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特許7023854いくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするためのデバイスおよび方法、ならびに、いくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための装置および方法
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  • 特許-いくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするためのデバイスおよび方法、ならびに、いくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための装置および方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】いくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするためのデバイスおよび方法、ならびに、いくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための装置および方法
(51)【国際特許分類】
   B65B 43/14 20060101AFI20220215BHJP
【FI】
B65B43/14
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2018546751
(86)(22)【出願日】2016-11-24
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-01-10
(86)【国際出願番号】 EP2016078720
(87)【国際公開番号】W WO2017093123
(87)【国際公開日】2017-06-08
【審査請求日】2019-11-13
(31)【優先権主張番号】1551555-4
(32)【優先日】2015-11-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【弁理士】
【氏名又は名称】井戸川 義信
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】エリック・ラッセン
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-175718(JP,A)
【文献】特開昭62-074838(JP,A)
【文献】特表2008-545987(JP,A)
【文献】国際公開第2015/091977(WO,A1)
【文献】米国特許第02626147(US,A)
【文献】特表2010-523442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 43/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
いくつかのブランク(2)を保持するマガジン(3)においてブランク(2)を位置合わせするためのデバイス(1)であって、前記ブランク(2)は、平面状に折り畳まれた、スリーブ形状のパッケージ材料片であって、液体食品用のカートンベースパッケージに用いられ、前記デバイス(1)は、
板要素(4)と、
位置合わせされていないブランクを位置合わせするために、前記板要素(4)が前記マガジン(3)内の任意の位置合わせされていないブランクの縁と接触するように、前記マガジン(3)に対して前記板要素(4)を振動させるために前記板要素(4)に連結される振動手段(5)と、を備え、
前記振動手段(5)は、一方向のみの移動を許容するために、互いからある距離で配置された2つの平行なバネ板(6)に懸架されている、
デバイス(1)。
【請求項2】
前記板要素(4)および/または前記振動手段(5)は、前記マガジン(3)に対して弾性的に懸架されている、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項3】
前記板要素(4)は、バネ手段を用いて弾性的に懸架されている、請求項1に記載のデバイス(1)。
【請求項4】
前記バネ手段は、バネ、バネ板、輪ゴム、バネ線材、バネに連結された線材、および、バネ荷重の掛けられたコイル状線材のロールから成るグループからの任意のものを備える、請求項3に記載のデバイス(1)。
【請求項5】
前記振動手段(5)は、空気駆動振動装置を備える、請求項1から4のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項6】
前記板要素(4)の振動方向が、前記ブランク(2)の法線方向に対して垂直である、請求項1から5のいずれか一項に記載のデバイス(1)。
