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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】捕虫器および方法
(51)【国際特許分類】
   A01M 1/14 20060101AFI20220215BHJP
【FI】
A01M1/14 V
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019536254
(86)(22)【出願日】2017-11-03
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-02-20
(86)【国際出願番号】 GB2017053315
(87)【国際公開番号】W WO2018134550
(87)【国際公開日】2018-07-26
【審査請求日】2020-11-02
(31)【優先権主張番号】1700921.8
(32)【優先日】2017-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】519236550
【氏名又は名称】キルジャーム・グループ・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Killgerm Group Limited
【住所又は居所原語表記】Wakefield Road, Ossett, Yorkshire WF5 9AJ, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】マクゴーワン・ニール
(72)【発明者】
【氏名】リー・ゼイフォード
【審査官】坂田 誠
(56)【参考文献】
【文献】特許第4256441(JP,B2)
【文献】欧州特許出願公開第2149301(EP,A1)
【文献】米国特許出願公開第2005/0025357(US,A1)
【文献】特開2007-209265(JP,A)
【文献】特開2003-339291(JP,A)
【文献】特開2008-259448(JP,A)
【文献】国際公開第2005/082139(WO,A1)
【文献】米国特許第08400348(US,B1)
【文献】特表2017-500851(JP,A)
【文献】米国特許第10568314(US,B1)
【文献】国際公開第2017/066513(WO,A1)
【文献】米国特許第9933351(US,B1)
【文献】特開2013-236586(JP,A)
【文献】特開2003-169584(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 1/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
捕虫器において、
ハウジングと、
前記ハウジングの内側に位置するグルーボード受容空間と、
虫を前記ハウジング内に誘引するための1つ以上の光源と、
1mm≦f≦18mmの範囲の焦点距離を有するレンズを有するカメラと、
を含み、
前記レンズは前後に配列されている複数のレンズ素子を含み、
前記カメラは、グルーボードが前記グルーボード受容空間内に受容されると、前記グルーボードの画像を取り込むように位置づけられ、
前記グルーボードの画像を取り込むために前記カメラの前記レンズによって受け取られた光は、前記グルーボードから反射された前記1つ以上の光源からの光を含み、
前記光源または各前記光源からの光が前記複数のレンズ素子のうち最も前に位置するレンズ要素に直接到達するのを防ぐため、前記光源または各前記光源と前記レンズの前記最も前に位置するレンズ要素との間に見通し線がない、捕虫器。
【請求項2】
請求項1に記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、前記レンズの光軸に実質的に平行な方向に沿って、前記レンズの前記最も前に位置するレンズ要素の前面よりも長い距離を、前記グルーボードから離れて位置している、捕虫器。
【請求項3】
請求項1または2に記載の捕虫器において、
前記ハウジングの内側に位置する表面を含み、
前記表面は、前記グルーボード受容空間に面し、
前記カメラの前記レンズは、前記表面の開口部内に取り付けられている、捕虫器。
【請求項4】
請求項3に記載の捕虫器において、
前記ハウジングの内側に位置する前記表面は、前記カメラおよび前記捕虫器の1つ以上のさらなる電子部品を収容する封入体の表面であり、
前記光源または各前記光源は、前記封入体の外側に位置する、捕虫器。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記カメラは、前記グルーボード受容空間内に受容された前記グルーボードのすべてをそれぞれがカバーする個々の画像を取り込むように動作可能である、捕虫器。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記レンズの光軸は、前記グルーボードが前記グルーボード受容空間内に受容されたときに、前記グルーボードの面法線に実質的に平行に向けられている、捕虫器。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記レンズの光軸に沿った、前記最も前に位置するレンズ要素の前面と前記グルーボードの間の距離は、50mm≦d≦200mmの範囲である、捕虫器。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記レンズは、2mm≦f≦12mmの範囲の焦点距離を有する、捕虫器。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記レンズは、魚眼レンズである、捕虫器。
