(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-16
(45)【発行日】2022-02-25
(54)【発明の名称】データ処理装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
H04L 67/131 20220101AFI20220217BHJP
A63F 13/35 20140101ALI20220217BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20220217BHJP
A63F 13/60 20140101ALI20220217BHJP
【FI】
H04L67/131
A63F13/35
A63F13/533
A63F13/60
(21)【出願番号】P 2020201173
(22)【出願日】2020-12-03
(62)【分割の表示】P 2018081987の分割
【原出願日】2016-12-27
【審査請求日】2020-12-22
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】水野 勇太
【審査官】佐々木 洋
(56)【参考文献】
【文献】特許第6810468(JP,B2)
【文献】特開2015-049625(JP,A)
【文献】特開2007-005971(JP,A)
【文献】特開平10-289146(JP,A)
【文献】特開2010-268482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 67/131
A63F 13/35
A63F 13/533
A63F 13/60
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信網を介する通信の通信状況を検出する通信状況検出部と、
前記通信網を介してダウンロード可能な更新データが有る場合、前記更新データを用いるゲーム全体に関する進行に必須のデータであるか否かに基づいて、前記更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示するダウンロード予約確認部と、
前記ダウンロード予約確認部により前記更新データのダウンロードが予約された場合、前記通信状況検出部により検出された通信状況に基づいて、該予約された更新データのダウンロード処理を実行するデータ更新部と、
を備えるデータ処理装置。
【請求項2】
前記データ更新部は、
前記通信状況検出部により検出された通信状況に基づいて、前記ダウンロード予約確認部によりダウンロードが予約された前記更新データをダウンロードするか否かを前記ユーザが選択可能なように提示し、前記ユーザによりダウンロードすることが選択された場合、前記更新データのダウンロード処理を実行する、
請求項1に記載のデータ処理装置。
【請求項3】
前記データ更新部は、
前記ダウンロード予約確認部により提示された前記更新データのうちダウンロードが予約されなかった更新データについては、前記通信状況検出部により検出された通信状況によらずダウンロード処理を実行する、
請求項1または請求項2に記載のデータ処理装置。
【請求項4】
前記通信状況は、通信の種別に基づく状況である、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項5】
前記通信状況は、通信の速度に基づく状況である、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項6】
前記通信状況は、前記ユーザにより設定された通信状況である、
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項7】
前記通信網を介してダウンロード可能な前記更新データが有るか否かを確認する更新データ確認部を備え、
前記ダウンロード予約確認部は、
前記更新データ確認部により前記更新データが有ることが確認されたタイミングで、前記更新データのダウンロードを予約するか否かを前記ユーザが選択可能なように提示する、
請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項8】
前記ダウンロード予約確認部は、
前記更新データのダウンロードを予約するか否かを前記ユーザが選択可能なように提示する場合、前記更新データを用いるゲーム内のプレイ単位で選択可能に提示する、
請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項9】
前記ダウンロード予約確認部は、
前記更新データが有る場合、前記更新データを用いるゲームの進行に基づくタイミングで、前記更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する、
請求項1から請求項8のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項10】
前記ダウンロード予約確認部は、
前記更新データが、前記ダウンロード予約確認部によりダウンロードの予約がされたことによってダウンロードされていない場合、該ダウンロードされていない前記更新データであることに基づく提示を行う、
を備える請求項1から請求項
9のいずれか一項に記載のデータ処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1から請求項
10のいずれか一項に記載のデータ処理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ処理装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
モバイルゲームでは、ゲームを運営していく中で新たな仕様の追加などにより端末に対してデータの追加やバージョンアップ等の更新が生じる場合がある。このようなデータは、データを供給するサーバと通信接続することにより端末にダウンロードされる。そのため、通信状況によっては、すぐにダウンロードできない場合も生じる。例えば、特許文献1には、アクセスポイントから離れていて通信接続が出来ない場合にデータの取得予約状態となり、アクセスポイントと通信可能な位置に到達するとデータを取得する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述したデータは、大きなデータサイズとなることもある。データサイズが大きなものであった場合、たとえ通信接続されていたとしても、ユーザはその時の通信状況(例えば、携帯電話会社によるモバイル通信やWiFi(登録商標)通信等の通信種別、あるいは通信速度など)によっては今すぐダウンロードせず通信状況が改善するまでダウンロードを延期したい場合もある。また、ユーザがあまり必要としないデータ(利用しない、または利用しなくてもよいデータ)もあれば、ユーザが必要とするデータもある。このように、通信状況、データサイズ、データの必要性等によってデータのダウンロードを延期したい場合には、特許文献1に開示されている技術では対応することができなかった。例えば、特許文献1に開示されている技術では、通信接続されると、ユーザにとってあまり必要でない大きなデータサイズのデータのダウンロードが開始され、ゲームを開始できる状態になるまで待たされることがある。
