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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】タッチセンサを含む表示装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/041 20060101AFI20220215BHJP
【FI】
G06F3/041 650
G06F3/041 422
G06F3/041 580
【請求項の数】 34
(21)【出願番号】P 2019156831
(22)【出願日】2019-08-29
(62)【分割の表示】P 2015124383の分割
【原出願日】2015-06-22
(65)【公開番号】P2019220214
(43)【公開日】2019-12-26
【審査請求日】2019-08-29
(31)【優先権主張番号】10-2014-0166826
(32)【優先日】2014-11-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512187343
【氏名又は名称】三星ディスプレイ株式會社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Display Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】1, Samsung-ro, Giheung-gu, Yongin-si, Gyeonggi-do, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】卜 勝 龍
(72)【発明者】
【氏名】洪 元 基
【審査官】円子 英紀
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-063159(JP,A)
【文献】特開2010-027266(JP,A)
【文献】特開2014-194720(JP,A)
【文献】国際公開第2011/142333(WO,A1)
【文献】特開2014-115321(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0155052(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0306985(US,A1)
【文献】特開2013-015835(JP,A)
【文献】特開2013-25626(JP,A)
【文献】特開2012-073783(JP,A)
【文献】国際公開第2011/142332(WO,A1)
【文献】特開2013-257796(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/041
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
前記封止層上に位置する基板と、
前記基板上に位置し、第1方向に配列される複数の第1タッチ電極と、
前記複数の第1タッチ電極上に位置する絶縁層と、
前記絶縁層上に位置し、第2方向に配列される複数の第2タッチ電極とを含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタとを含み、
前記封止層は、少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記表示パネルは、屈曲した第1部分と、屈曲した第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記第1部分との境界及び前記第2部分との境界の間で連続的に平らな第3部分とを含み、
前記基板は、屈曲した第4部分と、屈曲した第5部分と、前記第4部分と前記第5部分との間に位置し、平らな第6部分とを含み、
平面ビューで前記第1部分は前記第4部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第5部分と重畳し、
平面ビューで前記第3部分は前記第6部分と重畳し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極のそれぞれは四角形であって、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第4部分または前記第5部分でのタッチ感度は、前記第6部分でのタッチ感度よりも低いことを特徴とする、表示装置。
【請求項2】
前記第4部分または前記第5部分に位置する前記第1タッチ電極の面積は、前記第6部分に位置する前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極との距離は、前記第4部分または前記第5部分と、前記第6部分とで、互いに異なることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項4】
前記第4部分または前記第5部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は、前記第6部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続されていないことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項5】
前記第1部分および前記第2部分は、前記第3部分の中心を基準として互いに対称であり、前記第1及び第2部分、及び、前記第4及び第5部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項6】
平面ビューで前記第1部分は前記第4部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第5部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第3部分は前記第6部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項1に記載の表示装置。
【請求項7】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
絶縁層、前記絶縁層上に位置する複数のタッチセンサ及び複数のタッチ配線を含むタッチセンサ部と
を含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタと
を含み、
前記封止層は、少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記複数のタッチセンサは、前記絶縁層上に位置し、第1方向に配列される複数の第1タッチ電極及び第2方向に配列される複数の第2タッチ電極を含み、
前記表示パネルは、屈曲した第1部分と、屈曲した第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記第1部分との境界及び前記第2部分との境界の間で連続的に平らな第3部分とを含み、
前記絶縁層は、屈曲した第4部分と、屈曲した第5部分と、前記第4部分と前記第5部分との間に位置し、平らな第6部分とを含み、
平面ビューで前記第1部分は前記第4部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第5部分と重畳し、
平面ビューで前記第3部分は前記第6部分と重畳し、
前記複数の第1タッチ電極と前記複数の第2タッチ電極は互いに同一層に位置し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記タッチセンサはメタルメッシュを含み、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第4部分または前記第5部分でのタッチ感度は、前記第6部分でのタッチ感度よりも低いことを特徴とする、表示装置。
【請求項8】
前記第4部分または前記第5部分に位置する前記第1タッチ電極の面積は、前記第6部分に位置する前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極との距離は、前記第4部分または前記第5部分と、前記第6部分とで、互いに異なることを特徴とする、請求項7に記載の表示装置。
【請求項10】
前記第4部分または前記第5部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は、前記第6部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続されていないことを特徴とする、請求項7に記載の表示装置。
【請求項11】
前記第1部分および前記第2部分は、前記第3部分の中心を基準として互いに対称であり、前記第1及び第2部分、及び、前記第4及び第5部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項7に記載の表示装置。
【請求項12】
平面ビューで前記第1部分は前記第4部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第5部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第3部分は前記第6部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項7に記載の表示装置。
【請求項13】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
絶縁層、前記絶縁層上に位置する複数のタッチセンサおよび複数のタッチ配線を含むタッチセンサ部と
を含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタと
を含み、
前記封止層は少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記複数のタッチセンサは、前記絶縁層上に位置する複数の第1タッチ電極および複数の第2タッチ電極を含み、
前記複数のタッチ配線は、前記絶縁層上に位置する複数の第1タッチ配線および複数の第2タッチ配線を含み、
前記複数の第1タッチ電極のそれぞれは前記複数の第1タッチ配線のそれぞれに接続されており、
前記表示パネルは、屈曲した第1部分と、屈曲した第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に位置し、前記第1部分との境界及び前記第2部分との境界の間で連続的に平らな第3部分とを含み、
前記絶縁層は、屈曲した第4部分と、屈曲した第5部分と、前記第4部分と前記第5部分との間に位置し、平らな第6部分とを含み、
平面ビューで前記第1部分は前記第4部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第5部分と重畳し、
平面ビューで前記第3部分は前記第6部分と重畳し、
前記複数の第1タッチ電極と前記複数の第2タッチ電極は互いに同一層に位置し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記タッチセンサはメタルメッシュを含み、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第4部分または前記第5部分でのタッチ感度は、前記第6部分でのタッチ感度よりも低いことを特徴とする、表示装置。
【請求項14】
前記第4部分または前記第5部分に位置する前記第1タッチ電極の面積は、前記第6部分に位置する前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、請求項13に記載の
表示装置。
【請求項15】
前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極との距離は、前記第4部分または前記第5部分と、前記第6部分とで、互いに異なることを特徴とする、請求項13に記載の表示装置。
【請求項16】
前記第4部分または前記第5部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は、前記第6部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続されていないことを特徴とする、請求項13に記載の表示装置。
【請求項17】
前記第1部分および前記第2部分は断面ビューで前記第3部分の中心を基準として互いに対称であり、前記第1及び第2部分、及び、前記第4及び第5部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項13に記載の表示装置。
