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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】穀物乾燥機
(51)【国際特許分類】
   F26B 17/14 20060101AFI20220216BHJP
   F26B 25/08 20060101ALI20220216BHJP
   F26B 25/12 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
F26B17/14 P
F26B25/08 A
F26B25/12 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2017202915
(22)【出願日】2017-10-19
(65)【公開番号】P2019078410
(43)【公開日】2019-05-23
【審査請求日】2020-06-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000001812
【氏名又は名称】株式会社サタケ
(74)【代理人】
【識別番号】100158702
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 卓也
(72)【発明者】
【氏名】新野 功
(72)【発明者】
【氏名】佐々本 悟
【審査官】▲高▼藤 啓
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-023781(JP,A)
【文献】実開昭63-095093(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F26B 1/00-25/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に穀物貯留部、下部に通風乾燥部を有する機体を備え、前記穀物貯留部から流下する穀物を前記通風乾燥部において通風乾燥する穀物乾燥機であって、
前記通風乾燥部は、熱風発生装置と連通する熱風室、該熱風室の側方に通気性を有する第1隔壁を介して設けられ前記穀物貯留部に貯留される穀物が流下する乾燥室、前記乾燥室のさらに側方に通気性を有する第2隔壁を介して設けられ排風装置と連通する排風室、を有してなる穀物乾燥機において、
前記第2隔壁は、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部が四辺に設けられる複数の多孔板からなり、
前記通風乾燥部には、機体の前後方向に伸びる上側支持部材と下側支持部材が設けられる一方で、
各多孔板の下辺に設けられる補強部の下端には、当該下辺に沿って伸びる溝状の挟持部が設けられ、
前記各多孔板は、前記挟持部で前記下側支持部材を挟持し、上辺に設けられる補強部を前記上側支持部材の乾燥室側の面に当接させることで、前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられ
前記下側支持部材は前記上側支持部材よりも機体の中心側に設けられ、前記第2隔壁は、前記各多孔板の上方が機体の外側に傾斜した状態で前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能とされることを特徴とする穀物乾燥機。
【請求項2】
前記多孔板は前記乾燥室と反対側の面に回動フックを有し、前記回動フックを左右に隣接する他の多孔板に係止可能とする請求項記載の穀物乾燥機。
【請求項3】
前記第2隔壁は5枚の前記多孔板の組合せで構成され、前記機体の前後方向両端の多孔板は、前記上側支持部材及び前記下側支持部材にねじ固定されており、中央の3枚の多孔板には把手が設けられ、その中で左右2枚の多孔板は前記乾燥室と反対側の排風室側の面に左右一対の回動フックを有し、前記各回動フックを左右に隣接する他の多孔板に係止可能とする請求項記載の穀物乾燥機。
【請求項4】
前記各多孔板は、中央に多孔部が形成される一枚の金属板からなり、前記金属板の周辺部を折り曲げ成形することにより前記補強部が形成される請求項1乃至のいずれかに記載の穀物乾燥機。
【請求項5】
前記第1隔壁は、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部が四辺に設けられる複数の多孔板からなり、
前記第1隔壁の各多孔板は前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられる請求項1乃至のいずれかに記載の穀物乾燥機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱風により米や麦等の穀物を乾燥させる穀物乾燥機に関し、特に乾燥室内の点検・清掃等を容易に行うことができる穀物乾燥機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、上部に貯留部、下部に乾燥部を備え、前記貯留部から流下する穀物を前記乾燥部において通風乾燥する穀物乾燥機は周知である。
【0003】
前記乾燥部には、熱風室の側方に通気性を有する隔壁を介して乾燥室、該乾燥室のさらに側方に通気性を有する隔壁を介して排風室が設けられ、前記乾燥室を流下する穀物は、前記熱風室から前記乾燥室を通過して前記排風室から排風される熱風により水分を奪われて乾燥される。
【0004】