【請求項10】
請求項1から9のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、蛍光灯を含む、捕虫器。
【請求項11】
請求項10に記載の捕虫器において、
前記蛍光灯または各前記蛍光灯の長さ方向軸は、前記グルーボード受容空間を収容する平面に実質的に平行に向けられている、捕虫器。
【請求項12】
請求項1から11のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、発光ダイオードを含む、捕虫器。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記ハウジングの内側に位置する1つ以上の表面は、反射防止表面である、捕虫器。
【請求項14】
請求項1から13のいずれか一項に記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、約368nmのピーク波長を有する紫外線を放出するように構成されている、捕虫器。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の捕虫器を使用する方法において、
前記グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを交換する必要があることを判断するために前記カメラによって取り込まれた画像を使用することと、
前記グルーボードを交換することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【開示の内容】
【0001】
〔発明の分野〕
本発明は、捕虫器、および捕虫器を使用する方法に関する。
【0002】
〔発明の背景〕
既知の捕虫器は、典型的には、ハウジング内部に設けられたグルーボードまたは高電圧殺虫グリッド(high voltage killing grid)などの虫を無力にする部分上に虫を誘引するために約368nmの波長を有するUV光を使用する。
【0003】
グルーボードを使用する場合、グルーボードは、乾燥し、かつ/または捕獲した虫で覆われてしまうので、定期的に交換する必要がある。交換が必要になるまでどのくらいグルーボードが持ちこたえることができるのかを予測するのは難しい。捕虫器内の虫の捕獲を判断するための画像を撮るのにカメラを使用することが知られている。捕獲された虫の数および種類を判断するためにこの種の画像を使用することも知られている。
【0004】
JP 2013 236586は、捕虫装置を記載しており、これは、開口部を有する捕虫ケース内に、虫を誘引するための誘虫灯と、誘虫灯の光に誘引された虫を付着させ捕獲するための粘着性シートと、を備える。粘着性シートの上面の露出部分を撮像可能なCCDカメラを、粘着シートに対面させて、露出部分のうちCCDカメラの撮像領域に含まれない部分がなくなるように、複数配置している。
【0005】
EP 2 149 301は、キャッチプレート上にいる虫を自動的に登録する方法および装置を記載している。キャッチプレートは、装置に導入され、キャッチプレートのスキャニングが、カメラおよびライトを活用して行われる。虫の存在は、虫の数と同じように、視覚技術に基づいて決定される。オプションとして、遠隔に位置づけられた中央処理装置の介入により、それに基づいて、信号が、閾値を超えた場合に、出される。それに基づいて、望ましくない現象を妨害するため、例えばキャッチプレートが位置づけられる成長空間(growing space)において、措置をとることが可能である。
【0006】
US 2006/215885は、害虫の存在および動きを検出するためのシステムおよび方法を記載している。害虫検出システムは、例えばビーム遮断検出器または赤外線撮像装置に基づいていてよい。ビーム遮断検出に基づくシステムは、所与のビームを横切る害虫の数を数えるなどの機能性を提供し得る。異なる高さの複数のこのようなビームは、異なる大きさの害虫を見分けることも可能にし得る。赤外線撮像に基づく検出システムは、害虫の動きを追跡するなどの機能性を提供し得る。記録は、害虫の動きを検出することでトリガーされ得、それによって、観察エリアでの害虫の存在および動きを示す情報を記録し見直す効率を改善する。害虫の動きは、受動的に、または、動きを誘発する刺激を与えることによって、監視され得る。
【0007】
WO 2014/125158は、節足動物を撮像するための方法および器具を記載している。この方法では、節足動物を検出する。節足動物は、必要なときに照らされ得る。この方法は、節足動物の少なくとも一部に少なくとも第1の図を提供することと、節足動物に第2の図を提供することと、節足動物の少なくとも第1の図および第2の図の少なくとも1つの画像を取り込むことと、をさらに含む。器具は、節足動物を検出する手段と、節足動物の少なくとも一部に第1の図を提供する手段と、節足動物の少なくとも第1の図および第2の図の画像を取り込む手段と、を含む。
【0008】
