(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】クランプホルダ
(51)【国際特許分類】
H04M 1/04 20060101AFI20220215BHJP
F16B 2/06 20060101ALI20220215BHJP
H04M 1/11 20060101ALI20220215BHJP
【FI】
H04M1/04 A
F16B2/06 Z
H04M1/11 C
(21)【出願番号】P 2020571623
(86)(22)【出願日】2019-01-31
(86)【国際出願番号】 CN2019074206
(87)【国際公開番号】W WO2020155028
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2020-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】518137737
【氏名又は名称】広東高普達集団股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】廖 卓文
【審査官】山岸 登
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3176171(JP,U)
【文献】登録実用新案第3211364(JP,U)
【文献】米国特許第05555302(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0325693(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0284500(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0148273(US,A1)
【文献】英国特許出願公開第02438662(GB,A)
【文献】中国実用新案第208316802(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B2/00-2/26
G06F1/00
1/16-1/18
H04M1/02-1/23
H05K5/00-5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯機器をクランプするために用いられるクランプホルダであって、
ボトムケーシングと、
前記ボトムケーシングの片側に位置しかつ前記ボトムケーシングから突出した第1クランプタブおよび前記ボトムケーシングの他側に位置しかつ前記第1クランプタブに対向して設置される第2クランプタブを含むクランプ機構と、
駆動機構であって、前記第1クランプタブに接続されかつ前記ボトムケーシングにスライド接続される第1スライド部材および前記ボトムケーシングに接続される伝動部材を含み、前記伝動部材は自体の移動によって前記第1スライド部材の移動を駆動することで前記第1クランプタブが、前記第2クランプタブに向かって移動して前記携帯機器をクランプするか、前記第2クランプタブから離れて移動して前記携帯機器を解放することができる駆動機構と、
位置制限機構であって、前記伝動部材に接続される第1位置制限部材および前記ボトムケーシングに接続される第2位置制限部材を含み、前記第1位置制限部材は前記第2位置制限部材から離間するアンロック状態および前記第2位置制限部材に嵌合挿着するロック状態を有し、前記第2位置制限部材は複数の、前記第1位置制限部材に嵌合挿着できる挿着点を有し、それにより前記第1位置制限部材は前記ロック状態にあるとき、その異なる位置に挿着でき、前記第1位置制限部材は前記ロック状態から前記アンロック状態に切り替えるときに、移動して、現在の前記挿着点から離れて、前記伝動部材を駆動して前記第1クランプタブを移動させ、前記第1位置制限部材はさらに、前記アンロック状態から前記ロック状態に切り替えるときに移動を停止して、前記伝動部材が前記第1クランプタブを動かして移動させることを制限することができる位置制限機構と、を含むことを特徴とするクランプホルダ。
【請求項2】
前記駆動機構は、前記第2クランプタブに接続されかつ前記ボトムケーシングにスライド接続される第2スライド部材をさらに含み、前記伝動部材は自体の移動によって前記第2スライド部材の移動を駆動して前記第2クランプタブを、前記第1クランプタブに向かって移動させるか、これから離れて移動させることができることを特徴とする請求項1に記載クランプホルダ。
【請求項3】
前記伝動部材は、前記ボトムケーシングに回転接続される大歯車を含み、前記第1スライド部材の片側に前記大歯車に噛み合う第1クランプラックが設置されることを特徴とする請求項2に記載のクランプホルダ。
【請求項4】
前記第2スライド部材の片側に前記大歯車に噛み合う第2クランプラックが設置され、前記第1クランプラックと前記第2クランプラックは対向して設置され、前記大歯車は前記第1クランプラックと前記第2クランプラックとの間に位置しかつ前記第1クランプラックと前記第2クランプラックが同時に反対方向に向かって移動するように駆動することができることを特徴とする請求項3に記載のクランプホルダ。
