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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】情報表示物ホルダ
(51)【国際特許分類】
   G09F 1/10 20060101AFI20220215BHJP
   A47F 5/00 20060101ALI20220215BHJP
   A47F 7/04 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
G09F1/10 S
A47F5/00 E
A47F7/04
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020040912
(22)【出願日】2020-03-10
(65)【公開番号】P2021144082
(43)【公開日】2021-09-24
【審査請求日】2020-03-10
(73)【特許権者】
【識別番号】517347850
【氏名又は名称】株式会社図南
(74)【代理人】
【識別番号】110002435
【氏名又は名称】特許業務法人井上国際特許商標事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100091557
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 修
(72)【発明者】
【氏名】北村 俊郎
【審査官】藤井 達也
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3191502(JP,U)
【文献】実開昭63-173270(JP,U)
【文献】特許第6315876(JP,B1)
【文献】特開2004-212810(JP,A)
【文献】登録実用新案第3182643(JP,U)
【文献】米国特許第03494057(US,A)
【文献】米国特許第03193958(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 1/00- 1/14
G09F 7/00- 7/22
G09F 23/00
A47F 5/00
A47F 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報表示物を支持するホルダ本体と、
縦置きされた環状体の外周面に着脱可能に装着され、前記ホルダ本体をスライド可能に支持するホルダ本体支持部材とを備え、
前記ホルダ本体支持部材は、
前記環状体の中心軸と平行に延びる支持部材本体と、
前記支持部材本体に接続され、前記支持部材本体の、前記環状体の中心軸と平行な軸周りの回転を規制するストッパとを有する
ことを特徴とする情報表示物ホルダ。
【請求項2】
前記支持部材本体が、前記環状体の中心軸と平行な軸に沿って伸縮可能である
ことを特徴とする請求項1に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項3】
前記ストッパが、前記環状体の中心軸と平行な軸に沿って所定間隔に前記支持部材本体に接続されている
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項4】
前記支持部材本体が前記環状体にひも又はベルトで固定されている
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項5】
前記環状体が自動車用のタイヤである
ことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダ。
【請求項6】
前記環状体がホイールである
ことを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の情報表示物ホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、情報が表示された情報表示物を保持する情報表示物ホルダに関し、特に自動車用のホイールやタイヤに装着される情報表示物ホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カー用品店、タイヤ専門店、サービスステーション等において、ホイールにタイヤを装着した状態で、ホイールとタイヤとをセットで展示販売することがある。このときに使用される情報表示物(セット販売されるタイヤ及びホイールの商品名、サイズ、価格等が表示されたポップ)を保持する情報表示物ホルダとして、縦置きされたタイヤの一方の側面側に配置され、情報表示物が装着される第1の板体部と、第1の板体部に折り曲げ可能に連結される第2の板体部と、第2の板体部に折り曲げ可能に連結され、タイヤの外周面にベルトや面ファスナなどで固定される第3の板体部とを備えているものがある(下記特許文献1参照)。
