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特許7025170家庭環境制御のための環境マッピングを提供する移動ロボット
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】家庭環境制御のための環境マッピングを提供する移動ロボット
(51)【国際特許分類】
   A47L 9/28 20060101AFI20220216BHJP
   B25J 5/00 20060101ALI20220216BHJP
   B25J 13/00 20060101ALI20220216BHJP
   G05D 1/02 20200101ALI20220216BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20220216BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
A47L9/28 E
B25J5/00 E
B25J13/00 Z
G05D1/02 H
H04M11/00 301
H04Q9/00 301D
【請求項の数】 11
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2017198403
(22)【出願日】2017-10-12
(62)【分割の表示】P 2015553900の分割
【原出願日】2014-01-21
(65)【公開番号】P2018033977
(43)【公開日】2018-03-08
【審査請求日】2017-10-31
【審判番号】
【審判請求日】2020-02-25
(31)【優先権主張番号】61/754,319
(32)【優先日】2013-01-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】61/772,940
(32)【優先日】2013-03-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】14/046,940
(32)【優先日】2013-10-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】313013863
【氏名又は名称】アイロボット・コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100154922
【弁理士】
【氏名又は名称】崔 允辰
(72)【発明者】
【氏名】アングル,コリン
(72)【発明者】
【氏名】スネリング,デイヴィッド
(72)【発明者】
【氏名】オディー,メリッサ
(72)【発明者】
【氏名】ファーロウ,ティモシー・エス
(72)【発明者】
【氏名】ダフリー,サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】マメン,ジェフリー・ダブリュー
(72)【発明者】
【氏名】ハローラン,マイケル・ジェイ
【合議体】
【審判長】柿崎 拓
【審判官】佐々木 芳枝
【審判官】長馬 望
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-147217(JP,A)
【文献】特開2000-342497(JP,A)
【文献】特開昭63-191201(JP,A)
【文献】特開平6-35502(JP,A)
【文献】特開平1-287702(JP,A)
【文献】特開平4-367006(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/28
B25J 5/00
B25J 13/00
G05D 1/02
H04M 11/00
H04Q 9/00
G05B 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリと、無線ローカルエリアネットワークと通信する無線ネットワーク回路と、前記メモリと前記無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサであって、前記メモリに記憶されたルーチンを実行し、該ルーチンによって生成されるコマンドを実行し、前記無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドを実行するプロセッサと、前記プロセッサによって家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な動輪と、前記プロセッサによって読み取り可能な環境センサとを含む移動ロボットと、
固定の専用環境センサを備える固定型のネットワークエンティティと
を備え、
記プロセッサは、前記動輪に前記移動ロボットを前記家庭で動き回らせるように命じ、前記家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションにおいて環境センサ読み取り値を取得し、前記家庭全体にわたる前記環境センサ読み取り値を集計した結果に基づいて、前記固定のネットワークエンティティに命令信号を送信し、結果として、前記固定型のネットワークエンティティ上のモータ付きアクチュエータが前記家庭内の機械作業を行うようにアクティブ化されるように構成され、前記集計された前記家庭の全体にわたる前記環境センサ読み取り値は、前記移動ロボットが前記家庭の全体にわたって複数回動き回って取得した前記環境センサ読み取り値を、前記プロセッサが集計して、前記取得した環境センサ読み取り値の異常値を修正することを含み
前記固定の専用環境センサは空気品質センサであり、前記固定型のネットワークエンティティは空気清浄機である、環境管理システム
【請求項2】
前記プロセッサは、前記家庭全体にわたる1つ以上の前記環境センサ読み取り値が、許容閾値範囲を、超えているか下回っている時に、前記固定型ネットワークエンティティに前記命令信号を送信するように構成され、結果として、前記固定の専用環境センサからの前記固定の専用環境センサ読み取り値が前記許容閾値範囲内にある場合であっても、前記モータ付きアクチュエータがアクティブ化される、請求項1に記載のシステム
【請求項3】
記プロセッサは、前記移動ロボットに、
前記家庭を動き回って主要ミッションを実行すると同時に、
2次ミッションとして前記環境センサ読み取り値を収集する、
ように命じる、請求項1に記載のシステム
【請求項4】
前記主要ミッションは、前記移動ロボットが前記家庭を清掃する清掃ミッションである、請求項3に記載のシステム
【請求項5】
前記移動ロボットは電気掃除機構を備え、前記主要ミッションは、前記家庭を前記電気掃除機構で清掃することである、請求項4に記載のシステム
【請求項6】
前記マイクロプロセッサは、前記収集した環境センサ読み取り値を前記家庭のマップに登録する、請求項3に記載のシステム
【請求項7】
前記家庭内の前記複数の2次元ロケーションで取得された前記環境センサ読み取り値は、前記家庭内の環境センサ読み取り値の2次元マップを埋め、該2次元マップは、前記移動ロボットと前記無線ローカルエリアネットワークを介して通信するヒューマンマシンインタフェースデバイスに表示される、請求項1に記載のシステム
【請求項8】
前記家庭内の前記複数の2次元ロケーションで取得された前記環境センサ読み取り値は、前記家庭内の環境センサ読み取り値の3次元マップを埋め、該3次元マップは、前記移動ロボットと前記無線ローカルエリアネットワークを介して通信するヒューマンマシンインタフェースデバイスに表示される、請求項1に記載のシステム
【請求項9】
前記環境センサ読み取り値は、前記家庭内の規定されたゾーン内で取得され、マッピングされる、請求項1に記載のシステム
【請求項10】
前記移動ロボットは、無線ローカルエリアネットワークと通信する環境管理システムハブと通信し、
前記固定型のネットワークエンティティは、前記無線ローカルエリアネットワークと通信し、
前記移動ロボットは、前記環境センサ読み取り値に対応するロボットセンサデータを前記ハブに無線で送信するように動作可能である、請求項1に記載のシステム
【請求項11】
前記移動ロボットは、前記移動ロボットの状態を制御又は監視するためのインタラクティブアプリケーションを有するリモートユーザ端末と前記無線ローカルエリアネットワークを介して通信する、請求項1に記載のシステム
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動ロボットに関し、より詳細には、移動ロボットを備えるシステム及び移
動ロボットを含む方法に関する。
【0002】
[関連出願]
本出願は、2013年1月18日に出願された「Environmental Management Systems I
ncluding Mobile Robots And Methods Using Same」と題する米国仮特許出願第61/7
54,319号及び2013年3月5日に出願された「Environmental Management Syste
ms Including Mobile Robots And Methods Using Same」と題する米国仮特許出願第61
/772,940号及び2013年10月5日出願された「Environmental Management S
ystems Including Mobile Robots And Methods Using Same」と題する米国仮特許出願第
14/046,940号の利益及び優先権を主張する。これらの米国仮特許出願の開示内
容は、その全体が、引用することによって本明細書の一部をなすものとする。
【背景技術】
【0003】
接続性(すなわち、インターネット及びリモートクライアントへの無線接続)が、しば
らくの間、家庭用電化製品について検討されてきた。
【0004】
近年、「モノのインターネット」という用語は、全種類の家庭用物品を公衆インターネ
ットに接続することができるという発想を表してきている。そのような物品は、接続され
ると、様々なデータをサーバデバイス及びクライアントデバイスに報告することができる
。例えば、1つの発想は、家庭用WAN(無線エリアネットワーク)に「スマート」電球
を接続することである。各電球は、マイクロプロセッサと、メモリと、ステータス、電力
、及び無線接続を検出又は解釈する或る手段とを有する。電球は、これらの構成要素を用
いて、そのステータスの報告、ポーリングを受けること等を行うことができる。
【0005】
この概念は広く、一般的に、モノのインターネットの物品が公衆インターネットに有効
に接続するのに十分な計算リソース又は通信を備えると通常はみなされないという点での
み、一般の家庭用接続性(例えば、コンピュータ、ケーブルボックス、メディアデバイス
等)と異なる。従来の冷蔵庫は、インターネットに接続しない。「モノのインターネット
」の物品としての同デバイスは、リモート及びローカルにアドレス指定可能なエンティテ
ィになるための計算ハードウェア、センサハードウェア、及び通信ハードウェアと、十分
なソフトウェアとを備える。このインターネット冷蔵庫がその様々な状態(電力消費等)
を報告することができ、リモートコマンド(内部温度の増減)に応答することができると
いうことが期待されている。
【0006】
家庭用移動ロボットも、「モノのインターネット」の物品となることできる。幾つかの
点で、家庭用移動ロボットは、このセットの中では異なる種である。一般的に言えば、家
庭用移動ロボットは、その自律性によって他の器具から区別される。他の器具は、予測不
可能で変動し得る環境では動作しない。他の器具は、ミッション完了を達成するために、
数十個又は数百個のセンサ入力に基づいて非常に多くの自律的な決定を行わない。
【0007】
自動皿洗い機は、モノのインターネットの自動皿洗い機であっても、内容物であるもの
について何も知らず、単純な目詰まりセンサ又は他のセンサによって中断される可能性が
あるモータ及びポンプを制御する単純なスクリプトの同等物を実行する。iRobot
Roomba電気掃除ロボットは、そのミッションの過程において、それ自体の状態を非
常に多くの方法で検出することができ、家庭内の困難な状況から柔軟に逃避することがで
きるだけでなく、予測的な活動及び計画的な活動に従事することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
「モノのインターネット」の接続性のコア概念を有する家庭用移動ロボットの高度で自
律的な挙動の統合には、まだ対処されていない多くの課題が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下の発明の概要では、幾つかの段落は、本明細書において開示される発明及び/又は
発明の実施形態への、「実施形態」又は「発明」を論じる際の数量を指定しない言及を含
む。この用語は、本明細書において開示される1つ又は複数の発明の必須ではないオプシ
ョンの特徴を示す。
【0010】
本発明の実施形態又は本明細書において開示される発明によれば、移動ロボットは、メ
モリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサを備える。このプロセッサは、
メモリに記憶されたルーチンと、ルーチンによって生成され、無線ネットワーク回路を介
して受信されるコマンドとを実行する。移動ロボットは、プロセッサによって、家庭内の
複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な従動輪と、
プロセッサによって、家庭内で機械作業を行うように命じることが可能な、少なくとも1
つのモータ付きアクチュエータを含むエンドエフェクタとを備え、プロセッサは、複数の
ルーチンを実行する。複数のルーチンは、無線ネットワーク回路と通信することによって
無線ローカルネットワークを監視し、無線ローカルネットワーク上の1つ又は複数のネッ
トワークエンティティのプレゼンス状態を検出する第1のルーチンと、センサから信号を
受信し、このセンサがネットワークエンティティのうちの1つの動作状態を検出し、動作
状態は待機とアクティブとの間で変化可能である第2のルーチンと、第1のルーチン及び
第2のルーチンによって検出されたプレゼンス状態及び動作状態に基づいて、エンドエフ
ェクタに機械作業の実行状態を変更するように命じる第3のルーチンとを含む。
【0011】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される及び/又は上記で開示された発明
では、「エンドエフェクタ」という用語は、移動ロボット、自律型多関節ロボット又はリ
モート制御ロボットの作業ペイロードを含み、これには通常の意味でのマニュピレータ及
びツールと清掃ヘッド端部とが含まれる。本明細書において説明されるエンドエフェクタ
は、アーム又はマストの端部である必要はなく、移動ロボットに直接、又は懸架装置若し
くは他のリンク装置を介して取り付けることができる。作業ペイロードは、ツールを動か
す動力付きアクチュエータを用いて機械作業を行う。作業ペイロードの1つの例は、清掃
ヘッド(回転式又は往復式のブラシ若しくはパッド及び/又は吸込具等)である。ここで
述べられるネットワークエンティティは、ネットワークに登録され、メッセージの送受信
のための一意のアドレスを付与され、同じネットワーク又は接続されたネットワークにお
ける他のネットワークエンティティマシン及び/又はコントローラが利用可能なマシン及
び/又はコントローラである。
【0012】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される及び/又は上記で開示された発明
では、「同じネットワーク」は、NATホスティング(通常はRFC1918プライベー
トアドレス空間を用いた、インターネット全体からプライベートサブネットへのネットワ
ークアドレス変換)を提供するルーティングネットワークエンティティ又はスイッチング
ネットワークエンティティの背後にある、プライベートIP(インターネットプロトコル
)サブネット上のプライベートアドレスの集合を意味する。プライベートサブネット上の
各ネットワークエンティティは、他のネットワークエンティティのプライベートIPアド
レスと、各プライベートIPアドレスに関連付けられたMAC(媒体アクセス制御)アド
レスとを走査することができる。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発
明では、ネットワークエンティティ(例えば、移動ロボット)のプロセッサ上で実行され
るルーチンは、別のネットワークエンティティ(例えば、移動ハンドセット)のMACア
ドレスに関してプライベートサブネットを監視し、本明細書において論述されるように、
監視されるMACアドレスがプライベートサブネット上でIPアドレスとして表示される
ときに何らかの動作を実行することができる。幾つかの実施形態、又は本明細書において
開示される発明では、「プレゼンス状態」とは、別のネットワークエンティティの観測さ
れた状態(すなわち、走査しているネットワークエンティティへの潜在的なプロキシミテ
ィを示す、別のネットワークエンティティのIPアドレス及びMACアドレスの走査及び
検出、及び/又はプロキシミティからのある得る接近及び撤退を示す、その検出における
以前の走査からの変化)である。一般的に、これは通常の家庭用無線AP(アクセスポイ
ント)の通常の無線範囲に関する。この範囲は或る限られた範囲にわたって広がり、民生
用機器の上限は10メートル~20メートルである。換言すれば、移動ハンドセットが最
も近い家庭用無線APから10メートル~20メートルの限界を越えて移動したとき、こ
の移動ハンドセットを持ち運んでいる人は家庭を去った場合がある。他の要因(例えば、
過去の勤務時間、移動ハンドセットの過去の動きのパターン、出発ステータスへとつなが
る信号減少の速度及びパターン、及び/又はネットワークから離れている時間の長さのう
ちの2つ以上)との相関関係に基づいて、解析ルーチン(移動ロボットプロセッサ、移動
ハンドセットに常駐しているアプリケーション、又は環境制御パネルプロセッサによって
実行される)による到着又は出発の判定の信頼性は向上することができる。
【0013】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される及び/又は上記で開示された発明
では、第1のルーチンは、無線ローカルネットワーク上の移動デバイスのプレゼンス状態
を検出し、第2のルーチンは、移動デバイス内の呼状態センサからの信号を受信し、この
センサは、移動デバイスの呼状態を動作状態として検出し、呼状態は、呼準備態勢と、呼
受信との間で変化可能である。実施形態又は本明細書において開示される発明では、第2
のルーチンによって受信される信号は、移動デバイス上で実行される監視アプリケーショ
ンから送信される。実施形態又は本明細書において開示される発明では、エンドエフェク
タは、移動ロボットの清掃ヘッドである。実施形態又は本明細書において開示される発明
では、第3のルーチンは、無線ローカルネットワーク上の移動デバイスのプレゼンス及び
移動デバイスの動作状態としての呼状態に基づいて、ロボットの清掃ヘッドに清掃状態を
変更するように命じる。
【0014】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、「動作状態」という用語は、アクチュエータ又は制御システムのアイドルとアクテ
ィブとの間の移行を反映した1つ又は複数の状態を含む。動作状態は、作動される機械ア
クチュエータ、電動アクチュエータ、信号アクチュエータ、又は他のアクチュエータに適
用されるロジック又はデータ状態であり、データベースに記憶し、及び/又はセンサによ
って直接及び反応的に監視することができる。さらに、動作する判断がシステム内のロジ
ックによって行われる中間状態があることができる。例えば、呼状態又は呼「動作状態」
(例えば、電話が呼に対してアクティブであるか否か)では、電話は、呼の準備が完了し
ていることもできるし、まだ応答されていない呼を鳴らしていることもできるし、呼は通
話中とすることもできる。さらに、動作状態は、「オン」対「オフ」である必要はなく、
「低」対「高」とすることもできるし、多様な範囲で示すこともできる。例えば、清掃状
態又は清掃「動作状態」(例えば、アクチュエータによって動かされる清掃ヘッドが清掃
に対してアクティブであるか否か)では、清掃ヘッドは、アイドル中とすることも、低電
力モード又は低速モードとすることも、高電力モード又は高速モードとすることもできる
【0015】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動デバイスが呼を受信すると、呼状態は待機からアクティブに変化する。幾つか
の実施形態、又は本明細書において開示される発明では、清掃状態は、モータ付き清掃ア
クチュエータ又は床移動アクチュエータ(いずれか又は両方)の電源をオフにすることに
よって変更される。また、他の実施形態、又は本明細書において開示される発明では、清
掃状態は、モータ付き清掃アクチュエータがフルパワーで動作することから低電力の低デ
シベル状態で動作することへと変更される。実施形態では、フルパワー状態とは、モータ
付きアクチュエータが清掃ヘッドの吸出しファン又はローラ要素をフルスピードで動作さ
せることを示し、低電力状態とは、モータ付きアクチュエータが清掃ヘッドの吸出しファ
ン又はローラ要素をより低速で動作させることを示す。
【0016】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、第2のルーチンが受信する信号は、移動ロボット上のセンサから送信される。幾つ
かの例では、移動ロボット上のセンサは、呼信号、すなわち、可聴又は超音波の呼出音を
感知する音声センサである。他の例では、移動ロボットにおけるセンサは、例えば、電話
呼の携帯電話モデムと同一又は同様の周波数帯域の電話呼を示す無線周波数信号を検出す
る無線受信機である。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、呼
の受信を知らせるセンサは、電話デバイスを耳まで持ち上げることに関連した動きを測定
する加速度計、受信者の頭部に対する電話デバイスの近接度を測定する近接センサ、呼出
音を示す振動を引き起こすか又は検出するための振動アクチュエータ又はセンサ、及び呼
出音を聴覚的に検出するための、電話におけるマイクロフォン等の、移動デバイス上の単
一のセンサ又はセンサの組み合わせである。
【0017】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、移動ロボットプロセッ
サによって実行されるルーチンによって下される判断は、代わり又は代替形態において、
移動ロボットプロセッサ及びスマートフォンが互いに通信することができるネットワーク
エンティティである限り、スマートフォンプロセッサを介して実行されるオペレーティン
グシステムがホストする区画化されたアプリケーション又は他のアプリケーションによっ
て実行されるルーチンによって実行される。本開示は、スマートフォン上のパートナアプ
リケーションによってそのようなルーチンを実行することができることと、移動ロボット
にアクチュエータを作動させるように移動ロボットプロセッサによって使用される、結果
として得られるデータ、命令又は情報は、共有ネットワークを介して伝送することができ
ることとを企図する。
【0018】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、第1のルーチンは、無線ローカルネットワーク上の移動デバイスのプレゼンス状態
を検出し、第2のルーチンは、移動ロボット内の清掃準備態勢センサから信号を受信する
。このセンサは、移動ロボットの清掃準備態勢状態を動作状態として検出し、清掃準備態
勢状態は、清掃準備態勢と清掃アクティブとの間で変更可能である。実施形態又は本明細
書において開示される発明では、移動ロボットは、清掃準備態勢を監視する監視ルーチン
を実行する。幾つかの実施形態では、清掃準備態勢は、移動ロボットのバッテリ充電(対
応する清掃準備態勢センサは、例えば、電子電量分析及び/又は他のバッテリ充電状態セ
ンサに依拠する)である。また、他の実施形態では、清掃準備態勢は、移動ロボットの静
止状態(対応する清掃準備態勢センサは、1つ又は複数の走行距離計、加速度計、又はア
クチュエータの電流測定値に依拠して、ロボットが自由に動くことができるか、又は行き
詰まっている若しくは動きを制限されているかを判断する「静止」センサである)である
。実施形態又は本明細書において開示される発明では、エンドエフェクタは、移動ロボッ
トの清掃ヘッドであり、清掃準備態勢は静止状態であり、モータ付きアクチュエータは静
止状態で静止している。
【0019】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、第3のルーチンは、ロボットの清掃ヘッドに、無線ローカルネットワーク上の移動
デバイスのプレゼンスと、移動ロボットの動作状態としての清掃準備態勢状態とに基づい
て、清掃状態を変更するように命じる。
【0020】
移動ロボットが、占有者の移動デバイスがローカルネットワーク上に現れることで判断
される占有者のプレゼンスを示す信号を受信することの1つの利点は、移動ロボットが監
視ルーチンを実行し、監視ルーチンに設定された条件に応答して、プレゼンスに反応的に
応答することである。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される及び上記で開
示された発明では、移動ロボットは、1つ又は複数の移動デバイスのプレゼンスに関して
ローカルネットワークを独立して監視する。代替的又は追加的に、移動デバイスは、ネッ
トワークに入り、アプリケーション又は移動デバイスプロセッサ上で実行される実行可能
コマンドの集合を通して移動ロボットに自身のプレゼンスを示し、移動ロボットに命令を
無線通信する。
【0021】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動ロボットのプロセッサはルーチン(複数の場合もある)を実行することができ
る。このルーチン(複数の場合もある)は、移動デバイスがネットワークを離れ、移動ロ
ボットの準備が完了した、例えば、移動ロボットバッテリが充電された場合、ロボットの
準備の完了と、家庭の占有者の不在との両方を共に示す開始信号又は測定が監視されるこ
とに応答して、ミッション、例えば清掃ミッションを起動及び実行する。「ミッション」
は、(ロボットが空間を通ってナビゲートする場所において)移動中に行われ、開始判定
基準(例えば、ユーザコマンド、スケジュール、閾値又は設定値に基づくコマンド又は判
断)並びに終了判定基準及び/又は完了判定基準(例えば、時間制限、エリア制限、バッ
テリ充電残量制限、1つのエリアがカバーされる回数、及び/又は塵埃検出による清潔度
スコア)を有する、機械作業タスクの開始から終了までの1セットを含む。ミッションは
、2回以上の出動で完了する場合がある。移動ロボットのプロセッサは、ロボットが正常
に(そしておそらく大音量で)作動していることと、家庭の占有者が自身の付近では雑音
を減少させるように要求したか、又は更に静かにすることを突然必要としたこととの両方
を共に示す開始信号又は測定が監視されることに応答して、占有者のもとから去るか、音
量を下げるか、又は自身の電源をオフにして、占有者が電話呼に出るときにロボットを静
かにするルーチン(複数の場合もある)を実行する。したがって、移動ロボットは、自身
のミッションを中断して、占有者が背景の雑音の干渉を受けることなく移動デバイスにお
いて発信者の声を聞くことができるようにして、状況に応じる形で機能する。
【0022】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動ロボットは、移動デバイスを握持若しくは携帯している占有者のもとから後退
するか、又は移動ロボットは自身のモータ付きアクチュエータの音量を下げる。これらの
モータ付きアクチュエータは、吸出しファンを作動させるアクチュエータ、動輪を作動さ
せるアクチュエータ及び/又は1つ又は複数の清掃ヘッドローラ若しくはブラシを作動さ
せるアクチュエータ等である。移動ロボットは、呼状態を監視し、実施形態において、呼
を示す無線周波数に関して監視する。呼が終了すると、移動ロボットはミッションを中断
した場所に自律的に戻り、その部屋のカバレッジを完了する。したがって、移動ロボット
は、占有者のプレゼンスと、移動デバイスにおける呼の受信とを配慮しながら、生活空間
全体にわたってミッションを完了する。
【0023】
一実施形態、又はここで説明される若しくは上記で説明された発明では、清掃状態の変
更は、従動輪アクチュエータを含む、移動ロボットの雑音を発生させる全てのアクチュエ
ータに、呼の完了まで停止及び/又はアイドリングするように命じることを含む。または
、追加的に若しくは代替的に、清掃状態の変更は、移動デバイスの呼状態の、通話中から
終呼への変化を受けて、アクチュエータに移動ロボットの清掃ヘッドを再始動させるよう
に命じることを含む。または、追加的に若しくは代替的に、清掃状態の変更は、無線ロー
カルネットワーク上の移動デバイスのプレゼンスの、有りから無しへの変化を受けて、ア
クチュエータに移動ロボットの清掃ヘッドを再始動させるように命じることを含む。
【0024】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、移動デバイスの有りから無し
への変化に関して、家庭を出発したこととして、約5メートル~約20メートルの最大範
囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、移動デバイスが出発したと判断すると、
家庭内の清掃ミッションを再始動させる前に或る期間待機し、移動デバイスが家庭を出発
したことを検証する。
【0025】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、ハンドヘルド及び可搬移動デ
バイスの一意の識別情報に関して、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するロ
ーカル無線ネットワークを監視し、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが家庭内に存在す
ることを判断する。
【0026】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、ハンドヘルド及び可搬移動デ
バイスの一意の識別情報に関して、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するロ
ーカル無線ネットワークを監視し、ハンドヘルド移動デバイス及び可搬移動デバイスが家
庭内に存在することを判断する。この場合、追加的に又は代替的に、移動ロボットプロセ
ッサ及び無線ネットワークアダプタは、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスの一意のメデ
ィアアクセス制御アドレスに関して走査し、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが家庭内