【請求項5】
前記位置制限機構は、弾性部材および前記伝動部材に接続されるコネクタをさらに含み、前記弾性部材の一端は前記コネクタに接続されかつその他端は前記第1位置制限部材に接続され、前記第1位置制限部材は前記弾性部材が弾性変形を生じるとき、前記ロック状態から前記アンロック状態に切り替え、かつ前記弾性部材の弾性回復力は解放するとき、前記アンロック状態から前記ロック状態に切り替えることができることを特徴とする請求項4に記載クランプホルダ。
【請求項6】
前記第1位置制限部材は、少なくとも前記弾性部材に接続される第1位置制限ブロックおよび前記第1位置制限ブロックに接続される第1位置制限ラックを含み、前記第2位置制限部材に前記第1位置制限ラックに対向して設置されかつ前記第1位置制限ラックに噛み合うことができる第2位置制限ラックが設置されることを特徴とする請求項5に記載のクランプホルダ。
【請求項7】
前記第1位置制限ブロックは、前記ボトムケーシングにスライド接続されかつ前記弾性部材に向かって移動するか、これから離れて移動することができることを特徴とする請求項6に記載クランプホルダ。
【請求項8】
前記第1位置制限ブロックに滑り止め用の滑り止め部が設置されることを特徴とする請求項6に記載のクランプホルダ。
【請求項9】
前記ボトムケーシングは上底板、前記上底板に対向して設置される下底板および前記上底板と前記下底板を接続するために用いられる側面板を含み、前記上底板、前記下底板と前記側面板が共同で囲んで収容キャビティが形成され、前記伝動部材は前記収容キャビティ内に位置し、前記側面板に対向して設置される二つの挿着孔および前記挿着孔と間隔をあけて設置される摺着孔が設置され、前記第1スライド部材と前記第2スライド部材はそれぞれ二つの前記挿着孔に穿設され、前記第1位置制限部材は前記挿着孔に穿設されかつ前記アンロック状態で前記摺着孔の延伸方向に沿ってスライドすることができることを特徴とする請求項6に記載のクランプホルダ。
【請求項10】
前記第1位置制限ラックは前記第2位置制限ラックに接合する第1接合面を有し、前記第2位置制限ラックは前記第1位置制限ラックに接合する第2接合面を有し、前記第2位置制限ラックは前記側面板の前記収容キャビティに向かう側に接続されかつ前記第2接合面が内方に向かい、前記第1位置制限ラックは前記第1位置制限ブロックの一側に突設されかつ前記第1接合面は前記第2位置制限ラックに向かうことを特徴とする請求項9に記載のクランプホルダ。
【請求項11】
前記クランプホルダは、前記第1スライド部材に接続される第1ねじりばねをさらに含み、前記第1クランプタブは前記第1スライド部材に回転接続され、前記第1ねじりばねの一端は前記第1スライド部材に接続されかつその他端は前記第1クランプタブに接続されることを特徴とする請求項2~10のいずれか一項に記載のクランプホルダ。
【請求項12】
前記クランプホルダは、前記第2スライド部材に接続される第2ねじりばねをさらに含み、前記第2クランプタブは前記第2スライド部材に回転接続され、前記第2ねじりばねの一端は前記第2スライド部材に接続されかつその他端は前記第2クランプタブに接続されることを特徴とする請求項11に記載のクランプホルダ。
【請求項13】
前記クランプホルダは前記第1クランプタブの前記第2クランプタブに向かう側に回転接続される第1ロールおよび前記第2クランプタブの前記第1クランプタブに向かう側に回転接続される第2ロールをさらに含み、前記第1ロールの回転軸線の延伸方向は前記第1スライド部材の移動方向に垂直であり、前記第2ロールの回転軸線の延伸方向は前記第2スライド部材の移動方向に垂直であることを特徴とする請求項12に記載のクランプホルダ。
【請求項14】
前記第1ロールは前記第1クランプタブに回転接続される第1ロール軸および前記第1ロール軸に嵌着される第1滑り止め部材を含み、前記第2ロールは前記第2クランプタブに回転接続される第2ロール軸および前記第2ロール軸に嵌着される第2滑り止め部材を含むことを特徴とする請求項13に記載のクランプホルダ。
【請求項15】
前記クランプホルダは前記ボトムケーシングに接続されかつ外部機器に接続されるための固定機構をさらに含むことを特徴とする請求項1~10のいずれか一項に記載のクランプホルダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話ホルダの技術分野に属し、特にクランプホルダに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の携帯電話などの携帯機器のホルダは、多くの種類を有し、それらのほとんどはクリップ式であり、片手で携帯機器を持ち、他方の手でクランプホルダを開けて、両手で協力して携帯機器をクランプホルダのクランプアームの間に置き、クランプホルダを放して携帯機器をきつくクランプし、運転時またはその他の片手操作が必要な場合に、使用は非常に不便である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、クランプホルダを提供することであり、従来技術におけるクランプホルダは移動機器をクランプするときに片手で操作できないという技術問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、以下の技術的解決策を採用する。携帯機器をクランプするために用いられるクランプホルダであって、
