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特許7025345カメラモジュールおよび成型された感光性アセンブリおよびその製造方法、および電子デバイス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】カメラモジュールおよび成型された感光性アセンブリおよびその製造方法、および電子デバイス
(51)【国際特許分類】
   H04N 5/225 20060101AFI20220216BHJP
   G03B 17/02 20210101ALI20220216BHJP
   G03B 19/07 20210101ALI20220216BHJP
【FI】
H04N5/225 700
G03B17/02
G03B19/07
H04N5/225 300
H04N5/225 800
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2018550699
(86)(22)【出願日】2016-10-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2019-06-20
(86)【国際出願番号】 CN2016103247
(87)【国際公開番号】W WO2017166798
(87)【国際公開日】2017-10-05
【審査請求日】2019-10-25
(31)【優先権主張番号】201610183447.6
(32)【優先日】2016-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201620246631.6
(32)【優先日】2016-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201610278035.0
(32)【優先日】2016-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201620373323.X
(32)【優先日】2016-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201610668807.1
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201620875383.1
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201620875381.2
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201610669214.7
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201620876056.8
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201620875781.3
(32)【優先日】2016-08-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518040574
【氏名又は名称】ニンボー サニー オプテック カンパニー,リミテッド
【氏名又は名称原語表記】NINGBO SUNNY OPOTECH CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】66-68 Shunyu Road,Yuyao Ningbo,Zhejiang 315400 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】特許業務法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ミンヂュ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ゼンユ
(72)【発明者】
【氏名】グオ,ナン
(72)【発明者】
【氏名】チャオ,ボジー
(72)【発明者】
【氏名】田中 武彦
(72)【発明者】
【氏名】ファン,ゼン
(72)【発明者】
【氏名】ルアン,ゾンユ
(72)【発明者】
【氏名】ジアン,ヘン
【審査官】佐藤 直樹
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2006/0024856(US,A1)
【文献】国際公開第2007/043509(WO,A1)
【文献】特開2006-287533(JP,A)
【文献】特開2007-116560(JP,A)
【文献】特開2006-245118(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 5/225
G03B 17/02
G03B 19/07
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
成型された感光性アセンブリであって、
少なくとも1つのチップ取付領域を有する少なくとも1つの回路基板と、
前記少なくとも1つの回路基板の前記少なくとも1つのチップ取付領域上に設けられた少なくとも1つの感光要素であって、前記少なくとも1つの感光要素は、感光領域および前記感光領域の外側に位置する非感光領域を有する、少なくとも1つの感光要素と、
少なくとも1組の配線であって、前記1組の配線それぞれの2つの端部は、前記少なくとも1つの感光要素および前記少なくとも1つの回路基板へそれぞれ接続される、少なくとも1組の配線と、
第1の物質によって形成される少なくとも1つの支持部材と、
第2の物質によって形成された少なくとも1つの成型ベースであって、前記少なくとも1つの成型ベースは、成型本体を含みかつ少なくとも1つの光窓を有し、前記1組の配線、前記少なくとも1つの回路基板および前記少なくとも1つの感光要素は、前記少なくとも1つの成型本体の成型時および成型後に前記少なくとも1つの支持部材によって保護され、前記少なくとも1つの成型本体は、前記少なくとも1つの回路基板の少なくとも一部および前記少なくとも1つの感光要素の前記非感光領域の少なくとも一部へ一体的に連結され、前記少なくとも1つの感光要素の前記感光領域は、前記少なくとも1つの成型ベースの前記少なくとも1つの光窓に対応して配置される、少なくとも1つの成型ベースと、を含み、
前記支持部材は、前記非感光領域および前記非感光領域の外側に位置する前記回路基板の一部を被覆するように設けられ
前記成型ベースは、フィルタ部材を搭載するための搭載面が形成される凹部を有し、
前記搭載面は、前記支持部材の頂部よりも高い、成型された感光性アセンブリ。
【請求項2】
1つ以上の電子コンポーネントをさらに含み、前記少なくとも1つの回路基板は周囲領域を有し、前記周囲領域および前記チップ取付領域は一体的に成型され、前記1つ以上の電子コンポーネントは前記周囲領域上に設けられ、前記少なくとも1つの支持部材は、前記1つ以上の電気コンポーネントと、前記少なくとも1つの感光要素の前記感光領域との間に配置され、前記少なくとも1つの支持部材は、フレーム状の支持体を含みかつスルーホールを有し、前記支持体は、前記感光要素の前記感光領域の外側に設けられ、前記少なくとも1つの感光要素の前記感光領域は、前記スルーホールに対応して配置され、前記支持体の少なくとも一部は前記少なくとも1つの成型本体によって被覆される、請求項1に記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項3】
前記支持体は、上面、内面および外面を有し、前記上面は、前記内面および前記外面それぞれへ内方かつ外方に延び、前記スルーホールは前記内面によって形成され、少なくとも前記支持体の外面は前記成型ベースによって被覆される、
請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項4】
前記支持体は、上面、内面および外面を有し、前記上面は、前記内面および前記外面それぞれへ内方かつ外方に延び、前記スルーホールは前記内面によって形成され、前記支持体の前記外面および前記上面の少なくとも一部は、前記成型ベースによって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項5】
前記感光性アセンブリは、前記感光要素のうち少なくとも2つ、少なくとも2組の前記配線および前記支持部材の少なくとも2つを含み、前記少なくとも1つの回路基板は、2つの前記チップ取付領域を有し、前記少なくとも2つの感光要素は、前記少なくとも1つの回路基板の前記2つのチップ取付領域上に設けられ、前記少なくとも2組の配線はそれぞれ、前記少なくとも1つの回路基板によって前記少なくとも2つの感光要素へ電気的に接続され、前記少なくとも1つの成型ベースは、前記2つの感光要素の前記感光領域に対応して配置された前記光窓のうち少なくとも2つをそれぞれ有し、前記少なくとも1つの回路基板および前記少なくとも2つの感光要素は、前記少なくとも1つの成型本体の成型時および成型後、前記少なくとも2つの支持部材によって保護される、請求項1の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項6】
1つ以上の電子コンポーネントをさらに含み、前記少なくとも1つの回路基板は周囲領域を有し、前記周囲領域および前記少なくとも2つのチップ取付領域は一体的に成型され、前記1つ以上の電子コンポーネントは前記周囲領域上に設けられ、前記少なくとも2つの支持部材は、前記1つ以上の電気コンポーネントと、前記少なくとも2つの感光要素の前記感光領域との間に配置され、前記少なくとも2つの支持部材はそれぞれ、フレーム状の支持体を含みかつスルーホールを有し、前記支持体は、前記少なくとも2つの感光要素の前記感光領域の外側にそれぞれ設けられ、前記少なくとも2つの感光要素の前記感光領域は、前記スルーホールに対応して配置され、前記2つの支持体それぞれの少なくとも一部は、前記少なくとも1つの成型本体によって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項7】
前記支持体はそれぞれ、上面、内面および外面を有し、前記上面は、前記内面および前記外面それぞれへ内方かつ外方に延び、前記スルーホールは、前記支持体の前記内面および少なくとも前記外面によってそれぞれ形成され、前記成型ベースによって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項8】
前記支持体はそれぞれ、上面、内面および外面を有し、前記上面は、前記内面および前記外面それぞれへ内方かつ外方に延び、前記スルーホールは前記内面によって形成され、前記支持体の前記外面および前記上面それぞれの少なくとも一部は、前記成型ベースそれぞれによって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項9】
前記少なくとも1つの感光要素の前記非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含み、前記少なくとも1つの感光要素は、前記1組の配線との電気的に接続のためのチップコネクタを有し、前記少なくとも1つの感光要素の前記チップコネクタは、前記チップ接続部上に配置され、前記チップ内側部および前記チップ外側部は、前記チップ接続部の内側および外側上にそれぞれ配置され、前記少なくとも1つの感光要素の前記チップ内側部の少なくとも一部は、前記少なくとも1つの支持部材の支持体によって被覆される、請求項1の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項10】
前記少なくとも1つの感光要素の前記非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含み、前記少なくとも1つの感光要素は、前記1組の配線との電気的に接続のためのチップコネクタを有し、前記少なくとも1つの感光要素の前記チップコネクタは、前記チップ接続部上に配置され、前記チップ内側部および前記チップ外側部は、前記チップ接続部の内側および外側上にそれぞれ配置され、前記少なくとも1つの感光要素の前記チップ内側部の少なくとも一部は、前記少なくとも1つの支持部材の前記支持体によって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項11】
前記少なくとも1つの感光要素の前記非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含み、前記少なくとも1つの感光要素は、前記1組の配線との電気的に接続のためのチップコネクタを有し、前記少なくとも1つの感光要素の前記チップコネクタは、前記チップ接続部上に配置され、前記チップ内側部および前記チップ外側部は、前記チップ接続部の内側および外側上にそれぞれ配置され、前記チップ内側部の少なくとも一部および前記少なくとも1つの感光要素の前記非感光領域の前記チップ接続部の少なくとも一部は、前記少なくとも1つの支持部材によって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項12】
前記少なくとも2つの感光要素の前記非感光領域それぞれは、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含み、前記少なくとも2つの感光要素はそれぞれ、前記1組の配線との電気的に接続のためのチップコネクタを有し、前記少なくとも2つの感光要素それぞれの前記チップコネクタは、その前記チップ接続部上に配置され、前記チップ内側部および前記チップ外側部はそれぞれ、前記チップ接続部の内側および外側に配置され、前記少なくとも2つの感光要素それぞれの前記チップ内側部の少なくとも一部は、前記少なくとも1つの支持部材の前記支持体によって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項13】
前記少なくとも2つの感光要素の前記非感光領域はそれぞれ、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含み、前記少なくとも2つの感光要素はそれぞれ、前記1組の配線との電気的に接続のためのチップコネクタを有し、前記少なくとも2つの感光要素それぞれの前記チップコネクタは、前記チップ接続部上に配置され、前記チップ内側部および前記チップ外側部はそれぞれ、前記チップ接続部の内側および外側に配置され、前記チップ内側部の少なくとも一部および前記少なくとも2つの感光要素それぞれの前記チップ接続部の少なくとも一部は、前記支持部材の前記支持体の1つによって被覆される、請求項の記載の成型された感光性アセンブリ。
【請求項14】
成型された感光性アセンブリの製造方法であって、
(a)少なくとも1つの感光要素を1組の配線を通じて少なくとも1つの回路基板と電気的に接続させるステップと、
(b)前記少なくとも1つの感光要素および前記少なくとも1つの回路基板を上モールドおよび下モールドを含む成型ダイの成型穴中に配置するステップであって、前記成型穴は、前記上モールドおよび前記下モールドが閉鎖および型締されたときに前記下モールドと前記上モールドとの間に形成される、ステップと、
(c)成型材料を前記成型穴中へ付加する際、前記成型穴中に設けられた少なくとも1つの支持部材によって前記成型材料から発生する衝撃力を低減させて、前記成型材料を遮断するステップと、
(d)前記成型材料が固化および硬化された後、少なくとも1つの成型ベースを形成するステップであって、前記少なくとも1つの成型ベースは、成型本体を含み、前記少なくとも1つの感光要素の感光領域に対応して配置された光窓を有し、前記少なくとも1つの回路基板の周囲領域、前記少なくとも1つの支持部材および前記少なくとも1つの感光要素の前記感光領域の外側に位置する非感光領域の少なくとも一部は、前記成型本体によって被覆される、ステップと、を含み、
前記支持部材は、前記非感光領域および前記非感光領域の外側に位置する前記回路基板の一部を被覆するように設けられ
前記成型ベースは、フィルタ部材を搭載するための搭載面が形成される凹部を有し、
前記搭載面は、前記支持部材の頂部よりも高い、製造方法。
【請求項15】
前記支持部材は、前記1組の配線の少なくとも一部を被覆するように配置される、請求項1の記載の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の背景
発明の分野
【0002】
本発明は光学画像化に関し、より詳細には、カメラモジュールおよびその成型された感光性アセンブリおよび製造方法、ならびにその電子デバイスに関する。
関連分野の説明
【0003】
近年、画像取得のためのカメラモジュールは、多くの電子デバイス(例えば、個人用電子製品、自動車製品、医療製品)においてますます広範に用いられている。例えば、カメラモジュールは、ポータブル電子デバイス(例えば、スマートフォンおよびタブレットコンピュータ)中の標準アクセサリのうちの1つである。ポータブル電子デバイス中のカメラモジュールは、画像キャプチャができるだけでなく、ポータブル電子デバイスにリアルタイムテレビ電話などのより多くの機能を持たせることもできる。ポータブル電子デバイスに対する肉薄化要求および軽量化要求が増し、カメラモジュールの画像化品質要求が増すにつれ、カメラモジュールの全体サイズおよびカメラモジュールの画像化能力に対する要求もますます厳しくなっている。換言すると、ポータブル電子デバイスの開発トレンドと共に、カメラモジュールの画像化能力の向上および改善をカメラモジュールの全体的サイズの低減と両立する必要がある。
【0004】
カメラモジュールの画像化能力の向上は、より大きな画像化領域およびより受動的な電子コンポーネント(例えば、駆動抵抗器およびコンデンサ)を含む感光要素の構成に基づいていることが周知である。カメラモジュールは、より大きな画像化領域およびより受動的な電子コンポーネントを含む感光要素によって構成する必要が一般的にあるため、カメラモジュールの全体的サイズの低減のためにカメラモジュールパッケージングプロセスを向上させる必要がある。カメラモジュールに用いられる従来のパッケージングプロセスは、COB(チップオンボード)パッケージングプロセスである(すなわち、カメラモジュールの回路基板、感光要素、サポータなどがそれぞれ作製される)。次に、受動的な電子コンポーネント、感光要素およびサポータがパッケージ対象として回路基板上に順次配置される。カメラモジュールの画像化品質を確保するため、2つの要素間ごとに接着剤を充填する必要があり、例えば、サポータを回路基板上にパッケージングし、サポータを回路基板とレベリングするために、接着剤をサポータと回路基板との間に充填する。そのため、COBパッケージングプロセスにおいてカメラモジュールのサイズを有効に低減することができず、カメラモジュールのパッケージング効率も相対的に低くなる。
【0005】
これらの問題を解消するため、製造時においてカメラモジュールのサポータを回路基板上に一体形成することが可能な成型プロセスがカメラモジュール分野において導入されている。これにより、カメラモジュールのサイズを有効に低減することができるだけでなく、カメラモジュール製造誤差も低減することができるため、画像化品質が向上する。しかし、カメラモジュール分野に成型プロセスを直接導入した場合、未だにいくつか欠陥が存在する。
【0006】
第1に、回路基板上に取り付けられたカメラモジュールの感光要素は、複数の配線を通じて回路基板へ電気的に接続される。通常、配線のうち1本の2つの端部は、感光要素および回路基板へそれぞれ半田付けされる。接合プロセスおよび配線の特性による制限に起因して、配線の2つの端部が感光要素および配線基板へ半田付けされた後、配線は上方に曲線状にされ、感光要素の上面から突出する。カメラモジュールの成型プロセス時において、1組のモールドの上モールドが下方に押圧され、上モールドの表面が配線の変形の原因になり得る配線の突出部を押圧し得る。配線が変形した場合、上モールドの取り外し時において配線が元々の形状に戻ることが困難になる。
【0007】
第2に、サポータを形成するための成型材料がモールド内側の成型穴中へ付加され、成型穴中において固化されてサポータが形成されると、変形した配線がサポータ内側に被覆されて変形した形状のまま維持することが好ましい。感光要素と、変形した配線の回路基板との間の電気信号伝送能力大幅に低下すると、カメラモジュールの画像化能力および画像化効率に悪影響が出る。より重要なことに、上モールドの押圧表面に起因して配線が変形すると、配線の変形方向および変形レベルが制御できなくなる。そのため、2つの隣接する変形した配線が相互に接触し得、その結果短絡に繋がり、カメラモジュールの欠陥率の増加に繋がる。加えて、感光要素の回路基板上への取付後、感光要素と回路基板との間に隙間が形成される。成型プロセス時において、流体状の成型材料は、感光要素と回路基板との間に形成された隙間に進入することができるため、感光要素と回路基板との間の取付関係が変化する。感光要素と回路基板との間の取付関係が変化した場合、感光要素と回路基板との間に傾きが発生するため、カメラモジュールの画像化品質に悪影響が出る。
発明の要旨
【0008】
本発明は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供する点において、有利である。成型された感光性アセンブリが提供する支持部材は、成型ダイの上モールドが感光要素と成型された感光性アセンブリの回路基板との間に接続された配線上に押圧されることを回避することができるため、成型プロセス時に押圧されることに起因して配線が変形する事態を回避することができる。
【0009】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。成型プロセス時において、上モールドの押圧面が支持部材の上面上に接触している状態で成型ダイの上モールドが下モールド上に整合している場合、上モールドは、上モールドからの圧力が直接配線上に付加されないように支持部材によって上方に支持され、これにより、配線が押圧されて変形する事態を回避する。
【0010】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。成型プロセス時において、上モールドの押圧面が支持部材の上面上に接触している状態で成型ダイの上モールドが下モールド上に整合している場合、上モールドの押圧面と配線との間に安全距離を形成しかつ上モールドの押圧面の配線との直接接触の回避が可能なように、上モールドは支持部材によって上方に支持される。
【0011】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は弾性材料製であるため、支持部材は、上モールドの押圧面が支持部材の上面を押圧した際に発生する衝撃力を吸収することができる。これにより、成型ダイの上モールドおよび下モールドが閉鎖された際の感光要素、回路基板、配線および電子コンポーネントの損傷を回避することができる。
【0012】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、弾性材料によって形成される。上モールドが支持部材を押圧しているとき、支持部材の上面は、支持部材の上面と上モールドの押圧面との間に変形に起因して形成されるいかなる隙間も回避することができるため、成型された感光性アセンブリのモジュールベースの形成時においてモジュールベースの光窓の位置において発生する閃光を回避することができる。これにより、パッケージング時の歩留まりが促進され、カメラモジュールの画像化品質が確保される。
【0013】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、弾性材料から形成される。上モールドが支持部材を押圧しているとき、支持部材の上面は、支持部材の上面と上モールドの押圧面との間に変形に起因して形成されるいかなる隙間も回避することができるため、モジュールベースの成型材料が支持部材の上面および上モールドの押圧面の接続位置において感光要素の感光領域に進入して汚染または損傷の原因となる事態を回避することができる。すなわち、成型プロセス時において、感光要素の感光領域は閉鎖的環境である。
【0014】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は非可撓性材料から形成され、成型ダイの上モールドの押圧面には、被覆膜が設けられる。上モールドの押圧面が支持部材の上面に押圧されると、被覆膜は、上モールドの押圧面と支持部材の上面との間に配置される。被覆膜は、上モールドの押圧面と支持部材との間に形成される隙間を回避することができる一方、成型ダイの上モールドおよび下モールドが閉鎖されたときの感光要素、回路基板、配線および電子コンポーネントの損傷を回避することもできる。
【0015】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は非可撓性材料によって形成され、成型ダイの上モールドの押圧面には、被覆膜が設けられる。上モールドの押圧面が支持部材の上面に押圧されると、支持部材は形状を保持しているため、配線の変形が回避され、配線の電気特性が有効なまま保護される。
【0016】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、感光要素の非感光領域に沿って配置される。成型プロセス時において、支持部材は、成型材料が支持部材の接続位置を通じて感光要素の感光領域に進入する事態を回避することができ、感光要素の非感光領域が感光要素の感光領域を汚染または損傷させる事態を回避することができる。
【0017】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、配線および感光要素の接続位置ならびに配線および回路基板の接続位置を被覆するように配置されるため、成型プロセス時における成型材料との各接続位置が支持部材によって分離され、これにより、接続位置の信頼性が増す。
【0018】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、成型ダイの上モールドと下モールドとの間に形成された成型穴中に配置されるため、支持部材は、成型ベースの形成のために成型材料が固化対象として成型穴中に注入された際に成型材料が流れて配線に衝突するのを遮断することができる。
【0019】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は回路基板および感光要素上へ事前取付されるため、支持部材は、成型ベースの形成のために成型材料が固化対象として成型穴中に注入された際に感光要素および回路基板が変位しないようにすることができる。
【0020】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、感光要素の非感光領域の少なくとも一部を被覆するように配置され、これにより、成型材料が感光要素の感光領域と接触する事態回避することができ、これにより、感光要素の感光領域の汚染または損傷が回避される。
【0021】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、感光要素および回路基板の少なくとも一部を被覆するように配置され、これにより、感光要素と回路基板との間に形成された隙間は、流動および溶解した成型材料が成型プロセス時において感光要素と回路基板との間に進入する事態を回避するように、支持部材によって密閉される。
【0022】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、配線を支持部材によって所定の最適な有効状態に維持するように、配線を被覆および封入するように配置される。
【0023】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は配線を被覆するように設けられ、これにより、後続のカメラモジュールの使用時におけるカメラモジュールのキャプチャされた画像化品質に影響するカメラモジュールの内部における迷光発生が回避される、
【0024】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材の粘度は、汚染物質(例えば、成型ベースの成型前に電子コンポーネントが回路基板上に取り付けられるときに発生する半田粉末)に接着し得る粘度であり、感光要素の感光領域からの汚染物質発生を回避するように適合される。
【0025】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。配線それぞれの接続端部双方は、感光要素のチップコネクタおよび回路基板の回路コネクタへそれぞれ接続され、支持部材の上面は、感光要素のチップコネクタよりも高いため、成型プロセスにおいて成型ダイが操作された際に感光要素のチップコネクタに影響しない。
【0026】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、感光要素のチップコネクタを被覆するように配置され、成型プロセス時において成型材料と感光要素のチップコネクタとの接触を回避するように適合され、これにより、感光要素のチップコネクタが保護される。
【0027】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。支持部材は、(感光要素のチップコネクタを保護するように)成型プロセス時において成型材料と感光要素のチップコネクタとの接触を回避するように、感光要素のチップコネクタ外に配置される。
【0028】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。カメラモジュールは、アレイカメラモジュール形成のための光学レンズの同軸度を維持するように少なくとも2つのドライバまたはレンズホルダをそれぞれサポータの少なくとも2つの取付経路内に取り付けるための少なくとも2つの取付経路を有するサポータを提供する。
【0029】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。カメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材を提供し、フィルタ部材は、感光要素と光学レンズとの間に保持され、アレイカメラモジュールの画像化品質向上のために、アレイカメラモジュールの内部に侵入する光学レンズからの迷光をフィルタリングするように構成される。
【0030】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。カメラモジュールは、保護フレームを提供する。保護フレームは、成型プロセスにおいて一体型パッケージホルダを形成するように適合された成型材料に起因して感光要素の感光領域が損傷する事態を回避するように、感光要素の感光領域の外周上に配置される。
【0031】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームにより、一体型パッケージホルダの成型時において一体型パッケージホルダ内に形成される閃光が回避される。
【0032】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームは、フィルタ部材の外周上に配置される。保護フレームは、一体型パッケージホルダの成型形成時において一体型パッケージホルダ内に「閃光」が形成される事態を回避する。
【0033】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームは、感光要素の感光領域の外周上に突出的に設けられるため、感光要素が一体型パッケージホルダにより成型ダイと直接接触することが無くなり、これにより、感光要素の感光領域が押圧されて損傷または擦傷を受けることが回避される。
【0034】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームは、緩衝能力を提供する所定の弾性を有する。保護フレームは、押圧圧力下において成型ダイと充分に接触することができるため、密閉効果により感光要素の感光領域と外部環境との分離が可能になり、一体型パッケージホルダの成型時において感光要素の感光領域の損傷が回避される。
【0035】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームは、カメラモジュールの平坦性の要求の低減およびカメラモジュールの多様なユニットのアセンブリ要求の低減のための緩衝能力を可能にする所定の弾性を有する。
【0036】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームは、カメラモジュールの製造効率向上のために、感光要素上に重複的に配置されるように成型される。
【0037】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。成型ダイの上モールドの表面に被覆膜を設けることにより、成型ダイのモールドから圧力を受けたときの感光要素のさらなる保護が可能になり得る。また、被覆膜により、モールド取り出しが簡単になり、バリ形成を回避しつつ、密閉能力が向上する。
【0038】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。感光要素の感光領域の位置に対応する成型ダイの一部を作製し、凹的に設計すると、感光要素の感光領域と成型ダイとの間に安全な距離を確保することができ、感光要素への悪影響をさらに低減することができる。
【0039】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。保護フレームは、保護フレームの感光要素への配置を容易化させる保護膜によって被覆される。加えて、保護膜は、感光要素の感光領域を外部環境から分離させることもできる。
