果は期待されたものであり、アッセイを確証した。0.0137、0.041および0.123%(w/v)で試験したHMA抽出物は、IL-8放出に対し有意な効果を示さなかった。以下の表は、LPS刺激PBMCによるIL-10放出に対するHMA抽出物の効果を示す:
【0106】
【0107】
LPS(1μg/ml)によるPBMCの24時間の刺激は、IL-10(478pg/ml)の著しい放出を生じた。10-7Mで試験したデキサメタゾンは、LPS誘発性IL-10放出に対して強力な阻害効果を示した(32%阻害)。これらの結果は期待されたものであり、アッセイを確証した。0.123%(w/v)で試験したHMA抽出物は、PBMCによるIL-10放出を強く刺激した(157%刺激)。より低い濃度では、この化合物はIL-10の放出を調節しなかった。
【0108】
以下の表は、LPS刺激PBMCによるIL-12放出に対するHMA抽出物の効果を示す:
【0109】
【0110】
LPS(1μg/ml)によるPBMCの24時間の刺激は、IL-12の強力な放出(1429pg/ml)を生じ、これは、10-7Mで試験した基準化合物デキサメタゾンによって完全に抑制された(100%阻害)。これらの結果は期待されたものであり、アッセイを確証した。0.123%(w/v)で試験したHMA抽出物は、LPS誘発性IL-12放出に対して強い阻害効果を有した(93%阻害)。より低い濃度では、化合物は明らかな効果を有しなかった。
【0111】
実施例5:HMAの抗酸化能
本実施例では、HMA抽出物の効果を酸化ストレスについて評価した。より具体的には、チオバルビツール酸反応性物質(TBARS)の生成を測定することにより脂質過酸化(無細胞反応)に対するその保護効果を評価した。
【0112】
抗酸化能の定量化は以下のように行われた。
【0113】
分析するHMA抽出物の試料は、グリセロール/超純水(60/40)中5%(w/v)を含む原液から調製した。
【0114】
ホスファチジルコリンミセルを、試験化合物または基準化合物(酸化防止剤、Trolox(6-ヒドロキシ-2,5,7,8-テトラメチルクロマン-2-カルボン酸、10μM)を含むかまたは含まない(対照)ヘミン(脂質過酸化誘導剤、5μM)の存在下、37℃で1時間インキュベートした。さらなる対照条件も試験設計に含まれた:誘導剤を含まない(非活性化状態)、「干渉」対照(化合物の潜在的自家蛍光を評価するために脂質のミセルを含まない反応媒体に試験化合物を添加した)および「クエンチング」対照(試験化合物によるシグナルの潜在的な消光を直接確認するために反応の最後に添加された試験化合物)。すべての実験条件は、n=2で行った「干渉」および「クエンチング」対照を除き、n=3で行った。
【0115】
インキュベーションの終わりに、インドールの添加により脂質の酸化を停止させた。脂質過酸化後に得られたこの反応媒体を、チオバルビツール酸(TBA)、トリクロロ酢酸(TCA)およびブチルヒドロキシトルエン(BHT、反応のこの部分におけるいかなる脂質過酸化現象からも保護する強力な抗酸化剤)の混合物に添加した。次いで、クロロホルム分離ステップを用いて脂質を混合物から除去した。次いで、水相を100℃で20分間加熱することによってTBARSを生成させ、TBAによるマロンジアルデヒド(MDA脂質過酸化副産物)付加物形成を可能にした。次いで、このようにして生成されたTBARSを蛍光測定(λex540nm;λem590nm)によって評価した。
【0116】
結果は、試験化合物のTrolox当量として表される抗酸化活性を表す、TBARS当量として表される。
【0117】
生データは、Microsoft Excel(登録商標)ソフトウェアを用いて分析した。群間比較は、不対スチューデントt検定によって行った。
【0118】
以下の表は、TBARS生成に対するHMA抽出物の効果を示す:
【0119】
【0120】
ヘミン(5μM)は、TBARSの生成を顕著に刺激することによって脂質過酸化反応を大いに誘発した。ヘミンによって引き起こされる反応は、10μM(72%阻害)で試験した基準化合物Troloxによって強く阻害された。これらの結果は期待されたものであり、アッセイを確証した。
【0121】
