(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】ロボット駐車装置及びハンドリング方法
(51)【国際特許分類】
E04H 6/18 20060101AFI20220215BHJP
【FI】
E04H6/18 601G
(21)【出願番号】P 2020550916
(86)(22)【出願日】2018-12-11
(86)【国際出願番号】 EP2018084417
(87)【国際公開番号】W WO2019115556
(87)【国際公開日】2019-06-20
【審査請求日】2020-07-03
(32)【優先日】2017-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】リンドボー、ラース・スバーカー・トゥーレ
(72)【発明者】
【氏名】ウェラン、マシュー
(72)【発明者】
【氏名】ブルース、ウィリアム・ビョルン・デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】アケルブラッド、マルティン・ローランド
(72)【発明者】
【氏名】ボン・オッター、カール・エドビン
【審査官】新井 夕起子
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-104788(JP,A)
【文献】特開2001-152692(JP,A)
【文献】国際公開第91/010794(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04H 6/18 - 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボット駐車システムのためのアライメント機構であって、前記駐車システムは、車両が置かれるコンテナ(10)を備え、前記アライメント機構は、コンテナ(10)に隣接する第1の位置からコンテナ(10)内の第2の位置に移動可能な車両搬送プレート(135)を備え、前記
アライメント機構は、前記駐車システムに隣接するドロップオフ地点から前記プレート(135、137)に車両を移送するための移送機
構を更に備え、前記移送機
構は、前記プレート(135、137)上に前記車両を移動させるための手段を備え、前記移送機
構は、移動手
段を更に備え、前記移動手段は、前記車両の前輪
が第1
の移動手
段上に位置付けられ、かつ前記車両の後輪
が第2の移動手
段に置かれたとき、前記車両の長軸が前記プレートの長軸に実質的に平行になるよう移動されるように、前記第2の移動手
段に対して移動する
前記第1の移動手
段を備える、アライメント機構。
【請求項2】
前記アライメント機構は、前記コンテナに隣接する第1の位置から前記コンテナ内の前記第2の位置に前記プレート(135、137)を移動させるためのコンベヤ手段(210)を更に備え、前記コンベヤ手段(210)は、前記コンテナ(10)及び/又は前記プレート(135、137)とは別個の手段を備え、それによって前記コンテナも前記プレートも移動手段を備えないことを確実にする、請求項1に記載のアライメント機構。
【請求項3】
車両保持コンテナ(10)を備えるロボット駐車システムへの入庫のために車両を整列させる方法であって、前記方法は、前記ロボット駐車システムに隣接するドロップオフ地点に車両を配送することと、駐車される前記車両をアライメント手
段上に位置付けることと、前記車両の第1の軸が前記車両保持コンテナ(10)の1つの軸に実質的に平行になるように前記アライメント手
段を移動させることと、車両保持プレート(135、137)上に前記車両を移送することと、前記車両保持コンテナ(10)内で前記車両の前記第1の軸に平行な方向に前記車両保持プレート(135、137)を移動させることと、を行うためのステップを備える、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット駐車システム装置及び方法に関する。より具体的には、限定はされないが、本発明は、そのようなロボット駐車システム装置及び方法に駐車されるように到着した車両が、ロボットシステムによるプレゼンテーション及びその後の取り出しのためにどのように整列され得るかに関する。
【0002】
本願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる、出願人の係属中の英国公開特許第2,540,838(A1)号に開示された技術に依拠する。
【背景技術】
【0003】
世界中には10億台を超える自動車があり、それらのほとんどは任意の所与の時点で駐車されている。多くの都市及び他の地点において、駐車場は、かなりの割合の利用可能な土地を必要とし、これは、多層式駐車場の進化をもたらした。全ての車両にランダムにアクセスする必要性、車両のサイズを変えることによって課される制限、建物の構造的な必要性、並びに運転手及び乗客が自分の車両に快適にアクセスする必要性のために、そのような駐車場は、駐車された車両のために利用可能な容積を十分に利用しいてない。実際には、典型的な多層式駐車場の容積の約10%のみが実際に車の容積で満たされる。本発明は、約40%までその数値を増加させようとするものである。
【0004】
欧州特許出願第0740034(A1)号及び独国特許出願第10151916(A1)号、又は米国特許第3390791号及び欧州特許第2663703(B1)号に記載されているように、機械装置を使用してより高密度に車両を駐車する方法が存在する。Otto Wohr社は、何年にもわたって世界中で40万を超える機械化された駐車ロケーションを納入したと主張している。このようなシステムは、従来の多層式ガレージよりも高密度を可能にするが、いくつかの重大な欠点を有する。これらには、コスト、信頼性、及び処理能力が含まれる。したがって、これらの要因は、多くの状況においてそれらを正当化することを困難にしている。本発明は、これらの欠点に対処するために全く異なる原理を使用する。