【請求項7】
いくつかのブランク(2)を保持するマガジン(3)からブランク(2)を取り出すための装置(100)であって、前記装置(100)は、
把持部(210)が設けられた回転送り込み装置(200)を備え、
前記回転送り込み装置および前記把持部が、主回転軸(MR)回りに回転するように構成されることによって、前記把持部は、ブランクが取り出される取り出し位置と、前記ブランクが解放される解放位置との間で移動させられ、
前記取り出し位置において前記ブランクを取り出すことが容易になるように、前記把持部は、把持部固有回転軸(GR)回りに回転するように構成され、
前記装置(100)は、請求項1から6のいずれか一項に記載の、前記マガジン(3)の前記ブランク(2)を位置合わせするためのデバイス(1)を備える、装置(100)。
【請求項8】
前記回転送り込み装置が、前記主回転(MR)軸回りに回転する場合に、前記把持部固有回転(GR)軸回りの前記把持部の回転を制御するために、把持部カム曲線が設けられる、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記把持部は、把持部ヘッドを備え、前記把持部ヘッドは、把持部ヘッド固有回転(GHR)軸回りに回転するように構成される、請求項7または8に記載の装置。
【請求項10】
位置合わせデバイスによっていくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするための方法であって、前記ブランクは、平面状に折り畳まれたスリーブ状のパッケージ材料片であって、液体食品用のカートンベースパッケージに用いられ、前記位置合わせデバイスは、板要素と、前記板要素に連結された振動手段とを備え、
前記振動手段は、一方向のみの移動を許容するために、互いからある距離で配置された2つの平行なバネ板に懸架され、
位置合わせされていないブランクを位置合わせするために、前記板要素が前記マガジン内の任意の位置合わせされていないブランクの縁と接触するように、前記振動手段を用いて前記マガジンに対して前記板要素を振動させるステップを含む方法。
【請求項11】
いくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための方法であって、前記ブランクは、平面状に折り畳まれたスリーブ状のパッケージ材料片であって、液体食品用のカートンベースパッケージに用いられ、
前記ブランクを取り出す取り出し位置と、前記ブランクが解放される解放位置との間で把持部を移動するように、前記把持部が設けられた回転送り込み装置を主回転軸回りに回転させるステップと、
前記取り出し位置において前記ブランクを取り出すことが容易になるように、把持部固有回転軸(GR)回りに前記把持部を回転させるステップと、
位置合わせされていないブランクを位置合わせするために、板要素が前記マガジン内の任意の位置合わせされていないブランクの縁と接触するように、振動手段を用いて前記マガジンに対して前記板要素を振動させるステップと、を含み、
前記振動手段は、一方向のみの移動を許容するために、互いからある距離で配置された2つの平行なバネ板に懸架される、
方法。
【請求項12】
請求項1から6のいずれか一項に記載の、ブランクを位置合わせするためのデバイス、および/または、請求項7から9のいずれか一項に記載の、ブランクを取り出すための装置を備える充填機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするためのデバイスおよび方法と、いくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための装置および方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
液体食品のためのカートンベースパッケージの分野では、概して2つの主な種類のシステム、すなわち、ロール送り込みシステムとブランク送り込みシステムとがある。ロール送り込みシステムの例は、Tetra Pakによって市販されているTetra Brik(商標)であり、ブランク送り込みシステムの例は、Tetra Pakによって両方とも市販されているTetra Recart(商標)またはTetra Rex(商標)である。
【0003】
ロール送り込みシステムでは、パッケージ材料のロールがシステムに送り込まれる。ロールは、チューブの形にされ、そのチューブはさらに液体食品で充填される。連続的にチューブの下部において横断方向の封止を作ってチューブの下方部を切断することで、パッケージが形成される。
【0004】
カートンブランク送り込みシステムでは、パッケージ材料は、各ピースが1つのパッケージに対応するような1ピースごとに切断され、および、各ピースがスリーブ状本体に成形されるように長手方向の封止が提供されることで、システムへと送り込まれる前に準備される。折り畳みを容易にするために、弱化線がパッケージ材料に設けられてもよい。スリーブ形状のパッケージ材料ピースは、通常ブランクと称される。
