(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-10
(45)【発行日】2022-02-21
(54)【発明の名称】ビデオゲーム処理プログラム、及びビデオゲーム処理システム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/795 20140101AFI20220214BHJP
A63F 13/65 20140101ALI20220214BHJP
A63F 13/216 20140101ALI20220214BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220214BHJP
【FI】
A63F13/795
A63F13/65
A63F13/216
A63F13/35
(21)【出願番号】P 2020094793
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2020-05-29
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年3月23日掲載、掲載アドレスhttps://www.youtube.com/watch?v=kkyvd3QVdc4
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和2年3月30日公開、公開方法 オンラインによる配信 App Store:https://sqex.to/f8GEE(リンク先:https://apps.apple.com/jp/app/id1439417234) Google Play:https://play.google.com/store/apps/details?id=com.square_enix.android_googleplay.dqwalkj&referrer=adjust_reftag%3DcTdWPV2VahXyw%26utm_source%3D%25E5%2585%25AC%25E5%25BC%258F%25E3%2582%25B5%25E3%2582%25A4%25E3%2583%2588%26utm_campaign%3Dandroid
(73)【特許権者】
【識別番号】308033283
【氏名又は名称】株式会社スクウェア・エニックス
(74)【代理人】
【識別番号】100188662
【氏名又は名称】浅見 浩二
(74)【代理人】
【識別番号】100184583
【氏名又は名称】上田 侑士
(72)【発明者】
【氏名】柴 貴正
(72)【発明者】
【氏名】小林 央
(72)【発明者】
【氏名】和賀 潤
(72)【発明者】
【氏名】吉田 豊
【審査官】早川 貴之
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-079528(JP,A)
【文献】特開2020-074822(JP,A)
【文献】特開2007-135791(JP,A)
【文献】忍者ロワイヤル,アプリSTYLE,日本,株式会社イースト・プレス,2012年01月15日,第6巻,第154-155頁
【文献】口先番長VS,デンゲキバズーカ!!,日本,株式会社KADOKAWA,2015年04月21日,第2巻第6号,第143頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
ユーザのオブジェクトを登録する登録機能と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生機能と、
前記登録機能により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加機能とを
実現させ、
さらに、前記サーバに、発生した前記イベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する決定機能を実現させ、
前記参加機能では、前記決定機能により前記オブジェクトの参加が決定した場合に、前記オブジェクトを当該イベントに参加させる機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【請求項2】
前記登録機能では、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録する機能を実現させ、
前記参加機能では、前記イベントを発生させたユーザに対応付けされたオブジェクトの少なくとも一部を、当該イベントに参加させる機能を実現させ、
前記サーバに、前記参加機能により前記イベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように前記登録関連情報を更新する更新機能を
実現させるための請求項1記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項3】
前記参加機能では、前記登録機能により登録されたオブジェクトであり、かつ前記ユーザによる前記ビデオゲームの進行に応じて所定条件を満たしたオブジェクトを、当該ユーザが発生させた前記イベントに参加させる機能を
実現させるための請求項1または請求項2記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項4】
前記サーバに、前記ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示する表示機能を実現させ、
前記参加機能では、前記ユーザにより選択されたオブジェクトを、発生した前記イベントに参加させる機能を
実現させるための請求項1から請求項
3のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項5】
前記サーバに、少なくとも前記イベントを発生させたユーザによる操作に基づいて、前記参加機能により当該イベントに参加したオブジェクトまたは当該オブジェクトのユーザに特典を付与する付与機能を
実現させるための請求項1から請求項
4のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
【請求項6】
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、
ユーザのオブジェクトを登録する登録手段と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生手段と、
前記登録手段により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加手段とを含
み、
さらに、発生した前記イベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する決定手段を含み、
前記参加手段は、前記決定手段により前記オブジェクトの参加が決定された場合に、前記オブジェクトを当該イベントに参加させる
ことを特徴とするビデオゲーム処理システム。
【請求項7】
現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ユーザ端末に、
ユーザのオブジェクトを登録する登録機能と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生機能と、
前記登録機能により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加機能とを
実現させ、
さらに、前記ユーザ端末に、発生した前記イベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する決定機能を実現させ、
前記参加機能では、前記決定機能により前記オブジェクトの参加が決定した場合に、前記オブジェクトを当該イベントに参加させる機能を
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の少なくとも1つは、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラム、及びビデオゲーム処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ビデオゲームの分野では、ユーザ端末の位置情報を利用したシステムが種々提案されている。
【0003】
このようなシステムには、例えば、ユーザ端末の位置情報を含む現実空間の地図情報を当該ユーザ端末に表示させ、当該ユーザ端末が現実空間の所定場所内に存在する場合、所定ゲームイベントを発生させるものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ユーザ端末の位置情報を利用したシステムには、現実空間の地図情報に対応する仮想空間にオブジェクトを配置し、当該オブジェクトの位置とユーザ端末の位置情報とに対応する仮想空間における位置との関係に応じて当該オブジェクトに対応するイベントを発生させるものがある。ここで、ビデオゲームの進行において複数のユーザ間での交流が行われない場合、同様の仮想空間でビデオゲームを進行しているというユーザ間の一体感が薄れてしまい、ひいては当該ビデオゲームに対するユーザの興味が薄れてしまう可能性があった。
【0006】
本発明の少なくとも1つの実施形態の目的は、上記課題を解決し、ビデオゲームに対するユーザの興味を維持させることである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係るビデオゲーム処理プログラムは、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記サーバに、ユーザのオブジェクトを登録する登録機能と、前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生機能と、前記登録機能により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加機能とを実現させためのものである。