【0003】
第1の板体部はカバー部を有し、カバー部によってタイヤの一方の側面の一部分がカバーされる。但し、ホイールのディスクはホイールのデザイン上もっとも重要な部分であるので、カバー部によってホイールのディスクまでカバーさないよう、カバー部の自由端部がタイヤの内周に沿うよう円弧状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6315876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、ホイールとこのホイールに装着されたタイヤとをセットで展示販売するとき、上述の情報表示物ホルダをタイヤに装着しても、ホイールのディスクは第1の板体部のカバー部によって隠されない。
【0006】
これに対し、もしホイールだけを展示販売するとき、上述の情報表示物ホルダをホイールに装着すると、第1の板体部のカバー部によってホイールのディスクの一部が隠されてしまう。したがって、ホイールだけを展示販売するときには上述の情報表示物ホルダを使用できない。
【0007】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その課題は、ホイールにタイヤを装着した状態でホイールとタイヤとをセットで展示販売するときや、タイヤだけを展示販売するときだけでなく、ホイールだけを展示販売するときにも使用することができる情報表示物ホルダを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の課題を解決するため請求項1に記載の発明の情報表示物ホルダは、情報表示物を支持するホルダ本体と、縦置きされた環状体の外周面に着脱可能に装着され、前記ホルダ本体をスライド可能に支持するホルダ本体支持部材とを備え、前記ホルダ本体支持部材は、前記環状体の中心軸と平行に延びる支持部材本体と、前記支持部材本体に接続され、前記支持部材本体の、前記環状体の中心軸と平行な軸周りの回転を規制するストッパとを有することを特徴とする。
【0010】
請求項に記載の発明は、請求項1に記載の発明の情報表示物ホルダにおいて、前記支持部材本体が、前記環状体の中心軸と平行な軸に沿って伸縮可能であることを特徴とする。
【0011】
請求項に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明の情報表示物ホルダにおいて、前記ストッパが、前記環状体の中心軸と平行な軸に沿って所定間隔に前記支持部材本体に接続されていることを特徴とする。
【0012】
請求項に記載の発明は、請求項1~のいずれか1項に記載の発明の情報表示物ホルダにおいて、前記支持部材本体が前記環状体にひも又はベルトで固定されていることを特徴とする。
【0013】
請求項に記載の発明は、請求項1~のいずれか1項に記載の発明の情報表示物ホルダにおいて、前記環状体が自動車用のタイヤであることを特徴とする。
【0014】
請求項6に記載の発明は、請求項1~のいずれか1項に記載の発明の情報表示物ホルダにおいて、前記環状体がホイールであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
ホイールにタイヤを装着した状態でホイールとタイヤとをセットで展示販売するときや、タイヤだけを展示販売するときだけでなく、ホイールだけを展示販売するときにも使用することができる情報表示物ホルダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1はこの発明の一実施形態に係る情報表示物ホルダの使用状態を斜め後方から見た斜視図である。
図2図2図1の情報表示物ホルダの使用状態を示す正面図である。
図3図3図1の情報表示物ホルダのホルダ本体の正面図である。
図4図4図1の情報表示物ホルダのホルダ本体の背面図である。
図5図5図4のV‐V線に沿う断面図である。
図6図6図4のVI‐VI線に沿う断面図である。
図7図7図1の情報表示物ホルダのホルダ本体支持部材の分解斜視図である。
図8図8図1の情報表示物ホルダのホルダ本体支持部材の支持部材本体の斜視図である。
図9図9図1の情報表示物ホルダのホルダ本体支持部材のストッパの平面図である。
図10図10はこの発明の他の実施形態に係る情報表示物ホルダの使用状態を斜め後方から見た斜視図である。
図11図11図10の情報表示物ホルダの使用状態を示す正面図である。
図12図12は輪状体の正面図である。
図13図13は輪状体の分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
