IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ コナミゲーミング インコーポレーテッドの特許一覧

特許7023887ゲーミングマシン、マシンの制御方法、およびゲーミングマシン用のプログラム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】ゲーミングマシン、マシンの制御方法、およびゲーミングマシン用のプログラム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/80 20140101AFI20220215BHJP
   A63F 13/792 20140101ALI20220215BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
A63F13/80 H
A63F13/792
A63F5/04 540
A63F5/04 511D
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019071360
(22)【出願日】2019-04-03
(65)【公開番号】P2020006143
(43)【公開日】2020-01-16
【審査請求日】2019-04-03
(31)【優先権主張番号】15/953,171
(32)【優先日】2018-04-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】501405122
【氏名又は名称】コナミゲーミング インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】鎌野 賢一
【審査官】松山 紗希
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2005/0215311(US,A1)
【文献】特開2015-196081(JP,A)
【文献】特開2017-202247(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24、13/00-13/98
A63F 5/00-5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤーの入力操作を受け付ける操作部と、
コンピュータグラフィックスを含むゲーム画面を表示するディスプレイ装置と、
複数のゲームシンボルを表示する複数の仮想リールを含むプライマリゲームおよび前記プライマリゲームに関連付けられた複数のボーナスフィーチャーを含むボーナスフィーチャー選択ゲームを生成するためのコンピュータ命令を有するゲーム実行プログラムを格納するメモリ装置と、
前記ゲームを実行するためのゲーム制御部と
を備え、前記ゲーム制御部に含まれるプロセッサは、
前記複数の仮想リールおよびボーナスフィーチャーゲームアイコンを含むプライマリゲーム画面を前記ディスプレイ装置に表示させ、
賭けに供するものが前記プレイヤーによって前記プライマリゲームに投入されたことを示す信号を前記操作部から受け付け、それに応答して前記複数のボーナスフィーチャーの各々に関連付けられた複数のボーナスフィーチャーイメージを含むボーナスフィーチャー選択ゲーム画面を前記ディスプレイ装置に表示させることによって前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始し、
1つまたは複数の賭けに供するものが前記プレイヤーによって前記ボーナスフィーチャー選択ゲームに投入されたことを示す信号を前記操作部から受け付け、
賭けに供するものが前記プレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、前記複数のボーナスフィーチャーからボーナスフィーチャーをランダムに選択し、前記選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたボーナスフィーチャーイメージを対応するボーナスフィーチャーがランダムに選択された回数を示すように変更し、
前記プレイヤーによる前記ボーナスフィーチャー選択ゲームの終了の要求を示す信号を前記操作部から受け付けたことに応答して、前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを終了させ、前記選択されたボーナスフィーチャーを用いて前記プライマリゲームのインスタンスを開始し、前記プライマリゲームの前記インスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典を前記プレイヤーに提供し、前記プライマリゲーム特典に基づいて前記プレイヤーのクレジット残高を調整するようにプログラムされるゲーミングマシン。
【請求項2】
前記プロセッサは、
前記プレイヤーによる前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す信号を前記操作部から受け付け、
前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す前記信号を受け付けたことに応答して、前記売却の要求に関連付けられた前記前回選択されたボーナスフィーチャーのクレジット値を決定し、売却の要求に関連付けられた前記前回選択されたボーナスフィーチャーの前記クレジット値に基づいて前記プレイヤーの前記クレジット残高を調整するようにプログラムされる請求項1に記載のゲーミングマシン。
【請求項3】
前記プロセッサは、前回選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたプレイヤーへのリターン値および被選択確率に基づいて、前記前回選択されたボーナスフィーチャーのクレジット値を決定するようにプログラムされる請求項2に記載のゲーミングマシン。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記プライマリゲーム特典を前記プレイヤーに提供した後に、前記前回選択されたボーナスフィーチャーの前記クレジット値に基づいて前記プレイヤーの前記クレジット残高を調整するようにプログラムされる請求項2に記載のゲーミングマシン。
【請求項5】
前記プロセッサは、
前記複数のボーナスフィーチャーに関連付けられたデータレコードを含むボーナスフィーチャーデータテーブルを生成し、各データレコードは対応するボーナスフィーチャーに関連付けられ、既定のクレジット値および前記対応するボーナスフィーチャーは前記ボーナスフィーチャー選択ゲーム中に選択された回数を示すフィーチャーカウンタを含み、
ボーナスフィーチャーをランダムに選択したことに応答して、前記選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられた対応するフィーチャーカウンタをインクリメントするように前記ボーナスフィーチャーデータテーブルを変更することを含む、前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始すること、および
前記変更されたボーナスフィーチャーデータテーブルを使用して前記プライマリゲームを開始し、前記プロセッサは前記フィーチャーカウンタを使用して前記ボーナスフィーチャーの各々が前記プライマリゲーム中に使用される回数を決定すること
を実行するようにプログラムされる請求項2に記載のゲーミングマシン。
【請求項6】
前記プロセッサは、
前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す前記信号を受け付けたことに応答して、
前記前回選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられた対応するフィーチャーカウンタを減少させるように前記ボーナスフィーチャーデータテーブルを変更させるようにプログラムされる請求項5に記載のゲーミングマシン。
【請求項7】
前記ランダムに選択されたボーナスフィーチャーのうちの少なくとも1つがワイルドシンボルボーナスフィーチャーを含み、前記プロセッサは、
記複数の仮想リールの各々の停止位置をランダムに選択し、
応するランダムに選択された停止位置に基づいて前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、前記複数の仮想リールは複数のセルを含むグリッド内に表示され、各セルは対応する仮想リールのシンボルを表示することによって、
前記ワイルドシンボルボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームの前記インスタンスを開始し、
前記複数のセルからセルをランダムに選択し、
前記選択されたセルにワイルドシンボルを配置し、
前記ワイルドシンボルを含む前記プライマリゲームの前記インスタンスの前記結果を評価し、前記ワイルドシンボルを含む前記プライマリゲームの前記結果に基づいて前記プライマリゲーム特典を提供するようにプログラムされる請求項1に記載のゲーミングマシン。
【請求項8】
前記ランダムに選択されたボーナスフィーチャーのうちの少なくとも1つがマルチプライヤボーナスフィーチャーを含み、前記プロセッサは、
記複数の仮想リールの各々の停止位置をランダムに選択し、
応するランダムに選択された停止位置に基づいて前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、
記仮想リールが停止された状態で表示されている前記複数のゲームシンボルに基づいて初期特典値を決定することによって、
前記マルチプライヤボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームの前記インスタンスを開始し、
前記マルチプライヤボーナスフィーチャーに関連付けられたマルチプライヤ値を決定し、
前記初期特典値に前記マルチプライヤ値を乗算して前記プライマリゲーム特典を決定するようにプログラムされる請求項1に記載のゲーミングマシン。
【請求項9】
前記ランダムに選択されたボーナスフィーチャーのうちの少なくとも1つがフリーゲームフィーチャーを含み、前記プロセッサは、
記プライマリゲームの結果をランダムに生成し、前記ランダムに生成された結果に基づいて前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、前記ランダムに生成された結果に基づいて前記プライマリゲーム特典を提供し、
記フリーゲームフィーチャーに関連付けられた複数のフリーゲームを決定することによって
前記フリーゲームフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始し、
前記複数のフリーゲームの各々について、対応するフリーゲームの結果をランダムに生成し、前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、前記対応するフリーゲームの前記ランダムに生成された結果を表示し、前記対応するフリーゲームの前記ランダムに生成された結果に基づいて特典を提供するようにプログラムされる請求項1に記載のゲーミングマシン。
【請求項10】
コンピュータ実行可能命令を記録した1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ実行可能命令は、プロセッサによって実行された場合、前記プロセッサに、
プライマリゲームを表示するコンピュータグラフィックスを含むプライマリゲーム画面をディスプレイ装置に表示させ、前記プライマリゲーム画面は複数のゲームシンボルを表示する複数の仮想リールおよびボーナスフィーチャーゲームアイコンを含み、
賭けに供するものがプレイヤーによって前記プライマリゲームに投入されたことを示す信号を操作部から受け付け、それに応答して複数のボーナスフィーチャーに関連付けられた複数のボーナスフィーチャーイメージを含むボーナスフィーチャー選択ゲーム画面を前記ディスプレイ装置に表示させることによって、ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始し、
1つまたは複数の賭けに供するものが前記プレイヤーによって前記ボーナスフィーチャー選択ゲームに投入されたことを示す信号を前記操作部から受け付け、
賭けに供するものが前記プレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、前記複数のボーナスフィーチャーからボーナスフィーチャーをランダムに選択し、前記選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたボーナスフィーチャーイメージを対応するボーナスフィーチャーがランダムに選択された回数を示すように変更し、
前記プレイヤーによる前記ボーナスフィーチャー選択ゲームの終了の要求を示す信号を前記操作部から受け付けたことに応答して、前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを終了させ、前記選択されたボーナスフィーチャーを使用して前記プライマリゲームのインスタンスを開始し、前記プライマリゲームの前記インスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典を前記プレイヤーに提供し、前記プライマリゲーム特典に基づいて前記プレイヤーのクレジット残高を調整することを実行させる1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項11】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
前記プレイヤーによる前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す信号を前記操作部から受け付け、
前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す前記信号を受け付けたことに応答して、前記売却の要求に関連付けられた前記前回選択されたボーナスフィーチャーのクレジット値を決定し、売却の要求に関連付けられた前記前回選択されたボーナスフィーチャーの前記クレジット値に基づいて前記プレイヤーの前記クレジット残高を調整することを実行させる請求項10に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項12】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、前記前回選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたプレイヤーへのリターン値および被選択確率に基づいて、前記前回選択されたボーナスフィーチャーの前記クレジット値を決定させる請求項11に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項13】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、前記プライマリゲーム特典を前記プレイヤーに提供した後に、前記前回選択されたボーナスフィーチャーの前記クレジット値に基づいて前記プレイヤーの前記クレジット残高を調整させる請求項11に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項14】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
前記複数のボーナスフィーチャーに関連付けられたデータレコードを含むボーナスフィーチャーデータテーブルを生成し、各データレコードは対応するボーナスフィーチャーに関連付けられ、既定のクレジット値および前記対応するボーナスフィーチャーは前記ボーナスフィーチャー選択ゲーム中に選択された回数を示すフィーチャーカウンタを含み、
ボーナスフィーチャーをランダムに選択したことに応答して、前記選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられた対応するフィーチャーカウンタをインクリメントするように前記ボーナスフィーチャーデータテーブルを変更することを含む、前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始すること、および
前記変更されたボーナスフィーチャーデータテーブルを使用して前記プライマリゲームを開始し、前記プロセッサは前記フィーチャーカウンタを使用して前記ボーナスフィーチャーの各々が前記プライマリゲーム中に使用される回数を決定すること
を行わせる請求項11に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項15】
前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す信号を受け付けたことに応答して、
前記前回選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられた対応するフィーチャーカウンタを減少させるように前記ボーナスフィーチャーデータテーブルを変更させる請求項14に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項16】
