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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-10
(45)【発行日】2022-02-21
(54)【発明の名称】振動乾燥装置
(51)【国際特許分類】
   F26B 21/00 20060101AFI20220214BHJP
   F26B 3/092 20060101ALI20220214BHJP
   F26B 17/26 20060101ALI20220214BHJP
【FI】
F26B21/00 B
F26B3/092
F26B17/26
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2018005644
(22)【出願日】2018-01-17
(65)【公開番号】P2019124408
(43)【公開日】2019-07-25
【審査請求日】2020-11-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000002059
【氏名又は名称】シンフォニアテクノロジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】特許業務法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】若林 宏毅
【審査官】渡邉 聡
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-075745(JP,A)
【文献】特開2001-009834(JP,A)
【文献】実開昭56-040395(JP,U)
【文献】特開2000-227241(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 21/00
F26B 3/092
F26B 17/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
厚さ方向に通気可能であって、載置された材料を振動により搬送する整流板と、
前記整流板の下方に位置する給気室と、
前記給気室に気体を供給するための給気手段と、を備え、
前記給気手段は、前記給気室が区画される壁部を貫通する気体入口部と、この気体入口部に対して着脱可能であって、前記給気室の外側から内側へと挿入された筒状の導流部とを備え、
前記導流部は、前記気体入口部の内周に沿って延びる側面部と、軸方向における内側端に位置する端面部と、を有し、前記側面部と前記端面部には複数の通気孔が貫通しており、
前記端面部は、前記側面部の前記内側端の開口を塞ぐ平面であって、前記軸方向に対して交差する平面を有する、振動乾燥装置。
【請求項2】
前記気体入口部は前記給気室が区画される側壁に位置し、
前記導流部における前記側面部には、周方向に沿って前記複数の通気孔が形成されており、
前記側面部のうち上部で、前記複数の通気孔の各々から周方向に延長した領域において、通気孔が形成されていない非通気部を備える、請求項1に記載の振動乾燥装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材料を振動によって搬送しながら乾燥させる振動乾燥装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の振動乾燥装置として特許文献1に記載のものがある。これは、例えば粉粒体状である材料が搬送される整流板と、その下方の箱状に形成された給気室内部に気体を供給して整流板に設けられた多数の開口孔を通過させる給気手段とを備え、搬送中の材料に気体を供給して乾燥を行う振動乾燥装置であって、給気室の幅方向に供給される気体の流れを変える仕切板を有した構成とされている。
【0003】
特許文献1の記載によると、前記構成によれば、気体の一部が仕切板によって流れを変えるので、給気室の壁面に当たって吹き上がる気体の流量が減少し、前記壁面近くの整流板の開口孔を通過する気体の流速は大きくならない。そのため、前記壁面近くの材料は気体によって押し動かされず、給気室の幅方向での材料の偏りが軽減され、材料の流動化および乾燥を均一にできるとのことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2017-75745号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、材料の個々の大きさや材料の比重に応じて、整流板の開口孔を通過する気体の流れを変えるため、仕切板の給気室における設置角度を変更するような調整が必要になることがある。また、振動乾燥装置は例えば粉粒体状である材料を搬送するため、材料が搬送中に削れて生じた破片や粉末が給気室内に落下する。このため、装置内部の清掃が必要になることがある。
【0006】
しかし、特許文献1に記載の振動乾燥装置では、仕切板が給気室内部に設置されているため、調整または清掃等のメンテナンス時には、整流板や振動乾燥装置自体のカバーを取り外さないと仕切板にアクセスできなかった。しかしながら、振動乾燥装置では長手方向が数m~数十mとされた大型のものも存在するので、メンテナンス時の負担が大きいとの問題があった。ただし、この問題に対処するに際し、振動乾燥装置の基本的な機能である、整流板に対する均一な給気は保たれる必要がある。