【請求項18】
平面ビューで前記第1部分は前記第4部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第5部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第3部分は前記第6部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項13に記載の表示装置。
【請求項19】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
前記封止層上に位置する基板と、
前記基板上に位置し、第1方向に配列される複数の第1タッチ電極と、
前記複数の第1タッチ電極上に位置する絶縁層と、
前記絶縁層上に位置し、第2方向に配列される複数の第2タッチ電極と
を含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタと
を含み、
前記封止層は少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記表示パネルは、互いに反対方向に屈曲した状態に固定されており、互いに隣接した第1部分および第2部分を含み、
前記複数の第1タッチ電極を含む前記基板は互いに反対方向に屈曲した第3部分および第4部分を含み、
前記第1部分と前記第3部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
前記第2部分と前記第4部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分と重畳し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極のそれぞれは多角形であって、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、表示装置。
【請求項20】
前記第1及び第2部分、及び、前記第3及び第4部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項19に記載の表示装置。
【請求項21】
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続されていないことを特徴とする、請求項19に記載の表示装置。
【請求項22】
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項19に記載の表示装置。
【請求項23】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
前記表示素子層上に位置し、基板、前記基板上に位置する複数のタッチセンサ及び複数のタッチ配線を含むタッチセンサ部と
を含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタと
を含み、
前記封止層は少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記複数のタッチセンサは、前記基板上に位置し、第1方向に配列される複数の第1タッチ電極と、前記基板上に位置し、第2方向に配列される複数の第2タッチ電極とを含み、
前記表示パネルは、互いに反対方向に屈曲した状態に固定されており、互いに隣接した第1部分および第2部分を含み、
前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極を含む前記基板は、互いに反対方向に屈曲した第3部分および第4部分を含み、
前記第1部分と前記第3部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
前記第2部分と前記第4部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分と重畳し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記複数の第1タッチ電極と前記複数の第2タッチ電極は互いに同一層に位置し、
前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極のそれぞれは多角形であって、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、表示装置。
【請求項24】
前記第1及び第2部分、及び、前記第3及び第4部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項23に記載の表示装置。
【請求項25】
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続されていないことを特徴とする、請求項23に記載の表示装置。
【請求項26】
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項23に記載の表示装置。
【請求項27】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
絶縁層、前記絶縁層上に位置する複数のタッチセンサ及び複数のタッチ配線を含むタッチセンサ部と
を含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタと
を含み、
前記封止層は少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記複数のタッチセンサは、前記絶縁層上に位置し、第1方向に配列される複数の第1タッチ電極と、前記絶縁層上に位置し、第2方向に配列される複数の第2タッチ電極とを含み、
前記表示パネルは、互いに反対方向に屈曲した状態に固定されており、互いに隣接した第1部分および第2部分を含み、
前記タッチセンサ部の前記絶縁層は、互いに反対方向に屈曲した第3部分および第4部分を含み、
前記第1部分と前記第3部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
前記第2部分と前記第4部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分と重畳し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記複数の第1タッチ電極と前記複数の第2タッチ電極は互いに同一層に位置し、
前記複数の第1タッチ電極および前記複数の第2タッチ電極のそれぞれは多角形であって、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、表示装置。
【請求項28】
前記第1及び第2部分、及び、前記第3及び第4部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項27に記載の表示装置。
【請求項29】
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続していないことを特徴とする、請求項27に記載の表示装置。
【請求項30】
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項27に記載の表示装置。
【請求項31】
表示素子層および前記表示素子層の上に位置する封止層を含む表示パネルと、
絶縁層、前記絶縁層上に位置する複数のタッチセンサおよび複数のタッチ配線を含むタッチセンサ部とを含み、
前記表示素子層は、
複数の画素電極と、対向電極と、前記複数の画素電極と前記対向電極との間に位置する発光層とを含む複数の画素と、
複数の信号線と、
複数の薄膜トランジスタと
を含み、
前記封止層は少なくとも一つの無機絶縁層および有機絶縁層を含み、
前記複数のタッチセンサは、前記絶縁層上に位置する複数の第1タッチ電極および複数の第2タッチ電極を含み、
前記複数のタッチ配線は、前記絶縁層上に位置する複数の第1タッチ配線および複数の第2タッチ配線を含み、
前記複数の第1タッチ電極のそれぞれは前記複数の第1タッチ配線のそれぞれに接続されており、
前記表示パネルは、互いに反対方向に屈曲した状態に固定されており、互いに隣接した 第1部分および第2部分を含み、
前記タッチセンサ部の前記絶縁層は互いに反対方向に屈曲した第3部分および第4部分を含み、
前記第1部分と前記第3部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
前記第2部分と前記第4部分は互いに同一の方向に屈曲しており、
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分と重畳し、
前記複数の第1タッチ電極と前記複数の第2タッチ電極は互いに同一層に位置し、
前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と交互に配列され、平面ビューで前記複数の第2タッチ電極は前記複数の第1タッチ電極と重畳しておらず、
前記タッチセンサはメタルメッシュを含み、ホバリングタッチモードで動作可能であり、
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極の面積と異なることを特徴とする、表示装置。
【請求項32】
前記第1及び第2部分、及び、前記第3及び第4部分は、円弧状に屈曲していることを特徴とする、請求項31に記載の表示装置。
【請求項33】
前記第3部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極は、前記第4部分に位置する前記第1タッチ電極または前記第2タッチ電極に接続されていないことを特徴とする、請求項31に記載の表示装置。
【請求項34】
平面ビューで前記第1部分は前記第3部分の全体と重畳し、
平面ビューで前記第2部分は前記第4部分の全体と重畳する
ことを特徴とする、請求項31に記載の表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチセンサを含む表示装置およびその駆動方法に係り、特にタッチセンサを含む曲面型表示装置およびその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置(liquid crystal displayay、LCD)、有機発光表示装置(organic light emitting diode display、OLED display)および電気泳動表示装置(electrophoretic display)などの表示装置は、電場生成電極と電気光学活性層(electro-optical active layer)を含む。例えば、有機発光表示装置は、電気光学活性層として有機発光層を含む。電場生成電極は、薄膜トランジスタなどのスイッチング素子に接続されデータ信号の印加を受けることができ、電気光学活性層はこのようなデータ信号を光学信号に変換することによって映像を表示する。
【0003】
最近、このような表示装置は、映像を表示する機能以外に使用者との相互作用が可能なタッチ感知機能を含むことができる。タッチ感知機能は、使用者が画面の上に指やタッチペン(touch pen)などを接近または接触させて文字を書くか絵を描く場合、表示装置が画面に加えられた圧力、電荷、光などの変化を感知することによって、物体が画面に接近または接触したかどうか、およびその接触位置などの接触情報を見つけ出すことである。表示装置はこのような接触情報に基づいて映像信号を受信して映像を表示することができる。
【0004】
このようなタッチ感知機能は、タッチセンサを通じて実現することができる。タッチセンサは、抵抗膜方式(resistive type)、静電容量方式(capacitive type)、電磁気誘導型(electro-magnetic type、EM)、光感知方式(opticaltype)など多様な方式によって分類される。
【0005】
このうちの静電容量方式のタッチセンサは、感知信号を伝達できる複数のタッチ電極を含む。タッチ電極は他のタッチ電極と共に感知キャパシタを形成することもでき(mutual-capacitor type)、外部物体と共に感知キャパシタを形成することもできる(self-capacitor type)。指のような導電体がタッチセンサに接近または接触すると、感知キャパシタの静電容量(capacitance)または充電電荷量に変化が発生し、これによって接触有無と接触位置などを見つけ出すことができる。
【0006】
複数のタッチ電極は、接触が感知できるタッチ感知領域に配置されており、感知信号を伝達する複数のタッチ配線に接続される。タッチ配線は、タッチ感知領域内に配置されてもよく、タッチ感知領域周辺の非感知領域に配置されてもよい。タッチ配線は、タッチ電極に感知入力信号を伝達するか、タッチによって生成されたタッチ電極の感知出力信号をタッチ駆動部に伝達することができる。
