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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-10
(45)【発行日】2022-02-21
(54)【発明の名称】可動式ルーフキャリア
(51)【国際特許分類】
   B60R 9/042 20060101AFI20220214BHJP
【FI】
B60R9/042
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2021155919
(22)【出願日】2021-09-24
【審査請求日】2021-09-28
【権利譲渡・実施許諾】特許権者において、実施許諾の用意がある。
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】521383260
【氏名又は名称】森 一宏
(74)【代理人】
【識別番号】100155158
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 仁
(72)【発明者】
【氏名】森 一宏
【審査官】佐々木 智洋
(56)【参考文献】
【文献】実開平05-078644(JP,U)
【文献】実開昭62-091743(JP,U)
【文献】欧州特許出願公開第00101054(EP,A2)
【文献】欧州特許出願公開第00348362(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 9/042
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両のルーフ上に固定されたベースフレームに取り付けられる可動式ルーフキャリアであって、
荷物を載置可能な載置部を有する可動フレームと、
前記可動フレームの車幅方向と同方向となる幅方向の所定位置に車長方向と同方向となる長さ方向に延材して設けられた支軸と、
前記ベースフレーム上に取り付けられ、記支軸を車長方向と平行に支持した状態で前記可動フレームを前記支軸とともに車幅方向にスライド移動可能に支持するスライド機構と、を備え、
前記可動フレームは、前記スライド機構に支持された前記支軸周りに回動可能に構成されており、
前記スライド機構は、車幅方向の一方側おいて前記可動フレームが前記支軸周りに下方向に旋回可能な位置と、車幅方向の他方側において当該可動フレームが当該支軸周りに下方向に旋回可能な位置とに、当該支軸を当該可動フレームとともにスライド移動可能となっていることを特徴とする可動式ルーフキャリア。
【請求項2】
請求項において、
前記ベースフレームの車幅方向外側の端部に取り付けられ、下方向へと旋回してきた前記可動フレームを所定旋回位置で受け止める傾斜面を有する旋回範囲制限手段を備えることを特徴とする可動式ルーフキャリア。
【請求項3】
請求項において、
前記可動フレームの前記旋回範囲制限手段と対向する面側には突起部が設けられており、
前記傾斜面には、前記突起部が侵入可能な溝部と、当該溝部の底部を前記溝部の深さ方向に進退可能に弾性支持する弾性部材とが設けられていることを特徴とする可動式ルーフキャリア。
【請求項4】
請求項1乃至のいずれか1項において、
前記可動フレームには、下方向への旋回を抑制する抑制手段が設けられていることを特徴とする可動式ルーフキャリア。
【請求項5】
請求項1において、
前記可動フレームは、前記幅方向の中間位置で当該幅方向の一方側の第1フレーム部及び当該幅方向の他方側の第2フレーム部の2つのフレーム部に分かれているとともに、前記支軸を介して当該支軸周りに回動可能に連結された構成となっており、
前記スライド機構は、幅方向の一方側にて前記第1フレーム部が前記支軸周りに下方向に旋回可能な位置と、車幅方向の他方側にて前記第2フレーム部が当該支軸周りに下方向に旋回可能な位置とに当該支軸を当該第1フレーム部及び当該第2フレーム部とともにスライド移動可能になっていることを特徴とする可動式ルーフキャリア。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷物の運搬のために車両のルーフ上に取り付ける可動式ルーフキャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両のルーフ上に固定されたベースフレーム上に取り付けられた可動フレームをガイドレールに沿って車両側方に引き出すとともに引き出した部分を、回転機構を介して下方に旋回させることで、積み荷を低い位置で降ろすことができる可動式のルーフキャリアが開示されている(特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-44581号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示のルーフキャリアは、荷物を載置するフレームの片側半分のみが可動フレームとなっているため、車両側方の一方側にしか可動フレームを引き出して下方向に旋回することができないとともに、可動しない残り半分は荷物を載せることができても引き出すことも下方向に旋回することもできない。そのため、荷物を載置可能なフレームの全体を旋回位置での荷物の積み下ろしに利用することが困難であった。