【0005】
英国公開特許第2,540,838号は、車両がストレージボックス又はケージ内に位置する駐車システムを開示しており、ボックス又はケージが、積荷ハンドリング装置が動作する軌道又はレールのグリッド構造の下に高密度に積み重ねられる。積荷ハンドラは、軌道又はレール上でX-Y方向に移動することができ、システム内の任意のスタックの頂部のボックス又はケージの上になるように移動される。積荷ハンドラは、ボックス又はケージのうちの1つと相互動作するように、それをスタックから積荷ハンドラ内の空洞内に持ち上げるために下降させることができる持ち上げ及び把持装置を備える。次いで、積荷ハンドラは、コンピュータユーティリティの制御下で取り出しポートに移動することができ、車両を含むボックス又はケージがシステムから取り出されることができる。同様に、しかし逆に、ボックス又はケージ内の車両が、駐車システムに入庫されることができる。
【0006】
従来の多層式駐車場の従来技術に対する重要な利点は、はるかに高い駐車密度である。約4倍以上の車両が達成可能である。加えて、それは、多層式のいくつかの階層を上下に運転するよりもはるかに速く、車両への損傷のリスクがより少ない。積荷ハンドラは、任意の所与の最大処理能力に対して、平均して、従来技術のシステムのクレーンよりもはるかに良好に利用されるため、従来技術の機械化された駐車場と比較した場合の主な利点は、コストである。このようなシステムは、故障した任意の1つの積荷ハンドラが任意の車両へのアクセスを妨げないようにシステムが容易に設計されることができるので、現在の機械化された駐車場よりも信頼性が高い。更に、そのような自動車駐車場システムは、2倍まで空間利用を改善する。
【0007】
しかしながら、そのようなロボット駐車場は、上述のケージ又はボックス内に正確かつ空間効率的に車両が駐車されることを必要とする。
【0008】
上述したようなロボット駐車システムでは、システムへの進入の前に車両が正確に整列されなければならないという問題がある。これは、運転手が不慣れな状況で達成することが困難であり得る。ロボット駐車システムに進入する前の車両のアライメント不良は、車両又はロボット駐車システムのファブリックに損傷をもたらす可能性がある。
【発明の概要】
【0009】
したがって、ロボット駐車システムのためのアライメント機構が提供され、駐車システムは、車両が置かれるコンテナを備え、アライメント機構は、コンテナに隣接する第1の位置からコンテナ内の第2の位置に移動可能な車両搬送プレートを備え、機構は、駐車システムに隣接するドロップオフ地点からプレートに車両を移送するための移送機構を更に備え、移送機構は、プレート上に車両を移動させるための手段を備え、移送機構は、2つの分離可能な移動手段を更に備え、第1の移動手段は、車両の前輪が第1の移動手段上に位置付けられ、かつ車両の後輪が第2の移動手段に置かれたとき、車両の長軸がプレートの長軸に実質的に平行になるよう移動されるように、第2の移動手段に対して移動する。
【0010】
好ましくは、アライメント機構は、コンテナに隣接する第1の位置からコンテナ内の第2の位置にプレートを移動させるためのコンベヤ手段を更に備え、コンベヤ手段は、コンテナ及び/又はアライメント機構とは別個の手段を備え、それによってコンテナもプレートも移動手段を備えないことを確実にする。
【0011】
車両保持コンテナを備えるロボット駐車システムへの入庫のために車両を整列する方法が更に提供され、方法は、ロボット駐車システムに隣接するドロップオフロケーションに車両を配送することと、駐車される車両をアライメント手段上に位置付けることと、車両の第1の軸が車両保持コンテナの1つの軸に実質的に平行になるようにアライメント手段を移動させることと、車両保持プレート上に車両を移送することと、車両保持コンテナ内で車両の第1の軸に平行な方向に車両保持プレートを移動させることと、を行うためのステップを備える。
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】
図1は、本発明の一態様による、内部に車両がある状態の、ロボット駐車場システムにおいて使用するためのコンテナの概略斜視図を示し、コンテナは、4つのコーナー支持体と可動式側部とを備える。
【
図2】
図2は、コーナー支持体が倒された状態を示す
図1のコンテナの概略斜視図を示し、車両は、コーナー支持体に取り付けられた基部プレート上に配置されている。
【
図3】
図3は、車両へのアクセスを可能にするためにサイドバリアが倒された状態を示す、
図1及び2のコンテナの概略斜視図を示す。
【
図4a】
図4aは、ロボット駐車システムの一形態の概略斜視図を示し、システムは、
図1~
図3に示すようなコンテナのいくつかのスタックを備え、スタックは、直立部と、スタックの上方に配設された水平グリッドとを備えるフレーム構造内に位置付けられ、グリッドは、積荷ハンドリング装置が走行することができる実質的に直交する複数のレールを備える。
【
図4b】
図4bは、ロボット駐車システム上の現場の積荷ハンドリング装置の概略斜視図を示し、積荷ハンドリング装置は、二重軌道システム上で動作し、二重軌道は、ロボット駐車システムのフレームワークの一部を形成し、それによって、積荷ハンドリング装置が、システム上で動作しながら、X又はY方向のいずれかに互いに通過することを可能にする。