【0005】
本発明のいくつかの態様は、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行するデータ処理装置、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の他の態様は、後述する実施形態に記載した作用効果を奏することを可能にするデータ処理装置、及びプログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、通信網を介する通信の通信状況を検出する通信状況検出部と、前記通信網を介してダウンロード可能な更新データが有る場合、前記更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示するダウンロード予約確認部と、前記ダウンロード予約確認部により前記更新データのダウンロードが予約された場合、前記通信状況検出部により検出された通信状況に基づいて、該予約された更新データのダウンロード処理を実行するデータ更新部と、を備えるデータ処理装置である。
【0008】
また、本発明の一態様は、コンピュータを、上記データ処理装置として機能させるためのプログラムである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1の実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示すブロック図。
【
図2】第1の実施形態に係るユーザ端末のハードウェア構成の一例を示す図。
【
図3】第1の実施形態に係るゲームサーバのハードウェア構成の一例を示す図。
【
図4】第1の実施形態に係るユーザ端末の構成の一例を示すブロック図。
【
図5】第1の実施形態に係るダウンロード設定画面の一例を示す図。
【
図6】第1の実施形態に係る強制ダウンロード画面の一例を示す図。
【
図7】第1の実施形態に係るダウンロード予約確認画面の一例を示す図。
【
図8】第1の実施形態に係る非予約データダウンロード画面の一例を示す図。
【
図9】第1の実施形態に係る予約データダウンロード確認画面の一例を示す図。
【
図10】第1の実施形態に係るダウンロード予約処理の一例を示すフローチャート。
【
図11】第1の実施形態に係る予約データのダウンロード処理の一例を示すフローチャート。
【
図12】第2の実施形態に係るダウンロード予約確認画面の一例を示す図。
【
図13】第2の実施形態に係るダウンロード予約確認画面の他の例を示す図。
【
図14】第3の実施形態に係るダウンロード予約確認画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
まず、ゲームシステム1の全体構成の概要を説明する。
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成の一例を示すブロック図である。ゲームシステム1は、ユーザ端末10-1と、ユーザ端末10-2と、ユーザ端末10-3、・・・と、ゲームサーバ30とのコンピュータ装置を備えており、これらのコンピュータ装置はネットワークNWを介して接続される。ユーザ端末10-1と、ユーザ端末10-2と、ユーザ端末10-3とは同様の構成であるため、特に区別しない場合には、「-1」、「-2」等の記載を省略してユーザ端末10として説明する。ここでは3台のユーザ端末10を図示しているが、任意の台数のユーザ端末10がゲームサーバ30に接続されてもよい。
【0011】
ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において実行可能なゲームを提供するサーバ装置である。例えば、ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において実行可能なゲームの制御プログラム(ゲーム制御プログラム)等のデータを、ユーザ端末10からダウンロード可能に提供する。また、ゲームサーバ30は、ユーザ端末10において実行されたゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶するとともに、必要に応じてユーザ端末10に送信する。また、ゲームサーバ30は、ゲームを運営していく中で新たな仕様の追加などにより、ユーザ端末10に対して更新データを、ユーザ端末10からダウンロード可能に提供する。ここで、更新データとは、既存のデータに対して追加するデータ、及び既存のデータを置き換えるバージョンアップデータのいずれであってもよい。なお、ユーザ端末10がダウンロードするデータは、ゲームを運営するゲームサーバ30に限らず、他のダウンロード可能なサーバ装置に記憶されていてもよい。
【0012】
ユーザ端末10は、ゲームサーバ30からダウンロードしたゲーム制御プログラムや各種のデータに基づいてゲームを実行するゲーム装置として機能する。例えば、ユーザ端末10は、ユーザが利用するコンピュータ装置であり、PC(Personal Computer)、タブレットPC、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、家庭用ゲーム機、店舗設置型業務用ゲーム機等が適用できる。本実施形態では、ユーザ端末10はスマートフォンであるとして説明する。
【0013】
図2は、ユーザ端末10のハードウェア構成の一例を示す図である。ユーザ端末10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11と、通信部12と、入力部13と、表示部14と、記憶部15とを備え、ネットワークNWを介して接続されたゲームサーバ30や他の装置等と通信部12を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU11は、記憶部15に記憶された各種プログラムを実行し、ユーザ端末10の各部を制御する。