0.0002~0.05%で試験したHMA抽出物は、TBARS生成を強く阻害し、最大効果(75%)は早くも0.0006%であった。この実施例の実験条件下で、化合物HMAは、TBARS生成を測定する脂質過酸化反応の無細胞アッセイで評価したとき、抗酸化効果を示した。
【0122】
実施例6:成人におけるHMAの抗ざ瘡特性(二重盲検)
以下の実施例の文脈において、DXは、それぞれの研究/試験の日Xを表す。28日間、1日2回使用した後、2%(w/w)のHMA抽出物を含有するエマルジョンは:
- D28の微小嚢胞数の有意な減少を特徴とする、ざ瘡病変の数の減少を誘導し(-2.3±4.0、p=0.0034)、
- 以下を特徴とするD28の病変に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- 病変数スコアの有意な改善(-0.5±1.0、p=0.0091);
- 病変視認性スコアの有意な改善(-0.8±1.7、p=0.0116);
- 病変色強度スコアの有意な改善(-0.9±1.8、p=0.0084);
- 浄化効果スコアの有意な改善(-0.9±1.5、p=0.0002);
- 以下を特徴とするD28の外観に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- しみスコアの有意な改善(1.0±1.4、p=0.0005);
- 赤みスコアの有意な改善(0.8±1.7、p=0.0181);
- 毛穴スコアの有意な改善(0.9±1.4、p=0.0006);
- 粗さスコアの有意な改善(0.9±1.5、p=0.0016);
- D28の皮脂率の有意な低下を特徴とする脂漏調節(seboregulating)効果を誘導し(-28.7±46.4、p=0.002)、
- D3(-17.8±3.1、p<.0001)、D7(-15.3±3.4、p<.0001)およびD28(-20.7±4.1、p<.0001)の皮膚微小循環の有意な減少を誘導し、
- 外観の輝きに対してはいかなる顕著な効果も誘発せず;
- 対象は、その特性および有効性を高く評価した。
【0123】
その結果、初期状態と比較して、HMA抽出物を含有する製品は、微小嚢胞数の減少および病変の臨床スコア改善(数、視認性、色強度、浄化効果)によって確認される抗ざ瘡および浄化活性を示した。本製品は、外観(しみ、赤み、毛穴および粗さ)の臨床スコアの改善を誘導し、その結果、外観の均一性が改善された。抗炎症効果は、皮膚の微小循環の減少によって確認され、皮脂率の減少は、試験製品の脂漏調節効果を特徴付けた。
【0124】
28日間、1日2回使用した後、2%のHMA抽出物を含有しない比較エマルジョンは:
- 以下を特徴とするざ瘡病変の数の減少を誘導し、:
- D28の微小嚢胞数の有意な減少(-4.5±5.4、p=0.0001);
- D28の丘疹数の有意な減少(-2.0±2.8、p=0.0002);
- D28の膿疱数の有意な減少(-0.6±0.9、p=0.0058);
- 以下を特徴とするD28の病変に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- 病変数スコアの有意な改善(-1.0±0.9、p<0.0001);
- 病変視認性スコアの有意な改善(-1.9±1.8、p<0.0001);
- 病変色強度スコアの有意な改善(-1.5±1.8、p=0.0001);
- 病変サイズスコアの有意な改善(-1.4±19、p=0.0005);
- 浄化効果スコアの有意な改善(-1.8±1.6、p<0.0001);
- 以下を特徴とするD28の外観に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- しみスコアの有意な改善(1±1.7、p<0.0034)、
- 赤みスコアの有意な改善(1.2±2.0、p=0.0036)、
- 毛穴スコアの有意な改善(1.3±1.4、p<0.0001)、
- 粗さスコアの有意な改善(1.4±2.1、p=0.0003)、
- D28の皮脂率の有意な低下を特徴とする脂漏調節効果を誘導し(-33.7±41.5、p=0.0002)、
- D3(-8.0±3.3、p=0.0196)、D7(-13.5±3.5、p=0.0003)およびD28(-16.3±4.3、p=0.0003)の皮膚微小循環の有意な減少を誘導し、
- 外観の輝きに対してはいかなる顕著な効果も誘発せず、
