(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】一時識別子を送信するための方法およびシステム
(51)【国際特許分類】
H04W 74/08 20090101AFI20220215BHJP
H04W 8/26 20090101ALI20220215BHJP
H04W 76/11 20180101ALI20220215BHJP
【FI】
H04W74/08
H04W8/26
H04W76/11
(21)【出願番号】P 2020544618
(86)(22)【出願日】2018-03-28
(86)【国際出願番号】 CN2018080887
(87)【国際公開番号】W WO2019183834
(87)【国際公開日】2019-10-03
【審査請求日】2020-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ガオ,ユアン
(72)【発明者】
【氏名】シェ,フェン
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ヘ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ウェンティン
【審査官】伊東 和重
(56)【参考文献】
【文献】Ericsson,Handling of Collision between UE Identifiers in LTE connected to 5GC[online],3GPP TSG RAN WG2 #101,3GPP,2018年03月02日,R2-1802631,検索日[2021.08.20],Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_101/Docs/R2-1802631.zip>
【文献】ZTE, Sanechips,Consideration on extending the code space for 5G-S-TMSI[online],3GPP TSG RAN WG2 #101bis,3GPP,2018年04月20日,R2-1804461,検索日[2021.08.20],R2-1804461
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24-7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信のための方法であって、
無線通信装置によって、前記無線通信装置の一時識別子の第1部分を第1メッセージにおいて無線アクセスネットワークに対して送信するステップであって、前記第1部分は前記一時識別子の複数の最下位ビットであり、前記一時識別子は、一時的モバイルサブスクライバIDと、アクセスおよびモビリティ管理機能情報とを含む、ステップ;
前記無線通信装置によって、前記一時識別子の第2部分を第2メッセージにおいて前記無線アクセスネットワークに対して送信するステップであって、前記第2部分は前記一時識別子の複数の最上位ビットである、ステップ;
を有する方法。
【請求項2】
前記方法はさらに、前記無線アクセスネットワークから、前記第1部分を含む共通制御チャネルメッセージを受信するステップを有する、
請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第1メッセージは、無線リソース制御接続要求メッセージである、
請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記アクセスおよびモビリティ管理機能情報は、
アクセスおよびモビリティ管理機能ポインタ、アクセスおよびモビリティ管理機能セット識別子、
のうちの1つ以上を含む、
請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記第2メッセージは、無線リソース制御接続セットアップ完了メッセージである、
請求項1記載の方法。
【請求項6】
無線通信のための方法であって、
無線アクセスネットワーク内のノードによって、無線通信装置からの第1メッセージにおいて、前記無線通信装置の一時識別子の第1部分を受信するステップであって、前記第1部分は前記一時識別子の複数の最下位ビットであり、前記一時識別子は、一時的モバイルサブスクライバIDと、アクセスおよびモビリティ管理機能情報とを含む、ステップ; 前記ノードによって、前記無線通信装置からの第2メッセージにおいて、前記一時識別子の第2部分を受信するステップであって、前記第2部分は前記一時識別子の複数の最上位ビットである、ステップ;
を有する方法。
【請求項7】
前記方法はさらに、前記無線通信装置に対して、前記第1部分を含む共通制御チャネルメッセージを送信するステップを有する、
請求項6記載の方法。
【請求項8】
前記第1メッセージは、無線リソース制御接続要求メッセージである、
請求項6記載の方法。
【請求項9】
前記アクセスおよびモビリティ管理機能情報は、
アクセスおよびモビリティ管理機能ポインタ、アクセスおよびモビリティ管理機能セット識別子、
のうち1以上を含む、
請求項6記載の方法。
【請求項10】
