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特許7025528ネットワークハンドオーバ方法、装置、およびシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-15
(45)【発行日】2022-02-24
(54)【発明の名称】ネットワークハンドオーバ方法、装置、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20220216BHJP
   H04W 36/14 20090101ALI20220216BHJP
   H04W 28/24 20090101ALI20220216BHJP
【FI】
H04W48/18 111
H04W36/14
H04W28/24
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020505249
(86)(22)【出願日】2018-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-10-01
(86)【国際出願番号】 CN2018095842
(87)【国際公開番号】W WO2019024677
(87)【国際公開日】2019-02-07
【審査請求日】2020-02-14
(31)【優先権主張番号】201710652890.8
(32)【優先日】2017-08-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】特許業務法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジェンドン
(72)【発明者】
【氏名】ジュ,ジングオ
【審査官】齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/011107(WO,A1)
【文献】特表2019-525569(JP,A)
【文献】3GPP; TSG-SA; Procedures for the 5G System;Stage 2 (Release 15),3GPP TS 23.502 V0.5.0,2017年07月14日,pp.43-48,52-56,86-88,104,https://www.3gpp.org/ftp//Specs/archive/23_series/23.502/23502-050.zip
【文献】Samsung,TP for PDU Session Setup and Release Related Procedures[online],3GPP TSG RAN WG3 adhoc_R3_AH_NR_1706 R3-172247,2017年06月29日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG3_Iu/TSGR3_AHGs/R3_AH_NR_1706/Docs/R3-172247.zip>
【文献】China Mobile,GBR bearer selection for SR UE HO from 5GS to EPC using Nx[online],3GPP TSG SA WG2 #122 S2-174495,2017年06月26日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_122_Cabo/Docs/S2-174495.zip>
【文献】Qualcomm Incorporated,TS 23.502: Idle camping priority for voice and fallback to E-UTRA procedures[online],3GPP TSG SA WG2 #122 S2-174460,2017年06月30日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_122_Cabo/Docs/S2-174460.zip>
【文献】ZTE,Discussion on EPS/RAT fallback scenario and solution[online],3GPP TSG SA WG2 #122BIS S2-175477,2017年08月15日,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_122BIS_Sophia_Antipolis/Docs/S2-175477.zip>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信方法であって、
制御エンティティゲートウェイと同じ場所に位置するネットワーク要素によって、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)のベースステーションに対してセッション要求を送信するステップであって、前記セッション要求は前記NG-RANのサービス品質(QoS)パラメータを含む、ステップ;
前記ネットワーク要素によって、アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)を介して前記次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)の前記ベースステーションからセッション応答を受信するステップであって、前記セッション応答は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)音声のセッション確立がLong Term Evolution(LTE)通信を提供するノードまたはネットワークへハンドオーバすることを通知する、ステップ;
前記ネットワーク要素と同じ場所に位置する前記制御エンティティゲートウェイによって、前記NG-RANの前記QoSパラメータに基づき前記LTE通信に対して適用可能なQoSプロファイルを生成するステップ;
前記ネットワーク要素によって、前記ハンドオーバが完了した後に、前記QoSプロファイルを用いてベアラ確立開始するステップ;
を有する方法。
【請求項2】
無線通信方法であって、
次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)のベースステーションによって、アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)を介して、制御エンティティゲートウェイと同じ場所に位置するネットワーク要素からN2インターフェース上のセッション要求を受信するステップであって、前記セッション要求は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)音声のセッション確立に対応する前記NG-RANのサービス品質(QoS)パラメータを含む、ステップ;
前記NG-RANの前記ベースステーションによって、前記AMFへハンドオーバ要求メッセージを送信して、Long Term Evolution(LTE)通信を提供するノードまたはネットワークへの前記IMS音声の前記セッション確立のハンドオーバを前記ネットワーク要素が開始できるようにするステップであって、前記セッション確立において、前記ネットワーク要素と同じ場所に位置する前記制御エンティティゲートウェイによって、前記NG-RANの前記QoSパラメータに基づき前記LTE通信に対して適用可能なQoSプロファイルが生成される、ステップ
を有する方法。
【請求項3】
前記ベースステーションによって、前記N2インターフェース上の前記セッション要求に応じて、前記AMFを介して前記ネットワーク要素に対してセッション応答を送信するステップであって、前記セッション応答は、前記IMS音声の前記セッション確立がLTE通信を提供する前記ノードまたは前記ネットワークへハンドオーバすることを通知する、ステップ;
を有する、
請求項2記載の方法。
【請求項4】
前記ネットワーク要素はセッション管理機能(SMF)を含む、
請求項1または2記載の方法。
【請求項5】
LTE通信を提供する前記ノードまたは前記ネットワークは、LTEベースステーションまたはeLTEベースステーションを含む、
請求項1または2記載の方法。
【請求項6】
前記制御エンティティゲートウェイは、パケットデータネットワークゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)を含む、
請求項1または2記載の方法。
【請求項7】
次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)における無線通信装置であって、
プロセッサ、
プロセッサ実行可能コードを格納したメモリ、
を備え、
前記プロセッサ実行可能コードは、前記プロセッサが実行すると前記プロセッサに、
アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)を介して、制御エンティティゲートウェイと同じ場所に位置するネットワーク要素からN2インターフェース上のセッション要求を受信するステップであって、前記セッション要求は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)音声のセッション確立に対応する前記NG-RANのサービス品質(QoS)パラメータを含む、ステップ;
前記AMFへハンドオーバ要求メッセージを送信して、Long Term Evolution(LTE)通信を提供するノードまたはネットワークへの前記IMS音声の前記セッション確立のハンドオーバを前記ネットワーク要素が開始できるようにするステップであって、前記セッション確立において、前記ネットワーク要素と同じ場所に位置する前記制御エンティティゲートウェイによって、前記NG-RANの前記QoSパラメータに基づき前記LTE通信に対して適用可能なQoSプロファイルが生成される、ステップ