ところで、前記乾燥部では、前記乾燥室を流下する穀物等により前記隔壁が目詰まりを起こすため、前記乾燥室内を点検・清掃等する必要があり、特許文献1には、排風室側の隔壁を取り外すことで、乾燥室内の清掃等を容易に行うことができる穀物乾燥装置が開示されている。
【0005】
しかしながら、前記乾燥部において前記乾燥室を構成する隔壁は、表面積が広く、かつ流下する穀物の圧力に抗するために溶接等により多くの補強部が設けられるのが通常であり、特許文献1に記載された穀物乾燥装置において、前記隔壁を取り外す際には複数の作業員で取り外さなければならず作業性が悪い問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】実用新案登録第2525313号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、乾燥室内の点検・清掃等を行う際の作業性を向上させることができる穀物乾燥機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明は、
上部に穀物貯留部、下部に通風乾燥部を有する機体を備え、前記穀物貯留部から流下する穀物を前記通風乾燥部において通風乾燥する穀物乾燥機であって、
前記通風乾燥部は、熱風発生装置と連通する熱風室、該熱風室の側方に通気性を有する第1隔壁を介して設けられ前記穀物貯留部に貯留される穀物が流下する乾燥室、前記乾燥室のさらに側方に通気性を有する第2隔壁を介して設けられ排風装置と連通する排風室、を有してなる穀物乾燥機において、
前記第2隔壁は、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部が四辺に設けられる複数の多孔板からなり、
各多孔板は前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられることを特徴とする。
【0009】
本発明は、
前記通風乾燥部には、機体の前後方向に伸びる上側支持部材と下側支持部材が設けられる一方で、
前記各多孔板の下辺に設けられる補強部の下端には、当該下辺に沿って伸びる溝状の挟持部が設けられ、
前記各多孔板は、前記挟持部で前記下側支持部材を挟持し、上辺に設けられる補強部を前記上側支持部材の乾燥室側の面に当接させることで、前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられ
【0010】
本発明は、
前記多孔板が前記乾燥室と反対側の面に回動フックを有し、前記回動フックを左右に隣接する他の多孔板に係止可能とすることが好ましい。
また、本発明は、
前記第2隔壁が5枚の前記多孔板の組合せで構成され、前記機体の前後方向両端の多孔板は、前記上側支持部材及び前記下側支持部材にねじ固定されており、中央の3枚の多孔板には把手が設けられ、その中で左右2枚の多孔板は前記乾燥室と反対側の排風室側の面に左右一対の回動フックを有し、前記各回動フックを左右に隣接する他の多孔板に係止可能とすることが好ましい。
【0011】
本発明は、
前記下側支持部材が前記上側支持部材よりも機体の中心側に設けられ、前記第2隔壁は、前記各多孔板の上方が機体の外側に傾斜した状態で前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能とされ
【0012】
本発明は、
前記各多孔板が、中央に多孔部が形成される一枚の金属板からなり、前記金属板の周辺部を折り曲げ成形することにより前記補強部が形成されることが好ましい。
【0013】
発明は、
前記第1隔壁は、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部が四辺に設けられる複数の多孔板からなり、
前記第1隔壁の各多孔板は前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられることが好ましい
【発明の効果】
【0014】
本発明の穀物乾燥機によれば、通風乾燥部の乾燥室と排風室を隔てる第2隔壁が、複数の多孔板からなり、各多孔板が前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられるため、前記第2隔壁の全体を取り外す必要がなく、1又は複数の多孔板を一人の作業員で取り外すことができるので、乾燥室内の点検・清掃等を行う際の作業性を向上させることができる。
【0015】
また、本発明の穀物乾燥機によれば、前記第2隔壁を構成する複数の多孔板が、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部が四辺に設けられるものなので、強度上の問題を生じない。
【0016】
本発明の穀物乾燥機は、前記通風乾燥部には、機体の前後方向に伸びる上側支持部材と下側支持部材が設けられる一方で、前記各多孔板の下辺に設けられる補強部の下端には、当該下辺に沿って伸びる溝状の挟持部が設けられ、前記各多孔板が、前記挟持部で前記下側支持部材を挟持し、上辺に設けられる補強部を前記上側支持部材の乾燥室側の面に当接させることで、前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられるので、各多孔板を通風乾燥部の所定位置に簡単に装脱することが可能となる。
【0017】