JP 2003 169584は、害虫を捕獲する粘着シートを巻いた供給ロールと、供給ロールから引き出した粘着シートを巻き取る巻き取りロールと、供給ロールと巻き取りロールとの間で粘着シートを展開する捕虫部と、粘着シートに捕獲された虫の数の計測および/または種類の特定を行う捕獲虫解析部と、を有する、害虫捕獲装置を記載している。捕獲虫解析部は、粘着シートに捕獲された虫の透過光を撮像する撮像部と、撮像部70によって得られた画像情報から虫の数の測定および/または種類の特定を行う解析部と、を有する構成とする。
【0009】
JP 2009 072131は、捕虫装置を記載しており、これは、虫が侵入可能な開口部を有する長尺な筐体の内側で、外部の虫を内部に誘引するための誘虫手段と、虫を捕獲するための粘着面が設けられる帯状の捕虫シートを筐体の長手方向に沿って保持可能な保持部と、を備える。この捕虫装置は、捕虫シートXの全長を撮像可能にすべく、捕虫シートの長手方向に沿って移動可能な撮像部を備えることを特徴とする。
【0010】
JP 2008 259448は、虫が出入りする開口部の奥行き方向に配設された誘虫灯と、その間に形成された虫を捕獲するための所定の捕虫空間と、を含む捕虫器を記載している。この捕虫空間の下側に粘着性シートを配設させ、これに対向することによって粘着性シートに付着した虫を撮像する撮像手段が、上側に配設されると共に、シート面の長さ方向に沿って往復移動可能に構成される。
【0011】
JP 2013 236586は、開口部を有する捕虫ケース内に、虫を誘引するための誘虫灯と、誘虫灯の光に誘引された虫を付着させ捕獲するための粘着性シートとを備える、捕虫装置を記載している。粘着性シートの上面の露出部分を撮像可能なCCDカメラを、粘着性シートに対面させて、露出部分のうちCDCカメラの撮像領域に含まれない部分がなくなるように、複数配置している。
【0012】
〔発明の概要〕
本発明の態様は、独立請求項および従属請求項に記載される。従属請求項からの特徴部の組み合わせは、必要に応じて独立請求項の特徴部と組み合わせられ得、単に特許請求の範囲に明確に記載されたものだけではない。
【0013】
本発明の態様によると、捕虫器が提供され、これは、
ハウジングと、
ハウジングの内側に位置するグルーボード受容空間と、
虫をハウジング内に誘引するための1つ以上の光源と、
1mm≦f≦18mmの範囲の焦点距離を有するレンズを有するカメラと、を含み、レンズは、前方要素を有し、カメラは、前記グルーボードがグルーボード受容空間に受容されるとグルーボードの画像を取り込むように位置づけられ、グルーボードの画像を取り込むためにカメラのレンズによって受け取られた光は、グルーボードから反射された1つ以上の光源からの光を含み、
その光源または各光源からの光が前方要素に直接到達するのを防ぐため、その光源または各光源とレンズの前方要素との間に見通し線(line of sight)がない。
【0014】
1mm≦f≦18mmの範囲のレンズの焦点距離は、レンズが(捕虫器の物理的サイズを縮小するために)グルーボードに近接して配されることを可能にする。広角レンズが、レンズフレアの影響を特に受けやすい。その光源または各光源からの光は、レンズの前方要素に直接到達することができないので、カメラによって取り込まれた画像内のレンズフレアを防ぐことができる。これにより、カメラによって取り込まれた画像の品質を改善することができる。
【0015】
画像の品質の改善により、グルーボードの状態に関して、より正確な判断を行うことができる。例えば、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを交換する必要があるかどうかについて行う判断を改善することができる。
【0016】
カメラは、一般的に、グルーボード受容空間、およびグルーボード受容空間内に受容されたグルーボードに対して、所定の位置に固定され得る。
【0017】
その光源または各光源は、レンズの光軸に実質的に平行な方向に沿って、レンズの前方要素の前面よりも長い距離を、グルーボード受容空間から離れて位置することができる。その光源または各光源を、このようにカメラの後ろに位置づけることによって、その光源または各光源とレンズの前方要素との間に見通し線がないことを確実にすることができ、必ずしもレンズフレアを防ぐ任意のさらなる措置をとる(例えば、レンズ用のフードを設ける)必要はない。さらに、光源をグルーボード受容空間からさらに離れて設置することにより、一般的に、グルーボード自体からの反射がやや弱くなり得、これは、カメラによって取り込まれたグルーボードの画像のグレアを防ぐのに役立ち得ることに注目する。
【0018】
表面がハウジングの内側に位置してよく、これは、グルーボード受容空間に面する。カメラのレンズは、この表面の開口部内に取り付けられ得る。表面は、カメラおよび捕虫器の1つ以上のさらなる電子部品を収容する封入体の表面であってよい。その光源または各光源は、封入体の外側に位置し得る。このように、封入体は、カメラおよび/または捕虫器のさらなる電子部品を、その光源または各光源が生成する熱から遮蔽することができ、表面の開口部は、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの画像を取り込むためにレンズのアクセスを可能にし得る。いくつかの例では、封入体の特徴部は、その光源または各光源とレンズの前方要素との間のいかなる見通し線も遮断するのにも役立ち得ることに注目する。
【0019】
グルーボード受容空間は、カメラの視野を実質的に塞ぎ得る。このように、カメラは、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの実質的にすべてをカバーする画像を取り込み得る。
【0020】