【
図5】
図5は、ロボット駐車システムの概略斜視図を示し、システムは、スタック内で異なるサイズの車両を搬送することができる異なるサイズのコンテナを備える。
【
図6】
図6は、ロボット駐車システムの概略斜視図を示し、システムは、異なるサイズのロボット積荷ハンドラを有する異なるサイズのコンテナのための2つの異なるサブシステムを備える。
【
図7】
図7は、システムの出口ステーションの概略斜視図を示し、運転手が車両内に進入することを可能にし、車両が装置から出ることを可能にするために、コーナー支持体のうちの2つとサイドバリアとが倒された状態である。
【
図8】
図8は、システムへの又はシステムからの車両の出入りを可能にするために両方の短い側部を倒している状態の、ロボット駐車システムの組み合わされた進入/出口ステーションの概略斜視図を示す。
【
図9】
図9は、ロボット駐車システムの一部の概略図を示し、システムは、本体及び一組の車輪の組を備える積荷ハンドリング装置を備え、車両の積載を可能にするために、着脱可能な基部を有する進入地点にボックス型構造体を下降させる。
【
図10】
図10は、
図9の実施形態の概略図を示し、ボックス型構造体は、積荷ハンドリング装置によって持ち上げられる位置で、コンテナを形成するように基部に接続される。
【
図11】
図11は、
図9~
図10のシステムの概略図を示し、基部に取り付けられ、車両を収容するボックス型構造体を備え、
図4に示す駐車構造内に積荷ハンドリング装置によって持ち上げられているコンテナを示す。
【
図12】
図12は、ロボット駐車システムの代替形の態を示し、システムは、駐車前に車両が配置されるプレートを備え、プレートは、運転手及び乗客が安全に車両から出ることができる第1の位置から、積荷ハンドリング装置による回収のため及びロボット駐車システムへのコンテナの輸送のために、車両がコンテナ内に配置される第2の位置に移動する。
【
図13a】
図13aは、明確化のために現場に車両がない状態の、プレートの可能な位置を示す。
【
図13b】
図13bは、明確化のために現場に車両がない状態の、プレートの可能な位置を示す。
【
図13c】
図13cは、明確化のために現場に車両がない状態の、プレートの可能な位置を示す。
【
図14a】
図14aは、車両用の進入システムの一形態の概略斜視図を示し、システムは、システムのユーザの安全を確実にするためのエアロックタイプの機構を備える。
【
図14b】
図14bは、車両用の進入システムの一形態の概略斜視図を示し、システムは、システムのユーザの安全を確実にするためのエアロックタイプの機構を備える。
【
図15】
図15は、使用中の上述のシステムの全ての態様を示すロボット駐車システムの一形態の概略斜視図である。
【
図16】
図16は、本発明の一形態によるロボット駐車システムのためのコンテナを示し、コンテナは、基部にスロットを備える。
【
図18】
図18は、本発明の一形態の概略斜視図であり、
図16及び
図17のコンテナをコンベヤ手段と共に示しており、コンベヤ手段は、コンテナ中のスロットを通って突出し、コンテナ内に配置された車両搬送プレートと係合するようにサイズ決めされている。
【
図19】
図19は、コンテナ中のスロットを通って突出するコンベヤ手段を有する
図18のコンテナを示す。
【
図20】
図20は、本発明の一形態による車両アライメント機構を示し、車両アライメント機構は、
図16~
図19のコンテナに隣接して位置付けられた可動ベルト手段を備え、システムのプレートは、コンテナ内から可動ベルトの上に移動可能である。
【
図21】
図21は、車両アライメント機構上の位置にあるプレートを示し、プレートは、可動ベルト手段がプレート内のスロットを通って突出するようにリフト手段によって下降される。
【発明の詳細な説明】
【0014】
図1は、積み重ね可能なコンテナ10を示し、コンテナ10は車両20を搬送する。コンテナ10は、4つのコーナー支持体30、コンテナ基部35、及びサイドバリア40を備える。コーナー支持体は、コンテナ10内での車両20の容易な移動及び位置付けを可能にするために、
図2に示すように、コーナー支持体を倒すことができるように基部35との接合部における枢動点を中心に可動式である。
図3に示すように、サイドバリア40は、コンテナ10から車両20に容易に進入できるように折り畳み可能である。
【0015】
「コンテナ」という用語は、本明細書では、主として、頂部で他のコンテナ10を支持するための4つの強固なコーナー直立部30と、特に、短い側部側において車両20がコンテナ10から決して転がり落ちることがない又は車両20の内部に偶発的に残された人が車両20から出て危険にさらされないことを保証するためのサイディング40とを有するプラットフォームであるデバイスに使用されることが理解されよう。しかしながら、コンテナ10は、車両20を搬送し、スタック110内で車両20を搬送する他のコンテナ10を支持することができる任意の適切な形態であってもよいことが理解されよう。
【0016】
例えば、本発明の別の実施形態では、コンテナ10は、車両20の上に下降され得るケージ又はボックス構造体及び下降可能な上向きの側部を有するプラットフォームを備えてもよく、それによって、車両を完全に囲み、安全上の理由から有利であり得る。
【0017】
使用時、複数のコンテナがスタック110を形成するために互いの頂部に積み重ねられる。スタック110は、フレーム構造70内に配列される。