【0008】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係るビデオゲーム処理システムは、通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、ユーザのオブジェクトを登録する登録手段と、前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生手段と、前記登録手段により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加手段とを含むことを特徴とする。
【0009】
非限定的な観点によると、本発明の一実施形態に係るビデオゲーム処理プログラムは、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、前記ユーザ端末に、ユーザのオブジェクトを登録する登録機能と、前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生機能と、前記登録機能により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加機能とを実現させるためのものである。
【発明の効果】
【0010】
本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するビデオゲーム処理システムの構成の例を示すブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図3】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図4】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理におけるサーバ側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図5】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理における端末側の動作の例を示すフローチャートである。
【
図6】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図7】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図8】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図9】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図11】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図12】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図13】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図14】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図15】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図16】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するサーバの構成を示すブロック図である。
【
図17】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応する情報の格納状態の例について説明するための説明図である。
【
図18】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム処理の例を示すフローチャートである。
【
図19】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム画面の例を示す説明図である。
【
図20】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム画面の例を示す説明図である。
【
図21】本発明の実施形態の少なくとも一つに対応するゲーム画面の例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態の例について図面を参照して説明する。なお、以下で説明する各実施形態の例における各種構成要素は、矛盾等が生じない範囲で適宜組み合わせ可能である。また、ある実施形態の例として説明した内容については、他の実施形態においてその説明を省略している場合がある。また、各実施形態の特徴部分に関係しない動作や処理については、その内容を省略している場合がある。さらに、以下で説明する各種フローを構成する各種処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0013】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の一実施の形態におけるビデオゲーム処理システム100の構成の例を示すブロック図である。
図1に示すように、ビデオゲーム処理システム100は、ビデオゲーム処理サーバ10(サーバ10)と、ビデオゲーム処理システム100のユーザが使用するユーザ端末20,201~20N(Nは任意の整数)とを含む。なお、ビデオゲーム処理システム100の構成はこれに限定されず、単一のユーザ端末を複数のユーザが使用する構成としてもよいし、複数のサーバを備える構成としてもよい。
【0014】
サーバ10と複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれインターネットなどの通信ネットワーク30に接続されている。なお、図示しないが、複数のユーザ端末20,201~20Nは、通信業者によって管理される基地局と無線通信回線によるデータ通信を行うことによって、通信ネットワーク30と接続する。
【0015】
ビデオゲーム処理システム100は、サーバ10と複数のユーザ端末20,201~20Nとを備えることにより、ユーザの操作に応じて各種処理を実行するための各種機能を実現する。
【0016】
サーバ10は、ビデオゲーム処理システム100の管理者によって管理され、複数のユーザ端末20,201~20Nに対して各種処理に関する情報を提供するための各種機能を有する。本例において、サーバ10は、WWWサーバなどの情報処理装置によって構成され、各種情報を格納する記憶媒体を備える。なお、サーバ10は、制御部や通信部などコンピュータとして各種処理を行うための一般的な構成を備えるが、ここでの説明は省略する。また、ビデオゲーム処理システム100においては、複数のユーザ端末20,201~20Nそれぞれにかかる処理負荷を軽減させるといった観点から、各種情報はサーバ10が管理することが好ましい。ただし、各種情報を記憶する記憶部は、サーバ10がアクセス可能な状態で記憶領域を備えていればよく、例えば専用の記憶領域をサーバ10の外部に有する構成とされていてもよい。
【0017】
図2は、サーバ10の構成の例であるサーバ10Aの構成を示すブロック図である。
図2に示すように、サーバ10Aは、登録部11と、発生部12と、参加部13とを少なくとも備える。
【0018】
登録部11は、ユーザのオブジェクトを登録する機能を有する。
【0019】
ここで、ユーザのオブジェクトとは、ユーザに対応するオブジェクトを意味する。また、オブジェクトとは、ビデオゲームに登場する仮想的な物を意味する。ユーザのオブジェクトの構成は特に限定されないが、当該ユーザによるビデオゲームの進行に用いられ得るものが好ましい。ユーザのオブジェクトの例には、ユーザのキャラクタがある。
【0020】
また、オブジェクトを登録するとは、オブジェクトに関する情報を所定の記憶手段に記憶させることを意味する。オブジェクトを登録するための構成は特に限定されないが、ビデオゲームにおいてオブジェクトを登場させるための情報を所定の記憶手段に記憶させる構成が好ましい。オブジェクトを登録するための構成の例には、オブジェクトの識別情報やパラメータを所定の記憶手段に記憶させる構成がある。
【0021】
発生部12は、ユーザのユーザ端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる機能を有する。
【0022】
ここで、ユーザ端末20の位置情報とは、ユーザ端末20の現実空間における位置を示す情報を意味する。位置情報の構成は特に限定されないが、ユーザ端末20の現実空間における位置を特定可能な座標を含む構成であることが好ましい。ユーザ端末20の位置情報を取得するための構成の例には、GPS信号を用いて取得する構成や、複数のビーコン発信機からの無線信号の受信強度情報に基づいて取得する構成がある。
【0023】
また、ユーザ端末20の位置情報に基づいてとは、ユーザ端末20の位置情報を用いることを意味する。ユーザ端末20の位置情報を用いて所定のイベントを発生させるための構成の例には、ユーザ端末20の位置情報に関する所定条件の充足をイベントの発生条件に含める構成、又は、ユーザ端末20の位置情報を用いてイベントの内容を定める構成がある。
【0024】
また、イベントとは、ビデオゲームで発生し得る各種出来事を意味する。イベントの構成は特に限定されないが、ビデオゲームの進行に応じて現実空間の地図情報に対応する仮想空間において、発生条件が満たされた場合に発生する構成が好ましい。所定のイベントの例には、現実空間の地図情報に対応する仮想空間に配置されたオブジェクトに対応付けされたイベントがある。なお、オブジェクトに対応するイベントの例には、オブジェクトの種類に対応付けされた各種イベントがある。
【0025】