レンズの光軸は、グルーボードがグルーボード受容空間内に受容されたときに、グルーボードの面法線に実質的に平行に向けられ得る。これは、取り込まれる画像の射影ひずみを軽減するのに役立ち得る。
【0021】
レンズの光軸に沿った、前方要素の前面とグルーボード受容空間との間の距離は、50mm≦d≦200mmの範囲であってよい。一実施例では、この距離は、70mm≦d≦130mmの範囲であってよい。特定の一実施例では、この距離は、約100mmであってよい。レンズと、グルーボード受容空間内に受容されるグルーボードとの間の距離を減少させることにより、捕虫器は、さらに小型にすることができる。一実施例では、レンズは、2mm≦f≦12mmの範囲の焦点距離を有し得る。特定の一実施例では、レンズは、約2.1mmの焦点距離を有し得る。レンズは、魚眼レンズであってよい。
【0022】
その光源または各光源は、蛍光灯であってよい。その蛍光灯または各蛍光灯の長さ方向軸は、グルーボード受容空間を包含する平面に実質的に平行に向けられ得る。これにより、捕虫器を小型にすることができると共に、蛍光灯のどの部分もカメラレンズに確実に見えないようにすることができる。
【0023】
その光源または各光源は、発光ダイオードであってよい。
【0024】
ハウジングの内側に位置する1つ以上の表面は、反射防止表面であってよい。例えば、これらの表面は、反射防止塗料でコーティングされてもよく、または何らかの他の形態の艶消し塗料を備えてもよい。一実施例では、表面は艶消しプラスチック表面であってよい。これにより、前方要素に到達する捕虫器内部の表面から反射される光によって生じるレンズフレアを防ぐことができる。
【0025】
その光源または各光源は、300nm≦λ≦400nmの範囲のピーク波長を有する紫外線を放出するように構成され得る。例えば、ピーク波長は、約368nmであってよい。この波長は、虫を誘引するのに特に有効である。
【0026】
本発明の別の態様によると、前述した種類の捕虫器を使用する方法が提供され、この方法は、
グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを交換する必要があることを判断するためにカメラによって取り込まれる画像を使用することと、
グルーボードを交換することと、を含む。
【0027】
カメラによって取り込まれた画像中のレンズフレアを減少させるかまたは防止するために前述した措置が取られることにより、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを交換する必要があるかどうかに関する判断の正確性が改善され得る。これにより、グルーボードが捕虫器内にあまりに長く残ること、または逆にあまりに早く交換されることを防ぎ得る。
【0028】
本発明の実施形態は、添付図面を参照して、ほんの一例として、以下で説明され、添付図面中、同様の参照符号は、同様の要素に関連するものである。
【0029】
〔詳細な説明〕
本発明の実施形態は、添付図面を参照して以下で説明する。
【0030】
図1図10は、本発明のある実施形態による捕虫器10のさまざまな図を示す。
【0031】
本実施例の捕虫器10は、工場、倉庫、飲食店、またはオフィスなどの建物内で使用するのに適切である。本実施例の捕虫器10は、壁に取り付け可能である。本発明による捕虫器が天井に取り付けられ得ること、または床もしくはテーブルなどの表面に設置するため支柱なしで立つことができることも、予測され得る。
【0032】
捕虫器は、ハウジング10を含む。本実施例のハウジングは、実質的に平坦なリアカバープレート8を含む。リアカバープレート8は、捕虫器10を壁などの表面に取り付けるのを容易にするため、1つ以上の取り付け具を備えることができる。
【0033】
ハウジングは、フロントカバー2も含み得る。本実施例のフロントカバー2は、(捕虫器10が壁に取り付けられている場合は、外側を向く)捕虫器の前部を覆う前方部分4を含む。特に図3に示すように、フロントカバー2は、捕虫器10の上側を覆う上方部分6、および捕虫器の下側を覆う下方部分7も含み得る。したがって、フロントカバー2は、実質的にC字型であってよい。前方部分4、上方部分6、および下方部分7は、一体的に形成され得る。図1および図2から分かるように、リアカバープレート8と上方部分6との間には間隙があり、リアカバープレート8と下方部分7との間には別の間隙がある。これらの間隙により、虫が捕虫器に入って、動けなくすることができる。
【0034】
ハウジングは、第1の側壁32、および第1の側壁の反対側の第2の側壁34を含むこともできる。各側壁32、34は、1つ以上の開口部36を含み得る。開口部36により、虫が捕虫器10に入ることができる。
【0035】
前述したハウジングのさまざまな部分は、例えば、シートメタル(例えば、亜鉛めっきした軟鋼板)から形成され、打ち抜かれて、所望の形状へと折り畳まれ得る。
【0036】
捕虫器10は、グルーボード受容空間も含む。グルーボード受容空間は、平坦なグルーボードを受容するために実質的に平面状であってよい。しかしながら、グルーボード受容空間が、他の実施例では、平坦でないグルーボード(例えば、1つ以上の折り目を含むグルーボード)を収容するように成形され得ることも予想される。
【0037】