前記第2メッセージは、無線リソース制御接続セットアップ完了メッセージである、
請求項6記載の方法。
【請求項11】
前記一時識別子は5G-S-TMSIである、請求項1記載の方法。
【請求項12】
前記一時識別子は5G-S-TMSIである、請求項6記載の方法。
【請求項13】
請求項1から
5または11のいずれか1項記載の方法を実行するように構成されたコンピュータデバイス。
【請求項14】
請求項1から
5または11のいずれか1項記載の方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項15】
請求項
6から10
または12のいずれか1項記載の方法を実行するように構成されたコンピュータデバイス。
【請求項16】
請求項
6から10
または12のいずれか1項記載の方法を実行するためのコンピュータ実行可能命令を記憶した非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は一般に、無線ネットワークに関し、より詳細には、一時識別子を送信および/または取得するための方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在の多くの無線ネットワーク(例えば、主要な無線通信事業者のもの)において、ユーザ機器(「UE」)が無線アクセスネットワーク(「RAN」)にアクセスしようとするとき(例えば、UEが電源ONされた後)、UEが実行する最初のタスクの1つはランダムアクセス手順に参加することである。ランダムアクセス手順の終了時において、UEはRANと無線リソース制御(「RRC」)接続を確立する。その際、UEは一時的なUE IDを使用して自分を識別することができる。これにより、コアネットワーク(「CN」)はUEが国際モバイルサブスクライバID(「IMSI」)を提供するUEの必要性なしに、サブスクライバが誰であるかを知ることができ、それによってUEの安全性を妥協することができる。CNは、一時的なUE IDとIMSIとの間のマッピングを維持する。
【図面の簡単な説明】
【0003】
添付の特許請求の範囲は本技術の特徴を詳細に記載しているが、これらの技術はそれらの目的および利点とともに、添付の図面と併せて以下の詳細な説明から最もよく理解することができる:
【0004】
【
図1】本開示の様々な実施形態が実装されるシステムの図である。
【
図2】通信装置のハードウェアアーキテクチャの1例を示す。
【
図4】1実施形態による、一時識別子を送信および受信するための手順の通信フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
本開示は一般に、一時識別子を送信および受信するための方法およびシステムを対象とする。様々な実施形態によれば、UEの一時識別子は2つの部分に分割され、別々のメッセージを介してUEからRANのノードに送信され、UE一時識別子の1つの部分は第1メッセージであり、他の部分は第2メッセージである。
【0006】
様々な実施形態によれば、一時識別子を送信する方法は無線通信装置に関するものであり、以下を有する:無線通信装置の一時識別子の第1部分を第1メッセージにおいて無線アクセスネットワークに対して送信するステップ;一時識別子の第2部分を第2メッセージにおいて無線アクセスネットワークに対して送信するステップ。
【0007】
1実施形態において、この方法はさらに、デバイスが無線アクセスネットワークから、第1部分を含む競合解決メッセージを受信するステップを有する。
【0008】
第1および第2メッセージのうち1つは、無線リソース制御接続要求メッセージおよび無線リソース制御接続セットアップ完了メッセージであってもよい。
【0009】
様々な実施形態によれば、第1部分は一時識別子の複数の最下位ビットであり、第2部分は一時識別子の複数の最上位ビットである。
【0010】
1実施形態において、最下位ビットは、一時的モバイルサブスクライバ識別子、および、アクセスおよびモビリティ管理機能ポインタを含む。
【0011】
1実施形態によれば、最下位ビットはアクセスおよびモビリティ管理機能セット識別子の最下位ビットを含み、最上位ビットはアクセスおよびモビリティ管理機能セット識別子の最上位ビットを含む。
【0012】
図1は、本明細書で説明される様々な実施形態を実装することができる通信システム100を示す。通信システム100はいくつかの無線通信装置(「無線通信装置」は便宜上、本明細書では「通信装置」または「装置」に短縮されることがある)を含む。図示される通信装置は、第1通信装置102(ユーザ機器(「UE」)として示される)、第2通信装置104(基地局として示される)、および第3通信装置106(UEとして示される)である。多くの他の通信装置が存在し得ること、および
図1に表されるものは、単なる例示であることが理解されるべきである。1実施形態において、無線通信システム100は、