【0040】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。カメラモジュールは、少なくとも感光要素の感光領域の周囲の周囲に設けられた少なくとも1つの絶縁部材と、感光要素の非感光領域、回路基板および両者間の接合配線を封入、ケーシングおよび/または保護するように形成された一体型封入支持構造とを含む。絶縁部材は、一体型封入支持構造の成型材料が固化前に一体型封入支持構造の形成プロセス時において感光要素の感光領域内に流入する事態を回避するように設けられる。
【0041】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。絶縁部材は、成型ダイの上モールドの下面が絶縁部材と接触するように、感光要素上に突出して配置される。換言すれば、絶縁部材は、クッション効果を提供することができ、また、成型ダイの上モールドの下面が感光要素と直接接触する事態を回避することができるため、成型ダイの上モールドから付加される圧力に起因して感光要素の感光領域に損傷が発生する事態が回避される。
【0042】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。絶縁部材は、一体型封入支持構造成型材料が固化前に感光要素の感光領域の非感光領域から流動する事態を回避することができる。加えて、一体型封入支持構造が形成および固化されたとき、絶縁部材は、任意のバリが側方において一体型封入支持構造の感光要素へ向かって形成される事態を回避することができるため、カメラモジュールの製品歩留まり率の増加に繋がる。
【0043】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。絶縁部材は弾性および可撓性を有するため、絶縁部材が成型ダイの上モールドと感光要素との間に形成された隙間に応じて変形することが可能になる。そのため、感光要素の感光領域は絶縁部材によって外部環境から絶縁されるため、一体型封入支持構造の成型材料が成型ダイの上モールドと感光要素との間に形成された隙間を通じて感光要素の感光領域に進入する事態が回避される。これにより、カメラモジュールの製造プロセス時におけるカメラモジュールの信頼性が確保される。
【0044】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。絶縁部材は、粉塵などの汚染物質に粘着する粘着性を有するように設けられるため、感光要素の感光領域の汚染部分の低減により、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0045】
本発明の別の利点は、カメラモジュール、その成型された感光性アセンブリ、その製造方法および電子デバイスを提供することである。カメラモジュールは、フィルタ部材上に設けられ得る少なくとも1つのフィルタ部材を含む。一体型封入支持構造は、形成および固化された後、回路基板およびフィルタ部材の外側領域を封入、ケーシングおよび/または保護するため、一体型封入支持構造、フィルタ部材、感光要素および回路基板が相互接続されて、一体型本体が形成される。加えて、絶縁部材は、成型材料がフィルタ部材の内部の有効機能領域に進入してモールド押圧プロセス時においてフィルタ部材を損傷させる事態を実質的に回避する。
【0046】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含むカメラモジュールの成型感光性アセンブリにより、達成される。
【0047】
第1の物質によって形成された少なくとも1つの支持部材と、
【0048】
少なくとも1つの感光要素と、
【0049】
少なくとも1つの回路基板と、
【0050】
少なくとも1組の配線であって、少なくとも1組の配線それぞれの2つの端部は、感光要素それぞれのチップコネクタおよび回路基板それぞれの回路コネクタへそれぞれ接続される、少なくとも1組の配線と、
【0051】
第2の物質によって形成された少なくとも1つの成型ベースであって、少なくとも1つの成型ベースはそれぞれ、成型本体を含みかつ少なくとも1つの光窓を有し、成型プロセスにおいて成型本体が成型ダイによって成型されているとき、感光要素および配線は支持部材によって保護され、感光要素の感光領域は、光窓に相応に配置される。
【0052】
本発明の実施形態によれば、少なくとも1つの支持部材はそれぞれ、フレーム状支持体を含みかつ少なくとも1つのスルーホールを有し、支持体は、感光要素の非感光領域の一部によって被覆され、感光要素の感光領域は、スルーホールに対応して配置され、支持体は、上面、内面および外面を有し、支持体の上面は、内方かつ外方に延びて内面および外面を接続させ、スルーホールは内面によって形成され、成型ダイおよび支持体の上面の押圧面は、成型プロセス時に接触する。
【0053】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含み、感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ内側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0054】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ内側部の少なくとも一部およびチップ接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0055】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、チップ内側部の少なくとも一部、チップ接続部の少なくとも一部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0056】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、チップ外側部の少なくとも一部およびチップ接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0057】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、チップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0058】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、チップ接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0059】
本発明の実施形態によれば、支持部材はそれぞれ、フレーム状支持体を含みかつスルーホールを有する。回路基板の周囲領域の少なくとも一部は、支持体によって被覆され、感光要素の感光領域は、スルーホールに相応に配置され、支持体は、上面、内面および外面を有し、支持体の上面は、内方かつ外方に延びて内面および外面とそれぞれ接続し、スルーホールは内面中に形成され、成型ダイの押圧面は、成型プロセス時に支持体の上面と接触する。
【0060】
本発明の実施形態によれば、感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0061】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含み、回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0062】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部、チップ外側部およびチップ接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0063】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部、チップ外側部、チップ接続部およびチップ内側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0064】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、チップ接続部の少なくとも一部、回路内側部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0065】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、チップ外側部の少なくとも一部、回路接続部、チップ内側部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0066】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路接続部の少なくとも一部、回路内側部、チップ外側部およびチップ接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0067】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路接続部の少なくとも一部、回路内側部、チップ外側部、チップ接続部およびチップ内側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0068】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路外側部の少なくとも一部、回路接続部、回路内側部、チップ外側部およびチップ接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0069】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路外側部の少なくとも一部、回路接続部、回路内側部、チップ外側部、チップ接続部およびチップ内側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0070】
本発明の実施形態によれば、支持体の外面は、成型本体によって被覆される。
【0071】
本発明の実施形態によれば、支持体の上面の少なくとも一部は、成型本体によって被覆される。
【0072】
本発明の実施形態によれば、支持部材の高さは、配線が上方に突出する高さ以上である。
【0073】
本発明の実施形態によれば、支持部材の高さは、配線が上方に突出する高さよりも低い。
【0074】
本発明の実施形態によれば、支持部材は、所定の弾性を有する。
【0075】
本発明の実施形態によれば、支持部材は、接着能力を有する。
【0076】
本発明の実施形態によれば、支持部材のショア硬さ範囲はA50~A80であり、支持部材の弾性係数範囲は0.1Gpa~1Gpaである。
【0077】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含むカメラモジュールの成型感光性モジュールによっても達成される。
【0078】
少なくとも1つの感光要素と、
【0079】
少なくとも1つの回路基板と、
【0080】
少なくとも1組の配線であって、少なくとも1組の配線それぞれの2つの端部はそれぞれ、少なくとも1つの感光要素それぞれのチップコネクタと、少なくとも1つの回路基板それぞれの回路コネクタとに接続される、少なくとも1組の配線と、
【0081】
少なくとも1つの支持部材であって、少なくとも1つの支持部材はそれぞれ、少なくとも1組の配線それぞれの少なくとも一部を被覆するように構成される、少なくとも1つの支持部材と、
【0082】
少なくとも1つの成型ベースであって、少なくとも1つの成型ベースはそれぞれ、成型本体を含みかつ少なくとも1つの光窓を有し、回路基板の周囲領域および支持部材の少なくとも一部は、成型された後に成型本体によって被覆され、少なくとも1つの感光要素それぞれの感光領域はそれぞれ、少なくとも1つの成型ベースそれぞれの光窓に相応に配置される。
【0083】
本発明の実施形態によれば、支持部材は、支持体およびスルーホールを含む。支持体は、上面、内面および外面を有する。支持体の上面は、内方かつ外方に延びて内面および外面へ接続し、スルーホールは内面によって形成され、支持体は、配線の少なくとも一部を被覆するように配置され、感光要素は、スルーホールに相応に配置され、支持体の外面は、成型本体によって被覆される。
【0084】
本発明の実施形態によれば、成型ベースは、支持体の上面の少なくとも一部をさらに含む。
【0085】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、成型された感光性アセンブリを含むカメラモジュールによってさらに達成される。このカメラモジュールは、以下を含む:
【0086】
少なくとも1つの光学レンズと、
【0087】
少なくとも1つの成型された感光性アセンブリであって、少なくとも1つの成型された感光性アセンブリはそれぞれ、以下をさらに含む:
【0088】
第1の物質によって形成された支持部材、
【0089】
感光要素、
【0090】
回路基板、
【0091】
1組の配線であって、1組の配線それぞれの2つの端部は、感光要素のチップコネクタおよび回路基板の回路コネクタへそれぞれ接続される、1組の配線と、
【0092】
第2の物質によって形成された成型ベースであって、成型ベースは、成型本体を含みかつ光窓を有し、成型ダイによって成型本体を成型する成型プロセス時において、支持部材は、成型ダイの押圧面が配線へ押圧される事態を回避するように構成され、感光要素の感光領域は、相応に光窓に配置され、少なくとも2つの光学レンズはそれぞれ、成型された感光性アセンブリの感光要素の感光経路それぞれに配置される。
【0093】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、少なくとも1つのドライバをさらに含む。少なくとも2つの光学レンズはそれぞれ、少なくとも1つのドライバそれぞれに取り付けられ、少なくとも1つのドライバはそれぞれ、感光要素の成型本体の上面へ取り付けられる。
【0094】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材をさらに含む。少なくとも1つのフィルタ部材はそれぞれ、光学レンズそれぞれと、成型された感光性アセンブリの感光要素それぞれとの間に配置される。
【0095】
本発明の実施形態によれば、フィルタ部材はそれぞれ、成型された感光性アセンブリそれぞれの成型本体の上面へ取り付けられる。
【0096】
本発明の実施形態によれば、成型本体の上面は、内面および外面を有し、内面は、外面よりも低い面に配置され、凹部が成型本体上に形成され、フィルタ部材は、成型本体の内面上に取り付けられ、凹部中に配置され、ドライバは、成型本体の外面上に取り付けられる。
【0097】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、少なくとも1つの支持部材をさらに含む。フィルタ部材はそれぞれ、少なくとも1つの支持部材それぞれ上に取り付けられ、少なくとも1つの支持部材はそれぞれ、成型本体の上面上に取り付けられ、フィルタ部材はそれぞれ、少なくとも2つの光学レンズと、成型された感光性アセンブリの感光要素との間に配置される。
【0098】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、成型された感光性アセンブリを含むカメラモジュールによって達成される。このカメラモジュールは、以下を含む:
【0099】
少なくとも1つの光学レンズと、
【0100】
少なくとも1つの成型された感光性アセンブリであって、少なくとも1つの成型された感光性アセンブリはそれぞれ、以下をさらに含む:
【0101】
感光要素と、
【0102】
回路基板と、
【0103】
1組の配線であって、1組の配線それぞれの2つの端部は、感光要素のチップコネクタおよび回路基板の回路コネクタへそれぞれ接続される、1組の配線と、
【0104】
支持部材であって、支持部材は、1組の配線それぞれの少なくとも一部を被覆するように配置される、支持部材と、
【0105】
成型ベースであって、成型ベースは、成型本体を含みかつ光窓を有し、回路基板の周囲領域および支持部材の少なくとも一部は、成型後に成型本体によって被覆され、感光要素それぞれの感光領域は、成型ベースの光窓に対応し、少なくとも2つの光学レンズはそれぞれ、少なくとも1つの成型された感光性アセンブリの感光要素の各感光経路上に配置される、成型ベース。
【0106】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールまたはズームカメラモジュールである。
【0107】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含む電子デバイスによって達成される。
【0108】
電子デバイス本体と、
【0109】
少なくとも1つのカメラモジュールであって、少なくとも1つのカメラモジュールはそれぞれ、画像取得のために電子デバイス本体上に配置され、少なくとも1つのカメラモジュールはそれぞれ、少なくとも1つの光学レンズおよび少なくとも1つの成型された感光性アセンブリを含み、少なくとも1つの成型された感光性アセンブリは、以下を含み:
【0110】
支持部材、感光要素、回路基板、1組の配線、支持部材および成型ベースであって、1組の配線それぞれの2つの端部は、感光要素のチップコネクタおよび回路基板の回路コネクタへそれぞれ接続され、支持部材は、1組の配線それぞれの少なくとも一部を被覆するように配置され、成型ベースは、成型本体を含みかつ光窓を有し、回路基板の周囲領域および支持部材の少なくとも一部は、成型後に成型本体によって被覆され、感光要素それぞれの感光領域は、成型ベースの光窓に対応して配置され、少なくとも2つの光学レンズはそれぞれ、少なくとも1つの成型された感光性アセンブリの感光要素の各感光経路上に配置される。
【0111】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、成型された感光性アセンブリの製造方法によって達成される。この方法は、以下のステップを含む。
【0112】
(a)感光要素および回路基板を1組の配線を通じて電気的に接続させることと、
【0113】
(b)感光要素および回路基板を成型ダイの上モールドまたは下モールド上に配置することと、
【0114】
(c)上モールドおよび下モールドが閉鎖されたとき、上モールドの押圧面が1組の配線それぞれに押圧される事態を回避するように、上モールドを支持部材によって上方に支持することと、
【0115】
(d)溶解した成型材料を上モールドと下モールドとの間に形成された成型穴へ付加して、成型材料が固化および硬化された後に成型ベースを形成することであって、成型ベースは、成型本体を含みかつ少なくとも1つの光窓を有し、回路基板の周囲領域の少なくとも一部および支持部材の少なくとも一部は、成型本体によって被覆される。
【0116】
本発明の実施形態によれば、ステップ(c)において、上モールドの押圧面が支持体の上面に押圧されると、支持体の上面は、変形して上面の押圧面上に密接に押圧され、これにより、感光要素の感光領域は密閉環境中になり、ステップ(d)において、支持体により、成型材料が密閉環境に進入する事態が回避され、これにより、支持体の外面は、硬化後に成型本体を形成する成型材料によって被覆され、光窓は、支持体の内面上に形成される。
【0117】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、成型された感光性アセンブリを製造する方法によって達成される。この方法は、以下のステップを含む。
【0118】
(A)感光要素および回路基板を1組の配線を通じて接続させることと、
【0119】
(B)1組の配線の少なくとも一部を支持部材によって被覆して、成型された感光性アセンブリの半製品を形成することと、
【0120】
(C)成型された感光性アセンブリの半製品を成型ダイの上モールドまたは下モールド上に配置することであって、上モールドおよび下モールドが閉鎖されたとき、上モールドを支持部材によって支持して、上モールドの押圧面が1組の配線に押圧される事態を回避することと、
【0121】
(D)成型材料が固化および硬化された後に、流体状態の成型材料を上モールドと下モールドとの間に形成された成型穴へ付加して成型ベースを形成することであって、回路基板の周囲領域の少なくとも一部および支持部材の少なくとも一部は、成型本体によって被覆され、感光要素の感光領域は、光窓に対応して配置される。
【0122】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、成型された感光性アセンブリを製造する方法によって達成される。この方法は、以下のステップを含む。
【0123】
(i)感光要素を回路基板上に取り付けし、感光要素および回路基板を少なくとも1組の配線を通じて導電させることと、
【0124】
(ii)感光要素および回路基板を支持部材によって事前固定して、成型された感光性アセンブリの半製品を得ることであって、これにより、支持部材は、感光要素と回路基板との間に隙間が形成されることを回避する、ことと、
【0125】
(iii)成型された感光性アセンブリの半製品を成型ダイの上モールドまたは下モールド上に配置して、上モールドおよび下モールドが型締によって閉鎖されたときに上モールドと下モールドとの間に環状成型穴を形成することと、
【0126】
(iv)流体状態の成型材料を環状成型穴へ付加して、成型材料の硬化後に成型ベースを形成することであって、成型ベースは、成型本体を含みかつ光窓を有し、回路基板の周囲領域の少なくとも一部および支持部材の少なくとも一部は成型本体によって被覆され、感光要素の感光領域は、光窓に対応して配置される。
【0127】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、成型された感光性アセンブリを製造する方法によって達成される。この方法は、以下のステップを含む。
【0128】
(a)感光要素のチップコネクタおよび回路基板の回路コネクタを1組の配線を通じて接続させることと、
【0129】
(b)感光要素および回路基板を成型ダイの上モールドまたは下モールド上に配置して、上モールドおよび下モールドが型締および閉鎖された際に下モールドと上モールドとの間に環状成型穴を形成することと、
【0130】
(c)流体状態の成型材料を環状成型穴へ付加する際、成型材料から発生する衝撃力を環状成型穴中に配置された支持部材と共に成型材料を遮断することにより低減させることと、
【0131】
(d)成型材料が固化および硬化された後に成型ベースを形成することであって、成型ベースは、成型本体を含みかつ光窓を有し、回路基板の周囲領域、支持部材、支持部材および感光要素の非感光領域の少なくとも一部は、成型本体によって被覆される。
【0132】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含む成型された感光性アセンブリにより、達成される。
【0133】
第1の物質によって形成される少なくとも1つの支持部材と、
【0134】
少なくとも1つの回路基板であって、少なくとも1つの回路基板はそれぞれ、少なくとも1つのチップ取付領域を有する、少なくとも1つの回路基板と、
【0135】
少なくとも2つの感光要素であって、少なくとも2つの感光要素はそれぞれ、少なくとも1つの回路基板の少なくとも1つのチップ取付領域上に取り付けられる、少なくとも2つの感光要素と、
【0136】
少なくとも2組の配線であって、少なくとも2組の配線それぞれの2つの端部は、少なくとも2つの感光要素それぞれのチップコネクタおよび少なくとも1つの回路基板の回路コネクタへそれぞれ接続される、少なくとも2組の配線と、
【0137】
第2の物質によって形成された成型ベースであって、成型ベースは、成型本体を含みかつ少なくとも2つの光窓を有し、配線、回路基板および少なくとも2つの感光要素は、成型本体の成型時および成型後に支持部材によって保護され、成型本体は、回路基板それぞれの少なくとも一部へ一体的に連結され、感光要素の感光領域は、成型ベースの光窓に対応してそれぞれ配置される。
【0138】
本発明の実施形態によれば、モールドアセンブリは、2つの支持部材と、1つの回路基板と、2つの感光要素と、2組の配線とを含み、回路基板は、2つのチップ取付領域を有する。
【0139】
本発明の実施形態によれば、モールドアセンブリは、2つの支持部材と、1つの回路基板と、2つの感光要素と、2組の配線とを含む。回路基板はそれぞれ、1つのチップ取付領域を有する。
【0140】
本発明の実施形態によれば、成型された感光性アセンブリは、少なくとも1つの電子コンポーネントをさらに含む。回路基板は周囲領域を有し、周囲領域およびチップ取付領域は一体的に成型され、少なくとも1つの電子コンポーネントはそれぞれ、周囲領域上に取り付けられ、支持部材は、少なくとも1つの電気コンポーネントと、感光要素の感光領域との間に配置される。
【0141】
本発明の実施形態によれば、支持部材は、フレーム状支持体を含みかつスルーホールを有し、支持体は、感光要素の感光領域の外部に設けられ、感光要素の感光領域は、スルーホールに相応に配置され、支持体の少なくとも一部は、成型本体によって被覆される。
【0142】
本発明の実施形態によれば、支持体は、上面、内面および外面を有する。上面は、内方かつ外方に延びて内面および外面へそれぞれ延び、スルーホールは内面によって形成され、少なくとも支持体の外面は、成型本体によって被覆される。
【0143】
本発明の実施形態によれば、支持体は、上面、内面および外面を有し、上面は、内面および外面へ内方および外方にそれぞれ延び、スルーホールは内面によって形成され、支持体の外面および上面の少なくとも一部は、成型本体によって被覆される。
【0144】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ内側部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0145】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ接続部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0146】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ外側部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0147】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ内側部の少なくとも一部およびチップ接続部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0148】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ外側部の少なくとも一部およびチップ接続部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0149】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、チップ内側部の少なくとも一部、チップ接続部およびチップ外側部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0150】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0151】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0152】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0153】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部および回路接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0154】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路外側部および回路接続部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0155】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含む。回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部、回路接続部および回路外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0156】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部はそれぞれ、チップ接続部の内側および外側に配置され、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含み、回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路内側部の少なくとも一部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0157】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含み、回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路内側部、回路接続部の少なくとも一部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0158】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域は、チップ内側部、チップ接続部およびチップ外側部を含む。感光要素のチップコネクタはチップ接続部上に配置され、チップ内側部およびチップ外側部は、チップ接続部の内側および外側にそれぞれ配置され、回路基板の周囲領域は、回路内側部、回路接続部および回路外側部を含み、回路コネクタは回路接続部上に配置され、回路内側部および回路外側部はそれぞれ、回路接続部の内側および外側に配置され、回路内側部、回路接続部、回路外側部の少なくとも一部およびチップ外側部の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0159】
本発明の実施形態によれば、チップ接続部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0160】
本発明の実施形態によれば、チップ接続部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0161】
本発明の実施形態によれば、チップ接続部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0162】
本発明の実施形態によれば、チップ内側部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0163】
本発明の実施形態によれば、チップ内側部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0164】
本発明の実施形態によれば、チップ内側部の感光要素の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0165】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含むアレイカメラモジュールによって達成される。
【0166】
少なくとも2つの光学レンズと、
【0167】
成型された感光性アセンブリであって、
【0168】
第1の物質によって形成される少なくとも1つの支持部材と、
【0169】
少なくとも1つの回路基板であって、少なくとも1つの回路基板はそれぞれ、少なくとも1つのチップ取付領域を有する、少なくとも1つの回路基板と、
【0170】
少なくとも2つの感光要素であって、少なくとも2つの感光要素はそれぞれ、少なくとも1つの回路基板の少なくとも1つのチップ取付領域上に取り付けられる、少なくとも2つの感光要素と、
【0171】
少なくとも2組の配線であって、少なくとも2組の配線それぞれの2つの端部は、少なくとも2つの感光要素それぞれのチップコネクタおよび少なくとも1つの回路基板の回路コネクタへそれぞれ接続される、少なくとも2組の配線と、
【0172】
第2の物質によって形成された成型ベースであって、モジュールベースは、成型本体を含みかつ少なくとも2つの光窓を有し、配線、回路基板および少なくとも2つの感光要素は、成型本体の成型時および成型後に支持部材によって保護され、成型本体は、回路基板それぞれの少なくとも一部へ一体的に連結され、少なくとも2つの感光要素の感光領域は、成型ベースの少なくとも2つの光窓に対応してそれぞれ配置され、少なくとも2つの光学レンズは、少なくとも2つの感光要素の2つの感光経路上にそれぞれ配置され、各光学レンズおよび感光要素のための光学窓それぞれによって光路が設けられる、感光性アセンブリ。
【0173】
本発明の実施形態によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも2つのドライバをさらに含む。少なくとも2つの光学レンズは、少なくとも2つのドライバそれぞれに取り付けられ、少なくとも2つのドライバはそれぞれ、成型本体の上面上に取り付けられる。
