(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】二重対称アクチュエータハードディスクドライブ
(51)【国際特許分類】
G11B 33/12 20060101AFI20220215BHJP
G11B 25/04 20060101ALI20220215BHJP
G11B 21/02 20060101ALI20220215BHJP
G11B 33/02 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
G11B33/12 313S
G11B25/04 101A
G11B21/02 601L
G11B33/02 301F
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020052102
(22)【出願日】2020-03-24
【審査請求日】2020-03-25
(32)【優先日】2019-06-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504056130
【氏名又は名称】ウェスタン デジタル テクノロジーズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】上船 貢記
(72)【発明者】
【氏名】熊野 敏文
(72)【発明者】
【氏名】高橋 俊雄
【審査官】川中 龍太
(56)【参考文献】
【文献】特表平06-501588(JP,A)
【文献】特表2017-537423(JP,A)
【文献】特開2012-099200(JP,A)
【文献】米国特許第06005747(US,A)
【文献】国際公開第2011/132503(WO,A1)
【文献】特開2007-273074(JP,A)
【文献】実開平02-072477(JP,U)
【文献】国際公開第2011/121904(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B 33/12
G11B 25/04
G11B 21/02
G11B 33/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重アクチュエータ磁気記憶装置であって、
内部空洞を画定するハウジングと、
前記ハウジングの前記内部空洞内の磁気ディスクと、
前記ハウジング
の第1の短辺及び前記ハウジング
の第1の長辺によって形成された前記ハウジングの第1の角部に近接して前記ハウジングの
前記第1の短辺に位置するインタフェースコネクタであって、前記ハウジングの前記第1の長辺は前記ハウジングの前記第1の短辺に垂直である、インタフェースコネクタと、
前記内部空洞内にあって、前記ハウジングの前記第1の短辺及び第2の長辺によって形成された前記ハウジングの第2の角部に近接して位置付けられた、第1のボイスコイルモータであって、前記ハウジングの前記第2の長辺は、前記ハウジングの前記第1の長辺に対向し、かつ平行である、第1のボイスコイルモータと、
前記内部空洞内にあって、前記ハウジングの前記第1の短辺付近に位置付けられた第1のキャリッジアームであって、前記磁気ディスクに対して前記第1のキャリッジアームを移動させるように前記第1のボイスコイルモータに結合され、前記磁気ディスクに対して第1の読み書きヘッドを位置付けるように構成されており、前記
第1の読み書きヘッドは、前記磁気ディスクからデータを読み取り、前記磁気ディスクにデータを書き込むように構成されている、第1のキャリッジアームと、
前記内部空洞内にあって、前記ハウジングの第2の短辺に近接し、前記ハウジングの前記第1の長辺に沿って位置付けられた第2のボイスコイルモータであって、前記ハウジングの前記第2の短辺は、前記ハウジングの前記第1の短辺に対向し、かつ平行である、第2のボイスコイルモータと、
前記内部空洞内にあって、前記ハウジングの前記第1の短辺に対向し、かつ平行な前記ハウジングの前記第2の短辺付近に位置付けられた第2のキャリッジアームであって、前記磁気ディスクに対して前記第2のキャリッジアームを移動させるように前記第2のボイスコイルモータに結合されており、前記第2のキャリッジアームは、前記磁気ディスクからデータを読み取り、前記磁気ディスクにデータを書き込むように前記磁気ディスクに対して第2の読み書きヘッドを位置付けるように構成されている、第2のキャリッジアームと、
前記ハウジングの前記第1の長辺に沿って前記インタフェースコネクタに隣接して位置付けられた、前記内部空洞内の第1の貫通コネクタと、
前記ハウジングの前記第2の長辺に沿って、かつ前記ハウジングの前記第2の短辺に近接して位置付けられた、前記内部空洞内の第2の貫通コネクタと、
前記第1のキャリッジアームに結合され、前記第1のキャリッジアームが周りを回転する第1の回転軸を画定する第1の旋回軸と、
前記内部空洞内にあって、前記第1のキャリッジアームを受容するように構成されている第1のランプ支持体と、
前記第2のキャリッジアームに結合され、前記第2のキャリッジアームが周りを回転する第2の回転軸を画定する第2の旋回軸と、
前記内部空洞内にあって、前記第2のキャリッジアームを受容するように構成されている第2のランプ支持体と、を備え、
前記インタフェースコネクタが、前記ハウジングの前記第1の長辺に近くなるように、前記ハウジングの前記第1の短辺に沿って前記ハウジングのベース内に凹設され、前記インタフェースコネクタは、前記ハウジングを介して電気通信を提供するように構成されて
おり、
前記第1のボイスコイルモータ、前記第1の旋回軸、前記第1のキャリッジアーム、前記第1のランプ支持体、及び前記第1の貫通コネクタは、前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直に引かれ、前記ハウジングの前記第1の短辺及び前記第2の短辺に平行に引かれた想像線に沿って順番に配置される、二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項2】
前記ハウジングが、約1インチの全体厚さを有する、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項3】
前記ハウジングの前記第1の長辺及び前記第2の長辺はそれぞれ約5.75インチの長さを有し、前記ハウジングの前記第1の短辺は、約4インチの長さを有する、請求項2に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項4】
前記磁気ディスクが、約3.5インチ(88.9mm)~約4インチ(101.6mm)の直径を有する、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項5】
前記磁気ディスクが、10個以上の磁気ディスクを含む、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項6】
前記第1の読み書きヘッド及び前記第2の読み書きヘッドのうちの1つは、前記磁気ディスクのうちの対応する1つに対して下向きの構成で配向され、前記第1の読み書きヘッド及び前記第2の読み書きヘッドのうちの他方は、前記磁気ディスクのうちの前記対応する1つに対して上向きの構成で配向され、前記下向きの構成及び前記上向きの構成は、互いに対して反対方向に前記読み書きヘッドを配向する、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項7】
前記第1の読み書きヘッドのうちの少なくとも1つは、下向きの構成を有し、前記第1の読み書きヘッドのうちの別の少なくとも1つは、上向きの構成を有し、前記下向きの構成及び前記上向きの構成は、前記読み書きヘッドを互いに対して反対方向に配向する、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項8】
前記第1のキャリッジアームが
、第1の読み書きヘッド
を1つのみ含む、請求項