図1に示されていない多くの他のコンポーネントを有する。例えば他の基地局、他のUE、無線インフラストラクチャ、有線インフラストラクチャ、および無線ネットワークで一般に見られる他のデバイスなどが挙げられる。通信装置の可能な実装は、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、および非伝統的なデバイス(例えば、家庭電化製品または「物のインターネット」の他の部分)などの、無線通信が可能な任意のデバイスを含む。無線通信システムの一部(例えば、無線アクセスネットワークの一部)として動作する場合、無線通信装置は「無線ネットワークノード」と呼ばれることがある 無線通信装置は、主に無線信号を送受信することによって通信する。
【0013】
第2通信装置104は、RAN(第4世代または第5世代RANの「ノードB」など)108のノードとして動作する。RAN108はCN110と通信可能にリンクされる。CN110はRAN108をサポートする多くの機能を受け持ち、アクセスおよびモビリティ管理機能(「AMF」)112を含む多くのコンポーネントを有する。AMF112によって実行される「機能」は実際には、1つまたは複数の実際のコンピューティングデバイスによって(例えば、ソフトウェアの制御下で)実行されることを理解されたい。したがって、本明細書におけるAMFへのすべての言及は1つのコンピュータハードウェア(たとえば、1つまたは複数のコンピューティングデバイス)への言及であると理解されるべきである。
【0014】
以下の説明は、
図1を特に参照することなく、ノードおよびUEを参照することがある。しかし、本明細書で説明される方法のすべては
図1の通信装置によって実行されてもよく、一般的な態様でのノード、基地局、およびUEへの言及は単に便宜のためであることを理解されたい。また、説明された手順のそれぞれについて、1実施形態においては、ステップは説明文が示す順序で実行される。他の実施形態においては、ステップは異なる順序で実行される。
【0015】
図2は、1実施形態による、AMF112を含む、
図1の無線通信装置のそれぞれによって実装される基本的なハードウェアアーキテクチャを示す。
図1の要素は、他の構成要素を有することもできる。
図2に示すハードウェアアーキテクチャは、論理回路202、メモリ204、トランシーバ206、およびアンテナ208(送信アンテナおよび/または受信アンテナを含む)によって表される1つまたは複数のアンテナを含む。メモリ204は例えば、論理回路が送信を処理することができるまで、入ってくる送信を保持するバッファであってもよく、またはそのようなバッファを備えてもよい。これらの要素のそれぞれは、1つまたは複数のデータ経路210を介して互いに通信可能にリンクされる。データ経路の例としては、ワイヤ、マイクロチップ上の導電経路、およびワイヤレス接続が含まれる。
図2のハードウェアアーキテクチャは、本明細書では「コンピューティングデバイス」とも呼ばれる。
【0016】
本明細書で使用される「論理回路」という語は、数学的論理の観点から定義される複雑な機能を実行するように設計された回路(1種の電子ハードウエア)を意味する。論理回路の例としては、マイクロプロセッサ、コントローラ、または特定用途向け集積回路が含まれる。本開示において動作を実行するデバイスというとき、これは、デバイスと一体化された論理回路が実際に動作を実行していることも意味し得ることが理解されるべきである。
【0017】
多くの既存の無線ネットワークでは、RRC接続要求を用いて、ネットワークノードが競合解決のために使用する一時的なUE IDを、ネットワークノードに対して配送する。RRC接続要求は、アップリンク(「UL」)共通制御チャネル(「CCCH」)(すなわち、ランダムアクセスメッセージ3(「MSG3」)を使用して,シグナリング無線ベアラ0(「SRB0」)上で送信される。SRB0は無線リンク制御(「RLC」)透過モード(「TM」)を使用し、したがってセグメンテーションを欠いているので、RRCプロトコルデータユニット(「PDU」)全体は単一のトランスポートブロック内で送信される必要があり、これによりそのサイズが制限される。トランスポートブロックのサイズは、セルエッジにおいてUEに対して確実に配信することができるビット数によって決定され、配置構成によっては56ビットまで低くすることができる。メディアアクセス制御(「MAC」)、RLC、およびパケットデータ収束プロトコル(「PDCP」)オーバヘッドを除去した後、実際のRRC PDUのために48ビットのみが残る。
【0018】
一時的なUE IDを48ビットに拡張することが提案されている。このような拡張においては、一時的なUE IDはMSG3内に収まらないであろう。RRC接続要求において他の要素が送信される必要があるからである(例えば、確立原因)。
【0019】
ロングタームエボリューション(「LTE」)ネットワークのいくつかの最近のバージョンにおいては、RRC「レジューム」プロセスは、56ビットMSG3に適合するために、レジュームIDの短縮バージョンを使用する。短縮されたレジュームIDは、性能に影響を及ぼす。基地局ごとに中断することができる接続の数、および接続を再開することができるエリアを低減するからである。
【0020】
