IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社鶴見製作所の特許一覧

<>
  • 特許-無閉塞ポンプ 図1
  • 特許-無閉塞ポンプ 図2
  • 特許-無閉塞ポンプ 図3
  • 特許-無閉塞ポンプ 図4
  • 特許-無閉塞ポンプ 図5
  • 特許-無閉塞ポンプ 図6
  • 特許-無閉塞ポンプ 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】無閉塞ポンプ
(51)【国際特許分類】
   F04D 7/04 20060101AFI20220216BHJP
【FI】
F04D7/04 R
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020107234
(22)【出願日】2020-06-22
(65)【公開番号】P2022001755
(43)【公開日】2022-01-06
【審査請求日】2021-09-08
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000150844
【氏名又は名称】株式会社鶴見製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】奥野 良明
【審査官】松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】韓国登録特許第10-0918876(KR,B1)
【文献】特開2016-186284(JP,A)
【文献】特開2009-293547(JP,A)
【文献】特開2001-248591(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1892052(KR,B1)
【文献】特公昭57-45914(JP,B2)
【文献】国際公開第2021/106658(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 7/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸込口が設けられたポンプケーシングと、
主板部と、前記主板部の前記吸込口側に設けられた羽根部と、前記主板部の中央から前記吸込口側に突出する中央突出部と、を含む、羽根車と、
前記羽根車が一端に固定される回転軸と、を備え、
前記中央突出部の外周には、前記吸込口側から見て、前記羽根部の内周側の端部が接続されており、
前記羽根車には、前記吸込口側から見て、前記中央突出部と前記羽根部との間に、前記羽根車の内周側から外周側に延びる溝部が設けられ、
前記ポンプケーシングは、前記吸込口の内縁部に設けられ、前記吸込口から吸い込まれる水に含まれる異物を引っ掛ける引掛り部を含み、
前記羽根部の下端面には、異物を破砕するチップが取り付けられており、
前記チップは、前記吸込口側から見て、前記羽根車の回転時において、前記引掛り部と重なる位置に配置され
前記溝部の深さは、前記溝部の内周側の端部から外周側に向けて、徐々に大きくなるように構成されている、無閉塞ポンプ。
【請求項2】
前記中央突出部は、前記主板部の一部分であり、
前記回転軸の軸方向における前記主板部の厚みが、内周側から外周側に向けて徐々に小さくなることによって、前記溝部の深さが徐々に大きくなる、請求項に記載の無閉塞ポンプ。
【請求項3】
前記中央突出部は、前記吸込口側とは反対側に窪む円形状の凹部を有し、前記回転軸に前記羽根車を固定する固定部材が前記凹部の内側に配置されるように構成されている、請求項1または2に記載の無閉塞ポンプ。
【請求項4】
前記固定部材は、ナット部材であり、
前記円形状の前記凹部の内周面は、前記吸込口側から見て、内側に配置された前記ナット部材の外周面から所定距離隔てて配置されている、請求項に記載の無閉塞ポンプ。
【請求項5】
前記溝部は、前記吸込口側から見て、内周側から外周側に向けて、徐々に幅が大きくなるように構成されている、請求項1~のいずれか1項に記載の無閉塞ポンプ。
【請求項6】
前記羽根車は、前記引掛り部に引っ掛かった異物を切断する切断部をさらに含み、
前記引掛り部は、前記羽根車の回転時において、前記吸込口側から見て、前記切断部および前記溝部の両方と重なるように構成され
前記切断部は、前記羽根車の内周側に位置するとともに、前記羽根部の一方表面側に位置し、
前記チップは、前記羽根部の延びる方向において前記切断部よりも外周側に位置するとともに前記羽根部の厚み方向の一方面から他方面に跨るように設けられている、請求項1~のいずれか1項に記載の無閉塞ポンプ。
【請求項7】