7に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項9】
前記第1の読み書きヘッド及び前記第2の読み書きヘッドのうちの少なくとも1つが、エネルギーアシスト磁気記録ヘッドを含む、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項10】
前記第2のボイスコイルモータ、前記第2の旋回軸、前記第2のキャリッジアーム、前記第2のランプ支持体、及び前記第2の貫通コネクタは、前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直に引かれ、前記ハウジングの前記第1の短辺及び前記第2の短辺に平行に引かれた第2の想像線に沿って順番に配置される、請求項1に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項11】
内部空洞を画定するハウジングと、
前記ハウジングの前記内部空洞内の磁気ディスクと、
前記ハウジングの第1の短辺に沿って、かつ前記内部空洞内に位置付けられて前記磁気ディスクに対して移動する第1のアクチュエータアセンブリであって、前記第1のアクチュエータアセンブリが、
前記ハウジングの第1の長辺に近接するように前記ハウジングの前記第1の短辺に沿って位置付けられた第1の貫通コネクタであって、前記第1の長辺は、前記第1の短辺に対して垂直であり、前記ハウジング内に第1の角部を形成する、第1の貫通コネクタと、
前記第1の貫通コネクタに電気的に結合され、前記ハウジングの前記第1の長辺に平行して対向し、かつ前記ハウジング内に第2の角部を形成する前記ハウジングの第2の長辺に近接するように、前記ハウジングの前記第1の短辺に沿って位置付けられた、第1のボイスコイルモータと、を含む、第1のアクチュエータアセンブリと、
前記ハウジングの第2の短辺に沿って、かつ前記内部空洞内に位置付けられて前記磁気ディスクに対して移動する第2のアクチュエータアセンブリであって、前記ハウジングの前記第2の短辺は前記第1の短辺の反対側であり、前記第2のアクチュエータアセンブリは、
前記ハウジングの前記第2の短辺に近接し、かつ前記ハウジングの前記第2の長辺に沿って位置付けられた第2の貫通コネクタと、
前記第2の貫通コネクタに電気的に結合され、前記ハウジングの前記第2の短辺に近接し、かつ前記ハウジングの前記第1の長辺に沿って位置付けられた、第2のボイスコイルモータと、を含む、第2のアクチュエータアセンブリと、を備え
、
前記第1のアクチュエータアセンブリが、
前記第1のボイスコイルモータに結合された第1の旋回軸であって、前記第1のボイスコイルモータが、前記ハウジングの前記第1の旋回軸と前記第2の長辺との間にあるように、前記第1の短辺に沿って位置付けられる、第1の旋回軸と、
前記第1の旋回軸に結合され、かつ前記第1の旋回軸から延在する第1のキャリッジアームであって、前記第1の旋回軸が前記第1のキャリッジアームが周りを回転する回転軸を画定する、第1のキャリッジアームと、
前記第1のキャリッジアームを待機状態で受容し、支持するように前記第1の短辺に沿って位置付けられた、第1のランプ支持体であって、前記第1のキャリッジアームは、主に前記待機状態で前記第1の旋回軸と前記第1のランプ支持体との間に位置付けられ、前記第1のランプ支持体は、前記第1のキャリッジアームと前記第1の貫通コネクタとの間に位置付けられる、第1のランプ支持体と、を更に含む、二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項12】
前記ハウジングの前記第1の長辺に近接して前記ハウジングの前記第1の短辺上の前記ハウジングに結合されたインタフェースコネクタを更に備える、請求項
11に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項13】
前記第1のアクチュエータアセンブリ及び前記第2のアクチュエータアセンブリは、前記磁気ディスクが、前記第1のアクチュエータアセンブリと前記第2のアクチュエータアセンブリとの間に、前記磁気ディスクに対して対称な構成を有するように位置付けられた状態で、前記ハウジング内で互いに反対側に位置付けられる、請求項
11に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項14】
前記第2のアクチュエータアセンブリが、
前記第2のボイスコイルモータに結合された第2の旋回軸であって、前記第2のボイスコイルモータが、前記ハウジングの前記第2の旋回軸と前記第1の長辺との間にあるように、前記第2の短辺に沿って位置付けられる、第2の旋回軸と、
前記第2の旋回軸に結合され、かつ前記第2の旋回軸から延在する第2のキャリッジアームであって、前記第2の旋回軸が前記第2のキャリッジアームが周りを回転する回転軸を画定する、第2のキャリッジアームと、
前記第2のキャリッジアームを待機状態で受容し、支持するように前記第2の短辺に沿って位置付けられた、第2のランプ支持体であって、前記第2のキャリッジアームは、主に前記待機状態で前記第2の旋回軸と前記第2のランプ支持体との間に位置付けられ、前記第2のランプ支持体は、前記第2のキャリッジアームと前記第2の貫通コネクタとの間に位置付けられる、第2のランプ支持体と、を更に含む、請求項11に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項15】
前記第1のボイスコイルモータ、前記第1の旋回軸、前記第1のキャリッジアーム、前記第1のランプ支持体、及び前記第1の貫通コネクタは、前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直に引かれ、前記ハウジングの前記第1の短辺及び前記第2の短辺に平行に引かれた想像線に沿って順番に配置され、
前記第2のボイスコイルモータ、前記第2の旋回軸、前記第2のキャリッジアーム、前記第2のランプ支持体、及び前記第2の貫通コネクタは、前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直に引かれ、前記ハウジングの前記第1の短辺及び前記第2の短辺に平行に引かれた第2の想像線に沿って順番に配置される、請求項14に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項16】
前記第1のボイスコイルモータ、前記第1の旋回軸、前記第1のキャリッジアーム、前記第1のランプ支持体、及び前記第1の貫通コネクタは、前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直に引かれ、前記ハウジングの前記第1の短辺及び前記第2の短辺に平行に引かれた想像線に沿って順番に配置される、請求項11に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置。
【請求項17】
二重アクチュエータ磁気記憶装置を作製する方法であって、
内部空洞を画定するハウジングを形成することと、
前記内部空洞内に磁気ディスクを位置付けることと、
前記ハウジングの第1の短辺内に、前記ハウジングの前記第1の短辺及び前記ハウジングの第1の長辺によって形成された前記ハウジングの第1の角部に近接して、インタフェースコネクタを位置決めすることと、
第1のボイスコイルモータを、前記ハウジングの前記第1の短辺及び第2の長辺によって形成された前記ハウジングの第2の角部に近接するように前記ハウジングの前記第1の短辺に沿って配置することであって、前記第2の長辺は、前記ハウジングの前記第1の長辺と対向し、かつ平行である、ことと、
第1の貫通コネクタを、前記インタフェースコネクタが前記第1の貫通コネクタと前記ハウジングの前記第1の短辺との間に位置付けられた状態で、前記ハウジングの前記第1の角部に近接するように、取り付けることと、
前記第1のボイスコイルモータ及び前記第1の貫通コネクタと対称な第2のボイスコイルモータ及び第2の貫通コネクタを、前記ハウジングの前記第1の短辺の反対側の前記ハウジングの第2の短辺に沿って、配置することと、