この発明の一実施形態に係る情報表示物ホルダは、図1図3に示すように、情報表示物7を支持するホルダ本体1と、縦置きされたタイヤ(環状体)4の外周面4aに着脱可能に装着され、ホルダ本体1をスライド可能に支持するホルダ本体支持部材2とを備えている。この実施形態では、横置きされたタイヤ4´の上にタイヤ台6を介してタイヤ4が縦置きされている。
【0020】
情報表示物7とは、例えば、セット販売されるタイヤ及びホイールの商品名、サイズ、価格、コピー等の様々な情報が表示された書面やいわゆるシート型の液晶や有機ELのディスプレイ等である。
【0021】
この実施形態では、ホルダ本体1とホルダ本体支持部材2とはそれぞれプラスチックダンボールをプレス加工することによって形成される。図示しない表側のライナと裏側のライナと両方のライナの間に等間隔に配置される複数のリブとで構成されるプラスチックダンボールが使用されている。但し、この情報表示物ホルダの材料はプラスチックダンボールに限定されるものではなく、他の合成樹脂等でもよい。
【0022】
ホルダ本体1は、図3図6に示すように、1つの第1のプレート部11と1つの第2のプレート部12と1つの第3のプレート部13と2つの第4のプレート部14とを有する。第1のプレート部11は扇形であり、第2のプレート部12と第3のプレート部13とはU字形であり、第4のプレート部14はI字形である。
【0023】
第1のプレート部11の表面に情報表示物7が支持され、第1のプレート部11の裏面に第2のプレート部12の表面が接着され、第2のプレート部12の裏面と第4のプレート部14の裏面とに第3のプレート部13の表面が接着される(図6参照)。第4のプレート部14は第3のプレート部13の表面上の内側空間側に配置されている。
【0024】
図6に示すように、U字形の第2のプレート部12の内側空間の横幅W1は、U字形の第3のプレート部13の内側空間の横幅W2より大きい。2つのI字形の第4のプレート部14の間隔W3は、U字形の第3のプレート部13の内側空間の横幅W2にほぼ等しい。
【0025】
第2のプレート部12の表面は第1のプレート部11の裏面に接着され第2のプレート部12の裏面は第3のプレート部13の表面に接着されている。
【0026】
第4のプレート部14の裏面は第3のプレート部13の表面に接着されているが、第4のプレート部14の表面は第1のプレート部11の裏面に接着されていない。2つの第4のプレート部14はそれぞれ上下方向UDに沿って延びている。
【0027】
後述のホルダ本体支持部材2の雌部材212の雌部材本体212Aの横幅W4(図8参照)は、U字形の第3のプレート部13の内側空間の横幅W2にほぼ等しいかわずかに小さい。また、ホルダ本体支持部材2の雌部材212の連結羽部212Bを広げたときの長さW5(図8参照)は、U字形の第2のプレート部12の内側空間の横幅W1よりわずかに小さい。
【0028】
情報表示物ホルダは上述のような構造であるので、ホルダ本体支持部材2の雌部材212の連結羽部212Bをスライド可能に収容できる。また、上述のように第3のプレート部13の表面上の内側空間側に第4のプレート部14の裏面が接着され、第1のプレート部11の裏面に第4のプレート部14の表面が接着されていないので、ホルダ本体1の受容空間1a(第1のプレート部11と第2のプレート部12と第3のプレート部13とに囲まれた空間)に、ホルダ本体支持部材2の雌部材212の連結羽部212Bを収容したとき、雌部材212の連結羽部212Bが第4のプレート部14と第1のプレート部11とに挟まれて、雌部材212の連結羽部212Bと第1のプレート部11との間と、雌部材212の連結羽部212Bと第4のプレート部14との間に、大きな摩擦力が生じ、その摩擦力によって、ホルダ本体支持部材2に対するホルダ本体1の位置が維持される。
【0029】
ホルダ本体支持部材2は、図1図7図8に示すように、タイヤ4の外周面4aに着脱可能に装着され、タイヤ4の中心軸O1と平行に延びる支持部材本体21と、支持部材本体21に接続され、支持部材本体21の、タイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2周りの回転を規制するストッパ22,23とを有する。
【0030】
支持部材本体21は、雄部材211と、雄部材211を受容する雌部材212とを有する。
【0031】
雄部材211は、挿入部211Bと、挿入部211Bの後端に設けられた取っ手部211Aとを有する。取っ手部211Aの先端部の横幅W6(図8参照)は雌部材本体212Aの横幅W4にほぼ等しい。
【0032】
