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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】構成可能ビーム障害事象設計
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/19 20180101AFI20220215BHJP
   H04W 16/28 20090101ALI20220215BHJP
   H04W 72/04 20090101ALI20220215BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20220215BHJP
   H04B 17/318 20150101ALI20220215BHJP
【FI】
H04W76/19
H04W16/28
H04W72/04 136
H04W24/10
H04B17/318
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2019571945
(86)(22)【出願日】2018-05-11
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 US2018032458
(87)【国際公開番号】W WO2019005307
(87)【国際公開日】2019-01-03
【審査請求日】2020-02-06
(31)【優先権主張番号】15/632,837
(32)【優先日】2017-06-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507220730
【氏名又は名称】エイ・ティ・アンド・ティ インテレクチュアル プロパティ アイ,エル.ピー.
(74)【代理人】
【識別番号】100094112
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 讓
(74)【代理人】
【識別番号】100106183
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 弘司
(74)【代理人】
【識別番号】100114915
【弁理士】
【氏名又は名称】三村 治彦
(74)【代理人】
【識別番号】100125139
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100209808
【弁理士】
【氏名又は名称】三宅 高志
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シャオイ
(72)【発明者】
【氏名】アクーム,サラム
(72)【発明者】
【氏名】ゴーシュ,アルナバ
【審査官】中野 修平
(56)【参考文献】
【文献】Samsung,Beam Management for PDCCH[online],3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1706 R1-1711604,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1706/Docs/R1-1711604.zip>,2017年06月23日
【文献】Huawei, HiSilicon,Search space design[online],3GPP TSG RAN WG1 #89 R1-1706944,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_89/Docs/R1-1706944.zip>,2017年05月08日
【文献】Samsung,NR L1/L2 beam recovery procedure[online],3GPP TSG RAN WG2 adhoc_2017_06_NR R2-1707305,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_AHs/2017_06_NR/Docs/R2-1707305.zip>,2017年06月16日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、
前記プロセッサによって実行されるときに、動作の実行を助長する実行可能命令を記憶するメモリと、
を備え、該動作は、
ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が、該参照信号の強度に関連付けられる所定の基準によって決定される第1の値未満であると判断することであって、該ビームペアリンクは、送信機アンテナと受信機アンテナとの間の送信ストリームであることと、
前記送信ストリームに関連付けられる復号候補の数を判断することと、
復号候補の前記数が第2の値を超えると判断されるのに応答して、ビーム障害プロトコルを開始することと、
を含む、ユーザー機器デバイス。
【請求項2】
前記動作は、ビーム障害が発生したと判断することを更に含み、
前記ビーム障害が発生したと前記判断することは、
復号候補の前記数が少なくとも所定のアグリゲーションレベルにあると判断されるのに応答して、前記ビーム障害が発生したと判断することを含み、アグリゲーションレベルは、ダウンリンク制御情報のブロックにマッピングされる無線リソース要素の数に関連付けられる、請求項1に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項3】
復号候補の前記数を前記判断することは、前記送信ストリームに関連付けられると判断される制御リソースセットのサイズに基づいて、復号候補の前記数を判断することを含む、請求項1に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項4】
前記制御リソースセットの前記サイズは、前記送信ストリームに関連付けられるリソース要素の数に基づいて判断される、請求項3に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項5】
復号候補の前記数の前記復号候補は、ダウンリンク制御情報及びアップリンク制御情報を含む、請求項1に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項6】
前記動作は、
前記送信機アンテナに関連付けられる基地局デバイスにビーム回復要求を送信することを更に含む、請求項1に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項7】
前記送信機アンテナは第1の送信機アンテナであり、前記送信ストリームは第1の送信ストリームであり、前記動作は、
前記ビーム回復要求を前記送信するのに応答して、前記基地局デバイスに関連付けられる第2の送信機アンテナから第2の送信ストリームを受信することを更に含む、請求項6に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項8】
前記基地局デバイスは第1の基地局デバイスであり、前記送信ストリームは第1の送信ストリームであり、前記動作は、
前記ビーム回復要求を前記送信するのに応答して、第2の基地局デバイスから第2の送信ストリームを受信すること、
を更に含む、請求項6に記載のユーザー機器デバイス。
【請求項9】
プロセッサを備えるユーザー機器によって、ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が、該参照信号の強度に関連付けられる所定の基準によって決定される第1の値未満であると判断することであって、該ビームペアリンクは、送信機アンテナと受信機アンテナとの間の送信ストリームであることと、
前記ユーザー機器によって、前記送信ストリームに関連付けられる復号候補の数を判断することと、
復号候補の前記数が第2の値を超えると判断されるのに応答して、前記ユーザー機器が、ビーム障害プロトコルの実装を助長することと、
を含む、方法。
【請求項10】
復号候補の前記数が少なくとも所定のアグリゲーションレベルにあると判断されるのに応答して、前記ユーザー機器によって、ビーム障害が発生したと判断することをさらに含み、前記所定のアグリゲーションレベルは、ダウンリンク制御情報のブロックにマッピングされる無線リソース要素の数に関連付けられる、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
復号候補の前記数を判断することは、前記送信ストリームに関連付けられると判断される制御リソースセットのサイズに基づいて、復号候補の前記数を判断することを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記制御リソースセットの前記サイズは、前記送信ストリームに関連付けられるリソース要素の数に基づいて判断される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
復号候補の前記数の前記復号候補は、ダウンリンク制御情報及びアップリンク制御情報を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記ユーザー機器によって、前記送信機アンテナに関連付けられる基地局デバイスにビーム回復要求を送信することを助長すること、
を更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記送信機アンテナは第1の送信機アンテナであり、前記送信ストリームは第1の送信ストリームであり、
前記ビーム回復要求を前記送信するのに応答して、前記ユーザー機器によって、前記基地局デバイスに関連付けられる第2の送信機アンテナから第2の送信ストリームを受信することを助長することを更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記基地局デバイスは第1の基地局デバイスであり、前記送信ストリームは第1の送信ストリームであり、前記方法は、
前記ビーム回復要求を前記送信するのに応答して、第2の基地局デバイスから第2の送信ストリームを受信すること、
を更に含む、請求項14に記載の方法。
【請求項17】
デバイスのプロセッサによって実行されるときに、動作の実行を助長する実行可能命令を含む、機械可読記憶媒体であって、該動作は、
ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が所定の信号対雑音比レベル未満であると判断することであって、該ビームペアリンクは送信機アンテナと受信機アンテナとの間のデータストリームであることと、
前記データストリームに関連付けられる復号候補の数を判断することと、
ブラインド復号候補の前記数が規定数を超えると判断するのに応答して、ビーム障害が発生したと判断することと、
前記ビーム障害が発生したと判断するのに応答して、前記送信機アンテナに関連付けられる基地局デバイスにビーム回復要求を送出することと、
を含む、機械可読記憶媒体。
【請求項18】
前記ビーム障害が発生したと前記判断することは、
復号候補の前記数が所定のアグリゲーションレベルにあると判断するのに応答して、前記ビーム障害が発生したと判断することを含む、請求項17に記載の機械可読記憶媒体。
【請求項19】
復号候補の前記数を前記判断することは、前記データストリームに関連付けられる制御リソースセットのサイズを判断することを含む、請求項17に記載の機械可読記憶媒体。
【請求項20】
