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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】安全検査システム及びその方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 23/10 20180101AFI20220216BHJP
   G01N 23/04 20180101ALI20220216BHJP
   G01N 23/20016 20180101ALI20220216BHJP
   G01V 3/12 20060101ALI20220216BHJP
【FI】
G01N23/10
G01N23/04
G01N23/20016
G01V3/12 A
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2019517770
(86)(22)【出願日】2019-01-04
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-03-26
(86)【国際出願番号】 CN2019070482
(87)【国際公開番号】W WO2019134688
(87)【国際公開日】2019-07-11
【審査請求日】2019-04-01
(31)【優先権主張番号】201810013109.7
(32)【優先日】2018-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503414751
【氏名又は名称】同方威視技術股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲麗▼
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 志▲強▼
(72)【発明者】
【氏名】黄 清萍
(72)【発明者】
【氏名】▲畢▼ 文元
(72)【発明者】
【氏名】金 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】常 ▲銘▼
(72)【発明者】
【氏名】洪 明志
(72)【発明者】
【氏名】王 彦彩
【審査官】田中 洋介
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0069759(US,A1)
【文献】特開平10-185841(JP,A)
【文献】特表2012-518782(JP,A)
【文献】特表2015-513072(JP,A)
【文献】特開2013-023363(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106741028(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第105752122(CN,A)
【文献】特開2004-069576(JP,A)
【文献】特開平09-318563(JP,A)
【文献】特表2017-509891(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0267350(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N23/00-G01N23/2276
G01V3/00-G01V5/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗客の荷物を収納する少なくとも一つのキャビンを有し、走行して走査通路を通過するように配置された少なくとも一つの荷物車と、
少なくとも前記荷物車の走行速度に基づいて、乗客の荷物を含む、走査通路を通過する荷物車を検査する走査装置と、
荷物車の走行速度の情報を走査装置に送信する通信モジュールと、を備え、
前記走査装置は、荷物車の走行速度に基づいて荷物車の走査パラメーターを調整し、
前記走査パラメーターには、放射線量と、放射線エネルギーと、走査速度と、放射線ビーム射出頻度と、視角数と、CT走査角度の数と、CT走査角度の分布との少なくとも一つが含まれ
前記荷物車は、プロセッサーと走行駆動部とロック装置とをさらに備え、前記プロセッサーは前記走行駆動部及び前記ロック装置に接続され、前記ロック装置はキャビンのドアに接続され、前記プロセッサーは、走査装置の検査結果が乗客の荷物が疑われることを示す場合、前記ロック装置が前記キャビンのドアをロックするように指示し、かつ、前記走行駆動部が設定された路線に沿って人工検査領域まで走行するように指示して、保安要員のラゲッジオープン検査を受けるようにする
荷物車の安全検査システム。
【請求項2】
前記荷物車は、
荷物車に載せられた荷物の少なくとも一つの物理的属性の情報を検知する検知サブシステムを備える
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項3】
前記少なくとも一つの物理的属性の情報には、荷物の重量と、荷物における関心領域の密度、電子密度、等価原子番号、材料成分の内の一つと、荷物における関心領域のサイズ及び位置との少なくとも一つが含まれる
請求項2に記載の安全検査システム。
【請求項4】
荷物車の速度は、荷物の重量とサイズの少なくとも一つに基づいて設定される
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項5】
走査装置の検査結果が乗客の荷物が安全であることを示す場合、荷物車は、荷物の託送所まで走行し、キャビンにおける託送荷物をコンベヤーに運送し、又は、外部機構により託送荷物をコンベヤーに運搬する
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項6】
走査装置の検査結果が乗客の荷物が安全であることを示す場合、荷物車は、携帯手荷物を載せて乗客安全検査通路の出口まで走行し、乗客の安全検査が終わるまで待機する
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項7】
前記荷物車は、乗客を追跡してゲートまで走行する
請求項6に記載の安全検査システム。
【請求項8】
前記荷物車は、安全検査の開始信号に応答して、荷物車のロック装置がキャビンのドアをロックする
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項9】
前記荷物車は、命令を受信して、検査中に荷物車の姿勢を調整する
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項10】
複数の荷物車は、並行して走査通路を通過し、前記走査装置は、複数の荷物車を同時に検査する
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項11】
前記荷物車は、託送荷物を収納する第1のキャビンと、携帯手荷物を収納する第2のキャビンと、を備える
請求項1に記載の安全検査システム。
【請求項12】
少なくとも一つの荷物車において、乗客の識別情報および航空便情報を受信し、前記乗客の荷物を荷物車の少なくとも一つのキャビンに乗せることと、
前記荷物車が、安全検査の開始信号に応答して、走査装置の走査通路を走行して通過することと、
少なくとも荷物車の走行速度に基づいて、乗客の荷物を含む、走査通路を通過する荷物車を検査して、走査結果を取得することと、
前記走査結果を前記乗客の識別情報及び航空便情報に関連付けて記憶することと、
荷物車の走行速度の情報を走査装置に送信することと、
走査装置が荷物車の走行速度に基づいて走査パラメーターを調整することと、を含み、
前記走査パラメーターには、放射線量と、放射線エネルギーと、走査速度と、放射線ビーム射出頻度と、視角数と、CT走査角度の数と、CT走査角度の分布との少なくとも一つが含まれ
前記荷物車は、プロセッサーと走行駆動部とロック装置とをさらに備え、前記プロセッサーは前記走行駆動部及び前記ロック装置に接続され、前記ロック装置はキャビンのドアに接続され、
