(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】自動車用通信ケーブル
(51)【国際特許分類】
H01B 11/02 20060101AFI20220216BHJP
H01B 13/00 20060101ALI20220216BHJP
H01B 13/012 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
H01B11/02
H01B13/00 551
H01B13/012 A
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019185637
(22)【出願日】2019-10-09
【審査請求日】2019-10-09
(32)【優先日】2018-10-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518405522
【氏名又は名称】アプティブ・テクノロジーズ・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100140109
【氏名又は名称】小野 新次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100092967
【氏名又は名称】星野 修
(72)【発明者】
【氏名】グイド・ウォエステ
(72)【発明者】
【氏名】クリスティアン・シェーファー
【審査官】北嶋 賢二
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-004707(JP,A)
【文献】特開2002-352641(JP,A)
【文献】特開2012-133982(JP,A)
【文献】特開平05-002924(JP,A)
【文献】特開昭55-157805(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01B 11/02
H01B 13/00
H01B 13/012
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ケーブルであって、該通信ケーブルは、
ケーブル外被と、
前記ケーブル外被内に配置された撚り導体の対と、
前記ケーブル外被内に配置された2つ以上の絶縁ストランドと、を備えており、
前記2つ以上の絶縁ストランドが、前記撚り導体の対のうちの第1の導体と前記撚り導体の対のうちの第2の導体との間に配置された中央絶縁ストランドを含んでおり、
前記ケーブル外被、および、前記中央絶縁ストランド以外の前記絶縁ストランドが剥ぎ取られたときに、前記中央絶縁ストランドが前記撚り導体を互いに対して所定の位置に保持
しており、
前記2つ以上の絶縁ストランドが、ポリテトラフルオロエチレンを含んでおり、
前記ケーブル外被がゴム材料で作られている、
通信ケーブル。
【請求項2】
請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、前記第1の導体および前記第2の導体が、それぞれ、それら自体の絶縁体を欠いている、通信ケーブル。
【請求項3】
請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、前記第1の導体および前記第2の導体が、リッツ線である、通信ケーブル。
【請求項4】
請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、前記ケーブル外被が、電気絶縁体である、通信ケーブル。
【請求項5】
請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、前記2つ以上の絶縁ストランドが、前記中央絶縁ストランドの外周に沿って配置された複数の追加の絶縁ストランドを含んでいる、通信ケーブル。
【請求項6】
請求項
5に記載の通信ケーブルにおいて、前記複数の追加の絶縁ストランドが、前記中央絶縁ストランドの第1の側上に配置された少なくとも2つの絶縁ストランドと、前記第1の側に対向する前記中央絶縁ストランドの第2の側上に配置された少なくとも2つの絶縁ストランドとを含んでいる、通信ケーブル。
【請求項7】
通信ケーブルを製造する方法であって、該通信ケーブルは、
ケーブル外被と、
前記ケーブル外被内に配置された撚り導体の対と、
前記ケーブル外被内に配置された2つ以上の
別々の絶縁ストランドと、を備えており、
前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドが、前記撚り導体の対のうちの第1の導体と前記撚り導体の対のうちの第2の導体との間に配置された中央絶縁ストランドを含んでおり、
前記方法は、
一つの押出しプロセスで同時に押し出される前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドを押し出すステップと、
前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドと導体の対とを撚って組立体を形成するステップと、
前記組立体上に前記ケーブル外被を押し出すステップと、を含む方法。
【請求項8】
請求項
7に記載の方法において、前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドが、前記中央絶縁ストランドの外周に沿って配置された複数の追加の絶縁ストランドを含んでおり、