に存在することを判断する。さらに代替的に又は追加的に、この実施形態又は上記の発明
では、移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、プライベートインターネッ
トプロトコルサブネット上のインターネットプロトコルアドレスに関して走査し、新たに
走査されたインターネットプロトコルアドレスのメディアアクセス制御アドレスを、既知
のハンドヘルド及び可搬移動デバイスに対応する少なくも1つの以前に記憶された一意の
メディアアクセス制御アドレスと比較し、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが家庭に到
着したことを判断する。
【0027】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、ターゲットネットワークエン
ティティに関して、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するローカル無線ネッ
トワークを監視し、新たなターゲットエンティティがプライベートインターネットプロト
コルサブネット上に到着したことを判断すると、ターゲットネットワークエンティティを
プライベートサブネットアドレス及び一意のメディアアクセス制御アドレスにおいてピン
グし、ネットワークエンティティが家庭に到着したことを検証する。
【0028】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、位置特定センサを備える位置特定回路を更に備え、ターゲットネットワークエンティ
ティがプライベートプロトコルサブネット上に到着したことを判断すると、移動ロボット
プロセッサは、清掃状態が変化したロケーションと、清掃ミッションが終了したロケーシ
ョンとを記録する。この場合、追加的に又は代替的に移動ロボットは、清掃状態が変化し
たロケーションに戻り、清掃ミッションの再始動を受けて、清掃ミッションを再開する。
【0029】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、既知のネットワークエンティ
ティの有りから無しへの変化に関して、家庭を出発したこととして、約5メートル~約2
0メートルの最大範囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、移動デバイスが出発
したと判断すると、家庭内の清掃ミッションを開始する前に或る期間待機し、家庭を出発
したことを検証する。
【0030】
本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明の幾つかの実施形態では
、移動ロボットは、メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサを備える
。このプロセッサは、メモリに記憶されたルーチンと、ルーチンによって生成され、無線
ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行する。移動ロボットは、プロセッ
サによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じるこ
とが可能な従動輪(すなわち、モータ又はアクチュエータによって駆動される)と、プロ
セッサによって、家庭内で機械作業を行うように命じることが可能な、少なくとも1つの
モータ付きアクチュエータを含む清掃ヘッドとを備え、プロセッサは、複数のルーチンを
実行する。複数のルーチンは、無線ネットワーク回路と通信することによって無線ローカ
ルネットワークを監視し、無線ローカルネットワーク上の1つ又は複数の移動デバイスの
プレゼンス状態を検出する第1のルーチンと、移動デバイスにおける呼状態センサから信
号を受信し、このセンサが移動デバイスの呼状態を検出し、呼状態は呼準備態勢と着呼と
の間で変更可能である第2のルーチンと、第1のルーチン及び第2のルーチンによって検
出された無線ローカルネットワーク上の移動デバイスのプレゼンス及び移動デバイスの呼
状態に基づいて、清掃ヘッドのモータ付きアクチュエータに機械作業の実行状態を変更す
るように命じる第3のルーチンとを含む。
【0031】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、複数のアクセス可能な2次元ロケーションは、何らかの障害物によって占有されて
いない床におけるロケーションを反映した、X、Y座標の集合(定位又は「ロケーション
」)又はX、Yθ座標(「姿勢」)及び/又は占有グリッドに記録されたアクセス可能な
ロケーション若しくは姿勢若しくはロケーションセルの集合である。この場合、占有グリ
ッド又は床の空き面積は、オプションで、マイクロプロセッサが経路計画を実施する、す
なわち、様々な軌道を繋げて障害物を避け、従動輪に床の空き面積を動き回るように命じ
るのに用いることができる。経路計画は、実質的に近道(例えば、オプションでダイクス
トラのA*アルゴリズム又はD*アルゴリズムの変形等の経路計画アルゴリズムを用いた
、最短経路又は最速経路)とすることもできるし、サンプリング指向(オプションで、制
約が、分配されたサンプルの集合であり、最速の経路のうちの最短のものでない、又はロ
ーミング及び/又はランダムであるときには、経路計画アルゴリズムを用いて、例えば、
何分かの間、経路において幾つかの数、例えば、5~20のサンプルを取得する)とする
こともできるし、エリアカバレッジ指向(例えば、より大きな数、例えば20~100の
サンプルを、各サンプルをロケーションに割り当てるようにして取得する。オプションで
、各サンプルは位相的若しくは測量的に互いに関連するか、又は3D行列として保持され
る)。
【0032】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、第2のルーチンによって受信される信号は、移動デバイス上で実行される監視アプ
リケーションから送信される。
【0033】
幾つかの実施形態では、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された
発明によれば、移動ロボットは、メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセ
ッサを備える。このプロセッサは、メモリに記憶されたルーチンと、ルーチンによって生
成され、無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行する。移動ロボット
は、プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するよ
うに命じることが可能な従動輪と、プロセッサによって、家庭内で機械作業を行うように
命じることが可能な、少なくとも1つのモータ付きアクチュエータを含む清掃ヘッドとを
備え、プロセッサは、複数のルーチンを実行する。複数のルーチンは、無線ローカルネッ
トワークと通信することによって無線ローカルネットワークを監視し、無線ローカルネッ
トワーク上の移動ロボットのプレゼンス状態を検出する第1のルーチンと、移動デバイス
における清掃準備態勢センサから信号を受信し、このセンサが移動ロボットの清掃準備態
勢状態を検出し、清掃準備態勢状態は清掃準備態勢と清掃アクティブとの間で変更可能で
ある第2のルーチンと、第1のルーチン及び第2のルーチンによって検出された無線ロー
カルネットワーク上の移動デバイスのプレゼンス及び移動ロボットの清掃準備態勢状態に
基づいて、このロボットの清掃ヘッドに清掃状態を変更するように命じる第3のルーチン
とを含む。
【0034】
幾つかの実施形態によれば、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明では、移動ロボットは、メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサを備える。このプロセッサは、メモリに記憶されたルーチンと、ルーチンによって生成され、無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行する。移動ロボットは、プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な動輪と、プロセッサによって、読み取り可能な環境センサとを備え、プロセッサは、複数のルーチンを実行する。複数のルーチンは、動輪に移動ロボットを家庭で動き回らせるように命じる第1のルーチンと、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションにおいてセンサ読み取り値を取得する第2のルーチンと、家庭全体にわたるセンサ読み取り値に基づいて、専用環境センサを有するネットワークエンティティに、専用環境センサの局地的読み取り値によって違ったふうに判断するのにも関らず、データを送信し、結果として、ネットワークエンティティ上のモータ付きアクチュエータが家庭で機械作業を行うようにアクティブ化される第3のルーチンとを含む。
【0035】
実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明では、移
動ロボットは、主要ミッションに際して家庭を動き回り、同時に2次ミッションとして環
境センサ読み取り値を収集する。幾つかの実施形態では、主要ミッションは清掃ミッショ
ンである。実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションで取得されるセンサ読み取り値
は、環境センサ読み取り値である。
【0036】
幾つかの実施形態、又は本明細書においてこの発明の概要の上記及び下記のセクション
において開示される発明では、ネットワークエンティティは、電力、信号、若しくはネッ
トワーク回線又は他の接続を介して、作業ロケーション、例えば、別の部屋、地下室若し
くは屋根裏部屋における対応する設備(すなわち、家庭全体にわたって空気を含む流体を
動かし、環境条件の変化に作用を及ぼすように機械作業を行う設備)に接続される加湿器
若しくは加湿器制御盤、空気清浄機若しくは空気清浄機制御盤、又はサーモスタット若し
くはサーモスタット制御盤を含むか又はこれらに含まれる。
【0037】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、家庭内の複数の2次元ロケーションで取得されるセンサ読み取り値は、家庭内のセ
ンサ読み取り値の2次元マップを埋める。この2次元マップは、ネットワークエンティテ
ィがアクセス可能なメモリに記憶され、特に、ネットワークを介して移動ロボットと通信
するヒューマンマシンインターフェースデバイス(例えば、ディスプレイ及び/又はタッ
チスクリーンと、無線ネットワークインターフェース、プロセッサ、及びルーチンを実行
するためのメモリとを有する、移動ハンドセットスマートフォン、パーソナルコンピュー
タ、スマートウォッチ、移動タブレット)に表示される。幾つかの実施形態、又は本明細
書において開示されるか若しくは上記で開示された発明では、家庭内の複数の2次元ロケ
ーションで取得されるセンサ読み取り値は、家庭内のセンサ読み取り値の3次元マップを
埋める。
【0038】
サーモスタット、空気清浄機及び加湿器等の、ロボット及び移動ハンドセット/タブレット/スマートウォッチ以外のほぼ全てのネットワークエンティティは固定式器具であり、通常、生活空間全体を通して1つ又は複数のロケーションに位置する。これらの器具に内蔵される固定センサは、その特定の単一の不変ロケーションにおいて、相対的に位置特定された特性(例えば、環境特性又は識別情報、占有、若しくはトラフィック等の感知された占有者特性)を測定する。移動ロボットの特有の利点は、環境センサから離れた、そのようなネットワークエンティティと直接隣接しない、同じ部屋、又は別の区画若しくは部屋におけるロケーションにアクセスすることである。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明では(生活空間全体にわたるサンプリングを通して1つ又は幾つかの検証読み取り値を取得することから、生活空間全体にわたる測定値の位相をマッピングすることまでに及ぶ範囲において)、移動ロボットは、ネットワークエンティティから相対的に離れているロケーションにおいて取得された1つ又は幾つかの読み取り値に基づいて、又は生活空間全体にわたって無作為若しくは計画的に取得された読み取り値の集計に基づいて、固定型ネットワークエンティティがその環境制御機能を行うようにアクティブ化されるべきか否かを判断することができる。追加的又は代替的に、このロボットは、測定値の最も高い読み取り値の計算又は測定値の読み取り値の集計を行って、部屋のスコア(すなわち、1つ又は複数の閾値と比較することができる代表値又は評価値)を計算することができる。移動ロボットは、ネットワークエンティティの環境センサの読み取り値がその固有の不変ロケーション地点において違ったふうに示したとしても、生活空間全体を通して取得した複数の測定値に基づいてネットワークエンティティをアクティブ化する。代替的に、ネットワークエンティティ(例えば、環境制御パネル)は、移動ロボットからのサンプルを備える。ネットワークエンティティの専用センサは、通常、ネットワークエンティティに直に隣接する分量のみを測定し、生活空間全体に広がる空気の分量の変動を考慮し損なう。追加の監視が提供されるとしても、通常、追加センサは固定型である。移動ロボットは、リモートロケーション及び/又は生活空間全体にわたってサンプルを得た温度、空気品質及び湿度の監視及び測定によって、局地的又は専用の環境センサを有するネットワークエンティティ及び/又は固定型器具及び/又は環境制御パネルがさもなければアクセスすることができない情報を提供する。追加的又は代替的に、移動ロボットは、空間全体にわたって複数回走行し、同一又は同様の部屋カバレッジミッションを2回以上完了し、各走行において1つ又は複数の部屋をカバーすることができるので、経時的にヒューリスティックに読み取り値を比較及び集計し、読み取り値の異常値を修正し、信頼スコアを求めて向上させ、例えば、個々の出動において各部屋を清掃するのにかかる時間と、部屋間の移動時間及び複数出動ミッション間のバッテリ充電時間を含んだ、空間内の複数の部屋を清掃するのにかかる時間とを「学習」することができる。
【0039】
本発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動ロボットは、駆動システム及びプロセッサと通信するコントローラを備える。
この駆動システムは、移動ロボットを複数の部屋を有する空間で動き回らせるように構成
される。移動ロボットは、コントローラによってアクセス可能なメモリを更に含む。この
メモリは、移動ロボットが行き来する空間内の部屋と関連する一意の部屋識別子と、この
部屋と関連する少なくとも1つの測定可能特徴の関連スコアとを保持する。このスコアは
、空間の少なくとも1つの行き来を追従するプロセッサによって計算される。このプロセ
ッサは、空間又は複数の部屋のうちの1つ又は複数における行き来と行き来との間の、少
なくとも1つの測定可能特徴における変化に基づいてスコアを変更することができる。
【0040】
本発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、一意の部屋識別子は、移動ロボットのメモリに記憶された1つ又は複数のデータ構
造であり、このデータ構造は、このロボットのプロセッサ、及び/又は移動ロボットと通
信するネットワーク接続された移動ハンドセット若しくはネットワーク接続された環境制
御パネルをイネーブルし、部屋の認識及び/又は任意の位置からターゲット部屋への経路
の計画を行う。このロボットが壁及び障害物に関する範囲ベースの距離マップを(例えば
、レーザレンジファインダ、ソナー、レーダ、三角測量、飛行時間、又は位相差の計算を
用いて)形成する位置特定回路、及び/又は空き領域の占有グリッドを備え、走査マッチ
ング、反復最近傍点(ICP)、及び/又はランダムサンプルコンセンサス(RANSA
C:RANdom Sample consensus)等の技法を用いて、このマップにおいてロボットの位置
特定を行うことができる場合、データ構造は、マップ上の座標又は座標の集合(範囲又は
境界等)とすることができる。追加的又は代替的に、ロボットが、位置特定回路を、ここ
でも空き領域の占有グリッドとともに備え、この位置特定回路が、特徴、目印、基準及び
/又はビーコンに関する、フィンガープリントを有する特徴ベースの配置マップ又はトポ
ロジカルマップを(例えば、カメラ又は点群を生成する3Dスキャナーを、自然若しくは
人工の要衝、特徴、及び/又は目印の識別、記憶、及び認識を行う特徴変換とともに用い
て)形成する場合、ビジョンに基づく同時位置特定マッピング(VSLAM)等の技法を
用いて、このマップ上のロボットの位置特定をすることができるとき、データ構造は、マ
ップ上の、ここでもオプションでエリア又は境界を有するフィンガープリント又は固有の
特徴若しくは目印又は特徴クラスタ若しくは目印クラスタとすることができる。いずれの
場合においても、一意の部屋又はエリア(例えば、ゾーン1、ゾーン2、ゾーン3)にリ
ンク付けされた一意の識別情報は、エンドユーザによって、家庭の部屋タイプ又は一意の
部屋ラベル(例えば、「居間」、「エミリーの部屋」)と、任意のネットワークエンティ
ティのユーザインターフェースを介して関連付けることができる。
【0041】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動ロボットは、オンボード(すなわち、移動ロボットが運ぶ)ロボットセンサを
更に含む。このロボットセンサは、移動ロボットが行き来する1つ又は複数の部屋全体に
わたって、少なくとも1つの測定可能特性を測定するように構成される。実施形態又は本
明細書において開示される発明では、一意の部屋識別子は、ロボットが空間内で位置特定
可能な2次元座標(例えば、デカルト座標系又は極座標系)である。実施形態又は本明細
書において開示される発明では、スコアは、移動ロボットのメモリに記憶されるか、又は
プロセッサがアクセス可能な、クラウドストレージサーバ若しくは無線アクセス可能な移
動デバイスメモリ等のリモートメモリ記憶媒体に記憶される。
【0042】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、複数のスコアは、一意の部屋識別子及び複数のオンボードロボットセンサに関連付
けられ、このロボットセンサは、複数の測定可能特性、例えば、環境測定又はミッション
関連測定(光学測定又はソナー測定を介した塵埃、床の種類、走行距離計、エリア、ロケ
ーション、境界並びに建物の基礎構造、壁、階段、人工バリア若しくはバーチャルウォー
ル等の1つ又は複数の境界の種類)を測定する。ここで並びに発明の概要における上記及
び下記の段落で述べられているように、例えば、「スコア」は、閾値、境界、範囲、帯域
、又は同様に表現される他のスコアと比較するように、数字、配列、又は定性タグ若しく
はラベルとすることができる。この比較において、或るスコアは、より高い、より低い、
等しい、若しくはほぼ等しい、実質的に同じ、ピーク、最大値、最小値又は中数、最頻数
、若しくは中央値等の平均値とすることができる。幾つかの実施形態、又は本明細書にお
いて開示される及び上記で開示された発明では、移動ロボットと固定センサノードとは無
線通信し、移動ロボットは、空間に関する1つ又は複数のセンサ測定をこのセンサノード
から受信する。固定センサノードは、家庭(すなわち、ビジネス、倉庫、施設及びレクリ
エーションのための空間を含む生活空間)における備品とすることもできるし、可搬(し
かし、測定中は固定型であり、通常は1つの場所に置かれ、その場所を測定する)とする
こともできるし、ネットワークエンティティとして及び/又は他の有線通信若しくは無線
通信によってネットワークエンティティと接続することができる。幾つかの実施形態、又
は本明細書において開示される及び上記で開示された発明では、移動ロボットは、(例え
ば、キーボード若しくはタッチスクリーン、閾値又はターゲットを用いて)測定可能特徴
に関連する入力パラメータを受信し、複数の部屋のうちの一部又は全てにおける順番(例
えば、オプションで部屋から部屋への経路、若しくは部屋から部屋への入口、又は優先リ
ストを含む、部屋の完全な又は部分的なシーケンス。この優先リストにおいて、部屋は、
例えば、ドアの開閉状態に基づく利用可能性と、例えば、スケジュールにおいて清掃に利
用可能な時間、又は床の種類に基づく適切性とによって振り分けられる)を求め、入力パ
ラメータと、各部屋の測定可能特徴に関連したスコアとに基づいて行き来する。
【0043】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動ロボットは、少なくとも1つの位置特定センサを更に備える。この位置特定セ
ンサは、空間内のオブジェクトからセンサ読み取り値を観測し、移動ロボットの現在の姿
勢(「姿勢」は、絶対的若しくは相対的なロケーション、並びにオプションで絶対的若し
くは相対的な向きを含む)を、観測されたオブジェクト(観測可能な特徴を含む物理的な
オブジェクト以外も含む「オブジェクト」、並びに光学的に、若しくは他の方法で感知可
能な、角、線、パターン等の平面特徴から形成される平面「オブジェクト」)を基準にし
て特定する。オブジェクト自体が姿勢を有することができる。移動ロボットは、ロボット
姿勢(又はロケーション)を、特に、部屋に配置されたか、若しくは部屋の構成要素(壁
、天井、照明、戸口、家具)において観側可能な、観測されたオブジェクト又はそれらの
姿勢に関連付けられた部屋識別子に関連付ける。
【0044】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、少なくとも1つの測定可能特徴は、部屋の清掃を完了するのにかかる時間であり、
センサは、ミッション又は出動/行程の開始及び終了の判定基準と、クロック又はタイマ
との組み合わせである。「完了所要時間」は、出動/行程ごと(例えば、充電と排出との
間の1つの走行の開始及び完了をもって区切られる)又はミッションごと(例えば、全て
のターゲットエリアが1度又は2度又は十分にカバーされるといった完了判定基準の開始
及び完了をもって区切られる)に測定することもできる。幾つかの実施形態、又は本明細
書において開示される発明では、少なくとも1つの測定可能特性は、ミッション及び/又
は出動/行程の完了であり、センサは、各部屋における塵埃検出測定に基づいて、部屋の
汚れ具合を一意の部屋識別子を有する他の部屋と比較して求める塵埃検出センサ(すなわ
ち、清掃気流又は収集ビンを監視する光学センサ若しくは圧電性センサによって感知され
た塵埃の瞬間レート、又はこれらのセンサによって感知された塵埃の統合若しくは蓄積、
又は閾値交差のレート若しくは合計であり、各ケースにおいて、メモリに記憶された一意
の部屋識別子、部屋のエリア及び/又は境界、部屋から部屋への入口と相関し、それによ
って、どの瞬間、ピーク、統合、蓄積、若しくは累積の塵埃が、どの一意の部屋識別子、
エリア、境界、若しくは入口に対応するかを明らかにすることができる。)。幾つかの実
施形態、又は本明細書において開示される発明では、少なくとも1つの測定可能特徴は、
占有ステータス(すなわち、学習又はアクセスされたスケジュールモデル及び/又は投影
モデル及び/又は確率モデル等の占有に関する間接的な指標とともに、又これらの指標に
よって変更される、占有、非占有、及び/又は占有者の数及び/又はアクティビティ)で
あり、(ロボットが運ぶ、又は固定型のネットワークエンティティ、器具、環境制御パネ
ル上の)センサは、人が持ち運ぶ移動デバイス/ハンドセット又は他のRFソースによっ
てエミットする占有センサ(例えば、幾つかの実施形態、又は本明細書において開示され
る及び上記で開示された発明では、赤外線リモート制御センサを含むパッシブ又はアクテ
ィブな透過式又は反射式赤外線センサ、光、ソナー若しくは無線周波数を用いた飛行時間
若しくは三角測量距離センサ、占有に特有な音若しくは音圧を認識するマイクロフォン、
気流センサ、カメラ、十分に強い受信信号強度に関して携帯電話の周波数及び/又はwi
fi周波数を監視する無線の受信機若しくは送受信機、自然光と、人工光と、人がこれら
の光に対して能動的に行う変更と、人によって生じるこれらの光における波動とによる環
境光を観測する環境光センサ)である。
【0045】
発明の一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、移動ロボットは、部屋のスコア又は測定された環境パラメータにアクセスし、(学
習若しくは予測された占有スケジュール又は計画された占有スケジュールを含む)スケジ
ュールにおける清掃に利用可能な時間量に応じて1つ又は複数の部屋を清掃することがで
きる。清掃時間は、清掃要求において受信することもできるし、清掃スケジュールに記憶
することもできるし、ネットワークを介した予め備わっているカレンダとの統合(例えば
、標準フォーマットへのユーザ独自のやるべき事のリスト及び予定表)を通してアクセス
することもできる。したがって、移動ロボットは、スケジュールにおいて利用可能な時間
を比較し、利用可能な時間に基づいて、利用可能な時間よりも短い清掃所要予定時間を有
する1つ又は複数の部屋の集合から、清掃する1つ又は複数の部屋を選択する。幾つかの
実施形態、又は本明細書において開示される及び上記で開示された発明では、最も汚れて
いる部屋を含む、他の部屋より汚れている1つ又は複数の部屋のスコアに基づいて、清掃
する1つ又は複数の部屋を選択する。実施形態、又は本明細書において開示される及び上
記で開示された発明では、移動ロボットは、ロボットが行き来する全ての部屋又は部屋の
サブセット間の相対的なスコアで表される、部屋を清掃する時間(2つ以上の機会におい
て、各出動/行程又はミッションの持続時間の記録を保持することと、部屋、出動/行程
の種類、又はミッションごとに代表値としての最大値、最小値、平均値等を求めることと
を含む)と、占有頻度と、部屋の汚れ具合とを測定する。幾つかの実施形態、又は本明細
書において開示される及び上記で開示された発明では、移動ロボットは、ロボットが行き
来した全ての部屋の相対的なスコアとして表される、部屋を清掃する1つ又は複数の時間
と、部屋の占有頻度若しくは汚れ具合とを測定、推測及び/又は確率的にモデル化する。
移動ロボットは、生活空間を行き来することによって占有者の行動様式を学習し、占有者
の行動様式、振る舞い、習慣、スケジュール及びパターンにミッションを適応することが
できる。発明の実施形態、又は本明細書において開示される及び上記で開示された発明で
は、このロボットは、自身の占有センサ(複数の場合もある)、及び家庭内の1つ又は複
数のネットワークエンティティの占有センサにアクセスし、占有者(すなわち、複数の占
有者を示すと考えられる、2つ以上のセンサにおける時間の近い検出)を数え、出動/行
程又はミッションを、占有者の人数が閾値未満であるとき(例えば、占有者が2人未満)
にのみ起動し、及び/又は占有者の人数が第2の閾値を超えるとき(例えば、占有者が3
人以上)に終了すべきであると判断する。これらの閾値は別々の閾値とすることができる
【0046】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれば、移動ロボットは、メモリと無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサを備える。このプロセッサは、メモリに記憶されたルーチンと、ルーチンによって生成され、無線ネットワーク回路を介して受信される命令とを実行する。移動ロボットは、プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーション(又は家庭若しくは家庭内の部屋を示す配列)に達するように命じることが可能な動輪を有する。移動ロボットは、家庭内のオブジェクトからセンサ読み取り値を観測する少なくとも1つの位置特定センサを備える位置特定回路を更に備える。位置特定回路によって、観測されたオブジェクト(例えば、座標、特徴、目印、基準、及び/又はビーコン)を基準として、現在の移動ロボットの姿勢を求める。ここで、プロセッサは複数のルーチンを実行する。複数のルーチンは、動輪にロボットを家庭で動き回らせるように命じるナビゲーションルーチン(例えば、本明細書において論述されるような、犂耕体列等のカバレッジパターン、壁及び/又は障害物を追従若しくは回避するパターン等の境界線及びエリア発見パターン、定誤差に対するランダムバウンス及び他のランダム化等の安全保護、並びに起点/ドック/排出ステーション/開始位置及び出動/行程若しくはミッションの目的地へ/から若しくはそれらの間を素早く移動するための地点間又はゾーン間の軌道シーケンスのうちの1つ又は複数を含む経路計画)と、観測結果(例えば、距離センサによる距離測定値、障害物センサ及び近接センサによる占有及び障害物の判定、並びにカメラ及び他のパターン/イメージ/基準観測センサによる特徴及び目印の測定値)を位置特定回路から蓄積し、移動ロボットのあり得るロケーション/姿勢を示す2次元配列を記録する平面マッピングルーチンと、時間計測された読み取り値(例えば、出動/行程及び/又はミッションの開始から終了までの時間を計測され、及び/又は全ミッション時間として収集され、その後、部屋の境界若しくは入口における転換若しくは移動に基づいて、期間若しくは持続時間に分割される)を位置特定回路から蓄積し、移動ロボットが2次元配列内のあり得るロケーションの連続的な集合(例えば、連続的な集合は、壁、戸口、及び/又は任意の境界線セグメントによって判断される構造上又は任意の「部屋」を判断することができる)に対応する平面エリアを実質的にカバーする(すなわち、限定的ではないが、オプションで非平行に又は様々な方向に1回通過、又は2回以上通過することを含む、完全に清掃ヘッドで通過する)ような、少なくとも1つの推定完了期間/持続時間を求めるミッション時間推測ルーチンと、目標完了時間を少なくとも1つの推定完了期間と比較し、平面エリアが目標完了時間よりも実質的に早くカバーされるように、少なくとも1つの推定完了時間が経過するのに目標完了時間よりも実質的に前に平面エリアのカバーを開始するように動輪に命じるミッション先行計画ルーチンとを含む。
【0047】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、ミッション先行計画ルーチンは、目標完了時間を識別し、家庭及び/又は個々の住人
の占有スケジュールの記録及び変更に基づく発進/帰還判定基準によってロボットを発進
させることを更に含む。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、
占有スケジュールは、ロボットと無線通信するリモートヒューマンマシンインターフェー
ス(例えば、同じネットワーク上又はロボットによってアドレス可能なネットワーク上の
ネットワークエンティティである、環境制御パネルに近いゾーンを監視する占有センサを