走査装置の検査結果が乗客の荷物が疑われることを示す場合、前記プロセッサーによって前記ロック装置が前記キャビンのドアをロックするように指示することと、前記プロセッサーによって前記走行駆動部が設定された路線に沿って人工検査領域まで走行するように指示して、保安要員のラゲッジオープン検査を受けるようにすることと、をさらに含む
安全検査方法。
【請求項13】
少なくとも一つの荷物車において、荷物車に載せられた荷物の少なくとも一つの物理的属性の情報を検知し、前記少なくとも一つの物理的属性の情報を走査装置に送信することをさらに含む
請求項12に記載の安全検査方法。
【請求項14】
荷物車の速度は、荷物の重量とサイズの少なくとも一つに基づいて設定される
請求項12に記載の安全検査方法。
【請求項15】
複数の荷物車は、並行して走査通路を通過し、前記走査装置は、複数の荷物車を同時に検査する
請求項12に記載の安全検査方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示の実施例は、安全技術に関し、具体的には、空港の安全検査に用いられる荷物車、並びに安全検査システム及びその方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、空港での乗客の活動としては、主にチケットの購入、安全検査、チェックイン、荷物の託送、搭乗及び空港でのショッピング、食事等の他の活動が含まれる。乗客のラゲッジ、バックパック、ハンドバック等の物品の収納問題を解決するために、通常、空港にはサイズの大きい荷物を搭載するための手押し車を用意して、乗客の空港での活動へ便利をもたらせる。しかし、従来の空港での手押し車の場合、搭載された荷物がオープン状態にあるため、乗客はそれを保管するに精力が大分奪われる。これは、空港での乗客の活動にネガティブ影響を与え、搭乗の快適感を低下させる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
従来技術の一つまたは複数の問題点に鑑みて、空港の安全検査用荷物車、並びに、安全検査システム及びその方法を提供する。
【0004】
本開示の一局面において、空港の安全検査に用いられる荷物車を開示する。この荷物車は、ドアを有する少なくとも一つのキャビンを含む車体と、前記ドアに接続され、指示信号を受信したとき、前記ドアをロックするロック装置と、を備える。
【0005】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、前記キャビンの少なくとも一つの側壁に、荷物のサイズを測定するためのスケールがさらに設けられている。
【0006】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、車体の下部に設けられ、荷物の重量を測定するための秤量装置をさらに備える。
【0007】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、ディスプレイ及び/又はスピーカーをさらに備え、荷物の重量が限定値を超える場合、ディスプレイ及び/又はスピーカーによりユーザーに通知する。
【0008】
本開示の実施例によれば、前記キャビンは、防爆材料から構成される。
【0009】
本開示の実施例によれば、前記防爆材料は、ポリカーボネート材料、ガラスエポキシ、炭素繊維複合材料、ポリウレタンの少なくとも一つからなる。
【0010】
本開示の実施例によれば、前記の荷物車は、少なくとも一つのX線源ポイントと、X線を受光する検知器と、ドアが閉じられた後、前記X線源ポイントがX線を照射するように制御し、検知器が荷物を透過したX線信号を受信して電気信号を発生するように制御するコントローラーと、前記検知器に接続され、前記電気信号をデジタル信号に変換する収集装置と、前記収集装置に接続され、前記デジタル信号を処理して、前記荷物の少なくとも一つの物理的属性を特定するとともに、前記少なくとも一つの物理的属性に基づいて前記荷物に危険品が含まれているか否かを示す第1の情報を取得するプロセッサーと、を有するX線検知装置をさらに備える。
【0011】
本開示の実施例によれば、前記の荷物車は、少なくとも一つのX線源ポイントと、X線を受光する検知器と、ドアが閉じられた後、前記X線源ポイントがX線を照射するように制御し、検知器が荷物を透過したX線信号を受信して電気信号を発生するように制御するコントローラーと、前記収集装置に接続され、前記電気信号をデジタル信号に変換する収集装置と、前記デジタル信号を遠隔サーバーに送信して、前記荷物に危険品が含まれているか否かを示す第2の情報を受信する通信装置と、を有するX線検知装置をさらに備える。
【0012】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、荷物を透過した宇宙線を受信する検知器と、前記検知器に接続され、前記電気信号をデジタル信号に変換する収集装置と、前記収集装置に接続され、前記デジタル信号を処理して前記荷物の少なくとも一つの物理的属性を特定するとともに、前記少なくとも一つの物理的属性に基づいて前記荷物に危険品が含まれているか否かを示す第3の情報を取得するプロセッサーと、を有する宇宙線検知装置をさらに備える。
【0013】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、荷物を透過した宇宙線を受信する検知器と、前記検知器に接続され、前記電気信号をデジタル信号に変換する収集装置と、前記デジタル信号を遠隔サーバーに送信して、前記荷物に危険品が含まれているか否かを示す第4の情報を受信する通信装置と、を有する宇宙線検知装置をさらに備える。
【0014】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、荷物に金属が含まれているか否かを検知するとともに、検知信号をプロセッサーに送信する金属検知装置をさらに備え、プロセッサーは、検知信号に基づいて前記荷物に金属物品が含まれているか否かを示す第5の情報を取得する。
【0015】
本開示の実施例によれば、前記の荷物車は、トレース検出により荷物に危険品が含まれているか否かを示す第6の情報を生成するトレース検出器(trace detector)を備える。
【0016】
本開示の実施例によれば、第1の情報、第2の情報、第3の情報、第4の情報、第5の情報、及び第6の情報の少なくとも一つが危険品が存在することを示す場合、コントローラーは、荷物車が自動的に警戒領域まで移動するように制御する。
【0017】
本開示の実施例によれば、前記車体は、託送荷物を収納する第1のキャビンと、携帯手荷物を収納する第2のキャビンと、を備える。
【0018】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、車体に接続され、コントローラーの制御により荷物車を上昇させる液圧支持レバーをさらに備える。
【0019】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、車体に接続され、コントローラーの制御により荷物をキャビンから押し出すプッシュロッドをさらに備える。
【0020】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、ユーザーが移動する際に、荷物車がユーザーの移動を追跡、又は、荷物車の周囲に設置されたガイド標記に応じて移動するようにする追跡信号を発生するための位置決めユニットをさらに備える。
【0021】
本開示の別の方面においては、乗客の荷物を収納する少なくとも一つのキャビンを有し、走査通路を通過するように配置された少なくとも一つの荷物車と、少なくとも前記荷物車の走行速度に基づいて、乗客の荷物を含む、走査通路を通過する荷物車を検査する走査装置と、を備える安全検査システムを提供する。
【0022】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、荷物車に載せられた荷物の少なくとも一つの物理的属性の情報を検知する検知サブシステムと、前記少なくとも一つの物理的属性の情報を走査装置に送信する通信モジュールと、を備え、前記走査装置は、少なくとも一つの物理的属性の情報に基づいて荷物車の走査パラメーターを調整する。