この問題に対処するために、1実施形態において、無線通信装置(例えば、UE)のための一時識別子は2つの部分に分割される。無線通信装置(「デバイス」)はRRC接続要求メッセージを介して第1部分を送信する。無線通信装置は、RRC接続セットアップ完了メッセージを介して第2部分を送信する。第1および第2部分の特定のサイズの例を本明細書で説明したが、他のサイズも使用できることを理解されたい。
【0021】
図3Aを参照すると、1実施形態に従って構成された一時識別子(例えば、第5世代システムアーキテクチャ進化TMSI(「5G-S-TMSI」)の1例が示されている。この例では、一時IDは次の構造を持つ:
<5G-S-TMSI> = <AMF Set ID><AMF Pointer><5G-TMSI>
AMFセットIDは長さ12ビット、
AMFポインタは長さ4ビット、
5G-TMSIは長さ32ビットである。
【0022】
この実施形態では、一時識別子(例えば、5G-S-TMSI)は2つの部分、すなわち、40個の最下位ビット(「LSB」)および8個の最上位ビット(「MSB」)に分割される。無線通信装置は、RRC接続要求メッセージを介して40個のLSBを送信する。RRC接続要求メッセージで送信される40個のLSBは、次のとおりである:
<5G-TMSI>:32ビット
<AMF Pointer>:4ビット
<AMF Set ID>:4個のLSB
【0023】
初期アクセスの場合、競合解決のために(例えば、RANによって)40個のLSBを使用することができる。
【0024】
無線通信装置(例えば、UE)は、RRC接続セットアップ完了メッセージを介して、一時識別子の8つのMSBビットを送信する。RRC接続セットアップ完了メッセージで送信される8個のMSBには、次のものがある:
<AMF Set ID>:8個のMSB
【0025】
図3Bを参照する。1実施形態に係る一時識別子(例えば、5G-S-TMSI)の1例を示す。この例では、一時IDは次の構造を持つ:
<5G-S-TMSI> = <AMF Set ID><AMF Pointer><5G-TMSI>
AMFセットIDは長さ8ビット、
AMFポインタは長さ8ビット、
5G-TMSIは長さ32ビットである。
【0026】
この実施形態では、無線通信装置はRRC接続要求メッセージで40個のLSBを送信する。40個のLSBは以下を含む:
<5G-TMSI>:32ビット
<AMF Pointer>:8ビット
【0027】
無線通信装置は、RRC接続セットアップ完了メッセージを介して一時識別子の8個のMSBを送信する。本実施形態では、RRC接続セットアップ完了メッセージで送信される8個のMSBには以下が含まれる:
<AMF Set ID>:8ビット
【0028】
前述の実施形態と同様に、一時識別子の40個のLSBを(例えば、RANによって)競合解決のために使用することができる。
【0029】
図4を参照して、1実施形態に従って実行される初期アクセス手順の1例を説明する。
【0030】
402において、無線通信装置102は(例えば、無線通信装置104のようなRAN108のノードを介して)RAN108へのUL送信においてランダムアクセスチャネル(「RACH」)上でランダムアクセスプリアンブルを送信する。
【0031】
404において、RAN108は無線通信装置102に対して、ランダムアクセス応答(例えば、MACレイヤを経由して、ダウンリンク共有チャンネル(「DL-SCH」)上で送信される)を送信する。
【0032】
406において、無線通信装置102は、アップリンク共有チャネル(「UL-SCH」)上で、第1スケジュール化UL送信でRAN108に対して送信する。この送信は(例えば、RRCレイヤにおいて無線通信装置102によって生成され、CCCHを介して送信される)RRC接続要求を含む。RRC接続要求は、(例えば、32ビット5G-TMSIおよび8ビットAMFポインタを含む5G-S-TMSIの)一時識別子の40個のLSB(
図3Bの実施態様を使用する場合)または4ビットAMFポインタおよびAMFセットIDの4ビット(
図3Aの実施態様を使用する場合)および確立原因を含む。
【0033】
408において、RAN108はダウンリンク(「DL」)上で無線通信装置102に対して競合解決を送信する。ハイブリッド自動再送要求(「HARQ」)フィードバックは、RRC接続要求メッセージにおいて提供され競合解決メッセージにおいてエコーされることにより、無線通信装置102が自身のID(すなわち、一時識別子の40個のLSB内)を検出した場合にのみ、無線通信装置102(たとえば、UE)によって送信されることに留意されたい。
【0034】
410において、RAN108は、無線通信装置102に対してRRC接続設定メッセージを送信することによって、シグナリング無線ベアラ1(「SRB1」)を確立する。
【0035】
412において、無線通信装置102は、RRC接続の確立が完了したことを確認する。無線通信装置102は、RRC接続セットアップ完了メッセージを専用制御チャネル(「DCCH」)を介して送信し、初期非アクセス層(「NAS」)専用情報/メッセージをRAN108に対して転送することによって、これを実施する。RRC接続セットアップ完了メッセージは(例えば、5G-S-TMSIの)一時識別子の8個のMSBを含む(
図3Bの実装を使用する場合、AMFセットIDを含み、