【0007】
タッチセンサは、表示装置に内蔵されるか(in-cell type)、表示装置の外側面に直接形成されるか(on-cell type)、別途のタッチセンサ部が表示装置に付着されて(add-on cell type)使用できる。タッチセンサを含む表示装置は、使用者の指またはタッチペンなどが画面に接触したかどうかおよび接触位置情報を見つけ出し、これにより映像を表示することができる。
【0008】
一般に、平面表示装置を観察者が観察する時、観察者から表示装置の中央部までの視聴距離と、観察者から表示装置の縁までの視聴距離とが異なるため、映像が歪んで見えることがある。このような映像の歪曲を減らし映像没入度を高めるために、最近、表示装置の表示パネルを凹状または凸状に屈曲させて曲面型に製作したりする。このような曲面型表示装置の表示パネルは少なくとも一方向に沿って屈曲している。また、屈曲程度を示す曲率半径も表示装置によって、そして一つの表示装置においても表示パネルの位置によって変わる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国特許公開2013-0126007号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
曲面型表示装置がタッチセンサを含む場合、表示パネルの表面が屈曲しているが、使用者は表示パネルの屈曲面を意識せず一般平板表示パネルをタッチするようにタッチを行うことができる。この場合、使用者は仮想の面に沿ってタッチを行う場合が発生することがある。そうすると、接触する物体と表示装置のタッチ面との間の距離が位置によって異なるようになる。特に、曲面型表示パネルにおいて中央部で接触物体とタッチ面との間の距離が最も遠いようにタッチが行われ、この場合、タッチセンシングが良く行われないことがある。即ち、タッチセンサの感度は一般に接触する物体とタッチ面との間の距離によって変わるので、接触する物体とタッチ面との間の距離が最も遠い曲面型タッチパネルの中央部ではホバリングタッチモード時にタッチ感度が落ちることがある。
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、前記問題点を解決するために、ホバリングタッチモードでも使用者がタッチセンサを含む曲面型表示装置の表示パネルの屈曲方向に沿って一定のタッチ感度でタッチをセンシングすることができる表示装置およびその駆動方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一実施形態による表示装置は複数のタッチセンサを含むタッチセンサ部と、第1方向に凹状に屈曲した少なくとも一つのタッチ面とを含み、前記タッチ面は中央部および前記第1方向に沿って前記中央部の両側に位置する縁部を含み、前記中央部に対応する前記タッチセンサの感度は前記縁部に対応する前記タッチセンサの感度より高い。
【0013】
前記複数のタッチセンサを駆動するタッチ駆動部をさらに含み、前記タッチ駆動部が前記中央部に対応する前記タッチセンサに入力する感知入力信号は、前記縁部に対応する前記タッチセンサに入力する感知入力信号より大きい電圧を有してもよい。
【0014】
前記タッチセンサは第1タッチ電極を含み、前記中央部に対応する前記第1タッチ電極の面積は、前記縁部に対応する前記第1タッチ電極の面積と異なってもよい。
【0015】
前記タッチセンサは前記第1タッチ電極と共に感知キャパシタを形成する第2タッチ電極をさらに含み、前記中央部に対応する前記第2タッチ電極の面積は、前記縁部に対応する前記第2タッチ電極の面積と異なってもよい。
【0016】
前記第1タッチ電極は前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記タッチセンサは前記第1タッチ電極と交差する第2タッチ電極をさらに含むことができる。
【0017】
前記中央部に対応して位置する前記複数のタッチセンサが含む複数の第1タッチ電極が単位面積当り占める面積比は、前記縁部に対応して位置する前記複数のタッチセンサが含む複数の第1タッチ電極が単位面積当り占める面積比と異なってもよい。
【0018】
前記複数のタッチセンサは複数の第1タッチ電極を含み、前記中央部に対応して位置する隣接した前記第1タッチ電極の間の距離は、前記縁部に対応して位置する隣接した前記第1タッチ電極の間の距離と異なってもよい。
【0019】
前記第1タッチ電極は前記第1方向と交差する第2方向に延長され、前記タッチセンサは前記第1タッチ電極と交差する第2タッチ電極をさらに含むことができる。
【0020】
前記複数のタッチセンサはそれぞれ第1タッチ電極および前記第1タッチ電極と共に感知キャパシタを形成する第2タッチ電極を含み、前記中央部に対応して位置する隣接した前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極の間の距離は前記縁部に対応して位置する隣接した前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極の間の距離と異なってもよい。
【0021】
前記タッチセンサは前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極の間に位置する絶縁膜をさらに含み、前記中央部に対応して位置する前記タッチセンサが含む前記絶縁膜の厚さは前記縁部に対応して位置する前記タッチセンサが含む前記絶縁膜の厚さと異なってもよい。
【0022】
前記中央部に対応して位置する隣接した前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極の間の平面上距離は、前記縁部に対応して位置する隣接した前記第1タッチ電極と前記第2タッチ電極の間の平面上距離と実質的に同一であってもよい。
【0023】
前記複数のタッチセンサを駆動するタッチ駆動部と、前記タッチ駆動部と前記複数のタッチセンサの間を連結する複数のタッチ配線をさらに含み、直接タッチモードで、前記タッチ駆動部は前記中央部に対応して位置する前記複数のタッチセンサに接続された前記複数のタッチセンサのうちの少なくとも2つを結んで同時に感知入力信号を印加することができる。
【0024】
映像を表示する表示パネルをさらに含み、前記タッチセンサ部は、前記表示パネル内に含まれるか、前記表示パネルの上面に配置されてもよい。
【0025】
前記表示パネルは、前記タッチ面に沿って前記第1方向に凹状に屈曲していてもよい。
【0026】
前記表示装置は前記タッチ面を複数個含み、前記複数個のタッチ面は第1タッチ面および第2タッチ面を含むことができる。
【0027】
前記第1タッチ面および前記第2タッチ面の間に位置する第3タッチ面をさらに含み、前記第3タッチ面は平坦であってもよい。
【0028】
前記第1タッチ面が向かう方向と前記第2タッチ面が向かう方向とは、互いに反対であってもよい。
【0029】
前記中央部に対応する前記タッチセンサを駆動する第1タッチ駆動部と、前記縁部に対応する前記タッチセンサを駆動する第2タッチ駆動部とをさらに含み、前記第1タッチ駆動部と前記第2タッチ駆動部は互いに異なるチップに含まれていてもよい。
【0030】
本発明の一実施形態による表示装置の駆動方法は、複数のタッチセンサを含むタッチセンサ部と、第1方向に凹状に屈曲した少なくとも一つのタッチ面と、前記複数のタッチセンサを駆動するタッチ駆動部とを含む表示装置において、前記タッチ駆動部が前記タッチ面の中央部に対応する前記タッチセンサに第1感知入力信号を入力する段階と、前記タッチ駆動部が前記第1方向に沿って前記タッチ面の前記中央部の両側に位置する縁部に対応する前記タッチセンサに第2感知入力信号を入力する段階とを含み、前記第1感知入力信号の電圧が前記第2感知入力信号の電圧より大きい。
【発明の効果】
【0031】
本発明の実施形態によれば、ホバリングタッチモードでもタッチセンサを含む曲面型表示装置の表示パネルの屈曲方向に沿って一定のタッチ感度でタッチをセンシングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】本発明の一実施形態による曲面型表示装置の概略的な断面図である。
図2】本発明の一実施形態による曲面型表示装置の概略的な断面図である。
図3】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチ面と仮想のタッチ面を示した断面図である。
図4】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図5】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図6】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図7】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図8】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図9】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図10】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図11】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図12】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図13】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図14】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図15】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図16】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図17】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図18】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図19】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図20】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
図21】本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の断面図である。
図22】本発明の一実施形態による曲面型表示装置の曲面形態を示す断面図である。
図23】本発明の一実施形態による曲面型表示装置の曲面形態を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施形態について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な形態に実現でき、ここで説明する実施形態に限定されない。
【0034】
図面において、様々な層および領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全体にわたって類似の部分については同一の図面符号を付けた。層、膜、領域、基板などの部分が他の部分の“上”にあるという時、これは他の部分の“直上”にある場合だけでなく、その中間に他の構成要素がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の“直上”にあるという時はその中間に他の構成要素がないことを意味する。
【0035】
明細書全体で、ある部分が他の部分と“接続”されているという時、これは“直接的に接続”されている場合だけでなく、その中間に他の素子を挟んで“電気的に接続”されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を“含む”という時、これは特に反対になる記載がない限り他の構成要素を除くのではなく他の構成要素をさらに含むことができるのを意味する。
【0036】
以下、本発明の一実施形態による表示装置について図面を参照して詳細に説明する。
【0037】
まず、図1乃至図3を参照して本発明の一実施形態による表示装置について説明する。
【0038】