前記制御リソースセットの前記サイズは、前記データストリームに関連付けられるリソース要素の数に基づいて判断される、請求項19に記載の機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、「CONFIGURABLE BEAM FAILURE EVENT DESIGN」と題する2017年6月26日に出願の米国特許出願第15/632,837号の優先権を主張し、その出願は引用することによりこの全体が本明細書の一部をなす。
【0002】
本出願は、包括的には、モバイル通信の分野に関し、より詳細には、次世代ワイヤレス通信ネットワークにおいてビームペアリンクのビーム障害が発生した時点を判断することに関する。
【背景技術】
【0003】
データセントリックアプリケーションに関する莫大な需要を満たすために、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)システム、及びワイヤレス通信に関する第4世代(4G)規格の仕様の1つ以上の態様を利用するシステムが、ワイヤレス通信に関する第5世代(5G)規格に拡張されることになる。来るべき5G及び他の次世代ネットワーク規格に関連付けられるサービスレベルを提供するには、特有の課題がある。
【0004】
本主題の開示の非制限的かつ非網羅的な実施形態は、以下の図を参照して述べられ、図において、同様の参照符号は、別途指定されない限り種々の図全体を通して同様の部品を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、例示的なワイヤレス通信システムを示す図である。
図2】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、メッセージシーケンスチャートを示す例示的なブロック図である。
図3】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、同じネットワークノードからの新たなビームペアリンクの例示的なブロック図である。
図4】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、異なるネットワークノードからの新たなビームペアリンクの例示的なブロック図である。
図5】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ブラインド復号のアグリゲーションレベルを示す例示的な表である。
図6】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ユーザー機器デバイスの例示的なブロック図である。
図7】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ビーム障害が発生したと判断する例示的な方法を示す図である。
図8】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ビーム障害が発生したと判断する例示的な方法を示す図である。
図9】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、フォーマットインジケーターを与えるように動作可能なモバイルハンドセットとすることができる例示的なユーザー機器の例示的なブロック図である。
図10】本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、プロセス及び方法を実行するように動作可能とすることができるコンピューターの例示的なブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
1つ以上の実施形態がここで図面を参照しながら説明され、図面では、全体を通して、同様の参照番号が同様の要素を指すために使用される。以下の説明では、種々の実施形態を十分に理解してもらうために、説明の目的上、数多くの具体的な細部が記述される。しかしながら、これらの具体的な細部を用いることなく(そして、任意の特定のネットワーク化された環境又は規格に適用することなく)、種々の実施形態を実施できることは明らかである。
【0007】
本明細書において開示される種々の実施形態は、ビームペアリンクのビーム障害が発生した時点を判断することを提供する。一時的な障害物及び他の干渉の影響が、送信機及び受信機上のそれぞれのアンテナに関連付けられる送信ビーム及び受信ビームを含むことができるビームペアリンクの障害を引き起こす可能性がある。しかしながら、別のビームペアリンクに切り替えると、スループット及び効率を低下させる可能性があるので、障害を判断するための改善された機構は、ビーム回復プロセスを開始する前に、ビームペアリンクの重要度を考慮に入れることを含む。本明細書において定義される構成可能ビーム障害プロトコルは、そのビームペアリンクが機能不全であると宣言するときに、構成されるビームペアリンクの相対的な重要度を考慮する。ビームペアリンクの重要度は、送信時のダウンリンク制御情報の量に基づくことができる。
【0008】
種々の実施形態において、ユーザー機器デバイスは、プロセッサと、プロセッサによって実行されるときに、動作の遂行を助長する実行可能命令を記憶するメモリとを備えることができる。その動作は、ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が参照信号の強度に関連付けられる所定の基準によって決定される第1の値未満であると判断することを含むことができ、ビームペアリンクは、送信機アンテナと受信機アンテナとの間の送信ストリームである。また、その動作は、送信ストリームに関連付けられる復号候補の数を判断することを含むことができる。また、その動作は、復号候補の数が第2の値を超えると判断されるのに応答して、ビーム障害プロトコルを開始することを含むことができる。
【0009】
別の実施形態では、方法が、プロセッサを備えるデバイスによって、基地局デバイス送信機アンテナから受信された送信が所定の量のダウンリンク制御情報を含むと判断することを含む。また、その方法は、デバイスによって、送信に関連付けられる参照信号が、参照信号の信号品質に関連する所定の基準を満たさないと判断することを含むことができる。また、その方法は、デバイスによって、参照信号が信号品質に関連する所定の基準を満たさないと判断されるのに応答して、基地局デバイス送信機アンテナと受信機アンテナとの間のビームペアリンクのビーム障害が発生したと判断することを含むことができる。
【0010】
別の実施形態において、デバイスのプロセッサによって実行されるときに、動作の遂行を助長する実行可能命令を含む、機械可読記憶媒体。その動作は、ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が所定の信号対雑音比レベル未満であると判断することを含むことができ、ビームペアリンクは、送信機アンテナと受信機アンテナとの間のデータストリームである。また、その動作は、データストリームに関連付けられる復号候補の数を判断することを含むことができる。また、その動作は、復号候補の数が規定数を超えると判断するのに応答して、ビーム障害が発生したと判断することを含むことができる。また、その動作は、ビーム障害が発生したと判断するのに応答して、送信機アンテナに関連付けられる基地局デバイスにビーム回復要求を送出することを含むことができる。
【0011】
本開示において使用されるときに、いくつかの実施形態において、「構成要素」、「システム」等の用語は、コンピューター関連エンティティ、又は1つ以上の特定の機能を有する運用装置に関連するエンティティを指すか、又は備えることを意図しており、そのエンティティはハードウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかとすることができる。一例として、構成要素は、限定はしないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、コンピューター実行可能命令、プログラム及び/又はコンピューターとすることができる。例示であって、限定はしないが、サーバー上で実行されるアプリケーション及びサーバーの両方を構成要素とすることができる。
【0012】
1つ以上の構成要素が、プロセス及び/又は実行スレッド内に存在する場合があり、構成要素は1つのコンピューター上に局在する場合があり、及び/又は2つ以上のコンピューター間に分散する場合がある。さらに、これらの構成要素は、種々のデータ構造を記憶している種々のコンピューター可読媒体から実行することができる。構成要素は、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム内で、分散システム内で、及び/又は信号による他のシステムに関するインターネット等のネットワークにわたって別の構成要素と相互作用する1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従って等、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。別の例として、構成要素は、プロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションによって動作する電気回路又は電子回路によって動作する機械部品によって与えられる特定の機能を有する装置とすることができ、プロセッサは、装置の内部又は外部に存在することができ、ソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行する。更に別の例として、構成要素は、機械部品を用いることなく、電子構成要素を通して特定の機能を与える装置とすることができ、電子構成要素は、その中に、電子構成要素の機能を少なくとも部分的に与える、ソフトウェア又はファームウェアを実行するプロセッサを備えることができる。種々の構成要素が別々の構成要素として例示されてきたが、例示的な実施形態から逸脱することなく、複数の構成要素を単一の構成要素として実現できるか、又は単一の構成要素を複数の構成要素として実現できることは理解されよう。
【0013】
さらに、種々の実施形態は、標準的なプログラミング及び/又はエンジニアリング技法を用いて、開示される主題を実現するようにコンピューターを制御するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はその任意の組み合わせをもたらす、方法、装置又は製品として実現することができる。本明細書において使用されるときに、「製品」という用語は、任意のコンピューター可読(若しくは機械可読)デバイス、又はコンピューター可読(若しくは機械可読)記憶装置/通信媒体からアクセス可能なコンピュータープログラムを含むことを意図している。例えば、コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、磁気記憶デバイス(例えば、ハードディスク、フロッピーディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルバーサタイルディスク(DVD))、スマートカード、及びフラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)を含むことができる。当然、種々の実施形態の範囲及び趣旨から逸脱することなく、この構成に数多くの変更を加えることができることは当業者には認識されよう。
【0014】