そこで、本発明は、このような従来の技術の有する未解決の課題に着目してなされたものであって、荷物を載置可能なフレームの全体を旋回位置での荷物の積み下ろしに利用するのに好適な可動式ルーフキャリアを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
〔発明1〕 上記目的を達成するために、発明1の可動式ルーフキャリアは、車両のルーフ上に固定されたベースフレームに取り付けられる可動式ルーフキャリアであって、
荷物を載置可能な載置部を有する可動フレームと、前記可動フレームの幅方向の所定位置に長さ方向に延材して設けられた支軸と、前記ベースフレーム上に取り付けられ、少なくとも前記支軸を車長方向と平行に支持した状態で前記可動フレームを前記支軸とともに車幅方向にスライド移動可能に支持するスライド機構と、を備え、前記可動フレームは、前記スライド機構に支持された前記支軸周りに回動可能に構成されており、前記スライド機構は、車幅方向の一方側又は他方側において前記可動フレームが前記支軸周りに下方向に旋回可能な位置まで前記可動フレームをスライド移動可能となっている。
【0006】
〔発明2〕 さらに、発明2の可動式ルーフキャリアは、発明1の可動式ルーフキャリアにおいて、前記可動フレームは、前記載置部を有する第1フレーム部及び第2フレーム部を、前記支軸を介して当該支軸周りに回動可能に連結した構成となっており、前記スライド機構は、前記可動フレームを、車幅方向の両方向にスライド移動可能に構成されているとともに、車幅方向の一方側又は他方側にて前記第1フレーム部又は前記第2フレーム部が前記支軸周りに下方向に旋回可能な位置まで前記可動フレームをスライド移動可能になっている。
【0007】
〔発明3〕 さらに、発明3の可動式ルーフキャリアは、発明1又は2の可動式ルーフキャリアにおいて、前記ベースフレームの車幅方向外側の端部に取り付けられ、下方向へと旋回してきた前記可動フレームの下面を所定旋回位置で受け止める傾斜面を有する旋回範囲制限手段を備える。
〔発明4〕 さらに、発明4の可動式ルーフキャリアは、発明3の可動式ルーフキャリアにおいて、前記可動フレームの前記傾斜面と対向する面側には突起部が設けられており、
前記傾斜面には、前記突起部が侵入可能な溝部と、当該溝部の底部を前記溝部の深さ方向に進退可能に弾性支持する弾性部材とが設けられている。
【0008】
〔発明5〕 さらに、発明5の可動式ルーフキャリアは、発明1乃至4のいずれか1の可動式ルーフキャリアにおいて、前記可動フレームには、下方向への旋回方向とは反対方向に付勢する付勢手段が設けられている。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、発明1の可動式ルーフキャリアによれば、可動フレームの全体を支軸とともに車幅方向の一方側又は他方側にスライド移動して、可動フレームの一部を車幅方向外側に引き出した後に支軸周りに下方向に向かって例えば全体を旋回させるように構成することで、可動フレームの全体を旋回位置での荷物の積み下ろしに利用することができる。
さらに、発明2の可動式ルーフキャリアによれば、可動フレームの全体を支軸とともに車幅方向の一方側又は他方側にスライド移動して、一方側又は他方側の第1フレーム部又は第2フレーム部を車幅方向外側に引き出した後に下方向に向かって旋回させることが可能であり、一方側と他端側とで総合的に可動フレームの全体を旋回位置での荷物の積み下ろしに利用することができる。
【0010】
さらに、発明3の可動式ルーフキャリアによれば、旋回範囲制限手段によって、下方向へと旋回してきた可動フレームを所定旋回位置で受け止めることができるので、可動フレームが旋回し過ぎて車体に衝突するといったことを防ぐことができる。
さらに、発明4の可動式ルーフキャリアによれば、下方向へと旋回してきた可動フレームの旋回範囲制限手段の傾斜面と対向する面側に設けられた突起部が、弾性支持された底部に当接しつつ溝部内へと侵入するようにしたので、可動フレームの旋回による衝撃を緩和することができる。
【0011】
さらに、発明5の可動式ルーフキャリアによれば、付勢手段によって、下方向への旋回方向とは逆方向の力が付勢されるので、例えば、重量物の載った可動フレームが下方向に急旋回するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】実施の形態に係る可動式ルーフキャリア1の平面図である。
図2】(a)は、スライド部材3の回転機構を示す斜視図であり、(b)は、実施の形態に係る可動式ルーフキャリア1の正面図である。
図3】車両200のルーフ210上に取り付けられたベースフレーム100の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。