本実施例では、グルーボード受容空間は、捕虫器10の内側に面するリアカバープレート8の表面によって画定される。リアカバープレート8のこの表面は、グルーボードを取り付ける特徴部を備えることができる。本実施例では、リアカバープレート8は、その両端部に(例えば、図1に示すように側壁32、34に隣接して)位置する対向するチャネル12を備える。チャネル12は、グルーボードのエッジを受容して、グルーボードを所定の場所に保持することができる。据え付けられると、グルーボードの粘着面は、捕虫器10の内側に面して、捕虫器10に入っている虫を動けなくする。
【0038】
捕虫器10は、1つ以上の光源も含む。これらの光源は、例えば、蛍光灯または発光ダイオード(LED)であってよい。光源は、虫を捕虫器10のハウジング内に誘引するように構成される。したがって、光源は、虫を誘引することが知られる波長の光を放出するように動作可能であってよい。一実施例では、この光源または各光源は、300nm≦λ≦400nmの範囲のピーク波長を有する紫外線を放出するように構成され得る。例えば、ピーク波長は、約368nmであってよい。この波長は、虫を誘引するのに特に有効である。
【0039】
各光源は、ハウジングの内側に位置し得る。各光源は、これから放出される光が、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを照らすことができるように、位置づけられる。フロントカバー2は、光源により生成された光がハウジングを出て虫を誘引することができるように、1つ以上の開口部2A、2Bを備えることができる。虫は、これらの開口部2A、2Bを通ってハウジングに入ることもできる。さらに、開口部2A、2Bにより、光源によって生成された熱が、(例えば、放熱によって、および空気対流によって)ハウジングから出ることができる。
【0040】
本実施例では、捕虫器10は、2つの光源を備え、各光源は、蛍光灯20A、20Bを含む。本実施例の蛍光灯のうちの第1の蛍光灯20Aは、フロントカバー2の前方部分4および上方部分6に隣接して(例えば、これら2つの部分を接合する角に)位置するが、本実施例の蛍光灯のうちの第2の蛍光灯20Bは、フロントカバー2の前方部分4および下方部分7に隣接して(例えば、これら2つの部分を接合する角に)位置する。図1で見ることができるように、本実施例の各蛍光灯20A、20Bの長さ方向軸は、リアカバープレート8の表面によって画定されるグルーボード受容空間を包含する平面に実質的に平行に向けられる。捕虫器は、各蛍光灯20A、20Bの端子に電力を供給する電気コネクタ22を含む。コネクタ22は、以下で説明する封入体80の外側表面に取り付けられ得る。
【0041】
捕虫器10内部に据え付けられたグルーボードの年数が経つにつれ、グルーボード上で動けなくなる虫の数は、グルーボードがいっぱいになりすぎてさらなる虫を捕獲するのに十分に有効でなくなる時点まで、増え得る。この時点で、グルーボードは、新しいグルーボードと交換され得る。
【0042】
捕虫器10は、カメラ66も含む。カメラ66は、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの画像を取り込むのに使用され得る。これらの画像は、例えば、グルーボードを交換する必要があるかどうかを判断するために、グルーボードを点検するのに使用され得る。
【0043】
カメラ66はレンズを有し、レンズは、グルーボード受容空間に面して、カメラがグルーボードの画像を取り込むのを可能にする。レンズは前方要素60を有する。本実施例では、カメラ66は、捕虫器10のハウジングの内側に位置する封入体80に取り付けられる。
【0044】
本実施例の封入体80は、実質的に箱型(例えば、矩形の直方体(rectangular cuboid)形状)であり、いくつかの側壁を含む。本実施例の封入体80は、捕虫器10のハウジングの前で、リアカバープレート8の遠位に位置する。蛍光灯20A、20Bが封入体のエッジの周りに位置し得ることに注目する。例えば、本実施例では、蛍光灯20Aは、封入体80より上に位置するが、蛍光灯20Bは、封入体80より下に位置する。
【0045】
封入体80の側壁のうちの1つは、外側表面50を有し、これは、グルーボード受容空間に面する。本実施例では、外側表面50は、実質的に平面状であり、リアカバープレート8の内向き表面に平行である。封入体80の外側表面50は、開口部52を含む。カメラ66のレンズは開口部52に取り付けられる。このように、カメラ66は、封入体80の内側に位置すると共に、依然として、グルーボードの画像を取り込むことができる。レンズは、開口部52を実質的に塞ぎ得る。
【0046】
捕虫器は、制御モジュール82も含み得る。制御モジュールは、カメラ66と共に、封入体80の内側に位置し得る。制御モジュール82は、グルーボードの画像を取り込み、保管し、分配するためにカメラの動作を制御するのに役立ち得る。制御モジュールは、これらの機能を実施するためにプロセッサ、メモリ、および1つ以上のI/Oポートなどの特徴部を含み得る。
【0047】
捕虫器10は、蛍光灯20A、20Bのための電子安定器72をさらに含み得る。電子安定器72も、封入体80の内側に位置し得る。
【0048】
封入体80が、カメラ66、制御モジュール82、および電子安定器72などの捕虫器10の構成要素に(例えば、機械的衝撃または埃の侵入などに対する)物理的保護を提供すると共に、これらの構成要素を、光源により生成される熱からある程度まで保護し得ることに注目する。図9で分かるように、光源は、典型的には、封入体80の外側に位置する。
【0049】
捕虫器は、プラグ26およびケーブル28などの電力接続部を受容するために1つ以上のソケット24を含み得る。これにより、捕虫器10は主電源に接続されることができる。本実施例では、ソケット24は、封入体80の外側で、ハウジングの側壁のうちの1つの側壁32上に位置する。