さらに、「例」及び「例示的」という用語は、事例又は例示としての役割を果たすことを意図して本明細書において使用される。「例」又は「例示的」として本明細書において説明される任意の実施形態又は設計は、必ずしも、他の実施形態又は設計より好ましいか、又は有利であると解釈されるべきではない。むしろ、例又は例示的という言葉を使用することは、概念を具体的に提示することを意図している。本出願において使用されるときに、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包含的な「又は」を意味することを意図している。すなわち、別段の指示がない限り、又は文脈において明らかでない限り、「XがA又はBを利用する」は、自然な包含的置換のいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを利用する、XがBを利用する、又はXがA及びBの両方を利用する場合には、上記の事例のうちのいずれのもとにおいても、「XがA又はBを利用する」が満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲において用いられるときに、冠詞「一("a" and "an"」)」は、別段の指示がない限り、又は単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、一般に「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【0015】
さらに、「モバイルデバイス機器」、「モバイル局」、「モバイル」、「加入者局」、「アクセス端末」、「端末」、「ハンドセット」、「通信デバイス」、「モバイルデバイス」等の用語(及び/又は類似の用語を表す用語)は、データ、制御、音声、ビデオ、サウンド、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを受信又は伝達するために、ワイヤレス通信サービスの加入者又はモバイルデバイスによって利用されるワイヤレスデバイスを指すことができる。上記の用語は、本明細書において、及び関連する図面を参照しながら同義で利用される。同様に、「アクセスポイント(AP)」、「基地局(BS)」、BS送受信機、BSデバイス、セルサイト、セルサイトデバイス、「ノードB(NB)」、「発展型ノードB(eNodeB)」、「ホームノードB(HNB)」等の用語は本出願において同義で利用され、1つ以上の加入者局との間で、データ、制御、音声、ビデオ、サウンド、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを送信及び/又は受信するワイヤレスネットワーク構成要素又は電化製品を指す。データストリーム及びシグナリングストリームは、パケット化された、又はフレームベースのフローとすることができる。
【0016】
さらに、「デバイス」、「通信デバイス」、「モバイルデバイス」、「加入者」、「顧客エンティティ」、「消費者」、「顧客エンティティ」、「エンティティ」等の用語は、文脈上、それらの用語間を特に区別することが正当化されない限り、全体を通して同義で利用される。そのような用語は、人間エンティティを指すことができるか、又はシミュレートされたビジョン、音認識等を提供することができる人工知能(例えば、複雑な数学的表現に基づいて推論する能力)を通してサポートされる自動化された構成要素を指すことができることは理解されたい。
【0017】
本明細書において説明される実施形態は、限定はしないが、ワイヤレスフィディリティ(Wi-Fi)、モバイル通信用グローバルシステム(GSM)、ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションシステム(UMTS)、マイクロ波アクセス用ワールドワイドインターオペラビリティ(WiMAX)、拡張汎用パケット無線サービス(拡張GPRS)、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)ロングタームエボリューション(LTE)、第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2)超モバイル広帯域(UMB)、高速パケットアクセス(HSPA)、Z-Wave、Zigbee及び他の802.XXワイヤレス技術及び/又はレガシー電気通信技術を含む、実質的に任意のワイヤレス通信技術において利用することができる。
【0018】
図1は、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、例示的なワイヤレス通信システム100を示す。1つ以上の実施形態において、システム100は、1つ以上のユーザー機器UE104及び102を備えることができ、ユーザー機器は、垂直素子及び水平素子を有する1つ以上のアンテナパネルを有することができる。UE102は、セルラーフォン、スマートフォン、タブレットコンピューター、ウェアラブルデバイス、仮想現実(VR)デバイス、ヘッドアップディスプレイ(HUD)デバイス、スマートカー、マシン型通信(MTC)デバイス等のモバイルデバイスとすることができる。また、UE102は、セルラー又はモバイル通信システム内の無線ネットワークノードと通信する任意のタイプのワイヤレスデバイスを指すことができる。UE102の例は、ターゲットデバイス、デバイスツーデバイス(D2D)UE、マシン型UE又はマシンツーマシン(M2M)通信能力を有するUE、PDA、タブレット、モバイル端末、スマートフォン、ラップトップ組込装置(LEE:laptop embedded equipped)、ラップトップ搭載機器(LME:laptop mounted equipment)、USBドングル等である。また、ユーザー機器UE102は、ワイヤレス通信するIoTデバイスを含むこともできる。種々の実施形態において、システム100は、1つ以上のワイヤレス通信ネットワークプロバイダーによってサービスを提供されるワイヤレス通信ネットワークであるか、又はそのようなワイヤレス通信ネットワークを含む。例示的な実施形態において、UE102は、ネットワークノード106を介して、ワイヤレス通信ネットワークに通信可能に結合することができる。
【0019】
ネットワークノード(又は無線ネットワークノード)という非限定的な用語は、UE102及びUE104をサービングし、及び/又は他のネットワークノード、ネットワーク要素又はUE102又は104がそこから無線信号を受信することができる別のネットワークノードに接続される任意のタイプのネットワークノードを指すために本明細書において使用される。また、ネットワークノードは、種々の伝送動作(例えば、MIMO動作)を実行するための複数のアンテナを有することができる。ネットワークノードは、キャビネット及び他の保護された筐体、アンテナマスト及び実際のアンテナを有することができる。ネットワークノードは、アンテナの構成及びタイプに応じて、セクターとも呼ばれる、いくつかのセルをサービングすることができる。ネットワークノード(例えば、ネットワークノード106)の例は、限定はしないが、NodeBデバイス、基地局(BS)デバイス、アクセスポイント(AP)デバイス、及び無線アクセスネットワーク(RAN)デバイスを含むことができる。また、ネットワークノード106は、限定はしないが、MSR BS、eNodeB、ネットワークコントローラー、無線ネットワークコントローラー(RNC)、基地局コントローラー(BSC)、中継器、ドナーノード制御中継器、ベーストランシーバー基地局(BTS)、伝送ポイント、伝送ノード、RRU、RRH、分散アンテナシステム(DAS:distributed antenna system)内のノード等を含む、マルチスタンダード無線(MSR)無線ノードデバイスを含むことができる。5G用語において、ノード106は、gNodeBデバイスと呼ぶことができる。
【0020】
ワイヤレス通信システム100は、種々のセルラー技術及び変調方式を利用して、デバイス間(例えば、UE102及び104とネットワークノード106との間)のワイヤレス無線通信を助長することができる。例えば、システム100は、UMTS、ロングタームエボリューション(LTE)、高速パケットアクセス(HSPA)、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、マルチキャリア符号分割多重アクセス(MC-CDMA)、シングルキャリア符号分割多重アクセス(SC-CDMA)、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)、OFDM(DFT拡散OFDM又はSC-FDMA)、FBMC、ZT DFT-s-OFDM、GFDM、UFMC、UW DFT拡散OFDM、UW-OFDM、CP-OFDM、リソースブロックフィルタードOFDM及びUFMCに従って動作することができる。システム100の種々の特徴及び機能が特に説明されるが、システム100のデバイス(例えば、UE102及び104並びにネットワークノード106)は、1つ以上のマルチキャリア変調方式を用いてワイヤレス信号を通信するように構成され、データシンボルは、複数の周波数サブキャリア(例えば、OFDM、CP-OFDM、DFT拡散OFDM、UFMC、FMBC等)を介して同時に送信することができる。
【0021】
種々の実施形態において、システム100は、5Gワイヤレスネットワーキングの特徴及び機能を提供し、利用するように構成することができる。5Gワイヤレス通信ネットワークは、指数関数的に増加するデータトラフィックの需要を満たし、人々及び機械が、実質的に待ち時間を生じることなくギガビットデータ速度を享受できるようにすることが期待される。4Gと比べて、5Gは、より多様なトラフィックシナリオをサポートする。例えば、4Gネットワークによってサポートされる従来のUE(例えば、電話、スマートフォン、タブレット、PC、テレビ、インターネット対応テレビ等)間の種々のタイプのデータ通信に加えて、5Gネットワークを利用して、マシン型通信(MTC)だけでなく、無人自動車環境に関連するスマートカー間のデータ通信をサポートすることができる。
【0022】
一実施形態において、UE102又は104が、ビームペアリンクのビーム障害が発生した時点を判断し、ビームペアリンクの重要度に基づいて、すなわち、ビームペアリンクによって渡されるダウンリンク制御情報又はアップリンク制御情報の量に基づいて、ビーム回復プロセスを開始するか否かを判断することができる。遮断(送信媒体のミリメートル波波長に起因する)によって引き起こされる一時的な干渉が、MIMO送信の1つ以上のビームペアリンク(送信機上のアンテナから受信機上のアンテナへの送信ストリーム)を機能不全にする可能性がある。これは、送信時にブラインド復号候補の復号を妨げ、再送を要求する可能性がある。しかしながら、わずかな量のダウンリンク制御情報しか紛失していない場合には、紛失したダウンリンク制御情報を再送することなく、送信プロセスを進行することができる。それゆえ、制御リソースセット(ダウンリンク制御情報を伝送する送信時のブラインド復号候補の組)の重要度を考慮に入れることによって、不要なビーム回復手順を回避することができる。
【0023】
ここで図2を参照すると、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、メッセージシーケンスチャート200を示す例示的なブロック図が示される。
【0024】
一実施形態において、gNodeB(又は他のネットワークノード)202が、UE204によって受信することができる参照信号206を発行することができる。参照信号はいくつかの実施形態ではビームフォーミングすることも、他の実施形態ではビームフォーミングしないこともできる。
【0025】