図4】可動式ルーフキャリア1をベースフレーム100上に装着した状態を示す平面図である。
図5】エンドキャップ8の構成を示す斜視図である。
図6】(a)は、ベースフレーム100上に装着された状態の可動式ルーフキャリア1の正面図であり、(b)は、スライドロック機構73の切り替えスイッチの一構成例を示す図である。
図7図6(a)のA-A’線断面図である。
図8】ベースフレーム100上に装着した可動式ルーフキャリア1の可動フレーム2を左側にスライド移動した状態を示す平面図である。
図9】(a)は、可動式ルーフキャリア1の可動フレーム2を左側に引き出した状態を示す正面図であり、(b)は、左側フレーム2Lを下方向に旋回させた状態を示す正面図である。
図10】変形例に係るエンドキャップ8Aの構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。
図11】(a)は、変形例に係る可動式ルーフキャリア1Aの可動フレーム2を左側に引き出した状態を示す正面図であり、(b)は、左側フレーム2Lを下方向に旋回させた状態を示す正面図である。
図12】軽自動車400のルーフ上に取り付けられた可動式ルーフキャリア1Bの構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1乃至図9は、本実施の形態を示す図である。
まず、本実施の形態の構成を説明する。
図1(a)は、実施の形態に係る可動式ルーフキャリア1の平面図であり、図2(a)は、スライド部材3の回動機構を示す斜視図であり、図2(b)は、実施の形態に係る可動式ルーフキャリア1の正面図である。また、図3は、車両200のルーフ210上に取り付けられたベースフレーム100の一例を示す図であり、(a)は平面図、(b)は側面図である。また、図4は、可動式ルーフキャリア1をベースフレーム100上に取り付けた状態を示す平面図である。
【0014】
以下、図1中に矢印で示した方向に従って構成を説明する。
可動式ルーフキャリア1は、図4に示すように、図3に示すベースフレーム100上に取り付けて用いられるものであって、図1乃至図4に示すように、可動フレーム2と、スライド機構7A、7B及び7Cと、エンドキャップ8とを備える。
可動フレーム2は、スライド部材3A、3B及び3Cと、支軸4と、補助部材5A及び5Bと、サイドバー6A及び6Bとを備える。
以下、区別する必要が無い場合に、スライド部材3A、3B及び3Cを総じて「スライド部材3」と称し、補助部材5A及び5Bを総じて「補助部材5」と称し、サイドバー6A及び6Bを総じて「サイドバー6」と称し、スライド機構7A、7B及び7Cを総じて「スライド機構7」と称する。
【0015】
ここで、ベースフレーム100は、車両200のルーフ210上に、車長方向に沿ってそれぞれ所定間隔に且つ平行に配置された3本のベースバー110と、各ベースバー110をルーフ210上に取り付けるための各2つの取付部材120とを備える。各ベースバー110の両端部は、取付部材120によって車両200のルーフ210上に取り付けられ、各ベースバー110の両端にはそれぞれエンドキャップ8が取り付けられている。
なお、ベースバー110の車長方向の所定間隔は、可動フレーム2の各スライド部材3を各ベースバー110の上部に配置可能な間隔としている。
【0016】
スライド部材3は、例えば金属製の部材から構成されており、略角筒状の等長の一対のスライドバー30及び31と、スライドバー30の右端に右方に突出して設けられ、支軸4の挿通方向(前後方向)に所定間隔を空けて同心に配置された円環状の一対の軸挿通部30aとを備える。加えて、スライドバー31の左端に左方に突出して設けられ、支軸4の挿通方向に所定間隔を空けて同心に配置された円環状の一対の軸挿通部31aを備える。さらに、スライドバー30の左端部の前方側の面に前方に突出して設けられた略上下逆L字状のストッパー部材35Aと、スライドバー31の右端部の後方側の面に後方に突出して設けられた略上下逆L字状のストッパー部材35Bとを備える。なお、ストッパー部材35A及び35Bを略上下逆L字状に構成することで、可動フレーム2がスライド移動したときに取付部材120と衝突しないようにしている。
【0017】
なおさらに、スライド部材3Aは、スライドバー30及び31の前方側の面に軸挿通部30a及び31aを懸架して、筒状体側の一端部がスライドバー30にロッド側の他端部がスライドバー31にそれぞれ取り付けられたダンパー32Aを備える。さらに、スライド部材3Cは、スライドバー30及び31の後方側の面に軸挿通部30a及び31aを懸架して、筒状体側の一端部がスライドバー30にロッド側の他端部がスライドバー31にそれぞれ取り付けられたダンパー32Cを備える。ここで、ダンパー32A及び32Cは、スライド部材3A及び3Cの各一対のスライドバー30及び31の荷下ろし時の旋回方向(回動方向)とは反対方向の力を付勢するもので、例えば、油圧式のダンパーから構成されている。
【0018】
