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特許7025610動画管理装置、動画管理方法および動画管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-16
(45)【発行日】2022-02-25
(54)【発明の名称】動画管理装置、動画管理方法および動画管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20220217BHJP
   G06F 13/00 20060101ALN20220217BHJP
【FI】
G06Q30/06 300
G06F13/00 540R
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2018218962
(22)【出願日】2018-11-22
(65)【公開番号】P2020086811
(43)【公開日】2020-06-04
【審査請求日】2019-01-24
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 ウェブサイトの掲載年月日 平成30年9月1日 ウェブサイトのアドレス https://jidorin.com
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】517192593
【氏名又は名称】椎木 武
(74)【代理人】
【識別番号】100110560
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 恵三
(72)【発明者】
【氏名】椎木 武
【審査官】谷川 智秀
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-157784(JP,A)
【文献】特開2004-110170(JP,A)
【文献】特開2004-348295(JP,A)
【文献】特開2015-069565(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
動画の販売を支援する動画管理装置において、
投稿された動画の管理に関する一連の処理を制御する制御手段と、
投稿された動画、および当該動画とともに送られてくる当該動画に関する詳細情報、を含む販売用動画情報を、当該動画を投稿した会員の会員情報と関連付けて商品登録情報として登録するための記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記一連の処理として、
登録中のすべての動画に関し、個別に、「登録後、または最後に売れた日から一度も売れることなく第1の日数が経過した後、から始まり、売れた時点まで、または売れないまま第2の日数が経過するまで、の期間」を示す無収入期間の状態であるか、または「無収入期間において売れた時点から始まり、最後に売れた日から前記第1の日数が経過するまで、の期間」を示す収入有期間の状態であるか、を示すステータスを前記商品登録情報内の情報の一つとして記憶する状態記憶処理と、
新規に動画の投稿を希望する会員(以下、投稿希望会員と呼ぶ)が所有する端末装置からアクセスがあった場合に、前記記憶手段から当該投稿希望会員の商品登録情報を読み出し、当該商品登録情報内のすべてのステータスおよび予め規定された会員一人あたりの最大登録数に基づいて、当該投稿希望会員が新規に動画を投稿可能な会員かどうかを判断する判断処理と、
を実行すると共に、
前記会員一人あたりの最大登録数を、前記ステータスが無収入期間状態である動画の最大登録数とし、
前記判断処理において、
前記制御手段は、前記投稿希望会員の商品登録情報内のすべてのステータスを確認し、前記最大登録数に達していない場合、当該投稿希望会員が新規に動画を登録可能な会員であると判断し、一方で、前記最大登録数に達している場合には、当該投稿希望会員が新規に動画を登録することができない会員であると判断する、
ことを特徴とする動画管理装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
さらに、前記判断処理による判断結果を前記投稿希望会員の所有する端末装置に通知するための制御を行う、
ことを特徴とする請求項1に記載の動画管理装置。
【請求項3】
前記状態記憶処理において、
前記制御手段は、
投稿された画像に関する商品登録情報の登録時に、当該動画のステータスを無収入期間として記憶し、
前記動画のステータスが無収入期間の状態において、無収入期間の状態となってから当該動画が売れないまま第2の日数が経過した場合、当該動画のステータスを無収入期間の状態から動画販売ができない状態に更新し、
前記動画のステータスが無収入期間の状態において、無収入期間の状態となってから第2の日数が経過する前に当該動画が売れた場合、当該動画のステータスを無収入期間の状態から収入有期間の状態に更新し、
前記動画のステータスが収入有期間の状態において、収入有期間の状態となってから第1の日数が経過する前に、当該動画がさらに売れた場合、収入有期間の状態を継続させ、
前記動画のステータスが収入有期間の状態において、収入有期間となってから第1の日数が経過しても当該動画が売れなかった場合、当該動画のステータスを収入有期間の状態から無収入期間の状態に更新する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の動画管理装置。
【請求項4】
さらに、前記制御手段は、
会員毎に登録動画の売上額を計上し、その合計額を会員毎に前記記憶手段に記憶し、
前記合計額が所定金額に達するまでは会員に対して支払いができないように制御し、その後、合計額が所定金額に達した時点から、指定された金額を会員に支払えるように制御する、
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の動画管理装置。
【請求項5】
動画の販売を支援する動画管理装置による動画管理方法であって、
前記動画管理装置が、
投稿された動画の管理に関する一連の処理を制御する制御部と、
投稿された動画、および当該動画とともに送られてくる当該動画に関する詳細情報、を含む販売用動画情報を、当該動画を投稿した会員の会員情報と関連付けて商品登録情報として登録するための記憶部と、
を備え、
前記一連の処理として、
登録中のすべての動画に関し、個別に、「登録後、または最後に売れた日から一度も売れることなく第1の日数が経過した後、から始まり、売れた時点まで、または売れないまま第2の日数が経過するまで、の期間」を示す無収入期間の状態であるか、または「無収入期間において売れた時点から始まり、最後に売れた日から前記第1の日数が経過するまで、の期間」を示す収入有期間の状態であるか、を示すステータスを前記商品登録情報内の情報の一つとして前記記憶部に記憶する状態記憶ステップと、
新規に動画の投稿を希望する会員(以下、投稿希望会員と呼ぶ)が所有する端末装置からアクセスがあった場合に、前記記憶部から当該投稿希望会員の商品登録情報を読み出し、当該商品登録情報内のすべてのステータスおよび予め規定された会員一人あたりの最大登録数に基づいて、当該投稿希望会員が新規に動画を投稿可能な会員かどうかを判断する
