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  • 特許-シリコーン積層体 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-14
(45)【発行日】2022-02-22
(54)【発明の名称】シリコーン積層体
(51)【国際特許分類】
   B32B 27/00 20060101AFI20220215BHJP
   B32B 25/20 20060101ALI20220215BHJP
   H01M 10/613 20140101ALI20220215BHJP
   H01M 10/658 20140101ALI20220215BHJP
   H01M 50/293 20210101ALI20220215BHJP
【FI】
B32B27/00 101
B32B25/20
H01M10/613
H01M10/658
H01M50/293
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022500735
(86)(22)【出願日】2021-10-20
(86)【国際出願番号】 JP2021038789
【審査請求日】2022-01-11
(31)【優先権主張番号】P 2021072841
(32)【優先日】2021-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000237422
【氏名又は名称】富士高分子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000040
【氏名又は名称】特許業務法人池内アンドパートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】服部 真和
(72)【発明者】
【氏名】木村 裕子
【審査官】増永 淳司
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-247326(JP,A)
【文献】特開平10-321887(JP,A)
【文献】特開2002-189369(JP,A)
【文献】特開2003-118040(JP,A)
【文献】特開平6-49917(JP,A)
【文献】特開平5-196196(JP,A)
【文献】特開平2-219645(JP,A)
【文献】特開平11-34236(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第108795302(CN,A)
【文献】高機能シリコーンゴム製品ガイド,日本,信越化学工業株式会社,2016年11月,第1-8頁(特に第4頁)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 27/00
B32B 25/20
H01M 10/613
H01M 10/658
H01M 50/293
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリコーンゴム層(A)と、前記シリコーンゴム層より硬度の低いシリコーン層(B)を含む層が積層されたシリコーン積層体であって、
前記シリコーン層(B)は、シリコーンスポンジ層(B1)及びシリコーンゲル層(B2)から選ばれる少なくとも一つの層であり、
前記シリコーンゴム層(A)及び前記シリコーン層(B)は共に燃焼時にセラミックス化し、焼結体となることで形状保持する材料で形成されており、
前記シリコーン積層体は耐火性を有することを特徴とするシリコーン積層体。
【請求項2】
前記シリコーンゴム層(A)及び前記シリコーン層(B)は交互に積層され、それぞれの層を2層以上、合計4層以上に積層されている請求項1に記載のシリコーン積層体。
【請求項3】
前記シリコーンゴム層(A)のアスカーA硬度は40~80、前記シリコーン層(B)のアスカーC硬度は30~70である請求項1又は2に記載のシリコーン積層体。
【請求項4】
前記シリコーンゴム層(A)の積層方向の厚さは1~100mmであり、前記シリコーン層(B)の積層方向の厚さは1~100mmであり、前記シリコーンゴム層(A)の厚さに対して前記シリコーン層(B)の厚さは0.1~10倍の範囲である請求項1~3のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【請求項5】
前記シリコーン積層体の耐火性は、ガスバーナーで5分間燃焼した際に形状を維持する耐火性である請求項1~4のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【請求項6】
前記シリコーン積層体は、耐火性とともにUL94規格、垂直燃焼試験で5VBを満たす難燃性がある請求項1~5のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【請求項7】
前記シリコーンスポンジ層(B1)は、発泡倍率1.2~3倍の独立発泡体である請求項1~6のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【請求項8】