ここで、現実空間の地図情報に対応する仮想空間とは、現実空間の地図情報を用いて生成された仮想空間を意味する。仮想空間を生成するための構成は特に限定されないが、現実空間の地図情報に基づいて仮想空間が生成されたことをユーザが認識し得る構成が好ましい。このような構成の例には、現実空間の道路や建物等に対応するオブジェクトを、現実空間における道路や建物等の位置に対応する位置に配置することで仮想空間を生成する構成がある。なお、現実空間の道路や建物等に対応するオブジェクトの構成は特に限定されないが、道路や建物等と対応関係にあることをユーザが認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、道路の外観に似せて作成されたオブジェクトや、仮想空間を構成するオブジェクト(例えば、地面)とは異なるオブジェクト(例えば、敵キャラクタ)がある。また、現実空間における位置と、仮想空間における位置とを対応付けるための構成は特に限定されず、現実空間における座標と仮想空間における座標が1対1の関係で定義される構成としてもよいし、複数対1または1対複数の関係で定義される構成としてもよい。
【0026】
参加部13は、登録部11により登録されたオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる機能を有する。
【0027】
ここで、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを特定するための構成は特に限定されず、登録されたオブジェクトから所定規則に従って所定数を特定する構成としてもよいし、ユーザにオブジェクトを選択させる構成としてもよい。なお、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザは、当該ユーザの端末20とは異なる端末20を使用することが好ましい。
【0028】
また、オブジェクトをイベントに参加させるための構成は特に限定されないが、オブジェクトをイベントの進行に貢献させる構成が好ましい。このような構成の例には、敵キャラクタとの戦闘イベントにおいて、キャラクタに当該敵キャラクタと戦闘させる構成がある。
【0029】
複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれ、ユーザによって管理され、例えば携帯電話端末やPDA(Personal Digital Assistants)、携帯型ゲーム装置や所謂ウェアラブルデバイスなどのネットワーク配信型のゲームを行うことが可能な通信端末によって構成される。なお、ビデオゲーム処理システム100が含み得るユーザ端末の構成は上述した例に限定されず、ユーザが合成画像を認識し得る構成であればよい。ユーザ端末の構成の他の例には、各種通信端末を組み合わせたものやパーソナルコンピュータ、据置型ゲーム装置がある。
【0030】
また、複数のユーザ端末20,201~20Nは、それぞれ、通信ネットワーク30に接続し、サーバ10との通信を行うことにより各種処理を実行するためのハードウェア(例えば、座標に応じたブラウザ画面やゲーム画面を表示する表示装置など)およびソフトウェアを備える。なお、複数のユーザ端末20,201~20Nそれぞれは、サーバ10を介さずに互いに直接通信を行うこともできる構成とされていてもよい。
【0031】
次に、本例のビデオゲーム処理システム100(システム100)の動作について説明する。
【0032】
図3は、システム100が実行するビデオゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、ユーザ端末20の位置情報を用いたビデオゲームの進行を制御すること関連する処理が行われる。以下、サーバ10Aとユーザ端末20(端末20)とが、ゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。
【0033】
ゲーム処理は、例えばサーバ10Aにアクセスした端末20が仮想空間の表示を要求したことを契機に開始される。
【0034】
サーバ10Aは、ゲーム処理において、先ず、ユーザのオブジェクトを登録する(ステップS11)。本例においてサーバ10Aは、ユーザのオブジェクトに関する情報を所定の記憶領域に記憶させる。
【0035】
サーバ10Aは、ユーザのオブジェクトを登録すると、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる(ステップS12)。本例においてサーバ10Aは、所定のイベントを発生させるためのイベント情報を端末20に送信する。
【0036】
サーバ10Aは、所定のイベントを発生させると、登録したオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる(ステップS13)。本例においてサーバ10Aは、イベントを発生させたユーザとは異なるオブジェクトをイベントに参加させるための参加情報を端末20に送信する。
【0037】
端末20は、サーバ10Aから参加情報を受信すると、所定の表示装置の表示画面にゲーム画面を出力する(ステップS14)。本例において端末20がゲーム画面を出力すると、ここでの処理を終了する。
【0038】
図4は、ゲーム処理におけるサーバ10A側の動作の例を示すフローチャートである。ここでは、システム100におけるサーバ10Aの動作について改めて説明する。
【0039】
サーバ10Aは、ゲーム処理において、先ず、ユーザのオブジェクトを登録し(ステップS101)、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させ(ステップS102)、登録したオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる(ステップS103)。サーバ10Aは、オブジェクトをイベントに参加させると、ここでの処理を終了する。
【0040】
図5は、端末20がゲーム処理を実行する場合の端末20側の動作の例を示すフローチャートである。以下、端末20が、単体でゲーム処理を実行する場合を例にして説明する。なお、端末20の構成については、サーバ10から各種情報を受信することを除きサーバ10の構成と同様の機能を備えるものであるため、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0041】
端末20は、ゲーム処理において、先ず、ユーザのオブジェクトを登録し(ステップS201)、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させ(ステップS202)、登録したオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる(ステップS203)。端末20は、オブジェクトをイベントに参加させると、ここでの処理を終了する。
【0042】
以上に説明したように、第1の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Aが、登録部11と、発生部12と、参加部13とを備える構成としているので、ユーザのオブジェクトを登録し、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させ、登録したオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させ、ビデオゲームに対するユーザの興味を維持させることが可能となる。
【0043】
すなわち、現実空間の地図情報に対応する仮想空間とユーザ端末の位置情報とを用いたビデオゲームにおいて、オブジェクトを介したユーザ間の交流を行わせることで、同様の仮想空間でビデオゲームを進行しているというユーザ間の一体感を高めることができるようになり、ひいてはビデオゲームに対するユーザの興味を維持させることが可能となる。言い換えれば、現実空間の地図情報に対応する仮想空間とユーザ端末の位置情報とを用いたビデオゲームにおいて発生したイベントに他のユーザのオブジェクトを参加させることで、仮想空間においてオブジェクトを介して他のユーザとビデオゲームを進行させている感覚をユーザに抱かせることができ、ビデオゲームの進行に対する興味をユーザにより持たせることが可能となる。さらに、位置情報に基づいて発生するイベントに他ユーザのオブジェクトを参加させることで、現実空間でも他のユーザとビデオゲームを進行させている感覚をユーザに抱かせることができ、よりビデオゲームの進行に対する興味をユーザにより持たせることが可能となる。
【0044】
[第2の実施形態]
図6は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10B(サーバ10B)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Bは、登録部11Bと、発生部12と、参加部13Bと、更新部14とを少なくとも備える。
【0045】
登録部11Bは、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録する機能を有する。
【0046】
ここで、登録関連情報とは、ユーザの識別情報と、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトに関する情報とが少なくとも対応付けされた情報の組み合わせを意味する。登録関連情報は特に限定されないが、イベントに参加可能か否かを示す情報を含むことが好ましい。
【0047】
参加部13Bは、イベントを発生させたユーザに対応付けされたオブジェクトの少なくとも一部を、当該イベントに参加させる機能を有する。
【0048】
ここで、オブジェクトの少なくとも一部とは、登録部11Bにより登録されたオブジェクトのうち所定規則に従って定まるオブジェクトを意味する。オブジェクトの少なくとも一部を特定するための構成は特に限定されないが、ユーザが認識し得る所定規則に従ってオブジェクトを特定する構成が好ましい。このような構成の例には、ユーザに関する情報に基づいてオブジェクトを特定する構成がある。
【0049】
更新部14は、参加部13Bによりイベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新する機能を有する。
【0050】
ここで、イベント後とは、イベントが発生した時点よりも後を意味する。イベントの発生後の定義は特に限定されないが、イベントの発生の制限を開始したことをユーザが認識し得る時点よりも後が好ましい。イベントの発生後の定義例には、イベントが開始した時点よりも後や、イベントが終了した時点よりも後、開始したイベントにおける所定時点よりも後がある。
【0051】