図4は、各々が5つのコンテナ10を備えるスタック110を示し、装置100は、フレーム構造70内に6×3ブロックのスタック110を備える。フレーム構造70は、水平部材74a、74bを支持する一連の直立部材72を備える。実質的に平行な水平部材の第1の組74aは、直立部材72によって支持される水平グリッド構造74を形成するように、実質的に平行な水平部材の第2の組74bに対して実質的に直交して配列される。
【0018】
部材72、74は、典型的には金属から製造される。コンテナ10は、フレーム構造70がコンテナ10のスタック110の水平移動を防ぎ、コンテナ10の垂直方向の移動をガイドするように、フレーム構造70の部材72、74の間に積み重ねられる。
【0019】
フレーム構造70の頂部の階層は、スタック110の頂部を横切るグリッドパターンで配列されたレール74を含む。
図4、
図5、及び
図6を参照すると、レール74は、複数のロボット積荷ハンドリング装置50を支持する。平行レール74の第1の組74aは、フレーム構造70の頂部を横切る第1の方向(X)へと積荷ハンドリング装置50の移動をガイドし、第1の組74aに実質的に直交して配列された平行レール74の第2の組74bは、第1の方向に実質的に直交する第2の方向(Y)へと積荷ハンドリング装置50の移動をガイドする。このようにして、レール74は、X-Y平面における2次元での積荷ハンドリング装置50の移動を可能にし、その結果、積荷ハンドリング装置50は、スタック110のいずれかの上方の位置に移動されることができる。
【0020】
各積荷ハンドリング装置50は、スタック110の上方でフレーム構造70のレール74上をX及びY方向に移動するように配列された本体55を備える。本体55の前面の一対の車輪34と本体55の背面の一対の車輪34とからなる車輪の第1の組34は、レール74の第1の組74aの2つの隣接するレールと係合するように配列される。同様に、本体55の各側の一対の車輪36からなる車輪の第2の組36は、レール74の第2の組74bの2つの隣接するレールと係合するように配列される。各車輪の組34、36は、車輪の第1の組34又は車輪の第2の組36のいずれかが任意の時点でレールのそれぞれの組74a、74bと係合するように、持ち上げられかつ下降されることができる。
【0021】
車輪の第1の組34がレールの第1の組74aと係合し、車輪の第2の組36がレール74から離れて持ち上げられているとき、車輪34は、X方向に積荷ハンドリング装置50を移動させるために、本体55に収容された駆動機構(図示せず)によって駆動されることができる。Y方向に積荷ハンドリング装置50を移動させるために、車輪の第1の組34がレール74から離れて持ち上げられ、車輪の第2の組36がレールの第2の組74bと係合するように下降される。次いで、駆動機構は、車輪の第2の組36を駆動して、Y方向への移動を達成するように使用されることができる。
【0022】
このようにして、1つ又は複数のロボット積荷ハンドリング装置50は、中央ピッキングシステム(図示せず)の制御下で、フレーム構造70上のスタック110の頂部のグリッドの周りを移動することができる。各ロボット積荷ハンドリング装置50は、必要とされる車両にアクセスするために、スタック110から1つまたは複数のコンテナ10を持ち上げるための手段を備える。複数の積荷ハンドリング装置50を使用して、一度にグリッド及びスタック110内の複数のロケーションから車両20にアクセスすることが可能である。
【0023】
使用時、車両20は、進入地点においてコンテナ10内へと操縦され、運転手は車両20から出る。コーナー支持体30及びサイドバリア40が上昇し、積荷ハンドリング装置50は、コンテナ10を回収し、それをコンテナ10のスタック110内に位置付けるよう制御システム(図示せず)によって命令される。
【0024】
制御システムは、スタック110内で車両が位置付けられるべき最適地点を決定する。車両20が長期間必要とされない場合、コンテナ10は、より差し迫って必要とされる車両20を保持するコンテナ10の下に置かれることが有利であり得る。したがって、積荷ハンドラ50は、駐車される新しい車両20を保持するコンテナ10を置くための位置を作り出すために、既にスタック110内にあるコンテナ10を移動させてもよい。適切な位置が作り出されると、積荷ハンドラ50は、グリッド74上のコンテナ10をピックアップすることができる地点に位置付けられる。コンテナ10は、積荷ハンドラ50の本体55内へと持ち上げられ、積荷ハンドラ50は、コンテナがスタック110内に置かれた位置のすぐ上のグリッド74上の位置に移動する。必要な場合、他のコンテナ10は、最近位置付けられたコンテナ10の上に戻される。
【0025】
いくつかの積荷ハンドラ50は、スタック110内の周りでコンテナ10を移動させるために協働して動作する必要があり得ることが理解されよう。更に、積荷ハンドラは、最も早く必要とされるスタック110の頂部付近に車両20を位置付けるために、スタックを周期的に再配列し得る。
【0026】
車両20がスタック110から取り出される必要があるとき、積荷ハンドラ50は、関連するスタック110の上に位置付けられ、頂部のコンテナ10を出す。このコンテナ10が所望の車両20を保持している場合、コンテナ10は出口地点に移動される。コンテナ10が所望の車両20を収容していない場合、コンテナは別のスタック110に移動され、第1のスタック110内の次のコンテナがアクセスされる。これは、所望の車両20を保持するコンテナ10が取り出されるまで続く。次いで、このコンテナ10は、回収のために出口地点に移動される。
【0027】
このようにして、高密度の車両パッキングが達成される一方で、車両の容易な保管及び取り出しが維持される。
【0028】