前記第1のボイスコイルモータ、前記二重アクチュエータ磁気記憶装置の第1のキャリッジアーム、前記第1のキャリッジアームの第1の旋回軸、前記第1のキャリッジアームを受容するように構成された第1のランプ支持体、及び前記第1の貫通コネクタを、前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直に引かれ、前記ハウジングの前記第1の短辺に平行かつ近接して引かれた想像線に沿って配置することと、を含む方法。
【請求項18】
前記ハウジングの前記第1の短辺に前記インタフェースコネクタを位置決めすることが、前記ハウジングの前記第1の短辺に前記インタフェースコネクタを凹設することを含む、請求項17に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置を作製する方法。
【請求項19】
前記ハウジングは、全体の厚さが1インチの略矩形であり、前記第1の短辺及び第2の短辺はそれぞれ約4インチであり、前記第1の長辺及び第2の長辺はそれぞれ5.75インチであり、前記磁気ディスクは約3.5インチ(88.9mm)~約4インチ(101.6mm)である、請求項17に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置を作製する方法。
【請求項20】
前記第2のボイスコイルモータ
、前記二重アクチュエータ磁気記憶装置の第2のキャリッジアーム、前記第2のキャリッジアームの第2の旋回軸、前記第2のキャリッジアームを受容するように構成された第2のランプ支持体、及び前記第2の貫通コネクタを、前記ハウジングの前記第1の長辺及び前記第2の長辺に垂直で、前記第2の短辺に平行かつ近接して引かれた第2の想像線に沿って整列させることと、を更に含む、請求項17に記載の二重アクチュエータ磁気記憶装置を作製する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して磁気記憶装置に関し、より具体的には、磁気記憶装置の記憶容量を改善することに関する。
【背景技術】
【0002】
ハードディスクドライブ(「HDD」)などの磁気記憶装置は、企業データ処理システム、コンピュータワークステーション、ポータブルコンピューティング装置、デジタルオーディオプレーヤ、デジタルビデオプレーヤなどのデジタルデータ又は電子情報を記憶するために広く使用されている。一般に、HDDは、磁気ディスク上でのデータの記憶を容易にするのに役立つ読み書きヘッドを含む。記憶容量は、利用可能な領域、及びHDDの記憶素子の面密度能力によって制限される。
【発明の概要】
【0003】
データセンターストレージシステムなどのデータ記憶アプリケーションが、スモールフォームファクタHDDに対して広範に標準化されているため、スモールフォームファクタ規格を満たし、寸法制約内で改善された記憶容量を提供する、磁気記憶装置及び製造方法に対するニーズが存在する。本出願の主題は、磁気記憶装置の現在の状態に応じて開発されており、具体的には、現在利用可能な磁気記憶装置によって未だ完全に解決されていない上記のように当該技術分野における問題及びニーズに応じて開発されている。したがって、本開示の実施形態は、先行技術の欠点の少なくとも一部を克服する。
【0004】
内部空洞を画定するハウジングを備える二重アクチュエータ磁気記憶装置が本明細書に開示される。二重アクチュエータ磁気記憶装置はまた、ハウジングの内部空洞内に磁気ディスクを備える。二重アクチュエータ磁気記憶装置はまた、ハウジングの第1の短辺及びハウジングの第1の長辺によって形成されたハウジングの第1の角部に近接してハウジングの第1の短辺に位置するインタフェースコネクタであって、ハウジングの第1の長辺はハウジングの第1の短辺に垂直である、インタフェースコネクタを備える。二重アクチュエータ磁気記憶装置はまた、内部空洞内にあって、ハウジングの第1の短辺及び第2の長辺によって形成されたハウジングの第2の角部に近接して位置付けられた、第1のボイスコイルモータであって、ハウジングの第2の長辺は、ハウジングの第1の長辺に対向し、かつ平行である第1のボイスコイルモータを含む。二重アクチュエータ磁気記憶装置はまた、内部空洞内にあって、ハウジングの第1の短辺付近に位置付けられた第1のキャリッジアームであって、磁気ディスクに対して第1のキャリッジアームを移動させるように第1のボイスコイルモータに結合され、磁気ディスクに対して第1の読み書きヘッドを位置付けるように構成されている第1のキャリッジアームを備え、読み書きヘッドは、磁気ディスクからデータを読み取り、磁気ディスクにデータを書き込むように構成されている。二重アクチュエータ磁気記憶装置はまた、内部空洞内にあって、ハウジングの第2の短辺に近接し、ハウジングの第1の長辺に沿って位置付けられた第2のボイスコイルモータであって、ハウジングの第2の短辺は、ハウジングの第1の短辺に対向し、かつ平行である、第2のボイスコイルモータを備える。二重アクチュエータ磁気記憶装置はまた、内部空洞内にあって、ハウジングの第1の短辺に対向し、かつ平行なハウジングの第2の短辺付近に位置付けられた第2のキャリッジアームであって、磁気ディスクに対して第2のキャリッジアームを移動させるように第2のボイスコイルモータに結合されており、第2のキャリッジアームは、磁気ディスクからデータを読み取り、磁気ディスクにデータを書き込むように磁気ディスクに対して第2の読み書きヘッドを位置付けるように構成されている、第2のキャリッジアームを備える。インタフェースコネクタが、ハウジングの第1の長辺に近くなるように、ハウジングの第1の短辺に沿ってハウジングのベース内に凹設され、インタフェースコネクタは、ハウジングを介して電気通信を提供するように構成されている、二重アクチュエータ磁気記憶装置。本段落の前述の主題は、本開示の実施例1を特徴とする。
【0005】
ハウジングは、約1インチの全体厚さを有する。本段落の前述の主題は、本開示の実施例2を特徴とし、実施例2はまた、上記実施例1に記載の主題を含む。
【0006】
ハウジングの第1の長辺及び第2の長辺はそれぞれ約5.75インチの長さを有し、ハウジングの第1の短辺は、約4インチの長さを有する。本段落の前述の主題は、本開示の実施例3を特徴とし、実施例3はまた、上記実施例1~2に記載の主題を含む。
【0007】
磁気ディスクは、約3.5インチ(88.9mm)~約4インチ(101.6mm)の直径を有する。本段落の前述の主題は、本開示の実施例4を特徴とし、実施例4はまた、上記実施例1~3に記載の主題を含む。
【0008】
二重アクチュエータ磁気記憶装置は、ハウジングの第1の長辺に沿ってインタフェースコネクタに隣接して位置付けられた内部空洞内の第1の貫通コネクタと、ハウジングの第2の長辺に沿ってかつハウジングの第2の短辺に近接して位置付けられた内部空洞内の第2の貫通コネクタとを更に備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例5を特徴とし、実施例5はまた、上記実施例1~4に記載の主題を含む。
【0009】
二重アクチュエータ磁気記憶装置は、第1のキャリッジアームに結合され、第1のキャリッジアームが周りを回転する第1の回転軸を画定する第1の旋回軸と、内部空洞内にあって、第1キャリッジアームを受容するように構成された第1のランプ支持体と、第2のキャリッジアームに結合され、第2のキャリッジアームが周りを回転する第2の回転軸を画定する第2の旋回軸と、内部空洞内にあって、第2のキャリッジアームを受容するように構成された第2のランプ支持体と、を更に備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例6を特徴とし、実施例6はまた、上記実施例1~5に記載の主題を含む。
【0010】
第1のボイスコイルモータ、第1の旋回軸、第1のキャリッジアーム、第1のランプ支持体、及び第1の貫通コネクタは、第1の長辺及び第2の長辺に垂直に引かれ、ハウジングの第1の短辺及び第2の短辺に平行に引かれた想像線に沿って順番に配置される。本段落の前述の主題は、本開示の実施例7を特徴とし、実施例7はまた、上記実施例1~6に記載の主題を含む。