【0174】
本発明の実施形態によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも1つのドライバおよび少なくとも1つの鏡筒をさらに含み、少なくとも2つの光学レンズの少なくとも1つは、少なくとも1つのドライバおよび少なくとも1つの鏡筒に取り付けられ、少なくとも1つのドライバおよび少なくとも1つの鏡筒は、成型本体の上面上の異なる位置にそれぞれ配置される。
【0175】
本発明の実施形態によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも2つの鏡筒をさらに含む。少なくとも2つの鏡筒はそれぞれ、成型本体の上面上に一体的に形成され、少なくとも2つの光学レンズは、少なくとも2つの鏡筒中へそれぞれ取り付けられる。あるいは、アレイカメラモジュールは、少なくとも2つの鏡筒をさらに含む。少なくとも2つの鏡筒の少なくとも1つは、成型本体の上面上に一体的に形成され、少なくとも2つの鏡筒のうち他方は、成型本体の上面上に取り付けられる。少なくとも2つの光学レンズは、少なくとも2つの鏡筒上にそれぞれ取り付けられる。あるいは、アレイカメラモジュールは、成型本体の上面上に取り付けられた2つの鏡筒を含み、少なくとも2つの光学レンズは、2つの鏡筒上へそれぞれ取り付けられる。
【0176】
本発明の実施形態によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材をさらに含む。少なくとも1つのフィルタ部材は成型本体の上面上に取り付けられ、これにより、少なくとも1つのフィルタ部材は、少なくとも2つの光学レンズのうち1つと、少なくとも2つの感光要素のうち1つとの間に保持される。
【0177】
本発明の実施形態によれば、成型本体の上面は、少なくとも2つの内面および外面を有する。少なくとも1つのフィルタ部材は、少なくとも2つの内面のうち1つに取り付けられ、少なくとも2つのドライバは、成型本体の外面上の異なる位置に取り付けられる。
【0178】
本発明の実施形態によれば、成型本体の内面の面は、外面の面の下側に設けられて、内部に配置された前各フィルタ部材位置のために成型本体上の少なくとも1つの凹部を形成する。
【0179】
本発明の実施形態によれば、支持部材は、フレーム状支持体を含みかつスルーホールを有し、支持体は、感光要素の感光領域の外部に設けられ、感光要素の感光領域は、スルーホール中に相応に配置され、支持体の一部は成型本体によって被覆される。
【0180】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域の一部は、支持体によって被覆される。
【0181】
本発明の実施形態によれば、感光要素の非感光領域の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0182】
本発明の実施形態によれば、回路基板の周囲領域の一部および感光要素の非感光領域の少なくとも一部は、支持体によって被覆される。
【0183】
本発明の実施形態によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも1つの支持部材および少なくとも1つのフィルタ部材をさらに含む。少なくとも1つのフィルタ部材は、少なくとも1つの支持部材上に取り付けられ、少なくとも1つの支持部材は、少なくとも1つのフィルタ部材が各光学レンズと、各感光要素との間に保持されるように、成型本体の上面上に取り付けられる。
【0184】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含む電子デバイスによって達成される。
【0185】
電子デバイス本体と、
【0186】
アレイカメラモジュールであって、アレイカメラモジュールは、画像取得のために電子デバイス本体上に配置される。
【0187】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含むカメラモジュールによって達成される。
【0188】
少なくとも1つの回路基板と、
【0189】
少なくとも1つの光学レンズと、
【0190】
少なくとも1つの保護フレームと、
【0191】
少なくとも1つの感光性チップであって、保護フレームは、感光性チップの感光領域の外周上に凸的に配置される。
【0192】
少なくとも1つの一体型パッケージホルダであって、一体型パッケージホルダは、一体型パッケージホルダ、回路基板および感光性チップを一体化させるように回路基板および感光性チップの非感光領域を保護するように配置され、光学レンズは、感光性チップの感光経路中に配置され、感光性チップは、回路基板へ電気的に接続される。
【0193】
本発明の実施形態によれば、保護フレームの内側のサイズは、感光性チップの感光領域のサイズ以上である。
【0194】
本発明の実施形態によれば、保護フレームの外側のサイズは、感光性チップのサイズ以下である。
【0195】
本発明の実施形態によれば、保護フレームは、所定の弾性を有する。
【0196】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、セメンティング層をさらに含む。セメンティング層は、保護フレームと、感光性チップの感光領域の外周との間に配置されて、保護フレームと、感光性チップの感光領域の外周とを接続させる。
【0197】
本発明の実施形態によれば、一体型パッケージホルダは、保護フレームの外側を保護するように、さらに構成される。
【0198】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、レンズ保持部材をさらに含む。レンズ保持部材は、一体型パッケージホルダ上に設けられ、光学レンズは、レンズ保持部材上に配置される。
【0199】
本発明の実施形態によれば、レンズ保持部材は、一体型パッケージホルダと一体的に形成される。
【0200】
本発明の実施形態によれば、レンズ保持部材は、回路基板へ電気的に接続されたモータである。
【0201】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、フィルタ部材をさらに含む。フィルタ部材は、フィルタ部材が感光性チップと光学レンズとの間に配置されるように、一体型パッケージホルダの上部に配置される。
【0202】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下を含むカメラモジュールによって達成される。
【0203】
少なくとも1つの回路基板と、
【0204】
少なくとも1つの光学レンズと、
【0205】
少なくとも1つの保護フレームと、
【0206】
少なくとも1つの感光性チップと、
【0207】
少なくとも1つのフィルタ部材であって、フィルタ部材は、感光性チップ上に重複的に配置され、保護フレームは、フィルタ部材の外周上に配置される、少なくとも1つのフィルタ部材と、
【0208】
少なくとも1つの一体型パッケージホルダであって、一体型パッケージホルダは、フィルタ部材の外周および回路基板を被覆するように配置され、これにより、一体型パッケージホルダ、フィルタ部材、感光性チップおよび回路基板が一体的に形成され、光学レンズは、感光性チップの感光経路中に配置され、感光性チップは、回路基板へ電気的に接続される。
【0209】
本発明の実施形態によれば、保護フレームの内側のサイズは、感光性チップの感光領域のサイズ以上であるため、保護フレームは、感光性チップの感光領域から離隔方向に配置される。
【0210】
本発明の実施形態によれば、保護フレームは、所定の弾性を有する。
【0211】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、セメンティング層をさらに含む。セメンティング層は、保護フレームとフィルタ部材との間に配置されて、保護フレームおよびフィルタ部材の外周を接続させる。
【0212】
本発明の実施形態によれば、一体型パッケージホルダは、保護フレームの外側を保護するようにさらに配置される。
【0213】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、レンズ保持部材をさらに含む。レンズ保持部材は、一体型パッケージホルダ上に設けられ、光学レンズは、レンズ保持部材上に配置される。
【0214】
本発明の実施形態によれば、レンズ保持部材は、一体型パッケージホルダと一体的に形成される。
【0215】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、以下のステップを含むカメラモジュールの製造方法により達成される。
【0216】
(a)少なくとも1つの感光性チップと、少なくとも1つの回路基板とを導電的に接続させることと、
【0217】
(b)感光性チップの感光領域の外周上に配置された少なくとも1つの保護フレームを設けることと、
【0218】
(c)成型ダイの上モールドの保護表面を保護フレームへ押圧して、感光領域を感光性チップの非感光領域により分離させることと、
【0219】
(d)回路基板および感光性チップの非感光領域を成型ダイ中に充填された成型材料によって保護して、成型材料が固化および硬化された後、感光性チップおよび回路基板と一体化された一体型パッケージホルダを形成することと、
【0220】
(e)感光性チップの感光経路中に配置された少なくとも1つの光学レンズを設けて、カメラモジュールを形成すること。
【0221】
本発明の実施形態によれば、ステップ(b)において、保護膜が相応に感光性チップの感光領域へ配置されるように保護膜が保護フレームの上部上に設けられ、ステップ(d)の後、保護膜が保護フレームから除去される。
【0222】
本発明の実施形態によれば、感光領域に対応する成型ダイの上モールドの一部中に凹部が形成され、ステップ(c)において、上モールドの押圧面は、感光性チップの感光領域から安全な距離を以て保持される。
【0223】
本発明の実施形態によれば、成型ダイの押圧面の上モールド上に被覆膜が設けられる。
【0224】
本発明の実施形態によれば、ステップ(d)において、保護フレームの外面は、一体型パッケージホルダを感光性チップ、回路基板および保護フレームと一体的に形成するように、成型材料によって被覆される。
【0225】
本発明の実施形態によれば、ステップ(e)の前に、方法は、以下のステップをさらに含む。
【0226】
一体型パッケージホルダの上部に少なくとも1つのフィルタ部材を取り付けることであって、フィルタ部材は、感光性チップと光学レンズとの間に保持される。
【0227】
本発明の実施形態によれば、ステップ(b)において、セメンティング層が保護フレームの外周と感光性チップの感光領域との間に形成され、セメンティング層は、保護フレームおよび感光性チップの外周と接続される。
【0228】
本発明の実施形態によれば、保護フレームおよび/または感光性チップの外周を接着剤で被覆して、接着剤の硬化後にセメンティング層が形成される。
【0229】
本発明の実施形態によれば、接着剤は、熱またはUV光によって硬化される。
【0230】
本発明によれば、上記およびほかの目的および利点は、カメラモジュールの製造方法によって達成される。この方法は、以下のステップを含む。
【0231】
(A)少なくとも1つの感光性チップおよび少なくとも1つの回路基板を導電的に接続させることと、
【0232】
(B)感光性チップ上にフィルタ部材を重複させることと、
【0233】
(C)少なくとも1つの保護フレームを設けることであって、保護フレームはフィルタ部材の外周上に配置される、ことと、
【0234】
(D)保護フレームを成型ダイの上モールドの押圧面を通じて押圧して、内側領域およびフィルタ部材の外周を分離させることと、
【0235】
(E)回路基板およびフィルタ部材の外周を成型ダイ中に充填された成型材料によって保護して、成型材料が固化および硬化された後、フィルタ部材、感光性チップおよび回路基板と組み合わされた一体型パッケージホルダを形成することと、
【0236】
(F)少なくとも1つの光学レンズを設けることであって、光学レンズは、感光性チップの感光経路内に配置されて、カメラモジュールを形成する。
【0237】
本発明の実施形態によれば、ステップ(E)において、成型材料は、成型材料が固化および硬化された後にフィルタ部材、感光性チップおよび回路基板と組み合わされた一体型パッケージホルダを形成する保護フレームの外面をさらに含む。
【0238】
本発明の実施形態によれば、上記の目的および利点および他の利点を達成するために、以下を含むカメラモジュールが提供される。
【0239】
少なくとも1つの回路基板と、
【0240】
少なくとも1つの光学レンズと、
【0241】
少なくとも1つの絶縁部材と、
【0242】
感光領域および感光領域上に設けられた非感光領域を有する少なくとも1つの感光要素と、
【0243】
感光領域を非感光領域から分離するように、少なくとも感光要素の感光領域の周囲に設けられた少なくとも1つの絶縁部材と、
【0244】
回路基板および感光要素の非感光領域の少なくとも一部を一体的に封入、ケーシングおよび/または被覆する少なくとも1つの一体型封入支持構造であって、一体型封入支持構造、感光要素および回路基板が組み合わされて一体型構造を形成し、光学レンズは、感光要素の感光経路に沿って取り付けられ、感光要素は、回路基板と電気的に接続される。
【0245】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、カメラレンズ保持部材をさらに含む。カメラレンズ保持部材は、一体型封入支持構造上に設けられ、光学レンズは、カメラレンズ保持部材上に支持される。
【0246】
本発明の実施形態によれば、一体型封入支持構造は、一体的に延びて、カメラレンズ保持部材を形成する。
【0247】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、少なくともドライバ(例えば、モータ)をさらに含む。ドライバは、一体型封入支持構造上に取り付けられ、回路基板へ電気的に接続され、光学レンズは、ドライバ上に取り付けられる。
【0248】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材をさらに含む。フィルタ部材は、一体型封入支持構造の上部上に配置される。
【0249】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、1組の電気コンポーネント(例えば、抵抗容量コンポーネント)をさらに含む。抵抗容量コンポーネントは回路基板上に取り付けられ、一体型封入支持構造は、抵抗容量コンポーネントおよびその内部の接合配線を封入、ケーシングおよび/または保護する。
【0250】
本発明の実施形態によれば、絶縁部材は、固化した弾性材料(例えば、固化した接着剤、ゴム、シリコンおよびポリエステル材料)によって形成される。
【0251】
本発明の実施形態によれば、絶縁部材を形成する材料は、カメラモジュール内の粉塵に付着するよう、固化後に粘着性をさらに持つようにすると好適である。もちろん、他の実施形態において、材料は、固化後に粘着性を持たなくてもよい。本発明は、この特徴に限定されない。
【0252】
本発明の実施形態によれば、固化した材料によって形成された絶縁部材は、所定の弾性を有する。
【0253】
本発明の実施形態によれば、一体型封入支持構造は、絶縁部材の周面によって被覆される。
【0254】
本発明の別の局面によれば、本発明は、以下を含むカメラモジュールを提供する。
【0255】
少なくとも1つの回路基板と、
【0256】
少なくとも1つの光学レンズと、
【0257】
少なくとも1つの絶縁部材と、
【0258】
少なくとも1つの感光要素および少なくとも1つのフィルタ部材であって、フィルタ部材は、感光要素の上方に設けられ、絶縁部材は、フィルタ部材の周囲に配置される、少なくとも1つの感光要素および少なくとも1つのフィルタ部材と、
【0259】
一体型封入支持構造であって、一体型封入支持構造は、一体型封入支持構造が形成されたときに一体型封入支持構造、フィルタ部材、感光要素および回路基板が一体的に組み合わされて一体型構造を形成するように、回路基板およびフィルタ部材の外側領域を封入、ケーシングおよび/または保護し、光学レンズは、感光要素の感光経路に沿って支持され、感光要素は、回路基板へ電気的に接続される。
【0260】
本発明の実施形態によれば、本発明は、カメラモジュールの製造方法も提供する。製造方法は、以下のステップを含む。
【0261】
(a)少なくとも1つの感光要素を少なくとも1つの回路基板と電気的に接続させることと、
【0262】
(b)回路基板および感光要素を成型ダイ内に配置することと、
【0263】
(c)感光要素と、成型ダイの上モールドの下面との間に絶縁部材を設けることであって、絶縁部材は、少なくとも感光要素の感光領域の周囲に配置される、ことと、
【0264】
(d)回路基板および感光要素の非感光領域および回路基板を成型ダイ中に付加された成型材料によって封入、ケーシングおよび/または保護して、感光要素および回路基板を一体的に組み合わせて一体型構造を形成する成型材料の固化後に一体型封入支持構造を形成することと、
【0265】
(e)少なくとも1つの光学レンズを設けることであって、光学レンズを感光要素の感光経路に沿って支持することにより、カメラモジュールを製造すること。
【0266】
本発明の実施形態によれば、感光要素に対応する領域において、成型ダイの上モールド中に内側凹部が形成される。本発明の実施形態によれば、被覆膜が、成型ダイの上モールドの下面上に設けられる。
【0267】
本発明の実施形態によれば、ステップ(d)において、成型材料は、回路基板によって封入、ケーシングおよび保護される。
【0268】
本発明の実施形態によれば、一体型封入支持構造は、絶縁部材および絶縁部材の外周表面の外部に配置された感光要素の非感光領域を封入およびケーシングするように、形成される。
【0269】
本発明の実施形態によれば、上記ステップにおいて、絶縁材料を感光要素の周囲に沿って付加して、絶縁部材の固化後、絶縁部材を感光要素の周囲上に形成する。
【0270】
本発明の実施形態によれば、上記ステップ(c)において、接着剤またはスプレー接着が絶縁部材として用いられる。
【0271】
本発明の実施形態によれば、一体型封入支持構造は、射出成形、圧縮成形またはプレス型技術により、作製される。
【0272】
本発明の実施形態によれば、絶縁部材として用いられる接着は、湿気、熱、UV(紫外)照明または他の固化反応によって固化される。
【0273】
本発明の実施形態によれば、カメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールまたはズームカメラモジュールであり得る。
【0274】
本発明の別の局面によれば、本発明は、カメラモジュールの製造方法も提供する。この製造方法は、以下のステップを含む。
【0275】
(A)少なくとも1つの感光要素を少なくとも1つの回路基板と電気的に接続させることと、
【0276】
(B)フィルタ部材を感光要素と重複させることと、
【0277】
(C)回路基板、感光要素およびフィルタ部材を成型ダイ中に配置することと、
【0278】
(D)光学フィルタと、成型ダイの上モールドの下面との間に絶縁部材を設けることであって、絶縁部材は、光学フィルタの外縁に配置される、ことと、
【0279】
(E)回路基板およびフィルタ部材の周縁を成型ダイ中に充填された成型材料によって封入、ケーシングおよび/または保護して一体型封入支持構造を形成することであって、一体型封入支持構造は、成型材料の固化後、フィルタ部材、感光要素および回路基板を一体的に組み合わせる、ことと、
【0280】
(F)少なくとも1つの光学レンズを設けることであって、光学レンズを感光要素の感光経路に沿って支持することにより、カメラモジュールが製造される、こと。
【0281】
さらなる目的および利点が、以下の記載および図面から明らかになる。
【0282】
本発明の上記および他の目的、特徴および利点は、以下の詳細な説明、図面および添付の特許請求の範囲から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0283】
図1】本発明の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップのうち1つの模式図であり、カメラモジュールの感光要素が回路基板上に取り付けられ、感光要素の非感光領域が1組の配線によって回路基板へ接続される様子を示す。
図2A】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの模式図であり、カメラモジュールの支持部材が感光要素の非感光領域中に配置される様子を示す。
図2B】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの模式図であり、カメラモジュールの支持部材が感光要素の非感光領域中に配置される様子を示す。
図3A】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの模式図であり、回路基板、感光要素および支持部材が上モールドと下モールドとの間の成型ダイ内に配置され、上モールドが支持部材に押圧される様子を示す。
図3B】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの別の態様の模式図であり、回路基板、感光要素押圧支持部材が成型ダイの上モールドと下モールドとの間の成型穴内に配置され、被覆膜が上モールドの押圧面と支持部材との間に配置される様子を示す。
図4】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの模式図であり、カメラモジュールの成型ベースを形成する成型材料が上モールドと下モールドとの間に形成された成型穴中に充填される様子を示す。
図5】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視図であり、成型材料が固化および硬化されて成型ベースを形成する様子を示す。
図6図6は、本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの模式図であり、カメラモジュールのフィルタ部材が成型ベース上に取り付けられる様子を示す。
図7】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造ステップの1つの模式図であり、カメラモジュールの光学レンズがドライバ上に取り付けられ、カメラモジュール製造のためにドライバが成型ベース上に取り付けられる様子が図示される。
図8】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの別の態様の模式図である。
図9A】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの第1の別の態様の模式図である。
図9B】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの第2の別の態様の模式図である。
図9C】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの第3の別の態様の模式図である。
図10A】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの第4の別の態様の模式図である。
図10B】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの第5の別の態様の模式図である。
図11】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの第6の別の態様の模式図である。
図12】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの別の態様の模式図である。
図13】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの別の態様の模式図である。
図14】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールのブロック図であり、電子デバイスを示す。
図15】本発明の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、アレイカメラモジュールの感光要素が回路基板のチップ取付領域上に取り付けられ、感光要素のチップコネクタおよび回路基板の回路コネクタが1組の配線によって電気的に接続され、回路基板が一体型回路基板である様子を示す。
図16】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、アレイカメラモジュールの支持体が感光要素の非感光領域の少なくとも一部を被覆するように配置されて、成型された感光性アセンブリの半製品を形成する様子を示す。
図17A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、成型された感光性アセンブリの半製品が成型ダイの上モールドと下モールドとの間に配置され、上モールドの押圧面が支持体の上面と接触している様子を示す。
図17B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、上モールドの押圧面上に被覆膜が設けられ、上モールドの押圧面が支持体の上面に押圧されると、被覆膜が上モールドの押圧面と支持体の上面との間に配置される様子を示す。
図18】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、上モールドと下モールドとの間に形成された成型穴へ成型材料が付加される様子を示す。
図19】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、成型材料が固化および硬化された後にアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリが形成される様子を示す。
図20】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、フィルタ部材が成型ベース上面上に取り付けられる様子を示す。
図21】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、アレイカメラモジュールの光学レンズがドライバ上に取り付けられ、ドライバがモジュールベースの上面上に取り付けられる様子を示す。
図22】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの斜視断面図であり、アレイカメラモジュール形成のためにドライバそれぞれがアレイカメラモジュールのサポータの取付空間上に取り付けられる様子を示す。
図23】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの斜視図である。
図24】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの別の態様の斜視図である。
図25】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの別の態様の斜視図である。
図26】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの別の態様の斜視図である。
図27A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの別の態様の斜視図である。
図27B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの別の態様の斜視図である。
図28A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの半製品の別の態様の斜視図であり、回路基板の周囲領域およびチップ外側部の少なくとも一部、チップ接続部およびチップ内側部の感光要素の少なくとも一部の非感光領域が支持体によって被覆される様子を示す。
図28B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの半製品の別の態様の斜視図であり、回路基板の周囲領域およびチップ外側部の少なくとも一部およびチップ接続部の少なくとも一部および感光要素の非感光領域が支持体によって被覆される様子を示す。
図28C】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの半製品の別の態様の斜視図であり、回路基板の周囲領域の少なくとも一部およびチップ外側部の感光要素の少なくとも一部の非感光領域が支持体によって被覆される様子を示す。
図28D】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの半製品の別の態様の斜視図であり、回路基板の周囲領域の少なくとも一部が支持体によって被覆される様子を示す。
図28E】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリの半製品の別の態様の斜視図であり、回路基板の周囲領域の少なくとも一部が支持体によって被覆される様子を示す。
図29】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの成型された感光要素の別の態様の断面図であり、成型ベースが支持体の外面によって被覆される様子を示す。
図30】本発明の別の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの断面斜視図である。
図31】本発明の別の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの断面斜視図である。
図32】本発明の別の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの断面斜視図である。
図33】本発明の別の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールを含む電子デバイスの模式図である。
図34A】本発明の別の好適な実施形態によるカメラモジュールの断面図である。
図34B】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの別の態様の断面図である。
図35】本発明の上記の好適な実施形態による、カメラモジュールの回路基板、感光要素および保護フレームの斜視図である。
図36A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図36B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図36C】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図36D】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図36E】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図36F】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図37A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの図36C中の製造ステップの1つの別の態様の断面図である。
図37B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの図36D中の製造ステップの1つの別の態様の断面図である。
図38】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの図36D中の製造ステップの1つの別の態様の断面図である。
図39A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図39B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図39C】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図39D】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図39E】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図39F】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図39G】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図40】本発明の別の好適な実施形態によるカメラモジュールの断面図である。
図41】本発明の上記の好適な実施形態によるカメラモジュールの回路基板、感光要素および保護フレームを示す斜視図である。