前記羽根部は、前記吸込口側から見て、前記中央突出部を挟み込むように、前記中央突出部の両側に1つずつ設けられている、請求項1~のいずれか1項に記載の無閉塞ポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無閉塞ポンプに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、羽根車を備える無閉塞ポンプが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、吸込口を有するポンプケーシングの内側に配置された羽根車を備える水中ポンプが開示されている。羽根車は、円板状のシュラウドと、シュラウドの吸込口側に設けられ、羽根車の内周側から外周側に延びる複数の羽根とを有している。複数の羽根は、互いに離間している。複数の羽根の内周側には、吸込口から初めに異物が取り込まれる円形状の空間がある。なお、吸込口から取り込まれた異物は、隣接する羽根の間に設けられる複数の経路のいずれかを通り、羽根車の内周側から外周側に流れて吐出口から吐出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6038501号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1の水中ポンプでは、比較的長尺の異物が吸込口から吸い込まれた際などに、複数の羽根の間に設けられる複数の経路のいずれか1つの経路に異物が即座に流れてはいかずに、複数の羽根の内周側の円形状の空間に異物が留まってしまうことがあるという問題点がある。この他、複数の羽根の内周側の円形状の空間に異物が留まることに起因して、羽根の内周側の端部に沿って、羽根の内周側の端部を取り囲むように異物がU字状に折れ曲がる形で引っ掛かかり、最悪の場合羽根車の閉塞を生じさせることがあるという問題点がある。すなわち、上記特許文献1の水中ポンプは、異物の通過性能が低いと考えられる。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、異物の通過性能を向上させることが可能な無閉塞ポンプを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面における無閉塞ポンプは、吸込口が設けられたポンプケーシングと、主板部と、主板部の吸込口側に設けられた羽根部と、主板部の中央から吸込口側に突出する中央突出部と、を含む、羽根車と、羽根車が一端に固定される回転軸と、を備え、中央突出部の外周には、吸込口側から見て、羽根部の内周側の端部が接続されており、羽根車には、吸込口側から見て、中央突出部と羽根部との間に、羽根車の内周側から外周側に延びる溝部が設けられ、ポンプケーシングは、吸込口の内縁部に設けられ、吸込口から吸い込まれる水に含まれる異物を引っ掛ける引掛り部を含み、羽根部の下端面には、異物を破砕するチップが取り付けられており、チップは、吸込口側から見て、羽根車の回転時において、引掛り部と重なる位置に配置され、溝部の深さは、溝部の内周側の端部から外周側に向けて、徐々に大きくなるように構成されている
【0008】
この発明の一の局面による無閉塞ポンプでは、上記のように、主板部の中央から吸込口側に突出する中央突出部の外周に、吸込口側から見て、羽根部の内周側の端部を接続し、羽根車に対して、吸込口側から見て、中央突出部と羽根部との間に、羽根車の内周側から外周側に延びる溝部を設ける。これによって、従来のような、羽根部の内周側に円形状の空間が空いている構成とは異なり、羽根部の内周側に中央突出部が設けられるとともに、羽根部の内周側の端部が中央突出部に接続されるため、中央突出部と羽根部と吸込口とにより流路(異物を通す経路)としての溝部が明確となり、異物が羽根部の内周側に留まることを防止することができるとともに、羽根部の内周側の端部に異物がU字状に折れ曲がる形で引っ掛かることを防止することができ、吐出口に向けて滑らかに異物を通過させることができる。以上の結果、異物の通過性能を向上させることができる。また、溝部の深さは、溝部の内周側の端部から外周側に向けて、徐々に大きくなるように構成されていることにより、異物を取り込む溝部の内周側では、溝部の深さを小さくして、水の流速を大きくすることができるので、効果的に異物を溝部に取り込むことができる。また、溝部の外周側では、溝部の深さを大きくして、異物の通過断面積を大きく確保することができるので、溝部内において、より滑らかに異物を通過させることができる。以上により、異物の通過性能をより向上させることができる。
【0010】
この場合、好ましくは、中央突出部は、主板部の一部分であり、回転軸の軸方向における主板部の厚みが、内周側から外周側に向けて徐々に小さくなることによって、溝部の深さが徐々に大きくなる。このように構成すれば、主板部の厚みを変えるだけで、容易に、溝部の深さが内周側から外周側に向けて徐々に大きくなるように、溝部を形成することができる。
【0011】
上記一の局面による無閉塞ポンプにおいて、好ましくは、中央突出部は、吸込口側とは反対側に窪む円形状の凹部を有し、回転軸に羽根車を固定する固定部材が凹部の内側に配置されるように構成されている。このように構成すれば、凹部の内側に固定部材を配置して、異物が固定部材に絡まるのを抑制することができる。
【0012】
