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  • 特許-起伏ゲートおよび起伏ゲートの水密構造 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】起伏ゲートおよび起伏ゲートの水密構造
(51)【国際特許分類】
   E02B 7/44 20060101AFI20220215BHJP
   E06B 5/00 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
E02B7/44
E06B5/00 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018150048
(22)【出願日】2018-08-09
(65)【公開番号】P2020026617
(43)【公開日】2020-02-20
【審査請求日】2020-12-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000005119
【氏名又は名称】日立造船株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100170896
【弁理士】
【氏名又は名称】寺薗 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100131200
【弁理士】
【氏名又は名称】河部 大輔
(72)【発明者】
【氏名】森井 俊明
(72)【発明者】
【氏名】仲保 京一
(72)【発明者】
【氏名】勝田 幸男
(72)【発明者】
【氏名】大塚 真之
【審査官】高橋 雅明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2018/070512(WO,A1)
【文献】特開2000-104238(JP,A)
【文献】特開2004-353225(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02B 7/44
E06B 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基端側を中心に回動して起立する扉体を備えた起伏ゲートに設けられ、前記扉体の基端側を水密する起伏ゲートの水密構造であって、
前記扉体の基端に設けられ、前記扉体の倒伏時に水平となる取付面を有する可動側取付部と、
前記可動側取付部よりも下流側の位置に固定され、水平な取付面を有する固定側取付部と、
前記両取付部の取付面の上に跨って設けられるシート状の水密ゴムと、
下面が前記可動側取付部の取付面との間で前記水密ゴムを挟持する可動側挟持板と、
下面が前記固定側取付部の取付面との間で前記水密ゴムを挟持する固定側挟持板と、
前記取付部と前記挟持板とで挟持される前記水密ゴムの挟持領域に存在し、その体積によって、前記取付部と前記挟持板とによって前記水密ゴムに作用する挟持圧力が、前記挟持領域の縁部で最大となるように前記挟持圧力を偏在させる圧力偏在機構とを備えている
ことを特徴とする起伏ゲートの水密構造。
【請求項2】
請求項1に記載の起伏ゲートの水密構造において、
前記水密ゴムの挟持領域は、前記水密ゴムの厚さが一定に形成されており、
前記圧力偏在機構は、前記挟持板の下面または前記取付部の取付面と前記水密ゴムとの間における前記挟持領域の縁部に対応する部分に介在する介在部材を有している
ことを特徴とする起伏ゲートの水密構造。
【請求項3】
請求項2に記載の起伏ゲートの水密構造において、
前記介在部材は、前記水密ゴムと平行なシート状に形成されている
ことを特徴とする起伏ゲートの水密構造。
【請求項4】
請求項3に記載の起伏ゲートの水密構造において、
前記介在部材は、前記水密ゴムおよび前記挟持板の下面のうち前記挟持板の下面に固定され、または、前記水密ゴムおよび前記取付部の取付面のうち前記取付部の取付面に固定され、前記水密ゴム側の面は粗面に形成されている
ことを特徴とする起伏ゲートの水密構造。
【請求項5】
基端側を中心に回動して起立する扉体と、
請求項1乃至4の何れか1項に記載の水密構造とを備えている
ことを特徴とする起伏ゲート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、陸上に設置される起伏ゲートおよびその水密構造に関する。
【背景技術】
【0002】
路面に設置され、洪水や津波による浸水を防止するための起伏ゲートが、例えば特許文献1に開示されている。この起伏ゲートは、基端側を中心に回動して起立する扉体を有している。この起伏ゲートでは、倒伏時に、扉体が路面に設けられた格納部に格納され、扉体の上面を車両等が通行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2012-241449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述したような起伏ゲートは、扉体の基端側である底部を水密する底部水密部を有している。底部水密部は、扉体側の取付部と、路面側の取付部とに跨って設けられるシート状の水密ゴムと、水密ゴムの上に設けられ取付部との間で水密ゴムを挟持する挟持板とを有している。
【0005】