参照信号106に基づいて、UE104は、チャネル応答を測定し、チャネル状態情報(CSI)を求めて、フィードバックとしてgNodeB202に与えることができる。チャネル状態情報は、208において、参照信号品質の指示も与えることができ、チャネル品質インジケーター、プリコーディング行列インデックス、又はアドバンストPMIを含むことができる。このチャネル状態情報は、gNodeB202とUE204との間の通信リンクの既知のチャネル特性を指すことができる。チャネル特性は、信号が送信機から受信機までいかに伝搬するかを反映することができ、例えば、散乱、フェージング、及び距離による電力の減衰の複合的な影響を表す。
【0026】
チャネル状態情報に基づいて、gNodeB202は、その後、UEがデータトラフィックチャネルを介してデータを受信できるようにするダウンリンク制御情報(DCI)210をUE204に送出することができるか、又はgNodeB202にデータを返送するようにUE204を構成するのを助長することができるアップリンク制御情報を送出することができる。ダウンリンク制御情報及び/又はアップリンク制御情報は、送信時に1つ以上の無線リソース要素内に符号化することができる。物理リソース要素は、1つのサブキャリア及び/又は1つのOFDMシンボルに対応することができる。UE204は、DCI110を含む場合がある一組のPDCCH候補のブラインド復号を実行することができる。ブラインド復号される候補の数は、探索空間及び/又はチャネルのアグリゲーションレベルに基づくことができる。一実施形態において、各ビームペアリンクは、制御リソースセット(一群のブラインド復号候補)を送信することができる。制御リソースセットは、アグリゲーションレベル(DCI情報をマッピングすることができる物理空間又は無線リソース要素の数)が異なると、異なる数のブラインド復号候補を有することができる。アグリゲーションレベルが高いことは、同じ量のDCIがより多くの場所にマッピングされ、送信のロバスト性を高めることを意味する。
【0027】
ビームペアリンクの相対的な重要度は、ビームペアリンクが関連付けられる制御リソースセットに基づいて、212において判断することができる。制御リソースセットは、各UEがダウンリンク制御情報をブラインド復号しようと試みる一組のリソース要素である。ユーザーは1つ以上の制御リソースセットを有することができる。各制御リソースセットは、探索空間に関連付けることができ、探索空間は、アグリゲーションレベル(複数の場合もある)、及びアグリゲーションレベルごとの復号候補の数を含むことができる。
【0028】
一実施形態において、UE204は、複数の制御リソースセットを用いて構成することができる。各制御リソースセットは、或る特定の数のブラインド復号候補に関連付けられる。ブラインド復号候補の数はリソース要素に関する制御リソースセットのサイズによって暗に判断することができる。リソース要素は、最も小さい変調構造、又はデータユニットとすることができる。各制御リソースセットは、一組のビームペアリンクに関連付けられ、各ビームペアリンクは送信機ビーム及び受信機ビームを含む。ビームペアリンクの各組は、その組のビームペアリンクの品質を推定するために使用される参照信号リソースに関連付けられる。
【0029】
一実施形態において、ビーム障害事象は、「N個より多くの実効ブラインド復号候補が機能不全になること」と定義することができ、Nの値は、ローカル条件に応じてネットワークによって構成される。制御リソースセットに対応する参照信号リソース(おそらく、CSI-RS又はSSブロック)が機能不全になったとき、その制御リソースセットに関連付けられる全てのブラインド復号候補も機能不全になったと見なされる。いくつかの実施形態において、ビーム障害事象は、制御リソースセットのアグリゲーションレベルに基づくことができる。例えば、ビーム障害事象は、「或る特定のアグリゲーションレベルの場合のN個より多くの実効ブラインド復号候補が機能不全になること」と定義することができる。
【0030】
ビーム障害事象が発生したと判断した後に、UE204は、214において、ビーム回復を要求することができ、216において、gNodeB202は、異なる一組のアンテナを用いて、新たなビームペアリンクを開始することができる。
【0031】
一例として、UE204は、(ダウンリンク制御情報の)2つの制御リソースセットを用いて構成することができる。第1のビームペアリンクに関連付けられる制御リソースセット1は、12個のブラインド復号候補を有し、制御リソースセット2は2個のブラインド復号候補を有する。したがって、制御リソースセット1に関連付けられる一組のビームペアリンクが機能不全になった場合には(RSリソースに関連付けられる測定による)、機能不全のブラインド復号候補の全数は12である。制御リソースセット2に関連付けられる参照信号が機能不全になった場合、又は所定の信号強度若しくは信号対雑音比未満である場合には、機能不全のブラインド復号候補の全数は2である。ネットワークが、ビーム障害を宣言するために、閾値として4個の機能不全のブラインド復号候補を有する場合には、第1のビームペアリンクの障害は障害をトリガーするが、ビームペアリンク2(制御リソースセット2に関連付けられる)の障害は障害をトリガーしないことになる。
【0032】
一実施形態において、アグリゲーションレベルを考慮するとき、UE204は、2個の制御リソースセットを用いて構成することができる。制御リソースセット1は12個のブラインド復号候補を有し、ブラインド復号集合体のうちの6個はアグリゲーションレベル2にあり、別の6個のブラインド復号候補はアグリゲーション4にある。制御リソースセット2は、アグリゲーション4にある2つのブラインド復号候補を有する。機能不全のブラインド復号候補はアグリゲーション4のみとして構成される。したがって、制御リソースセット2が機能不全になった場合には、機能不全のブラインド復号候補の全数は2になり、一方、制御リソースセット1が機能不全になった場合には、ブラインド復号候補の全数は6になり、それは障害事象をトリガーすることになる。
【0033】
ここで図3を参照すると、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、同じネットワークノードからの新たなビームペアリンクの例示的なブロック図300が示される。
【0034】
一実施形態において、ネットワークノード306とUE304との間のビームペアリンク308が物体302によって遮断される可能性がある(人間の形をとるが、ネットワークノード306とUE304との間でミリメートル波送信を減衰させる可能性がある任意の物体とすることができる)。ビームペアリンク308に関連付けられる参照信号が閾値信号品質(例えば、信号強度、信号対干渉+雑音比等によって測定される)未満であると判断した後に、かつビームペアリンク308に関連付けられる制御リソースセットが十分な重要度を有するか、又は或る特定のアグリゲーションレベルにある所定の数のブラインド復号候補を含むと判断した後に、UE304は、ビームペアリンク308が障害事象を受けたと判断することができ、ネットワークノード306にビーム回復要求を送出することになる。新たなビームペアリンク310を形成して、ダウンリンク制御情報を再送することができる。
【0035】
ここで図4を参照すると、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、異なるネットワークノードからの新たなビームペアリンクの例示的なブロック図が示される。
【0036】
一実施形態において、ネットワークノード406とUE404との間のビームペアリンク408が物体402によって遮断される可能性がある(人間の形をとるが、ネットワークノード406とUE404との間でミリメートル波送信を減衰させる可能性がある任意の物体とすることができる)。ビームペアリンク408に関連付けられる参照信号が閾値信号品質(例えば、信号強度、信号対干渉+雑音比等によって測定される)未満であると判断した後に、かつビームペアリンク408に関連付けられる制御リソースセットが十分な重要度を有するか、又は或る特定のアグリゲーションレベルにある所定の数のブラインド復号候補を含むと判断した後に、UE404は、ビームペアリンク408が障害事象を受けたと判断することができ、ビーム回復要求を送出することになる。その要求は、ネットワークノード406又はネットワークノード412に返送することができ、ネットワークノード306への新たなビームペアリンク。ネットワークノード412とUE404との間に新たなビームペアリンク410を形成して、ダウンリンク制御情報を再送することができる。
【0037】
UE404、ネットワークノード406又はモバイルネットワークは、ネットワークノード406及びUE404上に、新たなビームペアリンクを確立するのに適したアンテナペアが存在しない場合には、別のネットワークノード(例えば、ネットワークノード412)を導入すると判断することができる。これは物体402から生じる可能性があり、ネットワークノード406のアンテナと干渉するほど十分に大きい遮断を引き起こす。
【0038】
ここで図5を参照すると、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ブラインド復号のアグリゲーションレベルを示す例示的な表が示される。
【0039】
異なるタイプ502のアグリゲーションレベル504が存在することができ、各アグリゲーションレベル504は、異なるサイズ506及びPDCCH候補の数508を有する。サイズ506は、PDCCH候補の数508をアグリゲーションレベル504と乗算することによって導出される。
【0040】
UE固有探索空間に関して、別々のサイズ及びアグリゲーションレベルあたりの候補を有する、4つのアグリゲーションレベル1、2、4及び8が存在することができる。UEが基地局デバイスから送信を受信するときに、UEによるブラインド復号の早期の終了を助長するために、異なるアグリゲーションレベルはそれぞれ、異なる優先順位リストを有することができる。
【0041】
種々の実施形態において、アグリゲーションレベルは、UEのリンク品質及び他のサービス品質懸念事項を含む、様々な要因に基づいて、UEのために基地局デバイス又はネットワークによって構成することができる。例えば、セルエッジにあるUEは、PDCCH候補の数がより少なく、より低い符号化率を助長する可能性があるので、レベル8等の、より高いアグリゲーションレベルを使用することができる。
【0042】
制御リソースセットのアグリゲーションレベルを考慮に入れることによって、ビームペアリンクの重要度を別の方法で判断することができる。PDCCHが有する異なるアグリゲーションレベルが存在する(アグリゲーションレベルは、PDCCHごとの送信に対してアグリゲートされる制御チャネル要素の数と定義される)。4個の取り得るアグリゲーションレベル(1、2、4又は8)が存在することができる。アグリゲーションレベルが高いほど、より多くのCCEを、それゆえ、より多くのビットを占有し、よりロバストな符号化を使用するので、UEがDCIを復号する可能性が高いことを意味する。したがって、例えば、システム情報を伝送するチャネルは、より高いアグリゲーションレベルを有する。
【0043】
ここで図6を参照すると、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ユーザー機器デバイス602の例示的なブロック図600が示される。
【0044】
