(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20120101AFI20220215BHJP
【FI】
G06Q30/02 320
(21)【出願番号】P 2019170058
(22)【出願日】2019-09-19
【審査請求日】2020-12-04
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100165179
【氏名又は名称】田▲崎▼ 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】赤羽 真
(72)【発明者】
【氏名】山田 和紀
(72)【発明者】
【氏名】大黒 將弘
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 俊樹
【審査官】岡 裕之
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-106097(JP,A)
【文献】特開2019-020889(JP,A)
【文献】特開2017-117005(JP,A)
【文献】特許第6448872(JP,B1)
【文献】特開2015-103089(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する作成部と、
前記映像データ送信依頼に対して、
前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する処理部と
を備え、
前記作成部は、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信し、
前記処理部は、前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する、情報処理装置。
【請求項2】
前記処理部は、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に含まれる被写体に基づいて、前記映像データを、記憶部に記憶する、請求項
1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記映像データを提供したユーザーにポイントを付与するポイント付与部
を備える、請求項1
又は請求項
2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ポイント付与部は、前記映像データを処理することによって得られる前記映像の貢献度に基づいて、付与するポイントを決定する、請求項
3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記ポイント付与部は、前記映像データの送信を同意していなかったユーザーへ付与するポイントよりも、前記映像データの送信を同意していたユーザーへ付与するポイントを、高くする、請求項
3又は請求項
4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記処理部は、前記映像データの送信が同意されていなかった前記映像収集装置が送信する前記映像データ送信要請に含まれる映像データよりも、前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信する前記映像データ送信応答に含まれる映像データを先に処理する、請求項
1から請求項5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
車両の識別情報と日時情報と位置情報とを関連付けた情報である車両の移動ログから、前記受付部が受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、車両の識別情報を検索する検索部
を備え、
前記作成部は、前記検索部によって検索された車両の前記識別情報に基づいて、車両の前記識別情報に該当する車両の車載装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する、請求項1から請求項
6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する作成部と、
前記映像データ送信依頼に対して、
前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する処理部と
を備え、
前記作成部は、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信し、
前記処理部は、前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する、情報処理システム。
【請求項9】
映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップで受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成するステップと、
前記映像データ送信依頼に対して、
前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップと、
前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信するステップと、
前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップと
を
有する、情報処理装置が実行する情報処理方法。
【請求項10】
情報処理装置のコンピュータに、
映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付けるステップと、
前記受け付けるステップで受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成するステップと、
前記映像データ送信依頼に対して、
前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップと、
前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信するステップと、
前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップと
を実行さ
せる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両の走行中に収集した渋滞情報や道路のでこぼこ映像をシェアすると、車両の所有者にポイント還元する技術が知られている(例えば、「非特許文献1」参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】“車を運転して暗号通貨をもらう・・・ジャガー・ランドローバーが試験運用”、[online]、emerging media Response.、[令和1年7月26日検索]、インターネット<URL:https://response.jp/article/2019/05/14/322274.html>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
車両の所有者にとって、車両に交通事故の映像が撮影されているか否かを確認し、その映像を提供することは面倒である。
上記は、交通事故の映像に限らず、車両に搭載された撮像装置によって撮像された交通事故以外の映像にも当てはまる。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、映像の提供を促すことができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
(1)本発明の一態様は、映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する作成部と、前記映像データ送信依頼に対して、前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する処理部とを備え、前記作成部は、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信し、前記処理部は、前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する、情報処理装置である。
(2)本発明の一態様は、上記(1)に記載の情報処理装置において、前記処理部は、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に含まれる被写体に基づいて、前記映像データを、記憶部に記憶する。
(3)本発明の一態様は、上記(1)又は上記(2)に記載の情報処理装置において、前記映像データを提供したユーザーにポイントを付与するポイント付与部を備える。
(4)本発明の一態様は、上記(3)に記載の情報処理装置において、前記ポイント付与部は、前記映像データを処理することによって得られる前記映像の貢献度に基づいて、付与するポイントを決定する。
(5)本発明の一態様は、上記(3)又は上記(4)に記載の情報処理装置において、前記ポイント付与部は、前記映像データの送信を同意していなかったユーザーへ付与するポイントよりも、前記映像データの送信を同意していたユーザーへ付与するポイントを、高くする。
(6)本発明の一態様は、上記(1)から上記(5)のいずれか一項に記載の情報処理装置において、前記処理部は、前記映像データの送信が同意されていなかった前記映像収集装置が送信する前記映像データ送信要請に含まれる映像データよりも、前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信する前記映像データ送信応答に含まれる映像データを先に処理する。
(7)本発明の一態様は、上記(1)から上記(6)のいずれか一項に記載の情報処理装置において、車両の識別情報と日時情報と位置情報とを関連付けた情報である車両の移動ログから、前記受付部が受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、車両の識別情報を検索する検索部を備え、前記作成部は、前記検索部によって検索された車両の前記識別情報に基づいて、車両の前記識別情報に該当する車両の車載装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する。
(8)本発明の一態様は、映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付ける受付部と、前記受付部が受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する作成部と、前記映像データ送信依頼に対して、前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する処理部とを備え、前記作成部は、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信し、前記処理部は、前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する、情報処理システムである。
(9)本発明の一態様は、映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付けるステップと、前記受け付けるステップで受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成するステップと、前記映像データ送信依頼に対して、前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップと、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信するステップと、前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップとを有する、情報処理装置が実行する情報処理方法である。
(10)本発明の一態様は、情報処理装置のコンピュータに、映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付けるステップと、前記受け付けるステップで受け付けた前記映像データ要求に含まれる前記日時情報と前記位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に前記映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成するステップと、前記映像データ送信依頼に対して、前記映像データの送信が同意されている前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップと、前記映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に所定の被写体が含まれるか否かに基づいて、前記映像データの送信が同意されていない映像収集装置に、映像データの送信を要請する情報である映像データ送信要請を送信するステップと、前記映像データ送信要請に対して前記映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得するステップとを実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、映像の提供を促すことができる情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、及びプログラムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】実施形態に係る情報処理システムの一例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る情報処理システムに含まれる車載装置と、情報処理装置と、端末装置との一例を示す図である。