備える環境制御パネル)から無線で移動ロボットに送信される。他の実施形態、又は本明
細書において開示される発明では、占有スケジュールは、予め備わっているカレンダとの
統合を通して移動ロボットに無線で送信される。実施形態又は本明細書において開示され
る発明では、移動ロボットは、1つ又は複数の期間にわたって1つ又は複数の占有パター
ン又はスケジュールを監視及び学習し、学習した占有スケジュールに基づいて目標完了時
間を設定する。これは、例えば、米国特許第8,510,255号(引用することにより
本明細書の一部をなすものとする)によって示され、移動ロボット占有センサデータ及び
/又は本明細書において開示される他の種類の占有データ、解析、又は判断によって拡大
される。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される若しくは上記で開示された
発明では、移動ロボットは、或る期間にわたって占有スケジュールを学習し、1つ又は複
数の占有パターンを識別し、1つ又は複数の学習された占有パターンに基づいて目標完了
時間を設定する。
【0048】
一実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明によれ
ば、移動ロボットは、メモリと無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサを備える
。このプロセッサは、メモリに記憶されたルーチンと、ルーチンによって生成され、無線
ネットワーク回路を介して受信される命令とを実行する。移動ロボットは、プロセッサに
よって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが
可能な従動輪と、プロセッサによって環境品質の現在の読み取り値を得るように読み出し
可能な環境センサとを更に備える。移動ロボットは、家庭内のオブジェクトからセンサ読
み取り値を観測する少なくとも1つの位置特定センサを備える位置特定回路を更に備える
。位置特定回路によって、観測されたオブジェクトを基準として、現在の移動ロボットの
姿勢を求める。ここで、プロセッサは複数のルーチンを実行する。複数のルーチンは、従
動輪にロボットを家庭で動き回らせるように命じるナビゲーションルーチンと、位置特定
回路から観測結果を蓄積し、移動ロボットのあり得るロケーションを示す2次元配列を記
録する平面マッピングルーチンと、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに
おける環境センサからの読み取り値の取得及び蓄積を行い、読み取り値と、移動ロボット
のあり得るロケーションを示す2次元配列とに基づいて、メモリに3次元配列を記憶させ
る環境マッピングルーチンと、ロケーション応答環境制御ルーチンとを含む。ロケーショ
ン応答環境制御ルーチンは、3次元配列を複数の住宅環境制御ノードのロケーションに相
関させ、少なくとも1つの制御ノードの環境マッピングロケーションに対する、3次元配
列によって示されるプロキシミティに基づいて、少なくとも1つの環境制御ノードに家庭
内で機械作業を行わせるように、データを送信する。各住宅環境制御ノードは、専用環境
センサと、モータ付きアクチュエータを、家庭内で機械作業を行うように作動させる制御
チャネルとを備える。
【0049】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、「専用環境センサ」は、環境制御ノード、環境制御パネル、又は環境制御プラントと
相関するものである。「制御チャネル」は、有線接続又は無線接続である。この接続を通
して、環境制御パネル、スマートフォン、タブレット、若しくはウォッチ、パーソナルコ
ンピュータ、及び/又は移動ロボットが実行命令を送信することができる。発明の実施形
態、又は本明細書において開示される及び上記で開示された発明では、3次元配列はロケ
ーションに関する2つの次元と、大きさ、値、又はここで記載されるような環境センサに
よって感知された環境品質に対応する品質に関する1つの次元とを含むことができる。そ
れにもかかわらず、環境品質の「1つの次元」は、経時的に若しくは累積的に取得又は記
録された値、測定値、平均値、推測値の配列、又は異なる種類の配列を記憶することがで
きる。ロケーションの次元は、ロボットにおいて、又はローカルネットワーク若しくはリ
モートネットワークを介してロボットにアクセス可能な形でネットワークエンティティに
おいて保持された占有グリッド及び/又は間取り図内のロケーションに対応することがで
きる。測定値は、複数のロケーションにおいてロケーションの次元内で直接記録すること
ができるが、代替的又は追加的な手法では、測定値は占有グリッド及び/又は間取り図内
のロケーションにおいて、隣り合う又は近い測定値の間に内挿することができる。
【0050】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、環境コントローラ又は制御パネル(例えば、サーモスタット、湿度センサ機能を有す
る加湿器コントローラ、又は空気品質センサ機能を有する空気清浄機)は、ハウジングを
有する。ハウジング内には、環境センサ測定値(例えば、温度、空気圧、湿度、空気品質
)を提供する1つ又は複数の環境センサ(例えば、電気式温度計、気圧計、湿度センサ若
しくは湿気センサ、VOC、CO若しくはCO2等のガス検出器、又は空中浮遊粒子カウ
ンタ)と、センサ(複数の場合もある)と動作可能に通信し、環境センサ測定値を受信す
るプロセッサとが存在する。環境コントローラパネルは、1つ又は複数の入力デバイスと
動作可能に通信する。このデバイスは、環境品質の設定値(例えば、温度、空気圧、湿度
、空気品質の設定値)を設定するか又はそうでなければこれを求めるユーザインタフェー
ス(例えば、ローカル表示及びローカル入力、又はスマートフォンにおけるリモートユー
ザアプリケーション)と、作業を行う環境制御アクチュエータ(例えば、空気を含む流体
を置換し、それぞれの環境品質において設定点に近づく変化をもたらすHVACシステム
、湿度制御システム、及び空気清浄システム)とを有する。
【0051】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示される、上記
のような環境制御パネルを備える発明では、ハウジング内又はハウジング上の環境センサ
が取得した求められた周囲環境測定値と、環境品質の設定値との比較に基づいて、プロセ
ッサは、家庭内でローミング中又はそうでなければ移動中の、更にプロセッサと動作可能
に通信する移動ロボットからリモート環境センサ測定値をサンプリングするように構成さ
れる。ここで、移動ロボットは、同様又は同一の機能を有する同様又は同一の環境センサ
(複数の場合もある)を運ぶ。また、プロセッサは、ハウジングの測定部位からの測定値
(複数の場合もある)が、移動ロボットが周囲環境内で複数の場所から取得した複数の平
均測定値、選択測定値、又は代表測定値からずれていることを判断し、少なくとも部分的
に移動ロボットによる測定値(複数の場合もある)に従って、それぞれの環境制御アクチ
ュエータがそれぞれの環境品質において設定点に近づく変化をもたらす作業を行うように
命じることによってこのずれを補償するように構成される。
【0052】
環境制御パネルを備える、発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しく
は上記で開示された発明では、環境制御パネルは、プロセッサと動作可能に通信する無線
ネットワークインターフェースと、外出中状態特徴とを備える。この外出中状態特徴にお
いて、環境制御パネルは、環境制御パネルが設置された家庭に関する非占有条件を示す外
出中状態判定基準が満たされたというプロセッサによる判断に際して、外出中状態動作モ
ードに入る。この判断は、少なくとも(i)家庭でローミング中若しくはそうでなければ
移動中の移動ロボット、又は(ii)無線ネットワークインターフェースによって走査され
、ローカル無線ネットワーク上に存在するとされる移動ハンドセット、のうちの一方又は
両方に取り付けられるセンサ(例えば、人、又は服の色若しくはローカル携帯ハンドセッ
トRF若しくはネットワークプレゼンス若しくはネットワークトラフィック、若しくはI
Rリモート制御等の家庭用デバイスからの信号等の人を示す品質を感知可能な、アクティ
ブ赤外線センサ若しくはパッシブ赤外線センサ、可聴音センサ及び/又は超音波音センサ
、カメラセンサ、RF RSSセンサ)によって取得されたリモート読み取り値に基づく
。外出中状態動作モードは、環境品質設定値自動セットバックモードを含む。ここでプロ
セッサは、外出中状態特徴をアクティブ化するのにユーザ入力を必要とすることなく、試
用期間中にリモート読み取り値を受信し、試用期間中の読み取り値から導出した情報を判
定基準の閾値と比較し、十分に真の占有条件の指標が読み取り値によって試用期間中に満
たされたかを確証し、十分に真の指標が試用期間中に感知されたことが確定した場合に外
出中状態特徴を有効にすることによってこの判断を行う。
【0053】
上記のように占有センサ機能を有する環境制御パネル及び/又は移動ロボットを含む、
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明では
、占有モデルは、リモート読み取り値によって導出された、家庭の情報及び/又は予想さ
れる家庭の占有者の情報に部分的に基づき、占有予測器は、このモデルとリモート読み取
り値とに少なくとも部分的に基づいて将来的な家庭の占有を予測する。このモデルは、特
に、移動ロボット読み取り値によって提供されるマップ化された環境、床カバレッジ、及
びエリアに基づく場合、ベイジアンネットワーク又はマルコフモデルの変形等の人占有の
確率推論モデルであり、生活エリア内の制限の無い空き面積において(すなわち、壁沿い
の定位置又は他の固定型器具においてではなく)取得された移動ロボットの読み取り値に
よって少なくとも部分的に提供される、家庭に関する地理的又は構造的データに少なくと
も部分的に基づく1つ又は複数の統計プロフィールを含む。
【0054】
環境品質センサ及び/又は占有センサを備える環境制御パネル、移動ロボット又は移動
ハンドセットを含む、発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記
で開示された発明では、移動ロボット読み取り値及び/又は移動ハンドセットリモート読
み取り値は、1つ又は複数の環境制御パネルに取り付けられた固定型環境品質センサ又は
占有センサに基づいて環境制御パネルが行った判断の検証、妥当性確認、又は検査に用い
られる。
【0055】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、取り付けられた環境センサに基づくフィードバックに応じて動作する制御パネルに対
する直接的な環境作用によって引き起されるローカルエラーを補償する方法は、パネル内
又はパネル上の環境センサによって取得された求められた周囲環境測定値と、環境品質の
設定値とを比較することと、家庭内でローミング中又はそうでなければ移動中の移動ロボ
ットからリモート環境センサ測定値をサンプリングすることと、このパネルの測定部位か
らの測定値(複数の場合もある)が、移動ロボットが周囲環境内の複数の場所から取得し
た同様の代表測定値からずれていることを判断することと、少なくとも部分的に移動ロボ
ットによる測定値(複数の場合もある)に従って、それぞれの環境制御アクチュエータが
それぞれの環境品質において設定点に近づく変化をもたらす作業を行うように命じること
によってこのずれを補償することとを含む。
【0056】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、ネットワークと通信する移動ロボットは、移動ロボットを生活空間において動き回ら
せるように構成される駆動システムと通信するコントローラと、生活空間に位置する、ネ
ットワークと通信する移動デバイスからコマンドを受信する受信機とを備える。移動デバ
イスは、移動ロボットに対する移動デバイスの空間ロケーションに基づいて、及び/又は
移動デバイスの動作状態に基づいて、移動ロボットの状態を制御するためのインタラクテ
ィブアプリケーションを有する。移動ロボットコントローラは、受信されたコマンドに応
答して駆動システムのステータスを変更する。
【0057】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、移動ロボットはネットワークと通信する。移動ロボットは、駆動システムと通信する
コントローラを備える。この駆動システムは、移動ロボットを生活空間において動き回ら
せるように構成される。移動ロボットは、生活空間における移動デバイスのプレゼンス及
び/又は状態を監視するオンボードロボットセンサを更に備える。移動ロボットコントロ
ーラは、移動ロボットに対する移動デバイスの空間ロケーションに応答して、及び/又は
移動デバイスの動作状態に基づいて、駆動システムのステータスを変更する。
【0058】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、移動ロボットはネットワークと通信する。移動ロボットは、移動ロボットを生活空間
において動き回らせるように構成される駆動システムと、生活空間全体にわたってセンサ
読み取り値を獲得し、生活空間全体にわたって移動して複数の制限されない位置に沿って
環境条件を監視するためのオンボードロボットセンサとを備える。この条件は、ネットワ
ークと通信するノードを選択的にアクティブ化することと関連し、移動ロボットは、ノー
ドに近接する画定されたエリアにおいて感知された条件の測定された数値がアクティブ化
閾値未満であるのか又はアクティブ化閾値よりも高いときに、このノードのアクティブ化
ステータスを変更する。実施形態、又は本明細書において開示される発明において、アク
ティブ化閾値は高閾値と低閾値とによって定められる数値の範囲によって示される。
【0059】
発明の実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明で
は、移動ロボットのアクティブ化ステータスを自動的に変更する方法は、移動デバイスの
プレゼンスを移動ロボットに通知する入力パラメータを移動デバイス上で動作するアプリ
ケーションにおいて受信し、このアプリケーションが、移動ロボットのメモリに記憶され
た1つ又は複数の実行可能な命令の集合を呼び出す複数のルーチンを開始することと、移
動デバイスが移動ロボットに対して存在するときにこの命令の集合を実行することとを含
む。実施形態又は本明細書において開示される発明では、移動デバイスは、移動デバイス
がローカルエリアネットワークを介して移動ロボットと通信しているときに存在する。命
令の集合は複数のルーチンを含む。複数のルーチンは、移動ロボットの無線ネットワーク
回路と通信することによって無線ローカルネットワークを監視し、無線ローカルネットワ
ーク上の1つ又は複数のネットワークエンティティのプレゼンス状態を検出する第1のル
ーチンと、センサから信号を受信し、このセンサが移動デバイスのうちの1つの動作状態
を検出し、動作状態は、準備態勢とアクティブとの間で変化可能である、第2のルーチン
と、第1のルーチン及び第2のルーチンによって検出されたネットワークエンティティの
プレゼンス及び動作状態に基づいて、エンドエフェクタに機械作業の実行状態を変更する
ように命じる第3のルーチンとを含む。
【0060】
前述の発明の概要において、或る特定の段落は、本明細書において開示される前述若し
くは上記の実施形態並びに前述若しくは上記の発明への言及を含む。この用語は、(必須
ではなくオプションの)以前に論述された発明(複数の場合もある)及び本明細書におい
て開示される発明の実施形態への多数従属を示す。本発明者らは、2つ以上のそのような
オプションの特徴を組み合わせて、本明細書において論述される利点を獲得することを企
図し、当業者は、このセクションにおいて連続又は非連続で論述される2つ以上の特徴を
どのように企図し、開示することで、本明細書において論述される1つ又は複数の利点に
達するように組み合わせているか、及び/又は論理的に組み合わせることができない任意
の複数の従属する特徴を理解するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0061】
図1】本発明の実施形態又は本明細書において開示される発明による環境管理システムを表す概略図である。
図2図1の環境管理システムの一部を成すハブを表す概略図である。
図3図1の環境管理システムの一部を成すネットワーク対応移動ロボットを表す概略図である。
図4図1の環境管理システムが設置された生活構造物を示す概略図である。
図5図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図6図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図7図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図8図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図9図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図10図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図11図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図12図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図13図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図14図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図15図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図16図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図17図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図18図1の環境管理システムの一部を成すことができる移動ユーザ端末の平面図であり、移動ユーザ端末のスクリーンディスプレイと、本発明の方法及びコンピュータプログラム製品の実施形態による関連動作とを示す図である。
図19図1のユーザ端末の概略図である。
図20】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、移動ロボットによってマッピング及び制御される家庭環境の概略図である。
図21】環境管理システム及びオートメーションコントローラシステムが設置された生活構造物を示す概略図である。
図22】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、メニュー及びパラメータの選択を示す概略図である。
図23】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、移動ロボットの状態を示す概略的な有限状態機械図である。
図24】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、呼び出しの概略図を示す図である。
図25】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、生活構造物全体にわたって取得された環境センサ読み取り値のマップを示す概略図である。
図26】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、生活構造物全体にわたって取得された環境センサ読み取り値のマップを示す概略図である。
図27】幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明に係る、生活構造物全体における環境センサ読み取り値のマップを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0062】
本発明の実施形態、又は本明細書において開示される発明によれば、生活空間内の状態
の監視に用いられる移動ロボットを備える環境管理システムが提供される。幾つかの実施
形態、又は本明細書において開示される発明では、この環境管理システムは、生活空間内
の状態を制御すること、及び/又は生活空間内の状態に対処するために推奨又はプランを
評価及び生成することに用いられる。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示され
る発明では、移動ロボットは、環境センサ測定値(例えば、温度、空気圧、湿度、空気品
質)を提供する1つ又は複数の環境センサ(例えば、電気式温度計、気圧計、湿度センサ
若しくは湿気センサ、VOC、CO若しくはCO2等のガス検出器、又は空中浮遊粒子カ
ウンタ)を備える。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、環境
管理システムは、移動ロボットに搭載されていない1つ又は複数の固定センサを更に備え
る。これらの固定センサを用いて、生活空間を監視して、生活空間における移動ロボット
の動作制御に用いられるデータを収集する。幾つかの実施形態、又は本明細書において開
示される発明では、センサは、環境条件を制御するように動作する、作動可能な環境制御
ノード又はデバイスに搭載される。そのような環境制御ノードは、例えば、加湿器、HV
AC、サーモスタット、及び空気清浄機等のデバイスを含む。
【0063】
図1図4図21及び図26図27を参照すると、本発明の実施形態、又は本明細
書において開示される発明に係る環境管理システム100は、これらの図では、関連した
構内構造物又は生活構造物10に設置された状態で示されている。構造物10は、住宅若
しくは居住住居(例えば、一戸建て住宅、多世帯住居(例えば、2世帯住宅、賃貸マンシ
ョン、分譲マンション等)、又は移動住宅)、又は商業生活空間(例えば、オフィス又は
スタジオ)とすることができる。構造10は、1つ又は複数の画定されたゾーン(例えば
、ゾーンA~C)に(物理的、空間的及び/又は機能的に)分割することができる生活空
間20又は内部空間を画定する。実施形態又は本明細書において開示される発明では、ゾ
ーンは、ゾーンAは台所であり、ゾーンBは居間であり、ゾーンCは寝室である等、生活
構造物10における部屋に対応する。画定されたゾーンA~Cは、壁によって分割するこ
ともできるし、壁による分割なしで融合するオープンコンセプトエリアとすることもでき
る。構造物10は、窓30、ドア32、照明設備34(使い捨てランプ34Aを有する)
、TV36(又は他の電子機器)、及び暖房換気空調システム(HVAC)40を有する
。人Pは、生活空間20を占有することができる。
【0064】
図1図4及び図21を参照すると、環境管理システム100は、ネットワーク接続対
応移動ロボット200、ネットワーク接続対応環境管理システムハブ110、ネットワー
ク接続対応固定センサ120、122、124、ネットワーク接続対応オートメーション
コントローラデバイス126、127、128、129、同様にネットワーク対応オート
メーションコントローラデバイスであるロボットドック140、プライベートネットワー
ク(例えば、ブロードバンドLAN)160、及び1つ又は複数のリモート管理サーバ(
例えば、クラウドサーバ)150を含むノードを含む。プライベートネットワーク160
は、ルータ162と、生活構造物10によって区切られた生活空間20において又はこの
空間の周囲に無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)範囲165を有するブロード
バンド無線アクセスポイント(WAP)164とによって有効にされる。プライベートネ
ットワーク160は、ゲートウェイ170A(例えば、ブロードバンドモデム)及び外部
接続170B(例えば、ISP)を通じてWAN又は公衆ネットワーク170(例えば、
インターネット)によってリモートサーバ150に接続される。ルータ162、WAP1
64、及び/又はモデム170Aは、単一のデバイスに統合することができる。ローカル
ユーザ端末142、300(例えば、PC、スマートフォン、又はタブレットコンピュー
タ)は、プライベートネットワーク160に(有線又は無線で)接続することができる。
リモートユーザ端末144、300は、公衆ネットワーク170を介してリモートサーバ
150及び/又はプライベートネットワーク160に接続することができる。ハブ110
、ロボット200、ローカルユーザ端末140、300及びリモートユーザ端末144、
300はそれぞれ、環境マネージャアクセスクライアント152と、本明細書で説明する
ようなノード110、200、140、142、144、300及び150の間の通信及
び制御を可能にする環境マネージャアクセスクライアント(例えば、ダウンロード可能又
はプリインストールされたアプリケーションソフトウェアアプリ)と同じとすることがで
きるロボットマネージャアクセスクライアント152Aとともに構成することができる。
アクセスクライアント152、152Aは、ユーザ(本明細書では「人P」又は生活空間
20の「占有者P」としても示される)にとって使いやすいインターフェースを提供する
ことができる。本明細書において論述されるネットワークエンティティは、マシン及び/
又はコントローラである。このマシン及び/又はコントローラは、ネットワークに登録し
、メッセージの送受信のための一意のアドレスを割り当てられ、同じネットワーク又は接
続されるネットワーク上の他のネットワークエンティティマシン及び/又はコントローラ
に利用可能である。
【0065】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される及び/又は上記で開示された発明
では、「同じネットワーク」は、NATホスティング(インターネット全体からプライベ
ートサブネットへの、通常はRFC1918プライベートアドレス空間のうちの1つを用
いるネットワークアドレス変換)を提供するルーティングネットワークエンティティ又は
スイッチング中ネットワークエンティティの背後にあるプライベートIP(インターネッ
トプロトコル)サブネット上のプライベートアドレスの集合を意味する。プライベートサ
ブネット上の各ネットワークエンティティは、他のネットワークエンティティのプライベ
ートIPアドレスと、各プライベートIPアドレスに関連付けられたMAC(媒体アクセ
ス制御)アドレスとを走査することができる。幾つかの実施形態、又は本明細書において
開示される発明では、ネットワークエンティティ(例えば、移動ロボット200)のプロ
セッサ上で実行されるルーチンは、別のネットワークエンティティ(例えば、移動デバイ
ス300)のMACアドレスのプライベートサブネットを監視することができ、本明細書
において論述されるように、監視されるMACアドレスがプライベートサブネット上のI
Pアドレスにおいて表れるときに何らかの動作を実行することができる。幾つかの実施形
態、又は本明細書において開示される発明では、「プレゼンス」又は「プレゼンス状態」
とは、別のネットワークエンティティの観測された状態(すなわち、走査しているネット
ワークエンティティに対する潜在的なプロキシミティを示す、別のネットワークエンティ
ティのIPアドレス及びMACアドレスの走査及び検出、及び/又はプロキシミティから
のあり得る接近及び出発を示す、その検出の以前の走査からの変化)である。一般的に、
これは通常の家庭用無線AP(アクセスポイント164)の通常の無線範囲に関する。こ
の範囲は、或る限られた範囲にわたって広がり、民生用機器の上限は10メートル~20
メートルである。換言すれば、移動ハンドセット300が最も近い家庭用無線AP164
から10メートル~20メートルの限界を越えて移動したとき、この移動ハンドセットを
持ち運んでいる人Pは家庭20を去った場合がある。他の要因(例えば、過去の勤務時間
、移動ハンドセットの過去の動きパターン、出発ステータスへとつながる信号減少の速度
及びパターン、及び/又はネットワークから離れている時間の長さのうちの2つ以上)と
の相関関係に基づいて、解析ルーチン(移動ロボットプロセッサ、移動ハンドセットに常
駐しているアプリケーション、又は環境制御パネルプロセッサによって実行される)によ
る到着又は出発の判断の信頼性は向上することができる。
【0066】
図22及び図24は、移動ロボット200、ネットワーク接続対応環境管理システムハ
ブ110、ネットワーク接続対応固定センサ120、122、124、ネットワーク接続
対応オートメーションコントローラデバイス126、127、128、129、同様にネ
ットワーク対応オートメーションコントローラデバイスであるロボットドック140、プ
ライベートネットワーク(例えば、ブロードバンドLAN)160、及び1つ又は複数の
リモート管理サーバ(例えば、クラウドサーバ)150等のシステム100のノードの相
互運用性を示す。プライベートネットワーク160は、ルータ162と、生活構造物10
によって区切られた生活空間20において又はこの空間の周囲に無線ローカルエリアネッ
トワーク(WLAN)範囲165を有するブロードバンド無線アクセスポイント(WAP
)164とによって有効にされる。図22は、通信構成要素と、様々なノード上で実行さ
れるセンサ及びアプリケーションと、メニュー選択ツリーにおいてメニューアイテムと関
連付けられる例示的なデータ構造の一実施形態を示す。図24は、本発明の実施形態、及
びここで説明される発明に係る、システムのノード間の例示的な通信及びデータ交換の実
施形態を示す。
【0067】
ハブ110(図2)は、本明細書において説明する機能を提供するように構成された任
意の適したデバイスとすることができる。幾つかの実施形態又は本明細書において開示さ
れる発明では、ハブ110は、プロセッサ114、メモリ115、HMI116、無線通
信モジュール(例えば、Wi-Fiモジュール)112、及び関連したアンテナ112A
を備える。ハブ110は、ルータ162への有線接続用の接続ハードウェア(例えば、イ
ーサネット(登録商標)コネクタ)を備えることができる。幾つかの実施形態又は本明細
書において開示される発明では、ハブ110は、一体型環境センサ121及び/又は一体
型オートメーションコントローラデバイス129を備える。例えば、幾つかの実施形態又
は本発明では、ハブ110は、プロセッサと統合された周囲温度センサ及びHVACコン
トローラと、幾つかの実施形態ではバッテリとを備えるネットワーク接続されたインテリ
ジェントマイクロプロセッサ制御サーモスタットである。ハブ110に適したハブは、Lo
we’s Home Improvement社から入手可能なIris Hub(商標)、カリフォルニア州
パロアルトのNEST Labs社から入手可能なNEST(商標)インテリジェントサーモスタ
