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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-09
(45)【発行日】2022-02-18
(54)【発明の名称】多機能流体バーナー
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/22 20060101AFI20220210BHJP
   F23D 14/78 20060101ALI20220210BHJP
   F23D 14/84 20060101ALI20220210BHJP
【FI】
F23D14/22 C
F23D14/22 Z
F23D14/78 A
F23D14/84 Z
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020570535
(86)(22)【出願日】2019-06-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-10-14
(86)【国際出願番号】 US2019039378
(87)【国際公開番号】W WO2020013993
(87)【国際公開日】2020-01-16
【審査請求日】2020-12-17
(31)【優先権主張番号】62/696,587
(32)【優先日】2018-07-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】392032409
【氏名又は名称】プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】特許業務法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジャンパニー、メガ
(72)【発明者】
【氏名】ビーエレック、ブライアン、アール.
(72)【発明者】
【氏名】マイオーロ、ジョセフ、エー.
(72)【発明者】
【氏名】マンリー、スティーブン、エー.
(72)【発明者】
【氏名】ケイツ、ラリー、イー.
【審査官】藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/118752(WO,A1)
【文献】特開平4-273904(JP,A)
【文献】特開2001-164311(JP,A)
【文献】特開2010-96368(JP,A)
【文献】米国特許第3388862(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 14/00-14/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多機能バーナーであって、
(A)本体であって、
中心軸を有する前記本体を通る通路を有し、前記通路が、円錐収束セクションと、スロートセクションと、円錐発散セクションと、フレア状発散セクションと、を有し、これらの全てが前記中心軸と同軸であり、
前記円錐収束セクションが、開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、前記円錐発散セクションの幅が、その下流側端部に向かう方向に減少し、前記収束セクションの内面が、前記中心軸に対して一定の角度を形成し、
前記スロートセクションが、前記円錐収束セクションの前記下流側端部に封着された開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、かつ前記スロートセクションの上流側端部と下流側端部との間に一定の直径Dを有し、
前記円錐発散セクションが、前記スロートセクションの前記下流側端部に封着された開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、前記円錐発散セクションの幅が、その下流側端部に向かう方向に増加し、前記円錐発散セクションの内面が、前記中心軸に対して一定の角度を形成し、
前記フレア状発散セクションが、前記円錐発散セクションの前記下流側端部に封着された開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、前記フレア状発散セクションの幅が、その下流側端部に向かう方向に増加し、前記中心軸と前記フレア状発散セクションの前記内面のある点の接線との角度が、前記フレア状発散セクションの前記上流側端部から前記点までの距離の増加と共に増加し、前記中心軸を含む断面では、前記フレア状発散セクションの前記内面が、D/4~3Dである半径Rの円形のセクションであり、
前記スロートセクションの前記下流側端部から前記フレア状発散セクションの前記下流側端部までの軸方向距離Lが、D~4Dである、本体と、