前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドと前記導体の対とを撚って前記組立体を形成するステップが、前記複数の追加の絶縁ストランドと前記導体の対とを撚る工程を含む、方法。
【請求項9】
請求項
7に記載の方法において、前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドが、同時に押し出される、方法。
【請求項10】
請求項
7に記載の方法において、前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドが、前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドが押出しプロセスによる熱を維持している期間中に、前記導体の対と撚られる、方法。
【請求項11】
請求項
7に記載の方法において、前記組立体を冷却するステップをさらに含む、方法。
【請求項12】
請求項
7に記載の方法において、前記導体の対の各導体がそれら自体の絶縁体を欠くように、前記導体の対を形成する、方法。
【請求項13】
請求項7に記載の方法において、前記2つ以上の
別々の絶縁ストランドが、ポリテトラフルオロエチレンまたはフッ素化エチレンプロピレンのうちの少なくとも一方を含む材料から押し出される、方法。
【請求項14】
請求項1に記載の通信ケーブルにおいて、前記2つ以上の絶縁ストランドが同じ直径を有する、通信ケーブル。
【請求項15】
請求項1または
14に記載の通信ケーブルにおいて、前記通信ケーブルが5つの絶縁ストランドを備えており、
前記中央絶縁ストランド以外の4つの絶縁ストランドのうち2つの絶縁ストランドが前記撚り導体の対の一側に配置され、残りの2つの絶縁ストランドが前記撚り導体の対の他側に配置され、
前記一側に配置された前記2つの絶縁ストランドが、それらの間に導体を介さずに互いに隣接しており、
前記他側に配置された前記残りの2つの絶縁ストランドが、それらの間に導体を介さずに互いに隣接している、通信ケーブル。
【請求項16】
通信ケーブルであって、該通信ケーブルは、
ケーブル外被と、
前記ケーブル外被内に配置された撚り導体の対と、
前記ケーブル外被内に配置された2つ以上の絶縁ストランドと、を備えており、
前記2つ以上の絶縁ストランドが、前記撚り導体の対のうちの第1の導体と前記撚り導体の対のうちの第2の導体との間に配置された中央絶縁ストランドを含んでおり、
前記ケーブル外被、および、前記中央絶縁ストランド以外の前記絶縁ストランドが剥ぎ取られたときに、前記中央絶縁ストランドが前記撚り導体を互いに対して所定の位置に保持しており、
前記2つ以上の絶縁ストランドが、フッ素化エチレンプロピレンを含んでおり、
前記ケーブル外被がゴム材料で作られている、
通信ケーブル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001]本明細書は、自動車用通信ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002]現代の車両は、センサデータを取得し、センサデータを処理して出力信号を生成し、かつ、出力信号に基づくアクションを行う特定の車両構成要素に出力信号を提供する、多数の電子制御ユニット(ECU)を有している。例えば、変速機制御ユニットは、機関回転数データ、車速データ、およびスロットル位置データを取得して、車両のための望ましいギアを決める出力信号を生成することができる。車両が所望のギアにない場合、変速機は、出力信号に応答して所望のギアに変わることができる。
【0003】
[0003]半自律車両、および自律車両は一般に、センサ入力が一部のまたは全ての人による入力に取って代わるので、また、それらの追加のセンサ入力が処理されなければならないので、人が運転する車両よりもさらに多くのECUを有している。さらに、半自律車両および自律車両は、安全要求事項を満たすために、冗長系を含むことが多い。
【0004】
[0004]一般に、車両内の各ECUは、中央通信ネットワークに接続され、ECUは、この中央通信ネットワークにより、互いに、外部のセンサと、また車両の他の構成要素と、データをやりとりすることができる。中央通信ネットワークは、製造するのに費用がかかりかつ車両にかなりの重量を追加する、多数の通信ケーブルを含んでいる。車両内の通信ケーブルは一般に、被覆非シールド対撚り線(JUPT:jacketed unshielded twisted pair)である。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本明細書は、改良された通信ケーブルについて説明する。通信ケーブルは、ケーブル外被内に配置された撚り導体(twisted conductor)の対を含んでいる。2つ以上の絶縁ストランドもまた、ケーブル外被内に配置されている。2つ以上の絶縁ストランドは、撚り導体の対のうちの第1の導体と撚り導体の対のうちの第2の導体との間に配置された中央絶縁ストランドを含んでいる。
【0006】
[0006]本明細書において説明される主題は、以下の利点のうちの1つまたは複数を実現するように、特定の実施形態において実施され得る。第1に、改良された通信ケーブルは、同じ番手の従来のJUPTよりも軽い。これは、各導体のための個々の絶縁体の欠如が、ケーブル外被がより小さい直径を有することを可能にし、そのことが、ケーブル外被に起因する通信ケーブルの重量を減少させるためである。
【0007】