【0023】
本開示の実施例によれば、前記少なくとも一つの物理的属性の情報は、荷物の重量と、荷物における関心領域の密度、電子密度、等価原子番号、材料成分の内の一つと、荷物における関心領域のサイズ及び位置との少なくとも一つを含み、前記走査パラメーターは、放射線量と、放射線エネルギーと、走査速度と、放射線ビーム射出頻度と、視角数と、CT走査角度の数と、CT走査角度の分布との少なくとも一つを含む。
【0024】
本開示の実施例によれば、通信モジュールは、荷物車の速度情報を走査装置に送信し、走査装置は、荷物車の速度に基づいて走査パラメーターを調整する。
【0025】
本開示の実施例によれば、荷物車の速度は、荷物の重量とサイズの少なくとも一つに基づいて設定される。
【0026】
本開示の実施例によれば、走査装置の検査結果が乗客の荷物が安全であることを示す場合、荷物車は荷物の託送所まで走行し、キャビンにおける託送荷物をコンベヤーに運送し、又は、外部機器により託送荷物をコンベヤーに運搬する。
【0027】
本開示の実施例によれば、走査装置の検査結果が乗客の荷物が安全であることを示す場合、荷物車は、携帯手荷物を載せて乗客安全検査通路の出口まで走行し、乗客の安全検査が終わるまで待機する。
【0028】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、乗客を追跡してゲートまで走行する。
【0029】
本開示の実施例によれば、走査装置の検査結果が乗客の荷物が疑われることを示す場合、荷物車は人工検査領域まで走行し、保安要員のラゲッジオープン検査を受ける。
【0030】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、ドアに接続され、乗客の荷物が疑われる場合、前記ドアをロックするロック装置をさらに備える。
【0031】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、安全検査の開始信号に応答して、荷物車のロック装置によりキャビンのドアをロックする。
【0032】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、命令を受信して、検査中に荷物車の姿勢を調整する。
【0033】
本開示の実施例によれば、複数の荷物車は、並行して走査通路を通過し、前記走査装置は、複数の荷物車を同時に検査する。
【0034】
本開示の実施例によれば、前記荷物車は、託送荷物を収納する第1のキャビンと、携帯手荷物を収納する第2のキャビンと、を備える。
【0035】
本開示の別の方面においては、少なくとも一つの荷物車において乗客の識別情報および航空便情報を受信し、前記乗客の荷物を荷物車の少なくとも一つのキャビンに乗せることと、安全検査の開始信号に応答して、前記荷物車が走査装置の走査通路を走行して通過することと、少なくとも荷物車の走行速度に基づいて、乗客の荷物を含む、走査通路を通過する荷物車を検査して、走査結果を得ることと、前記走査結果を前記乗客の識別情報及び航空便情報に関連付けて記憶することと、を含む、安全検査方法を提供する。
【0036】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、少なくとも一つの荷物車において、荷物車に載せられた荷物の少なくとも一つの物理的属性の情報を検知し、前記少なくとも一つの物理的属性の情報を走査装置に送信することと、少なくとも一つの物理的属性の情報に基づいて、荷物車の走査パラメーターを調整することと、をさらに含む。
【0037】
本開示の実施例によれば、前記少なくとも一つの物理的属性の情報は、荷物の重量と、荷物における関心領域の密度、電子密度、等価原子番号、材料成分の内の一つと、荷物における関心領域のサイズ及び位置との少なくとも一つを含み、前記走査パラメーターは、放射線量と、放射線エネルギーと、走査速度と、放射線ビーム射出頻度と、視角数と、CT走査角度の数と、CT走査角度の分布との少なくとも一つを含む。
【0038】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、荷物車の速度情報を走査装置に送信することと、走査装置が荷物車の速度に基づいて走査パラメーターを調整することと、をさらに含む。
【0039】
本開示の実施例によれば、荷物車の速度は、荷物の重量とサイズの少なくとも一つに基づいて設定される。
【0040】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、走査装置の検査結果が乗客の荷物が安全であることを示す場合、荷物車が荷物の託送所まで走行し、キャビンにおける託送荷物をコンベヤーに運送し、又は、外部機器により託送荷物をコンベヤーに運搬することをさらに含む。
【0041】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、走査装置の検査結果が乗客の荷物が安全であることを示す場合、荷物車が携帯手荷物を載せて乗客安全検査通路の出口まで走行し、乗客の安全検査が終わるまで待機することをさらに含む。
【0042】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、前記荷物車が乗客を追跡してゲートまで走行することをさらに含む。
【0043】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、走査装置の検査結果が乗客の荷物が疑われることを示す場合、荷物車が人工検査領域まで走行し、保安要員のラゲッジオープン検査を受けることをさらに含む。
【0044】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、乗客の荷物が疑われると判断された場合、キャビンのドアをロックすることをさらに含む。
【0045】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、安全検査の開始信号に応答して、荷物車のロック装置がキャビンのドアをロックすることをさらに含む。
【0046】
本開示の実施例によれば、前記の安全検査方法は、速度調整指令に応答して、少なくとも一つの荷物車が検査中に姿勢を調整するようにすることをさらに含む。
【発明の効果】
【0047】
本開示の実施例によれば、複数の荷物車は、並行して走査通路を通過し、前記走査装置は、複数の荷物車を同時に検査する。
【0048】
このように、乗客の快適感を向上させることができる。なお、安全検査の速度及び正確率を向上させ、空港の安全リスクを低下させることもできる。
本発明を分かりやすくするために、以下の図面を参照しながら本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1図1は、本開示の実施例による荷物車を示す構成模式図である。
図2図2は、本開示の別の実施例による荷物車を示す構成模式図である。
図3図3は、本開示のさらに別の実施例による荷物車を示す構成模式図及び構成ブロック図である。
図4図4は、本開示の実施例による荷物車が荷物をキャビンから託送コンベヤーに運送する過程を示す模式図である。
図5図5は、本開示の実施例による荷物車から荷物を託送コンベヤーに運搬する過程を示す模式図である。
図6A図6Aは、本開示の一実施例による二つの荷物車を組み合わせる過程を示す模式図である。
図6B図6Bは、本開示の実施例による二つの荷物車を組み合わせて得られた組み合わせ荷物車を示す模式図である。
図7図7は、本開示の実施例による二つの荷物車が車列を構成することを示す模式図である。
図8図8は、本開示の実施例による荷物車が自動的に警戒領域まで走行する過程を示す模式図である。
図9図9は、本開示の一実施例による荷物を搭載した荷物車に対して安全検査を行う過程を示す模式図である。
図10図10は、本開示の別の実施例による荷物を搭載した荷物車に対して安全検査を行う過程を示す模式図である。
図11図11は、本開示の実施例による安全検査システムを示す構成模式図である。
図12図12は、本開示の一実施例による安全検査方法を説明するための流れである。