図示していないが、制御システムは、どの車両20がどのコンテナ内にあり、スタック110内のどこにそれが配置されているかを識別および監視するための適切な手段を備えることが理解されよう。制御手段は、ナンバープレート認識を使用してもよいし、発券及びバーコードシステム又は任意の他の適切な追跡手段を使用してもよい。
【0029】
コンテナ10を水平に支持するためにグリッド構造があることが理解されよう。これは、コーナー支持体30が上方のコンテナから垂直方向の力を受けるようコンテナ10が設計され得るが、水平方向の力を受ける必要がないことを意味する。このようにして、低コストのコンテナ10から非常に安定したスタック110が作られることができる。
【0030】
車両20は、専用の進入地点及び出口地点においてコンテナ10に及びコンテナ10から積み込まれることが理解されよう。これらの進入地点及び出口地点の例を
図7及び
図8に示す。
図7及び
図8に示すように、進入及び/又は出口地点は、コンテナ10が積荷ハンドリング装置50から受け取られるエリアを備える。進入及び/又は出口地点は、コンテナ10が積荷ハンドリング装置50から受け取られているときにユーザを保護するための追加のバリア又はフェンスを備え得る。
【0031】
さらなる例では、コンテナ10は、コーナー支持体を組み込んだ1つ又は2つの倒れている状態の短い側部を有し、それは、乗り降りするための傾斜路として使用されることができるが、車両がコーナーにおける積荷搬送ピラー間で運転される必要がないので、コンテナをできるだけ狭くすることもできる。
【0032】
ロボット駐車システムの更に別の例では、コンテナの長辺は、いずれかの短い側部が下がっているときに、運転手及び乗客が進入及び出口ステーションでドアを開くことができるように配列される。短い側部が上がっているとき、長辺がバリアを提供し、そのためドアを開くことはできない。これは、誤って車両内に取り残された人が危険にさらされることを防止する。
【0033】
さらなる例では、コンテナが閉じられる前に、人又は動物が車両内に残されていないことを保証するための熱又は他のセンサがある。
【0034】
さらなる例では、車両20の運転手は、車両にアクセスする時間を設定及び修正するために、スマートフォンなどの通信デバイスを介して駐車システムと通信する。
【0035】
更に別の例では、運転手は、その人が移動している特定の飛行機又は列車を指定することができ、駐車制御システムは、車両がいつ必要になるかを推定するために、航空又は列車交通制御システムと通信することができる。
【0036】
別の例では、自分の車両を待っている異なる運転手の優先度は、その人が駐車にいくらくらい支払いをするかに応じて設定されることができる。
【0037】
さらなる例では、著しく異なる高さの車両があるときに空間利用を最大化するために、異なる高さ及び/又はサイズのコンテナ10が存在する。
【0038】
別の例では、かなりの割合の車両がその他の車両よりも実質的に小さい場合に、2つ以上のコンテナ及び積荷ハンドラのサイズが存在し、スタック110は、異なるサイズの車両専用のシステムのサブセクションがあるように配列される。
【0039】
最後の例では、車両のモデルに関する情報を得るために、施設への進入で自動ナンバープレート認識が使用され、その結果、運転手は適切な進入ステーションに誘導され得る。
【0040】
各コンテナは、スタック110においてその上にコンテナ10を支持するので、各コンテナ10は、スタック110内に保持され得る車両20を満載したときに最大数のコンテナ10の重量を支持できなければならないことが理解されよう。したがって、コンテナの構造がこのような垂直方向の力に適応されるように設計されることが重要である。
【0041】
上述の例では、コンテナ10は、平坦な基部35上に取り付けられる構造的なコーナー支持体30を備える。しかしながら、任意の適切な形態のコンテナ10は、その上でスタック110内に積載されたコンテナ10を支持することができるように使用され得ることが理解されよう。
【0042】
図9~
図11に示すように、コンテナ11は、プラットフォーム35とボックス型蓋構造体80とを備える。この実施形態では、ボックス型構造体80は、スタック110内の同様に構成されたコンテナ11をその上で支持できる必要があることが理解されよう。これは、ボックス構造体80のために中実の側部が使用されることを必要とする場合があり、又は、その上に取り付けられたケージ状のボックス構造体とともにコーナー支持体30が使用されることを必要とする場合がある。
【0043】
使用時、車両20は、実質的に平坦な基部35上に駐車される。運転手及び任意の乗客が車両20を出ると、ボックス状構造体が車両の上に下降する。ボックス状構造体80は、安定性及び保護のために必要に応じて、角に4つの積荷搬送支持体30と、中実及び/又はメッシュの側部及び屋根とを備える。ボックス型構造体80は、コンテナ11が駐車システム内で移動されることを可能にするために、基部35に取り外し可能に取り付けられる。コンテナ11、基部35、及びボックス型構造体は、全体で又は組み合わせて、中実シート又はメッシュのいずれかで、鋼から形成されてもよい。しかしながら、任意の適切な材料が使用されてもよいことが理解されるであろう。
【0044】
図12~
図14に示すように、ロボット駐車システムに車両を入庫するための代替的な機構が示される。
【0045】