図3Aの実装を使用する場合、AMFセットIDの残りの8ビットを含む)。
【0036】
接続セットアップ完了メッセージの送信後、無線通信装置102は一時識別子全体をRAN108に対して送信し、これにより無線通信装置の明確な識別を提供し、AMF(例えば、AMF112)およびネットワーク(例えば、RAN108)の識別を可能にする。この識別は、ネットワークおよび無線通信装置によって、それらの間のシグナリングの間にデバイスのIDを確立するために使用することができる。
【0037】
別の実施形態によれば、無線通信装置(たとえば、UE)は以下のように一時識別子を提供する:(a)装置は(たとえば、競合解決のために)ランダム値を(たとえば、RRC接続要求などのCCCHメッセージを介して)RANに対して送信し、(b)その後、(たとえば、RRC接続セットアップ完了メッセージなどのDCCHメッセージを介して)一時識別子全体(たとえば、5G-S-TMSI)をRANに対して送信する。
【0038】
1実施形態によれば、一時識別子(例えば、5G-S-TMSI)のサイズが40ビットより大きい場合、無線通信装置は、競合解決のためにRRC接続要求メッセージを介して40ビットのランダム値を送信する。そして、無線通信装置はRRC接続セットアップ完了メッセージを介して、一時識別子全体(例えば、5G-S-TMSI)をRANに対して送信する。
【0039】
一時識別子のサイズにかかわらず、様々な実施形態において、無線通信装置は競合解決のためにRRC接続要求メッセージを介してランダム値を送信する。そして、無線通信装置はRRC接続セットアップ完了メッセージを介して、一時識別子全体(例えば、5G-S-TMSI)をRANに対して送信する。
【0040】
再び
図4を参照すると、1実施形態において、一時識別子を提供するための手順は以下の通りである。
【0041】
402において、無線通信装置102は(例えば、無線通信装置104のようなRAN108のノードを介して)RAN108へのUL送信においてRACH上でランダムアクセスプリアンブルを送信する。
【0042】
404において、RAN108は無線通信装置102に対してランダムアクセス応答(例えば、MACレイヤ経由およびDL-SCH上で送信される)を送信する。
【0043】
406において、無線通信装置102は、UL-SCH上の第1スケジュール化UL送信でRAN108に対して送信する。この送信は(例えば、RRCレイヤにおいて無線通信装置102によって生成され、CCCHを介して送信される)RRC接続要求を含む。RRC接続要求には、40ビットのランダム値と確立要因が含まれる。40ビットのランダム値は、競合解決のために無線通信装置102の識別子として使用される。
【0044】
408において、RAN108は、DL上で無線通信装置102に対して競合解決を送信する。HARQフィードバックは、RRC接続要求メッセージで提供され競合解決メッセージにエコーされることにより、無線通信装置102が自身のID(すなわち、40ビットランダム値)を検出した場合にのみ、無線通信装置102(例えば、UE)によって送信されることに留意されたい。
【0045】
410において、RAN108は、無線通信装置102に対してRRC接続設定メッセージを送信することによって、シグナリング無線ベアラ1(「SRB1」)を確立する。
【0046】
412において、無線通信装置102は、RRC接続の確立が完了したことを確認する。無線通信装置102はDCCHを介してRRC接続セットアップ完了メッセージを送信し、初期NAS専用情報/メッセージをRAN108に送信することにより、これを実施する。RRC接続セットアップ完了メッセージは一時識別子全体(例えば、5G-S-TMSI全体)を含む。
【0047】
接続セットアップ完了メッセージの送信後、無線通信装置102は一時識別子全体をRAN108に対して送信し、これにより無線通信装置の明確な識別を提供し、AMF(例えば、AMF112)およびネットワーク(例えば、RAN108)の識別を可能にする。この識別は、ネットワークおよび無線通信装置によって、それらの間のシグナリングの間にデバイスのIDを確立するために使用することができる。
【0048】
本明細書で説明される方法のいずれかおよびすべては、1つまたは複数のコンピューティングデバイスによって、またはその上で実行される。さらに、本明細書で説明される方法のいずれかまたはすべてを実行するための命令は、本明細書で説明される様々なタイプのメモリのいずれかなどのように、非一時的なコンピュータ可読媒体上に格納することができる。
【0049】
本明細書に記載される例示的な実施形態は説明的な意味でのみ考慮されるべきであり、限定の目的のためではないことを理解されたい。各実施形態内の特徴または態様の説明は、典型的には他の実施形態における他の同様の特徴または態様において利用可能であると見なされるべきである。当業者であれば、以下の特許請求の範囲によって定義される要旨および範囲から逸脱することなく、形態および詳細に様々な変更を加えることができることを理解するであろう。例えば、様々な方法のステップは、当業者に明らかな方法で並べ替えることができる。