図13図13は、本開示の実施例による安全検査システムを空港に適用する例を示す。
図14図14は、本開示のさらに別の実施例による安全検査システムを空港に適用する例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明の具体的な実施例について詳細に説明する。ここで説明する実施例は、例示的なものであり、本発明はこれらに限定されない。以下の説明において、本発明を分かりやすくするために、大量の特定の詳細を説明する。しかしながら、当業者にとって、本発明がこれらの詳細に限定されないことは言うまでもない。他の実施例においては、本発明を不要に不明瞭にしないように、周知の構成、材料又は方法については、具体的な説明を省略する。
【0051】
本願明細書において、「一実施例」、「実施例」、「一例示」または「例示」を言及する場合、当該実施例又は例示を基に説明した特定の特徴、構成又は特性は本発明の少なくとも一つの実施例に含まれていることを意味する。したがって、本願明細書の異なる場所において「一実施例において」、「実施例において」、「一例示」又は「例示」と記載された場合、必ずしも同一の実施例または例示を意味するとは言えない。また、任意の適切な組み合わせ及び/又は部分組み合わせにより特定の特徴、構成又は特性を一つまたは複数の実施例または例示に組み合わせてもよい。また、当業者にとって、ここで用いられる「及び/又は」が一つまたは複数の挙げられた関連する項目のいずれか又は全ての組み合わせを含むことは、言うまでもない。
【0052】
従来技術の問題点に鑑みて、本開示の実施例は、荷物車、並びに、安全検査システム及びその方法を提供する。本開示の実施例によれば、当該荷物車は、空港の安全検査に用いられる。車体は、ドアを有する少なくとも一つのキャビンを備える。ロック装置は、ドアに接続され、指示信号を受信した際に、ドアをロックする。このようにして、乗客は、荷物を密閉的なキャビンに入れることができ、かつ、荷物車は、荷物が危険である可能性がある場合や外部からの指示信号を受信した際に、ドアをロックすることで、安全リスクを低下させることができる。例えば、ドアがロックされると、乗客本人であっても、ドアを開けることができない。他の実施例によると、荷物車の検出サブシステムが荷物が危険である可能性を検出した場合、ドアをロックした後、自動的に警戒領域(例えば、防爆箱又は防爆部屋)まで走行するので、空港の安全リスクを更に低下させることができる。
【0053】
図1は、本開示の実施例による荷物車を示す構成模式図である。図1に示すように、本開示の実施例に係る荷物車100の車体は、第1のキャビン115と、第2のキャビン125と、第1のキャビンに接続されているハンドル110と、を備える。
【0054】
本開示の実施例によれば、第1のキャビンは、例えば、乗客の託送荷物105を収納し、第2のキャビン125は、例えば、乗客の携帯手荷物170を収納する。ハンドル110は、乗客が手で握るのに便利な形状を有する。図1において、ハンドルはクロスバーとして示されているが、当業者なら、本開示の保護範囲に影響を与えない範囲において、ハンドルを例えば半円形状又は曲線形状などの他の形状に設けることを想到できるだろう。図1において、第1のキャビン115と第2のキャビン125とは、略立方体として示されているが、当業者なら、本開示の保護範囲に影響を与えない範囲において、それらを例えば、長方体、柱体、錐体等の形状及びそれらの組み合わせに変更することを想到できるだろう。他の実施例においては、特に、荷物車が自動追跡機能を有する場合、本開示の荷物車100は、ハンドルを備えなくてもよい。
【0055】
本開示の実施例に係る荷物車において、第1のキャビン115と第2のキャビン125とは、例えば、防爆材料から構成される。防爆材料は、ポリカーボネート材料、ガラスエポキシ、炭素繊維複合材料、ポリウレタンの少なくとも一つからなる。
【0056】
図1に示すように、荷物車100は、例えば、乗客が荷物車に入れた荷物、特に託送荷物と携帯手荷物を秤量するための、荷物車の底部に設けられた電子天秤のような秤量装置130をさらに備えてもよい。荷物の重量データはデータ処理装置155に送信される。データ処理装置155は、乗客の荷物を予め設定された基準と比較し、重量オーバーでない場合、表示スクリーン120で荷物が重量オーバーでないことを乗客に通知、又は、音声で荷物が重量オーバーでないことを乗客に通知する。
【0057】
データ処理装置155により荷物が重量オーバーであると判断された場合、表示スクリーン120または音声により荷物が重量オーバーであることを乗客に通知する。このようにすると、乗客は、荷物が重量オーバーであるか否かを便利に判断することができる。荷物が重量オーバーである場合、秤量装置130に接続されたデータ処理装置155は、表示スクリーン120で乗客に荷物が重量オーバーであることを通知、又は、スピーカーにより荷物が重量オーバーであることを通知する。
【0058】
図1に示す実施例において、荷物車の第1のキャビン115と第2のキャビン125とは、ドア145を有し、乗客は、MMI(man-machine interface)165を介して乗客の識別情報及び航空便情報を入力する。荷物車は、乗客の写真を撮り、データ処理装置155によって乗客に対する認証を行い、認証がパスした場合にドア145を開ける。すると、ユーザーは、荷物を第1のキャビン115と第2のキャビン125とに便利に入れることができる。本開示の実施例によれば、荷物車100における電気錠のようなロック装置140または150は、外部の命令又は内部に配置された検出装置の検出結果(例えば、トレース検出装置(trace detector))により爆薬又は麻薬が検出されること)に基づいて、ドアをロックしてもよい。ドアがロック装置140または150によってロックされた場合、乗客本人であっても、ドアを開けることができない。この場合、荷物車は、通信モジュールにより保安要員に当該乗客の荷物に危険品があることを通知し、または、自動的に警戒領域(例えば、防爆箱又は防爆部屋)まで走行して、空港の安全リスクを低下させる。
【0059】
図2は、本開示の別の実施例による荷物車を示す構成模式図である。図2に示すように、本開示の実施例に係る荷物車200は、乗客が荷物のサイズを便利に測定できるように、キャビン、車体の外部又は内部にスケール210、220、230が設けられている。他の実施例によれば、他の測定ツールを使用してもよく、例えば、スケールの例として、レーザー測定等の方式が挙げられる。当業者は、どのようなスケールを採用しても本開示の保護範囲に影響を与えないことを想到できるだろう。
【0060】
当業者は、レーザー測定を採用する場合、測定結果は、データ処理装置155に送信され、データ処理装置155により処理された後、表示スクリーン120において荷物のサイズ及び基準を超えているか否かを表示することができることを想到し得るだろう。このようにして、乗客は、荷物のサイズが基準を超えているか否かを便利に検査し、乗客の搭乗快適感を改善することができる。
【0061】
図3は、本開示のさらに別の実施例による荷物車を示す構成模式図及び構成ブロック図である。図3に示すように、荷物車300は、乗客が荷物車に入れた荷物、特に託送荷物や携帯手荷物を秤量するための、例えば電子天秤のような秤量装置330を含む。荷物の重量データは、CPU350に送信される。CPU350は、荷物の重量データを予め設定された基準と比較し、重量オーバーでない場合、タッチパネル355において荷物が重量オーバーでないことを乗客に通知、又は、音声で荷物が重量オーバーでないことを乗客に通知する。荷物車300は、荷物を入れる際に、荷物の写真を撮ることで乗客の荷物車に入れた荷物を便利に記録するためのカメラー395をさらに備える。
【0062】