を実施させる、
装置。
【請求項8】
前記プロセッサ実行可能コードは、前記プロセッサが実行すると前記プロセッサに、
記N2インターフェース上の前記セッション要求に応じて、前記AMFを介して前記ネットワーク要素に対してセッション応答を送信するステップであって、前記セッション応答は、前記IMS音声の前記セッション確立がLTE通信を提供する前記ノードまたは前記ネットワークへハンドオーバすることを通知する、ステップを実施させる、
請求項7記載の装置。
【請求項9】
制御エンティティゲートウェイと同じ場所に位置する無線通信装置であって、
プロセッサ、
プロセッサ実行可能コードを格納したメモリ、
を備え、
前記プロセッサ実行可能コードは、前記プロセッサが実行すると前記プロセッサに、
次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)のベースステーションに対してセッション要求を送信するステップであって、前記セッション要求は前記NG-RANのサービス品質(QoS)パラメータを含む、ステップ;
アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)を介して前記次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN)の前記ベースステーションからセッション応答を受信するステップであって、前記セッション応答は、インターネットプロトコルマルチメディアサブシステム(IMS)音声のセッション確立がLong Term Evolution(LTE)通信を提供するノードまたはネットワークへハンドオーバすることを通知する、ステップ;
前記制御エンティティゲートウェイによって、前記NG-RANの前記QoSパラメータに基づき前記LTE通信に対して適用可能なQoSプロファイルを生成するステップ;
前記ハンドオーバが完了した後に、前記QoSプロファイルを用いてベアラ確立開始するステップ;
を実施させる、
装置。
【請求項10】
LTE通信を提供する前記ノードまたは前記ネットワークは、LTEベースステーションまたはeLTEベースステーションを含む、
請求項7または9記載の装置。
【請求項11】
前記ネットワーク要素はセッション管理機能(SMF)を含む、
請求項記載の装置。
【請求項12】
前記無線通信装置はセッション管理機能(SMF)を含む、
請求項記載の装置。
【請求項13】
前記制御エンティティゲートウェイは、パケットデータネットワークゲートウェイ制御プレーン(PGW-C)を含む、
請求項7または9記載の装置。
【請求項14】
請求項1から6のいずれか1項記載の方法をプロセッサに実行させるコードを格納した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、通信の分野に関し、具体的には、ネットワークハンドオーバ方法、装置、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
3GPP(3rd Generation PartnershIP Project)は、ReleASe8(R8)から第4世代(またはLTE(Long Term Evolution)と呼ばれる)移動通信システムを開発している。ネットワークアーキテクチャは図1に示す通りである。図1は、本開示の関連技術における進化型パケットコア(EPC)アーキテクチャの図である。アーキテクチャにおけるネットワーク要素の機能を以下に説明する。
【0003】
端末(例えば、ユーザ機器(UE))は、4Gネットワークにアクセスし、主に無線無線インターフェースを介してトラフィックを取得する。UEは、無線インターフェースを介して基地局と対話し、非アクセス階層(NAS)シグナリングを介してコアネットワーク内のモビリティ管理エンティティ(MME)と対話する。
【0004】
基地局(例えば、無線アクセスネットワーク(RAN)内のeNB)は、UEがアクセスするネットワークの無線リソーススケジューリングおよび無線接続管理を担当する。
【0005】
MMEは、コアネットワーク制御プレーンエンティティであり、主に、ユーザ認証、許可および加入チェック、UEモビリティ管理、パケットデータネットワーク(PDN)の接続およびベアラ管理、ユーザIDLE状態におけるページングトリガリング、その他の機能を担当する。
【0006】
サービングゲートウェイ(GW)は、コアネットワークのユーザプレーン機能エンティティであり、ローミングの場合にPDNGWとの対話を主に担当する。
【0007】
PDNGW(P-GW)は、コアネットワークのユーザプレーン機能エンティティであり、UEがPDNにアクセスするために使用されるアクセスポイントは、ユーザインターネットプロトコル(IP)アドレス割り当て、およびネットワークによってトリガされるベアラの確立、変更、削除を担当する。また、P-GWには、QoS(Quality of Service)関連の充電制御などの機能があり、3GPPシステムにおけるUEのアンカーポイントとなっている。したがってIPアドレスは不変とし、トラフィックの連続性を確保している。制御と転送が分離されたアーキテクチャにおいては、P-GWはさらに2つのパートに分けられる。一方は制御エンティティPGW-Cであり、他方はユーザプレーンエンティティPGW-Uである。シグナル制御はPGW-Cが担い、IP転送はPGW-Uが担っている。
【0008】
ホーム加入サーバ(HSS)は、ユーザの加入情報を記憶する。
【0009】
ポリシーおよび課金制御機能(PCRF)は、ポリシー決定および課金ルールを定式化する責任を負う。PCRFは、トラフィックデータフローに基づいてネットワーク制御ルールを提供する。ネットワーク制御は、トラフィックデータフローの検出、ゲーティング制御、およびQoS制御、データフローに基づく課金ルールなどを含む。PCRFは、実行のために、PCRF自体によって定式化されたポリシーおよび課金ルールをP-GWに送信する。
【0010】
3GPPは、リリース14(R14)からNextGenシステムの研究を開始した。NextGenシステムは、3つのタイプのトラフィック、すなわち、それぞれ異なるネットワーク特性を有する、進化型モバイルブロードバンド(eMBB)、大規模マシンタイプ通信(mMTC)、および超高信頼マシンタイプ通信(uMTC)をサポートすることができる。図2は、本開示の関連技術におけるNextGen移動通信ネットワークのアーキテクチャの概略図である。各ネットワーク要素の機能を以下に説明する。
【0011】
UEは、ネットワークにアクセスし、主にNextGen無線インターフェースを介してトラフィックを取得する。UEは、無線インターフェースを介して基地局と対話し、NASシグナリングを介してコアネットワーク内の共通制御プレーン機能およびセッション制御プレーン機能と対話する。
【0012】
新世代基地局(NG無線アクセスネットワーク(RAN))は、UEがアクセスするネットワークの無線リソーススケジューリングおよび無線接続管理を担当する。NG RAN基地局は、新しい無線アクセス技術(gNB)または進化型LTE技術(eLTE)を採用することができる。
【0013】
セッション管理機能(SMF)は、UEと対話し、ポリシー制御機能(PCF)とともに,ユーザパケットデータユニット(PDU)セッションの確立、変更、および削除要求、ユーザプレーン機能の選択、UEとユーザプレーン機能(UPF)との間のユーザプレーン接続の確立、セッションのQoSパラメータの決定などを主に担当する。
【0014】
アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)は、コアネットワークにおける共通の制御プレーン機能である。ユーザは、1つのAMFのみを有する。1つのAMFは、ユーザが正当なユーザであることを保証するために、ユーザ認証、許可、およびサブスクリプション検査を担当する。UEモビリティ管理は、位置登録および一時的なアイデンティティ割り当てを含む。ユーザがPDU接続確立要求を開始すると、適切なSMFが選択され、UEとSMFとの間のNASシグナリングが転送され、基地局とSMFとの間のアクセス層(AS)シグナリングが転送される。
【0015】
ユーザプレーン機能(UPF)は、データ転送およびQoS実行を含むユーザプレーン処理機能を提供する。ユーザが移動するとき、UPFはまた、トラフィックの連続性を保証するためにユーザプレーンアンカーポイントを提供する。
【0016】
ポリシー制御機能(PCF)は、4G時代のPCRFに非常に類似したリソースの許可機能を提供する。
【0017】
UDM(Unified Data Management)機能は、4G時代のHSSと同様に、ユーザのサブスクリプションデータを格納する。
【0018】
NextGenシステム(5GS)は、ダウンタウンや商業センターなどのホットスポットにローカルに配備され始めている。UEが5Gシステムにアクセスする場合、ユーザが5Gシステムのカバレージ外に移動すると、ユーザのUEは4Gシステムにハンドオーバされる。
【0019】
図3は、本開示の関連技術における4Gと5Gとの間の双方向ハンドオーバをサポートするネットワークアーキテクチャである。主要な特徴は、アーキテクチャが4Gおよび5Gアーキテクチャの両方と同時に互換性があることである。もう1つの中核的な特徴は、PGW-CとSMFの組み合わせ、PGW-UとUPFの組み合わせ、PCFとPCRFの組み合わせであり、UEのユーザ平面は常にUPF/PGW-Uにアンカーされている。AMFとMMEとの間にNxインタフェースが追加され、このインタフェースを介してシステム間ハンドオーバ要求が送信される。このようにして、UEがLTEと5Gとの間でハンドオーバされるとき、シームレスなハンドオーバを保証することができる。
【0020】