(B)前記バーナーの前記本体内の1つ以上のバイアスガス通路であって、各々が、前記スロートセクション又は前記円錐発散セクション内の下流側バイアスガス開口部で終端し、前記下流側バイアスガス開口部の軸が前記中心軸に対して実質的に垂直であり、各下流側バイアスガス開口部が、直径dを有し、各下流側バイアスガス開口部が、前記スロートセクションの前記下流側端部が前記円錐発散セクションの前記上流側端部に封着されている点の3d/4上流~d/4下流の範囲内の点で、前記スロートセクション又は前記円錐発散セクション内で開口し、各バイアスガス通路が、バイアスガスの供給源に接続することができる入口を有する、1つ以上のバイアスガス通路と、
(C)前記中心軸に対して垂直な平面内に存在し、かつ前記フレア状発散セクションの前記下流側端部を取り囲み、それに封着されている、環状ポート面であって、
4~20個の第1のポートが、前記環状ポート面内にあり、前記第1のポートの軸が前記中心軸に平行であり、前記第1のポートが、前記バーナーの前記本体内の第1の通路によって、気体燃料を前記バーナーの外側から供給することができる1つ以上の入口に接続され、
4~20個の第2のポートが、前記環状ポート面内にあり、前記第のポートの軸が前記中心軸に平行であり、前記第2のポートが、前記バーナーの前記本体内の第2の通路によって、気体酸化剤を前記バーナーの外側から供給することができる1つ以上の入口に接続され、前記第1及び第2の通路が互いに分離されており、
前記第1のポートが、前記通路の前記中心軸から実質的に均一に離されて、前記ポート面内に実質的に均等に位置付けられ、前記第2のポートが、前記通路の前記中心軸から実質的に均一に離されて、前記ポート面内に実質的に均等に位置付けられている、環状ポート面と、
(D)火炎カラーであって、前記中心軸を取り囲み、かつそれと同軸であり、(i)前記中心軸から前記第1及び第2のポートまでの距離よりも前記中心軸から離れた前記ポート面に封着されている、上流側端部と、(ii)開口下流側端部であって、その直径が前記火炎カラーの上流側端部の直径よりも大きく、かつ前記開口下流側端部が、前記火炎カラーの前記開口下流側端部を横断する距離の少なくとも5%である、前記ポート面から下流側の距離に位置付けられている、開口下流側端部と、(iii)前記中心軸に面し、かつ前記上流側端部から前記下流側端部まで延在する露出面であって、
前記露出面が、バイアスガス開口部の数に等しい数の1つ以上の湾曲領域を含み、各湾曲領域が、前記火炎カラーの前記下流側端部に向かって外方へ開口する、異なる円錐体の表面に存在し、各円錐体の軸が、前記中心軸と、前記バイアスガス開口部のうちの異なる1つの前記軸との平面内に存在し、かつ前記スロートセクションの前記下流側端部の前記中心軸から、前記関連付けられたバイアスガス開口部の位置の反対側の前記円錐発散セクションの前記内面に平行な方向に延在する、露出面と、(iv)冷却液が流れて、前記バーナーで生じる燃焼によって発生する熱を吸収することができる、前記火炎カラー内の通路と、を有する、火炎カラーと、
(E)気体酸化剤を前記本体の中へ供給し、前記中心軸に沿って前記円錐収束セクションの中へ供給することができる、前記円錐収束セクション内の又は前記円錐収束セクションの上流の前記本体内の出口であって、前記出口が、前記バーナーの前記本体内の通路によって、前記気体酸化剤を前記バーナーの外側から供給することができる入口に接続されている、出口と、を備える、多機能バーナー。
【請求項2】
前記収束セクションの前記内面が、前記中心軸に対して2度~30度の一定の角度を形成している、請求項1に記載の多機能バーナー。
【請求項3】
前記円錐発散セクションの前記内面が、前記中心軸に対して2度~15度の一定の角度を形成している、請求項1に記載の多機能バーナー。
【請求項4】
前記第1のポート及び前記第2のポートが、前記通路の前記中心軸から実質的に均一に離されて、前記ポート面内で互いに交互に位置付けられている、請求項1に記載の多機能バーナー。
【請求項5】
火炎カラーの開口下流側端部であって、前記開口下流側端部の直径が前記火炎カラーの上流側端部の直径よりも大きく、かつ前記開口下流側端部が、前記火炎カラーの前記開口下流側端部を横断する距離の少なくとも5%である前記ポート面から下流側のある距離に位置付けられている、火炎カラーの開口下流側端部、請求項1に記載の多機能バーナー。
【請求項6】
前記フレア状発散セクションの前記内面が、D/2~3Dである半径Rの円形のセクションである、請求項1に記載の多機能バーナー。
【請求項7】
前記スロートセクションの前記下流側端部から前記フレア状発散セクションの前記下流側端部までの前記軸方向距離Lが、D~2Dである、請求項1に記載の多機能バーナー。
【請求項8】
溶融容器内の材料を処理する方法であって、