【
図6】本実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示す図である。
【
図7】本実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【
図8】実施形態の変形例に係る情報処理システムを示す図である。
【
図9】本実施形態の変形例に係る情報処理システムに含まれる映像収集装置と、情報処理装置と、端末装置との一例を示す図である。
【
図10】収集映像データDBの一例を示す図である。
【
図13】本実施形態の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
(実施形態)
(情報処理システム)
図1は、実施形態に係る情報処理システムを示す図である。実施形態の情報処理システム1は、車両10-1と、車両10-2と、・・・、車両10-n(nは、n>0の整数)と、車載装置200-1と、車載装置200-2と、・・・、車載装置200-nと、情報処理装置100と、端末装置300とを備える。車両10-1は車載装置200-1を備え、車両10-2は車載装置200-2を備え、・・・、車両10-nは車載装置200-nを備える。車載装置200-1と、車載装置200-2と、・・・、車載装置200-nと、情報処理装置100と、端末装置300とは、携帯電話ネットワーク、インターネット等の通信網50を介して接続される。
【0009】
車載装置200-1は、車両10-1に搭載された撮影部が車両10-1の前方、後方などの周辺を撮影することによって得られる映像データである第1映像データと、その第1映像データを取得した日時情報及び位置情報とを取得する。車載装置200-1は、取得した第1映像データの識別情報と、第1映像データと、その第1映像データを取得した日時情報及び位置情報とを関連付けた情報を、車載装置200-1が備える映像データDBに記憶する。また、車載装置200-1は、第1映像データの識別情報と、その第1映像データを取得した日時情報、位置情報、及び車載装置200-1の識別情報を含み、情報処理装置100を宛先とする第1位置通知情報を作成し、作成した第1位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。
車載装置200-2は、車両10-2に搭載された撮影部が車両10-2の前方、後方などの周辺を撮影することによって得られる映像データである第2映像データと、その第2映像データを取得した日時情報及び位置情報とを取得する。車載装置200-2は、取得した第2映像データの識別情報と、第2映像データと、その第2映像データを取得した日時情報及び位置情報とを関連付けた情報を、車載装置200-2が備える映像データDBに記憶する。また、車載装置200-2は、第2映像データの識別情報と、その第2映像データを取得した日時情報、位置情報、及び車載装置200-2の識別情報を含み、情報処理装置100を宛先とする第2位置通知情報を作成し、作成した第2位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。
車載装置200-nは、車両10-nに搭載された撮影部が車両10-nの前方、後方などの周辺を撮影することによって得られる映像データである第n映像データと、その第n映像データを取得した日時情報及び位置情報とを取得する。車載装置200-nは、取得した第n映像データの識別情報と、第n映像データと、その第n映像データを取得した日時情報及び位置情報とを関連付けた情報を、車載装置200-nが備える映像データDBに記憶する。また、車載装置200-nは、第n映像データの識別情報と、その第n映像データを取得した日時情報、位置情報、及び車載装置200-nの識別情報を含み、情報処理装置100を宛先とする第n位置通知情報を作成し、作成した第n位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。
【0010】
端末装置300は、映像活用者などのユーザーが、被写体を含む映像データを依頼するための装置である。映像活用者の一例は、事故などを検証する保険会社、指名手配犯を追跡する防犯会社、地図用画像を作成する地図会社、特定の地物の画像を収集するユーザーである。被写体には、人物、車両、建物、虹などが含まれる。ユーザーは、端末装置300を操作することによって、被写体が撮影されていると想定される映像データが収集された日時情報、及び位置情報を入力する。端末装置300は、ユーザーが入力した日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を作成する。端末装置300は、作成した映像データ要求を、情報処理装置100へ送信する。
情報処理装置100は、車両の識別情報と、車両が搭載している車載装置の識別情報と、映像データの識別情報と、日時情報と、位置情報とを関連付けた移動ログを記憶している。情報処理装置100は、車両の識別情報と、車両が搭載している車載装置の識別情報と、車載装置のアドレスと、車載装置が映像データを送信することを許可しているか否かを示す情報とを関連付けた車載装置情報を記憶している。
情報処理装置100は、車載装置200-1から車載装置200-nが送信した第1位置通知情報から第n位置通知情報を受信する。情報処理装置100は、受信した第1位置通知情報から第n位置通知情報に含まれる車載装置200-1の識別情報、第1映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報から車載装置200-nの識別情報、第n映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を取得する。情報処理装置100は、取得した車載装置200-1の識別情報、第1映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を関連付け、・・・、車載装置200-nの識別情報、第n映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を関連付け、移動ログに記憶する。
【0011】
情報処理装置100は、端末装置300が送信した映像データ要求を受信し、受信した映像データ要求に含まれる日時情報、及び位置情報を取得する。情報処理装置100は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、移動ログに記憶されている車載装置の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせを一又は複数取得する。情報処理装置100は、車載装置情報を参照し、取得した一又は複数の車載装置の識別情報と映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせに含まれる車載装置の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている車載装置のアドレスを一又は複数取得する。
情報処理装置100は、車載装置の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせと、取得した車載装置のアドレスとを関連付ける。情報処理装置100は、映像データの識別情報を含み、車載装置のアドレスを宛先とする映像データ送信依頼を一又は複数作成する。情報処理装置100は、作成した一又は複数の映像データ送信依頼の各々を、車載装置200-1から車載装置200-nのいずれかへ送信する。ここでは、一例として。情報処理装置100が、車載装置200-1から車載装置200-nのうち、車載装置200-1へ、映像データ送信依頼を送信した場合について説明を続ける。
車載装置200-1は、情報処理装置100が送信した映像データ送信依頼を受信し、受信した映像データ送信依頼に含まれる映像データの識別情報を取得する。車載装置200-1は、取得した映像データの識別情報に関連付けて記憶されている第1映像データを、映像データDBから取得し、取得した第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ送信応答を作成する。車載装置200-1は、作成した映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
【0012】
情報処理装置100は、車載装置200-1が送信した映像データ送信応答を受信し、受信した映像データ送信応答に含まれる第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第1映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。ここでは、情報処理装置100が、映像に被写体が映っていると判定した場合について説明を続ける。情報処理装置100は、第1映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析を行う。情報処理装置100は、第1映像データに不正がされていないことを確認した場合に、その第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする映像データ応答を作成する。情報処理装置100は、作成した映像データ応答を、端末装置300へ送信する。
端末装置300は、情報処理装置100が送信した映像データ応答を受信し、受信した映像データ応答に含まれる第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを取得する。端末装置300は、取得した第1映像データの対価を導出する。端末装置300は、導出した対価を示す情報と、車載装置200-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする対価通知を作成する。端末装置300は、作成した対価通知を、情報処理装置100へ送信する。
【0013】
情報処理装置100は、端末装置300が送信した対価通知を取得し、取得した対価通知に含まれる対価を示す情報と、車載装置200-1の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した対価を示す情報に基づいて、車載装置200-1の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出する。情報処理装置100は、導出したユーザーの貢献度に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。情報処理装置100は、取得した車載装置200-1の識別情報に関連付けられる車載装置200-1のアドレスを、車載装置情報から取得する。情報処理装置100は、導出したインセンティブを示す情報を含み、取得した車載装置200-1のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。情報処理装置100は、作成したインセンティブ通知を、車載装置200-1へ送信する。
車載装置200-1は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得する。車載装置200-1は、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、インセンティブを通知する。
以下、車両10-1と、車両10-2と、・・・、車両10-nとのうち、任意の車両を、車両10という。車載装置200-1と、車載装置200-2と、・・・、車載装置200-nとのうち、任意の車載装置を、車載装置200という。第1映像データと、第2映像データと、・・・、第n映像データとのうち、任意の映像データを、映像データという。第1位置通知情報と、第2位置通知情報と、・・・、第n位置通知情報とのうち、任意の位置通知情報を、位置通知情報という。
【0014】
情報処理システム1に含まれる情報処理装置100と、車載装置200と、端末装置300とについて、詳細に説明する。
図2は、本実施形態に係る情報処理システムに含まれる車載装置と、情報処理装置と、端末装置との一例を示す図である。車載装置、情報処理装置、端末装置の順に説明する。
(車載装置200)
車載装置200は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン又はタブレットコンピュータ等の装置によって実現される。
車載装置200は、例えば、入出力I/F205と、通信部210と、操作部220と、情報処理部230と、記憶部240と、出力部250とを備える。
入出力I/F205は、撮影部290と、ECU(Electronic Control Unit)295と接続される。例えば、入出力I/F205と、撮影部290と、ECU295とは、CAN通信を行う。ここで、CANとは、Controller Area Networkのことである。
