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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】電磁弁マニホールド
(51)【国際特許分類】
   F16K 27/00 20060101AFI20220216BHJP
   F16K 31/06 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
F16K27/00 Z
F16K31/06 305Z
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2019089513
(22)【出願日】2019-05-10
(65)【公開番号】P2020186739
(43)【公開日】2020-11-19
【審査請求日】2020-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】夏目 清辰
(72)【発明者】
【氏名】益口 智成
【審査官】西井 香織
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-11858(JP,A)
【文献】特開2010-174964(JP,A)
【文献】特開2010-144802(JP,A)
【文献】特開2006-228557(JP,A)
【文献】特開2008-215400(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 27/00 - 27/12
F16K 31/06 ー 31/11
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に並んで配置されるとともに電磁弁がそれぞれ設けられる複数のバルブブロックと、
前記各電磁弁に電力を供給するための配線が複数引き出される配線ブロックと、を備え、
前記各バルブブロックには、前記複数のバルブブロックの並設方向に貫通するとともに前記配線ブロックから引き出される前記配線が挿通される配線孔が形成されている電磁弁マニホールドであって、
前記配線は、
前記配線ブロックにおける前記並設方向の一方側に位置する第1側面から引き出される複数の第1配線と、
前記配線ブロックにおける前記並設方向の他方側に位置する第2側面から引き出される複数の第2配線と、を含むことを特徴とする電磁弁マニホールド。
【請求項2】
前記配線ブロック内には、
前記複数の第1配線と電気的に接続される第1基板と、
前記複数の第2配線と電気的に接続される第2基板と、が内蔵されていることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁マニホールド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁弁マニホールドに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、電磁弁マニホールドは、一方向に並んで配置されるとともに電磁弁がそれぞれ設けられる複数のバルブブロックを備えている。また、電磁弁マニホールドは、各電磁弁に電力を供給するための配線が複数引き出される配線ブロックを備えている。複数のバルブブロックは、配線ブロックに対して、複数のバルブブロックの並設方向の一方側のみに並んで配置されている。各バルブブロックには、複数のバルブブロックの並設方向に貫通するとともに配線ブロックから引き出される配線が挿通される配線孔が形成されている。そして、各配線孔に挿通された各配線を介して各バルブブロックに設けられた各電磁弁に電力が供給されることにより、各電磁弁が駆動する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-174964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1のように、配線ブロックに対して、複数のバルブブロックの並設方向の一方側のみに複数のバルブブロックが並んで配置されている場合、配線ブロックに対して最も近い位置に配置されているバルブブロックの配線孔には、配線ブロックから引き出される配線が全て挿通されることになる。ここで、電磁弁を増やそうとすると、それに伴って、配線ブロックから引き出される配線も増えることになるため、配線ブロックに対して最も近い位置に配置されているバルブブロックの配線孔に対して、全ての配線を挿通可能とするために、配線孔の断面積を大きくしなければならない場合がある。配線孔の断面積を大きくすることは、バルブブロックの体格の大型化の要因となる。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、バルブブロックの体格が大型化することなく、配線ブロックから引き出される配線を増やすことができる電磁弁マニホールドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決する電磁弁マニホールドは、一方向に並んで配置されるとともに電磁弁がそれぞれ設けられる複数のバルブブロックと、前記各電磁弁に電力を供給するための配線が複数引き出される配線ブロックと、を備え、前記各バルブブロックには、前記複数のバルブブロックの並設方向に貫通するとともに前記配線ブロックから引き出される前記配線が挿通される配線孔が形成されている電磁弁マニホールドであって、前記配線は、前記配線ブロックにおける前記並設方向の一方側に位置する第1側面から引き出される複数の第1配線と、前記配線ブロックにおける前記並設方向の他方側に位置する第2側面から引き出される複数の第2配線と、を含む。