本発明の穀物乾燥機は、前記多孔板が前記乾燥室と反対側の面に回動フックを有し、前記回動フックを左右に隣接する他の多孔板に係止可能とすれば、回動フックを有する多孔板及び前記回動フックを有する多孔板に挟まれる多孔板を、ねじ等によらず所定位置に簡単に固定し、簡単に固定解除することができる。
また、本発明の穀物乾燥機は、前記第2隔壁が5枚の前記多孔板の組合せで構成され、前記機体の前後方向両端の多孔板は、前記上側支持部材及び前記下側支持部材にねじ固定されており、中央の3枚の多孔板には把手が設けられ、その中で左右2枚の多孔板は前記乾燥室と反対側の排風室側の面に左右一対の回動フックを有し、前記各回動フックを左右に隣接する他の多孔板に係止可能とすれば、前記中央の3枚の多孔板については、ねじ等によらず通風乾燥部の所定位置に簡単に固定し、簡単に固定解除することができ、把手を持って簡単に取り付け、取り外しすることができる。
【0018】
本発明の穀物乾燥機は、前記下側支持部材が前記上側支持部材よりも機体の中心側に設けられ、前記第2隔壁が、前記各多孔板の上方が機体の外側に傾斜した状態で前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能とされるので、各多孔板に作用する穀物の圧力等を上側支持部材及び下側支持部材に適当に分散させることができる。
【0019】
本発明の穀物乾燥機は、前記各多孔板が、中央に多孔部が形成される一枚の金属板からなり、前記金属板の周辺部を折り曲げ成形することにより前記補強部が形成されることとすれば、熟練した技術を必要とする溶接作業が不要になる。
【0020】
本発明の穀物乾燥機、通風乾燥部の熱風室と乾燥室を隔てる第1隔壁が、複数の多孔板からなり、各多孔板が前記通風乾燥部の所定位置に装脱可能に設けられることとすれば、前記第1隔壁の全体を取り外す必要がなく、1又は複数の多孔板を一人の作業員で取り外すことができるので、乾燥室内の点検・清掃等を行う際の作業性を向上させることができる。
【0021】
また、本発明の穀物乾燥機、前記第1隔壁を構成する複数の多孔板が、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部が四辺に設けられるものであれば、強度上の問題を生じない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施の形態における穀物乾燥機の正面断面図。
図2図1の穀物乾燥機の通風乾燥部における機体側板を取り外した様子の説明図。
図3】乾燥室と排風室を隔てる隔壁の分解組立図。
図4】隔壁を構成する多孔板の説明図。
図5】多孔板を形成する金属板の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態における穀物乾燥機の正面断面図を示す。
本発明の実施の形態における穀物乾燥機1は、上部に穀物貯留部2、下部に通風乾燥部3を有する機体11と、該機体11の前側に立設される揚穀機12を備える。
【0024】
前記通風乾燥部3の中央には図示しないバーナ等の熱風発生装置と連通する熱風室4が設けられ、該熱風室4の両側には通気性を有する第1隔壁(多孔壁)5を介して一対の乾燥室6が設けられ、前記乾燥室6のさらに外側には通気性を有する第2隔壁(多孔壁)7を介して図示しない排風装置と連通する一対の排風室8が設けられる。
【0025】
前記通風乾燥部3の下部にはロータリーバルブ13が配設され、前記ロータリーバルブ13の下方には、前記揚穀機12の下部に接続される下スクリューコンベア14が配設される。また、前記穀物貯留部2の上方には、前記揚穀機12の上部に接続される上スクリューコンベア15が配設され、該上スクリューコンベア15の後端下方には回転盤16が配設される。
【0026】
本発明の実施の形態における穀物乾燥機1において、前記機体11内に張込まれる穀物は、前記揚穀機12により揚穀され、前記上スクリューコンベア15により搬送されて回転盤16の上面に落下し、前記穀物貯留部2内に均等に分散して投入される。
【0027】
前記穀物貯留部2に投入された穀物は、前記通風乾燥部3において各乾燥室6を流下し、前記ロータリーバルブ13から下方へ排出され、前記下スクリューコンベア14により機体11の前側に向けて搬送され、再び前記揚穀機12により揚穀されて当該穀物乾燥機1を循環する。
【0028】
そして、前記穀物は、前記通風乾燥部3において各乾燥室6を流下する際、前記熱風室4から前記各乾燥室6を通過して各排風室8から排風される熱風により水分を奪われて乾燥される。
【0029】
図2図1の穀物乾燥機の通風乾燥部における機体側板を取り外した様子を斜め前方から見た説明図を示す。図3は通風乾燥部の乾燥室と排風室を隔てる第2隔壁の分解組立図を示す。図4は第2隔壁を構成する多孔板の説明図を示す。
本発明の実施の形態において、乾燥室6と排風室8を隔てる第2隔壁7は、図2に示すように通風乾燥部3の所定位置に装脱可能に設けられる複数の多孔板71から構成される。
【0030】
前記通風乾燥部3の所定位置には、図3に示す上側支持部材75及び下側支持部材76が機体11の前後方向に梁状に設けられる。また、前記上側支持部材75には下方に伸びるストッパ片751が設けられ、前記下側支持部材76には上部に前記多孔板71の下端を支持する支持部761が設けられる。
【0031】
各多孔板71は矩形状からなり、図4に示すように左右両辺にそれぞれ上下方向に伸びるフランジ状の補強部71a,71bが設けられ、上下両辺にそれぞれ左右方向に伸びるフランジ状の補強部71c,71dが設けられる。