また、オブジェクトについてイベントへの参加を制限するとは、オブジェクトをイベントに参加させる許容範囲を定めることを意味する。オブジェクトについてイベントへの参加を制限するための構成は特に限定されないが、オブジェクトについて許容範囲を超えた場合にイベントへの参加を不能とする構成が好ましい。このような構成の例には、キャラクタについて敵キャラクタとの戦闘イベントへの参戦を不能にする期間を定める構成がある。なお、許容範囲の例には、所定時点からの所定期間やイベントへの所定の参加回数上限がある。
【0052】
また、登録関連情報を更新するとは、登録関連情報のうちの少なくとも一部の情報を変更することを意味する。登録関連情報を更新するための構成は特に限定されないが、参加部13Bによりイベントに参加するオブジェクトが特定されるように情報を更新する構成が好ましい。登録関連情報を更新するための構成の例には、参加部13Bによりイベントに参加するオブジェクトを示す情報を変更する構成や、各オブジェクトに対応するフラグ情報を変更する構成がある。
【0053】
図7は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Bと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Bと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0054】
サーバ10Bは、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録する(ステップS2-11)。本例においてサーバ10Bは、各ユーザと、各ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、それぞれ所定の記憶領域に登録する。
【0055】
サーバ10Bは、登録関連情報を登録すると、イベントを発生させたユーザに対応付けされたオブジェクトの少なくとも一部を、当該イベントに参加させる(ステップS2-12)。本例においてサーバ10Bは、オブジェクトの少なくとも一部をイベントに参加させるための参加情報を端末20に送信する。
【0056】
サーバ10Bは、オブジェクトをイベントに参加させると、イベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新する(ステップS2-12)。本例においてサーバ10Bは、登録関連情報の一部であるイベントに参加するオブジェクトを示す情報を、ユーザに対応付けされた他のオブジェクトを指定するように変更する。
【0057】
以上に説明したように、第2の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Bが、登録部11Bと、発生部12と、参加部13Bと、更新部14とを備える構成としているので、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録し、イベントを発生させたユーザに対応付けされたオブジェクトの少なくとも一部を、当該イベントに参加させ、イベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新し、オブジェクトについてイベントへの参加を制限しない場合と比較してより多くのユーザとオブジェクトを介して交流することができ、ビデオゲームに対するユーザの興味をより維持させることが可能となる。
【0058】
[第3の実施形態]
図8は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10C(サーバ10C)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Cは、登録部11と、発生部12と、参加部13Cとを少なくとも備える。
【0059】
参加部13Cは、登録部11により登録されたオブジェクトであり、かつユーザによるビデオゲームの進行に応じて所定条件を満たしたオブジェクトを、当該ユーザが発生させたイベントに参加させる機能を有する。
【0060】
ここで、ゲームの進行に応じてとは、ビデオゲームで発生し得る種々の進行あるいは変化等が生じたことを特定の処理の契機や基準とすることを意味する。特定の処理の例としては、判定処理や情報更新処理などがある。また、ビデオゲームで発生し得る種々の進行あるいは変化等の例としては、時間の進行、ゲーム要素値の変化、特定のステータス若しくはフラグの更新、あるいはユーザによる操作入力などがある。
【0061】
また、所定条件の内容は特に限定されないが、ユーザが認識し得るものが好ましい。所定条件の例には、イベントを発生させるユーザと所定の関係を有するユーザに対応することや、イベントを発生させるユーザのオブジェクトと共通点を有することがある。
【0062】
図9は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Cと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Cと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0063】
サーバ10Cは、所定のイベントを発生させると、登録部11により登録されたオブジェクトであり、かつユーザによるビデオゲームの進行に応じて所定条件を満たしたオブジェクトを、当該ユーザが発生させたイベントに参加させる(ステップS3-11)。本例においてサーバ10Cは、オブジェクトをイベントに参加させるための参加情報を端末20に送信する。
【0064】
以上に説明したように、第3の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Cが、登録部11と、発生部12と、参加部13Cとを備える構成としているので、登録したオブジェクトであり、かつユーザによるビデオゲームの進行に応じて所定条件を満たしたオブジェクトを、当該ユーザが発生させたイベントに参加させ、ビデオゲームに対するユーザの興味の維持に比較的大きく寄与し得るオブジェクトを参加させることや、適切なゲームバランスを維持しながらオブジェクトをイベントに参加させることが可能となる。
【0065】
[第4の実施形態]
図10は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10D(サーバ10D)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Dは、登録部11と、発生部12と、参加部13Dと、決定部15とを少なくとも備える。
【0066】
決定部15は、発生したイベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザ(他ユーザ)のオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する機能を有する。
【0067】
ここで、イベントに関する情報は特に限定されないが、イベントの種類に関するものが好ましい。イベントに関する情報の例には、イベントの種類と、他ユーザのオブジェクトをイベントに参加させる確率とが対応付けされた情報がある。
【0068】
また、イベントに参加させるか否かを決定するための構成は特に限定されないが、イベントの種類に対応する確率を用いる構成が好ましい。このような構成の例には、他ユーザのオブジェクトが参加する確率が異なる複数種類のイベントを設ける構成がある。
【0069】
参加部13Dは、決定部15によりオブジェクトの参加が決定した場合に、オブジェクトを当該イベントに参加させる機能を有する。
【0070】
ここで、参加が決定したオブジェクト(参加オブジェクト)をイベントに参加させるための構成は特に限定されないが、イベントの開始と同時に当該オブジェクトが参加し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、イベントを発生させたユーザに、イベントの開始と併せて参加オブジェクトを報知する構成がある。
【0071】
図11は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Dと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Dと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0072】
サーバ10Dは、所定のイベントを発生させると、発生したイベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する(ステップS4-11)。本例においてサーバ10Dは、イベントの種類に対応する確率で、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させることを決定する。
【0073】
サーバ10Dは、オブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定すると、オブジェクトの参加が決定した場合に、オブジェクトを当該イベントに参加させる(ステップS4-12)。本例においてサーバ10Dは、オブジェクトをイベントに参加させるための参加情報を端末20に送信する。
【0074】
以上に説明したように、第4の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Dが、登録部11と、発生部12と、参加部13Dと、決定部15とを備える構成としているので、発生したイベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定し、オブジェクトの参加が決定した場合に、オブジェクトを当該イベントに参加させ、オブジェクトを介したユーザ間の交流機会の提供とゲームバランスの適切な設定とを両立させることが可能となる。
【0075】
[第5の実施形態]
図12は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10E(サーバ10E)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Eは、登録部11と、発生部12と、参加部13Eと、表示部16とを少なくとも備える。