しかしながら、このような底部水密部では、水密ゴムの耐久性が低下する虞があった。即ち、扉体の倒伏時では、底部水密部の挟持板の上を車両等が通行することによって、水密ゴムに圧縮荷重(水密ゴムの厚さ方向の荷重)が繰り返し作用する。そのため、水密ゴムは、徐々に薄くなっていき、水密ゴムの耐久性が低下する虞がある。
【0006】
本願に開示の技術は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、扉体の基端側を水密する水密ゴムの耐久性を向上させることができる起伏ゲートの水密構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の起伏ゲートの水密構造は、基端側を中心に回動して起立する扉体を備えた起伏ゲートに設けられ、前記扉体の基端側を水密するものである。本願の起伏ゲートの水密構造は、可動側取付部と、固定側取付部と、シート状の水密ゴムと、可動側挟持板と、固定側挟持板と、圧力偏在機構とを備えている。前記可動側取付部は、前記扉体の基端に設けられ、前記扉体の倒伏時に水平となる取付面を有する。前記固定側取付部は、前記可動側取付部よりも下流側の位置に固定され、水平な取付面を有する。前記水密ゴムは、前記両取付部の取付面の上に跨って設けられている。前記可動側挟持板は、下面が前記可動側取付部の取付面との間で前記水密ゴムを挟持するものである。前記固定側挟持板は、下面が前記固定側取付部の取付面との間で前記水密ゴムを挟持するものである。前記圧力偏在機構は、前記取付部と前記挟持板とで挟持される前記水密ゴムの挟持領域において、前記取付部と前記挟持板とによって前記水密ゴムに作用する挟持圧力が、前記挟持領域の縁部で最大となるように前記挟持圧力を偏在させるものである。
【0008】
また、本願の起伏ゲートは、基端側を中心に回動して起立する扉体と、上述した水密構造とを備えている。
【発明の効果】
【0009】
本願の起伏ゲートおよびその水密構造によれば、扉体の基端側を水密する水密ゴムの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る起伏ゲートの概略構成を側方から視て示す図である。
図2図2は、実施形態に係る底部水密部を示す断面図である。
図3図3は、底部水密部を分解して示す断面図である。
図4図4は、水密ゴムの挙動を説明するための図である。
図5図5は、実施形態の変形例1に係る突起部を示す断面図である。
図6図6は、実施形態の変形例2に係る底部水密部の要部について挟持板を取り付ける前の状態を示す断面図である。
図7図7は、実施形態の変形例3に係る底部水密部の要部を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本願の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本願に開示の技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
【0012】
本実施形態の起伏ゲート1は、例えば路面R(陸上)に設置され、洪水や津波、大雨によって水が生活空間や地下空間に浸入するのを防止するものである。起伏ゲート1は、浸入しようとする水を利用して自動的に起立動作および倒伏動作を行う浮体式起伏ゲート(浮体式のフラップゲートとも呼ばれることもある)である。
【0013】
図1に示すように、起伏ゲート1は、扉体10と、格納部15と、底部水密部20とを備えている。なお、図1において水は左側から浸入するものとする。また、以降で記載する「上流側」および「下流側」とは、水の浸入方向における上流側(図1において左側)および下流側(図1において右側)を意図する。また、図示しないが、起伏ゲート1は側部水密部を備えている。
【0014】
扉体10は、やや扁平な略矩形体に形成されており、基端12側を中心に回動して起立する。具体的に、扉体10は、基端12側に回動軸13を有しており、回動軸13を中心として回動自在に設けられている。扉体10は、図1において右回りに回動することで起立動作を行い、図1において左回りに回動することで倒伏動作を行う。扉体10は、通常時は倒伏した状態(図1に実線で示す状態)になっており、非常時(即ち、水が浸入してきたとき)には浸入水の浮力によって倒伏状態から回動し起立するように構成されている。つまり、扉体10は浸入水を利用して起立動作を開始する。
【0015】
格納部15は、路面Rに凹状に形成されている。格納部15は、平面視で扉体10よりも大きい矩形に形成されており、倒伏した扉体10が格納される。扉体10が格納部15に格納された状態、即ち扉体10が倒伏した状態では、扉体10の上面11と路面Rとが略面一となる。また、扉体10は、基端12が下流側に位置し先端が上流側に位置した状態で格納される。通常時は、路面Rを通行する車両や人は、扉体10の上面11を通行することになる。ここに、「扉体10の上面11」とは、倒伏時(倒伏状態)の扉体10の上面を意図する。扉体10の上面11は、略平坦な面である。
【0016】
底部水密部20は、扉体10の基端12側である底部を水密するものであり、本願の請求項に係る水密構造を構成している。図2および図3にも示すように、底部水密部20は、扉体10の基端12側に設けられており、可動側取付部21および固定側取付部22と、水密ゴム23と、可動側挟持板26および固定側挟持板27と、圧力偏在機構30とを備えている。