図42A】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図42B】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図42C】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図42D】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図42E】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図42F】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造ステップの1つの断面図である。
図43】中間位置に沿ってとられた本発明の好適な実施形態によるカメラモジュール部分の内部構成を示す図である。
図44】本発明の別の好適な実施形態によるカメラモジュールの断面図である。
図45図44中の位置Sの拡大断面図である。
図46】本発明の別の好適な実施形態によるカメラモジュールの断面図である。
図47図46中の位置S`の拡大断面図である。
図48】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造方法の第1のステップの断面図である。
図49】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造方法の第2のステップの断面図である。
図50】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造方法の第3のステップの断面図である。
図51】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの別の製造方法の第2のステップの断面図である。
図52】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの上記製造方法の第2のステップの断面図である。
図53】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの上記製造方法の第3のステップの断面図である。
図54】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造方法の第1のステップの断面図である。
図55】本発明の上記の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの上記製造方法の第2のステップの断面図である。
図56】本発明の別の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールの製造方法を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0284】
好適な実施形態の詳細な説明
【0285】
以下の記載は、当業者による本発明の作製および利用を可能にするために開示されるものである。以下に記載される好適な実施形態はひとえに例示であり、改変例が当業者に明らかである。以下の記載中に規定される一般的原理は、本発明の意図および範囲から逸脱することなく他の実施形態、代替例、改変例、相当例および応用へ適用される。
【0286】
本発明の図面の図1図7によれば、本発明の好適な実施形態によるカメラモジュールが図示される。カメラモジュールは、少なくとも1つの光学レンズ10および少なくとも1つの成型された感光性アセンブリ20を含む。少なくとも1つの成型された感光要素20は、感光要素21、回路基板22、成型ベース23および1組の配線24をさらに含む。配線24はそれぞれ、感光要素の非感光領域21および回路基板22へ接続されるように延びる2つの端部を有し、成型ベース23は回路基板22と一体的に成型されるため、成型ベース23および回路基板22は一体型構造として形成され、少なくとも1つの光学レンズ10は、成型された感光要素20の感光要素の感光経路21内に配置される。物体からの反射光は、光学レンズ10からカメラモジュール中に進入し、その後感光要素21によって受容され光電的に変換されて、この物体の画像が入手される。
【0287】
感光要素21が1組のチップコネクタ211を有し、回路基板22が1組の回路コネクタ221を有する点に留意されたい。配線24それぞれの2つの端部は、感光要素21および回路基板22が電気的に接続されるように、感光要素21の各チップコネクタ211および回路基板22の各回路コネクタ221へそれぞれ接続され得る。例えば、本発明において、感光要素21のチップコネクタ211それぞれおよび回路基板22の回路コネクタ221それぞれは、パッドであり得る。すなわち、感光要素21のチップコネクタ211それぞれおよび回路基板22の回路コネクタ221それぞれは、配線24それぞれの2つの端部を感光要素21の各チップコネクタ211および回路基板22の各回路コネクタ221へ接続させるために円形形状となり得る。本発明における別の例において、感光要素21のチップコネクタ211それぞれおよび回路基板22の回路コネクタ221それぞれは、球状形状(例えば、半田ペースト)であり得る。感光要素21のチップコネクタ211および回路基板22の回路コネクタ221を形成するために、半田材料を感光要素21および回路基板22上に配置する。それでも、感光要素21のチップコネクタ211の形状および回路基板22の回路コネクタ221は、本発明に限定されない。
【0288】
感光要素21は、感光領域212および非感光領域213を含む。感光要素21の感光領域212および非感光領域213は、一体的に形成される。感光領域212は、感光要素21の中間部に配置され、非感光領域213は、感光要素21の周囲に配置され、感光領域212は、周囲の非感光領域213によって円形状に包囲される。物体からの反射光が光学レンズ10からカメラモジュール中に進入した後、この光を感光要素21の感光領域212によって受容および光電的に変換することにより、当該物体と関連付けられた画像を得ることができる。
【0289】
当業者であれば、感光要素21のチップコネクタ211はそれぞれ、感光要素21の非感光領域213内に配置されることを理解する。加えて、感光要素21の非感光領域213は、チップ内側部2131、チップ接続部2132およびチップ外側部2133を有する。感光領域212は、チップ内側部2131によって包囲される。チップ接続部2132の両側はそれぞれ延びて、チップ内側部2131およびチップ外側部2133へ接続される。すなわち、チップコネクタ211が感光領域212の周囲の位置へ配置される位置から非感光領域213がチップ内側部2131として規定される位置まで、チップコネクタ211が非感光領域213上に配置される領域がチップ接続部2132として規定され、チップコネクタ211が非感光領域213上に配置される位置から感光要素21の外周までがチップ外側部2132として規定される。換言すれば、感光要素21の平面図から、外周から内側への順序において、感光要素21がチップ外側部2133、チップ接続部2132、チップ内側部2131および感光領域212によって形成される。
【0290】
加えて、回路基板22は、平坦チップ取付領域222および周囲領域223を含む。周囲領域223は、チップ取付領域222と一体的に形成され、周囲領域223は、取付領域222の周囲へ配置される。チップ取付領域222は、感光要素21が載置されるように適合され、回路コネクタ221は、周囲領域223上に配置される。回路基板22の周囲領域223は、回路内側部2231、回路接続部2232および回路外側部2233を有する。チップ取付領域222は、回路内側部2231によって包囲される。回路接続部2232の2つの側部は、回路内側部2231および回路外側部2233へそれぞれ延びて接続される。すなわち、基板コネクタ221が周囲領域223上へ配置される位置からチップ取付領域222の周囲が回路内側部2231として規定される位置までの領域、回路コネクタ221が配置された周囲領域223の領域は回路接続部2232として規定され、回路コネクタ221が周囲領域223上に配置された位置から周囲領域223の外縁への領域は回路外側部2233として規定される。換言すれば、回路基板22の平面図から、内側から外縁の順に、回路基板22が回路外側部2233、回路接続部2232、回路内側部2231およびチップ取付領域222によって形成される。配線24の種類は、本発明のカメラモジュールにいて限定されない。例えば、1つの特定の例において、配線24はそれぞれ金配線として(すなわち、感光要素21と回路基板22との間の金配線を接続させる)様態で実現され得、これにより、感光要素21中において電気信号へ変換された後の光学信号を配線24を通じて回路基板22へさらに伝送させることができる。当業者であれば、カメラモジュールの他の例において、材料が感光要素21と回路基板22との間の電気信号の転送を実現できるよう、配線24は銀配線、銅配線などとして実行され得ることを理解する。
【0291】
加えて、一例において、カメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールとして実行され得、光学レンズ10は、カメラモジュールの成型ベース23上へ取り付けられたレンズホルダにより、感光要素21の感光経路中に保持される。
【0292】
別の例において、カメラモジュールは、ズームカメラモジュールとして実行され得、カメラモジュールの焦点距離は、光学レンズ10と感光要素21との間の距離の変更により、調節される。詳細には、図7に示す例において、カメラモジュールは、少なくとも1つのドライバ30をさらに含む。光学レンズ10は、少なくとも1つのドライバ30へ相応に配置され、ドライバ30は、成型ベース23上に取り付けられ、(電力および制御信号を回路基板22によってドライバ30へ送信した後に)光学レンズ10をドライバ30によって駆動して感光要素21の感光経路に沿って移動させるように、回路基板22へ電気的にそれぞれ接続され、これにより、カメラモジュールの焦点距離が調節される。すなわち、光学レンズ10は、ドライバ30に対して駆動可能に配置される。
【0293】
カメラモジュールのドライバ30の種類は、本発明において限定されない点に留意されたい。例えば、一例において、ドライバ30は、光学レンズ10を感光要素21の感光経路に沿って移動させるように、駆動ユニット(例えば、ボイスコイルモータ)として実行され得る。ドライバ30は、動作状態となるように電力および制御信号を受信することができる。
【0294】
さらに、図7によれば、カメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材40をさらに含む。少なくとも1つのフィルタ部材40は、成型ベース23それぞれに取り付けられ、感光要素21それぞれの感光経路中に配置される。物体から反射された光は、光学レンズ10からカメラモジュール中に進入し、感光要素21によって受信および光電的に変換されるように、フィルタ部材40によってフィルタリングされる。すなわち、フィルタ部材40は、光学レンズ10から物体によって反射された迷光をカメラモジュール中フィルタリングすることができる(例えば、赤外光)。このようにして、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0295】
当業者であれば、カメラモジュールの異なる例において、フィルタ部材40は、異なる種類と共に実行することができ、例えば、フィルタ部材40は、赤外線カットオフフィルタ、全透過スペクトルフィルタおよび他のフィルタまたは複数の種類のフィルタの組み合わせとして実行することができることを理解する。例えば、フィルタ部材40は、赤外カットオフフィルタおよび赤外カットオフフィルタである全透過フィルタの組み合わせとして実行することができ、全透過スペクトルフィルタは、感光要素21の感光経路に沿って配置されるように、選択的に切り換えることができる。例えば、日中光が充分に有る環境において、赤外カットオフフィルタは、カメラモジュールに進入する物体から反射される赤外線をフィルタリングするように、感光要素21の感光経路において選択され得る。カメラモジュールが暗い環境(例えば、暗夜)において用いられる場合、カメラモジュールに進入した物体から反射された光の赤外部分を通すように、全透過スペクトルフィルタを感光要素21の感光経路において選択することができる。
【0296】
図7によれば、カメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20は、支持部材25をさらに含む。支持部材25は、成型ベース23の成型前に、感光要素21の非感光領域213上に配置される。成型ベース23の成型後、回路基板22、感光要素21の非感光領域213および支持部材25の一部が成型ベース23によって被覆されて成型された感光性アセンブリ20を形成し、ここで、支持部材25は、カメラモジュールの製品歩留まりを有効に向上させ、カメラモジュールの画像化品質を向上させることができる。以下の記載において、支持部材25の特徴および利点についてさらに例示および開示する。
【0297】
さらに、支持部材25は、上面2501、内面2502および外面2503を有し、上面2501の2つの側部は、内面2502および外面2503へそれぞれ接続される。感光要素21に対向する支持部材25の側部は、支持部材25の内面2502として規定され、回路基板22に対向する支持部材25の側部は、支持部材25の外面2503として規定される点に留意されたい。
【0298】
図7によれば、カメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20は、複数の電子コンポーネント26をさらに含む。電子コンポーネント26はそれぞれ、SMT(面実装技術)などのプロセスにより、回路基板22の周囲領域223上に取り付けられ得る。好適には、電子コンポーネント26はそれぞれ、周囲領域223の回路外側部2233上に取り付けられる。感光要素21および電子コンポーネント26それぞれは、回路基板22の同一側または対向する側部上に取り付けられ得る。例えば、感光要素21および電子コンポーネント26はそれぞれ、回路基板22の同一側に取り付けられ、感光要素21は、回路基板22のチップ取付領域222に取り付けられ、電子コンポーネント26はそれぞれ、回路基板22の周囲領域223上に取り付けられる。成型ベース23を回路基板22と一体的に成型した後、電子コンポーネント26はそれぞれ、隣接する電子コンポーネント26から分離されるように、成型ベース23によって被覆される。隣接する電子コンポーネント26のうち2つの間が比較的狭い場合でも、成型ベース23により、隣接する電子コンポーネント26を本発明のカメラモジュール中の感光要素21により分離させることにより、隣接する電子コンポーネント26が相互に接触するかまたは干渉する事態を回避することができる。電子コンポーネント26が成型ベース23によって被覆される様態において、電子コンポーネント226の表面上に発生する電子汚染物質により感光要素21の感光領域212が汚染される事態も回避することができ、これにより、カメラモジュールのサイズ低減と、カメラモジュールの画像化品質向上とが可能になる。すなわち、電子コンポーネント26を成型ベース23によって被覆することにより、小さい領域中の回路基板22を本発明のカメラモジュールのより多数の電子コンポーネント26と共に取り付けることができる。電子コンポーネント26の種類を非限定的に挙げると、抵抗器、コンデンサ、駆動デバイスなどがある点に留意されたい。
【0299】
加えて、当業者であれば、図1図7に示すようなカメラモジュールの製造ステップおよび成型された感光性アセンブリ20の製造ステップを開示するための一例として単一のカメラモジュールが用いられるが、カメラモジュールは、図8に示すように二重レンズカメラモジュールまたはアレイカメラモジュールとしても実行することができ、本発明は、カメラモジュールの成型された感光性アセンブリの数に限定されるべきではないことを理解する。
【0300】
カメラモジュールの製造ステップおよび成型された感光性アセンブリ20の製造ステップは、図1図7に示すように示される。
【0301】
図1によれば、感光要素21は、回路基板22のチップ取付領域222上に取り付けられ、感光要素21の非感光領域213のチップコネクタ211それぞれおよび回路基板22の周囲領域223上の回路コネクタ221は、1組の配線24により、それぞれ接続される。さらに、電子コンポーネント26はそれぞれ、回路基板22の周囲領域223の回路外側部2233上に取り付けられる。すなわち、配線24の両端は、感光要素21および回路基板22へそれぞれ接続され、配線24はそれぞれ、感光要素21の表面上に上方に突出する。感光要素21および回路基板22を配線24によって接続させる配線接合プロセスと、配線24そのものの特性とに限定されることが理解され得る。配線24の2つの端部をそれぞれ感光要素21の非感光領域213の各チップコネクタ211および回路基板22の周囲領域223の各回路コネクタ221へ接続した後、配線24を感光要素21の上面上において円弧形状に突出させる必要がある。加えて、配線24それぞれの円弧形状を曲線状に維持すると、感光要素21と回路基板22との間に電気信号を伝送する能力が促進される。配線24はそれぞれ、感光要素21と、回路基板22との間に例えば均等間隔に配置される。当業者であれば、カメラモジュールの製造プロセス時およびカメラモジュールの使用時において、配線24をこの初期状態に維持しておくと、感光要素21と回路基板22との間に電気信号を伝送する配線24の能力が(カメラモジュールの画像品質を確保するように)確保されるという利点が得られる。ことを理解する。
【0302】
本発明のカメラモジュールにおいて、配線24の配線接合方向は制限されないことを述べておくべきである。例えば、配線24の配線接合方向は、感光要素21から回路基板22でもよいし、あるいは回路基板22から感光要素21でもよい。
【0303】
当業者であれば、感光要素21のうちの1つが図1の一例として回路基板22のうち1つに取り付けられるが、本発明の製造ステップおよびカメラモジュールの製造ステップに記載のように説明されることを理解する。カメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20の製造ステップの別の例において、複数の感光要素21は、回路基板22のうち1つの異なる位置上に取り付けられ得、その後、二重レンズカメラモジュールまたはアレイカメラモジュール中に作製され得る。別の例において、複数の回路基板22は共に貫通して回路基板の1つを形成し得、その後、貫通した回路基板を後で分離できるように、感光要素21それぞれが貫通した回路基板の1つに相応に回路基板22の位置に取り付けられる。本発明は、この様態に限定されない。
【0304】
図2Aおよび図2Bによれば、支持部材25は、成型された感光性アセンブリの半製品を感光要素21、回路基板22および支持部材25によって形成するように、感光要素21の非感光領域213上に配置される。支持部材25は、チップ内側部2131、チップ接続部2232、および感光要素21の非感光領域213のチップ外側部2233を被覆するように設けられる。換言すれば。支持部材25は、カメラモジュールの製造時および感光要素20の成形時に配線24が被覆されるように、配線24それぞれの一部を被覆することができ、これにより、配線24の良好な電気特性の保護により、カメラモジュールの画像化品質が向上する。当業者であれば、本発明のカメラモジュールの本実施形態において、感光要素21のチップコネクタ211は、支持部材25によって被覆される。
【0305】
さらに、支持部材25は、フレーム状支持体251を含み、スルーホール252を有する。支持体251は、成型プロセス時において支持体251によって感光要素21の感光領域212を保護することができるように支持部材25のスルーホール252に対応する感光要素21の感光領域212を作製するために、感光要素21の非感光領域213上に配置される。成型ベース23は、支持体251の外面2503および上面2501の少なくとも一部を成型後に被覆する。支持部材25の内面2502は、支持部材25のスルーホール252を形成する点に留意されたい。
【0306】
好適には、感光要素21のチップ内側部2131、チップ接続部2132およびチップ外側部2133は、支持体251によって被覆される。すなわち、支持体251は、支持体のチップコネクタ211を被覆することで、支持体251により配線24およびチップコネクタ211の接続位置と、成型ベース23の形成のための成型材料との接触を回避することにより、配線24がチップコネクタ211を外れる事態を回避する。支持体251が配線24およびチップコネクタ211の接続位置を被覆すると、支持体251により配線24およびチップコネクタ211の接続位置を分離することができ、これにより、チップコネクタ211を接続させる配線24それぞれの端部の変形および成型プロセス時に成型材料に起因して配線24がチップコネクタ211から外れることが回避されることが理解される。一実施形態において、支持体251は、感光要素21の非感光領域213中に付加された硬化した接着剤によって形成され得、これにより、支持体251は所定の弾性を有する。支持体251の形成後、感光要素21の感光領域212がスルーホール252に対応して配置される間、支持体251の内面2502がスルーホール252を形成する。加えて、硬化後に接着剤によって形成される支持体251も、粉塵などの汚染物質をその後付着させるための粘度を持ち得るため、感光要素21の感光領域212が汚染物質によって汚染されて感光要素21の感光領域212内の汚点となる事態を回避し、これにより、カメラモジュールの画像品質がさらに確保される。例えば、支持体251が感光要素21の感光領域212と電子コンポーネント26との間に配置されると、汚染物質(例えば、電子コンポーネント26を回路基板22上に取り付ける際に発生する半田粉末)による汚染により半田粉末が支持体251に付着した様態で感光要素21の感光領域212が汚染される事態が回避される。
【0307】
好適には、支持体251は、感光要素21の非感光領域213をゲル状態に被覆し得、支持体251を硬化後に形成することにより、感光要素21の非感光領域213が流動して感光要素21の感光領域212を汚染させる事態が回避され得る。換言すれば、接着剤は、支持体251の形成のために硬化前に良好な可塑性および自己硬化特性を有するため、感光要素21の非感光領域213への付加および硬化時において接着剤は変形しない。当業者であれば、ゲル状態の接着剤を感光要素21の非感光領域213へ付加することにより、接着剤によって形成された支持体251は、配線24を被覆することができ、これにより、感光要素21の非感光領域213への接着剤の付加時における配線24の損傷を回避することができることを理解する。
【0308】
図3Aによれば、成型プロセス時において、成型材料が成型ダイ100によって固化および硬化されて、成型ベース23が形成される。成型ベース23は、回路基板22上に少なくとも一体的に成型され、これにより、本方法により、カメラモジュールのサイズを低減し、カメラモジュールのアセンブリ誤差を低減することができ、これにより、カメラモジュールの構造をよりコンパクトにし、カメラモジュールの画像化品質を降雨状させることができる。
【0309】
詳細には、成型ダイ100は、上モールド101および下モールド102を含む。上モールド101および下モールド102のうち少なくとも1つを移動させることにより、モールド型締操作により上モールド101および下モールド102を閉鎖させるように操作されている上モールド101および下モールド102を作製することができ、少なくとも1つの成型穴103が上モールド101と下モールド102との間に形成され、成型材料を成型穴103中に充填することにより、固化および硬化後に成型ベース23を形成する。例えば、一実施形態において、下モールド102は概して固定され、上モールド101を下モールド102に相対して少なくとも誘導ロッドに沿って移動させて下モールド102と対向させて、上モールド101の移動時に型締を行うことができ、これにより、成型穴103が上モールド101と下モールド102との間に形成され、上モールド101を下モールド102から移動させて成型ダイ100を脱型することができる。あるいは、別の例において、上モールド101が固定され、下モールド102を誘導ロッドに沿って上モールド101へ移動させることにより、成型穴103が下モールド102と上モールド101との間に形成され、下モールド102を上モールド101から移動させて成型ダイ100を脱型することができる。
【0310】
感光要素21および回路基板22は、1組の配線24により電気的に接続され、支持体251は、配線24それぞれの少なくとも一部を被覆するように感光要素21の非感光領域213中に形成されて、これにより、成型された感光性アセンブリの半製品が形成される。成型された感光性アセンブリの半製品を成型ダイ100の下モールド102上に配置し、成型ダイ100の上モールド101および/または下モールド102を型締上モールド101および/または下モールド102へ操作して、両者間の成型穴103を形成する。感光要素21、回路基板22および支持部材25はそれぞれ、成型ダイ100の成型穴103と部分的に接触し、上モールド101の押圧面1011は、支持体251の上面2501と接触する。上モールド101が支持体251によって上方に支持されることにより、上モールド101の押圧面1011が配線24へ押圧される事態が回避される。例えば、図7に示すような本発明のこの特有の例において、回路基板22の外側、感光要素21の非感光領域および支持部材25の一部は、成型ダイ100の成型穴103中に配置されるため、成型ベース23が成型穴103中に成型されたとき、回路基板22の外側、感光要素21の非感光領域および支持部材25の一部が成型ベース23によって被覆される。
【0311】
そのため、当業者であれば、成型ダイ100の成型穴103は、成型穴103中に成型材料を注入して硬化させた後、環状空間となって、輪形状を形成し得ることを理解する。
【0312】
支持体251は、成型ダイ100が成形のために閉鎖および型締された際、成型ダイ100の上モールド101の押圧面1011に起因して支持体251の上面2501へ付加される瞬間的な衝撃力が支持体251によって吸収されるような所定の弾性を有するため、衝撃力がさらに感光要素21へ伝達される事態が回避され、これにより、感光要素21の損傷が回避されるかまたは衝撃力に起因して感光要素21が回路基板22に対して変位する事態が回避される点に留意されたい。当業者であれば、支持体251によって衝撃力が吸収されるため、衝撃力がさらに感光要素21へ伝達される事態が回避され、回路基板22上に取り付けられた感光要素21の平坦性への影響も確実に無くすことができ、これにより、カメラモジュールの画像品質が確保されることを理解する。
【0313】
支持体251のショア硬さはA50~A80であり、弾性係数は0.1GPa~1GPaである点に留意されたい。
【0314】
好適には、図7に示すような本発明の例において、支持体251の高さは、上方に突出している配線24それぞれの高さ以上となるように実行され得る。成型ダイ100のモールド型締動作において、成型ダイ100の上モールド101の押圧面1011が支持体251の上面2501と接触すると、支持体251が上モールド101を上方に支持できるため、上モールド101が配線24に押圧される事態が回避される。例えば、一例において、支持体251の高さは、上方に突出する配線24の高さ以上であるため、成型ダイ100の上モールド101および下モールド102が閉鎖および型締されたとき、支持体251が上モールド101を上方に支持するため、上モールド101の押圧面1011は配線24と接触し得るが、上モールド101の押圧面1011は配線24上を押圧しない。別の例において、支持体251の高さは、上方に突出する配線24それぞれの高さよりも高いため、成型ダイ100の上モールド101および下モールド102が閉鎖および型締されると、支持体251が上モールド101を上方に支持して、上モールド101の押圧面1011が配線24と接触しないようにし、これにより、上モールド101の押圧面1011が配線24上に押圧される事態が回避される。すなわち、支持体251は、上モールド101を上方に支持することで、上モールド101の押圧面1011と配線24との間に安全な距離を維持することができる。
【0315】
加えて、支持体251は所定の弾性を有し、成型ダイ100の上モールド101および下モールド102が成形時に閉鎖および型締された後、上モールド101の押圧面1011が支持体251の上面2501と接触し、上モールド101の押圧面1011の圧力が支持体251の上面2501へ付加されると、支持体251は、上モールド101の押圧面1011と支持体251の上面2501との間に隙間が発生する事態を回避するよう、若干変形し得る。すなわち、成形モジュール100の上モールド101を支持体251と密接に整合させることができるため、支持部材25のスルーホール252に対応する感光要素の感光領域21を密閉環境中に留まらせることにより、成型プロセス時に成型材料が密閉環境に進入して感光要素の感光領域21が汚染される事態を回避することができる。
【0316】
図3Bは、本発明の成型された感光性アセンブリ20の実施形態の別の態様を示す。支持部材25は、硬質材料製であり得る。すなわち、支持部材25の支持体251が感光要素21の非感光領域213の少なくとも一部上に形成されると、成型ダイ100の上モールド101の押圧面1011が支持体251の上面2501に押圧されるが、その際に変形は発生しないため、配線24の良好電気特性が確保される。これにより、後続プロセスにおいてカメラモジュールの歩留まりが確保され、カメラモジュールの画像化品質がさらに確保される。
【0317】
支持体251のショア硬さはD70を超え、弾性係数は1Fpaを超える点に留意されたい。
【0318】
成型ダイ100は、被覆膜106をさらに含む。被覆膜106は、上モールド101および下モールド102の閉鎖および型締時において上モールド101の押圧面1011と支持体251の上面2501との間に配置されるように適合される。好適には、被覆膜106を上モールド101の押圧面1011上に配置した後、上モールド101および下モールド102の閉鎖および型締が行われ得る。被覆膜106は、上モールド101の押圧面1011と支持体251との間に配置され、一方、上モールド101の押圧面1011と支持体251との間に隙間が発生することを回避することができるため、被覆膜106は、上モールド101および型締された下モールド102によって生成された衝撃力を吸収することができ、これにより、上モールド101および下モールド102の閉鎖および型締時において、感光要素21、回路基板22および配線24の損傷が回避される。
【0319】
図4によれば、溶解した成型材料が成型ダイ100の成型穴103中へ充填された後、感光要素21が配置されている成型穴103を成型材料を全体的に充填する。感光要素21の非感光領域213上に形成された支持体251により、成型材料が支持体251および感光要素21の非感光領域213の接続位置から感光要素21の感光領域212中に進入する事態を回避することができる。加えて、支持体251により、上モールド101の押圧面1011と支持体251の上面2501との間に変形に起因して形成されるいかなる隙間も回避することができるため、成型材料が支持体251の上面2501および上モールド101の押圧面1011の接続位置から密閉環境に進入する事態が回避され、これにより、成型材料の固化後に「閃照明」の発生を回避することができる。
【0320】
本発明による流体状の成型材料は、液体材料または材料または液体および固体粒子の混合材料のであり得る点に留意されたい。成型材料が液体材料として実行されるにしろまたは固体粒子材料として実行されるにしろまたは液体および固体粒子混合材料として実行されるにしろ、成型ダイ100の成型穴103中への付加後、成型材料を固化および硬化して成型ベース23を形成することができることが理解される。例えば、本発明のこの特有の例において、流動する成型材料が液体熱硬化性材料として具現化され、成型ダイ100の成型穴103中に充填された後に成型材料は固化および硬化されて、成型ベース23を形成する。成型ダイ100の成型穴103中に成型材料が付加されると、流動する成型材料が固化および硬化される様態は本発明において限定されない点に留意されたい。
【0321】
図5によれば、支持体251は、感光要素21の非感光領域213上に配置され、成型材料が成型ダイ100の成型穴103中へ付加された後、支持体251により成型材料の感光要素21の感光領域212への進入を回避することができるため、成型ベース23の形成のために成型材料が固化および硬化された後に、成型ベース23の光窓231が感光要素21の感光領域212に対して形成される。よって、成型ベース23の光窓231により、光が感光要素21を通過させて感光要素21によって受容することができ、感光領域212は、光電変換を受容および実行する。すなわち、成型ダイ100の成型穴103中に充填された成型材料により、成型ベース23の成型本体232が形成され、硬化後に光窓231が成型ベース23の中間部分中に形成される。換言すれば、成型ベース23は、成型本体232を含み、光窓231を有するため、光路が光学レンズ10と感光要素21との間に設けられる。物体からの反射光は、光学レンズ10からカメラモジュールへ進入した後、成型ベース23の光窓231によって光電的に変換され、感光要素21の感光領域212によって受容される。
【0322】
成型ベース23の形成後、成型ベース23が電子コンポーネント26をそれぞれ被覆することにより、電子コンポーネント26それぞれが成型ベース23によって分離される点に留意されたい。電子コンポーネント26および感光要素21が成型ベース23によって分離される様態は、隣接する電子コンポーネント26が相互に比較的近接する場合でも、隣接する電子コンポーネント26が相互に接触し、電子コンポーネント26によって生成された汚染物質が感光要素21の感光領域を汚染事態が成型ベース23によって回避されるため、カメラモジュールの画像化品質が向上するような様態である。