【0076】
表示部16は、ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示する機能を有する。
【0077】
ここで、ユーザに対してオブジェクトを選択可能に表示するとは、オブジェクトに対するユーザからの選択操作の受付けが可能なように当該オブジェクトに関する情報を表示することを意味する。ユーザに対してオブジェクトを選択可能に表示するための構成は特に限定されないが、オブジェクトと他のオブジェクトとを比較するための情報を、ユーザからの選択操作の受付けを可能にした状態で当該ユーザの端末20に表示させる構成が好ましい。このような構成の例には、ユーザからの選択操作の受付けが可能な状態で、オブジェクトの画像や名前、オブジェクトに対応する数値を当該ユーザの端末20に表示させる構成がある。
【0078】
参加部13Eは、ユーザにより選択されたオブジェクトを、発生したイベントに参加させる機能を有する。
【0079】
ここで、ユーザにより選択されたオブジェクトとは、表示部16により選択可能に表示され、かつユーザから選択操作が受け付けられたオブジェクトを意味する。
【0080】
図13は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Eと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Eと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0081】
サーバ10Eは、オブジェクトを登録すると、ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示する(ステップS5-11)。本例においてサーバ10Eは、オブジェクトを選択可能に表示するためのオブジェクト情報を端末20に送信する。
【0082】
端末20は、サーバ10Eからオブジェクト情報を受信すると、オブジェクト情報に基づいてオブジェクトを選択可能にユーザに対して表示する(ステップS5-12)。本例において端末20は、所定の表示装置の表示画面にオブジェクトを選択可能な画像を含むゲーム画面を出力する。
【0083】
端末20は、オブジェクトを選択可能にユーザに対して表示すると、オブジェクトに対する選択操作をユーザから受け付ける(ステップS5-13)。本例において端末20は、オブジェクトの選択に関する選択情報をサーバ10Eに送信する。
【0084】
サーバ10Eは、イベントを発生させると、ユーザにより選択されたオブジェクトを、発生したイベントに参加させる(ステップS5-14)。本例においてサーバ10Eは、オブジェクトをイベントに参加させるための参加情報を端末20に送信する。
【0085】
以上に説明したように、第5の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Eが、登録部11と、発生部12と、参加部13Eと、表示部16とを備える構成としているので、ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示し、ユーザにより選択されたオブジェクトを、発生したイベントに参加させ、ユーザが所望する他のユーザとオブジェクトを介して交流させることができ、ビデオゲームに対するユーザの興味をより維持させることが可能となる。
【0086】
[第6の実施形態]
図14は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10F(サーバ10F)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Fは、登録部11と、発生部12と、参加部13と、付与部17とを少なくとも備える。
【0087】
付与部17は、少なくともイベントを発生させたユーザによる操作に基づいて、参加部13により当該イベントに参加したオブジェクトまたは当該オブジェクトのユーザに特典を付与する機能を有する。
【0088】
ここで、ユーザによる操作とは、ユーザによる端末20への操作入力を意味する。ユーザによる操作は特に限定されないが、参加部13によりイベントに参加したオブジェクトに関するものが好ましい。ユーザによる操作の例には、参加部13によりイベントに参加したオブジェクトに対する選択操作がある。
【0089】
また、特典の内容は特に限定されないが、ビデオゲームのプレイヤにとって意義のあるものであることが好ましい。特典の例には、ゲーム内要素や、ビデオゲームにおける一時的な処理の発生(例えば、いわゆるバフの発生や、アイテムの効果発生)、装備品、アイテム、ゲーム内通貨、ユーザやオブジェクトに対応付けられた経験値などがある。
【0090】
図15は、システム100が実行するゲーム処理の例を示すフローチャートである。以下、サーバ10Fと、端末20の動作を例にして説明する。なお、サーバ10Fと端末20それぞれの動作を示すフローチャートについては、重複説明を避ける観点から記載を省略する。
【0091】
端末20は、サーバ10Fから参加情報を受信すると、ユーザによる操作を受け付ける(ステップS6-11)。本例において端末20は、ユーザによる操作に関する情報(ユーザ操作情報)をサーバ10Fに送信する。
【0092】
サーバ10Fは、端末20からユーザ操作情報を受信すると、少なくともイベントを発生させたユーザによる操作に基づいて、当該イベントに参加したオブジェクトまたは当該オブジェクトのユーザに特典を付与する(ステップS6-12)。本例においてサーバ10Fは、特典を付与するための特典情報をサーバ10Fに送信する。
【0093】
以上に説明したように、第6の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Fが、登録部11と、発生部12と、参加部13と、付与部17とを備える構成としているので、少なくともイベントを発生させたユーザによる操作に基づいて、当該イベントに参加したオブジェクトまたは当該オブジェクトのユーザに特典を付与し、特典の付与を目的としてオブジェクトの登録をユーザに行わせることを期待できる。
【0094】
[第7の実施形態]
図16は、ビデオゲーム処理サーバ10の例であるビデオゲーム処理サーバ10Z(サーバ10Z)の構成を示すブロック図である。本例において、サーバ10Zは、登録部11Zと、発生部12Zと、参加部13Zと、更新部14Z、決定部15Zとを少なくとも備える。
【0095】
登録部11Zは、ユーザのオブジェクトを登録する機能を有する。
【0096】
ここで、ユーザのオブジェクトとは、ユーザに対応するオブジェクトを意味する。また、オブジェクトとは、ビデオゲームに登場する仮想的な物を意味する。なお、ユーザのオブジェクトは、ビデオゲームにおいて何らかの動作を実行することが可能な物でもよい。以下、ユーザのオブジェクトが、ユーザが操作可能なキャラクタである場合を例に説明する。
【0097】
また、オブジェクトを登録するとは、オブジェクトに関する情報を所定の記憶手段に記憶させることを意味する。以下、ユーザのキャラクタが他のユーザと対応付け可能となる場合を例に説明する。なお、ユーザが登録したキャラクタは、登録時の情報が次回の登録時まで維持される構成としてもよいし、定期的に最新情報に更新される構成としてもよい。また、ユーザが複数のキャラクタを登録可能な構成としてもよい。
【0098】
発生部12Zは、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる機能を有する。
【0099】
ここで、端末20の位置情報とは、端末20の現実空間における位置を示す情報を意味する。また、イベントとは、ビデオゲームで発生し得る各種出来事を意味する。以下、ユーザが所有する端末の現実位置に基づいて、敵キャラクタとの戦闘が発生する構成を例に説明する。
【0100】
参加部13Zは、登録部11Zにより登録されたオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザ(他ユーザ)のオブジェクトを、当該イベントに参加させる機能を有する。
【0101】
ここで、他ユーザのオブジェクトをイベントに参加させるための構成は特に限定されないが、他ユーザが参加することでイベントの進行が有利になる構成が好ましい。以下、イベント発生前に他ユーザにより登録されたキャラクタのうち、イベントを発生させたユーザに対応付けされたキャラクタが敵キャラクタとの戦闘に助っ人として参加する構成を例に説明する。なお、ユーザに複数のキャラクタが対応付けされている場合、所定の優先規則に従って1のキャラクタが助っ人として選出される構成としてもよい。このような構成の例には、フレンドが登録したキャラクタや、ビデオゲームの進行度(レベルやランク)が近いユーザが登録したキャラクタが優先的に選出される構成がある。
【0102】
更新部14Zは、参加部13Zによりイベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新する機能を有する。
【0103】
ここで、オブジェクトについてイベントへの参加を制限するとは、オブジェクトをイベントに参加させる許容範囲を定めることを意味する。以下、戦闘イベントに助っ人として参加したキャラクタが、参加してから所定期間が経過した場合、一定期間だけ同じユーザの戦闘に参戦不能になる場合を例に説明する。なお、参加後の所定期間が過ぎた場合、自動的にランダムで他のキャラクタが助っ人として設定される構成としてもよい。また、特定のキャラクタに変えたい場合、ユーザが、自身に対応付けされた複数のキャラクタから、助っ人として参加するキャラクタを選択する構成としてもよい。
【0104】
決定部15Zは、発生したイベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する機能を有する。
【0105】
ここで、イベントに関する情報は特に限定されないが、イベントの種類に関する情報が好ましい。以下、助っ人として選択されたキャラクタが、選択された時点から所定期間の間、ユーザが発生させた戦闘イベントに、当該戦闘イベントの種類に対応する確率で参加する場合を例に説明する。
【0106】