ユーザー機器デバイス602は、参照信号構成要素604を備えることができ、参照信号構成要素は、参照信号を受信し、参照信号品質が所定の閾値未満であるか否か、又は信号対雑音比が或る閾値未満であるか否かを判断する。参照信号構成要素604は、ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が参照信号の強度に関連付けられる所定の基準によって決定される第1の値未満であると判断することができ、ビームペアリンクは、送信機アンテナと受信機アンテナとの間の送信ストリームである。
【0045】
解析構成要素606は、参照信号に関連付けられるビームペアリンクの重要度を判断するために設けることができる。ビームペアリンクの相対的な重要度は、ビームペアリンクが関連付けられる制御リソースセットに基づいて、解析構成要素606によって判断することができる。制御リソースセットは、各UEがダウンリンク制御情報をブラインド復号しようと試みる一組のリソース要素である。ユーザーは1つ以上の制御リソースセットを有することができる。各制御リソースセットは、探索空間に関連付けることができ、探索空間は、アグリゲーションレベル(複数の場合もある)、及びアグリゲーションレベルごとの復号候補の数を含むことができる。
【0046】
一実施形態において、ユーザー機器デバイス602は、複数の制御リソースセットを用いて構成することができる。各制御リソースセットは、或る特定の数のブラインド復号候補に関連付けられる。ブラインド復号候補の数はリソース要素に関する制御リソースセットのサイズによって暗に特定することができる。リソース要素は、最も小さい変調構造、又はデータユニットとすることができる。各制御リソースセットは、一組のビームペアリンクに関連付けられ、各ビームペアリンクは送信機ビーム及び受信機ビームを含む。ビームペアリンクの各組は、その組のビームペアリンクの品質を推定するために使用される参照信号リソースに関連付けられる。
【0047】
一実施形態において、ビーム障害事象は、「N個より多くの実効ブラインド復号候補が機能不全になること」と定義することができ、Nの値は、ローカル条件に応じてネットワークによって構成される。制御リソースセットに対応する参照信号リソース(おそらく、CSI-RS又はSSブロック)が機能不全になったとき、その制御リソースセットに関連付けられる全てのブラインド復号候補も機能不全になったと見なされる。いくつかの実施形態において、ビーム障害事象は、制御リソースセットのアグリゲーションレベルに基づくことができる。例えば、ビーム障害事象は、「或る特定のアグリゲーションレベルの場合のN個より多くの実効ブラインド復号候補が機能不全になること」と定義することができる。
【0048】
ビーム障害事象が発生したと判断するのに応答して、ユーザー機器デバイス602は、ビーム障害プロトコルを開始することになり、そのプロトコルでは、回復構成要素が、送信アンテナに関連付けられる基地局デバイス、又は別の基地局デバイスにビーム回復要求の送信を開始する。ビーム回復要求を送出するのに応答して、基地局は新たなビームペアリンクを開始し、機能不全の送信内にあったダウンリンク制御情報又はアップリンク制御情報を再送することができる。
【0049】
図7及び図8は、上記のシステムに関連するプロセスを示している。図7及び図8のプロセスは、例えば、図1図6のシステムによってそれぞれ実施することができる。説明を簡単にするために、その方法は一連のブロックとして図示及び説明されるが、いくつかのブロックは、本明細書において図示及び説明されるのは異なる順序において、及び/又は他のブロックと同時に行われる場合があるので、特許請求される主題はブロックの順序によって限定されないことは理解されたい。さらに、これ以降に説明される方法を実施するために、必ずしも例示される全てのブロックが必要とされるとは限らない場合がある。
【0050】
図7は、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ビーム障害が発生したと判断する例示的な方法700を示している。
【0051】
方法700は702において開始することができ、702において、その方法は、プロセッサを備えるデバイスによって、基地局デバイス送信機アンテナから受信された送信が所定の量のダウンリンク制御情報を含むと判断することを含む。
【0052】
704において、その方法は、そのデバイスによって、その送信に関連付けられる参照信号が、参照信号の信号品質に関連する所定の基準を満たさないと判断することを含む。
【0053】
706において、その方法は、そのデバイスによって、参照信号が信号品質に関連する所定の基準を満たさないと判断されるのに応答して、基地局デバイス送信機アンテナと受信機アンテナとの間のビームペアリンクのビーム障害が発生したと判断することを含む。
【0054】
図8は、本主題の開示の種々の態様及び実施形態による、ビーム障害が発生したと判断する例示的な方法800を示している。
【0055】
方法800は802において開始することができ、802において、その方法は、ビームペアリンクに関連付けられる参照信号が所定の信号対雑音比レベル未満であると判断することを含み、ビームペアリンクは、送信機アンテナと受信機アンテナとの間のデータストリームである。
【0056】
804において、その方法は、データストリームに関連付けられる復号候補の数を判断することを含むことができる。
【0057】
806において、その方法は、復号候補の数が規定数を超えると判断するのに応答して、ビーム障害が発生したと判断することを含むことができる。
【0058】
808において、その方法は、ビーム障害が発生したと判断するのに応答して、送信機アンテナに関連付けられる基地局デバイスにビーム回復要求を送出することを含むことができる。
【0059】
ここで図9を参照すると、本明細書で述べるいくつかの実施形態に従ってネットワークに接続することが可能なモバイルデバイス900であり得るユーザー機器等の例示的なエンドユーザーデバイスの概略的なブロック図が示される。モバイルハンドセット900が本明細書で示されるが、他のデバイスがモバイルデバイスであり得ること、及び、モバイルハンドセット900が、本明細書に述べる種々の実施形態のうちの実施形態についての状況を提供するために単に示されることが理解されるであろう。以下の議論は、種々の実施形態がそこで実装され得る、適した環境900の例についての簡潔で一般的な説明を提供することを意図される。説明は、機械可読記憶媒体上で具現化されるコンピューター実行可能命令の一般的な状況を含むが、種々の実施形態が、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実装され得ることを当業者は認識するであろう。
【0060】
一般に、アプリケーション(例えば、プログラムモジュール)は、特定のタスクを実施するか又は特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造等を含み得る。さらに、本明細書で述べる方法が、他のシステム構成であって、それぞれが、1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合され得る、単一プロセッサ又はマルチプロセッサシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、並びに、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を備える、他のシステム構成によって実施され得ることを当業者は理解するであろう。
【0061】
コンピューティングデバイスは、通常、種々の機械可読媒体を含み得る。機械可読媒体は、コンピューターによってアクセスされ得る任意の入手可能な媒体である可能性があり、揮発性及び不揮発性媒体、取外し可能及び取外し不能媒体の両方を備える。制限としてではなく例として、コンピューター可読媒体は、コンピューター記憶媒体及び通信媒体を含み得る。コンピューター記憶媒体は、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術で実装される、揮発性及び/又は不揮発性媒体、取外し可能及び/又は取外し不能媒体を含み得る。コンピューター記憶媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CDROM、デジタルビデオディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は、所望の情報を記憶するために使用され得、かつ、コンピューターによってアクセスされ得る任意の他の媒体を含み得るが、それに限定されない。
【0062】
通信媒体は、通常、搬送波又は他の輸送機構等の被変調データ信号内で、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール、又は他のデータを具現化し、任意の情報送達媒体を備える。用語「被変調データ信号(modulated data signal)」は、信号であって、その信号内に情報を符号化するように設定又は変更されたその特性のうちの1つ以上を有する、信号を意味する。制限としてではなく例として、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、及び、音響、RF、赤外線、及び他のワイヤレス媒体等のワイヤレス媒体を含む。上記のうちの任意のものの組み合わせも、コンピューター可読媒体の範囲に含まれるべきである。
【0063】
ハンドセット900は、全てのオンボード動作及び機能を制御し処理するためのプロセッサ902を備える。メモリ904は、データ及び1つ以上のアプリケーション906(例えば、ビデオプレイヤーソフトウェア、ユーザーフィードバック構成要素ソフトウェア等)を記憶するためにプロセッサ902にインターフェースする。他のアプリケーションは、ユーザーフィードバック信号の始動を容易にする所定の音声コマンドの音声認識を含み得る。アプリケーション906は、メモリ904及び/又はファームウェア908に記憶され、メモリ904及び/又はファームウェア908のいずれか又は両方からプロセッサ902によって実行され得る。ファームウェア908は、ハンドセット900を初期化するときに実行するためのスタートアップコードも記憶し得る。通信構成要素910は、外部システム、例えば、セルラーネットワーク、VoIPネットワーク等との有線/ワイヤレス通信を容易にするためにプロセッサ902にインターフェースする。ここで、通信構成要素910は、信号通信に対応するために、適したセルラートランシーバー911(例えば、GSMトランシーバー)及び/又は免許不要トランシーバー913(例えば、Wi-Fi、WiMax)も含み得る。ハンドセット900は、セルラーフォン、モバイル通信能力を有するPDA、及びメッセージングセントリックデバイス等のデバイスであり得る。また、通信構成要素910は、地上無線ネットワーク(例えば、ブロードキャスト)、デジタル衛星無線ネットワーク、及びインターネットベース無線サービスネットワークからの通信受信を容易にする。
【0064】