【0007】
上記電磁弁マニホールドにおいて、前記配線ブロック内には、前記複数の第1配線と電気的に接続される第1基板と、前記複数の第2配線と電気的に接続される第2基板と、が内蔵されているとよい。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、バルブブロックの体格が大型化することなく、配線ブロックから引き出される配線を増やすことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態における電磁弁マニホールドを模式的に示す側面図。
図2】電磁弁マニホールドの一部分を分解して示す斜視図。
図3】電磁弁マニホールドの一部分を分解して示す斜視図。
図4】バルブブロック及び電磁弁の側面図。
図5】別の実施形態における電磁弁マニホールドの一部分を分解して示す斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、電磁弁マニホールドを具体化した一実施形態を図1図4にしたがって説明する。
図1に示すように、電磁弁マニホールド10は、第1エンドブロック11、第2エンドブロック12、第1給排気ブロック13、第2給排気ブロック14、複数のバルブブロック20、及び配線ブロック30を備えている。第1エンドブロック11、第2エンドブロック12、第1給排気ブロック13、第2給排気ブロック14、複数のバルブブロック20、及び配線ブロック30は、一方向に並んで配置されている。したがって、複数のバルブブロック20は、一方向に並んで配置されている。
【0011】
各バルブブロック20には、電磁弁21がそれぞれ設けられている。各電磁弁21は、各バルブブロック20に搭載されている。したがって、各電磁弁21の弁ボディと各バルブブロック20とは別部材である。
【0012】
図1図2及び図3に示すように、第1エンドブロック11、第2エンドブロック12、第1給排気ブロック13、第2給排気ブロック14、複数のバルブブロック20、及び配線ブロック30は、それぞれ長四角ブロック状である。配線ブロック30は、第1エンドブロック11、第2エンドブロック12、第1給排気ブロック13、第2給排気ブロック14、及び複数のバルブブロック20よりも厚みが厚いブロック状である。第1エンドブロック11、第2エンドブロック12、第1給排気ブロック13、第2給排気ブロック14、複数のバルブブロック20、及び配線ブロック30は、それぞれの厚み方向が一致するように並んで配置されている。したがって、複数のバルブブロック20の並設方向は、バルブブロック20の厚み方向に一致している。
【0013】
第1給排気ブロック13は、配線ブロック30に対して、複数のバルブブロック20の並設方向の一方側に配置されている。第1給排気ブロック13は、配線ブロック30における複数のバルブブロック20の並設方向の一方側に位置する第1側面31に接触した状態で配線ブロック30に対して配置されている。第2給排気ブロック14は、配線ブロック30に対して複数のバルブブロック20の並設方向の他方側に配置されている。第2給排気ブロック14は、配線ブロック30における複数のバルブブロック20の並設方向の他方側に位置する第2側面32に接触した状態で配線ブロック30に対して配置されている。
【0014】
第1給排気ブロック13には、供給ポート13a及び排出ポート13bが設けられている。また、第1給排気ブロック13には、第1給排気ブロック13の厚み方向に貫通する供給流路13c、第1排出流路13d、及び第2排出流路13eが形成されている。供給流路13cは、供給ポート13aに連通している。第1排出流路13d及び第2排出流路13eは、排出ポート13bに連通している。供給ポート13aは、配管を介して図示しない流体供給源に接続されている。排出ポート13bは、配管を介して大気に連通している。
【0015】
第2給排気ブロック14には、供給ポート14a及び排出ポート14bが設けられている。また、第2給排気ブロック14には、第2給排気ブロック14の厚み方向に貫通する供給流路14c、第1排出流路14d、及び第2排出流路14eが形成されている。供給流路14cは、供給ポート14aに連通している。第1排出流路14d及び第2排出流路14eは、排出ポート14bに連通している。供給ポート14aは、配管を介して図示しない流体供給源に接続されている。排出ポート14bは、配管を介して大気に連通している。
【0016】