【0017】
可動側取付部21は、扉体10の基端12側に固定されており、扉体10と共に回動する。可動側取付部21は、扉体10の倒伏時に水平となる取付面21aを有している。固定側取付部22は、可動側取付部21よりも下流側の躯体Cに固定されている。つまり、可動側取付部21と固定側取付部22とは、互いに離隔している。固定側取付部22は、水平な取付面22aを有している。倒伏時において、両取付部21,22の取付面21a,22aは、互いに面一、即ち同じ水平面内に位置している。
【0018】
水密ゴム23は、シート状のゴム材である。水密ゴム23は、両取付部21,22の取付面21a,22aの上に跨って設けられている。可動側挟持板26および固定側挟持板27は、水平に延びる板状部材であり、水密ゴム23の上面に位置している。可動側挟持板26は、下面26bが可動側取付部21の取付面21aとの間で水密ゴム23を挟持するものであり、扉体10と共に回動する。固定側挟持板27は、下面27bが固定側取付部22の取付面22aとの間で水密ゴム23を挟持するものである。挟持板26,27は、ボルト28によって固定されている。こうして、水密ゴム23は、取付部21,22と挟持板26,27とによって上下方向に挟持されている。
【0019】
また、挟持板26,27の上面26a,27aは、路面Rと略面一となっている。通常時は、路面Rを通行する車両や人は、挟持板26,27の上面26a,27aを通行することになる。ここに、「挟持板26,27の上面26a,27a」とは、倒伏時(倒伏状態)の挟持板26,27の上面を意図する。
【0020】
圧力偏在機構30は、取付部21,22と挟持板26,27とで挟持される水密ゴム23の挟持領域24,25において、取付部21,22と挟持板26,27とによって水密ゴム23に作用する挟持圧力が、挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aで最大となるように挟持圧力を偏在させるものである。挟持領域24は、水密ゴム23における可動側取付部21と可動側挟持板26とによって挟持されている領域である。挟持領域25は、水密ゴム23における固定側取付部22と固定側挟持板27とによって挟持されている領域である。
【0021】
具体的に、圧力偏在機構30は、介在部材31,32,33を有している。介在部材31,32,33は、挟持板26,27の下面26b,27bと水密ゴム23との間における挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aに対応する部分に介在している。挟持領域24の上流側および下流側に隣接する領域は、水密ゴム23が存在しないか水密ゴム23が挟持されていない、水密ゴム23の開放領域である。また、挟持領域25の上流側に隣接する領域は、水密ゴム23が挟持されていない水密ゴム23の開放領域である。挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aは、挟持領域24,25における開放領域の手前の部分である。
【0022】
水密ゴム23は、上下流方向(図2において左右方向)に亘って厚さtaが一定である。つまり、水密ゴム23の挟持領域24,25は、水密ゴム23の厚さが一定に形成されている。介在部材31,32,33は、厚さtbが水密ゴム23の厚さtaよりも薄いシート状(テープ状)のゴム材である。つまり、介在部材31,32,33は、水密ゴム23(即ち、取付部21,22の取付面21a,22aおよび挟持板26,27の下面26b,27b)と平行なシート状に形成されている。
【0023】
介在部材31,32,33は、水密ゴム23および挟持板26,27の下面26b,27bのうち挟持板26,27の下面26b,27bに固定されている(取り付けられている)。つまり、介在部材31,32,33は、水密ゴム23には固定されていない。また、図示しないが、介在部材31,32,33は、扉体10の幅方向(図2において紙面に直交する方向)に一定の長さを有する線状に形成されている。
【0024】
こうして、挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aでは、介在部材31,32,33が介在することにより、水密ゴム23は他の部分よりも圧縮される。そのため、挟持領域24,25において、取付部21,22と挟持板26,27とによって水密ゴム23に作用する挟持圧力が、縁部24a,24b,25aで最大となる。また、車両等が挟持板26,27の上面26a,27aを通行することによって圧縮荷重が挟持領域24,25の水密ゴム23に作用し、その際、水密ゴム23に生じる挟持圧力は、縁部24a,24b,25aで最大となるように設定されている。つまり、圧力偏在機構30は、車両等が通行しないときでも通行した際でも、挟持領域24,25において取付部21,22と挟持板26,27とによって水密ゴム23に作用する(生じる)挟持圧力が縁部24a,24b,25aで最大となるようにしている。
【0025】
ゴムは、圧力が高いところ(高圧縮部)から圧力の低いところ(低圧縮部)へ移動する性質がある。このことから、挟持領域24,25において縁部24a,24b,25aの挟持圧力を他の部分よりも高くすることにより、水密ゴム23を開放領域とは反対の内側へ移動させることができる(図4の白抜き矢印を参照)。