前記シリコーン積層体の50%圧縮時の圧縮強度は1~30N/mm2である請求項1~7のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【請求項9】
前記シリコーンゴム層(A)と前記シリコーン層(B)は共に過酸化物加硫タイプである請求項1~8のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【請求項10】
前記シリコーン積層体は、バッテリーのセル間に介在させる緩衝材である請求項1~9のいずれか1項に記載のシリコーン積層体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーセル間の緩衝材などに有用なシリコーン積層体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、需要と生産量が増加している電気自動車(electric vehicle : EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、ハイブリッド車(HEV)などは、バッテリーからの電気をエネルギー源とし、電動機(モーター)を用いて走行する。バッテリーは複数のバッテリーセルを配列し、セルケースに収容して使用するのが一般的である。バッテリーは様々な異常事態を想定して作られているが、その一つに熱暴走反応などの異常発熱がある。異常発熱が発生すると、セルの膨張によりセル材料が変形あるいは破損する恐れがある。
特許文献1には、80℃以下では熱伝導率が1W/m・K以上であり、80℃を超えると熱伝導率は0.5W/m・K以下となり、難燃性の熱膨張性部材が提案されている。特許文献2には、シリコーンゴムバインターと中空ガラスビーズを含む発泡体で電池モジュール容器のオープンスペースを満たすことが提案されている。特許文献3には、バッテリーの熱を放熱するため、筒状、断面U字状あるいはスパイラル状の熱伝導シートとクッション材と粘着層を含む放熱体が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-172762号公報
【文献】特表2020-507194号公報
【文献】特開2021-015696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前記従来技術は、バッテリーの緩衝材の耐火性及び耐圧縮性にはいまだ問題があり、改善が求められていた。
【0005】
本発明は前記従来の問題を解決するため、バッテリーの緩衝材の耐火性及び耐圧縮性の高いシリコーン積層体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のシリコーン積層体は、シリコーンゴム層(A)と、前記シリコーンゴム層より硬度の低いシリコーン層(B)を含む層が積層されたシリコーン積層体であって、前記シリコーン層(B)は、シリコーンスポンジ層(B1)及びシリコーンゲル層(B2)から選ばれる少なくとも一つの層であり、前記シリコーンゴム層(A)及び前記シリコーン層(B)は共に燃焼時にセラミックス化し、焼結体となることで形状保持する材料で形成されており、前記シリコーン積層体は耐火性を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、シリコーンゴム層(A)と、前記シリコーンゴム層より硬度の低いシリコーン層(B)を含む層が積層されたシリコーン積層体であって、前記シリコーン層(B)は、シリコーンスポンジ層(B1)及びシリコーンゲル層(B2)から選ばれる少なくとも一つの層であり、前記シリコーンゴム層(A)及び前記シリコーン層(B)は共に燃焼時にセラミックス化し、焼結体となることで形状保持する材料で形成されており、前記シリコーン積層体は耐火性を有することにより、バッテリーの緩衝材の耐火性及び耐圧縮性の高いシリコーン積層体を提供できる。前記特性は、バッテリーが異常発熱した際も材料の変形を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1Aは本発明の一実施形態のバッテリーセル間にシリコーン積層体を配置した模式的断面図、図1Bは同、異常発熱が生じた際の模式的断面図である。
図2図2Aは比較例のバッテリーセル間にシリコーン材料を配置した模式的断面図、図2Bは同、異常発熱が生じた際の模式的断面図である。
図3図3は本発明の一実施形態の複数のバッテリーセル間にシリコーン積層体を配置したバッテリーの模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明はシリコーンゴム層(A)と、前記シリコーンゴム層より硬度の低いシリコーン層(B)を含む層が積層されたシリコーン積層体である。シリコーンゴム層(A)のアスカーA硬度は40~80、シリコーン層(B)のアスカーC硬度は30~70が好ましく、硬度の関係はA>Bである。これにより、硬度の高いシリコーンゴム層(A)が芯となり、耐火性及び断熱性を維持しつつ、セルの膨張による変形が少ない材料となる。
【0010】