【0005】
充填機械では、これらブランクはマガジンに配置され、通常は、開口が垂直方向に置かれるように直立位置でマガジンに配置される。ブランク送り込みシステムを動作させる1つの方法によれば、ブランクはマガジンから取り出され、ブランクが所定位置で維持されることを可能にするカセットに直立されて配置されて、長方形断面のスリーブが形成される。その後、スリーブの一端が閉じられ、封止されて、開口端を伴うパッケージが形成される。次に、パッケージは開口端を介して液体製品で充填され、最後にパッケージの開口端が封止されて閉じられる。
【0006】
通常は、ブランクは、変換工場と称されることもある1つの現場で製作され、充填システムが配置されている別の現場へと輸送される。輸送の間、ブランクは、その内側同士が互いにくっつくように、および、近くに位置するブランク同士が互いにくっつくように、合わさって押し潰される危険性がある。ブランクがマガジンに搭載される場合に起こり得る別の問題は、ブランクが結局位置合わせされないことであり、それによって、機械において互いまたは他の構成要素と絡まり合う危険がある。そのため、この現実に直面すると、ブランクをマガジンから高速で取り出すこと、つまり、1秒あたり1つを超えるブランクを取り出すことを、堅牢な方法で、つまり、望ましくない中断をほとんど引き起こさずに確保することは、難題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
先に特定した技術的な不足および欠点のうちの1つまたは複数を、単独また任意の組み合わせで緩和、軽減、または排除し、少なくとも前述の問題を解決することが、本発明の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の態様によれば、これらの目的および他の目的は、各々が平面状に折り畳まれた、スリーブ状のパッケージ材料片であるいくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするためのデバイスによって、完全または少なくとも部分的に達成される。そのデバイスは、板要素と、位置合わせされていないブランクを位置合わせするために、前記板要素が前記マガジンにおける前記位置合わせされていないブランクの縁と接触するように、前記マガジンに対して前記板要素を振動させるために前記板要素に連結される振動手段とを備える。板要素がブランクに接触するとき、マガジンにおける潜在的に位置合わせされていないブランクは位置合わせされることになり、ブランクが互いに詰まった場合には、それらは板要素を用いてブランクに加えられる小さい力によって分離されることになる。
【0009】
板要素および/または振動手段は、例えばバネ手段を用いて、マガジンに対して弾性的に懸架されてもよい。バネ手段は、さらに、バネ、バネ板、輪ゴム、バネ線材、バネに連結された線材、および、バネ荷重の掛けられたコイル状線材のロールから成るグループからの任意のものを備え得る。
【0010】
振動手段は、一方向のみの移動を許容するために、互いからある距離で配置された2つの平行なバネ板に懸架されてもよく、空気駆動振動装置を備えてもよい。
【0011】
板要素の振動方向がブランクの法線方向に対して垂直であってもよい。
【0012】
第2の態様によれば、目的は、いくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための装置によって、完全または少なくとも部分的に達成される。装置は、把持部が設けられる回転送り込み装置を備える。把持部が、ブランクが取り出される取り出し位置と、ブランクが解放される解放位置との間で移動させられるように、回転送り込み装置および把持部は主回転軸回りに回転するように配置される。取り出し位置において前記ブランクを取り出すことが容易になるように、把持部は、把持部固有回転軸回りに回転するように配置される。装置は、前述したようなマガジンにおいてブランクを位置合わせするための装置も少なくとも1つ備える。
【0013】
把持部カム曲線が、前記回転送り込み装置が前記主回転軸回りに回転させられるときに前記把持部回転軸回りの前記把持部の回転を制御するために設けられてもよい。
【0014】
把持部は、把持部ヘッドを備えてもよく、前記把持部ヘッドは、把持部ヘッド固有回転軸回りに回転するように配置される。
【0015】
第3の態様によれば、目的は、板要素を備える位置合わせデバイスと、板要素に連結される振動手段とを用いて、いくつかのブランクを保持するマガジンにおいてブランクを位置合わせするための方法によって、完全または少なくとも部分的に達成される。方法は、位置合わせされていないブランクを位置合わせするために、板要素がマガジンにおける位置合わせされていないブランクの縁と接触するように、振動手段を用いてマガジンに対して板要素を振動させるステップを含む。