(A)請求項1に記載のバーナーの前記円錐収束セクションの中へ、前記バイアスガス開口部を超えて、前記バーナーの前記火炎カラーの中へ気体酸化剤を供給し、前記バーナーの前記第2のポートから前記火炎カラーの中へ気体燃料を供給し、前記バーナーの前記第1のポートから前記火炎カラーの中へ気体酸化剤を供給し、前記燃料及び前記気体酸化剤を前記フレームカラー内で燃焼させて、前記バーナーの前記本体から軸に沿って前記火炎カラーの前記開口端部を超えて現れる火炎を形成することと、
(B)前記火炎を、溶融容器内の材料と、前記材料の第1の表面において接触させて、前記火炎で前記材料を加熱することと、
(C)バイアスガス開口部の前記下流側端部からバイアスガスを断続的に供給し、前記バイアスガスを、前記開口部を超える前記気体酸化剤と接触させて、前記酸化剤の軸を変化させ、それによって、前記火炎の前記軸を、前記バイアスガスで別の軸に変更することと、前記火炎を、その軸が変更されたときに、前記溶融容器内の前記材料と接触させて、前記火炎で前記材料を加熱することと、
前記材料が完全に溶融するまでステップ(C)を繰り返すことと、
次いで、
(E)前記バイアスガスを供給することを停止することと、
(F)前記通路内からの気体酸化剤のストリームを前記火炎カラーから超音速で噴射して、前記溶融材料の前記表面を貫通させ、一方で、前記第1のポートから燃料を放出し、前記第2のポートから気体酸化剤を放出し、そして、前記燃料及び気体酸化剤を燃焼させて、気体酸化剤の前記ストリームの周囲に火炎エンベロープを確立することと、を含む、方法。
【請求項9】
ステップ(F)で供給されるガスの前記ストリームが、酸素を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
ステップ(F)で供給されるガスの前記ストリームが、窒素を含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
ステップ(F)で供給されるガスの前記ストリームが、アルゴンを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
ステップ(F)で供給されるガスの前記ストリームが、二酸化炭素を含む、請求項8に記載の方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクラップ金属などの固体材料を溶融させるための高温を確立して利用するために有用であるバーナーなどの装置に関する。
【背景技術】
【0002】
鉄及び鋼を生産する際に使用される電気アーク炉、並びに他の炉などの高温産業用機器の動作は、しばしば、スクラップ金属などの固体材料を溶融させることを必要とする。このような動作は、相当量のエネルギーを消費するので、そのような動作の効率を向上させることに関心が集まっている。本発明は、固体材料を溶融させる際の、更に、その後の鋼を生産するための溶融材料の処理における利点を提供する。
【発明の概要】
【0003】
本発明の一態様は、多機能バーナーであり、多機能バーナーは、
(A)本体であって、
中心軸を有する本体を通る通路であって、通路が、円錐収束セクションと、スロートセクションと、円錐発散セクションと、フレア状発散セクションと、を有し、これらの全てが中心軸と同軸であり、
円錐収束セクションが、開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、円錐発散セクションの幅が、その下流側端部に向かう方向に減少し、収束セクションの内面が、中心軸に対して一定の角度、好ましくは2度~30度の角度を形成し、
スロートセクションが、円錐収束セクションの下流側端部に封着されている開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、かつその上流側端部と下流側端部との間に一定の直径Dを有し、
円錐発散セクションが、スロートセクションの下流側端部に対して封着されている開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、円錐発散セクションの幅が、その下流側端部に向かう方向に増加し、円錐発散セクションの内面が、中心軸に対して一定の角度、好ましくは2度~15度の角度を形成し、
フレア状発散セクションが、円錐発散セクションの下流側端部に封着されている開口上流側端部と、開口下流側端部と、を有し、フレア状発散セクションの幅が、その下流側端部に向かう方向に増加し、中心軸とフレア状発散セクションの内面のある点の接線との角度が、フレア状発散セクションの上流側端部からその点までの距離の増加と共に増加し、中心軸を含む断面では、フレア状発散セクションの内面が、D/4~3Dである半径Rの円形のセクションであり、
スロートセクションの下流側端部からフレア状発散セクションの下流側端部までの軸方向距離Lが、D~4Dである、本体と、