撮影部290は、車載装置200を搭載する車両10の周辺を撮影し、撮影することによって得られる映像データを入出力I/F205へ出力する。ECU295は、車載装置200が搭載する車両10の位置を測位する全球測位衛星システム(GNSS(Global Navigation Satellite System))受信装置296と接続される。GNSS受信装置296は、車両10の位置の測位結果である位置情報、及び測位を行った日時情報を入出力I/F205へ出力する。入出力I/F205は、映像データと、その映像データを取得した位置情報、及び日時情報を取得し、取得した映像データと、位置情報とを情報処理部230へ出力する。
通信部210は、通信モジュールによって実現される。通信部210は通信網50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部210は、情報処理部230が出力した位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。通信部210は、情報処理装置100が送信した映像データ送信依頼を受信し、受信した映像データ送信依頼を、情報処理部230へ出力する。通信部210は、情報処理部230が出力した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。通信部210は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知を、情報処理部230へ出力する。
【0015】
記憶部240は、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を含む記憶媒体である。記憶部240には、情報処理部230により実行されるアプリ242が記憶される。記憶部240は、映像データDB243を記憶する。
アプリ242は、車載装置200に、情報処理部230として機能させる。
映像データDB243について説明する。
図3は、映像データDBの一例を示す図である。映像データDB243は、映像データの識別情報と、映像データと、日時情報と、位置情報とを関連付けて記憶する。位置情報は、例えば、経度と、緯度とで表される。
図3に示される例では、映像データの識別情報「****」と、映像データ「****」と、日時情報「****」と、位置情報「(**、**)」とが関連付けられ、映像データの識別情報「++++」と、映像データ「++++」と、日時情報「++++」と、位置情報「(++、++)」とが関連付けられている。映像データDB243は、日時情報と、位置情報とに基づいて、映像データの識別情報を検索できるように構成されている。
図2に戻り、説明を続ける。
【0016】
操作部220は、例えば、タッチパネルによって構成され、出力部250に表示されるメニューアイコンなどに対するタッチ操作を検出し、タッチ操作の検出結果を、情報処理部230へ出力する。出力部250は、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサによって制御され、画像、GUI(Graphical User Interface)などの表示、音声出力が可能である。
情報処理部230は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部240に格納されたアプリ242を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。
情報処理部230は、入出力I/F205が出力した映像データと、その映像データを取得した日時情報及び位置情報とを受け付け、受け付けた映像データと、その映像データを取得した日時情報及び位置情報とを、映像データの識別情報と関連付けて、記憶部240の映像データDB243に記憶する。情報処理部230は、受け付けた映像データの識別情報と、その映像データを取得した日時情報及び位置情報と、車載装置200の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする位置通知情報を作成する。情報処理部230は、受け付けた映像データ送信依頼に含まれる映像データの識別情報を取得し、取得した映像データの識別情報に関連付けて記憶されている映像データを、記憶部240の映像データDB243から取得する。情報処理部230は、取得した映像データと、車載装置200の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ送信応答を作成する。情報処理部230は、受け付けたインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得し、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、出力部250へ、インセンティブを出力する。
【0017】
(情報処理装置100)
情報処理装置100は、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、タブレットコンピュータ又は産業用コンピュータ等の装置によって実現される。情報処理装置100は、例えば、通信部110と、情報処理部130と、記憶部140とを備える。
通信部110は、通信モジュールによって実現される。通信部110は通信網50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部110は、車載装置200が送信した位置通知情報を受信する。また、通信部110は、端末装置300が送信した映像データ要求を受信する。通信部110は、情報処理部130が出力した映像データ送信依頼を取得し、取得した映像データ送信依頼を、車載装置200へ送信する。通信部110は、車載装置200が送信した映像データ送信応答を受信する。通信部110は、情報処理部130が出力した映像データ応答を取得し、取得した映像データ応答を、端末装置300へ送信する。
通信部110は、端末装置300が送信した対価通知を受信する。通信部110は、情報処理部130が出力したインセンティブ通知を取得し、取得したインセンティブ通知を、車載装置200へ送信する。通信部210は、有線通信を行う。通信部210は、有線無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの通信方式で通信してもよい。
【0018】
記憶部140は、例えば、RAM、ROM等を含む記憶媒体である。記憶部140には、情報処理部130により実行されるアプリ142が記憶される。記憶部140は、移動ログ143と、車載装置情報144とを記憶する。
アプリ142は、情報処理装置100に、情報処理部130として機能させる。
【0019】
移動ログ143について説明する。
図4は、移動ログの一例を示す図である。移動ログ143は、車両の識別情報と、車載装置の識別情報と、映像データの識別情報と、日時情報と、位置情報とを関連付けて記憶する。位置情報は、例えば、経度と、緯度とで表される。
図4に示される例では、車両の識別情報「****」と、車載装置の識別情報「****」と、映像データの識別情報「****」と、日時情報「****」と、位置情報「(**、**)」とが関連付けられ、車両の識別情報「++++」と、車載装置の識別情報「++++」と、映像データの識別情報「++++」と、日時情報「++++」と、位置情報「(++、++)」とが関連付けられている。
【0020】
車載装置情報144について説明する。
図5は、車載装置情報の一例を示す図である。車載装置情報144は、車両の識別情報と、車載装置の識別情報と、車載装置のアドレスと、送信許可とを関連付けて記憶する。ここで、送信許可は、車載装置200が映像データを送信する許可があるか否かを示す情報である。
図5に示される例では、車両の識別情報「****」と、車載装置の識別情報「****」と、車載装置のアドレス「****」と、送信許可「有り」とが関連付けられ、車両の識別情報「++++」と、車載装置の識別情報「++++」と、車載装置のアドレス「++++」と、送信許可「無し」とが関連付けられている。
図2に戻り説明を続ける。
【0021】
情報処理部130は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部140に格納されたアプリ142を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部130の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。情報処理部130は、例えば、データ取得受付部131aと、対価通知受付部131bと、検索部132と、作成部133と、登録部134と、処理部135と、ポイント付与部136として機能する。
データ取得受付部131aは、通信部110が受信した位置通知情報と映像データ要求と映像データ送信応答とを受け付ける。
対価通知受付部131bは、通信部110が受信した対価通知を受け付ける。
検索部132は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ要求に含まれる日時情報、及び位置情報に基づいて、記憶部140の移動ログ143に記憶されている車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせを一又は複数検索する。具体的には、検索部132は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、その日時の前と後とのいずれか一方又は両方の所定の期間に含まれ、且つその位置から所定の範囲又は方位に含まれる組み合わせを、移動ログ143から一又は複数検索する。ここで、検索部132は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、その日時の前と後とのいずれか一方又は両方の所定の期間に含まれ、且つその位置から所定の方位の所定の範囲に含まれる組み合わせを、移動ログ143から一又は複数検索してもよい。
【0022】
作成部133は、映像データの識別情報を含み、車載装置200のアドレスを宛先とする映像データ送信依頼を一又は複数作成する。具体的には、作成部133は、車載装置情報144を参照し、検索部132が検索することによって得られた一又は複数の車載装置の識別情報と映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせのうち、車載装置の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている車載装置200のアドレスを一又は複数取得する。作成部133は、取得した一又は複数の車載装置200のアドレスを宛先として、映像データ送信依頼を一又は複数作成する。
また、作成部133は、処理部135によって、映像データに不正がされていないことが確認された場合に、映像データと、車載装置200の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする映像データ応答を作成する。
また、作成部133は、インセンティブを示す情報を含み、車載装置200のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。具体的には、作成部133は、ポイント付与部136が導出したインセンティブを示す情報を取得し、車載装置情報144から、車載装置200の識別情報に関連付けられる車載装置200のアドレスを取得する。
登録部134は、データ取得受付部131aが受け付けた位置通知情報に含まれる車載装置200の識別情報、映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を取得し、取得した車載装置200の識別情報、映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を関連付けて、移動ログ143に記憶する。
処理部135は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ送信応答に含まれる映像データと、車載装置200の識別情報とを取得し、取得した映像データを処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。
処理部135は、被写体が映っていると判定された映像データを取得し、取得した映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析する。
【0023】
ポイント付与部136は、対価通知受付部131bが受け付けた対価通知に含まれる対価を示す情報と、車載装置200の識別情報とを取得し、取得した対価を示す情報に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。インセンティブの一例は、自動車保険料の割引ポイント、マース(MaaS: Mobility as a Service)サービスのポイント、クーポン、映像売買システムで使えるポイント等である。具体的には、ポイント付与部136は、対価を示す情報に基づいて、車載装置200の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出し、導出した貢献度に基づいて、ユーザーのインセンティブを導出する。ポイント付与部136は、処理部135が映像に被写体が映っていないと判定した場合には、その車載装置200の識別情報を取得し、取得した車載装置200の識別情報に該当するユーザーの貢献度を零とする。ここで、貢献度とは、映像データを処理することによって得られる映像に、被写体の映っている度合いを示す指標である。被写体は、情報処理装置100に入力されたものでもよいし、端末装置300によって通知されたものでもよい。ポイント付与部136は、被写体を示す情報に該当する被写体が映っている映像が複数ある場合には、複数の映像の各々で共通する被写体の領域と、共通しない被写体の領域とを導出する。ポイント付与部136は、共通する被写体の領域に対して、ベースとなる貢献度であるベース貢献度(X)を加える。ポイント付与部136は、共通しない被写体の領域に対して、被写体の大きさ(Y1)と、個数(Y2)と、映った時間(Y3)と、画質(Y4)とに基づいて、増加させる貢献度である増加貢献度(Y)を加える。ここで、ベース貢献度と増加貢献度との比率(α、β)と、増加貢献度における被写体の大きさと、個数と、映った時間と、画質との比率は、予め設定される。以上より、各映像提供者の貢献度は、式(1)によって導出される。