ハンドセット900は、テキスト、画像、ビデオ、電話機能(例えば、呼出し側ID機能)、セットアップ機能を表示するための、また、ユーザー入力のためのディスプレイ912を備える。例えば、ディスプレイ912は、マルチメディアコンテンツ(例えば、音楽メタデータ、メッセージ、壁紙、グラフィクス等)の提示を収容し得る「スクリーン(screen)」とも呼ばれ得る。ディスプレイ912は、ビデオも表示し得、ビデオクオート(video quote)の生成、編集、及び共有を容易にし得る。シリアルI/Oインターフェース914は、プロセッサ902と通信状態で設けられて、ハードワイヤ接続及び他のシリアル入力デバイス(例えば、キーボード、キーパッド、及びマウス)を通した有線及び/又はワイヤレスシリアル通信(例えば、USB及び/又はIEEE 1394)を容易にする。これは、例えば、ハンドセット900を更新すること及びトラブルシューティングすることをサポートする。オーディオ能力は、オーディオI/O構成要素916によって提供され、オーディオI/O構成要素916は、例えば、ユーザーフィードバック信号を始動するために適切なキー又はキー組み合わせをユーザーが押したという指示に関連するオーディオ信号を出力するためのスピーカーを含み得る。また、オーディオI/O構成要素916は、データ及び/又は電話音声データを記録するために、また、電話会話のための音声信号を入力するために、マイクロフォンを通したオーディオ信号の入力を容易にする。
【0065】
ハンドセット900は、カード型加入者識別モジュール(SIM:Subscriber Identity Module)又はユニバーサルSIM920のフォームファクターのSIC(加入者識別構成要素(Subscriber Identity Component))を収容するための、また、SIMカード920をプロセッサ902にインターフェースするためのスロットインターフェース918を含み得る。しかし、SIMカード920がハンドセット900に入るように製造され、データ及びソフトウェアをダウンロードすることによって更新され得ることが理解される。
【0066】
ハンドセット900は、通信構成要素910を通してIPデータトラフィックを処理して、ISP又はブロードバンドケーブルプロバイダーを通して、例えば、インターネット、企業イントラネット、ホームネットワーク、パーソナルエリアネットワーク等のようなIPネットワークからIPトラフィックを収容し得る。そのため、VoIPトラフィックは、ハンドセット800によって利用され得、IPベースマルチメディアコンテンツは、符号化フォーマット又は復号フォーマットで受信され得る。
【0067】
ビデオ処理構成要素922(例えば、カメラ)は、符号化されたマルチメディアコンテンツを復号するために設けられ得る。ビデオ処理構成要素922は、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にするのを支援し得る。ハンドセット900は、電池及び/又はAC電力サブシステムの形態の電力源924も備え、その電力源924は、電力I/O構成要素926によって外部電力システム又は充電機器(図示せず)にインターフェースし得る。
【0068】
ハンドセット900は、受信されたビデオコンテンツを処理し、ビデオコンテンツを記録し送信するためのビデオ構成要素930も含み得る。例えば、ビデオ構成要素930は、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にし得る。ロケーショントラッキング構成要素932は、ハンドセット900を地理的に位置特定することを容易にする。上記で述べたように、これは、ユーザーがフィードバック信号を自動的に又は手動で始動するときに起こり得る。ユーザー入力構成要素934は、ユーザーが品質フィードバック信号を始動することを容易にする。ユーザー入力構成要素934も、ビデオクオートの生成、編集、及び共有を容易にし得る。ユーザー入力構成要素934は、例えば、キーパッド、キーボード、マウス、スタイラスペン、及び/又は、タッチスクリーン等のこうした従来の入力デバイス技術を含み得る。
【0069】
やはりアプリケーション906を参照すると、ヒステリシス構成要素936は、アクセスポイントに関連付けるときを決定するために利用されるヒステリシスデータの解析及び処理を容易にする。Wi-Fiトランシーバー913がアクセスポイントのビーコンを検出するとヒステリシス構成要素938のトリガリングを容易にするソフトウェアトリガー構成要素938が設けられ得る。SIPクライアント940は、ハンドセット900が、SIPプロトコルをサポートし、SIPレジスターサーバーによって加入者を登録することを可能にする。アプリケーション906は、マルチメディアコンテンツ、例えば、音楽の、少なくとも発見、再生、及び記憶の能力を提供するクライアント942も含み得る。
【0070】
ハンドセット900は、通信構成要素810に関連して上記で示したように、室内ネットワーク無線トランシーバー913(例えば、Wi-Fiトランシーバー)を備える。この機能は、デュアルモードGSMハンドセット900についてIEEE 802.11等の室内無線リンクをサポートする。ハンドセット900は、ワイヤレス音声及びデジタル無線チップセットを組み合わせて単一ハンドヘルドデバイスにし得るハンドセットを通して少なくとも衛星無線サービスを収容し得る。
【0071】
ここで図10を参照すると、述べた例示的な実施形態において実施される機能及び動作を実行するように動作可能なコンピューター1000のブロック図が示される。例えば、ネットワークノード(例えば、ネットワークノード406)は、図10に述べる構成要素を含み得る。コンピューター1000は、有線又はワイヤレス通信ネットワークと、サーバー及び/又は通信デバイスとの間のネットワーク接続及び通信能力を提供し得る。その種々の態様について更なる状況を提供するために、図10及び以下の議論は、実施形態の種々の態様が実装されて、エンティティと第3者との間のトランザクションの確立を容易にし得る、適したコンピューティング環境の簡潔で一般的な説明を提供することを意図される。上記説明は、1つ以上のコンピューター上で実行され得るコンピューター実行可能命令の一般的な状況内にあるが、種々の実施形態が、他のプログラムモジュールと組み合わせて及び/又はハードウェア及びソフトウェアの組み合わせとしても実装され得ることを当業者は認識するであろう。
【0072】
一般に、プログラムモジュールは、特定のタスクを実施する又は特定の抽象データ型を実装する、ルーチン、プログラム、構成要素、データ構造等を含む。さらに、本発明の方法が、他のコンピューターシステム構成であって、それぞれが、1つ以上の関連するデバイスに動作可能に結合され得る、単一プロセッサ又はマルチプロセッサコンピューターシステム、ミニコンピューター、メインフレームコンピューター、及び、パーソナルコンピューター、ハンドヘルドコンピューティングデバイス、マイクロプロセッサベース又はプログラマブル消費者向け電子機器等を備える、他のコンピューターシステム構成によって実施され得ることを当業者は理解するであろう。
【0073】
種々の実施形態の例示される態様は、或る特定のタスクが通信ネットワークを通してリンクされる遠隔処理デバイスによって実行される分散コンピューティング環境において実施することもできる。分散コンピューティング環境では、プログラムモジュールをローカルメモリ記憶デバイス及びリモートメモリ記憶デバイス内の両方に配置することができる。
【0074】
コンピューティングデバイスは通常、種々の媒体を含み、それらの媒体はコンピューター可読記憶媒体又は通信媒体を含むことができ、その2つの用語は、以下のように、本明細書において互いに異なるように使用される。
【0075】
コンピューター可読記憶媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な記憶媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取外し可能及び取外し不能媒体の両方を含む。例であって、限定はしないが、コンピューター可読記憶媒体は、コンピューター可読命令、プログラムモジュール、構造化データ又は非構造化データ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術に関連して実現することができる。コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリ若しくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタルバーサタイルディスク(DVD)若しくは他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置若しくは他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために用いることができる他の有形及び/又は非一時的媒体を含むことができる。コンピューター可読記憶媒体は、媒体によって記憶される情報に関する種々の動作のために、例えば、アクセス要求、問い合わせ又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ以上のローカル若しくはリモートコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる。
【0076】
通信媒体は、被変調データ信号、例えば、搬送波又は他の搬送機構等のデータ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他の構造化若しくは非構造化データを具現することができ、任意の情報送達又は搬送媒体を含む(正:include)。「被変調データ信号」又は信号という用語は、1つ以上の信号内に情報を符号化するように設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指している。例であって、限定はしないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、及び音響、RF、赤外線及び他のワイヤレス媒体等のワイヤレス媒体を含む。
【0077】
図10を参照すると、エンドユーザーデバイスに関して本明細書で述べる種々の態様を実装することは、処理ユニット1004、システムメモリ1006、及びシステムバス1008を備えるコンピューター1000を含み得る。システムバス1008は、限定はしないが、システムメモリ1006を備えるシステム構成要素を処理ユニット1004に結合する。処理ユニット1004は種々の市販のプロセッサのうちのいずれかとすることができる。処理ユニット1004として、デュアルマイクロプロセッサ及び他のマルチプロセッサアーキテクチャも利用することができる。
【0078】
システムバス1008は、種々の市販のバスアーキテクチャのいずれかを用いて、メモリバス(メモリコントローラーを備えるか、又は備えない)、周辺機器用バス及びローカルバスに更に相互接続することができるいくつかのタイプのバス構造のいずれかとすることができる。システムメモリ1006は、リードオンリーメモリ(ROM)1027及びランダムアクセスメモリ(RAM)1012を含む。ROM、EPROM、EEPROM等の不揮発性メモリ1027内に基本入出力システム(BIOS)が記憶され、BIOSは、起動中等に、コンピューター1000内の要素間で情報を転送するのを助ける基本ルーチンを含む。RAM1012は、データをキャッシュするためのスタティックRAM等の高速RAMも含むことができる。
【0079】