前記ランダムに選択されたボーナスフィーチャーのうちの少なくとも1つがワイルドシンボルボーナスフィーチャーを含み、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
記複数の仮想リールの各々の停止位置をランダムに選択し、
応するランダムに選択された停止位置に基づいて前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、前記複数の仮想リールは複数のセルを含むグリッド内に表示され、各セルは対応する仮想リールのシンボルを表示することによって
前記ワイルドシンボルボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームの前記インスタンスを開始させ、
前記複数のセルからセルをランダムに選択させ
前記選択されたセルにワイルドシンボルを配置させ
前記ワイルドシンボルを含む前記プライマリゲームの前記インスタンスの前記結果を評価し、前記ワイルドシンボルを含む前記プライマリゲームの前記結果に基づいて前記プライマリゲーム特典を提供させる請求項10に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項17】
前記ランダムに選択されたボーナスフィーチャーのうちの少なくとも1つがマルチプライヤボーナスフィーチャーを含み、前記コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
記複数の仮想リールの各々の停止位置をランダムに選択し、
応するランダムに選択された停止位置に基づいて前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、
記仮想リールが停止された状態で表示されている前記複数のゲームシンボルに基づいて初期特典値を決定することによって
前記マルチプライヤボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームの前記インスタンスを開始させ、
前記マルチプライヤボーナスフィーチャーに関連付けられたマルチプライヤ値を決定させ
前記初期特典値に前記マルチプライヤ値を乗算して前記プライマリゲーム特典を決定させる請求項10に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項18】
前記ランダムに選択されたボーナスフィーチャーのうちの少なくとも1つがフリーゲームフィーチャーを含み、コンピュータ実行可能命令は、前記プロセッサに、
記プライマリゲームの結果をランダムに生成し、前記ランダムに生成された結果に基づいて前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、前記ランダムに生成された結果に基づいて前記プライマリゲーム特典を提供し、
記フリーゲームフィーチャーに関連付けられた複数のフリーゲームを決定することによって
前記フリーゲームフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始させ、
前記複数のフリーゲームの各々について、対応するフリーゲームの結果をランダムに生成し、前記複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、前記対応するフリーゲームの前記ランダムに生成された結果を表示させ
前記対応するフリーゲームの前記ランダムに生成された結果に基づいて特典を提供させる請求項10に記載の1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
コンピュータグラフィックスを使用してゲーム画面を表示するタッチディスプレイ装置と、
複数のゲームシンボルを表示する複数の仮想リールを含むプライマリゲーム、および前記プライマリゲームに関連付けられた複数のボーナスフィーチャーを含むボーナスフィーチャー選択ゲームを生成するためのコンピュータ命令を含むゲーム実行プログラムを格納するメモリ装置と、
プロセッサと
を備え、前記プロセッサは、
前記複数の仮想リールおよびボーナスフィーチャーゲームアイコンを含むプライマリゲーム画面を前記タッチディスプレイ装置に表示し、
賭けに供するものがプレイヤーによって前記プライマリゲームに投入されたことを示す信号を前記タッチディスプレイ装置から受け付け、それに応答して前記複数のボーナスフィーチャーの各々に関連付けられた複数のボーナスフィーチャーイメージを含むボーナスフィーチャー選択ゲーム画面を前記ディスプレイ装置に表示させることによって、前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始し、
1つまたは複数の賭けに供するものが前記プレイヤーによって前記ボーナスフィーチャー選択ゲームに投入されたことを示す信号を前記タッチディスプレイ装置から受け付け、
賭けに供するものが前記プレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、前記複数のボーナスフィーチャーからボーナスフィーチャーをランダムに選択し、前記選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたボーナスフィーチャーイメージを、対応するボーナスフィーチャーがランダムに選択された回数を示すように変更し、
前記プレイヤーによる前記ボーナスフィーチャー選択ゲームの終了の要求を示す信号を前記タッチディスプレイ装置から受け付けたことに応答して、前記ボーナスフィーチャー選択ゲームを終了させ、前記選択されたボーナスフィーチャーを使用して前記プライマリゲームのインスタンスを開始し、前記プライマリゲームの前記インスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典を前記プレイヤーに提供し、前記プライマリゲーム特典に基づいて前記プレイヤーのクレジット残高を調整するようにプログラムされるモバイルコンピューティングデバイス。
【請求項20】
前記プロセッサは、
前記プレイヤーによる前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す信号を前記タッチディスプレイ装置から受け付け、
前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す信号を受け付けたことに応答して、
前記売却の要求に関連付けられた前記前回選択されたボーナスフィーチャーのクレジット値を決定し、
前記売却の要求に関連付けられた前記前回選択されたボーナスフィーチャーの前記クレジット値に基づいて前記プレイヤーの前記クレジット残高を調整するようにプログラムされる請求項19に記載のモバイルコンピューティングデバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本発明はゲーミングマシン、ゲーミングマシンの制御方法、およびゲーミングマシン用のプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]スロットマシンに代表されるゲーミングマシンは、手軽に楽しめるゲームを提供する機器としてカジノの顧客の間で非常に人気があり、最近の統計ではカジノの売上の半数以上をゲーミングマシンの売り上げが占めているという報告もなされている。初期のスロットマシンは、コインの投入を受け付けて、ハンドル操作に応じて機械的に構成されたリールを回転および停止させ、単一のペイライン上に停止したシンボルの組み合わせにより勝敗を判定するという単純な機器であった。しかしながら、近時におけるゲーミングマシンは、コンピュータ制御されたステッピングモータで物理的なリールを高い精度で駆動するメカニカルスロットマシン、コンピュータに接続されたディスプレイで仮想的なリールを表示するビデオスロットマシン、または同様の技術を他のカジノゲームへ適用した各種ゲーミングマシンへと高度化が急速に進んでいる。これらゲーミングマシンを開発するメーカーにとっては、ゲーミングマシンの機能性を向上するとともに、カジノ顧客をプレイヤーとして引き付ける力の強い魅力的なゲームを提供することが重要なテーマになっている。
【発明の概要】
【0003】
[0003]本発明の一態様においては、ゲーミングマシンが提供される。このゲーミングマシンは、操作部、ディスプレイ装置、メモリ装置、およびゲーム制御部を含む。操作部は、プレイヤーの入力操作を受け付ける。ディスプレイ装置は、コンピュータグラフィックスを含むゲーム画面を表示する。メモリ装置は、複数のゲームシンボルを表示する複数の仮想リールを含むプライマリゲーム、およびプライマリゲームに関連付けられた複数のボーナスフィーチャーを含むボーナスフィーチャー選択ゲームを含むゲームを生成するためのコンピュータ命令を有するゲーム実行プログラムを格納する。ゲーム制御部は、ゲームを実行する。ゲーム制御部はプロセッサを含み、このプロセッサは、複数の仮想リール、およびボーナスフィーチャーゲームアイコンを含むプライマリゲーム画面をディスプレイ装置に表示し、賭けに供するものがプレイヤーによってプライマリゲームに投入されたことを示す信号を操作部から受け付け、それに応答して複数のボーナスフィーチャーの各々に関連付けられた複数のボーナスフィーチャーイメージを含むボーナスフィーチャー選択ゲーム画面をディスプレイ装置に表示することによって、ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始するようにプログラムされる。プロセッサは、1つまたは複数の賭けに供するものがプレイヤーによってボーナスフィーチャーゲームに投入されたことを示す信号を操作部から受け付け、賭けに供するものがプレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、複数のボーナスフィーチャーからボーナスフィーチャーをランダムに選択し、選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたボーナスフィーチャーイメージを、対応するボーナスフィーチャーがランダムに選択された回数を示すように変更する。プロセッサは、プレイヤーによるボーナスフィーチャーゲームの終了の要求を示す信号を操作部から受け付けたことに応答して、ボーナスフィーチャーゲームを終了させ、選択されたボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始する。次に、プロセッサは、プライマリゲームのインスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典をプレイヤーに提供し、プライマリゲーム特典に基づいてプレイヤーのクレジット残高を調整する。
【0004】
[0004]本発明の別の態様においては、コンピュータ実行可能命令が具現化された、1つまたは複数の非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。プロセッサによって実行されると、コンピュータ実行可能命令は、プロセッサに、プライマリゲームを表示する、コンピュータグラフィックスを含むプライマリゲーム画面をディスプレイ装置に表示させる。プライマリゲーム画面は、複数の仮想リール、およびボーナスフィーチャーゲームアイコンを含む。プロセッサは、賭けに供するものがプレイヤーによってプライマリゲームに投入されたことを示す信号を操作部から受け付け、それに応答して、複数のボーナスフィーチャーに関連付けられた複数のボーナスフィーチャーイメージを含むボーナスフィーチャー選択ゲーム画面をディスプレイ装置に表示することによって、ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始する。プロセッサは、1つまたは複数の賭けに供するものがプレイヤーによってボーナスフィーチャーゲームに投入されたことを示す信号を操作部から受け付け、賭けに供するものがプレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、複数のボーナスフィーチャーからボーナスフィーチャーをランダムに選択し、選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたボーナスフィーチャーイメージを、対応するボーナスフィーチャーがランダムに選択された回数を示すように変更する。プロセッサは、プレイヤーによるボーナスフィーチャーゲームの終了の要求を示す信号を操作部から受け付け、要求に応答してボーナスフィーチャーゲームを終了させ、選択されたボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始する。次に、プロセッサは、プライマリゲームのインスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典をプレイヤーに提供し、プライマリゲーム特典に基づいてプレイヤーのクレジット残高を調整する。
【0005】
[0005]本発明のさらに別の態様においては、モバイルコンピューティングデバイスが提供される。モバイルコンピューティングデバイスは、タッチディスプレイ装置と、メモリ装置と、プロセッサとを含む。タッチディスプレイ装置は、コンピュータグラフィックスを含むゲーム画面を表示し、プレイヤーの入力操作を受け付ける。メモリ装置は、複数のゲームシンボルを表示する複数の仮想リールを含むプライマリゲーム、およびプライマリゲームに関連付けられた複数のボーナスフィーチャーを含むボーナスフィーチャー選択ゲームを生成するためのコンピュータ命令を有するゲーム実行プログラムを格納する。プロセッサは、複数の仮想リール、およびボーナスフィーチャーゲームアイコンを含むプライマリゲーム画面をタッチディスプレイ装置に表示し、賭けに供するものがプレイヤーによってプライマリゲームに投入されたことを示す信号をタッチディスプレイ装置から受け付け、それに応答して複数のボーナスフィーチャーの各々に関連付けられた複数のボーナスフィーチャーイメージを含むボーナスフィーチャー選択ゲーム画面をディスプレイ装置に表示することによって、ボーナスフィーチャー選択ゲームを開始するようにプログラムされる。プロセッサは、1つまたは複数の賭けに供するものがプレイヤーによってボーナスフィーチャーゲームに投入されたことを示す信号をタッチディスプレイ装置から受け付け、賭けに供するものがプレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、複数のボーナスフィーチャーからボーナスフィーチャーをランダムに選択し、選択されたボーナスフィーチャーに関連付けられたボーナスフィーチャーイメージを、対応するボーナスフィーチャーがランダムに選択された回数を示すように変更する。プロセッサは、プレイヤーによるボーナスフィーチャーゲームの終了の要求を示す信号をタッチディスプレイ装置から受け付け、要求に応答してボーナスフィーチャーゲームを終了させ、選択されたボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始する。次に、プロセッサは、プライマリゲームのインスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典をプレイヤーに提供し、プライマリゲーム特典に基づいてプレイヤーのクレジット残高を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1A】第1の実施形態に係るゲーミングマシンの斜視図である。
図1B図1Aのゲーミングマシンの正面図である。
図2図1のゲーミングマシンの機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態に係る、図1A~2のゲーミングマシンの表示領域の第1の概略図である。
図4】本発明の一実施形態に係る、表示領域に表示されるシンボルの序列を示しているシンボル配列を含む仮想リールストリップの例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る、表示領域に表示されるシンボルを示す図である。
図6図5の判定領域で設定されるペイラインの一例を示す図である。
図7】ゲームを実行する機能を図1A~2に示されたゲーミングマシンで行うために使用し得るゲーム制御部のブロック図である。
図8】ゲームを実行する機能を図1A~2に示されたゲーミングマシンで行うために使用し得るゲーム制御部のブロック図である。
図9】ゲームを実行する機能を図1A~2に示されたゲーミングマシンで行うために使用し得るゲーム制御部のブロック図である。
図10】ゲームを実行する機能を図1A~2に示されたゲーミングマシンで行うために使用し得るゲーム制御部のブロック図である。
図11】本発明の一実施形態に係る、サーバコンピュータシステムの機能ブロック図である。
図12図11のサーバコンピュータシステムで使用し得るモバイルコンピューティングデバイスの正面図である。