【0011】
磁気ディスクは、10個以上の磁気ディスクを含む。本段落の前述の主題は、本開示の実施例8を特徴とし、実施例8はまた、上記実施例1~7に記載の主題を含む。
【0012】
第1の読み書きヘッド及び第2の読み書きヘッドのうちの1つは、磁気ディスクのうちの対応する1つに対して下向きの構成で配向され、第1の読み書きヘッド及び第2の読み書きヘッドのうちの他方は、磁気ディスクのうちの対応する1つに対して上向きの構成で配向され、下向きの構成及び上向きの構成は、互いに対して反対方向に読み書きヘッドを配向する。本段落の前述の主題は、本開示の実施例9を特徴とし、実施例9はまた、上記実施例1~8に記載の主題を含む。
【0013】
第1の読み書きヘッドのうちの少なくとも1つは下向きの構成を有し、第1の読み書きヘッドのうちの別の少なくとも1つは上向きの構成を有し、下向きの構成及び上向きの構成は、読み書きヘッドを互いに対して反対方向に配向する。本段落の前述の主題は、本開示の実施例10を特徴とし、実施例10はまた、上記実施例1~9に記載の主題を含む。
【0014】
第1のキャリッジアームは、第1の読み書きヘッドのうちの単一の読み書きヘッドを含む。本段落の前述の主題は、本開示の実施例11を特徴とし、実施例11はまた、上記実施例1~10に記載の主題を含む。
【0015】
第1の読み書きヘッド及び第2の読み書きヘッドのうちの少なくとも1つは、エネルギーアシスト磁気記録ヘッドを備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例12を特徴とし、実施例12はまた、上記実施例1~11に記載の主題を含む。
【0016】
内部空洞を画定するハウジングを備える二重アクチュエータ磁気記憶装置が本明細書に更に開示される。二重アクチュエータ磁気記憶装置は、ハウジングの内部空洞内に磁気ディスクを更に備える。二重アクチュエータ磁気記憶装置は、ハウジングの第1の短辺に沿って、かつ内部空洞内に位置付けられて磁気ディスクに対して移動する第1のアクチュエータアセンブリを更に備える。第1のアクチュエータアセンブリは、ハウジングの第1の長辺に近接するようにハウジングの第1の短辺に沿って位置付けられた第1の貫通コネクタであって、第1の長辺は、第1の短辺に対して垂直であり、ハウジング内に第1の角部を形成する、第1の貫通コネクタと、第1の貫通コネクタに電気的に結合され、ハウジングの第1の長辺に平行して対向し、かつハウジング内に第2の角部を形成するハウジングの第2の長辺に近接するように、ハウジングの第1の短辺に沿って位置付けられた、第1のボイスコイルモータと、を備える。二重アクチュエータ磁気記憶装置は、ハウジングの第2の短辺に沿って、かつ内部空洞内に位置付けられて磁気ディスクに対して移動する第2のアクチュエータアセンブリを更に備え、ハウジングの第2の短辺は第1の短辺の反対側である。第2のアクチュエータアセンブリは、ハウジングの第2の短辺に近接して、かつハウジングの第2の長辺に沿って位置付けられた第2の貫通コネクタと、第2の貫通コネクタに電気的に結合され、ハウジングの第2の短辺に近接して、かつハウジングの第1の長辺に沿って位置付けられた第2のボイスコイルモータと、を備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例13を特徴とする。
【0017】
二重アクチュエータ磁気記憶装置は、ハウジングの第1の長辺に近接してハウジングの第1の短辺上のハウジングに結合されたインタフェースコネクタを更に備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例14を特徴とし、実施例14はまた、上記実施例13に記載の主題を含む。
【0018】
第1のアクチュエータアセンブリは、第1のボイスコイルモータに結合された第1の旋回軸であって、第1のボイスコイルモータが、第1の旋回軸とハウジングの第2の長辺との間にあるように第1の短辺に沿って位置付けられている第1の旋回軸と、第1の旋回軸に結合され、かつ第1の旋回軸から延在する第1のキャリッジアームであって、第1の旋回軸は、第1のキャリッジアームが周りを回転する回転軸を画定する、第1のキャリッジアームと、第1のキャリッジアームを待機状態で受容し、支持するように第1の短辺に沿って位置付けられた、第1のランプ支持体であって、第1のキャリッジアームは、主に待機状態で第1の旋回軸と第1のランプ支持部との間に位置付けられ、第1のランプ支持体は、第1のキャリッジアームと第1の貫通コネクタとの間に位置付けられる、第1のランプ支持体と、を更に備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例15を特徴とし、実施例15はまた、上記実施例13~14に記載の主題を含む。
【0019】
第1のアクチュエータアセンブリ及び第2のアクチュエータアセンブリは、磁気ディスクが、第1のアクチュエータアセンブリと第2のアクチュエータアセンブリとの間に、磁気ディスクに対して対称な構成を有するように位置付けられた状態で、ハウジング内で互いに反対側に位置付けられる。本段落の前述の主題は、本開示の実施例16を特徴とし、実施例16はまた、上記実施例13~15に記載の主題を含む。
【0020】
また、本明細書では、二重アクチュエータ磁気記憶装置を作製する方法も開示される。この方法は、内部空洞を画定するハウジングを形成することを含む。この方法はまた、内部空洞内に磁気ディスクを位置付けることを含む。この方法はまた、ハウジングの第1の短辺及びハウジングの第1の長辺によって形成されたハウジングの第1の角部に近接して、ハウジングの第1の短辺内にインタフェースコネクタを位置決めすることを含む。本方法はまた、第1のボイスコイルモータを、ハウジングの第1の短辺及びハウジングの第2の長辺によって形成されたハウジングの第2の角部に近接するようにハウジングの第1の短辺に沿って配置することであって、第2の長辺は、ハウジングの第1の長辺と対向し、かつ平行である、ことを含む。本方法はまた、第1の貫通コネクタを、インタフェースコネクタが第1の貫通コネクタとハウジングの第1の短辺との間に位置付けられた状態で、ハウジングの第1の角部に近接するように、取り付けることを含む。本方法はまた、第1のボイスコイルモータ及び第1の貫通コネクタと対称な第2のボイスコイルモータ及び第2の貫通コネクタを、ハウジングの第1の短辺の反対側のハウジングの第2の短辺に沿って、配置することを含む。本段落の前述の主題は、本開示の実施例17を特徴とする。
【0021】
ハウジングの第1の短辺内にインタフェースコネクタを位置決めすることは、ハウジングの第1の短辺にインタフェースコネクタを凹設することを含む。本段落の前述の主題は、本開示の実施例18を特徴とし、実施例18はまた、上記実施例17に記載の主題を含む。
【0022】
ハウジングは、厚さ1インチの略矩形であり、第1の短辺及び第2の短辺はそれぞれ約4インチであり、第1の長辺及び第2の長辺はそれぞれ5.75インチであり、磁気ディスクは約3.5インチ(88.9mm)~約4インチ(101.6mm)である。本段落の前述の主題は、本開示の実施例19を特徴とし、実施例19はまた、上記実施例17及び18に記載の主題を含む。
【0023】
本方法は、第1のボイスコイルモータ及び第1の貫通コネクタを、ハウジングの第1の長辺及び第2の長辺に垂直で、第1の短辺に平行かつ近接して引かれた第1の想像線に沿って整列させることと、第2のボイスコイルモータ及び第2の貫通コネクタを、ハウジングの第1の長辺及び第2の長辺に垂直で、第2の短辺に平行かつ近接して引かれた第2の想像線に沿って整列させることと、を更に含む。本段落の前述の主題は、本開示の実施例20を特徴とし、実施例20はまた、上記実施例17~19に記載の主題を含む。
【0024】