4Gシステムにおいては、PDN接続は、UEとネットワークとの間で確立され、1つのデフォルトベアラおよび複数の専用ベアラを含む。各ベアラは、サービスフローおよび対応するQoSパラメータを含む。5Gシステムにおいて、PDUセッションは、UEとネットワークとの間で確立され、PDUセッションは、1つのデフォルトQoSフローおよび複数の専用QoSフローを含む。各QoSフローは、サービスフローと、QoSプロファイルおよびパケットフィルタなどの対応するQoSパラメータとを含む。
【0021】
5Gシステムから4Gシステムへのハンドオーバ、すなわち、5Gシステムにおいて確立されたPDUセッションは、4GシステムのPDNコネクションに転送される。そして、PDUセッションにおけるQoSフローは、4Gシステムにおいてベアラに変換され、逆もまた同様である。
【0022】
図4は、本開示の従来技術における5Gから4Gへのハンドオーバのフローチャートであり、以下に簡単に説明する。
【0023】
ステップ100において、UEは、PDUセッションを確立しており、5Gシステムにおいて専用QoSフローを確立していると想定される。
【0024】
ステップ101において、ソース5G RANノードは、UEが4Gにハンドオーバされる必要があることを発見し、ターゲットセルの情報が搬送されるAMFに対してハンドオーバ要求を送信する。
【0025】
ステップ102において、AMFは、4Gに対応するPDNコンテキスト情報をSMFから要求する。
【0026】
ステップ103において、AMFは、ターゲットMMEを選択し、順方向再配置要求を送信する。
【0027】
ステップ104において、MMEは、サービスを提供するゲートウェイ(S-GW)に対してセッション作成リクエストを送信する。
【0028】
ステップ105において、MMEは、無線リソースのハンドオーバ要求をeNBに送信する。
【0029】
ステップ106において、MMEは、eNBから応答を受信した後、AMFに対して順方向再配置応答を送信する。
【0030】
ステップ107において、AMFはハンドオーバー命令を5G RANノードに伝送し、5G NG RANノードはハンドオーバー命令をUEに伝送する。
【0031】
ステップ108において、UEは、4Gシステムにアクセスし、ハンドオーバ完了メッセージをeNBに送信する。
【0032】
ステップ109において、eNBは、ハンドオーバ通知メッセージをMMEに送信する。
【0033】
ステップ110~114において、ベアラ変更要求が、MMEによってS-GWに対して開始され、次いで、S-GWによってP-GWに送信され、最後に、ユーザプレーンが確立される。
【0034】
ステップ115において、UEは、4Gシステム上でトラッキングエリア更新(TAU)手順を実行する。
【0035】
図5は、本開示の関連技術における4Gから5Gへのハンドオーバのフローチャートであり、以下に説明するステップを含む。
【0036】
ステップ200において、UEは、PDN接続を確立しており、4Gシステムにおいて専用ベアラを確立していると想定される。
【0037】
ステップ201において、ソース4G RANノード(eNB)は、UEが5Gにハンドオーバされる必要があることを発見し、ターゲットセルの情報が搬送されるMMEにハンドオーバ要求を送信する。
【0038】
ステップ202において、MMEは、ハンドオーバ要求に従って、ターゲットAMFを選択し、順方向再配置要求をAMFに送信する。
【0039】
ステップ203において、AMFは、SMFから5Gセッション情報を要求する。
【0040】
ステップ204において、AMFは、リソースを予約するためのハンドオーバ要求を5G RANに送信する。
【0041】
ステップ205で、AMFは、5G RANの情報に従って、セッションを更新する。
【0042】
ステップ206において、AMFは、MMEに順方向再配置応答を返す。
【0043】
ステップ207において、MMEは、ハンドオーバコマンドをeNBに送信し、eNBは、ハンドオーバコマンドをUEに送信し、ハンドオーバコマンドは、ターゲット5G RANノードの無線情報を含む。
【0044】
ステップ208において、UEは、ターゲット5G RANノードにアクセスし、ハンドオーバ完了メッセージをターゲット5G RANノードに送信する。
【0045】
ステップ209において、5G(NG)RANノードは、ハンドオーバ通知メッセージをAMFに送信する。
【0046】
ステップ210~212において、AMFは、ハンドオーバが完了したことをSMFに通知し、SMFは、ユーザプレーンを変更する。
【0047】
ステップ213において、UEは、5Gシステムにおいて登録手順を開始する。
【0048】
さらに、gNBおよびeLTE基地局が、5Gコアネットワークに同時にアクセスする場合、クロスアクセスハンドオーバが発生し得る。この場合、ハンドオーバは、5Gシステム内のハンドオーバと見なすことができ、再説明しない。
【0049】
5Gシステム配備の初期段階では、IPマルチメディアサブシステム(IMS)音声など、いくつかのサービスは、5G基地局上で提供されるのに適していない。このとき、UEがgNBにアクセスする場合、UEは、音声サービス(VoLTE)を提供するために4Gに戻る必要があるか、または、UEは、音声サービスを提供するためにeLTE基地局に戻る必要がある。
【0050】
図6は、本開示の関連技術における3GPPシステムにおけるCSFB(Circuit Switched Fallback)の実施形態の概略図である。従来のCSFBは、以下のステップを含む。
【0051】
ステップ301において、UEは、SIP(Session Initiation Protocol)Invite要求を受信する(呼び出し側の場合、このステップは無視される)。
【0052】
ステップ302において、UEは、拡張サービス要求(SR)をNG RANノードに送信する(発呼の場合、UEが呼を開始すると、このステップがトリガされる)。
【0053】
ステップ303において、NG RANノードは、拡張サービス要求(SR)をAMFに転送する。
【0054】
ステップ304において、UEは、パケット交換(PS)ハンドオーバ(HO)を介して4Gにハンドオーバされる。
【0055】
ステップ305において、被呼び出しシナリオであれば、UEは、4GにおいてIMSにSIP 183応答を送信する。
【0056】
ステップ305aにおいて、呼び出しシナリオであれば、UEは、4GシステムにおいてSIP招待要求を開始する。
【0057】
ステップ306において、IMSセッションの確立は、UEとリモートエンドとの間で完了する。
【0058】
従来技術のプロセスでは、ネットワークおよびUEは、大幅に強化される必要があり、他方の当事者がそのような能力を有することを知る必要がある。UEは、基地局が特定のサービスをサポートしていないが、このトラフィックが開始されると、このサービスをサポートする基地局/ネットワークにUEをハンドオーバできることを知る必要がある。ネットワークは、ユーザがターゲットネットワーク/基地局にハンドオーバできるように、トラフィックが実行されるときに、ユーザが拡張サービス要求をトリガできることを知る必要がある。被呼び出しシナリオの場合、UEがアプリケーション層メッセージを受信すると、基礎となるシグナリング(すなわち、NASシグナリング)がトリガされる必要がある。このクロスレイヤトリガは、サードパーティアプリケーション(App)にとって非常に困難である。
【0059】
このような従来の課題に鑑み、有効な解決策は提案されていない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0060】
本開示の実施形態は、従来技術におけるネットワーク間のオーバー複雑なハンドオーバーの技術的問題を少なくとも解決するためのネットワークハンドオーバー方法、装置、およびシステムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0061】
本開示の実施形態は、ネットワークハンドオーバ方法を提供する。この方法は以下を含む:第1ネットワーク要素によって、ユーザ機器(UE)に接続されたソース基地局に対して、UEのためのトラフィックの確立中にハンドオーバを開始するように命令するステップ;第2ネットワーク要素によって、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、ベアラ確立またはサービス品質(QoS)フロー確立を開始するステップ。
【0062】
本開示の別の実施形態は、第1ネットワーク要素および第2ネットワーク要素を含むネットワークハンドオーバシステムを提供する。第1ネットワーク要素は以下を備える:ユーザ機器(UE)のためのトラフィックの確立中に、トラフィックが第2アクセスネットワークにおいて確立されることを決定するように構成された決定モジュール;UEのためのトラフィックの確立中にハンドオーバを開始するように、UEに接続されたソース基地局に対して命令するように構成された命令モジュール。第2ネットワーク要素は、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、ベアラ確立またはサービス品質(QoS)フロー確立を開始するように構成された開始モジュールを含む。
【0063】
本開示の別の実施形態は、セッション管理機能(SMF)に適用されるネットワークハンドオーバ装置をさらに提供する。本装置は以下を備える:第1アクセスネットワークにおける以下のトラフィック、すなわち、新しいサービス品質(QoS)規則およびセッション変更要求のうちの少なくとも1つに対するユーザ機器(UE)の要求を受信するように構成される受信モジュール;トラフィックが第2アクセスネットワークにおいて確立されることを決定するように構成される決定モジュール;アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)を介して第1アクセスネットワークの基地局に対して第2アクセスネットワークへのハンドオーバの要求を送信するように構成される送信モジュール。