図12に示すように、代替の機構は、一組のローラ100上に動作可能に取り付けられたプレートを備える。プレート135は、ローラ100上で第1の位置から第2の位置に移動され得る。ローラ100は、適切な駆動機構によって駆動され得る。第1の位置では、プレート135は、車両がその上に配置され得るように位置付けられる。第2の位置では、プレート135は、少なくともコーナー支持体を備えるボックス型構造体180内に位置付けられる。ボックス型構造体180は、中実パネルから形成された側部、又は任意の適切な材料から形成されたメッシュ型構造体を備え得るが、好ましくは構造的金属材料である。好ましくは、ボックス型構造体は、車両が駐車されると、ボックス内の火災からロボット駐車システム、他の車両、及び作業員を保護するように、中実の側部を備える。
【0046】
ボックス180内のローラ機構100は、ローラレス凹部を備える。プレート135の下側は、ボックス180の基部のローラレス凹部と相互動作する協働手段が設けられている。
【0047】
プレート135は、ボックス型構造体内の第2の位置にあるとき、ボックスの基部のローラ機構100内の凹部に配置される。ローラ機構100内の凹部は、プレート135がボックス180内の固定位置に解放可能に配置されることを可能にする。更に、プレート135上の任意の車両の重量は、ボックス180が積荷ハンドリング装置50によって持ち上げられると、車両が移動できないような方法でプレート135を配置させる。
【0048】
プレート135とローラ機構とが相互動作する機構が、
図13a~
図13cにより明確に示されている。
図13aは、プレートが完全にボックス180内に配置され、しっかりと位置付けられた第2の位置にあるプレート135を示す。
図13bは、プレート135が正しく移動し、ボックス180内の固定位置に繰り返し配置することを可能にするローラシステム100の凹部をより詳細に示す。
【0049】
図13cは、ここでもプレート135が完全にボックス内にあり、ボックス180の基部のローラレス凹部がプレート135の協働部分に対して配置されるようにプレート135の下面が配置される、第2の位置にあるプレート135を示す。
【0050】
図15に示すように、ロボット駐車システムによって達成される駐車の密度は、入口及び出口ランプ又は通路が必要とされないので、標準的な多層式駐車場の密度を超える。
【0051】
使用時、
図14に示すように、車両20は、開いたゲートを通って進入地点に入る。車両20は、プレート135上に位置付けられ、プレート135は、第1の位置でローラ機構上に配置される。駐車システムへのドア192が閉じられる。運転手及び乗客は、ドア190を通って車両及びシステムから出る。ドア190が閉じられると、ドア192が開き、ボックス180内へとプレート135上に配置された車両を移動させるためにローラ機構が作動する。プレート135は、プレートがボックス180の基部中のローラレス凹部に配置されるまで、任意の適切な駆動システムを介してローラ上で駆動される。この時点で、プレート135はもはやボックス180に対して移動せず、車両はボックス180内に正確かつ確実に位置付けられる。
【0052】
ボックス内の第2の位置になると、ドア192は閉じ、プレート135は実質的にボックス180の基部に対して封止される。このようにして、ボックス内でいずれの燃料の点火があっても、隣接する車両が損傷を受けることはなく、火災は1つのボックス180内に封じ込められ得る。
【0053】
ボックス180が封止されると、積荷ハンドリング装置が現場に移動され、車両を含むボックスが持ち上げられ、駐車システム内のスタック内に位置付けられる。ボックスは、適切な識別手段によって識別されることができ、ボックス180は、車両が駐車場内に留まると予想される時間の長さに応じて、スタックと共に位置付けられ得ることができることが理解されよう。
【0054】
駐車場から車を出すために、ターゲット車両を含むボックスの位置が識別され、積荷ハンドリング装置は、システム内のスタック内からターゲットボックス180を取り出すように個別に又は協調して動作する。積荷ハンドリング装置50によって取り出されると、ボックスは、そのボックスが出口エリアに配置された駐車場の入口/出口地点に戻される。ドア192が開かれると、ローラ機構は、ボックス内の第2の位置から、車両が回収されることができる第1の位置にプレート135を移動させるために、逆に動作する。第1の位置になると、ドア192は閉じ、運転手は車両に入り、それを取り出すことができる。
【0055】
プレート135は、ボックス180内のローラレス凹部内でのプレート135の固定された位置付けを克服するように持ち上げられる必要があることが理解されよう。これは、任意の適切な手段によって達成され得るが、これらは、ボックスが完全に出口位置に配置されるときにのみプレート135を持ち上げるように動作可能な持ち上げ機構を提供することを含み得る。
【0056】
ドア192が閉じた状態で出口位置に入ると、ドア190は、車両が出ることを可能にするために開くことができる。
【0057】
各ボックス180は、緊急事態の場合にいずれの火災も消火するためのスプリンクラー手段を備えることができる。水又は難燃性流体は、フレームワーク又は水平構造部材74の直立部72の上又は中に取り付けられた配管を介してボックス180に送られてもよいことが理解されよう。不使用時には、スプリンクラーパイプは空のままである。このようにして、水又は難燃性流体の漏れが最小化される。
【0058】
ボックス180内に配置されるとき、プレート135は、油、雨水、及び溶雪などの液体並びに他の道路のごみが空洞内に集まることを可能にする空洞を画定し得る。空洞は、液体又はごみが下の車両又はボックス180に漏れないように封止される。更に、空洞は、クリーニングが必要であることを示す、キャビティ内に配置されるセンサ手段からの信号に応答して、定期的にクリーニングされ得る。