スライドバー30及び31は、一対の軸挿通部30a及び31aが全て同心に配置されるように一端部同士を突き当て、同心に配置された軸挿通部30a及び31aの内側に支軸4を挿通することで、支軸4周りに回動可能に組み合わさるように構成されている。
なお、軸挿通部30aは、支軸4の軸方向の一方側(前方側)寄りに設けられ、軸挿通部31aは、支軸4の軸方向の他方側(後方側)寄りに設けられている。これにより、一端部同士を突き当てたときに、軸挿通部30a及び31aがそれぞれ互い違いに且つ前後方向に重なるように配置されて、支軸4を介してスライドバー30及び31を一直線状にすることが可能に組み合わさるようになっている(図2(a)を参照)。
【0019】
支軸4は、例えば金属製の円柱状又は円筒状の1本の棒体から構成されており、スライド部材3及び補助部材5を回動可能に連結する軸である。
補助部材5は、スライドバー30及び31と同程度の長さの円柱状又は円筒状の等長の一対の補助バー50及び51と、補助バー50の右端に右方に突出して設けられた円環状の軸挿通部50aと、補助バー51の左端に左向に突出して設けられた円環状の軸挿通部51aとを備える。
補助バー50及び51は、軸挿通部50a及び51aが同心に配置されるように一端部同士を突き当て、同心に配置された軸挿通部50a及び51aの内側に支軸4を挿通することで、支軸4周りに回動可能に組み合わさるように構成されている。
【0020】
なお、軸挿通部50aは、支軸4の軸方向の一方側(前方側)寄りに設けられ、軸挿通部51aは、支軸4の軸方向の他方側(後方側)寄りに設けられており、一端部同士を突き当てたときに、補助バー50及び51が支軸4を一直線状にすることが可能に組み合わさるようになっている。
すなわち、スライド部材3A、3B及び3Cと、補助部材5A及び5Bとは、前方側から後方側に向かって、スライド部材3A、補助部材5A、スライド部材3B、補助部材5B、スライド部材3Cの順に且つ各軸挿通部が同心となるように等間隔に配置されている。そして、各軸挿通部の内側に支軸4が挿通されて、スライド部材3及び補助部材5が共通の1本の支軸4周りに回動可能に組み合わされている。
【0021】
サイドバー6は、可動フレーム2をスライド移動させる際の把持部の役割と、可動フレーム2の片側半分を引き下ろした後の荷物の滑落防止の役割とを有する部材である。サイドバー6は、車長方向に延在し、スライドバー30及び31よりも厚み(高さ)のある略角柱状の部材から構成されており、支軸4よりも長尺に構成されている。
そして、サイドバー6Aの内側面の下端部には、支軸4に連結されたスライド部材3A、3B及び3C並びに補助部材5A及び5Bの各スライドバー30の左端及び補助バー50の左端が結合されている。サイドバー6Bの内側面の下端部には、上記支軸4に連結されたスライド部材3A、3B及び3C並びに補助部材5A及び5Bの各スライドバー31の右端及び補助バー51の右端が結合されている。
【0022】
以下、可動フレーム2の支軸4を中心に左側を左側フレーム2Lとし、右側を右側フレーム2Rとする。
スライド機構7は、ボールベアリング式のスライドレールの構造を有し、図2(b)に示すように、ガイドレール部70と、スライドレール72A及び72Bと、スライドロック機構73と、レール固定部材74と、ストッパー受け部76A及び76Bとを備える。
ガイドレール部70は、ベースフレーム100のベースバー110(図3を参照)上に、レール固定部材74を用いて固定され、スライドレール72A及び72Bのスライド移動を案内するものである。なお、ガイドレール部70の詳細については後述する。
【0023】
スライドレール72A及び72Bは、ガイドレール部70に対して着脱可能に構成されている。スライドレール72Aは、可動フレーム2の各のスライドバー30の下面にボルト等を用いて固定され、スライドレール72Bは、可動フレーム2の各のスライドバー31の下面にボルト等を用いて固定されている。
スライドロック機構73は、車両200のルーフ210上に、荷物運搬時の水平姿勢(以下、「荷物運搬姿勢」と称す)で配置された可動フレーム2のスライド移動を阻止するための機構である。スライドロック機構73の詳細については後述する。
【0024】
ストッパー受け部76Aは、ガイドレール部70の左右中央よりもやや右寄りの前方側の面に前方に突出して設けられている。ストッパー受け部76Aは、ガイドレール部70に沿って、右側へとスライド移動してきた可動フレーム2のストッパー部材35Aと当接して、可動フレーム2の右方向へのスライド移動の範囲を制限するものである。
ストッパー受け部76Bは、ガイドレール部70の左右中央よりもやや左寄りの後方側の面に後方に突出して設けられている。ストッパー受け部76Bは、ガイドレール部70に沿って、左側へとスライド移動してきた可動フレーム2のストッパー部材35Bと当接して、可動フレーム2の左方向へのスライド移動の範囲を制限するものである。
【0025】
図5は、エンドキャップ8の構成を示す斜視図である。
エンドキャップ8は、可動式ルーフキャリア1を構成するエンドキャップであって、既存のベースフレーム100のエンドキャップと付け替えられる構成となっている。