図13】本発明の一実施形態に係る、ゲーム中のゲーミングマシンの動作時に使用されるアルゴリズムを説明するフローチャートである。
図14】本発明の一実施形態に係る、ゲーム中のゲーミングマシンの動作時に使用されるアルゴリズムを説明するフローチャートである。
図15】本発明の一実施形態に係る、ゲーム中のゲーミングマシンの動作時に使用されるアルゴリズムを説明するフローチャートである。
図16】本発明の一実施形態に係る、ゲーム中のゲーミングマシンの動作時に使用されるアルゴリズムを説明するフローチャートである。
図17】本発明の一実施形態に係る、ゲーム中のゲーミングマシンの動作時に使用されるアルゴリズムを説明するフローチャートである。
図18】本発明の一実施形態に係る、ゲーム中のゲーミングマシンの動作時に使用されるアルゴリズムを説明するフローチャートである。
図19】本発明の一実施形態に係る、図1A図1Bにおけるゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域にゲームが表示されている様子の概略図である。
図20】本発明の一実施形態に係る、図1A図1Bにおけるゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域にゲームが表示されている様子の概略図である。
図21】本発明の一実施形態に係る、図1A図1Bにおけるゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域にゲームが表示されている様子の概略図である。
図22】本発明の一実施形態に係る、図1A図1Bにおけるゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域にゲームが表示されている様子の概略図である。
図23】本発明の一実施形態に係る、図1A図1Bにおけるゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域にゲームが表示されている様子の概略図である。
図24】本発明の一実施形態に係る、図1A図1Bにおけるゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域にゲームが表示されている様子の概略図である。
図25】本発明の一実施形態に係る、図19図24に示されたゲームを表示するために使用され得るグラフィックイメージのシーケンスの概略図である。
図26】本発明の一実施形態に係る、図19図24に示されたゲームを表示するために使用され得るグラフィックイメージのシーケンスの概略図である。
図27】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図28】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図29】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図30】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図31】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図32】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図33】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図34】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図35】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
図36】本発明の実施形態に係る、図1A~1Bに示されたゲーミングマシンならびに図11および12に示されたサーバシステムによって使用し得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
【実施形態の詳細な説明】
【0007】
[00021]図面全体において対応する参照符号は対応する部分を示す。
【0008】
[00022]以下、添付図面を参照しつつ本発明の一実施形態に係るゲーミングマシンを詳細に説明する。さらに、各図において同一または相当部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0009】
[00023]図面において示されるように、また動作として、本発明は、ゲーミングマシン、ゲーミングマシンの制御方法、およびゲームをプレイヤーに提供するゲーミングマシンおよび/またはモバイルコンピューティングデバイス用のプログラムを対象にする。
【0010】
[00024]本発明は、プライマリゲーム、およびプライマリゲーム中に使用されるボーナスフィーチャーをランダムに選択したボーナスフィーチャー選択ゲームを含み、プレイヤーがボーナスフィーチャーを売却し、および/またはクレジットと交換することを可能にするゲームを動作させるための、プロセッサによって実行されるコンピュータ命令を含むゲーム実行プログラムを提供することによって、既存のゲーミングマシンの機能性を改善する。本発明は、ボーナスフィーチャーの使用に関連付けられたプレイヤーへのリターンに基づいて、各ボーナスフィーチャーに関連するクレジット値も決定する。それゆえ、ボーナスフィーチャーイベント中におけるプレイヤーへのボーナスクレジット特典の提供のフレキシビリティを高め、ゲームをプレイすることに対するプレイヤーの関心を高める。
【0011】
[00025]ボーナスフィーチャー選択ゲームは、ルートボックス(Loot Box)(商標)フィーチャーゲームとも呼ばれ、プレイヤーにプライマリベースゲームベットをベットさせ、次に、ルートボックスフィーチャー画面の最中にプレイヤーにボーナスフィーチャーアイテムを購入させる。すなわち、ルートボックスフィーチャーゲームはプライマリベースゲームに組み込まれている。ルートボックスフィーチャーは、プライマリベースゲームとともに表示されたルートボックスフィーチャーボタンによって作動される。ルートボックスフィーチャー画面はゲーム開始後に出現させられる。プレイヤーは、ルートボックスフィーチャー画面内でアイテムを複数回購入および売却することができる。ルートボックスフィーチャー画面を出た後に、プライマリゲームリールスピンが開始される。ボーナスフィーチャーは、ワイルド(wild)アイテムフィーチャー、マルチプライヤ(multiplier)アイテムフィーチャー、およびフリーゲーム(free game)フィーチャーを含み得る。プレイヤーがワイルドアイテムボーナスフィーチャーを有していた場合には、ワイルドシンボルがランダムなリール位置上に追加される。プレイヤーがマルチプライヤアイテムを有していた場合には、ベースゲーム入賞が乗算される。プレイヤーがフリースピン(free spin)アイテムを有していた場合には、フリーゲームがベースゲームの後に開始される。ルートボックス(商標)ボーナスフィーチャー選択ゲームには、ボーナスフィーチャーのいくつかのバリエーションが含まれてもよい。例えば、ボーナスフィーチャーアイテムは、マルチプライヤx1、マルチプライヤx2...、2種類のワイルド、3種類のワイルド...、5つのフリーゲーム、10個のフリーゲーム、プログレッシブ確率アップグレードを目指す、などを含むいくつかのバリエーションを有する。加えて、応援団のキャラクターを含むゲームエンターテイメント向上のための任意の他のアイテムを提供することができる。プレイヤーがフィーチャーを選択しなかった場合には、ボーナスフィーチャーアイテムを購入するチャンスが突然発生してもよい。ルートボックス(商標)ゲームはまた、全てのタイプのゲーム、例えば、ポーカー、キノなどと組み合わせられてもよい。ルートボックスおよびプライマリゲームならびに追加のフィーチャーゲームのためのゲームフローのバリエーションも提供され得る。
【0012】
[00026]本実施形態に係るゲーミングマシンは、所定のゲーム価値をプレイヤーから受け付け、ゲーム結果を生成し、ゲーム結果および1つまたは複数の配当表に従ってプレイヤーに配当を提供する。図1Aおよび図1Bそれぞれは、本実施形態に係るゲーミングマシン10の斜視図および正面図である。図1Aおよび図1Bに示されるように、このゲーミングマシン10は、上部ディスプレイ14、下部ディスプレイ16、およびコントロールパネル18を有するキャビネット12を提供し、プレイヤートラッキングまたはランキングユニット20を収容することができる。キャビネット12は、各部分(後述参照)を制御するゲーム制御部22(図2参照)も収容する。制御部22は、ゲームの操作中に使用されるランダムナンバージェネレータ(RNG)も実装する。以下では、各構成について説明する。
【0013】
[00027]上部ディスプレイ14および下部ディスプレイ16は、いずれも液晶ディスプレイ装置や有機ELディスプレイ装置などの平面パネルディスプレイ装置であってもよく、それぞれ制御部22を介して制御されることによって、後述する表示領域をプレイヤーへ提供するディスプレイ装置24として機能させる。
【0014】
[00028]スピーカ26は、キャビネット12の左右に設けられ、制御部22を介して制御されることによってサウンドがプレイヤーに提供される。コントロールパネル18上には、紙幣/チケット識別装置28、プリンタ装置30、および操作部32が設けられる。
【0015】
[00029]プレイヤートラッキングユニット20は、下部ディスプレイ16の下のキャビネット12の前面の中央に収容され得る。プレイヤートラッキングユニット20は、プレイヤー識別カードを認識するカードリーダー、データをプレイヤーに提示するディスプレイ、およびプレイヤーによる入力を受け付けるキーパッドを含む。このタイプのプレイヤートラッキングユニット20は、後述する制御部22または外部システムと共に協調動作することによって、プレイヤーによってカードリーダーに挿入されたプレイヤー識別カードに記録された情報を読み取り、その情報および/または外部システムと通信することによって取得された情報をディスプレイ上に表示する。さらに、プレイヤーからの入力がキーパッドによって受け付けられ、ディスプレイがその入力に従って変更され、必要に応じて外部システムとの通信が実行される。
【0016】
[00030]紙幣/チケット識別装置28は、紙幣/チケットが挿入される挿入開口部を露出させた状態でコントロールパネル18に配置されており、挿入口の内側には各種センサで紙幣/チケットを識別する識別部が設けられ、識別部の出力口側には紙幣/チケット貯留部が設けられている。紙幣/チケット識別装置28は、ゲーム価値である紙幣/チケット(バウチャーおよびクーポンを含む)を受け付けて、ゲーム実行価値として識別し、後述する制御部22に通知する。
【0017】
[00031]プリンタ装置30は、チケットが出力されるチケット出力口を露出させた状態でコントロールパネル18に配置されており、チケット出力口の内側には所定情報を印刷用紙に印刷する印刷部が設けられ、印刷部の用紙入口側には印刷用紙を収容する収容部が設けられる。プリンタ装置30は、後述する制御部22の制御下で、情報を用紙に印刷し、クレジット払い出し処理に従ってゲーミングマシン10からチケットを出力する。出力されたチケットは、別のゲーミングマシンの紙幣/チケット識別装置28に挿入されることによって、払い出されたクレジットをゲームプレイに利用することも可能であり、または、カジノ内のキオスク端末またはカジノケージで換金され得る。
【0018】
[00032]操作部32は、プレイヤーの操作を受け付ける。操作部32は、ゲーミングマシン10のプレイヤーから種々の指示を受け付けるボタン34のグループを含む。例えば、操作部32は、スピンボタンおよび設定ボタンのグループを含んでもよい。スピンボタンは、ゲームのインスタンスを開始する(リールの回転を開始する)ための指示を受け付ける。設定ボタンのグループ34は、ベットボタンのグループ、ライン指定ボタンのグループ、マックスベットボタン、およびペイアウトボタンなどを含む。ベットボタンのグループは、プレイヤーからのベットのクレジット額(ベット額)に関する指示操作を受け付ける。ライン指定ボタンのグループは、プレイヤーから、後述するライン判定に係るペイラインを指定する指示操作を受け付ける。マックスベットボタンは、プレイヤーが一度にベットすることができる最大クレジット額に関する指示操作を受け付ける。ペイアウトボタンは、ゲーミングマシン10に蓄積されたクレジットの払い出しを指示する指示操作を受け付ける。ゲーミングマシン10は、装飾的な照明をゲーミングマシン10に提供するイルミネーション装置36も含む。
【0019】
[00033]一実施形態においては、図1Aおよび図1Bを参照すると、コントロールパネル18は、金銭的価値に関連付けられた媒体を受け付けてクレジット残高を定めるアクセプタ装置と、物理的媒体を識別するように構成された検証ツールと、クレジット残高に関連付けられた払い出しを開始させることが可能なキャッシュアウトボタンを含み得る複数のユーザ入力装置とを含む。アクセプタ装置は、ディスプレイ装置24および/またはプレイヤートラッキングユニット20に関連付けられたタッチスクリーンディスプレイ、紙幣/チケット識別装置28、操作部32、プレイヤートラッキングユニット20、コイン投入口、チケットインチケットアウト(TITO)システム、紙幣アクセプタ、ならびに/あるいはゲーミングマシン10が金銭的価値に関連付けられた媒体を受け付けて、ゲーミングマシン10のプレイにおいて使用するためのクレジット残高を定めることができるようにする任意の適切な装置を含んでもよい。一実施形態においては、アクセプタ装置は、例えばコイン、メダル、チケット、カード、紙幣、通貨、および/またはゲーミングマシン10が本明細書に記載されたように機能できるようにする任意の適切な物理的媒体などの、物理的媒体を受け付けるように構成されてもよい。アクセプタ装置は、例えばプレイヤートラッキングアカウント、仮想クレジット残高、報酬ポイント、ゲーミングクレジット、ボーナスポイント、および/またはゲーミングマシン10が本明細書に記載されたように機能できるようにする任意の適切な仮想媒体などの、仮想媒体を受け付けるように構成されてもよい。
【0020】
[00034]例えば、一実施形態においては、コイン投入口は、プレイヤーによってゲーミングマシン10に預け入れられるコインおよび/またはトークンを受け付けるように構成された開口部を含んでもよい。制御部22は、コインおよび/またはトークンの価値を対応するゲーミングクレジット額に変換し、ゲーミングクレジットは、ゲーミングマシン10でプレイされるゲームで賭けるためにプレイヤーによって使用される。紙幣アクセプタは、紙幣、チケット、および/またはキャッシュカードの金銭的価値に関連付けられたゲーミングクレジット額をゲーミングマシン10に入れることができるようにするために、紙幣アクセプタへの紙幣、チケット、および/またはキャッシュカードを受け付けるように構成された入出力装置を含んでもよい。一実施形態において、紙幣アクセプタは、印刷されたバウチャーチケットを提供するように構成されたプリンタ(不図示)も含み、このバウチャーチケットは、ゲーミングセッション中にゲーミングマシン10によってプレイヤーに支払われたクレジット額および/または金額を示す情報を含む。バウチャーチケットは、他のゲーミングマシンで使用されるか、あるいは現金および/またはカジノのキャッシュレスシステムの一部としての他のアイテムと交換されてもよい。
【0021】
[00035]図1A図1B、および図2を参照すると、キャビネット12の内部には、制御部22を構成するプロセッサを含む中央処理装置38(以下、CPUと省略する)、インターフェイスユニット(またはインターフェイス部)40、メモリ42、およびストレージ44などを備える制御ボードがさらに組み込まれている。制御ボードは、インターフェイスユニット40およびキャビネット12に備えられた各構成要素を介して通信可能に構成され、CPU38のメモリ42またはストレージ44に記録されたプログラムを実行することによって各部の動作を制御し、ゲームをプレイヤーに提供する。CPU38の機能は、ゲームを実行し、ゲーミングマシン10のディスプレイ14、16に表示することである。
【0022】
[00036]図2は、本実施形態に係るゲーミングマシン10の機能ブロック図を示している。ゲーミングマシン10は、制御部22を提供する。制御部22は、CPU38に接続されたメモリバス、各種拡張バス、シリアルインターフェイス、USBインターフェイス、イーサネット(登録商標)インターフェイスなどのCPU38の通信機能を提供するチップセットを含むインターフェイスユニット40と、CPU38がインターフェイスユニット40を介してアドレス指定可能なメモリ42およびストレージ44とを提供するコンピュータユニットとして構成される。メモリ42は、揮発性の記憶媒体であるRAM、不揮発性の記憶媒体であるROM、および書き換え可能な不揮発性の記憶媒体であるEEPROMを含む構成とすることができる。ストレージ44は、外部記憶装置としての機能を制御部22に提供し、取り外し可能な記憶媒体であるメモリカードおよび光磁気ディスクなどの読み取り装置を使用することができ、ハードディスクを利用することも可能である。