二重アクチュエータ磁気記憶装置は、磁気ディスクに結合され、磁気ディスクの表面上の点が第1のキャリッジアームに沿って第1の読み書きヘッドに向かって移動するような方向に磁気ディスクを回転させるように構成されたスピンドルモータを更に備える。本段落の前述の主題は、本開示の実施例21を特徴とし、実施例21はまた、上記実施例1~12に記載の主題を含む。
【0025】
本開示の主題の記載された特徴、構造、利点、及び/又は特性は、1つ以上の実施形態及び/又は実装において任意の好適な方法で組み合わせることができる。以下の記載において、本開示の主題の実施形態の完全な理解を与えるために、数多くの具体的な詳細が提供される。当業者は、本開示の主題が、特定の実施形態又は実装の特定の特徴、詳細、構成要素、材料、及び/又は方法のうちの1つ以上を伴わずに実施され得ることを認識するであろう。他の例では、全ての実施形態又は実装において存在しない可能性がある特定の実施形態及び/又は実装において、追加の特徴及び利点が認識され得る。更に、いくつかの例では、周知の構造、材料、又は動作は、本開示の主題の態様を不明瞭にすることを避けるために、詳細には示されていないか、又は記載されていない。本開示の主題の特徴及び利点は、以下の記載及び添付の請求項からより完全に明らかとなるか、又は以下に記載されるような主題の実施によって習得され得る。
【図面の簡単な説明】
【0026】
本開示の利点が容易に理解されるように、添付の図面に示されている特定の実施形態を参照することにより、上記で簡潔に記載された本開示のより具体的な記載が行われる。これらの図面は本開示の典型的な実施形態のみを示しており、したがってその範囲を限定するものとして見なされるべきではないと理解した上で、添付図面の使用を通じて、付加的な特殊性及び詳細を伴って、本願の主題は記載され説明される。
【0027】
【
図1】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置の斜視図である。
【0028】
【
図2】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置の内部機構を示す便宜上、磁気記憶装置のハウジングのカバーが非表示である、
図1の磁気記憶装置の斜視図である。
【0029】
【
図3A】本開示の1つ以上の実施例による、
図2の磁気記憶装置の平面図である。
【0030】
【
図3B】本開示の1つ以上の実施例による、第1の断面に沿った
図3Aの磁気記憶装置の断面図である。
【0031】
【
図3C】本開示の1つ以上の実施例による、第2の断面に沿った
図3Aの磁気記憶装置の断面図である。
【0032】
【
図4】本開示の1つ以上の実施例による、読み書きヘッドの構成の側面図である。
【0033】
【
図5】本開示の1つ以上の実施例による、読み書きヘッドの別の構成の側面図である。
【0034】
【
図6A】本開示の1つ以上の実施例による、読み書きヘッドの構成の概略ブロック図である。
【0035】
【
図6B】本開示の1つ以上の実施例による、読み書きヘッドの別の構成の概略ブロック図である。
【0036】
【
図7】本開示の1つ以上の実施例による、磁気記憶装置を作製する方法の概略フローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0037】
本明細書の全体を通して、「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、又はそれに類似した言葉の参照は、本実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。本明細書の全体を通して、「一実施形態では(in one embodiment)」、「一実施形態では(in an embodiment)」、及びそれに類似した言葉の語句の表記は、必ずしも全て同一の実施形態を参照するのではない。同様に、用語「実装」の使用は、本開示の1つ以上の実施形態に関連して記載された特定の特徴、構造、又は特性を有する実装を意味するが、そうでなければ、別の意味を示すための明示的な相関がない場合、実装は1つ以上の実施形態に関連付けられてもよい。
【0038】
図1を参照すると、一実施形態による磁気記憶装置100(例えば、磁気記録装置)は、ハードディスクドライブ(HDD)として示されている。しかしながら、他の実施形態では、磁気記憶装置100は、本開示の主題の本質から逸脱することなく、様々な磁気記憶装置のいずれかであってもよい。磁気記憶装置100は、ハウジング内に画定された内部空洞114(例えば、
図2を参照)を封止又は包囲するハウジング102を含む。ハウジング102は、ベース130及びカバー132(ハウジング102の内部空洞114内の磁気記憶装置100の内部機構を不明瞭にしないように、
図2において非表示である)を含む。カバー132は、ハウジング102の外部の環境から内部空洞114を包囲するようにベース130に結合されている。いくつかの実装形態では、シール又はガスケットは、ベース130とカバー132との間に位置付けられて、ベース130とカバー132との間の気密封止を促進する。いくつかの実施例では、ベース130とカバー132との間のシールは、経時的に、ハウジング102が封止された時点で内部空洞114内の環境条件を保持するのに十分に強い。
【0039】
図2を参照すると、磁気記憶装置100は、ハウジング102の内部空洞114内に位置する様々な特徴部を含む。いくつかの実施例では、磁気記憶装置100は、内部空洞114を画定するハウジング102を含む。いくつかの実施形態では、ハウジング102は、スモールフォームファクタ(SFF)規格に適合してもよい(EIA/ECA-740又はSFF-8301を参照されたい)、又はフォームファクタが低減されてもよい。少なくとも1つの磁気ディスク115は、ハウジング102の内部空洞114内に位置付けられる。少なくとも1つの読み書きヘッド158もまた、内部空洞114内に位置付けられる。読み書きヘッド158は、磁気ディスク115からデータを読み取り、データを磁気ディスク115に書き込むように構成されている。磁気記憶装置100はまた、磁気ディスク115に対して読み書きヘッド158を位置付けるように構成されている、内部空洞114内に少なくとも1つのキャリッジアーム105を含む。少なくとも1つのボイスコイルモータ125は、内部空洞114内にハウジング102の第1の短辺109に沿って位置付けられ、キャリッジアーム105に結合されて、キャリッジアーム105を磁気ディスク115に対して移動させる。磁気記憶装置100はまた、ハウジング102の第1の短辺109に沿ってボイスコイルモータ125(a)の反対側にハウジング102のベース130内に凹設され、ハウジング102を介して電気通信を提供するように構成された、インタフェースコネクタ107を含む。
【0040】
図2の磁気記憶装置100の例示された実施形態は、第1のアクチュエータアセンブリ103(a)及び第2のアクチュエータアセンブリ103(b)を含む、二重アクチュエータ磁気記憶装置100である。第1のアクチュエータアセンブリ103(a)は、ハウジング102の第1の短辺109に沿って、かつ内部空洞114内に位置付けられる。第1のアクチュエータアセンブリ103(a)は、ハウジング102の第1の長辺110に近接するようにハウジング102の第1の短辺109に沿って位置付けられた第1のボイスコイルモータ125(a)を含む。第1のアクチュエータアセンブリ103(a)はまた、第1のボイスコイルモータ125(a)に対して第1の短辺109の反対側の端部にあるようにハウジング102の第1の短辺109に沿って位置付けられた第1の貫通コネクタ113(a)を含む。
【0041】
第2のアクチュエータアセンブリ103(b)は、ハウジング102の第2の短辺112に沿って、かつ内部空洞114内に位置付けられる。ハウジング102の第2の短辺112は、第1の短辺109と反対側にある。第2のアクチュエータアセンブリ103(b)は、ハウジング102の第2の短辺112に沿って位置付けられた第2のボイスコイルモータ125(b)を含む。第2のアクチュエータアセンブリ103(b)はまた、第2のボイスコイルモータ125(b)に対して第2の短辺112の反対側の端部にあるようにハウジング102の第2の短辺112に沿って位置付けられた第2の貫通コネクタ113(b)を含む。