[0007]改良された通信ケーブルは、改良された通信ケーブル内の導体がそれら自体の絶縁体を有していないので、従来のJUPTよりも安価でありかつ製造が容易である。代わりに、改良された通信ケーブルは、同じ押出しプロセスを使用して同時に押し出され得る絶縁ストランドを有しており、そのことが、製造プロセスをさらに簡易化する。
【0008】
[0008]別々の絶縁ストランドの使用はまた、各絶縁ストランドのサイズおよび材料組成を必要に応じて調整することができるので、通信ケーブルの比誘電率を調整することにおける融通性を提供する。
【0009】
[0009]最後に、改良された通信ケーブルはまた、従来のJUPTよりも容易に、すなわち、1回の外被剥離プロセスにおいてケーブル外被および外部絶縁ストランドを除去することにより、外被剥離され得る。中央絶縁ストランドは、定位置において導体を保持して、レーザ溶接または圧着によりコネクタへの定められた挿入を可能にする。さらに、中央絶縁ストランドは、通信ケーブルの全長にわたって通信ケーブルの撚れを維持するのに役立つ。これは、雑音排除性を高める。
【0010】
[0010]本明細書の主題の1つまたは複数の実施形態の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。主題の他の特徴、態様、および利点は、説明、図面、および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1Aは、一実施形態による、従来のJUPTの断面図である。
図1Bは、一実施形態による、改良された通信ケーブルの断面図である。
【
図2】一実施形態による、改良された通信ケーブルの側面図である。
【
図3A】
図3Aは、一実施形態による、改良された通信ケーブルを被覆剥離するための例示的なプロセスの流れ図である。
【
図3B】
図3Bは、一実施形態による、改良された通信ケーブルの被覆剥離されたバージョンの断面図である。
【
図4】一実施形態による、改良された通信ケーブルを製造するための例示的なプロセスの流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
種々の図面における同じ参照番号および記号は、同じ要素を示す。
[0011]次に、添付の図面にその例が示されている実施形態を詳細に参照する。以下の記述では、説明の目的のために、多数の具体的詳細が明記されて、本発明の十分な理解を提供する。しかし、本発明はそれらの具体的詳細を伴わずに実施され得ることが、明らかとなるであろう。他の例では、公知の構造およびデバイスは、開示される実施形態を不必要に曖昧にすることを避けるために、ブロック図の形態で示されている。
【0013】
[0012]図面では、デバイス、モジュール、命令ブロック、およびデータ要素を表すものなどの概略的な要素の具体的な配置および順序付けが、記述を容易にするために示されている。しかし、図面における概略的な要素の具体的な順序付けおよび配置は、処理の特定の順序もしくはシーケンスまたはプロセスの分離が必要とされることを意味するように意図されていないことが、当業者には理解されるべきである。さらに、図面における概略的な要素の包含は、そのような要素が全ての実施形態において必要とされること、または、そのような要素によって表される特徴がいくつかの実施形態において他の要素に含まれないまたは他の要素と組み合わせられない可能性があることを意味するようには意図されていない。
【0014】
[0013]さらに、2つ以上の他の概略的な要素間のまたはその中での接続、関係、もしくはつながりを示すために実線もしくは破線または矢印などの接続要素が使用されている図面では、任意のそのような接続要素の不在は、接続、関係、またはつながりが存在し得ないことを意味するようには意図されていない。言い換えれば、要素間の一部の接続、関係、またはつながりは、開示を不明瞭にしないために、図面では示されていない。さらに、図解を容易にするために、単一の接続要素が、要素間の複数の接続、関係、またはつながりを表すのに使用される。例えば、接続要素が信号、データ、または命令のやりとりを表している場合、そのような要素は必要に応じてやりとりに作用する1つまたは複数の信号経路(例えば、バス)を表していることが、当業者には理解されるべきである。
【0015】
[0014]以下、それぞれ互いに独立してまたは他の特徴との任意の組合せで使用され得るいくつかの特徴が、説明される。しかし、個々の特徴は、上述の問題のうちのいずれかに対処しない場合があり、または、上述の問題のうちの1つにしか対処しない場合がある。上述の問題のうちのいくつかは、本明細書において説明される特徴のいずれかによっては完全に対処されない場合がある。見出しが設けられているが、特定の見出しに関連するのにその見出しを有する節では見つからない情報は、本明細書中の他の箇所で見つかる場合もある。
【0016】
[0015]
図1Aは、従来のJUPTの断面図である。従来のJUPTは、ケーブル外被110を有している。それぞれが絶縁体130によって取り囲まれている2つの導体120が、ケーブル外被110内に配置されている。
【0017】
[0016]
図1Bは、改良された通信ケーブルの断面図である。通信ケーブルは、ケーブル外被140、5つの絶縁ストランド150、および
図1Aにおける導体120と同一の2つの導体120を含んでいる。
【0018】