第1給排気ブロック13における配線ブロック30とは反対側には、バルブブロック20が複数配置されている。また、第2給排気ブロック14における配線ブロック30とは反対側には、バルブブロック20が複数配置されている。第1給排気ブロック13における配線ブロック30とは反対側に配置された複数のバルブブロック20は、第1ブロック群B1を形成し、第2給排気ブロック14における配線ブロック30とは反対側に配置された複数のバルブブロック20は、第2ブロック群B2を形成する。第1ブロック群B1を形成するバルブブロック20の数と、第2ブロック群B2を形成するバルブブロック20の数とは同じである。
【0017】
各バルブブロック20には、第1出力ポート20a及び第2出力ポート20bが設けられている。第1出力ポート20a及び第2出力ポート20bは、配管を介して図示しない流体圧機器に接続されている。また、各バルブブロック20には、バルブブロック20の厚み方向に貫通する供給流路20c、第1排出流路20d、及び第2排出流路20eが形成されている。複数のバルブブロック20の並設方向で隣り合うバルブブロック20の供給流路20c同士は互いに連通している。複数のバルブブロック20の並設方向で隣り合うバルブブロック20の第1排出流路20d同士は互いに連通している。複数のバルブブロック20の並設方向で隣り合うバルブブロック20の第2排出流路20e同士は互いに連通している。
【0018】
第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、第1給排気ブロック13に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の供給流路20cは、第1給排気ブロック13の供給流路13cに連通している。第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、第1給排気ブロック13に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の第1排出流路20dは、第1給排気ブロック13の第1排出流路13dに連通している。第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、第1給排気ブロック13に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の第2排出流路20eは、第1給排気ブロック13の第2排出流路13eに連通している。
【0019】
第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、第1給排気ブロック13から最も遠い位置に配置されているバルブブロック20の供給流路20c、第1排出流路20d、及び第2排出流路20eは、第1エンドブロック11によって閉塞されている。
【0020】
第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20のうち、第2給排気ブロック14に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の供給流路20cは、第2給排気ブロック14の供給流路14cに連通している。第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20のうち、第2給排気ブロック14に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の第1排出流路20dは、第2給排気ブロック14の第1排出流路14dに連通している。第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20のうち、第2給排気ブロック14に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の第2排出流路20eは、第2給排気ブロック14の第2排出流路14eに連通している。
【0021】
第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20のうち、第2給排気ブロック14から最も遠い位置に配置されているバルブブロック20の供給流路20c、第1排出流路20d、及び第2排出流路20eは、第2エンドブロック12によって閉塞されている。
【0022】
図2図3及び図4に示すように、各バルブブロック20には、バルブブロック20の厚み方向に貫通する配線孔22が形成されている。したがって、配線孔22は、バルブブロック20を複数のバルブブロック20の並設方向に貫通している。複数のバルブブロック20の並設方向で隣り合うバルブブロック20の配線孔22同士は互いに連通している。各バルブブロック20に形成された配線孔22は、全て同じ断面積である。
【0023】