雌部材212は、雄部材211の挿入部211Aを受容する受容空間212aを有する雌部材本体212Aと、雌部材本体212Aの一端に設けられ、ホルダ本体1の受容空間1a(図6参照)に収容される一対の連結羽部212Bとを有する。一対の連結羽部212Bは開閉可能であり、一対の連結羽部212Bをホルダ本体1の受容空間1aに収容するとき、一対の連結羽部212Bを開く(図7図8参照)。一対の連結羽部212Bを閉じたとき、一対の連結羽部212Bの間隔は雌部材本体212Aの横幅W4にほぼ等しい。
【0033】
ストッパ22,23は、タイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2に沿って所定間隔に支持部材本体21に着脱可能に接続されている。ストッパ22,23はタイヤ4の外周面4aに配置される。ストッパ22,23は円弧部221,231と円弧部221,231の中間部分に連なる矩形部222,232とを有する。ストッパ22,23は、雌部材212の雌部材本体212A又は雄部材211の取っ手部211Bの先端部を通す矩形の孔22a,23aを有する。ストッパ22,23の円弧部221,231はタイヤ4の外周面4aに接触する。
【0034】
ストッパ22とストッパ23とは平面形状の点でほぼ同じであるが、次の点で相違する。
【0035】
ストッパ23の厚さはストッパ22の厚さより薄い(図1図7参照)。
【0036】
ストッパ23は、図7図8に示すように、ひも3を引っかけるスリット23b,23c,23d,23e,23fと、ひも3を通す孔23gとを有する。
【0037】
スリット23bは円弧部231の一端部と矩形部232の一端部との境界部に設けられた直線的な切込みである。スリット23cは円弧部231の他端部に設けられたかぎ形の切込みである。スリット23dは円弧部231の他端部と矩形部232の他端部との境界部に設けられた直線的な切込みである。スリット23eは矩形の孔23aの下部の一方のコーナに通じる直線的な切込みである。スリット23fは矩形の孔23aの下部の他方のコーナに通じる直線的な切込みである。孔23gは円弧部231の他端部に設けられた円形の孔である。ひも3は、支持部材本体21をタイヤ4の外周面4aに固定するためのひもである。ひも3の途中にはプラスチックダンボール製の補助プレート15が装着されている(図9参照)。補助プレート15はひも3を通す4つの孔15aを有する。補助プレート15には互いに平行な4つの折り目N15が形成されている。補助プレート15をひも3に装着するには、まず、補助プレート15の一方の端に位置する孔15aに補助プレート15の裏側からひも3を通し、その孔15aに隣接する孔15aに補助プレート15の表側からひも3を通し、その孔15aに隣接する孔15aに補助プレート15の裏側からひも3を通し、最後に、その孔15aに隣接する孔15a(他方の端に位置する孔15a)に補助プレート15の表側からひも3を通す。タイヤ4の外周面4aにひも3を巻き付けると、補助プレート15は折り目N15によってタイヤ4の外周面4aに沿うように湾曲する。
【0038】
なお、図1図10において、ひも3は図示省略されている。
【0039】
2つのストッパ22のうちの一方のストッパ22は、支持部材本体21の支持部材本体21の雌部材212の雌部材本体212Aに装着され、支持部材本体21の2つのストッパ22のうちの他方のストッパ22は、支持部材本体21の支持部材本体21の取っ手部211Bの先端部に装着される。
【0040】
ストッパ23は、支持部材本体21の雌部材212の雌部材本体212Aに装着される。
【0041】
2つのストッパ22はストッパ23の両側に位置し、各ストッパ22の円弧部231の両端はタイヤ4の外周面4aに置かれ、ホルダ本体1がタイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2周りへ回転するのを抑制する。
【0042】
ストッパ23は、2つのストッパ22の中間に位置し、ストッパ23の円弧部231の両端はタイヤ4の外周に沿って延びるグルーブ4cに置かれ、ホルダ本体1がタイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2周りへ回転するのを抑制する。
【0043】
次に、情報表示物ホルダの使用方法の一例を説明する。
【0044】
まず、支持部材本体21にストッパ22,23を装着する。支持部材本体21にストッパ22,23を装着するには、ストッパ23の孔23aと、2つのストッパ22のうちの一方のストッパ22の孔22aとに雌部材212の雌部材本体212Aを通し、2つのストッパ22のうちの他方のストッパ22の孔22aに雄部材211の取っ手部211Bの先端部を通す。
【0045】
次に、雌部材本体212Aの受容空間211aに雄部材211の挿入部211Aを挿入する。その結果、雄部材211と雌部材212とが連結される。