判断ステップと、
を含むものとし、
更に、前記会員一人あたりの最大登録数を、前記ステータスが無収入期間状態である動画の最大登録数とし、
前記判断ステップにおいて、
前記制御部は、前記投稿希望会員の商品登録情報内のすべてのステータスを確認し、前記最大登録数に達していない場合、当該投稿希望会員が新規に動画を登録可能な会員であると判断し、一方で、前記最大登録数に達している場合には、当該投稿希望会員が新規に動画を登録することができない会員であると判断する、
ことを特徴とする動画管理方法。
【請求項6】
前記制御部は、
さらに、前記判断ステップによる判断結果を前記投稿希望会員の所有する端末装置に通知するための制御を行う、
ことを特徴とする請求項5に記載の動画管理方法。
【請求項7】
前記状態記憶ステップにおいて、
前記制御部は、
投稿された画像に関する商品登録情報の登録時に、当該動画のステータスを無収入期間として記憶し、
前記動画のステータスが無収入期間の状態において、無収入期間の状態となってから当該動画が売れないまま第2の日数が経過した場合、当該動画のステータスを無収入期間の状態から動画販売ができない状態に更新し、
前記動画のステータスが無収入期間の状態において、無収入期間の状態となってから第2の日数が経過する前に当該動画が売れた場合、当該動画のステータスを無収入期間の状態から収入有期間の状態に更新し、
前記動画のステータスが収入有期間の状態において、収入有期間の状態となってから第1の日数が経過する前に、当該動画がさらに売れた場合、収入有期間の状態を継続させ、
前記動画のステータスが収入有期間の状態において、収入有期間となってから第1の日数が経過しても当該動画が売れなかった場合、当該動画のステータスを収入有期間の状態から無収入期間の状態に更新する、
ことを特徴とする請求項5または6に記載の動画管理方法。
【請求項8】
さらに、前記制御部は、
会員毎に登録動画の売上額を計上し、その合計額を会員毎に前記記憶部に記憶し、
前記合計額が所定金額に達するまでは会員に対して支払いができないように制御し、その後、合計額が所定金額に達した時点から、指定された金額を会員に支払えるように制御する、
ことを特徴とする請求項5~7のいずれか1つに記載の動画管理方法。
【請求項9】
動画の販売を支援する動画管理装置として動作するコンピュータを、
投稿された動画、および当該動画とともに送られてくる当該動画に関する詳細情報、を含む販売用動画情報を、当該動画を投稿した会員の会員情報と関連付けて商品登録情報として登録するための記憶手段、
登録中のすべての動画に関し、個別に、「登録後、または最後に売れた日から一度も売れることなく第1の日数が経過した後、から始まり、売れた時点まで、または売れないまま第2の日数が経過するまで、の期間」を示す無収入期間の状態であるか、または「無収入期間において売れた時点から始まり、最後に売れた日から前記第1の日数が経過するまで、の期間」を示す収入有期間の状態であるか、を示すステータスを前記商品登録情報内の情報の一つとして記憶する状態記憶処理と、新規に動画の投稿を希望する会員(以下、投稿希望会員と呼ぶ)が所有する端末装置からアクセスがあった場合に、前記記憶手段から当該投稿希望会員の商品登録情報を読み出し、当該商品登録情報内のすべてのステータスおよび予め規定された会員一人あたりの最大登録数に基づいて、当該投稿希望会員が新規に動画を投稿可能な会員かどうかを判断する判断処理と、
更に、前記会員一人あたりの最大登録数を、前記ステータスが無収入期間状態である動画の最大登録数とし、
前記判断処理において、
前記投稿希望会員の商品登録情報内のすべてのステータスを確認し、前記最大登録数に達していない場合、当該投稿希望会員が新規に動画を登録可能な会員であると判断し、一方で、前記最大登録数に達している場合には、当該投稿希望会員が新規に動画を登録することができない会員であると判断する処理を含む一連の処理を実行する制御手段、
として機能させるための動画管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画の販売を支援するための動画管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、動画,静止画等の画像データ、音楽データおよびアプリケーションソフトウェア等のデジタルコンテンツを販売するインターネットショッピングサイトが増加し、販売者と購入者との間で物品の収受を行わない形態の取引方法が一般的になっている。この際、販売者はインターネットを利用して売りたいデジタルコンテンツをアップロードすることにより商品を登録し、購入者もインターネットを利用して買いたいデジタルコンテンツをダウンロードすることにより商品を購入する。
【0003】
上記のようなデジタルコンテンツの取引方法に関する従来技術として、下記特許文献1には、販売者から通信回線を利用してアップロードされたデジタルコンテンツを記憶し、購入者に対し通信回線を利用してデジタルコンテンツを販売する、プラットフォームを構築することが記載されている。
【0004】
また、下記特許文献1には、デジタルコンテンツの販売者は管理者との間でプラットフォーム上に用意された占有記憶領域の割当量を決めること、販売者はインターネットを利用してデジタルコンテンツをプラットフォーム上の占有記憶領域にアップロードすること、さらには、販売者は使用可能領域を使い切るまでデジタルコンテンツの登録が可能であること、等が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2007-72912
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記特許文献1には、プラットフォーム上の占有記憶領域を使い切るまでデジタルコンテンツの登録が可能であることが記載されており、そのため、占有記憶領域を使い切ってしまうと、その他にも追加で売りたいデジタルコンテンツがある場合には、登録中のデジタルコンテンツを削除して残容量を増やさなければ、容量不足で追加のアップロードができない、という問題があった。また、追加で売りたいデジタルコンテンツがあるにもかかわらず、登録中のデジタルコンテンツが継続して売れ続け、それら売れているデジタルコンテンツを削除したくないような場合には、たとえば、管理者に追加料金を支払って、占有記憶領域を増やす措置をとらなければ、追加で売りたいデジタルコンテンツをアップロードすることができない、という問題もあった。
【0007】