【0023】
[00037]インターフェイスユニット40では、CPU38、メモリ42、およびストレージ44に加えて、紙幣/チケット識別ユニットコントローラ46、プリンタユニットコントローラ48、プレイヤートラッキングユニット20、グラフィックコントローラ50、入力コントローラ52、およびサウンドコントローラ54が接続される。つまり、制御部22は、入力コントローラ52を介して操作部32に接続され、グラフィックコントローラ50を介して上部ディスプレイ14および/または下部ディスプレイ16に接続される。さらに、装飾的な照明をゲーミングマシン10に提供するイルミネーション装置36が設けられた場合には、このイルミネーションはインターフェイスユニット40を介して制御部22の制御下で制御され、イルミネーション装置36を制御して装飾的な照明効果を提供するイルミネーションコントローラ56が接続されてもよい。
【0024】
[00038]メモリ42およびストレージ44を含む制御部22は、メモリ42およびストレージ44に格納されたプログラムを実行することによって各部を制御し、ゲームをプレイヤーに提供する。ここで、例えば、制御部22の基本機能を提供するオペレーティングシステムおよびサブシステムのプログラムおよびデータをメモリ42のEEPROMに格納し、ゲームを提供するアプリケーションのプログラムおよびデータをストレージ44に格納するように構成されてもよい。そのような構成によれば、ストレージ44を交換することによってゲームを簡単に変更または更新することができる。さらに、制御部22は、複数のCPUを含むマルチプロセッサ構成としてもよい。
【0025】
[00039]以下、制御部22に接続された各ブロックについて説明する。紙幣/チケット識別ユニットコントローラ46は、挿入口で紙幣/チケットを受け付けるように紙幣/チケット識別装置28を動作させ、紙幣種別またはクレジットの払い出し処理に対応する識別情報を制御部22に通知する。紙幣/チケット識別ユニットコントローラ46はその情報を制御部22に通知し、制御部22は通知された内容に応じてゲーム内で使用可能なクレジット額を増加させる。プリンタユニットコントローラ48は、プリンタ装置30に対応し、設定ボタンのグループ34のペイアウトボタンの操作を受け付ける制御部22の制御下で、ゲーミングマシン10からのクレジット払い出し処理に対応した情報がチケットに印刷されて出力される。
【0026】
[00040]プレイヤーランキング(またはトラッキングユニット)ユニット20は、制御部22と協調動作し、プレイヤーの情報などをカジノ管理システムとの間で送受信する。グラフィックコントローラ50は、制御部22の制御下で上部ディスプレイ14および下部ディスプレイ16を制御し、各種グラフィックデータを含むディスプレイイメージを表示する。サウンドコントローラ54は、制御部22の制御下でスピーカ26を駆動し、アナウンス、効果音、BGMなどの各種サウンドを提供する。
【0027】
[00041]さらに、インターフェイスユニット40は、ゲーミングマシン10の外部と通信するための各種通信インターフェイスを含み、例えば、インターフェイスユニット40は、イーサネット58、60、およびシリアルインターフェイス62によって外部ネットワークと通信することができる。本実施形態においては、公知のサーバサイドのゲーミングネットワーク(図2のサーバベースゲーミング)、G2Sネットワーク(図2のゲーム-システム間)、およびスロット情報システム(図2のスロットデータシステム)とそれぞれ通信を行う場合の一例が示される。
【0028】
[00042]図3は、ゲーミングマシン10によって提供される表示領域64を概略的に示す。このような表示領域64は、所定のプログラムを実行する制御部22によって、ディスプレイ装置24(上部ディスプレイ14および/または下部ディスプレイ16)に表示される。図示の実施形態においては、表示領域64は、下部ディスプレイ16に表示される。例えば、図示されるように、ゲーム中に、上部ディスプレイ14が、ゲーム関連の情報(例えばゲームタイトルの情報)および/またはグラフィックスを表示するために使用されてもよい。
【0029】
[00043]本発明の一態様においては、ゲーミングマシン10は複数の仮想リール66を使用してビデオスロットゲームを提供する。ビデオスロットゲームは、表示領域64でグリッド68を使用する。図示の実施形態は、下部ディスプレイ16での表示領域64の表示状態を示す。図3に示されるように、表示領域64は、シンボルを表示するためのグリッド68を含む。このような表示領域を使用することによって、本実施形態のゲーミングマシン10は、表示領域64に表示されるシンボルの入賞組み合わせに従って配当を支払うスロットマシンとして動作する。
【0030】
[00044]ディスプレイ装置24は、複数のシンボルをグリッド68に表示する。グリッド68は、複数の行(r)および列(c)を含む。グリッド68は、シンボルの停止位置である複数のセル70によって構成される。
【0031】
[00045]図3を参照すると、グリッド68は下部ディスプレイ16に表示することができる。上部ディスプレイ14は、ゲーム中、および/またはアトラクトモード中にアニメーションおよび/またはゲーム識別情報を表示するために使用され得る。さらに、ディスプレイ装置24は、グリッド68の外側で、装飾領域、ならびにクレジット額、ベット額、および入賞(入賞数)によって取得されたクレジット額などを表示する領域を表示することができる。表示領域64の複数のセル70のそれぞれに、1つのシンボルが停止および表示される。
【0032】
[00046]グリッド68の各セル70には、図3および図4に示されるように、仮想リールセット82をなす仮想リールストリップ72、74、76、78、および80を含む仮想リール66のシンボル配列に基づいてシンボルが表示される。つまり、グリッド68のセル70は、列ごとに仮想リールストリップ72~80が対応付けられており、各仮想リールストリップ72~80の所定部分に配置されたシンボルが表示される。さらに、仮想リールストリップ72~80のシンボル配列に基づいて列ごとに各シンボルを移動(スクロールまたはスピン)することによってグリッド68のセル70に表示されるシンボルが変動し、列ごとに移動(スクロールまたはスピン)を停止することによってシンボルが停止される。ここで、仮想リールストリップ72~80はデータであり、制御部22は、メモリ42またはストレージ44に含まれるプログラム、およびセル列ごとに調整されるシンボル配列(すなわち各リールストリップ上のシンボルの並び順)を表示するデータを使用する。さらに、仮想リールセット82は、このような仮想リールストリップ72~80の総称である。
【0033】
[00047]図4の例における各仮想リールストリップ72~80は、各シンボル位置86にある20個のシンボル84で構成されてもよく、これらのシンボルはリールごとに定義された順に並んでいる。図5は、図3および図4に示された図のシンボル84の詳細である。各仮想リールストリップ72~80は、図5に示された種々のシンボル84のシンボルセット88から選択されたシンボルを含む。このシンボルセット88は、標準シンボルとしてトランプを模したカードシンボル(「9」、「10」、「J」、「Q」、「K」、および「A」)、およびパターンを示す画像シンボル(「PicA」、「PicB」、「PicC」、および「PicD」)を含む。さらに、このシンボルセット88は、入賞組み合わせが判定されたときに別のシンボルとして代用されるワイルドシンボル(「Wild」)、およびゲームフィーチャーが提供されるか否かを判定するために使用されるトリガーシンボル(「Trigger」)を含む。これらの各シンボルは、入賞時のそれらの値に関して互いに相違するランクを有し、それらのランクは、「9」、「10」、「J」、「Q」、「K」、「A」、「PicE」、「PicD」、「PicC」、「PicB」、「PicA」という序列で徐々に上昇する。入賞時にランクの高いシンボルを含むシンボルの組み合わせは、入賞時にランクの低いシンボルの組み合わせと比べて、より大きい入賞配当を獲得することができる。
【0034】
[00048]図4に戻り、一実施形態においては、シンボル位置の一部は固定シンボルを含み、その他のシンボル位置は、可変内部シンボル90(「inn」)によって表された可変シンボルを含む。例示的な実施形態においては、ゲームのプレイごとに、固定シンボル位置はシンボル84のセットからの対応する所定シンボルを含み、可変シンボル90はシンボルセット88からランダムに選択されたシンボルを含む。例えば、本発明の一実施形態においては、ゲームのプレイごとに、シンボルセット88に含まれたシンボルのサブグループからのシンボルのうちの1つがランダムに選択されて、可変シンボル位置86に関連付けられ/表示される。サブグループは、例えば、「PicA」、「PicB」、「PicC」、「PicD」、「PicE」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「10」、および「9」を含んでもよい。一実施形態においては、第2のシンボルのサブグループからランダムに選択された同一シンボルは、可変シンボル位置に関連付けられるか、または表示される。
【0035】
[00049]本発明の別の態様においては、可変シンボル位置またはフィーチャーシンボル位置(「inn」と示される)の全てが(リールストリップ内の)隣り合うシンボル位置のグループ(またはスタック)内に配置される。
【0036】
[00050]本発明の一態様においては、1つまたは複数の動的仮想リールストリップが使用されてもよいということに留意されたい。仮想リールストリップを使用して、仮想リールストリップのシンボルおよび/またはシンボル位置および/または長さもしくはサイズおよび/または任意の態様は、あるスピンまたはプレイと次のスピンまたはプレイとの間で変更することができる。例えば、動的リールストリップは、シンボルセット88からのシンボルを含む複数のシンボル位置、および複数の可変シンボル位置(「inn」)を含む。可変シンボル位置は1つまたは複数のスタック(すなわち隣り合うシンボル位置)の形態であってもよい。一実施形態においては、スタックの位置および/またはサイズは、あるスピンと次のスピンとの間で、ランダムに変化させることおよび/または所定のパターンで変化させることができる。
【0037】
[00051]代替的に、セル70(またはセル70の列)に関連付けられた仮想リールストリップは、あるスピンまたはプレイと次のスピンまたはプレイとの間で動的に変更されてもよい。スピンまたはプレイごとにランダムに発生したり、および/または所定のパターンで発生したりすることができる。
【0038】
[00052]図示の実施形態においては、グリッド68の各列は対応するリールストリップを含むことに留意されたい。リールストリップが停止したときに、各リールストリップのシンボルはグリッド68の各列のセルのうちのそれぞれ1つに表示される。リールストリップ72~80のうちの1つまたは複数は同一であってもよく、またはリールストリップ72~80の全てが相違してもよい。
【0039】
[00053]ただし、代替の実施形態においては、グリッド68の各セル70には、他のリールとは独立してスピンすることができる独立リールがそれぞれ存在する。したがって、グリッド68の各セル70には、対応する仮想リールストリップ72~80を含む独立リールが存在してもよい。そのような場合、仮想リールセット82は、相違する数の仮想リールストリップを含むことができる。例えば、3×5グリッドが使用される例においては、各セル70が関連する仮想リールストリップを含むため、15個のリールストリップが使用される。前述したように、15個の仮想リールストリップのうちの1つまたは複数が同一であってもよく、または全てのリールストリップが相違してもよい。
【0040】
[00054]次の複数の実施形態においては、本発明は3×5グリッドに関して説明されるが、本発明が特定のサイズおよび/または形状を持つグリッドに限定されないということに留意されたい。
【0041】
[00055]概して、制御部22はゲームを開始し、各仮想リールストリップ72~80の停止位置をランダムに決定する。ディスプレイ装置24(例えば、下部ディスプレイ16)に表示される仮想リールストリップ72~80は、現在の位置から移動され、停止位置に基づいて停止されてゲームの結果を表す。このため、ディスプレイまたはグリッド68においては、仮想リールストリップ72~80に含まれるシンボルは、表示領域64の垂直方向に連続的に移動(スクロールまたはスピン)され、シンボル配列に基づくシンボルの序列で整列された1つのセル70の1つのシンボルが停止および表示される。
【0042】
[00056]制御部22は操作部32によって受け付けられたプレイヤーの操作に従ってディスプレイ装置24に表示される複数のシンボルを変動および停止し、表示領域64内で停止されたシンボルに従って配当が支払われてもよい。
【0043】
[00057]表示領域64では、ペイラインが設定され、入賞が決定されるときに使用される。ペイラインは、左端の列のセルから右端の列に跨がるように設定され、複数のセル70を組み合わせて入賞を決定するラインである。設定されたペイラインのうちの有効ラインの数は、プレイヤー用の操作部32の設定ボタンのグループ34に含まれるライン指定ボタンのグループの操作によって選択される。制御部22は、シンボルの組み合わせであるゲームの結果に関して、設定されたペイライン上で同一シンボルが所定数を超えて揃った場合に入賞を判定し、シンボルのタイプおよび個数に従って配当をプレイヤーに支払う。本実施形態のゲーミングマシン10においては、表示領域64内の3行および5列のセルの、所定数のペイライン(ライン1~40)が設定される(図3参照)。入賞を判定するためのシステムは、設定されたペイライン上で左端の列のセルから所定数の同一シンボルが揃ったときに入賞を決定してもよいし、設定されたペイライン上で右端の列のセルから所定数の同一シンボルが揃ったときに入賞を判定してもよいし、所定のペイライン上の連続した列で所定数の同一シンボルが揃ったときに入賞を判定するものであっても構わない。加えて、所定の数よりも多い「Trigger」は、ペイラインに関わらず、入賞組み合わせまたはトリガー条件を形成する。
【0044】
[00058]図6に示されたペイライン以外の(またはこれらのペイラインに加えて)表示されるペイラインが使用されてもよいということに留意されたい。概して、図6に示されたペイラインは、最初の列で開始し、最後の列で終了し、1列ごとに1つのセルを含む。ただし、1つまたは複数のペイラインは、同じ列内で1つまたは複数のセルを含むことができ、垂直方向のペイラインを含んでもよい。
【0045】
[00059]図7図10を参照すると、図示された実施形態においては、メモリ42が、コンピュータ実行可能命令を含むゲームアプリケーションプログラム92を格納し、これらのコンピュータ実行可能命令は、プロセッサ38によって実行された場合、プロセッサ38に、ゲームを生成してゲーミングマシン10のディスプレイ装置24に表示させる。一実施形態においては、ゲームアプリケーションプログラム92は、図13図18に示されたアルゴリズムを使用してゲームを実装するためのコンピュータ実行可能命令を含むプログラムコード94およびプログラムオブジェクトデータ96を有する。
【0046】
[00060]例示的な実施形態においては、メモリ42は、コンピュータ実行可能命令を含むゲームアプリケーションプログラム92およびシステムアプリケーションプログラム98を格納し、これらのコンピュータ実行可能命令は、プロセッサ38によって実行された場合、プロセッサ38に、ゲームを生成してゲーミングマシン10のディスプレイ装置24に表示させる。プロセッサ38によって実行されたときに、アプリケーションプログラム92はゲーム専用/フロントエンド機能を提供し、システムアプリケーションプログラム98は汎用/バックエンド機能を提供する。例示的な実施形態においては、アプリケーションプログラム92およびシステムアプリケーションプログラム98は、同一のオペレーティングシステム上で実装される。ただし、これらのプログラムが相違するオペレーティングシステム上で実装されること、および/または相違するプロセッサによって実装され得ることに留意されたい。一実施形態においては、ゲームアプリケーションプログラム92は、ベット/ペイラインボタンリスナーモジュール100、開始ボタンリスナーモジュール102、クレジット残高マネージャモジュール104、サンプリングマネージャ106、ランダムナンバージェネレータ108、比較マネージャ110、ゲーム結果生成器112、入賞評価器114、ゲームプレゼンテータ116、ゲームグラフィックスプレゼンテータ118、ゲームサウンドプレゼンテータ120、入賞インジケータ122、特典プロバイダ124、アプリケーションマネージャ126、外部コミュニケータ128、アイテムマネージャ129、およびルートボックスマネージャ131を含む複数のソフトウェアモジュールを有する。ゲームアプリケーションプログラム92はまた、配当表130、リールレイアウトテーブル132、停止位置テーブル134、ボーナスフィーチャーテーブル136、内部シンボルテーブル138、およびマルチプライヤフィーチャーテーブル140、プライズシンボルテーブル141、およびイベントシンボルテーブル143を含み得る。