- 対象は、その特性および有効性を高く評価した。
【0125】
その結果、初期状態と比較して、比較製品は、微小嚢胞数、丘疹数および膿疱数の減少および病変の臨床スコア改善(数、視認性、色強度、サイズ、浄化効果)によって確認される抗ざ瘡および浄化活性を示した。本製品は、外観(しみ、赤み、毛穴および粗さ)の臨床スコアの改善を誘導し、その結果、外観の均一性が改善された。抗炎症効果は、皮膚の微小循環の減少によって確認され、皮脂率の減少は、試験製品の脂漏調節効果を特徴付けた。
【0126】
製品の比較により、比較製品の抗ざ瘡および浄化活性(丘疹数および浄化効果、病変数、視認性およびサイズに関する臨床スコアの点で)は、HMA含有製品よりも強かったことが明らかになった。
【0127】
しかしながら、HMA含有製品の抗炎症活性(D3のみ)は、比較製品よりも強かった。
【0128】
研究中に関連有害反応は観察されなかった。
【0129】
実施例7:若年者におけるHMAの抗ざ瘡特性(二重盲検)
28日間、1日2回使用した後、2%(w/v)のHMA抽出物を含有するエマルジョンは:
- 以下を特徴とするざ瘡病変の数の減少を誘導し、:
- D28の微小嚢胞数の有意な減少(-4.4±5.5、p=0.0008);
- D28の丘疹数の有意な減少(-1.5±2.9、p=0.0298);
- 以下を特徴とするD28の病変に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- 病変数スコアの有意な改善(-0.8±0.9、p=0.0014)、
- 病変視認性スコアの有意な改善(-0.9±1.3、p=0.0046)、
- 病変色強度スコアの有意な改善(-0.8±1.6、p=0.0325)、
- 病変サイズスコアの有意な改善(-0.7±1.2、p=0.0215)、
- 浄化効果スコアの有意な改善(-0.9±1.5、p=0.0143)、
- 以下を特徴とするD28の外観に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- しみスコアの有意な改善(0.8±0.9、p=0.0008)、
- 赤みスコアの有意な改善(0.7±1.3、p=0.031)、
- 毛穴スコアの有意な改善(1.3±1.5、p=0.0005)、
- 粗さスコアの有意な改善(1.1±1.4、p=0.0005)、
- 対象は、その特性および有効性を高く評価した。
【0130】
その結果、初期状態と比較して、HMA抽出物を含有する製品は、微小嚢胞数および丘疹数の減少および病変の臨床スコア改善(数、視認性、色強度、サイズ、浄化効果)によって確認される抗ざ瘡および浄化活性を示した。本製品は、外観(しみ、赤み、毛穴および粗さ)の臨床スコアの改善を誘導し、その結果、外観の均一性が改善された。
【0131】
28日間、1日2回使用した後、2%のHMA抽出物を含有しない比較エマルジョンは:
- ざ瘡病変数のいずれの顕著な変化も誘導せず、
- 以下を特徴とするD28の病変に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- 病変視認性スコアの有意な改善(-0.9±1.3、p=0.0037);
- 病変色強度スコアの有意な改善(-0.9±1.6、p=0.0161)、
- 病変サイズスコアの有意な改善(-1.4±1.7、p=0.0005)、
- 浄化効果スコアの有意な改善(-0.8±1.7、p=0.0202)、
- 以下を特徴とするD28の外観に関して皮膚状態の改善を誘導し、:
- 赤みスコアの有意な改善(0.8±1.4、p=0.0177)、
- 毛穴スコアの有意な改善(1±1.4、p=0.0063)、
- 粗さスコアの有意な改善(1±2.1、p=0.0427)、
- 対象は、その特性および有効性を高く評価した。
【0132】
その結果、初期状態と比較して、比較製品は、病変の臨床スコア改善(視認性、色強度、サイズ、浄化効果)によって確認される抗ざ瘡および浄化活性を示した。本製品は、外観(赤み、毛穴および粗さ)の臨床スコアの改善を誘導し、その結果、外観の均一性が改善された。
【0133】
製品の比較により、HMA抽出物を含有する製品の抗ざ瘡活性(微小嚢胞の点で)は、比較製品よりも強かったことが明らかになった。
【0134】
研究中に関連有害反応は観察されなかった。