この場合、好ましくは、固定部材は、ナット部材であり、円形状の凹部の内周面は、吸込口側から見て、内側に配置されたナット部材の外周面から所定距離隔てて配置されている。このように構成すれば、吸込口側から見て、ナット部材と円形状の凹部の内周面との間に、所定の隙間を確保することができるので、この所定の隙間を、ナット部材を締結するための工具を挿入する隙間として利用することができる。
【0013】
上記一の局面による無閉塞ポンプにおいて、好ましくは、溝部は、吸込口側から見て、内周側から外周側に向けて、徐々に幅が大きくなるように構成されている。このように構成すれば、溝部の外周側では、異物の通過断面積を大きく確保することができるので、溝部内において、より滑らかに異物を通過させることができる。その結果、異物の通過性能をより向上させることができる。
【0014】
上記一の局面による無閉塞ポンプにおいて、好ましくは、羽根車は、引掛り部に引っ掛かった異物を切断する切断部をさらに含み、引掛り部は、羽根車の回転時において、吸込口側から見て、切断部および溝部の両方と重なるように構成され、切断部は、羽根車の内周側に位置するとともに、羽根部の一方表面側に位置し、チップは、羽根部の延びる方向において切断部よりも外周側に位置するとともに羽根部の厚み方向の一方面から他方面に跨るように設けられている。このように構成すれば、一度に溝部に取り込むことができないような長尺の異物などであっても、切断部および溝部の比較的近くに配置された引掛り部に引っ掛けた状態で、切断部により短く切断して、溝部に取り込むことができる。このため、異物の通過性能をより向上させることができる。また、チップと切断部との2箇所で破砕するように構成されているため、無閉塞ポンプは、異物を破砕した破砕物をより細かくすることができる。
【0015】
上記一の局面による無閉塞ポンプにおいて、好ましくは、羽根部は、吸込口側から見て、中央突出部を挟み込むように、中央突出部の両側に1つずつ設けられている。このように構成すれば、羽根部の数が比較的少ない2枚羽車の羽根車においても、異物が羽根部の内周側に留まること、および、羽根部の内周側の端部に異物がU字状に折れ曲がる形で引っ掛かることを防止することができるとともに、中央突出部を挟み込むように中央突出部に接続された羽根部によって、流路(異物を通す経路)が明確となり、吐出口に向けて滑らかに異物を通過させることができるようになり、異物の通過性能を向上させることができる。また、2枚羽車の羽根車とすることにより、1枚羽車の羽根車と比較して、羽根車の重量バランスを向上させることができるので、羽根車の回転時における振動を低減させ、効率的に羽根車を回転させることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、上記のように、異物の通過性能を向上させることが可能な無閉塞ポンプを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1実施形態による無閉塞ポンプの全体構成を示した概略図である。
図2】第1実施形態による無閉塞ポンプの羽根車および吸込口を示した底面図である。
図3】第1実施形態による無閉塞ポンプの羽根車を示した斜視図である。
図4図2の90-90線に沿った羽根車の断面図である。
図5】第1実施形態による無閉塞ポンプのサクションカバーを示した平面図である。
図6】第2実施形態による無閉塞ポンプの羽根車および吸込口を示した底面図である。
図7】変形例による無閉塞ポンプの全体構成を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
[第1実施形態]
(無閉塞ポンプの構成)
図1図5を参照して、第1実施形態の無閉塞ポンプ100について説明する。無閉塞ポンプ100は、回転軸1の回転中心軸線αが上下方向(Z方向)に延びる縦型の電動ポンプである。
【0020】
ここで、第1実施形態の無閉塞ポンプ100は、タオルや、ストッキング、ゴム手袋、包帯、オムツなどの比較的長尺かつ幅広の軟らかい異物(夾雑物)(軟弱異物)などであっても、閉塞することなく通過(ポンプケーシング3の吸込口33aから吸込み、ポンプケーシング3の吐出口33bから吐出)させることが可能なように構成されている。
【0021】
なお、各図では、回転軸1の回転中心軸線αの延びる方向をZ方向により示し、Z方向のうち羽根車4側からモータ2側を向く方向をZ1方向(上方)により示し、Z1方向の反対方向(下方)をZ2方向により示す。
【0022】
また、各図では、Z方向に直交する所定の方向をX方向により示す。
【0023】
図1に示すように、無閉塞ポンプ100は、回転軸1と、モータ2と、ポンプ室30が内側に設けられるポンプケーシング3と、羽根車4と、回転軸1を羽根車4に固定するナット部材5とを備えている。なお、ナット部材5は、特許請求の範囲の「固定部材」の一例である。
【0024】
(回転軸の構成)