(B)バーナーの本体内の1つ以上のバイアスガス(biasing gas)通路であって、各々が、スロートセクション又は円錐発散セクション内の下流側バイアスガス開口部で終端し、下流側バイアスガス開口部の軸が中心軸に対して実質的に垂直であり、各下流側バイアスガス開口部が、直径dを有し、各下流側バイアスガス開口部は、スロートセクションの下流側端部が円錐発散セクションの上流側端部に封着されている点の3d/4上流~d/4下流の範囲内の点で、スロートセクション又は円錐発散セクション内で開口し、各バイアスガス通路が、バイアスガスの供給源に接続することができる入口を有する、1つ以上のバイアスガス通路と、
(C)中心軸に対して垂直な平面内に存在し、かつフレア状発散セクションの下流側端部を取り囲み、それに封着されている、環状ポート面であって、
4~20個の第1のポートが、環状ポート面内にあり、第1のポートの軸が中心軸に平行であり、第1のポートが、バーナーの本体内の第1の通路によって、気体燃料をバーナーの外側から供給することができる1つ以上の入口に接続され、
4~20個の第2のポートが、環状ポート面内にあり、第2のポートの軸が中心軸に平行であり、第2のポートが、バーナーの本体内の第2の通路によって、気体酸化剤をバーナーの外側から供給することができる1つ以上の入口に接続され、第1及び第2の通路が互いに分離されており、
第1のポートが、通路の中心軸から実質的に均一に離されて、ポート面内に実質的に均等に位置付けられ、第2のポートが、通路の中心軸から実質的に均一に離されて、ポート面内に実質的に均等に位置付けられている、環状ポート面と、
(D)火炎カラーであって、中心軸を取り囲み、かつそれと同軸であり、また、(i)中心軸から第1及び第2のポートまでの距離よりも中心軸から離れているポート面に封着されている、上流側端部と、(ii)開口下流側端部であって、開口下流側端部の直径が火炎カラーの上流側端部の直径よりも大きく、かつ開口下流側端部が、火炎カラーの開口下流側端部を横断する距離の少なくとも5%である、ポート面から下流側のある距離に位置付けられている、開口下流側端部と、(iii)中心軸に面し、かつ上流側端部から下流側端部まで延在する露出面であって、
露出面が、バイアスガス開口部の数に等しい数の1つ以上の湾曲領域を含み、各湾曲領域が、火炎カラーの下流側端部に向かって外方へ開く、異なる円錐体の表面に存在し、各円錐体の軸が、中心軸及びバイアスガス開口部のうちの異なる1つの軸の平面内に存在し、かつスロートセクションの下流側端部の中心軸から、関連付けられたバイアスガス開口部の位置の反対側の円錐発散セクションの内面に平行な方向に延在する、露出面と、(iv)冷却液が流れて、バーナーで生じる燃焼によって発生する熱を吸収することができる、火炎カラー内の通路と、を有する、火炎カラーと、
(E)気体酸化剤を本体の中へ、中心軸に沿って円錐収束セクションの中へ供給することができる、円錐収束セクション内の又は円錐収束セクションの上流の本体内の出口であって、当該出口が、バーナーの本体内の通路によって、気体酸化剤をバーナーの外側から供給することができる入口に接続されている、出口と、を備える。
【0004】
本発明の別の態様は、溶融容器材料を処理する方法であり、方法は、
(A)上述したバーナーの円錐収束セクションの中へ、バイアスガス開口部を通り越して、火炎カラーの中へ気体酸化剤を供給し、バーナーの当該第2のポートから火炎カラーの中へ気体酸化剤を供給し、バーナーの第1のポートから火炎カラーの中へ気体燃料を供給し、そして、当該酸化剤及び当該燃料をフレームカラー内で燃焼させて、バーナーの本体から軸に沿って火炎カラーの開口端部を超えて現れる火炎を形成することと、
(B)火炎を、材料の第1の表面の溶融容器内の材料と接触させて、その火炎で材料を加熱することと、
(C)バイアスガス開口部の下流側端部からバイアスガスを断続的に供給して、バイアスガス開口部を超えて流れる気体酸化剤に接触させ、それによって、火炎の軸を、バイアスガスで別の軸に変更することと、火炎を、その軸が変更されたときに、溶融容器内の材料と接触させて、その火炎で材料を加熱することと、
材料が完全に溶融するまでステップ(C)を繰り返すことと、
次いで、
(E)バイアスガスを供給することを停止することと、
(F)通路内からの気体酸化剤のストリームを火炎カラーから超音速で噴射して、溶融材料の表面を貫通させ、一方で、第1のポートから燃料を放出し、第2のポートから気体酸化剤を放出し、そして、当該燃料及び気体酸化剤を燃焼させて、気体酸化剤のストリームの周囲に火炎エンベロープを確立することと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本発明のバーナーの斜視図である。
図2】本発明によるバーナーの断面図である。
図3】本発明によるバーナーの下流側端部の平面図である。
図4】本発明の一実施形態の一部分の斜視図である。
図5A】バーナーの異なる作動モードにおける、本発明によるバーナーの一部分の断面図である。
図5B】バーナーの異なる作動モードにおける、本発明によるバーナーの一部分の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