【0050】
捕虫器10は、アンテナ40も含み得る。アンテナにより、捕虫器10(特に、その制御モジュール82)は、ローカルネットワークおよび/またはインターネットに無線で接続されることが可能となる。これにより、捕虫器10は遠隔で制御/設定され得、また、捕虫器10はカメラ66によって取り込まれた画像をサーバーに送信することができる。これらの画像は次に、捕虫器の状態を監視するのに使用され得る。
【0051】
カメラ66によって取り込まれた画像が、サーバーで、または捕虫器10自体でローカルに処理されて、グルーボードを交換する必要があるかどうかを判断し得ることが、予想される。これにより、グルーボードの交換が早すぎるのを防ぐことができ、捕虫器を管理するコストが減少する。また、グルーボードがいっぱいになりすぎて虫を効果的に動けないようにし続けることができなくなった後でグルーボードを交換する遅れも、防ぐことができる。
【0052】
前述したように画像の有効な処理を可能にするため、カメラ66によって取り込まれた画像が、実質的にアーチファクトがなく、グルーボードの実際の見た目の良好な描写であることが望ましい。
【0053】
取り込まれた画像を使用したグルーボードの状態の正しい評価を妨げ得るアーチファクトの例は、レンズフレアである。レンズフレアは、一般的に、明るい光源の存在と関連する。ハウジングなどの囲い込まれた空間に位置する1つ以上の光源およびカメラ66を含む捕虫器10の観点では、レンズフレアがかなり問題となり得ることが、認識されるであろう。
【0054】
レンズフレアは、レンズ内に位置する複数のガラス表面による光の散乱によって引き起こされ得る。複数のレンズ素子を含むレンズは、散乱のためにレンズで利用可能な表面の数が、含まれるレンズ素子の数の増加に伴って増えるので、レンズフレアが特に起こりやすい。広角レンズは、一般的に、視野が広いためにレンズフレアがさらに起こりやすくなり得ることに注目する。
【0055】
レンズフレアは、取り込まれた画像を二様に劣化させ得る。第一に、生成される画像のコントラストが一般的に減少し得る(しばしば、画像中のぼやけと呼ばれる)。第二に、レンズフレアは、さらにはっきりしたアーチファクトを生じ得、これは通常、レンズ絞りの形態であり、光が、レンズ表面からの1つ以上の反射を含む、レンズを通る経路をたどるときに、形成され得る。
【0056】
カメラ66は、一般的に、グルーボード/グルーボード受容空間に対して所定の位置に固定される(これにより、カメラ66が(例えば、合成画像で使用するために)グルーボードの種々の部分の複数の画像を取り込むためにグルーボードの種々の部分に沿ってスキャンするように構成されていないことを意味する)。カメラ66は、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの実質的にすべてをそれぞれがカバーする個々の画像を取り込むように動作可能であってよい。例えば、グルーボード受容空間は、カメラ66の視野を実質的に塞ぎ得る。これにより、(例えば、合成画像を生成するために)グルーボードをスキャンするカメラの使用を実施するため、捕虫器10に複雑で高価な構成要素を提供する必要がなくなる。
【0057】
捕虫器10のサイズを小型に維持するため、一般的には、カメラ66を実際的にできるだけグルーボード受容空間に近づけて位置させるのが望ましくなり得る。例えば、レンズの光軸に沿った、レンズの前方要素60の前面とグルーボード受容空間と間の距離が、50mm≦d≦200mmの範囲であってよいことが予想される。一実施例では、この距離は、70mm≦d≦130mmの範囲であってよい。特定の一実施例では、この距離は約100mmであってよい。これを鑑みて、レンズ自体は、カメラによって取り込まれた画像がグルーボードの実質的にすべてをカバーし得るために、比較的広い視野を有する必要があり得ることが、予測される。レンズは、1mm≦f≦18mmの範囲の焦点距離を有する。一実施例では、レンズは、2mm≦f≦12mmの範囲の焦点距離を有し得る。特定の一実施例では、レンズは、約2.1mmの焦点距離を有し得る。レンズが魚眼レンズであってよいことが、予想される。前述のとおり、大きい視野を有するレンズは、一般的にレンズフレアを起こしやすい。
【0058】
本発明の実施形態によると、カメラ66によって取り込まれたグルーボードの画像中のレンズフレアを減少または削除する処置をとることができる。
【0059】
具体的には、本発明の実施形態によると、その光源または各光源とカメラ66のレンズの前方要素60との間には、見通し線がない。このように、その光源または各光源からの光は、レンズの前方要素60に直接到達することができず、光源自体は、カメラ66の視野の外に置かれ得る。よって、本発明の実施形態によると、カメラ66のレンズによって受け取られた光の実質的にすべてが、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの表面によって反射された光であってよいことが予想される(図面から分かるように、カメラ66は、グルーボード受容空間の、1つ以上の光源20A、20Bと同じ側に位置し、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの画像を取り込むためにカメラ66のレンズによって受け取られた光は、(例えば、グルーボードの反対側に位置する光源からグルーボードを通って透過する光とは対照的に)グルーボードから反射される1つ以上の光源20A、20Bからの光を含む)。この光は、典型的には、レンズフレアを生じるのに十分強くはない。カメラによって取り込まれた画像は、グルーボード以外の捕虫器の特徴部(例えば、リアカバープレート8および/またはチャネル12の部分)を含み得るが、これらの部分から反射される光は、やはりレンズフレアを生じるのに十分強くはないであろう。以下で説明するように、これらの部分は、反射防止表面でもある。