また、上記特許文献1においては、売り上げがあがらない等の理由で不要なデジタルコンテンツについて自身で管理および削除する必要がある点や、さらには、たとえば、占有記憶領域不足による登録中コンテンツの削除や、追加料金の支払いによる占有記憶領域の増加申請等、これら占有記憶領域の管理を販売者自身が行う必要がある点に関し、プラットフォームによるデジタルコンテンツの管理体制には改善の余地がある。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、デジタルコンテンツの管理に関する一連の処理を自律的に実行することにより販売者側の負荷を大幅に軽減可能な動画管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本願の開示によれば、動画の販売を支援する動画管理装置において、投稿された動画の管理に関する一連の処理を制御する制御手段と、投稿された動画、および当該動画とともに送られてくる当該動画に関する詳細情報、を含む販売用動画情報を、当該動画を投稿した会員の会員情報と関連付けて商品登録情報として登録するための記憶手段と、を備え、当該制御手段は、前記一連の処理として、登録中のすべての動画に関し、個別に、「登録後、または最後に売れた日から一度も売れることなく第1の日数が経過した後、から始まり、売れた時点まで、または売れないまま第2の日数が経過するまで、の期間」を示す無収入期間の状態であるか、または「無収入期間において売れた時点から始まり、最後に売れた日から前記第1の日数が経過するまで、の期間」を示す収入有期間の状態であるか、を示すステータスを前記商品登録情報内の情報の一つとして記憶する状態記憶処理と、新規に動画の投稿を希望する会員(以下、投稿希望会員と呼ぶ)が所有する端末装置からアクセスがあった場合に、前記記憶手段から当該投稿希望会員の商品登録情報を読み出し、当該商品登録情報内のすべてのステータスおよび予め規定された会員一人あたりの最大登録数に基づいて、当該投稿希望会員が新規に動画を投稿可能な会員かどうかを判断する判断処理と、を実行する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本願の開示する動画管理装置の一つの態様によれば、販売者側の負荷を大幅に軽減することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、動画管理におけるシステム構成の一例を示す図である。
図2図2は、動画管理装置として動作するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。
図3図3は、会員情報の一例を示す図である。
図4図4は、購入履歴情報の一例を示す図である。
図5図5は、商品登録情報の一例を示す図である。
図6図6は、商品登録の概要を示す図である。
図7-1】図7-1は、商品登録処理の一例を示すフローチャートである。
図7-2】図7-2は、商品登録処理の一例を示すフローチャートである。
図8図8は、商品登録情報内のステータスの状態遷移の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に、本願の開示する動画管理装置、動画管理方法および動画管理プログラムの実施例を説明する。詳細には、たとえば、スマートフォンやパソコンを利用してアップロードされた動画の登録および販売等にかかる処理に関する実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
【実施例
【0013】
<システム構成>
図1は、動画管理におけるシステム構成の一例を示す図である。本実施例の動画管理システムは、動画の登録および販売等にかかる処理(以下、動画管理関連処理と呼ぶ。)を行う管理者用ホストコンピュータとして動作する動画管理装置1と、ユーザ(後述する動画投稿ユーザや動画視聴ユーザに相当)が所有する端末装置(スマートフォン,PC等)2(2-1,2-2,…)と、を主要な構成として備え、動画管理装置1は、ユーザによる「動画管理サイト」へのアクセスを契機として本実施例の動画管理関連処理を開始し、その後、ユーザによる処理が完了するまでの間、本実施例の動画管理関連処理を継続して実行する。なお、装置間の通信には、モバイル通信,インターネット等、有線または無線の通信網を利用することとする。また、端末装置2は、デスクトップパソコン,ノートパソコン等の汎用PCや、スマートフォン,タブレット端末等の携帯端末を想定しているが、これらに限るものではない。
【0014】
図2は、本実施例の動画管理装置1として動作するコンピュータのハードウェア構成例を示す図である。図2において、動画管理装置1は、CPU(Central Processing Unit)およびFPGA(Field Programmable Gate Array)等で構成される制御部11と、ROM(Read Only Memory),RAM(Random Access Memory)等の各種メモリを含む記憶部12と、キーボードおよびマウス等のユーザインタフェースを含む入力部13と、印刷等の出力処理を行う出力部14と、ディスプレイである表示部15と、所定のネットワーク21を介して外部と通信を行う通信部16とを備える。なお、図2では、キーボードおよびマウス等のユーザインタフェースを含む入力部13を備えることとしたが、本実施例の動画管理装置1は、これに限るものではなく、表示部15にタッチパネルの機能を持たせることによって、入力部13を設けない構成、または入力部13と併用する構成としてもよい。
【0015】
図2において、制御部11は、本実施例の動画管理装置1による動画管理関連処理を実現するために、所定のプログラムを実行する。記憶部12は、本実施例の動画管理関連処理にかかるプログラム(動画管理プログラム)および各種情報や、処理の過程で得られたデータ等を記憶する。制御部11では、記憶部12に記憶されている動画管理プログラムを読み出すことにより本実施例の動画管理関連処理を実行する。なお、記憶部12は、内部メモリに限るものではなく、たとえば、DVD(Digital Versatile Disc)やSDメモリ等の外部記憶媒体であってもよいし、また、内部メモリおよび外部記憶媒体(DVDやSDメモリ等)の両方で構成されることとしてもよい。また、本実施例の動画管理装置1のハードウェア構成は、説明の便宜上、本実施例の動画管理関連処理にかかわる構成を列挙したものであり、動画管理装置1を構成するコンピュータのすべての機能を表現したものではない。
【0016】
<基本動作>
ここで、本実施例の動画管理装置1における特徴的な動作を説明する前に、動画管理装置1による動画管理プログラムの実行により端末装置2に提供可能な基本機能、すなわち、動画管理サイトについて説明する。
【0017】
動画管理装置1によってユーザに提供される動画管理サイトでは、たとえば、動画(自撮り動画など)を売りたいユーザ(動画投稿ユーザ)によりアップロードされた動画を一括保存し管理するサービス、動画の視聴を希望するユーザ(動画視聴ユーザ)に対して動画視聴の権利(視聴権)を販売するサービス、および、動画視聴ユーザに対して動画を再生するサービス等を提供する。具体的には、動画投稿ユーザは、たとえば、自身が所有する端末装置2-1の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、そのサイト内で、売りたい動画をアップロードし、さらに、その動画に値段を付けて、動画視聴ユーザによる動画の購入を待つ。その際、動画投稿ユーザひとりにつき一定本数、たとえば、5本まで、無料で動画をアップロードできるものとする(ただし、一定本数以上無料登録できる場合もある。)。一方、動画視聴ユーザは、たとえば、自身の所有する端末装置2-2の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスして、気に入った動画を検索し、選択した動画の視聴権を購入する。なお、本実施例においては、一例として、動画管理サイトで一定期間だけ視聴可能な視聴権を購入するシステムを採用するが、購入方法についてはこれに限るものではなく、たとえば、購入した動画自体をダウンロードし、自身の通信端末内の再生アプリを使用して視聴する方式を採用することとしてもよい。