回転軸1は、概して、上下方向(Z方向)に延びる円柱形状を有している。回転軸1は、Z2方向の一端10(下端)に羽根車4が固定されており、Z1方向の他端11(上端)側にモータ2(回転子21)が固定されている。回転軸1は、モータ2の駆動力を羽根車4に伝達する機能を有している。一例ではあるが、回転軸1は、ステンレスなどの金属材料により形成されている。
【0025】
回転軸1には、一端10に固定部材設置部10aが設けられている。固定部材設置部10aは、羽根車4を回転軸1に固定するためのナット部材5を設置する部分である。固定部材設置部10aは、ナット部材5が螺合される雄ネジにより構成されている。固定部材設置部10aは、回転軸1の回転中心軸線α上に設けられている。固定部材設置部10aは、回転中心軸線αに沿って、一端10からZ2方向に突出するように延びている。
【0026】
回転軸1は、羽根車4のZ1方向の端面を当接させる当接面10bを有している。当接面10bは、Z方向において、回転軸1に対して羽根車4を位置決めする機能を有している。また、回転軸1は、下方側から羽根車4が嵌合されるとともに、図示しないキー部材が回転軸1と羽根車4との隙間に設置されるように構成されている。これによって、回転軸1は、Z方向に直交する方向おいて、回転軸1に対して羽根車4が位置決めされるように構成されている。すなわち、回転軸1と羽根車4との回転が同期される。
【0027】
(モータの構成)
モータ2は、回転軸1を回転駆動させるように構成されている。そして、モータ2は、回転軸1を介して羽根車4を回転駆動させるように構成されている。詳細には、モータ2は、コイルを有する固定子20と、固定子20の内周側に配置された回転子21と、フレーム22と、上部軸受23aと、下部軸受23bと、ブラケット24とを含んでいる。なお、回転軸1もモータ2に含まれる構成である。
【0028】
回転子21には、回転軸1が固定されている。モータ2は、固定子20により磁界を発生させることによって、回転子21とともに回転軸1を回転駆動させるように構成されている。フレーム22は、固定子20および回転子21を覆っている。上部軸受23aおよび下部軸受23bは、それぞれ、回転軸1の上方側および下方側を回転可能に支持している。ブラケット24には、上部軸受23aが設置されている。ブラケット24は、上方からフレーム22に固定されている。
【0029】
(ポンプケーシングの構成)
ポンプケーシング3は、モータ2の下方側に位置しており、内側に設けられるポンプ室30に羽根車4が配置されている。ポンプケーシング3は、ポンプケーシング本体31と、ポンプケーシング本体31に対して下方から着脱可能に構成されるサクションカバー32とを含んでいる。羽根車4は、ポンプケーシング本体31にサクションカバー32が取り付けられていない状態で、ポンプケーシング本体31の内部に導入されて回転軸1に締結される。
【0030】
サクションカバー32には、ポンプ室30に配置された羽根車4の直下(Z2方向側)に、吸込口33a(図2では2点鎖線で示す)が設けられている。ポンプ室30に配置された羽根車4の側方(Z方向に直交する方向側)には、吐出口33bが設けられている。ポンプケーシング3は、ポンプ室30からの水を側方の吐出口33bに向けて流す流路34を有している。
【0031】
サクションカバー32の羽根車4に対向する対向面32bには、ポンプケーシング3の内周側から外周側に向けて直線状に延びるとともに、羽根車4の回転方向に沿った複数の溝32cが設けられている(図5参照)。複数の溝32cは、異物が溝32cに入り込んだ際、羽根車4の回転に伴いポンプケーシング3の外周側に押し出すように構成されている。
【0032】
ポンプケーシング3(サクションカバー32)の吸込口33aの内縁部には、吸込口33aから吸い込まれる異物を引っ掛ける引掛り部32aが設けられている。引掛り部32aは、吸込口33a側(下方側(Z2方向側))から見て、吸込口33aの内側に向けて突出する爪状の部分である(図2参照)。引掛り部32aは、吸込口33aの内縁部の全体に渡って複数設けられている。
【0033】
図2に示すように、吸込口33aは、下方側(Z2方向側)から見て、羽根車4よりも小さく形成されており、吸込口33aの全体が羽根車4の円形状の外縁部の内側に配置されている。吸込口33aの中心位置は、下方側から見て、回転軸1の回転中心軸線αと略一致している。
【0034】
引掛り部32aは、羽根車4の回転時において、吸込口33a側(下方側)から見て、羽根車4の後述する切断部44、および、羽根車4の後述する溝部45の両方と重なるように構成されている。
【0035】
図1に示すように、モータ2とポンプ室30との間にはオイル室35が設けられている。オイル室35には、メカニカルシール35aおよびオイルリフター35bが設置されている。
【0036】
(羽根車の構成)
羽根車4は、セミオープン型の羽根車である。一例ではあるが、羽根車4は、ダクタイル鋳鉄などの金属材料により形成されている。
【0037】