図1図2及び図3に示すように、第1給排気ブロック13には、第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、第1給排気ブロック13に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22に連通する連通孔13hが形成されている。連通孔13hは、第1給排気ブロック13を厚み方向に貫通している。また、第2給排気ブロック14には、第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20のうち、第2給排気ブロック14に最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22に連通する連通孔14hが形成されている。連通孔14hは、第2給排気ブロック14を厚み方向に貫通している。
【0024】
配線ブロック30には、給電コネクタ33が設けられている。給電コネクタ33は、配線ブロック30の上面30aから突出している。給電コネクタ33は、配線ブロック30において、複数のバルブブロック20の並設方向の両側にそれぞれ位置する第1側面31及び第2側面32とは異なる面から突出している。給電コネクタ33には、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等の外部制御機器が接続される。
【0025】
図1に示すように、配線ブロック30内には、第1基板41及び第2基板42が内蔵されている。給電コネクタ33と第1基板41とは、第1接続線41aを介して電気的に接続されている。給電コネクタ33と第2基板42とは、第2接続線42aを介して電気的に接続されている。第1基板41及び第2基板42は、配線ブロック30内において、複数のバルブブロック20の並設方向で対向する対向面をそれぞれ有し、それぞれの対向面が互いに平行に延びるように配置されている。
【0026】
図1図2及び図3に示すように、配線ブロック30からは、各電磁弁21に電力を供給するための配線50が複数引き出されている。配線50は、配線ブロック30の第1側面31から引き出される複数の第1配線51と、配線ブロック30の第2側面32から引き出される複数の第2配線52と、を含む。第1基板41は、複数の第1配線51と電気的に接続されている。複数の第1配線51は、第1基板41における第2基板42との対向面とは反対側の面に接続されている。第2基板42は、複数の第2配線52と電気的に接続されている。複数の第2配線52は、第2基板42における第1基板41との対向面とは反対側の面に接続されている。
【0027】
図2に示すように、複数の第1配線51は、第1給排気ブロック13の連通孔13hを介して第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20の配線孔22に挿通されている。第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、配線ブロック30に対して最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22には、配線ブロック30から引き出される第1配線51が全て挿通されている。そして、第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20において、配線ブロック30に対して離れた位置に配置されているバルブブロック20ほど、配線孔22に挿通されている第1配線51の数は少ない。
【0028】
図3に示すように、複数の第2配線52は、第2給排気ブロック14の連通孔14hを介して第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20の配線孔22に挿通されている。したがって、配線孔22には、配線ブロック30から引き出される配線50が挿通される。第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20のうち、配線ブロック30に対して最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22には、配線ブロック30から引き出される第2配線52が全て挿通されている。そして、第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20において、配線ブロック30に対して離れた位置に配置されているバルブブロック20ほど、配線孔22に挿通されている第2配線52の数は少ない。
【0029】
図2に示すように、各第1配線51は、第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20に搭載された各電磁弁21のソレノイドにそれぞれ電気的に接続されている。そして、外部制御機器からの電力が、給電コネクタ33、第1接続線41a、第1基板41、及び各第1配線51を介して第1ブロック群B1側の各電磁弁21のソレノイドに供給されることにより、各電磁弁21が駆動する。
【0030】
図3に示すように、各第2配線52は、第2ブロック群B2を形成する複数のバルブブロック20に搭載された各電磁弁21のソレノイドにそれぞれ電気的に接続されている。そして、外部制御機器からの電力が、給電コネクタ33、第2接続線42a、第2基板42、及び各第2配線52を介して第2ブロック群B2側の各電磁弁21のソレノイドに供給されることにより、各電磁弁21が駆動する。