【0026】
以上のように、上記実施形態の底部水密部20(水密構造)は、取付部21,22と挟持板26,27とで挟持される水密ゴム23の挟持領域24,25において、取付部21,22と挟持板26,27とによって水密ゴム23に作用する挟持圧力が、挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aで最大となるように挟持圧力を偏在させる圧力偏在機構30を備えている。この構成によれば、車両等の通行による圧縮荷重が挟持領域24,25の水密ゴム23に作用した際、挟持領域24,25において水密ゴム23を開放領域とは反対の内側へ移動させることができる。つまり、水密ゴム23の変位を挟持領域24,25内に留めることができる。そのため、水密ゴム23が開放領域側へはみ出て徐々に薄くなることを抑制することができる。よって、水密ゴム23の耐久性を向上させることができる。
【0027】
また、圧力偏在機構30は、挟持板26,27の下面26b,27bと水密ゴム23との間における挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aに対応する部分に介在する介在部材31,32,33を有している。そのため、簡易な構成により、挟持領域24,25において挟持圧力が縁部24a,24b,25aで最大となるように挟持圧力を偏在させることができる。
【0028】
また、介在部材31,32,33は水密ゴム23と平行なシート状に形成されているため、挟持領域24,25の縁部24a,24b,25aにおいて挟持圧力が最大となる部分が広範となる。
【0029】
(変形例1)
上記実施形態の変形例1について説明する。本変形例は、上記実施形態において圧力偏在機構30の介在部材の構成を変更するようにしたものである。図5に示すように、介在部材31は、水密ゴム23側の面31aが粗面に形成されていてもよい。この場合、介在部材31と水密ゴム23との摩擦抵抗を高めることができる。これにより、挟持領域24,25において、水密ゴム23の開放領域側への移動を一層抑制することができる。
【0030】
介在部材31の一例として、滑り止めテープが挙げられる。滑り止めテープの一面は、粘着剤が塗布された接着面であり、挟持板26,27の下面26b,27bに貼り付けられる。滑り止めテープの他面は、表面砥粒(例えば、鉱物粒子)が設けられている滑り止め面(粗面)であり、水密ゴム23と接する。
【0031】
(変形例2)
上記実施形態の変形例2について説明する。本変形例は、上記実施形態において圧力偏在機構30の介在部材の取付位置を変更するようにしたものである。図6に示すように、介在部材34,35は、水密ゴム23の上面における挟持領域24の縁部24a,24bに対応する部分に固定するようにしてもよい。この場合でも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。なお、介在部材は水密ゴム23の下面に固定するようにしてもよい。
【0032】
(変形例3)
上記実施形態の変形例3について説明する。本変形例は、上記実施形態において圧力偏在機構30の介在部材の取付位置を変更するようにしたものである。図7に示すように、介在部材36,37は、可動側取付部21の取付面21aにおける挟持領域24の縁部24a,24bに対応する部分に固定するようにしてもよい。この場合でも、上記実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0033】
なお、本願に開示の技術は、上記の実施形態および変形例において以下のように構成するようにしてもよい。
【0034】
例えば、圧力偏在機構30の介在部材の材質はゴム以外のものであってもよい。
【0035】
また、上記実施形態等の圧力偏在機構30では、介在部材を設けるようにしたが、本願に開示の技術はこれに限らない。例えば、挟持領域における水密ゴムにおいて、縁部の厚さが他の部分よりも厚くなる厚肉部を圧力偏在機構として設けるようにしてもよい。
【0036】
また、介在部材に代えて、挟持板の下面または取付部の取付面から突出させた突出部を圧力偏在機構として設けるようにしてもよい。つまり、この突出部は、挟持板の下面または取付部の取付面における挟持領域の縁部に対応する部分に一体形成される。
【0037】
また、上記実施形態では、浮体式の起伏ゲート1について説明したが、浸入水の浮力ではなく手動によって扉体10を起立および倒伏させる手動式の起伏ゲートについても同様に適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0038】
以上のように、本願に開示の技術は、起伏ゲートおよびその水密構造について有用である。
【符号の説明】
【0039】
1 起伏ゲート
10 扉体
12 基端
20 底部水密部(水密構造)
21 可動側取付部
21a 取付面
22 固定側取付部
22a 取付面
23 水密ゴム
24,25 挟持領域
24a,24b,25a 縁部
26 可動側挟持板
26b 下面
27 固定側挟持板
27b 下面
30 圧力偏在機構
31~37 介在部材
31a 面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7