図2および図3に示すように、羽根車4は、主板部(シュラウド)41と、主板部41の中央から吸込口33a側(下方側)に突出する中央突出部42と、主板部41の吸込口33a側(下方側)に設けられた羽根部(ベーン)43と、切断部44とを含んでいる。また、図2(無閉塞ポンプ100を底面側から見た場合)において、羽根車4は反時計回り方向に回転する。
【0038】
〈主板部の構成〉
主板部41は、円形状の外縁部を有しており、Z方向に直交する方向(X方向)に延びている。羽根部43は、Z方向において、主板部41の下方側(Z2方向側)に接続(一体形成)されている。
【0039】
〈中央突出部の構成〉
図2に示すように、中央突出部42は、吸込口33a側(下方側)から見て、羽根車4の中央付近に位置している。中央突出部42は、主板部41の一部分である。
【0040】
中央突出部42は、主板部41の円形状の外縁部から内周側に向かうにつれて、徐々に下方(Z2方向)に山なりに突出する部分である(図1参照)。すなわち、羽根車4は、回転軸1の軸方向(Z方向)における厚みが、内周側(中央突出部42側)から外周側に向けて徐々に小さくなるように構成されている。
【0041】
中央突出部42の下端には、Z方向に略直交する方向に延びる平坦な下端面42aが形成されている。
【0042】
下端面42aは、吸込口33a側(下方側)から見て、内側に形成された後述する凹部42bによって、円環形状に形成されている。下端面42aは、吸込口33a側(下方側)から見て、吸込口33aの引掛り部32aが形成された吸込口33aの内縁部の内側に全体が配置されている。円環形状の下端面42aの中心位置は、吸込口33a側(下方側)から見て、回転軸1の回転中心軸線αと略一致している。
【0043】
中央突出部42は、吸込口33a側とは反対側(上方側)に窪む円形状の凹部42bを有している。したがって、中央突出部42は、凹部42bによって、概して、筒形状に形成されている。中央突出部42は、回転軸1に羽根車4を固定するナット部材(袋ナット)5が凹部42bの内側に配置されるように構成されている。
【0044】
円形状の凹部42bの内周面42cは、吸込口33a側(下方側)から見て、内側に配置されたナット部材5の外周面から所定距離d1隔てて配置されている。すなわち、ナット部材5の周囲には、吸込口33a側(下方側)から見て、所定の大きさの空間が確保されている。この凹部42b内の空間を利用して凹部42b内に挿入された所定の工具(図示せず)によって、ナット部材5は、雄ネジによって形成された固定部材設置部10aに螺合される。なお、所定の工具とは、ナット部材5の締緩作業を行うための工具(たとえばソケットレンチなど)である。
【0045】
筒形状の中央突出部42の外周には、吸込口33a側(下方側)から見て、羽根部43の内周側の端部431が接続されている。中央突出部42の下端(円環形状の下端面42a)と、羽根部43の下端(後述する下端面43a)とは、互いに連続しているとともに、Z方向において略同じ高さ位置に配置されている。すなわち、中央突出部42の下端と、羽根部43の下端とは、段差なく滑らかに接続されている。
【0046】
〈羽根部の構成〉
羽根部43は、吸込口33a側(下方側)から見て、中央突出部42を挟み込むように、中央突出部42の両側に1つずつ設けられている。すなわち、羽根部43は、2つ設けられている。羽根部43の下端面43aは、サクションカバー32の上面と近接して配置されている。
【0047】
羽根部43は、Z方向に直交する方向に延びる平坦な下端面43aと、下方側から見て下端面43aを挟み込む一方表面43bおよび他方表面43cとを有している。
【0048】
羽根部43の一方表面43bは、後述する羽根車4が正回転する際に切断部44となる側の面である。一方表面43bは、吸込口33a側(下方側)から見て、筒形状の中央突出部42の外周に滑らかに接続されている。詳細には、吸込口33a側(下方側)から見て、羽根部43の一方表面43bは、筒形状の中央突出部42(円環形状の下端面42a)と接線方向が一致するように、中央突出部42の外周に滑らかに接続されている。
【0049】
すなわち、吸込口33a側(下方側)から見て、羽根部43の一方表面43bと、筒形状の中央突出部42(円環形状の下端面42a)とは、回転軸1の回転中心軸線αを略中心とする共通の円弧によって滑らかに接続されるように構成されている。
【0050】
羽根車4には、吸込口33a側(下方側)から見て、中央突出部42と羽根部43との間に、羽根車4の内周側から外周側に延びる溝部45が複数(2つ)設けられている。無閉塞ポンプ100は、吸込口33a側(下方側)から見て、溝部45の内周側の端部と、吸込口33aとが重なる2つの開口P(図2ではハッチングで示す)から異物を吸い込むように構成されている。このように羽根部43の一方表面43bと、筒形状の中央突出部42(円環形状の下端面42a)とが滑らかに接続され、溝部45が形成されるので、吸込口33aが分断され、流路(異物を通す経路)が明確となり、吐出口33bに向けて滑らかに異物を通過させることができるように構成される。