【0031】
次に、本実施形態の作用について説明する。
各電磁弁21は、ソレノイドへ電力が供給されると、第1切替状態となる。電磁弁21が第1切替状態となると、バルブブロック20の供給流路20cと第1出力ポート20aとが電磁弁21を介して連通するとともに第2出力ポート20bと第2排出流路20eとが電磁弁21を介して連通する。さらに、電磁弁21が第1切替状態となると、供給流路20cと第2出力ポート20bとの連通が電磁弁21によって遮断されるとともに、第1出力ポート20aと第1排出流路20dとの連通が電磁弁21によって遮断される。また、各電磁弁21は、ソレノイドへ電力が供給されなくなると、第2切替状態となる。電磁弁21が第2切替状態となると、供給流路20cと第2出力ポート20bとが電磁弁21を介して連通するとともに第1出力ポート20aと第1排出流路20dとが電磁弁21を介して連通する。さらに、電磁弁21が第2切替状態となると、供給流路20cと第1出力ポート20aとの連通が電磁弁21によって遮断されるとともに、第2出力ポート20bと第2排出流路20eとの連通が電磁弁21によって遮断される。
【0032】
例えば、第1ブロック群B1側の電磁弁21が第1切替状態となると、流体供給源からの流体が、配管、第1給排気ブロック13の供給ポート13a、供給流路13c、バルブブロック20の供給流路20c、電磁弁21、第1出力ポート20a、及び配管を介して流体圧機器に流体が供給される。また、流体圧機器からの流体が、配管、第2出力ポート20b、電磁弁21、第2排出流路20e、第1給排気ブロック13の第2排出流路13e、排出ポート13b、及び配管を介して大気に排出される。
【0033】
また、例えば、第1ブロック群B1側の電磁弁21が第2切替状態となると、流体供給源からの流体が、配管、第1給排気ブロック13の供給ポート13a、供給流路13c、バルブブロック20の供給流路20c、電磁弁21、第2出力ポート20b、及び配管を介して流体圧機器に流体が供給される。また、流体圧機器からの流体が、配管、第1出力ポート20a、電磁弁21、第1排出流路20d、第1給排気ブロック13の第1排出流路13d、排出ポート13b、及び配管を介して大気に排出される。
【0034】
例えば、第2ブロック群B2側の電磁弁21が第1切替状態となると、流体供給源からの流体が、配管、第2給排気ブロック14の供給ポート14a、供給流路14c、バルブブロック20の供給流路20c、電磁弁21、第1出力ポート20a、及び配管を介して流体圧機器に流体が供給される。また、流体圧機器からの流体が、配管、第2出力ポート20b、電磁弁21、第2排出流路20e、第2給排気ブロック14の第2排出流路14e、排出ポート14b、及び配管を介して大気に排出される。
【0035】
また、例えば、第2ブロック群B2側の電磁弁21が第2切替状態となると、流体供給源からの流体が、配管、第2給排気ブロック14の供給ポート14a、供給流路14c、バルブブロック20の供給流路20c、電磁弁21、第2出力ポート20b、及び配管を介して流体圧機器に流体が供給される。また、流体圧機器からの流体が、配管、第1出力ポート20a、電磁弁21、第1排出流路20d、第2給排気ブロック14の第1排出流路14d、排出ポート14b、及び配管を介して大気に排出される。本実施形態の各電磁弁21は、5ポート電磁弁である。
【0036】
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)例えば、配線ブロック30に対して、複数のバルブブロック20の並設方向の一方側のみにバルブブロック20を複数配置する場合を考える。この場合において、電磁弁21を増やそうとすると、それに伴って、配線ブロック30から引き出される配線50も増えることになるため、配線ブロック30に対して最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22に対して、全ての配線50を挿通可能とするために、配線孔22の断面積を大きくしなければならない場合がある。配線孔22の断面積を大きくすることは、バルブブロック20の体格の大型化の要因となる。
【0037】
そこで、配線ブロック30の第1側面31から複数の第1配線51が引き出されており、配線ブロック30の第2側面32から複数の第2配線52が引き出されている。複数の第1配線51は、配線ブロック30に対して複数のバルブブロック20の並設方向の一方側に配置された複数のバルブブロック20にそれぞれ設けられた各電磁弁21に対して電力を供給する。複数の第2配線52は、配線ブロック30に対して複数のバルブブロック20の並設方向の他方側に配置された複数のバルブブロック20にそれぞれ設けられた各電磁弁21に対して電力を供給する。したがって、電磁弁21を増やすために、配線ブロック30に対して、複数のバルブブロック20の並設方向の一方側に加えて他方側にもバルブブロック20を複数配置することができる。
【0038】