【0014】
通信部12は、ネットワークNWを介して、ゲームサーバ30や他の装置と通信を行う。
入力部13は、例えば、タッチパネルとしてディスプレイ(表示部14)と一体に構成されており、ユーザの操作により各種の指示が入力される。なお、入力部13は、キーボードやマウス、タッチパッドや、音声により各種の指示が入力されるマイクロホンなど、その他の入力装置であってもよい。
表示部14は、画像やテキスト等の情報を表示するディスプレイであり、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成される。
【0015】
記憶部15は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、ゲーム制御プログラムを含む)等を記憶する。なお、記憶部15は、ユーザ端末10に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。また、ユーザ端末10は、不図示のスピーカ、音声出力端子、カメラ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信モジュールなどのハードウェア構成を含んで構成されてもよい。
【0016】
図3は、ゲームサーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。ゲームサーバ30は、例えば、CPU31と、通信部32と、入力部33と、記憶部35とを備え、ネットワークNWを介して接続された複数のユーザ端末10や他の装置等と通信部32を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU31は、記憶部35に記憶されたゲーム制御プログラムを実行し、複数のユーザ端末10でプレイ可能なゲームを提供する。
【0017】
通信部32は、ネットワークNWを介して、複数のユーザ端末10や他の装置と通信を行う。
入力部33は、例えば、キーボードやマウス、タッチパッドや、音声により各種の指示が入力されるマイクロホンなど、その他の入力装置である。
【0018】
記憶部35は、例えば、HDD、EEPROM、RAMなどを含み、ゲーム制御プログラム、ゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶する。なお、記憶部35は、ゲームサーバ30に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置でもよい。また、記憶部35は、ゲームサーバ30とは物理的に離れた外部の記憶装置であってもよく、ゲームサーバ30とインターネットなどの通信網を介して接続されてもよい。また、ゲームサーバ30は、不図示の表示部、スピーカ、音声出力端子などのハードウェア構成を含んで構成されてもよい。
【0019】
〔更新データのダウンロードの概要〕
次に、本実施形態に係る更新データのダウンロードついて、その概要を説明する。例えば、ユーザ端末10で実行されるモバイルゲームでは、ゲームを運営していく中でデータの更新が生じることが多くある。例えば、音楽ゲームであればプレイする楽曲に関する更新データであったり、アクションゲームであれば新しいステージの地形や敵キャラクタに関する更新データなどであり、内容によってはこれらの更新データは大きなデータサイズ(データ量)になることもある。これらの更新データは、ダウンロードしなければゲームを起動できないものもあれば、ダウンロードしなくても起動はできるが部分的に機能が利用できなくなるものもある。
【0020】
従来は、通信接続が出来ない場合に通信接続したときにダウンロードするという予約は可能であったが、通信接続していたとしても、ユーザは、その時の通信状況によってダウンロードを実行したくないこともあり得る。例えば、携帯電話会社のモバイル通信などは、高速通信できるデータ量に制限がある場合があり、大きなサイズのデータはダウンロードしたくない場合などがあり得る。また、通信速度が遅い場合などは、ダウンロードに時間が掛かり、その間ゲームプレイができなくなることなどもある。ユーザが今すぐにプレイしたい部分とは関係の無いデータのダウンロードであることもあり得る。
【0021】
つまり、ユーザにしてみれば、その時ダウンロードするか否かは、通信状況のみではなく、通信制限までのデータ量等、他の要因を含めて判断したい場合があるため、ダウンロードするか否かをその都度判断したい場合も多い。また、更新データの中には、そのユーザにとって全く必要の無いデータがある場合もあり得る。このようなデータは、ユーザ端末10のデータ容量を圧迫するだけになるため、通信状況の有無に関わらずダウンロードしたくないような場合も考え得る。
【0022】
そこで、本実施形態に係るユーザ端末10は、更新データを今すぐダウンロードするか、または予約して後々ダウンロードするかの選択肢をユーザに提示し、予約が選択された場合、予め決められた通信状況となった場合にダウンロードを開始するように構成する。これにより、ユーザ端末10は、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行することができる。以下、ユーザ端末10が実行する更新データのダウンロードについての機能構成及び処理を詳しく説明する。なお、ここでは、ゲームの更新データのダウンロードを例に説明するが、ゲームに限られるものではなく、他のアプリケーションの更新データのダウンロードにも適用することができる。
【0023】
〔ユーザ端末10の構成〕
まず、
図4を参照して、ユーザ端末10の機能構成について説明する。
図4は、ユーザ端末10の構成の一例を示すブロック図である。ユーザ端末10は、更新データのダウンロード処理を制御するデータ処理装置としての機能を有し、記憶部15に記憶されているプログラムをCPU11が実行することにより実現される機能構成として、制御部110を備える。制御部110は、ユーザ端末10において通信状況検出部111と、更新データ確認部112と、ダウンロード予約確認部113と、データ更新部114とを備えている。
【0024】
通信状況検出部111は、ネットワークNWを介する通信の通信状況を検出する。通信状況とは、モバイル通信(3G(第3世代)通信、4G(第4世代)通信など)やWiFi(登録商標)通信等の通信の種別に基づく状況、または通信の速度に基づく状況である。
【0025】