ット、並びに米国特許出願公開第2012/0256009号及び米国特許出願公開第2
012/0066168号に開示されたデバイスを含むことができる。これらの米国特許
出願公開の開示内容は、引用することによって本明細書の一部をなすものとする。
【0068】
図示するように、ハブ110は、ルータ162に有線接続することによってプライベー
トネットワーク160に接続することができる。代替的に、ハブ110は、無線モジュー
ル112及びWAP164を介してルータ162に無線接続することができる。
【0069】
図22の包括的でない例示的なリストに示すように、固定センサ120、122、12
4は、物理状態又は現象を検出し、これを対応するデータ信号に変換するように動作可能
な任意の適したセンサとすることができる。例えば、各センサ120、122、124は
、温度センサ、接触センサ、音響センサ(例えば、マイクロフォン)、モーションセンサ
(例えば、パッシブIRモーションセンサ)、圧力センサ、可視光センサ、湿度センサ、
空気品質センサ、超音波センサ、又はガス組成センサとすることができる。各センサ12
0、122、124は、WAP164を介してハブ110及び/又はプライベートネット
ワーク160と通信する無線送信機(ナローバンド又はブロードバンド/Wi-Fi)を
備えることができる。センサ120、122、124は、生活空間20の環境を監視及び
制御するプロセス全体を通じて1つのロケーションに留まる(例えば、構造物10の壁に
取り付けられている)という点で固定である。移動ロボット200とは異なり、固定セン
サ120、122、124は、再配置するには、ピックアップして移さなければならず、
通常、全く再配置されない(すなわち、これらの固定センサは、通常、空間20にマップ
ングされる完全な座標グリッドに対して所与の座標ロケーションに常時設置されている)
。3つの固定センサ120、122、124が示されているが、システム100は、これ
よりも多くのセンサ又はこれよりも少ないセンサを備えることができる。
【0070】
図22の包括的でない例示的なリストに示すように、オートメーションコントローラデ
バイス126、127、128、129、140は、構造物10に関連したデバイス又は
システムの動作を制御するように動作可能な任意の適したデバイスとすることができる。
実施形態又は本明細書において開示される発明では、固定型オートメーションコントロー
ラデバイス126、127、128、129、140は、環境条件、物理的条件又は現象
を検出し、これらを対応するデータ信号に変換するように動作可能な任意の適切なセンサ
とすることができる固定センサ120、122、124。例えば、各センサ120、12
2、124は、温度センサ、接触センサ、音響センサ(例えば、マイクロフォン)、モー
ションセンサ(例えば、パッシブIRモーションセンサ)、圧力センサ、可視光センサ、
湿度センサ、空気品質センサ、超音波センサ、又はガス組成センサとすることができる。
各センサ120、122、124は、WAP164を介してハブ110及び/又はプライ
ベートネットワーク160と通信する無線送信機(ナローバンド又はブロードバンド/W
i-Fi)を備えることができる。オートメーションコントローラデバイスの例は、HV
ACシステム40を作動/停止/調整するサーモスタット(コントローラ127として図
示される)、光を作動/停止するスイッチデバイス(コントローラ128として図示され
る)、可聴アラーム、窓装飾(例えば、自動シェード)を開け閉めするように動作可能な
デバイス(コントローラ126として図示される)、空気清浄機、加湿器、若しくは除湿
器等の空気品質制御デバイス129、ネットワーク対応移動ロボット排出ステーションド
ック140、並びに自動ラッチ若しくはロックデバイスを含む。各オートメーションコン
トローラデバイス126、127、128、129、140は、WAP164を介してハ
ブ110及び/又はプライベートネットワーク160と通信する無線送信機(ナローバン
ド又はブロードバンドWi-Fi)を備えることができる。5つのオートメーションコン
トローラデバイス126、127、128、129、140が示されているが、生活構造
物の1つ又は複数のゾーン(A~C)全体にわたって、これよりも多くの又は少ないオー
トメーションコントローラデバイスを提供することができる。
【0071】
ロボットドック140は、電源装置を備えることもできるし、電源装置に接続すること
もでき、ロボット200がロボットドック140に有効にドッキングされると、移動ロボ
ット200のバッテリを充電するように動作可能な充電器を備えることができる。ドック
140は、ロボット200のごみを空にするように作動可能なモータ付き容器を有する排
出ステーションとすることができる。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示され
る発明では、ドック140は、ロボット200からプライベートネットワーク160への
データの送信及び/又はプライベートネットワーク160からロボット200へのデータ
の送信を可能又は円滑にするために、プライベートネットワーク160に(有線又は無線
で)接続されている。したがって、ロボットドック140は例示的な別のオートメーショ
ンコントローラデバイスである。実施形態において、ロボットドック140は、Blue
tooth(登録商標)、近接場誘導、IR信号又は無線を通して移動ロボット200と
直接無線通信する。
【0072】
移動ロボット200は、任意の適したロボットとすることができ、本明細書において説
明する構成要素、特徴、及び機能の全てが本明細書において開示される発明の全ての実施
形態又は本明細書において開示される発明において必要とされるとは限らないことが理解
されるであろう。図3及び図22の包括的でないリストを参照すると、例示の移動ロボッ
ト200は、シャーシ210、コントローラ220、メモリ222、バッテリ224、バ
ッテリ充電器226、ヒューマンマシンインタフェース(HMI)228、駆動システム
230、マッピング/ナビゲーションシステム240、サービスオペレーションシステム
242(本明細書において「清掃システム」及び「清掃ヘッド」とも呼ばれる)、無線通
信システム250、IRエミッタ260、及び環境センサ270A~270J、ダストビ
ン242A(清掃動作によって収集されたごみくずを蓄積する)、ビンレベルセンサ24
2B、塵埃抽出センサ242C(清掃動作によって収集されたごみくずの特性の密度を検
出する)、エンドエフェクタ242D、インジケータライト274A、音響変換器274
B、及び清掃モード選択スイッチ(例えば、ボタン)274Cを備える。移動ロボット2
00は、Roomba(商標)床清掃ロボット及び/又は米国特許第7,024,278
号及び米国特許出願公開第2007/0250212号に記載されているようなロボット
のように概ね構成することもできるし、それらのロボットからの特徴を備えることもでき
る。上記米国特許及び米国特許出願公開の開示内容は、適した修正を行うことで、引用す
ることによって本明細書の一部をなすものとする。
【0073】
コントローラ220は、任意の適切に構成された単数又は複数のプロセッサ211(例
えば、マイクロプロセッサ)を備えることができる。プロセッサ221は、コントローラ
200、メモリ22、清掃システム242及び駆動システム230と通信する。
【0074】
駆動システム230は、ロボット200に生活空間20を能動的にかつ制御可能に通行
させるための任意の適したメカニズム又はシステムを備えることができる。幾つかの実施
形態又は本明細書において開示される発明によれば、駆動システム230は、単数又は複
数のローラ又はトラック232と、生活空間20の床にわたってロボット200を移送す
るようにコントローラ220によって動作可能な1つ又は複数のオンボード(すなわち、
移動ロボット200によって運ばれる)電気モータ234(本明細書において「モータ付
きアクチュエータ」としても示される)とを備える。
【0075】
サービスオペレーションシステム242は、幾つかの実施形態、又は本明細書において
開示される発明ではオプションとすることができ、生活空間20内でサービスオペレーシ
ョンを実行するように動作可能である。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示さ
れる発明によれば、サービスオペレーションシステム242は、ロボット200が空間2
0を通行する際に生活空間20の床表面を清掃する床清掃システムを含む。幾つかの実施
形態、又は本明細書において開示される発明では、サービスオペレーションシステム24
2は、床を電気掃除機で掃除するための吸引ヘッド及びオンボード(すなわち、移動ロボ
ット200によって運ばれる)真空発生器を備える。幾つかの実施形態、又は本明細書に
おいて開示される発明では、サービス動作システム242は、1つ又は複数の回転ブラシ
、ローラ、濡れた若しくは乾いた、固定された若しくは発振及び/又は振動する布、又は
多層パッドアセンブリ等の掃き取り機械又はモップがけ機械等のエンドエフェクタ242
Dを備える。
【0076】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、「エンドエフェクタ242D」という用語は、移動ロボット、自律型多関節ロボッ
ト又はリモート制御ロボットの作業ペイロードを含み、これには通常の意味でのマニュピ
レータ及びツール並びに清掃ヘッド端部が含まれる。ここで説明されるエンドエフェクタ
は、アーム又はマストの端部である必要はなく、移動ロボット200に直接又は懸架装置
若しくは他のリンク装置を介して取り付けることができる。作業ペイロードは、ツールを
動かす動力付きアクチュエータを用いて機械作業を行う。作業ペイロードの1つの例は、
清掃ヘッド(回転式又は往復式のブラシ若しくはパッド及び/又は吸込具等)である。
【0077】
無線通信システム250は、ロボット200とハブ110及び/又はプライベートネッ
トワーク160(すなわち、WAP164を介して)との間の無線通信を可能にする無線
通信送信機又はモジュール252(例えば、Wi-Fiモジュール)及び関連したアンテ
ナ254を備える。様々な異なるネットワーク構成をプライベートネットワーク160に
用いることができる。移動ロボット200は、このプライベートネットワークのノードを
構成する。幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、ロボット200
は、WAP164を介してルータ162を通じてハブ110と無線で通信する。幾つかの
実施形態又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200は、ハブ110
を迂回して、ルータ162及びWAP164を介してリモート管理サーバ150と通信す
る。
【0078】
幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、ロボット200は、ナロ
ーバンド又はブロードバンド(例えば、Wi-Fi)のRF通信を用いて、ハブ110と
無線で直接通信することができる。例えば、ロボット200が、WAP164に適合した
送信機を装備していない場合、ロボット200は、ハブ110と通信することができ、こ
のハブは、次に、ロボット200からのデータをプライベートネットワーク160又はリ
モート管理サーバ150に中継することができる。幾つかの実施形態、又は本明細書にお
いて開示される発明では、システム100は、ネットワークブリッジデバイスを備える。
このネットワークブリッジデバイスは、ロボット200からRF信号を受信して変換し、
それらの信号を、リモート管理サーバ150又はプライベートネットワーク160内の別
のデバイスに配信するために、ルータ162によってサポートされたフォーマットで当該
ルータに中継する。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、シス
テム100は、RF通信信号が移動ロボット200とハブ110との間でノードからノー
ドに中継されるメッシュトポロジを用いた低電力メッシュデータネットワークを備える。
この場合、固定センサ120、122、124、コントローラ124、126、127、
128、129、140、及び範囲拡張器モジュール(存在する場合。図示せず)は、メ
ッシュノードとしての機能を果たすことができる。同様に、移動ロボット200は、ハブ
110と他のノード(例えば、デバイス120、122、124、126、127、12
8、129、140、及び範囲拡張器)との間で信号を中継するノードとしての機能を果
たすことができる。
【0079】
上記で示されるように、図22は、通信構成要素と、様々なノード上で実行されるセン
サ及びアプリケーションと、メニュー選択ツリーにおいてメニューアイテムと関連付けら
れる例示的なデータ構造との一実施形態を示す。例えば、実施形態又は本明細書において
開示される発明においては移動ロボット200である移動機械アクチュエータ(MA)は
、環境光センサ(瞬間値/履歴が配列にある)、湿度センサ(瞬間値/履歴が配列にある
)、空気品質センサ(瞬間値/履歴が配列にある)、位置特定/マッピング(ロボットが
計量特徴の集合、走行距離計、占有グリッド、及び/又は境界線走査を配列(複数の場合
もある)に記録する)、カメラ(ロボットが認識した特徴及び履歴を配列(複数の場合も
ある)に記録する)、温度計(瞬間値/履歴が配列にある)、マイクロフォン(瞬間値/
履歴が配列にある)、ビンレベルセンサ(瞬間値/履歴が配列にある)、塵埃センサ(瞬
間値/履歴が配列にある)、バッテリレベルセンサ(瞬間値/履歴が配列にある)、PI
R検出器(瞬間値/履歴が配列にある)、空気圧センサ(瞬間値/履歴が配列にある)等
のセンサ及びデータフィールドを備える。実施形態又は本明細書において開示される発明
においては移動ロボット200である移動機械アクチュエータ(MA)は、Wi-Fi、
Bluetooth(登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び6LoWPan(ロ
ーカル端末上で実行されるアプリケーションが、ローカル端末、ノードを含むネットワー
クエンティティのMACとIPとを監視し、ネット、ワークエンティティが常駐するデー
タフィールドをMA、ノードエンティティごとに真/偽に設定する)等の接続センサ及び
データフィールドを備える。実施形態又は本明細書において開示される発明においては移
動ロボット200である移動機械アクチュエータ(MA)は、例えば、バッテリ224/
パワーモジュール212(充電状態がフィールドにある)、エンドエフェクタ242D-
撹拌(オン/オフ/速度がフィールドにある)、エンドエフェクタ242D-電気掃除(
オン/オフ/速度がフィールドにある)、エンドエフェクタ242D-ディスペンサ(複
数の場合もある)(オン/オフ/レート/残り容量がフィールドにある)、駆動モータ(
複数の場合もある)230(オン/オフ/速度がフィールドにある)、及び指示灯(複数
の場合もある)274A(オン/オフ/色/変調がフィールドにある)等のMAの監視要
素及び関連するデータフィールドを備える。
【0080】
同様に、固定センサノード110、120、122、124(本明細書では「固定セン
サ」及び「ネットワーク接続対応固定センサ」としても示される)、又は固定型機械アク
チュエータ126、127、128、129、140(例えば、HVAC、加湿器、空気
清浄機、並びに本明細書では、「オートメーションコントローラデバイス」及び「ネット
ワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス」)センサは、自身のセンサで状
態を監視し、以下の関連するデータを記憶する。これは、例えば、占有センサ(瞬間値/
履歴が配列にある)、モーションセンサ(瞬間値/履歴が配列にある)、環境光センサ(
瞬間値/履歴が配列にある)、湿度センサ(瞬間値/履歴が配列にある)、空気品質セン
サ(瞬間値/履歴が配列にある)、温度計(瞬間値/履歴が配列にある)、マイクロフォ
ン(瞬間値/履歴が配列にある)、空気品質(瞬間値/履歴が配列にある)、及びバッテ
リレベルセンサ(瞬間値/履歴が配列にある)等である。固定センサノード110、12
0、122、124又は固定型機械アクチュエータ126、127、128、129、1
40(例えば、HVAC、加湿器、空気清浄機)は、Wi-Fi、Bluetooth
登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び6LoWPan等の接続センサ及びデータ
フィールドを備える(ホストされるアプリケーションが、アプリケーションをホスティン
グするローカル端末(LT)と、移動機械アクチュエータ(例えば、移動ロボット200
)と、固定センサノード110、120、122、124と、固定型機械アクチュエータ
126、127、128、129、140とを含むネットワークエンティティのMAC及
びIPを監視し、ネットワークエンティティが常駐するデータフィールドをMA、ノード
エンティティごとに真/偽に設定する)。実施形態又は本明細書において開示される発明
では、固定型機械アクチュエータ126、127、128、129、140は、自身のア
クチュエータの状態を監視し、この監視されるアクチュエータに関連付けられるデータを
、例えば、ファン(オン/オフ/速度がフィールドにある)、ポンプ(オン/オフ/速度
がフィールドにある)、コンデンサ(オン/オフ/速度がフィールドにある)、ゾーン弁
若しくはスイッチ(オン/オフがフィールドにある)、並びに指示灯(複数の場合もある
)(オン/オフ/色/変調がフィールドにある)等のフィールドに記憶する。
【0081】
同様にして、ローカル端末142、300(本明細書では、「移動デバイス」及び「ス
マートフォン」及び「LT」としても示される)は、自身のセンサでステータスを監視し
、以下の関連するデータを記憶する。これは、例えば、加速度計/ジャイロスコープ(L
T上で実行するアプリケーションが応答の動きを監視し、呼通話中フラグを真/偽に設定
する)、「頭部近接」光学センサ(アプリケーションが、呼応答を示す遮蔽を監視し、呼
通話中フラグを真/偽に設定する)、マイクロフォン(アプリケーションが、呼応答を示
すアクティビティを監視し、呼通話中フラグを真/偽に設定する)等である。実施形態又
は本明細書において開示される発明では、ローカル端末は、Wi-Fi、Bluetoo
th(登録商標)、Zigbee(登録商標)、及び6LoWPan等の接続性センサ及
びデータフィールド(アプリケーションが、アプリケーションを実行するローカル端末(
LT)と、移動機械アクチュエータ(例えば、移動ロボット200)と、固定センサノー
ド110、120、122、124と、固定型機械アクチュエータ126、127、12
8、129、140とを含むネットワークエンティティのMAC及びIPを監視し、ネッ
トワークエンティティが常駐するデータフィールドをMA、ノードエンティティごとに真
/偽に設定する)を備える。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明で
は、ローカル端末は、無線/電話のGSM(登録商標)及び/又はCDMA等の接続セン
サ及びデータフィールドを備える(アプリケーション又はオペレーティングシステムが、
待機中、呼出中、呼通話中の呼状態を監視し、呼状態フィールド値を設定する)。
【0082】
図3及び図22に示すように、例示のロボット200は、次の環境センサ、すなわち、
IR放射検出器270A、カメラ270B、周囲温度センサ270C、周囲光センサ27
0D、音響センサ270E(例えば、マイクロフォン)、モーション検出器270F(例
えば、パッシブIRフォトダイオード)、超音波センサ270G、圧力センサ270H、
空気品質センサ270I、及び湿度センサ270Jを備える。これらのセンサは、ロボッ
ト200上に設けることができるセンサのタイプを網羅したものではなく、これらのセン
サのうちの幾つかは、ロボット200によって検出される環境パラメータに応じて省略す
ることができる。
【0083】
マッピング/ナビゲーションシステム240は、移動ロボット200が生活空間20を
マッピングし、空間20に対するロボット200の位置を求める又は登録する(すなわち
、空間20においてロボット200を位置特定する)のに用いることができる。したがっ
て、ロボット200は、そのオンボード(すなわち、移動ロボット200によって運ばれ
る)センサ270A~270Jのロケーションも位置特定することができる。マシンビジ
ョン(例えば、カメラ270B及び特徴認識ソフトウェア又はクラス認識ソフトウェアを
用いる)、光ビーコン、又は無線周波数受信信号強度インジケータ(RSSI)技術等の
任意の適した技法及び構成要素を用いて、ロボット200を位置特定して登録することが
できる。
【0084】
幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明によれば、移動ロボット200
又はシステム100は、(1)識別情報(例えば、「モノのインターネット」の6Low
Pan電球又はソケット送受信機、プラグユニット等のIPv6識別情報)、(2)RS
SI(例えば、同じ近傍のIPv6 RF送受信機の信号強度/振幅)、及び(3)リモ
ート制御(例えば、ローカルネットワーク又はインターネットを介してそのRF送受信機
を変調する機能)を組み合わせることによって、部屋(例えば、ゾーンA、ゾーンB、ゾ
ーンC)を一意に識別することができる。例えば、自律ロボット200(例えば、Roo
mba(登録商標)ロボット)は、IPv6送受信機のピーク信号強度を見つけるまで、
部屋(例えば、ゾーンA、ゾーンB、又はゾーンC)をナビゲートすることができ、見つ
けた場合、この送受信機に最も接近していると予想することができる。このロボットは、
その後、トポロジカルロケーション又はデカルト座標ロケーションを用いてこの送受信機
をタグ付けすることができる。この送受信機がエンドユーザによって又は任意の手段を介
して自動的に部屋識別情報(例えば、「居間の電球No.3」)に関連付けられている場
合、ロボット200は、この情報を様々な方法で用いることができる。例えば、ロボット
200に居間を清掃するように命じることができ、この場合、その機動性及び信号強度の
距離に応じた変動を用いて、(マップがなくても)この部屋に向かって進むことができる
。別の例として、ロボット200に居間のみを清掃するように命じることができ、この場
合、居間にあることが判明している1つ又は複数の送受信機がロボット200をその部屋
に「引き留める」。ロボット200は、複数の信号源及び/又は識別可能な壁及び戸口を
用いて信号強度の閾値及び/又は粗いローカライゼーションを設定し、居間のIPv6
6LowPAN電球の信号強度が高くなるように部屋をカバーする。
【0085】
移動ロボット200は、システム100の他のセンサノード110、120、122、
124、126、127、128、129、140からの出力に依拠せずに、幾つかの異
なる方法で部屋又はゾーン(A~C)を識別することができる。一実施形態、又は本明細
書において開示される発明では、移動ロボット200は、移動ロボット200の本体21
0に搭載された自身のカメラ270Bを用いて、1つの部屋に位置する1つ又は複数の特
徴を視覚的に認識することができる。一実施形態、又は本明細書において開示される発明
では、移動ロボット200は、自身のマッピング及びナビゲーションシステム240を用
いて、記憶された生活構造物20のマップにおいて定義された部屋内の座標を識別し、部
屋又はゾーン(A~C)を識別することができる。
【0086】
次に、本明細書において開示される発明の実施形態又は本明細書において開示される発
明による、環境管理システム100を利用した更なる方法及び動作を説明する。
【0087】
幾つかの方法によれば、システム100は、ネットワーク接続された固定センサ120
、122、124のうちの1つ又は複数からのデータを用いて、移動ロボット200の動
作を制御又は強化する。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、
センサ120、122、124は、占有センサ(例えば、パッシブIRモーション検出器
)である。センサ122が所与のゾーンA~Cにおいて人Pを検出すると、システム10
0は、ロボット200に、占有状態に適応するようにその動作を変更させる。実施形態又
は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200は、占有センサ、熱センサ
、RSSIセンサからの信号、又はその人のローカルユーザ端末142(本明細書では「
移動デバイス300」としても示される)のプレゼンスを示す信号に基づいて人Pを検出
する。例えば、ロボット200は、床清掃動作を実行している場合があり、システム10
0は、(例えば、ハブ110からロボット200への命令を介して)ロボット200に、
ドック140への帰還、占有者のいない異なるゾーンへの移動、占有者のいるゾーンの回
避、又は静音動作モードへの移行を命令することができる。同様に、ロボット200を展
開する前に、システム100は、固定センサ122を用いて、占有者が検出可能であるか
否かを判断することができ、検出可能でない場合、ミッション(例えば、床清掃の周回(
excursion))を続行するようにロボット200をクリアすることができる。
【0088】
代替的に、オンボードセンサ270A~270Jのうちの1つ又は複数は、占有状態を
検出することができ、ロボット200は、ミッションの完了又は打ち切りに関する更なる
命令を得るために、この情報をハブ110に通信することができる。図21と、図22
有限状態マシンとに示されるように、実施形態又は発明では、アウェイモードがオンで、
占有カウントが閾値未満のとき、移動ロボット200は、ドッキング又はアイドル状態S
10から発進状態S14へと移行する。ロボット200は、記憶されたロケーションを用
いて、ミッションにおいて次にカバーする部屋を指定する状態S18に入り、現在の部屋
を清掃する状態S22に入る。現在の部屋が完了した(例えば、ロボットプロセッサ及び
コントローラ上で実行されるルーチンが定めた通りに完全に行き来され、清掃された)と
き、ロボットは、放出が完了するか、又は移動デバイス300識別情報が無線ネットワー
ク上で検出されるか、又は人Pの占有が検出されるまで、次の部屋を指定する状態S18
に入る。
【0089】
移動デバイス300がネットワークに入ると、移動ロボット200はその人の移動デバ
イスのWAP164上のプレゼンスを示す信号を受信する。それは、無線ローカルネット
ワーク160を監視する移動ロボット200によって検出することもできる、または移動
デバイス300上で動作するロボットマネージャアクセスクライアント152Aは、移動
デバイス300がWLAN160上にあることと、WAP164にアクセスしていること
を示す信号を移動ロボット200に送信するルーチンを実行することもできる。実施形態
又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200は、移動デバイス300
の呼状態を検出することが可能な無線受信機を備えることができる。ここで、アクティブ
呼は、移動デバイス300をアクティブ呼状態300Aにする。実施形態又は本明細書に
おいて開示される発明では、移動ロボット200は、RSSIセンサを用いて呼信号の強
さを検出することができ、それによって移動デバイス300に対するプロキシミティを求
める。実施形態又は発明では、移動デバイス呼状態がアクティブ呼状態に変化することに
応答して、移動ロボットコントローラ120は、移動ロボット200をドック140に帰
還させること、移動ロボット200を占有者のいない異なるゾーン(A~C)に移動する
こと、移動ロボット200に占有ゾーン(A~C)を回避させること、又はより静音の動
作モードに移行させることによって、移動ロボット清掃状態を変更する。より静音の動作
モードに移行させることは、移動ロボット200が定位置で停止して静かになるように、
移動ロボット200の全てのモータ付きアクチュエータをオフにすることを含む。実施形
態又は本明細書において開示される発明では、占有ゾーン(A~C)は、人P又は移動デ
バイス300が存在するゾーンである。実施形態又は本明細書において開示される発明で
は、占有ゾーンは、移動デバイス300がアクティブ呼状態300Aであるゾーンである
。実施形態又は本明細書において開示される発明では、移動デバイス300がアクティブ
呼状態300Aであるとき、動作状態は待機状態からアクティブ状態になり、移動ロボッ
トコントローラ120は移動ロボット200の清掃状態を変更し、家庭20内のロボット
ロケーション(すなわち、座標)を記憶する状態S36に入ることで呼信号に応答し、次
にドックへの帰還又は退去状態S20に状態を変更し、その後ドックに到着し、ドッキン
グ又はアイドル状態S10に入る。
【0090】
同様に、図23に示されるように、手動発進シナリオにおいて、ロボット200は、ド
ッキング又はアイドル状態S10から発進状態S14になる。発進状態において、移動ロ
ボット200は、ドックから発進(すなわち、駆動)し、カバレッジミッションを開始す
る。移動デバイス300がネットワーク上にない(すなわち、移動デバイス300のMA
Cがネットワーク上にない)場合、移動ロボットは、次の部屋を指定する状態S18と現
在の部屋を清掃する状態S22との間で状態を変更し、家庭の中を部屋から部屋へと移動
してミッションを完了する。清掃する部屋が残っていないとき、ロボット状態は、ドック
へ帰還した又は退去状態S20に変化し、移動ロボット200がドック140に到着する
とき、ロボット状態は、ドッキング又はアイドル状態S10に変化する。移動デバイスM
ACがネットワーク上にあり、ロボット200が発進後に呼静音モードに設定する状態S
16に入ったとき、移動ロボット200は、ミッションが完了して、部屋が残っていない
か、又は呼状態の変化が移動ロボット清掃状態を変更するまで、次の部屋を指定する状態
S18と現在の部屋を清掃する状態S22との間で状態を変更する。移動デバイスが着呼
を受信したとき、移動ロボット状態は、静音モードの呼監視S30に変化する。移動ロボ
ット200は、静音モードの呼監視S30状態において、静音モードS30(すなわち、
モータ付きアクチュエータをオフにし、定位置で停止し、静かになる)を保持し、現在の
部屋を清掃する状態S22に戻る前に呼が終わるのを監視する。
【0091】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明
では、「動作状態」という用語は、アクチュエータ又は制御システムのアイドルとアクテ
ィブとの間の移行を反映した1つ又は複数の状態を含む。動作状態は、作動される機械ア
クチュエータ、電動アクチュエータ、信号アクチュエータ、又は他のアクチュエータに適
用されるロジック又はデータ状態であり、データベースに記憶し、及び/又はセンサによ