【0047】
[00061]ベット/ペイラインボタンリスナーモジュール100は、信号をベットボタンまたはペイラインボタンから受け付けるためのソフトウェアモジュールであり、この信号は、プレイヤーがボタンを操作してベット額またはペイライン数を選択するときにボタンによって生成される。信号を受け付けたことに応じて、ベット/ペイラインボタンリスナーモジュール100は、ゲームのベットまたはペイラインの構成を変更するために、信号の発生をアプリケーションマネージャ126に伝達する。
【0048】
[00062]開始ボタンリスナーモジュール102は、信号を開始ボタンから受け付けるためのソフトウェアモジュールであり、この信号は、プレイヤーがこのボタンを操作してゲームを開始するときにこのボタンによって生成される。信号を受け付けたことに応じて、開始ボタンリスナーモジュール102は、ゲームを開始するために、信号の発生をアプリケーションマネージャ126に伝達する。
【0049】
[00063]開始ボタンリスナーモジュール102からの信号を受け付けたことに応じて、アプリケーションマネージャ126はサンプリングマネージャ106に対して、必要な数の乱数をランダムナンバージェネレータ108から取得することを要求する。
【0050】
[00064]ランダムナンバージェネレータ108は、乱数生成計算方法の所定のアルゴリズムに基づいて乱数を生成する。ランダムナンバージェネレータ108は、疑似ランダムナンバージェネレータであってもよい。サンプリングマネージャ106からの要求に応答して、ランダムナンバージェネレータ108は乱数を返す。いくつかの実装例においては、ランダムナンバージェネレータ108は中央サーバにおいて実装されてもよい。ランダムナンバージェネレータ108は、集積回路または配線論理として実装され得る。
【0051】
[00065]比較マネージャ110は、ゲームの現在の状態または各乱数をリールレイアウトテーブル132、停止位置テーブル134、ボーナスフィーチャーテーブル136、内部シンボルテーブル138、マルチプライヤフィーチャーテーブル140、プライズシンボルテーブル141、および/またはイベントシンボルテーブル143と比較し、各乱数に基づいて、対応するリールレイアウト、停止位置、プライズシンボル、内部シンボルまたはイベントシンボルを指定する。
【0052】
[00066]リールレイアウトテーブル132(図27にも示される)は、プライマリゲームおよびフリーゲームのボーナスのための仮想リールストリップのセットを含む。比較マネージャ110は、ゲームの現在の状態を識別し、仮想リールストリップのセットを選択するために、アプリケーションマネージャに問い合わせる。
【0053】
[00067]停止位置テーブル134(図28にも示される)は、仮想リールストリップの各停止位置に関連付けられた乱数の範囲を含む。比較マネージャ110は、対応する乱数および停止位置テーブル134に基づいて各リールの停止位置を識別する。
【0054】
[00068]ボーナスフィーチャーテーブル136(図29図30にも示される)は、複数のボーナスフィーチャーに関連付けられた乱数の範囲および/または被選択確率を含む。比較マネージャ110は、対応する乱数およびボーナスフィーチャーテーブル136に基づいてボーナスフィーチャーを識別する。
【0055】
[00069]内部シンボルテーブル138(図31にも示される)は、仮想内部リールの各停止位置に関連付けられた乱数の範囲を含む。比較マネージャ110は、対応する乱数および内部シンボルテーブル138に基づいて仮想内部リールの停止位置を識別する。
【0056】
[00070]マルチプライヤフィーチャーテーブル140(図32図33にも示される)は、複数のマルチプライヤ値に関連付けられた乱数の範囲および/または被選択確率を含む。比較マネージャ110は、対応する乱数およびマルチプライヤフィーチャーテーブル140に基づいてマルチプライヤ値を識別する。
【0057】
[00071]プライズシンボルテーブル141およびイベントシンボルテーブル143は、リールストリップレイアウトを生成する際に使用される複数のプライズシンボルおよびイベントシンボルにそれぞれ関連付けられた乱数の範囲および/または被選択確率を含む。
【0058】
[00072]ゲーム結果発生器112は、選択されたリールレイアウト、各リールの停止位置、内部シンボルの停止位置、およびボーナスフィーチャーに基づいてゲーム結果を生成する。
【0059】
[00073]入賞評価器114は、配当表130を参照してゲーム結果を評価する。
【0060】
[00074]ゲームプレゼンテータ116は、所定のゲーム結果を最終的に形成するために、視覚情報およびサウンドを利用してゲームプレゼンテーションプロセスを提供する。
【0061】
[00075]ゲームグラフィックスプレゼンテータ118は、所定のゲーム結果を最終的に形成するために、ディスプレイ上の視覚的ゲームプレゼンテーションプロセスを提供する。
【0062】
[00076]ゲームサウンドプレゼンテータ120は、サウンドコントローラおよびスピーカを使用することによってサウンドプレゼンテーションプロセスを提供する。
【0063】
[00077]入賞インジケータ122は、ゲーム結果において形成されたプライズシンボルの入賞組み合わせおよび払い出し条件を示す。
【0064】
[00078]特典プロバイダ124は、入賞評価に基づいて特典クレジットを入賞メーターに提供する。
【0065】
[00079]アプリケーションマネージャ126は、各ソフトウェアモジュールの動作および状態を管理する。加えて、アプリケーションマネージャ126は、ゲームアプリケーションプログラム92の構成、進行、および状態を管理する。
【0066】
[00080]外部コミュニケータ128は、システムアプリケーションプログラム98との間で命令およびデータをやりとりする。
【0067】
[00081]クレジット残高マネージャモジュール104は、入賞メーターに表示された入賞総数に基づいてクレジット残高のデクリメントおよびインクリメントを行うためのプロセスを実行する。
【0068】
[00082]配当表130は、各入賞組み合わせに関連付けられた入賞を含む。
【0069】
[00083]ルートボックスマネージャモジュール131は、図13図18に示されるアルゴリズムを実行することによって、ボーナスフィーチャー選択ゲーム(図19図26に示される)を実行するように機能する。
【0070】
[00084]例示的な実施形態においては、システムアプリケーションプログラム98は、バックグラウンド処理およびゲーム固有の機能以外の機能を提供する。システムアプリケーションプログラム98は、システムマネージャ142、セキュリティマネージャ144、スロット管理モジュール146、単位マネージャ148、データロガー150、通信マネージャ152、紙幣アクセプタマネージャ154、メーター管理モジュール156、およびキャッシュアウトマネージャ158を含む複数のソフトウェアモジュールを有する。
【0071】
[00085]システムアプリケーションプログラム98は、ゲームリコールファイル160、会計ログ162、およびメーター164を含んでもよい。
【0072】
[00086]システムマネージャ142は、システムアプリケーションプログラム98によって実行されるバックグラウンド処理およびゲーム固有の機能以外の機能を全て管理するためのソフトウェアモジュールである。
【0073】
[00087]セキュリティマネージャ144は、ゲームの検証の管理、ドアのセキュリティ、およびセキュリティセンサの監視のためのソフトウェアモジュールである。
【0074】
[00088]スロット管理モジュール146は、データの蓄積を管理し、外部スロット情報システム62と通信するためのソフトウェアモジュールである。
【0075】
[00089]単位マネージャ148は、ゲーミングマシン10の単位設定を設定するためのソフトウェアモジュールである。単位設定は、1セント、2セント、5セント、25セント、1ドル、5ドルなどを含むことができる。
【0076】
[00090]データロガー150は、各プライマリゲームおよびフリーゲームのボーナスの結果をゲームリコールに記録するためのソフトウェアモジュールである。加えて、データロガー150は、エラーイベント、紙幣ログ、キャッシュアウトログ、チケットログなどを会計ログに格納する。
【0077】
[00091]ゲームリコールファイル160は、各プライマリゲームおよびフリーゲームのボーナスの結果を含む蓄積データである。ゲームリコールファイル160は、不揮発性メモリに格納される。
【0078】
[00092]会計ログ162は、エラーイベント、紙幣ログ、キャッシュアウトログ、チケットログなどを含んでいる蓄積データである。会計ログ162は、不揮発性メモリに格納される。
【0079】
[00093]通信マネージャ152は、ゲームアプリケーションプログラム92とシステムアプリケーションプログラム98との間の通信を管理するソフトウェアモジュールである。通信マネージャ152は、システムアプリケーションプログラム98と外部ネットワーク(スロット管理システムネットワーク、G2Sネットワーク、サーバベースゲーミングネットワーク用のゲーミングサーバ、またはVLTシステムネットワークなど)との間のネットワーク通信も管理する。
【0080】
[00094]紙幣アクセプタマネージャ154は、紙幣アクセプタを管理するためのソフトウェアモジュールであり、紙幣アクセプタに挿入された紙幣の情報を受け付ける。紙幣アクセプタからの情報の受信に応答して、紙幣アクセプタマネージャ154は、挿入された紙幣に基づいてクレジット残高をインクリメントするために、メーター管理モジュールと通信する。
【0081】
[00095]メーター管理モジュール156は、通信マネージャ152、紙幣アクセプタマネージャ154、またはキャッシュアウトマネージャ158を介したゲームアプリケーションプログラム92との通信に応答してメーター164の値を調整するためのソフトウェアモジュールである。メーター164は、ゲーミングマシンの現在のクレジット残高を示すためのクレジットメーター、および現在のゲームセッションの入賞総数を示すための入賞メーターを含む。メーターは、コインの投入、コインの返却、合計ドロップ、接客係が支払うジャックポット、および/または紙幣の投入などの、バックグラウンドメーターをさらに含む。これらのメーターは、不揮発性メモリ上のデータとしてまたはハードウェアメーターとして実装されてもよい。
【0082】
[00096]キャッシュアウトマネージャ158は、キャッシュアウト手順を管理するためのソフトウェアモジュールである。キャッシュアウトボタンでのプレイヤーの操作に応答して、キャッシュアウトマネージャ158が作動され、ゲーミングマシンはクレジットメーターの総数を支払う。
【0083】
[00097]図11および図12を参照すると、一実施形態においては、本発明は、インターネットを経由してゲームを1つまたは複数のクライアントコンピューティングデバイス168に配信するネットワークサーバコンピュータシステム166を含む。例示的な実施形態においては、ネットワークコンピュータシステム166は、通信ネットワーク172を介して1つまたは複数のクライアントコンピューティングデバイス168と通信して接続されたiGamingサーバシステム170を含む。通信ネットワーク172は、インターネット、イントラネット、LAN、仮想プライベートネットワーク(VPN)、セルラーネットワークなどを含む、任意の適切な接続とすることができる。通信ネットワーク172は、有線および無線接続、常時接続、定期的に行われる接続、ならびに必要に応じて行われる接続を含み得るがこれらに限定されない、任意の適切な技術または技術の組み合わせを利用してもよい。
【0084】
[00098]クライアントコンピューティングデバイス168は、サーバシステム170に情報を送信することおよび/またはサーバシステム170から情報を受け付けることと、サーバシステム170から受け付けられた情報をユーザに表示することとを含めて、ユーザがサーバシステム170にアクセスして通信可能にする任意の適切な装置を含むことができる。例示的な実施形態においては、クライアントコンピューティングデバイス168は、メモリ装置に接続されたプロセッサを含む。メモリ装置は、クライアントコンピューティングデバイス168を動作させるためにプロセッサによって実行される各種プログラムおよびデータを格納する。クライアントコンピューティングデバイス168は、ユーザから操作可能な入力を受け付けるように構成された入力装置、およびグラフィカルユーザインターフェイスを表示するように構成されたディスプレイ装置も含む。入力装置およびディスプレイ装置によって、ユーザはクライアントコンピューティングデバイス168を介してサーバシステム170と情報をやりとりすることができる。例えば、一実施形態においては、クライアントコンピューティングデバイス168は、デスクトップコンピュータ、ラップトップまたはノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、スマートフォン/タブレットコンピュータのハイブリッド、パーソナルデータアシスタント、携帯電話を含むハンドヘルドモバイルデバイスなどを含み得るが、これらに限定されない。一実施形態においては、クライアントコンピューティングデバイス168のプロセッサは、ゲーミングマシン10の制御部22として機能するようにプログラムすることができる。
【0085】
[00099]例示的な実施形態においては、クライアントコンピューティングデバイスは、メモリ装置に格納されたWebブラウザプログラムを含んでもよい。プロセッサは、Webブラウザプログラムを実行して、サーバシステム170から受け付けられた情報を含むWebページをディスプレイ装置に表示し、ユーザがサーバシステム170と情報をやりとりして操作できるようにする。
【0086】
[000100]一実施形態においては、クライアントコンピューティングデバイス168は、例えば、タブレットコンピュータ、スマートフォン/タブレットコンピュータのハイブリッド、iPhone(登録商標)などのスマートフォンなどの、モバイルコンピューティングデバイス174(図12に示される)を含む。モバイルコンピューティングデバイス174は、モバイルコンピューティングデバイス174を動作させることにおいて使用するための様々なプログラムおよびデータを格納するためにメモリ装置に接続されたプロセッサを含む。モバイルコンピューティングデバイス174は、タッチスクリーンディスプレイ装置176、1つまたは複数のビデオ画像カメラ、1つまたは複数のスピーカ、マイクロホン、少なくとも1つの入力ボタン、ならびに入力ボタンに接続されたタッチID指紋センサ、気圧計、3軸加速度センサ、加速度計、近接センサ、および環境光センサを含むがこれらに限定されない、1つまたは複数のセンサを含んでもよい。加えて、モバイルコンピューティングデバイス174は、Wi-Fiアンテナ、セルラーネットワークアンテナ、Bluetooth(登録商標)通信装置、アシストGPSおよびGLONASS、デジタルコンパス、ならびにiBeacon(登録商標)マイクロロケーション装置を含んでもよい。
【0087】
[000101]モバイルコンピューティングデバイス174は、モバイルコンピュータプログラムアプリケーションを格納して実行するようにプログラムされてもよく、このモバイルコンピュータプログラムアプリケーションは、グラフィカルユーザインターフェイス178を、表示領域64を含むタッチスクリーンディスプレイ装置176に表示し、ユーザが表示領域64を使用してサーバシステム170にアクセスし、サーバシステム170内の情報の取り出しおよび格納、ならびに、サーバシステム170との情報のやりとりおよび操作を行うことができるようにする。加えて、一実施形態においては、サーバシステム170は、1つまたは複数のモバイルコンピュータアプリケーションプログラムをモバイルコンピューティングデバイス174のメモリ装置にインストールしてもよい。モバイルコンピュータアプリケーションプログラムは、モバイルコンピューティングデバイス174のプロセッサによって開始されたときに、モバイルコンピューティングデバイス174のプロセッサに、ゲーミングマシン10の機能の一部または全部を実行させる。
【0088】