図1は本発明の一実施形態による曲面型表示装置の概略的な断面図であり、図2は本発明の一実施形態による曲面型表示装置の概略的な断面図であり、図3は本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチ面と仮想のタッチ面を示した断面図である。
【0039】
図1および図2に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は、タッチセンサ部400と、第1方向のx軸方向に沿って屈曲した少なくとも一つのタッチ面1Aとを含む。
【0040】
タッチ面1Aは、観察者を基準に凹状に屈曲している凹型であってもよい。凹型のタッチ面1Aは、観察者を基準に中央部分が両側縁より後に後退した形態である。タッチ面1Aは、曲率が一定の定曲率で形成されてもよく、位置によって、例えばタッチ面1Aの中央部分の曲率と両側縁部分の曲率とが互いに異なる多重曲率で形成されてもよい。
【0041】
タッチ面1Aは使用者の指などの外部物体が接触できる面を意味する。接触とは、使用者の手のような外部物体がタッチ面1Aに直接的に触れる場合だけでなく、外部物体がタッチ面1Aに接近するか接近した状態で動く(hovering)場合も含む。外部物体がタッチ面1Aに直接接触する時の接触有無、接触位置、接触強さなどの接触情報を感知するタッチ駆動モードを直接接触モードと言い、外部物体がタッチ面1Aに直接接触せず接近するか接近した状態で動く時の接触情報を感知するタッチ駆動モードをホバリング(hovering)タッチモードという。つまり、ホバリングタッチとは、例えば、タッチパネルに触れること無く、デバイスを操作することができるような、エアジェスチャー的な機能である。
【0042】
タッチセンサ部400は、タッチ面1Aの下に位置し、外部物体による接触を感知することができる。なお、本願のタッチセンサ部400は、直接タッチモードにおいて外部物体のタッチ面への直接的な接触を感知できるだけでなく、ホバリングタッチモードに対応できるように、非接触状態であっても外部物体がタッチ面に近接していることを感知できる。タッチセンサ部400は、複数のタッチセンサが位置し接触を感知できる領域であるタッチ感知領域と、その外側の非感知領域とを含むことができる。
【0043】
タッチセンサは、多様な方式で接触及び近接を感知することができる。例えば、タッチセンサは抵抗膜方式(resistive type)、静電容量方式(capacitive type)、電磁気誘導型(electro-magnetic type、EM)、光感知方式(optical type)など多様な方式に分類することができる。本実施形態では静電容量方式のタッチセンサを例に挙げて説明するが、これに限定されるのではない。
【0044】
タッチセンサ部400は、タッチセンサを構成する複数のタッチ電極、およびこれに接続され感知入力信号または感知出力信号を伝達する複数のタッチ配線を含む。タッチセンサ部400は少なくとも一つの絶縁膜または基板を含み、タッチ電極およびタッチ配線は絶縁膜または基板の少なくともいずれか一面の上に形成されていてもよい。
【0045】
タッチセンサ部400もタッチ面1Aに沿って凹状に屈曲していてもよい。
【0046】
本発明の一実施形態による静電容量方式のタッチセンサの場合、各タッチ電極はタッチセンサとして自己感知キャパシタ(self sensing capacitor)を形成することができる。自己感知キャパシタは、タッチ配線を通じて感知入力信号を受信して所定の電荷量で充電され、指などの外部物体の接触又は近接があると充電電荷量に変化が生じ、入力された感知入力信号とは異なる感知出力信号をタッチ配線を通じて出力することができる。
【0047】
本発明の一実施形態による静電容量方式のタッチセンサの場合、複数のタッチ電極は感知入力信号を受信する第1タッチ電極および感知出力信号を出力する第2タッチ電極を含むことができる。互いに隣接する第1タッチ電極および第2タッチ電極は、タッチセンサとして相互感知キャパシタ(mutual sensing capacitor)を形成する。相互感知キャパシタは、感知入力信号を受信し外部物体の接触又は近接による電荷量変化を感知出力信号として出力して接触又は近接を感知することができる。
【0048】
本発明の一実施形態による表示装置1は、映像を表示する表示パネル300をさらに含むことができる。表示パネル300の表示領域には、複数の画素および画素と接続されて駆動信号を伝達するゲート線、データ線などの複数の表示信号線が配置されてもよい。
【0049】
複数の画素はほぼ行列形態に配列されるが、これに限定されるのではない。各画素はゲート線およびデータ線と接続された少なくとも一つのスイッチング素子およびこれに接続された少なくとも一つの画素電極を含むことができる。スイッチング素子は表示パネル300に集積されている薄膜トランジスタなどの三端子素子であってもよい。スイッチング素子はゲート線が伝達するゲート信号によってターンオンまたはターンオフされデータ線が伝達するデータ信号を画素電極に伝達することができる。画素は画素電極と対向する対向電極をさらに含むことができる。対向電極は共通電圧を伝達することができる。画素は画素電極に印加されたデータ電圧によって所望の輝度の映像を表示することができる。
【0050】
有機発光表示パネルの場合、画素電極と対向電極の間には発光層が位置して発光素子を形成することができる。
【0051】
色表示を実現するためには、各画素は基本色(primary color)のうちの一つを表示することができ、これら基本色の組み合わせで所望の色が認識されるようにする。基本色の例としては、赤色、緑色、青色などの三原色または四原色が挙げられる。各画素は、各画素電極に対応する箇所に位置し基本色のうちの一つを示すカラーフィルタをさらに含むことができ、発光素子が含む発光層が有色の光を発光することもできる。
【0052】
図1または図2に示すように、表示パネル300は、薄膜トランジスタ、画素電極、対向電極、そして様々な絶縁層が位置する表示素子層310および表示素子層310を封止する封止層320を含むことができる。封止層320は、ガラス、プラスチック、有機層または無機層のうちの少なくとも一つを含むことができる。封止層320は基板またはフィルム形態であってもよく、少なくとも一つの無機絶縁層および/または有機絶縁層を含んでもよい。
【0053】
本発明の一実施形態によるタッチセンサ部400は、表示パネル300の内に含まれてもよく、表示パネル300の上面に配置されてもよい。具体的に説明すれば、タッチセンサ部400は、図1に示したように表示素子層310と封止層320の間に配置されてもよく(in-cell type)、図2に示したように封止層320の上に配置されてもよい。タッチセンサ部400が封止層320の上に位置する場合、タッチセンサ部400のタッチ電極および/またはタッチ配線は封止層320の上面に直接形成されてもよく(on-cell type)、別途の基板上にタッチ電極および/またはタッチ配線を形成しタッチパネルを製造した後にタッチパネルを表示パネル300の上面に付着されてもよい(add-on type)。
【0054】
表示パネル300もタッチ面1Aに沿って凹状に屈曲していてもよい。
【0055】
タッチセンサ部400のタッチ電極は、表示パネル300からの光が透過できるように所定の透過度以上を有する。例えば、タッチ電極は、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、金属ナノワイヤー(metal nanowire)、PEDOTなどの導電性ポリマー(conductive polymer)、銅(Cu)または銀(Ag)などのメタルメッシュ(metal mesh)、炭素ナノチューブ(CNT)、薄い金属層などの透明な導電物質を少なくとも一つ含むことができる。
【0056】
本発明の一実施形態によれば、タッチ面1Aはx軸方向だけでなくx軸方向と異なる方向、例えばy軸方向またはz軸方向に沿って凹状に屈曲していてもよい。本実施形態ではタッチ面1Aがx軸方向の単一方向に沿ってのみ屈曲している例を主に説明するが、他の方向に屈曲している場合にも同一に適用できる。
【0057】
タッチ面1Aは、中央部CTおよびその両側に位置する第1縁部EG1および第2縁部EG2を含む。
【0058】
中央部CTは、x軸方向に沿って離隔されている境界線である第1境界BD1および第2境界BD2の間に位置する。第1境界BD1および第2境界BD2は図1または図2に示した図面においてほぼy軸方向に延長される。第1境界BD1はタッチ面1Aの中心と一側縁との間に位置し、第2境界BD2はタッチ面1Aの中心と反対側縁との間に位置する。第1境界BD1と第2境界BD2の位置は設計条件によって調節可能である。例えば、第1境界BD1はタッチ面1Aの中心を基準に一側領域の中間に配置され、第2境界BD2はタッチ面1Aの中心を基準に反対側領域の中間に配置されてもよい。
【0059】
第1縁部EG1と第2縁部EG2の面積は互いに同一であってもよく互いに異なってもよい。
【0060】
図3に示すように、タッチ面1Aを含む表示装置1の両端を連結する平面である仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離はx軸方向によって異なる。本発明の一実施形態による表示装置1が含むタッチ面1Aは観察者を基準に凹状に屈曲しているので、中央部CTにおける仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離H1は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2における仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離H2より大きい。
【0061】
本発明の一実施形態によれば、同一のタッチ条件で、タッチセンサ部400が含む複数のタッチセンサのうちのタッチ面1Aの中央部CTに対応して位置するタッチセンサのタッチ感度が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサの感度より高い。ここで、同一タッチ条件とは、接触する外部物体とタッチ面1Aとの間の距離が一定である場合を意味する。つまり、同一タッチ条件とは、タッチ面1Aのいずれの位置においても、タッチ面1Aと外部物体との距離が概ね一定であることを意味する。
【0062】
使用者がタッチを行う時、指などの接触物体はタッチ面1Aを直接タッチすることもできるが、タッチ感知機能がある平面表示装置に習熟した使用者または速いタッチを行う使用者の場合、接触物体がタッチ面1Aに直接接触せず仮想のタッチ面1B付近に沿って動いてホバリングタッチを行うことができる。静電容量方式のタッチセンサの場合、接触物体のタッチ面1Aとの距離が遠いほど感知出力信号の大きさが小さくなり、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離が最も遠い中央部CTでのタッチが感知されなかったりタッチ感知にエラーが発生することがある。
【0063】
しかし、本発明の一実施形態によれば、タッチ面1Aの中央部CTに対応して位置するタッチセンサのタッチ感度が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサの感度より高いので、接触物体が仮想のタッチ面1Bに沿ってタッチを行う時、中央部CTにおいて接触物体とタッチ面1Aとの間の距離が相対的に遠くても、実質的に第1縁部EG1または第2縁部EG2と概ね同等なタッチ出力信号が出力される。したがって中央部CTでもホバリングタッチモード時にタッチが正常に感知される。よって、タッチ駆動部で処理されて生成される接触情報は、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離と実質的に関係なく生成され、タッチ面1Aの位置による接触情報及び近接情報のエラーを防止することができる。
【0064】
以下、前述の図1乃至図3と共に図4乃至図8をそれぞれ参照して本発明の一実施形態による表示装置の具体的な構造およびその駆動方法について説明する。
【0065】
図4は本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図であり、図5乃至図8はそれぞれ本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
【0066】
図4に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1のタッチセンサ部400は、複数の第1タッチ電極410および複数の第2タッチ電極420を含む。複数の第1タッチ電極410はy軸方向に配列されており、各第1タッチ電極410は概ねx軸方向に延長される。複数の第2タッチ電極420はx軸方向に配列されており、各第2タッチ電極420は概ねy軸方向に延長される。第1タッチ電極410と第2タッチ電極420との間には絶縁層(図示せず)が配置されてもよい。