図3に示すように、荷物車は、X線検知装置をさらに備える。例えば、このX線検知装置は、X線源ポイント310と、検知器320と、データ収集装置321等を備える。図3に示すように、キャビンの第1の側壁には、例えば、カーボンナノチューブのX線チューブのような、少なくとも一つのX線源ポイント310が取り付けられている。第1の側壁に対向する第2の側壁には、検知器320が取り付けられている。コントローラー380は、ドアが閉じられた後、X線を照射するようにX線源ポイント310を制御し、且つ、荷物を透過したX線ビームを受信するように検知器320を制御して、電気信号を発生する。収集装置321は、検知器320に接続され、電気信号をデジタル信号に変換する。プロセッサー350は、インターフェースユニット340介して収集装置321に接続され、デジタル信号を処理して、例えばX線の透明度、線形減衰係数、等価原子番号や電子密度などの荷物の少なくとも一つの物理的属性を特定するとともに、少なくとも一つの物理的属性に基づいて前記荷物に危険品が含まれているか否かを示す第1の情報を取得する。例えば、上記の透明度のような物理的属性が閾値を超える場合、または、ある区間にある場合、CPU350は、当該荷物に危険品が含まれていると特定する。この場合、CPU350は、コントローラー380を介して警報装置が警報を発生するように指示し、図1に示すロック装置がドアをロックするように指示し、且つ、走行駆動装置385が設定された路線に沿って自動的に警戒領域まで走行するように指示する。このようにして、空港の安全リスクを低下させる。
【0063】
勿論、上述した放射線源や検知器の取り付け部位は、図3に示す状況に限られず、例えば、検知器は、L型アーム、U型アームやその他の形状のアームに取り付けられてもよい。放射線源は、単一の放射線源であってもよく、複数の放射線源や分布型放射線源であってもよい。
【0064】
上述の実施例において、荷物車のプロセッサーにより荷物内の物品が危険品であるか否かを判断したが、荷物車が通信装置を介してデジタル信号を遠隔サーバーに送信し、サーバーにより処理を行った後、処理結果である、荷物が危険品であるか否かを示す情報をフィードバックしてもよいことは言うまでもない。
【0065】
図3の実施例の荷物車300は、例えば、トレース検出装置または金属検知装置のような他の検出装置305をさらに備える。検出装置305が、危険品、例えば爆薬、麻薬または重金属を検出した場合、検出結果をインターフェースユニット340を介してCPU350に送信し、CPU350は、コントローラー380により図1に示すようなロック装置がドアをロックするように指示するとともに、走行駆動装置385が設定された路線に沿って自動的に警戒領域(例えば、防爆箱又は防爆部屋)まで走行するように指示する。このようにして、空港の安全リスクを低下させる。
【0066】
図3に示す実施例において、荷物車300は、位置決めユニット360と、通信ユニット365と、RAM(Random Access Memory)370と、ROM(Read Only Memory)375と、プリンター376と、記憶駆動器などをさらに備える。位置決めユニット360は、荷物車の位置を決めるためのものであり、映像やレーダー、無線通信などの複数の技術により荷物車300の自動測位ナビゲーションの機能を実現して、荷物車が運転中に障害物を自動的に避けるようにする。そして、荷物車が、追跡、ガイド及び独立運転等の複数の運動モードを有するようにする。なお、位置決めユニット360は、少なくとも3Dカメラーと信号プロセッサーから構成され、カメラーにより周囲の物体との距離を取得して、障害物に対する回避を実現する。この位置決めユニット360は、カメラーによりシーンデータを取得し、シーン認識で空間での位置決め機能を実現する。また、位置決めユニット360は、レーダーモジュール(レーザー、超音波、赤外線)を有し、レーダーモジュールにより車体の周囲の障害物との距離を検知して、障害物に対する回避機能を実現することができる。なお、位置決めユニット360は、少なくとも赤外線IR識別器からなり、変調された赤外線を射出し、空港内の異なる位置に取り付けられた光学センサーにより信号を受信して、荷物車の空間での位置決めを実現する。なお、位置決めユニット360は、Bluetooth(登録商標)モジュール、WiFiモジュール、またはRFIDモジュールから構成され、測定信号の強度分布と三辺測量の方法により荷物車の正確な測位を実現する。また、位置決めユニット360は、カメラーを含んでもよく、場所案内用情報掲示板、荷物車の測位の便利のために地面/壁に貼られている特定の標記、または屋上/天井の特定のテクスチャーのようなシーン内容を認識することにより、位置を判断してもよい。
【0067】
通信ユニット365は、例えば、3G、4G/WLAN等の通信技術により外部と無線通信を行う。ここで、無線通信は、上記した通信技術に限られず、且つ本開示の保護範囲に影響を与えないことは言うまでもない。
【0068】
また、X線以外に、γ線のような他の放射線を利用して荷物を検査してもよく、ひいては、ミューオンまたは電子のような宇宙線を利用して荷物を検査してもよいことは言うまでもない。宇宙線を利用する場合、自然に存在する宇宙線を利用するので、放射線源は不要である。
【0069】
図4は、本開示の実施例による荷物車が荷物をキャビンから託送コンベヤーに運送する過程を示す模式図である。図4に示すように、検査結果が安全である場合、荷物車410は、自動的に荷物の託送入口まで走行し、液圧プッシュロッド415により荷物420をキャビンから荷物コンベヤー430上に運送して、荷物の託送を行う。図5は、本開示の実施例による荷物車から荷物を託送コンベヤーに運搬する過程を示す模式図である。図5に示すように、ロボット521は、クロスバー532上を移動し、荷物車510に載せられた荷物520を荷物車のキャビンから取り出し、託送コンベヤー530上に置く。図5に示すように、荷物521と522は、コンベヤーに置かれて、荷物の託送が行われる。
【0070】
以上、一人の乗客が一つの荷物車を使用する状況について説明した。ある場合、特に、乗客の荷物が比較的に多い場合、一人の乗客は複数の荷物車を使用してもよい。図6Aは、本開示の一実施例による二つの荷物車を組み合わせる過程を示す模式図である。図6Bは、本開示による実施例において二つの荷物車を組み合わせて得られた組み合わせ荷物車を示す模式図である。
【0071】
図6Aに示すように、乗客が二つのシングルキャビンの荷物車を使用する場合、シングルキャビンの荷物車を重畳してもよい。例えば、図6Bに示すように、荷物車610の側面の4つの液圧ロッドにより荷物車610の車体を上昇させ、その下に空間を形成して、他の荷物車620が自動的に荷物車610の下に走行することで、重畳過程を完了することができる。
【0072】
図7は、本開示による実施例において二つの荷物車が車列を構成することを示す模式図である。図7に示すように、2つの荷物車は、車列を組成して同一の乗客にサービスを提供してもよい。例えば、荷物車710と荷物車720は、互いに通信し且つ1メートル以内の範囲に保持され、乗客の移動につれて移動することで乗客に対する追跡機能を実現することができる。
【0073】
図8は、本開示による実施例において荷物車が自動的に警戒領域まで走行する過程を示す模式図である。図8に示すように、乗客815は、空港に到着した後、入口805から空港ロビーに入り、一台の荷物車810を取った後、荷物車810と乗客815との間の身分認証を行う。例えば、荷物車のMMIを介して乗客の識別情報と航空便情報を入力し、搭乗券を印刷することで、チェックインを完了する。その後、乗客は、荷物を荷物車810の中に放置し、ドアを閉じる。乗客815は、乗客安全検査通路の入口850に到着して、安全検査領域845で安全検査を受け、安全検査出口855から安全検査領域を離れる。乗客の荷物に問題がない場合、乗客及びそれを追跡する荷物車はゲート860まで移動する。
【0074】
一方、上記したX線検出装置及び/又はトレース検出装置及び/又は金属検知装置のような検出装置により、荷物に対して検出を行う。検出装置により、例えば爆薬、麻薬または重金属のような危険品が検出された場合、検出結果をインターフェースユニット340を介してCPU350に送信する。CPU350は、コントローラー380を介して、図1に示すようなロック装置がドアをロックするように指示し、かつ、走行駆動装置385が設定された路線に沿って自動的に警戒領域840の入口820まで走行するように指示する。保安要員83は、安全検査領域840で荷物に対してラゲッジオープン検査や特殊処理を行うとともに、これを乗客に通知する。このようにして、乗客がまだ正式の安全検査領域に入っていない期間に、存在可能な危険要素を発見して処置することができ、空港の安全リスクを低下させることができる。