【0323】
図6によれば、フィルタ部材40は、成型ベース23の上面上に取り付けられ、成型ベース23の光窓231がフィルタ部材40によって密閉される。そのため、カメラモジュール内部に進入する光学レンズからの光をフィルタ部材40によってさらにフィルタリングして、カメラモジュールの画像化品質を向上させることができる。
【0324】
さらに、成型ベース23の上面により、内面233および外面234が形成され、一例において、成型ベース23の内面233および外面234は、同じ高さにある。成型ベース23の上面は全体的に平坦な面に形成され、フィルタ部材40は成型ベース23の内面233上に取り付けられ、ドライバ30またはレンズホルダが成型ベース23の外面234上に取り付けられるか、あるいは、光学レンズ10が成型ベース23の外面234上に直接取り付けられる。別の例において、成型ベース23の内面233は、外面234が内部に設けられた面よりも低い位置に設けられ得、これにより、成型ベース23の上面により階段状形状が形成される。成型ベース23の内面233が設けられた面が外面234が設けられた面よりも低いことにより、成型ベース23の凹部235が形成される。成型ベース23の内面233上に取り付けられたフィルタ部材40は、成型ベース23の凹部235中に受容され、ドライバ30が成型ベース23の外面234上に取り付けられて、図7に示すようにドライバ30上に取り付けられた光学レンズ10が感光要素21の感光経路によってさらに保持されることにより、カメラモジュールが製造される。
【0325】
図9Aによれば、本発明のカメラモジュールの上記実施形態の第1の別の態様が図示される。これが本発明のカメラモジュールの上記実施形態と異なる点として、プラスチック感光要素20の配線24それぞれが本発明のカメラモジュールの支持体251内に丸ごと被覆される点がある。
【0326】
詳細には、支持体251は、チップ内側部の少なくとも一部2131、チップ接続部2132、チップ外側部2133、回路内側部2231、回路接続部2232、および回路外側部の少なくとも一部2233を被覆し、支持体251は、配線24の伸長部を被覆するだけでなく、配線24および感光要素21およびチップコネクタ211の接続位置および回路基板22の回路コネクタ221および配線24の接続位置も被覆するため、配線24が支持体251によって事前固定される。よって、後続の成型ベース23を形成する成型プロセスにおいて、成型ダイ100の上モールド101および下モールド102が閉鎖および型締されている間、上モールド101の押圧面1011は支持体251の上面2501と接触して、上モールド101の押圧面1011が配線24を直接押圧する事態が回避され、これにより、配線24が応力を受けて変形または損傷する事態が回避される。
【0327】
加えて、配線24は支持体251内に丸ごと被覆されるため、支持体251により、上モールド101と下モールド102との間に形成された成型穴103中に成型材料が付加された際に成型材料が配線24と直接接触する事態を回避することができ、これにより、高温の成型材料が高速流動して配線24を損傷させる事態が回避される。好適には、支持体251は、成型材料の温度が配線24へ伝達される事態を回避できるよう、良好な熱絶縁を持つとよい。より好適には、支持体251の高さは、配線24それぞれの突出部の高さよりも高いため、成型プロセス時において支持体251により上モールド101が上方に支持される。安全な距離が押圧面1011と、配線24それぞれの突出部との間に保持される。
【0328】
また、支持体251は、感光要素21のチップ外側部2133および回路基板22の回路内側部2231を被覆して、回路基板22上に取り付けられた感光要素21の取付位置を支持体251によって被覆することにより、支持体251により感光要素21および回路基板22を事前固定できるだけでなく、成型プロセス時の不均一な力に起因して感光要素21および回路基板22の各部が変位する事態も回避することができる。加えて、支持体251により、感光要素21の回路基板22への取付位置と成型材料が接触する事態も回避することができるため、感光要素21の平坦性が確保され、カメラモジュールの画像品質が向上する。
【0329】
当業者であれば、支持体251は感光要素21および回路基板22の取付位置に沿って配置されるため、支持体251は四角形状であることを理解する。そのため、支持体251は、成型材料が成型プロセス時に感光要素21の感光領域212に進入する事態を回避することができ、これにより、回路基板22の縁領域223を被覆する成型本体232と、支持体251の外面2503と、成型本体232の中央に形成された光窓231とが成型材料により硬化後に形成される。感光要素21の感光領域212が成型ベース23の光窓231に対応する位置に配置されるため、光窓231により、光学レンズ10から感光要素21への光路が得られる。好適には、成型本体232により、回路基板22の周囲領域223、支持体251の外面2503、および上面の少なくとも一部2501が成型後に被覆される。
【0330】
図9Bに示すような本発明のカメラモジュールの実施形態の第2の別の態様において、支持体251は、感光要素21のチップ外側部2133および回路内側部2231の少なくとも一部、回路接続部2232および回路基板22の回路外側部2233を被覆する。すなわち、図9Bに示すようなカメラモジュールの例において、支持体251は、感光要素21のチップ接続部2132は被覆し得ない。
【0331】
図9Cに示すような本発明のカメラモジュールの実施形態の第3の別の態様において、支持体251は、感光要素21のチップ接続部2132およびチップ外側部2133と、回路基板22の回路内側部2231および回路接続部2232とを被覆する。すなわち、図9Cに示すような本発明のカメラモジュールの実施形態のこの別の態様において、支持体251は、感光要素21のチップ内側部2131および回路基板22の回路外側部2233を被覆し得ない。すなわち、図9A図9B図および9Cに示すようなカメラモジュールの実施形態の別の態様において、支持体251は、感光要素21および回路基板22の取付位置を同時に被覆して、感光要素21および回路基板22を支持体251によって事前固定することができ、感光要素21および回路基板22の取付位置において支持体251によってスリットが発生する事態を回避することができるため、支持体251は、感光要素21および回路基板22の各部が成型プロセス時の不均一な力に起因して変位する事態を回避することができ、また、成型材料が感光要素21と回路基板22との間に進入する事態を回避することができるため、感光要素21の平坦性が確保される。
【0332】
図10Aによれば、本発明のカメラモジュールの実施形態の第4の別の態様が図示される。支持体251は、回路基板22の周囲領域223の回路内側部2231と、回路接続部の少なくとも一部2232および回路外側部の少なくとも一部2233とを被覆する。すなわち、支持体251は、成形時に回路基板22の回路コネクタ221を被覆する。一方、配線24は支持体251によって事前固定され、配線24および回路コネクタ221が成型材料と接触する事態が支持体251によって回避され、これにより、配線24が回路コネクタ221から落下する事態が回避される。
【0333】
図10Bによれば、本発明のカメラモジュールの実施形態の第5の別の態様のが図示される。図中、支持体251は、成型すべき感光要素21のチップ内側部2131のみを被覆する。成型プロセスにおいて、支持体251により、成型材料が感光要素21の感光領域212中へ進入する事態が回避されるため、成型材料が固化および硬化された後に、回路基板22の周囲領域223および感光要素21のチップ外側部2133およびチップ接続部2132を被覆する成型本体232が形成される。光窓231は、感光要素21の感光領域212に対する位置に形成される。
【0334】
図11によれば、本発明のカメラモジュールの実施形態の第6の別の態様が図示される。この実施形態が本発明の上記実施形態と異なる点として、成型本体232が成型後に支持体251の上面2501によって被覆されない点がある。例えば、図11に示すようなこの特定の例において、成型本体232は、成型後、回路基板22の周囲領域223と、支持体251の外面2503とを被覆する。
【0335】
支持体251の高さが配線24それぞれの突出部の高さよりも大きい実施形態を図1図11に示しているが、本発明の他の別の態様において、成型プロセス時において成型ダイ100の上モールド101の押圧面1011が支持体の上面251と接触しかつモールド101の押圧面が配線24それぞれに直接押圧されない限り、支持体251の高さを配線24それぞれの突出部の高さを等しくしてもよいし、あるいは、支持体251の高さを配線24の突出部の高さそれぞれよりも低くしてもよい点に留意されたい。
【0336】
図12に示すカメラモジュールの上記実施形態の別の態様において、フィルタ部材40はモジュール本体232上に直接取り付けられていないが、少なくとも1つのホルダ70がカメラモジュールによって設けられ、フィルタ部材40はホルダ70上に取り付けられ、ホルダ70は成型本体232の上面上に取り付けられ、これにより、フィルタ部材40は光学レンズ10と感光要素21との間に保持および配置される。そのため、フィルタ部材40のサイズを低減することができ、カメラモジュールの高さが相応に低減される。
【0337】
さらに、成型本体232の上面は平坦な表面にすることができるため、成型ベース23の成型後、ホルダ70が先ず成型本体232の上面に取り付けられた後、ドライバ30または鏡筒60がホルダ70上に取り付けられる。すなわち、ドライバ30または鏡筒60は、成型本体232の上面上に直接取り付けられ得るのではなく、ホルダ70上に取り付けられ得る。
【0338】
図13に示すカメラモジュールの上記実施形態の別の態様において、成型本体232の上面は凹部235を有し、成型本体232の上面上に取り付けられたホルダ70が凹部235中に受容されることにより、カメラモジュールの高さがさらに低減される。この状況において、ドライバ30または鏡筒60を成型本体232の上面上に直接取り付けることができる。
【0339】
しかし、当業者であれば、本発明のカメラモジュールの他の別の態様において、光学レンズ10を成型本体232の上面上に直接取り付けてもよいし、光学レンズ10をホルダ70の上面に直接取り付けてもよいことを理解する。本発明の別の局面によれば、成型された感光性アセンブリ20の製造方法が提供される。この方法は、以下のステップを含む:
【0340】
(a)感光要素21および回路基板22を1組の配線24を通じて電気的に接続させることと、
【0341】
(b)感光要素21および回路基板22を成型ダイ100の上モールド101または下モールド102中に配置することと、
【0342】
(c)成型ダイ100の上モールド101および下モールド102の閉鎖および型締を行うプロセスにおいて、上モールド101を支持部材25によって上方に支持することにより、上モールド101の押圧面1011が各1組の配線24に押圧される事態を回避することと、
【0343】
(d)成型ダイ100の上モールド101と下モールド102との間に形成された成型穴103中に流体成型材料を付加して、成型材料の硬化後に成型ベース23を形成することであって、成型ベース23は、成型本体232を含みかつ光窓231を有し、回路基板22の周囲領域223の少なくとも一部および支持部材25の少なくとも一部は、成型本体232によって被覆される。
【0344】
本発明の別の局面によれば、本発明は、成型された感光性アセンブリ20の製造方法をさらに提供する。この製造方法は、以下のステップを含む:
【0345】
(A)感光要素21および回路基板22を1組の配線24によって電気的に接続させることと、
【0346】
(B)配線24を少なくとも一部を支持部材25によって被覆して、成型された感光性アセンブリの半製品を形成することと、
【0347】
(C)成型された感光性アセンブリの半製品を成型ダイ100の上モールド101または下モールド102中に配置される位置することであって、支持部材25が上モールド101を上方に支持することにより、上モールド101および下モールド102の閉鎖および型締プロセス時において上モールド101の押圧面1011が配線24に押圧されることが回避される、ことと、
【0348】
(D)上モールド101と下モールド102との間に形成された成型穴103中に流体成型材料を付加して、成型材料が固化および硬化された後に成型ベース23を形成することであって、成型ベース23は、成型本体232を含みかつ光窓231を有し、成型本体232は、回路基板22の周囲領域223および支持部材25の少なくとも一部を被覆し、感光要素21の感光領域212は光窓231に対向する、こと。
【0349】
本発明の別の局面によれば、本発明は、成型された感光要素の製造方法を提供する。製造方法は、以下のステップを含む:
【0350】
(a)感光要素21を回路基板22上に取り付けし、感光要素21および回路基板22を少なくとも1組の配線24を通じて導電させることと、
【0351】
(b)感光要素21および回路基板22を支持部材25によって事前固定して、成型された感光性アセンブリの半製品を得ることであって、支持部材25により、感光要素21と回路基板22との間に形成された隙間が回避される、ことと、
【0352】
(c)成型された感光性アセンブリの半製品を成型ダイ100の上モールド101または下モールド102中に配置して、上モールド101および下モールド102が閉鎖および型締された際に上モールド101と下モールド102との間に環状成型穴103を形成することと、
【0353】
(d)流体成型材料を成型穴103へ付加して、成型材料が固化および硬化された後に成型ベース23を形成することであって、成型ベース23は、成型本体232を含みかつ光窓231を有し、回路基板22の周囲領域223の少なくとも一部および支持部材25の少なくとも一部は成型本体232によって被覆され、感光要素21の感光領域212は、光窓231に対応して配置される、こと。
【0354】
本発明の別の局面によれば、本発明は、成型された感光要素の製造方法を提供する。この製造方法は、以下のステップを含む:
【0355】
(A)感光要素21のチップコネクタ211および回路基板22の回路コネクタ221を1組の配線24を通じて電気的に接続させることと、
【0356】
(B)感光要素21および回路基板22を成型ダイ100の上モールド101または下モールド102上に配置して、上モールド101および下モールド102が閉鎖および型締された際に環状成型穴103を上モールド101と下モールド102との間に形成することと、
【0357】
(C)流体成型材料が成型穴103へ付加される際、成型材料から発生する配線24への衝撃力を成型穴103中に配置された支持部材25によって低減させて、成型材料を遮断することと、
【0358】
(D)成型材料が固化および硬化された後に成型ベース23を形成することであって、成型ベース23は、成型本体232を含みかつ光窓231を有し、回路基板22の周囲領域223、支持部材25および感光要素21の非感光領域213の少なくとも一部は、成型本体232によって被覆される。
【0359】
本発明は、電子デバイスをさらに提供する。この電子デバイスは、電子デバイス本体200および少なくとも1つのカメラモジュールを含む。少なくとも1つのカメラモジュールは、グラフィックスを得るために電子デバイス本体200上に配置される。少なくとも1つのカメラモジュールは、少なくとも1つの光学レンズ10と、支持部材25を含む少なくとも1つの成型された感光性アセンブリ20と、感光要素21と、回路基板22と、1組の配線24と、成型ベース23とをさらに含む、配線24それぞれの両端は、感光要素21のチップコネクタ211および回路基板22の基板コネクタ221へそれぞれ接続され、成型ベース23は、成型本体232を含みかつ光窓231を有し、成型ダイ100を用いて成型本体232の成形および形成を行う成型プロセス時において、支持部材25により、成型ダイ100の押圧面1011が配線24に押圧される事態が回避され、感光要素21の感光領域212は光窓231に対応して配置され、少なくとも1つの光学レンズ10は、感光要素21の各感光経路中に配置される。
【0360】
本発明の図面の図15図23によれば、本発明の好適な実施形態によるアレイカメラモジュールが図示される。アレイカメラモジュールは、少なくとも2つの光学レンズ10Aと、成型された感光性アセンブリ20Aとを含む。成型された感光性アセンブリ20Aは、少なくとも2つの感光要素21A、回路基板22A、成型ベース23A、および少なくとも2組の配線24Aをさらに含む。
【0361】
感光要素21Aはそれぞれ、1組のチップコネクタ211Aと、感光領域212Aと、非感光領域213Aとを含む。感光領域212Aおよび非感光領域213Aは一体的に形成され、感光領域212Aは、感光要素21Aの中央に配置され、非感光領域213Aは、感光要素21Aの周囲に配置され、非感光領域213Aは感光領域212Aの周囲に配置され、チップコネクタ211Aは非感光領域213A上に配置される。
【0362】
対応して、回路基板22Aは、少なくとも2組の回路コネクタ221Aと、少なくとも2つの平坦チップ取付領域222Aと、周囲領域223Aとを含む。周囲領域223Aは、チップ取付領域222Aそれぞれと一体形成される。周囲領域223Aは、チップ取付領域222Aそれぞれの周囲に形成され、基板コネクタ221Aは、周囲領域223A内に配置される。
【0363】
配線24Aはそれぞれ、チップ接続端部241Aおよび回路接続端部242Aを有し、配線24Aはそれぞれ、チップ接続端部241Aと回路接続端部242Aとの間に曲線状に延びる。
【0364】
感光要素21Aはそれぞれ、回路基板22Aのチップ取付領域222A上に取り付けられ、配線24Aそれぞれのチップ接続端部241Aは、感光要素21Aの各チップコネクタ211Aへ接続され、配線24Aそれぞれの回路接続端部242Aは、回路基板22Aの各回路コネクタ221Aへ接続され、少なくとも成型ベース23Aの周囲領域223Aは、回路基板22Aと一体形成されて、成型された感光性アセンブリ20Aを形成し、光学レンズ10Aはそれぞれ、成型された感光性アセンブリ20Aの感光要素21Aの感光経路内に配置される。物体からの反射光は、光学レンズ10Aからアレイカメラモジュール内に進入して、物体についての画像を得るための感光要素21Aの感光領域212Aそれぞれによってその後受容および光電変換される。
【0365】
本発明のアレイカメラモジュールの一例において、感光要素21Aのチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの回路コネクタ221Aはそれぞれ、電気接続パッドであり得る。すなわち、感光要素21Aのチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの回路コネクタ221Aはそれぞれ、配線24Aのチップ接続端部241Aを感光要素21Aのチップコネクタ211Aへそれぞれ接続させかつ配線24Aの回路接続端部242Aを回路基板22Aの回路コネクタ221Aへそれぞれ接続させるために円盤形状であり得る。本発明のアレイカメラモジュールにおいて、別の例において、感光要素21Aのチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの回路コネクタ221Aはそれぞれ球状であり得、例えば、半田ペーストまたは他の半田材料が感光要素21Aそれぞれの非感光領域213Aおよび回路基板22Aの周囲領域223A上に点状に配置されて、感光要素21Aそれぞれのチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの回路コネクタ221Aそれぞれを形成する。それでも、当業者であれば、感光要素21Aのチップコネクタ211Aまたは回路基板22Aの回路コネクタ221Aは本発明を限定することを意図しないことを理解する。すなわち、他の例において、感光要素21Aのチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの回路コネクタ221Aは、上記していない他の形状であってもよい。
【0366】
感光要素21Aそれぞれの非感光領域213Aは、チップ内側部2131Aと、チップ接続部2132Aと、チップ外側部2133Aとをさらに有する。チップコネクタ211Aはチップ接続部2132A上に配置され、チップ内側部2131Aは感光領域212Aの周囲に配置され、チップ接続部2132Aの両側はそれぞれ、チップ内側部2131Aおよびチップ外側部2133Aへ伸長および接続される。すなわち、チップコネクタ211Aが設けられた位置から非感光領域213Aの感光領域212Aの周囲の位置までがチップ内側部2131Aとして規定され、チップコネクタ211Aが非感光領域213A上に配置された領域がチップ接続部2132Aとして規定され、チップコネクタ211Aが非感光領域213A上に配置された位置から感光要素21Aの外周までの領域がチップ外側部2132Aとして規定される。換言すれば、感光要素21Aの平面図から、外周から内側への順において、感光要素21Aは、チップ外側部2133A、チップ接続部2132A、チップ内側部2131Aおよび感光領域212Aによって形成される。
【0367】
同様に、回路基板22Aの周囲領域223Aは、回路内側部2231A、回路接続部2232Aおよび回路外側部2233Aを有する。チップ取付領域222Aは、回路内側部2231Aによって包囲される。回路接続部2232Aの2つの側部はそれぞれ、回路内側部2231Aおよび回路外側部2233Aへ伸長および接続される。すなわち、基板コネクタ221Aが周囲領域223A上に配置される位置からチップ取付領域222Aの周囲までの領域が、回路内側部2231Aとして規定され、回路コネクタ221Aが配置された周囲領域223Aの領域は、回路接続部2232Aとして規定され、回路コネクタ221Aが周囲領域223A上に配置された位置から周囲領域223Aの外縁までの領域は、回路外側部2233Aとして規定される。本発明のアレイカメラモジュールの実施形態において、回路基板22Aは一体型基板である点に留意されたい。好適には、チップ取付領域222Aはそれぞれ、回路基板22Aが対称になるように、回路基板22Aの側部に配置される
【0368】
さらに、配線24Aの種類は、本発明のカメラモジュールにおいて限定されない。例えば、1つの特定の例において、配線24Aはそれぞれ、感光要素21Aと回路基板22Aとの間に接続されるように金配線として実行され得、これにより、感光要素21Aにおいて電気信号へ変換された後の光学信号を配線24Aを通じて回路基板22Aへさらに伝送することができる。当業者であれば、カメラモジュールの他の例において、配線24Aは銀配線、銅配線などとして実行することもできることを理解する。
【0369】
アレイカメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールまたはズームカメラモジュールであり得る。例えば、アレイカメラモジュールは、アレイカメラモジュールの画像化品質向上のために高さ寸法が制御される前提の下、光学ズーミング能力を持ち得る。詳細には、図21に示すようなアレイカメラモジュールの例において、アレイカメラモジュールは、少なくとも2つのドライバ30Aをさらに含む。光学レンズ10Aは、ドライバ30A上にそれぞれ取り付けられ、ドライバ30Aは成型ベース23Aの上面上に取り付けられ、これにより、光学レンズ10Aはそれぞれ、各成型された感光要素の各感光要素21Aの感光経路上に保持される。ドライバ30Aはそれぞれ、回路基板22Aがアレイカメラモジュールの焦点距離の調節のための電力および制御信号をドライバ30Aへ送った後にドライバ30Aそれぞれにより各光学レンズ10Aを駆動させて各感光要素21Aの感光経路内において往復的に移動させるように、回路基板22Aへ電気的に接続される。すなわち、光学レンズ10Aは、ドライバ30A上に駆動可能な様態でそれぞれ配置され得る。
【0370】
カメラモジュールのドライバ30Aの種類は本発明において限定されない点に留意されたい。例えば、1つの特定の例において、ドライバ30Aは、光学レンズ10を感光要素21の感光経路Aに沿って移動させるための駆動ユニット(例えば、ボイスコイルモータ)として実行することができる。ドライバ30Aは、動作状態となるように、電力信号および制御信号を受信することができる。
【0371】
さらに図20によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材40Aをさらに含む。例えば、本発明の例示的な例において、アレイカメラモジュールは、成型ベース23Aの上面上に取り付けられたフィルタ部材40Aを1つだけ含み得る。フィルタ部材40Aの異なる位置はそれぞれ、感光要素21Aの感光経路に対応して配置される。別の例示的な例において、アレイカメラモジュールは、少なくとも2つのフィルタ部材40Aを含み得る。フィルタ部材40Aはそれぞれ、成型ベース23Aの上面上に取り付けられ、これにより、フィルタ部材40Aそれぞれが感光要素21Aの1つの感光経路に対応して配置される。すなわち、アレイカメラモジュールの各感光要素21A、各フィルタ部材40Aおよび各レンズ10Aは、1対1の対応関係になるように配置および整合される。
【0372】
アレイカメラモジュールが用いられる場合、物体からの反射光は、光学レンズ10Aから各カメラモジュール中に進入し、フィルタ部材40Aによってフィルタリングされて、感光要素21Aによって相応に受信および光電変換される。すなわち、フィルタ部材40Aは、光学レンズ10Aからの物体によって反射された迷光をカメラモジュール中にフィルタリングし得る(例えば、赤外光)。このようにして、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0373】
加えて、フィルタ部材40Aは、成型ベース23Aの上面上に直接取り付けてもよいし、あるいは、先ずフィルタ部材40Aを支持部材へ取り付けた後に支持部材を成型ベース23Aの上面上に取り付けることによりフィルタ部材40Aを組み立てることができ、これにより、フィルタ部材40Aのサイズを低減して、アレイカメラモジュールの製造コストを低減させることができる。
【0374】
当業者であれば、カメラモジュールの異なる例において、フィルタ部材40Aを異なる種類と共に実行することが可能であることを理解する。例えば、フィルタ部材40Aは、赤外カットオフフィルタ、全透過スペクトルフィルタおよび他のフィルタ、または複数の種類のフィルタの組み合わせとして実行することができる。例えば、フィルタ部材40Aを、赤外カットオフフィルタおよび全透過フィルタの組み合わせとして実行することができる。すなわち、赤外カットオフフィルタおよび全透過スペクトルフィルタは、感光要素21の感光経路A上に配置されるように、選択的に切り換えることができる。例えば、日中において光が充分に存在する環境においては、赤外カットオフフィルタは、物体から反射されてカメラモジュールに進入する赤外線をフィルタリングするために、感光要素21の感光経路A中に配置されるものとして選択され得る。カメラモジュールが暗い環境(闇夜)において用いられる場合、全透過スペクトルフィルタは、カメラモジュールに進入した物体からの光から反射された光の赤外部分を得るために、感光要素21の感光経路A中に配置されるように選択される。
【0375】
図22および図23によれば、アレイカメラモジュールは、サポータ50Aをさらに含む。サポータ50Aは、サポータ50Aの2つの側部とそれぞれ連通する少なくとも2つの取付空間51Aを有する。すなわち、取付空間51Aはそれぞれ、1つの通路を形成する。ドライバ30Aがサポータ50Aによって安定した状態に維持されるように、ドライバ30Aがそれぞれサポータ50Aの取付空間51Aへ取り付けられることにより、光学レンズ10Aがドライバ30A上において確実に同軸に取り付けられて、アレイカメラモジュールの強度が増強されて、アレイカメラモジュールの画像化品質がさらに向上する。
【0376】
好適には、ドライバ30Aがサポータ50Aの取付空間51Aへそれぞれ取り付けられた後、複数の充填剤がサポータ50Aの内壁とドライバ30Aの外側ケーシングとの間に充填されることで、ドライバ30Aがそれぞれ、サポータ50Aの各取付空間51Aへ取り付けられた後に揺動しなくなる。より好適には、ドライバ30Aの外側ケーシングとサポータ50Aの内壁との間に充填される充填剤は、接着剤であり得る。
【0377】
成型された感光性アセンブリ20Aは、成型プロセス時において配線24Aおよび感光要素21Aを保護する少なくとも1つの支持部材25Aをさらに含む。本発明の例において、支持部材25Aの数は、最小で2個であれば実行可能である。好適には、支持部材25Aの数は、感光要素21Aの数に等しく、支持部材25Aはそれぞれ、感光要素21Aの非感光領域213Aを被覆するように設けられて、その後成型ベース23Aが成型される。成型ベース23Aの成型後、成型ベース23Aは、回路基板22Aの周囲領域223A、感光要素21Aの非感光領域213Aの一部および支持部材25Aの一部を被覆して、成型された感光性アセンブリ20Aを形成する。支持部材25Aは、アレイカメラモジュールの製品歩留まりを有効に向上させることができ、アレイカメラモジュールの画像化品質を向上させることができる。本発明の他の例において、支持部材25Aの数は、1個として具現化してもよいが、これについてはさらに後述する。
【0378】
支持部材25Aはそれぞれ、フレーム状支持体251Aを含み、スルーホール252Aを有する。支持体251Aは、各感光要素21Aの非感光領域213Aの少なくとも一部を被覆するように設けられる。感光要素21Aそれぞれの感光領域212Aは、各支持部材25Aのスルーホール252Aに対応して配置される。好適には、支持体251Aは、チップ内側部の少なくとも一部2131A、チップ接続部2132A、および感光要素21Aの非感光領域213Aのチップ外側部の少なくとも一部2133を被覆する。さらに、支持体251Aは、上面2501A、内面2502Aおよび外面2503Aを有する。上面2501Aの両側は、内方かつ外方に延びて、内面2502Aおよび外面2503Aそれぞれに接続される。本発明において、支持体251Aの感光領域212Aに対向する側部は、支持体251Aの内面2502Aとして規定され、周囲領域223Aの回路基板22Aに対向する側部は、支持体251Aの外面2503Aとして規定される。本実施形態において、成型ベース23Aは、成型後に外面2503Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aを被覆する。
【0379】
加えて、カメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aは、複数の電子コンポーネント26Aをさらに含む。電子コンポーネント26Aはそれぞれ、プロセス(例えば、SMT(面実装技術))によって回路基板22Aの周囲領域223A上に取り付けられ得る。好適には、電子コンポーネント26Aはそれぞれ、周囲領域223Aの回路外側部2233A上に取り付けられる。感光要素21Aおよび電子コンポーネント26Aは、回路基板22Aの同じ側または対向する側部上に取り付けられ得る。例えば、1つの特定の例において、感光要素21Aおよび電子コンポーネント26Aは、回路基板22Aの同じ側に取り付けられ、感光要素21Aは、回路基板22Aのチップ取付領域222A上に取り付けられ、電子コンポーネント26Aは、回路基板22Aの周囲領域223A上に取り付けられる。成型ベース23Aが回路基板22A上に一体的に成型された後、電子コンポーネント26Aは、成型ベース23Aによって被覆され、隣接する電子コンポーネント26A間の空間が分離される。隣接する電子コンポーネント26Aの任意の2つの間の距離が比較的狭い場合でも、成型ベース23Aにより、本発明のカメラモジュール中の感光要素21Aにより隣接する電子コンポーネント26Aの分離および電子コンポーネント26Aの分離を行うことにより、隣接する電子コンポーネント26Aが相互に接触または干渉する事態を回避することができる。電子コンポーネント26Aは成型ベース23Aによって被覆されるため、電子汚染物質が電子コンポーネント226Aの表面上に収集されて感光要素21Aの感光領域212Aを汚染する事態も回避することができる。そのため、カメラモジュールのサイズが低減され、カメラモジュールの画像化品質が向上する。すなわち、電子コンポーネント26Aを成型ベース23Aによって被覆することにより、より多数の電子コンポーネント26Aを本発明のカメラモジュールの回路基板2Aの小さな領域上に取り付けることが可能になる。電子コンポーネント26Aの種類を非限定的に挙げると、抵抗器、コンデンサ、駆動デバイスなどがある点に留意されたい。
【0380】
図15図23によれば、本発明の以下の記載中の例としてアレイカメラモジュールを二重レンズカメラモジュールとして実行しているが、本発明のアレイカメラモジュールの特徴および利点はさらに明らかにされ、当業者であれば、図24に示す本発明のアレイカメラモジュールの実施形態の別の態様において、アレイカメラモジュールは、より多数の光学レンズ10Aを含んでもよいことを理解する。
【0381】
アレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの製造方法を図15図19に示す。成型された感光性アセンブリ20Aを含むアレイカメラモジュールの製造方法を図20図22にさらに示す。