【0064】
本開示の別の実施形態は、gNBに適用される別のネットワークハンドオーバ装置をさらに提供する。本装置は以下を備える:セッション管理機能(SMF)によって送信されるN2セッション要求を受信するように構成された第1受信モジュールであって、前記N2セッション要求は第1アクセスネットワークのサービス品質(QoS)情報を搬送する、第1受信モジュール;アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)を介してSMFにN2セッション応答を送信するように構成された第1送信モジュール;ターゲットセルの情報を搬送するハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信するように構成された第2送信モジュール。
【0065】
本開示の別の実施形態は、gNBに適用される別のネットワークハンドオーバ装置をさらに提供する。本装置は以下を備える:第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークへのハンドオーバの第1ハンドオーバ要求を受信するように構成された受信モジュール;ハンドオーバ要求に従って第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークへのハンドオーバの第2ハンドオーバ要求をアクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)に対して送信するように構成された送信モジュール。gNBは、第1アクセスネットワークに適用される。
【0066】
本開示の別の実施形態は、記憶媒体をさらに提供する。記憶媒体は、以下のステップを実行するプログラムコードを格納するように構成されている:ユーザ機器(UE)に接続されたソース基地局に対して、UEのためのトラフィックの確立中にハンドオーバを開始するように命令するステップ;UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバした後に、ベアラ確立またはサービス品質(QoS)フロー確立を開始するステップ。
【0067】
本開示の別の実施形態は、プロセッサをさらに提供する。プロセッサは、プログラムを実行するように構成され、プログラムは、実行されると、上述の実施形態のいずれか1つの方法を実行する。
【0068】
本開示の別の実施形態は、メモリおよびプロセッサを含む電子装置をさらに提供する。メモリは、コンピュータプログラムを記憶するように構成され、プロセッサは、上述の実施形態のいずれか1つの方法を実行するためのコンピュータプログラムを実行するように構成される。
【0069】
本開示の実施形態によれば、UEのためのトラフィックの確立中に、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局にハンドオーバを開始するように命令し、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、第2ネットワーク要素は、ベアラ確立またはQoSフロー確立を開始する。新たに提供されたネットワークハンドオーバモードにより、既存技術におけるネットワーク間のオーバ複雑なハンドオーバの技術的問題が解決され、ハンドオーバは、UEおよびネットワークへの変更をほとんど伴わずに実施される。したがって、ネットワークハンドオーバプロセスが改善され、簡略化される。
【図面の簡単な説明】
【0070】
本明細書で説明される図面は、本開示のさらなる理解を提供するために使用され、本出願の一部を形成する。本開示における例示的な実施形態およびその説明は、本開示を説明するために使用され、いかなる不適切な方法においても本開示を限定するものではない。
図1】本開示の関連技術におけるEPCのアーキテクチャの図である;
図2】本開示の関連技術におけるNextGen移動通信ネットワークのアーキテクチャの概略図である;
図3】本開示の関連技術における4Gと5Gとの間の双方向ハンドオーバをサポートするネットワークアーキテクチャを示す;
図4】本開示の関連技術における5Gから4Gへのハンドオーバのフローチャートである;
図5】本開示の関連技術における4Gから5Gへのハンドオーバのフローチャートである;
図6】本開示の関連技術における3GPPシステムにおけるCSFBのインプリメンテーションモードの概略図である;
図7】本開示の1実施形態によるネットワークハンドオーバ方法のフローチャートである;
図8】本開示の1実施形態によるネットワークハンドオーバシステムの構造ブロック図である;
図9】本開示におけるSMFによってトリガされる5Gから4Gへのフォールバックフォームのフローチャートである;
図10】本開示におけるAMFによってトリガされる5Gから4Gへのハンドオーバフローチャートである;
図11】本開示の実施形態による、NG RANノードによってトリガされる5Gから4Gへのハンドオーバフォームのフローチャートである;
図12】本開示の1実施形態による、NRからeLTEにフォールバックするサービスのプロセスのフローチャートである;
図13】本開示におけるNRからeLTEにフォールバックする5Gシステムにおけるサービスのプロセスのフローチャートである;
図14】本開示の1実施形態による、サービスを4Gから5Gにアップグレードするフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0071】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、競合していない場合には、本願の実施形態と特徴とを組み合わせてもよい。
【0072】
本開示の説明、特許請求の範囲、および図面における「第1」、「第2」などの用語は、同様の目的を区別するために使用され、必ずしも特定の順序または順序を説明するために使用されないことに留意されたい。
【0073】
<実施形態1>
本出願の実施形態は、図3に示すネットワークアーキテクチャ上で実行することができる。
【0074】
本願の実施形態は、上述したネットワークアーキテクチャ上で実行されるネットワークハンドオーバ方法を提供する。図7は、本開示の実施形態によるネットワークハンドオーバ方法のフローチャートである。図7に示すように、この方法は、以下に説明するステップを含む。
【0075】
ステップ702において、UEのためのトラフィックの確立中に、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように命令する。
【0076】
ステップ704において、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後、第2ネットワーク要素は、ベアラ確立またはQoSフロー確立を開始する。
【0077】
上述のステップを通じて、UEのためのトラフィックの確立中に、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように命令し、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、第2ネットワーク要素は、ベアラ確立またはQoSフロー確立を開始する。新たに提供されたネットワークハンドオーバ方法によれば、従来のネットワーク間のハンドオーバが複雑になるという技術的課題が解決され、ハンドオーバが実施される間のUEおよびネットワークへの変更が少なくなる。したがって、ネットワークハンドオーバプロセスが改善され、簡略化される。
【0078】
例示的な実施形態では、第1ネットワーク要素(上述のステップの実行体)は、第1アクセスネットワークの以下のうちの少なくとも1つを含む:セッション管理機能(SMF)、アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)、モビリティ管理エンティティ(MME)、基地局。第1ネットワーク要素がMMEである場合、第2ネットワーク要素ノードはSMFである。あるいは第1ネットワーク要素が第1アクセスネットワークのSMF、AMF、基地局のうちのいずれかである場合、第2ネットワーク要素ノードはPGW-CまたはSMFである。しかし、本開示はこれに限定されない。
【0079】
例示的な実施形態において、UEのためのトラフィックの確立中に、第1ネットワーク要素が、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように命令するステップは、以下で説明するステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0080】
確立要求が受信されると、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように命令し、確立要求は、基地局によって受信された要求名を参照し、それに対応して、第1ネットワーク要素は、基地局を参照する。
【0081】
新しいQoSプロファイルが受信されると、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように指示する。
【0082】
リソース確立要求が受信されると、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように指示する。
【0083】
セッション変更要求が受信されると、第1ネットワーク要素は、UEに接続されたソース基地局に対してハンドオーバを開始するように命令し、セッション変更要求は、SMF/PGW-Cによって受信された要求名を参照し、それに対応して、第1ネットワーク要素は、SMFを参照する。