【0051】
〈溝部の構成〉
溝部45は、吸込口33aの外部から吸込口33aの内部に流入した異物を流す経路を形成している。異物は、溝部45の内周側の端部から外周側に向けて、溝部45内(溝部45の内側の空間)を流れるように構成されている。
【0052】
溝部45は、羽根部43と同様に、吸込口33a側(下方側)から見て、中央突出部42を挟み込むように、中央突出部42の両側に1つずつ設けられている。すなわち、溝部45は、2つ設けられている。
【0053】
したがって、無閉塞ポンプ100には、吸込口33a側(下方側)から見て、吸込口33aと2つの溝部45とが重なる位置に、異物を流入させる2つの開口Pが設けられている。なお、無閉塞ポンプ100は、吸込口33aの全体から異物を流入させるのではなく、吸込口33aよりも開口面積を絞った2つの開口Pから異物を流入させるように構成されていることから、開口Pを通過する水の流速を増大させることが可能に構成されている。
【0054】
溝部45は、羽根車4の内周側から外周側に向けて、羽根部43に沿って湾曲しながら延びている。溝部45は、吸込口33a側(下方側)から見て、羽根車4の内周側では、羽根部43の他方表面43cと中央突出部42とに挟まれる位置に設けられており、羽根車4の外周側では、羽根部43の一方表面43bと羽根部43の他方表面43cとに挟まれる位置に設けられている。
【0055】
溝部45の深さ(Z方向の大きさ)d2は、溝部45の内周側の端部から外周側に向けて、徐々に大きくなる(図4参照)。すなわち、回転軸1の軸方向における主板部41の厚みが、内周側から外周側に向けて徐々に小さくなることによって、溝部45の深さd2は、徐々に大きくなる。
【0056】
また、溝部45は、吸込口側(下方側)から見て、内周側から外周側に向けて、徐々に幅d3が大きくなるように構成されている。
【0057】
したがって、溝部45の内側の空間は、内周側から外周側に向けて、徐々に大きくなるように構成されている。
【0058】
羽根部43の下端面43aには、超硬チップTが取り付けられている。超硬チップTは、回転軸1の軸方向(Z方向)において、下端面43aから下方に突出している。一例ではあるが、超硬チップTの下端面43aからの突出量は、0.2mmである。
【0059】
超硬チップTは、吸込口33a側(下方側)から見て、回転軸1の回転中心軸線αを挟み込むように、回転中心軸線αの一方側および他方側に1つずつ設けられている。また、超硬チップTは、吸込口33a側(下方側)から見て、溝部45に挟まれている。
【0060】
また、超硬チップTは、羽根部43の延びる方向において、羽根部43の外周側の端部と、羽根部43の内周側の端部431との中間位置よりも、端部431に近い位置に配置されている。また、超硬チップTは、羽根部43の延びる方向において、切断部44よりも外周側に配置されている。また、超硬チップTは、羽根車4の回転時において、吸込口33a側(下方側)から見て、引掛り部32aと重なる位置に配置されている。また、超硬チップTは、羽根部43の厚み方向の一方面から他方面に跨るように設けられている。
【0061】
無閉塞ポンプ100は、吸込口33aから侵入した異物を、羽根部43から突出する超硬チップTと、切断部44との2箇所で破砕するように構成されている。このため、無閉塞ポンプ100は、異物を破砕した破砕物をより細かくすることが可能である。
【0062】
〈切断部の構成〉
切断部44(図2および3では1点鎖線で囲むことにより示す)は、羽根部43の一方表面43b側で、かつ、下方側の角部分によって構成されている。切断部44は、羽根車4の内周側に位置している。切断部44は、吸込口33aの引掛り部32aに引っ掛かった異物を切断するように構成されている。
【0063】
詳細には、切断部44は、羽根車4が正回転する中で、引掛り部32aに引っ掛かった異物を、ポンプケーシング3との間に挟み込み切断するように構成されている。これによって、引掛り部32aに引っ掛かっていた異物が小さくなり、溝部45内に流入する。
【0064】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0065】
第1実施形態では、上記のように、主板部41の中央から吸込口33a側に突出する中央突出部42の外周に、吸込口33a側から見て、羽根部43の内周側の端部431を接続し、羽根車4に対して、吸込口33a側から見て、中央突出部42と羽根部43との間に、羽根車4の内周側から外周側に延びる溝部45を設ける。これによって、従来のような、羽根部43の内周側に円形状の空間が空いている構成とは異なり、羽根部43の内周側に中央突出部42が設けられるとともに、羽根部43の内周側の端部431が中央突出部42に接続されるため、中央突出部42と羽根部43と吸込口33aとにより流路(異物を通す経路)としての溝部45が明確となり、異物が羽根部43の内周側に留まることを防止することができるとともに、羽根部43の内周側の端部431に異物がU字状に折れ曲がる形で引っ掛かることを防止することができ、吐出口33bに向けて滑らかに異物を通過させることができる。以上の結果、異物の通過性能を向上させることができる。