[000102]例示的な実施形態においては、サーバシステム170は、1つまたは複数のリモートゲーミングサーバ180、1つまたは複数のバックエンドサーバ182、1つまたは複数の現金ゲーミングWebサイトホスティングサーバ184、および1つまたは複数のソーシャルゲーミングWebサイトホスティングサーバ186を含む。例示的な実施形態においては、ソーシャルゲーミングWebサイトホスティングサーバ186および現金ゲーミングWebサイトホスティングサーバ184は、ユーザが1つまたは複数のクライアントコンピューティングデバイス168を介してアクセスできるWebサイトをホストするようにプログラムされる。クライアントコンピューティングデバイス168を介してユーザから受け付けられた要求に応答して、Webサイトホスティングサーバ184および186は、バックエンドサーバ182からアプリケーションコードを取り出し、このアプリケーションコードを実行して1つまたは複数のWebサイトをクライアントコンピューティングデバイス168のディスプレイ装置に描画する、Webサイトアプリケーションプログラムを実行し、ユーザがWebサイトと情報をやりとりできるようにする。Webサイトホスティングサーバ184および186は、ゲームを表示するWebページを生成して表示するように構成される。例えば、現金ゲーミングWebサイトホスティングサーバ184は、現金を賭けるWebサイトをホストするように構成され、現金を賭けるWebサイトは、プレイヤーが資金を、賭けに供するものをゲームに投入するために使用できるゲーミングクレジットに変換できるようにする。ソーシャルゲーミングWebサイトホスティングサーバ186は、ソーシャルメディアおよび/またはソーシャルゲーミングWebサイトをホストするように構成され、ソーシャルメディアおよび/またはソーシャルゲーミングWebサイトは、プレイヤーが、商品の購入などの活動および/または電子商取引Webサイトを介したサービスのためのゲーミングクレジットを受け付けること、および/またはゲームのプレイに使用できるゲーミングクレジットを購入することができるようにする。
【0089】
[000103]各バックエンドサーバ182は、Webサイトホスティングサーバ184および186によって表示されるWebページおよび/またはWebサイトの機能をサポートするための処理を実行するように構成される。例えば、一実施形態においては、バックエンドサーバ182は、プレイヤー識別情報、プレイヤー金融アカウント情報、プレイヤーゲーミングクレジットアカウント情報、および/またはクレジットメーターを設定してプレイヤーが賭けに供するものをゲームに投入できるようにするために使用できる任意の適切なプレイヤーの情報を含むがこれらに限定されない、プレイヤーに関連付けられたデータを含むプレイヤーアカウントを生成するプレイヤーアカウントシステムサーバを含んでもよい。
【0090】
[000104]各リモートゲーミングサーバ180は、リモートゲーミングサーバ180のメモリ装置に格納されたゲームアプリケーションプログラム92の1つまたは複数のコピーを含む。リモートゲーミングサーバ180のプロセッサは、Webブラウザプログラムによって表示されるWebページを介してゲームをユーザに表示するために、ゲームアプリケーションプログラム92を取り出し、1つまたは複数のバックエンドサーバ182に送信するようにプログラムされる。
【0091】
[000105]一実施形態においては、ゲームアプリケーションプログラム92は、ゲームをクライアントコンピューティングデバイス168に描画して実行するための命令を含むことができる。例えば、ゲームアプリケーションプログラム92は、ゲームを表示するためにクライアントコンピューティングデバイス168のWebブラウザプログラムによって使用できる、例えばHTMLコードなどの、描画されるコードを生成するための命令を含むことができる。例えば、ゲームアプリケーションプログラム92は、HTML、JavaScript、カスケードスタイルシート(CSS:cascade style sheets)、ならびにWebサイトおよび/またはモバイルコンピュータアプリケーションを介してゲームを描画および操作するために使用可能な任意の適切なプログラミングコードを含むがこれらに限定されない、プログラムソフトウェアコードを含んでもよい。
【0092】
[000106]一実施形態においては、リモートゲーミングサーバ180は、バックエンドサーバ182を介してWebサイトホスティングサーバ184、186から要求を受け付けたときに、ゲームアプリケーションプログラム92を実行して、ゲームを動作させ、render-to-string処理を実行して、ゲームを示す描画されるコード(例えば、HTMLコードなど)を生成し、この描画されるコードをバックエンドサーバ182に送信することができる。次に、バックエンドサーバ182は、ゲームをWebサイトに表示するために、描画されるコードを対応するWebサイトホスティングサーバ184、186に送信してもよい。プレイヤーがゲームをプレイするときに、リモートゲーミングサーバ180は、ゲームのインスタンスごとにゲームアプリケーションプログラム92を実行し、描画されるコードをバックエンドサーバ182に送信してもよい。
【0093】
[000107]別の実施形態においては、リモートゲーミングサーバ180は、ゲームアプリケーションプログラム92をバックエンドサーバ182および/またはWebサイトホスティングサーバ184、186に送信することができる。次に、バックエンドサーバ182および/またはWebサイトホスティングサーバ184、186は、ゲームアプリケーションプログラム92を実行してゲームのインスタンスを開始し、render-to-string処理を実行して、ゲームを示す描画されるコードを生成してもよい。
【0094】
[000108]さらに別の実施形態においては、バックエンドサーバ182は、ゲームの開始の要求を、モバイルコンピュータアプリケーションプログラムを実行しているモバイルコンピューティングデバイス174から受け付けることができる。バックエンドサーバ182は、要求を受け付けたときに、ゲームアプリケーションプログラム92にアクセスし、render-to-string処理を実行してゲームを示す描画されるコードを生成し、この描画されるコードをモバイルコンピューティングデバイス174に送信することができる。一実施形態においては、バックエンドサーバ182は、ゲームアプリケーションプログラム92を連続的に実行して、モバイルコンピューティングデバイス174から受け付けられた入力に基づいてバックエンドサーバ182のランダムナンバージェネレータを使用してゲームの各インスタンスを生成し、ゲームのインスタンスごとに描画されるコードを生成して、モバイルコンピューティングデバイス174に送信することができる。別の実施形態においては、バックエンドサーバ182は、partial-render処理を実行し、ゲームアプリケーションプログラム92を使用してゲームの部分的に描画されるコードを生成し、このゲームの部分的に描画されるコードおよびゲーム資産のオブジェクトデータをモバイルコンピューティングデバイス174に送信することができる。部分的に描画されるコードは、モバイルコンピュータアプリケーションプログラムを使用してゲームを生成し、モバイルコンピューティングデバイス174に表示するために、モバイルコンピューティングデバイスのゲーム資産およびランダムナンバージェネレータを使用して描画されるコードを生成するための命令を含む。
【0095】
[000109]一実施形態においては、ゲームアプリケーションプログラム92は、複数の相違するサーバに格納されてもよい。これらのサーバ上のゲームコードは、ゲームコンテンツをソーシャルゲーミングWebサイトまたは現金ゲーミングWebサイトおよびモバイルアプリケーションに配布するために使用される。配布方法は非常にフレキシブルである。例えば、ゲームコードならびに/あるいはゲームコードおよびゲームオブジェクト資産を含むゲームアプリケーションプログラム92は、リモートゲーミングサーバ180に格納されてもよい。1つのリモートゲーミングサーバ180が、1つまたは複数のバックエンドサーバ182に接続されてもよい。
【0096】
[000110]各バックエンドサーバ182は、ゲームを1つまたは複数のWebサイトまたはモバイルアプリケーションに配布する。プレイヤーは、クライアントデバイスまたはモバイルデバイスを使用してこれらのWebサイト/モバイルアプリケーションに接続し、ゲームコンテンツにアクセスできる。ゲームコードおよびゲームオブジェクト資産を含むゲームアプリケーションプログラム92のコピーは、リモートゲーミングサーバ180に接続された、ゲームを配布するバックエンドサーバ182ごとに、リモートゲーミングサーバ180に格納される。例えば、1つのリモートゲーミングサーバ180が2つのバックエンドサーバ182に接続され、バックエンドサーバ182がゲームを配布する3つのWebサイトホスティングサーバ184、186に接続された場合、リモートゲーミングサーバ180は、ゲームのゲームコードおよびゲームオブジェクト資産を含むゲームアプリケーションプログラム92の2つのコピー(例えば、バックエンドサーバ182ごとに1つのコピー)を格納する。
【0097】
[000111]例えば、サーバシステム170は、例えば、Apple iOS(登録商標)、Google Android(登録商標)、およびAmazon Kindle(登録商標)オペレーティングプラットフォームで使用できる「my KONAMI Slots(登録商標)」モバイルアプリケーションなどのモバイルアプリケーションで、またはFacebook(登録商標)で使用できる「my KONAMI Slots(登録商標)」などのソーシャルメディアWebサイトでゲームを実行するように構成することができる。一実施形態においては、モバイルアプリケーションは、現金ゲーミングサイト184またはソーシャルゲーミングサイト186を介してリモートゲーミングサーバ180からゲームコードをダウンロードし、このゲームコードをクライアントコンピューティングデバイス168上で実行してもよい。この実施形態においては、ゲームコードは、クライアントコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されたときに、ゲーム専用/フロントエンド機能を提供してもよく、バックエンドサーバ182が汎用/バックエンド機能を提供してもよい。
【0098】
[000112]図13図18は、ゲーミングマシン10および/またはiGamingサーバシステム170を動作させてゲームを実行するために、ゲームアプリケーションプログラム92に含まれ、ゲームアプリケーションプログラム92を実行するときにプロセッサ38によって実行されるアルゴリズムを示す方法300、400、500、600、700、および800のフローチャートである。これらの方法は複数のステップを含む。各方法のステップは、他の方法のステップから独立して、または他の方法のステップと組み合わせて実行されてもよい。方法の一部は、ゲーミングマシン10および/またはiGamingサーバシステム170の構成要素のうちのいずれか、またはそれらの構成要素の任意の組み合わせによって実行されてもよい。図19図26の(D)は、本発明の一実施形態に係る、図1A~1Bのゲーミングマシンおよび図12に示されたモバイルコンピュータデバイスの表示領域に表示されるゲームの概略図である。図27図36は、ゲームアプリケーションプログラム92を実行する際にプロセッサ38によって使用され得るコンピュータプログラムデータファイルの例を示す図である。
【0099】
[000113]図示の実施形態においては、ゲーム実行プログラム92は、プライマリゲーム中に使用され得る複数のボーナスフィーチャーを含むボーナスフィーチャー選択ゲームを有するプライマリゲームを生成するためのコンピュータ命令を備える。概して、ボーナスフィーチャーゲームは、プライマリゲーム中に使用されるランダムに選択されたボーナスフィーチャーを提供する。加えて、ボーナスフィーチャーゲームは、ボーナスフィーチャーに関連付けられたクレジット値と交換に、1つまたは複数のランダムに選択されたボーナスフィーチャーを売却するオプションをプレイヤーに提供し、プレイヤーが、選択されたボーナスフィーチャーを売却することを選んだ場合には、クレジット値をプレイヤーに付与する。一実施形態においては、プライマリゲームは、スピンおよび停止してプライマリゲームの結果を表示する複数の仮想リールを含むリール型ゲームを有する。ボーナスフィーチャーゲームに含まれるボーナスフィーチャーは、例えば、ワイルドシンボル、フリースピン、特典マルチプライヤ、プログレッシブマルチプライヤ、および/またはプライマリゲームとともに実施され得る任意の好適なフィーチャーを含み得る。他の実施形態においては、プライマリゲームは、トランプゲーム、ビンゴゲーム、キノゲーム、および/または任意の好適なカジノ型賭けゲームを含み得る。
【0100】
[000114]図13を参照すると、図示の実施形態においては、方法のステップ302において、プロセッサ38はプライマリゲーム画面188(図3および図25の(A)に示される)をディスプレイ装置24の表示領域64内に表示する。プライマリゲーム画面188は、プライマリゲーム202とともに実施され得るボーナスフィーチャー選択ゲーム200(図19図25に示される)をプレイヤーに通知するボーナスフィーチャーゲームアイコン190とともに表示される。ボーナスフィーチャーゲームアイコンはまた、コントロールパネル18上に位置付けられたボタン34のうちの1つに出現してもよい。図示の実施形態においては、プライマリゲーム202は、下部ディスプレイ16に複数の仮想リールストリップ72~80とともに表示される。
【0101】
[000115]一実施形態においては、プレイヤーは、ディスプレイ装置24のタッチスクリーンに表示されたボーナスフィーチャーゲームアイコン190をタッチすること、および/またはボーナスフィーチャーゲームアイコン190を表示している操作部32上の対応するボタン34を押下することにより、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200の実施の要求を送信することができる。ディスプレイ装置24および/または操作部32から信号を受け付けると、プロセッサ38はボーナスフィーチャーゲーム200を開始し、ボーナスフィーチャーゲームアイコン190を、プレイヤーに通知するように変更する。
【0102】
[000116]方法のステップ304において、プロセッサ38は、賭けに供するものがプレイヤーによってプライマリゲーム202に投入されたことを示す信号を操作部32から受け付け、それに応答してボーナスフィーチャー選択ゲーム画面204(図19図25に示される)をディスプレイ装置24に表示することによって、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200を開始する。ボーナスフィーチャー選択ゲーム画面204は、プライマリゲーム202中に使用され得る複数のボーナスフィーチャー208に関連付けられる複数のボーナスフィーチャーイメージ206を含む。
【0103】
[000117]図示の実施形態においては、ボーナスフィーチャーゲーム200を開始すると、プロセッサ38は、複数のボーナスフィーチャー208に関連付けられたデータレコード212を含むボーナスフィーチャーデータテーブル210(図35に示される)を生成する。各データレコード212は、対応するボーナスフィーチャー208に関連付けられ、クレジット値214、対応するボーナスフィーチャー208がボーナスフィーチャーゲーム200中に選択された回数を示すフィーチャーカウンタ216、および総クレジット値214を含む。総クレジット値214は、フィーチャーカウンタ216およびクレジット値214の積として決定される。
【0104】
[000118]一実施形態においては、プロセッサ38は、被選択確率218、クレジット値214、およびプレイヤーへのリターン値220を含む各ボーナスフィーチャー208に関連付けられたレコードを有するボーナスフィーチャーテーブル136にアクセスすることによって、ボーナスフィーチャーデータテーブル210を生成する。プレイヤーへのリターン値220は、プライマリゲーム202のインスタンスが、対応するボーナスフィーチャーを含むときに、プレイヤーに提供される平均リターン率を示す。
【0105】