【0084】
本実施形態では、第1アクセスネットワークの基地局は、gNB(5G基地局)、eLTE(evolved Long Term Evolution)基地局、およびLTE基地局のうちの少なくとも1つを含む。
【0085】
実施形態における技術的手段は、異なるネットワーク要素エンティティ上でトリガされ、完了されてもよい。この解決策について、異なるシナリオに関して以下に説明する。
【0086】
第1ネットワーク要素がSMFである場合、第1ネットワーク要素が、ハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソースステーションに対して命令するステップは、以下に説明するステップを含む。
【0087】
ステップS11において、SMFは、トラフィックを第2アクセスネットワークにおいて確立することを決定する。
【0088】
ステップS12において、SMFは、第2アクセスネットワークへのハンドオーバの要求を、AMFを介して第1アクセスネットワークの基地局に送信する。
【0089】
第1ネットワーク要素がAMFである場合、第1ネットワーク要素が、ハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソースステーションに対して命令するステップは、以下に説明するステップを含む。
【0090】
ステップS21において、AMFは、SMFによって送信されたセッション要求を受信し、このセッション要求は、第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する。
【0091】
ステップS22において、AMFは、第1アクセスネットワークにN2セッション要求を送信し、このN2セッション要求は、第2アクセスネットワークへのハンドオーバの通知を搬送する。
【0092】
ステップS23において、AMFは、第1アクセスネットワークによって送信されたハンドオーバ要求メッセージを受信し、このハンドオーバ要求メッセージは、ターゲットセルの情報を搬送する。
【0093】
AMFは、N2セッション応答をSMFに送信する。
【0094】
第1ネットワーク要素が、第1アクセスネットワーク内にありUEに接続された基地局である場合、第1ネットワーク要素が、UEに接続されたソースステーションに対してハンドオーバを開始するように命令するステップは、以下に説明するステップを含む。
【0095】
ステップS31において、第1アクセスネットワークの基地局は、SMFによって送信されたN2セッション要求を受信し、このN2セッション要求は、第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する。
【0096】
ステップS32において、第1アクセスネットワークの基地局は、AMFを介してSMFにN2セッション応答を送信する。
【0097】
ステップS33において、第1アクセスネットワークの基地局は、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、このハンドオーバ要求は、ターゲットセルの情報を搬送する。
【0098】
第1ネットワーク要素が、第1アクセスネットワーク内にありUEに接続された基地局である場合、第1ネットワーク要素が、UEに接続されたソースステーションに対してハンドオーバを開始するように命令するステップは、以下に説明するステップを含む。
【0099】
ステップS41において、第1アクセスネットワークの基地局は、SMFによって送信されたN2セッション要求を受信し、このN2セッション要求は、第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する。
【0100】
ステップS42において、第1アクセスネットワークの基地局は、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、AMFは、N2セッション応答をSMFに送信し、このハンドオーバ要求は、ターゲットセルの情報を搬送する。
【0101】
第1ネットワーク要素がMMEである場合、第1ネットワーク要素が、ハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソースステーションに対して命令するステップは、以下に説明するステップを含む。
【0102】
ステップS51において、MMEは、PGW-CによってS-GWを介して送信されたベアラ作成要求を受信する。
【0103】
ステップS52において、MMEは、ベアラ生成要求に対応するサービスを第2アクセスネットワークにおいて確立することを決定する。
【0104】
ステップS53において、MMEは、第2アクセスネットワークへのハンドオーバの要求を第1アクセスネットワークの基地局に送信する。
【0105】
例示的な実施形態において、上記のシナリオで説明したN2セッション応答は、UEが第2アクセスネットワークにハンドオーバされることを示すための情報を搬送する。
【0106】
実施形態において、第1アクセスネットワークは、new radio(NR)アクセスネットワークであり、第2アクセスネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)アクセスネットワークであり、または第1アクセスネットワークは、LTEアクセスネットワークであり、第2アクセスネットワークは、NRアクセスネットワークである。
【0107】
実施形態において、SMF-CおよびPGW-Cは、同じ場所に配置されたネットワーク要素であり、相互に内部作用を有する場合がある。例を以下に示す。
【0108】
第1ネットワーク要素がSMFであるとき、およびUEが第2ネットワークにハンドオーバされるとき、第2ネットワーク要素PGW-Cは、第2ネットワークにおいてベアラを確立することをどのように知っているか?その答えは、SMFとPGW-Cがコロケートされたネットワーク要素を持ち、SMF-Cが内部的にPGW-Cに通知するので、ハンドオーバが完了した後、PGW-Cはベアラ確立を開始するからである。
【0109】
第1ネットワーク要素がAMFまたはgNBである場合、それらは、応答メッセージにおいて、UEが第2ネットワークにハンドオーバされることをSMFに通知する。SMFと第2ネットワーク要素PGW-Cはコロケートされたネットワーク要素であり、SMFは内部的にPGW-Cに通知するので、ハンドオーバが完了した後、PGW-Cはベアラ確立を開始する。
【0110】
あるいは、第1ネットワーク要素がAMFまたはgNBである場合、SMFは、ハンドオーバがソースネットワークにおけるベアラ確立またはQoSフロー確立において発生するのでハンドオーバが発生することを知っている。SMFおよび第2ネットワーク要素PGW-Cは、コロケートされたネットワーク要素であり、SMFはPGW-Cに内部的に通知するので、ハンドオーバが完了した後、PGW-Cはベアラ確立を開始する。
【0111】
MMEが第1ネットワーク要素である場合、MMEは、ステップ(MMEがS-GWを介してPGW-Cにベアラ作成応答を送信し、ターゲット側のQoSフロー確立がベアラ作成応答で指示される)においてPGW-Cに通知し、UEは第2ネットワークにハンドオーバされる。PGW-Cおよび第2ネットワーク要素SMFはコロケートされたネットワーク要素であり、PGW-CはSMFに内部的に通知するので、ハンドオーバが完了した後、SMFはQoSフローの確立を開始する。
【0112】
上述の実施形態の説明から、上述の任意の実施形態の方法は、ソフトウェアに加えて必要な汎用ハードウェアプラットフォームによって実施されてもよく、または当然ながらハードウェアによって実施されてもよいが、多くの場合、前者は好ましい実施形態であることが、当業者には明らかであろう。この理解に基づいて、本開示によって実質的に提供されるソリューション、または既存の技術に寄与するソリューションの一部は、ソフトウェア製品の形態で実施することができる。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(ROM(Read Only Memory)/RAM(Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなど)に記憶され、端末装置(携帯電話、コンピュータ、サーバ、ネットワーク装置など)が本開示の各実施形態による方法を実行することを可能にするためのいくつかの命令を含む。
【0113】
<実施形態2>
本開示の実施形態は、上述の実施形態および好ましい実施形態を実施するためのネットワークハンドオーバシステムをさらに提供する。説明済のことは説明を省略する。以下で使用されるように、用語「モジュール」は、所定の機能を実装することができるソフトウェア、ハードウェア、またはそれらの組み合わせであってもよい。なお、以下に説明する実施の形態における装置は、ソフトウェアにより実現されることが好ましいが、ハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせにより実現されてもよい。
【0114】
図8は、本開示の1実施形態によるネットワークハンドオーバシステムの構造ブロック図である。図8に示すように、システムは、第1ネットワーク要素80および第2ネットワーク要素82を含む。
【0115】
第1ネットワーク要素80は、決定モジュール800および指示モジュール802を含む。
【0116】
決定モジュール800は、UEのためのトラフィックの確立中に、トラフィックが第2アクセスネットワークにおいて確立されるべきであることを決定するように構成される。
【0117】
指示モジュール802は、UEのためのトラフィックの確立中にハンドオーバを開始するように、UEに接続されたソース基地局に対して指示するように構成される。
【0118】