ボトムケーシングと、
前記ボトムケーシングの片側に位置しかつ前記ボトムケーシングから突出した第1クランプタブおよび前記ボトムケーシングの他側に位置しかつ前記第1クランプタブに対向して設置される第2クランプタブを含むクランプ機構と、
駆動機構であって、前記第1クランプタブに接続されかつ前記ボトムケーシングにスライド接続される第1スライド部材および前記ボトムケーシングに接続される伝動部材を含み、前記伝動部材は自体の移動によって前記第1スライド部材の移動を駆動することで前記第1スクランプタブが、前記第2クランプタブに向かって移動して前記携帯機器をクランプするか、前記第2クランプタブから離れて移動して前記携帯機器を解放することができる駆動機構と、
位置制限機構であって、前記伝動部材に接続される第1位置制限部材および前記ボトムケーシングに接続される第2位置制限部材を含み、前記第1位置制限部材は前記第2位置制限部材から離間するアンロック状態および前記第2位置制限部材に嵌合挿着するロック状態を有し、前記第2位置制限部材は複数の、前記第1位置制限部材に嵌合挿着できる插着点を有し、それにより前記第1位置制限部材は前記ロック状態にあるとき、その異なる位置に挿着でき、前記第1位置制限部材は前記ロック状態から前記アンロック状態に切り替えるときに移動して、現在の前記插着点から離れて、前記伝動部材を駆動して前記第1クランプタブを移動させ、前記第1位置制限部材はさらに、前記アンロック状態から前記ロック状態に切り替えるときに移動を停止して、前記伝動部材が前記第1クランプタブを動かして移動させることを制限することができる位置制限機構と、を含む。
【0005】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記駆動機構は、前記第2クランプタブに接続されかつ前記ボトムケーシングにスライド接続される第2スライド部材をさらに含み、前記伝動部材は自体の移動によって前記第2スライド部材の移動を駆動して前記第2クランプタブが、前記第1クランプタブに向かって移動させるか、これから離れて移動させることができる。
【0006】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記伝動部材は、前記ボトムケーシングに回転接続される大歯車を含み、前記第1スライド部材の片側に前記大歯車に噛み合う第1クランプラックが設置される。
【0007】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記第2スライド部材の片側に前記大歯車に噛み合う第2クランプラックが設置され、前記第1クランプラックと前記第2クランプラックは対向して設置され、前記大歯車は前記第1クランプラックと前記第2クランプラックとの間に位置しかつ前記第1クランプラックと前記第2クランプラックが同時に反対方向に向かって移動するように駆動することができる。
【0008】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記位置制限機構は、弾性部材および前記伝動部材に接続されるコネクタをさらに含み、前記弾性部材の一端は前記コネクタに接続されかつその他端は前記第1位置制限部材に接続され、前記第1位置制限部材は前記弾性部材が弾性変形を生じるとき、前記ロック状態から前記アンロック状態に切り替え、かつ前記弾性部材の弾性回復力は解放するとき、前記アンロック状態から前記ロック状態に切り替えることができる。
【0009】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記第1位置制限部材は、少なくとも前記弾性部材に接続される第1位置制限ブロックおよび前記第1位置制限ブロックに接続される第1位置制限ラックを含み、前記第2位置制限部材に前記第1位置制限ラックに対向して設置されかつ前記第1位置制限ラックに噛み合うことができる第2位置制限ラックが設置される。
【0010】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記第1位置制限ブロックは、前記ボトムケーシングにスライド接続されかつ前記弾性部材に向かって移動するか、これから離れて移動することができる。
【0011】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記第1位置制限ブロックに滑り止め用の滑り止め部が設置される。