【0046】
その後、雌部材212の一対の連結羽部212Bを広げて、ホルダ本体1の受容空間1aに収容する。その結果、ホルダ本体1とホルダ本体支持部材2とが連結される。
【0047】
次に、ホルダ本体支持部材2をタイヤ4の外周面4aに置く。このとき、タイヤ4のタイヤ幅に応じて雄部材211の取っ手部211Bを伸ばしたり縮めたりして支持部材本体21の長さを調整し、タイヤ4の外周面4aに対する2つのストッパ22の位置を決める。また、ストッパ23をスライドしてタイヤ4の外周面4aのグルーブ4cに合わせる。
【0048】
その後、図9に示すように、ひも3の一端をストッパ23の孔23aに通してスリット23fに引っ掛け、孔23gに通した後、ひも3の一端を結ぶ。このようにしてひも3の一端部をストッパ23の円弧部231の一端部に結び付ける。その後、ひも3が弛まない程度に引っ張りながら、ひも3をタイヤ4の外周面4aに巻き付ける。このとき、補助プレート15はストッパ23に対して周方向へほぼ180度変位した位置にある。
【0049】
次に、ひも3の他端をストッパ23の孔23aに通してスリット23eに引っ掛ける。更に、ひも3が弛まない程度に引っ張りながら、ひも3をスリット23c、スリット23dに引っ掛け、再びスリット23cに引っ掛けて、ひも3をストッパ23の円弧部231の他端部に結び付ける。
【0050】
その後、ひも3の他端をスリット23bに引っ掛けた後、ひも3の他端を結ぶ。このようにしてひも3が緩んだりストッパ23から外れたりしなくなり、ストッパ23がタイヤ4の外周面4aのグルーブ4cに固定されるので、ホルダ本体支持部材2もタイヤ4の外周面4aに確実に固定される。また、ストッパ22,23の円弧部221,231がタイヤ4の外周面4aに沿うように置かれているので、何らかの原因により、ホルダ本体支持部材2やホルダ本体1にタイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2周りの回転力が作用したとしても、ホルダ本体支持部材2やホルダ本体1の回転は抑制される。
【0051】
最後に、ホルダ本体1を上下方向UDへスライドさせてホルダ本体1を位置決めし、ホルダ本体1の第1のプレート部11の表面に情報表示物7を装着する。
【0052】
この実施形態は、情報表示物7を支持するホルダ本体1と、ホルダ本体1をスライド可能に支持するホルダ本体支持部材2とを備え、ホルダ本体1をホルダ本体支持部材2に対して上下方向UDに沿ってスライドさせることができるので、ホイール5にタイヤ4を装着した状態でホイール5とタイヤ4とをセットで展示販売するときや、タイヤ4だけを展示販売するときだけでなく、後述するように、ホイール5だけを展示販売するときにも使用することができる。したがって、タイヤ4やホイール5を展示販売する者は、タイヤ4とホイール5のそれぞれに対応できる専用の情報表示物ホルダを用意する必要がなく、その分コストダウンを実現できる。
【0053】
また、ホルダ本体支持部材2が、タイヤ4の中心軸O1と平行に延びる支持部材本体21と、支持部材本体21に接続され、タイヤ4の外周面4aに配置されて、支持部材本体21の、タイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2周りの回転を規制するストッパ22,23とを有するので、何らかの原因により支持部材本体21にタイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2周りの回転力が作用したとしても、ストッパ22,23の働きによって支持部材本体21の回転が抑制され、ホルダ本体1が傾きにくい。したがって、情報表示物7が見づらくなりにくい。
【0054】
更に、支持部材本体21が、タイヤ4の中心軸O1と平行な軸O2に沿って伸縮可能であるので、色々なタイヤ幅やホイール幅にも対応できる。
【0055】
なお、実施形態では、U字形の第3のプレート部13とI字形の第4のプレート部14とがそれぞれ独立した部品であり、第3のプレート部13に第4のプレート部14を接着してホルダ本体1を形成したが、図示しない折り曲げ線を介してU字形の第3のプレート部13にI字形の第4のプレート部13を折り曲げ可能に連結して、第3のプレート部13と第4のプレート部14とを1つの部品にし、第3のプレート部13に第4のプレート部14を接着してホルダ本体を形成してもよい。
【0056】
次に、この発明の第2実施形態に係る情報表示物ホルダを図10図13に基づいて説明する。なお、便宜上図11中のホルダ本体1には情報表示物7が図示省略されている。
【0057】