更新データ確認部112は、ネットワークNWを介してダウンロード可能な更新データが有るか否かを確認する。例えば、更新データ確認部112は、通信部12を介してネットワークNWに通信接続されるゲームサーバ30から送信される更新データの情報(データの識別情報、バージョン情報など)をユーザ端末10に記憶されているデータと比較し、相違があればその相違部分をユーザ端末10にとっての更新データと判断する。
【0026】
なお、更新データの有無をゲームサーバ30が判断して、その判断結果を更新データ確認部112が取得してもよい。例えば、更新データ確認部112は、データの識別情報、バージョン情報などが含まれる問合わせ情報をゲームサーバ30に対して送信し、この問合わせ情報に対するゲームサーバ30からの判断結果(応答情報)に基づいて、更新データ確認部112は、ダウンロード可能な更新データが有るか否かを確認してもよい。また、ユーザ端末10またはゲームサーバ30において、これまでのダウンロードの履歴データを保存しておき、更新データがあった場合、ユーザ端末10またはゲームサーバ30が、その履歴データと比較して更新データの有無を判断してもよい。
【0027】
ダウンロード予約確認部113は、更新データ確認部112の確認結果に基づいて、ネットワークNWを介してダウンロード可能な更新データが有る場合、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。例えば、ダウンロード予約確認部113は、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能な画面(以下、「ダウンロード予約確認画面」ともいう)を表示部14に表示させることにより、提示する。
【0028】
例えば、ダウンロード予約確認部113は、更新データが有る場合、通信状況検出部111により検出された通信状況に基づいて、ダウンロード予約確認画面を表示部14に表示させる。具体的には、例えば、ダウンロード予約確認部113は、通信状況がWiFi通信ではない場合や通信速度が予め設定された速度以下の場合、ダウンロード予約確認画面を表示部14に表示させる。なお、ダウンロード予約確認部113がダウンロード予約確認画面を表示部14に表示させる場合の通信状況は、通信の種別や通信の速度などに基づく状況のうちユーザにより設定された通信状況であってもよい。
【0029】
また、ダウンロード予約確認部113は、更新データの内容に基づいて、ダウンロード予約確認画面を表示部14に表示させてもよい。更新データの内容には、ゲームのプレイに用いられるデータの種別、更新データの容量、更新データを用いるゲーム全体に関する進行に必須のデータであるか否か、などが含まれる。ゲームのプレイに用いられるデータの種別とは、換言するとプレイ内容に関する種別ということもでき、例えばゲームのプレイに用いられる楽曲データ、キャラクタデータなどの種別である。また、データの種別とは、テキストデータ、背景データ、キャラクタを照会する動画データ等の種別であってもよい。例えば、プレイしたい楽曲データであればそのデータがあればプレイできないが、背景データは無くても画面が寂しくなるだけでプレイが可能な場合もある。ゲーム全体に関する進行とは、ゲームの起動、ゲームプレイなどのことである。つまり、ゲーム全体に関する進行に必須のデータとは、そのデータがないと(更新しないと)ゲームが起動しないデータ、または起動はするもののプレイが出来ない状態(例えば、ゲームのタイトル画面等は表示されるがプレイできない状態)となるデータなどのことを指す。また、そのデータがないと(更新しないと)チュートリアルのみなどのようにゲームプレイのうちの特定の一部分のみはプレイが可能であるが大半のプレイが不可能な状態となるデータも、ゲーム全体に関する進行に必須のデータに含まれてもよい。なお、更新データの内容には、上記の内容のうちユーザによって予め設定された内容が含まれてもよい。
【0030】
例えば、ダウンロード予約確認部113は、例えば、更新データ確認部112により更新データが有ることが確認されたタイミングで、ダウンロード予約確認画面を表示部14に表示させる。
【0031】
また、ダウンロード予約確認部113は、「ダウンロード予約確認画面」においてユーザにダウンロードの予約がされた更新データについて、ダウンロード予約された更新データとして設定する。例えば、ダウンロード予約確認部113は、予約された更新データの識別情報に予約フラグONを設定する。この予約フラグONの設定は、その更新データがダウンロードされるまでは保持され、ダウンロードされた場合に解除される。
【0032】
データ更新部114は、ゲームサーバ30から提供される更新データをダウンロードするダウンロード処理を実行する。例えば、データ更新部114は、ダウンロード予約確認部113により更新データのダウンロードが予約された場合、通信状況検出部111により検出された通信状況に基づいて、該予約された更新データのダウンロード処理を実行する。即ち、予約された更新データのダウンロード処理は、通信状況によって(例えば、WiFi通信ではない場合)延期される。
【0033】
一方、データ更新部114は、ダウンロード予約確認部113により提示された更新データのうちダウンロードが予約されなかった更新データについては、通信状況検出部111により検出された通信状況によらずダウンロード処理を実行する。即ち、予約されなかった更新データのダウンロード処理は、通信状況によらす即時に実行される。但し、ダウンロード処理は実行されるが、通信接続が切断されてしまった場合などは、ダウンロード処理は完了できないため、途中で一次的に中断、または中止される場合もある。
【0034】
また、データ更新部114は、通信状況検出部111により検出された通信状況に基づいて、ダウンロード予約確認部113によりダウンロードが予約された更新データを、ダウンロードするか否かをユーザが選択可能なように提示してもよい。例えば、データ更新部114は、ダウンロード予約確認部113によりダウンロードが予約された更新データをダウンロードするか否かをユーザが選択可能な画面(以下、「予約データダウンロード確認画面」ともいう)を表示部14に表示させることにより、提示してもよい。
【0035】
具体的には、データ更新部114は、例えば、WiFi通信ではない通信状況からWiFi通信に通信状況が変わった場合、予約データダウンロード確認画面を表示部14に表示させる。そして、データ更新部114は、予約データダウンロード確認画面において、ユーザによりダウンロードすることが選択された場合、更新データのダウンロード処理を実行する。
【0036】
〔更新データのダウンロード処理における表示画面〕