最初に図1を参照すると、バーナー1の外観が示されている。バーナー1は、外側ハウジング2を含み、図1にはその外面が現れている。外側ハウジング2は、冷却水がバーナーの火炎カラー19内の内側通路4の中へ流れることができる、入口ライン3Aを含む(図2に関して本明細書で更に説明する)。外側ハウジング2はまた、冷却水が内側通路4から出る、出口ライン3Bも含む。
【0007】
バーナー1はまた、本明細書で説明するように、ポート21から放出した後に燃焼させる燃料をバーナー1の中へ供給するために、5で表される供給ラインと、本明細書で説明するように、ポート22から放出した後にポート21から放出した燃料と共に燃焼させる気体酸化剤をバーナー1の中へ供給するために、6で表される別個の供給ラインと、を含む。
【0008】
バーナー1はまた、気体酸化剤を中央通路13の中へ供給するために、8で表される供給ラインも含む。
【0009】
使用中に、供給ライン5は、メタン、プロパン、ブタン、又は天然ガスなどの好ましくは気体可燃性炭化水素である燃料源に接続することができ、ライン8は、空気、22容積%~75容積%の酸素含有量を有する酸素富化空気、又は少なくとも90容積%及び好ましくは少なくとも95容積%の酸素含有量を有するより高純度の酸素であり得る、気体酸化剤の供給源に接続することができる。ライン5、6、及び8への接続は、各々が、流れを可能にするために、又は流れを遮断するために、及び流速を制御するために、弁などの好適な従来の制御部を含む。
【0010】
図1に現れる要素17B、18、19B、19C、及び19Dは、図2及び図3に関して本明細書で説明する。
【0011】
次に図2を参照すると、本発明のバーナーの一実施形態の断面が示されている。
【0012】
バーナー1は、上述した外側ハウジング2を含む。示されているバーナーは、バーナー本体11を含み、その外面10Bは、外側ハウジング2の内面10Aに接触する。バーナーの製作を容易にするために、内側本体11及び外側ハウジング2を別個に作成し、次いで、内側本体11を外側ハウジング2の中へ挿入することによってバーナーを組み立てて、表面10A及び10Bを十分に接触させて、内側本体11から、概して外側ハウジング2の火炎カラーセクション19に提供される通路4内の冷却水への良好な熱伝達を確実にしてもよい。あるいは、バーナー1は、それがバーナー本体を構成する1つの単一片となるように構築することができる。バーナー1は、典型的に、炉又は製鋼容器の壁を通して挿入され、開口端部が、炉又は容器の内部に面する。上述した2つのセクションでバーナー1を製作することは、内側本体11と共に外側ハウジング2から成るバーナーを挿入した後に、内側本体11が摩耗又は損傷したときに、バーナー1全体を炉又は容器の壁の設置から取り外す必要なく、簡単に、内側本体を外側ハウジング2内から取り外して、新しい内側本体11を挿入することができるという点で好都合である。
【0013】
バーナーの本体は、本体11の閉鎖端部20から火炎カラー19の開口下流側端部19Cまで延在する、通路13を含む。通路13は、好ましくは単一の中心軸12を中心とする。気体酸化剤のための上述したライン8は、好ましくは軸12と同軸である出口8Aで終端する。出口8Aは、好ましくは円錐収束セクション14内の、又はその上流の通路13内に位置付けられる。
【0014】
円錐収束セクション14は、上流側端部14Aと、下流側端部14Cと、を含む。収束円錐部分の内面14Bは、中心軸12に対して一定の角度、好ましくは2~30度の角度を形成するべきである(すなわち、当該角度は、平面と収束セクション14によって形成される円錐とが交差する線が延在して軸12と交差する場合に、軸12が存在する平面に形成される角度である)。
【0015】
円錐収束セクション14の下流側端部14Cは、スロートセクション15の上流側端部15Aに封着されている。(「封着される」とは、本明細書で、セクションが互いに接続され、よって、流体は、セクションの間の接続部を通って通路13から出ることができず、あるセクションから次へと軸方向にのみ通過することができることを意味する)。スロートセクション15は、スロートセクション15からその下流側端部15Bの範囲全体を通して一定の直径Dを有する。スロートセクション15は、好ましくは軸方向長さを有するが、スロートセクションはまた、円錐収束セクションの下流側端部14Cと、円錐発散セクション16の上流側端部16Aとの間に直接接合部も含み得る。
【0016】