【0007】
そこで本発明は、整流板に対する均一な給気は保ちつつ、メンテナンス時に整流板を取り外す必要がなくメンテナンス性が良好な振動乾燥装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、厚さ方向に通気可能であって、載置された材料を振動により搬送する整流板と、前記整流板の下方に位置する給気室と、前記給気室に気体を供給するための給気手段と、を備え、前記給気手段は、前記給気室が区画される壁部を貫通する気体入口部と、この気体入口部に対して着脱可能であって、前記給気室の外側から内側へと挿入された筒状の導流部とを備え、前記導流部は、前記気体入口部の内周に沿って延びる側面部と、軸方向における内側端に位置する端面部と、を有し、前記側面部と前記端面部には複数の通気孔が貫通している、振動乾燥装置である。
【0009】
この構成によれば、導流部の側面部における通気孔から給気室に気体を導入すると共に、端面部の通気孔から給気室に気体を導入することにより、給気室の内部にて、方向の異なる気流を生じさせることができる。これにより、整流板上を搬送される材料に対して最適な条件の気流を給気室に生じさせることができる。そして、気体入口部から導流部を容易に取り外すことができる。
【0010】
そして、本発明は、前記気体入口部は前記給気室が区画される側壁に位置し、前記導流部における前記側面部には、周方向に沿って前記複数の通気孔が形成されており、前記側面部のうち上部で、前記複数の通気孔の各々から周方向に延長した領域において、通気孔が形成されていない非通気部を備えるものとできる。
【0011】
この構成によれば、側面部のうち上部から給気室に気体を導入しないようにできるため、導流部から直接整流板に向かう気流を減少させられることから、整流板を通過する気流の流速分布を調整できる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、整流板上を搬送される材料に対して最適な条件の気流を給気室に生じさせることができる。そして、気体入口部から導流部を容易に取り外すことができる。よって、整流板に対する均一な給気は保ちつつ、メンテナンス時に整流板を取り外す必要がなくメンテナンス性が良好な振動乾燥装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施解形態に係る振動乾燥装置を概略的に示し、(A)は平面図、(B)は正面図である。
図2】前記振動乾燥装置の構造を概略的かつ部分的に透視して示す、斜め上方からの斜視図である。
図3】前記振動乾燥装置の構造を概略的かつ部分的に透視して示す、斜め下方からの斜視図である。
図4】前記振動乾燥装置における導流部につき端面部側を示す斜視図である。
図5】前記振動乾燥装置の幅方向における縦断面図である。
図6】前記振動乾燥装置における導流部を示し、(A)は正面図、(B)は気体入口部と共に示した縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明につき、一実施形態を取り上げて、図面とともに以下説明を行う。以下の説明における方向の表現は、方向の基準を特記したものを除き、次のような関係とする。上下方向は、図2及び図5に示した上下方向による。また内外方向は、給気室4を基準とした内外方向のこととする。また幅方向は、装置本体2の幅方向のこととする。
【0015】
まず、本実施形態の振動乾燥装置1の全体的な構成について説明する。ただし、基本的な構成は従来と同じであるため概略的な説明とする。本実施形態の振動乾燥装置1は、図1(A)(B)に示すように、箱状の装置本体2がばね支持手段51により下方から揺動可能に支持されている。なお、図1(A)における図示左右方向が振動乾燥装置1の長手方向であり、図示上下方向が振動乾燥装置1の幅方向である。
【0016】
装置本体2は四方を区画する側壁211と、下部を区画する底壁212と、上部を区画する天壁213とにより区画され、内部に空間が形成されている。装置本体2の内部には整流板3が水平方向に配置されている。装置本体2は加振手段5によって振動させられる。装置本体2の天壁213の左端部には材料投入口22が形成されており、装置本体2の底壁212の右端部には材料取出口23が形成されている。装置本体2に投入された材料M(図1(B)及び図5に略示)は、整流板3上を図1(B)に示した矢印Dの方向へと搬送される。なお、本実施形態の振動乾燥装置1が搬送及び乾燥の対象とする材料Mは、例えば粉粒体状など、集合状態で不定形の材料であって、食品、薬品、肥料、工業材料等の種々の分野で使用される材料が該当する。
【0017】
図2及び図3は、装置本体2に関し、給気手段6における複数の気体入口部61…61の一つ当たりの構成ユニット2Uを、説明のために切り出して示したものである(必ずしも、装置本体2が物理的に複数の構成ユニット2U…2Uに分離されているとは限らない)。装置本体2は、複数の構成ユニット2U…2Uが長手方向(図2及び図3上の左上から右下に延びる方向)に連続して構成されている。以下、一つの構成ユニット2Uに関して説明する。
【0018】
構成ユニット2Uは、整流板3、給気室4、給気手段6(のそれぞれ一部)を備える。
【0019】