って直接及び反応的に監視することができる。さらに、動作する判断がシステム内のロジ
ックによって行われる中間状態があることができる。例えば、呼状態又は呼「動作状態」
(例えば、電話が呼に対してアクティブであるか否か)では、電話は、呼の準備が完了し
ていることもできるし、まだ応答されていない呼を鳴らしていることもできるし、呼は通
話中とすることもできる。さらに、動作状態は、「オン」対「オフ」である必要はなく、
「低」対「高」とすることもできるし、多様な範囲で示すこともできる。例えば、清掃状
態又は清掃「動作状態」(例えば、アクチュエータによって動かされる清掃ヘッドが清掃
に対してアクティブであるか否か)では、清掃ヘッドは、アイドル中とすることも、低電
力モード若しくは低速モードとすることも、高電力モード又は高速モードとすることもで
きる。
【0092】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、システム100は、ロ
ボット200の動作を円滑にするように構造10のデバイス120、122、124、1
26、128、129、140を自動的に制御することができる。例えば、システム10
0は、(例えば、ハブ110からの命令を介して)コントローラ128を用いて照明器具
34を自動的に点灯して、ロボット200のカメラ270Bによって視認される領域を照
明することができる。ロボットマネージャアクセスクライアント152Aは、人PがWL
AN範囲165の外にいた後、生活構造物10に戻ったときに、移動ロボット100にド
ック140に戻るS20ように命令することができる。ロボットマネージャアクセスクラ
イアント152Aは、人PがWLAN範囲165の外にいた後、生活構造物10に戻った
ときに、WLAN164上の移動デバイス300が呼を受信し、アクティブ呼状態300
A(本明細書において、「呼」又は「呼出」としても示される)であるとき、移動ロボッ
ト100に静音モードで動作するS30ように命令することができる。アクティブ呼状態
300Aは、移動デバイス300Aにおいて鳴っている呼300Aと、更にこの呼に応答
している占有者とを示す。
【0093】
図3図4及び図21に示されるように、1つの実施形態、又は本明細書おいて開示さ
れる発明では、移動ロボット200のプロセッサ221は複数のルーチンを実行する。複
数のルーチンは、無線ネットワーク回路250と通信することによって無線アクセスポイ
ント(WAP)164を監視してWLAN範囲165内の1つ又は複数の移動デバイス3
00のプレゼンス状態を検出する第1のルーチンを含む。第2のルーチンはセンサから信
号を受信する。ここで、センサは移動デバイス300の呼状態を検出し、動作状態は呼準
備態勢と着呼との間で変更可能である。第3のルーチンは、移動ロボット200のサービ
スオペレーションシステム242のモータ付きアクチュエータに、WLAN上の移動デバ
イス300のプレゼンスと第1及び第2のルーチンによって検出される呼状態とに基づい
て、機械作業の実行状態を変更するように命じる。
【0094】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、移動ロボットプロセッ
サ221によって実行されるルーチンによって下される判断は、代わりに又は代替形態に
おいて、移動ロボットプロセッサ221及びスマートフォン300が互いに通信すること
ができるネットワークエンティティである限り、スマートフォン300プロセッサを介し
て実行されるオペレーティングシステムがホストする区画化された又は他のアプリケーシ
ョンによって実行されるルーチンによって実行される。本開示は、スマートフォン300
のパートナアプリケーションによってそのようなルーチンを実行することができることと
、移動ロボット200にアクチュエータを作動させるように移動ロボットプロセッサによ
って用いられる、結果として得られるデータ、命令、又は情報は、共有ネットワークを通
して伝送することができることとを企図する。
【0095】
上記で示されたように、幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では
、清掃状態は、サービスオペレーションシステム242の1つ又は複数のモータ付きアク
チュエータの電源をオン又はオフにすることによって変更され、他の実施形態、又は本明
細書において開示される発明では、清掃状態は、モータ付きアクチュエータがフルパワー
で動作することから、低電力の低デシベル状態で動作することへと変更される。幾つかの
実施形態、又は本明細書において開示される発明では、フルパワー状態とは、モータ付き
アクチュエータがサービスオペレーションシステム242の吸出しファン又はローラ要素
をフルスピードで動作させることを示し、低電力状態とは、モータ付きアクチュエータが
サービスオペレーションシステム242の吸出しファン又はローラ要素をより低速で動作
させることを示す。
【0096】
他の実施形態、又は本明細書において開示される発明では、第2のルーチンが受信する
信号は、移動ロボット200上のセンサ270A~270Jから送信される。幾つかの例
では、移動ロボット200上のセンサ270A~270Jは、呼の呼出音又は振動300
Aを感知する音声センサ270Eである。他の例では、移動ロボット200上のセンサ2
70A~270Jは、電話の呼300Aを示す、例えば、北米では915mHz又は欧州
では868MHz等である無線周波数信号を検出するための無線通信システム250の無
線受信機である。幾つかの実施形態、又は本明細書おいて開示される発明では、呼300
Aの受信を知らせるセンサは、電話デバイスを耳まで持ち上げることに関連した動きを測
定する加速度計、人Pの顔面又は頭部に対する電話デバイスの近接度を測定する近接セン
サ、呼出音300Aを示す振動を引き起こすか又は検出するための振動アクチュエータ又
はセンサ、及び呼出音300Aを聴覚的に検出するための、電話におけるマイクロフォン
等の、移動デバイス300上の単一のセンサ又はセンサの組み合わせである。
【0097】
幾つかの実施形態、又は本明細書おいて開示される発明では、第1のルーチンは、無線
ローカルネットワーク上の移動デバイス300のプレゼンス状態を検出し、第2のルーチ
ンは移動ロボット200の清掃準備態勢センサから信号を受信し、このセンサは移動ロボ
ット200の清掃準備態勢状態を検出し、清掃準備態勢状態は清掃準備態勢と清掃アクテ
ィブとの間で変更可能である。実施形態又は本明細書において開示される発明では、移動
ロボット200は、清掃準備が完了しているかを監視するのに監視行動を実行する。幾つ
かの実施形態では、清掃準備態勢は移動ロボット200のバッテリ充電であり、対応する
清掃準備態勢センサは、例えば、電量解析及び/又は他のバッテリ充電状態センサに依拠
する。他の実施形態では、清掃準備態勢は、移動ロボット200の静止状態であり、対応
する清掃準備態勢センサは、1つ又は複数の走行距離計、加速度計、又はアクチュエータ
電流測定値に依拠して、移動ロボット200が自由に動くことができるか、又は行き詰ま
っている若しくは動きを制限されているかを判断する「静止」センサである。実施形態又
は本明細書において開示される発明では、エンドエフェクタ242Dは移動ロボット20
0のサービスオペレーションシステム242の清掃ヘッドであり、清掃準備態勢は静止状
態であり、モータ付きアクチュエータは静止状態で静止している。
【0098】
幾つかの実施形態、又は本明細書おいて開示される発明では、第3のルーチンは、無線
ローカルネットワーク上の移動デバイス300のプレゼンスと、移動ロボット200の清
掃準備態勢状態とに応じて、移動ロボット200の清掃ヘッド又はエンドエフェクタ24
2Dに清掃状態を変更するように命じる。移動ロボットがミッションを作動するのに十分
なバッテリ残量を有していない場合、移動ロボット200は、占有スケジュールが、占有
者(複数の場合もある)が生活構造物10から離れている時間区間を指し示したとしても
、発進しない。
【0099】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200が
占有のプレゼンスを検出することを可能にするネットワーク対応移動デバイスは、Sen
.se(商標)のモーションクッキー等の無線送信対応センサタグである。他の実施形態
、又は本明細書において開示される発明では、移動デバイスはスマートフォン300であ
る。幾つかの実施形態では、移動デバイスは、可搬アクティブ追跡機、乳児モニタ、重量
計又は空気品質モニタ等の無線送信対応デバイスである。そのような有線移動デバイスの
例は、Withings(商標)のアクティビティモニタ、乳児モニタ、及び重量計であ
る。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200
は、オンボードカメラ270B又はパッシブIRセンサ260を用いて、生活空間20内
の1つ又は複数の部屋(ゾーン(A~C))における1人又は複数の占有者Pのプレゼン
スを検出する。
【0100】
移動ロボット200が、占有者Pの移動デバイス300がWAP164上に現れること
で判断される占有者Pのプレゼンスを示す信号を受信することの1つの利点は、移動ロボ
ット200が監視ルーチンを実行し、監視ルーチンに設定された条件に応答して、反応的
にプレゼンスに応答することである。幾つかの実施形態では、移動ロボットは、1つ又は
複数の移動デバイス300のプレゼンスに関してローカルネットワーク160を独立して
監視する。他の実施形態では、移動デバイス300は、ネットワークに入り、移動デバイ
スプロセッサ上で実行されるロボットマネージャアクセスクライアント152又は環境マ
ネージャアクセスクライアント152等の、走行移動ロボット200に命令を無線通信す
るためのアプリケーションを通して、移動ロボット200に自身のプレゼンスを通知する
【0101】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示される発明
では、移動ロボットのプロセッサ221は、移動デバイス300がネットワークを離れ、
移動ロボット200の準備が完了した、例えば、移動ロボットバッテリ244が充電され
た場合、ロボット200の準備が完了していることと、家庭の占有者Pがいないこととの
両方を共に示す開始信号又は測定が監視されることに応答して、ミッション、例えば清掃
ミッションを起動及び実行するルーチン(複数の場合もある)を実行することができる。
「ミッション」は、(ロボットが空間20を通ってナビゲートする場所において)移動中
に行われ、開始判定基準(例えば、ユーザコマンド、スケジュール、閾値又は設定値に基
づくコマンド若しくは判断)並びに終了判定基準及び/又は完了判定基準(例えば、時間
制限、エリア制限、バッテリ充電残量制限、1つのエリアがカバーされる回数、及び/又
は塵埃検出による清潔度スコア)を有する、機械作業タスクの開始から終了までの1セッ
トを含む。ミッションは、2回以上の出動で完了する場合がある。移動ロボットのプロセ
ッサ221は、移動ロボット200が正常に(そしておそらく大音量で)作動しているこ
とと、家庭の占有者Pが自身の付近では雑音を減少させるように要求したか、又は更に静
かにすることを突然必要としたこととの両方を共に示す開始信号又は測定が監視されるこ
とに応答して、占有者Pのもとから去るか、音量を下げるか、又は自身の電源をオフにし
て、占有者が電話呼300Aに出るときにロボットを静かにするルーチン(複数の場合も
ある)を実行する。したがって、移動ロボット200は、自身のミッションを中断して、
占有者Pが移動デバイス300において背景の雑音の干渉を受けることなく発信者の声を
聞くことができるようにして、状況に応じる形で機能する。
【0102】
実施形態では、移動ロボットは、アクティブ呼状態300Aの移動デバイス300を握
持する占有者Pのもとを離れるか、又は移動ロボットは、自身のモータ付きアクチュエー
タの音量を下げる。これらのモータ付きアクチュエータは、吸出しファンを作動させるア
クチュエータ、動輪232を作動させる駆動システム230の1つ又は複数のモータ、及
びサービスオペレーションシステム242の1つ又は複数のエンドエフェクタ242D又
は清掃ヘッド要素(例えば、ローラ、布、霧吹き)を作動させる。移動ロボット200は
、呼状態を監視し、実施形態において、アクティブ呼状態300Aを示す無線周波数に関
して監視する。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、呼が終了
すると、移動ロボット200はミッションを中断した場所に戻り、アクティブミッション
状態に戻る。したがって、移動ロボット200は、占有者Pのプレゼンスと、移動デバイ
ス300における呼300Aへの応答とを配慮しながら、生活空間20全体にわたってミ
ッションを完了する。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、シ
ステム100は、移動ロボット200の環境センサによって収集されたデータを用いて、
システム100の監視及び/又は制御の機能及びプロセスを有効化又は強化する。それに
よって、ロボット環境センサ270A~270J(ハブ110及び/又はリモート管理サ
ーバ150にネットワーク接続される)を、固定センサ120、122、124の代わり
に又はこれらに加えて用いて、入力データと命令とをハブ110、移動デバイス300、
ネットワーク接続対応固定センサ120、122、124、ネットワーク接続対応オート
メーションコントローラデバイス126、127、128、129、140及び/又はリ
モート管理サーバ150に提供することができる。上述したように、生活空間20におけ
るロボット環境センサ270A~270Iのロケーションを求めることができ、ロボット
環境センサ270A~270Jからの読み取り値を空間20に対して対応させて登録する
ことができるようにこれらのロケーションを登録することができる。
【0103】
周囲光センサ270D又はカメラ270Bは、例えば、ゾーン内の光レベル及び/又は
窓30を通って入ってくる光レベルを検出するのに用いることができる。このセンサロボ
ット又はセンサからのデータに基づいて、システム100は、コントローラ126を用い
て、窓のシェード30Aを閉じることもできるし、シェードが閉じられるべきことをユー
ザに通知することもできる。
【0104】
同様に、カメラ270B又はロボット200上の他のセンサは、開放した窓30又はド
ア32を検出するのに用いることができる。このように、ロボット200は、セキュリテ
ィ目的又は他の目的で構内空間への入口及び構内空間のゾーンを監視することができる。
【0105】
図3図22図25図26及び図27に示されるように、温度センサ270Cは、
空間20内の固定温度センサ(複数の場合もある)110のロケーション(複数の場合も
ある)以外のロケーションにおける周囲温度を検出するのに用いることができる。このよ
うにして、移動ロボット200は、空間20内の温度分布をより正確に反映する温度デー
タセットを取得する。システム100は、HVACシステム40又は他のデバイスの動作
を変更する(例えばサーマルシェードを自動的に開閉する)こと、又は温度分布をユーザ
に報告することによって応答することができる。図25及び図26に示されるように、マ
ッピング及びナビゲーションルーチンは、移動ロボット200が生活空間20全体にわた
ってセンサ温度読み取り値605を測定及び記憶し、生活空間20全体にわたって温度読
み取り値605の2次元マップ又は3次元マップを生成することを可能にする。図25
示されるように、移動ロボット200が取得する温度読み取り値605は、家庭20内の
部屋に、及び家庭20内の個々の部屋にわたってマッピングし、固定ノード110、12
0の固定温度読み取り値121と比較可能なマッピングされた温度勾配を得ることができ
る。ロボットが生成した温度読み取り値マップは、単一出力のみを捕捉する固定センサ1
10、120によって検出されない変動性を示す。同様にして、実施形態又は本明細書に
おいて開示される発明では、移動ロボット200は、移動ロボット200が生活空間20
全体にわたってロボット経路620に沿って駆動する間、そのオンボード空気品質センサ
270Iを用いて空気品質読み取り値610を測定及び記憶する。空気品質読み取り値6
10は、生活空間20全体にわたって空気品質読み取り値の2次元マップ又は3次元マッ
プにマッピングされる。実施形態又は本明細書において開示される発明では、空気品質読
み取り値610は、粒子状物質(PM)、硫黄酸化物(SOx)、窒素酸化物(NOx)
、揮発性有機化合物(VOC)、一酸化炭素(CO)及びアンモニア(NH3)、対流圏
オゾン(O3)、花粉、埃、又は他の粒子状物質等の一般的に検出される空気品質値を測
定するができる。実施形態又は本明細書において開示される発明では、空気品質読み取り
値は湿度を測定する。図25及び図26に示されるように、実施形態又は本明細書におい
て開示される発明では、センサ読み取り値121、605、610のマップ600は、ロ
ーカルユーザ端末142、300又はリモートユーザ端末144、300のHMIに対し
て、ネットワーク接続対応固定センサ120、122、124及びネットワーク接続対応
オートメーションコントローラデバイス40、126、127、128、129、140
のアクティブ管理のために表示される。実施形態又は本明細書において開示される発明で
は、移動ロボット200は、マッピングされたセンサ読み取り値605、610を処理し
、動作命令をネットワーク接続対応固定センサ120、122、124と、ネットワーク
接続対応オートメーションコントローラデバイス126、127、128、129、14
0とに送信する。したがって、図25図26及び図27に示されるように、システム1
00は、マッピングする移動ロボット200を用いて温度/湿度/空気品質データを収集
し、家庭環境制御に用いることができる動的に更新される2次元マップ600又は3次元
マップ700を組み立てる。図25及び図26に示されるもの等の幾つかの実施形態、又
は本明細書において開示されるか若しくは上記で開示された発明では、家庭20内の複数
の2次元ロケーションで取得されるセンサ読み取り値は、家庭20内のセンサ読み取り値
の2次元マップを埋め、2次元マップは、ネットワークエンティティがアクセス可能なメ
モリに記憶され、特に、ネットワークを介して移動ロボット200と通信するヒューマン
マシンインターフェースデバイス(例えば、移動ハンドセットスマートフォン300、パ
ーソナルコンピュータ、スマートウォッチ、ディスプレイ及び/又はタッチスクリーンと
ともに無線ネットワークインターフェースを有する移動タブレット、プロセッサ、並びに
ルーチンを実行するためのメモリ)に表示される。
【0106】
幾つかの実施形態では、第1の態様又は本明細書において開示される発明によれば、「
カバレッジ」ミッション(掃き取り、電気掃除、モップがけ、液体散布、及び/又はこれ
らの任意の組み合わせ)用の家庭用移動ロボット200は、単数又は複数の適した技法、
幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、「同時ローカライゼーショ
ンマッピング」(SLAM)技法を用いて、例えば電気掃除されている表面のマップを生
成する。様々な技法、及び生成することができる様々なマップがある。マップは、トポロ
ジカルマップ、デカルトマップ、極座標マップ、抽象マップ、確率的マップ、又はそれ以
外のものとすることができ、及び/又は壁、障害物、オープンスペース、基準点、地勢、
「占有」、若しくは他のマップ特徴を追従することができる。幾つかの技法では、それぞ
れが或る程度の確度の高い正確性を有する多くのマップが記録されている。
【0107】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明によれば、本明細書において
説明するようなロボット200によって収集された環境センサデータの実質的な処理は、
全て又は大部分がロボット200のプロセッサ221によって実施される。幾つかの実施
形態、又は本明細書において開示される発明によれば、本明細書において説明するような
ロボット200によって収集された環境センサデータの実質的処理は、全て又は大部分が
ロボット200からリモートで行われる。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示
される発明では、上記処理は、全て又は大部分がクラウド又はリモート管理サーバ150
において行われる。幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、上記
処理は、全て又は大部分がリモートユーザ端末144、300又はローカルユーザ端末1
42、300において実施される。一方、他の実施形態、又は本明細書において開示され
る発明では、ロボットセンサデータの処理の全部又は一部分は、ハブ110において行う
ことができる。
【0108】
実施形態又は本明細書において開示される発明によれば、図3図21図27とに示されるように、移動ロボット200は、メモリ222と、無線ネットワーク回路160とに接続されるプロセッサ221を備える。このプロセッサは、メモリ222に記憶されたルーチンと、ルーチンによって生成され、無線ネットワーク回路160を介して受信される命令とを実行する。移動ロボット200は、生活空間、20、又は家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するようにプロセッサ221によって命令可能である動輪232と、プロセッサ221によって読み取り可能な環境センサ270C、270I、270Jとを更に備える。プロセッサ221は複数のルーチンを実行する。複数のルーチンは、動輪232に移動ロボット200を家庭20で動き回らせるように命じる第1のルーチンと、図25の例示的なマップ600で示されるように、家庭20内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションにおいてセンサ読み取り値605、610を取得する第2のルーチンと、家庭20全体にわたるセンサ読み取り値605、610に基づいて、専用環境センサ120を有するネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス126、127、128、129、140に、専用環境センサが単独で違ったふうに判断するのにもかかわらず、データを送信し、結果として、ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス126、127、128、129、140上のモータ付きアクチュエータ41が家庭20内の機械作業を行うようにアクティブ化される第3のルーチンとを含む。
【0109】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される及び/又は上記で開示された発明
では、複数のアクセス可能な2次元ロケーションは、X、Y座標の集合(定位又は「ロケ
ーション」)又は家庭20の床における何らかの障害物によって占有されていないロケー
ションを反映したX、Yシータ座標(「姿勢」)、及び/又は占有グリッドに記録された
アクセス可能なロケーション若しくは姿勢若しくはロケーションセルの集合である。この
場合、占有グリッド又は床の空き面積は、オプションで、プロセッサ221によって、経
路計画の実施、すなわち、様々な軌道を繋げて障害物を避けることと、従動輪232に床
の空き面積を動き回るように命じることとに用いることができる。経路計画は、実質的に
近道(例えば、オプションでダイクストラのA*アルゴリズム又はD*アルゴリズムの変
形等の経路計画アルゴリズムを用いた、最短経路又は最速経路)とすることもできるし、
サンプリング指向(例えば、何分かの間、経路において幾つかの数、例えば5~20のサ
ンプルを取得し、オプションで、制約が、分配されたサンプルの集合であり最短で最速の
経路でない、又はローミング及び/又はランダムであるときには経路計画アルゴリズムを
用いる)とすることもできるし、エリアカバレッジ指向(例えば、より大きな数、例えば
20~100のサンプルを、各サンプルをロケーションに割り当てるようにして取得する
。オプションで、各サンプルはトポロジカル若しくは測量的に互いに関連するか、又は3
D行列として保持される)とすることもできる。
【0110】
実施形態又は本明細書において開示される発明では、移動ロボットは、主要ミッション
に際して家庭20を動き回り、同時に2次ミッションとして環境センサ読み取り値605
、610を収集する。幾つかの実施形態では、移動ロボット200は電気掃除機であり、
主要ミッションは清掃ミッションである。移動ロボット200は、電気掃除を行いながら
家庭20を動き回る間、環境センサ読み取り値605、610の測定及びマッピングも行
う。環境センサ読み取り値は、家庭20の2次元レイアウト又は3次元レイアウトのマッ
プにマッピングされる。
【0111】
実施形態又は本明細書において開示される発明では、家庭20内の複数のアクセス可能
な2次元ロケーションで取得されるセンサ読み取り値605、610は、環境センサ読み
取り値である。幾つかの実施形態では、環境センサは空気品質センサ270Iであり、他
の実施形態では、環境センサは湿度センサ270Jである。幾つかの実施形態では、環境
センサは温度センサ270Cである。
【0112】
幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、ネットワーク接続対応オ
ートメーションコントローラデバイス129は、専用湿度センサ120を備える加湿器で
ある。幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、ネットワーク接続対
応オートメーションコントローラデバイス129は専用空気品質制御センサ120を備え
た空気清浄機である。幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、ネッ
トワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス129はHVAC40及び窓の
自動窓シェード30A等の自動操作要素を制御するサーモスタット110である。
【0113】
サーモスタット、空気清浄機及び加湿器等のネットワーク接続対応オートメーションコ
ントローラデバイス110、126、127、128、129、140は、固定型であり
、通常は生活空間20全体を通して1つ又は2つのロケーションに位置する。これらのデ
バイス内蔵の固定センサは、その特定の特異な不変ロケーションにおいて、相対的に位置
特定された気流を測定する。移動ロボット200の主な利点は、固定型ネットワーク接続
対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、129、
140から離れたロケーション、又はこれらのデバイスとは別の部屋若しくは直に隣接し
ないゾーン(A~C)におけるロケーションにアクセスすることである。移動ロボット2
00は、生活空間20全体にわたる測定値のマッピングによって、固定型ネットワーク接
続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、129
、140から離れたロケーションで取得された単一の読み取り値605、610に基づい
て、又は生活空間20全体にわたって無作為又は系統的に取得された読み取り値の集計に
基づいて、固定型ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、
126、127、128、129、140がアクティブ化されるべきか否かを判断する。
【0114】
移動ロボット200は、ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、129、140の環境センサ120の読み取り値がマップ600上のその固有の不変ロケーション地点において違ったふうに示したとしても、生活空間20全体にわたって取得された複数の測定値に基づいて、ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、129、140をアクティブ化する。ネットワークエンティティの専用センサ120は、ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、129、140に直に隣接する分量のみを測定し、生活空間20全体にわたって広がる空気量の変動を考慮し損なう。移動ロボット200は、生活空間20全体にわたる温度、空気品質、湿度の監視及び測定によって、固定型ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、129、140が本来ならばアクセスすることができない情報を提供する。図25及び図26の例示的なマップ600に示されるように、移動ロボット200は、生活空間20における異なるゾーン(A~C)の温度変動を測定し、例えば、風の入る窓の付近のホットスポット及び高い花粉量読み取り値(すなわち、空気の低品質)をマップ600上で特定することができる。図27の例示的なマップ700に示されるように、移動ロボット200は、生活空間20の異なるゾーン(A~C)における温度変動を測定し、地図表示で温度範囲をマップ700上で特定することができる。
【0115】
移動ロボット200が主要ミッションとしてセンサ読み取りミッションを行っており、
清掃ミッション等の2次ミッションを実施していない場合、移動ロボット200は、ロボ
ットミッションの異なるステージにおいて、固定型ネットワーク接続対応オートメーショ
ンコントローラデバイス110、126、127、128、129、140に命令信号を
送信することができる。1つの実施形態又は本明細書において開示される発明では、移動
ロボット200は、温度、湿度又は空気品質に関して許容閾値レベル又は範囲を超える又
は下回る単一のセンサ読み取り値を取得すると、固定型ネットワーク接続対応オートメー
ションコントローラデバイス110、126、127、128、129、140上の専用
センサ120が許容閾値測定値又は測定値の範囲内にある場合でも、移動ロボット200
は、対応する固定型ネットワーク接続対応サーモスタット110又は空気清浄機若しくは
加湿器129に動作するように命令する。1つの実施形態又は本明細書において開示され
る発明では、移動ロボット200は、自身のミッションを完了すると自身のセンサ読み取
り値を平均化する。部屋又はゾーン(A~C)の平均センサ読み取り値が、温度、湿度又
は空気品質に関して許容閾値レベル又は範囲を超える又は下回る場合、固定型ネットワー
ク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、1
29、140上の専用センサ120が許容閾値測定値又は測定値の範囲内にある場合でも
、移動ロボット200は、対応する固定型ネットワーク接続対応サーモスタット110又
は空気清浄機若しくは加湿器129に動作するように命令する。1つの実施形態又は本明