【0012】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記ボトムケーシングは上底板、前記上底板に対向して設置される下底板および前記上底板と前記下底板を接続するために用いられる側面板を含み、前記上底板、前記下底板と前記側面板が共同で囲んで収容キャビティが形成され、前記伝動部材は前記収容キャビティ内に位置し、前記側面板に対向して設置される二つの挿着孔および前記挿着孔と間隔をあけて設置される摺着孔が設置され、前記第1スライド部材と前記第2スライド部材はそれぞれ二つの前記挿着孔に穿設され、前記第1位置制限部材は前記挿着孔に穿設されかつ前記アンロック状態で前記摺着孔の延伸方向に沿ってスライドすることができる。
【0013】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記第1位置制限ラックは前記第2位置制限ラックに接合する第1接合面を有し、前記第2位置制限ラックは前記第1位置制限ラックに接合する第2接合面を有し、前記第2位置制限ラックは、前記側面板の前記収容キャビティに向かう側に接続されかつ前記第2接合面が内方に向かい、前記第1位置制限ラックは前記第1位置制限ブロックの一側に突設されかつ前記第1接合面は前記第2位置制限ラックに向かう。
【0014】
本発明のクランプホルダにおいて、前記クランプホルダは、前記第1スライド部材に接続される第1ねじりばねをさらに含み、前記第1クランプタブは前記第1スライド部材に回転接続され、前記第1ねじりばねの一端は前記第1スライド部材に接続されかつその他端は前記第1クランプタブに接続される。
【0015】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記クランプホルダは前記第2スライド部材に接続される第2ねじりばねをさらに含み、前記第2クランプタブは前記第2スライド部材に回転接続され、前記第2ねじりばねの一端は前記第2スライド部材に接続されかつその他端は前記第2クランプタブに接続される。
【0016】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記クランプホルダは前記第1クランプタブの前記第2クランプタブに向かう側に回転接続される第1ロールおよび前記第2クランプタブの前記第1クランプタブに向かう側に回転接続される第2ロールをさらに含み、前記第1ロールの回転軸線の延伸方向は前記第1スライド部材の移動方向に垂直であり、前記第2ロールの回転軸線の延伸方向は前記第2スライド部材の移動方向に垂直である。
【0017】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記第1ロールは前記第1クランプタブに回転接続される第1ロール軸および前記第1ロール軸に嵌着される第1滑り止め部材を含み、前記第2ロールは前記第2クランプタブに回転接続される第2ロール軸および前記第2ロール軸に嵌着される第2滑り止め部材を含む。
【0018】
本発明の上記クランプホルダにおいて、前記クランプホルダは前記ボトムケーシングに接続されかつ外部機器に接続されるための固定機構をさらに含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明は従来技術に比べて、以下の技術的効果を有する。本発明は、位置制限機構を設置することで駆動機構に対する制御を実現し、使用者は、使用のとき、片手で移動機器をつかみ、残りの指で第1位置制限部材を回して、第1位置制限部材を、それが現在挿着されている第2位置制限部材の插着点と分離させ、それにより、第1位置制限部材はアンロック状にあり、第1位置制限部材は伝動部材に接続されているため、第1位置制限部材は自体の移動によって伝動部材の移動を駆動することができ、伝動部材は第1スライド部材の移動を駆動することで第1クランプタブが第2クランプタブに向かって移動するように駆動し、それにより移動機器へのクランプ操作を実現し、使用者は第1位置制限部材の位置を移動させることで伝動部材に第1クランプタブを駆動して希望位置に移動させ、使用者はさらに、指で第1位置制限部材を回して、この時に対応する第2位置制限部材の挿着点に挿着させ、それにより、第1位置制限部材はロック状態にあり、このとき、第1位置制限部材の位置は固定され、伝動部材駆動による第1クランプタブの移動を制限して、それにより第1クランプタブと第2クランプタブとの間の距離を一定にし、このようにして、第1クランプタブと第2クランプタブとの間の距離の調整を完了して、異なる移動機器の幅についての要件を満たす。全過程において、片手による操作で完了でき、両手で協力する必要がなく、電気構造による補助も必要がなく、クランプ幅が調節可能で、コストが安く、使用しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0020】
本発明の実施例の技術的解決手段をより明確に説明するために、以下、本発明の実施例または従来技術の説明で使用する必要がある図面について簡単に説明する。明らかなことに、以下に説明する図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとっては、創造的な労力をせず、これらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【