【0042】
図示した実施形態では、第1のキャリッジアーム105(a)及び第2のキャリッジアーム105(b)は、第1キャリッジアーム105(a)及び第2キャリッジアーム105(b)のうちの対応する1つの遠位先端部にそれぞれ結合される対応するヘッドジンバルアセンブリ(例えば、第1のヘッドジンバルアセンブリ108(a)及び第2のヘッドジンバルアセンブリ108(b))を含む。各ヘッドジンバルアセンブリ108は、関連する読み書きヘッド158を含む。
【0043】
図4を参照すると、読み書きヘッド158の構成の一例が示されている。図示された例では、第1の読み書きヘッド158(a)は、第1のキャリッジアーム105(a)に結合されて、下向きの構成で磁気ディスク115とインタフェースをとる一方で、第2の読み書きヘッド158(b)は、上向きの構成で第2のキャリッジアーム105(b)に結合される。読み書きヘッド158をキャリッジアーム105の別個の組に分離することは、磁気ディスク115間の読み書きヘッド158を収容するために必要とされるクリアランスを低減することができ、これにより、同じディスクスタック高さに挿入されたより多くのディスク115を用いて磁気記憶装置100の全体的な記憶容量を改善することができる。
【0044】
図5を参照すると、読み書きヘッド158の別の構成の一例が示されている。図示された例では、第1の読み書きヘッド158(a)は、第1キャリッジアーム105(a)に結合されて、交互の上向き/下向きの構成で磁気ディスク115とインタフェースをとる一方で、第2の読み書きヘッド158(b)は、同様の交互の上向き/下向きの構成で第2のキャリッジアーム105(b)に結合される。
図4に示される構成とは異なるが、同様に、読み書きヘッド158をキャリッジアーム105の別個の組に分離することは、読み書きヘッド158を収容するために磁気ディスク115間に必要とされるクリアランスを低減し、同じディスクスタック高さにより多くのディスク115を含むことができ、これにより磁気記憶装置100の全体的な記憶容量を改善することができる。
【0045】
図6Aを参照すると、各読み書きヘッド158(例えば、第1の読み書きヘッド158(a)及び第2の読み書きヘッド158(b)を参照)は、読み取りヘッド160(例えば、読み取り部分)及び誘導記録ヘッド162を含み得る。読み取りヘッド160は、少なくとも1つの読み取り変換器を含み、誘導記録ヘッド162は、少なくとも1つの誘導コイル及び磁気コアを含む。読み取り変換器は、ディスク115の対応する1つの磁気特性(例えば、磁気ビットパターン)を検出し、磁気特性を電気信号に変換するように構成されている。対照的に、誘導コイル及び磁気コアは、電気信号に応答して、ディスク115の対応する1つの磁気特性を変更する。読み書きヘッドはまた、
図6Bの例示された実施形態に示すように、エネルギーアシスト記録ヘッド163と関連付けることもできる。例えば、エネルギーアシスト記録ヘッド163は、読み書きヘッド159内の熱アシスト磁気記録(HAMR)ヘッドであってもよい。HAMR書き込みヘッドは、誘導コイル及び磁気コアのそばに少なくとも1つの近接場変換器を含んでもよい。近接場変換器は、電気信号に応答して、ディスク115の対応する1つの磁気特性を変更するために誘導コイル及び磁気コアにエネルギーアシストを提供する。HAMRヘッドの近接場変換器は、書き込み中にディスク115の領域を一時的に加熱して、加熱領域における磁気特性の変化を促進する助けとなるように構成されている。書き込み中にディスク115の領域を加熱することにより、加熱領域における磁気特性を比較的小さい磁場で変更することができ、これにより、より小さい領域への書き込みを可能にし、磁気ディスク115のデータ記憶容量を増大させる。いくつかの実施例によれば、加熱領域は数十ナノメートルのスケールであり、領域は1ナノ秒未満に加熱される。一実施例では、HAMRヘッドの近接場変換器は、表面誘導レーザーを介して熱を送達するための複数のプラズモニックナノ構造を含む。いくつかの実施形態では、熱を送達するためのレーザーダイオード構成要素(図示せず)が、読み書きヘッド159の裏側(ディスク115に面する表面とは反対側)に取り付けられる。
図4及び
図5を参照すると、二重アクチュエータシステムは、レーザーダイオード構成要素を収容するために、読み書きヘッド159の裏側に余分なスペースを提供する。更に、HAMRヘッドの例が与えられているが、エネルギーアシスト記録ヘッド163は、他の種類のエネルギーアシスト記録ヘッドを組み込んでもよい。例えば、マイクロ波アシスト磁気記録(MAMR)ヘッドなどが使用されてもよい。
【0046】
図2の磁気記憶装置100は、アクチュエータアセンブリ103のそれぞれに特定の複数のキャリッジアーム105を有するように示されているが、他の実施形態では、磁気記憶装置100は、図示された数のキャリッジアーム105より少ないか又はそれより多くてもよい。同様に、特定の数の磁気ディスク115が示されているが、他の実施形態は、例示された数の磁気ディスク115より少ないか又はそれより多くを含んでもよい。いくつかの実施形態では、SFF規格を維持しながら、10個を超える磁気ディスク115を磁気記憶装置100内に配置することができる。
【0047】
更に、ハウジング102はSFF規格に適合してもよい。いくつかの実施形態では、ハウジング102の第1及び第2の長辺110及び111は、長さが約5.75インチであってもよく、一方、第1及び第2の短辺109及び112は、長さが約4インチであってもよい。加えて、ハウジング102の全体的な厚さは、約1インチであってもよい。いくつかの実施形態では、磁気ディスク115は、直径約3.5インチであってもよい。
【0048】
再び
図2を参照すると、磁気記憶装置100は、他の実施形態では1つのスピンドルモータ121を有するように示されているが、磁気記憶装置100は、任意の数のスピンドルモータ121を有することができる。スピンドルモータ121は、ベース130に結合される。一般に、スピンドルモータ121は、ベース130に対して移動不能に固定された固定部分と、固定部分及びベース130に対して回転可能なスピンドル122と、を含む。したがって、スピンドルモータ121のスピンドル122は、スピンドルモータ121の一部であるか、又はスピンドルモータ121と一体であると見なすことができる。一般に、スピンドルモータ121は、磁気ディスク115又はプラッタを回転させるように動作可能である。スピンドルモータ121が回転すると、ディスク115はそれに対応して回転する。このようにして、スピンドルモータ121は、各磁気ディスク115の回転軸を画定する。スピンドルモータ121は、制御された量及び制御された速度で、磁気ディスク115を所定の方向に回転させるように動作可能に制御され得る。一般に、磁気ディスク115は、読み書きヘッド158の下のディスク表面の所与の点がヘッドジンバルアセンブリ108の遠位端に向かって摺動運動を行う方向に回転する。
【0049】
磁気ディスク115のそれぞれは、様々な種類の磁気記憶媒体のいずれかであってもよい。一般に、一実施形態では、各ディスク115は、基材と、基材上に直接又は間接的に適用される磁性材料と、を含む。例えば、ディスク115の磁気材料は、各ビット上に複数の磁気粒子を有する磁気層ビットを有する従来のグラニュラ磁気記憶ディスク又はウェハであってもよい。グラニュラ磁気媒体では、ビットの全ては同一平面であり、ディスクの表面は実質的に滑らかで連続的である。一実施形態では、各ビットは、面内(長手方向)配向又は面外(垂直)配向を有することができる磁気双極子モーメントを有する。
【0050】