第2ネットワーク要素82は、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、ベアラ確立またはサービス品質(QoS)フロー確立を開始するように構成された開始モジュール820を含む。
【0119】
例示的な実施形態において、指示モジュール802は、以下のうちの少なくとも1つを含む:ベアラ作成要求が受信されたときハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソース基地局に対して命令するように構成された第1命令ユニット;新しいQoSプロファイルが受信されたときハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソース基地局に対して命令するように構成された第2命令ユニット;リソース確立要求が受信されたときハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソース基地局に対して命令するように構成された第3命令ユニット;セッション変更要求が受信されたときハンドオーバを開始するようにUEに接続されたソース基地局に対して命令するように構成された第4命令ユニット。
【0120】
例示的な実施形態において、第1ネットワーク要素80は、第1アクセスネットワークの以下のうちの少なくとも1つを含む:セッション管理機能(SMF)、アクセスおよびモビリティ制御機能(AMF)、モビリティ管理エンティティ(MME)、基地局。
【0121】
例示的な実施形態において、第1アクセスネットワークの基地局は、gNB、eLTE(evolved Long Term Evolution)、LTE基地局のうちの少なくとも1つを含む。
【0122】
例示的な実施形態において、第2ネットワーク要素82は、第2アクセスネットワークのコアネットワーク要素を含む。
【0123】
実施形態の異なるアプリケーションシナリオによれば、第1ネットワーク要素80がSMFである場合、指示モジュール802は、第2アクセスネットワークへのハンドオーバの要求を、AMFを介して第1アクセスネットワークの基地局に送信するように構成される。
【0124】
第1ネットワーク要素80がAMFである場合、指示モジュール802は、以下のように構成される:SMFによって送信されたセッション要求を受信し、このセッション要求は、第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する;N2セッション要求を第1アクセスネットワークに送信し、このN2セッション要求は、第2アクセスネットワークへのハンドオーバの指示を搬送する;第1アクセスネットワークによって送信されたハンドオーバ要求メッセージを受信し、このハンドオーバ要求メッセージは、ターゲットセルの情報を搬送する;N2セッション応答をSMFに送信する。
【0125】
第1ネットワーク要素80が、第1アクセスネットワーク内の基地局でありUEに接続されている場合、指示モジュール802は以下のように構成される:SMFによって送信されたN2セッション要求を受信し、このN2セッション要求は、第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する;AMFを介してSMFにN2セッション応答を送信する;AMFにハンドオーバ要求メッセージを送信し、このハンドオーバ要求メッセージはターゲットセルの情報を搬送する。
【0126】
第1ネットワーク要素80が、第1アクセスネットワーク内の基地局でありUEに接続されている場合、指示モジュール802は以下のように構成される:SMFによって送信されたN2セッション要求を受信するし、このN2セッション要求は、第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する;AMFにハンドオーバ要求メッセージを送信し、AMFは、SMFにN2セッション応答を送信し、このハンドオーバ要求メッセージは、ターゲットセルの情報を搬送する。
【0127】
第1ネットワーク要素80がMMEである場合、決定モジュール800は、PGW-CによってS-GWを介して送信されたベアラ作成要求を受信し、ベアラ作成要求に対応するサービスが第2アクセスネットワークにおいて確立されるべきであることを決定するように構成される;指示モジュール802は、第2アクセスネットワークへのハンドオーバの要求を第1アクセスネットワークの基地局に送信するように構成される。
【0128】
あるいは、実施形態において、第1アクセスネットワークは、new radio(NR)アクセスネットワークであり、第2アクセスネットワークは、ロングタームエボリューション(LTE)アクセスネットワークであり、または第1アクセスネットワークは、LTEアクセスネットワークであり、第2アクセスネットワークは、NRアクセスネットワークである。
【0129】
例示的な実施形態において、第1ネットワーク要素80がMMEである場合、第2ネットワーク要素82ノードはSMFであり、または第1ネットワーク要素80が第1アクセスネットワークのSMF、AMF、基地局のうちの1つである場合、第2ネットワーク要素82ノードはPGW-CまたはSMFである。
【0130】
例示的な実施形態において、N2セッション応答は、UEが第2アクセスネットワークにハンドオーバされることを示すための情報を搬送する。
【0131】
本開示の実施形態は、SMFに適用されるネットワークハンドオーバ装置をさらに提供する。本装置は以下を備える:第1アクセスネットワークにおける以下のトラフィック、すなわち、新しいQoSプロファイルおよびセッション変更要求のうちの少なくとも1つについてUEの要求を受信するように構成された受信モジュール;受信モジュールに接続され、トラフィックが第2アクセスネットワークにおいて確立されるべきであると判定するように構成された判定モジュール;判定モジュールに接続され、AMFを介して第2アクセスネットワークの基地局にハンドオーバの要求を送信するように構成された送信モジュール。
【0132】
本開示の実施形態は、gNBに適用される別のネットワークハンドオーバ装置をさらに提供する。本装置は以下を備える:SMFによって送信されたN2セッション要求を受信するように構成された第1受信モジュールであって、前記N2セッション要求が第1アクセスネットワークのQoS情報を搬送する、第1受信モジュール;AMFを介してSMFにN2セッション応答を送信するように構成された第1送信モジュール;ターゲットセルの情報を搬送するハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信するように構成された第2送信モジュール。無線ベアラ要求は、N2セッション要求と同じ機能を有する。QoS情報を搬送するN2セッション要求が受信されると、すなわち、基地局は、無線ベアラを確立する必要がある。
【0133】
例示的な実施形態では、N2セッション応答は、UEが第2アクセスネットワークにハンドオーバされることを示すための情報を搬送する。
【0134】
本開示の1実施形態は、gNBに適用される別のネットワークハンドオーバ装置をさらに提供する。本装置は以下を備える:第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークへのハンドオーバのための第1ハンドオーバ要求を受信するように構成された受信モジュール;ハンドオーバ要求に従って第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークへのハンドオーバのための第2ハンドオーバ要求をAMFに送信するように構成された送信モジュール。gNBは第1アクセスネットワーク内にある。
【0135】
上述した各種モジュールは、ソフトウェアにより実現されてもよいし、ハードウェアにより実現されてもよい。ハードウェアによる実装は、必ずしもそうである必要はないが、以下の方法で実行されてもよい:上述の様々なモジュールは、それぞれ任意の組み合わせの方法で、同じプロセッサまたは異なるプロセッサに配置される。
【0136】
<実施形態3>
この実施形態は、本開示の任意の実施形態である。本出願の詳細な説明を、特定の実装例とともに以下に説明する。
【0137】
この実施形態は、トラフィックフォールバックのための方法およびシステムを提供する。トラフィックの確立中に、ネットワークノードは、メディアプレーン確立要求を受信するとき、または新しいQoSプロファイルを受信するとき、またはリソース確立要求を受信するとき、ハンドオーバを開始するように基地局に命令する。第2アクセスネットワークまたは第2基地局にハンドオーバされた後、ネットワークノードは、新しいQoSフロー確立またはベアラ確立を開始する。
【0138】
本実施形態は、以下に説明するように、複数の実施形態を含む。
【0139】
図9は、SMFによってトリガされる5Gから4Gへのフォールバックのフローチャートである。SMFによってトリガされるフォールバックの実施モードは、以下に説明するステップを含む。
【0140】
ステップ401において、UEが5Gシステムにアクセスし、PDUセッションが確立され、IMS登録も完了する。
【0141】
ステップ402において、IMSセッション確立が開始される。
【0142】
ステップ403において、プロキシコールセッションコントロール機能(P-CSCF)は、PCF/PCRFに対してセッションリソース承認リクエストを開始する。
【0143】
ステップ404において、PCFは、SMFに対するパケットデータユニット接続アクセスネットワーク(PDU-CAN)セッション変更要求を開始する。ここでは、PDU-CANセッション変更要求はQoSプロファイルを含み、あるいはこれに代えて、4Gシステムによって使用されるQoSプロファイル情報をさらに含む。
【0144】