細書において開示される発明では、移動ロボット200は、温度、湿度又は空気品質に関
して許容閾値レベル又は範囲を超える又は下回る単一のセンサ読み取り値を取得すると、
移動ロボット200は、自身のミッション(例えば、清掃ミッション)を完了し、その後
、固定型ネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、
127、128、129、140上の専用センサ120が許容閾値測定値又は測定値の範
囲内にある場合でも、対応する固定型ネットワーク接続対応サーモスタット110又は空
気清浄機若しくは加湿器129に動作するように命令する。
【0116】
図25図26及び図27に示されるように、一実施形態によれば、又は本明細書にお
いて開示される発明では、移動ロボット200は、プロセッサ221によって環境品質の
現在の読み取り値を取得するように読み取り可能な環境センサを備える。移動ロボット2
00は、家庭200内のオブジェクトからのセンサ読み取り値を観測する、カメラ270
B、レーザスキャナ、又は飛行時間センサ等の少なくとも1つの位置特定センサを備える
位置特定回路を更に備える。この位置特定回路によって、観測されたオブジェクトを基準
にして移動ロボット200の現在の姿勢が求められる。プロセッサは、従動輪232にロ
ボット200を家庭20で動き回らせるように命じるナビゲーションルーチンと、位置特
定回路から観測結果を蓄積し、移動ロボット200のあり得るロケーションを示す2次元
配列を記録する表面マッピングルーチンと、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケー
ションの環境センサから読み取り値の取得及び蓄積を行い、読み取り値と、移動ロボット
のあり得るロケーションを示す2次元配列とに基づいてメモリ222に3次元配列を記憶
させる環境マッピングルーチンと、ロケーション応答環境制御ルーチンとを含む、複数の
ルーチンを実行する。ロケーション応答環境制御ルーチンは、3次元配列をネットワーク
接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、128、12
9、140等の複数の制御ノードのロケーションに相関させる。各制御ノード、又はネッ
トワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、126、127、12
8、129、140は、専用環境センサ120と、モータ付きアクチュエータ41を、家
庭20内で機械作業を行うように作動させる制御チャネルとを備える。少なくとも1つの
制御ノード、又はネットワーク接続対応オートメーションコントローラデバイス110、
126、127、128、129、140の、3次元配列に示される環境マッピングロケ
ーションに対するプロキシミティに基づいて、移動ロボット200は、データを送信し、
少なくとも1つの環境制御ノード、又はネットワーク接続対応オートメーションコントロ
ーラデバイス110、126、127、128、129、140に家庭20で機械作業を
行わせる。
【0117】
ロボットセンサ270A~270Jのうちの1つ又は複数は、構内空間20内の占有者
を感知するのに用いることができる。移動ロボット200は、固定センサ120、122
、124に利用可能でない単数又は複数のロケーションにおける占有データを提供するこ
とによって、システム100の占有状態検出能力を大幅に改善することができる。ロボッ
ト200によって収集された占有情報は、単独で用いこともできるし、固定センサ120
、122、124のうちの1つ又は複数によって収集された占有情報を補足するのに用い
こともできる。ロボット200上のセンサは、例えば、米国特許出願公開第2012/0
066168号(この開示内容は、引用することによって本明細書の一部をなすものとす
る)に開示されているような占有感知システムを支援して、環境状態の検出及び占有デー
タの収集に用いることができる。
【0118】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、移動ロボット200は、電
子デバイスがオンになっているか否かを判断し、オンになっている場合、その電子デバイ
スを自動的にオフにする。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、ロボッ
ト200は、(例えば、カメラ270B又は放射センサ270A、270Dを用いて)T
V36がオンであることを検出し、(例えば、IR変調器260を用いて)TV36をオ
フにすることによって又はハブ110に通知することによってこれに応答する。ハブは、
(例えば、コントローラ126を用いて)TV36をオフにする。
【0119】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、システム100は、ロボッ
トセンサ270A~270Jによって収集された環境情報をエネルギー管理の実行、プラ
ンニング、及び/又は報告に用いる。システム100は、ロボット200からのセンサデ
ータを用いて、自動制御応答が必要とされていると判断して、この応答を開始することが
できる。したがって、システム100は、ロボット200からのセンサデータを用いて、
人の占有挙動を監視し、エネルギー効率を改善するための提案を行う。
【0120】
例えば、システム100は、カメラ270Bによって取得されたデータから、光を遮断
するために窓シェード30Aが閉じられるべきであると判断することができ、シェード3
0Aを閉じるようにコントローラ126を作動させることができる。更なる例として、ロ
ボット200は、ライト34が、点灯しているべきでない時又は点灯しているべきでない
状況下で点灯していることを検出することができ、システム100は、ライト34を消灯
するようにコントローラ126を作動させることによってこれに応答することができる。
幾つかの構成では、システム100は、動作(例えば、シェードを閉じるか又はライトを
消灯する)を自動的に実行するのではなく、この動作が必要とされ得ることを(例えば、
端末142又は端末144を介して)ユーザに通知することができる。この場合、システ
ム100は、ユーザが、(例えば、端末142、144を介して)この所望の動作を実行
するようにシステム100に命令することを可能にするように構成することができる。こ
の動作がユーザによって直接実行されようと、システム100を介して間接的に実行され
ようと、どのように実行されるのかにかかわらず、ロボット200は、センサ270A~
270Jを用いて、所望の動作が完了したこと(例えば、ライトの消灯、シェードの引き
出し、ドアの閉鎖、暴風窓の降下等)を確認する(例えば、オンボードカメラを用いた視
覚確認)。
【0121】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、システム100は、環境セ
ンサ(ロボットセンサを含む)からのデータを評価し、このデータに基づいて、使用報告
、エネルギー管理プラン、提案、又は推奨を生成し、この報告、プラン、提案、又は推奨
を(例えば、端末142、リモート端末144、ハブ110、ロボット200等において
)ユーザに報告するように構成されている。
【0122】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、システム100は、デバイス使
用データを収集し、デバイス使用パターンを求め、エネルギー管理機器の動作又は展開の
ための推奨プランを生成し、この推奨又はプランをユーザに報告する。例えば、システム
100は、電球のステータス(点灯又は消灯)を監視し、ユーザが、ライトのうちの幾つ
かを自動的に点灯及び消灯するようにシステム100をプログラムするか又は或るホーム
オートメーション機器(例えば、ライトコントローラ又はIPアドレス指定電球(例えば
、Greenwave Reality社から入手可能なIPv6アドレス指定LED電球))を購入して
設置することをユーザに推奨することができる。システム100は、ネットワーク接続さ
れたエネルギー管理機器の展開戦略を計画することができる。システム100は、ユーザ
の挙動パターンを報告し、種々の自動化された要素をネットワークに追加するための優先
順位を提案することができる。
【0123】
システム100は、システムへの追加を推奨された機器を記載しているウェブページ及
び/又はそのような機器を購入するためのウェブページへのインターネットURLリンク
をユーザに提供することができる。
【0124】
ロボット200は、オンボードセンサ(例えば、IR検出器270A又はフォトダイオ
ード)を用いて、ランプ(例えば、白熱電球)が焼き切れたか、又はその寿命の終わりに
近く、まもなく焼き切れるかを判断することができ、そうである場合、システム100は
、そのことを報告するメッセージをユーザに送信することができる。このメッセージは、
交換ランプを購入することができるウェブページへのインターネットリンクを含むことが
できる。例えば、1つの実施形態又は本明細書に開示される発明では、ロボット200は
、光の周波数成分を感知するためのフォトダイオードを備える。
【0125】
移動ロボット200は、固定センサ120、122、124、コントローラ126、及
びハブ110のうちの1つ又は複数のバッテリ120Aを、充電器226を用いて(幾つ
かの実施形態又は本明細書に開示される発明では、無線で(誘導的に))充電するのに用
いることができる。これらの構成要素120、122、124、126、110のうちの
1つ又は複数は、ロボット200のバッテリ224を(例えば、無線で)充電するように
構成することができ、また充電するのに用いることができ、及び/又はロボット200は
、ドック140によって充電することができる。
【0126】
実施形態、又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200は、人の占
有行動を監視し、ユーザの好みに依拠することができる、いつ及びどれほどの期間動作す
るか等の動作に関する判断を自律的に下す。移動ロボット200は、生活空間200のレ
イアウトと、生活空間20の各部屋又はゾーン(A~C)のカバレッジを完了するのにか
かる時間量とを学習し、その記憶された情報を用いて、1つ又は複数の部屋のフルカバレ
ッジミッション又はミニミッションを計画することができる。これらのミッションのカバ
レッジ時間は、単体で又は組み合わせで、スケジュールされた走行時間内に収まる。実施
形態又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200は、占有スケジュー
ルにアクセスし、発進時間を求めることができる。実施形態又は本明細書において開示さ
れる発明では、占有スケジュールは、移動ロボット200上のHMI228を通して移動
ロボット200に直接入力することもできるし、LAN160を通して無線でアクセスす
ることもできる。実施形態又は本明細書において開示される発明では、占有スケジュール
は、予め備わっているカレンダとの統合(例えば、標準フォーマットにおけるユーザ/占
有者Pの独自のタスク一覧及び予定表)を通して、無線で移動ロボット200のメモリ2
22にダウンロードすることができる。したがって、実施形態又は本明細書において開示
される発明では、移動ロボット222は、占有者が到着する前に終了する完全ミッション
又はミニミッションを計画する。したがって、実施形態又は本明細書において開示される
発明では、移動ロボット22は、占有者が離れているときに、又はスケジュールにおいて
占有者が戻るとされているときまでに、オーブンを予熱するか、又は生活空間全体にわた
って等しく加熱又は冷却するようにサーモスタットを上げる若しくは下げる時間を計画す
る。
【0127】
1つの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、移動ロボット200は、
生活空間20(本明細書において「家庭」としても示される)内の複数のアクセス可能な
2次元ロケーションを通って生活空間20を動き回る。移動ロボット200は、家庭20
内のオブジェクトからのセンサ読み取り値を観測する少なくとも1つの位置特定センサを
備える位置特定回路を備える。この位置特定回路によって、観測されたオブジェクトを基
準にして移動ロボット200の現在の姿勢が求められる。プロセッサ221は、複数のル
ーチンを実行する。複数のルーチンは、従動輪232にロボット200を家庭20で動き
回らせるように命じるナビゲーションルーチンと、観測結果を位置特定回路から蓄積し、
移動ロボット200のあり得るロケーションを示す2次元配列を記録する平面マッピング
ルーチンと、時間計測された読み取り値を位置特定回路から蓄積し、移動ロボット200
が2次元配列内のあり得るロケーションの連続的な集合に対応する家庭20の平面エリア
を実質的にカバーするための、少なくとも1つの推定完了期間を求めるミッション時間推
測ルーチンと、目標完了時間を少なくとも1つの推定完了期間と比較し、少なくとも1つ
の推定完了時間が経過するのに十分なだけ目標完了時間よりも前に平面エリアのカバーを
開始するように従動輪232に命じ、それにより平面エリアが目標完了時間よりも前に実
質的にカバーされるようにするミッション先行計画ルーチンとを含む。
【0128】
実施形態、又は本明細書において開示される発明では、ミッション先行計画ルーチンは
、家庭20の占有スケジュールを知ることに基づいて、目標完了時間を識別することと、
ロボット200を発進させることとを更に含む。実施形態又は本明細書において開示され
る発明では、移動ロボット200は、1つ又は複数の期間にわたって占有スケジュールを
監視及び学習し、学習した占有スケジュールに基づいて目標完了時間を設定する。幾つか
の実施形態では、移動ロボットは、或る期間にわたって占有スケジュールを学習し、1つ
又は複数の占有パターンを識別し、この1つ又は複数の学習された占有パターンに基づい
て目標完了時間を設定する。
【0129】
幾つかの実施形態では、及び第1の態様又は本明細書において開示される発明によれば
、「カバレッジ」ミッション(掃き取り、電気掃除、モップがけ、流体拡散、及び/又は
これらのうちの任意の組み合わせ)のための移動ロボット200は、1つ又は複数の適切
な技法、幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、「同時位置特定
マッピング」(SLAM)技法を用いて、例えば電気掃除されている平面のマップを生成
する。様々な技法、及び生成することができる様々なマップがある。マップは、トポロジ
カルマップ、デカルトマップ、極座標マップ、抽象マップ、確率的マップ、若しくはそれ
以外のものとすることができ、及び/又は壁、障害物、空き面積、基準点、地勢、「占有
」、若しくは他のマップ特徴を追従することができる。幾つかの技法では、それぞれが或
る程度の確度の高い正確性を有する数多くのマップが記録されている。
【0130】
幾つかの実施形態、又は本明細書において開示される発明では、ロボットセンサ270
A~270Jからの環境センサデータはハブ110に送信され、次に、ハブは、ロボット
センサ情報、又はロボットセンサ情報から導出された情報を計算のためにリモート管理サ
ーバ150に転送する。次に、リモート管理サーバ150は、計算に基づいて報告又は推
奨を(例えば、端末142、144、300において)ユーザに送信する。
【0131】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、種々のタイプ又はモードの処理
が、システムの種々の構成要素において実行される。例えば、1)ロボット200は、T
V36がオンになっていることを検出し、このTVがオフにされるべきであると判断する
ことができる一方、2)ハブ110は、固定センサ120、122、124及びロボット
センサからのセンサデータを評価及び処理して、ゾーンが占有されているか否かを判断す
ることができる一方、3)リモート管理サーバ150は、使用パターンデータを評価して
エネルギー管理戦略を生成するのに用いられる。本明細書に開示される発明の実施形態又
は本明細書に開示される発明によれば、処理応答義務及び報告義務を上記で説明したもの
と異なって分散させる他のシステムアーキテクチャを用いることができることが理解され
るであろう。
【0132】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、システム100は、固定セ
ンサ120、122、124によって収集されたデータに応答して又は(例えば、リモー
ト端末144を介した)ユーザからの命令に応答して環境データを収集するように移動ロ
ボット200を展開する。例えば、システム100がセキュリティモードにあり、ハブ1
10又はリモート管理サーバ150が、占有者の存在又はドア若しくは窓の開放を示すデ
ータを固定センサ120、122、124から受信したとき、システム100は、移動ロ
ボット200を起動して、選択された単数若しくは複数のゾーン又は空間20全般をパト
ロール又は調査させることによって応答することができる。ロボット200は、カメラ2
70Bからの画像(例えば、スチール写真又はライブビデオフィード)又は他の環境セン
サデータを送信して、システム100又はユーザが侵入又は占有の本質を確認又はより良
好に判断することを可能にすることができる。
【0133】
次に、家庭用電化製品の接続性に移る。図5図13によれば、本発明の幾つかの実施
形態、又は本明細書において開示される発明は、ネットワーク接続されたハブ110又は
無線アクセスポイント164を介してエンドユーザ端末142、144、300と通信す
る移動ロボット200を備える。
【0134】
幾つかの実施形態では、第1の態様又は本明細書に開示される発明によれば、「カバレ
ッジ」ミッション(掃き取り、真空掃除、モップがけ、流体拡散、及び/又はこれらの任
意の組み合わせ)用の家庭用移動ロボット200は、単数又は複数の適した技法、幾つか
の実施形態又は本明細書に開示される発明では、「同時ローカライゼーションマッピング
」(SLAM)技法を用いて、例えば電気掃除されている表面のマップを生成する。様々
な技法、及び生成することができる様々なマップがある。マップは、トポロジカルマップ
、デカルト(Cartesian)マップ、極座標(polar)マップ、抽象マップ、確率的マップ、
又はそれ以外のものとすることができ、及び/又は壁、障害物、オープンスペース、基準
点(fiducials)、地勢、「占有」、若しくは他のマップ特徴を追従することができる。
幾つかの技法では、それぞれが或る程度の確度の高い正確性を有する多くのマップが記録
されている。しかしながら、共通したものとして、以下のものがある。
【0135】
1)ロボット200が位置特定することができると予想する表面エリアは、時間ととも
に増大する(すなわち、「マップ」は、ロボット200が進むにつれて大きくなる)。
【0136】
2)ロボット200によって記録された「マップ」と実際の家庭用間取り図(例えば、
図4図21図26、及び図27のゾーンA、ゾーンB、及びゾーンC)との関係を生
成又はモデル化することができ、グラフィカルに表すことができ、或る時点で、ナビゲー
ト可能なエリア(又はそのサブセット)のマップは、実質的に完成する。
【0137】
3)カバレッジロボット200の場合、ロボット200が既に進んだエリアは、同時に
カバー(通例、清掃又は電気掃除)されており、このカバーされたエリアは、完全なマッ
プ内の不規則なエリアとしてグラフィカルに表すことができる。
【0138】
4)カバーされたエリアと完全なマップとの比率又は他の比較は、パーセンテージ又は
部分的な完全性の他の表現として算出することができる。
【0139】
5)ハブ若しくはゲートウェイデバイス(例えば、ハブ110)若しくはロボットドッ
ク(ドック140)等の特定の物理的アイテム、又は無線ネットワーク接続されたオート
メーションデバイス126、128、129は、完全なマップをホストするロボット20
0又は別のデバイスが完全なマップ内におけるそのようなアイテムのローカライゼーショ
ンを受信すると、完全なマップ内に位置付けることができ、完全なマップ内に表すことが
できる。
【0140】
6)完全なマップの有効な再分割部分を解析又はユーザ入力に基づいて割り当てること
ができる。例えば、完全なマップの左端の3分の1は台所エリアに対応するものとして指
定することができ、中央セクションは居間として指定することができる等である。これら
の部屋識別情報は、部分エリア又は再分割部分、或る再分割部分から別の再分割部分への
遷移ライン、完全なマップ内の位置特定されたマーカ等として記憶することができる。
【0141】
第1の態様では、自律移動ロボット200には、このロボットがこのマップ内をカバー
する(例えば、清掃する)のと同時に漸次改良型マップを構築するのに十分なSLAM能
力と、マップデータ(例えば、マップデータの全体セット、マップデータの単純化した表
現、又はマップデータの抽象化したもの)を送信するのに十分な接続性とを提供すること
ができる。例えば、これは、マイクロプロセッサと、範囲を収集及び/又は算出し、環境
的特徴物(天然のランドマーク、配置されたランドマーク、及び/又は壁及び障害物を含
む)からのデータを運ぶセンサのセットと、少なくとも1つの漸次改良型マップを含むマ
ップデータベースと、漸次改良型マップ内のカバーされたエリアを表すデータを含むカバ
レッジデータベースと、無線送信機又は無線送受信機とを備えることができる。
【0142】
そのデータ又は当該データを表現したもの及び/又は抽象化したものを公衆インターネ
ットに到達させるために、マイクロプロセッサ及び/又は無線送信機若しくは無線送受信
機(それら自体に内蔵されたマイクロプロセッサを有するものを含む)は、IP(インタ
ーネットプロトコル)を用いて通信し、公衆インターネット170用の従来のアドレス指
定及びパケット化をサポートする。
【0143】
マップデータベース又はカバレッジデータベースの任意の部分をロボット200以外の
ロケーション、例えば、家庭内のローカルハブ110若しくはゲートウェイ、インターネ
ット上のハブ、ゲートウェイ、サーバ等、又はインターネット上で利用可能なそれらの仮
想化されたインスタンスに送信し、そのロケーションに記憶することができる。
【0144】
第1の態様又は本明細書に開示される発明による幾つかの実施形態では、図5及び図6
に示すように、移動端末又は移動デバイス300(例えば、移動電話、スマートフォン、
又はタブレットを含むが、これらに限定されるものではない)によって実行されるアプリ
ケーションは、漸次改良型マップと、この漸次改良型マップ内のカバーされたエリアとを
受信し、これらの2つを比較し、完了率305(例えば、移動ロボット200によってカ
バー又は完了したパーセント)等のこの比較を表したものを表示する。アプリケーション
は、エンドユーザ(例えば、移動デバイス300のユーザ)がカバーされたエリア及び/
又は漸次改良型マップ315自体を検査することを選ぶためにアクティブ化するユーザイ
ンタフェース要素310をインスタンス化して維持する。移動デバイス300は、例えば
、タッチスクリーンHMIを備えるローカルユーザ端末142とすることができる。
【0145】
エンドユーザが、ユーザインタフェース要素(例えば、移動デバイス300のタッチス
クリーン上のアプリケーションアイコン)をアクティブ化すると、アプリケーションは、
漸次改良型マップのグラフィカル表現を実行し、このグラフィカル表現が表示される。こ
のグラフィカル表現内には、カバーされたエリアの第2のグラフィカル表現が表示される
。第1のグラフィカル表現は、第2のグラフィカル表現の範囲を制限するエンベロープに
置き換えることができることに留意すべきである。オプションとして、物理デバイス又は
ロケーション(ロボットドックのロケーション又はインターネットゲートウェイのロケー
ション等)を、ロボット200が位置特定することができ、アプリケーションが、漸次改
良型マップの第1のグラフィカル表現に対する位置に表示することができる。
【0146】
代替的な例における図7によれば、ユーザインタフェース要素がアクティブ化されると
、アプリケーションは、完全なマップ又は漸次改良型マップ315の再分割部分の完了率
325a、325b、325cと連動した漸次改良型マップ内の部屋識別情報マーカ32
0a、320b、320cのグラフィカル表現を実行する。すなわち、各再分割部分は、
それ自体の完了率325a、325b、325cを有することができ、これらの完了率は
、例えば、カバーされたエリアを各再分割部分と比較することによって導出することがで
きる。オプションとして、物理デバイス又はロケーション(ロボットドック140のロケ
ーション、又はインターネットゲートウェイ若しくはハブ110のロケーション等)を、
ロボット200が位置特定することができ、アプリケーションが、それらの再分割部分に
対応する位置に表示することができる。
【0147】
第2の態様による図8及び図9によれば、自律移動ロボット200には、上記に示した
要素が設けられ、また、インタラクト調節可能パラメータ330a~330dもその清掃
戦略内に設けられる。
【0148】
例えば、移動清掃ロボット200は、理論的には、まだカバーされていない漸次改良型
マップ315内のエリアのみをカバーする戦略に従うことによって、実質的な単一パスカ
バレッジを実行する(すなわち、表面エリアの各部分を1回のみ清掃する)ことができる
。完全な単一パスカバレッジは、未知のマップに関して困難である。実質的な単一パスカ
バレッジは、例えば、漸次改良型マップ内において到達する必要があるエリアが、既にカ
バーされたパッチによって分離されていた場合である。
【0149】
これは、単一パスカバレッジが部屋を完了する最も高速な方法であることから理想的で
あるように見える。しかしながら、清掃、拡散、モップがけ、電気掃除のエフェクタの有
効性に応じて、2パスカバレッジ又はマルチパスカバレッジが、最良の清掃方法である場
合がある。多くの頑固な微粒子を十分に清掃するには、複数パスカバレッジが必要である
【0150】
その上、エンドユーザは、スポット清掃(すなわち、エンドユーザが塵埃パッチを自身
で目に見て識別することができる場所の清掃、又は塵埃が存在することが分かっている場
所の清掃)を特に好み、また、エッジ及びコーナの清掃をも特に好んでいる。好みは別に
して、これは、全体的な有効性も高めることができる。なぜならば、既知の塵埃エリアの
清掃を繰り返すことによって、清浄度の平均レベルを改善することができ、コーナ及びエ
ッジは、いずれの住宅でも、通常の往来で塵埃を自然に蓄積するからである。
【0151】
しかしながら、これらの目標(単一パス又は「クイック」清掃、マルチパス又は「ディ
ープ」清掃、スポット清掃、並びにエッジ及びコーナの清掃)は、或る程度、相互に相容
れない。移動清掃ロボット200は、塵埃スポットに繰り返し対処する場合、実質的な単
一パス清掃を達成することができず(なぜならば、塵埃スポットを横断しているからであ
る)、部屋全体を完了するのにより多くの時間を要する(清掃力又は清掃速度の変化がな
い)。ロボット200は、障害物及び壁の外周部に1回ではなく2回追従する場合、同様
に、単一パスよりも長い時間を要する。
【0152】
そのようなものとして、これらの目標は互いに相関している。ロボット200は、最優
先の目標として、可能な最良の単一パスカバレッジを実行するように命じられた場合、ス
ポットカバレッジを行うことも、エッジを2回以上対処することも決してせず、最初のパ
スが完了してからのみ、複数パス(2つ又は3つ以上)の実行を開始することができる。
【0153】
清掃戦略内の調節可能パラメータは、時間バランス(例えば、単一パスモードに80パ
ーセントの時間を費やし、20パーセントの機会にのみスポットカバーモードに入る)、
感度(例えば、閾値と交差したときにのみスポットカバーモードに入り、その閾値イベン
ト時にのみ他のモードを中断する)、パワー出力(より高速の撹拌又はより高い真空空気
流)、及び/又は前進速度(床を横切る進行速度)を含むことができる。
【0154】
1つの実施態様では、1つ又は複数のパラメータを、1つ又は2つ以上の他のパラメー
タが増加するにつれて下げるように制御することによって、これらの目標の中の注目度(
attention)をバランスさせることができる。
【0155】
例えば、単一パス又はクイック清掃の目標指向度を表すスライダ制御、例えば0ポイン
ト~100ポイントの指向度がユーザインタフェースに設けられる場合、リンクされたス
ライダの同時の及びオプションとしての反対方向への移動は、マルチパス又はディープ清
掃の指向度を表すことができる。クイック清掃スライダ330aが、図8に示すように、
100ポイント又は100パーセントの注目度に移動された場合、ロボット200の清掃
戦略は、清掃されたエリアへの再訪問を可能な限り少なくするように試みることができる
(連動するマルチパススライダ330bは、自動的に連動して、0ポイント又は非常に少
ないポイントに減少する)。この例におけるスライダ制御は、ロボット200の清掃戦略
に利用可能なパラメータを反映することに留意されたい。
【0156】
スライダ330aが50-50の位置に移動された(マルチパススライダも連動してそ
の位置に移動する)場合、ロボット200の清掃戦略は、不確かなエリア、エッジ、コー
ナ、又はマップフロンティアをより優先するように試みることもできるし、(例えば、異
なる方向の)最も近いエリアを再びカバーすることに集中することもできる。
【0157】
潜在的にリンクされたスライダの別のペアは、スポット清掃330d並びにエッジ及び
コーナの清掃330cとすることができる。上述したように、2つの相反する目標を相互
作用させる種々の方法がある。この場合、1つの方法は、ロボット200が、(光学感知
若しくはピエゾ感知を用いた塵埃/スポットの機会又は近接感知を用いたエッジの機会の
いずれかを感知すると)スポット清掃及び/又はエッジ清掃を日和見的に行うことを可能
にすることであるが、双方の機会が同時に検出された場合、より高い設定がより多く勝利
することを可能にすることである。これは、例えば、70パーセント対30パーセントの
「勝利」パーセンテージの清掃戦略のシフトを示すことができる。スライダ又は連動する
パラメータは、注目度又は指向度の範囲に沿って相互作用原理を変更するように設定する
ことができることに留意すべきである。例えば、より偏った又はバランスしていない設定
、例えば、90パーセント対10パーセントでは、ロボット200は、例えば、スポット
清掃する機会を無視してエッジを清掃する機会をより多く追求することを開始することが
できる。
【0158】
3つ以上のスライダ又は調節可能パラメータをリンクさせることができる。例えば、ク
イック清掃、ディープ清掃、スポット清掃、及びエッジ清掃のスライダ330a~330
dの全てがリンクされている場合、それらのうちの任意の1つを移動させることによって
、それ以外のものをより弱い強調又はより強い強調に(例えば、スライダ及び注目度パラ
メータの対応する方向に)移動させることができる。特定の例として、スポット清掃注目