【0067】
平面上互いに隣接するか断面上絶縁層を挟んで重畳する第1タッチ電極410および第2タッチ電極420はタッチセンサとして相互感知キャパシタを形成することができる。
【0068】
第1タッチ電極410および第2タッチ電極420はタッチ駆動部450と接続されている。タッチ駆動部450はタッチセンサ部400の一側に配置することができるが、これに限定されない。第1タッチ電極410は、図示しなかったが、これに接続された複数のタッチ配線を通じてタッチ駆動部450に接続される。
【0069】
タッチ駆動部450は、第1タッチ電極410および第2タッチ電極420のうちの一方に感知入力信号を入力し、残り一方から感知出力信号を受信することができる。タッチ駆動部450は、感知出力信号を処理してタッチ有無およびタッチ位置などの接触情報を生成することができる。
【0070】
タッチ駆動部450は、少なくとも一つの集積回路チップの形態でタッチセンサ部400に直接装着されるか、可撓性印刷回路膜(flexible printed circuit film)の上に装着されてTCP(tape carrier package)の形態でタッチセンサ部400に付着されるか、別途の印刷回路基板(printed circuit board)の上に装着されてタッチセンサ部400と接続されてもよい。タッチ駆動部450は、タッチ電極およびタッチ配線と共にタッチセンサ部400に集積されてもよい。
【0071】
図4に示すように、タッチ駆動部450は、第1縁部EG1のタッチセンサと接続されている第1タッチ駆動部450a、中央部CTのタッチセンサと接続されている第2タッチ駆動部450b、そして第2縁部EG2のタッチセンサと接続されている第3タッチ駆動部450cを含むことができる。各タッチ駆動部450a、450b、450cはそれぞれ一つのチップに含まれてもよい。これとは異なり、一つのチップからなるタッチ駆動部450が全体のタッチセンサと接続されてタッチセンサを駆動することもできる。
【0072】
本発明の一実施形態によれば、タッチ駆動部450が中央部CTに対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号より大きい電圧を有してもよい。したがって、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離が相対的に遠い中央部CTに位置するタッチセンサのタッチ感度が相対的に高い。これにより、中央部CTでのホバリングタッチも第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でのタッチと対等のタッチ感度を有して感知され、中央部CTでもホバリングタッチモード時にタッチが正常に感知される。また、タッチ駆動部450で処理されて生成される接触情報は、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離と実質的に関係なく生成されるので、位置による接触情報のエラーを防止することができる。この時、中央部CTに対応して位置する第2タッチ電極420の密度と、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置する第2タッチ電極420の密度とは、概ね同一であってもよい。
【0073】
しかし、接触物体がタッチ面1Aに非常に近接するか直接タッチする直接タッチモードでは、タッチ駆動部450が中央部CTのタッチセンサに入力する感知入力信号と第1縁部EG1および/または第2縁部EG2のタッチセンサに入力する感知入力信号の電圧大きさは互いに対等であってもよい。
【0074】
例えば、直接タッチモードで表示装置を操作するか、ホバリングタッチモードで表示装置を操作するかを使用者に選択させてもよい。そして、ホバリングタッチモードが選択された場合には、タッチ駆動部450が中央部CTに対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号より大きい電圧としてもよい。一方、直接タッチモードが選択された場合には、タッチ駆動部450が中央部CTに対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号と、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号とは概ね同一であってもよい。
【0075】
また、表示装置は、直接タッチモードであるか、ホバリングタッチモードであるかを感知部によって感知してもよい。例えば、表示装置の感知部は、タッチ面において所定の押圧があれば、あるいは接触物体がタッチ面に非常に接触している場合には直接タッチモードと判断し、所定の押圧は無いが接触物体が近接している場合はホバリングタッチモードと判断する。そして、それぞれのモードに応じて、タッチ駆動部450は前述と同様に感知入力信号の大きさを調整してもよい。
【0076】
図5に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図4に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに対応する第2タッチ電極420の幅または面積は第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応する第2タッチ電極420の幅または面積と異なってもよい。
【0077】
本発明の一実施形態によれば、中央部CTに対応する第2タッチ電極420の幅または面積が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応する第2タッチ電極420の幅または面積より大きくてもよい。これにより、中央部CTにおいて互いに重畳するか隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の重畳面積または対向する部分の長さは第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きいので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0078】
中央部CTにおける複数の第2タッチ電極420のピッチは、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2における複数の第2タッチ電極420のピッチと実質的に同一であってもよい。したがって、中央部CTに対応して位置する複数のタッチセンサが含む複数の第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置する複数のタッチセンサが含む複数の第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比と異なってもよい。さらに具体的に、中央部CTの複数の第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置する複数の第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比より大きくてもよい。
【0079】
本発明の他の実施形態によれば、中央部CTに対応する第2タッチ電極420の幅または面積が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応する第2タッチ電極420の幅または面積より小さくてもよい。また、中央部CTにおける複数の第2タッチ電極420のピッチは、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2における複数の第2タッチ電極420のピッチより小さくてもよい。これにより、中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置する複数の第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比より大きくなる。したがって、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0080】
本発明の一実施形態によれば、一つの第1タッチ電極410が位置によって異なる幅または面積を有してもよい。即ち、第1タッチ電極410の中央部CTにおける幅または面積は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2における幅または面積より大きくてもよい。これにより、中央部CTにおいて互いに重畳するか隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の重畳面積または対向する部分の長さが第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きくなるので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0081】
中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420の幅または面積は一定していてもよく、これとは異なり、中央部CTの中心において第2タッチ電極420の幅または面積が最も大きく、外側に行くほど次第に小さくなってもよい。同様に、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2においても複数の第2タッチ電極420の幅または面積は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTに隣接した部分において第2タッチ電極420の幅または面積が最も大きく、外側に行くほど次第に小さくなってもよい。
【0082】
図6に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図4に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに位置し互いに隣接した第2タッチ電極420の間の距離d1は第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置し互いに隣接した第2タッチ電極420の間の距離d2と異なってもよい。
【0083】
本発明の一実施形態によれば、中央部CTにおいて隣接する第2タッチ電極420の間の距離d1は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2において隣接する第2タッチ電極420の間の距離d2より小さくてもよい。これにより、中央部CTにおいて互いに重畳するか隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の重畳面積または対向する部分の長さは、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きいので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。また、中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420の単位面積当り面積比が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置する複数の第2タッチ電極420の単位面積当り面積比より大きいので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0084】
中央部CTに位置する隣接した第2タッチ電極420の間の距離d1は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTの中心で距離d1が最も小さく、外側に行くほど次第に大きくなってもよい。同様に、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2においても隣接した第2タッチ電極420の間の距離d2は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTに隣接した部分で、隣接した第2タッチ電極420の間の距離d2が最も小さく、外側に行くほど次第に大きくなってもよい。
【0085】