【0018】
本実施例においては、動画の視聴権を購入するシステムを採用することによって、特定の動画管理サイトでのみ再生可能で、かつ一定期間経過で動画の再生を停止することが可能となり、これにより、違法コピーや転売等のリスクを最小限に抑えることができるため、動画投稿ユーザは安心して動画をアップロードすることが可能になる。
【0019】
<基本動作:会員登録>
会員登録を希望するユーザは、自身が所有する端末装置2(2-1,2-2,…)の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、利用規約に同意した上で、サイト内の会員登録ページにおいて自身のメールアドレスを入力する。その後、自身のメールアドレス宛に送られてきたメール内のURLにアクセスし、パスワード設定画面でパスワードを入力し、さらに、プロフィール情報入力画面でニックネームおよび生年月日等をすることによって、会員登録を行う。この会員登録は、視聴会員(上記動画視聴ユーザに相当)としての登録であり、この登録が完了した時点で、動画管理サイトにおいて、動画の視聴権の購入および視聴権を購入した動画の再生が可能となる。
【0020】
また、動画を売りたいユーザは、自身が所有する端末装置2の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、上記視聴会員としての会員登録に加えて、サイト内の会員登録ページにおいて販売会員(上記動画投稿ユーザに相当)になるための設定変更を行う。ここでは、会員登録ページにおいて、さらに氏名(本名)と電話番号等の個人情報を入力し、設定内容を更新する。この会員登録は、上記視聴会員としての機能に加え、販売会員としての機能を追加するための登録であり、この更新登録が完了した時点で、動画のアップロードおよびアップロードした動画の販売が可能となる。
【0021】
上記会員登録により、視聴会員としての会員情報および販売会員として会員情報が記憶部12に記憶され、動画管理装置1により一括管理される。図3は、会員情報の一例を示す図である。図3において、視聴会員の会員情報は、たとえば、メールアドレス,パスワード,ニックネーム,生年月日がユーザ毎に関連付けられた状態で登録される。また、販売会員の会員情報は、上記メールアドレス,パスワード,ニックネーム,生年月日に加え、たとえば、氏名および電話番号が、ユーザ毎に関連付けられた状態で登録される。図3において、No.3の会員は、視聴会員であることが示されている。
【0022】
<基本動作:動画購入>
たとえば、動画の視聴権の購入を希望する場合、視聴会員および販売会員は、自身が所有する端末装置2の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、ログイン(メールアドレスおよびパスワードの入力)後、「カテゴリ」や「キーワード」から動画を検索する。その際、「サンプル動画」や動画の詳細情報(動画概要等)を見て、気に入った動画が見つかった場合、その動画をカートに入れ、その視聴権を購入する。なお、購入した視聴権の支払い方法としては、たとえば、クレジットカードやWebマネー等による支払いが選択可能であるが、これに限定されるものではない。また、視聴権購入済みの動画は、購入した会員の会員情報および購入日等に関連付けられた状態で、購入履歴情報として記憶部12に記憶される。図4は、購入履歴情報の一例を示す図であり、たとえば、視聴権を購入した会員単位に、動画データとその購入日とを含む購入履歴が、購入数分だけ記憶されている。たとえば、No.1の会員は動画a,b,c…の視聴権を購入し、No.2の会員は動画d,aの視聴権を購入し、No.3の会員は動画b,e,aの視聴権を購入し、No.4の会員は動画cの視聴権を購入したことが履歴として記録されている。本実施例では、動画の視聴権に一定の視聴期限が付与されているため、視聴期限(たとえば、購入日から60日)に達した動画データについては記憶部12の購入履歴情報から適宜削除されるものとする。
【0023】
<基本動作:動画視聴>
購入した視聴権を利用して動画を視聴する場合、視聴会員および販売会員は、自身が所有する端末装置2の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、ログイン後、サイト内の購入履歴ページから購入動画を選択し、視聴する。このとき、動画管理装置1は、記憶部12内の購入履歴情報から、会員により選択された動画データを読み出し、端末装置2の表示部15にその動画を再生させるための処理を実行する。
【0024】
<基本動作:動画販売>
また、動画の販売を希望する販売会員は、売りたい動画(動画データ)と、商品紹介用として無料で視聴することができるサンプル動画(紹介用サンプルデータ)と、商品紹介用のタイトル画像データ(静止画データ)とを投稿用画像データとして予め用意しておく。そして、自身が所有する端末装置2-1の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、ログイン後、サイト内の商品登録ページから、タイトル,動画概要,カテゴリ,販売価格等の動画詳細情報を入力し、さらに、予め用意しておいた投稿用画像データをアップロードし、これらの情報およびデータを販売用動画情報として一括登録した上で、動画視聴ユーザによる視聴権の購入を待つ。このとき、動画管理装置1は、端末装置2-1から受け取った販売用動画情報、アップロードが行われた日にち(投稿日)等を示す動画管理に必要となる日付情報、および動画に関する状況を示すステータス(後述する)を、販売会員の会員情報に関連付けて、商品登録情報として記憶部12に記憶する。図5は、商品登録情報の一例を示す図である。図5において、商品登録情報は、販売用動画情報と日付情報とステータスが販売会員の会員情報と関連付けられた状態で記憶部12に記憶されており、ここでは、一例として、No.1,No.4の販売会員がそれぞれ複数の動画(商品)を登録し、No.2の販売会員が1つの動画を登録している状況が示されている。
【0025】