次に、ユーザ端末10が実行する更新データのダウンロード処理においてユーザインターフェースとして表示される表示画面について説明する。まず、更新データのダウンロードの予約処理に関する表示画面について説明する。
【0037】
(1)ダウンロード設定画面
ユーザは、どのような条件のときにダウンロードの予約確認をするか、即ち、ダウンロード予約確認画面を表示させたいかについて、ダウンロード設定画面で予め設定することができる。
図5は、本実施形態に係るダウンロード設定画面の一例を示す図である。図示するダウンロード設定画面G10では、ダウンロード予約確認画面を表示させる通信状況の設定と、ダウンロード予約確認画面を表示させたときにダウンロードの予約確認を行うデータの内容の設定が可能である。通信状況の設定としては、「通信種別がWiFi通信か否か」と、現在の通信速度が「10Mbps(ビット毎秒)以下か否か」と、が選択可能に表示されている。なお、これらは一例であって、例えば、通信種別が3G通信、4G通信などさらに詳細に設定可能なようにしてもよい。
【0038】
また、データの内容の設定としては、「楽曲データ」と、「キャラクタデータ」と、「30MB(バイト)以上のデータ」と、「必須データ以外」と、「すべて」と、が選択可能に表示されている。「楽曲データ」は、音楽ゲーム等でプレイする楽曲のデータである。「キャラクタデータ」は、バトルゲーム等で登場する人物、動物、物体(例えば、乗り物)などを示すオブジェクトのデータである。楽曲データ及びキャラクタデータに関してはダウンロードせずともプレイは可能であるが、そのデータに関連した部分のプレイは制限されることになる。「30MB以上のデータ」は、更新データのデータサイズの大きさを示しており、楽曲データであるかキャラクタデータであるか、あるいはゲームに必須なデータであるかなどの区別がないため、ダウンロードしないとゲームを起動できないようなデータも含まれ得る。「必須データ以外」は、ゲームの起動に必須のデータ以外のデータである。「すべて」は、更新データのすべてを指す。
【0039】
これらの設定は、通信種別及び通信速度のそれぞれに対応するチェックボックスに入力されたチェックによって設定される。本図では、「WiFi通信でない時」に、「楽曲データ」または「30MB以上のデータ」をダウンロードする場合、その開始前にダウンロードの予約確認を行う設定になっていることを示す。
【0040】
なお、「必須データ以外」にチェックがされると、他の項目のチェックに関わらず(他の項目のチェックが暗転やグレーアウトしてもよい)、必須データ以外の更新データのダウンロードについて予約確認が行われることになる。これにより、ユーザ端末10は、例えば、WiFi環境でない場合、必要最低限のダウンロードでゲームを進行可能とすることができる。このような必須データか否かについては、項目として設けずに各データに識別可能に表示するようにしてもよい。
【0041】
なお、図示する例は、ユーザによって設定されるものであるが、ユーザの設定に依らず、アプリ内で予め決められていてもよい。
【0042】
(2)強制ダウンロード画面
ゲームを起動したタイミングなど、特定のタイミングでユーザ端末10は、ゲームサーバ30と通信し、更新データの有無を確認する。更新データがある場合、ダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当しない更新データがあれば、その更新データのダウンロードは確認なしで強制的に開始される。つまり、データ更新部114は、更新データのうち予め設定されていない内容のデータについては、ユーザに確認することなくダウンロード処理を実行する。このとき、表示部14は、強制ダウンロード画面に遷移する。
【0043】
図6は、本実施形態に係る強制ダウンロード画面の一例を示す図である。図示する強制ダウンロード画面G20には、更新データを「ダウンロード中」であることと、ダウンロードの進捗状況示す進捗ゲージK21とが表示されている。また、進捗ゲージK21の下側には、「ダウンロード中」のデータが、「キャラクタB(1MB)」及び「キャラクタC(1MB)」のデータであることが表示されている。(1MB)は、キャラクタCのデータサイズを示している。つまり、
図5に示すダウンロード設定画面G10において、「キャラクタデータ」のチェックボックスにはチェックが入っていない。そのため、更新データにキャラクタデータが含まれている場合、そのキャラクタデータについてはダウンロードの予約確認はされず、強制的にダウンロードが開始されることになる。
【0044】
なお、
図5に示すダウンロード設定画面G10においては、「30MB以上のデータ」のチェックボックスにチェックが入っているため、更新データの中に30MB以上のデータであってゲームの起動に必須のデータが含まれる場合、WiFi通信に接続されるまではゲームがプレイできないこととなる。
【0045】
なお、前述したように、更新データの有無は、ユーザ端末10で判断してもよいし、ゲームサーバ30で判断してもよい。また、更新データが有ると判断された時点でユーザ端末10に対して更新データのダウンロードが可能としてもよいし、ユーザ端末10毎に時間差を設けて異なるタイミングでダウンロードが可能としてもよい。時間差を設定するのは、複数のユーザ端末10からの一斉アクセスによるサーバ負荷を軽減するためである。
【0046】
(3)ダウンロード予約確認画面
上記(2)の強制ダウンロードが終了すると、更新データの中にダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当データがある場合、ダウンロード予約確認画面に遷移する。
図7は、本実施形態に係るダウンロード予約確認画面の一例を示す図である。図示するダウンロード予約確認画面G30には、ダウンロードの予約を行う画面である旨と、現在の通信状況と、ダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当する更新データとが表示される。図示する例では、現在の通信状況として「現在の通信が4G通信(4Gキャリア通信)」であることが表示されている。即ち、WiFi通信でないため、ダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当するデータのダウンロードを延期して、このダウンロード予約確認画面G30にて、ダウンロードの予約が可能である。また、図示する例では、ダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当するデータ(即ち、ダウンロードの予約が可能なデータ)として、「楽曲データD(3MB)」、「楽曲データE(7MB)」、及び「楽曲データF(4MB)」が、それぞれを選択するためのチェックボックスとともに表示されている。(3MB)、(7MB)、及び(4MB)は、それぞれの楽曲データのデータサイズを示している。また、上記3つの楽曲データのすべて(「上のすべて」)を1つのチェックで選択できるチェックボックスも表示されている。