スロートセクションの下流側端部15Bは、円錐発散セクション16の上流側端部16Aに封着されている。円錐発散セクション16の内面16Bは、下流側端部16Cまで、中心軸12に対して一定の角度、好ましくは2~15度の角度で延在する。1つ以上のバイアスガス開口部23Aが本体11内に存在し、各々が直径「d」を有し、かつ各々が、スロートセクション15内に、又は円錐発散セクション16内に、かつ好ましくは下流側端部16A及び上流側端部15Cの交差部に位置するか、又はその交差部の上流側(3d/4)からその交差部の下流側(d/4)までよりも、その交差部から離れていない。各バイアスガス開口部23Aの軸は、中心軸12に対して垂直であるか、又は中心軸12に対して実質的に垂直(すなわち、垂直から15度以下)である。バイアスガス開口部23Aは、好適な弁及び制御部を通して、本体11内に存在するバイアスガス通路23に接続され、また、バイアスガスの外部供給源に接続することができる(バイアスガスは、本明細書で定義される気体燃料であり得るか、又は窒素、アルゴン、若しくは二酸化炭素などの別のガスであり得るが、好ましくは本明細書で定義される気体酸化剤である)。
【0017】
2つ以上のバイアスガス開口部23Aが存在する場合、それらは全てが、互いに離間されて、好ましくは中心軸12の周囲に対称的に離間されて、好ましくは、中心軸12に対して垂直である同じ平面内の位置に提供される。例えば、2つの開口部23Aが存在する場合、それらは、好ましくは180度間隔であるが、それらは、互いに30度~180度の角度で離間させることができる。3つの開口部23Aが存在する場合、各々は、好ましくはその最も近い開口部から120度離間するが、それらは、互いに30度~180度の角度で離間させることができる。4つの開口部23Aが存在する場合、各々は、好ましくはしの最も近い開口部から90度離間するが、それらは、互いに30度~180度の角度で離間させることができる。バイアスガス開口部23Aの間隔は、火炎30(図5A及び5Bを参照されたい)を指向させることが可能である、複数の異なる軸方向に従って選択される。
【0018】
円錐発散セクション16の下流側端部16Cは、フレア状発散セクション17の上流側端部17Aに封着されている。フレア状発散セクション17の内面17Bは、下流側端部17Cまで延在する。「フレア状」とは、図2によって示唆されるように、内面17Bが湾曲状になっていることを意味し、よって、中心軸12と内面17B上の点の接線との角度が、フレア状発散セクションの上流側端部17Aからその点までの距離の増加と共に増加する。より具体的には、中心軸12が存在する任意の平面で、その平面と表面17Bとの交差によって形成される線は、その半径Rが(D/4)~3Dである、好ましくはD/2~3D(すなわち、Dの4分の1、又はDの2分の1、最大でDの3倍)である円形のセクションである。
【0019】
図2はまた、距離Lも表し、この距離は、スロートセクション15の下流側端部15Bからフレア状発散セクション17の下流側端部17Cまでの、軸方向の(すなわち、軸12に平行である)距離である。本発明では、Lが、D~2D、更には最大4D(すなわち、D~Dの2倍、又は最大4倍)の範囲の値である実施形態において適切な結果を達成すると結論された。
【0020】
フレア状発散セクション17の下流側端部17Cは、ポート表面18に封着され、このポート表面は、フレア状発散セクション17の端部で開口部を取り囲む環状の円形であり、また、中心軸12に対して垂直である平面内に存在する。表面17Bは、いかなる不連続部も伴うことなく、ポート表面18と滑らかに合流する交差部まで外方に広がり得るか、又は下流側端部17Cが、ある角度又は隅部でポート表面18と交差し得る。
【0021】
図1図2、及び図3から分かるように、多数のポート21及び22が、ポート表面18の頂面で開口している。各ポート21及び22の軸は、中心軸12に平行である。好ましくは4~20個の第1のポート21が存在し、これらは、好適な導管及び制御部を通して燃料供給ライン5に接続される。第1のポート21の数は、好ましくは6~12個、より好ましくは8~10個である。好ましくは4~20個の第2のポート22が存在し、これらは、好適な導管及び制御部を通して酸化剤供給ライン6に接続される。第1のポート22の数は、好ましくは6~12個、より好ましくは8~10個である。ポート21及び22は、各々が、共にポートからの酸化剤及び燃料の流れが安定した火炎を形成するような直径であるべきである。実際には、ポートは、バーナーの全体的なサイズ及びポートを通る流速に依存して、典型的に、直径1/4インチ~1インチである。ポート21は、中心軸12から相対的に均一に(好ましくは円形に)離れて、ポート表面18の周囲に実質的に均等に位置付けられる。ポート22もまた、中心軸12から相対的に均一に(好ましくは円形に)離されて、ポート表面18の周囲に実質的に均等に位置付けられるべきである。ポート21及び22は、全てを同じ円上に存在させることができ、その場合、ポートは、2つのポート22の間に1つのポート21が常に存在し、2つのポート21の間に1つのポート22が常に存在し、かつ各ポート21及び22が中心軸12から相対的に均一に離れるように、好ましくは互いに交互する。代替的に、ポート21が、第1の直径の円上に存在し得、ポート22が、第1の直径よりも大きい又は小さい第2の直径の円上に存在し得る。そのような構造では、ポート21及び22は、好ましくは千鳥状であるべきであり、これは、中心軸から第1のポートまでの半径が、常に2つの異なる第2のポートまでの半径の間にある、その逆もまた同じであることを意味する。別の代替例では、ポート21及び22の対は、中心軸から同じ半径上に存在し得る。