上述の第1実施形態と共通する部分については同一符号を付してその説明を省略する。以下、上述の第1実施形態との主な相違部分についてだけ説明する。下記相違部分を除き、第2実施形態は第1実施形態と同じ構成を有する。
【0058】
第1実施形態では、タイヤ4に情報表示物ホルダが装着されているが、第2実施形態では、ホイール5に情報表示物ホルダが装着されている。
【0059】
第2実施形態に係る情報表示物ホルダは、ホイール5のディスク部5bを包囲する輪状体8を備えている。この点で第1実施形態と第2実施形態とは相違する。
【0060】
輪状体8は、ホイール5のリム部の外周面5aに着脱可能に装着され、輪状に連なる複数の輪状体構成部品81~87で構成される。この実施形態では、輪状体構成部品81~87は黒色のプラスチックダンボールで形成されている。
【0061】
各輪状体構成部品81~87は円弧状であり、図12図13に示すように、各輪状体構成部品81~87の両端部には連結用の鋲9を通す2つの孔81a~87aが設けられている。輪状体構成部品84の一方の孔84aは面ファスナの雄側ファスナ84bの裏に隠れている。輪状体構成部品81の中央部には、雌部材212の雌部材本体212Aを通す孔81bが設けられている。輪状体構成部品81は突出部81cを有する。
【0062】
輪状体構成部品84と輪状体構成部品85との連結手段として、輪状体構成部品85の裏面には面ファスナの雄側ファスナ85bが接着され、輪状体構成部品84の表面には、輪状体構成部品85の面ファスナの雄側ファスナに対応する面ファスナの雌側ファスナ84bが接着されている。なお、連結手段としては両面接着テープを用いてもよい。
【0063】
また、ホルダ本体支持部材2が、ホイール5の中心軸O1と平行に延びる支持部材本体21と、支持部材本体21に接続され、ホイール5の外周面5aに配置されて、支持部材本体21の、ホイール5の中心軸O1と平行な軸O2周りの回転を規制するストッパ22,23とを有するので、何らかの原因により支持部材本体21にホイール5の中心軸O1と平行な軸O2周りの回転力が作用したとしても、ストッパ22,23の働きによって支持部材本体21の回転が抑制され、ホルダ本体1が傾きにくい。したがって、情報表示物7が見づらくなりにくい。
【0064】
更に、支持部材本体21が、ホイール5の中心軸O1と平行な軸O2に沿って伸縮可能であるので、色々なホイール幅にも対応できる。
【0065】
第2実施形態は、第1実施形態と同様の効果を奏するとともに、輪状体8がホイール5のディスク部5bを包囲し、店内の情報表示物ホルダの前に立つ客に、輪状体8がホイール5に装着したタイヤ4のような印象を与え得るので、客は購入の可否を判断しやすくなる。
【0066】
なお、第2実施形態では、輪状体8を備えている情報表示物ホルダをホイール5に装着したが、変形例として、輪状体8を備えていない情報表示物ホルダをホイール5に装着してもよい。
【0067】
また、上述の実施形態では、タイヤ4の外周面4aやホイール5の外周面5aに対するホルダ本体支持部材2の支持部材本体21の固定手段として、ひも9を採用したが、環状体の外周面に巻き付ける図示しないベルトを支持部材本体21の固定手段として採用してもよい。
【符号の説明】
【0068】
1 ホルダ本体
1a ホルダ本体の受容空間
11 第1のプレート部
12 第2のプレート部
13 第3のプレート部
14 第4のプレート部
15 補助プレート
15a 孔
2 ホルダ本体支持部材
21 支持部材本体
211 雄部材
211A 挿入部
211B 取っ手部
211b 受容空間
212 雌部材
212A 雌部材本体
212B 一対の連結羽部
22 ストッパ
22a ストッパの孔
23 ストッパ
23a ストッパの孔
23b~23f ストッパのスリット
23g ストッパの孔
3 ひも
4 縦置きされたタイヤ(環状体)
4a タイヤの外周面
4b タイヤの側面
4c タイヤのグルーブ
4´ 横置きされたタイヤ
5 縦置きされたホイール(環状体)
5a ホイールの外周面
5b ホイールのディスク部
6 タイヤ台
7 情報表示物
8 輪状体
81~87 輪状体構成部品
81a~87a 孔
81b 孔
81c 突出部
84b 面ファスナの雄側ファスナ
85b 面ファスナの雌側ファスナ
9 鋲
10 ホイール台
O1 タイヤ、ホイールの中心軸
W1 U字形の第2のプレート部の内側空間の横幅
W2 U字形の第3のプレート部の内側空間の横幅
W3 2つのI字形の第4のプレート部の間隔
N15 折り目
UD 上下方向
LR 左右方向
FR 前後方向
図1
図2
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図4
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図13