本例において、イベントには、「通常戦闘」、「クエストボス戦闘」、「強敵戦闘」がある。助っ人として呼び出されるコンテンツ毎に助っ人としての参戦率が異なり、通常戦闘では一定確率、クエストボスだと助っ人参戦なし、強敵だと100%参戦、がなるように設定されている。
【0107】
図17は、サーバ10Zが備える記憶部(図示せず)に記憶される情報の格納状態の例について説明するための説明図である。
図17に示すように、記憶部は、ユーザIDと、登録自キャラ名と、選択他キャラ名と、候補他キャラ名とを対応付けて登録関連情報として記憶する。
【0108】
ここで、ユーザIDとは、ユーザを識別するための情報を意味する。
【0109】
また、登録自キャラ名とは、ユーザIDにより識別されるユーザのキャラクタ名を意味する。本例では、各ユーザが自身のキャラクタを登録する。
【0110】
また、選択他キャラ名とは、ユーザIDにより識別されるユーザとは異なるユーザのキャラクタのうち、参加部13Zにより戦闘イベントに参加するオブジェクトであると選択されているキャラクタ名を意味する。本例では、選択他キャラ名は、ユーザにより選択された、当該ユーザとは異なるユーザのキャラクタ名である。
【0111】
また、候補他キャラ名とは、ユーザIDにより識別されるユーザとは異なるユーザのキャラクタのうち、参加部13Zにより戦闘イベントに参加するオブジェクトであると設定され得る候補のキャラクタ名を意味する。
【0112】
図18は、システム100Zが実行するビデオゲーム処理の例を示すフローチャートである。本例におけるゲーム処理では、ユーザの操作に応じて端末20の位置情報を用いたビデオゲームの進行を制御することに関連する処理が行われる。以下、各処理について説明する。なお、各処理の順序は、処理内容に矛盾等が生じない範囲で順不同である。
【0113】
ゲーム処理は、例えばサーバ10Zにアクセスした端末20がオブジェクトの登録画面の表示を要求したことを契機に開始される。
【0114】
システム100Zは、ゲーム処理において、先ず、オブジェクトの登録操作をユーザから受け付ける(ステップS301)。
【0115】
システム100Zは、オブジェクトの登録操作をユーザから受け付けると、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのキャラクタとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録する(ステップS302)。本例では、システム100Zは、ユーザと、当該ユーザのキャラクタと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を所定の記憶領域に登録する。
【0116】
システム100Zは、登録関連情報を登録すると、ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示する(ステップS303)。本例では、システム100Zは、ユーザの端末20に、当該ユーザとは異なるユーザのキャラクタを示す情報を選択可能に表示させる。
【0117】
システム100Zは、オブジェクトを選択可能に表示すると、選択可能に表示したオブジェクトの選択操作をユーザから受け付ける(ステップS304)。
【0118】
システム100Zは、オブジェクトの選択操作をユーザから受け付けると、ユーザにより選択されたオブジェクトを所定のイベントに参加させるオブジェクトとして選択する(ステップS305)。本例では、システム100Zは、ユーザが発生させる戦闘イベントに参加させる当該ユーザとは異なるキャラクタを助っ人として選択する。
【0119】
システム100Zは、オブジェクトを選択すると、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる(ステップS306)。本例では、システム100Zは、ユーザのキャラクタによる敵キャラクタとの戦闘イベントを発生させる。
【0120】
システム100Zは、所定のイベントを発生させると、発生したイベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する(ステップS307)。本例では、システム100Zは、ユーザが発生させた戦闘イベントに参加させることを、当該戦闘イベントの種類に対応する確率で決定する。
【0121】
システム100Zは、オブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定すると、オブジェクトの参加が決定した場合に、登録したオブジェクトのうち選択したオブジェクトを当該イベントに参加させる(ステップS308)。本例では、システム100Zは、ユーザにより選択されたキャラクタを敵キャラクタとの戦闘イベントに参加させる。
【0122】
システム100Zは、オブジェクトをイベントに参加させると、イベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新する(ステップS309)。本例では、システム100Zは、キャラクタについて敵キャラクタとの戦闘イベントへの参戦を不能にするように登録関連情報を更新する。
【0123】
本例では、システム100Zは、イベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新すると、ここでの処理を終了する。
【0124】
図19は、ゲーム画面の例について説明するための説明図である。
図19に示すように、ゲーム画面には、画面説明領域1901と、候補他キャラクタ表示ボタン1902と、参加履歴表示ボタン1903と、非選択ボタン1904と、候補他キャラクタ情報領域1905と、詳細情報表示ボタン1906とが示されている。
【0125】
画面説明領域1901は、現在表示されている画面のタイトルを示す領域である。本例では、画面説明領域1901は、現在表示されている画面が、戦闘イベントに助っ人として参加するキャラクタを選択するための画面であることを示す領域である。
【0126】
候補他キャラクタ表示ボタン1902は、戦闘イベントに参加させる候補となるキャラクタに関する情報を表示するボタンである。本例では、候補他キャラクタ表示ボタン1902が選択操作されている状態である。なお、候補となるキャラクタの選出方法は特に限定されないが、ユーザとの関係性に基づいて複数のキャラクタが候補に選出される構成が好ましい。このような構成の例には、ゲーム内フレンドが登録したキャラクタを毎日10体選出する構成がある。この場合、フレンドのキャラクタを10枠上から優先表示し、その下にフレンド以外のキャラクタを表示する構成としてもよい。
【0127】
参加履歴表示ボタン1903は、自身とは異なるユーザのキャラクタによる戦闘イベントへの参加履歴を表示するボタンである。本例では、参加履歴表示ボタン1903に選択操作がされると、助っ人として戦闘イベントに参加したキャラクタや当該キャラクタのユーザに関する情報が表示される。
【0128】
非選択ボタン1904は、自身とは異なるユーザのキャラクタを戦闘イベントに参加させないことを選択するボタンである。本例では、非選択ボタン1904に選択操作がされると、戦闘イベントに助っ人が参加しなくなる。
【0129】
候補他キャラクタ情報領域1905は、戦闘イベントに参加させる候補となるキャラクタに関する情報を表示する領域である。本例では、候補他キャラクタ情報領域1905は、キャラクタの外見画像や名前、職業、レベル等を表示する領域である。ここで、候補他キャラクタ情報領域1905に表示されたキャラクタに関する情報に対しタッチ操作を行うと、情報に対しタッチ操作が行われたキャラクタが助っ人として選択される。なお、キャラクタに関する情報の表示方法として、一部の情報を変更または非表示とする構成としてもよい。このような構成の例には、ユーザが登録したキャラクタを他ユーザに対応付ける際、キャラクタの名前を、所定規則(例えば、複数の名前からランダムに選択)に従って変更した状態で対応付ける構成がある。これにより、ユーザのプライバシーの保護を強めることができる。
【0130】
詳細情報表示ボタン1906は、イベントに参加させる候補となるオブジェクトの詳細情報を表示するボタンである。本例では、詳細情報表示ボタン1906に選択操作がされると、候補他キャラクタ情報領域1905に情報が表示されているキャラクタのそうび情報が表示される。
【0131】
図20は、ゲーム画面の例について説明するための説明図である。
図20に示すように、ゲーム画面には、ユーザのキャラクタ2001と、キャラクタ2001の位置を基準としたイベント発生可能領域2002と、敵キャラクタ2003と、選択他キャラクタ情報2004と、参加期間情報2005とが示されている。
【0132】
キャラクタ2001は、ユーザのキャラクタを示す画像であり、表示画面の中央寄りの場所に示され、端末20の位置情報に対応する仮想空間における位置に表示されている。現実空間において端末20の位置が変化すると、キャラクタ2001は、仮想空間において同様に移動する。また、キャラクタ2001の移動に応じて、イベント発生可能領域2002も移動する。
【0133】
イベント発生可能領域2002は、オブジェクトに対応するイベントが発生する条件に含まれる、ユーザの仮想空間の位置と当該オブジェクトの位置とが所定の関係であるという位置条件を満たす領域である。
【0134】
敵キャラクタ2003は、イベント発生可能領域2002に存在する状態で、ユーザがタッチ操作を行うと敵キャラクタとの戦闘イベントが発生する画像である。イベント発生可能領域2002内の敵キャラクタ2003に対してユーザが選択操作を行うと、敵キャラクタとの戦闘を開始するための画面が表示される。
【0135】
選択他キャラクタ情報2004は、
図19でイベントに参加させると選択したキャラクタを示す情報である。本例では、
図19に表示されていたキャラクタ「AAA」の画像が選択他キャラクタ情報2004として表示されている。
【0136】
参加期間情報2005は、
図19でイベントに参加させると選択したキャラクタをイベントに参加させることが可能な期間を示す情報である。本例では、キャラクタ「AAA」を戦闘イベントに参加させることが可能な期間を、残り時間の形式で参加期間情報2005として表示されている。
【0137】