【0022】
本明細書で使用するときに、各ポートの中心を通る中心軸12からの隣接する半径の各対の間の角度が各々(360/N)の5度以内である場合に、ポートは、中心軸12に「実質的に均等に」位置付けられ、ここで、Nは、ポートの数であり、ポートはまた、隣接する半径の対ごとの間の角度が(360/N)の1度以内にある場合に、中心軸12の周囲に「均等に」位置付けられる。例えば、12個のポートが存在する場合、ポートは、隣接する半径の各対の間の角度が25度~35度である場合に、中心軸12の周囲に実質的に均等に位置付けられるとみなされ、そのような角度の各々が29~31度である場合に、均等に位置付けられるとみなされる。
【0023】
本明細書で使用するときに、ポートが中心軸12から「比較的均一に離れている」とは、その中心が中心軸12に最も近いポートを参照して、群内の他のポートのいずれも、その中心が中心軸上にあり、かつ、その半径がその基準ポートの最外縁部までの距離である、円の完全に外側にないことを意味し、一群のポートは、その基準ポートを参照して、群内の他のポートのいかなる部分も、その中心が中心軸上にあり、かつ、その半径が基準ポートの最外縁部までの距離である、円の外側にない場合に、中心軸12から「実質的に均一に離れている」。
【0024】
火炎カラー19は、フレア状発散セクション17の開口端部を取り囲み、かつ中心軸12と同軸である。火炎カラー19は、中心軸12からポート21及び22までの距離よりも中心軸12から離れている位置でポート表面18に封着されている、上流側端部19Aを有する。火炎カラー19は、下流側端部19Cを有し、下流側端部19Cの直径は、火炎カラー19の上流側端部19Aの直径よりも大きい。下流側端部19Cは、火炎カラー開口端部19Cを横断する距離の少なくとも5%(好ましくは少なくとも15%、より好ましくは少なくとも25%)である、ポート表面18から下流側の距離に位置付けられる。
【0025】
火炎カラー19は、火炎カラー内に通路4を含み、この通路を通して冷却水(又は他の冷却剤)を流して、バーナーで生じる燃焼によって発生した熱を吸収し、かつ火炎が指向される炉から生じる熱を吸収することができる。
【0026】
火炎カラー19はまた、中心軸12に面し、上流側端部19Aから下流側端部19Cまで延在する、露出面19Bも有する。露出面19Bは、単に円錐又はフレア状の形状ではなく、むしろ、動作的な利点を提供する、これまで知られていない、1つ以上の特殊湾曲領域を含む。これらの特殊湾曲領域の数は、バーナーのバイアスガス開口部23Aの数に等しくするべきである。
【0027】
各湾曲領域は、火炎カラー19の下流側端部19Cに向かって外方へ開口する、異なる円錐体の表面に存在する。各異なる円錐の軸は、複数の特徴を有し、すなわち、中心軸12及びバイアスガス開口部23Aのうちの異なる1つの軸の両方が存在する同じ平面内に存在し、かつスロートセクション15の下流側端部15Bの中心軸12から、関連付けられたバイアスガス開口部23Aの位置の反対側の円錐発散セクション16の内面16Bに平行な方向に延在する。すなわち、そのような異なる各円錐の軸は、その円錐及びその軸と関連付けられたバイアスガス開口部の反対側にある(「離れている」)バーナー側にある。
【0028】
図3及び図4は、3つのバイアスガス開口部を有するバーナーで使用される、3つのそのような領域を有する火炎カラー内のこれらの特殊湾曲領域を例示する。図から分かるように、各特殊湾曲領域は、リッジ19Dによって境界される。所与の一対の隣接するリッジ19Dの間で、各円錐の表面が接触し、表面19Bの独特な特殊湾曲領域を画定し、一方で、一対の隣接するリッジの外側のその円錐の残部は、いかなる表面19Bにも接触せず、表面19Bの任意の他の一部分を画定しない。
【0029】
図5A及び5Bは、火炎カラー表面19Bの特殊湾曲領域と、本明細書で更に説明するように発生させ、軸方向に偏向させる火炎との関係を例示する。バイアスガス開口部からいかなるバイアスガスも放出されていない場合、ポート21から供給される燃料、出口8Aから供給される酸化剤のストリーム7、及びポート22から供給される酸化剤の燃焼によって形成される火炎は、バーナー1から軸12に沿って、軸12と略同軸かつ平行に延在する。火炎は、バーナーから離れて拡大する略円錐形状になる。そのような火炎は、図5Aで火炎30として表されている。
【0030】