ステップ405において、SMFは、トラフィックが4Gネットワークにおいて確立されるべきであると判断し、SMFは、AMFを介して5G RANノードに送信されるハンドオーバの要求を4Gに送信する。
【0145】
ステップ406において、NG RANは、ターゲットセルの情報が伝送されるAMFにハンドオーバ要求メッセージを伝送する。
【0146】
ステップ407において、UEは4Gにハンドオーバされ、プロセスのステップは図4のステップ102~114と同じである。
【0147】
ステップ408において、ハンドオーバが完了した後、UEは、4Gシステム上でTAUプロセスを開始する。
【0148】
PGW-Cは、5G QoSプロファイルに従って4GシステムのQoSプロファイルをローカルに生成することもでき、またはS404で提供される4GシステムのQoSプロファイルを使用することもでき、または以下で説明するステップ409および410を実行することもできる。
【0149】
ステップ409において、PGW-Cは、PCRFに対するIP-CANセッションの変更要求を開始する。
【0150】
ステップ410において、PCRFは、4GシステムのQoSプロファイルをPGW-Cに返す。
【0151】
既存の技術では、ターゲットネットワークにおけるベアラ確立のプロセスは、以下に説明するステップを含む。
【0152】
ステップ411において、PGW-Cは、セッション作成要求をS-GWに送信し、S-GWは、MMEに要求を転送する。セッション作成要求は4G QoSプロファイルを搬送する。
【0153】
ステップ412において、MMEは、eNBにベアラセットアップ要求を送信する。
【0154】
ステップ413において、eNBは、RRC再構成要求をUEに送信する。
【0155】
ステップ414において、UEは、RRC再構成応答を返す。
【0156】
ステップ415において、eNBは、MMEにベアラセットアップ応答を返す。
【0157】
ステップ416において、MMEはS-GWへのセッション作成応答を返信し、S-GWはセッション作成要求応答をPGW-Cへ転送する。
【0158】
ステップ417において、PGW-Cは、QoSプロファイルインストール応答をPCRFに返す。
【0159】
ステップ418において、PCRFはP-CSCFにリソースリクエストレスポンスを返す。
【0160】
ステップ419において、IMSにおけるセッション確立が完了する。
【0161】
図10は、本開示におけるAMFによってトリガされる5Gから4Gへのハンドオーバのフローチャートであり、AMFによってトリガされる実装モードは、以下のステップを含む。
【0162】
ステップ501~504は、ステップ401~404と同様である。
【0163】
ステップ505において、SMFは、セッション要求を5G RANノードに送信し、このセッション要求は、5GのQoSに関する情報を搬送し、メッセージは、最初にAMFに到着する。
【0164】
ステップ506において、AMFは、N2セッション要求を5G RANノードに送信し、このN2セッション要求は、4Gへのハンドオーバの通知を搬送する。
【0165】
ステップ507において、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、このハンドオーバ要求は、ターゲットセルの情報を搬送する。
【0166】
ステップ508において、AMFは、N2セッション応答をSMFに送信し、4Gへのハンドオーバを通知し、その後、ベアラを確立する。
【0167】
ステップ509において、UEは、S407と同じ4Gにハンドオーバされ、UEは、ここでTAUプロセスをトリガすることができる(S408と同じ)。
【0168】
ステップ510において、ハンドオーバが完了した後、PGW-Cは、ステップ409~418と同様に、4Gにおいて専用ベアラを確立し、その後、IPマルチメディアサブシステム(IMS)におけるセッション確立が完了する。
【0169】
図11は、本開示の1実施形態によるNG RANノードによってトリガされる5Gから4Gへのハンドオーバのフローチャートである。NG RANノードによってトリガされる5Gから4Gへのハンドオーバの実施モードは、以下のステップを含む。
【0170】
ステップ601~604は、ステップ401~404と同様である。
【0171】
ステップ605において、SMFは、AMFを介して5G RANノードにN2セッション要求を送信し、N2セッション要求は、5G QoSパラメータを搬送する。
【0172】
ステップ606において、NG RANは、4Gへのハンドオーバを通知するために、AMFを介してSMFにN2セッション応答を送信する。
【0173】
ステップ607において、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、ハンドオーバ要求は、ターゲットセルの情報を搬送する。
【0174】
上述のステップ606および607は、以下に説明するステップ606aおよび607aによって置き換えることができる。
【0175】
ステップ606aにおいて、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、ハンドオーバ要求は、ターゲットセルの情報と、4Gへのハンドオーバの指示を伴うN2セッションとを搬送する。
【0176】
ステップ607aにおいて、AMFは、N2セッション応答をSMFに送信し、4Gへのハンドオーバが通知される。
【0177】
ステップ608において、UEは、S407と同じ4Gにハンドオーバされ、UEは、ここでTAUプロセスをトリガすることができる(S408と同じ)。
【0178】
ステップ609において、ハンドオーバが完了した後、PGW-Cは、ステップ409~418と同様に、4Gにおいて専用ベアラを確立し、その後、IMSによってセッション確立が完了する。
【0179】
図12は、本開示の1実施形態による、NRからeLTEにフォールバックするトラフィックのプロセスのフローチャートである。5Gシステムにおいて、NRからeLTEにフォールバックするトラフィックの実装形態を以下に説明する。前の図とは異なり、図12は、5G RANノードおよびeLTE基地局の両方が、AMFを介して5Gコアネットワークにアクセスすることを示す。しかし、本発明の基本的な点は同じである。QoSフローが確立されると、5G RANはeLTE基地局にハンドオーバされる。
【0180】
ステップ701および702は、ステップ401および402と同じである。ステップS702において、UEが現在アクセスしている基地局は、5G RANノードである。
【0181】
ステップ703において、P-CSCFは、PCFへのセッションリソース許可要求を開始する。
【0182】
ステップ704で、PCFは、SMFに対するPDU-CANセッションの変更要求を開始し、PDU-CANセッションの変更要求は、QoSプロファイルを含む。
【0183】
ステップ705において、SMFは、トラフィックがeLTE基地局において確立されるべきであると決定し、SMFは、eLTE基地局へのハンドオーバの要求を、AMFを介して5G RANノードに送信する。
【0184】
ステップ706において、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、ハンドオーバ要求は、ターゲットeLTEセルの情報を搬送する。
【0185】
ステップ707において、UEは、eLTE基地局にハンドオーバされる。ここで、既存の技術におけるハンドオーバモードが採用されてもよく、詳細は、本明細書では説明しない。
【0186】
ステップ708および709において、ハンドオーバが完了した後、代替として、SMFは、新しいQoSプロファイルを取得するために、PCFへのPDU-CANセッション変更要求を開始することができる。
【0187】
従来の5GネットワークにおけるeLTEにおけるQoSフロー確立の処理は、以下のステップを含む。
【0188】
ステップ710において、SMFは、N2セッション要求をAMFに送信し、N2セッション要求は、QoSプロファイルを搬送する。
【0189】
ステップ711において、AMFは、無線リソース確立要求をeLTE基地局に送信する。
【0190】
ステップ712において、eLTEは、RRC再構成要求をUEに送信する。
【0191】
ステップ713において、UEは、RRC再構成応答を返信する。
【0192】
ステップ714において、eLTEは、無線リソース確立要求応答(すなわち、N2応答)をAMFに返す。
【0193】
ステップ715において、AMFは、N2セッション要求応答をSMFに返す。
【0194】
ステップ716において、SMFは、PDU-CANセッション変更応答をPCFに返す。
【0195】
ステップ717において、PCFはP-CSCFにリソースリクエストレスポンスを返す。
【0196】
ステップ718において、IMSにおけるセッション確立が完了する。
【0197】
図13は、本開示におけるNRからeLTEにフォールバックする5Gシステムにおけるトラフィックのフローチャートである。NRからeLTEへの5Gシステムにおけるトラフィックのフォールバックプロセスの別の実施形態は、以下のステップを含む。
【0198】
ステップ801~802は、ステップ701~702と同様である。
【0199】
ステップ803において、P-CSCFは、PCFへのセッションリソース許可要求を開始する。
【0200】
ステップ804において、PCFは、SMFに対するPDU-CANセッションの変更要求を開始し、このPDU-CANセッションの変更要求はQoSプロファイルを含む。
【0201】
図10および図11と同様に、以下の3つの実施態様がある:ステップ805~808;ステップ805a~807a;ステップ805b~807b。
【0202】
ステップ805において、SMFは、セッション要求を5G RANノードに送信し、セッション要求は、5G QoSを要求するための情報を搬送し、メッセージは、最初にAMFに到着する。