【0047】
このように、予約が可能な更新データは、例えば、更新データを用いるゲーム内のプレイ単位(ここでは、楽曲データの単位)で選択可能に表示されている。プレイ単位で選択可能とは、ゲーム内での1つのプレイ単位に必要なデータ一式を選択可能なことである。例えば、音楽ゲームにおいて1曲をプレイする場合、その曲のサウンドデータと、タイミングを判定するための譜面データとが楽曲データとして最低限必要であるため、その1曲のプレイについて、サウンドデータと譜面データとのデータ一式が楽曲データとして選択可能になる。なお、楽曲名データやサムネイル画像なども楽曲データとして必要な場合、これらをサウンドデータ及び譜面データに加えてひとまとめにして、1プレイ単位の楽曲データ(更新データ)としてもよい。
【0048】
また、ダウンロード予約確認画面G30には、「チェックしたデータを予約」するための操作ボタンB31と、「今すぐすべてダウンロード」するための操作ボタンB32と、「キャンセル」するための操作ボタンB33と、が表示されている。操作ボタンB31(「チェックしたデータを予約」)をユーザが押下すると、チェックボックスにチェックされた更新データのダウンロードが予約され、この時点ではダウンロードは開始されない。操作ボタンB32(「今すぐすべてダウンロード」)をユーザが押下すると、この画面に表示されている更新データのすべてが通信状況に関係なく、すぐにダウンロードされる。操作ボタンB33(「キャンセル」)をユーザが押下すると、表示されている更新データはいずれもダウンロードされず、且つ予約もされない。この場合、例えばゲーム画面へ遷移する。
【0049】
なお、ダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当するデータが無い場合には、強制ダウンロード画面G20からダウンロード予約確認画面G30には遷移しない。また、更新データの中にダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当データがある場合でも、WiFi通信で通信接続している場合には、この予約確認は行われず、すべての更新データがすぐにダウンロードされることになる。
【0050】
(4)非予約データダウンロード画面
上記のダウンロード予約確認画面G30で予約されなかった更新データ(楽曲データD及び楽曲データF)は、上記の予約直後にダウンロードされることとなり、非予約データダウンロード画面へ遷移する。
図8は、本実施形態に係る非予約データダウンロード画面の一例を示す図である。図示する非予約データダウンロード画面G40には、更新データを「ダウンロード中」であることと、ダウンロードの進捗状況示す進捗ゲージK41とが表示されている。また、進捗ゲージK41の下側には、「ダウンロード中」のデータが、「楽曲データD(3MB)」及び「楽曲データF(4MB)」のデータであることが表示されている。
【0051】
さらに、非予約データダウンロード画面G40には、ダウンロードが予約された「楽曲データE(7MB)」は、ダウンロードしないためプレイできない旨の表示がされている。このように、更新データのダウンロードが予約されることによって、更新データを用いるゲームへの影響を示す情報が表示されてもよい。
【0052】
(5)予約データダウンロード確認画面
次に、ダウンロード予約された更新データのダウンロード処理に関する表示画面について説明する。通信状況が変化し、設定された通信状況(例えば、WiFi通信による通信接続)となった場合、予約された更新データのダウンロードの実行可否を確認する予約データダウンロード確認画面に遷移する。
図9は、本実施形態に係る予約データダウンロード確認画面の一例を示す図である。図示する予約データダウンロード確認画面G50には、WiFi通信になった旨と、予約されている更新データをダウンロードするか否かを確認する旨と、ダウンロード可否の確認の対象となる更新データを示す「楽曲Eのデータ(7MB)」とが表示されている。
【0053】
また、予約データダウンロード確認画面G50には、「今すぐダウンロード」するための操作ボタンB51と、「キャンセル」するための操作ボタンB52と、が表示されている。操作ボタンB51(「今すぐダウンロード」)をユーザが押下すると、楽曲Eのデータがすぐにダウンロードされる。操作ボタンB52(「キャンセル」)をユーザが押下すると、ダウンロードは行われない。
【0054】
なお、設定された通信状況(例えば、WiFi通信による通信接続)となった場合、この予約データダウンロード確認画面G50を表示せずに、予約されている更新データダウンロードをユーザの確認なしに開始されてもよい。この予約された更新データのダウンロードの実行可否の確認を行うか否かについては、別途表示されるオプション画面などでユーザが設定できるようにしてもよい。
【0055】
〔更新データのダウンロード処理の動作〕
次に、ユーザ端末10が実行する更新データのダウンロード処理の動作を説明する。まず、更新データのダウンロード予約処理の動作について説明する。
図10は、本実施形態に係るダウンロード予約処理の一例を示すフローチャートである。なお、ユーザ端末10において、ダウンロードの予約確認をする条件が
図5に示すダウンロード設定画面G10で設定されているものとする。
【0056】
制御部110は、ユーザがゲームを起動させる操作を行うと、通信部12を介してゲームサーバ30と通信接続を行う(ステップS100)。そして、制御部110は、ゲームサーバ30との通信が成功したか否かを判定する(ステップS102)。制御部110は、通信失敗と判定した場合(NO)、ダウンロード予約処理を終了する。一方、制御部110は、通信成功と判定した場合(YES)、更新データの有無を確認する(ステップS104)。
【0057】
そして、制御部110は、ゲームサーバ30からダウンロード可能な更新データが有るか否かを判定する(ステップS106)。制御部110は、更新データが無いと判定した場合(NO)、ダウンロード予約処理を終了する。一方、制御部110は、更新データが有ると判定した場合(YES)、現在の通信状況を確認する(ステップS108)。