【0024】
(各映像提供者の貢献度)=αX+Σβi×Yi (1)
【0025】
(端末装置300)
端末装置300の一例は、スマートフォン、携帯端末、パーソナルコンピュータ、タブレット端末装置、腕時計型端末装置、眼鏡型端末装置、その他の情報処理機器である。端末装置300は、例えば、通信部310と、操作部320と、情報処理部330と、記憶部340と、音声出力部350と、表示部360とを備える。
【0026】
通信部310は、通信モジュールによって実現される。通信部310は通信網50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部310は、情報処理部330が出力した映像データ要求を取得し、取得した映像データ要求を、情報処理装置100へ送信する。通信部310は、情報処理装置100が送信した映像データ応答を受信し、受信した映像データ応答を、情報処理部330へ出力する。通信部310は、情報処理部330が出力した対価通知を取得し、取得した対価通知を、情報処理装置100へ送信する。通信部310は、無線LAN、ブルートゥース(登録商標)又はLTE(登録商標)などの通信方式で通信する。通信部310は、有線通信を行ってもよい。
記憶部340は、例えば、RAM、ROM等を含む記憶媒体である。記憶部340には、情報処理部330により実行されるアプリ342が記憶される。アプリ342は、端末装置300に、情報処理部330として機能させる。
【0027】
操作部320は、例えば、タッチパネルによって構成され、表示部360に表示されるメニューアイコンなどに対するタッチ操作を検出し、タッチ操作の検出結果を、情報処理部330へ出力する。操作部320は、映像活用者が入力した日時情報、及び位置情報を取得し、取得した日時情報、及び位置情報を、情報処理部330へ出力する。音声出力部350は、音声を出力する。表示部360は、CPUなどのプロセッサによって制御され、画像、GUIなどを表示する。
情報処理部330は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部340に格納されたアプリ342を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部330の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。情報処理部330は、例えば、受付部331と、作成部332と、処理部333として機能する。
受付部331は、操作部320が出力した日時情報、及び位置情報を受け付ける。受付部331は、通信部310が出力した映像データ応答を受け付ける。
【0028】
作成部332は、受付部331が受け付けた日時情報、及び位置情報を取得し、取得した日時情報、及び位置情報を含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ要求を作成する。作成部332は、処理部333が導出した対価を示す情報と、車載装置200の識別情報とを取得し、取得した対価を示す情報と、車載装置200の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする対価通知を作成する。
処理部333は、受付部331が受け付けた日時情報、及び位置情報を取得する。処理部333は、受付部331が受け付けた映像データ応答を取得し、取得した映像データ応答に含まれる映像データと、車載装置200の識別情報とを取得する。処理部333は、取得した被写体を示す情報と、映像データとに基づいて、映像データに対する対価を導出する。対価は、映像への被写体の映り具合、映像に被写体が映っている時間、映像に映っている被写体の画質などに基づいて決定される。
【0029】
(情報処理システムの動作)
図6は、本実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示す図である。
図6に示される例では、交差点で、歩行者H1と歩行者H2とが飛び出して、交通事故が発生した場合に、その交通事故の状況を撮影した映像データを取得する例を示す。
図6に示すように、**交差点では、紙面において、上下方向の車道R1と車道R2との走行に対して停止指示が行われており、上から下の方向へ向かう車道R1に車両10-1が停車し、下から上の方向へ向かう車道R2に車両10-2は停車している。一方、**交差点では、紙面において、左右方向の車道R3の走行に対して進行許可が行われており、左から右の方向へ向かう車道R3を、車両10-3と車両10-4とが走行している。また、交差点では、紙面において、左右方向の車道R4の走行に対して進行許可が行われており、右から左の方向へ向かう車道R4を、車両10-5と車両10-6とが走行している。
【0030】
紙面において、下から上の方向に歩行している歩行者H1と歩行者H2とが、**交差点の車道R4に、〇月△日の×時□分に、飛び出した場合について説明する。情報処理装置100は、端末装置300が送信した映像データ要求を受信し、受信した映像データ要求に含まれる日時情報「〇月△日の×時□分」、及び位置情報「**交差点」を取得する。情報処理装置100は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、移動ログ143に記憶されている車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせとして、車載装置200-1の識別情報と車載装置200-1の映像データの識別情報との組み合わせである第1組み合わせと、車載装置200-2の識別情報と車載装置200-2の映像データの識別情報との組み合わせである第2組み合わせとを取得する。さらに、情報処理装置100は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、移動ログ143に記憶されている車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせとして、車載装置200-3の識別情報と車載装置200-3の映像データの識別情報との組み合わせである第3組み合わせと、車載装置200-4の識別情報と車載装置200-4の映像データの識別情報との組み合わせである第4組み合わせとを取得する。さらに、情報処理装置100は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、移動ログ143に記憶されている車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせとして、車載装置200-5の識別情報と車載装置200-5の映像データの識別情報との組み合わせである第5組み合わせと、車載装置200-6の識別情報と車載装置200-6の映像データの識別情報との組み合わせである第6組み合わせとを取得する。
【0031】
情報処理装置100は、車載装置情報144を参照し、取得した第1組み合わせから第6組み合わせの各々に含まれる車載装置200-1の識別情報から車載装置200-6の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている車載装置200のアドレスを取得する。ここでは、一例として、車載装置200-1から車載装置200-6のうち、車載装置200-1と、車載装置200-4と、車載装置200-5とにおいて、送信許可が有りされている場合について説明を続ける。情報処理装置100は、第1組み合わせと取得した車載装置200-1のアドレスとを関連付け、第4組み合わせと取得した車載装置200-4のアドレスとを関連付け、第5組み合わせと取得した車載装置200-5のアドレスとを関連付ける。情報処理装置100は、車載装置200-1の映像データの識別情報を含み、車載装置200-1のアドレスを宛先とする第1映像データ送信依頼と、車載装置200-4の映像データの識別情報を含み、車載装置200-4のアドレスを宛先とする第4映像データ送信依頼と、車載装置200-5の映像データの識別情報を含み、車載装置200-5のアドレスを宛先とする第5映像データ送信依頼とを作成する。情報処理装置100は、作成した第1映像データ送信依頼と、第4映像データ送信依頼と、第5映像データ送信依頼とを、送信する。
車載装置200-1は、情報処理装置100が送信した第1映像データ送信依頼を受信し、受信した第1映像データ送信依頼に含まれる車載装置200-1の映像データの識別情報を取得する。車載装置200-1は、取得した車載装置200-1の映像データの識別情報に関連付けて記憶されている第1映像データを取得し、取得した第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第1映像データ送信応答を作成する。車載装置200-1は、作成した第1映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
車載装置200-4は、情報処理装置100が送信した第4映像データ送信依頼を受信し、受信した第4映像データ送信依頼に含まれる車載装置200-4の映像データの識別情報を取得する。車載装置200-4は、取得した車載装置200-4の映像データの識別情報に関連付けて記憶されている第4映像データを取得し、取得した第4映像データと、車載装置200-4の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第4映像データ送信応答を作成する。車載装置200-4は、作成した第4映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
車載装置200-5は、情報処理装置100が送信した第5映像データ送信依頼を受信し、受信した第5映像データ送信依頼に含まれる車載装置200-5の映像データの識別情報を取得する。車載装置200-5は、取得した車載装置200-5の映像データの識別情報に関連付けて記憶されている第5映像データを取得し、取得した第5映像データと、車載装置200-5の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第5映像データ送信応答を作成する。車載装置200-5は、作成した第5映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
【0032】
情報処理装置100は、車載装置200-1が送信した第1映像データ送信応答を受信し、受信した第1映像データ送信応答に含まれる第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第1映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。ここでは、情報処理装置100が、映像に被写体が映っていると判定した場合について説明を続ける。情報処理装置100は、第1映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析を行う。情報処理装置100は、第1映像データに不正がされていないことを確認した場合に、その第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする第1映像データ応答を作成する。情報処理装置100は、作成した第1映像データ応答を、端末装置300へ送信する。
情報処理装置100は、車載装置200-4が送信した第4映像データ送信応答を受信し、受信した第4映像データ送信応答に含まれる第4映像データと、車載装置200-4の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第4映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。情報処理装置100は、映像に被写体が映っていないため、その車載装置200-4の識別情報に該当するユーザーの貢献度を零とする。情報処理装置100は、導出したユーザーの貢献度に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。ユーザーの貢献度が零であるため、情報処理装置100は、インセンティブがないことを示す情報を導出してもよい。情報処理装置100は、取得した車載装置200-4の識別情報に関連付けられる車載装置200-4のアドレスを、車載装置情報144から取得する。情報処理装置100は、導出したインセンティブを示す情報を含み、取得した車載装置200-4のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。情報処理装置100は、作成したインセンティブ通知を、車載装置200-4へ送信する。