【0075】
図9は、本開示の一実施例による荷物を搭載した荷物車に対して安全検査を行う過程を示す模式図である。図9に示すように、荷物車910、911、912は、自動的に荷物の安全検査通路まで走行して、走査装置920からの検査を待つ。指令を受信した後、荷物車910、911及び912は、順序に検査通路に入り、X線透射検査又はCT検査を受ける。一部の実施例において、荷物車は、安全検査の開始信号に応答して、荷物車のロック装置によってキャビンのドアをロックする。検査をパスした荷物車905は、自動的に荷物の託送入口まで移動し、又は、乗客安全検査通路の出口で乗客を待つことができる。図9に示すようなシステムでは、地面に案内マーク930が設けられており、荷物車は、案内線の案内に従って順序に荷物の安全検査通路に入る。ただし、他の実施例において、荷物車は、案内線なしに、正確な測位によって自動的に荷物の安全検査通路に走行して入ってもよいことは言うまでもない。走査装置920は、少なくとも荷物車の走行速度を考慮してそれに対して安全検査を行う。例えば、荷物車の速度に応じて走査装置920のビーム射出頻度を設定する。また、他の実施例において、走査装置920は、荷物車のほかの属性、例えば、姿勢等の要素をさらに考慮して検査を行ってもよい。例えば、ある方向に沿って走査する方が効果がよりよい場合、荷物車が姿勢を調整するように指令して、走査を行ってもよい。
【0076】
図10は、本開示の別の実施例による荷物を搭載した荷物車に対して安全検査を行う過程を示す模式図である。別の実施例として、荷物車1010、1011、1012、1013は、自動的に伝送ベルト1030まで走行し、走査装置1020により安全検査を行ってもよい。検査をパスした荷物車1005は、自動的に荷物の託送入口まで移動し、又は、乗客安全検査通路の出口まで移動して乗客を待ってもよい。
【0077】
図11は、本開示による実施例の安全検査システムを示す構成模式図である。図11に示すような検査装置は、走査通路1130を共用する左側のDRシステムと右側のデュアルエネルギーのCTシステムとを備え、荷物車1113は、走査通路113で進行する。
【0078】
DR(Digital Radiography)用X線源1111から照射されたX線1112は、走査通路1113における荷物車1113を透過し、透射信号は、検知器モジュール1114に受信される。収集回路1115は、そのアナログ信号をデジタル信号に変換して、コントローラー1117とコンピューター1118等に送信する。コンピューター1118によって被検査体1113の透射画像を取得し、それをメモリに記憶し、又は表示させる。
【0079】
一部の実施例において、放射線源1111は、単一のX線源ポイントを含んでもよく、複数のX線発生器を含んでもよい。例えば、複数のX線源ポイントの分布式X線源を含んでもよい。
【0080】
図11に示すように、荷物車1113は、走査通路1130で走行続けて、放射線源1111と検知器1114との間の走査領域を通過する。一部の実施例において、検知器1114と収集回路1115は、一体のモジュール構造を有する検知器及びデータ収集器であって、例えば、被検査体を透過した放射線を検知するための複列の検知器によって、アナログ信号を得るとともに、アナログ信号をデジタル信号に変換することで、X線に対する荷物車1113の投影データを出力する。コントローラー1117は、システム全体の各部が同期的に動作するように制御するために用いられる。コンピューター1118は、データ収集器により収集されたデータを処理するためのものであり、データを処理及び/又は再構成してその結果を出力し、走査結果を乗客情報と航空便情報とに関連付けて記憶する。
【0081】
この実施例によれば、検知器1114と収集回路1115は、荷物車1113の透射データを取得するために用いられる。収集回路1115は、データ増幅整形回路を備え、それは、(電流)積分モードまたはパルス(カウント)モードで動作することができる。収集回路1115は、コントローラー1117とコンピューター1118とに接続され、トリガー命令に従って収集されたデータをデータ処理用のコンピューター1118に記憶する。
【0082】
一部の実施例において、検知器1114は、被検査体を透過したX線を受光する複数の検知ユニットを備える。データ収集回路1115は、検知器モジュール1114に接続され、検知器1114で発生された信号を検知データに変換する。コントローラー1117は、制御線CTRL11を介して放射線源1111に接続され、制御線CTRL12を介して検知器1114に接続されるとともに、データ収集回路1115に接続され、放射線源のうち少なくとも一つのX線発生器がX線を照射するように制御する。これにより、被検査体の移動につれて、X線を照射して被検査体を透過するようにする。また、コントローラー1117は、検知器1114とデータ収集回路1115とを制御して、検知データを取得する。コンピューター1118は、検知データに基づいて被検査体の画像を再構成する。
【0083】
被検査体の進行につれて、デュアルエネルギーのCTシステムは、被検査体に対してCT走査を行う。CT用のX線源1121からのX線1122は、走査通路1130における荷物車1113を透過する。また、荷物車1130の進行につれて、放射線源1121と検知器1124は、回転することで、CT走査を行う。なお、投影信号は、検知器モジュール1124により受信され、収集回路1125は、そのアナログ信号をデジタル信号に変換して、コントローラー1117とコンピューター1118などに送信する。コンピューター1118によって被検査体1113の断層画像を取得し、メモリに記憶し又は表示させる。例えば、走査結果を乗客情報と航空便情報とに関連付けて記憶する。
【0084】
一部の実施例において、検知器モジュール1124は、被検査体を透過したX線を受光する複数の検知ユニットを備える。データ収集回路1125は、検知器モジュール1124に接続され、検知器モジュール1124で発生された信号を検知データに変換する。コントローラー1117は、制御線CTRL21を介して放射線源1121に接続され、制御線CTRL22を介して検知器モジュール524に接続されるとともにデータ収集回路1125に接続され、放射線源のうちの二つのハイとローのエネルギーのX線発生器を制御して、ハイとローのエネルギーX線を交互に照射するように制御し、被検査体の移動につれてX線を照射し且つ被検査体を透過させることで、デュアルエネルギーのCT走査を実現することができる。また、コントローラー1117は、検知器モジュール1124とデータ収集回路1125とを制御して、投影データを取得する。コンピューター1118は、投影データに基づいて、被検査体の画像を再構成し、物質認識を行うことで、走査結果を取得する。例えば、走査結果を乗客情報と航空便情報とに関連付けて記憶する。
【0085】
なお、図11に示す実施例において、荷物車1113は、DRシステムとデュアルエネルギーのCTシステムをこの順に通過し、得られた2次元及びデュアルエネルギーの3次元画像データをコンピューターに送信して物質認識を行う。コンピューターにセットされた物質認識システムは、画像データに基づいて、荷物車に載せられた荷物に対して物質認識を行い、異なる物質の等価原子番号と密度などの情報を取得し、2次元画像と3次元画像に着色して、危険品又は禁止品であると判断された物品に対して自動的にマーキングする。
【0086】
上記の過程において、サーバー1120は、通信装置1130により荷物車1113からのメッセージを受信し、コンピューター1118は、サーバー1120と通信装置1130によって、荷物車に、例えば荷物車1113の速度または姿勢などを調整するような指令を送信する。
【0087】