図7に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図5に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、直接タッチモードで、タッチ駆動部450は中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420の少なくとも二つに接続されたタッチ配線を結んで同時にタッチ入力信号を印加することができる。
【0086】
前述のようにホバリングタッチモードでタッチ感度を均一にするための構造を含む表示装置に対して使用者が直接タッチモードでタッチを行う場合、タッチセンサの感度がさらに敏感な中央部CTでタッチ感度が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より高くなり、タッチ面1A全体的にタッチ感度が均一でないことがある。しかし、本発明の一実施形態によれば、中央部CTに位置するタッチセンサに対しては少なくとも二つのタッチセンサを結んで同時にタッチ入力信号を印加して駆動するので、タッチ面1A全体的にタッチ感度を均一に再調整することができる。つまり、中央部CTのタッチセンサには、直接タッチモードで入力される例えば押圧などの接触情報が、集積されたタッチセンサにより分散されて入力される。よって、タッチ感度をタッチ面において均一化することができる。
【0087】
図8に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図6に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、接触物体がタッチ面1Aに非常に近接するか直接タッチする直接タッチモードで、タッチ駆動部450は中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420が少なくとも二つに接続されたタッチ配線を結んで同時にタッチ入力信号を印加することができる。これによる効果は図7に示した実施形態に対する説明と同一である。
【0088】
以下、前述の図1乃至図3と共に図9乃至図13をそれぞれ参照して本発明の一実施形態による表示装置の具体的な構造およびその駆動方法について説明する。
【0089】
図9乃至図13はそれぞれ本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図である。
【0090】
図9に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図1乃至図4に示した実施形態と大部分同一であるが、タッチ電極の構造が異なってもよい。前述の実施形態との差異点を中心に説明する。
【0091】
タッチセンサ部400は、複数の第1タッチ電極410および複数の第2タッチ電極420を含む。複数の第1タッチ電極410および複数の第2タッチ電極420は交互に分散して配置されてもよい。複数の第1タッチ電極410は列方向および行方向に沿ってそれぞれ複数個ずつ配置され、複数の第2タッチ電極420も列方向および行方向に沿ってそれぞれ複数個ずつ配置されてもよい。
【0092】
第1タッチ電極410と第2タッチ電極420は互いに同一層に配置されもよく、絶縁層を挟んで互いに異なる層に配置されてもよい。
【0093】
第1タッチ電極410と第2タッチ電極420のそれぞれは四角形状であってもよいが、これに限定されるのではなく、タッチセンサの感度向上のために突出部を有するなど多様な形態を有してもよい。
【0094】
各行に位置する複数の第1タッチ電極410は、第1連結部412を通じて接続されており、各列に位置する複数の第2タッチ電極420は第2連結部422を通じて接続されていてもよい。第1連結部412と第2連結部422の間には絶縁膜(図示せず)が位置して第1連結部412と第2連結部422を互いに絶縁させることができる。
【0095】
図9では示さなかったが、各行の第1タッチ電極410は第1タッチ配線を通じてタッチ駆動部450と接続され、各列の第2タッチ電極420は第2タッチ配線を通じてタッチ駆動部450と接続されてもよい。第1タッチ配線と第2タッチ配線は非感知領域に配置されてもよく、タッチ感知領域に配置されてもよい。
【0096】
互いに隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420は、タッチセンサとして機能する相互感知キャパシタを形成することができる。相互感知キャパシタは第1タッチ電極410および第2タッチ電極420のうちの一つを通じて感知入力信号を受信し、外部物体の接触による電荷量変化を感知出力信号として残りタッチ電極410、420を通じて出力することができる。
【0097】
本発明の一実施形態によれば、タッチ駆動部450が中央部CTに対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号より大きい電圧を有してもよい。したがって、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aの間の距離が相対的に遠い中央部CTに位置するタッチセンサのタッチ感度が相対的に高い。これにより、中央部CTでのホバリングタッチも第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でのタッチに対等のタッチ感度を有して感知され、中央部CTでもホバリングタッチモード時にタッチが正常に感知される。また、タッチ駆動部450で処理されて生成される接触情報は、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aの間の距離と実質的に関係なく生成されるので、位置による接触情報のエラーを防止することができる。この時、中央部CTに対応して位置する第1および第2タッチ電極410、420の密度と、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置する第1および第2タッチ電極410、420の密度とは、概ね同一であってもよい。
【0098】
しかし、直接タッチモードでは、タッチ駆動部450が中央部CTのタッチセンサに入力する感知入力信号と第1縁部EG1および/または第2縁部EG2のタッチセンサに入力する感知入力信号の電圧大きさは互いに対等であってもよい。なお、直接タッチモード又はホバリングタッチモードは、前述のように、使用者によって選択されてもよいし、表示装置の感知部によっていずれのモードであるかが感知されてもよい。よって、各モードに応じて、中央部CTと第1縁部EG1および/または第2縁部EG2とにおける感知入力信号の電圧の大きさを調整してもよい。
【0099】
この他にタッチ駆動部450に対する説明は前述の図4に示した実施形態と同一なので、ここで詳細な説明は省略する。
【0100】
図10に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図9に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに対応する第2タッチ電極420の面積は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応する第2タッチ電極420の面積と異なってもよい。
【0101】
本発明の一実施形態によれば、中央部CTに対応する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の面積が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の面積より小さくてもよい。また、中央部CTに対応して位置する複数のタッチセンサが含む第1タッチ電極410と第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置する複数のタッチセンサが含む第1タッチ電極410と第2タッチ電極420が単位面積当り占める面積比より大きくてもよい。これにより、中央部CTにおいて互いに隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の対向する部分の単位面積当り長さが第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きいので、相互感知キャパシタの容量が相対的に大きくなり、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0102】
本実施形態によれば、タッチ駆動部450は、第1縁部EG1のタッチセンサと接続されている第1タッチ駆動部450a、中央部CTのタッチセンサと接続されている第2タッチ駆動部450b、そして第2縁部EG2のタッチセンサと接続されている第3タッチ駆動部450cを含むことができ、各タッチ駆動部450a、450b、450cはそれぞれ一つのチップに含まれてもよい。これとは異なり、一つのチップからなるタッチ駆動部450が全体タッチセンサと接続されてタッチセンサを駆動してもよい。
【0103】
中央部CTに位置する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の面積は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTの中心で第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の面積が最も大きく、外側に行くほど次第に小さくなってもよい。同様に、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でも第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の面積は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTに隣接した部分で第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の面積が最も大きく、外側に行くほど次第に小さくなってもよい。
【0104】
図11に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図9に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに位置し互いに隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d3は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置し互いに隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d4と異なってもよい。
【0105】
本発明の一実施形態によれば、中央部CTで隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d3は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2で隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d4より小さくてもよい。これにより、中央部CTで互いに隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420が形成する相互感知キャパシタの容量が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きくなるので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。また、中央部CTに位置する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の単位面積当り面積比が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の単位面積当り面積比より大きくなるので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0106】
中央部CTに位置する隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d3は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTの中心で距離d3が最も小さく、外側に行くほど次第に大きくなってもよい。同様に、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でも隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d4は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTに隣接した部分で隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d4が最も小さく、外側に行くほど次第に大きくなってもよい。