【0058】
次に、制御部110は、現在の通信状況が、ダウンロード設定画面G10で設定された条件を満たすか否かを判定する。例えば、制御部110は、現在の通信状況が「WiFi通信でない時」という設定条件を満たすか否かを判定する(ステップS110)。現在の通信状況がWiFi通信である場合、制御部110は、現在の通信状況が、設定された条件を満たさないと判定する(NO)。その場合、制御部110は、ダウンロードの予約確認を行わず、すべての更新データのダウンロード処理を実行し、ダウンロード予約処理を終了する(ステップS112)。
【0059】
一方、現在の通信状況が例えば4G通信(4Gキャリア通信)であって、WiFi通信でない場合、ステップS110において、制御部110は、現在の通信状況が、設定された条件を満たすと判定する(YES)。その場合、制御部110は、ダウンロード設定画面G10で設定されたデータ内容に該当しない更新データがあれば、その更新データのダウンロード処理を実行する(ステップS114)。このとき、表示部14の表示画面は、例えば
図6に示す強制ダウンロード画面G20となる。
【0060】
次に、制御部110は、更新データの中にダウンロード設定画面G10で設定された内容に該当データがある場合、制御部110は、表示部14の表示画面を
図7に示すダウンロード予約確認画面G30に遷移させる(ステップS116)。そして、制御部110は、ダウンロード予約確認画面G30に対するユーザの操作を受け付ける(ステップS118)。
【0061】
受け付けた操作が操作ボタンB31(「チェックしたデータを予約」)へのユーザの操作であった場合、制御部110は、チェック(選択)された更新データに対してダウンロード予約を設定する(ステップS120)。
【0062】
次に、制御部110は、予約されなかった更新データ(非予約データ)が有るか否かを判定する(ステップS122)。非予約データが有ると判定された場合(YES)、制御部110は、非予約データのダウンロード処理を実行してから、ダウンロード予約処理を終了する(ステップS124)。一方、非予約データが無いと判定された場合(NO)、制御部110は、ダウンロード予約処理を終了する。
【0063】
また、ステップS118で受け付けた操作が操作ボタンB32(「今すぐすべてダウンロード」)へのユーザの操作であった場合、制御部110は、通信状況に関係なく、ダウンロード予約確認画面G30に表示されている予約の選択が可能な更新データのすべてのダウンロード処理を実行してから、ダウンロード予約処理を終了する(ステップS126)。
【0064】
また、ステップS118で受け付けた操作が操作ボタンB33(「キャンセル」)へのユーザの操作であった場合、制御部110は、ダウンロード予約確認画面G30に表示されている予約の選択が可能な更新データのいずれもダウンロード処理を実行せず、且つ予約設定もしないで、ダウンロード予約処理を終了する。
【0065】
なお、制御部110は、ダウンロード予約処理を終了した後、ゲーム処理の実行が可能な状態である場合には、ゲームを起動してゲーム処理を開始する。一方、制御部110は、ダウンロード予約処理を終了した後、ゲーム処理の実行が不可能な場合には、少なくともゲームの起動に必須な更新データのダウンロードが終了するまではゲームを起動できない。
【0066】
続いて、ダウンロード予約された更新データのダウンロード処理の動作について説明する。
図11は、本実施形態に係る予約データのダウンロード処理の一例を示すフローチャートである。
【0067】
制御部110は、ゲームの起動時または所定のタイミングで通信状況を確認する(ステップS200)。そして、制御部110は、現在の通信状況がダウンロードを実行する条件を満たすか否かを判定する(ステップS202)。例えば、ダウンロード設定画面G10で、現在の通信状況が「WiFi通信でない時」という設定条件でダウンロードの予約が行われた場合、ダウンロードを実行する条件は、「WiFi通信である時(WiFi通信になった時)」となる。そのため、現在の通信状況が例えば4G通信(4Gキャリア通信)であって、WiFi通信でない場合、制御部110は、現在の通信状況がダウンロードを実行する条件を満たさないと判定し(NO)、ダウンロード処理を実行しないで、予約データのダウンロード処理を終了する。
【0068】
一方、現在の通信状況がWiFi通信である場合、制御部110は、現在の通信状況がダウンロードを実行する条件を満たすと判定し(YES)、ダウンロード予約が設定された更新データが有るか否かを判定する(ステップS204)。制御部110は、ダウンロード予約が設定された更新データが無いと判定した場合(NO)、ダウンロード処理を実行しないで、予約データのダウンロード処理を終了する。一方、制御部110は、ダウンロード予約が設定された更新データが有ると判定した場合(YES)、表示部14の表示画面を
図9に示す予約データダウンロード確認画面G50に遷移させる(ステップS206)。そして、制御部110は、予約データダウンロード確認画面G50に対するユーザの操作を受け付ける(ステップS208)。
【0069】
受け付けた操作が操作ボタンB51(「今すぐダウンロード」)へのユーザの操作であった場合、制御部110は、ダウンロード予約が設定された更新データのダウンロード処理を実行する(ステップS210)。一方、受け付けた操作が操作ボタンB52(「キャンセル」)へのユーザの操作であった場合、制御部110は、ダウンロード処理を実行しないで、予約データのダウンロード処理を終了する。
【0070】
以上説明してきたように、本実施形態に係るユーザ端末10(データ処理装置の一例)は、通信状況検出部111と、ダウンロード予約確認部113と、データ更新部114とを備えている。通信状況検出部111は、ネットワークNW(通信網の一例)を介する通信の通信状況を検出する。ダウンロード予約確認部113は、ネットワークNWを介してダウンロード可能な更新データが有る場合、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。データ更新部114は、ダウンロード予約確認部113により更新データのダウンロードが予約された場合、通信状況検出部111により検出された通信状況に基づいて、該予約された更新データのダウンロード処理を実行する。
【0071】
これにより、ユーザ端末10は、更新データを予約して後々ダウンロードするか否かの選択肢をユーザに提示し、予約が選択された場合には、通信状況に基づいてダウンロードを開始するため、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行することができる。