エンドキャップ8は、図4に示すように、角筒状の取付部80と、取付部80の外側端部から斜め下方に突出して設けられた傾斜部81と、傾斜部81の傾斜面81sに設けられた緩衝部材82とを備える。加えて、取付部80の下面側には、エンドキャップ8がベースバー110から外れないようにボルト等によって締め付ける締結部(図示略)が設けられている。取付部80及び傾斜部81は金属製の部材から構成され、緩衝部材82はゴム等の衝撃を吸収する部材から構成されている。なお、強度や耐久性に問題が無ければ、エンドキャップ8の全体をゴム等の緩衝性を有する部材から構成してもよい。
【0026】
エンドキャップ8は、下方向へと旋回してきた可動フレーム2のスライドバー30又はスライドバー31の下面を傾斜部81の傾斜に応じた旋回位置で受け止める。すなわち、可動フレーム2の旋回範囲を制限するものである。なお、旋回範囲は、少なくともスライド部材3が旋回によって車体に衝突しない範囲に設定されている。
次に、ガイドレール部70及びスライドロック機構73の詳細な構成を説明する。
図6(a)は、ベースフレーム100上に装着された状態の可動式ルーフキャリア1の正面図であり、(b)は、スライドロック機構73の切り替えスイッチの一構成例を示す図である。また、図7は、図6(a)のA-A’線断面図である。
【0027】
図6(a)及び図7に示すように、ガイドレール部70は、ガイドフレーム70aと、複数の金属製のボール70bと、ボール保持部70cと、スチールカバー70dとを備える。
ガイドフレーム70aは、横断面が略U字状の長尺の部材から構成され、短手方向に対向する壁部がボール70bの曲面に沿った湾曲面を成している。また、ガイドフレーム70aの左右端部の下面には、それぞれ後述するロックピン73cを挿通可能な挿通穴70hが設けられている。
【0028】
複数のボール70bは、ガイドフレーム70aの対向する壁部の湾曲する位置に、それぞれ長手方向に沿って等間隔に一列に配置されている。
ボール保持部70cは、各列の複数のボール70bを転動可能にガイドフレーム70a側に保持するものであり、スチールカバー70dは、スライド機構7を保護するための金属製のカバーであり、ガイドフレーム70aの外面を覆うようにスライドロック機構73に取り付けられている。
スライドバー30及び31の下面に取り付けられたスライドレール72A及び72Bは、横断面が略上下逆U字状を成しており、短手方向の壁部は、ボール70bの曲面に沿った湾曲面を成している。また、スライドレール72Aの左端部及びスライドレール72Bの右端部の下面には、可動フレーム2が荷物運搬姿勢のときに、ガイドフレーム70aの挿通穴70hとそれぞれ同軸となる位置に、ロックピン73cを挿通可能な挿通穴72hが設けられている。
【0029】
そして、ガイドフレーム70aの長手方向端部からガイドフレーム70aの対向する各列のボール70b群の間に挿入される。これにより、ガイドフレーム70aの湾曲面と、スライドレール72A及び72Bの湾曲面との間にボール70bが配置され、スライドレール72A及び72Bがガイドフレーム70aに沿ってスライド移動することで、ボール70bの転動により可動フレーム2が滑らかにスライド移動する。
また、図6(b)及び図7に示すように、ガイドフレーム70aの下面には、スライドロック機構73が設けられている。
【0030】
スライドロック機構73は、ガイドフレーム70aの下面にボルト等によって固定されており、カム73aと、カム軸73bと、ロックピン73cと、収納ボックス73dと、切替スイッチ73eと、ストッパー73f及び73gとを備える。
カム73aは、側面視で楕円状を成しており、ガイドレール部70の左端側及び右端側にそれぞれ設けられている。また、楕円の長軸方向の一端部に軸孔が設けられており、この軸孔にカム軸73bが嵌入されている。これにより、カム73aは、カム軸73bの回転に伴って回動するように構成されている。
【0031】
カム軸73bは、金属製の円柱状の長尺部材から構成されており、ガイドレール部70の長手方向の一端から他端へと至る長さを有している。
ロックピン73cは、ガイドレール部70の左端側及び右端側にそれぞれ設けられており、下端部がカム73aのカム面と常時接するように構成されている。
収納ボックス73dは、略角筒状の長尺の金属製部材から構成され、左端側及び右端側の上面には、ガイドフレーム70aの挿通穴70hとそれぞれ同軸となる位置に、ロックピン73cを挿通可能な挿通穴73hが設けられている。
【0032】
切替スイッチ73eは、ガイドレール部70の左右端面に設けられ、側面視で略矩形状を成している。切替スイッチ73eの長手方向の一端部には軸孔が設けられており、この軸孔にはカム軸73bが嵌入されており、切替スイッチ73eをカム軸73b回りに回動させることでカム軸73bを回転させることができる。
図6(b)の例は、ガイドレール部70の左端側に設けられた切替スイッチ73eを示しており、右端側の切替スイッチ73eの場合は、左端側と回動方向が逆となるように設けられている。すなわち、左右のいずれか一方のスイッチを回動させることで、スライド移動のロックと解除とを行うことが可能となっている。