【0060】
図9の断面図は、本実施例の蛍光灯20A、20Bとレンズ66の前方要素60との間に見通し線がないことを示す。
【0061】
カメラ66のおおよその視野は、図9にCで標識付けられた破線によって表されている。この実施例では、カメラの焦点距離は、カメラによって取り込まれた画像が、チャネル12間に画定されるグルーボード受容空間を含む、リアカバープレート8の実質的にすべてを包囲するように、選択される。
【0062】
図9にAおよびBで標識付けられた点線によって表されるように、本実施例では、蛍光灯20Aは、概して、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの上部を照らし、蛍光灯20Bは、概して、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの下部を照らす。グルーボードの中央部分は、蛍光灯20A、20Bの両方によって照らされ得る。各蛍光灯20A、20Bがカメラ66の視野の外側に位置することに注目する。
【0063】
図9では、レンズの光軸は、Dで標識付けられた点線によって示される。本実施例では、レンズの光軸Dは、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードの面法線に実質的に平行に向けられることに注目する。レンズとグルーボードとのこの整列は、取り込まれた画像中の射影ひずみ(別の望ましくないアーチファクト)を減少させるのに役立ち得る。
【0064】
本実施例では、各蛍光灯20A、20Bは、レンズの前方要素60の前面より、光軸Dに実質的に平行な方向に沿って、グルーボード受容空間からさらに離れて位置する。捕虫器10の光源をこのようにレンズの前方要素60の前面の後ろに置くことによって、光源がカメラの視野に置かれ、それによってレンズフレアが起こるのを防ぐことが確実になり得る。
【0065】
レンズの前方要素60に対する前面は、封入体80の表面50内の開口部52内部にわずかに奥まっていてよいことも、予想される。このように、開口部52のエッジは、レンズのフードとして作用し、やはり、レンズフレアを防ぐのに役立ち得る。レンズは、同様に(または代わりに)別個のフードを備えてもよい。
【0066】
前述したとおり、本実施例の各蛍光灯20A、20Bの長さ方向軸は、リアカバープレート8の表面によって画定されるグルーボード受容空間を包含する平面に実質的に平行に向けられる。蛍光灯20A、20Bのこの向きにより、捕虫器10は小型になると共に、蛍光灯20A、20Bのいかなる部分もカメラに見えないことが確実になり得る。
【0067】
カメラ66によって取り込まれた画像のレンズフレアを防ぐために取られ得る別の措置は、光源自体にシュラウドまたはフードを設けることであってよい。シュラウドまたはフードは、光源によって放出される光がグルーボードに到達するのを妨げないように、構成され(成形され、位置づけられ)得る。一方、シュラウドまたはフードは、光源から放出される光がレンズの前方要素に直接到達するのを防ぐように、構成され(成形され、位置づけられ)得る。このアプローチは、ハウジングの狭い空間が、光源をカメラの視野の外側に位置づけることを困難にする捕虫器で、特に有用となり得る。
【0068】
カメラ66によって取り込まれた画像のレンズフレアを防ぐために取られ得るさらなる措置は、捕虫器10のハウジングの内部表面の少なくともいくつかが反射防止表面であることを確実にすることであり得る。例えば、これらの表面は、反射防止塗料でコーティングされてよく、または、何らかの他の形態の艶消し塗料を備えることができる。一実施例では、表面は、艶消しプラスチック表面であってよい。これらの表面は、表面50、チャネル12の表面、側壁32、34の内側表面、上方部分6および下方部分7の内側表面、ならびにリアカバープレート8の内向き表面を含み得る。これは、光源からの迷光が、ハウジング内側の表面からの反射によってレンズの前方要素60に非意図的に到達するのを防ぐのに役立ち得る。
【0069】
したがって、捕虫器およびこれを使用する方法を記載してきた。捕虫器は、ハウジングを含む。捕虫器は、ハウジングの内側に位置するグルーボード受容空間も含む。捕虫器は、虫をハウジング内に誘引するための1つ以上の光源をさらに含む。捕虫器は、レンズを有するカメラも含む。レンズは前方要素を有する。カメラは、グルーボードがグルーボード受容空間内に受容されたときにグルーボードの画像を取り込むように位置づけられる。その光源または各光源とレンズの前方要素との間に見通し線はない。これにより、その光源または各光源からの光が前方要素に直接到達するのを防ぐことができる。方法は、グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを交換する必要があることを判断するために、カメラによって取り込まれた画像を使用することを含み得る。
【0070】