[000119]一実施形態においては、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200に関連付けられたボーナスフィーチャーゲームデータレコード224、およびプライマリゲーム202に関連付けられたプライマリゲームデータレコード226を含む、プレイヤーへのリターンデータテーブル222(図34に示される)にアクセスすることによって、各ボーナスフィーチャー208に関連付けられたクレジット値214を決定する。ボーナスフィーチャーゲームデータレコード224は、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200(例えば、「ルートボックスフィーチャー」)に関連付けられた、フィーチャーゲームベット値、およびフィーチャーゲームのプレイヤーへのリターン値を含む。プライマリゲームデータレコード226は、プライマリゲーム202に関連付けられた、プライマリゲームベット値、およびプライマリゲームのプレイヤーへのリターン値を含む。プロセッサ38はボーナスフィーチャーゲームレコード224を取り出し、ボーナスフィーチャーの期待リターンデータテーブル228(図30に示される)を生成する。ボーナスフィーチャーの期待リターンデータテーブル228は、各ボーナスフィーチャー208に関連付けられた、被選択確率218、期待されるプレイヤーへのリターン値230、およびフィーチャーのプレイヤーへのリターン値220を含む。プロセッサ38は、ボーナスフィーチャーゲームデータレコード224に含まれる、フィーチャーゲームのプレイヤーへのリターン値に基づいて、各ボーナスフィーチャー208に関連付けられた期待されるプレイヤーへのリターン値230を算出し、対応するフィーチャーのプレイヤーへのリターン値220を対応する被選択確率218で除算した商として、各ボーナスフィーチャー208の期待されるプレイヤーへのリターン値230を算出する。例えば、一実施形態においては、「ワイルド」ボーナスフィーチャー208は、12.5%に等しい被選択確率218、および31.25%に等しいフィーチャーのプレイヤーへのリターン値220を含み得る。プロセッサ38は、「ワイルド」ボーナスフィーチャー208の期待されるプレイヤーへのリターン値230を、250.00%(すなわち.3125/.125=2.50、または250.00%)であると算出する。次に、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャーゲームデータレコード224に含まれる、期待されるプレイヤーへのリターン値230およびフィーチャーゲームベット値の積として、ボーナスフィーチャー208に関連付けられたクレジット値214を算出する。例えば、図29に示されるように、プロセッサ38は、「ワイルド」ボーナスフィーチャー208のためのクレジット値214(例えば売却価格)を、250クレジット(すなわち、2.50x100クレジット=250クレジット)であると算出する。図29は、「マルチプライヤ」ボーナスフィーチャー246のためのクレジット値214を500クレジット、「フリースピン」ボーナスフィーチャー248のためのクレジット値214を150クレジット、「負け(Lose)」ボーナスフィーチャー250のためのクレジット値214を5クレジットであるとさらに示す。これらのクレジット値は「ワイルド」ボーナスフィーチャー208のものと同じ方法で算出される。一実施形態においては、本文書において言及される値およびテーブルの全てまたは一部は事前に決定され、図7に示されるゲーミングマシン10のメモリ42に格納されるプログラムデータ96のフォルダに格納されるデータファイルとして実装され得るであろう。
【0106】
[000120]図示の実施形態においては、ボーナスフィーチャーテーブル136は、ボックス内の各ボーナスフィーチャーアイテムの確率、各ボーナスフィーチャーアイテム208の売却価格、およびプレイヤーが各ボーナスフィーチャーアイテム208を売却する際のプレイヤーへのリターンを示した。プレイヤーは、ボーナスフィーチャーアイテム208を売却するオプション、およびボーナスフィーチャーアイテム208を後続のベースゲームに持って行くオプションを有する。
【0107】
[000121]図30に示されるように、ボーナスフィーチャーの期待リターンデータテーブル228は、フィーチャーゲーム200における各ボーナスフィーチャーアイテム208の確率、プレイヤーが各ボーナスフィーチャーアイテム208を適用する際の後続のベースゲームの期待されるプレイヤーへのリターン、ならびに確率および期待されるプレイヤーへのリターンの乗算によって算出された各ボーナスフィーチャーアイテム208のプレイヤーへのリターンを示す。期待されるプレイヤーへのリターンは、各ボーナスフィーチャーアイテム208によって高められた後続のベースゲームの配当率である。プレイヤーへのリターンは、ルートボックスフィーチャーゲーム200のプレイヤーへの総リターンへの各ボーナスフィーチャーアイテム208の寄与を示す。加えて、「負け」アイテムはベースゲームに影響を与えない。しかし、プレイヤーが「負け」アイテムを後続のベースゲームに適用すると、「負け」アイテムの売却価格を後続のベースゲームの入賞総数に加算することが可能である。加えて、ボーナスフィーチャー期待リターンデータテーブル228はボーナスフィーチャーテーブル136と互換性があり、同じプレイヤーへのリターンを示す。プロセッサ38は、同じプレイヤーへのリターンを提供するよう、売却価格とプレイヤーへの期待リターンとのバランスを取ってもよい。これを行うことによって、プロセッサ38は、プレイヤーがアイテムを売却するのか、それともプレイヤーがアイテムを後続のベースゲームに持って行くのかに関わらず、同じプレイヤーへのリターンを実現する。
【0108】
[000122]加えて、図36に示されるデータテーブル232は、ベースゲーム202およびルートボックスフィーチャー200のベット総量およびプレイヤーへのリターンを示す。合計のプレイヤーへのリターン(Return to Player、RTP%)は以下の式から得られる。
【0109】
【数1】
【0110】
[000123]図36を参照すると、データテーブル232は、挑戦されたルートボックスの数、ベースゲームのプレイヤーへのリターン、ルートボックスベットおよびベースゲームベットの総ベット、ならびにルートボックスおよびベースゲームの合計のプレイヤーへのリターンを含む。(例えば、総ベット=ベースゲームベット+ルートボックスベット)
【0111】
[000124]方法のステップ306において、プロセッサ38は、賭けに供するものがプレイヤーによってボーナスフィーチャーゲーム200に投入されたことを示す信号を操作部32から受け付ける。例えば、一実施形態においては、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャーの賭けに供するものアイコン234(例えば、図19に示される「購入(Buy)」アイコン)をボーナスフィーチャー選択ゲーム画面204に表示し、賭けに供するものをボーナスフィーチャー選択ゲーム200に投入するようプレイヤーを促す。加えて、プロセッサ38は、プレイヤーがボーナスフィーチャー選択ゲーム200を終了させることを可能にする終了アイコン236(例えば「終了(Exit)」)、およびプレイヤーがプライマリゲーム202のインスタンスを開始することを可能にするプライマリゲーム開始アイコン238(例えば、「開始(Start)」)を表示する。賭けに供するものがプレイヤーによって投入されたことを示す各信号を受け付けたことに応答して、プロセッサ38は複数のボーナスフィーチャー208からボーナスフィーチャー208をランダムに選択し、選択されたボーナスフィーチャー208に関連付けられた(図21および図22に示されるとおりの)ボーナスフィーチャーイメージ206を、対応するボーナスフィーチャー208がボーナスフィーチャー選択ゲーム200中にランダムに選択された回数を示すように変更する。加えて、ボーナスフィーチャー208をランダムに選択したことに応答して、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャーデータテーブル210を、選択されたボーナスフィーチャー208に関連付けられた対応するフィーチャーカウンタ216をインクリメントするように変更する。
【0112】
[000125]例えば、一実施形態においては、賭けに供するものを受け付けると、プロセッサ38はランダムナンバージェネレータから乱数を取得し、ボーナスフィーチャーテーブル136にアクセスし、対応する被選択確率218および取得された乱数に基づいてボーナスフィーチャー208のうちの1つをランダムに選択する。次に、プロセッサ38はフィーチャーアニメーション240(図20に示される)をボーナスフィーチャー選択ゲーム画面204に表示し、選択されたボーナスフィーチャー208をプレイヤーに通知する。次に、プロセッサ38はボーナスフィーチャーデータテーブル210を、対応するフィーチャーカウンタ216をインクリメントするように変更し、ボーナスフィーチャーイメージ206を、対応するボーナスフィーチャー208がランダムに選択された回数をインクリメントするように変更する。プロセッサ38はまた、総ベット量242をボーナスフィーチャー選択ゲーム画面204に表示する。
【0113】
[000126]図示の実施形態においては、複数のボーナスフィーチャー208は、ワイルドシンボルボーナスフィーチャー244(図19および図26に示される)、マルチプライヤボーナスフィーチャー246、フリーゲームフィーチャー248、および負けフィーチャー250を含む。ワイルドシンボルフィーチャー244は、プライマリゲーム202中にセル内にランダムに配置されたワイルドシンボルを含むフィーチャーに関連付けられる。マルチプライヤボーナスフィーチャー246は、プライマリゲーム202において提供された初期特典にマルチプライヤ値を乗算するフィーチャーに関連付けられる。フリーゲームフィーチャー248は、複数のフリーゲームおよび/またはフリースピンを付与するフィーチャーに関連付けられる。負けフィーチャー250は、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200中に提供されたクレジット特典に関連付けられ、プライマリゲーム202において追加のフィーチャーを全く提供しない。
【0114】
[000127]一実施形態においては、プロセッサ38がマルチプライヤボーナスフィーチャー246をランダムに選択した場合には、プロセッサ38はマルチプライヤフィーチャーテーブル140にアクセスし、マルチプライヤフィーチャーテーブル140からマルチプライヤ値252および/またはプログレッシブ確率値254をランダムに選択してもよい。次に、プロセッサ38はボーナスフィーチャーデータテーブル210を、マルチプライヤフィーチャーテーブル140に含まれる選択されたマルチプライヤ値252および対応するクレジット値214を含むように変更する。
【0115】
[000128]方法のステップ308において、プロセッサ38は、プレイヤーによるボーナスフィーチャー選択ゲーム200の終了の要求を示す信号を操作部32から受け付け、ランダムに選択されたボーナスフィーチャー208のうちの1つまたは複数を、クレジット値と交換するために選択するようプレイヤーに促す。例えば、図22に示されるように、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200の終了の要求を示す終了アイコン236のプレイヤーの選択を受け付け得る。要求を受け付けたことに応答して、プロセッサ38はボーナスフィーチャーイメージ206を、クレジットとのボーナスフィーチャー208の交換を要求するための売却(sell)アイコン256(図22に示される)、および/または対応するボーナスフィーチャー208がプライマリゲーム202中に使用されるよう要求するための取得(take)アイコン258を含むように変更する。
【0116】
[000129]図示の実施形態においては、プロセッサ38は、プレイヤーによる前回選択されたボーナスフィーチャー208の売却の要求を示す信号を操作部32から受け付け、前回選択されたボーナスフィーチャーの売却の要求を示す信号を受け付けたことに応答して、プロセッサ38は、売却の要求に関連付けられた前回選択されたボーナスフィーチャー208のクレジット値214を決定し、売却の要求に関連付けられた前回選択されたボーナスフィーチャーのクレジット値に基づいてプレイヤーのクレジット残高を調整する。
【0117】
[000130]例えば、図23に示されるように、ボーナスフィーチャーゲーム200の終了の要求を受け付けると、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャーデータテーブル210に含まれるフィーチャーカウンタ216に基づいて、ボーナスフィーチャーアイコン206を、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200中に選択された各ボーナスフィーチャー208の数を表示するように変更する。プロセッサ38はまた、各ボーナスフィーチャー208に関連付けられたクレジット値214を表示してもよい。次に、プロセッサ38は、前回選択されたボーナスフィーチャー208関連付けられた売却アイコン256のプレイヤーの選択を示す信号を受け付け、それに応答して、プレイヤーによって選択されたボーナスフィーチャー208に関連付けられたクレジット値214を決定し、クレジット値をクレジットメーターに加算し得る。プロセッサ38は、前回選択されたボーナスフィーチャー208の売却の要求を示す信号を受け付けたことに応答して、ボーナスフィーチャーデータテーブル210を、前回選択されたボーナスフィーチャー208に関連付けられた対応するフィーチャーカウンタ216を減少させるように変更する。
【0118】
[000131]方法のステップ310において、プロセッサ38は、プライマリゲーム開始アイコン238のプレイヤーの選択を示す信号を操作部32から受け付け、選択されたボーナスフィーチャー208を使用してプライマリゲーム202のインスタンスを開始する。例えば、プライマリゲーム202のインスタンスを開始するための信号をプレイヤーから受け付けると、プロセッサ38は、変更されたボーナスフィーチャーデータテーブル210を取り出し、変更されたボーナスフィーチャーデータテーブル210を使用してプライマリゲーム202を開始する。プロセッサ38はフィーチャーカウンタ216を使用して、ボーナスフィーチャー208の各々がプライマリゲーム202中に使用される回数を決定する。
【0119】
[000132]プライマリゲーム202の間に、プロセッサ38は、選択されたボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始し、プライマリゲーム202のインスタンスの結果に基づいてプライマリゲーム特典をプレイヤーに提供し、プライマリゲーム特典に基づいてプレイヤーのクレジット残高を調整する。一実施形態においては、プロセッサ38は、プライマリゲーム特典をプレイヤーに提供した後に、前回選択されたボーナスフィーチャーのクレジット値に基づいてプレイヤーのクレジット残高を調整するようにプログラムされ得る。
【0120】
[000133]図14および図15を参照すると、一実施形態においては、プロセッサ38は、プライマリゲーム202を開始するのに先立ってボーナスフィーチャー選択ゲーム200を実行するための方法400を実施し、プライマリゲーム202中に、選択されたボーナスフィーチャー208を使用してもよい。別の実施形態においては、プロセッサ38は、プライマリゲーム202中にトリガー条件が発生したことを検出するとボーナスフィーチャー選択ゲーム200を実行するための方法500を実施し、後続のフィーチャーゲーム中に、選択されたボーナスフィーチャー208を使用してもよい。
【0121】
[000134]図16図18を参照すると、一実施形態においては、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200を実行するための方法600、700、および800を実施してもよい。プライマリゲーム202のインスタンスを開始するのに先立って、プロセッサ38は、プレイヤーがボーナスフィーチャー選択ゲームアイコン190(例えば、「Lボックス」アイコン)を選択したかどうかを判定する。例えば、ゲームが開始する前にプレイヤーが「Lボックス」ボタンを押した場合には、ルートボックスフィーチャー200がプロセッサ38によって提供される。(「Lボックス」ボタンはトグルボタンである。)。次に、プロセッサ38は、プレイヤーが開始ボタンを押した後にルートボックスフィーチャー画面204を表示する。次に、プロセッサ38は、プレイヤーが、ボーナスフィーチャー208を購入するよう要求したかどうかを判定する。例えば、プレイヤーが「購入」ボタンを押した場合には、プロセッサ38はボーナスフィーチャーアイテム208をランダムに選択し、特典を表示するためのオブジェクトが現れる。(例えば、ワイルド、マルチプライヤ、フリースピン、または負け)。次に、プロセッサ38は、プレイヤーが複数のボーナスフィーチャーアイテム208を購入するよう試み得ることを可能にする。プロセッサ38はまた、プレイヤーが、選択されたアイテムをクレジット値214で売却することを可能にする。プレイヤーが「終了」を選択した後に、プレイヤーは余剰アイテムを売却することができる(図23に示されるように、「負け」アイテムのうちの1つは5クレジットで売却される)。プレイヤーはまた、利用可能な場合には、追加のボーナスフィーチャー208を売却してもよい(例えば、「ワイルド」、「マルチプライヤ」および「フリースピン」が所定の値で売却される。)前回選択されたボーナスフィーチャー208の売却の要求を検出すると、プロセッサ38は、プレイヤーによって選択されたアイテムに関連付けられたクレジット値を決定し、クレジット値を、プレイヤーのクレジットメーターに加算する。「開始」ボタンを押した後に、プロセッサ38はプライマリゲーム202を開始し、リールがスピンを開始する。
【0122】