【0033】
ストッパー73f及び73gは、切替スイッチ73eの回動範囲を制限するストッパーである。
上記構成によって、切替スイッチ73eを、スライド移動をロックする位置(以下、「ロック位置」と称す)から、ロックを解除する「Release」側にストッパー73gと当接する位置(以下、「解除位置」と称す)まで回動させると、カム73aが図7中に破線で示す最低高さ位置に回動した状態となる。この位置では、ロックピン73cが、同図中の破線で示すようにスライドレール72A及び72Bの挿通穴72hよりも下側の位置となるため、スライドレール72A及び72Bはスライド可能な状態となる。
【0034】
一方、切替スイッチ73eをロック位置へと回動した場合、ロックピン73cが図7中の破線の位置から実線の位置まで上に押し上げられて、ロックピン73cの上端部がスライドレール72A及び72Bの挿通穴72hに挿通した状態となる。そのため、スライドレール72A及び72Bのスライド移動がロックされた状態となる。
なお、重力のかかる方向に回動することでロックを解除する構成としたが、この構成に限らず、重力のかかる方向に回動することでロックがかかる構成としてもよい。
【0035】
次に、本実施の形態の動作を説明する。
図8は、ベースフレーム100上に装着した可動式ルーフキャリア1の可動フレーム2を左側にスライド移動した状態を示す平面図である。また、図9(a)は、可動式ルーフキャリア1の可動フレーム2を左側に引き出した状態を示す正面図であり、(b)は、左側フレーム2Lを下方向に旋回させた状態を示す正面図である。
図8及び図9に示す例では、可動フレーム2の左側フレーム2L上に、梯子300が載置されており、この梯子300を降ろす場合の動作を説明する。
【0036】
利用者は、可動フレーム2をスライド移動する前に、まず、スライドロック機構73の切替スイッチ73eをロック位置から解除位置に変更する。これにより、可動フレーム2がスライド移動できるようになる。
次に、荷降ろし対象の梯子300が可動フレーム2の左側フレーム2L上に載置されているので、車両200の左側から可動フレーム2のサイドバー6Aを手で掴んで、可動フレーム2を左方向へとスライド移動する。すなわち、可動フレーム2の左側フレーム2Lを車両の左側(利用者視点では手前側)へと引き出す。可動フレーム2を左側に引き出していくことにより、図8及び図9(a)に示すように、やがて可動フレーム2のストッパー部材35Bが、ガイドレール部70のストッパー受け部76Bに当接して、スライド移動が強制停止される。
【0037】
この強制停止される位置は、左側フレーム2Lを予め設定された荷降ろし位置まで旋回させることが可能な位置となっている。
続いて、利用者がサイドバー6Aを下方向に折るように力を加えることで、右側フレーム2Rがベースフレーム100に固定されているため、支軸4周りに左側フレーム2Lが下方向に旋回移動していく。このとき、ダンパー32が縮むように動作をして旋回方向とは逆方向の反力を発生する。
やがて左側フレーム2Lの各スライドバー30の下面がエンドキャップ8の傾斜面81sに緩衝部材82を介して当接し、旋回移動が強制停止される。この位置が荷降ろし位置となる。
【0038】
利用者は、荷降ろし位置において、ゴム紐等によって左側フレーム2Lに固定された梯子300を降ろし、その後、逆の手順で、左側フレーム2Lを上方向に水平位置まで旋回移動させ、引き続き可動フレーム2を、荷物運搬位置まで車両200側へとスライド移動させる。その後、スライドロック機構73の切替スイッチ73eを解除位置からロック位置に変更する。これにより、可動フレーム2のスライド移動がロックされた状態となる。
なお、右側フレーム2Rの載置された荷物を降ろす場合も、荷降ろしする側が車両200の右側となる点が異なるのみで左側フレーム2Lと同様の動作となる。
【0039】
次に、本実施の形態の効果を説明する。
本実施の形態によれば、可動フレーム2の左側フレーム2Lをスライド機構7によって車両200の左側に引き出すことができるとともに、可動フレーム2のストッパー部材35Bと、ガイドレール部70のストッパー受け部76Bとによって位置決めされる引き出し位置にて支軸4周りに左側フレーム2Lを下方向へと旋回することができる。同様に、可動フレーム2の右側フレーム2Rをスライド機構7によって車両200の右側に引き出すことができるとともに、可動フレーム2のストッパー部材35Aと、ガイドレール部70のストッパー受け部76Aとによって位置決めされる引き出し位置にて支軸4周りに右側フレーム2Rを下方向へと旋回することができる。
【0040】
このような構成であれば、車両200の左側又は右側とでそれぞれ左側フレーム2L又は右側フレーム2Rを引き降ろすことができるので総合的に可動フレーム2の全体を旋回位置での荷物の積み下ろしに利用することができる。
また、可動式ルーフキャリア1は、エンドキャップ8によって、下方向へと旋回してきた左側フレーム2L又は右側フレーム2Rを荷降ろし位置となる旋回位置で受け止めることが可能である。