【0016】
第4の態様によれば、目的は、各々が平面状に折り畳まれた、スリーブ状のパッケージ材料片であるいくつかのブランクを保持するマガジンからブランクを取り出すための方法によって、完全または少なくとも部分的に達成される。方法は、把持部が設けられる回転送り込み装置を、把持部が、ブランクが取り出される取り出し位置と、ブランクが解放される解放位置との間で移動させられるように、主回転軸回りに回転させるステップと、取り出し位置においてブランクを取り出すことが容易になるように、把持部固有回転軸回りに把持部を回転させるステップと、位置合わせされていないブランクを位置合わせするために、板要素がマガジン内の位置合わせされていないブランクの縁と接触するように、振動手段を用いてマガジンに対して板要素を振動させるステップとを含む。
【0017】
概して、請求項で使用されているすべての用語は、本明細書で他に明示的に定められていない場合、本技術分野における通常の意味に従って解釈されるものである。「1つの/その(a/an/the)[要素、デバイス、構成要素、手段、ステップなど]」へのすべての言及は、他に明示的に述べられていない場合、要素、デバイス、構成要素、手段、ステップなどの少なくとも1つの例へと言及として公然と解釈されるものである。
【0018】
前述の目的の他に、本発明の追加の目的、特徴、および利点は、添付の図面と組み合わせられるとき、本発明の好ましい実施形態の以下の例示の非限定的な詳細な記載を参照することで、より完全に理解されるものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1の態様による、マガジンにおいてブランクを位置合わせするためのデバイスの例示の実施形態の斜視図である。
図2】本発明の第2の態様による、マガジンからブランクを取り出すための装置の例示の実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、いくつかのブランク2を保持するマガジン3においてブランク2を位置合わせするためのデバイス1を示している。各々のブランク2は、平面状に折り畳まれたパッケージ材料のスリーブ形状ピースから成る。デバイス1は、板要素4と振動手段5とを備えている。振動手段5は、空気駆動振動装置とすることができ、1つの方向のみの移動を許容するために、互いからある距離で位置付けられる2つの平行なバネ板6に懸架されている。振動手段5は、マガジン3に対して板要素4を振動させるために、板要素4に連結されている。板要素4の振動方向は、ブランク2の法線方向に対して垂直である。この方法では、板要素4は、マガジン3内で位置合わせされていない可能性のあるブランクの縁、すなわち側縁と接触することになり、それによって位置が合せされる。したがって、位置合わせされていないブランク2は、板要素4が位置合わせされていないブランク2に対して振動されると、板要素4が位置合わせされていないブランク2の縁に押し当たることで、ブランク2の残りのものと位置合わせされる。そのため、板要素4は、位置合わせされていないブランク2を位置合わせするために、ある距離でブランク2へと前方に移動してから戻るように移動するように構成されている。
【0021】
図2は、いくつかのブランク2を保持するマガジン3からブランク2を取り出すための装置100を示している。送り込み装置100は、カートンベースのパッケージなどの個別のパッケージに食品を包装するための充填システムなどのより大きな設備10の一部を形成してもよい。
【0022】
回転送り込み装置100の主な目的は、折り畳まれたパッケージブランク2を、マガジン3または供給部から、個別のキャリア106へと輸送することである。キャリア106で位置決めされると、ブランク2は、半完成品のパッケージを形成するために部分的に封止され、その後、なおも開放している端を封止する前に製品で充填される。したがって、回転送り込みシステム100は、第1の封止ユニット、充填ユニット、および第2の封止ユニットの上流、または前に好ましくは配置され得る。充填システム10の追加的な機器には、例えば、様々な分配ユニット、一括加圧滅菌器、輸送ユニット、および包装ユニットがあり得る。
【0023】
回転送り込み装置100の主要な構成要素は、マガジン3、回転送り込み装置200、任意選択の回転台300、および、一連の個別のキャリア106である。
【0024】
先に記載したように、マガジン3は、複数の重ねられたブランク2を保管する。各ブランク2は、開放端を有する箱状の構造を形成するが、平面状の本体が提供されるように折り畳まれる。送り込み装置100を動作させることによって、折り畳まれたブランク2は、マガジン3から取り出され、キャリア106へと解放される。回転送り込み装置100は、キャリアが開放端の箱状パッケージを収容するように、形の調節も提供する。