また、販売会員は、自身が所有する端末装置2-1の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、ログイン後、アップロードした動画の売り上げ(販売手数料差し引き後の収入残高)を、動画管理サイト内の売上確認ページで確認することができる。その結果、たとえば、収入残高が予め規定された所定金額(たとえば、3000円)以上であれば、販売会員は、受取金額を指定してその金額を受け取ることができる。具体的には、動画管理装置1の制御部11は、販売会員毎に、登録画像の視聴権が売れる度にその売上額を計上し収入残高として反映する処理、すなわち、最新の収入残高を記憶部12に記憶する更新処理、を実行する。そして、制御部11は、売上確認ページにアクセスする販売会員から収入残高の確認指示を受けた場合、その会員の収入残高を端末装置2-1に表示するための表示制御を行う。ここで、制御部11は、たとえば、収入残高が所定金額に達するまでは、販売会員に対して支払いができないように制御し、その後、収入残高が所定金額に達した時点から、指定された金額を販売会員に対して支払えるように制御する。なお、上記販売手数料は、システムの利用者が管理者に対して支払う料金(たとえば、販売料金の30%、等)であり、管理者により適宜設定可能である。また、登録画像の視聴権が売れてからその売上額が収入残高に反映されるまでの時間(たとえば、最長60日後、等)についても、管理者によって適宜設定可能である。
【0026】
<本実施例の動画管理関連処理:商品登録の概要>
つづいて、上記基本動作をふまえ、本実施例の動画管理装置1における動画管理関連処理(制御部11の処理)の概要を、図面を用いて説明する。ここでは、本実施例の動画管理関連処理として、動画販売における商品登録について具体的に説明する。なお、本実施例において、販売会員は、売りたい動画を無料でアップロード、すなわち、動画管理装置1内の記憶部12に商品を登録することができるが、新たな動画の登録数には制限がある。たとえば、販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数を5本とし、この最大数を超えて新たに動画を登録することはできない。ここで、無収入動画とは、登録後一度も売れていない動画、および、最後に売れた日から一度も売れることなく90日(一例)以上経過した動画のことをいう。また、登録された動画については、投稿日から90日間(一例)にわたり一度も売り上げがない場合、商品登録情報から削除するか、または、動画管理サイト上で閲覧および販売できない状態で管理する。
【0027】
また、本実施例において、説明の便宜上「動画をアップロードする」等と記載することがあるが、管理装置2から動画管理装置1へアップロードされる「動画」については、上記「販売用動画情報」のことを示す。
【0028】
図6は、商品登録の概要を示す図であり、販売会員Aが売りたい動画を適宜アップロードするケースを想定する。図6において、〇印は販売会員Aが動画をアップロードした日(投稿日)を表し、×印はアップロードされた動画の閲覧および販売が終了となった日(閲覧終了日)を表し、△印はいずれかの会員が動画の視聴権を購入した日(購入日)を表す。また、実線は、無収入動画として登録されている期間を示す無収入動画登録期間であり、たとえば、投稿日、またはアップロードされた動画が最後に売れた日(1日目)から90日(90日目)が経過した日の翌日、から無収入動画登録期間が始まり、動画が売れた時点までの間、または、売れないまま90日が経過するまでの間、無収入動画登録期間が継続される。また、点線は、収入有動画として登録されている期間を示す収入有動画登録期間であり、□印は収入有動画登録期間から無収入動画登録期間へ状態が切り替わる日(無収入更新日)を表す。ここで、収入有動画とは、過去に売り上げのあった動画のことをいい、たとえば、無収入動画登録期間中の動画が売れた場合、その時点から収入有動画登録期間が始まり、最後に動画が売れた日から90日が経過するまでの間、収入有動画登録期間が継続される。また、収入有動画登録期間において、上記に記載のとおり、最後に動画が売れた日(1日目)から90日(90日目)が経過した場合、その翌日から無収入動画登録期間に移行する。
【0029】
たとえば、図6に示すように、本実施例では、販売会員Aが、H30年10月1日に動画(1),11月1日に動画(2),12月1日に動画(3),12月15日に動画(4),(5)、の計5本の動画をアップロードしたケースを想定する。それぞれの動画がアップロードされた時点で、動画管理装置1は、販売会員Aの会員情報,販売用動画情報,日付情報(投稿日),ステータス(新たなアップロードなので「無収入動画登録期間」を登録)、を販売会員Aの商品登録情報として記憶部12に登録する。なお、動画(5)が登録された時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数が5本(最大値)となるため、販売会員Aは、以降、無収入動画の登録数が4本以下になるまで、新規に動画をアップロードすることができない。
【0030】
その後、たとえば、動画(1)については、投稿日から90日が経過しても売れなかったので(図6×印参照)、その商品登録情報が削除される。具体的には、動画管理装置1が、無収入動画登録期間の終了にあわせて、記憶部12から動画(1)に関する商品登録情報(販売用動画情報,日付,ステータス)を削除する。この時点で、無収入動画の登録数が4本となり、販売会員Aは、新規に動画をアップロードすることが可能となる。なお、上記では、一例として、動画(1)に関する商品登録情報を削除することとしたが、実際に削除するのではなく、たとえば、この商品登録情報内のステータスを「無収入動画登録期間」から「削除済」に、日付情報を投稿日から閲覧終了日に、それぞれ設定変更する等、管理上、動画(1)が閲覧および販売できない状態になっていればよい。以降、一例として、商品登録情報内のステータスを「削除済」に、日付を投稿日から閲覧終了日に、それぞれに設定変更する場合について説明する。
【0031】
つぎに、たとえば、図6に示すように、動画(1)が販売できない状態となった後に、販売会員Aが端末装置2-1を利用して動画(6)をアップロードすると、動画管理装置1は、動画(6)の販売用動画情報,日付(投稿日),ステータス(新たなアップロードなので「無収入動画登録期間」を登録)、を販売会員Aの商品登録情報として記憶部12に追加登録する。なお、動画(6)が登録された時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数が5本(最大値)となるため、販売会員Aは、以降、無収入動画の登録数が4本以下になるまで、新規に動画をアップロードすることができない。
【0032】
その後、たとえば、H30年1月中に動画(2),(3)が売れた場合、この時点で、動画管理装置1は、動画(2),(3)の商品登録情報内のステータスを「無収入動画登録期間」から「収入有動画登録期間」に、日付を投稿日から購入日に、それぞれ更新する。これにより、無収入動画の登録数が3本となり、販売会員Aは、再度、新規に動画をアップロードすることが可能となる。
【0033】