【0382】
図15によれば、2つの感光要素21Aは、回路基板22Aの2つのチップ取付領域222A上に相応に1対1の関係でそれぞれ取り付けられ、感光要素21Aそれぞれの1組のチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの2組の基板コネクタ222はそれぞれ、1組の配線24Aによって接続される。電子コンポーネント26Aはそれぞれ、回路基板22Aの周囲領域233上に取り付けられる。好適には、電子コンポーネント26Aは、周囲領域223Aの回路外側部2233A上に取り付けられる。より好適には、電子コンポーネント26Aは相互に間隔を空けて配置されて、アレイカメラモジュールの製造後に電子コンポーネント26Aそれぞれが別の電子コンポーネント26Aと干渉しないようにする。
【0383】
配線24Aの配線接合プロセスおよび各配線24Aそのものの特性に限定されて、配線24Aそれぞれのチップ接続端部241Aおよび回路接続端部242Aがそれぞれ感光要素21Aのチップコネクタ211Aおよび回路基板22Aの基板コネクタ221Aへ接続された後、配線24Aはそれぞれ、上方に突出し、感光要素21Aの上面上に突出部を形成する。当業者であれば、配線24Aそれぞれをアレイカメラモジュールの製造および使用時における初期状態に維持すると、配線24Aの良好な電力が確保されるため有利であり、これにより、アレイカメラモジュールの画像化品質が保証されることを理解する。
【0384】
図16によれば、支持体251Aはそれぞれ、感光要素21Aそれぞれの非感光領域213Aの少なくとも一部を被覆するように設けられ、感光要素21Aそれぞれの感光領域212Aは、支持部材25Aそれぞれのスルーホール252Aに対応して配置され、これにより、支持部材25Aそれぞれ、感光要素21Aそれぞれ、回路基板22Aおよび各組の配線24Aにより、成型された感光性アセンブリの半製品が形成される。本発明のアレイカメラモジュールの例において、支持体251Aはそれぞれ、チップ外側部2133Aの少なくとも一部、チップ接続部2132A、および感光要素21Aのチップ内側部2133の少なくとも一部を被覆する。すなわち、支持体251Aはそれぞれ、配線24Aのチップ接続端部241Aの感光要素21Aのチップコネクタ211Aの接続位置を成型プロセス時において被覆し得る。支持体251Aそれぞれにより、配線24Aのチップ接続端部241Aおよび各感光要素21Aのチップコネクタ211Aの接続位置が成型ベース23Aの成型材料と接触する事態を回避することができ、これにより、配線24Aのチップ接続端部241Aが感光要素21Aのチップコネクタ211Aから外れる事態を回避することができる。
【0385】
支持体251Aはそれぞれ、配線24Aのチップ接続端部241Aおよび各感光要素21Aのチップコネクタ211Aの接続位置を被覆するため、支持体251Aにより、配線24Aのチップ接続端部241Aおよび感光要素21Aのチップコネクタ211Aが成型材料から分離され、これにより、成型材料が成型プロセス時に配線24Aそれぞれのチップ接続端部241Aが変形するかまたは各チップコネクタ211Aから外れる事態が回避されることが理解され得る。
【0386】
加えて、支持体251Aは、配線24Aそれぞれの一部を被覆することにより、配線24Aそれぞれが支持体251Aによって事前固定されるため、成型プロセス時に配線24Aが変形する事態が回避される。詳細には、支持体251Aにより、変形に起因する配線24Aの相互接触に起因する短絡を回避することができ、これにより、製造後のアレイカメラモジュールの歩留まりが確保される。
【0387】
一実施形態において、支持体251Aは、感光要素21Aの非感光領域213A中に接着剤を配置される位置することにより形成され得、感光要素21Aの非感光領域213A中に配置された接着剤が硬化した後、この硬化した接着剤により、所定の弾性を有する支持体251Aが形成される。支持体251Aの形成後、支持体251Aの内面2502Aによりスルーホール252Aが形成され、感光要素21Aの感光領域212Aは、スルーホール252Aに対応して配置される。加えて、硬化した接着剤によって形成された支持体251Aは、汚染物質(例えば、粉塵)を後に付着させるための粘度も有し得るため、汚染物質が感光要素21Aの感光領域212Aを汚染させて、感光要素21Aの感光領域212A中の汚点の原因となる事態が回避され、これにより、カメラモジュールの画像品質がさらに確保される。例えば、支持体251Aは、感光要素21Aの感光領域212Aと、電子コンポーネント26Aとの間に配置され、これにより、汚染物質(例えば、電子コンポーネント26Aが回路基板22A上に取り付けられた際に発生する半田粉末)に起因する汚染により、半田粉末が支持体251Aに付着する様態で感光要素21Aの感光領域212Aが汚染される事態が回避される。
【0388】
好適には、(感光要素21Aの非感光領域213Aによって被覆された接着剤が全て流動して感光要素21Aの感光領域212Aを汚染させる事態を回避するように)感光要素21Aの非感光領域213Aへ付加されたゲル状態の接着剤が硬化した後に、支持体251Aを形成することができる。換言すれば、支持体251Aを形成するための接着剤は、硬化前に良好な可塑性および自己硬化特性を持つべきで有り、これにより、感光要素21Aの非感光領域213Aへの付加および感光要素21Aの非感光領域213A上における硬化時において接着剤は変形しない。当業者であれば、配線24Aそれぞれのチップ接続端部241Aが感光要素21Aのチップコネクタ211Aへ接続されるように配置された後、流動性のゲル状態における接着剤が感光要素21Aの非感光領域213Aへ付加された後、配線24Aのチップ接続端部241Aを回避することができ、支持体251Aの成型時の配線24Aの損傷を回避するように、接着剤の硬化後に配線24Aを被覆する支持体251Aが形成されることを理解する。
【0389】
図17Aによれば、成型プロセス時において、成型材料が成型ダイ100A中において固化および硬化されて、回路基板22A上に少なくとも一体的に成型された成型ベース23Aが形成され、これにより、本発明の方法により、カメラモジュールのサイズを低減することができ、カメラモジュールのアセンブリ誤差も低減することができ、これにより、カメラモジュールの製造がよりコンパクトになり、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0390】
詳細には、成型ダイ100Aは、上モールド101Aおよび下モールド102Aを含む。上モールド101Aおよび下モールド102Aのうち少なくとも1つは、モールド型締動作において上モールド101Aおよび下モールド102Aを動作および閉鎖させるように移動することができ、少なくとも1つの成型穴103Aは、上モールド101Aと下モールド102Aとの間に形成され、成型材料を成型穴103Aへ充填および付加することにより、硬化後に成型ベース23Aが形成される。
【0391】
例えば、一実施形態において、下モールド102Aは、静止位置に主に固定され、上モールド101Aは、1つ以上の誘導ロッドに沿って下モールド102Aに相対して移動可能なように配置され、上モールド101Aが下モールド102Aへ移動された際に上モールド101Aおよび下モールド102Aを閉鎖および型締することができ、上モールド101Aが下モールド102Aから離隔方向に移動すると、上および下モード101Aおよび102Aを脱型することができる。成型穴103Aは、上モールド101Aおよび下モールド102Aが閉鎖および型締された際、上モールド101Aと、下モールド102Aとの間に形成される。あるいは、別の例において、上モールド101Aは静止位置に固定され、下モールド102Aは、1つ以上の誘導ロッドに沿って上モールド101Aに相対して移動可能に配置され得、下モールド102Aが上モールド101Aへ移動すると、上および下モールド101および102Aを閉鎖および型締することができ、下モールド102Aを上モールド101Aから離隔方向に移動させると、上モールド101Aおよび下モールド102Aを脱型することができる。上モールド101Aおよび下モールド102Aが閉鎖および型締されると、下モールド102Aと、上モールド101Aとの間に成型穴103Aが形成される。
【0392】
成型された感光性アセンブリの半製品が下モールド102A上あるいは上モールド101A上に配置された後、上モールド101Aおよび下モールド102Aを操作して型締および閉鎖して、成型された感光性アセンブリの半製品を作製し、これにより、上モールド101Aと下モールド102Aとの間に形成された成形穴103Aそれぞれの内部に成型された感光性アセンブリの半製品が形成され、上モールド101Aの押圧面1011Aが各支持体251Aの上面2501Aに押圧される。上モールド101Aは、上モールド101Aの押圧面1011Aが配線24A上に直接押圧される事態を回避するように、支持体251Aによって上方に支持されるため、配線24Aが成型プロセス時に損傷から保護され、成型された感光性アセンブリの半製品中の少なくとも回路基板22Aの周囲領域223Aは、成型穴103Aに対応して配置される。
【0393】
成形穴103Aはそれぞれ環状形状であり、隣接する成形穴103Aが相互に連通するため、成形穴103A中へ付加された成型材料の硬化後、成型ベース23Aが形成される点に留意されたい。
【0394】
好適には、支持体251Aは所定の弾性を有するため、成形時に成型ダイ100Aが閉鎖および型締される際に、支持体251Aの上面2501Aとの接触時において成型ダイ100Aの上モールド101Aの押圧面1011Aから発生する瞬間的衝撃力が支持体251Aによって吸収されて衝撃力が感光要素21Aへさらに伝達される事態が回避され、これにより、感光要素21Aの損傷が回避されるか、または、衝撃力に起因して感光要素21Aが回路基板22Aに対して変位する事態が回避される。当業者であれば、支持体251Aによって衝撃力を含む吸収するため、衝撃力が感光要素21Aへさらに伝達する事態が回避され、回路基板22A上に取り付けられた感光要素21Aの平坦性への影響も確実に無くなるため、カメラモジュールの画像品質が確保されることを理解する。
【0395】
好適には、一例において、支持体251Aの高さは、配線24Aが上方に突出する高さよりも高くなるように具現化され得るため、成型ダイ100Aの閉鎖および型締動作時において、上モールド101Aの押圧面1011Aを支持体251Aの上面2501Aに直接押圧して、上モールド101Aが支持体251Aの上面2501Aによって上方に支持される(すなわち、配線24Aと、上モールド101Aの押圧面1011Aとの間に安全な距離が得られる)ため、上モールド101Aの押圧面1011Aが配線24Aへ押圧される事態を回避することができる。別の例において、支持体251Aの高さは、配線24Aが上方に突出する高さと等しいため、成型ダイ100Aの閉鎖および型締時において、上モールド101Aの押圧面1011Aは配線24Aと接触し得る一方、上モールド101Aの押圧面1011Aは、配線24Aに押圧されない。
【0396】
加えて、支持体251Aは所定の弾性を有し、上モールド101Aおよび下モールド102Aの閉鎖および型締の後、上モールド101Aの押圧面1011Aは、支持体251Aの上面2501Aに押圧される。支持体251Aの上面2501Aを若干変形させることにより、上モールド101Aの押圧面1011Aと支持体251Aの上面2501Aとの間のいかなる隙間の発生も回避される。すなわち、上モールド101Aの押圧面1011Aおよび支持体251Aの上面2501Aは密接に配置されるため、感光要素21Aの感光領域212Aは、支持部材25Aのスルーホール252Aに対応して密閉環境中に配置され、成型材料は成型プロセス時において密閉環境に進入しないため、成型材料が感光要素21Aの感光領域212Aを汚染する事態が回避される。支持体251Aは好適には、ショア硬さがA50~A80であり、弾性係数が0.1GPa~1GPaである点に留意されたい。
【0397】
加えて、成型プロセス時において、上モールド101Aの押圧面1011Aおよび支持体251Aの上面2501Aは好適には密接に配置されるため、成型材料が密閉環境に進入する事態が回避され、これにより、成型ベース23Aの成形後、「閃照明」が回避されて、アレイカメラモジュールの製品歩留まりが確保される。
【0398】
図17Bは、本方法による本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態の別の態様を示す。支持体251Aは、硬質材料によって支持され得る。すなわち、上モールド101Aの押圧面1011Aが支持体251Aの上面2501Aに押圧されると、支持体251Aは変形しないため、配線24Aの良好性が確保される。電気特性により、カメラモジュールのその後の方法歩留まりと、カメラモジュールの画像化品質とがさらに確保される。支持体251Aは好適にはショア硬さがD70を超え、弾性係数が1Fpaを超える点に留意されたい。
【0399】
成型ダイ100Aは、上モールド101Aの押圧面1011A上に重複的に配置された被覆膜104Aをさらに含み、これにより、成型ダイ100Aが成型プロセス時において閉鎖および型締されると、被覆膜104Aが上モールド101Aの押圧面1011Aと支持体251Aの上面2501Aとの間に配置され、感光要素21Aの感光領域212Aが密閉環境中に維持される。
【0400】
上モールド101Aおよび支持体251Aの上面2501A上に配置された被覆膜104Aにより、上モールド101Aの押圧面1011Aと、支持体251Aの上面2501Aとの間に隙間が形成される事態を回避することができる点に留意されたい。一方、被覆膜104Aは、支持体251Aの上面2501Aを押圧する上モールド101Aの押圧面1011Aから発生する衝撃力を吸収することができるため、感光要素21A、回路基板22Aおよび配線24Aの損傷の原因となる衝撃力が回避される。
【0401】
加えて、被覆膜104Aの配置構成により、成型ベース23Aの成型後の成型ダイ100Aの脱型も簡易化される。
【0402】
図18によれば、溶解した成型材料が成型ダイ100Aの成形穴103Aそれぞれへ付加された後、成型材料が好適に成型穴103A全体を完全に充填され、感光要素21Aの非感光領域213A上に形成された支持体251Aの少なくとも一部により、成型材料が密閉環境に進入する事態を回避することができる。詳細には、支持体251Aにより、成型材料が支持体251Aおよび感光要素21Aの非感光領域213Aの接続位置を通じて密閉環境に進入する事態を回避することができ、また、支持体251Aの上面2501Aおよび上モールド101Aの押圧面1011Aの接続位置により成型材料が密閉環境に進入する事態も回避することができる。
【0403】
本発明による流体形態の成型材料は、液体材料または固体粒子材料または液体および固体粒子の混合材料であり得る点に留意されたく、成型材料は、液体材料として実行されるにしろ、固体粒子材料として実行されるにしろ、または液体および固体粒子の混合材料として実行されるにしろ、成型ダイ100Aの成型穴103Aへ付加された後、成型材料は固化および硬化して成型ベース23Aを形成することが理解される。例えば、本発明のこの特有の例において、流動性の成型材料は、液体熱硬化性材料として具現化され、成型ダイ100Aの成型穴103A中へ付加および充填された成型材料は、固化および硬化して、成型ベース23Aを形成する。成型ダイ100Aの成型穴103A中へ付加された成型材料を固化および硬化させる様態は、本発明の範囲を限定しない点に留意されたい。
【0404】
図19によれば、成型材料が成型穴103A中へ付加および充填されると、支持体251Aにより、成型材料が感光要素21Aの感光領域212Aに進入する事態が回避されるため、成型材料の固化および硬化により成型ベース23Aが形成された後、成型ベース23A内に少なくとも2つの光窓231Aがさらに形成される。光窓231Aは、感光領域212Aおよび感光要素21Aそれぞれに対応して配置される。光学レンズ10Aには、光学レンズ10Aおよび感光要素21Aのための光路が光窓231Aを通じて設けられる。成型材料が固化および硬化されると、成型ベース23Aの成型本体232Aを形成する。本実施形態において、成型本体232Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aおよび外面2503Aの少なくとも一部および支持体251Aの上面2501Aを被覆して、成型された感光性アセンブリ20Aを形成する。換言すれば、成型ベース23Aは、成型された本体232Aのうち1つを含み、光窓231Aのうち少なくとも2つを有し、フィルタ部材40Aおよびドライバ30Aはその後成型本体232の上面A上に取り付けられ、ドライバ30A上に取り付けられた光学レンズ10Aは各感光要素21Aの感光経路中に保持される。
【0405】
回路基板22Aの周囲領域223Aと一体的に形成された成型本体232Aは、隣接する電子コンポーネント26Aを成型本体232Aによって分離しかつ電子コンポーネント26Aおよび感光要素21Aを分離するように電子コンポーネント26Aをさらに被覆するため、2つの隣接する電子コンポーネント26A間の距離が比較的狭い場合でも、隣接する電子コンポーネント26Aが相互に接触または干渉する事態を成型本体232Aによって回避することができ、電子コンポーネント26Aから発生した汚染物質によって感光要素21Aの感光領域212Aが汚染される事態も成型本体232Aによって回避することができるため、カメラモジュールの画像化品質がさらに向上する点に留意されたい。
【0406】
加えて、本発明において、電子コンポーネント26Aそれぞれが隣接する電子コンポーネント26Aと干渉しないように成型本体232Aによって被覆されるため、各2つの隣接する電子コンポーネント26A間の距離をさらに低減することができる。そのため、回路基板22Aの取り付け領域がより小さい場合でも、より多数の電子コンポーネント26Aを取り付け領域上に取り付けることができ、その結果、アレイカメラモジュールの画像化品質が向上し、アレイカメラモジュールのサイズも最小化することができる。さらに、本発明において、電子コンポーネント26Aおよび感光要素21Aは、電子コンポーネント26A全てを被覆する成型本体232Aの材料によって分離されるため、感光要素21Aと電子コンポーネント26Aとの間の距離が比較的短い場合でも、感光要素21Aおよび電子コンポーネント26Aが相互に干渉しなくなる。同様に、面積の小さなプリント回路基板22A上により大きな感光領域212Aを含むより大きな感光要素21Aを載置することができるため、アレイカメラモジュールの画像化品質の向上に繋がる。
【0407】
好適には、成型本体232Aは良好な熱絶縁を有するため、アレイカメラモジュールの使用時における光電変換時に感光要素21Aから発生した熱の電子コンポーネント26Aへの伝達が絶縁され、動作時におけるアレイカメラモジュールの信頼性が確保される。
【0408】
図20および図21によれば、フィルタ部材40Aは、成型ベース23Aの光窓231Aがフィルタ部材40Aによって密閉されるように、成型ベース23Aの上面上へ取り付けられる。そのため、光学レンズからの光がカメラモジュール内に進入した場合、この光をフィルタ部材40Aによってさらにフィルタリングして、カメラモジュールの画像化品質を向上させることができる。上記したように、本発明のアレイカメラモジュールの特徴および利点を図20中の例として2つのフィルタ部材40Aをとりあげて例示しているが、当業者の1人であれば、アレイカメラモジュールはフィルタ部材40Aを1つだけ含んでもよいことを理解する。フィルタ部材40Aをモールドベース23Aの上面上に取り付けた後、フィルタ部材40Aは、感光要素21Aそれぞれの感光領域212Aがフィルタ部材40Aの異なる位置それぞれに対応して配置されるように、光窓231Aを同時に被覆する。
【0409】
さらに、成型ベース23Aの上面は、少なくとも2つの内面233Aおよび1つの外面234Aを含む。一例において、内面233Aおよび外面234Aは、同一面上に設けられる。成型ベース23Aの上面は、完全に1つの面全体として形成され、フィルタ部材40Aは、成型ベース23Aの内面233A上にそれぞれ取り付けられ、光窓231Aは、フィルタ部材40Aによってそれぞれ封入され、ドライバ30は、成型ベース23Aの外面234Aの異なる位置上に取り付けられるため、ドライバ30A上に取り付けられた光学レンズ10Aと、感光要素21Aの感光領域212Aとの間にフィルタ部材40Aを配置することができる。別の例において、内面233Aは、外面234Aよりも低い面に配置されて、成型ベース23Aの少なくとも2つの凹部235Aを形成する。成型ベース23Aの上面は階段状形状を有し、成型ベース23Aの内面233A上に取り付けられたフィルタ部材40Aは、成型ベース23Aの凹部235A内にそれぞれ配置される。
【0410】
図22によれば、アレイカメラモジュールのドライバ30Aは、サポータ50Aの取付空間51A中にそれぞれ取り付けられた後、接着剤が充填剤としてドライバ30Aの外側ケーシングとサポータ50Aの内壁との間に充填されるため、アレイカメラモジュールの取り付けまたは使用時においてドライバ30Aがそれぞれ揺動しなくなり、これにより、光学レンズ10Aがサポータ50Aそれぞれによってドライバ30A上に同軸に取り付けられ、サポータ50Aはまた、アレイカメラモジュールの構造を強固にするため、アレイカメラモジュールの安定性が向上する。一実施形態において、サポータ50Aの取付空間51A内に配置されるのは1個のドライバ30Aのみであるため、サポータ50Aはドライバ30Aの少なくとも一部を被覆する点に留意されたい。別の実施形態において、サポータ50Aは、成型ベース23A少なくとも一部もさらに被覆し得、本発明は、これに限定されない。
【0411】
図25は、アレイカメラモジュールの実施形態の第2の別の態様を示す。本発明の好適な実施形態の具現化態様と異なり、アレイカメラモジュールは、2つの回路基板22Aを含む。これらの回路基板22Aはそれぞれ、1つのチップ取付領域222Aおよび1つの周囲領域223Aを含む。感光要素21Aはそれぞれ、チップ取付領域222A回路基板22A上に取り付けられる。成型ベース23Aの形成のための成型プロセス時において、成型ベース23Aの成型本体232Aおよび回路基板22Aそれぞれの周囲領域223Aの少なくとも一部が一体的に接続される。すなわち、本発明のアレイカメラモジュールの実施形態のこの別の態様において、回路基板22Aは、分離可能な種類の回路基板である。
【0412】
図26は、アレイカメラモジュールの実施形態の第3の別の態様である。アレイカメラモジュールは、少なくとも1つの鏡筒60Aおよび少なくとも1つのドライバ30Aを含む。鏡筒60Aは、成型ベース23Aの上面上に一体的に延び、ドライバ30Aは、成型ベース23Aの上面上に取り付けられる。鏡筒60Aおよびドライバ30Aは、光学レンズ10Aが載置されるようにそれぞれ適合される。好適には、鏡筒60Aおよび成型ベース23Aは、成型プロセスにより一体的に成型される。例えば、アレイカメラモジュールが二重レンズカメラモジュールとして実行される場合、アレイカメラモジュールは、1つのドライバ30Aおよび1つの鏡筒60Aのみを含む。
【0413】
図27Aは、アレイカメラモジュールの実施形態の第4の別の態様を示す。アレイカメラモジュールは、少なくとも2つの鏡筒60Aを含む。鏡筒60Aはそれぞれ、成型ベース23の上面から一体的に延び、光学レンズ10Aは、鏡筒60A上にそれぞれ取り付けられる。好適には、鏡筒60Aおよび成型ベース23Aは、成型プロセス時に一体的に成型される。
【0414】
図27Bは、アレイカメラモジュールの実施形態の第5の別の態様を示す。アレイカメラモジュールは、少なくとも2つの鏡筒60Aを含む。成型された感光性アセンブリ20Aが成型された後、鏡筒60Aは成型ベース23Aの上面上の異なる位置上にそれぞれ取り付けられ、光学レンズ10Aは鏡筒60A上にそれぞれ取り付けられ、これにより、光学レンズ10Aが感光要素21Aの感光経路中にそれぞれ保持される。鏡筒60Aはそれぞれねじ式鏡筒または非ねじ式鏡筒であり得、本発明は鏡筒の種類に限定されない点に留意されたい。
【0415】
加えて、図27Aおよび図27Bに示すアレイカメラモジュールの2つの実施形態は例示的な記載であり、他の例において、鏡筒60Aのうち少なくとも1つは、成型プロセスによって成型ベース23Aと一体的に成型することができ、他の鏡筒60Aを成型ベース23Aの上面上に取り付けることができる。例えば、アレイカメラモジュールが2枚レンズカメラモジュールとして具現化された場合、鏡筒60Aのうち1つが成型プロセスによって成型ベース23Aと一体的に成型され得、その他の鏡筒60Aが焦点調節のために成型ベース23Aの上面上に取り付けられ得る。
【0416】
図28Aは、アレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態の別の態様を示す。支持体251Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部、チップ内側部2131A、チップ接続部2132A、および感光要素21Aの非感光領域213Aのチップ外側部の少なくとも一部2133Aを被覆さして、成型ベース23Aを形成する。成型後、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および外面2503Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aが成型ベース23Aの成型本体232Aによって被覆される。
【0417】
支持体251Aは、配線24A全てを被覆して、配線24Aそれぞれを固定した後に成型ベース23Aの形成が行われ、成型プロセス時において、配線24Aが成型材料と接触する事態を支持体251Aによって回避することができるため、成型穴103A中に付加および充填された成型材料から発生した衝撃力に起因して配線24Aの変形が発生する事態が回避される点に留意されたい。加えて、支持体251Aは良好な熱絶縁性を有するため、成型穴103Aへ成型材料が付加された後、配線24Aへの成型材料の硬化時において支持体251Aへの熱伝達が絶縁されるため、配線24Aの良好な導電性がさらに確保される。
【0418】
さらに、支持体251Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および感光要素21Aの非感光領域213Aの少なくとも一部上に同時に形成されて、感光要素21Aおよび回路基板22Aを固定するため、成型プロセスの閉鎖および型締プロセス時において感光要素21Aおよび回路基板22Aが変位する事態を支持体251Aによって回避することができる。感光要素21Aの平坦性も確保される。
【0419】
さらに、支持体251Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および感光要素21Aの非感光領域213Aの少なくとも一部上に同時に形成されるため、感光要素21Aと回路基板22Aの取付位置との間に形成されるいかなる隙間も支持体251Aによって回避することができ、よって、成型プロセス時において成型材料が回路基板22A間の感光要素21Aに進入する事態を支持体251Aによって回避することができる。感光要素21Aの平坦性が確保されるため、アレイカメラモジュールの画像化品質がさらに向上する。
【0420】
図28Bは、本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態のさらに別の態様を示す。支持体251Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部、チップ接続部の少なくとも一部2132Aおよび感光要素21Aの非感光領域213Aのチップ外側部2133Aを被覆して、成型ベース23Aを形成する。成型後、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および外面2503Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aが、成型ベース23Aの成型本体232Aによって被覆される。
【0421】
同様に、図28Cは、本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態のさらに別の態様を示す。支持体251Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および感光要素21Aの非感光領域213Aのチップ内側部2131Aの一部を被覆して、成型ベース23Aを形成する。成型後、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および外面2503Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aが成型ベース23Aの成型本体232Aによって被覆される。
【0422】
当業者であれば、図28Bおよび図28Cに示すような成型された感光性アセンブリ20Aの2つの実施形態において、支持体251Aは、感光要素21Aの非感光領域213Aのチップ内側部2131Aを被覆し得ず、感光要素21Aのチップ内側部2131Aはより小さなサイズで設計することができるため、同一サイズの感光要素21Aがより多くの光を受容することができるため、アレイカメラモジュールのサイズを制御しつつアレイカメラモジュールの画像化品質を向上させることができることを理解する。
【0423】
加えて、支持体251Aは、感光要素21Aのチップ内側部2131Aを被覆し得ないため、接着剤を感光要素21Aの非感光領域213Aの一部に付加および硬化させて支持体251Aを形成する前に、接着剤感光要素21Aの感光領域212Aから離隔方向に流動するため、接着剤が流動した場合でも、接着剤は感光要素21Aのチップ内側部2131Aのみに流動し、感光要素21Aの感光領域212Aには流動しないため、感光要素21Aの感光領域212Aの汚染が回避される。すなわち、チップ内側部2131Aは、支持体251Aと感光要素21Aの感光領域212Aとの間の安全な距離を維持することができる。
【0424】
図28Dは、本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態のさらに別の態様を示す。支持体251Aは、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部を被覆して、成型ベース23Aを形成する。成型後、回路基板22Aの周囲領域223Aの一部および外面2503Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aが、成型ベース23Aの成型本体232Aによって被覆される。
【0425】
図28Eは、本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態のさらに別の態様を示す。支持部材25Aの数は1個である。支持部材25Aの支持体251Aが回路基板22Aの周囲領域223Aの一部を被覆するため、感光要素21Aの感光領域212Aが支持部材25Aの同一スルーホール252Aに対応して同時に配置される。成型ベース23Aが成型された後、回路基板22Aの周囲領域223Aの別の部分および外面2503Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aが成型ベース23Aの成型本体232Aによって被覆される。
【0426】
図28Dおよび図28Eに示すような本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの2つの実施形態において、支持体251Aは、感光要素21Aの非感光領域213Aのいずれの位置も被覆し得ない。支持体251Aは、感光要素21Aの感光領域212Aから離隔して配置されるため、成型時に支持体251Aを形成する任意の接着剤または他の材料によって感光要素21Aの感光領域212Aが汚染される事態が回避される。好適には、図28Dおよび図28Eに示すような本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの2つの実施形態において、支持体251Aは、配線24Aおよび回路基板22Aの回路コネクタ221A接続位置を被覆し得るため、成型プロセス時において成型材料が配線24Aそれぞれおよび回路基板22Aの接続位置と接触して配線24Aが変形して外れる事態を支持体251Aによって回避することができる。
【0427】
当業者であれば、アレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの複数の実施形態を図28A図28Eに示すが、これらはひとえに本発明の特徴および利点の例に過ぎないことを理解する。支持体251Aは、回路接続部2232A、回路内側部2231Aおよび回路基板22Aの回路外側部2233Aならびに感光要素21Aのチップ外側部2133A、チップ接続部2132Aおよびチップ内側部2131Aのの少なくとも1つの少なくとも一部を被覆し得る。例えば、支持体251Aは、回路基板22Aの回路接続部2232Aの一部を被覆してもよいし、あるいは回路接続部2232Aを全て被覆してもよい。そのため、支持体251Aが被覆体によって被覆される位置については本発明の以下の記載に示していないが、当業者であれば、本発明のアレイカメラモジュールの範囲は、支持体251Aが任意の位置を被覆するように設けられた場合および回路基板22Aの周囲領域223Aおよび感光要素21Aの非感光領域213Aの任意の位置の組み合わせを含み得ることを理解する。