[0017]ケーブル外被140は、通信ケーブルに機械的支持を提供し、かつ、導体120を周囲から電気的に絶縁している。ケーブル外被140は、全体的に中空の円筒であり、かつ、任意の適切な電気絶縁体、例えば車両内への挿入を可能にするのに十分な柔軟性を有する任意の適切なプラスチック材料またはゴム材料で作られ得る。
【0019】
[0018]導体120は、完全にケーブル外被140内に配置されている。導体120は、任意の適切な導電体とされ得る。例えば、導体120は、銅線の巻きストランドで作られる、銅リッツ線であってもよい。あるいは、導体120は、固体導体、例えば銅の単体であってもよい。
【0020】
[0019]絶縁ストランド150は、完全にケーブル外被140内に配置されており、かつ、全体的に円筒の形状である。2つの導体120間に配置された中央絶縁ストランドが、それらを互いに分離している。絶縁ストランド150は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、フッ素化エチレンプロピレン(FEP)、または任意の適切な材料で作られ得る。別々の絶縁ストランドの使用は、各絶縁ストランドのサイズおよび材料組成を必要に応じて調整することができるので、通信ケーブルの比誘電率を調整することにおける融通性を提供する。改良された通信ケーブルは、従来のJUPTよりも小さい直径を有しており、そのことが、通信ケーブルの重量および固有インピーダンスを減少させる。
【0021】
[0020]
図2は、
図1Bに関連して説明された改良された通信ケーブルの側面図である。
図2は、通信ケーブルをケーブル外被140なしで示している。
[0021]単純さのために、
図2は、
図1Bに関連して説明された改良された通信ケーブルの撚られていない実施を示す。しかし、いくつかの実施では、導体120は、互いに対して撚られている。導体120を撚ることにより、通信ケーブルが生成する電磁放射の量が減少し、外部電磁界干渉の除去が改善される。
【0022】
[0022]
図3Aは、
図1Bに関連して説明された改良された通信ケーブルを被覆剥離するための例示的なプロセス300の流れ図である。プロセスは、人によって、またはそれを行うように構成されている自動機械によって、行われ得る。便宜上、プロセスは、人によって行われるものとして説明される。
【0023】
[0023]人が従来のワイヤストリッパを使用して1回の被覆剥離プロセスにおいて導体からケーブル外被および4つの外部絶縁ストランドを剥ぎ取ることにより、導体を露出させる(310)。別々に剥ぎ取られなければならないそれ自体の絶縁体を各導体がさらに有している従来のJUPTでは、これは可能とされない。
図3Bは、
図1Bに関連して説明された改良された通信ケーブルの被覆剥離されたバージョンの断面図である。
【0024】
[0024]人は、例えば導体をコネクタに圧着するか、レーザ溶接するか、またはハンダ付けすることにより、露出した導体をコネクタに取り付ける(320)。これは、中央絶縁ストランドが導体を互いに対して所定の位置に保持するので、可能とされる。対照的に、従来のJUPTを人が被覆剥離した後、導体は互いに対して移動する可能性があり、このことは、上述の取付け方法をより難しくする。さらに、中央絶縁ストランドは、通信ケーブルの全長にわたって通信ケーブルの撚れを維持するのに役立つ。これは、雑音排除性を高める。
【0025】
[0025]
図4は、
図1Bに関連して説明された改良された通信ケーブルを製造するための例示的なプロセス400の流れ図である。便宜上、プロセスは、1つまたは複数の機械および1つまたは複数のコンピュータから成る自動システムによって行われるものとして説明される。
【0026】
[0026]システムは、1回の単純で標準的なプロセスにおいて5つの絶縁ストランドのそれぞれを押し出す(410)。システムは、絶縁ストランドと2つの導体とを撚って、組立体を形成する(420)。システムは、押出しプロセスにより組立体がまだ高温である間に組立体を撚り、次いで組立体をその撚れた位置で固定する(430)。組立体を固定することは、組立体を冷却することを含み得る。最後に、システムは、組立体上にケーブル外被を押し出す(440)。
【0027】
[0027]プロセス400は、従来のJUPTのための製造プロセスは各導体上に絶縁体を押し出すことを含むので、プロセス400は、従来のJUPTのための製造プロセスよりも必要とする押出しが少ない。改良された通信ケーブルは、各導体のための別々の絶縁体を有していないが、代わりに、同じ押出しプロセスを使用して同時に押し出され得るストランドを有しており、これは、製造プロセスをさらに単純化する。
【0028】
[0028]この文書は多くの具体的な実施の詳細を含んでいるが、実施の詳細は、特許請求され得るものの範囲への制限として解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に固有であり得る特徴に関する記述として解釈されるべきである。別々の実施形態との関連で本明細書において記述されるいくつかの特徴はまた、単一の実施形態において組み合わせて実施され得る。反対に、単一の実施形態との関連で記述される様々な特徴もまた、複数の実施形態において別々に、または任意の適切な下位組合せで実施され得る。さらに、特徴は、いくつかの組合せで作用するものとして上記で説明される場合があり、また、そのようなものとして最初に特許請求される場合すらあるが、特許請求される組合せに由来する1つまたは複数の特徴は、場合によりその組合せから除かれる可能性があり、また、特許請求される組合せは、下位組合せ、または下位組合せの変形形態を対象とする可能性がある。