【0203】
ステップ806において、AMFは、N2セッション要求を5G RANノードに送信し、ここで、eLTE基地局へのハンドオーバの指示が搬送される。
【0204】
ステップ807において、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、ここで、eLTE基地局のターゲットセルの情報が搬送される。
【0205】
ステップ808において、AMFは、N2セッション応答をSMFに送信し、ハンドオーバをeLTEに指示し、次いで、QoSフローを確立する。
【0206】
あるいは、
ステップ805aにおいて、SMFは、AMFを介して5G RANノードにN2セッション要求を送信し、ここで、N2セッション要求は、5G QoSパラメータを搬送する。
【0207】
ステップ806aにおいて、NG RANは、AMFを介してSMFにN2セッション応答を送信し、N2セッション応答は、eLTEへのハンドオーバを指示する。
【0208】
ステップ807aにおいて、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、ここで、eLTE基地局のターゲットセルの情報が搬送される。
【0209】
あるいは、
ステップ805bにおいて、SMFは、AMFを介して5G RANにN2セッション要求を送信し、N2セッション要求は、5G QoSパラメータを搬送する。
【0210】
ステップ806bにおいて、NG RANは、ハンドオーバ要求メッセージをAMFに送信し、ハンドオーバ要求は、ターゲットセルの情報と、eLTEへのハンドオーバの指示を伴うN2セッションとを搬送する。
【0211】
ステップ807bにおいて、AMFは、SMFにN2セッション応答を送信し、eLTEへのハンドオーバを示し、次いで、QoSフローを確立する。
【0212】
ステップ809において、UEは、eLTE基地局にハンドオーバされる。
【0213】
ステップ810において、ハンドオーバが完了した後、5Gネットワーク内のeLTEにおいてQoSフローが確立され、IMSセッション確立が完了する。ステップは、ステップ709~718と同様である。
【0214】
図14は、本開示の実施形態による、4Gから5Gへのトラフィックのアップグレードのフローチャートである。トラフィックを4Gから5Gにアップグレードする実施形態は、以下のステップを含む。
【0215】
ステップ901において、UEが4Gにアクセスし、PDN接続が確立され、IMS登録が実行される。
【0216】
ステップ902において、IMSセッション確立が開始される。
【0217】
ステップ903において、P-CSCFは、PCF/PCRFへのセッションリソース許可要求を開始する。
【0218】
ステップ904において、PCRFは、PGW-Cに対するIP-CANセッションの変更要求を開始する。IP-CANセッションの変更要求はQoSプロファイルを含み、あるいはこれに代えて、IP-CANセッションの変更要求は、5Gシステムで使用されるQoSプロファイルの情報を有してもよい。
【0219】
ステップ905において、PGW-CはS-GWにベアラ生成リクエストを送信し、S-GWはリクエストをMMEに送信する。
【0220】
ステップ906において、MMEは、トラフィックが5Gネットワークにおいて確立されるべきであると判定し、ハンドオーバの要求を5GにeNBに送信する。
【0221】
ステップ907において、eNBは、ハンドオーバ要求メッセージをMMEに送信し、ここで、5Gターゲットセルの情報が搬送される。
【0222】
ステップ908において、MMEは、S-GWを介してPGW-Cにベアラ作成応答を送信し、ベアラ作成応答は、ターゲット側でのQoSフロー確立を指示する。
【0223】
ステップ909において、UEは5Gにハンドオーバされ、プロセスのステップは図5のステップ202~212と同じである。
【0224】
ステップ910において、ハンドオーバが完了した後、UEは、5Gシステムにおける登録プロセスを開始する。
【0225】
SMFは、4GシステムのQoSプロファイルに従って、5GシステムのQoSプロファイルをローカルに生成するか、またはステップ904で提供された5GシステムのQoSプロファイルを使用するか、または以下で説明されるステップ912および913を実行することができる。
【0226】
ステップ912において、SMFは、PCFに対するPDU-CANセッション変更要求を開始する。
【0227】
ステップ913において、PCFは、5GシステムのQoSプロファイルをSMFに返す。
【0228】
従来の5GネットワークにおけるQoSフロー確立の処理は、以下のステップを含む。
【0229】
ステップ914において、SMFは、N2セッション要求をAMFに送信し、N2セッション要求は、QoSプロファイルを搬送する。
【0230】
ステップ915において、AMFは、無線リソース確立要求を5G RANノードに送信する。
【0231】
ステップ916において、5G RANは、RRC再構成要求をUEに送信する。
【0232】
ステップ917において、UEは、RRC再構成応答を返信する。
【0233】
ステップ918において、5G RANは、無線リソース確立要求応答(すなわち、N2応答)をAMFに返す。
【0234】
ステップ919において、AMFは、N2セッション要求応答をSMFに返す。
【0235】
ステップ920において、SMFは、PDU-CANセッション変更応答をPCFに返す。
【0236】
ステップ921において、PCFは、P-CSCFにリソースリクエストレスポンスを返す。
【0237】
ステップ922において、IMSにおけるセッション確立が完了する。
【0238】
<実施形態4>
本開示の実施形態は、記憶媒体をさらに提供する。また、本実施の形態において、上述した記憶媒体は、以下に説明する各ステップを実行するためのプログラムコードを記憶するように構成されていてもよい。
【0239】
ステップS1において、UEに接続されたソース基地局は、UEのためのトラフィックの確立中にハンドオーバを開始するように指示される。
【0240】
ステップS2において、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、ベアラ確立またはサービス品質(QoS)フロー確立が開始される。
【0241】
あるいは、本実施形態において、記録媒体は、Uディスク、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、モバイルハードディスク、磁気ディスク、光ディスク、またはプログラムコードを記録可能な他の媒体を含むことができるが、これらに限定されない。
【0242】
あるいは、本実施形態では、プロセッサは、記憶媒体に記憶されたプログラムコードを実行して、UEに接続されたソース基地局に、UEのためのトラフィックの確立中にハンドオーバを開始するように指示する。
【0243】
あるいは、本実施形態では、プロセッサは、記憶媒体に記憶されたプログラムコードを実行して、UEが第1アクセスネットワークから第2アクセスネットワークにハンドオーバされた後に、ベアラ確立またはサービス品質(QoS)フロー確立を開始する。
【0244】
あるいは、本実施形態における具体例については、上記実施形態および任意の実施形態で説明した例を参照することができ、本実施形態では繰り返さない。
【0245】
本開示の実施形態は、メモリおよびプロセッサを含む電子装置をさらに提供し、メモリは、コンピュータプログラムを格納するように構成され、プロセッサは、上述の方法の実施形態のうちのいずれか1つにおけるステップを実行するためのコンピュータプログラムを実行するように構成される。
【0246】
また、上記電子機器は、送信装置と入出力装置とをさらに備え、送信装置と入出力装置との両方が上記プロセッサに接続されていてもよい。
【0247】
明らかに、本開示の上述のモジュールまたはステップの各々は、汎用コンピューティング装置によって実装されてもよく、モジュールまたはステップは、単一のコンピューティング装置に集中されてもよく、または複数のコンピューティング装置によって形成されるネットワーク上に分散されてもよく、代替として、モジュールまたはステップは、コンピューティング装置によって実行可能なプログラムコードによって実装されてもよく、その結果、モジュールまたはステップは、ストレージ装置に格納され、コンピューティング装置によって実行されてもよいことを、当業者によって理解されるべきである。いくつかの状況では、図示または説明されたステップは、本明細書で説明されたものとは異なるシーケンスで実行されてもよく、または、モジュールまたはステップは、様々な集積回路モジュールに別々に作られてもよく、または、その中の複数のモジュールまたはステップは、実装のために単一の集積回路モジュールに作られてもよい。このように、本開示は、ハードウェアおよびソフトウェアの任意の特定の組み合わせに限定されない。
【0248】
上記は、本開示の好ましい実施形態に過ぎず、本開示を限定することを意図するものではなく、当業者にとって、本開示は、様々な修正形態および変形形態を有することができる。本開示の精神および原理内でなされる任意の修正、同等の置換、改良などは、本開示の範囲内にある。
【産業上の利用可能性】
【0249】
上述したように、本開示の実施形態によって提供されるネットワークハンドオーバ方法、装置、およびシステムは、以下の有益な効果を有する。従来のネットワーク間のハンドオーバーが複雑であるという技術的課題を解決し、UEおよびネットワークへの変更を少なくしてハンドオーバーを実現する。したがって、ネットワークハンドオーバプロセスが改善され、簡略化される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14