図1】本発明の実施例により提供されるクランプホルダの構造の斜視図である。
【
図2】本発明の実施例により提供されるクランプホルダの分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施例を詳細に説明し、前記実施例の例は図面に示されるが、同一または類似する符号は、常に、同一または類似の部品、または、同一または類似の機能を有する部品を表す。以下、図面を参照しながら説明する実施例は例示的なものであり、本発明を説明することを目的とし、本発明を制限するものと理解できない。
【0022】
本出願の説明では、「幅」、「上」、「下」、「内」、「外」などで示される方位または位置関係は、図面に基づく方位または位置関係であり、単に本明細書の記載のためのものおよび記載を容易にするためのものにすぎず、本明細書に記載される装置または素子が特定の方位を有して特定の方位で構成され操作されなければならないことを示しまたは暗示するものではないため、本明細書への制限として理解することはできない。
【0023】
更に、「第1」、「第2」という用語は説明するためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示または暗示するものや、これらにより示される技術的特徴の数を示唆するものではない。これにより、「第1」、「第2」と限定されている特徴は少なくとも一つの前記特徴を含むことを指示または暗示するものである。本発明の説明において、別途に明確且つ具体的な限定がない限り、「複数」とは、二つ以上を意味する。
【0024】
本発明において、別途に明確な規定と限定がない限り、用語「取り付ける」、「相互に接続する」、「接続する」、「固定する」などの用語の意味は広義に理解されるべきであり、例えば、固着や、着脱可能な接続や、或いは一体的な接続でも可能である。機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。直接的に接続することや、中間媒体を介して間接的に接続することや、二つの素子の内部が連通することや、あるいは二つの素子の間に相互の作用関係があることも可能である。当業者であれば、具体的な場合に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0025】
本発明の目的、技術的解決手段および利点をより明確に理解させるために、以下、図面および実施例を参照しながら本発明をさらに詳細に説明する。
【0026】
本発明は携帯機器をクランプするために用いられるクランプホルダを提供する。携帯機器とは、移動可能な設備を指し、例えば、携帯電話、タブレットなどの電子機器や、クランプする必要があるその他の機械設備を指す。
【0027】
図1と
図2を参照すると、本発明の実施例のクランプホルダはボトムケーシング10、クランプ機構、駆動機構、位置制限機構40を含む。
【0028】
図1から
図2に示すように、クランプ機構はボトムケーシング10の片側に位置しかつボトムケーシング10から突出した第1クランプタブ21およびボトムケーシング10の他側に位置しかつ第1クランプタブ21に対向して設置される第2クランプタブ22を含む。第1クランプタブ21と第2クランプタブ22はそれぞれ携帯機器の対向する両側に位置して携帯機器をクランプすることができる。
【0029】
図2に示すように、駆動機構は、第1クランプタブ21に接続されかつボトムケーシング10にスライド接続される第1スライド部材31およびボトムケーシング10に接続される伝動部材33を含み、伝動部材33は自体の移動によって第1スライド部材31の移動を駆動して第1クランプタブ21を、第2クランプタブ22に向かって移動させて携帯機器をクランプするか、第2クランプタブ22から離れて移動させて携帯機器を解放させることができる。第2クランプタブ22はボトムケーシング10に固着可能であるため、構造を簡略化し、加工しやすくなり、またボトムケーシング10にスライド接続されて第1クランプタブ21と同期的に接近するか離れることができ、それにより、迅速な調整を実現する。ここでは、第1クランプタブ21は、それと第2クランプタブ22との直線移動経路を貫通して第2クランプタブ22に向かって移動するかこれから離れて移動してもよく、他の非直線経路に沿って第2クランプタブ22に向かって移動するかこれから離れて移動してもよい。
【0030】
図1と
図2に示すように、位置制限機構40は伝動部材33に接続される第1位置制限部材41および前記ボトムケーシング10に接続される第2位置制限部材42を含み、第1位置制限部材41は第2位置制限部材42から離間するアンロック状態および第2位置制限部材42に嵌合挿着するロック状態を有し、第2位置制限部材42は複数の、第1位置制限部材41に嵌合挿着できる挿着点を有し、それにより第1位置制限部材41はロック状態にあるとき、その異なる位置に挿着でき、第1位置制限部材41はロック状態からアンロック状態に切り替えるときに移動して、現在の挿着点から離れて、伝動部材33を駆動して第1クランプタブ21を移動させ、第1位置制限部材はさらに、アンロック状態からロック状態に切り替えるときに移動を停止して、伝動部材33が第1クランプタブ21を動かして移動させることを制限することができる。第1位置制限部材41は第2位置制限部材42に挿着した後、その挿着方向に垂直となった平面上での移動を制限する。第1位置制限部材41は、第2位置制限部材42の側面、伝動部材33から離れる側または伝動部材33に向かう側に挿着でき、挿着位置は、挿着效果が伝動部材33の移動を制限できることが好ましい。