【0107】
図12に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図10に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、直接タッチモードで、タッチ駆動部450は中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420の少なくとも二つまたは第1タッチ電極410の少なくとも二つに接続されたタッチ配線を結んで同時にタッチ入力信号を印加することができる。これによる効果は前述の図6に示した実施形態と同一なので、詳細な説明は省略する。
【0108】
図13に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図11に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、直接タッチモードで、タッチ駆動部450は中央部CTに位置する複数の第2タッチ電極420の少なくとも二つまたは第1タッチ電極410の少なくとも二つに接続されたタッチ配線411を結んで同時にタッチ入力信号を印加することができる。これによる効果は図12に示した実施形態に対する説明と同一である。
【0109】
以下、前述の図1乃至図3と共に図14乃至図21をそれぞれ参照して本発明の一実施形態による表示装置の具体的な構造およびその駆動方法について説明する。
【0110】
図14乃至図21はそれぞれ本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の平面図であり、図21は本発明の一実施形態による曲面型表示装置のタッチセンサ部の断面図である。
【0111】
まず、図14および図15に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1が含むタッチセンサは、複数のタッチ電極430およびこれに接続された複数のタッチ配線431を含む。
【0112】
複数のタッチ電極430は行列形態に配列され、断面構造を見る時、互いに同一層に形成されていてもよい。タッチ電極430の形状は、図面に示したように四角形状であってもよく、これと異なる形状を有してもよい。
【0113】
タッチ電極430は、タッチ配線431を通じてタッチ駆動部450と接続され、感知入力信号を受信し接触による感知出力信号を生成してタッチ駆動部450に伝送することができる。各タッチ電極430は、タッチセンサとして自己感知キャパシタ(self sensing capacitor)を形成し、感知入力信号を受信した後、所定の電荷量で充電される。その後、指などの外部物体の接触又は近接があると、自己感知キャパシタの充電電荷量に変化が発生し、入力された感知入力信号と異なる感知出力信号が出力されて接触又は近接を感知することができる。
【0114】
図14に示すように、タッチ駆動部450は、第1縁部EG1のタッチセンサと接続されている第1タッチ駆動部450a、中央部CTのタッチセンサと接続されている第2タッチ駆動部450b、そして第2縁部EG2のタッチセンサと接続されている第3タッチ駆動部450cを含むことができる。各タッチ駆動部450a、450b、450cはそれぞれ一つのチップに含まれてもよい。これとは異なり、図15に示したように一つのチップからなるタッチ駆動部450が全体タッチセンサと接続されてタッチセンサを駆動してもよい。
【0115】
本発明の一実施形態によれば、タッチ駆動部450が中央部CTに対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサに入力する感知入力信号より大きい電圧を有してもよい。したがって、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aの間の距離が相対的に遠い中央部CTに位置するタッチセンサのタッチ感度が相対的に高い。これにより、中央部CTでのホバリングタッチも第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でのタッチに対等のタッチ感度を有して感知され、中央部CTでもホバリングタッチモード時にタッチが正常に感知される。また、タッチ駆動部450で処理されて生成される接触情報は、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aの間の距離と実質的に関係なく生成されるので、位置による接触情報のエラーを防止することができる。この時、中央部CTに対応して位置するタッチ電極430の密度と第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチ電極430の密度は概ね同一であってもよい。
【0116】
しかし、直接タッチモードでは、タッチ駆動部450が中央部CTのタッチセンサに入力する感知入力信号と第1縁部EG1および/または第2縁部EG2のタッチセンサに入力する感知入力信号の電圧大きさは互いに対等であってもよい。
【0117】
その他、前述の様々な実施形態に対する特徴および効果が本実施形態にも同様に適用される。
【0118】
図16に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図14または図15に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに対応するタッチ電極430の面積A1は第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応するタッチ電極430の面積A2と異なってもよい。
【0119】
さらに具体的に、中央部CTに対応するタッチ電極430の面積A1が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応するタッチ電極430の面積A2より大きくてもよい。これにより、中央部CTでタッチ電極430が形成する自己感知キャパシタの容量が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きいので、中央部CTでの自己感知キャパシタの外部物体の接触又は近接による容量変化量も第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きい。したがって、自己感知キャパシタの容量変化量を感知出力信号として処理する表示装置1の場合、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0120】
中央部CTに位置するタッチ電極430の面積A1は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTの中心でタッチ電極430の面積A1が最も大きく、外側に行くほど次第に小さくなってもよい。同様に、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でもタッチ電極430の面積A2は一定であってもよく、これとは異なり、中央部CTに隣接した部分でタッチ電極430の面積A2が最も大きく、外側に行くほど次第に小さくなってもよい。
【0121】
図17に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図14または図15に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに対応するタッチ電極430の面積A1が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応するタッチ電極430の面積A2より小さくてもよい。これにより、中央部CTでタッチ電極430が形成する自己感知キャパシタの容量が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より小さいが、タッチによる自己感知キャパシタの容量変化量が全体容量において占める比率が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より大きくてもよい。したがって、自己感知キャパシタの容量変化量が全体容量で占める比率を感知出力信号として処理する表示装置1の場合、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0122】
本発明の一実施形態によれば、中央部CTにおける複数のタッチ電極430のピッチは第1縁部EG1および/または第2縁部EG2における複数のタッチ電極430のピッチより小さくてもよい。これにより、中央部CTに位置する複数のタッチ電極430が単位面積当り占める面積比は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置する複数のタッチ電極430が単位面積当り占める面積比より大きくなる。したがって、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0123】
図18に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図14または図15に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、中央部CTに位置し互いに隣接したタッチ電極430の間の距離d5は第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置するタッチ電極430とこれに隣接したタッチ電極430の間の距離d6より小さくてもよい。これにより、中央部CTにおける複数のタッチ電極430の単位面積当り面積比が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置する複数のタッチ電極430の単位面積当り面積比より大きいので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。この時、中央部CTにおけるタッチ電極430の面積は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置するタッチ電極430の面積と同一であるか、それより大きくてもよい。
【0124】
隣接したタッチ電極430の間の距離d5、d6は、使用者にタッチ電極430の間の空間が視認されないようにほぼ30um以内であってもよい。
【0125】
図19に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図17に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、接触物体がタッチ面1Aに非常に近接するか直接タッチする直接タッチモードで、タッチ駆動部450は中央部CTに位置する複数のタッチ電極430少なくとも二つに接続されたタッチ配線を結んで同時にタッチ入力信号を印加することができる。そうすれば、前述のようにホバリングタッチモードでタッチ感度を均一にするための構造を含む表示装置に対して使用者が直接タッチモードでタッチを行う場合、タッチセンサの感度がさらに敏感な中央部CTでタッチ感度が第1縁部EG1および/または第2縁部EG2より高くなり、タッチ面1A全体的にタッチ感度が均一でないことがある。しかし、本発明の一実施形態によれば、集積タッチモードで中央部CTに位置するタッチセンサに対しては少なくとも二つのタッチセンサを結んで同時にタッチ入力信号を印加して駆動するので、タッチ面1A全体的にタッチ感度を均一に再調整することができる。
【0126】
図20に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図18に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、接触物体がタッチ面1Aに非常に近接するか直接タッチする直接タッチモードで、タッチ駆動部450は中央部CTに位置する複数のタッチ電極430少なくとも二つに接続されたタッチ配線を結んで同時にタッチ入力信号を印加することができる。これによる効果は図19に示した実施形態に対する説明と同一である。
【0127】
図21に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の図4乃至図13に示した実施形態による表示装置1と大部分同一であるが、第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間に絶縁膜440が配置される。