つぎに、たとえば、H31年2月1日に、販売会員Aが端末装置2-1を利用して動画(7),(8)をアップロードするケースについて説明する。この場合、動画管理装置1は、動画(7),(8)の販売用動画情報,日付(投稿日),ステータス(新たなアップロードなので「無収入動画登録期間」を登録)、を販売会員Aの商品登録情報として記憶部12にさらに追加登録する。なお、動画(7),(8)が登録された時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数が5本(最大値)となるため、販売会員Aは、以降、無収入動画の登録数が4本以下になるまで、新規に動画をアップロードすることができない。また、この時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数は5本(動画(4)~(8)の5本)となるが、さらに収入有動画登録期間における動画登録本数が2本(動画(2),(3)の2本)存在しているため、販売会員Aは、計7本の動画を無料登録していることになる。
【0034】
その後、たとえば、H31年2月中に動画(4),(5),(6)が売れた場合(動画(2),(3)は収入有動画登録期間を継続中)、この時点で、動画管理装置1は、動画(4),(5),(6)の商品登録情報内のステータスを「無収入動画登録期間」から「収入有動画登録期間」に、日付を投稿日から購入日に、それぞれ更新する。これにより、無収入動画の登録数が2本となり、販売会員Aは、再度、新規に動画をアップロードすることが可能となる。
【0035】
つぎに、たとえば、H31年3月中に、販売会員Aが端末装置2-1を利用して動画(9),(10),(11)をアップロードするケースについて説明する。この場合、動画管理装置1は、動画(9),(10),(11)の販売用動画情報,日付(投稿日),ステータス(新たなアップロードなので「無収入動画登録期間」を登録)、を販売会員Aの商品登録情報として記憶部12にさらに追加登録する。なお、動画(9),(10),(11)が登録された時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数が5本(最大値)となるため、販売会員Aは、以降、無収入動画の登録数が4本以下になるまで、新規に動画をアップロードすることができない。また、この時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数は5本(動画(7)~(11)の5本)となるが、さらに収入有動画登録期間における動画登録本数が5本(動画(2)~(6)の5本)存在しているため、販売会員Aは、計10本の動画を無料登録していることになる。
【0036】
ここで、たとえば、上記でH31年1月中に売れた動画(2)が、その後売れることなく、収入有動画登録期間として登録後90日が経過したケースについて説明する。この場合、動画管理装置1は、動画(2)の商品登録情報内のステータスを「収入有動画登録期間」から「無収入動画登録期間」に、日付を購入日から無収入更新日に、それぞれ更新する。これにより、無収入動画登録期間における動画登録本数は6本(動画(2),(7)~(11)の6本)となり、さらに収入有動画登録期間における動画登録本数が4本(動画(3)~(6)の4本)存在することになる。すなわち、このケースでは、販売会員Aの無収入動画の登録数が6本となり、一時的ではあるが、上記で規定した「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数(5本)」を超えることになる。このケースは、上記のように、動画管理装置1が、商品登録情報内のステータスを「収入有動画登録期間」から「無収入動画登録期間」に更新したときに発生する可能性がある。
【0037】
その後、たとえば、H31年4月中に動画(7)~(11)が売れた場合(動画(3)~(6)は収入有動画登録期間を継続中)、この時点で、動画管理装置1は、動画(7)~(11)の商品登録情報内のステータスを「無収入動画登録期間」から「収入有動画登録期間」に、日付を投稿日から購入日に、それぞれ更新する。これにより、無収入動画の登録数が1本となり、販売会員Aは、再度、新規に動画をアップロードすることが可能となる。
【0038】
つぎに、たとえば、H31年6月1日に、販売会員Aが端末装置2-1を利用して動画(12)~(15)をアップロードするケースについて説明する。この場合、動画管理装置1は、動画(12)~(15)の販売用動画情報,日付(投稿日),ステータス(新たなアップロードなので「無収入動画登録期間」を登録)、を販売会員Aの商品登録情報として記憶部12にさらに追加登録する。なお、動画(12)~(15)が登録された時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数が5本(最大値)となるため、販売会員Aは、以降、無収入動画の登録数が4本以下になるまで、新規に動画をアップロードすることができない。また、この時点で、無収入動画登録期間における動画登録本数は5本(動画(2),(12)~(15)の5本)となるが、さらに収入有動画登録期間における動画登録本数が9本(動画(3)~(11)の9本)存在しているため、販売会員Aは、計14本の動画を無料登録していることになる。
【0039】
その後、たとえば、動画(2)については、無収入更新日から90日が経過しても売れなかったので(図6×印参照)、動画(2)の商品登録情報内のステータスを「無収入動画登録期間」から「削除済」に、日付を無収入更新日から閲覧終了日に、それぞれ更新する。
【0040】
このように、動画管理装置1が販売会員Aの商品登録情報を管理することにより、たとえば、販売会員Aは、予め規定された「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数」を超えない範囲で、売りたい動画を無料でアップロードすることが可能となる。そのため、登録動画が売れず無収入動画登録期間が継続するような場合には、「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数」を超えて新たに動画をアップロードすることはできないが、一方で、たとえば、新規にアップロードした動画が次々に売れて収入有動画となり、さらに収入有動画登録期間を継続することができれば、「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数」を超えない範囲で新規の動画を何本でもアップロードすることが可能となる。
【0041】
また、上述したように、一時的ではあるが、動画管理装置1が商品登録情報内のステータスを「収入有動画登録期間」から「無収入動画登録期間」に更新したときには、たとえば、「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数(5本)」を超えて、無収入動画を6本以上登録することが可能となる。
【0042】
なお、上記図6では、説明の便宜上、販売会員Aに関する商品登録処理について説明したが、本実施例の商品登録処理、すなわち、図6に示す処理は、動画の販売を希望するすべての販売会員について同様に実行されるものとする。
【0043】
<本実施例の動画管理関連処理:商品登録の詳細処理>