前記各多孔板71の下辺に設けられる補強部71dには、当該下辺に沿って下方に伸びる一対の挟持片72a,72bが設けられ、前記補強部71dの下面及び前記各挟持片72a,72bにより前記下側支持部材76の支持部761を挟持する挟持部72が構成される。
【0032】
本発明の実施の形態において、前記各多孔板71は、前記挟持部72で前記下側支持部材76の支持部761を挟持し、上辺に設けられる補強部71cを前記上側支持部材75のストッパ片751の乾燥室6側の面に当接させることで、前記通風乾燥部3の所定位置に装脱可能に取り付けられる。
したがって、本発明の実施の形態によれば、各多孔板71を通風乾燥部3の所定位置に簡単に装脱することが可能となる。
【0033】
また、本発明の実施の形態において、前記下側支持部材76は前記上側支持部材75よりも機体11の中心側に設けられ、前記第2隔壁7は、前記各多孔板71の上方が機体11の外側に傾斜した状態で前記通風乾燥部3の所定位置に装脱可能とされている。
したがって、本発明の実施の形態によれば、前記各多孔板71に作用する穀物の圧力等を前記上側支持部材75及び前記下側支持部材76に適当に分散させることができる。
【0034】
本発明の実施の形態において、前記多孔板71は、前記乾燥室6と反対側の排風室8側の面に左右一対の回動フック73を有し、各回動フック73を左右に隣接する他の多孔板71に係止可能とすることができる。
【0035】
図2及び図3に示す例では、前記第2隔壁7が5枚の多孔板71の組合せで構成され、左右両端の多孔板71は前記上側及び下側支持部材75,76にねじ固定されており、中央の3枚の多孔板71には把手74が設けられ、その中で左右2枚の多孔板71に前記回動フック73が設けられている。
したがって、前記中央の3枚の多孔板71については、ねじ等によらず通風乾燥部3の所定位置に簡単に固定し、簡単に固定解除することができ、把手74を持って簡単に取り付け、取り外しすることができる。
【0036】
図5図4の多孔板を形成する金属板の説明図を示す。
本発明の実施の形態において、各多孔板71は、例えば図5に示すような中央に多孔部711が形成される一枚の金属板からなり、前記金属板の周辺部を折り曲げ成形することで、図4に示すような補強部71a~71dを形成することができる。
多孔板71の補強部71a~71dは、該多孔板71の四辺に溶接により形成することもできるが、一枚の金属板から折り曲げ成形により形成することとすれば、熟練した技術を必要とする溶接作業が不要になる。
【0037】
本発明の実施の形態における穀物乾燥機1によれば、通風乾燥部3の乾燥室6と排風室8を隔てる第2隔壁7が、複数の多孔板71を組み合わせてなり、各多孔板71が前記通風乾燥部3の所定位置に装脱可能に設けられるため、前記第2隔壁7の全体を取り外す必要がなく、排風室8側から1又は複数の多孔板71を一人の作業員で取り外すことができるので、乾燥室内の点検・清掃等を行う際の作業性を向上させることができる。
【0038】
また、本発明の実施の形態における穀物乾燥機1によれば、前記第2隔壁7を構成する複数の多孔板71が、矩形状であって各辺に沿って伸びる補強部71a~71dが四辺に設けられるものなので、強度上の問題を生じない。
【0039】
上記本発明の実施の形態における穀物乾燥機は、上側支持部材75と下側支持部材76の間に、上下方向に1枚の多孔板71が設けられるものを例としたが、上下方向に複数の多孔板71が設けられるものとすることもできる。
【0040】
また、上記本発明の実施の形態における穀物乾燥機は、熱風室4の両側に一対の乾燥室6が上方を機体11の外側に傾斜した状態で設けられるものを例としたが、前記乾燥室6は必ずしも傾斜した状態で設けられるものである必要はない。
【0041】
上記本発明の実施の形態における穀物乾燥機は、一つの熱風室4が設けられるものを例としたが、複数の熱風室が設けられるものでもよい。
また、上記本発明の実施の形態における穀物乾燥機は、循環式の乾燥機を例としたが、必ずしも循環式の乾燥機である必要はない。
【0042】
上記本発明の実施の形態における穀物乾燥機は、通風乾燥部3の乾燥室6と排風室8を隔てる第2隔壁7が、複数の多孔板71を組み合わせて構成されるものを例としたが、熱風室4と乾燥室6を隔てる第1隔壁5についても、複数の多孔板71を組み合わせて構成されるものとすることもできる。
【0043】
本発明は、上記実施の形態に限るものでなく発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、その構成を適宜変更できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明の穀物乾燥機は、通風乾燥部の乾燥室と排風室を隔てる隔壁の全体を取り外す必要がなく、1又は複数の多孔板を一人の作業員で取り外すことができるので、乾燥室内の点検・清掃等を行う際の作業性を向上させることができ実用性が高い。
【符号の説明】
【0045】
1 穀物乾燥機
11 機体
12 揚穀機
13 ロータリーバルブ
14 下スクリューコンベア
15 上スクリューコンベア
16 回転盤
2 穀物貯留部
3 通風乾燥部
4 熱風室
5 第1隔壁(多孔壁)
6 乾燥室
7 第2隔壁(多孔壁)
71 多孔板
71a~71d 補強部
711 多孔部
72 挟持部
72a,72b 挟持片
73 回動フック
74 把手
75 上側支持部材
751 ストッパ片
76 下側支持部材
761 支持部
8 排風室
図1
図2
図3
図4
図5