ディスク115が読み書きモードで回転すると、ボイスコイルモータ125は、キャリッジアーム105のボイスコイルに電磁係合して、キャリッジアーム105及びキャリッジアーム105に結合されているヘッドジンバルアセンブリ108を、ディスク115の読み書き面に平行な平面に沿ってディスク115に対して回転方向に回転させる。キャリッジアーム105を回転して、読み取り動作及び/又は書き込み動作のために、ヘッドジンバルアセンブリ108の読み書きヘッド158を、対応するディスク115の特定の放射状領域上に位置付けることができる。ボイスコイルモータ125は、旋回軸127を介してベース130に回転可能に結合されているキャリッジアーム105と係合してベース130に固定される。各旋回軸127(例えば、第1の旋回軸127(a)及び第2の旋回軸127(b))は、対応するキャリッジアーム105に結合される。一般に、旋回軸127は、ボイスコイルモータ125によって作動されたときにキャリッジアーム105が周りを回転する回転軸を画定する。
【0051】
いくつかの実施態様では、キャリッジアーム105のそれぞれは、スピンドルモータ121の軸から等距離離間して、隣接するキャリッジアーム105に対して逆平行かつ対称に延在する。ディスク115のそれぞれ1つは、隣接するキャリッジアーム105の間に位置付けられる。アイドルモード(例えば、読み取り-書き込み動作が実行されていないとき)において、ボイスコイルモータ125を作動させて、キャリッジアーム105をディスク115に対して半径方向外側方向に回転させることにより、ヘッドジンバルアセンブリ108がベース130に固定されたランプ支持体117上に置かれる又はランプ支持体117からアンロードされる。
【0052】
各ランプ支持体117(例えば、第1のランプ支持体117(a)及び第2のランプ支持体117(b))は、対応するキャリッジアーム105を受容するように内部空洞114内に位置付けられる。いくつかの実施形態では、第1のランプ支持体117(a)は、キャリッジアーム105が磁気ディスク115から離れて位置付けられる待機状態で、対応するキャリッジアーム105を受容し、支持するように第1の短辺109に沿って位置付けられる。図示した実施形態では、第1キャリッジアーム105(a)は主に待機状態で第1の旋回軸127(a)と第1のランプ支持体117(a)との間に位置付けられ、第1のランプ支持体117(a)は、第1のキャリッジアーム105(a)と第1の貫通コネクタ113(a)との間に位置付けられる。この構成は、各構成要素の相対的なサイズ及び形状を活用して、他の構成を用いるよりも大きな直径の磁気ディスク115がハウジング102に含まれることを可能にすることで、磁気記憶装置100のSFF規格サイズを維持しながら、より効率的なレイアウトを容易にし、容量を改善する。
【0053】
各ヘッドジンバルアセンブリ108では、電気信号は、電気トレース又は電線を介して読み書きヘッド158との間で伝送される。電気トレースは、磁気記憶装置100の読み書きヘッド158と、関連する貫通コネクタ(例えば、第1の貫通コネクタ113(a)と第2の貫通コネクタ113(b))との間での電気信号の伝送を容易にするように電気的に相互接続される。貫通コネクタ113(例えば、第1の貫通コネクタ113(a)及び第2の貫通コネクタ113(b))は、少なくとも1つのインタフェースコネクタ107に隣接して、かつハウジング102の短辺109及び112に沿って対応するボイスコイルモータ125(例えば、第1のボイスコイルモータ125(a)及び第2のボイスコイルモータ125(b))の反対側に位置付けられてもよい。
【0054】
貫通コネクタ113は、制御モジュール(図示せず)との通信を容易にし得る。制御モジュールは、電気信号を処理し、インタフェースコネクタ107を介して磁気記憶デバイス100と1つ以上の外部コンピューティング装置との間の電気信号の通信を促進するように構成されてもよい。一般に、制御モジュールは、磁気記憶装置100の様々な構成要素の動作を制御するために使用されるソフトウェア、ファームウェア、及び/又はハードウェアを含む。制御モジュールは、ハードウェアを上部又は内部に搭載するプリント回路基板を含むことができる。
【0055】
ここで
図3Aを参照すると、第1のアクチュエータアセンブリ103(a)及び第2のアクチュエータアセンブリ103(b)の相対配置は、示されるように磁気ディスク115の中心にあるスピンドルモータ121を中心としたx軸及びy軸の両方を用いて、x軸及びy軸の両方に対して対称である。他の実施形態では、第1のアクチュエータアセンブリ103(a)及び第2のアクチュエータアセンブリ103(b)の相対配置は、x軸のみに対して磁気ディスク115を挟んで類似してもよい。
【0056】
図示の実施形態では、第1の貫通コネクタ113(a)、第1のランプ支持体117(a)、第1のキャリッジアーム105(a)、第1の旋回軸127(a)及び第1のボイスコイルモータ125(a)のそれぞれは、第1の短辺109に平行で、その近傍に示され、かつ第1の長辺110及び第2の長い辺111に垂直である第1の想像線300に沿うように、互いに整列される。
【0057】
同様に、第2の貫通コネクタ113(b)、第2のランプ支持体117(b)、第2のキャリッジアーム105(b)、第2の旋回軸127(b)、及び第2のボイスコイルモータ125(b)のそれぞれは、第2の短辺112に平行で、その近傍に示され、かつ第1の長辺110及び第2の長い辺111に垂直である第2の想像線302に沿うように、互いに整列される。
【0058】
ここで
図3B及び
図3C、第1の断面304及び第2の断面306に沿った断面図を参照すると、第1のボイスコイルモータ125(a)は、第1の短辺109に沿ってインタフェースコネクタ107とは反対側の角部に位置付けられている。
図3Bは、第1の長辺110からの図を示し、一方
図3Cは、第2の長辺111からの図を示す。インタフェースコネクタ107は、第1の読み書きヘッド158(a)と交差してハウジング102の第1の長辺110及び第2の長辺111に平行である第1の断面304に沿って
図3Bに示されるように、ハウジング102のベース130内に凹設されるので、第1のボイスコイルモータ125(a)は、第1の断面304に沿って凹設されたインタフェースコネクタ107との寸法の対立を回避するために他の部分に位置付けられる。したがって、第1のボイスコイルモータ125(a)は、第2の読み書きヘッド158(b)と交差してハウジング102の第1の長辺110及び第2の長辺111に平行である第2の断面306に沿って
図3Cに示されるように、第1の短辺109に沿ってインタフェースコネクタ107とは反対側の角部に位置付けられる。
【0059】
この整列は、磁気記憶装置100内の構成要素の空間のより効率的な使用を提供する。特に、この構成により、二重アクチュエータシステムが第1のアクチュエータアセンブリ103(a)及び第2のアクチュエータアセンブリ103(b)の両方を組み込むことができて、磁気ディスク115により多くのスペースを提供して、他の構成を用いるよりも大きな直径のディスクが可能になり、SFF規格を満たすフォームファクタを維持しつつ、ハウジング102の第1の短辺109に沿ってインタフェースコネクタ107用の十分なスペースを提供しながら、磁気記憶装置100の記憶容量が改善される。
【0060】
図7に示すように、一実施例によれば、二重アクチュエータ磁気記憶装置100を作製する方法400は、402で、ハウジング102を形成して内部空洞114を画定することを含む。方法400はまた、404で、磁気ディスク115を内部空洞114内に位置付けることを含む。方法400はまた、406で、ハウジング102の第1の短辺109及び第1の長辺110によって形成されたハウジング102の第1の角部に近接して、ハウジング102の第1の短辺109内にインタフェースコネクタ107を位置決めすることを含む。いくつかの実施形態では、インタフェースコネクタ107は、SATA/SAS SFFインタフェースコネクタ規格などのインタフェースコネクタ規格に従って位置付けられ配置される。
【0061】