【0066】
第1実施形態では、上記のように、溝部45の深さd2は、溝部45の内周側の端部から外周側に向けて、徐々に大きくなる。これによって、異物を取り込む溝部45の内周側では、溝部45の深さd2を小さくして、水の流速を大きくすることができるので、効果的に異物を溝部45に取り込むことができる。また、溝部45の外周側では、溝部45の深さd2を大きくして、異物の通過断面積を大きく確保することができるので、溝部45内において、より滑らかに異物を通過させることができる。以上により、異物の通過性能をより向上させることができる。
【0067】
第1実施形態では、上記のように、中央突出部42は、主板部41の一部分であり、回転軸1の軸方向における主板部41の厚みが、内周側から外周側に向けて徐々に小さくなることによって、溝部45の深さd2が徐々に大きくなる。これによって、主板部41の厚みを変えるだけで、容易に、溝部45の深さd2が内周側から外周側に向けて徐々に大きくなるように、溝部45を形成することができる。
【0068】
第1実施形態では、上記のように、中央突出部42は、吸込口33a側とは反対側に窪む円形状の凹部42bを有し、回転軸1に羽根車4を固定する固定部材(ナット部材5)が凹部42bの内側に配置されるように構成されている。これによって、凹部42bの内側に固定部材を配置して、異物が固定部材に絡まるのを抑制することができる。
【0069】
第1実施形態では、上記のように、固定部材は、ナット部材5であり、円形状の凹部42bの内周面42cは、吸込口33a側から見て、内側に配置されたナット部材5の外周面から所定距離d1隔てて配置されている。これによって、吸込口33a側から見て、ナット部材5と円形状の凹部42bの内周面42cとの間に、所定の隙間を確保することができるので、この所定の隙間を、ナット部材5を締結するための工具を挿入する隙間として利用することができる。
【0070】
第1実施形態では、上記のように、溝部45は、吸込口33a側から見て、内周側から外周側に向けて、徐々に幅d3が大きくなるように構成されている。これによって、溝部45の外周側では、異物の通過断面積を大きく確保することができるので、溝部45内において、より滑らかに異物を通過させることができる。その結果、異物の通過性能をより向上させることができる。
【0071】
第1実施形態では、上記のように、ポンプケーシング3は、吸込口33aの内縁部に設けられ、吸込口33aから吸い込まれる水に含まれる異物を引っ掛ける引掛り部32aを含み、羽根車4は、引掛り部32aに引っ掛かった異物を切断する切断部44を含み、引掛り部32aは、羽根車4の回転時において、吸込口33a側から見て、切断部44および溝部45の両方と重なるように構成されている。これによって、一度に溝部45に取り込むことができないような長尺の異物などであっても、切断部44および溝部45の比較的近くに配置された引掛り部32aに引っ掛けた状態で、切断部44により短く切断して、溝部45に取り込むことができる。このため、異物の通過性能をより向上させることができる。
【0072】
第1実施形態では、上記のように、羽根部43は、吸込口33a側から見て、中央突出部42を挟み込むように、中央突出部42の両側に1つずつ設けられている。これによって、羽根部43の数が比較的少ない2枚羽車の羽根車4においても、異物が羽根部43の内周側に留まること、および、羽根部43の内周側の端部431に異物がU字状に折れ曲がる形で引っ掛かることを防止することができるとともに、中央突出部42を挟み込むように中央突出部42に接続された羽根部43によって、流路(異物を通す経路)が明確となり、吐出口33bに向けて滑らかに異物を通過させることができるようになり、異物の通過性能を向上させることができる。また、2枚羽車の羽根車4とすることにより、1枚羽車の羽根車と比較して、羽根車4の重量バランスを向上させることができるので、羽根車4の回転時における振動を低減させ、効率的に羽根車4を回転させることができる。
【0073】
[第2実施形態]
図1および図6を参照して、第2実施形態について説明する。この第2実施形態では、羽根車4に超硬チップTを設けた上記第1実施形態とは異なり、羽根車204に超硬チップを設けない例について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0074】
図1および図6に示すように、無閉塞ポンプ200は、羽根車204を備えている。
【0075】
羽根車204は、超硬チップTが設けられていない点を除いて、上記第1実施形態の羽根車4と同じ構成を有している。すなわち、無閉塞ポンプ200は、吸込口33aから侵入した異物を、切断部44により破砕するように構成されている。
【0076】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0077】