コンピューター1000は、適切なシャーシ(図示せず)において外部で使用するように構成することもできる内部ハードディスクドライブ(HDD)1014(例えば、EIDE、SATA)と、磁気フロッピーディスクドライブ(FDD)1016(例えば、取外し可能ディスケット1018に対する読出し又は書込み用)と、光ディスクドライブ1020(例えば、CD-ROMディスク1022の読出し、又はDVDのような他の大容量光学媒体に対する読出し若しくは書込み用)とを更に含む。ハードディスクドライブ1014、磁気ディスクドライブ1016及び光ディスクドライブ1020はそれぞれ、ハードディスクドライブインターフェース1024、磁気ディスクドライブインターフェース1026及び光ドライブインターフェース1028によって、システムバス1008に接続することができる。外部ドライブを実現するためのインターフェース1024は、ユニバーサルシリアルバス(USB)及びIEEE1394インターフェース技術のうちの少なくとも一方又は両方を含む。他の外部ドライブ接続技術も主題の実施形態の考慮の範囲内にある。
【0080】
ドライブ及びその関連するコンピューター可読媒体は、データ、データ構造、コンピューター実行可能命令等の不揮発性記憶を提供する。コンピューター1000の場合、ドライブ及び媒体は、適切なデジタルフォーマットにおいて任意のデータの記憶に対応する。上記のコンピューター可読媒体の説明は、HDD、取外し可能磁気ディスケット、及びCD又はDVD等の取外し可能光媒体を参照するが、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、カートリッジ等の、コンピューター1000によって読出し可能である他のタイプの媒体も例示的な動作環境において使用できること、更に任意のそのような媒体が、開示される実施形態の方法を実行するためのコンピューター実行可能命令を含むことができることは、当業者には理解されたい。
【0081】
ドライブ及びRAM1012内に、オペレーティングシステム1030、1つ以上のアプリケーションプログラム1032、他のプログラムモジュール1034及びプログラムデータ1036を含む、複数のプログラムモジュールを記憶することができる。オペレーティングシステム、アプリケーション、モジュール及び/又はデータの全て又は一部をRAM1012にキャッシュすることもできる。種々の実施形態が、種々の市販のオペレーティングシステム又はオペレーティングシステムの組み合わせによって実装され得ることが理解される。
【0082】
ユーザーは、1つ以上の有線/ワイヤレス入力デバイス、例えば、キーボード1038及びマウス1040等のポインティングデバイスを通して、コンピューター1000にコマンド及び情報を入力することができる。他の入力デバイス(図示せず)は、マイクロフォン、IR遠隔制御、ジョイスティック、ゲームパッド、スタイラスペン、タッチスクリーン等を含むことができる。これらの入力デバイス及び他の入力デバイスは、多くの場合に、システムバス1008に結合される入力デバイスインターフェース1042を通して処理ユニット1004に接続されるが、パラレルポート、IEEE1394シリアルポート、ゲームポート、USBポート、IRインターフェース等の他のインターフェースによって接続することもできる。
【0083】
モニター1044又は他のタイプのディスプレイデバイスも、ビデオアダプター1046等のインターフェースを介して、システムバス1008に接続することができる。モニター1044に加えて、コンピューター1000は通常、スピーカー、プリンター等の他の周辺出力デバイス(図示せず)を含む。
【0084】
コンピューター1000は、リモートコンピューター(複数の場合もある)1048等の1つ以上のリモートコンピューターとの有線及び/又はワイヤレス通信を介しての論理接続を用いてネットワーク化された環境において動作することができる。リモートコンピューター(複数の場合もある)1048は、ワークステーション、サーバーコンピューター、ルーター、パーソナルコンピューター、ポータブルコンピューター、マイクロプロセッサ内蔵娯楽機器、ピアデバイス又は他の共通ネットワークノードとすることができ、通常、コンピューターに関して説明される要素の多く又は全てを含むが、簡潔にするために、1つのメモリ/記憶デバイス1050のみが示される。図示される論理接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)1052及び/又はより大きなネットワーク、例えば、ワイドエリアネットワーク(WAN)1054への有線/ワイヤレス接続を含む。そのようなLAN及びWANネットワーク化環境はオフィス及び企業では一般的であり、その全てがグローバル通信ネットワーク、例えば、インターネットに接続することができるイントラネット等の企業規模のコンピューターネットワークを容易にする。
【0085】
LANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1000は、有線及び/又はワイヤレス通信ネットワークインターフェース又はアダプター1056を通して、ローカルネットワーク1052に接続される。アダプター1056は、LAN1052との有線又はワイヤレス通信を容易にすることができ、LANは、そこに配置され、ワイヤレスアダプター1056と通信するためのワイヤレスアクセスポイントも含むことができる。
【0086】
WANネットワーク化環境において用いられるときに、コンピューター1000は、モデム1058を含むことができるか、又はWAN1054上の通信サーバーに接続されるか、又は例えばインターネットによって、WAN1054を介して通信を確立するための他の手段を有する。モデム1058は、内部又は外部、及び有線又はワイヤレスデバイスとすることができ、入力デバイスインターフェース1042を介して、システムバス1008に接続される。ネットワーク化された環境では、コンピューターに関して図示されるプログラムモジュール又はその一部は、リモートメモリ/記憶デバイス1050に記憶することができる。図示されるネットワーク接続は例であり、コンピューター間に通信リンクを確立する他の手段を用いることができることは理解されよう。
【0087】
コンピューターは、ワイヤレス通信において動作可能に配置される任意のワイヤレスデバイス又はエンティティ、例えば、プリンター、スキャナー、デスクトップ及び/又はポータブルコンピューター、ポータブルデータアシスタント、通信衛星、ワイヤレスで検出可能なタグに関連付けられる任意の機器又は場所(例えば、キオスク、ニューススタンド、化粧室)、及び電話と通信するように動作可能である。これは、少なくともWi-Fi及びBluetooth(商標)ワイヤレス技術を含む。このようにして、通信は、従来のネットワーク、又は単に少なくとも2つのデバイス間のアドホック通信の場合のような規定された構造とすることができる。
【0088】
Wi-Fi、すなわちワイヤレスフィディリティによって、自宅の長椅子から、ホテルの部屋のベッドから、又は仕事中に会議室から、ワイヤレスでインターネットに接続できるようになる。Wi-Fiは携帯電話において使用されるのに類似のワイヤレス技術であり、それにより、そのようなデバイス、例えば、コンピューターが、基地局の範囲内の屋内外いずれの場所にもデータを送信及び受信できるようになる。Wi-Fiネットワークは、安全で、信頼性があり、高速のワイヤレス接続性を提供するために、IEEE802.11(a、b、g、n等)と呼ばれる無線技術を使用する。Wi-Fiネットワークを用いて、コンピューターを互いに、インターネットに、そして有線ネットワーク(IEEE802.3又はイーサネットを使用する)に接続することができる。Wi-Fiネットワークは、例えば、免許不要2.4GHz及び5GHz無線帯域において、11Mbps(802.11b)若しくは54Mbps(802.11a)データレートで動作するか、又は両方の帯域(デュアルバンド)を含む製品を用いて動作するので、ネットワークは、多くのオフィスにおいて使用される基本「10BaseT」有線イーサネットネットワークに類似の実世界性能を提供することができる。
【0089】
本明細書において使用されるときに、「システム」「構成要素」「インターフェース」等の用語は、概して、コンピューター関連エンティティ、又は1つ以上の特定の機能を有する運用機械に関連するエンティティを指すように意図される。本明細書において開示されるエンティティはハードウェア、ハードウェア及びソフトウェアの組み合わせ、ソフトウェア、又は実行中のソフトウェアのいずれかとすることができる。例えば、構成要素は、限定はしないが、プロセッサ上で実行されるプロセス、プロセッサ、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プログラム及び/又はコンピューターとすることができる。例示として、サーバー上で実行されるアプリケーション及びサーバーの両方を構成要素とすることができる。1つ以上の構成要素が、プロセス及び/又は実行スレッド内に存在する場合があり、構成要素は1つのコンピューター上に局在する場合があり、及び/又は2つ以上のコンピューター間に分散する場合がある。これらの構成要素は、種々のデータ構造を記憶している種々のコンピューター可読記憶媒体から実行することもできる。構成要素は、1つ以上のデータパケット(例えば、ローカルシステム内で、分散システム内で、及び/又は信号による他のシステムに関するインターネット等のネットワークにわたって別の構成要素と相互作用する1つの構成要素からのデータ)を有する信号に従って等、ローカル及び/又はリモートプロセスを介して通信することができる。別の例として、構成要素は、プロセッサによって実行されるソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーション(複数の場合もある)によって動作する電気回路又は電子回路によって動作する機械部品によって与えられる特定の機能を有する装置とすることができ、プロセッサは、装置の内部又は外部に存在することができ、ソフトウェアアプリケーション又はファームウェアアプリケーションの少なくとも一部を実行する。更に別の例として、構成要素は、機械部品を用いることなく、電子構成要素を通して特定の機能を与える装置とすることができ、電子構成要素は、その中に、電子構成要素の機能を少なくとも部分的に与える、ソフトウェア又はファームウェアを実行するプロセッサを備えることができる。インターフェースは、入力/出力(I/O)構成要素、並びに、関連するプロセッサ、アプリケーション、及び/又はAPI構成要素を含み得る。
【0090】
さらに、開示される主題は、標準的なプログラミング及び/又はエンジニアリング技法を用いて、開示される主題を実現するようにコンピューターを制御するソフトウェア、ファームウェア、ハードウェア又はその任意の組み合わせをもたらす、方法、装置又は製品として実現することができる。本明細書において使用されるときに、「製品」という用語は、任意のコンピューター可読デバイス、コンピューター可読キャリア、又はコンピューター可読媒体からアクセス可能なコンピュータープログラムを含むことを意図している。例えば、コンピューター可読媒体は、磁気記憶デバイス、例えば、ハードディスク;フロッピーディスク;磁気ストリップ(複数の場合もある);光ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、ブルーレイディスク(商標)(BD));スマートカード;フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ);及び/又は、記憶デバイス及び/又は上記コンピューター可読媒体の任意の媒体をエミュレートする仮想デバイスを含み得るが、それに限定されない。
【0091】