【0128】
本発明の一実施形態によれば、中央部CTに対応して位置するタッチセンサが含む絶縁膜440の厚さT1は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置するタッチセンサが含む前記絶縁膜440の厚さT2と異なってもよい。さらに具体的に、中央部CTに対応して位置するタッチセンサが含む絶縁膜440の厚さT1は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置するタッチセンサが含む前記絶縁膜440の厚さT2より小さくてもよい。これにより、中央部CTで第1タッチ電極410と第2タッチ電極420が形成する相互感知キャパシタの容量が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2で第1タッチ電極410と第2タッチ電極420が形成する相互感知キャパシタの容量より大きくなり、タッチ面1Aの中央部CTに対応して位置するタッチセンサのタッチ感度が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサの感度より高くなる。
【0129】
中央部CTに対応して位置する隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の平面上距離は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置する隣接した第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の平面上距離と実質的に同一であってもよい。
【0130】
以下、図22および図23をそれぞれ参照して、本発明の一実施形態による表示装置1の屈曲した構造について説明する。
【0131】
図22は本発明の一実施形態による曲面型表示装置の曲面形態を示す断面図であり、図23は本発明の一実施形態による曲面型表示装置の曲面形態を示す断面図である。
【0132】
まず、図22に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1は前述の実施形態による表示装置1と同一であるが、それぞれ屈曲した第1タッチ面11Aおよび第2タッチ面12Aを含むことができる。第1タッチ面11Aと第2タッチ面12Aのそれぞれは前述の様々な実施形態によるタッチ面1Aと同一であってもよい。
【0133】
第1タッチ面11Aと第2タッチ面12Aと間には第3タッチ面13Cが配置されてもよい。第1タッチ面1Aと第2タッチ面12Aはそれぞれ第3タッチ面13Cの両側に接続されていてもよい。第3タッチ面13Cは前述の実施形態によるタッチ面1Aと異なり平坦面を有してもよい。
【0134】
本発明の一実施形態によるタッチセンサ部400は、第1タッチ面1Aに対応する第1部分400cr1、第2タッチ面12Aに対応する第2部分400cr2、そして第3タッチ面13Cに対応する第3部分400ptを含むことができる。タッチセンサ部400は前述のように表示パネル300の上面に配置されてもよく、表示パネル300内に含まれてもよい。図22はタッチセンサ部400が表示パネル300の上面に位置する例を示す。
【0135】
表示パネル300とタッチセンサ部400は、第1タッチ面11Aおよび第2タッチ面12Aに沿って屈曲した部分と第3タッチ面13Cに沿って平坦な部分を含むことができる。
【0136】
本発明の一実施形態によれば、第3タッチ面13Cに対応する第3部分400ptに位置するタッチセンサのタッチ感度は、第1タッチ面1Aに対応する第1部分400cr1及び第2タッチ面12Aに対応する第2部分400cr2に位置するタッチセンサのタッチ感度より高い。接触物体が第3タッチ面13Cに沿ってタッチを行う時、第3タッチ面13Cにおいて接触物体と第3タッチ面13Cとの間の距離が相対的に遠くても、実質的に第1タッチ面1Aまたは第2タッチ面12Aと概ね同等なタッチ出力信号が出力される。したがって第3タッチ面13Cでもホバリングタッチモード時にタッチが正常に感知される。よって、タッチ面の位置による接触情報及び近接情報のエラーを防止することができる。
【0137】
図23に示すように、本発明の一実施形態による表示装置1はそれぞれ屈曲した第1タッチ面11Aおよび第2タッチ面12Aを含むことができる。第1タッチ面11Aと第2タッチ面12Aそれぞれは前述の様々な実施形態によるタッチ面1Aと同一であってもよい。
【0138】
第1タッチ面11Aが向かう方向と第2タッチ面12Aが向かう方向は、互いに反対方向であってもよい。つまり、第1タッチ面11Aが屈曲する方向と、第2タッチ面11Aが屈曲する方向と、は互いにずれており、さらには互いに反対方向であってもよい。この時、表示装置1の互いに対向する二面のうちの第1タッチ面11Aが形成された面と第2タッチ面12Aが形成された面は、互いに反対面であってもよい。
【0139】
本発明の一実施形態によれば、第1タッチ面11Aと重畳する表示パネル300が映像を表示する方向と、第2タッチ面12Aと重畳する表示パネル300が映像を表示する方向とが、互いに反対であってもよい。
【0140】
本発明の一実施形態によるタッチセンサ部400は、第1タッチ面1Aに対応する第1部分400cr1と、第2タッチ面12Aに対応する第2部分400cr2とを含むことができる。第1部分400cr1と第2部分400cr2は、表示装置1において互いに同一層に配置されてもよく、互いに異なる層に配置されてもよい。
【0141】
タッチセンサ部400が図23に示したように表示パネル300の映像を表示する面の上に位置する場合、第1部分400cr1が位置する表示パネル300の面と第2部分400cr2が位置する表示パネル300の面は互いに異なってもよい。
【0142】
表示パネル300とタッチセンサ部400は、第1タッチ面11Aおよび第2タッチ面12Aに沿って屈曲した部分を含むことができる。
【0143】
図23の場合においても、タッチセンサ部400と接触物体との距離が大きいほどタッチ感度を高くする。これにより、タッチ面の位置による接触情報及び近接情報のエラーを防止することができる。
【0144】
上記実施形態では、タッチ面1Aは、観察者を基準にして凹状に屈曲している構成を示している。しかし、タッチ面1Aは、観察者を基準にして凸状に屈曲していてもよい。タッチ面1Aを凸状に形成した場合、上記実施形態とは、中央部CTと、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2とにおけるタッチ感度が逆となる。
【0145】
例えば、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図3とは異なり、タッチ面1Aの第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサの感度を、タッチ面1Aの中央部CTに対応して位置するタッチセンサのタッチ感度より高くする。これは、タッチ面1Aが凸面であるため、接触物体が仮想のタッチ面1Bに沿ってタッチを行う時、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2において接触物体とタッチ面1Aとの間の距離が相対的に遠いからである。逆に、接触物体が仮想のタッチ面1Bに沿ってタッチを行う時、中央部CTにおいて接触物体とタッチ面1Aとの間の距離が相対的に近いからである。なお、仮想のタッチ面1Bとは、タッチ面1Aを含む表示装置1の両端を連結する平面である。このように、タッチ面1Aの第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応して位置するタッチセンサの感度が、中央部CTよりも高いため、接触物体が仮想のタッチ面1Bに沿ってタッチを行う時、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2において接触物体とタッチ面1Aとの間の距離が相対的に遠くても、実質的に中央部CTと概ね同等なタッチ出力信号が出力される。したがって第1縁部EG1および/または第2縁部EG2でもホバリングタッチモード時にタッチが正常に感知される。よって、タッチ駆動部で処理されて生成される接触情報は、仮想のタッチ面1Bとタッチ面1Aとの間の距離と実質的に関係なく生成され、タッチ面1Aの位置による接触情報のエラーを防止することができる。
【0146】
また、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図5等とは異なり、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2において互いに重畳するか隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の重畳面積または対向する部分の長さを、中央部CTより大きくする。これにより、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2のタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0147】
また、例えば、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図6等とは異なり、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2において隣接する第2タッチ電極420の間の距離d1は、中央部CTにおいて隣接する第2タッチ電極420の間の距離d2より小さくてもよい。これにより、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2において互いに重畳するか隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の重畳面積または対向する部分の長さは、中央部CTより大きいので、中央部CTのタッチセンサのタッチ感度が相対的に高くなる。
【0148】
また、例えば、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図7等とは異なり、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置するタッチセンサに対しては少なくとも二つのタッチセンサを結んで同時にタッチ入力信号を印加して駆動し、タッチ面1A全体的にタッチ感度を均一に再調整してもよい。
【0149】
また、例えば、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図11等とは異なり、中央部CTで隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d3は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2で隣接する第1タッチ電極410と第2タッチ電極420の間の距離d4より大きい。
【0150】
また、例えば、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図16等とは異なり、中央部CTに対応するタッチ電極430の面積A1が、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に対応するタッチ電極430の面積A2より小さい。
【0151】
また、例えば、タッチ面1Aを凸状に形成した場合、図21等とは異なり、中央部CTに対応して位置するタッチセンサが含む絶縁膜440の厚さT1は、第1縁部EG1および/または第2縁部EG2に位置するタッチセンサが含む前記絶縁膜440の厚さT2より大きい。
【0152】
また、タッチ面の曲率半径はタッチ面内において同程度であってもよいし、あるいはタッチ面の位置に応じて曲率半径が異なっていてもよい。
【0153】
また、上記実施形態では、タッチ面は、中央部CT、第1縁部EG1及び第2縁部EG2の3領域から構成されている。しかし、タッチ面を、さらに細かな領域に分けて、上記処理を実行してもよい。
【0154】
以上で本発明の好ましい実施形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるのではなく、次の請求範囲で定義している本発明の基本概念を用いた当業者の様々な変形および改良形態も本発明の権利範囲に属する。
【符号の説明】
【0155】
1:表示装置
300:表示パネル
400:タッチセンサ部
410、420、430:タッチ電極
450:タッチ駆動部
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