第2実施形態では、上記第1実施形態と同様に、主板部41の中央から吸込口33a側に突出する中央突出部42の外周に、吸込口33a側から見て、羽根部43の内周側の端部431を接続し、羽根車204に対して、吸込口33a側から見て、中央突出部42と羽根部43との間に、羽根車204の内周側から外周側に延びる溝部45を設ける。これによって、上記第1実施形態と同様に、異物の通過性能を向上させることができる。
【0078】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0079】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、凹部の円形状の内周面と、ナット部材(袋ナット)の外周面との間に所定距離d1(図2参照)の隙間を設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、図7に示す変形例の無閉塞ポンプ300のように、凹部42bの円形状の内周面42cと、円形ナット部材305の外周面との間に略隙間を設けなくてもよい。円形ナット部材305の下端には、棒レンチの差込口305aが設けられている。なお、円形ナット部材305は、特許請求の範囲の「固定部材」の一例である。
【0080】
また、上記第1および第2実施形態では、無閉塞ポンプを縦型のポンプ(回転軸が上下方向に延びるポンプ)とした例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、無閉塞ポンプを横型のポンプ(回転軸が横方向に延びるポンプ)としてもよい。
【0081】
また、上記第1および第2実施形態では、ポンプケーシングがサクションカバーを含む例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ポンプケーシングがサクションカバーを含んでなくてもよく、ポンプケーシング(ポンプケーシング本体)が吸込口および引掛り部を有していてもよい。
【0082】
また、上記第1および第2実施形態では、本発明の固定部材を、雌ネジを有する構成(ナット部材)とした例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、本発明の固定部材を、雄ネジを有する構成(たとえばボルト)としてもよい。この場合、回転軸には、雌ネジが形成される。
【0083】
また、上記第1および第2実施形態では、羽根車が2つの羽根部を備える例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、羽根車が1つまたは3つ以上の羽根部を備えていてもよい。
【0084】
また、上記第1および第2実施形態では、溝部の深さが変化するように羽根車を構成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、溝部の深さが変化することなく、一定となるように羽根車を構成してもよい。
【0085】
また、上記第1および第2実施形態では、中央突出部を概して円筒形状となるように形成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、中央突出部を多角形の筒形状などに形成してもよい。
【0086】
また、上記第1および第2実施形態では、羽根車の中央突出部が、凹部を有する例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、羽根車の中央突出部が、凹部を有していなくてもよい。この場合、羽根車の中央突出部の下端面に固定部材を配置する。
【0087】
また、上記第1および第2実施形態では、回転軸の回転中心軸線と吸込口の中心とが略一致するように、サクションカバーの中央に吸込口を設けた例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、回転軸の回転中心軸線と吸込口の中心とが略一致することなく、水平方向にずれるように、サクションカバーの中央からずれた位置に吸込口を設けてもよい。
【0088】
また、上記第1および第2実施形態では、羽根車をダクタイル鋳鉄で形成した例を示したが、本発明はこれに限らない。本発明では、ハイクロ鋳鉄やステンレスやチタン等、ダクタイル鋳鉄以外の金属材料で羽根車を形成してもよい。
【符号の説明】
【0089】
1 回転軸
3 ポンプケーシング
4、204 羽根車
5 ナット部材(固定部材)
11 (回転軸の)一端
32a 引掛り部
33a 吸込口
41 主板部
42 中央突出部
42b 凹部
43 羽根部
44 切断部
45 溝部
100、200、300 無閉塞ポンプ
305 円形ナット部材(固定部材)
431 (羽根部の内周側の)端部
d1 (凹部の内周面とナット部材の外周面との間の)所定距離
d2 (溝部の)深さ
d3 (溝部の)幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7