【0041】
このような構成であれば、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rをエンドキャップ8にて支持することができるので、左側フレーム2L又は右側フレーム2Rが旋回し過ぎて車両200の車体に衝突することを防ぐことができる。
また、可動式ルーフキャリア1は、ダンパー32によって、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rの下方向への旋回動作に対して旋回方向とは反対方向に付勢することが可能である。
【0042】
このような構成であれば、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rが急旋回するのを抑制することができ、例えば、左側フレーム2L又は右側フレーム2Rのスライドバー30又は31の下面が勢いよくエンドキャップ8に衝突するのを防ぐことができる。その結果、旋回動作による可動フレーム2の破損を低減することができる。
上記実施の形態において、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rの上面は、発明1及び2の載置部に対応し、左側フレーム2Lは、発明2の第1フレーム部に対応し、右側フレーム2Rは、発明2の第2フレーム部に対応している。
【0043】
また、上記実施の形態において、エンドキャップ8は、発明3の旋回範囲制限手段に対応し、ダンパー32A及び32Cは、発明5の付勢手段に対応している。
〔変形例〕
なお、上記実施の形態では、ダンパー32A及び32Cを、荷物を積む際に邪魔にならないように且つ回動時に他の部品との接触を避けるために、スライド部材3Aの前方側の面及びスライド部材3Cの後方側の面にそれぞれ取り付ける構成とした。この構成に限らず、スライド移動等を阻害しない範囲で、スライド部材3Aの上面や下面に取り付ける構成としてもよい。
【0044】
また、上記実施の形態及びその変形例において、ダンパー32によって、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rの急旋回を抑制する構成としたが、この構成に限らない。例えば、ダンパー32に加えて、または代えて、エンドキャップ8において、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rの旋回の衝撃を吸収する構成としてもよい。
ここで、図10は、変形例に係るエンドキャップ8Aの構成を示す図であり、(a)は側面図、(b)は斜視図である。また、図11(a)は、変形例に係る可動式ルーフキャリア1Aの可動フレーム2を左側に引き出した状態を示す正面図であり、(b)は、左側フレーム2Lを下方向に旋回させた状態を示す正面図である。
【0045】
図10に示すように、エンドキャップ8Aは、取付部80と、傾斜部81と、傾斜面81sと、傾斜部81に設けられた緩衝部83とを備える。緩衝部83は、傾斜面81sに穿設された溝部83aと、溝部83aの底部となる底板部83bと、底板部83bを溝部83aの深さ方向に進退可能に弾性支持する例えばコイルバネ等から構成された弾性部材83cとを備える。
底板部83bは、通常時は傾斜面81sと略面一となる位置にあり、底板部83bを上から押圧することで弾性部材83cが縮む方向に変形して底板部83bが溝部83a内に沈み込み、押圧を解除することで弾性部材83cが伸長する方向に変形して底板部83bが通常時の位置へと戻る。
【0046】
一方、可動式ルーフキャリア1Aは、図11(a)及び(b)に示すように、スライドバー30の下面に取り付けられたスライドレール72Aの下面には、左側フレーム2Lの旋回によってエンドキャップ8Aの傾斜面81sと当接時に底板部83bと対向する位置に、溝部83aに侵入可能な突起部77Aが突出して設けられている。また、スライドバー31の下面に取り付けられたスライドレール72Bの下面には、右側フレーム2Rの旋回によってエンドキャップ8Aの傾斜面81sと当接時に底板部83bと対向する位置に、溝部83aに侵入可能な突起部77Bが突出して設けられている。
【0047】
そして、図11(b)に示すように、左側フレーム2Lが下方向に荷降ろし位置まで旋回することによって、突起部77Aが底板部83bを弾性部材83cの弾性力に逆らいながら溝部83a内に押し込んだ状態で突起部77A以外の対向部分が傾斜面83sへと当接する。これにより、左側フレーム2Lの旋回による衝撃を緩和することができる。
この構成において、エンドキャップ8は、発明4の旋回範囲制限手段に対応し、底板部83bが、発明4の底部に対応している。、
また、上記実施の形態及びその変形例において、可動フレーム2を、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rを支軸4を介して連結し、車両200の左側又は右側にて、左側フレーム2L又は右側フレーム2Rを引き降ろすことで荷物の積み降ろしを行う構成とした。この構成に限らず、例えば、可動フレームを1枚のフレームから構成し、可動フレームの全体を支軸周りに下方向に旋回する構成としてもよい。