【0031】
本発明は、位置制限機構40を設置することで駆動機構に対する制御を実現し、使用者は、使用時に片手で移動機器をつかみ、残りの指で第1位置制限部材41を回して、第1位置制限部材41はそれが現在挿着されている第2位置制限部材42の插着点と分離し、それにより第1位置制限部材41はアンロック状態にあり、第1位置制限部材41は伝動部材33に接続されているため、第1位置制限部材41は自体の移動によって伝動部材33の移動を駆動することができ、伝動部材33は第1スライド部材31の移動を駆動することで第1クランプタブ21が第2クランプタブ22に向かって移動するように駆動し、それにより移動機器へのクランプ操作を実現し、使用者は第1位置制限部材41の位置を移動させることで伝動部材33は第1クランプタブ21を駆動して希望位置に移動させ、使用者はさらに、指で第1位置制限部材41を回して、このときに対応する第2位置制限部材42の挿着点に挿着させ、それにより、第1位置制限部材41はロック状態にあり、このとき、第1位置制限部材41の位置は固定され、伝動部材33の駆動による第1クランプタブ21の移動を制限して、それにより第1クランプタブ21と第2クランプタブ22との間の距離を一定にし、このようにして、第1クランプタブ21と第2クランプタブ22との間の距離の調整を完了して、異なる移動機器の幅についての要件を満たす。全過程において、片手操作で完了でき、両手で協力する必要がなく、電気構造による補助も必要がなく、クランプ幅が調節可能で、コストが安く、使用しやすい。
【0032】
図2に示すように、さらに、駆動機構は、第2クランプタブ22に接続されかつボトムケーシング10にスライド接続される第2スライド部材32をさらに含み、伝動部材33は自体の移動によって第2スライド部材32の移動を駆動して第2クランプタブ22を、第1クランプタブ21に向かって移動させるか、これから離れて移動させることができる。このようにして、伝動部材33は同時に、またはそれぞれ単独で第1スライド部材31と第2スライド部材32の移動を駆動することができ、即ち第1クランプタブ21と第2クランプタブ22が同時に互いに接近するか互いに離れるようにすることができ、作業効率を向上させる。
【0033】
図2に示すように、さらに、伝動部材33はボトムケーシング10に回転接続される大歯車を含み、ここでは、第1スライド部材31の片側に大歯車に噛み合う短冊状の第1クランプラック311が設置され、大歯車は回転によって第1クランプラック31が第2クランプタブ22に接近するか離れるように駆動し、それによって第1クランプラック21は第2クランプタブ22に接近するか離れる。第2スライド部材32の片側に大歯車に噛み合う第2クランプラック321が設置され、第2クランプラック321は短冊状であり、大歯車は回転によって第2スライド部材32が第1クランプタブ21に接近するか離れるように駆動する、それによって第2クランプタブ22は第1クランプタブ21に接近するか離れる。好ましくは、第1クランプラック311と第2クランプラック321は対向して設置され、大歯車は第1クランプラック311と第2クランプラック321との間に位置しかつ第1クランプラック311と第2クランプラック321を同時に反対方向に向かって移動させることを駆動することができる。
図2に示すように、本発明の実施例において、第1スライド部材31は大歯車の上方に位置し、第2スライド部材32は大歯車の下方に位置し、大歯車は時計回りに回転し、大歯車は第1クランプラック311を駆動して第2クランプタブ22に向かって移動させ、同時に第2クランプラック321を駆動して第1クランプタブ21に向かって移動させ、即ち、第1クランプタブ21と第2クランプタブ22は互いに接近するようにする。大歯車は逆時計回りに回転する時、大歯車は第1クランプラック311を駆動して第2クランプタブ22から離れて移動させ、同時に第2クランプラック321を駆動して第1クランプタブ21に向かって移動させ、即ち、第1クランプタブ21と第2クランプタブ22は互いに離れるようにする。
【0034】