情報処理装置100は、車載装置200-5が送信した第5映像データ送信応答を受信し、受信した第5映像データ送信応答に含まれる第5映像データと、車載装置200-5の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第1映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。ここでは、情報処理装置100が、映像に被写体が映っていると判定した場合について説明を続ける。情報処理装置100は、取得した第5映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析を行う。情報処理装置100は、第5映像データに不正がされていないことを確認した場合に、その第5映像データと、車載装置200-5の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする第5映像データ応答を作成する。情報処理装置100は、作成した第5映像データ応答を、端末装置300へ送信する。
【0033】
端末装置300は、情報処理装置100が送信した第1映像データ応答を受信し、受信した第1映像データ応答に含まれる第1映像データと、車載装置200-1の識別情報とを取得する。端末装置300は、取得した第1映像データの対価を導出する。端末装置300は、導出した第1映像データの対価を示す情報と、車載装置200-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第1対価通知を作成する。端末装置300は、作成した第1対価通知を、情報処理装置100へ送信する。端末装置300は、情報処理装置100が送信した第5映像データ応答を受信し、受信した第5映像データ応答に含まれる第5映像データと、車載装置200-5の識別情報とを取得する。端末装置300は、取得した第5映像データの対価を導出する。端末装置300は、導出した第5映像データの対価を示す情報と、車載装置200-5の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第5対価通知を作成する。端末装置300は、作成した第5対価通知を、情報処理装置100へ送信する。
【0034】
情報処理装置100は、端末装置300が送信した第1対価通知を取得し、取得した第1対価通知に含まれる第1映像データの対価を示す情報と、車載装置200-1の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第1映像データの対価を示す情報に基づいて、車載装置200-1の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出する。情報処理装置100は、導出したユーザーの貢献度に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。情報処理装置100は、取得した車載装置200-1の識別情報に関連付けられる車載装置200-1のアドレスを、車載装置情報144から取得する。情報処理装置100は、導出したインセンティブを示す情報を含み、取得した車載装置200-1のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。情報処理装置100は、作成したインセンティブ通知を、車載装置200-1へ送信する。
情報処理装置100は、端末装置300が送信した第5対価通知を取得し、取得した第5対価通知に含まれる第5映像データの対価を示す情報と、車載装置200-5の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第5映像データの対価を示す情報に基づいて、車載装置200-5の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出する。情報処理装置100は、導出したユーザーの貢献度に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。情報処理装置100は、取得した車載装置200-5の識別情報に関連付けられる車載装置200-5のアドレスを、車載装置情報144から取得する。情報処理装置100は、導出したインセンティブを示す情報を含み、取得した車載装置200-5のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。情報処理装置100は、作成したインセンティブ通知を、車載装置200-5へ送信する。
【0035】
車載装置200-1は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得する。車載装置200-1は、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、インセンティブを通知する。車載装置200-4は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得する。車載装置200-4は、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、インセンティブを通知する。車載装置200-5は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得する。車載装置200-5は、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、インセンティブを通知する。
【0036】
図7は、本実施形態に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。
(ステップS1)
端末装置300において、受付部331は、映像活用者が操作することによって、操作部320が出力した日時情報、及び位置情報を受け付ける。作成部332は、受付部331が受け付けた日時情報、及び位置情報を取得し、取得した日時情報、及び位置情報を含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ要求を作成する。
(ステップS2)
端末装置300において、通信部310は、作成部332が作成した映像データ要求を取得し、取得した映像データ要求を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS3)
情報処理装置100において、通信部110は、端末装置300が送信した映像データ要求を受信する。データ取得受付部131aは、通信部110が受信した映像データ要求を受け付ける。検索部132は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ要求に含まれる日時情報、及び位置情報を取得し、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、記憶部140の移動ログ143に記憶されている車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせを一又は複数検索する。
【0037】
(ステップS4)
情報処理装置100において、作成部133は、検索部132が検索することによって得られた車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせと、一又は複数の車載装置200のアドレスとを取得し、映像データの識別情報を含み、車載装置200のアドレスを宛先とする映像データ送信依頼を一又は複数作成する。
(ステップS5)
情報処理装置100において、通信部110は、作成部133が作成した映像データ送信依頼を取得し、取得した映像データ送信依頼を、車載装置200へ送信する。
(ステップS6)
車載装置200において、通信部210は、情報処理装置100が送信した映像データ送信依頼を受信する。情報処理部230は、通信部210が受信した映像データ送信依頼を受け付ける。情報処理部230は、受け付けた映像データ送信依頼に含まれる映像データの識別情報を取得し、取得した映像データの識別情報に関連付けて記憶されている映像データを、記憶部240の映像データDB243から取得する。
(ステップS7)
車載装置200において、情報処理部230は、取得した映像データと、車載装置200の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ送信応答を作成する。
(ステップS8)
車載装置200において、通信部210は、情報処理部230が作成した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
【0038】
(ステップS9)
情報処理装置100において、通信部110は、車載装置200が送信した映像データ送信応答を受信する。データ取得受付部131aは、通信部110が受信した映像データ送信応答を受け付ける。処理部135は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答に含まれる映像データと、車載装置200の識別情報とを取得する。処理部135は、取得した映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定し、映像に被写体が映っている映像データを取得する。処理部135は、取得した映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析する。
(ステップS10)
情報処理装置100において、作成部133は、処理部135で、不正がされていないことが確認された場合に、映像データと、車載装置200の識別情報と、不正がされていないことを示す情報とを取得し、取得した映像データと、車載装置200の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする映像データ応答を作成する。
(ステップS11)
情報処理装置100において、通信部110は、作成部133が作成した映像データ送信応答を、端末装置300へ送信する。
【0039】
(ステップS12)
端末装置300において、通信部310は、情報処理装置100が送信した映像データ応答を受信する。受付部331は、通信部310が受信した映像データ応答を受け付ける。処理部333は、受付部331が受け付けた映像データ応答を取得し、取得した映像データ応答に含まれる映像データと、車載装置200の識別情報とを取得し、取得した被写体を示す情報と、映像データとに基づいて、取得した映像データに対する対価を導出する。
(ステップS13)
端末装置300において、作成部332は、処理部333が導出した対価を示す情報と、車載装置200の識別情報とを取得し、取得した対価を示す情報と、車載装置200の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする対価通知を作成する。
(ステップS14)
端末装置300において、通信部310は、作成部332が作成した対価通知を取得し、取得した対価通知を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS15)
情報処理装置100において、通信部110は、端末装置300が送信した対価通知を受信する。データ取得受付部131aは、通信部110が受信した対価通知を受け付ける。ポイント付与部136は、データ取得受付部131aが受け付けた対価通知に含まれる対価を示す情報と、車載装置200の識別情報とを取得し、取得した対価を示す情報に基づいて、車載装置200の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出する。
【0040】
(ステップS16)
情報処理装置100において、ポイント付与部136は、導出したユーザーの貢献度に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。ポイント付与部136は、取得した車載装置200の識別情報に関連付けられる車載装置200のアドレスを、車載装置情報144から取得する。作成部133は、ポイント付与部136が導出したインセンティブを示す情報と、車載装置200のアドレスとを取得し、取得したインセンティブを示す情報を含み、取得した車載装置200のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。
(ステップS17)
情報処理装置100において、通信部110は、作成部133が作成したインセンティブ通知を取得し、取得したインセンティブ通知を、車載装置200へ送信する。
(ステップS18)
車載装置200において、通信部210は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信する。情報処理部230は、通信部210が受信したインセンティブ通知を受け付ける。情報処理部230は、受け付けたインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得し、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、出力部250へインセンティブを出力する。
【0041】
前述した実施形態では、情報処理装置100は、車載装置200が送信した映像データ送信応答を受信し、受信した映像データ送信応答に含まれる映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っており、且つ映像データに不正がされていない場合に、映像データ応答を作成する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理装置100の処理部135は、映像データ送信応答に含まれる映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っている場合に、その映像データを、記憶部140に記憶するようにしてもよい。さらに、情報処理装置100の処理部135は、映像に映っている被写体に基づいて、分類して、映像データを、記憶部140に記憶するようにしてもよい。