【0428】
加えて、図29は、本発明のアレイカメラモジュールの成型された感光性アセンブリ20Aの実施形態のさらに別の態様を示す。成型ベース23Aの形成後、上モールド101Aの押圧面1011Aおよび支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aが接触して、支持体251Aの上面の少なくとも一部2501Aを成型本体232Aによって被覆する。
【0429】
本発明の実施形態によれば、アレイカメラモジュールは、少なくとも2つの光学レンズ10Aおよび1つの成型された感光性アセンブリ20Aを含み、光学レンズ10Aは、本発明において上記したように、成型された感光性アセンブリ20Aの感光要素21Aの感光経路上にそれぞれセットされる点に留意されたい。別の実施形態において、図30に示すように、アレイカメラモジュールはまた、少なくとも2つの光学レンズ10Aと、成型された感光要素20Aを1つと、少なくとも1つのさらなる感光要素21Bとを含み得る。さらなる感光要素21Bはそれぞれ、成型された感光性アセンブリ20Aの回路基板22A上に設けられ、光学レンズ10Aは、少なくとも1つのさらなる感光要素21Bの感光経路および成型された感光要素20Aの感光要素21Aに沿ってそれぞれ設けられて、アレイカメラモジュールを形成する。加えて、アレイカメラモジュールは、少なくとも1つのさらなるサポータ27Bおよび少なくとも1つのさらなるドライバ30Bまたは少なくとも1つのさらなる鏡筒60Bをさらに含む。少なくとも1つのさらなるサポータ27Bは、成型された感光性ユニット20Aの回路基板22A上に取り付けられる。少なくとも1つのさらなるドライバ30Bまたは少なくとも1つのさらなる鏡筒60Bは回路基板22A上に取り付けられ、光学レンズ10Aはそれぞれ、ドライバ30Aまたは鏡筒60Aまたはさらなるドライバ30Bまたはさらなる鏡筒60B上に取り付けられるため、光学レンズ10Aはそれぞれ、さらなる感光要素21Bの感光経路および成型された感光性アセンブリ20Aの感光要素21Aに沿って保持される。加えて、さらなる感光要素21Bは、成型された感光性アセンブリ20Aの回路基板22A上に取り付けられ得いが、さらなる回路基板22Bがさらなる感光要素21Bの取り付けのためにアレイカメラモジュールによって設けられ得る。
【0430】
図31に示すアレイカメラモジュールの実施形態のさらに別の態様において、フィルタ部材40Aは、成型ベース23Aの成型本体232A上に直接取り付けられいが、アレイカメラモジュールは少なくとも1つのホルダ70Aをさらに提供し、フィルタ部材40Aが少なくとも1つのホルダ70A上に取り付けられた後、フィルタ部材40Aが光学レンズ10Aと感光要素21Aとの間にそれぞれ保持されるように少なくとも1つのホルダ70Aが成型本体232の上面A上に取り付けられて、これにより、アレイカメラモジュールのサイズが低減し、その結果、アレイカメラモジュールの製造コストが低下する。
【0431】
一実施形態において、ホルダ70Aの数は、フィルタ部材40Aの数に等しい点に留意されたい。すなわち、ホルダ70Aおよびフィルタ部材40Aは、1つずつ整合およびアラインされる。例えば、フィルタ部材40Aの数が1つである場合、ホルダ70Aの数も1つである。別の実施形態において、ホルダ70Aの数、フィルタ部材40Aの数および光学レンズ10Aのの数を同じにすると好適である。例えば、図21に示すような例において、ホルダ70Aの数、フィルタ部材40Aの数および光学レンズ10Aの数は2個である。
【0432】
別の実施形態において、ホルダ70Aの数は、フィルタ部材40Aの数と異なっていてもよい。例えば、ホルダ70Aの数は1個だけよく、フィルタ部材40Aの数は1個よりも多くしてもよく、フィルタ部材40Aは、ホルダ70Aの異なる位置上に取り付けられ得る。
【0433】
さらに図31を参照して、成型本体232の上面Aは平坦な表面であり得るため、成型ベース23Aの成型後、先ずホルダ70Aが成型本体232の上面A上に取り付けられた後、ドライバ30Aまたは鏡筒60Aがホルダ70A上に取り付けられる。すなわち、ドライバ30Aまたは鏡筒60Aは、成型本体232の上面A上に直接取り付けられ得、ホルダ70A上に取り付けられ得る。
【0434】
図32は、カメラモジュールの実施形態のさらに別の態様を示す。成型本体232の上面Aは、凹部235Aを有する。成型本体232の上面A上に取り付けられたホルダ70Aが凹部235Aに受容されて、カメラモジュールの高さがさらに低減される。この状況において、ドライバ30Aまたは鏡筒60Aは、成型本体232Aの上面上に直接取り付けられ得る。
【0435】
しかし、当業者であれば、本発明のアレイカメラモジュールの他の別の態様において、光学レンズ10Aを成型本体232の上面A上に直接取り付けてもよいし、あるいは光学レンズ10Aをホルダ70Aの上面上に直接取り付けてもよいことを理解する。
【0436】
本発明の別の局面によれば、図33を参照して、本発明は、アレイカメラモジュールを備えた電子デバイスをさらに提供する。アレイカメラモジュールを備えた電子デバイスは、電子デバイス本体200Aおよび少なくとも1つのアレイカメラモジュールを含む。少なくとも1つのアレイカメラモジュールは、画像取得のために電子デバイス本体200A上に配置される。
【0437】
本発明の別の局面によれば、本発明は、成型された感光性アセンブリ20Aの製造方法をさらに提供する。この製造方法は、以下のステップを含む:
【0438】
(a)感光要素21Aおよび回路基板22Aを1組の配線24Aを通じて接続させることと、
【0439】
(b)感光要素21Aおよび回路基板22Aを成型ダイ100Aの上モールド101Aまたは下モールド102A中に配置することと、
【0440】
(c)上モールド101Aおよび下モールド102Aによって閉鎖および型締させることにより、上モールド101Aを支持部材25Aによって上方に支持することにより、上モールド101Aの押圧面1011Aが1組の配線24Aに押圧される事態を回避することと、
【0441】
(d)上モールド101Aと下モールド102Aとの間に形成された成型穴103A中に流体成型材料を付加および充填することにより、成型材料が固化および硬化された後に成型ベース23Aを形成することであって、成型ベース23Aは、成型本体232Aを含み、光窓231Aを有し、回路基板22Aの周囲領域223Aの少なくとも一部および支持部材25の少なくとも一部Aは成型本体232Aによって被覆され、感光要素21Aの感光領域212は、光窓231Aに対応して配置される。
【0442】
図面の図34A図36Fを参照して、本発明の好適な実施形態によるカメラモジュールが図示される。カメラモジュールは、少なくとも1つの光学レンズ10C、少なくとも1つの感光要素21C、少なくとも1つの回路基板22C、少なくとも1つの保護フレーム300Cおよび少なくとも1つの一体型パッケージホルダ400Cを含む。
【0443】
本発明のカメラモジュールは、固定焦点カメラモジュールであってもよいし、あるいはズームカメラモジュールであってもよい点に留意されたい。換言すれば、本発明のカメラモジュールが焦点合わせを可能にするか否かは、本発明の範囲を限定しない。
【0444】
より詳細には、本発明のカメラモジュールは、単一レンズカメラモジュールであってもよいし、あるいは多レンズカメラモジュールであってもよい。例えば、特有の例において、カメラモジュールは、アレイカメラモジュールとして具現化され得る。換言すれば、本発明のカメラモジュールの光学レンズ10Cの数は、本発明の範囲を限定しない。
【0445】
詳細には、図34Aに示すような本発明のカメラモジュールにおいて、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域の外周側に凸的に設けられる。保護フレーム300Cは、本発明の上記実施形態の支持部材25と同様である点に留意されたい。感光要素21Cは、回路基板22Cへ電気的に接続され、一体型パッケージホルダ400Cは、回路基板22Cの少なくとも一部および保護フレーム300Cの少なくとも一部を保護するように設けられる。さらに、一体型パッケージホルダ400Cは、成型後に感光要素21Cの非感光領域の少なくとも一部をさらに被覆し得、これにより、一体型パッケージホルダ400C、感光要素21Cおよび回路基板22Cが一体形成されて、単一ピースが形成される。一体型パッケージホルダ400Cは、本発明の上記実施形態の成型ベース23と同様である点に留意されたい。光学レンズ10Cは、感光要素21Cの感光経路内に配置される。物体からの反射光は、光学レンズ10Cによってカメラモジュール中に集束され得、感光要素21Cによってさらに受容および光電変換されて、物体に関連する画像が生成される。
【0446】
本発明のカメラモジュールの特有の例において、感光要素21Cは回路基板22C上に取り付けられ、感光要素21Cは、回路基板22Cへ電気的に接続される。例えば、感光要素21Cは、配線接合プロセスによって回路基板22Cへ電気的に接続され得る。例えば、金配線は、感光要素21Cの非感光領域と回路基板22Cとの間に接続されて、図34Aに示すように、感光要素21Cおよび回路基板22Cを金配線によって電気的に接続させる。
【0447】
本発明のカメラモジュールの別の特有の例において、感光要素21Cは、回路基板22C上に取り付けられた状態において、回路基板22Cへ電気的に接続される。例えば、感光要素21Cの非感光領域はチップパッドを備え、回路基板22Cは回路基板パッドを備える。感光要素21Cが回路基板22C上に取り付けられると、感光要素21Cのチップパッドは、回路基板22Cの回路基板パッドへ電気的に接続される。
【0448】
保護フレーム300Cは中空構造であり、保護フレーム300Cは、感光要素の感光領域21Cの外周上にループされ得る。好適には、保護フレーム300Cの内側のサイズは、感光要素21Cの感光領域のサイズ以上であるため、保護フレーム300Cが感光要素21C上に突出的に形成された場合、保護フレーム300Cを感光要素21Cの感光領域の外周側上に保持することができるため、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域を遮断しない。
【0449】
好適には、保護フレーム300Cの外側のサイズは、感光要素21Cのサイズよりも小さいため、保護フレーム300Cが感光要素21C上に突出的に形成されると、感光要素21Cの非感光領域の外側は、感光要素21Cおよび回路基板22Cは配線接合プロセスによって導電性にされ得る。しかし、当業者であれば、感光要素21Cおよび回路基板22Cがチップパッドおよび回路基板パッドを通じて電気的に接続されると、保護フレーム300Cの外側のサイズを感光要素21Cと同じサイズにすることができることを理解する。
【0450】
一体型パッケージホルダ400Cは、成型後、回路基板22Cおよび感光要素21Cの非感光領域を保護して、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22Cおよび感光要素21Cを一体型本体にするために一体形成する。このようにして、カメラモジュールの構造的安定性を増加させることができ、カメラモジュールのサイズを低減することができるため、カメラモジュールを肉薄かつ軽量の電子デバイスへ付加することができる。
【0451】
さらに、一体型パッケージホルダ400Cは、保護フレーム300Cの外周側を保護するように配置されて、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22C、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cが一体形成されて、一体型本体を形成する。一体型パッケージホルダ400Cは、保護フレーム300Cの上面の少なくとも一部を保護するように配置してもよいことが理解される。
【0452】
さらに、図34Aに示すように、カメラモジュールは、少なくとも1つのレンズ保持部材500Cを含む。レンズ保持部材500Cは、一体型パッケージホルダ400Cの上部の上方に設けられ、光学レンズ10Cは、光学レンズ10Cをレンズ保持部材500Cによって感光要素21Cの感光経路内に保持するように、レンズ保持部材500C上に配置される。
【0453】
本発明のカメラモジュールの特有の例において、レンズ保持部材500Cは、成型後、一体型パッケージホルダ400Cの上部上に配置される。本発明のカメラモジュールの別の特有の例において、レンズ保持部材500Cは、一体型パッケージホルダ400C一体的に形成され得る。このようにして、カメラモジュール製造におけるパッケージング誤差を低減することができるため、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0454】
好適には、レンズ保持部材500Cは、ドライバ(例えば、モータ)として具現化され得る。すなわち、光学レンズ10Cは、レンズ保持部材500Cによって駆動されるように、レンズ保持部材500C上に動作可能に設けられる。光学レンズ10Cは、感光要素21Cの感光経路に沿って前後に移動して、光学レンズ10Cと感光要素21Cとの間の位置の変更により、カメラモジュールの焦点距離を調節する。レンズ保持部材500Cは、光学レンズ10Cを駆動して感光要素21Cの感光経路に沿って往復移動させるための多様なドライバであり得る点に留意されたい。例えば、本発明のこの好適な実施形態において、レンズ保持部材500Cは、ボイスコイルモータとして実行され得る。
【0455】
当業者であれば、レンズ保持部材500Cがモータとして具現化されると、レンズ保持部材500Cは、回路基板22Cへ電気的に接続されることを理解する。
【0456】
さらに、図34Aに示すように、カメラモジュールは、フィルタ部材40Cを含む。フィルタ部材40Cは、光学レンズ10Cと、感光要素21Cとの間に配置される。物体からの反射光が光学レンズ10Cからカメラモジュール中へ収集されると、この光はフィルタ部材40Cによってフィルタリングされ、感光要素21Cによって受容および光電変換されて、カメラモジュールの画像化品質を向上させる。換言すれば、フィルタ部材40Cはノイズ低減として機能することができるため、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0457】
フィルタ部材40Cの種類は限定されない点に留意されたい。例えば、本発明のカメラモジュールの特有の例において、フィルタ部材40Cは、光の赤外部分をフィルタ部材40Cによってフィルタリングする赤外カットオフフィルタとして具現化され得、本発明のカメラモジュールの別の特有の例において、フィルタ部材40Cは、全透過スペクトルフィルタとして具現化される。
【0458】
図34Bに示すように本発明のカメラモジュールの実施形態の別の態様によれば、フィルタ部材40Cは、感光要素21C上に重複的に設けてもよく、保護フレーム300Cは、フィルタ部材40Cの外周側上に形成される。
【0459】
一体型パッケージホルダ400Cは、フィルタ部材40Cの取り付けのための少なくとも1つの取付プラットフォーム410Cを形成する。例えば、取付プラットフォーム410Cは、一体型パッケージホルダ400Cの上部中に形成された取付凹部であってもよいし、あるいは、取付プラットフォーム410Cは、一体型パッケージホルダ400Cの上部上に形成された平坦な表面であってもよい。換言すれば、フィルタ部材40Cは、一体型パッケージホルダ400Cの上部上に直接配置され得る。
【0460】
図36A図36Fは、本発明によるカメラモジュールの製造方法を示す断面図である。図36A図36Fにおいて、光学レンズ10C、感光要素21C、保護フレーム300C、回路基板22Cおよび一体型パッケージホルダ400C間の構造的関係を説明するために、カメラモジュールが断面図として図示されている。
【0461】
図36Aに示すステップにおいて、感光要素21Cは、回路基板22Cと伝導する。当業者であれば、図36Aに示すようなステップにおいて、感光要素21Cが回路基板22C上に取り付けられた後、感光要素21Cは、配線接合プロセスによって回路基板22Cと導電することを理解する。感光要素21Cが回路基板22Cと電気的に接続される様態は、ひとえに例示である。感光要素21Cおよび回路基板22Cが電気的に接続される様態は、本発明の範囲を制限しない。本発明のカメラモジュールの別の例において、感光要素21Cおよび回路基板22Cは、チップパッドおよび回路基板パッドを通じて電気的に直接接続してもよい。
【0462】
図36Bに示すようなステップにおいて、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域の外周側に突出的に設けられる。詳細には、本発明のカメラモジュールの製造方法において、保護フレーム300Cが設けられた後、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域の外周側に突出的に形成される。好適には、セメンティング層600Cは、保護フレーム300Cと、感光要素21Cの感光領域の外周側との間に形成され、セメンティング層600Cは、保護フレーム300Cと、感光要素21Cの感光領域の外周側とを接続させるために用いられる。
【0463】
例えば、本発明のカメラモジュールの例において、接着剤が感光性フレーム300Cの外周側および/または感光要素21Cの感光領域上に配置されて、接着層600Cが保護フレーム300Cおよび/または感光要素21Cの感光領域の外周側間に形成される。すなわち、保護フレーム300Cの表面の少なくとも1つおよび感光要素21Cの感光領域の外周側により、セメンティング層600Cが形成される。その後、セメンティング層600Cを用いて、保護フレーム300Cと、感光要素21Cの感光領域の外周側とを接続させる。
【0464】
好適には、接着剤が感光性フレーム300Cの外周側および感光要素21Cの感光領域上に配置された後、この接着剤が高速に固化および硬化され得、その結果、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cの感光領域の外周側を接続させるための硬化またはUV光硬化により、セメンティング層600Cが形成される。本発明のカメラモジュールの別の例において、保護フレーム300Cはセメンティング層600Cを備え得るため、保護フレーム300Cは、カメラモジュールをパッケージングするプロセスにおいて直接用いられ得る。これは、感光要素21Cの感光領域の外周側上に設けられる。
【0465】
加えて、保護フレーム300Cは、注入成型プロセスまたはスタンピングプロセスによって形成され得る。例えば、保護フレーム300Cは、注入成型プロセスによって形成されるプラスチック製品であり得る。
【0466】
図35に示すように、保護フレーム300Cは中空構造であるため、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域の外周側上に突出的に形成することができるため、感光要素21Cの感光領域が外部環境から分離されて、その後のカメラモジュールの封入時において、汚染物質が感光要素21Cの感光領域に進入して望ましくない汚点の原因となる事態を保護フレーム300Cによって回避することができる。
【0467】
図36Cに示すステップにおいて、一体型パッケージホルダ400Cは、パッケージングカメラモジュールのプロセス時において成型ダイ100Cによって形成され、成型ダイ100Cは、上モールド101Cを含む。上モールド101Cの押圧面1011Cを保護フレーム300Cへ押圧して、感光要素21Cの感光領域および外部環境を分離させる。
【0468】
当業者であれば、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域の外周側上に突出的に形成されるため、上モールド101Cの押圧面1011Cが押圧されると、上モールド101Cの押圧面1011Cが感光要素21Cの感光領域と接触する事態を保護フレーム300Cによって回避することができるため、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域への損傷または擦傷の原因となる上モールド101Cの押圧面1011Cを停止させることができることを理解する。
【0469】
さらに、図38に示すようなカメラモジュールの製造方法の別の態様において、感光要素21Cの感光領域の一部に対して上モールド101Cの内面中に凹部105Cが凹的に形成されるため、凹部105Cは、成型ダイ100Cによる一体型パッケージホルダ400Cの成型プロセス時において、感光要素21Cの感光領域と、上モールド101Cの内面との間に安全な距離を維持することができる。この安全な距離により、上モールド101Cから感光要素21Cへの影響がさらに低減するため、上モールド101Cの内面によって感光要素21Cが損傷または擦傷される事態が回避される。
【0470】
好適には、保護フレーム300Cは所定の弾性を有するため、上モールド101Cの押圧面1011Cが保護フレーム300Cへ押圧されると、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの損傷の原因となる上モールド101Cが保護フレーム300Cと接触した際に上モールド101Cから発生する衝撃力を回避するバッファとして機能することができる。加えて、感光要素21Cの製造方法ならびに回路基板22Cの製造方法ならびに感光要素21Cおよび回路基板22Cの取り付けプロセスに限定されるが、感光要素21Cを回路基板22C上に取り付けた後、取り付けチルトが行われ得る。そのため、上モールド101Cの押圧面1011Cが保護フレーム300Cに押圧されると、保護フレーム300Cが変形し得、感光要素21Cの感光領域が外部環境から分離されるため、一体型パッケージホルダ400Cを形成する成型材料が感光要素21Cの感光領域に進入する事態を回避することができる。
【0471】
図36Dに示すステップにおいて、成型材料が上モールド101C中へ付加および充填され、成型材料の硬化後に一体型パッケージホルダ400Cが形成される。一体型パッケージホルダ400Cは、回路基板22Cおよび感光要素21Cの非感光領域を保護するため、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22Cおよび感光要素21Cが一体形成されて、一体型本体を形成する。好適には、一体型パッケージホルダ400Cは、保護フレーム300Cの外周側をさらに保護して、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22C、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cを一体形成して、一体型本体を形成する。成型材料は流体または粒状である点に留意されたい。成型ダイ100Cを取り外した後、一体的にパッケージされたホルダ400C、回路基板22C、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cは図36Eに示すように一体的に接続される。
【0472】
当業者であれば、感光要素21Cの感光領域および外部環境が分離されるため、上モールド101Cへの成型材料の付加後は成型材料は感光要素21Cの感光領域へ流動しなくなり、これにより、成型材料に起因して感光要素21Cの感光領域が損傷する事態を保護フレーム300Cによって回避することができることを理解する。加えて、保護フレーム300Cは所定の弾性を有するため、保護フレーム300Cと、保護フレーム300Cへ押圧された上モールド101Cとの間に隙間が無くなる。そのため、上モールド101Cへ付加された成型材料の硬化時において、「閃照明」の現象が発生しなくなるため、カメラモジュールの画像品質が確保される。
【0473】
さらに、図37Aおよび図37Bに示すようなカメラモジュールの製造方法の別の態様によれば、上モールド101Cの押圧面1011Cに被覆膜104Cが設けられる。上モールド101Cの押圧面1011Cが保護フレーム300Cに押圧されると、上モールド101C上に設けられた被覆膜104Cが保護フレーム300Cと直接接触するため、感光要素21Cが被覆膜104Cによってさらに保護される。加えて、一体型パッケージホルダ400Cの内側上の成型材料の硬化時における「閃光」現象が回避されるため、被覆膜104Cにより、脱型の困難性を低減させることができ、密閉性を向上させることができることが理解され得る。
【0474】
加えて、上モールド101Cの押圧面1011Cに被覆膜104が設けられた実施形態において、保護フレーム300Cは非弾性でもあり得るため、モールド101Cが保護フレーム300Cへ押圧された時に発生する衝撃力が被覆膜104Cによって吸収されて、感光要素21Cの損傷が回避される。
【0475】
図36Fに示すようなステップにおいて、フィルタ部材40Cおよび光学レンズ10Cが感光要素21Cの感光経路中に配置されて、カメラモジュールが製造される。好適には、フィルタ部材40Cは一体型パッケージホルダ400C上に取り付けられ、光学レンズ10Cは、一体型パッケージホルダ400Cへ設けられたレンズ保持部材500Cにより、感光要素21Cの感光経路に沿って保持される。
【0476】
図39A図39Gは、本発明によるカメラモジュールの別の製造方法を示す断面図である。図39Aに示すようなステップにおいて、感光要素21Cは、回路基板22Cへ電気的に接続される。
【0477】
図39Bに示すようなステップにおいて、保護フレーム300Cは、感光要素21Cの感光領域の外周側上に突出的に形成される。好適には、保護フレーム300Cの上部に保護膜700Cが設けられることにより、感光要素21Cの感光領域の周囲に対する保護フレーム300Cの真空吸引および取り付けにより、保護フレーム300Cの吸引が促進される。当業者であれば、保護フレーム300Cが感光要素21Cの感光領域の外周側上に配置された後、保護膜700Cが相応に感光要素21Cの感光領域の上部を被覆して、感光要素21Cの感光領域および外部環境を保護膜700Cおよび保護フレーム300Cによって分離することにより、後続ステップにおいて成型材料が感光要素21Cの感光領域へ流動する事態が回避されることを理解する。
【0478】
図39Cに示すようなステップにおいて、成型ダイ100Cの上モールド101Cの押圧フレーム1011Cを保護フレーム300Cに押圧することにより、感光要素21Cの感光領域および外部環境がさらに分離される。
【0479】
図39Dに示すようなステップにおいて、成型材料が成型ダイ100Cが付加され、成型材料が固化および硬化された後に一体型パッケージホルダ400Cが形成され、ここで、一体型パッケージホルダ400Cが回路基板22Cおよび感光要素21Cの非感光領域を保護し、これにより、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22Cおよび感光要素21Cが一体形成されて、一体型本体を形成する。好適には、一体型パッケージホルダ400Cが保護フレーム300Cの外周側をさらに保護して、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22C、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cが一体化される。成型ダイ100Cが開口された後、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22C、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cの一体型本体を図39Eに示すように得ることができ、膜700Cは未だに保護フレーム300C上に配置される。
【0480】
図39Fに示すようなステップにおいて、保護膜700Cを保護フレーム300Cから取り外して、一体型パッケージホルダ400C、回路基板22C、保護フレーム300Cおよび感光要素21Cの一体型本体が得られる。
【0481】
図39Gに示すようなステップにおいて、フィルタ部材40Cおよび光学レンズ10Cがアラインされ、感光要素21Cの感光経路に沿って配置されて、カメラモジュールが製造される。
【0482】
図面の図40図42Gを参照して、本発明の別の好適な実施形態によるカメラモジュールが図示される。カメラモジュールは、少なくとも1つの光学レンズ10D、少なくとも1つの感光要素21D、少なくとも1つの保護フレーム300D、少なくとも1つの回路基板22D、少なくとも1つの一体型パッケージホルダ400D、および少なくとも1つのフィルタ部材40Dを含む。感光要素21Dおよび回路基板22Dが電気的に接続され、少なくとも1つのフィルタ部材40Dが感光要素21D上に重複され、保護フレーム300Dがフィルタ部材40Dの外周上に配置されて、保護フレーム300Dが感光要素21Dの感光領域を遮断しなくなる。一体型パッケージホルダ400Dは、回路基板22Dおよびフィルタ部材40Dの外周を保護するように配置され、これにより、一体型パッケージホルダ400D、フィルタ部材40D、感光要素21Dおよび回路基板22Dが一体化されて、一体型本体を形成する。光学レンズ10Dは、感光要素21Dの感光経路中に配置される。物体からの反射光は、光学レンズ10Dによってカメラモジュール中へ収集され、感光要素21Dによって受容されて、光電変換により、物体に関連する画像が生成される。
【0483】
好適には、一体型パッケージホルダ400Dは、成型時に回路基板22Dおよびフィルタ部材40Dの外周を保護するため、一体型パッケージホルダ400D、フィルタ部材40Dおよび感光要素21Dは、回路基板22Dと一体的に組み合わされる。
【0484】
より好適には、一体型パッケージホルダ400Dは、保護フレーム300Dの外側をさらに保護して、一体的に組み合わされた一体型パッケージホルダ400D、フィルタ部材40D、感光要素21D、回路基板22Dおよび保護フレーム300Dを作製する。
【0485】
保護フレーム300Dは、フィルタ部材40Dの外周上に突出的に形成されるため、成型ダイ100Dの上モールド101Dの内面が保護フレーム300Dに押圧されると、上モールド101Dの内面は、フィルタ部材40Dの表面と接触しないため、上モールド101Dの内面によりフィルタ部材40Dが損傷または擦傷する事態が回避される。すなわち、フィルタ部材40Dの外周上に突出形成された保護フレーム300Dによりフィルタ部材40D表面と上モールド101Dの内面との間に安全な距離を維持することにより、フィルタ部材40Dが上モールド101Dの内面によって損傷または擦傷させられる事態を回避することができる。
【0486】
さらに、カメラモジュールは、少なくとも1つのレンズ保持部材500Dを含む。レンズ保持部材500Dは、一体型パッケージホルダ400Dの上部上に配置され、光学レンズ10Dは、レンズ保持部材500D上に配置される。光学レンズ10Dは、レンズ保持部材500Dにより、感光要素21Dの感光経路中に保持される。
【0487】
本発明のカメラモジュールの特有の例において、レンズ保持部材500Dは、成型後、一体型パッケージホルダ400Dの上部に配置される。本発明のカメラモジュールの別の特有の例において、レンズ保持部材500Dは、一体型パッケージホルダ400Dと一体的に形成することができる。このようにして、カメラモジュールのパッケージング誤差を低減することにより、カメラモジュールの画像化品質を向上させることができる。
【0488】
好適には、レンズ保持部材500Dは、モータとして具現化され得、すなわち、光学レンズ10Dは、レンズ保持部材500Dによって駆動されるように、レンズ保持部材500D上に動作可能に配置される。光学レンズ10Dは、感光要素21Dの感光経路に沿って前後に移動して、光学レンズ10Dと感光要素21Dとの間の位置を変更することにより、カメラモジュールの焦点距離を調節する。レンズ保持部材500Dは、例えば本発明のこの好適な実施形態において光学レンズ10Dを駆動させて感光要素21Dの感光経路に沿って前後移動させる多様なドライバであり得る点に留意されたい。レンズ保持部材500Dは、ボイスコイルモータとして具現化され得る。
【0489】
当業者であれば、レンズ保持部材500Dがモータとして具現化された場合、レンズ保持部材500Dは、回路基板22Dへ電気的に接続されることを理解する。
【0490】
図42A図42Gは、本発明のカメラモジュールの製造方法を示す断面図である。図42Aに示すようなステップにおいて、感光要素21Dは、回路基板22Dへ電気的に接続され、本発明の上記の好適な実施形態と同様に、感光要素21Dおよび回路基板22Dが電気的に接続される様態は、本発明において限定されない。
【0491】
図42Bに示すようなステップにおいて、フィルタ部材40Dは、感光要素21D上に重複的に配置される。当業者であれば、フィルタ部材40Dおよび感光要素21Dが重複される様態により、カメラモジュールのバックフォーカスを低減することができ、これにより、カメラモジュールの小型化が促進されて、カメラモジュールを肉薄かつ軽量の電子デバイスに適用することが可能になることを理解する。
【0492】
ステップ42Cに示すようなステップにおいて、保護フレーム300変位donフィルタ部材40Dの外周上において、保護フレーム300Dは、感光要素21Dの感光領域を遮断しない。当業者であれば、保護フレーム300Dを設けた後、保護フレーム300Dをセメンティング層600Dを通じてフィルタ部材40Dの外周上に配置することができることを理解する。すなわち、保護フレーム300Dとフィルタ部材40Dとの間に配置されたセメンティング層600Dは、保護フレーム300Dをフィルタ部材40Dと接続するために用いられる。