本明細書で使用されるように、用語「プロセッサ」は、限定はしないが、実質的に単一コアプロセッサを備える任意のコンピューティング処理ユニット又はデバイス;ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有する単一プロセッサ;マルチコアプロセッサ;ソフトウェアマルチスレッド実行能力を有するマルチコアプロセッサ;ハードウェアマルチスレッド技術を有するマルチコアプロセッサ;並列プラットフォーム;及び分散共有メモリを有する並列プラットフォームを指し得る。さらに、プロセッサは、集積回路、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックコントローラー(PLC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)、ディスクリートゲート又はトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、又は、本明細書で述べる機能を実施するように設計されたその任意の組み合わせを指し得る。プロセッサは、限定はしないが分子及び量子ドットベーストランジスタ、スイッチ、及びゲート等のナノスケールアーキテクチャを利用して、ユーザー機器の空間使用を最適化するか又は性能を向上させ得る。プロセッサは、コンピューティング処理ユニットの組み合わせとしても実装され得る。
【0092】
本明細書において、「ストア」、「データストア」、「データ記憶装置」、「データベース」、「レポジトリ」、「キュー」という用語、並びに構成要素の動作及び機能に関連する実質的に任意の他の情報記憶構成要素は、「メモリ構成要素」、「メモリ」において具現されるエンティティ又はメモリを備える構成要素を指している。本明細書において説明されるメモリ構成要素は、揮発性メモリ若しくは不揮発性メモリのいずれかとすることができるか、又は揮発性及び不揮発性両方のメモリを含むことができることは理解されよう。さらに、メモリ構成要素又はメモリ要素は、取外し可能又は固定であり得る。さらに、メモリは、デバイス又は構成要素の内部若しくは外部にあり得る、又は取外し可能又は固定であり得る。メモリは、ハードディスクドライブ、ジップドライブ、磁気カセット、フラッシュメモリカード、又は、他の型のメモリカード、カートリッジ等の、コンピューターによって可読である種々の型の媒体を含み得る。
【0093】
例示であって、限定はしないが、不揮発性メモリは、リードオンリーメモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、電気的プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能ROM(EEPROM)又はフラッシュメモリを含むことができる。揮発性メモリは、外部キャッシュメモリとしての役割を果たすランダムアクセスメモリ(RAM)を含むことができる。例示であって、限定はしないが、RAMは、同期RAM(SRAM)、ダイナミックRAM(DRAM)、同期DRAM(SDRAM)、ダブルデータレートSDRAM(DDR SDRAM)、エンハンストSDRAM(ESDRAM)、SynchlinkDRAM(SLDRAM)及びdirect RambusRAM(DRRAM)等の数多くの形において入手することができる。さらに、本明細書におけるシステム又は方法の開示されるメモリ構成要素は、限定されないが、これらの、そして任意の他の適切なタイプのメモリを含むことを意図している。
【0094】
特に、また、上記で述べた構成要素、デバイス、回路、システム等によって実施される種々の機能に関して、こうした構成要素を述べるために使用される用語(「手段」に対する参照を含む)は、実施形態の本明細書で示す例示的な態様における機能を実施する開示された構造と構造的に等価でなくても、別途指示されない限り、述べる構成要素の指定された機能(例えば、機能等価物)を実施する任意の構成要素に対応することを意図される。この点に関して、実施形態が、システム、並びに、種々の方法の行為及び/又は事象を実施するためのコンピューター実行可能命令を含むコンピューター可読媒体を備えることも認識されるであろう。
【0095】
コンピューティングデバイスは通常、種々の媒体を含み、それらの媒体はコンピューター可読記憶媒体及び/又は通信媒体を含むことができ、その2つの用語は、以下のように、本明細書において互いに異なるように使用される。コンピューター可読記憶媒体は、コンピューターによってアクセスすることができる任意の入手可能な記憶媒体とすることができ、揮発性及び不揮発性媒体、取外し可能及び取外し不能媒体の両方を含む。例であって、限定はしないが、コンピューター可読記憶媒体は、コンピューター可読命令、プログラムモジュール、構造化データ又は非構造化データ等の情報を記憶するための任意の方法又は技術に関連して実現することができる。
【0096】
コンピューター可読記憶媒体は、限定はしないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラム可能リードオンリーメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ又は他のメモリ技術、ソリッドステートドライブ(SSD)又は他のソリッドステート記憶装置技術、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD ROM)、デジタルバーサタイルディスク(DVD)、ブルーレイディスク又は他の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶デバイス、又は所望の情報を記憶するために使用することができる他の有形及び/又は非一時的媒体を含むことができる。
【0097】
これに関連して、本明細書において記憶装置、メモリ又はコンピューター可読媒体に適用されるような「有形」又は「非一時的」という用語は、修飾語として単に伝搬するだけの一時的信号それ自体を除外するものと理解されるべきであり、単に伝搬するだけの一時的信号それ自体ではない全ての標準的な記憶装置、メモリ又はコンピューター可読媒体に対する権利を放棄するものではない。コンピューター可読記憶媒体は、媒体によって記憶される情報に関する種々の動作のために、例えば、アクセス要求、問い合わせ又は他のデータ検索プロトコルを介して、1つ以上のローカル若しくはリモートコンピューティングデバイスによってアクセスすることができる。
【0098】
他方で、通信媒体は通常、被変調データ信号、例えば、搬送波又は他の搬送機構等のデータ信号において、コンピューター可読命令、データ構造、プログラムモジュール又は他の構造化若しくは非構造化データを具現し、任意の情報送達又は搬送媒体を含む(正:comprise)。「被変調データ信号」又は信号という用語は、1つ以上の信号内に情報を符号化するように設定又は変更される特性のうちの1つ以上を有する信号を指している。例であって、限定はしないが、通信媒体は、有線ネットワーク又は直結される接続等の有線媒体、及び音響、RF、赤外線及び他のワイヤレス媒体等のワイヤレス媒体を含む。
【0099】
さらに、「ユーザー機器」、「ユーザーデバイス」、「モバイルデバイス」、「モバイル」、「局」、「アクセス端末」、「端末」、「ハンドセット」等の用語及び類似の用語は、概して、データ、制御、音声、ビデオ、サウンド、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを受信又は伝達するためにワイヤレス通信ネットワーク又はサービスの加入者又はユーザーによって利用されるワイヤレスデバイスを指す。上記用語は、本明細書及び関連する図面において同義で利用される。同様に、用語「アクセスポイント」、「ノードB」、「基地局」、「発展型ノードB」、「セル」、「セルサイト」等は、本出願において同義で利用され、加入者局のセットから、データ、制御、音声、ビデオ、サウンド、ゲーミング、又は実質的に任意のデータストリーム若しくはシグナリングストリームを提供し受信するワイヤレスネットワーク構成要素又は電化製品を指し得る。データ及びシグナリングストリームは、パケット化された又はフレームベースのフローであり得る。本明細書及び図面において、状況又は明示的区別が、屋外環境におけるモバイルデバイスからデータを提供し受信するアクセスポイント又は基地局と、屋外カバレッジエリア内に重なる主に屋内の限定された環境において動作するアクセスポイント又は基地局とに関する差異化を提供することが留意される。データ及びシグナリングストリームは、パケット化された又はフレームベースのフローであり得る。
【0100】
さらに、「ユーザー」、「加入者」、「顧客」、「消費者」等の用語は、文脈上、それらの用語間を特に区別することが正当化されない限り、本明細書全体を通して同義で利用される。そのような用語は、人間エンティティ、関連付けられたデバイス、又はシミュレートされたビジョン、音認識等を提供することができる人工知能(例えば、複雑な数学的表現に基づいて推論する能力)を通してサポートされる自動化された構成要素を指すことができることは理解されたい。さらに、用語「ワイヤレスネットワーク」及び「ネットワーク」は、本明細書において同義で使用され、用語が利用される文脈が、明確にするために区別を保証するとき、こうした区別は明示的になる。
【0101】
さらに、「例示的」という言葉は、例、事例又は例示としての役割を果たすことを意味するために本明細書において使用される。本明細書において「例示的」として説明されたいかなる態様又は設計も、必ずしも、他の態様又は設計より好ましいか、又は有利であると解釈されるべきではない。むしろ、例示的という言葉を使用することは、概念を具体的に提示することを意図している。本出願において使用されるときに、「又は」という用語は、排他的な「又は」ではなく、包含的な「又は」を意味することを意図している。すなわち、別段の指示がない限り、又は文脈において明らかでない限り、「XがA又はBを利用する」は、自然な包含的置換のいずれかを意味することを意図している。すなわち、XがAを利用する、XがBを利用する、又はXがA及びBの両方を利用する場合には、上記の事例のうちのいずれのもとにおいても、「XがA又はBを利用する」が満たされる。さらに、本出願及び添付の特許請求の範囲において用いられる冠詞「一("a" and "an")」は、一般に、別段の指示がない限り又は単数形を対象とすることが文脈から明らかでない限り、「1つ以上」を意味すると解釈されるべきである。
【0102】
さらに、特定の特徴が、いくつかの実装態様の1つだけに関して開示されている場合があるが、こうした特徴が、任意の所与の又は特定の用途について所望されかつ有利である場合があるように、他の実装態様の1つ以上の他の特徴と組み合わされ得る。さらに、用語「含む(includes)」、及び「含んでいる(including)」、並びにその変形が詳細な説明又は特許請求の範囲において使用される限り、これらの用語は、用語「備えている(comprising)」と同様の方法で包含的であることを意図される。
【0103】
主題の開示の種々の実施形態及び対応する図の上記説明並びに要約に述べられるものは、例証のために本明細書に記載され、網羅的であること、又は、開示される実施形態を、開示される厳密な形態に制限することを意図されない。修正、並べ替え、組み合わせ、及び追加を含む他の実施形態が、開示される主題の、同じ、同様の、代替の、又は置換えの機能を実施するために実装され得、したがって、本開示の範囲内で考えられることを当業者が認識し得ることが理解される。したがって、開示される主題は、本明細書で述べる任意の単一の実施形態に限定されるべきであるのではなく、むしろ、添付の特許請求の範囲による範囲内にあると解釈されるべきである。
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