[000135]図示の実施形態においては、プロセッサ38は、ボーナスフィーチャー選択ゲーム200中に付与され、プレイヤーによって交換されておらず、および/または売却されていないボーナスフィーチャー208を使用してプライマリゲーム202のインスタンスを開始する。一実施形態においては、プライマリゲーム202中に、プロセッサ38がプライマリゲーム202のインスタンスの結果をランダムに決定し、仮想リールストリップ72~80をスピンし(図26の(A)~(D)に示されるとおり)、仮想リールストリップ72~80を順次停止して、グリッド68の各セル70に表示されているゲームシンボルを含んだランダムに生成された結果を表示する。例えば、一実施形態においては、プロセッサ38は、プレイヤーがスピンボタンを押下したことを示す信号を受け付けることを含めて、図16図18に示されるアルゴリズム600、700、および800を実行し、各仮想リールストリップ72~80のスピンを開始し、ランダムナンバージェネレータから乱数を取得し、乱数および停止位置データファイル28に基づいて各仮想リールストリップ72~80の停止位置を決定することができる。一実施形態においては、プロセッサは、仮想リールストリップ72~80ごとに乱数(すなわち、5つの乱数)を取得してもよい。次に、プロセッサ38は、リール停止カウンタ「i」を設定し、リール停止カウンタ(i)をxに等しい値に設定する。次に、プロセッサ38は停止カウンタ(i)に関連付けられたi番目の仮想リールストリップを識別し、識別された仮想リールストリップを停止して、対応するシンボルを、識別された仮想リールストリップに関連付けられた対応するセル70に表示する。次に、プロセッサは、リール停止カウンタ(i)をxでインクリメントし(すなわち、i=i+x)、インクリメントされたリール停止カウンタに関連付けられた仮想リールストリップを識別して、識別された仮想リールストリップを停止するプロセスを反復する。このプロセスを、各仮想リールストリップが停止されるまで続行する。この実施形態においては、例えば、仮想リールストリップには1~5の番号が付けられる。一実施形態においては、プレイヤーは、リールのスピン中にスピンボタンを押すことによってリールの停止を開始してもよく、これによってプレイヤーはゲームプレイを加速することができる。
【0123】
[000136]一実施形態においては、プロセッサは、プレイヤーがスピンボタンを押下したことを示す信号を受け付けたときに、プライマリゲーム202のインスタンスの実行中に使用するための各仮想リールストリップ72~80を生成してもよい。例えば、一実施形態においては、プロセッサ38は、各仮想リール72~80の生成において使用するためのリールレイアウトテーブル132を使用して、ゲームアプリケーションプログラム92を実行することができる。プロセッサ38は、リールレイアウトテーブル132にアクセスして、生成された仮想リールに関連付けられたリール指定260および停止位置262を識別し、対応するゲームシンボルを生成して表示するために、各連続的シンボル位置の論理セル264にアクセスしてもよい。次に、プロセッサ38は、リール指定260に関連付けられた各連続シンボル位置の論理セル264に関連付けられた命令に基づいて対応する仮想リールストリップを生成する。加えて、プロセッサ38は、内部シンボルテーブル138にアクセスして、可変シンボル(「inn」)を指定しているシンボル位置に配置されるシンボルをランダムに選択する。各「inn」論理セルは、各「inn」論理セルに同一のシンボルが配置されるように、各ゲームにおいてPicA、PicB、PicC、PicD、A、K、Q、J、10、または9に変換される。
【0124】
[000137]プロセッサ38は、仮想リールストリップ72~80を停止したときに、シンボルの入賞組み合わせがプライマリゲーム202のインスタンスの結果に表示されるかどうかを判定し、入賞結果に関連付けられた初期特典を決定する。一実施形態においては、プロセッサ38は、図6に示されたペイラインに基づいて、結果においてゲームシンボルの入賞組み合わせの出現を検出し、シンボルの入賞組み合わせおよび配当表に基づいて初期特典を提供する。
【0125】
[000138]図示の実施形態においては、仮想リールストリップ72~80を停止し、プライマリゲーム202のインスタンスの結果を表示すると、プロセッサ38はボーナスフィーチャーデータテーブル210にアクセスし、1つまたは複数のボーナスフィーチャー208を開始するべきかどうかを決定する。プロセッサ38はまた、ボーナスフィーチャーデータテーブル210に含まれるフィーチャーカウンタ216に基づいて、対応するボーナスフィーチャー208を実行すべき回数を決定する。
【0126】
[000139]例えば、ボーナスフィーチャーデータテーブル210が、ワイルドシンボルボーナスフィーチャー244に関連付けられたフィーチャーカウンタ216の値を含む場合には、プロセッサは、複数の仮想リール72~80の各々の停止位置をランダムに選択し、複数の仮想リール72~80の各々を、対応するランダムに選択された停止位置に基づいてスピンおよび停止することによって、ワイルドシンボルボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲーム202のインスタンスを開始するようにプログラムされる。次に、プロセッサ38は複数のセルからセル70をランダムに選択し、選択されたセル70にワイルドシンボル266(図26の(B)に示される)を配置する。プロセッサ38は、フィーチャーカウンタ216の値に等しい数のセル70をランダムに選択する。例えば、フィーチャーカウンタ216が、3に等しい値を含む場合には、プロセッサ38は3つのセル70をランダムに選択し、各選択されたセル70にワイルドシンボル266を配置する。次に、プロセッサ38は、ワイルドシンボル266を含むプライマリゲーム202のインスタンスの結果を評価する。次に、プロセッサ38は、ワイルドシンボル266を含むプライマリゲーム202の結果に基づいてプライマリゲーム特典を提供する。
【0127】
[000140]別の実施形態においては、ボーナスフィーチャーデータテーブル210が、マルチプライヤボーナスフィーチャー246に関連付けられたフィーチャーカウンタ216の値を含む場合には、プロセッサは、複数の仮想リール66の各々の停止位置をランダムに選択し、対応するランダムに選択された停止位置に基づいて複数の仮想リール66の各々をスピンおよび停止させ、仮想リールが停止された状態で表示されているシンボルに基づいて初期特典値を決定することによって、マルチプライヤボーナスフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスを開始するようにプログラムされる。次に、プロセッサ38は、マルチプライヤ値テーブル140に基づいてマルチプライヤボーナスフィーチャー246に関連付けられたマルチプライヤ値252を決定し、初期特典値にマルチプライヤ値252を乗算することによってプライマリゲーム特典を決定する。一実施形態においては、ボーナスフィーチャーデータテーブル210が、ワイルドシンボルフィーチャー244およびマルチプライヤボーナスフィーチャー246に関連付けられたフィーチャーカウンタ216の値を含む場合には、プロセッサ38は、ワイルドシンボルフィーチャー244を実行して、選択されたセル70にワイルドシンボル166を配置し、ワイルドシンボルを有する初期特典値を決定し、初期特典にマルチプライヤ値252を乗算することになる。一実施形態においては、プロセッサ38は、プライマリゲーム202の各インスタンス中に1回、マルチプライヤボーナスフィーチャー246を実施するようにプログラムされる。例えば、マルチプライヤボーナスフィーチャー246に関連付けられたフィーチャーカウンタ216が、4に等しい値を含む場合には、プロセッサ38は、プライマリゲーム202の4つの連続インスタンスにおいてマルチプライヤボーナスフィーチャー246において実施する。
【0128】
[000141]一実施形態においては、ボーナスフィーチャーデータテーブル210が、フリーゲームフィーチャー248に関連付けられたフィーチャーカウンタ216の値を含む場合には、プロセッサは、プライマリゲームの結果をランダムに生成し、ランダムに生成された結果に基づいて複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、ランダムに生成された結果に基づいてプライマリ特典を提供し、次に、フリーゲームフィーチャー248に関連付けられた複数のフリーゲームを決定することによって、フリーゲームフィーチャーを使用してプライマリゲームのインスタンスにプログラムされる。この複数のフリーゲームの各々について、プロセッサ38は、対応するフリーゲームの結果をランダムに生成し、複数の仮想リールの各々をスピンおよび停止させ、対応するフリーゲームのランダムに生成された結果を表示し、対応するフリーゲームのランダムに生成された結果に基づいて特典を提供する。一実施形態においては、プロセッサ38は、ワイルドシンボルフィーチャー244およびマルチプライヤボーナスフィーチャー246が完了された後にフリーゲームフィーチャー248を開始してもよい。
【0129】
[000142]実施形態においてはスロットマシンの形態でゲームを提供するゲーミングマシン10を説明したが、本発明はそれに限定されず、ポーカー、ブラックジャックと呼ばれるビデオカードゲーム、ビンゴ、キノ、ホイールゲームなどの状態でゲームが提供されてもよい。さらに、本発明をパチンコマシンまたはパチンコスロットマシンに適用することができる。
【0130】
[000143]実施形態においては、各リールの停止位置を決定し、それぞれに使用される乱数を連続的に取得するとして説明したが、乱数の取得手順はこれに限定されない。例えば、ゲームが開始したときに、制御部22は、これらの乱数をまとめて取得し、各乱数は、停電したときに消去されないメモリ42またはストレージ44の記憶領域に格納されてもよい。このような種類の状況では、ゲーム中に停電などが発生した場合でも、制御部22が、停電が発生する前にゲームの開始時にメモリ42またはストレージ44から乱数を取得しているため、停電から回復した後にゲームを再開するときに、ゲームの進行が再現され得る。例えば、停電が発生する直前に高い配当を取得し得るゲーム結果が形成された場合、停電からの回復後にゲームの進行が同じでなければ、プレイヤーは大きな不満を抱くことになる。しかし、前述したように、ゲームの開始時に全ての乱数がまとめて取得され、それらの乱数をメモリ42またはストレージ44に保存することによって、停電から回復した後に停電が発生する前と同じゲームの進行を再現することができるため、プレイヤーのそのような大きな不満を防ぐことができる。
【0131】
[000144]別の実施形態においては、プレイヤーは、スピンボタン(またはその他のボタン)の作動によってゲームを開始してもよい。ゲームの開始後に、制御部22は全てのリールの停止位置をランダムに決定する。制御部22は、リールがスピンを停止する前に、トリガー条件のチェックを実行してもよく、それにより、ゲームの結果を予め決定していてもよい。ただし、制御部22は、前述したように、段階的なプロセスでゲームの結果を表示する。
【0132】
[000145]さらに、実施形態においては、紙幣/チケットがゲーム価値として表示され、これらの紙幣/チケット識別装置によって受け付けられ、プリンタ装置30からチケットが出力される形態を説明したが、本発明はこれに限定されない。ゲーム価値は、コイン、紙幣、メダル、チケットなどの有体物、またはこれらと同等の価値を有する電子データを含む概念である。例えば、コインはコインアクセプタによって受け付けられ、コインホッパーによってコインが支払われる形態が存在してもよい。プレイヤーが識別され、サーバ上のアカウントに蓄積されたクレジットが使用され、クレジットがアカウントに支払われる形態が存在してもよく、磁気カード、ICカード、および同様のもののストレージ媒体に格納されたクレジットの情報が読み取られて使用され、ストレージ媒体に書き込むことによってクレジットが支払われる形態が存在してもよい。
【0133】
[000146]さらに、実施形態においては、ボーナスゲームとして提供されたフリーゲームを表示するときに、標準ゲームとは相違する仮想リールストリップを使用するボーナスゲームが提供されてもよい。さらに、標準ゲーム中に取得された乱数の値に従って提供されるフィーチャーゲームがあり得る。
【0134】
[000147]さらに、ボーナスゲームまたはフィーチャーゲームを提供する設定条件は、トリガーの決定またはラインの決定に限定されず、例えば、ベット額が所定値を超えたときにボーナスゲームを提供する構成が存在してもよい。標準ゲーム中に取得された乱数の値に従ってボーナスゲームを提供する構成があり得る。
【0135】
[000148]ゲーミングマシン、ゲーミングシステム、および特典をプレイヤーに提供する方法の例示的な実施形態が上記で詳細に説明された。ゲーミングマシン、システム、および方法は、本明細書に記載された特定の実施形態に限定されず、むしろゲーミングマシンおよび/またはシステムの構成要素、ならびに/あるいは方法のステップは、本明細書に記載された他の構成要素および/またはステップから独立して別個に使用されることがある。例えば、ゲーミングマシンは、他のゲーミングシステムおよび方法と組み合わせて使用されてもよく、本明細書に記載されたゲーミングマシンのみを使用する実施に限定されない。むしろ、例示的な実施形態は、他の多くのゲーミングシステムの適用に関連して実施され、利用され得る。
【0136】
[000149]本明細書に記載されたようなコントローラ、コンピューティングデバイス、またはコンピュータは、少なくとも1つまたは複数のプロセッサまたは処理ユニットおよびシステムメモリを含む。コントローラは、通常、少なくとも何らかの形態のコンピュータ読み取り可能な媒体も含む。コンピュータ読み取り可能な媒体の例としては、コンピュータ記憶媒体および通信媒体が挙げられるが、これらに限定されない。コンピュータ記憶媒体は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータなどの情報の格納を可能にする任意の方法または技術で実装された揮発性および不揮発性の、脱着可能および脱着不能な媒体を含み得る。通信媒体は、典型的には、コンピュータ読み取り可能な命令、データ構造、プログラムモジュール、またはその他のデータを、搬送波またはその他の搬送機構などの変調データ信号で具現化し、任意の情報配信媒体を含む。情報が信号にコード化されるように設定または変更された1または複数のその特性を有する変調データ信号については、当業者にはよく理解されているはずである。上記の任意の組み合わせもコンピュータ読み取り可能な媒体の範囲内に含まれる。
【0137】
[000150]本明細書に例示および説明された本発明の実施形態における動作の実行または実施の順序は、特に指定がない限り必須ではない。すなわち、本明細書に説明された動作は、特に指定がない限り任意の順序で実施されてもよく、本発明の実施形態は、本明細書に開示された動作よりも多いまたは少ない動作を含んでもよい。例えば、特定の動作を、別の動作の前、別の動作と同時、もしくは別の動作の後に実行または実施することは、本発明の態様の範囲内に含まれる。
【0138】
[000151]いくつかの実施形態においては、本明細書に説明されるようなプロセッサには、システムおよびマイクロコントローラ、縮小命令セット回路(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブル論理回路(PLC)、および本明細書に説明された機能を実行できる任意の他の回路またはプロセッサを含む、任意のプログラマブルシステムが含まれる。上記の例は、例示にすぎず、したがって、プロセッサという用語の定義および/または意味を何ら限定することを意図していない。
【0139】
[000152]本明細書は、本発明を開示するために、ベストモードを含む例を使用しており、また、任意の装置またはシステムを作製および使用すること、および任意の組み込まれた方法を実施することを含めて当業者が本発明を実施することを可能にするために、ベストモードを含む例を使用している。本発明の特許可能な範囲は、特許請求の範囲によって規定され、当業者に思い付く他の例を含み得る。本発明の他の態様および特徴は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の検討から得ることができる。本発明は、特に添付の特許請求の範囲内に記載された以外の方法で実施され得る。添付の特許請求の範囲内に列挙されたステップおよび/または機能は、その列挙されたステップおよび/または機能の順序に関わらず、動作の特定の順序に限定されないことにも留意されたい。
【0140】
[000153]本発明の様々な実施形態の特定の特徴は、いくつかの図面に示され他の図面に示されていないことがあるが、これは単に便宜のためである。本発明の原理に従って、図面の任意の特徴が任意の他の図の任意の特徴と組み合わされて参照および/または請求されることがある。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34
図35
図36