つづいて、本実施例の動画管理関連処理として、動画管理装置1による商品登録処理を、フローチャートを用いて詳細に説明する。図7-1および図7-2(図7と呼ぶ)は、本実施例の商品登録処理の一例を示すフローチャートである。ここでは、一例として、動画の販売を希望する販売会員Aが、売りたい動画を動画管理装置1に登録する場合について説明する。
【0044】
図7において、まず、販売会員Aは、上述したように、売りたい動画の投稿用画像データ(動画データ,紹介用サンプルデータ,静止画データ)を予め用意しておく。そして、自身が所有する端末装置2-1の通信機能を利用して動画管理サイトにアクセスし、端末装置2-1を介して動画管理装置1との通信を開始する。一方、動画管理装置1の制御部11は、待ち受け状態において(ステップS1,No)、たとえば、端末装置2-1からのアクセスにより動画管理サイトに接続された場合(ステップS1,Yes)、通信部16を介して端末装置2-1との通信を開始し、ログイン前のトップ画面を端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行し(ステップS2)、販売会員Aによるログイン情報(メールアドレスおよびパスワード)の入力を待つ(ステップS3,No)。
【0045】
販売会員Aは、端末装置2-1に表示されたトップ画面(ログイン前)を操作することによりログイン処理、すなわち、メールアドレスおよびパスワードを入力する。一方、ログイン情報の入力待ち状態において(ステップS3,No)、メールアドレスおよびパスワードの入力が行われた場合(ステップS3,Yes)、制御部11は、通信部16を介してログイン情報を受け取り、記憶部12に記憶された会員情報に基づき所定の認証処理を行う(ステップS4)。そして、予め会員情報に登録済みの販売会員A本人であることが確認できた場合(ステップS5,Yes)、制御部11は、ログイン後のトップ画面を端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行し(ステップS6)、販売会員Aによる画面操作を待つ(ステップS7,No)。なお、ステップS4の認証処理に失敗した場合(ステップS5,No)、制御部11は、認証情報の再入力を待つ。
【0046】
販売会員Aによる画面操作を待っている状態において(ステップS7,No)、販売会員Aによる画面操作により、たとえば、商品登録ページへのアクセスがあった場合(ステップS7,Yes)、通信部16を介してその旨を通知された制御部11は、記憶部12から販売会員Aの商品登録情報を読み出し、この情報に基づいて販売会員Aが新規に動画を登録することができる会員かどうかを判断する(ステップS8)。具体的には、商品登録情報内のステータスを確認し、「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数(たとえば、5本)」に達していない場合(ステップS9,Yes)、制御部11は、販売会員Aが新規に動画を登録することができる会員であると判断し、端末装置2-1に動画詳細情報(タイトル,動画概要,カテゴリ,販売価格等)の入力を促すための画面(入力画面)を表示させるための表示制御を実行し(ステップS10)、入力待ち状態に移行する(ステップS11,No、ステップS12,No)。この状態で、たとえば、販売会員Aが新規に動画を登録する処理をやめた場合、すなわち、「戻る」ボタンをタップする等、処理を中断する処理が行われた場合(ステップS11,No、ステップS12,Yes)、制御部11は、再度、ログイン後のトップ画面を端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行する(ステップS6)。
【0047】
一方で、制御部11は、ステップS8の処理において、商品登録情報内のステータスを確認し、「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数(たとえば、5本)」に達している場合(ステップS9,No)、販売会員Aが新規に動画を登録することができない会員であると判断し、「登録不可」であることを示すメッセージを端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行する(ステップS13)。そして、販売会員Aによる確認操作を待ち(ステップS14,No)、新規登録ができないことの確認が行われたことを示す通知を受けた場合(ステップS14,Yes)、制御部11は、再度、ログイン後のトップ画面を端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行する(ステップS6)。
【0048】
なお、本実施例では、動画登録を途中でやめた場合(ステップS12,Yes)や、新規の動画登録ができない場合(ステップS14,Yes)等に、元の画面に戻る処理として、制御部11がログイン後のトップ画面を端末装置2-1に表示させることとしたが、これに限るものではなく、販売会員Aが次の操作に進めるような画面であればどのような画面を表示させることとしてもよい。
【0049】
つぎに、上記ステップS11の入力待ち状態において(ステップS11,No、ステップS12,No)、販売会員Aの画面操作により端末装置2-1から動画詳細情報および投稿用画像データ(あわせて販売用動画情報)を受け取った場合、制御部11は、この販売用動画情報,日付(投稿日),ステータス(「無収入動画登録期間」)を、販売会員Aの会員情報と対応付けて商品登録情報として記憶部12に記憶する(ステップS15)。そして、制御部11は、登録完了であることを示すメッセージを端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行する(ステップS16)。
【0050】
その後、販売会員Aによる確認操作を待ち(ステップS17,No)、登録完了を確認したことを示す通知を受けた場合(ステップS17,Yes)、制御部11は、再度、ログイン後のトップ画面を端末装置2-1に表示させるための表示制御を実行する(ステップS6)。
【0051】
なお、本実施例では、一例として、ステップS12の処理において、動画登録を途中でやめる場合について記載したが、登録を中止する処理についてはこれに限るものではなく、販売会員Aによる端末装置2-1への動画登録中止操作により、商品登録にかかるどのような状況であっても動画登録を中止させることが可能である。また、アップロードした動画については、販売会員Aによる端末装置2-1への動画削除操作により、いつでも削除可能とする。この際、動画管理装置1では、端末装置2-1から削除の通知を受けた制御部11が、記憶部12から削除対象の商品登録情報を削除する。なお、このケースでも、上記同様、実際に削除するのではなく、たとえば、商品登録情報内のステータスを「削除済」に設定変更する等して、管理上、削除対象動画が閲覧および販売できない状態になっていればよい。
【0052】
また、上記図7では、説明の便宜上、販売会員Aに関する商品登録処理について説明したが、本実施例の商品登録処理、すなわち、図7に示す処理は、動画の販売を希望するすべての販売会員について同様に実行されるものとする。
【0053】