シリコーン層(B)は、シリコーンスポンジ層(B1)及びシリコーンゲル層(B2)から選ばれる少なくとも一つの層である。これにより、シリコーンゴム層(A)に比べて硬度の低いシリコーン層となる。前記シリコーンゴム層(A)及び前記シリコーン層(B)は共に燃焼時にセラミックス化し、焼結体となることで形状保持する材料で形成されている。このようなシリコーン原料としては、例えば市販品の信越化学社製シリコーンベースKE-1734-Uがある。このようなシリコーン原料を使用することにより、前記シリコーン積層体は耐火性を有する。耐火性があるとバッテリーセルが異常発熱しても燃焼のおそれは低い。
【0011】
シリコーンゴム層(A)及びシリコーン層(B)は、交互に積層し、それぞれの層を2層以上、合計4層以上に積層するのが好ましい。シリコーンゴム層(A)及びシリコーン層(B)は所定の厚さ、例えば各1~100mmの厚さとし、バッテリーセルの大きさに合わせて積層数を選択できる。
【0012】
前記シリコーンゴム層(A)の積層方向の厚さは1~100mmであり、前記シリコーン層(B)の積層方向の厚さは1~100mmであり、前記シリコーンゴム層(A)の厚さに対して前記シリコーン層(B)の厚さは0.1~10倍の範囲とするのが好ましい。前記の範囲であれば、製造しやすい。
【0013】
前記シリコーン積層体の耐火性は、ガスバーナーで5分間燃焼した際に形状を維持する耐火性であるのが好ましい。ガスバーナーはUL94規格で規定されているものを使用する。この耐火性であれば、バッテリーセルが異常発熱しても燃焼のおそれは低い。
【0014】
前記シリコーン積層体は、耐火性とともにUL94規格、垂直燃焼試験で5VBを満たす難燃性があるのが好ましい。難燃性を出すには前記の耐火性シリコーン原料を使用する。UL94規格の垂直燃焼試験は、上から5VA、5VB、V-0、V-1、V-2とランク付けされ、5VBはV-0、V-1、V-2と同様に垂直燃焼試験で判定するが、試験には10倍の燃焼エネルギーのガスバーナーを用いて、以下の3つの条件満たすと合格である。
(1)どの試験片も5回の接炎後の燃焼は60秒を超えないこと。
(2)ドリップ(試験片から落下する粒子)がないこと。
(3)どの試験片も炎に接した部分に著しい損傷がないこと。
【0015】
シリコーンスポンジ層(B1)は、発泡倍率1.2~3倍の独立発泡体であるのが好ましい。この発泡倍率であれば、バッテリーセルが異常発熱した際に、シリコーンスポンジ層は消失又は発泡し、耐火性を持つゴム層が残存するため断熱性も発揮できる。
【0016】
シリコーン積層体の50%圧縮時の圧縮強度は1~30N/mm2が好ましい。これにより、バッテリーセルが異常発熱した際に、セルの変形及び損傷を防止できる。この機能から、シリコーン積層体は、バッテリーのセル間に介在させる緩衝材として有用である。
【0017】
前記シリコーンゴム層(A)と前記シリコーン層(B)は共に過酸化物加硫タイプであるのが好ましい。過酸化物加硫タイプは、付加加硫の場合と比較し、加工性が良好である。
有機過酸化物は、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクロロベンゾイルパーオキサイド、(ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パ-オキサイド)、p-メチルベンゾイルパーオキサイド、o-メチルベンゾイルパーオキサイド、2,4-ジクミルパーオキサイド、2,5-ジメチル-2,5-ビス(t-ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ-t-ブチルパーオキサイド、t-ブチルパーベンゾエート、1,6-ヘキサンジオール-ビス-t-ブチルパーオキシカーボネート等が挙げられる。有機過酸化物の添加量は、シリコーンゴム成分100質量部に対して0.1~15質量部添加するのが好ましく、0.2~10質量部がより好ましい。添加量が少なすぎると架橋反応が十分に進行せず、硬度低下やゴム強度不足、圧縮永久歪増大等の物性悪化を生じる場合があり、多すぎると硬化剤の分解物が多く発生して、圧縮永久歪増大等の物性悪化や得られたシートの変色を増大させる場合がある。
【0018】
以下図面を用いて説明する。以下の図面においては、同一符号は同一物を意味する。図1Aは本発明の一実施形態のバッテリーセル4a,4b間にシリコーン積層体1を配置した模式的断面図である。シリコーン積層体1は、シリコーンゴム層(A)2と、前記シリコーンゴム層より硬度の低いシリコーン層(B)3のシリコーン積層体である。シリコーン層(B)3は、シリコーンスポンジ層(B1)又はシリコーンゲル層(B2)である。図1Bは異常発熱が生じた際の模式的断面図である。シリコーンゴム層(A)2は耐火性を持つ硬度の高いシリコーンゴム層であるので、芯となり、耐火性及び断熱性を維持しつつ、セルの膨張によるセル4a,4b間の変形を防止する。
【0019】
図2Aは比較例のバッテリーセル4a,4b間にシリコーン材料5を配置した模式的断面図であり、図2Bは同、異常発熱が生じた際の模式的断面図である。異常発熱が生ずると、例えばバッテリーセル4bが変形を起こし、膨張部6となり、隣のバッテリーセル4aが損傷する。
【0020】
図3は本発明の一実施形態の複数のバッテリーセル4a,4b…間にシリコーン積層体1を配置したバッテリーの模式的断面図である。このバッテリーセルはクーリングユニット7の上に熱伝導性シート(TIM)8が載せられ、その上にバッテリーセル4a,4b…が配置され、各バッテリーセル4a,4b…間にシリコーン積層体1が配置されている。上部は緩衝材シート9とセルケース10により覆われ、配線11がバッテリーセル4aから引き出されている。