前述した実施形態では、情報処理装置100は、車載装置情報144を参照し、取得した一又は複数の車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせに含まれる車載装置200の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている車載装置200のアドレスを一又は複数取得する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理装置100の検索部132は、車載装置情報を参照し、取得した一又は複数の車載装置200の識別情報と映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせに含まれる車載装置200の識別情報の各々に関連付けて記憶されている車載装置200のアドレスを一又は複数取得するようにしてもよい。この場合、情報処理装置100の作成部133は、映像データの識別情報を含み、車載装置のアドレスを宛先とする映像データ送信要請を一又は複数作成するようにしてもよい。情報処理装置100の通信部110は、作成した一又は複数の映像データ送信要請の各々を、車載装置200へ送信するようにしてもよい。車載装置200のユーザーは、情報処理装置100が送信した映像データ送信要請に対して、映像データの送信を許可するか否かを選択する操作を行う。映像データの送信を許可する操作が行われた場合には、車載装置200から、映像データ送信応答が送信される。
情報処理装置100の処理部135は、映像データ送信要請に対して、車載装置200が送信した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答に含まれる映像データを処理するようにしてもよい。このように構成することによって、映像データの送信許可が無しと設定されている車載装置200に、映像データの提供を促すことができる。さらに、情報処理装置100は、映像データ送信依頼に対して、車載装置200が送信した映像データ送信応答に含まれる映像データを処理することによって得られる映像に、被写体が含まれるか否かに基づいて、映像データ送信要請を作成するようにしてもよい。具体的には、処理部135は、全ての映像に被写体が映っていなかった場合に、検索部132に、送信許可が無しとされている車載装置200のアドレスの検索を行うように命令してもよい。また、情報処理装置100のポイント付与部136は、ユーザーの貢献度を導出した結果が低い場合に、検索部132に、送信許可が無しとされている車載装置200のアドレスの検索を行うように命令してもよい。つまり、処理部135は、映像データの送信が同意されていなかった車載装置200が送信する映像データ送信要請に含まれる映像データよりも、映像データの送信が同意されている車載装置200が送信する映像データ送信応答に含まれる映像データを先に処理する。
また、ポイント付与部136は、映像データの送信を同意していなかったユーザーへ付与するポイントよりも、映像データの送信を同意していたユーザーへ付与するポイントを、高くするようにしてもよい。このように構成することによって、映像データの送信に同意することを促すことができる。また、ポイント付与部136は、ポイント取得上位者には、更に追加のポイントを贈呈するようにしてもよい。このように構成することによって、映像データの送信をさらに促すことができる。
前述した実施形態では、情報処理装置100の処理部135が、映像データを処理することによって得らえる映像に被写体が映っているか否かを判定する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、車載装置200が、映像データを処理することによって得らえる映像に被写体が映っているか否かを判定してもよい。この場合、車載装置200は、被写体が映っていると判定した映像データを、情報処理装置100へ送信する。このように構成することによって、車載装置200から送信される映像データ量を削減できる。
前述した実施形態において、情報処理装置100の処理部135は、映像データに不正がされていないことを確認した場合に、映像データを処理することによって得られる映像に、必要な時間の切り出し、複数の映像の合成などの加工処理を行ってもよい。この場合、処理部135は、加工処理が行われた映像データと、車載装置200の識別情報と、不正がされていないことを示す情報とを出力する。
【0042】
本実施形態に係る情報処理システム1によれば、情報処理装置100は、映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた映像データ要求に含まれる日時情報と位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置(実施形態では、車載装置200)に映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する作成部と、映像データ送信依頼に対して、映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する処理部とを備える。処理部は、映像データの送信が同意されている映像収集装置が送信する映像データ送信応答を取得する。このように構成することによって、位置、及び日時を指定することで、該当する映像を、指定された位置の周辺の車両が撮影部を備えているか否かと、映像提供意思の有無とに基づいて、取得できる。さらに、取得した映像データを、映像活用者に提供できる。映像活用者が、保険会社である場合には、映像データを瑕疵割合の算出に使用できる。映像活用者が、防犯会社である場合には、映像データを人物追跡、防犯、見守りに使用できる。映像活用者が、地図会社である場合には、映像データを地図の作成に使用できる。また、映像データは、街づくりに使用できる。例えば、映像データを、街路樹の状態を確認、草刈の要不要を確認するのに役立てることができる。また、映像データは、事故や落下物の検索に使用できる。
また、情報処理装置100は、映像データを提供したユーザーにポイントを付与するポイント付与部を備える。ポイント付与部は、映像データを処理することによって得られる映像の貢献度に基づいて、付与するポイントを決定する。このように構成することによって、映像データを提供したユーザーに、映像データを処理することによって得られる貢献度に基づいて計算されるインセンティブを付与できるため、映像の提供を促すことができるとともに、インセンティブの付与を効率化できる。
また、情報処理装置100は、車両の識別情報と日時情報と位置情報とを関連付けた情報である車両の移動ログから、受付部が受け付けた映像データ要求に含まれる日時情報と位置情報とに基づいて、車両の識別情報を検索する検索部を備え、作成部は、検索部によって検索された車両の識別情報に基づいて、車両の識別情報に該当する車両の車載装置に映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する。このように構成することによって、映像データ送信依頼を送信する車載装置200を検索できる。
【0043】
(実施形態の変形例)
(情報処理システム)
図8は、実施形態の変形例に係る情報処理システムを示す図である。実施形態の変形例の情報処理システム1は、車両10-1と、車両10-2と、・・・、車両10-nと、車載装置200-1と、車載装置200-2と、・・・、車載装置200-nと、情報処理装置100と、端末装置300とに加え、映像収集装置400-1と、・・・、映像収集装置400-m(mは、m>0の整数)を備える。
車載装置200-1と、車載装置200-2と、・・・、車載装置200-nと、情報処理装置100と、端末装置300と、映像収集装置400-1と、・・・、映像収集装置400-mとは、携帯電話ネットワーク、インターネット等の通信網50を介して接続される。
映像収集装置400-1は、撮影部を搭載し、撮影部が撮影することによって得られる映像データである第1収集映像データと、その第1収集映像データを取得した日時情報とを取得する。映像収集装置400-1は、取得した第1収集映像データの識別情報と、第1収集映像データと、その第1収集映像データを取得した日時情報とを関連付けた情報を、映像収集装置400-1が備えている収集映像データDBに記憶する。また、映像収集装置400-1は、第1収集映像データの識別情報と、その第1収集映像データを取得した日時情報、及び映像収集装置400-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第1収集位置通知情報を作成し、作成した第1収集位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。
映像収集装置400-mは、撮影部を搭載し、撮影部が撮影することによって得られる映像データである第m収集映像データと、その第m収集映像データを取得した日時情報とを取得する。映像収集装置400-mは、取得した第m収集映像データの識別情報と、第m収集映像データと、その第m収集映像データを取得した日時情報とを関連付けた情報を、映像収集装置400-mが備えている収集映像データDBに記憶する。また、映像収集装置400-mは、第m収集映像データの識別情報と、その第m収集映像データを取得した日時情報、及び映像収集装置400-mの識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする第m収集位置通知情報を作成し、作成した第m収集位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。
【0044】
情報処理装置100は、映像収集装置の識別情報と、収集映像データの識別情報と、日時情報と、位置情報とを関連付けた映像取集ログを記憶している。ここで、映像収集装置の識別情報と、その映像収集装置の位置情報とは、情報処理装置100に予め登録されていてもよい。情報処理装置100は、映像収集装置の識別情報と、映像収集装置のアドレスと、通知先のアドレスと、映像収集装置が映像データを送信することを許可しているか否かを示す情報とを関連付けた映像収集装置情報を記憶している。
情報処理装置100は、映像収集装置400-1から映像収集装置400-mが送信した第1収集位置通知情報から第m収集位置通知情報を受信する。情報処理装置100は、受信した第1収集位置通知情報から第m収集位置通知情報に含まれる映像収集装置400-1の識別情報、第1収集映像データの識別情報、及び日時情報から映像収集装置400-mの識別情報、第m収集映像データの識別情報、及び日時情報を取得する。情報処理装置100は、取得した映像収集装置400-1の識別情報、第1収集映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を関連付け、・・・、映像収集装置400-mの識別情報、第m映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を関連付け、映像収集ログに記憶する。
【0045】
情報処理装置100は、端末装置300が送信した映像データ要求を受信し、受信した映像データ要求に含まれる日時情報、及び位置情報を取得する。情報処理装置100は、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、映像収集ログに記憶されている映像収集装置の識別情報と収集映像データの識別情報との組み合わせを一又は複数取得する。情報処理装置100は、映像収集装置情報を参照し、取得した一又は複数の映像収集装置の識別情報と収集映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせに含まれる映像収集装置の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている映像収集装置のアドレスを一又は複数取得する。
情報処理装置100は、映像収集装置の識別情報と収集映像データの識別情報との組み合わせと、取得した映像収集装置のアドレスとを関連付ける。情報処理装置100は、収集映像データの識別情報を含み、映像収集装置のアドレスを宛先とする映像データ送信依頼を一又は複数作成する。情報処理装置100は、作成した一又は複数の映像データ送信依頼の各々を、映像収集装置400-1から映像収集装置400-mのいずれかへ送信する。ここでは、一例として、情報処理装置100が、映像収集装置400-1から映像収集装置400-mのうち、映像収集装置400-1へ、映像データ送信依頼を送信した場合について説明を続ける。
映像収集装置400-1は、情報処理装置100が送信した映像データ送信依頼を受信し、受信した映像データ送信依頼に含まれる収集映像データの識別情報を取得する。映像収集装置400-1は、取得した収集映像データの識別情報に関連付けて記憶されている第1収集映像データを、収集映像DBから取得し、取得した第1収集映像データと、映像収集装置400-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ送信応答を作成する。映像収集装置400-1は、作成した映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