<本実施例の動画管理関連処理:登録可否の判断指標>
つづいて、前述したステップS8の登録可否判断処理において、登録可否の判断指標となる商品登録情報内のステータスの状態遷移について、具体的に説明する。図8は、商品登録情報内のステータスの状態遷移の一例を示す図である。本実施例では、アップロードされ登録された動画単位に、ステータスとして、たとえば、「無収入動画登録期間」,「収入有動画登録期間」,「削除済」の3つの状態が存在し、これらの状態が、後述する所定の条件で遷移するものとする。なお、ステータスの「削除済」については、削除対象動画が閲覧および販売できない状態で管理されていれば、制御部11によってどのように管理されていてもよい。
【0054】
図8において、制御部11は、たとえば、販売会員Aにより新規にアップロードされた動画aに関する販売用動画情報(動画詳細情報,投稿用画像データ)を受け取った場合、動画aに関する販売用動画情報、日付として動画aの投稿日、および、動画aのステータスとして「無収入動画登録期間」、を販売会員Aの会員情報に関連付けて、商品登録情報として記憶部12に記憶する(図8の登録処理に相当)。さらに、制御部11は、上記商品登録情報の登録処理と同時に、日付をカウントするタイマーaを起動し、投稿日を1日目としてカウントを開始する。これ以降、動画aのステータスは、「無収入動画登録期間」の状態となり、所定の条件を満たすまで「無収入動画登録期間」を継続する。
【0055】
また、制御部11は、動画aのステータスが「無収入動画登録期間」の場合において、常時タイマーaの値をチェックし、たとえば、「無収入動画登録期間」となってから、すなわち、投稿日または無収入更新日から90日が経過しても動画aの視聴権が売れなかった場合、その翌日から、動画aのステータスを「無収入動画登録期間」から「削除済」に移行する。そして、制御部11は、ステータスの状態遷移と同時にタイマーaをリセットする。
【0056】
また、制御部11は、動画aのステータスが「無収入動画登録期間」の場合において、常時タイマーaの値をチェックし、たとえば、「無収入動画登録期間」となってから90日目が終了する前に、動画aの視聴権が売れた場合、購入日におけるその時点(たとえば、動画aの視聴権が売れたことを示す購入履歴が記憶部12に記録された時点)から、動画aのステータスを「無収入動画登録期間」から「収入有動画登録期間」に移行する。そして、制御部11は、ステータスの状態遷移と同時にタイマーaを一度リセットした後、再起動し、購入日を1日目としてカウントを再開する。
【0057】
また、制御部11は、動画aのステータスが「収入有動画登録期間」の場合において、常時タイマーaの値をチェックし、たとえば、「収入有動画登録期間」となってから90日目が終了する前に、動画aの視聴権がさらに売れた場合、購入日におけるその時点でタイマーaを一度リセットした後、再起動し、新たな購入日を1日目としてカウントを再開し、「収入有動画登録期間」を継続する。以降、タイマーaの再起動から90日目が終了する前に動画aの視聴権が次々に売れるようなケースでは、制御部11は、動画aの視聴権が売れる度に、タイマーaのリセットおよび再起動を繰り返し実行しながら「収入有動画登録期間」を継続する。
【0058】
また、制御部11は、動画aのステータスが「収入有動画登録期間」の場合において、常時タイマーaの値をチェックし、たとえば、「収入有動画登録期間」となってから90日が経過しても動画aの視聴権が売れなかった場合、その翌日(無収入更新日)から、動画aのステータスを「収入有動画登録期間」から「無収入動画登録期間」に移行する。これは、直近の購入日から90日が経過しても動画aの視聴権が売れなかったことを意味する。そして、制御部11は、ステータスの状態遷移と同時にタイマーaをリセットした後、再起動し、無収入更新日を1日目としてカウントを再開する。
【0059】
なお、制御部11は、上記のように、販売会員Aがアップロードした動画aのステータスを条件に応じて適宜遷移させることによって、登録中の動画aを管理するが、さらに、動画aのステータスの状態遷移に加え、販売会員Aがアップロードしたその他の動画b,c,d,…についてもそれぞれ同様に管理する。この場合、動画b,c,d,…のそれぞれに対して個別にタイマー制御(たとえば、タイマーb,c,d,…を使用)を行うことになる。これにより、上述したステップS8の登録可否判断処理を実行する際に、各動画のステータスを、動画登録可否の判断指標とすることができる。
【0060】
以上のように、本実施例の動画管理装置1は、投稿された動画の管理に関する一連の処理を制御する制御部11と、上記販売用動画情報(投稿用画像データ,動画詳細情報等)を販売会員の会員情報と関連付けて商品登録情報として登録可能な記憶部12と、を備える構成とした。具体的には、制御部11は、登録中のすべての動画に関し、個別に「無収入動画登録期間」の状態であるか「収入有動画登録期間」の状態であるかを示すステータスを商品登録情報内の情報の一つとして記憶する。そして、販売会員が所有する端末装置2からアクセスがあった場合に、記憶部12からその販売会員の商品登録情報を読み出し、読み出した商品登録情報内のすべてのステータスおよび予め規定された会員一人あたりの最大登録数に基づいて、その販売会員が新規に動画を投稿可能な会員かどうかを判断することとした。これにより、販売会員は、自身で記憶部12の容量を管理することなく、上記判断結果に基づいて、動画の追加登録の可否を知ることができる。
【0061】
また、制御部11は、図6に示すようなステータスの状態遷移に基づいて、動画の追加登録可否や不要な動画の削除を自律的に判断することが可能となるため、従来と比較して、販売会員による処理負荷を大幅に軽減することができる。具体的には、たとえば、新規にアップロードした動画が次々に売れて収入有動画となり、収入有動画登録期間を継続することができれば、販売会員の管理のもとで登録中の動画を削除することなく、また、記憶容量を追加することもなく、「販売会員一人あたりの無収入動画の最大登録数」を超えない範囲で新規の動画を何本でもアップロードすることが可能となる。また、制御部11が売れない動画(不要な動画を含む)を自律的に削除することになるので、すなわち、売れない動画を販売会員が自身で削除する必要がないので、販売会員による登録中の動画の管理を極力少なくすることができる。
【0062】
なお、本実施例においては、便宜上、販売会員がアップロードした動画を管理する処理について説明してきたが、これに限るものではなく、上述した登録および販売等にかかる動画管理関連処理については、静止画、音楽およびアプリケーションソフトウェア等、動画以外のあらゆるデジタルコンテンツにおいても同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0063】
1 動画管理装置
2,2-1,2-2 端末装置
11 制御部
12 記憶部
13 入力部
14 出力部
15 表示部
16 通信部
21 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7-1】
図7-2】
図8