【実施例
【0021】
以下実施例を用いて説明する。本発明は実施例に限定されるものではない。各種パラメーターについては下記の方法で測定した。
【0022】
<耐火性>
UL94規格、垂直燃焼試験のV-0、V-1、V-2で使用する熱エネルギーのガスバーナーを用いて5分間燃焼した際に形状を維持するか否かを判断した。
<難燃性>
UL94規格、垂直燃焼試験で5VBを満たす難燃性があるか否かを測定した。
<硬度>
JIS K 7312に規定されているゴム硬度計を使用してアスカーA硬度及びアスカーC硬度を測定した。
<圧縮強度測定方法>
・測定方法:ASTM D575-91に準拠した。
・試料サイズ:タテ10mm、ヨコ10mm(厚さは実施例の表中に記載)
・上下加圧板サイズ:タテ30mm、ヨコ30mm、厚さ4mm
・圧縮速度:5mm/min
・圧縮率:10-50%
・試験方法
(1) 積層した試料を上下加圧板で挟持する。
(2) 荷重を感知した位置を測定開始位置とし10-50 %まで圧縮する。
(3) 圧縮量毎の荷重値を記録する。
【0023】
(実施例1~4、比較例1~5)
1 原料成分
(1)シリコーンゴム層A
(a)信越化学社製シリコーンベースKE-1734-U:100重量部に対して加硫剤 (ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パ-オキサイド)を2.5重量部添加し、2本ロールで混合した。
(b)混合物をプレス機にて120℃で5分間プレス成型した。
(c)得られたシートを200℃で4時間2次加硫した。
(2)シリコーンスポンジ層B1
(a)信越化学社製シリコーンベースKE-1734-U:100重量部に対して加硫剤(ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パ-オキサイド)を2.9重量部、発泡剤を4重量部添加し、2本ロールで混合した。
(b)混合物をプレス機にて150℃で10分間プレス成型を行った。このプレス成型の際に、混合物は発泡し(独立発泡)、発泡倍率は2倍となった。
(c)得られたシートを200℃で4時間2次加硫した。
(3)耐火性なしシリコーンゴム層
(a)ダウ・東レ社製シリコーンベースSH502UA/B:100重量部に対して加硫剤(ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パ-オキサイド)を2.5重量部添加し、2本ロールで混合した。
(b)混合物をプレス機にて120℃で5分間プレス成型した。
(c)得られたシートを200℃で4時間2次加硫した。
(d)得られたシートのAsker Aの硬度は50であった。
(4)積層方法
硬化後のシート表面にコロナ処理を行い、80℃で1時間加熱し、接着した。
得られた積層体の各種物性を表1及び2にまとめて示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
表1及び2に示すとおり、各実施例は各比較例1に比べて、耐火性及び耐圧縮性の高いシリコーン積層体であることが確認できた。これらの特性は、バッテリーが異常発熱した際も材料の変形を防ぐことができる。
【0027】
(実施例5~8)
市販の付加反応型シリコーンゲル原料のオルガノポリシロキサン(A剤とB剤で一方には架橋剤が、他方には白金系触媒が配合されている)100重量部に対し、架橋剤を2重量部、白金触媒を1重量部混合し、混合物をプレス機にて100℃、10分間プレス成型した。条件および結果を表3にまとめて示す。


【0028】
【表3】
【0029】
表3に示すとおり、実施例5~8も耐火性、難燃性及び耐圧縮性の高いシリコーン積層体であることが確認できた。これらの特性は、バッテリーが異常発熱した際も材料の変形を防ぐことができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明のシリコーン積層体は、バッテリーセルの緩衝材として有用であるほか、様々な緩衝材としても有用である。
【符号の説明】
【0031】
1 シリコーン積層体
2 高硬度シリコーンゴム層(A)
3 低硬度シリコーン層(B)
4a,4b バッテリーセル
5 シリコーン材料
6 膨張部
7 クーリングユニット
8 熱伝導性シート(TIM)
9 緩衝材シート
10 セルケース
11 配線
【要約】
シリコーンゴム層(A)2と、シリコーンゴム層2より硬度の低いシリコーン層(B)3を含む層が積層されたシリコーン積層体1であり、シリコーン層(B)3は、シリコーンスポンジ層(B1)及びシリコーンゲル層(B2)から選ばれる少なくとも一つの層であり、シリコーンゴム層(A)2及びシリコーン層(B)3は共に燃焼時にセラミックス化し、焼結体となることで形状保持する材料で形成されており、シリコーン積層体1は耐火性を有する。シリコーンゴム層(A)2及び前記シリコーン層(B)3は交互に積層され、それぞれの層を2層以上、合計4層以上に積層されているのが好ましい。これにより、バッテリーの緩衝材の耐火性及び耐圧縮性の高いシリコーン積層体を提供する。
図1
図2
図3