整流板3は、厚さ方向に通気可能であって、上方に載置された材料Mを加振手段5が構成ユニット2Uに生じさせた振動により搬送する部分である。整流板3としては例えばパンチングメタルが用いられており、多数形成された貫通小孔31…31(図2及び図3に一部だけ示す)を気流が通過できる。各貫通小孔31は、気流が通過するものの、搬送中の材料Mが落下しない程度の大きさに設定することが好ましい。また整流板3は、例えば図3に示すように、幅方向に延びる複数の補強部32…32により下方から補強されている。
【0020】
給気室4は、整流板3の下方に位置する部分であって、給気室4は装置本体が備える壁部21(具体的には側壁211及び底壁212)により内外が区画されている。給気手段6は、給気室4に気体を供給するための部分である。本実施形態で用いられる気体は空気である。
【0021】
図2及び図3には給気手段6のうち気体入口部61が図示されている。気体入口部61には図1(B)に示すブロワー62が接続されており、入口流路63を介して気体が気体入口部61に送られる。図示はしていないが、例えば前記入口流路63を、加熱手段を備えた加熱用流路と冷却手段を備えた冷却用流路との2系統で構成することができる。この場合に例えば、搬送方向の上流側に位置する気体入口部61に加熱用流路を接続し、搬送方向の下流側に位置する気体入口部61に冷却用流路を接続することができる。また、気体入口部61に送られた気流は給気室4から整流板3を下方から上方に抜けて、装置本体2の天壁213に設けられた気体出口部24から排出される。なお、気体出口部24は図1(B)に示す集塵機25につながっており、排気に含まれた材料由来の粉末等が回収される。
【0022】
本実施形態における給気手段6は、従来存在しなかった構成であって、給気室4における壁部21を貫通する気体入口部61と、この気体入口部61に対して着脱可能であって、前記給気室4の外側から内側へと挿入された導流部64とを備える。本実施形態の気体入口部61は、給気室4が区画される側壁211を貫通した筒状部分、より具体的には円筒状部分である。ただしこれに限定されず、気体入口部61は導流部64が着脱可能であれば種々の形状とできる。
【0023】
導流部64の単体形状を図4に示す。この導流部64は、気体入口部61の円筒状とされた内周面に沿って延びる側面部641と、軸方向における内側端(給気室4の内部寄りの端部)に位置する端面部642とを有する。側面部641は円筒状であり、端面部642は側面部641の内側端の開口を塞ぐような円板状とされている。導流部64の軸方向における外側端にはフランジ643が設けられている。このフランジ643は気体入口部61の外側端縁に当接することで、気体入口部61に対して導流部64の内外方向における位置決めをすることができる。本実施形態における円筒状の側面部641のように、導流部64に関し、軸方向に直交する断面形状が円形である構成によれば、他の断面形状に比べて導流部64内部の流速分布が単純である。このため、給気室4に導入される所望の気流を実現するための設計が容易であるという利点がある。
【0024】
側面部641と端面部642には、気体が噴出する孔である複数の通気孔644…644,645…645が貫通している。そのうち側面部側通気孔644は周方向に沿って複数形成されている。本実施形態の側面部側通気孔644は径方向視で長方形状の貫通孔であって、長辺が周方向に沿って設けられている。ただし、側面部側通気孔644は気体入口部61への取り付け時に上方となる部分には形成されていない。つまり導流部64は、側面部641のうち気体入口部61に取り付けられた状態での上部で、複数の側面部側通気孔644の各々から周方向に延長した領域において、側面部側通気孔644が形成されていない非通気部646を備える。端面部側通気孔645は円形状の貫通孔であり、周方向に沿って複数個が配置されている。本実施形態の端面部側通気孔645は、同心円状の内外2本のライン上に配置されており(図6(A)参照)、内周側、外周側の各々に、同じ大きさの端面部側通気孔645が6個ずつ形成されている。
【0025】
このように構成された導流部64が気体入口部61に取り付けられたことにより、導流部64の側面部641における側面部側通気孔644から給気室4に気体が導入されると共に、端面部側通気孔645から給気室4に気体が導入される。側面部側通気孔644からは、空気が径外方向へと、非通気部646が形成された方向以外に放射状に吹き出す。これにより、給気室4の内部において、図5に矢印で略示したような気流が生じることから、気体入口部61に近い領域での流量を確保できる。そして導流部64が非通気部646を備えることにより、側面部641のうち上部から給気室4に気体を導入しないようにできる。このため、導流部64から直接整流板3に向かう気流(整流板3に対して迂回しない最短距離の気流)を減少させられる。このため、整流板3において最短距離であることにより気流が集中的に通過する領域が生じることを防ぐことができるので、整流板3を通過する気流の流速分布を、ばらつきが小さくなるように調整できる。一方、端面部側通気孔645からは、空気が軸方向に向かいつつ径外方向に拡大するように吹き出す。これにより、給気室4の内部において気体入口部61から幅方向に離れた領域での流量を確保できる。
【0026】
このように、異なる方向を向いた複数の通気孔644…644,645…645からの気体の導入により、給気室4の内部にて、方向の異なる気流を生じさせることができる。これにより、整流板3上を搬送される材料Mに対して最適な条件の気流を給気室4に生じさせることができる。しかも、本実施形態の導流部64は気体入口部61に対して着脱可能に構成されているので、気体入口部61から導流部64を容易に取り外すことができる。