【0493】
図42Dに示すステップにおいて、保護フレーム300Dが上モールド101Dの押圧面1011Dによって押圧されて、内側領域およびフィルタ部材40Dの外周が分離され、フィルタ部材40Dの内側領域のサイズは、感光要素21Dの感光領域以上であるため、t感光要素の感光領域21Dが保護フレーム300Dによって遮断される事態が回避される。当業者であれば、保護フレーム300Dは、フィルタ部材40Dの外周上に突出的に形成されるため、これにより、上モールド101Dの押圧面1011Dが保護フレーム300Dに押圧されると、上モールド101Dの押圧面1011Dがフィルタ部材40Dの感光領域と接触する事態を保護フレーム300Dによって回避することができるため、上モールド101Dの押圧面1011Dに起因してフィルタ部材40Dの内側領域上の損傷擦傷が発生する事態を保護フレーム300Dによって遮断することができることを理解する。
【0494】
好適には、保護フレーム300Dは所定の弾性を有するため、上モールド101Dの押圧面1011Dが保護フレーム300Dに押圧される際、保護フレーム300Dは、上モールド101Dから発生した圧力によりフィルタ部材40Dが損傷を受ける事態を回避させるバッファとして機能することができる。
【0495】
図42Eに示すようなステップにおいて、成型材料が上モールド101Dへ付加され、成型材料が固化および硬化された後に一体型パッケージホルダ400Dが形成される。一体型パッケージホルダ400Dは、回路基板22Dおよび感光要素21Dの非感光領域を保護して、一体型パッケージホルダ400D、回路基板22Dおよび感光要素21Dが一体形成されて、一体型本体を形成する。好適には、一体型パッケージホルダ400Dは、保護フレーム300Dの外周側をさらに保護して、一体型パッケージホルダ400D、回路基板22D、保護フレーム300Dおよび感光要素21Dを一体形成して、一体型本体を形成する。成型材料は、流体または粒状である。成型ダイ100Dを取り外した後、図36Eに示すように、一体的にパッケージされたホルダ400D、回路基板22D、保護フレーム300Dおよび感光要素21Dを一体的に接続させる点に留意されたい。
【0496】
当業者であれば、感光要素の感光領域21Dおよび外部環境が分離されると、上モールド101Dへ成型材料を付加した後、成型材料が感光要素の感光領域21Dへ流動しなくなり、これにより、成型材料に起因して感光要素の感光領域21Dが損傷を受ける事態を保護フレーム300Dによって回避することができることを理解する。加えて、保護フレーム300Dは所定の弾性を有するため、保護フレーム300Dと、保護フレーム300Dに押圧された上モールド101Dとの間の隙間が無くなる。そのため、上モールド101Dへ付加された成型材料の固化および硬化時において、「閃照明」現象が発生しないため、カメラモジュールの画像品質が確保される。
【0497】
図42Gに示すようなステップにおいて、フィルタ部材40Dおよび光学レンズ10Dが感光要素21Dの感光経路に沿ってアラインおよび配置される位置されて、カメラモジュールが作製される。
【0498】
さらに、本発明は、カメラモジュールの製造方法をさらに提供する。この製造方法は、以下のステップを含む:
【0499】
(a)少なくとも1つの感光要素21Cを少なくとも1つの回路基板22Cと電気的に接続させることと、
【0500】
(b)少なくとも1つの保護フレーム300Cを設けることであって、保護フレーム300Cは、少なくとも1つの感光要素21Cの感光領域の外周側上に形成される、ことと、
【0501】
(c)成型ダイ100Cの上モールド101Cの内面を少なくとも1つの保護フレーム300Cへ押圧して、感光領域および少なくとも1つの感光要素21Cの非感光領域を分離させることと、
【0502】
(d)少なくとも1つの回路基板22Cおよび少なくとも1つの感光要素21Cの非感光領域を成型ダイ100C中に付加されて硬化された成型材料により保護することであって、成型材料が固化および硬化された後に、一体型パッケージホルダ400Cが感光要素21Cおよび回路基板22Cと一体的に形成されおよび連結される、ことと、
【0503】
(e)少なくとも1つの光学レンズ10Cを設けることであって、光学レンズ10Cを少なくとも1つの感光要素21Cの感光経路中へ配置されて、カメラモジュールを形成すること。
【0504】
さらに、本発明は、カメラモジュールの製造方法も提供する。この製造方法は、以下のステップを含む。
【0505】
(A)少なくとも1つの感光要素21Cおよび少なくとも1つの回路基板22Cを電気的に接続させることと、
【0506】
(B)フィルタ部材40Cを少なくとも1つの感光要素21C上に重複させることと、
【0507】
(C)少なくとも1つの保護フレーム300Cを設けることであって、保護フレーム300Cは、フィルタ部材40Cの外周側上に配置される、ことと、
【0508】
(D)成型ダイ100Cの上モールド101Cの内面を保護フレーム300Cに押圧して、フィルタ部材40Cの内側領域および外周側を分離させることと、
【0509】
(E)少なくとも1つの回路基板22Cおよびフィルタ部材20Cの外周側を成型ダイ100C中に付加されて硬化された成型材料によって保護することであって、成型材料が固化および硬化された後に、一体型パッケージホルダ400Cが一体的に形成され、感光要素21Cおよび回路基板22Cと連結される、ことと、
【0510】
(F)少なくとも1つの光学レンズ10Cを設けることであって、少なくとも1つの光学レンズ10Cは、少なくとも1つの感光要素21Cの感光経路中にアラインおよび配置されて、カメラモジュールを形成する、ことと、
【0511】
図43および図44を参照して、本発明は、カメラモジュールおよびその製造方法を提供する。カメラモジュールは、電子デバイスの周囲の画像または映像を含む情報を取得するために電子デバイス中に取り付けられ得る。
【0512】
このような電子デバイスの種類は、本発明において限定されない点に留意されたい。例えば、電子デバイスは、民間用電子デバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、メディアプレーヤー、ラップトップ、PDA、リモートコントローラ、医療電子デバイス(例えば、内視鏡)、または他の分野のアレイカメラモジュールを備え得る他の任意の電子デバイス)であり得る。
【0513】
図43に示すような本発明のカメラモジュールは、固定焦点モジュールとして具現化され得る。カメラモジュールは、少なくとも1つの光学レンズ10E、少なくとも1つの感光要素21E(例えば、感光性チップ)、少なくとも1つの絶縁部材800E、回路基板22Eおよび一体型封入支持構造400Eを含む。感光要素21Eは、回路基板22Eと伝導的かつ電気的に接続される。絶縁部材800Eは、感光要素の感光領域21Eを封入支持構造と絶縁させるように設けられる。一実施形態において、絶縁部材800Eは、少なくとも感光要素21Eの感光領域の周囲の周囲に設けられる。絶縁部材800Eは、輪形状を有し、感光要素21Eの非感光領域中に配置されることが具現化される。一体型封入支持構造400Eは、回路基板22E上に成型されて、感光要素21Eの各非感光領域および絶縁部材800Eの外周表面801Eを封入、ケーシングおよび/または保護する。光学レンズ10Eは、感光要素21Eの感光経路に沿って支持される。物体からの反射光は、光学レンズ10Eを通じてカメラモジュールに進入した後、感光要素21Eによってキャプチャされて、光電変換が行われて、物体の対応する画像が生成される。
【0514】
絶縁部材800Eは、絶縁封入支持構造400Eによって感光要素21Eの感光領域が遮断される事態を回避するように適合される。例えば、絶縁部材800Eは、輪形状(例えば、円形または四角フレーム形状)として具現化され得る。換言すれば、絶縁部材800Eの中央部分は中空であるため、絶縁部材800Eによって感光要素21Eの感光領域が遮断される事態が回避される。
【0515】
図43中、本発明のカメラモジュールが1個の光学レンズ10Eおよび1個の感光要素21Eのみを含む様子を示しているが、当業者であれば、本発明のカメラモジュールは、アレイカメラモジュールを形成するカメラモジュールを有するように2個以上の光学レンズ10Eおよび2個以上の感光要素20Eも含み得ることを理解することができる点に留意されたい。そのため、図43に示すような本発明のカメラモジュールは、ひとえに例示的なものである。実際、本発明の光学レンズ10Eおよび感光要素21Eの数および種類は、本発明のカメラモジュールの詳細および範囲を限定しない。
【0516】
その上、図43中、本発明のカメラモジュールの感光要素21Eが回路基板22E上に取り付けられ、金、銀または銅配線接合の技術を通じて回路基板22Eへ伝導的かつ電気的に接続される様子が図示される。それでも、当業者であれば、回路基板22Eは回路基板接合パッドを有し得、感光要素はチップ接合パッドを有し得るため、回路基板22Eの回路基板接合パッドに対応する感光要素21Eのチップ接合パッドによって感光要素21Eを回路基板22E上に取り付けることができ、感光要素21Eおよび回路基板22Eが相互に伝導的かつ電気的に接続されることを理解する。加えて、感光要素21Eは、回路基板22E上に取り付けられずに回路基板22Eへ電気的に接続にするだけでもよい。その結果、感光要素21Eの平坦性および平滑性が回路基板22Eの平坦性および平滑性によって影響を受けず、制限されなくなる。例えば、感光要素21Eの平坦性および平滑性は、一体型封入支持構造400Eによって確保することができる。
【0517】
さらに、カメラモジュールは、少なくともカメラレンズサポータ500Eを含み、カメラレンズサポータ500Eは、各一体型封入支持構造400Eの上部上に配置される。光学レンズ10Eは、各カメラレンズサポータ500E中に支持される。各カメラレンズサポータ500Eは、光学レンズ10Eを所定位置に実質的に保持し、感光要素21Eの感光経路に沿ってアラインされる。本発明のカメラモジュールの一実施形態においてにおいて、カメラレンズサポータ500Eを別個に作製した後、一体型封入支持構造400E上に取り付けることができる点に留意されたい。本発明のカメラモジュールの一実施形態において、一体型封入支持構造400Eを一体的に延びるように作製して、カメラレンズサポータ500Eを形成することができる。換言すれば、カメラレンズサポータ500Eおよび一体型封入支持構造400Eを一体的に形成することができ、独立したカメラレンズサポータ500Eを一体型封入支持構造400E上に取り付けた際に発生する逸脱が無くなるため、カメラモジュールのパッケージチルトの低減により、カメラモジュールの画像化品質が向上する。
【0518】
図44および図45は、ズームレンズモジュールとして具現化された本発明のカメラモジュールの例を示す。このカメラモジュールは、カメラモジュールの環境的適合性を向上させるよう、ユーザの特定の実用的必要性に基づいてカメラモジュールの焦点距離を変更することができる。詳細には、本発明のカメラモジュールは、任意の類似のドライバユニットであり得る少なくともドライバを含む。例えば、これは、本実施形態によるボイスコイルモータ30Eであり得る。各ボイスコイルモータ30Eは、各一体型封入支持構造400E上に取り付けられ、回路基板22Eへ電気的に接続される。光学レンズ10Eは、ボイスコイルモータ30Eによりボイスコイルモータ30E上に駆動可能に取り付けられ、感光要素21Eの感光経路に沿ってアラインされて保持される。その上、ボイスコイルモータ30Eは、光学レンズ10Eを駆動して感光要素21Eの感光経路に沿って前後移動させて、カメラモジュールの焦点距離を調節することができる。
【0519】
当業者であれば、本発明のカメラモジュールのボイスコイルモータ30Eは、多様な様態で回路基板22Eへ電気的に接続することができることを理解する。例えば、一実施形態において、一体型封入支持構造400Eは、一端が回路基板22Eへ電気的に接続されかつ他端が接合パッドを一体型封入支持構造400Eの表面上に形成するかまたはその他の端部が一体型封入支持構造400Eの表面上に設けられた接合パッドへ接続された配線を少なくとも含むように、構築され得る。そのため、ボイスコイルモータ30Eが一体型封入支持構造400E上に取り付けられると、ボイスコイルモータ30Eの接合パッドおよび一体型封入支持構造400Eの表面の接合パッドが共に接合されて、ボイスコイルモータ30Eが回路基板22Eへ電気的に接続される。例えば、別の実施形態において、一体型封入支持構造400Eの表面上に導電層をコーティングすることにより、ボイスコイルモータ30Eを回路基板22Eへ伝導的に接続させることができる。
【0520】
さらに、本発明のカメラモジュールは、少なくとも1つのフィルタ部材40Eを含む。フィルタ部材40Eは、光学レンズ10Eと感光要素21Eとの間に支持される。物体からの反射光は、光学レンズ10Eを通じてカメラモジュールに進入する。その後、この光はフィルタ部材40Eによってフィルタリングされ、感光要素21Eによって受容されて、光電変換が行われる。フィルタ部材40Eは、ノイズによる影響を低減し、カメラモジュールの画像化品質を向上させることができる。
【0521】
フィルタ部材40Eの種類は、本発明において制限されない点に留意されたい。例えば、本発明のカメラモジュールの好適な実施形態において、フィルタ部材40Eは、IRカットフィルタとして具現化され得る。その結果、フィルタ部材40Eは、光中の赤外線をフィルタリングするために用いられ得る。また、本発明のカメラモジュールの別の好適な実施形態において、フィルタ部材40Eは、1つの全透明スペクトルフィルタとして具現化され得る。
【0522】
一体型封入支持構造400Eは、フィルタ部材40Eを所定位置に取り付けるための少なくとも1つのプラットフォームを形成する。例えば、プラットフォームは、一体型封入支持構造400Eの上部上に形成された取付スロットを有し得るか、または、上部上に取付スロットが形成されない場合もあり、フィルタ部材40Eはその上に直接取り付けられる。本発明のカメラモジュールがアレイカメラモジュールとして具現化された場合、フィルタ部材40Eの数も1個として具現化され得、光学レンズ10E全ておよび感光要素20Eはそれぞれ、フィルタ部材40Eの異なる部分に対応して設けられる。それでも、本発明のフィルタ部材40Eの数は好適には、感光要素21Eおよび光学レンズ10Eの数に等しいため、各フィルタ部材40E、各光学レンズ10Eおよび各感光要素21Eは、相互に相応に配置される。
【0523】
図46および図47は、本発明のカメラモジュールの別の好適な実施形態を示す。絶縁部材800Eは、感光要素21E上に配置されない。詳細には、図46および図47に示すような実施形態において、フィルタ部材40Eは、回路基板22Eへ電気的に接続された感光要素21Eの上部上に重複して配置されたものとして具現化される。絶縁部材800Eは、フィルタ部材40Eの周縁上に配置されて、フィルタ部材40Eの内側領域および外側領域が絶縁部材800Eによって分割される。一体型封入支持構造400Eは、回路基板22Eおよびフィルタ部材40Eの外側領域および回路基板22Eを封入および被覆するように形成されて、一体型封入支持構造400E、フィルタ部材40E、感光要素21Eおよび回路基板22Eが一体的に連結されて、一体型構造を形成する。
【0524】
フィルタ部材40Eを感光要素21E上に重複させた後、上記したように一体型封入支持構造400Eを形成することにより、一体型封入支持構造400Eの成型時において感光要素21Eの感光領域が成型材料によって損傷または汚染される事態を回避することができるため、感光要素21Eの信頼性が確保される。
【0525】
感光要素21Eの感光領域に対応するフィルタ部材40Eの部分は、フィルタ部材40Eの内側領域として規定される点に留意されたい。感光要素21Eの非感光領域に対応するフィルタ部材40Eの部分は、フィルタ部材40Eの外側領域として規定される。絶縁部材800Eは、一体型降伏支持構造400Eからの絶縁感光要素21Eの感光領域に適合され、本実施形態に従って、内側領域と、フィルタ部材40E上の外側領域との間に配置される。一体型封入支持構造400Eがこのような圧縮成形によって形成された後、一体型封入支持構造400Eは、フィルタ部材40Eの外側領域を封入、ケーシングおよび保護して、一体型封入支持構造400Eが感光要素21Eの感光領域およびフィルタ部材40Eの対応する内側領域を遮断しないようにする。感光要素21Eと、フィルタ部材40Eとの間の感光要素21Eの感光領域の周囲に接着剤を付加することにより、絶縁構造をさらに提供することができる点に留意されたい。
【0526】
その上、本発明のカメラモジュールの本実施形態によれば、フィルタ部材40Eが直接感光要素21Eと重複されるため、カメラモジュールの後方焦点距離を低減させることができる。このようにすることにより、カメラモジュールの高さサイズを低減する可能性がより高くなるため、軽量化および肉薄化の要求を満たすように、本発明のカメラモジュールの電子デバイスへの適合性を高めることができる。
【0527】
図48図50を参照して、本発明のカメラモジュールの製造プロセスが図示される。図48は、カメラモジュールの製造プロセスのステップを実施形態として示し、感光要素21Eが回路基板22E上に取り付けられる。その上、配線接合技術の適用により、感光要素21Eが接合配線により回路基板22Eへ電気的に接続される。絶縁部材800Eは、感光要素21Eの感光領域の周囲の周囲上に取り付けられる。
【0528】
任意選択的に、カメラモジュールの一実施形態において、感光要素21Eおよび回路基板22Eは、接合パッドの半田付けにより、伝導的に相互接続され得る。そのため、図48に示すような例において、感光要素21Eおよび回路基板22Eが金接合配線によって伝導的に相互接続されているが、これはひとえに特定の実施形態に過ぎない。
【0529】
その上、感光要素21Eを回路基板22Eと伝導的に接続させた後、絶縁部材800Eを感光要素21E上に取り付けることができる。一方、絶縁部材800Eを感光要素21E上に配置される位置した後、感光要素21Eを回路基板22Eと電気的に接続させてもよい。
【0530】
本発明の一実施形態において、感光要素21Eを回路基板22Eと電気的に接続させた後、接着膜の形態、接着ゲル形態またはスプレー接着剤の接着要素をを少なくとも感光要素21Eの周囲に付加すると、絶縁部材800Eが形成される。この接着要素は、接着ゲル形態またはスプレー型接着剤形態で感光要素21E上に直接取り付けられるため、固化した絶縁部材800Eは、感光要素21Eの表面から突出する点に留意されたい。当業者であれば、接着要素を弾性材料(例えば、ゴム、シリコンまたはポリエステル材料)から構成してもよく、所定の粘着性を有する接着要素を感光要素21Eの周囲上への牽引またはスプレーによって付加した場合、感光要素21Eの感光領域への流動を回避しつつ、特定の高さの接着要素が突出して、絶縁部材800Eを形成するため、感光要素21Eの感光領域が接着要素によって汚染される事態が回避されることを理解する。
【0531】
さらに、感光要素21Eの周囲上への牽引またはスプレーによって接着要素を付加した後、接着要素を感光要素21E上において固化させて、固化反応(例えば、熱乾燥またはUV(紫外)線露出)を通じて絶縁部材800Eを形成することができる。それでも、当業者であれば、接着要素を他の方法を通じて固化させてもよいし、あるいは自然に固化させてもよいことを理解する。よって、湿気、熱処理またはUV露出により、接着要素の固化プロセスを加速させることができるが、これは、接着要素の固化のための唯一の方法および条件ではない。接着要素は、固化後に粘着性を有してもよいし、有さなくてもよい点に留意されたい。しかし、いくつかの実施形態において、接着要素が粘着性を有する場合、成型時における圧縮ダイに対する回復力と、粉塵への付着能力とが得られるため、カメラモジュールのダークスポット欠陥が低減する。
【0532】
図47は、本発明の好適な実施形態によるカメラモジュールの製造プロセスの別のステップを示す。回路基板22E、感光要素21Eおよび絶縁部材800Eは、成型ダイ(例えば、圧縮モールド)中に受容され、成型ダイの上モールドに押圧される。絶縁部材800Eが感光要素21Eから突出するため、成型ダイの上モールドが絶縁部材800Eのみと接触し、成型ダイの上モールドと感光要素21E(特にその感光領域)との間の直接的接触が全て回避されるため、成型ダイの上モールドからの圧力下において感光要素21Eが損傷する事態が回避されることが理解される。
【0533】
固化した接着要素によって形成された絶縁部材800Eは、弾性または可撓性を有すると好適であるため、絶縁部材800Eは、成型ダイの上モールドからのあらゆる過圧を吸収することができ、感光要素21Eおよび回路基板22Eの取り付けにおいて発生するチルトを補償することができる点に留意されたい。換言すれば、絶縁部材800Eは、感光要素21Eの感光領域を外部環境から隔離および分離させるように変形可能であるため、液体形態の成型材料が成型プロセス時において感光要素21Eの感光領域へ流動する事態を回避するための相対的な密閉効果が得られる。
【0534】
図50に示すように、カメラモジュールの製造プロセスにおける一体型封入支持構造400Eを形成するステップが図示される。例えば固形形態または小粒子または粉末形態の成型材料が成型ダイ(例えば、圧縮モールド、インサートモールドおよびダイモールド)中に配置された後、加熱されて溶融して、液体形態材料となり、封入支持構造400Eを成型するように流動する。その後、一体型封入支持構造400Eの固化後、封入支持構造400Eは、回路基板22Eの少なくとも上面および感光要素21Eの非感光領域を封入および保護して、一体型封入支持構造400E、回路基板22Eおよび感光要素21Eを一体的に接続させて、一体型構造を形成する。
【0535】
一体型封入支持構造400Eは、絶縁部材800Eの周面801Eも被覆して、一体型封入支持構造400E、回路基板22E、絶縁部材800Eおよび感光要素21Eが共に一体的に接続されて、一体型構造が形成されることが理解される。
【0536】
絶縁部材800Eによって感光要素21Eの感光領域が外部環境から隔離および絶縁されるため、成型ダイ中において液体状になるように加熱された成型材料は、感光要素21Eの感光領域へ流動することができない点に留意されたい。すなわち、絶縁部材800Eにより、一体型封入支持構造400Eを形成する成型材料がその非感光領域から感光要素21Eの感光領域へ流動する事態が回避され、一体型封入支持構造400Eの感光要素21Eの感光領域に対向する側部におけるバリ形成も回避されるため、カメラモジュールの画像化品質が確保され、カメラモジュールの製品歩留まり率が増加する。
【0537】
一体型封入支持構造400E、回路基板22Eおよび感光要素21Eは、共に一体的に接続されて、回路基板22Eの強度を実質的に向上させる一体型構造を形成する点に留意されたい。加えて、感光要素21Eの平坦性および平滑性は、回路基板22Eの平坦性および平滑性に制限されず、一体型封入支持構造400Eによって維持される。そのため、回路基板22Eは、選択的により肉薄の可撓性プリント回路基板となることができる。このようにすることにより、カメラモジュールの高さサイズをさらに低減ことができ、肉薄化要求および軽量化要求に応える電子デバイスが増加する。
【0538】
本発明のカメラモジュールは、1つ以上の抵抗容量コンポーネント90Eを含む1組の電気要素をさらに含み、抵抗容量コンポーネント90Eは、回路基板22E上に取り付けられる点に留意されたい。成型プロセス時において、加熱された液体状の成型材料が圧縮されて、回路基板22E上の抵抗容量コンポーネント90E間に自動的に流動充填されて、全ての抵抗容量コンポーネント90Eが内部に封入および被覆された、固化した一体型封入支持構造400Eが形成される。そのため、一体型封入支持構造400Eは、抵抗容量コンポーネント90Eを感光要素21Eから隔離できるだけでなく、一体型封入支持構造400Eを抵抗容量コンポーネント90Eと重複させることができるため、空間節減が可能になり、カメラモジュールの高さサイズ、長さサイズおよび幅サイズがさらに低減される。
【0539】
成型材料は、絶縁材料(例えば、樹脂またはプラスチック)である。好適な実施形態によれば、樹脂材料が一体型封入支持構造400Eの形成のための成型材料として好適に用いられ、これにより、良好な強度および電気絶縁能力が可能になるだけでなく、固化後に比較的高い融点を有する高い熱放散能力も可能になり、機能中の感光要素21Eから発生した熱を外部へ伝導させることができる。当業者であれば、本発明の一体型封入支持構造400Eのこれらの特徴および特性は、大型の一体型封入支持構造400E、上記実施形態に開示のように複数の光学レンズそれぞれへ連結される封入された複数の回路基板および感光要素と共に構築された複数のカメラモジュールを有するアレイカメラモジュールとして具現化されたカメラモジュールの性能向上において特に有効である。ことを理解する。
【0540】
接着要素によって形成された絶縁部材800Eは、カメラモジュールの製造プロセス時において発生する汚染物質(例えば、粉塵)を付着させるために固化後に粘着性を有し得るため、汚染物質(例えば、粉塵)による感光要素の感光領域の汚染が回避され、これにより、カメラモジュールのダークスポット発生の回避により、カメラモジュールの画像化品質が向上する点に留意されたい。
【0541】
上記製造ステップの後、光学レンズ10Eが一体型封入支持構造400Eの情報に支持され、感光要素21Eの感光経路に沿って配置されて、カメラモジュールが生成される。カメラモジュールが用いられる場合、物体からの反射光が光学レンズ10Eを通じてカメラモジュールに進入した後、この光はフィルタ部材40Eによってフィルタリングされ、感光要素21Eによって受容されて、光電変換が行われ、物体に対応する画像が生成される。
【0542】
本発明のカメラモジュールの一実施形態において、光学レンズ10Eは、一体型封入支持構造400E上または一体型封入支持構造400Eと一体形成されたカメラレンズサポータ500E上に取り付けられることにより、感光要素21Eの感光経路中に保持される。本発明のカメラモジュールの別の実施形態において、光学レンズ10Eは、一体型封入支持構造400E上に取り付けられたボイスコイルモータ30E上に取り付けられることにより、感光要素21Eの感光経路中に保持される。
【0543】
図51図53を参照して、本発明のカメラモジュールの別の製造プロセスが図示される。図51は、カメラモジュールの製造プロセスの特有のステップの例を示す。感光要素21Eは、回路基板22Eへ取り付けられかつ電気的に接続され、フィルタ部材40Eは、感光要素21Eの上方に重複的に配置されて、フィルタ部材40Eの内側領域を感光要素21Eの感光領域に対応して配置させ、フィルタ部材40Eの外側領域を感光要素21Eの非感光領域に対応して配置させる。牽引またはスプレーによってフィルタ部材40E上へ付加された接着要素が固化した後、絶縁部材800Eが形成される。
【0544】
図52は、一実施形態によるカメラモジュールの製造プロセスの別のステップを示す。回路基板22E、感光要素21E、フィルタ部材40Eおよび絶縁部材800Eは、成型ダイ中に受容され、成型ダイの上モールドへ圧縮される。フィルタ部材40E上に形成された絶縁部材800Eが突出しているため、絶縁部材800Eと接触するのは成型ダイの上モールドのみであるため、成型ダイの上モールドとフィルタ部材40Eとの間の直接的接触が回避されて、成型ダイの上モールドからの圧力に起因してフィルタ部材40Eが損傷を受ける事態を確実に回避することができることが理解される。
【0545】
接着要素によって形成された絶縁部材800Eは、好適に固化後に弾性および可撓性を有するため、感光要素21Eおよび回路基板22Eの取り付けにおいてチルトが存在する場合、絶縁部材800Eが補償することができる点に留意されたい。換言すれば、絶縁部材800Eは、フィルタ部材40Eの内側領域をカメラモジュールの他のコンポーネントから隔離および分離させて、一体型封入支持構造400Eの成型プロセス時において液体状の成型材料がフィルタ部材40Eの内側領域に進入する事態を回避することができる。
【0546】
図53は、カメラモジュールの製造プロセスにおける一体型封入支持構造400Eの形成のステップを示す。成型材料は、成型ダイ中に受容され、加熱されて、成型材料の固化後、一体型封入支持構造400Eを形成する。一体型封入支持構造400Eは、回路基板22Eおよびフィルタ部材40Eの外側領域を保護するため、一体型封入支持構造400E、フィルタ部材40E、感光要素21Eおよび回路基板22Eが共に一体的に組み合わされる。
【0547】
絶縁部材800Eによってフィルタ部材40Eの内側領域がその外側領域から絶縁されるため、成型ダイ中へ付加された成型材料がフィルタ部材40Eの内側領域へ流動する事態が回避され、これにより、一体型封入支持構造400Eのフィルタ部材40Eの内側領域に対向する側部におけるバリ形成が回避され、これにより、カメラモジュールの画像化品質が確保され、カメラモジュールの製品歩留まり率が増加することが理解される。
【0548】
その後、感光要素21Eの感光経路中に光学レンズ10Eが支持されて、カメラモジュールが生成される。カメラモジュールが用いられる場合、物体からの反射光は、光学レンズ10Eを通じてカメラモジュールに進入した後、この光はフィルタ部材40Eによってフィルタリングされ、感光要素21Eによって受容されて、光電変換を行い、対応する物体の画像が生成される。
【0549】
図54図55を参照して、本発明の別の製造プロセスが図示される。図54は、回路基板22Eおよびカメラモジュールの感光要素21Eの導電接続を示す。絶縁部材800Eは、感光領域および感光要素21Eの非感光領域を分割させるように感光要素21E上に設けられる。回路基板22E、感光要素21Eおよび絶縁部材800Eが成型ダイ内に配置されると、上モールドが感光要素21Eと直接接触するかまたは絶縁部材800Eと干渉する事態が成型ダイの上モールドの下面上に被覆膜104Eによって保護されて、被覆膜104Eおよび絶縁部材800Eが接触して、成型ダイの上モールドが感光要素21E上に直接押圧される事態が回避される。
【0550】
図54においては、本発明の絶縁部材800Eが載置された感光要素21Eを被覆膜104Eが絶縁部材800Eと相互作用する例として図示しているが、成型ダイの上モールド100Eのモールド押圧面上に被覆膜104Eを設けることが可能である点に留意されたい。そのため、脱型の困難性が低下し、クッション効果と、絶縁部材800Eおよび被覆膜104E間の接続とにより、その気密性も向上する。
【0551】
図55は、カメラモジュールの製造プロセスにおける一体型封入支持構造400Eを形成するステップを示す。成型材料が載置された成型ダイは、成型材料の固化後に一体型封入支持構造400Eを形成するように適合され、一体型封入支持構造400Eは、少なくとも回路基板22Eの上面、少なくとも感光要素21Eの非感光領域の一部、絶縁部材800Eの外周表面を封入して、一体型封入支持構造400E、感光要素21Eおよび回路基板22Eを組み合わせて、一体型構造を形成する。
【0552】
次に、光学レンズ10Eは、感光要素21Eの感光経路に沿って支持されて、カメラモジュールを生成する。カメラモジュールが用いられない場合、物体からの反射光が光学レンズ10Eを通じてカメラモジュールへ進入した後、この光はフィルタ部材40Eによってフィルタリングされ、感光要素21Eによって受容されて、光電変換が行われ、各物体の画像が生成される。
【0553】
図56に示すように、成型ダイ100Eは、感光要素21Eの感光領域に対応する内側凹部105を成型ダイ100Eの下面中に形成して、感光要素21Eと、成型ダイ100Eの下面との間の安全な隙間が得られるため、感光要素21Eの感光領域への悪影響がさらに低減され、損傷および擦傷が回避される。このような内側凹部105は、図54および図55に示すような実施形態においても用いられる得ることが理解される。換言すれば、本実施形態中の成型ダイの下面は、被覆膜104Eをさらに備えてもよい。
【0554】
当業者であれば、図面中に図示されかつ上記されたような本発明の実施形態は、ひとえに例示的なものであり、限定的なものではないことを理解する。
【0555】
よって、本発明の目的は、完全かつ有効に達成されることが理解される。これらの実施形態は、本発明の機能原理および構造原理の例示目的のために図示および記載されたものであり、このような原理から逸脱すること無く変更が可能である。よって、本発明は、以下の特許請求の範囲の意図および範囲内に包含される全ての改変例を含む。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9A
図9B
図9C
図10A
図10B
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17A
図17B
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27A
図27B
図28A
図28B
図28C
図28D
図28E
図29
図30
図31
図32
図33
図34A
図34B
図35
図36A
図36B
図36C
図36D
図36E
図36F
図37A
図37B
図38
図39A
図39B
図39C
図39D
図39E
図39F
図39G
図41
図42A
図42B
図42C
図42D
図42E
図42F
図42G
図43
図44
図45
図46
図47
図48
図49
図50
図51
図52
図53
図54
図55
図56