以上、DR走査とデュアルエネルギーのX線走査を同時に行うことについて説明したが、他の実施例において、走査装置は、シングルエネルギーの走査又はその他の走査の形態を採用して荷物に対する走査を実現してもよい。例えば、デュアルエネルギーCT(dual energy CT)、大ピッチCT(large pitch CT)、疎角度CT(sparse angle CT)、検知器アンダーサンプルCT(detector under-sampling CT)、イントラ再構成CT(internal reconstruction CT)、直線軌跡CT(linear trajectory CT)などの技術を採用することができるが、これらの技術は本開示の保護範囲に影響を与えないことは言うまでもない。
【0088】
上記の実施例において、車両搭載型のX線検出器は、荷物に関する一応の情報を取得することができる。例えば、荷物車上の検知サブシステムにより荷物車に載せられた荷物の少なくとも一つの物理的属性の情報を検知する。例えば、荷物における関心領域の密度、電子密度、等価原子番号、材料成分の内の一つ、荷物の重量や、荷物における関心領域のサイズ及び位置などを検知する。荷物車の通信ユニットは、少なくとも一つの物理的属性の情報を走査装置に送信する。走査装置は、少なくとも一つの物理的属性の情報に基づいて、荷物車に対する走査パラメーターを調整する。例えば、走査装置は、放射線量、放射線エネルギー、走査速度、放射線ビーム射出頻度、視角数、CT走査角度数やCT走査角度分布などを調整する。
【0089】
例えば、荷物車の通信ユニットは、荷物車の速度情報を走査装置に送信し、走査装置は、荷物車の速度に基づいて走査パラメーターを調整する。ここで、荷物車の速度は、例えば、荷物の重量とサイズの少なくとも一つに基づいて設定される。具体的には、重量の大きい荷物とサイズの大きい荷物は、速度を小さく設定し、重量の軽い荷物とサイズの小さい荷物は、速度を比較的に大きく設定する。なお、荷物中の関心する領域が既知である場合、当該領域のみに対してデュアルエネルギーのCT走査を行うことができる。このようにして、荷物の安全検査の通過率を向上させる。
【0090】
例えば、速度調整の指令に応答して、少なくとも一つの荷物車は、検査中に車体の姿勢を調整する。具体的には、ある視角から見ると、透射走査における荷物の詳細を確認できない場合、操作者は、通信装置1130を介して荷物車に90度回転の指令を送信する。すると、荷物車は、90度回転するとともに一定の距離を後進してから、進行する。このような走査過程により、別の姿勢における透射画像またはCT画像を取得することができ、検査の正確性も向上させることができる。
【0091】
図12は、本開示の一実施例による安全検査方法を説明するための流れである。図13は、本開示の実施例による安全検査システムを空港に適用する例を示す。
【0092】
図12に示すように、ステップS1205において、乗客1305は、空港に到着した後、入口1315から空港ロビーに入り、1台の荷物車1310を取った後、荷物車1310と乗客1315との間の身分認証を行う。例えば、荷物車のMMIにより、乗客識別情報と航空便情報を入力し、搭乗券を印刷することで、チェックインを完了する。ステップS1210において、乗客は、荷物を荷物車1310に入れてからドアを閉じる。
【0093】
ステップS1215において、上記のようなX線検出装置及び/又はトレース検出装置及び/又は金属検知装置のような検出装置により、荷物に対して検出を行い、荷物に関する一応の情報を取得する。例えば、荷物車上の検知サブシステムは、荷物車に載せられた荷物の少なくとも一つの物理的属性の情報を検知する。例えば、荷物における関心領域の密度、電子密度、等価原子番号の内の一つ、荷物の重量や、荷物における関心領域のサイズ及び位置などを検知する。荷物車の通信ユニットは、少なくとも一つの物理的属性の情報を走査装置に送信する。
【0094】
ステップS1220において、荷物が安全であるか否かの一応の判断を行う。ステップS1220において危険品が検出されていない場合、ステップS1225において、乗客1305は、人体安全検査通路1335の入口1325に移動し、荷物車1310は、自動的に荷物の安全検査通路の入口1365に移動する。例えば、荷物車1310は、自身の測位/ナビゲーションのシステムを利用して自動的に、又は、地面上の特定の標記線に沿って、荷物の安全検査通路の入口1365まで走行する。
【0095】
ステップS1230において、安全検査の開始信号に応答して、荷物車1310は、ドアをロックし、走査装置1370により安全検査を行う。ステップS1235において、走査装置1370は、少なくとも荷物車の走行速度を考慮して安全検査を行う。例えば、荷物車の速度に応じて走査装置1370のビーム射出頻度を設定する。また、他の実施例において、走査装置1370は、荷物車の他の属性、例えば、姿勢などの要素をさらに考慮して走査を行ってもよい。例えば、ある方向に沿って走査する方が効果がよりよい場合、荷物車が姿勢を調整するように命令して、走査を行ってもよい。例えば、走査装置は、少なくとも一つの物理的属性の情報に基づいて、荷物車の走査パラメーターを調整する。例えば、走査装置は、放射線量、放射線エネルギー、走査速度、放射線ビーム射出頻度、視角数、CT走査角度数やCT走査角度分布などを調整する。
【0096】
例えば、荷物車の通信ユニットは、荷物車の速度情報を走査装置に送信し、走査装置は、荷物車の速度に基づいて走査パラメーターを調整する。ここで、荷物車の速度は、例えば、荷物の重量とサイズの少なくとも一つに基づいて設定される。具体的には、重量の大きい荷物とサイズの大きい荷物は、速度を小さく設定し、重量の軽い荷物とサイズの小さい荷物は、速度を比較的に大きく設定する。なお、荷物中の関心する領域が既知である場合、当該領域のみに対してデュアルエネルギーのCT走査を行うことができる。このようにして、荷物の安全検査の通過率を向上させる。
【0097】
例えば、速度調整指令に応答して、少なくとも一つの荷物車は、検査中に車体の姿勢を調整する。具体的には、ある視角から見ると、透射走査における荷物の詳細を確認できない場合、操作者は、通信装置を介して荷物車に90度回転の指令を送信する。すると、荷物車は、90度回転するとともに一定の距離を後進してから進行する。このような走査過程により、別の姿勢における透射画像またはCT画像を取得することができ、検査の正確性も向上させることができる。
【0098】
走査結果が得られた後、ステップS1240において、走査装置1370は、走査結果を乗客情報と航空便情報とに関連付けて記憶する。例えば、ローカル記憶装置に記憶されて、検査員の判断に供給され、又は、クラウドに記憶されて、検査員の判断に供給される。
【0099】
ステップS1220において、荷物車1310の検知サブシステムにより、容疑品や危険品があることが発見される場合、ステップS1246において、荷物車1310は、荷物の安全検査通路の出口1375から自動的に警戒領域1390の入口1391まで走行することで、危険を解消する。例えば、警戒領域1390において、保安要員1395は、荷物車1310に対してラゲッジオープン検査を行う。人工によるオープン検査の後、再検査が必要である場合、荷物車は、警戒領域の出口1392から離れて、荷物の安全検査通路1365に向かって移動し、再び安全検査を受ける。
【0100】
ステップS1245において、検査員は、荷物に危険品があるか否かを判断する。危険品がある場合、流れはステップS1246に移行するが、ここで説明を省略する。ステップS1245において危険品がないと判断される場合、ステップS1250において、荷物の種類が託送荷物であるか、それとも携帯手荷物であるかを判断する。例えば、携帯手荷物のキャビンに荷物がない場合、荷物車には携帯手荷物がなく、託送荷物のみがあると判断する。荷物車は、託送荷物もあり、携帯手荷物もある場合、託送を行ってから、自動的に乗客安全検査通路の出口まで走行する。例えば、乗客1305は、人体安全検査通路の入口1325まで進行して、安全検査のドア1330に入る。すると、保安要員1340は、手持ち安全検査機器で乗客に対して手動検査を行う。検査をパスした場合、乗客1305は、安全検査領域の出口1345から出て、出口で自分の荷物車を待つ。
【0101】