図21は、ゲーム画面の例について説明するための説明図である。
図21に示すように、ゲーム画面には、敵キャラクタ2101と、自キャラクタ情報2102と、コマンド選択領域2103と、参加通知情報2104と、参加他キャラクタ情報2105とが示されている。
【0138】
敵キャラクタ2101は、発生している戦闘イベントにおいて討伐対象となる敵キャラクタ(例えば、モンスター)の画像である。本例では、
図20の敵キャラクタ2003と同一である。
【0139】
自キャラクタ情報2102は、戦闘イベントを発生させたユーザ自身のユーザキャラクタに関する情報である。本例では、自キャラクタ情報2102は、戦闘イベントを発生させたユーザのキャラクタの外見画像や名前、職業、パラメータ等である。
【0140】
コマンド選択領域2103は、戦闘イベントにおいてキャラクタを行動させる操作を入力するための領域である。
【0141】
参加通知情報2104は、戦闘イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのキャラクタが当該戦闘イベントに参戦したことをユーザに通知する情報である。本例では、キャラクタ「AAA」が戦闘イベントに参加したことが文章によりユーザに通知されている。
【0142】
参加他キャラクタ情報2105は、
図19で選択され、さらに戦闘イベントに参加したキャラクタに関する情報である。本例では、キャラクタ「AAA」の外観画像と名前とが表示されている。なお、キャラクタ「AAA」が戦闘イベントにおいて行動する場合に、「AAA」の全体外観が画面に表示される。
【0143】
なお、
図21に示される戦闘イベント中または戦闘イベント後に、ユーザの操作に基づいて、助っ人として戦闘を行ったキャラクタまたは当該キャラクタのユーザに特典を付与する構成としてもよい。ここで、特典の内容は特に限定されないが、特典を受け取ったユーザが、キャラクタを登録したことで他ユーザから感謝や好意を示されたことを認識し得る構成であることが好ましい。このような構成の例には、各ユーザが所持可能なポイントや、2のユーザ間での親密度を示すパラメータの上昇がある。また、戦闘イベントにキャラクタが参加したことに応じて(ユーザの操作に依らずに)当該キャラクタまたは当該キャラクタのユーザに特典を付与する構成としてもよい。
【0144】
以上に説明したように、第7の実施形態の一側面として、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するサーバ10Zが、登録部11Zと、発生部12Zと、参加部13Zと、更新部14Z、決定部15Zとを備える構成としているので、ユーザのオブジェクトを登録し、ユーザの端末20の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させ、登録したオブジェクトのうち、イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させ、ビデオゲームに対するユーザの興味を維持させることが可能となる。
【0145】
また、上述した第7の実施形態の例では、サーバ10Zが、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録し、イベントを発生させたユーザに対応付けされたオブジェクトの少なくとも一部を、当該イベントに参加させ、イベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新し、オブジェクトについてイベントへの参加を制限しない場合と比較してより多くのユーザとオブジェクトを介して交流することができ、ビデオゲームに対するユーザの興味をより維持させることが可能となる。
【0146】
また、上述した第7の実施形態の例では、サーバ10Zが、発生したイベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定し、ブジェクトの参加が決定した場合に、オブジェクトを当該イベントに参加させ、オブジェクトを介したユーザ間の交流機会の提供とゲームバランスの適切な設定とを両立させることが可能となる。
【0147】
また、上述した第7の実施形態の例では、サーバ10Zが、ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示し、ユーザにより選択されたオブジェクトを、発生したイベントに参加させ、ユーザが所望する他のユーザとオブジェクトを介して交流することができ、ビデオゲームに対するユーザの興味をより維持させることが可能となる。
【0148】
また、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Zが、参加部13Zによりイベントに参加したオブジェクトのユーザと、当該イベントを発生させたユーザとの関係に基づいて、当該オブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように登録関連情報を更新する構成としてもよい。ここで、ユーザとの関係とは、ユーザとのつながり方の種類を意味する。ユーザとの関係は特に限定されないが、ビデオゲームの進行に関するものが好ましい。ユーザとの関係の例には、ユーザとフレンドであることや、ビデオゲームの進行を示すパラメータ(ランク)がユーザと所定の同一範囲内にあることがある。上述した例において、キャラクタのユーザがフレンドである場合、フレンドでないユーザと比較して戦闘イベントへの参加を許容する期間が長い構成としてもよい。このような構成とすることで、他のユーザと比較してより一体感を高めやすいユーザとの間でのオブジェクトを介した交流をより多く促すことが可能となる。
【0149】
また、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Zが、参加部13Zによりイベントに参加したオブジェクトが、当該イベント後に発生したイベントに参加不能な状態となるように登録関連情報を更新し、参加不能な状態であるオブジェクト以外の複数のオブジェクトが、新たにイベントを発生させたユーザに対応付けされている場合、当該複数のオブジェクトのうち、当該ユーザと特定条件を満たすユーザのオブジェクトを優先して当該イベントに参加させる構成としてもよい。ここで、特定条件の内容は特に限定されないが、イベントを発生させたユーザと所定の関係であるユーザのオブジェクトであることが好ましい。特定条件の例には、イベントを発生させたユーザとフレンドであるユーザのオブジェクトであることがある。また、オブジェクトを優先してイベントに参加させるとは、当該オブジェクトを他のオブジェクトと比較して多くイベントに参加させることを意味する。上述した例において、1のキャラクタを助っ人としてユーザが選択してから所定時間の経過後、当該ユーザとフレンドの関係であるユーザのキャラクタを新たに助っ人として戦闘イベントに参加させる構成としてもよい。このような構成とすることで、所定のユーザとのオブジェクトを介した交流機会を増加させることが可能となる。
【0150】
また、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Zが、イベントを発生させたユーザの位置または当該ユーザが指定した位置に関する所定条件を満たしたユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる構成としてもよい。すなわち、ユーザの現在地付近でプレイしたユーザ(例えば、現在地はサーバに残さず、直近で利用した同じスポットや目的地を利用したユーザ)を、発生したイベントに参加させる構成としてもよい。ここで、ユーザの位置とは、現実空間又は仮想空間におけるユーザの位置を意味する。ユーザの位置は特に限定されないが、ユーザの端末20の位置情報に対応する仮想空間における位置が好ましい。ユーザの位置の例には、現実空間における所定地点(スポット)に対応する仮想空間における位置がある。また、ユーザが指定した位置とは、現実空間又は仮想空間におけるユーザが指定した位置を意味する。ユーザが指定した位置を特定するための構成は特に限定されないが、ユーザから受け付けられた操作に基づいて仮想空間における位置を特定する構成が好ましい。このような構成の例には、ユーザが仮想空間に設定した拠点(自宅)の位置や、当該拠点の位置が含まれる所定領域における何れかの位置がある。このような構成とすることで、同様の仮想空間でビデオゲームを進行しているというユーザ間の一体感をより高めることが可能となる。
【0151】
また、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Zが、参加部13Zによりイベントに参加したオブジェクトを、当該イベントを発生させたユーザの操作に依らずに制御する構成としてもよい。ここで、ユーザの操作とは、参加部13Zによりイベントに参加したオブジェクトに対するユーザからの操作や、当該イベントに対するユーザからの操作を意味する。また、ユーザの操作に依らずに制御するとは、ユーザの操作を条件とすることなく制御することを意味する。上述した例において、参加部13Zにより戦闘イベントに参加したキャラクタが、自動的に敵キャラクタと戦闘する構成としてもよい。このような構成とすることで、ユーザ間で時間を合わせることを必要とせずに、より柔軟に交流機会を与えることが可能となる。なお、参加部13Zによりイベントに参加したオブジェクトは、ユーザの操作により制御されていてもよい。
【0152】
また、上述した第7の実施形態の例では特に言及していないが、サーバ10Zが、発生したイベントにおいて、当該イベントに参加させたオブジェクトにより発生する効果を制限する構成としてもよい。ここで、オブジェクトにより発生する効果を制限するとは、オブジェクトが参加したイベントに与える影響の度合いに許容範囲を設けることを意味する。上述した例において、参加部13Zにより戦闘イベントに参加したキャラクタが、所定ターンまたは所定時間の経過後、敵キャラクタと戦闘を行わなくなる構成としてもよい。このような構成とすることで、ユーザが発生させたイベントに当該ユーザとビデオゲームの進行度合いが異なるユーザのオブジェクトが参加する場合でもゲームバランスを維持することが可能となる。
【0153】