本発明の特定の実施形態を説明してきたが、多くの改変/追加および/または置換が、特許請求される発明の範囲内で行われ得ることが認識されるであろう。
【0071】
〔実施の態様〕
(1) 捕虫器において、
ハウジングと、
前記ハウジングの内側に位置するグルーボード受容空間と、
虫を前記ハウジング内に誘引するための1つ以上の光源と、
1mm≦f≦18mmの範囲の焦点距離を有するレンズを有するカメラと、
を含み、
前記レンズは、前方要素を有し、
前記カメラは、グルーボードが前記グルーボード受容空間内に受容されると、前記グルーボードの画像を取り込むように位置づけられ、
前記グルーボードの画像を取り込むために前記カメラの前記レンズによって受け取られた光は、前記グルーボードから反射された前記1つ以上の光源からの光を含み、
前記光源または各前記光源からの光が前記前方要素に直接到達するのを防ぐため、前記光源または各前記光源と前記レンズの前記前方要素との間に見通し線がない、捕虫器。
(2) 実施態様1に記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、前記レンズの光軸に実質的に平行な方向に沿って、前記レンズの前記前方要素の前面よりも長い距離を、前記グルーボード受容空間から離れて位置している、捕虫器。
(3) 実施態様1または2に記載の捕虫器において、
前記ハウジングの内側に位置する表面を含み、
前記表面は、前記グルーボード受容空間に面し、
前記カメラの前記レンズは、前記表面の開口部内に取り付けられている、捕虫器。
(4) 実施態様3に記載の捕虫器において、
前記ハウジングの内側に位置する前記表面は、前記カメラおよび前記捕虫器の1つ以上のさらなる電子部品を収容する封入体の表面であり、
前記光源または各前記光源は、前記封入体の外側に位置する、捕虫器。
(5) 実施態様1から4のいずれかに記載の捕虫器において、
前記グルーボード受容空間は、前記カメラの視野を実質的に塞ぐ、捕虫器。
【0072】
(6) 実施態様1から5のいずれかに記載の捕虫器において、
前記レンズの光軸は、前記グルーボードが前記グルーボード受容空間内に受容されたときに、前記グルーボードの面法線に実質的に平行に向けられている、捕虫器。
(7) 実施態様1から6のいずれかに記載の捕虫器において、
前記レンズの光軸に沿った、前記前方要素の前面と前記グルーボード受容空間との間の距離は、50mm≦d≦200mmの範囲である、捕虫器。
(8) 実施態様1から7のいずれかに記載の捕虫器において、
前記レンズは、2mm≦f≦12mmの範囲の焦点距離を有する、捕虫器。
(9) 実施態様1から8のいずれかに記載の捕虫器において、
前記レンズは、魚眼レンズである、捕虫器。
(10) 実施態様1から9のいずれかに記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、蛍光灯を含む、捕虫器。
【0073】
(11) 実施態様10に記載の捕虫器において、
前記蛍光灯または各前記蛍光灯の長さ方向軸は、前記グルーボード受容空間を収容する平面に実質的に平行に向けられている、捕虫器。
(12) 実施態様1から11のいずれかに記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、発光ダイオードを含む、捕虫器。
(13) 実施態様1から12のいずれかに記載の捕虫器において、
前記ハウジングの内側に位置する1つ以上の表面は、反射防止表面である、捕虫器。
(14) 実施態様1から13のいずれかに記載の捕虫器において、
前記光源または各前記光源は、約368nmのピーク波長を有する紫外線を放出するように構成されている、捕虫器。
(15) 実施態様1から14のいずれかに記載の捕虫器を使用する方法において、
前記グルーボード受容空間内に受容されたグルーボードを交換する必要があることを判断するために前記カメラによって取り込まれた画像を使用することと、
前記グルーボードを交換することと、
を含む、方法。
【図面の簡単な説明】
【0074】
図1】本発明のある実施形態による捕虫器の前面等角図を示す。
図2】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の後面等角図を示す。
図3】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の左側面図を示す。
図4】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の右側面図を示す。
図5】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の上側面図を示す。
図6】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の下側面図を示す。
図7】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の前側面図を示す。
図8】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の(フロントカバーが取り外された)前側面図を示す。
図9】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の断面図を示す。
図10】本発明のある実施形態による、図1の捕虫器の(リアカバープレートが取り外された)後面等角図を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10