度パラメータが増加された場合、塵埃検出に対するロボット200の反応閾値(又は応答
の頻度、若しくは増加した指向度に変換される他のパラメータ)を下げることができる。
そのような場合、ロボット200は、(クイック清掃スライダ330a及び対応するパラ
メータを下げて)既にカバーされたエリアを繰り返しカバーし、(そのスライダ330c
及び対応するパラメータを下げて)エッジ及びコーナにおいて費やす時間を少なくし、(
複数のパススライダ330b及び対応するパラメータを増加させて)より多くのエリアを
再びカバーすると予想することができる。
【0159】
第2の態様は、対話型パラメータの現在の状態をロボット200から受信し、相対的な
状態を表すユーザインタフェース制御(スライダ制御330a~330d等)をインスタ
ンス化し、それらの制御を用いてパラメータの相対的な状態の表現を表示する移動デバイ
ス(移動電話、スマートフォン、又はタブレットを含むが、これらに限定されるものでは
ない)によって実行されるアプリケーションを含むことができる。このアプリケーション
は、エンドユーザ(例えば、移動デバイス300のユーザ)がパラメータ、又はパラメー
タ等に対するパーセンテージ強調を変更するためにアクティブ化するユーザインタフェー
ス要素又は制御を監視する。
【0160】
エンドユーザが、ユーザインタフェース要素をアクティブ化すると、移動デバイス30
0上の上記アプリケーションは、漸次変化型パラメータのグラフィカル表現を実行し、1
つのパラメータの変化を表すのと同時に、1つ又は複数の他の制御を変更して、連動した
パラメータが、アクティブ制御におけるユーザ制御された活動と同時に変化することを表
示する。
【0161】
次に図10図12を参照する。第3の態様又は本発明による別の実施形態では、自律
移動ロボット200には、スケジュールどおりに清掃を自ら開始するか又はリモートに開
始を命じられるのに十分なタイマ及びスケジューリング能力と、スケジュールを通信する
とともにコマンドを受信するのに十分な接続性とが設けられる。加えて、ロボット200
は、占有センサを備えるか又は占有センサに接続されているローカルアクセスポイント又
はハブ110への接続性を備えることができる。そのようなアクセスポイント110の1
つの例は、NEST(商標)サーモスタットである。このサーモスタットは、家庭の温度
を制御することに加えて、IEEE802.11プロトコル及びIEEE802.14プ
ロトコル並びにハードウェアを介して、公衆インターネット170及びモノのローカルイ
ンターネットの物品に接続され、メッセージをアドレス指定し、リモートクライアント及
びローカル物品と交換することができる。加えて、NESTサーモスタットは、占有セン
サ(例えば、通り過ぎる人体の熱及び移動を検出することができるパッシブ赤外線モニタ
、周囲の雑音を検出することができるマイクロフォン、及び/又は通行人が覆い隠したと
きの光の変動を検出することができる周囲光センサ)を備える。
【0162】
第3の態様又は本明細書に開示される発明による幾つかの実施形態では、ロボット20
0及びハブ110(家庭用イーサネット(登録商標)又は802.11ネットワークとロ
ボット200との間のブリッジとして動作するアクセスポイント)のシステムは、例えば
、マイクロプロセッサと、環境の電磁感知、音響感知、又は他の感知から人占有データを
収集するセンサのセット及び/又は人占有データと、家庭内の往来及び/又は存在のマッ
プの少なくとも1つの次第に正確になるプロファイルを含む占有データベースと、この占
有データベースと適合した目的のミッションを表すデータを含むスケジューリングデータ
ベースと、無線送信機又は無線送受信機とを備えることができる。
【0163】
データ収集及び通信メッセージのフローの一例では、ハブ110は、ロボット200の
清掃スケジュールを占有者のいない家庭の時間(複数の場合もある)と整合させることを
目標として、1週間以上にわたって、ローカルな家庭を調査し、往来パターンを識別する
ことができる。このデータは解析され(例えば、異常値が除去される等)、占有データベ
ースに記憶される。
【0164】
占有データベースは、ハブ110が保持することもできるし、移動ロボット200に通
信することもできる。一般に、移動ロボット200自体にあるデータセット等の小さなデ
ータセットを維持することが有利である。なぜならば、住宅内の無線通信は、中断される
場合もあるし、雑音が多い場合もあるし、大きな家庭全体を通じて強度が変動する場合も
あるからである。
【0165】
本明細書において論述したデータベースの任意の部分を、ロボット200以外のロケー
ション(例えば、家庭内のローカルハブ110若しくはゲートウェイ、インターネット1
70上のハブ、ゲートウェイ、サーバ等、又はインターネット170上で利用可能なそれ
らの仮想化インスタンス)に送信してそのロケーションに記憶することができる。スケジ
ューリングプロセスは、ロボット200がフル充電及び/又は空の(清掃ビン)状態でス
ケジュールどおりに起動することができるように、充電及び/又は排出ドック140とイ
ンタラクティブに動作することが最も有利である。
【0166】
別の実施形態又は本明細書に開示される発明では、占有機会を与えられたエンドユーザ
が、ロボットの活動を以下のような種々の方法でスケジューリングすることができる。
【0167】
(1)利用可能な最良の時間に自動的に家庭の清掃を行うことを有利にスケジューリン
グするようにシステム(ハブ110、ロボット200、又はいずれか一方)に要求する。
【0168】
(2)与えられた占有期間内の時間、及び/又は自動スケジューラからの最優先の提案
を選択する。
【0169】
(3)住宅が占有されているときであっても、他のニーズのために、スケジューリング
要素を追加する。
【0170】
(4)特定の日における特定の注目度の部屋又はエリアを指定するように、部屋ごとの
カバレッジを調節する。
【0171】
この実施形態又は本明細書に開示される発明は、移動デバイスアプリケーションにおい
て対話型ユーザインタフェース要素を用いることができる。
【0172】
図10及び図11に示すように、エンドユーザが、移動デバイス300上のユーザイン
タフェース要素をアクティブ化すると、アプリケーションは、占有データベース400の
グラフィカル表現を実行し、このグラフィカル表現を表示する。このグラフィカル表現4
00内の変更箇所では、占有データベース内においてユーザが選択した時間405a~4
05eの第2のグラフィカル表現が連続的に表示又はオーバレイされている。
【0173】
図12の実施形態又は本明細書に開示される発明に示すように、エンドユーザは、スケ
ジュールに承諾している(又はロボット200が他の判定基準に従って自ら起動している
)ときであっても、ロボット200、ハブ110、又はそれらの2つの組み合わせが清掃
ミッションを起動しようとしている時に通知を受けたい場合がある。この要求通知410
は、リモート移動デバイス300等のリモートユーザ端末144上でユーザに提示するこ
とができる。幾つかの場合には、(例えば、ユーザが実際には在宅しているが、単に安静
にし過ぎているため、占有感知が動作しない場合)エンドユーザは、起動をキャンセルし
たい場合がある。
【0174】
図13及び図14に示す他の実施形態又は本明細書に開示される発明では、ユーザは、
清掃ロボット200によって収集された物質の量及び/又は最大の物質の量が収集された
ロケーション等の、ユーザが関心を持ち得る算出情報を提供するアプリケーションを、移
動デバイス300上のユーザインタフェース要素を介して起動することができる。例えば
、ビンごみくずセンサを用いて、ロボット収集ビンに入る物質の量を追跡することができ
る。既知のビンの容積を用いると、ロボット200は、ごみくずセンサを通過した物質の
量及び/又は頻度に基づいて、収集ビンの占有容量又は残量を推測することができる。加
えて、マッピング能力を有するロボット200の実施形態又は本発明では、ロボット20
0は、間取り図内の様々な線引きされたエリア又は区画におけるごみくず収集速度及び/
又は収集されたごみくずの量を追跡し、収集された最大量のごみくずを含む部屋を識別す
ることができる。
【0175】
図20のフローチャートを参照すると、図20には、リモート清掃ロボットのユーザコ
マンドを受信し、このユーザコマンドを上記リモート清掃ロボット(駆動モータ及び清掃
モータを備えるリモート清掃ロボット)に送信する、本発明の幾つかの実施形態又は本明
細書に開示される発明によるコンピュータ実施される方法が表されている。この方法は、
制御エリアと、この制御エリア内に、複数の制御要素を含むユーザ操作可能な起動制御グ
ループと、主要清掃戦略制御状態及び代替清掃戦略制御状態を有する少なくとも1つのユ
ーザ操作可能な清掃戦略制御要素と、複数の制御要素を含む物理リコール制御グループと
を備えるユーザインタフェースを表示すること(ブロック30)を含む。起動制御グルー
プは延期起動制御状態及び即時起動制御状態を有し、物理リコール制御グループは即時リ
コール制御状態及びリモート可聴ロケータ制御状態を有する。次に、ユーザ入力が、上記
ユーザ操作可能な制御要素を介して受信される(ブロック32)。このユーザ入力に応答
して、制御状態の一意の組み合わせを反映するリアルタイムのロボット状態が同じ制御エ
リア内に同時に表示される(ブロック34)。同時に又はその後、リモート清掃ロボット
は、上記受信された入力及び上記制御状態の一意の組み合わせに基づいて、駆動モータ及
び清掃モータを作動させて表面を清掃するように命じられる(ブロック36)。
【0176】
図15図18に関する更なる実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、以下
に説明するような追加の機能を提供するアプリケーションが、移動デバイス300(例え
ば、タッチスクリーンHMIを有するローカルユーザ端末142とすることができる)上
に設けられる。図15は、このアプリケーションによって提供される、ロボット200の
制御及び監視を可能にする例示のホームスクリーン500を示している。ホームスクリー
ン500は、制御エリア501(デバイス300のタッチスクリーンディスプレイのアク
ティブ入力エリア)と、この制御エリア内に、清掃イニシエータボタン512、スケジュ
ーリングボタン514、清掃戦略トグルボタン516(作動されると、「クイック(QU
ICK)」ステータスインジケータと「標準(STANDARD)」(図示せず)ステー
タスインジケータとの間を交互にトグルする)、ドックリコールボタン520、ロボット
ロケータボタン522、及び駆動ボタン524の形態のユーザ操作可能な制御要素又はイ
ンタフェース要素とを含む。ホームスクリーン500は、ロボット識別情報526(例え
ば、ユーザによってロボット200に割り当てられた名称(「Bruce」))と、ロボ
ット200のステータス及び/又は他のデータを示す1つ又は複数の動作メッセージ52
8とを更に表示することができる。
【0177】
清掃イニシエータボタン512がアクティブ化されると、デバイス300は、規定され
た清掃プロトコルを開始するようにロボット200に(無線信号を介して)に命じる。
【0178】
清掃戦略ボタン516は、複数の異なる利用可能な清掃モード、設定、又はプロトコル
から選択を行うのに用いることができる。これらの清掃モード、設定、又はプロトコルの
例は、以下で詳細に論述される。特に、清掃戦略ボタンは、主要清掃戦略制御状態(すな
わち、「標準清掃」又は「ディープ清掃」)及び代替清掃戦略制御状態(すなわち、「ク
イック清掃」)を有する。
【0179】
スケジューリングボタン514は、アクティブ化されると、図16に示すようなスケジ
ューリングスクリーン502を開始する。ユーザは、図16の制御要素502A~502
Fを用いて、ロボット200による単一の清掃動作/セッション又は定期的な(例えば、
週に一度の)清掃動作/セッションをスケジューリングすることができる。以下で説明す
るような清掃モード(例えば、「標準」又は「クイック」)は、制御要素502Bを用い
て、スケジューリングされた清掃セッションごとに選択することができる。構成された清
掃動作又はセッションを開始及び実行する延期されたコマンドは、「セーブ」ボタン50
2Fを作動させることによって開始することができる。
【0180】
清掃イニシエータボタン512、スケジューリングボタン514、及びスケジューリン
グ制御要素502A~502Fは、集合的にユーザ操作起動制御グループを形成する。こ
の起動制御グループは、即時起動状態(すなわち、清掃イニシエータボタン512が作動
されたとき)と、延期起動制御状態(すなわち、「セーブ」ボタン502Fが選択された
とき)とを有する。
【0181】
ドックリコールボタン520及びロボットロケータボタン522は、集合的に物理リコ
ール制御グループを形成する。この物理リコールグループは、(ドックリコールボタン5
20を作動させることによる)即時リコール制御状態と、(ロボットロケータボタン52
2を作動させることによる)リモート可聴ロケータ制御状態とを有する。ドックリコール
ボタン520がアクティブ化されると、デバイス300は、ドック140に帰還するよう
にロボット200に命じる。
【0182】
ロボットロケータボタン522がアクティブ化されると、デバイス300は、ロボット
200に可聴信号(例えば、音響変換器又はスピーカ274Bからのブザー音。図3)を
放出するように命じる。ユーザは、この可聴信号を用いて、ロボット200の位置を特定
することができる。
【0183】
使用時、デバイス300上のアプリケーションは、上記で説明したユーザ操作可能制御
要素を介してユーザ入力を受信する。これらのユーザ入力に応答して、アプリケーション
は、デバイス300の制御エリア501内に、制御状態の一意の組み合わせを反映するリ
アルタイムのロボット状態を同時に表示する。アプリケーションは、受信された入力及び
制御状態の一意の組み合わせに基づいてロボット200の駆動システム230(原動駆動
モータを備える)及びサービスオペレーション清掃システム242(エンドエフェクタ2
42Dのための清掃モータ又はアクチェータを備える)を作動させて表面を清掃するよう
にロボット200に更に命じる。
【0184】
駆動ボタン524は、作動されると、ユーザがロボット200の生活空間を巡る移動を
リモート制御するのに用いることができるユーザ操作可能制御要素(例えば、仮想ジョイ
スティック又は制御パッド)を含むロボット原動制御スクリーン(図示せず)を開始する
【0185】
幾つかの場合には、ロボット200を清掃セッション中に動けなくするか又は固定する
ことができる。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、ロボット20
0は、その不動状態を認識することができるようにされ、デバイス300上のアプリケー
ションを介して(例えば、SMS又は電子メールを用いて)ユーザにアラート信号を送信
する。アプリケーションは、図17に示すようなアラートスクリーン504をデバイス3
00上に表示する。加えて又は代替的に、アラートスクリーン504は、ロボット200
が動けなくなったとき、又はそれ以外に、命じられた動作を実行することができないとき
に、ユーザが清掃イニシエータボタン512又はドックリコールボタン520を作動させ
ることに応答して生成することができる。アラートスクリーン504は、その後の修復動
作を実行する、ユーザによって操作可能な1つ又は複数の制御要素を含む。幾つかの実施
形態又は本明細書に開示される発明では、「ブザー音」ボタン504A等のビーコン制御
要素を作動させて、音響変換器274Bから可聴信号を放出するようにロボット200に
命じることができる。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、逃避手順制
御要素504Bを作動させて、解放又は固定解除を試みる1つ又は複数の規定された手順
を実行するようにロボット200に命じることができる。
【0186】
上記で論述したように、アプリケーションは、ユーザが2つ以上の清掃戦略又はモード
間で(例えば、トグルボタン516を用いて)選択を行うことを可能にすることができる
。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、ユーザは、1)第1の清掃
戦略制御状態又は主要清掃戦略制御状態の制御要素516を用いた低累積エネルギー清掃
戦略(本明細書では「クイック清掃」とも呼ばれる)、又は第2の清掃戦略制御状態又は
代替清掃戦略制御状態の制御要素516を用いた高累積エネルギー清掃戦略(本明細書で
は「標準」又は「ディープ清掃」とも呼ばれる)のいずれかを実行するように(トグルボ
タン516を用いて)リモートロボット200に命令することができる。「清掃エネルギ
ー」は、本明細書で用いられるように、様々な方法で展開することができる。例えば、ロ
ボットは、より長く進むか又はパスを繰り返すこともできるし、モータのパワーを増加さ
せることもできるし、それ以外に「より多く」の清掃(標準)又は「より少ない」清掃(
クイック)を行うこともできる。通常、クイック清掃オプションは、(例えば、以下で説
明するように)作業の累積が少ない。例えば、幾つかの実施形態又は本発明では、ロボッ
ト200は、クイック清掃戦略又は制御状態では、カバーされたエリアの各部分を実質的
に単一パスでしか通過せず、ディープ清掃戦略又は制御状態では、カバーされたエリアの
各部分を実質的に2回のパス(例えば、十文字のパス)で通過する。
【0187】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、低累積エネルギー清掃戦略
(「クイック清掃」)は、以下のもののうちの1つ又は複数を含む。
【0188】
a.ロボット200は、決定性の、体系的な、又は計画された、単一パスカバレッジ、
通行パターン又は経路を進む。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、通
行パターンは、犂耕体経路に従う。
【0189】
b.ロボット200は、表面にわたって(ディープ清掃制御状態と比較して)より高速
の前進速度で進む。
【0190】
c.ロボット200は、オープンエリアにその清掃を集中させる。
【0191】
d.ロボット200の清掃カバレッジは、ドック140から最も遠い距離をカバーする
ように構成される。
【0192】
e.ロボット200は、より高い真空パワーと組み合わせて、表面にわたり(ディープ
清掃制御状態と比較して)より高速の前進速度で進む。
【0193】
f.ロボット200は、発見プロセスを用いないが、その代わり、記憶されたマップを
用いてナビゲートする。
【0194】
g.ロボット200は、主として一方向にのみ列に沿って進む(すなわち、パターンは
、列の交差がほとんど又は全くない平行な列である)。
【0195】
h.ロボット200は、清掃中の表面から取り除かれた塵埃の密度を検出しない。
【0196】
i.ロボット200は、清掃中の表面から取り除かれた塵埃の密度を(例えば、塵埃セ
ンサ242Cを用いて)検出し、これを考慮してその経路、速度、又はパワーを制御する
が、その清掃動作に対するそのような修正をトリガするのに必要とされる塵埃検出閾値は
、(ディープ清掃制御状態と比較して)より高い閾値に設定される。
【0197】
j.ロボット200は、清掃セッション中に(すなわち、清掃セッションの終わりを除
く)そのオンボードダストビン242Bを空にしない。
【0198】
k.ロボット200は、多くの時間を要する散乱物(例えば、テーブル、椅子)の周囲
の清掃に費やす時間を(ディープ清掃制御状態と比較して)少なくする。
【0199】
l.ロボット200は、往来の多いエリアを最初に清掃する。
【0200】
m.ロボット200は、訪問者からは目に触れない、あらゆる物の下(例えば、ベッド
、椅子、及びソファの下)の清掃を回避する。
【0201】
u.ロボット200は、指定されたエリアにその清掃を集中させる。
【0202】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、高累積エネルギー清掃戦略
(「標準清掃」又は「ディープ清掃」)は、以下のもののうちの1つ又は複数を含む。
【0203】
a.ロボット200は、決定性の、体系的な、又は計画された、複数(2つ以上)パス
カバレッジ、通行パターン又は経路を進む。幾つかの実施形態又は本発明では、進むパタ
ーンは、十文字経路に従う。
【0204】
b.ロボット200は、表面にわたって(クイック清掃制御状態と比較して)より低速
の前進速度で進む。
【0205】
c.ロボット200は、少なくとも部分的に、生活空間のエッジ及びコーナにその清掃
を集中させる。
【0206】
d.ロボット200の清掃カバレッジは、ドック140の周囲の全外周円内のエリアを
カバーするように構成される。
【0207】
e.ロボット200の清掃カバレッジは、ドック140の周囲の全外周円内のエリアを
2回カバーするように構成される
【0208】
f.ロボット200は、開始したエリアと同じエリアにその清掃を集中させる。
【0209】
g.ロボット200は、より高い真空パワーと組み合わせて、表面にわたり(クイック
清掃制御状態と比較して)より低速の前進速度で進む。
【0210】
h.ロボット200は、(クイック清掃制御状態と比較して)より多くの発見を用いる
(例えば、ロボット200は、エッジ及びコーナをより多く探索する)。
【0211】
i.ロボット200は、交差する方向に列に沿って進む(例えば、十文字パターン)。
【0212】
j.ロボット200は、清掃中の表面から取り除かれた塵埃の密度を(例えば、塵埃セ
ンサ242Cを用いて)検出し、これを考慮してその経路、速度、又はパワーを制御する
【0213】
k.ロボット200は、清掃中の表面から取り除かれた塵埃の密度を検出し、これを考
慮してその経路、速度、又はパワーを制御し、その清掃動作に対するそのような修正をト
リガするのに必要とされる塵埃検出閾値は、(クイック清掃制御状態と比較して)より低
い閾値に設定される。
【0214】
l.ロボット200は、真空パワーを増加させるために、清掃セッション中にそのオン
ボードダストビン242Aを空にする。
【0215】
m.ロボット200は、体系的(1つ又は複数のパス)清掃パターン及びランダムエッ
ジ拡散パターンを含む2つ以上の段階の清掃パターンを実行する。
【0216】
n.ロボット200は、体系的パターン及びランダムパターンを交互に行うことを含む
多段階清掃パターンを実行する。
【0217】
o.ロボット200は、清掃中の表面から取り除かれた塵埃の密度を検出し、より多く
の塵埃が検出された場合には、更に清掃する。
【0218】
p.ロボット200は、廊下を2回以上清掃する。
【0219】
q.ロボット200は、洗浄動作を用いて清掃する。
【0220】
r.ロボット200は、そのバッテリが消耗する(床に留置される)まで又はバッテリ
レベルが非常に低くなるまで清掃する(ロボット200は、その後、バッテリ充電が大幅
に使い尽くされた状態でドックに帰還する)。この場合、ロボット200は、バッテリ充
電レベルが十分に低くなるまで、命じられた清掃パターンを実行し、その後、最終清掃(
end cleaning)モードになることができる。この最終清掃モードは、例えば、外周部清掃
、ランダムパターン清掃、又は規定された若しくは検出された高塵埃エリアに集中した清
掃を含むことができる。
【0221】
s.ロボット200は、多くの時間を要する散乱物(例えば、テーブル、椅子)の周囲
の清掃に費やす時間を(クイック清掃制御状態と比較して)多くする。
【0222】
t.ロボット200は、往来の多いエリアに(クイック清掃制御状態と比較して)より
多くの時間を費やす。
【0223】
u.ロボット200は、指定されたエリアにその清掃を集中させる。
【0224】
v.ロボット200は、ラグマットに対して(クイック清掃制御状態と比較して)より
多くの時間を費やす。
【0225】
w.ロボット200は、ラグマットの外周部及びエッジに対して(クイック清掃制御状
態と比較して)より多くの時間を費やす。
【0226】
x.ロボット200は、完全を期すために家具の下(例えば、ベッド、椅子、及びソフ
ァの下)の清掃を試みる。
【0227】
y.ロボット200は、(例えば、塵埃センサ242Cを用いて)清掃中の表面から取
り除かれた塵埃の性質又は属性を検出し、これを考慮してその経路、速度、又はパワーを
制御する。例えば、ロボット200は、羽毛状又は綿状の塵埃の検出に応答してディープ
清掃を弱くし、微粒子又は砂の塵埃の検出に応答してディープ清掃を強くする。
【0228】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、ロボット200は、所与の
清掃セッションにおいて、カバレッジエリアの幾つかのエリアでは、低累積エネルギー清
掃戦略(「クイック清掃」)を実行し、カバレッジエリアの他のエリアでは、高累積エネ
ルギー清掃戦略(「ディープ清掃」)を実行する。幾つかの実施形態又は本明細書に開示
される発明によれば、このマルチモード清掃戦略は、以下のものの1つ又は複数の組み合
わせ及び並べ替えを含む。
【0229】
a.ロボット200は、選択された又は規定された重点判定基準に基づいて、各エリア
又は各領域の清掃戦略を設定する。これらの重点判定基準は、エリア内でロボット200
によって収集された塵埃の密度又は性質を含むことができる。
【0230】
b.ユーザは、デバイス300上のアプリケーションを用いて、選択された又は規定さ
れた重点判定基準に基づいて清掃戦略を設定する。
【0231】
c.ユーザは、デバイス300上のアプリケーションを用いて、清掃されるエリアの選
択された部分領域又はサブセクション(例えば、ゾーンA、ゾーンB、及びゾーンC等の
種々のゾーン)の清掃戦略を設定する。図18を参照すると、アプリケーションは、清掃
されるエリアのグラフィカル表現又はマップ506Aと、清掃戦略制御要素(清掃モード
ボタン506B、506C)とを含むインタフェーススクリーン506を提供することが
できる。次に、ユーザは、清掃モードボタン506B、506Cを用いて、所望の清掃戦
略を選択することができ、次に、この方法で(例えば、選択されたエリアの周囲のトレー
ス、指定された領域506D~506Fの内部のタッチ、又はリスト等からの指定された
領域の選択によって)清掃される領域を選択する。マップ506A及び指定された領域5
06D~506Fは、上記で論述したマップデータから生成することができ、ロボット2
00は、このマップ及びこのマップに対するローカライゼーションを参照して清掃動作を
行うことができる。
【0232】
d.ロボット200は、検出した床タイプに基づいて清掃レベル(例えば、堅い表面の
クイック清掃及びカーペットのディープ清掃)を設定することができる。
【0233】
e.ロボット200は、ラグマットを識別し、それらのラグマットに対してよりディー
プな清掃戦略(例えば、より多くの時間)を実行することができる。
【0234】
f.ロボット200は、衝突又は他の近接イベントを、検出された塵埃摂取イベントに
関連付け、これに応答して、よりディープな清掃を実行することができる。組み合わされ
たこれらの状態は、エッジの存在を示す。
【0235】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、ロボット200には、クイック
清掃動作モードとディープ/標準清掃動作モードとの間でロボット200を切り替えるの
に用いることができる、ユーザが作動可能なオンボード清掃モード選択スイッチ274C
(例えば、ボタン)が設けられる。ロボット200は、その清掃モードステータス(すな
わち、クイック清掃又はディープ清掃)を示す1つ又は複数のライト274A又は他のイ
ンジケータを備えることができる。ロボット200は、(音響変換器274Bを用いて)
その清掃モードステータスを示す単数又は複数の可聴信号(例えば、クイック清掃モード
用の短時間のブザー音及びディープ清掃モード用の長いブザー音)を放出することができ
る。
【0236】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、ロボット200又はデバイ
ス300上のアプリケーションは、ロボット200がその清掃動作を完了し、ユーザにそ
の完了を報告するのに必要とされる残り時間を推定するように構成される。幾つかの実施
形態又は本明細書に開示される発明では、ロボット200又はアプリケーションは、代替
形態において、各清掃モードに必要とされる時間を推定し、この推定された時間を報告す
ることができる。
【0237】
幾つかの実施形態又は本明細書において開示される発明では、ユーザは、(例えば、デ
バイス300上のアプリケーションを用いて)利用可能な時間及び清掃されるエリアを設
定することができ、ロボット300又はアプリケーションは、これらの判定基準に基づい
て、適切な清掃モード又は好ましい清掃モード(複数の場合もある)(クイックモード、
ディープモード、又はマルチモード)を決定することができる。幾つかの実施形態、又は
本明細書において開示される発明では、ロボット300又はアプリケーションは、ユーザ
のオリジナルの入力設定を最適化し、ユーザは、その後、この推奨を採用するのか又はオ
リジナルの設定を続けるのかを決定することができる。幾つかの実施形態、又は本明細書
において開示される本発明では、この推奨された新たな設定が、上記で論述したようなユ
ーザインタフェース上の制御要素を再構成することによって示されるか、又は占有スケジ
ュールを収集し処理する移動ロボット200によって新たな設定が学習される。
【0238】
上記で論述した決定のうちの幾つかは、塵埃の蓄積又は表面からの抽出を監視するセン
サから得られたデータを利用することができる。そのようなセンサの例は、ロボット20
0と統合された圧電塵埃検出器又は光学塵埃検出器242C等の瞬時センサを含むことが
できる。また、上記で論述したように、幾つかの決定は、ビンレベルセンサ242Bによ
って検出されるようなダストビン242Aの検出された満杯レベルを利用することができ
る。
【0239】
システムは、ロボット200によって感知された状態及び/又はアプリケーションによ
って収集又は導出されたデータに基づいて、動作メッセージ(例えば、図15及び図17
におけるメッセージ528及び506C)をユーザに提供するように更に構成することが
できる。これらの動作メッセージは、ロボットステータスメッセージ及び/又は照会メッ
セージを含むことができる。例えば、システムは、「ディープ清掃をすぐに行うべきです
。クイックは、塵埃の量が平均よりも多いことを示しています。ディープ清掃をスケジュ
ーリングしたいでしょうか? いつ行いますか? 通常、火曜日の11時には在宅ではあ
りません。明日の11時はいかがでしょうか?」をデバイス300上に表示することがで
きる。
【0240】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、デバイス300上のアプリケー
ションは、ユーザが、ロボット200による対応する清掃のために、往来の多い指定エリ