【0046】
情報処理装置100は、映像収集装置400-1が送信した映像データ送信応答を受信し、受信した映像データ送信応答に含まれる第1収集映像データと、映像収集装置400-1の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した第1収集映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。ここでは、情報処理装置100が、映像に被写体が映っていると判定した場合について説明を続ける。情報処理装置100は、第1収集映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析を行う。情報処理装置100は、第1収集映像データに不正がされていないことを確認した場合に、その第1収集映像データと、映像収集装置400-1の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする映像データ応答を作成する。情報処理装置100は、作成した映像データ応答を、端末装置300へ送信する。
端末装置300は、情報処理装置100が送信した映像データ応答を受信し、受信した映像データ応答に含まれる第1収集映像データと、映像収集装置400-1の識別情報とを取得する。端末装置300は、取得した第1収集映像データの対価を導出する。端末装置300は、導出した対価を示す情報と、映像収集装置400-1の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする対価通知を作成する。端末装置300は、作成した対価通知を、情報処理装置100へ送信する。
情報処理装置100は、端末装置300が送信した対価通知を取得し、取得した対価通知に含まれる対価を示す情報と、映像収集装置400-1の識別情報とを取得する。情報処理装置100は、取得した対価を示す情報に基づいて、映像収集装置400-1の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出する。情報処理装置100は、導出したユーザーの貢献度に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。情報処理装置100は、取得した映像収集装置400-1の識別情報に関連付けられる通知先のアドレスを、映像収集装置情報から取得する。情報処理装置100は、導出したインセンティブを示す情報を含み、取得した通知先のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。情報処理装置100は、作成したインセンティブ通知を、通知先へ送信する。
通知先の端末装置は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知に含まれるインセンティブを示す情報を取得する。通知先の端末装置は、取得したインセンティブを示す情報に基づいて、インセンティブを通知する。
以下、映像収集装置400-1と、・・・、映像収集装置400-mとのうち、任意の映像収集装置を、映像収集装置400という。第1収集映像データと、・・・、第m収集データとのうち、任意の収集映像データを、収集映像データという。第1収集位置通知情報と、・・・、第m収集位置通知情報とのうち、任意の収集位置通知情報を、収集位置通知情報という。
【0047】
情報処理システム1に含まれる情報処理装置100と、車載装置200と、端末装置300と、映像収集装置400とについて、前述した実施形態と異なる映像収集装置400と、情報処理装置100と、端末装置300とについて、詳細に説明する。
図9は、本実施形態の変形例に係る情報処理システムに含まれる映像収集装置と、情報処理装置と、端末装置との一例を示す図である。
(映像収集装置400)
映像収集装置400は、映像を収集する装置である。映像収集装置400の一例は、監視カメラである。映像収集装置400は、例えば、通信部410と、操作部420と、情報処理部430と、記憶部440と、撮影部490とを備える。
撮影部490は、撮影し、撮影することによって得られる収集映像データを、情報処理部430へ出力する。
通信部410は、通信モジュールによって実現される。通信部410は通信網50を介して、外部の通信装置と通信する。通信部410は、情報処理部430が出力した収集位置通知情報を取得し、取得した収集位置通知情報を、情報処理装置100へ送信する。通信部410は、情報処理装置100が送信した映像データ送信依頼を受信し、受信した映像データ送信依頼を、情報処理部230へ出力する。通信部410は、情報処理部230が出力した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。通信部410は、情報処理装置100が送信したインセンティブ通知を受信し、受信したインセンティブ通知を、情報処理部430へ出力する。
【0048】
記憶部440は、例えば、RAM、ROM等を含む記憶媒体である。記憶部440には、情報処理部430により実行されるアプリ442と記憶される。記憶部440は、収集映像データDB443を記憶する。アプリ442は、映像収集装置400に、情報処理部430として機能させる。
収集映像データDB443について説明する。
図10は、収集映像データDBの一例を示す図である。収集映像データDB443は、収集映像データの識別情報と、収集映像データと、日時情報とを関連付けて記憶する。
図10に示される例では、収集映像データの識別情報「****」と、収集映像データ「****」と、日時情報「****」とが関連付けられ、収集映像データの識別情報「++++」と、収集映像データ「++++」と、日時情報「++++」とが関連付けられている。
図9に戻り、説明を続ける。
操作部420は、例えば、タッチパネルによって構成され、表示されるメニューアイコンなどに対するタッチ操作を検出し、タッチ操作の検出結果を、情報処理部430へ出力する。
【0049】
情報処理部430は、例えば、CPUなどのプロセッサが記憶部440に格納されたアプリ442を実行することにより実現されるソフトウェア機能部である。なお、情報処理部430の全部または一部は、LSI、ASIC、またはFPGAなどのハードウェアにより実現されてもよく、ソフトウェア機能部とハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。情報処理部430は、例えば、受付部431と、作成部432と、処理部433として機能する。
受付部431は、撮影部490が出力した収集映像データと、その収集映像データを取得した日時情報とを受け付ける。
作成部432は、受付部431が受け付けた収集映像データの識別情報と、その収集映像データを取得した日時情報とを取得し、取得した収集映像データの識別情報と、その収集映像データを取得した日時情報と、映像収集装置400の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする収集位置通知情報を作成する。
処理部433は、受付部431が受け付けた映像データ送信依頼を取得し、取得した映像データ送信依頼に含まれる収集映像データの識別情報を取得する。処理部433は、取得した収集映像データの識別情報に関連付けて記憶されている収集映像データを、記憶部440の収集映像データDB443から取得する。処理部433は、取得した収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ送信応答を作成する。
【0050】
(情報処理装置100)
通信部110は、映像収集装置400が送信した収集位置通知情報を受信する。通信部110は、情報処理部130が出力した映像データ送信依頼を取得し、取得した映像データ送信依頼を、映像収集装置400へ送信する。通信部110は、映像収集装置400が送信した映像データ送信応答を受信する。通信部110は、情報処理部130が出力したインセンティブ通知を取得し、取得したインセンティブ通知を、通知先へ送信する。
記憶部140は、映像収集ログ145と、映像収集装置情報146とを記憶する。アプリ142は、情報処理装置100に、情報処理部130として機能させる。
【0051】
映像収集ログ145について説明する。
図11は、映像収集ログの一例を示す図である。映像収集ログ145は、映像収集装置の識別情報と、収集映像データの識別情報と、日時情報と、位置情報とを関連付けて記憶する。位置情報は、例えば、経度と、緯度とで表される。
図11に示される例では、映像収集装置の識別情報「****」と、収集映像データの識別情報「****」と、日時情報「****」と、位置情報「(**、**)」とが関連付けられ、映像収集装置の識別情報「++++」と、収集映像データの識別情報「++++」と、日時情報「++++」と、位置情報「(++、++)」とが関連付けられている。
映像収集装置情報146について説明する。
図12は、映像収集装置情報の一例を示す図である。映像収集装置情報146は、映像収集装置の識別情報と、映像収集装置のアドレスと、通知先のアドレスと、送信許可とを関連付けて記憶する。ここで、送信許可は、映像収集装置400が収集映像データを送信する許可があるか否かを示す情報である。
図12に示される例では、映像収集装置の識別情報「****」と、車載装置のアドレス「****」と、通知先のアドレス「****」と、送信許可「有り」とが関連付けられ、映像収集装置の識別情報「++++」と、映像収集装置のアドレス「++++」と、通知先のアドレス「++++」と、送信許可「無し」とが関連付けられている。
図9に戻り説明を続ける。
【0052】
データ取得受付部131aは、通信部110が受信した収集位置通知情報を受け付ける。
検索部132は、日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、記憶部140の映像収集ログ145に記憶されている映像収集装置400の識別情報と収集映像データの識別情報との組み合わせを一又は複数検索する。具体的には、検索部132は、日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、その日時の前と後とのいずれか一方又は両方の所定の期間に含まれ、且つその位置から所定の範囲又は方位に含まれる組み合わせを、映像収集ログ145から一又は複数検索する。ここで、検索部132は、日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、その日時の前と後とのいずれか一方又は両方の所定の期間に含まれ、且つその位置から所定の方位の所定の範囲に含まれる組み合わせを、映像収集ログ145から一又は複数検索してもよい。
作成部133は、収集映像データの識別情報を含み、映像収集装置400のアドレスを宛先とする映像データ送信依頼を一又は複数作成する。具体的には、作成部133は、映像収集装置情報146を参照し、検索部132が検索することによって得られた一又は複数の映像収集装置400の識別情報と収集映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせのうち、映像収集装置の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている映像収集装置400のアドレスを一又は複数取得する。作成部133は、取得した一又は複数の映像収集装置400のアドレスを宛先として、映像データ送信依頼を一又は複数作成する。
また、作成部133は、処理部135によって、収集映像データに不正がされていないことが確認された場合に、収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする映像データ応答を作成する。
また、作成部133は、インセンティブを示す情報を含み、通知先のアドレスを宛先とするインセンティブ通知を作成する。具体的には、作成部133は、ポイント付与部136が導出したインセンティブを示す情報を取得し、映像収集装置情報146から、映像収集装置400のアドレスと関連付けられている通知先のアドレスを取得する。
【0053】
登録部134は、データ取得受付部131aが受け付けた収集位置通知情報に含まれる映像収集装置400の識別情報、収集映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を取得し、取得した映像収集装置400の識別情報に基づいて、収集映像データの識別情報、日時情報、及び位置情報を関連付けて、映像収集ログ145に記憶する。
処理部135は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ送信応答に含まれる収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを取得し、取得した収集映像データを処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定する。処理部135は、被写体が映っていると判定された映像データを取得し、取得した収集映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析する。
【0054】