【0059】
火災が検出された場合、火災を含む所与のスタック又は個々のコンテナ内のボックス180のみが散水される必要がある。ボックス型構造体は、酸素の欠乏による火災の広がりを防ぐために十分に封止され得る。
【0060】
他のサービスは、同様の方法でボックスに送られ得る。例えば、センサは、温度、湿度、振動、動きを監視するために、ボックス180内に配置され得る。更に、カメラ手段は、駐車場のオペレータがスタック内に収容された車両を監視できるように、各ボックス内に提供され得る。これらのセンサ機構は全て、電力を必要とし、データロギング手段を必要とし得る。全てのそのようなサービス及び通信手段は、フレームワークの直立部72を介して各ボックス180に送られるか、又はボックス180自体を介して送られ得る。
【0061】
英国特許出願第1518091.2号及び第1518115.9号は、コンテナ及びフレームワーク構造を通してサービスをルーティングするシステム及び方法を詳述し、参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
積荷ハンドリング装置50は、積載されたコンテナを持ち上げ、かつ移動させることができなければならないことが理解されよう。しかしながら、積荷ハンドラ50の本体55内及びその上に、積載されたコンテナ10、11を持ち上げることができる任意の適切な形態のウィンチ機構が使用され得る。
【0063】
本発明の第1の態様によれば、車両は、
図16~
図21を参照して以下で説明するように、車両を正確に位置付けし、かつ駐車システムのコンテナに入庫するための入庫システムによってシステムに提示するために、整列及び位置付けられ得る。
【0064】
図16~
図21から、入庫機構は、コンベヤ手段210と、システム全体を参照して上述したプレートであり得るプレート135と、ロボット駐車システムのスタックの外部にあるアライメントベイと、プレート135上に車両を正確に位置付けるためのアライメント機構230とを備え、それにより、プレート135が、制御された方法でコンテナ、ボックス、又はケージ10内に移動されることができ、又はコンテナ、ボックス、又はケージ10から移動されることができることが分かる。
【0065】
コンテナ、ボックス及び/又はケージ10は、基部に2つの縦スロット200を備える。スロット200は、コンテナ10の長軸にほぼ平行に延びることが好ましいが、車両の積み降ろしの向きに応じて、代替として短軸もまた想定され得る。プレート135は、
図17に示すように、スロット上に突出してコンテナ10の床に移動可能に配置される。図面から分かるように、プレート135は、車両がその上に位置付けられ得る、実質的に平面のスロット付き搬送部分137を備える。しかしながら、以下に記載されるように、プレート135は、任意の適切な形態をとり得ることが理解される。
【0066】
入庫機構は、コンテナ10の基部においてスロット200と協働し、そこを通って突出するようなサイズのコンベヤ手段210を更に備える。スロット200を通って突出すると、コンベヤ手段210は、コンテナ10の基部の階層より上にプレート135を持ち上げるように動作する。
【0067】
入庫機構は、ロボット駐車システムに隣接して配置されるアライメントベイを更に備え、プレート135、137が、アライメントベイ内の第1の位置から、コンテナ、ボックス、又はケージ10内の第2の位置に、その上に車両が配置された状態又は配置されていない状態で移動するためのアクセスを有する。
【0068】
アライメントベイは、アライメント機構230を更に備え、本発明によるアライメント機構230の一形態が
図18~
図21に詳細に示されている。
【0069】
アライメント機構230は、コンテナ、ボックス、又はケージ10に隣接して位置付けられ、その上に配置されるプレート135を有することができる第1の可動ベルト手段240を備える。アライメント機構230は、図示されていない第2の可動ベルト手段を更に備え、第1の可動ベルト手段240及び第2の可動ベルト手段の両方が、コンベヤ手段210並びにプレート135及びコンテナ、ボックス、又はケージ10の長軸に対して実質的に垂直に位置付けられる。
【0070】
プレート135は、上述のように、第1の可動ベルト手段240と協働するように位置付けられたスロットを備える。第1の可動ベルト手段240は、プレート137が第1の下方位置にあるとき、プレート137のスロットの少なくともいくつかを通って突出する。プレート137は、第1のベルト手段が突出し得る十分なスロットのみを備え得るか、あるいはプレート135は、第1の可動ベルト手段240が突出することができる複数のスロットを備え得ることが理解されよう。
【0071】
プレート135、137は、第1の可動ベルト手段240がプレート135内のスロットを通って突出する第1の位置から、プレート135が第1の可動ベルト手段240の上方に離れて持ち上げられる第2の位置に、適切なリフト手段260によって上昇及び下降され得る。
【0072】
リフト手段260は、第1の移動可能なベルト手段240から離れて、その上に車両が配置された状態又は配置されていない状態でプレート135を移動させることができる任意の形態の電動リフトを備え得る。
【0073】
コンベヤ手段210は、上昇位置にあると、第1の可動ベルト手段240の上方の第1の位置から、コンテナ、ボックス、又はケージ10内の位置にプレート135を移動させるように配置される。
【0074】