【0027】
従来の特許文献1に記載の仕切板のような、外部に取り出すことが困難な構造物が給気室4の内部に設置された構成に比べ、本実施形態では、調整または清掃等のメンテナンス時において、導流部64を気体入口部61から給気室4の外側へ抜き出すだけでよい。このため、給気室4や装置本体2を開口するようにカバー等を取り外す必要がない。よって、メンテナンス時における作業者の負担は比較的小さくなる。しかも、振動乾燥装置の基本的な機能である、整流板3に対して均一な給気をなすことも十分担保される。
【0028】
次に、本実施形態では、導流部64における端面部642が備える複数の端面部側通気孔645の各々において、端面部642の中心の近く(中心側)に存在する各端面部側通気孔645の開口面積が、端面部642の中心から離れて(外周側に)存在する各端面部側通気孔645の開口面積に比べて同じ、または、図6(A)に示すように小さくすることができる。なお、前記「中心」とは、筒状の導流部64を流れる気流の中心を言い、断面形状に着目すると、当該断面形状の縁辺から等距離にある位置を含む位置で、例えば筒状形状の軸心と一致する。外周側よりも中心側の各端面部側通気孔645の開口面積が小さい構成とした場合、導流部64内部の流速は中心側の方が大きくなるから、開口面積を小さくすることで流速の大小を調整できる。
【0029】
また本実施形態では、円板状とされた端面部642が備える複数の端面部側通気孔645は周方向に配置され、かつ、同心円状に配置されている(同心円状の複数のライン上に配置されている)。図6(A)に示すように、この端面部642において内周側に位置する複数の端面部側通気孔645と、外周側に位置する複数の端面部側通気孔645とは周方向にずれた関係とされている。この構成によれば、周方向において内周側に位置する複数の端面部側通気孔645からの気流と、外周側に位置する複数の端面部側通気孔645からの気流を重なりにくくできる。このため、気流が増速されにくくなるので、給気室4内の流速分布のむらを小さくできる。
【0030】
また本実施形態において、導流部64における側面部641に形成された複数の側面部側通気孔644は、側壁211の内面の近傍に位置している。前記「近傍」とは、側面部側通気孔644からの気流が側壁211の内面に対して当たる程度の距離である。この構成によれば、給気室4に開口した気体入口部61の近傍にて、導流部64から側方に向かう気流を生じさせることができる。このため、給気室4における気体入口部61に近い端部から給気室4内の広い範囲で気流を生じさせることができる。
【0031】
以上、本発明につき一実施形態を取り上げて説明してきたが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0032】
例えば、前記実施形態では、気体入口部61を側壁211に設けていた。しかしこれに限定されず、底壁212に気体入口部61を形成することもできる。この場合、導流部64は下方から上方へと挿入されることになる。
【0033】
また、前記実施形態の導流部64における側面部641は円筒状、つまり、断面形状が円形(真円形)であった。しかしこれに限定されるものではなく、側面部641を筒状とする場合の断面形状は多角形であったり、楕円形や長円形であったりしてもよい。
【0034】
また、導流部64における端面部642は、前記実施形態では円板状であった。しかしこれに限定されず、例えば半球状や円錐状とすることもできる。また、前記実施形態の端面部642は、軸方向に対して直交するように配置されていた。しかしこれに限らず、軸方向に対して90度でない角度で交わるように配置されることもできる。
【0035】
また、前記実施形態における導流部64は、内部が一つの空間とされていた。しかしこれに限定されず、内部に固定羽根(フィン)等の気流を導くための手段を設けることができる。また、回転羽根(プロペラ)等の、気流のエネルギーを増減させる機構を設けることもできる。また、隔壁を設けることで、気流が通過する空間を複数に区画することもできる。また、端面部側通気孔645に筒状体やノズルを付加することもできる。
【0036】
また、前記実施形態の導流部64における複数の通気孔644…644,645…645は孔が開きっぱなしの状態とされていた。しかしこれに限定されず、各通気孔644,645の開口率を調整できるように開閉可能に構成されることができる。例えば各通気孔644,645に対して可動の蓋を取り付けることができる。また例えば、導流部64を一方に他方が入り込んだ二個の筒状体の組み合わせとすることもできる。この場合、各筒状体に貫通孔が設けられていて、二個の筒状体を互いに回転させたり軸方向にスライド移動させたりすることにより、前記貫通孔の開口率を調整できるように構成することもできる。このように各通気孔644,645の開口率を調整できるように構成しておくことで、給気室4の内部に所望の気流状態を実現させることが容易にできる。
【符号の説明】
【0037】
1 振動乾燥装置
2 装置本体
2U 構成ユニット
21 壁部
211 側壁
3 整流板
6 給気手段
61 気体入口部
64 導流部
641 側面部
642 端面部
644 通気孔(側面部側通気孔)
645 通気孔(端面部側通気孔)
646 非通気部
M 材料
図1
図2
図3
図4
図5
図6