ポイント付与部136は、対価通知受付部131bが受け付けた対価通知に含まれる対価を示す情報と、映像収集装置400の識別情報とを取得し、取得した対価を示す情報に基づいて、そのユーザーへのインセンティブを導出する。具体的には、ポイント付与部136は、対価を示す情報に基づいて、映像収集装置400の識別情報に該当するユーザーの貢献度を導出する。ポイント付与部136は、処理部135が映像に被写体が映っていないと判定した場合には、その映像収集装置400の識別情報を取得し、取得した映像収集装置400の識別情報に該当するユーザーの貢献度を零とする。
【0055】
(端末装置300)
処理部333は、受付部331が受け付けた映像データ応答を取得し、取得した映像データ応答に含まれる収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを取得する。処理部333は、取得した被写体を示す情報と、収集映像データとに基づいて、収集映像データに対する対価を導出する。
作成部332は、処理部333が導出した対価を示す情報と、映像収集装置400の識別情報とを取得し、取得した対価を示す情報と、映像収集装置400の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする対価通知を作成する。
【0056】
(情報処理システムの動作)
図13は、本実施形態の変形例に係る情報処理システムの動作の一例を示すシーケンスチャートである。ステップS21からS22は、
図7を参照して説明したステップS1~S2を適用できる。
(ステップS23)
情報処理装置100において、通信部110は、端末装置300が送信した映像データ要求を受信する。データ取得受付部131aは、通信部110が受信した映像データ要求を受け付けする。検索部132は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ要求に含まれる日時情報、及び位置情報を取得し、取得した日時情報、及び位置情報の組み合わせに基づいて、記憶部140の映像収集ログ145に記憶されている映像収集装置400の識別情報と映像データの識別情報との組み合わせを一又は複数検索する。
【0057】
(ステップS24)
情報処理装置100において、作成部133は、検索部132が検索することによって得られた映像収集装置400の識別情報と映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせと、一又は複数の映像収集装置400のアドレスとを取得し、映像データの識別情報を含み、映像収集装置400のアドレスを宛先とする映像データ送信依頼を一又は複数作成する。
(ステップS25)
情報処理装置100において、通信部110は、作成部133が作成した映像データ送信依頼を取得し、取得した映像データ送信依頼を、映像収集装置400へ送信する。
(ステップS26)
映像収集装置400において、通信部410は、情報処理装置100が送信した映像データ送信依頼を受信する。受付部431は、通信部410が受信した映像データ送信依頼を受け付ける。処理部433は、受付部431が受け付けた映像データ送信依頼を取得し、取得した映像データ送信依頼に含まれる映像データの識別情報を取得し、取得した映像データの識別情報に関連付けて記憶されている収集映像データを、記憶部440の収集映像データDB443から取得する。
(ステップS27)
映像収集装置400において、処理部433は、取得した収集像データと、映像収集装置400の識別情報とを含み、情報処理装置100を宛先とする映像データ送信応答を作成する。
【0058】
(ステップS28)
映像収集装置400において、通信部410は、処理部433が作成した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答を、情報処理装置100へ送信する。
(ステップS29)
情報処理装置100において、通信部110は、映像収集装置400が送信した映像データ送信応答を受信する。
データ取得受付部131aは、通信部110が受信した映像データ送信応答を受け付ける。処理部135は、データ取得受付部131aが受け付けた映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答に含まれる収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを取得する。処理部135は、取得した収集映像データを画像処理することによって得られる映像に被写体が映っているか否かを判定し、映像に被写体が映っている収集映像データを取得する。処理部135は、取得した収集映像データに改ざんなどの不正がされていないかを確認するために分析する。
(ステップS30)
情報処理装置100において、作成部133で、不正がされていないことが確認された場合に、収集映像データと、映像収集装置400の識別情報と、不正がされていないことを示す情報とを取得し、取得した収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを含み、端末装置300を宛先とする映像データ応答を作成する。
(ステップS31)
情報処理装置100において、通信部110は、作成部133が出力した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答を、端末装置300へ送信する。
【0059】
(ステップS32)
端末装置300において、通信部310は、情報処理装置100が送信した映像データ応答を受信する。受付部331は、通信部310が受信した映像データ応答を受け付ける。処理部333は、受付部331が受け付けた映像データ応答を取得し、取得した映像データ応答に含まれる収集映像データと、映像収集装置400の識別情報とを取得する。処理部333は、被写体を示す情報と、映像データとに基づいて、取得した収集映像データに対する対価を導出する。
ステップS33からS38は、
図7を参照して説明したステップS13~S18を適用できる。
【0060】
前述した実施形態では、情報処理装置100は、映像収集装置情報146を参照し、取得した一又は複数の映像収集装置400の識別情報と収集映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせに含まれる映像収集装置400の識別情報の各々に関連付けて記憶され、且つ送信許可が有りとされている映像収集装置400のアドレスを一又は複数取得する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、情報処理装置100の検索部132は、映像収集装置情報を参照し、取得した一又は複数の映像収集装置の識別情報と収集映像データの識別情報との一又は複数の組み合わせに含まれる映像収集装置の識別情報の各々に関連付けて記憶されている映像収集装置のアドレスを一又は複数取得するようにしてもよい。この場合、情報処理装置100の作成部133は、収集映像データの識別情報を含み、通知先のアドレスを宛先とする映像データ送信要請を一又は複数作成するようにしてもよい。情報処理装置100の通信部110は、作成した一又は複数の映像データ送信要請の各々を、通知先へ送信するようにしてもよい。映像収集装置400のユーザーは、情報処理装置100が送信した映像データ送信要請に対して、収集映像データの送信を許可するか否かを選択する操作を行う。収集映像データの送信を許可する操作が行われた場合には、映像収集装置400から、映像データ送信応答が送信される。情報処理装置100の処理部135は、映像データ送信要請に対して、映像収集装置400が送信した映像データ送信応答を取得し、取得した映像データ送信応答に含まれる収集映像データを処理するようにしてもよい。このように構成することによって、収集映像データの送信許可が無しと設定されている映像収集装置400に、収集映像データの提供を促すことができる。
さらに、情報処理装置100は、映像データ送信依頼に対して、映像収集装置400が送信した映像データ送信応答に含まれる収集映像データを処理することによって得られる映像に、被写体が含まれるか否かに基づいて、映像データ送信要請を作成するようにしてもよい。具体的には、処理部135は、全ての映像に被写体が映っていなかった場合に、検索部132に、送信許可が無しとされている映像収集装置400のアドレスの検索を行うように命令してもよい。また、情報処理装置100のポイント付与部136は、ユーザーの貢献度を導出した結果が低い場合に、検索部132に、送信許可が無しとされている映像収集装置のアドレスの検索を行うように命令してもよい。つまり、処理部135は、収集映像データの送信が同意されていなかった映像収集装置400が送信する映像データ送信要請に含まれる収集映像データよりも、収集映像データの送信が同意されている映像収集装置400が送信する映像データ送信応答に含まれる収集映像データを先に処理する。
【0061】
また、ポイント付与部136は、収集映像データの送信を同意していなかったユーザーへ付与するポイントよりも、収集映像データの送信を同意していたユーザーへ付与するポイントを、高くするようにしてもよい。このように構成することによって、収集映像データの送信に同意することを促すことができる。また、ポイント付与部136は、ポイント取得上位者には、更に追加のポイントを贈呈するようにしてもよい。このように構成することによって、収集映像データの送信をさらに促すことができる。
前述した実施形態では、情報処理装置100の処理部135が、収集映像データを処理することによって得らえる映像に被写体が映っているか否かを判定する場合について説明したが、この例に限られない。例えば、映像収集装置400が、収集映像データを処理することによって得らえる映像に被写体が映っているか否かを判定してもよい。この場合、映像収集装置400は、被写体が映っていると判定した収集映像データを、情報処理装置100へ送信する。このように構成することによって、映像収集装置400から送信される映像データ量を削減できる。
前述した実施形態の変形例において、情報処理装置100の処理部135は、収集映像データに不正がされていないことを確認した場合に、収集映像データを処理することによって得られる映像に、必要な時間の切り出し、複数の映像の合成などの加工処理を行ってもよい。この場合、処理部135は、加工処理が行われた収集映像データと、映像収集装置400の識別情報と、不正がされていないことを示す情報とを出力する。
本実施形態の変形例に係る情報処理システム1によれば、情報処理装置100は、映像データが収集された日時情報、及び位置情報を含み、映像データを要求する情報である映像データ要求を受け付ける受付部と、受付部が受け付けた映像データ要求に含まれる日時情報と位置情報とに基づいて、映像を収集している装置である映像収集装置に映像データを送信することを依頼する情報である映像データ送信依頼を作成する作成部と、映像データ送信依頼に対して、映像収集装置が送信した映像データ送信応答を取得する処理部を備える。処理部は、映像データの送信が同意されている映像収集装置が送信する映像データ送信応答を取得する。このように構成することによって、位置、日時を指定することで、該当する映像を、指定された位置の周辺の車両が撮影部を備えているか否かと、映像提供意思の有無とに基づいて取得でき、取得した映像データを、映像活用者に提供できる。
また、情報処理装置100は、映像データを提供したユーザーにポイントを付与するポイント付与部を備える。ポイント付与部は、映像データを処理することによって得られる映像の貢献度に基づいて、付与するポイントを決定する。このように構成することによって、映像データを提供したユーザーに、映像データを処理することによって得られる貢献度に基づいて、インセンティブを計算し、インセンティブを付与することによって、映像データの提供を促すことができるとともに、インセンティブの付与を効率化できる。
【0062】
以上、本発明の実施形態及びその変形例を説明したが、これらの実施形態及びその変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態及びその変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更、組合せを行うことができる。これら実施形態及びその変形例は、発明の範囲や要旨に含まれると同時に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
なお、前述の情報処理装置100、車載装置200、端末装置300、及び映像収集装置400は内部にコンピュータを有している。そして、前述した各装置の各処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0063】
1…情報処理システム、10-1、・・・、10-n、10…車両、50…通信網、100…情報処理装置、110…通信部、130…情報処理部、131a…データ取得受付部、131b…対価通知受付部、132…検索部、133…作成部、134…登録部、135…処理部、136…ポイント付与部、140…記憶部、142…アプリ、143…移動ログ、144…車載装置情報、200-1、・・・、200-n、200…車載装置、205…入出力I/F、210…通信部、220…操作部、230…情報処理部、240…記憶部、242…アプリ、243…映像データDB、250…出力部、300…端末装置、310…通信部、320…操作部、330…情報処理部、331…受付部、332…作成部、333…処理部、340…記憶部、342…アプリ、350…音声出力部、360…表示部、400-1、・・・、400-m、400…映像収集装置、410…通信部、420…操作部、430…情報処理部、431…受付部、432…作成部、433…処理部、440…記憶部、442…アプリ、443…収集映像データDB、490…撮影部