方法400はまた、408で、ハウジング102の第1の短辺109に沿って第1のボイスコイルモータ125(a)を、ハウジング102の第1の短辺109及び第2の長辺111によって形成されたハウジング102の第2の角部に近接するように配置することであって、第2の長辺は、ハウジング102の第1の長辺110の反対側にある、ことを含む。方法400はまた、410で、第1の貫通コネクタ113(a)を、インタフェースコネクタ107が第1の貫通コネクタ113(a)とハウジング102の第1の短辺109との間に位置付けられた状態で、ハウジング102の第1の角部に近接するように取り付けることを含む。方法400はまた、412で、ハウジング102の第1の短辺109の反対側のハウジング102の第2の短辺112に沿って、第1のボイスコイルモータ125(a)及び第1の貫通コネクタ113(a)に対して対称な第2のボイスコイルモータ125(b)及び第2の貫通コネクタ113(b)を配置することを含む。
【0062】
いくつかの実装態様では、ハウジング102の第1の短辺109内にインタフェースコネクタ107を位置決めすることは、
図3Bに示されるように、ハウジング102の第1の短辺109内にインタフェースコネクタ107を凹設することを含む。
【0063】
いくつかの実施例では、ハウジングは略矩形であり、厚さが1インチであり、第1の短辺109及び第2の短辺112は約4インチであり、第1の長辺110及び第2の長辺111は5.75インチであり、磁気ディスク115は直径約3.5インチである。
【0064】
いくつかの実施例では、方法400は、第1のボイスコイルモータ125(a)及び第1の貫通コネクタ113(a)を、ハウジングの第1の長辺110及び第2の長辺111に垂直で、第1の短辺109に平行かつ近接して引かれた第1の想像線300に沿って整列させることと、第2のボイスコイルモータ125(b)及び第2の貫通コネクタ113(b)を、ハウジングの第1の長辺110及び第2の長辺111に垂直で、第2の短辺112に平行かつ近接して引かれた第2の想像線302に沿って整列させることと、を含む。
【0065】
上記の記載では、「上(up)」、「下(down)」、「上部(upper)」、「下部(lower)」、「水平(horizontal)」、「垂直(vertical)」、「左(left)」、「右(right)」、「上に(over)」、「下に(under)」などの特定の用語が使用されてもよい。これらの用語は、該当する場合、相対関係に対処する際に記載を明確にするために使用される。しかし、これらの用語は、絶対関係、位置、及び/又は向きを意味することを意図するものではない。例えば、物体に関しては、「上部(upper)」表面は、単にその物体を裏返すだけで「下部(lower)」表面になり得る。それでもなお、同じ物体である。更に、「含む(including)」、「備える(comprising)」、「有する(having)」という用語及びそれらの変形は、特に明示しない限り、「~を含むが、限定されない」ことを意味する。列挙された項目の一覧は、特に明示しない限り、それらの項目のいずれか又は全てを相互に排他する及び/又は相互に含めることを暗に意味するものではない。「a」、「an」、及び「the」はまた、特に明示しない限り、「1つ以上」を表す。更に、用語「複数」は、「少なくとも2つ」として定義され得る。
【0066】
本明細書で使用される、特定の機能を実行するように「構成されている」システム、装置、構造体、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、更なる修正後に特定された機能を実行する可能性を単に有するだけではなく、いかなる修正も行わずに、特定の機能を実際に実行することが可能である。換言すれば、特定の機能を実行するように「構成されている」システム、装置、構造体、物品、要素、構成要素、又はハードウェアは、特定の機能を実行する目的で特別に選択、作成、実装、利用、プログラム、及び/又は設計される。本明細書で使用される、「構成されている」は、システム、装置、構造体、物品、要素、構成要素、又はハードウェアの既存の特性を示し、システム、装置、構造、物品、要素、構成要素、又はハードウェアが、更なる修正なしに特定の機能を実行することを可能にする。本開示の目的のために、特定の機能を実行するように「構成されている」と記載されているシステム、装置、構造体、物品、要素、構成要素、又はハードウェアを追加的に又は代替として「適合される」及び/又はその機能を実行するよう「作動する」と記載することができる。
【0067】
加えて、1つの要素が別の要素に「連結」される本明細書における事例は、直接的及び間接的な連結を含むことができる。直接的連結は、別の要素に連結され、別の要素と何らかの接触している1つの要素として定義することができる。間接的結合は、互いに直接接触はしないが、結合された要素間に1つ以上の追加の要素を有する、2つの要素間の結合として定義することができる。更に、本明細書で使用される、1つの要素を別の要素に固定することは、直接的固定及び間接的固定を含むことができる。加えて、本明細書で使用される、「隣接する」は、必ずしも接触を示すものではない。例えば、1つの要素は、その要素と接触することなく、別の要素に隣接していてもよい。
【0068】
本明細書で使用される、語句「のうちの少なくとも1つ」は、項目のリストと共に使用される場合、リストされた項目のうちの1つ以上の異なる組み合わせが使用されてもよく、リスト内の項目のうちの1つのみが必要とされる場合があることを意味する。項目は、特定の物体、物事、又はカテゴリであってもよい。換言すれば、「のうちの少なくとも1つ」とは、項目又は項目の数の任意の組み合わせがリストから使用されてもよいが、リスト内の項目の全てが必要とされない場合があることを意味する。例えば、「項目A、項目B、及び項目Cのうちの少なくとも1つ」とは、項目A;項目A及び項目B;項目B;項目A、項目B、及び項目C;又は項目B及び項目Cを意味し得る。一部の場合には、「項目A、項目B、及び項目Cのうちの少なくとも1つ」は、例えば、これらに限定されないが、項目Aのうちの2つ、項目Bのうちの1つ、及び項目Cのうちの10個;項目Bのうちの4つ及び項目Cのうちの7つ;又はいくつかの他の好適な組み合わせを意味し得る。
【0069】
別途記載のない限り、「第1の」、「第2の」、などの用語は、本明細書では単にラベルとして使用され、これらの用語が参照する項目に順序、位置、又は階層的要件を課すことを意図するものではない。その上、例えば、「第2の」項目への言及は、例えば、「第1の」若しくはより低い番号の項目、及び/又は、例えば、「第3」若しくはより高い番号の項目の存在を必要とせず、又は排除しない。
【0070】
本明細書に含まれる概略フローチャート図は、概して、論理フローチャート図として記載される。したがって、描写された順序及びラベル付けされた工程は、提示される方法の一実施形態を示す。他の工程及び方法として、機能、論理、又は効果の点で、示された方法の1つ以上の工程、又はその部分と同等なものを着想してもよい。加えて、採用されるフォーマット及び記号は、方法の論理的工程を説明するために提供され、本方法の範囲を限定するものではないと理解される。様々な矢印のタイプ及び線のタイプがフローチャートで用いられ得るが、それらは対応する方法の範囲を限定しないものとして理解される。実際に、いくつかの矢印又は他のコネクタを使用して、方法の論理フローのみを示すことができる。例えば、矢印は、図示された方法の列挙された工程間の不特定の継続時間の待ち又は監視期間を示してもよい。加えて、特定の方法が行われる順序は、示される対応する工程の順序を厳密に順守してもよく、又は厳密に順守しなくてもよい。
【0071】
本主題は、その趣旨又は本質的な特性から逸脱することなく他の特定の形態で具現化されてもよい。説明された実施形態は、あらゆる点で、例示的であり、かつ制限的でないものと考慮されるべきである。特許請求の範囲の意味及び均等物の範囲内に収まる全ての変更は、それらの範囲に包含されるべきである。