【0048】
ここで、図12は、軽自動車400のルーフ上に取り付けられた可動式ルーフキャリア1Bの構成を示す模式図である。
図12に示す可動式ルーフキャリア1Bは、軽自動車等の小型の自動車に適用するのに好適な可動式ルーフキャリアであって、軽自動車400のルーフ上に取り付けられたベースバー110B上に取り付けられている。可動フレーム2Bの車幅方向の中央位置には支軸4が設けられており、可動フレーム2Bは、スライド機構(図示略)によって支軸4を支持した状態で車幅方向の両方向にスライド移動可能に支持されている。
【0049】
そして、図12の例に示すように、車幅方向左側の端部に支軸4が位置するように可動フレーム2Bを支軸4とともにスライド移動し、この位置で支軸4周りに可動フレーム2の全体を下方向に旋回させることができる。このような構成であれば、可動フレーム2Bの全体を荷物の積み下ろしに利用することができる。
なお、図12に示す構成の可動式ルーフキャリア1Bを短尺にして一方向のみスライド移動可能にしたものを、例えば、車両200のルーフ210上に車幅方向に2台並べて配置したセパレートタイプの構成とすることも可能である。セパレートタイプの構成であれば、車幅方向のいずれか一方にしかスライド移動しないので、スライド移動のロック機構を可動式ルーフキャリア1のスライドロック機構73よりも簡易な構成とすることができる。例えば、公知のスライドレールを利用した引き出しのロック機構などを採用することができる。
【0050】
また、上記実施の形態及びその変形例において、支軸4を1本の長尺の軸から構成したが、この構成に限らず、各スライド部材3や補助部材5毎に支軸を設ける構成としてもよい。この場合に、例えば、下方向への旋回をよりスムーズに行えるように、支軸毎に軸受を設ける構成としてもよい。
また、上記実施の形態及びその変形例において、ダンパー32によって、左側フレーム2L及び右側フレーム2Rの急旋回を抑制する構成としたが、この構成に限らず、バネ等の弾性部材によって抑制する構成としてもよい。
【0051】
また、上記実施の形態及びその変形例において、可動式ルーフキャリア1を既存のベースフレーム100に後付けできる構成としたが、可動式ルーフキャリア1と可動式ルーフキャリア1用のベースフレームとのセットで構成してもよい。この場合は、例えば、スライド機構7のガイドレール部70や、エンドキャップ8が予めベースフレームに設けられており、より簡易に車両200のルーフ210上に取り付けることができるようになっている。
【符号の説明】
【0052】
1,1A,1B…可動式ルーフキャリア、 2,2B…可動フレーム、 2L…左側フレーム、 2R…右側フレーム、 3A,3B,3C…スライド部材、 4…支軸、 5A,5B…補助部材、 6A,6B…サイドバー、 7A,7B,7C…スライド機構、 8,8A…エンドキャップ、 30,31…スライドバー、 35A,35B…ストッパー部材、 50,51…補助バー、 70…ガイドレール部、 70a…ガイドフレーム、 70b…ボール、 70c…ボール保持部70c、 70d…スチールカバー、 70h,72h,73h…挿通穴、 72A,72B…スライドレール、 73…スライドロック機構、 73a…カム、 73b…カム軸、 73c…ロックピン、 73d…収納ボックス、 73e…切替スイッチ、 73f,73g…ストッパー、 74…レール固定部材、 76A,76B…ストッパー受け部、 80…取付部、 81…傾斜部、 81s…傾斜面、 82…緩衝部材、 83…緩衝部、 83a…溝部、 83b…底板部、 83c…弾性部材、 100,100B…ベースフレーム、 110,110B…ベースバー、 120…取付部材、 200…車両、 210…ルーフ、 300…梯子、 400…軽自動車
【要約】
【課題】荷物を載置可能なフレームの全体を荷物の積み下ろしに利用するのに好適な可動式ルーフキャリアを提供する。
【解決手段】可動式ルーフキャリア1は、荷物を載置可能な載置部を有する左側フレーム2L及び右側フレーム2Rを、支軸4を介して支軸周りに回動可能に連結した可動フレーム2と、ベースフレーム100上に取り付けられ、支軸4を車長方向と平行に支持した状態で可動フレーム2を支軸4とともに車幅方向の両方向にスライド移動可能に支持するスライド機構7A,7B及び7Cとを備え、スライド機構7A,7B及び7Cは、車幅方向の一方側又は他方側にて左側フレーム2L又は右側フレーム2Rが支軸4周りに下方向に旋回可能な位置へとスライド移動可能に構成されている。
【選択図】 図1
図1
図2
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図4
図5
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図7
図8
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図10
図11
図12