ステップS1250において、荷物車上に託送荷物があると判断される場合、ステップS1255において、荷物車1310は、自動的に荷物を託送所まで運搬し、ステップS1260において、荷物1380をコンベヤー1385に運送し、託送処理を行う。ステップS1290において、託送が完了された後、荷物車は、自動的に車庫まで走行して入庫される。
【0102】
ステップS1250において、荷物車に携帯手荷物のみがあると判断される場合、ステップS1275において、荷物車1310は、人体安全検査通路の出口1345に走行し、ここで乗客を待つ。乗客1305は、ここで荷物車1310と合流する。ステップS1280において、荷物車1310は、乗客を追跡して一緒にゲート1350まで移動する。乗客は、搭乗する前に、暗号又はパスワードを入力して、荷物車のキャビンを開け、荷物を取り出す。その後、ステップS1290において、荷物車は、自動的に車庫まで走行して入庫される。
【0103】
別の実施例において、1台の荷物車の一つのキャビンに託送荷物があり、もう一つのキャビンに携帯手荷物がある場合、託送が完了されると、流れは、ステップS1260からステップS1275に移行し、荷物車は、携帯手荷物を搭載して乗客安全検査通路の出口1345まで走行し、ここで乗客を待つ。後の過程については、ここで説明を省略する。
【0104】
以上の説明は、シングル通路検査の場合の実施例であるが、複数の通路に分けて荷物車に対して安全検査を行うことで安全検査の効率を向上させることは言うまでもない。図14は、本開示のさらに別の実施例による安全検査システムを空港に適用する例を示す。図14に示すように、走査装置1440の走査通路は、並列する二つの入口1401と1402を有する。荷物車1425、1430及び1435は、安全検査の入口1402から走査通路に入る。荷物車1405、1410及び1415は、安全検査の入口1401から走査通路に入る。荷物に対する再検査が必要である場合、荷物車1405は、安全検査の出口1445から警戒領域の入口まで走行する。荷物が託送荷物である場合、荷物車1455は、荷物の託送入口まで走行する。荷物が携帯手荷物である場合、荷物車1460は、人体安全検査通路の入口まで走行して乗客の安全検査が終わるまで待機する。乗客は、搭乗する前に、暗号又はパスワードを入力して、荷物車のキャビンを開け、荷物を取り出す。その後、荷物車は、自動的に車庫まで走行して入庫される。
【0105】
以上の詳細な説明において、模式図、フローチャート及び/又は例示を挙げて、荷物車、並びに、安全検査システム及び方法の複数の実施例について説明した。このような模式図、フローチャート及び/又は例示に一つまたは複数の機能及び/又は操作が含まれる場合、このような模式図、フローチャート又は例示における各々の機能及び/又は操作は、いろいろな構成、ハードウェア、ソフトウェア、フォームウェア又は実質的にそれらの任意の組み合わせにより単独及び/又はともに実現できることは言うまでもない。一実施例において、本発明の実施例に記載の主題の幾つかの部分は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、DSP(Digital Singnal Processor)、又は他の集積フォームにより実現できる。しかしながら、ここで開示された実施例の一部の局面は全部又は一部が等価的に集積回路で実現されてもよく、1台又は複数台のコンピューターにおいて実行される一つまたは複数のコンピュータープログラム(例えば、1台又は複数台のコンピューターシステムにおいて実行される一つまたは複数のプログラム)で実現されてもよく、一つまたは複数のプロセッサーにおいて実行される一つまたは複数のプログラム(例えば、一つまたは複数のマイクロプロセッサーにおいて実行される一つまたは複数のプログラム)で実現されてもよく、フォームウェアで実現されてもよく、又は、実質的に上記形態の任意の組み合わせで実現されてもよいことは理解できるだろう。また、当業者は、本開示に基づいて回路デザイン及び/又はソフトウェア及び/又はフォームウェアのコードを書き込む能力を持つことになろう。また、本開示に記載の主題のメカニズムは、色々の形態のプログラム製品により配信されてもよく、且つ、実際に配信を実行する信号キャリアの種類に関わらず、本開示に記載の主題の例示的実施例を適用できることは理解できるだろう。信号キャリアの例示としては、FD、HDD、CD(compact disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、デジタル磁気テープ、コンピューターメモリ等のような記録可能媒体と、デジタル及び/又はアナログ通信媒体(例えば、ファイバー、導波路、有線通信リンク、無線通信リンク等)のような伝送型媒体とが挙げられるが、これらに限定されない。
【0106】
幾つかの典型的な実施例を参照しながら本発明を説明したが、ここで用いられた用語は説明のための例示的なものであり、制限的なものではないことを理解できるだろう。本発明は、その精神や主旨を逸脱しない範囲において、様々な形態で具体的に実施することができる。上記の実施例は前述の詳細に限定されず、請求の範囲に限定された精神や範囲内で広く解釈すべきであり、請求の範囲及びその等価範囲内の全ての変化及び改良も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0107】
11: 制御線CTRL
12: 制御線CTRL
21: 制御線CTRL
22: 制御線CTRL
83: 保安要員
100: 荷物車
105: 託送荷物
110: ハンドル
113: 走査通路
115: 第1のキャビン
120: 表示スクリーン
125: 第2のキャビン
130: 秤量装置
140: ロック装置
145: ドア
150: ロック装置
155: データ処理装置
165: MMI(man-machine interface)
170: 携帯手荷物
200: 荷物車
210: スケール
220: スケール
230: スケール
300: 荷物車
305: 検出装置
310: X線源ポイント
320: 検知器
321: データ収集装置
330: 秤量装置
340: インターフェースユニット
350: CPU
355: タッチパネル
360: ユニット
365: 通信ユニット
370: RAM(Random Access Memory)
375: ROM(Read Only Memory)
376: プリンター
380: コントローラー
385: 走行駆動装置
395: カメラー
410: 荷物車
415: 液圧プッシュロッド
420: 荷物
430: 荷物コンベヤー
510: 荷物車
520: 荷物
524: 検知器モジュール
530: 託送コンベヤー
532: クロスバー
610: 荷物車
620: 荷物車
710: 荷物車
720: 荷物車
805: 入口
810: 荷物車
815: 乗客
820: 入口
845: 安全検査領域
850: 入口
855: 安全検査出口
860: ゲート
905: 荷物車
910: 荷物車
911: 荷物車
912: 荷物車
920: 走査装置
930: 案内マーク
1005: 荷物車
1010: 荷物車
1011: 荷物車
1012: 荷物車
1013: 荷物車
1020: 走査装置
1030: 伝送ベルト
1112: X線
1113: 荷物車
1117: コントローラー
1118: コンピューター
1120: サーバー
1122: X線
1124: 検知器モジュール
1130: 通信装置
1305: 乗客
1310: 荷物車
1315: 入口
1325: 入口
1330: ドア
1335: 人体安全検査通路
1340: 保安要員
1345: 出口
1350: ゲート
1370: 走査装置
1375: 出口
1380: 荷物
1385: コンベヤー
1390: 警戒領域
1391: 入口
1392: 出口
1395: 保安要員
1401: 入口
1402: 入口
1405: 荷物車
1410: 荷物車
1415: 荷物車
1425: 荷物車
1430: 荷物車
1435: 荷物車
1440: 走査装置
1445: 出口
1455: 荷物車
1460: 荷物車
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14