アライメント機構230は、図示されていない第2の可動ベルト手段を更に備える。第2の可動ベルト手段は、配送された車両をプレート135、137と整列させ、その上に移送するような、移送機構270として動作する。このようなアライメントは、コンテナ、ボックス、又はケージ10内での車両の正確な位置を保証するために必要である。本発明の一形態では、第2の可動ベルト手段は、車両が駐車されることができる2つの大きなベルト280を備える。ベルト280は、互いに対して独立して回転及び移動することができる。
【0075】
移送機構270は、アライメントベイ220の一部を形成し得るか、又はアライメント機構230に直接隣接して位置付けら得ることが理解されよう。移送機構270は、タイムリーかつ効率的な方法でアライメント機構230上に配送された車両を移送するための手段を備える。移送機構270は、電動ベルト手段、又はベルト手段上の可動プレート、又はアライメント機構230上にドロップオフゾーンから配送された車両を移動させるのに適した任意の他の機構を更に備え得ることが理解されよう。
【0076】
使用時、車両は、車両の前輪が1つのベルト280上にあり、車両の後輪が第2のベルト280上にある状態で、移送機構270の第2の可動ベルト手段250上に駐車される。2つのベルト280は、車両の長軸がプレート135の長軸、したがってコンテナ、ボックス、又はケージ135の長軸と実質的に平行になるように整列されるまで、互いに対して移動される。
【0077】
視覚システム、検出システム、又は他のアライメントシステム(図示せず)を使用して、移送機構270上の車両の正確なアライメントを保証するための制御ユーティリティが提供される。
【0078】
この位置が達成されると、移送機構270の2つのベルト280は、プレート135内の適切に位置付けられた協働するスロットを通って突出している第1のベルト手段240上で横方向に車両を移動させるように、協調して移動される。次に、第1の可動ベルト手段240は、プレート135上に完全に車両を移動させるように動作される。
【0079】
車両が第1の可動ベルト手段240上に完全に位置付けられると、プレート135は、プレートが第1の可動ベルト手段240から完全に離れるが、コンテナ、ボックス、又はケージ10の基部と同じ階層になるように、リフト手段260によって持ち上げられる。
【0080】
プレート135及び車両のこの位置が達成されると、コンベヤ手段210は、コンテナ、ボックス又はケージ10に対してプレート135を移動させるように動作し、この方法によって、プレート135がコンテナ又はボックス10内に移動され得る。上述の方法は、コンテナ、ボックス又はケージ10から車両を出すために逆に使用され得ることが理解されよう。実際に、このようにして、コンテナ、ボックス、又はケージ10及びプレート135が移動部品を有していなかったとしても、上記の機構が与えられると、ボックス又はコンテナ10からプレート135を移動させることが可能であることが理解されよう。
【0081】
上述の機構を使用して、プレート135の長軸に対して実質的に直行する横方向に、プレート135に乗り降りする車両を移動させることが可能であり、それによって、コンテナ、ボックス、又はケージ10にプレートを挿入する前に、プレート上の車両を真っ直ぐにし、整列させることが可能であることが理解されよう。
【0082】
上記で説明した機構は例示的なものに過ぎず、当業者は代替の機構を提案することが可能であり得ることが理解されよう。
ここに、出願当初の特許請求の範囲の記載事項を付記する。
[1] ロボット駐車システムのためのアライメント機構であって、前記駐車システムは、車両が置かれるコンテナ(10)を備え、前記アライメント機構は、コンテナ(10)に隣接する第1の位置からコンテナ(10)内の第2の位置に移動可能な車両搬送プレート(135)を備え、前記機構は、前記駐車システムに隣接するドロップオフ地点から前記プレート(135、137)に車両を移送するための移送機構(270)を更に備え、前記移送機構(270)は、前記プレート(135、137)上に前記車両を移動させるための手段を備え、前記移送機構(270)は、移動手段(280)を更に備え、前記移動手段は、前記車両の前輪が前記第1移動手段(280a)上に位置付けられ、かつ前記車両の後輪が前記第2の移動手段(280a)に置かれたとき、前記車両の長軸が前記プレートの長軸に実質的に平行になるよう移動されるように、前記第2の移動手段(280b)に対して移動する第1の移動手段(280a)を備える、アライメント機構。
[2] 前記アライメント機構は、前記コンテナに隣接する第1の位置から前記コンテナ内の前記第2の位置に前記プレート(135、137)を移動させるためのコンベヤ手段(210)を更に備え、前記コンベヤ手段(210)は、前記コンテナ(10)及び/又は前記プレート(135、137)とは別個の手段を備え、それによって前記コンテナも前記プレートも移動手段を備えないことを確実にする、[1]に記載のアライメント機構。
[3] 車両保持コンテナ(10)を備えるロボット駐車システムへの入庫のために車両を整列させる方法であって、前記方法は、前記ロボット駐車システムに隣接するドロップオフ地点に車両を配送することと、駐車される前記車両をアライメント手段(270)上に位置付けることと、前記車両の第1の軸が前記車両保持コンテナ(10)の1つの軸に実質的に平行になるように前記アライメント手段(270)を移動させることと、車両保持プレート(135、137)上に前記車両を移送することと、前記車両保持コンテナ(10)内で前記車両の前記第1の軸に平行な方向に前記車両保持プレート(135、137)を移動させることと、を行うためのステップを備える、方法。