【0029】
[0029]論理の流れ、または操作は、特定の順序で図面に示されているが、これは、示された特定の順序でまたは連続的な順序でそのような操作が行われること、または、望ましい結果を得るために示された全ての操作が行われることを必要とすると理解されるべきではない。特定の状況では、マルチタスキングおよび並行処理が有利であり得る。さらに、上述の実施形態における種々のソフトウェア構成要素の分離は、全ての実施形態においてそのような分離を必要とすると理解されるべきではなく、また、説明されたソフトウェア構成要素は一般に、単一のソフトウェアプログラムまたは複数のソフトウェアプログラムにおいて統合され得ることが、理解されるべきである。
【0030】
[0030]場合により、請求項における機能には、「1つまたは複数の」という語句が付く。本明細書において、「1つまたは複数の」という語句は、1つの要素によって行われる機能、例えば分散された形で1つよりも多くの要素によって行われる機能、1つの要素によって行われるいくつかの機能、いくつかの要素によって行われるいくつかの機能、または上記のものの任意の組合せを含む。
【0031】
[0031]場合により、請求項要素(claim element)には、第1の、第2の、第3の、などの用語が付く。第1の、第2の、第3の、などの用語は、場合により様々な要素を説明するために本明細書において使用されるが、それらの要素はこれらの用語によって限定されるべきではないことが、理解されるべきである。これらの用語は、1つの要素と別の要素を区別するためにのみ使用される。例えば、説明される様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、第1の接点が第2の接点と呼ばれてもよく、また同様に、第2の接点が第1の接点と呼ばれてもよい。第1の接点と第2の接点は、どちらも接点であるが、同じ接点ではない。
【0032】
[0032]本明細書において説明される様々な実施形態の記述で使用される専門用語は、特定の実施形態を記述する目的のためだけのものであって、限定的には意図されていない。説明される様々な実施形態の記述、および添付の特許請求の範囲において、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が明らかに別の意味を示していない限り、複数形をも含むように意図されている。本明細書において、「および/または」という用語は、関連する記載された品目のうちの1つまたは複数のありとあらゆる可能な組合せを意味しかつ包含することも、理解されるであろう。本明細書において、「含む(includes)」、「含んでいる(including)」、「備える(comprises)」、および/または「備えている(comprising)」という用語は、述べられた特徴、完全体、ステップ、操作、要素、および/または構成要素の存在を指定するが、1つもしくは複数の他の特徴、完全体、ステップ、操作、要素、構成要素、および/またはその群の存在あるいは追加を排除するのではないことが、さらに理解されるであろう。
【0033】
[0033]本明細書において、「~の場合(if)」という用語は、場合により、文脈に応じて「~のとき(when)」もしくは「~すると(upon)」または「判定に応答して(in response to determing)」もしくは「検出に応答して(in response to detecting)」を意味すると解釈される。同様に、「それが判定された場合(if it is determined)」または「[述べられた状況または事象]が検出された場合(if [a stated condition or event] is detected)」という表現は、場合により、文脈に応じて、「判定すると(upon determining)」もしくは「判定に応答して(in response to determining)」または「[述べられた状況または事象]を検出すると(upon detecting [the stated condition or event])」もしくは「[述べられた状況または事象]の検出に応答して(in response to detecting [the stated condition or event])」を意味すると解釈される。
【0034】
[0034]本明細書の主題のいくつかの態様は、様々な供給源から入手可能なデータの収集および使用を含み得る。本開示は、場合によっては、この収集されたデータが、デバイスの利用に基づく具体的な場所または住所を特定し得ることを予期する。そのような個人情報データは、場所に基づくデータ、住所、加入者口座名、または他の識別情報を含み得る。本開示は、そのような個人情報データの収集、分析、開示、転送、記憶、または他の使用法に関与する事業体が、確立した個人情報保護方針および/またはプライバシー慣行に従うであろうことをさらに予期する。具体的には、そのような事業体は、個人情報データを秘密にかつ安全に維持することに関する産業界のまたは政府の要件を満たすまたは超えると一般に認識される個人情報保護方針およびプライバシー慣行を実施しかつ一貫して使用するべきである。
【符号の説明】
【0035】
110 ケーブル外被
120 導体
130 絶縁体
140 ケーブル外被
150 絶縁ストランド
300 例示的なプロセス
310 ステップ
320 ステップ
400 例示的なプロセス
410 ステップ
420 ステップ
430 ステップ
440 ステップ