アを入力することを可能にする。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、
ロボット200は、往来の多いエリアをプログラムによって自動的に発見又は検出及び識
別するように構成される。
【0241】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、デバイス300上のアプリケー
ションは、ユーザが、或る点で好ましい(例えば、より良好、よりクイック、又はよりデ
ィープ)と考えるか又は判断した単数又は複数の清掃パターン(例えば、らせん状、前後
、横、又はこすり洗浄)を選択することを可能にする。
【0242】
本明細書において開示されているようなリモートユーザ端末(例えば、端末142及び
300)は、無線インタフェースを介して通信するように構成された通信端末とすること
ができ、「無線通信端末」又は「無線端末」と呼ばれる場合がある。無線端末の例には、
セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、ページャ、及び/又は無線通信インタフェースを
介してデータを通信するように構成されたコンピュータが含まれるが、これらに限定され
るものではない。上記無線通信インタフェースは、セルラ電話インタフェース、Blue
tooth(登録商標)インタフェース、無線ローカルエリアネットワークインタフェー
ス(例えば、802.11)、別のRF通信インタフェース、及び/又は光/赤外線通信
インタフェースを含むことができる。幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明で
は、リモートユーザ端末142、300は、ポータブルの移動端末である。幾つかの実施
形態又は本明細書に開示される発明では、リモートユーザ端末142、300は、ハンド
ヘルド移動端末である。これは、移動端末の外のり寸法が、一般的なオペレータが片手を
用いることによる使用に適合しかつ適していることを意味する。幾つかの実施形態又は本
明細書に開示される発明によれば、ハンドヘルド移動端末の全体積は、約200cc未満
であり、幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明によれば、ハンドヘルド移動端
末の全体積は、約100cc未満である。
【0243】
図19は、本明細書において論述したようなユーザ端末142又は300として用いる
ことができる例示のユーザ端末の概略説明図である。端末300は、ヒューマンマシンイ
ンタフェース(HMI)370と、通信モジュールと、プロセッサ380及びメモリ38
2を備える回路又はデータ処理システムとを備える。これらの回路及び/又はデータ処理
システムは、デジタル信号プロセッサに組み込むことができる。プロセッサ380は、ア
ドレス/データバス380Aを介してHMI370及びメモリ382と通信する。プロセ
ッサ380は、任意の市販のマイクロプロセッサ又はカスタムマイクロプロセッサとする
ことができる。メモリ382は、データ処理システムの機能を実施するのに用いられるソ
フトウェア及びデータを含むメモリデバイスの全体的な階層を表す。メモリ382は、次
のタイプのデバイス、すなわち、キャッシュ、ROM、PROM、EPROM、EEPR
OM、フラッシュメモリ、SRAM、及びDRAMを含むことができるが、これらに限定
されるものではない。
【0244】
メモリ382は、データ処理システム、すなわちオペレーティングシステム384と、
アプリケーション(ロボット制御監視アプリケーション386を含む)と、入力/出力(
I/O)デバイスドライバとにおいて用いられるソフトウェア及びデータの幾つかのカテ
ゴリを含むことができる。アプリケーション386は、マッピングデータ386A(例え
ば、カバレッジマップに対応し、及び/又は生活空間内の物体若しくは境界の位置を表す
)と、構成データ386B(例えば、端末300及びロボット200におけるアプリケー
ション386の設定及び構成に対応する)と、ユーザインタフェース(UI)モジュール
386Cと、ロボット制御モジュール386Dとを含む。UIモジュール386Cは、制
御要素及び他の表示される構成要素をディスプレイ374上に生成するためのロジックと
、HMI370(例えば、タッチスクリーン372)を介してユーザから入力を受信する
ためのロジックとを備える。ロボット制御モジュール386Dは、ユーザ命令を処理する
ためのロジックと、コマンドをロボット200に発行するためのロジックと、無線通信モ
ジュール376を介してロボットからメッセージを受信するためのロジックとを備える。
【0245】
ディスプレイ374は、任意の適したディスプレイスクリーンアセンブリとすることが
できる。例えば、ディスプレイスクリーン374は、補助照明(例えば、照明パネル)を
有するか又は有しないアクティブマトリックス有機発光ダイオードディスプレイ(AMO
LED)又は液晶ディスプレイ(LCD)とすることができる。
【0246】
HMI370は、タッチスクリーン372に加えて又はその代わりに、例えば、タッチ
起動式デバイス若しくはタッチ感知式デバイス、ジョイスティック、キーボード/キーパ
ッド、ダイアル、単数若しくは複数の方向キー、及び/又はポインティングデバイス(マ
ウス、トラックボール、タッチパッド等)を含む他の任意の適した入力デバイス(複数の
場合もある)を備えることができる。
【0247】
無線通信モジュール376は、本明細書において論述したような1つ又は複数の無線イ
ンタフェースを介してデータをロボット送信機252、ハブ無線通信モジュール112、
又は他の所望の端末に通信するように構成することができる。通信モジュール32は、ダ
イレクトポイントツーポイント接続モジュール、WLANモジュール、及び/又はセルラ
通信モジュールを含むことができる。ダイレクトポイントツーポイント接続モジュールは
、ダイレクトRF通信モジュール又はダイレクトIR通信モジュールを含むことができる
。WLANモジュールを用いると、無線端末300は、適した通信プロトコルを用いてW
LAN(例えば、ルータ)を通じて通信することができる。
【0248】
幾つかの実施形態又は本明細書に開示される発明では、無線端末300は、無線電話通
信システムの一部を成す移動無線電話である。
【0249】
当業者によって理解されるように、本技術の教示から依然として利益を享受しつつ他の
構成も利用することができる。例えば、上記モジュールのうちの1つ又は複数は、オペレ
ーティングシステム、I/Oデバイスドライバ、又はデータ処理システムの他のそのよう
な論理的区分内に組み込むことができる。したがって、本技術は、図19の構成に限定さ
れるものとみなされるべきではない。本技術は、本明細書において説明する動作を実行す
ることが可能な任意の構成を包含するように意図されている。
【0250】
当業者によって理解されるように、本開示の態様は、任意の新規で有用なプロセス、機
械、製造工程、若しくは物質の組成、又は任意の新規で有用なその改善を含む、幾つかの
特許性のある種類又は状況のうちの任意のものにおいて、本明細書において図示及び説明
することができる。したがって、本開示の態様は、完全にハードウェアで、完全にソフト
ウェアで(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、又はソフト
ウェア及びハードウェアの実施態様を組み合わせて実現することができ、それらは全て、
本明細書において概して「回路」、「モジュール」、「構成要素」又は「システム」と呼
ぶことができる。さらに、本開示の態様は、その上に具現されたコンピュータ可読プログ
ラムコードを有する1つ又は複数のコンピュータ可読媒体で具現されるコンピュータプロ
グラム製品の形をとることもできる。
【0251】
1つ又は複数の非一時的なコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせを利用することが
できる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、一時的な伝播信号を除く全てのコンピュー
タ可読媒体を含む。コンピュータ可読媒体は、例えば、電子的、磁気的、光学的、電磁的
、若しくは半導体のシステム、機器、デバイス、又は上記の任意の適切な組み合わせとす
ることができるが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体の更に具体的な例
(包括的でないリスト)は、以下のもの、すなわち、ポータブルコンピュータディスケッ
ト、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(RO
M)、消去及びプログラム可能リードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ
)、中継器を備える適切な光ファイバ、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメ
モリ(CD-ROM)、光ストレージデバイス、磁気ストレージデバイス、又は上記の任
意の適切な組み合わせを含む。本明細書の文脈において、コンピュータ可読記憶媒体は、
命令実行システム、装置若しくはデバイスによって使用するためのプログラム、又は命令
実行システム、装置若しくはデバイスに関連するプログラムを含むか又は記憶することが
できる任意の有形媒体とすることができる。
【0252】
本開示内容の態様の動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ又は
複数のプログラム言語の任意の組み合わせで記述することができる。このプログラム言語
には、Java(登録商標)、Scala、Smalltalk、Eiffel、JAD
E、Emerald、C++、C#、VB.NET、Python等のオブジェクト指向
型プログラム言語、「C」プログラム言語、Visual Basic、Fortran
2003、Perl、COBOL2002、PHP、ABAP等の従来の手続型プログラ
ム言語、Python、Ruby、及びGroovy等のダイナミックプログラム言語、
又は他のプログラム言語が含まれる。プログラムコードを、ユーザコンピュータ上で全体
的に、ユーザコンピュータ上で部分的に、スタンドアロンソフトウェアパッケージとして
、ユーザコンピュータ上で部分的にかつリモートコンピュータ上で部分的に、又は、リモ
ートコンピュータ若しくはサーバ上で全体的に実行することができる。後者のシナリオで
は、リモートコンピュータを、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリア
ネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを通してユーザコンピュータ
に接続することもできるし、接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを使
用するインターネットを通して)外部コンピュータに対して行うこともできるし、クラウ
ドコンピューティング環境上で行うこともできるし、ソフトウェアアズアサービス(Sa
aS)等のサービスとして提供することもできる。
【0253】
本開示の態様は、本開示の実施形態又は本明細書に開示される発明による方法、装置(
システム)及びコンピュータプログラム製品の流れ図及び/又はブロック図を参照しなが
ら本明細書において記述される。流れ図及び/又はブロック図の各ブロック、及び流れ図
及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせをコンピュータプログラム命令によって
実施できることは理解されよう。コンピュータのプロセッサ又は他のプログラム可能命令
実行装置を介して実行される命令が、流れ図及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロ
ックにおいて指定される機能/動作を実施するための機構を作り出すように、これらのコ
ンピュータプログラム命令を汎用コンピュータ、専用コンピュータ又は他のプログラム可
能データ処理装置のプロセッサに与え、1つの機械を生み出すことができる。
【0254】
実行されると、コンピュータ、他のプログラム可能データ処理装置、又は他のデバイス
が特定の態様で機能するように指示することができるこれらのコンピュータプログラム命
令は、コンピュータ可読媒体に記憶することもできる。それによって、実行されると、コ
ンピュータに流れ図及び/又はブロック図の1つ又は複数のブロックにおいて指定された
機能/動作を実施させる命令を含む命令が、コンピュータ可読媒体に記憶されるときに1
つの製品を生み出す。また、一連の動作ステップがコンピュータ、他のプログラム可能装
置又は他のデバイス上で実行されるように、コンピュータプログラム命令をコンピュータ
、他のプログラム可能命令実行装置又は他のデバイス上にロードして、コンピュータ又は
他のプログラム可能装置上で実行される命令が、流れ図及び/又はブロック図の1つ又は
複数のブロックにおいて指定された機能/動作を実施するためのプロセスを提供するよう
なコンピュータ実施されるプロセスを生み出すこともできる。
【0255】
図面のフローチャート及びブロック図は、本開示内容の様々な態様によるシステム、方
法及びコンピュータプログラム製品の考えられる実施態様のアーキテクチャ、機能、及び
動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図の各ブロックは、特定の論
理機能(複数の場合もある)を実装する1つ又は複数の実行可能命令を含む、モジュール
、セグメント、又はコードの一部分を示す場合がある。いくつかの代替の実装態様では、
ブロックで述べる機能は、図で述べる順序から外れて起こる場合があることも留意される
べきである。例えば、連続して示す2つのブロックを、実際には実質的に同時に実行する
こともできるし、ブロックを、時として、関わる機能に応じて逆順で実行することもでき
る。ブロック図及び/又はフローチャート説明図の各ブロック、並びにブロック図及び/
又はフローチャート説明図におけるブロックの組み合わせは、指定された機能若しくは動
作を実行する専用のハードウェアベースのシステム、又は専用のハードウェア及びコンピ
ュータ命令の組み合わせによって実施することができることにも留意されたい。
【0256】
上記は本発明の例示であり、限定として解釈されるべきではない。本発明のいくつかの例示的な実施形態について説明したが、本発明の新規の教示及び利点から著しく逸脱せずに、多くの変更が例示的な実施形態において可能なことを当業者であれば容易に理解するであろう。したがって、全てのそのような変更は、特許請求の範囲において定義される本発明の範囲内に含まれることが意図される。したがって、上記が本発明の例示であり、開示された、又は本明細書に開示される発明における特定の実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、開示された実施形態への変更並びに他の実施形態が、本明細書に開示される発明の範囲内に含まれることが意図されることを理解されたい。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載は以下の通りである。
請求項1:
移動ロボットであって、
メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサであって、前記メモリに記憶されたルーチンと、該ルーチンによって生成され、前記無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行する、プロセッサと、
前記プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な動輪と、
前記プロセッサによって、前記家庭内で機械作業を行うように命じることが可能な少なくとも1つのモータ付きアクチュエータを含むエンドエフェクタであって、前記プロセッサは、
前記無線ネットワーク回路と通信することによって無線ローカルネットワークを監視し、該無線ローカルネットワーク上の1つ又は複数のネットワークエンティティのプレゼンス状態を検出する第1のルーチンと、
センサから信号を受信する第2のルーチンであって、該センサは、前記ネットワークエンティティのうちの1つの動作状態を検出し、該動作状態は、待機とアクティブとの間で変化可能である、第2のルーチンと、
前記第1のルーチン及び前記第2のルーチンによって検出された前記プレゼンス状態及び前記動作状態に基づいて、前記エンドエフェクタに機械作業の実行状態を変更するように命じる第3のルーチンと、
を含む、複数のルーチンを実行する、エンドエフェクタと、
を含む、移動ロボット。
請求項2:
前記第1のルーチンは、前記無線ローカルネットワーク上の移動デバイスの前記プレゼンス状態を検出し、前記第2のルーチンは、前記移動デバイス内の呼状態センサからの信号を受信し、該センサは、前記移動デバイスの前記呼状態を前記動作状態として検出し、前記呼状態は、呼準備態勢と、呼受信との間で変化可能である、請求項1に記載の移動ロボット。
請求項3:
前記エンドエフェクタは、前記移動ロボットの前記清掃ヘッドであり、前記第3のルーチンは、前記無線ローカルネットワーク上の前記移動デバイスの前記プレゼンスと、前記移動デバイスの前記動作状態としての前記呼状態とに基づいて、前記ロボットの前記清掃ヘッドに清掃状態を変更するように命じる、請求項2に記載の移動ロボット。
請求項4:
前記清掃状態の変更は、動輪アクチュエータを含む、前記移動ロボットの雑音を発生させる全てアクチュエータに、呼の完了まで停止及び/又はアイドリングするように命じることを含む、請求項3に記載の移動ロボット。
請求項5:
前記清掃状態の変更は、前記移動デバイスの前記呼状態の、通話中から終呼への変化を受けて、アクチュエータに、前記移動ロボットの前記清掃ヘッドを再始動させるように命じることを含む、請求項3に記載の移動ロボット。
請求項6:
前記清掃状態の変更は、前記無線ローカルネットワーク上の前記移動デバイスの前記プレゼンスの、有りから無しへの変化を受けて、アクチュエータに、前記移動ロボットの前記清掃ヘッドを再始動させるように命じることを含む、請求項3に記載の移動ロボット。
請求項7:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、前記移動デバイスの有りから無しへの変化に関して、前記家庭を出発したこととして、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、前記移動デバイスが出発したと判断すると、前記家庭内の清掃ミッションを再始動させる前に或る期間待機し、前記移動デバイスが前記家庭を出発したことを検証する、請求項6に記載の移動ロボット。
請求項8:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスの一意の識別情報に関して、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、前記ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが前記家庭内に存在することを判断する、請求項1に記載の移動ロボット。
請求項9:
前記第1のルーチンは、前記無線ローカルネットワーク上の移動デバイスの前記プレゼンス状態を検出し、前記第2のルーチンは、前記移動ロボット内の清掃準備態勢センサから信号を受信し、該センサは、前記移動ロボットの前記清掃準備態勢を前記動作状態として検出し、前記清掃準備態勢状態は、清掃準備態勢と、清掃アクティブとの間で変化可能である、請求項1に記載の移動ロボット。
請求項10:
前記第3のルーチンは、前記ロボットの前記清掃ヘッドに、前記無線ローカルネットワーク上の前記移動デバイスの前記プレゼンスと、前記移動ロボットの前記動作状態としての前記清掃準備態勢状態とに基づいて、清掃状態を変更するように命じる、請求項9に記載の移動ロボット。
請求項11:
前記エンドエフェクタは、前記移動ロボットの前記清掃ヘッドであり、前記清掃準備態勢は静止状態であり、前記モータ付きアクチュエータは静止状態で静止している、請求項10の移動ロボット。
請求項12:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスの一意の識別情報に関して、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、前記ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが前記家庭内に存在することを判断する、請求項1に記載の移動ロボット。
請求項13:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワークアダプタは、ハンドヘルド及び可搬移動デバイスの一意のメディアアクセス制御アドレスに関して走査し、前記ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが前記家庭内に存在することを判断する、請求項12に記載の移動ロボット。
請求項14:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、プライベートインターネットプロトコルサブネット上のインターネットプロトコルアドレスに関して走査し、新たに走査されたインターネットプロトコルアドレスのメディアアクセス制御アドレスを、既知のハンドヘルド及び可搬移動デバイスに対応する少なくも1つの以前に記憶された一意のメディアアクセス制御アドレスと比較し、前記ハンドヘルド及び可搬移動デバイスが前記家庭に到着したことを判断する、請求項12に記載の移動ロボット。
請求項15:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、ターゲットネットワークエンティティに関して、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、新たなターゲットエンティティがプライベートインターネットプロトコルサブネット上に到着したことを判断すると、前記ターゲットネットワークエンティティをプライベートサブネットアドレス及び一意のメディアアクセス制御アドレスにおいてピングし、前記ネットワークエンティティが前記家庭に到着したことを検証する、請求項1に記載の移動ロボット。
請求項16:
位置特定センサを備える位置特定回路を更に備え、ターゲットネットワークエンティティがプライベートプロトコルサブネット上に到着したことを判断すると、前記移動ロボットプロセッサは、前記清掃状態が変化したロケーションと、清掃ミッションが終了したロケーションとを記録する、請求項1の移動ロボット。
請求項17:
前記移動ロボットは、前記清掃状態が変化した前記ロケーションに戻り、清掃ミッションの再始動を受けて、前記清掃ミッションを再開する、請求項16に記載の移動ロボット。
請求項18:
前記移動ロボットプロセッサ及び無線ネットワーク回路は、既知のネットワークエンティティの有りから無しへの変化に関して、前記家庭を出発したこととして、約5メートル~約20メートルの最大範囲を有するローカル無線ネットワークを監視し、前記ネットワークエンティティが出発したと判断すると、前記家庭内の清掃ミッションを開始する前に或る期間待機し、出発したことを検証する、請求項1に記載の移動ロボット。
請求項19:
前記清掃準備態勢は、前記移動ロボットのバッテリ充電状態を含む、請求項9に記載の移動ロボット。
請求項20:
移動ロボットであって、
メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサであって、前記メモリに記憶されたルーチンと、該ルーチンによって生成され、前記無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行する、プロセッサと、
前記プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な動輪と、
前記プロセッサによって読み取り可能な環境センサであって、前記プロセッサは、
前記動輪に前記ロボットを前記家庭で動き回らせるように命じる第1のルーチンと、
前記家庭内の複数の前記アクセス可能な2次元ロケーションにおいて環境センサ読み取り値を取得する、第2のルーチンと、
前記家庭全体にわたる前記センサ読み取り値に基づいて、専用環境センサを備えるネットワークエンティティに、前記専用環境センサの読み取り値単独で違ったふうに判断するのにも関らず、データを送信し、結果として、前記ネットワークエンティティ上のモータ付きアクチュエータが前記家庭内の機械作業を行うようにアクティブ化される第3のルーチンと、
を含む、複数のルーチンを実行する、環境センサと、
を含む、移動ロボット。
請求項21:
前記家庭内の前記複数のアクセス可能な2次元ロケーションで取得された前記センサ読み取り値は環境センサ読み取り値であり、前記環境センサは空気品質センサであり、前記ネットワークエンティティは空気清浄機である、請求項20に記載の移動ロボット。
請求項22:
前記家庭内の前記複数のアクセス可能な2次元ロケーションで取得された前記センサ読み取り値は環境センサ読み取り値であり、前記環境センサは湿度センサであり、前記ネットワークエンティティは加湿器である、請求項20に記載の移動ロボット。
請求項23:
前記家庭内の前記複数の2次元ロケーションで取得された前記センサ読み取り値は、前記家庭内のセンサ読み取り値の2次元マップを埋め、該2次元マップは、前記移動ロボットと前記ネットワークを介して通信するヒューマンマシンインタフェースデバイスに表示される、請求項20に記載の移動ロボット。
請求項24:
前記家庭内の前記複数の2次元ロケーションで取得された前記センサ読み取り値は、前記家庭内のセンサ読み取り値の3次元マップを埋め、該2次元マップは、前記移動ロボットと前記ネットワークを介して通信するヒューマンマシンインタフェースデバイスに表示される、請求項20に記載の移動ロボット。
請求項25:
移動ロボットであって、
メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサであって、前記メモリに記憶されたルーチンと、該ルーチンによって生成され、前記無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行する、プロセッサと、
前記プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な動輪と、
前記家庭内のオブジェクトからのセンサ読み取り値を観測する少なくとも1つの位置特定センサを備え、前記観測されたオブジェクトを基準にして前記移動ロボットの現在の姿勢を求める、位置特定回路であって、前記プロセッサは、
前記動輪に前記ロボットを前記家庭で動き回らせるように命じるナビゲーションルーチンと、
前記位置特定回路からの観測結果を蓄積し、前記移動ロボットのあり得るロケーションを示す2次元配列を記録する平面マッピングルーチンと、
時間計測された読み取り値を前記位置特定回路から蓄積し、前記移動ロボットが前記2次元配列内のあり得るロケーションの連続的な集合に対応する平面エリアを実質的にカバーするための、少なくとも1つの推定完了期間を求める、ミッション時間推測ルーチンと、
目標完了時間を前記少なくとも1つの推定完了期間と比較し、前記少なくとも1つの推定完了時間が経過するのに十分なだけ前記目標完了時間よりも前に平面エリアのカバーを開始するように前記動輪に命じ、それにより前記平面エリアが前記目標完了時間よりも前に実質的にカバーされるようにする、ミッション先行計画ルーチンと、
を含む、複数のルーチンを実行する、位置特定回路と、
を備える、移動ロボット。
請求項26:
前記ミッション先行計画ルーチンは、前記家庭の占有スケジュールに基づいて、ターゲット完了時間を識別することと、前記ロボットを自律的に発進することとを更に含む、請求項25に記載の移動ロボット。
請求項27:
前記占有スケジュールは、ユーザインタフェースディスプレイにおいて前記移動ロボットに直接入力される、請求項26に記載の移動ロボット。
請求項28:
前記占有スケジュールは、前記移動ロボットと無線通信するリモートヒューマンマシンインタフェースから前記ロボットに無線で送信される、請求項26に記載の移動ロボット。
請求項29:
前記占有スケジュールは、予め備わっているカレンダとの統合を通して、前記移動ロボットに無線で送信される、請求項26に記載の移動ロボット。
請求項30:
前記移動ロボットは、1つ又は複数の期間にわたって前記家庭の占有スケジュールを監視及び学習し、前記学習した占有スケジュールに基づいて前記目標完了時間を設定する、請求項25に記載の移動ロボット。
請求項31:
前記移動ロボットは、ある期間にわたって前記家庭の占有スケジュールを監視及び学習し、1つ又は複数の占有パターンを識別し、該1つ又は複数の学習した占有パターンに基づいて前記目標完了時間を設定する、請求項25に記載の移動ロボット。
請求項32:
移動ロボットであって、
メモリと、無線ネットワーク回路とに接続されるプロセッサであって、前記メモリに記憶されたルーチンと、該ルーチンによって生成され、前記無線ネットワーク回路を介して受信されるコマンドとを実行するプロセッサと、
前記プロセッサによって、家庭内の複数のアクセス可能な2次元ロケーションに達するように命じることが可能な動輪と、
前記プロセッサによって、環境品質の現在の読み取り値を取得するように読み取り可能な環境センサと、
前記家庭内のオブジェクトからのセンサ読み取り値を観測する少なくとも1つの位置特定センサを備え、前記観測されたオブジェクトを基準にして前記移動ロボットの現在の姿勢を求める、位置特定回路であって、前記プロセッサは、
前記動輪に前記ロボットを前記家庭で動き回らせるように命じるナビゲーションルーチンと、
前記位置特定回路からの観測結果を蓄積し、前記移動ロボットのあり得るロケーションを示す2次元配列を記録する平面マッピングルーチンと、
前記家庭内の複数の前記アクセス可能な2次元ロケーションにおける前記環境センサからの読み取り値の取得及び蓄積を行い、前記読み取り値と、前記移動ロボットのあり得るロケーションを示す前記2次元配列とに基づいて、前記メモリに3次元配列を記憶させる環境マッピングルーチンと、
前記3次元配列を複数の住宅環境制御ノードのロケーションに相関させるロケーション応答環境制御ルーチンであって、各住宅環境制御ノードは、専用環境センサと、モータ付きアクチュエータを、前記家庭内で機械作業を行うように作動させる制御チャネルとを備え、該ロケーション応答環境制御ルーチンは、前記3次元配列に示される環境マッピングロケーションに対する少なくとも1つの制御ノードのプロキシミティに基づいて、データを送信し、それにより前記少なくとも1つの環境制御ノードが、モータ付きアクチュエータに前記家庭内で機械作業を行うように命じる、ロケーション応答環境制御ルーチンと、
を含む、複数のルーチンを実行する、位置特定回路と、
を備える、移動ロボット。
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