火炎30の軸が、軸12に対して同軸又は平行から、(開口部23Aを超えて流れる酸化剤のストリーム7を偏向させるために、本明細書で更に説明するバイアスガス開口部23Aからのバイアスガスの放出などによって)新しい軸方向アライメント31に変更された場合、ストリーム7は、表面16Bに沿って通過し、表面17Bに追従しやすくなり(いわゆるコアンダ効果を呈し)、そして、(図5Bに示すように)方向7Aの周囲の火炎カラー19において略円錐形状に拡大する火炎30として、燃料によってポート21からの燃料と共に燃焼する。火炎が略円錐形状に拡大するこの傾向は、火炎の一部分を、本明細書で説明する円錐部分を形成する表面19Bの特殊湾曲部分に接触させる。表面19Bの特殊湾曲部分を提供することは、火炎カラー及びポート面18を、火炎からの過剰な熱から、又は火炎が指向される炉から保護することを含む、利点を提供する。
【0031】
本発明による動作中には、気体酸化剤のストリーム7が出口8Aからバーナー1の中へ供給され、気体酸化剤がポート22から火炎カラー19の中へ供給され、燃料がポート21から火炎カラー19の中へ供給され、ポート面からの燃料並びにポート面及び出口8Aの両方からの酸化剤が点火され、燃焼して、火炎を形成する。火炎は、火炎カラー19内の通路13から火炎カラーの開口端部まで延在する。
【0032】
上で述べたように、バイアスガスがバイアスガス開口部23Aのいずれからも放出されていない場合、火炎は、中心軸12に平行又は同軸にバーナーの開口端部から現れる。
【0033】
断続的に、バイアスガスが、気体酸化剤のストリーム7がバイアスガス開口部を通過するときにストリームに衝突するのに十分な速度で、1つ以上のバイアスガス開口部23Aから放出される。この衝突は、酸化剤ストリームの軸を、(軸12に平行又は同軸であるか、すでに軸12に対して角度であるかにかかわらず)その軸方向から別の軸方向7Aに変化させる。燃料と、偏向させたストリーム7A中の酸化剤と、ポート22からの酸化剤との燃焼によって形成される火炎30は、依然としてバーナー1の開口端部から現れるが、異なる軸方向である。2つ以上のバイアスガス開口部が存在する場合、バイアスガスを1つのバイアスガス開口部から、次いで異なるバイアスガス開口部から、又はバイアス開口部の各々から放出することが可能であり、よって、火炎の軸方向が、軸12に平行ではないある方向から、同じく軸12に平行でない別の方向に変更される。その場合、軸12に平行である火炎軸方向は、簡単に、火炎を指向することができる更に別の軸方向であることに留意されたい。したがって、軸方向の任意の所望の配列において、そのうちの1つが軸12と平行であり得る多くの異なる方向の各々に火炎の軸方向を変化させることが可能である。
【0034】
火炎30の軸方向を変化させるこの能力は、製鋼炉内のスクラップ金属などの固体材料を溶融させる際に利用することができる。例えば、火炎を材料の特定の領域に指向し、次いで、火炎の軸方向を変化させて、材料の異なる領域に接触させることができる。次いで、軸方向を第3の方向に再度変更させて、火炎を材料の第3の領域と接触させること、又は以前の方向に戻して、以前に加熱した領域を加熱し続けること、などを行うことができる。ある領域の材料が部分的又は完全に溶融するまで、火炎をその材料の領域と接触させ続け、次いで、火炎の軸方向を変化させて、部分的又は完全に溶融するまでそこにある材料を加熱し、次いで、更に別の材料領域に移動させて、部分的又は完全に材料を溶融させる、などを行うことが好ましい。しかしながら、これらのステップのいずれかにおいて、いかなる材料も溶融させない様態で動作させることを望む場合は、そのように材料を加熱するために火炎が使用され得る。
【0035】
本発明の好ましい実装形態は、製鋼炉内のスクラップ金属などの供給材料を溶融させることである。任意の実装形態であるが、特に製鋼炉では、行われる追加の工程が存在する。すなわち、材料が完全に溶融したときに、出口8Aからの酸化剤の流れは継続させるが、現時点ではより高速度であり、この高速度は、この酸化剤ストリームが火炎カラー19の開口端部から超音速で現れるのに十分である。この時点で、ポート21及び22からの燃料及び酸化剤の供給を継続し、燃焼させて、火炎カラー19の開口端部から現れる酸化剤ストリームの周囲に火炎シュラウドを形成する。酸化剤ストリームの速度は、酸化剤ストリームが炉内の溶融金属の表面に到達し、溶融金属を貫通するのに十分な高さでなければならない。火炎シュラウドは、この酸化剤ストリームを安定させる。
【0036】
実施例
以下の表は、特定の炉のために設計された1つのバーナーに関するサンプル動作条件を含む。所与のバーナーで使用される実際の速度が、全体的な加熱要件に依存する場合であっても、本発明によるバーナーで使用される速度は、200~1000fps(フィート/秒)の範囲のままである。400fpsのO2ポート22の最低速度及び650fpsの天然ガスポート21の最低速度が、電気アーク炉の理想的な動作に有用であることを見出した。
【0037】
【表1】

図1
図2
図3
図4
図5A
図5B