図2に示すように、好ましくは、位置制限機構40は弾性部材44および大歯車に接続されるコネクタ43をさらに含み、弾性部材44の一端はコネクタ43に接続されかつその他端は第1位置制限部材41に接続され、第1位置制限部材41は弾性部材44が弾性変形を生じるとき、ロック状態からアンロック状態に切り替え、かつ弾性部材44の弾性回復力が解放するとき、アンロック状態からロック状態に切り替えることができる。弾性部材44は、好ましくは、ばねであり、コネクタ43と第1位置制限部材41はそれぞればねの両端に接続される。好ましくは、ロック状態のとき、第1位置制限部材41は、第2位置制限部材42の大歯車から離れた側に挿着でき、第1位置制限部材41を外に引っ張り、それによって弾性部材44は引っ張られて変形し、同時に第1位置制限部材41は第2位置制限部材42との挿着から外れ、第1位置制限部材41はそれでロック状態からアンロック状態に切り替え、第1位置制限部材41を放し、第1位置制限部材41は弾性部材44の弾性回復力の作用で内に収縮し、即ち第2位置制限部材42に挿着されるまで、第2位置制限部材42に向かって移動し、第1位置制限部材41はそれでアンロック状態からロック状態に切り替える。好ましくは、ロック状態のとき、第1位置制限部材41は第2位置制限部材42の大歯車に近い側に挿着でき、第1位置制限部材41を内方に押して、弾性部材44は圧縮されて変形し、同時に第1位置制限部材41は第2位置制限部材42との挿着から外れ、第1位置制限部材41はそれでロック状態からアンロック状態に切り替え、第1位置制限部材41を放し、第1位置制限部材41は弾性部材44の弾性回復力の作用で外に弾き、即ち第2位置制限部材42に挿着されるまで、第2位置制限部材42に向かって移動し、第1位置制限部材41はそれでアンロック状態からロック状態に切り替える。
【0035】
図2に示すように、具体的に、第1位置制限部材41は少なくとも弾性部材44に接続される第1位置制限ブロック411および第1位置制限ブロック411に接続される第1位置制限ラック412を含み、第2位置制限部材42は少なくともボトムケーシング10に接続される第2位置制限ブロック421および第2位置制限ブロック421に接続されかつ第1位置制限ラック412に対向設置されかつ第1位置制限ラック412に噛み合うことができる第2位置制限ラック422を含む。第1位置制限部材41と第2位置制限部材42はラック噛合方式で挿着および位置制限を実現し、使用者は第1位置制限ブロック411を回して第1位置制限ラック412と第2位置制限ラック422の挿着と分離を制御することで、ラックの直接制御による不便を避ける。好ましくは、第2位置制限ラック422の長さは第1位置制限ラック412の長さより大きいため、第1位置制限ラック412上に複数の插着点が形成され、それにより第1位置制限部材41はその移動範囲内におけるいずれかの位置でも第2位置制限部材42との挿着を実現し、伝動部材33に対する調整および位置制限の役割を果たすことができる。好ましくは、第1位置制限ブロック411はボトムケーシング10にスライド接続されかつ弾性部材44に向かって移動するかこれから離れて移動することができる。第1位置制限ブロック411はそのスライド経路でのスライドによって大歯車の回転幅を調整し、第1位置制限ブロック411は、弾性部材44に向かって移動するか、これから離れて移動することで弾性部材44を圧縮または解放することができ、あるいは、弾性部材44を引っ張り、または解放することができ、それにより第1位置制限部材41はアンロック状態とロック状態との間に切り替える。
【0036】
好ましくは、第1位置制限ブロック411の弾性部材44に向かう側に取り付け溝が設置され、弾性部材44は取り付け溝内に位置し、コネクタ43は取り付け溝に挿着することができ、即ち第1位置制限ブロック411はコネクタ43に嵌着され、コネクタ43は、第1位置制限ブロック411が弾性部材44に向かって移動するかこれから離れて移動することに対してガイドする役割を果たし、第1位置制限ブロック411の移動経路が外れることを防止する。好ましくは、第1位置制限ブロック411に滑り止め用の滑り止め部が設置される。滑り止め部は粗面を有し、ジグザグ形状の表面を有することが好ましい。
【0037】
図2に示すように、具体的に、ボトムケーシング10は上底板11、上底板11に対向して設置される下底板12および上底板11と下底板12を接続するための側面板13を含み、上底板11、下底板12と側面板13が共同で囲んで収容キャビティが形成され、伝動部材33は収容キャビティ内に位置し、側面板13に対向して設置される二つの挿着孔131および挿着孔131と間隔をあけて設置される摺着孔132が設置され、第1スライド部材31と第2スライド部材32はそれぞれ二つの挿着孔131に穿設され、第1位置制限部材41は摺着孔132に穿設されてかつアンロック状態で摺着孔132の延伸方向に沿ってスライドすることができる。上底板11は携帯機器との当接に用いられて、携帯機器の位置を制限し、本発明の実施例において、上底板11および下底板12はともに円形であり、第1制限部材41は側方向の円周にスライドしやすくなる。摺着孔132の延伸経路は即ち第1位置制限部材41の移動経路であり、第1位置制限部材41は、移動経路において大歯車に向かって移動するか、これから離れて移動してアンロック状態またはロック状態に切り替え、挿着孔131は第1スライド部材31および第2スライド部材32を支持しそして案内する役割を果たす。
【0038】