以上に説明したように、本願の各実施形態により1または2以上の不足が解決される。なお、夫々の実施形態による効果は、非限定的な効果または効果の一例である。
【0154】
なお、上述した各実施形態では、複数のユーザ端末20,201~20Nとサーバ10は、自己が備える記憶装置に記憶されている各種制御プログラム(例えば、ビデオゲーム処理プログラム)に従って、上述した各種の処理を実行する。
【0155】
また、システム100の構成は上述した各実施形態の例として説明した構成に限定されず、例えばユーザ端末が実行する処理として説明した処理の一部または全部をサーバ10が実行する構成としてもよいし、サーバ10が実行する処理として説明した処理の一部または全部を複数のユーザ端末20,201~20Nの何れか(例えば、ユーザ端末20)が実行する構成としてもよい。また、サーバ10が備える記憶部の一部または全部を複数のユーザ端末20,201~20Nの何れかが備える構成としてもよい。すなわち、システム100におけるユーザ端末20とサーバ10のどちらか一方が備える機能の一部または全部を、他の一方が備える構成とされていてもよい。
【0156】
また、プログラムが、上述した各実施形態の例として説明した機能の一部または全部を、通信ネットワークを含まない装置単体に実現させる構成としてもよい。
【0157】
[付記]
上述した実施形態の説明は、少なくとも下記発明を、当該発明の属する分野における通常の知識を有する者がその実施をすることができるように記載した。
[1]
現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をサーバに実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記サーバに、
ユーザのオブジェクトを登録する登録機能と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生機能と、
前記登録機能により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[2]
前記登録機能では、ユーザと、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトとが対応付けられた登録関連情報を、所定の記憶領域に登録する機能を実現させ、
前記参加機能では、前記イベントを発生させたユーザに対応付けされたオブジェクトの少なくとも一部を、当該イベントに参加させる機能を実現させ、
前記サーバに、前記参加機能により前記イベントに参加したオブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように前記登録関連情報を更新する更新機能を
実現させるための[1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[2-1]
前記更新機能では、前記参加機能により前記イベントに参加したオブジェクトのユーザと、当該イベントを発生させたユーザとの関係に基づいて、当該オブジェクトについて、当該イベント後に発生するイベントへの参加が制限されるように前記登録関連情報を更新する機能を
実現させるための[2]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[2-2]
前記更新機能では、前記参加機能により前記イベントに参加したオブジェクトが、当該イベント後に発生したイベントに参加不能な状態となるように前記登録関連情報を更新する機能を実現させ、
前記参加機能では、前記参加不能な状態であるオブジェクト以外の複数のオブジェクトが、新たに前記イベントを発生させたユーザに対応付けされている場合、当該複数のオブジェクトのうち、当該ユーザと特定条件を満たすユーザのオブジェクトを優先して当該イベントに参加させる機能を
実現させるための[2]または[2-1]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[3]
前記参加機能では、前記登録機能により登録されたオブジェクトであり、かつ前記ユーザによる前記ビデオゲームの進行に応じて所定条件を満たしたオブジェクトを、当該ユーザが発生させた前記イベントに参加させる機能を
実現させるための[1]または[2]記載のビデオゲーム処理プログラム。
[4]
前記サーバに、発生した前記イベントに関する情報に基づいて、当該イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを当該イベントに参加させるか否かを決定する決定機能を実現させ、
前記参加機能では、前記決定機能により前記オブジェクトの参加が決定した場合に、前記オブジェクトを当該イベントに参加させる機能を
実現させるための[1]から[3]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[5]
前記サーバに、前記ユーザに対して、当該ユーザとは異なるユーザのオブジェクトを選択可能に表示する表示機能を実現させ、
前記参加機能では、前記ユーザにより選択されたオブジェクトを、発生した前記イベントに参加させる機能を
実現させるための[1]から[4]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム
[6]
前記サーバに、少なくとも前記イベントを発生させたユーザによる操作に基づいて、前記参加機能により当該イベントに参加したオブジェクトまたは当該オブジェクトのユーザに特典を付与する付与機能を
実現させるための[1]から[5]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[7]
前記参加機能では、前記イベントを発生させたユーザの位置または当該ユーザが指定した位置に関する所定条件を満たしたユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる機能を
実現させるための[1]から[6]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[8]
前記サーバに、前記参加機能により前記イベントに参加したオブジェクトを、当該イベントを発生させたユーザの操作に依らずに制御する制御機能を
実現させるための[1]から[7]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[9]
前記参加機能では、発生した前記イベントにおいて、当該イベントに参加させたオブジェクトにより発生する効果を制限する機能を
実現させるための[1]から[8]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラム。
[10]
[1]から[9]のうち何れかに記載のビデオゲーム処理プログラムが前記サーバに実現させる機能のうち少なくとも1つの機能を、当該サーバと通信可能なユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[11]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備え、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理システムであって、
ユーザのオブジェクトを登録する登録手段と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生手段と、
前記登録手段により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加手段とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理システム。
[12]
前記サーバが、前記登録手段と、前記発生手段と、前記参加手段とを含み、
前記ユーザ端末が、前記表示手段により前記所定のオブジェクトの様子を表すゲーム画面を表示装置の表示画面に出力する出力手段を含む
[11]記載のビデオゲーム処理システム。
[13]
現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御する機能をユーザ端末に実現させるためのビデオゲーム処理プログラムであって、
前記ユーザ端末に、
ユーザのオブジェクトを登録する登録機能と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生機能と、
前記登録機能により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加機能とを
実現させるためのビデオゲーム処理プログラム。
[14]
現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
ユーザのオブジェクトを登録する登録処理と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生処理と、
前記登録処理により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
[15]
通信ネットワークと、サーバと、ユーザ端末とを備えるビデオゲーム処理システムが、現実空間の地図情報に対応する仮想空間と、ユーザ端末の位置情報とを用いてビデオゲームの進行を制御するビデオゲーム処理方法であって、
ユーザのオブジェクトを登録する登録処理と、
前記ユーザのユーザ端末の位置情報に基づいて所定のイベントを発生させる発生処理と、
前記登録処理により登録されたオブジェクトのうち、前記イベントを発生させたユーザとは異なるユーザのオブジェクトを、当該イベントに参加させる参加処理とを含む
ことを特徴とするビデオゲーム処理方法。
【産業上の利用可能性】
【0158】
本発明の実施形態の一つによれば、ビデオゲームに対するユーザの興味を維持させることを可能にするのに有用である。
【符号の説明】
【0159】
10 ビデオゲーム処理サーバ
20,201~20N ユーザ端末
11 登録部
12 発生部
13 参加部
14 更新部
15 決定部
16 表示部
17 付与部
30 通信ネットワーク
100 ビデオゲーム処理システム