【0025】
輸送の間、ブランク2は、その内側同士が互いにくっつくように、および、近くに位置するブランク2同士が互いにくっつくように、合わさって押し潰される危険性がある。ブランクがマガジン3に装填される場合に起こり得る別の問題は、ブランクが位置合わせされずに、それによって、装置100においてブランクが互いまたは他の構成要素と絡まり合う危険性があることである。これらの問題を軽減するために、装置100には、前述したデバイス1が設けられる。
【0026】
マガジン3からの輸送および成形は、回転送り込み装置200が回転台300と協働することで達成される。このために、回転送り込み装置200は、送り込み装置200の回転移動を提供する駆動ユニット220を有する。少なくとも1つの把持部210が、送り込み装置200の外縁に配置され、真空供給源への接続によって吸引が加えられると把持部210にブランク2を固定する1つまたは複数の吸引カップ212を備える。したがって、吸引を取り除くことで、把持部210は、物品または半完成品のパッケージをキャリアへと解放することになる。
【0027】
図2に示すように、把持部210は、マガジン3の位置においてブランク2と係合することができ、それによって、送り込み装置200が回転する際に、把持部210は、ブランク2をマガジン3から取り外す。受入位置、つまり、把持部210がマガジン3を向くときの位置と、解放位置、つまり、把持部210がキャリア106を向くときの位置との間のどこかに回転台300が配置される。回転台300には、1つまたは複数の吸引カップ312が同じく設けられている二次把持部310が設けられ得る。回転台300の位置は、二次把持部310が送り込み装置200の把持部210によって担持されているブランク2と係合することが許容されるように提供され得る。送り込み装置200の把持部210と回転台300の二次把持部310との間の相対運動の違いにより、ブランク2は、図2に示されるように、その形に適合させられることになる。ブランク2にあらかじめ作られた折り目が、ブランク2の適切な形状調節を容易にすることができる。
【0028】
二次把持部310は、送り込み装置200の把持部210がブランク2をキャリア106に向けて輸送し続けることができるように、所定位置において吸引力を解除するように制御することができる。この移動の間、ブランク2のいくらかの柔軟性が提供され得るが、ブランク2の形は、二次把持部310がブランク2を解放するときと実質的に同じである。
【0029】
ブランク2が、把持部210の吸引カップ212から、吸引を解除することで空のキャリア内に解放され得るように、キャリア106は、コンベヤ110によって送り込み装置200の解放位置へと、および、その解放位置から輸送され得る。
【0030】
送り込みユニット100を高速で動作させるために、ブランク2の移動は、協働する構成要素、つまり、マガジン3、回転台300、およびキャリア106の位置および角度に関して極めて正確であることが望ましい。回転送り込み装置200は、ブランク材料の形および摩擦と無関係に、カートンベースのパッケージの確実な分離および直立を可能にすることができる。これに加えて、回転送り込み装置200は、パッケージの適切な開放、形成、および封止を確実にするために、ブランク2の準備を可能にすることができる。追加的な利点には、堅牢性の増加、構成要素の数の低減、高速の用途に向けた設計、コストの削減、衛生面の向上、および視認性の向上がある。
【0031】
回転送り込み装置200の1つの考えは、2つのカムまたはガイドトラックを提供し、回転中のすべての位置において、互いから独立して把持部210の吸引カップ212の速度および角度に局所的に影響を与えることを可能にすることである。これにより、吸引カップ212が対向面に対して滑ることなく、非回転直線運動を行うように、最大速度で移動を調節することが可能になる。吸引カップ212の角度を最適な手法で制御することがさらに可能である。2つのガイドトラックを設けることにより、さらに、他の構成要素に対して特定の時間にわたって把持部210の同期または特化された移動を得るように、速度および角度の調節が可能となり、ブランク2の適切な予備開放と解放とを可能にする。
【0032】
本発明における他の変形も考えられ、一部の例では、本発明の一部の特徴が、他の特徴の対応する使用なしで用いられ得ることは、理解される。したがって、添付の請求項が本発明の範囲と矛盾しない手法で幅広く解釈されることは、適切である。
【符号の説明】
【0033】
1 デバイス
2 ブランク
3 マガジン
4 板要素
5 振動手段
6 バネ板
10 設備、充填システム
100 回転送り込み装置、回転送り込みシステム
106 キャリア
200 回転送り込み装置
210 把持部
212 吸引カップ
220 駆動ユニット
300 回転台
310 二次把持部
312 吸引カップ
図1
図2