図2に示すように、具体的に、前記第1位置制限ラック412は前記第2位置制限ラック422に接合する第1接合面を有し、前記第2位置制限ラック422は前記第1位置制限ラック412に接合する第2接合面を有し、前記第2位置制限ラック422は側面板13の収容キャビティに向かう側に接続されかつ第2接合面が内方に向かい、第1位置制限ラック412は第1位置制限ブロック411の一側に突設されかつ第1接合面は第2位置制限ラック422に向かう。このように、第1位置制限部材41は弾性部材44が圧縮されたとき、ロック状態からアンロック状態に切り替え、かつ弾性部材44の弾性回復力は解放するとき、アンロック状態からロック状態に切り替えることができる。
【0039】
図1と
図2に示すように、さらに、クランプホルダは、第1スライド部材31に接続される第1ねじりばね51、第2スライド部材32に接続される第2ねじりばね52、第1クランプタブ21の第2クランプタブ22に向かう側に回転接続される第1ロール61および第2クランプタブ22の第1クランプタブ21に向かう側に回転接続される第2ロール62をさらに含む。
【0040】
ここでは、第1クランプタブ21は第1スライド部材31に回転接続され、第1ねじりばね51の一端は第1スライド部材31に接続されかつその他端は第1クランプタブ21に接続され、第2クランプタブ22は第2スライド部材32に回転接続され、第2ねじりばね52の一端は第2スライド部材32に接続されかつその他端は第2クランプタブ22に接続される。第1ねじりばね51は第1クランプタブ21に対して位置制限の役割を果たし、自由状態で第1ねじりばね51の支持作用で第1クランプタブ21と第1スライド部材31との間に一定の夾角を保持し、第1クランプタブ21と第2クランプタブ22が携帯機器をクランプする時に、両者の距離を携帯機器の幅よりすこし小さく調整することができ、このように、クランプ過程において、第1クランプタブ21は開放し、第1ねじりばね51はねじって原状に回復するねじり回復力を有し、それにより携帯機器を第1クランプタブ21と第2クランプタブ22との間にクランプし、第2ねじりばね52と第1ねじりばね51の動作過程および原理は類似し、ここでは再び説明しない。このように、使用者は使用時に、まず第1クランプタブ21と第2クランプタブ22との間の距離を調整し、続いて携帯機器を両者の間の隙間に押し込み、第1ねじりばね51と第2ねじりばね52のねじり力で携帯機器をクランプする。
【0041】
図1から
図2に示すように、具体的に、第1ロール61の回転軸線の延伸方向は第1スライド部材31の移動方向に垂直であり、第2ロール62の回転軸線の延伸方向は第2スライド部材32の移動方向に垂直である。このように、携帯機器を上底板11に垂直となった方向に沿って上底板11に向かって移動して第1クランプタブ21と第2クランプタブ22との間にクランプし、第1ロール61と第2ロール62は携帯機器の移動とともに回転することができ、携帯機器と第1クランプタブ21または第2クランプタブ22との間の摩損を避けて、携帯機器の挿着時の摩擦力を減少する。
【0042】
図2に示すように、好ましくは、第1ロール61は第1クランプタブ21に回転接続される第1ロール軸611および第1ロール軸611に嵌着される第1滑り止め部材612を含み、第2ロール軸62は第2クランプタブ22に回転接続される第2ロール軸621および第2ロール軸621に嵌着される第2滑り止め部材622を含む。第1滑り止め部材612は滑り止めの役割を果たすことができ、それによって第1ロール61は携帯機器の移動とともに移動し、摩損を減少することができる。
【0043】
図1と
図2に示すように、クランプホルダはボトムケーシング10に接続されかつ外部装置に接続するための固定機構70をさらに含む。固定機構70は外部装置にクランプするために用いられ、外部装置は、自動車の内装材または他の携帯機器を固定する必要のある構造であってもよい。
【0044】
以上は、本発明の好ましい実施例にすぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の精神および原則内に行われるいかなる修正、均等物による置換、改良等は、本発明の保護範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0045】
10、ボトムケーシング;11、上底板;12、下底板;13、側面板;131、挿着孔;132、摺着孔;21、第1クランプタブ;22、第2クランプタブ;31、第1スライド部材;311、第1クランプラック;32、第2スライド部材;321、第2クランプラック;33、伝動部材;40、位置制限機構;41、第1位置制限部材;411、第1位置制限ブロック;412、第1位置制限ラック;42、第2位置制限部材;421、第2位置制限ブロック;422、第2位置制限ラック;43、コネクタ44、弾性部材;51、第1ねじりばね;52、第2ねじりばね;61、第1ロール;611、第1ロール軸;612、第1滑り止め部材;62、第2ロール;621、第2ロール軸;622、第2滑り止め部材;70、固定機構