配線ブロック30に対して複数のバルブブロック20の並設方向の一方側に配置された複数のバルブブロック20のうち、配線ブロック30に対して最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22には、配線ブロック30の第1側面31から引き出される第1配線51が全て挿通される。また、配線ブロック30に対して複数のバルブブロック20の並設方向の他方側に配置された複数のバルブブロック20のうち、配線ブロック30に対して最も近い位置に配置されているバルブブロック20の配線孔22には、配線ブロック30の第2側面32から引き出される第2配線52が全て挿通される。したがって、配線ブロック30から引き出される配線50が増えたとしても、例えば、配線ブロック30に対して、複数のバルブブロック20の並設方向の一方側のみにバルブブロック20が複数配置されている場合のように、配線ブロック30から引き出されている全ての配線50が一つの配線孔22に挿通されなくなる。このため、配線孔22の断面積を大きくする必要が無い。その結果、バルブブロック20の体格が大型化することなく、配線ブロック30から引き出される配線50を増やすことができる。
【0039】
(2)配線ブロック30内には、複数の第1配線51と電気的に接続される第1基板41と、複数の第2配線52と電気的に接続される第2基板42と、が内蔵されている。これによれば、第1基板41及び第2基板42において既存の構成の基板を流用することができるため、電磁弁21を増やすことによって、新たな構成の基板を用いる必要が無く、コストを削減することができる。
【0040】
(3)本実施形態によれば、電磁弁21を増やすために、配線ブロック30に対して、複数のバルブブロック20の並設方向の一方側に加えて他方側にもバルブブロック20を複数配置することができるため、配線ブロック30を新たに設ける必要が無く、電磁弁マニホールド10全体の体格を小型化することができる。
【0041】
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0042】
・ 実施形態において、配線ブロック30内に、第1基板41及び第2基板42が内蔵されていない構成であってもよい。そして、例えば、複数の第1配線51及び複数の第2配線52が、給電コネクタ33に電気的に接続されている構成であってもよい。
【0043】
・ 実施形態において、配線ブロック30内に、第1基板41及び第2基板42が内蔵されておらず、基板が一つだけ内蔵されている構成であってもよい。そして、例えば、複数の第1配線51が基板の一方の面に電気的に接続されるとともに、複数の第2配線52が基板の他方の面に電気的に接続されている構成であってもよい。
【0044】
・ 実施形態において、第1基板41及び第2基板42は、配線ブロック30内において、例えば、それぞれの対向面が互いに斜交する方向に延びるように配置されていてもよい。
【0045】
図5に示すように、例えば、配線孔22に、配線として機能する中継コネクタ53が嵌め込まれている構成であってもよい。そして、隣り合うバルブブロック20において、各配線孔22に嵌め込まれている中継コネクタ53同士がプラグイン式に電気的に接続される構成であってもよい。
【0046】
・ 実施形態において、電磁弁マニホールド10は、例えば、第1給排気ブロック13が、バルブブロック20と第1エンドブロック11との間に配置されている構成であってもよい。この場合、第1給排気ブロック13には、連通孔13hが形成されていなくてもよい。
【0047】
・ 実施形態において、電磁弁マニホールド10は、例えば、第2給排気ブロック14が、バルブブロック20と第2エンドブロック12との間に配置されている構成であってもよい。この場合、第2給排気ブロック14には、連通孔14hが形成されていなくてもよい。
【0048】
・ 実施形態において、電磁弁マニホールド10は、例えば、第1給排気ブロック13を備えていない構成であってもよい。この場合、配線ブロック30には、第2給排気ブロック14の供給流路14c、第1排出流路14d、及び第2排出流路14eと第1ブロック群B1を形成する複数のバルブブロック20のうち、配線ブロック30に最も近いバルブブロック20の供給流路20c、第1排出流路20d、及び第2排出流路20eとを連通する流路がそれぞれ形成されている。
【0049】
・ 実施形態において、給電コネクタ33は、配線ブロック30の上面30aから突出されていなくてもよい。要は、給電コネクタ33は、配線ブロック30において、複数のバルブブロック20の並設方向の両側にそれぞれ位置する第1側面31及び第2側面32とは異なる面から突出していればよい。
【0050】
・ 実施形態において、電磁弁21の弁ボディとバルブブロック20とが一体形成されている構成であってもよい。
・ 実施形態において、電磁弁21は、例えば、3ポート電磁弁であってもよい。
【符号の説明】
【0051】
10…電磁弁マニホールド、20…バルブブロック、21…電磁弁、22…配線孔、30…配線ブロック、31…第1側面、32…第2側面、41…第1基板、42…第2基板、50…配線、51…第1配線、52…第2配線、53…配線としての中継コネクタ。
図1
図2
図3
図4
図5