【0072】
例えば、ダウンロード予約確認部113は、更新データが有る場合、通信状況検出部111により検出された通信状況に基づいて、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。これにより、ユーザ端末10は、例えばユーザがダウンロードを延期したい可能性がある通信状況の場合に、ユーザにダウンロードを予約するか否かを確認することができる。
【0073】
ここで、上記の通信状況は、通信の種別に基づく状況、または通信の速度に基づく状況である。これにより、ユーザ端末10は、例えば通信データ量に制限がある通信種別の場合や、通信速度が遅く大きいデータサイズの通信に向かない場合などに、ユーザにダウンロードを予約するか否かを確認することができるので、ユーザにとって利便性が高い。
【0074】
なお、上記の通信状況は、ユーザにより設定された通信状況であってもよい。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードを予約するか否かを確認する通信状況の条件をユーザが設定できるので、ユーザにダウンロードを予約するか否かを適切なタイミングで確認できる。
【0075】
また、データ更新部114は、ダウンロード予約確認部113により提示された更新データのうちダウンロードが予約されなかった更新データについては、通信状況検出部111により検出された通信状況によらずダウンロード処理を実行する。
これにより、ユーザ端末10は、ユーザがダウンロードを延期したくない更新データについてはすぐにダウンロードするため、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行することができる。
【0076】
また、ユーザ端末10は、ネットワークNW(通信網の一例)を介してダウンロード可能な更新データが有るか否かを確認する更新データ確認部112をさらに備えている。ダウンロード予約確認部113は、更新データ確認部112により更新データが有ることが確認されたタイミングで、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。
【0077】
これにより、ユーザ端末10は、更新データが有ることを確認したタイミングでユーザにダウンロードを予約するか否かを確認するため、ユーザが意図せずにダウンロードされてしまうことがなく、ユーザがダウンロードを延期したい場合には確実に延期して予約できるようにすることができる。
【0078】
データ更新部114は、通信状況検出部111により検出された通信状況に基づいて、ダウンロード予約確認部113によりダウンロードが予約された更新データをダウンロードするか否かをユーザが選択可能なように提示し、ユーザによりダウンロードすることが選択された場合、更新データのダウンロード処理を実行する。
【0079】
これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードを延期した時点では後からダウンロードしたいと考えて予約した更新データであっても、後から不要になった場合にはダウンロードしないことをユーザが選択できる。
【0080】
ダウンロード予約確認部113は、更新データが有る場合、更新データの内容に基づいて、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、更新データの内容によって定めることができる。
【0081】
例えば、更新データの内容には、ゲームのプレイに用いられるデータの種別が含まれる。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、更新データの種別によって定めることができる。例えば、ユーザ端末10は、ユーザによってプレイで利用する場合もしない場合もあるような種類の更新データについては、ダウンロードの開始前にユーザにダウンロードを予約するか否かを確認するようにできる。
【0082】
また、例えば、更新データの内容には、更新データの容量が含まれる。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、更新データのデータサイズによって定めることができる。例えば、ユーザ端末10は、通信状況によって、データサイズの大きい更新データについては、ダウンロードの開始前にユーザにダウンロードを予約するか否かを確認するようにできる。一方、ユーザ端末10は、データサイズの小さい更新データについては、通信状況によらず、ダウンロードを予約するか否かを確認せずにダウンロードすることもできる。
【0083】
また、例えば、更新データの内容には、更新データを用いるゲーム全体に関する進行に必須のデータであるか否かが含まれる。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、必須データであるか否かによって定めることができる。例えば、ユーザ端末10は、必須データについては、通信状況によらず、ダウンロードを予約するか否かを確認せずにダウンロードすることができる。
【0084】
更新データの内容には、ユーザによって予め設定された内容が含まれる。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データをどれにするかを、更新データの内容によって任意に設定できるようにすることができる。
【0085】
データ更新部114は、更新データのうち予め設定されていない内容のデータについては、ユーザに確認することなくダウンロード処理を実行する。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データとして設定されていない内容のデータは、ユーザの操作がなくても自動いでダウンロードされるのでユーザにとって利便性が高い。
【0086】
ダウンロード予約確認部113は、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する場合、更新データを用いるゲーム内のプレイ単位で選択可能に提示する。これにより、ユーザ端末10は、ユーザがプレイしたい更新データのみをダウンロード予約することができる。
【0087】
ダウンロード予約確認部113は、更新データのダウンロードが予約されることによって、更新データを用いるゲームへの影響を示す情報を提示する。これにより、ユーザ端末10は、ダウンロードを延期したことによってゲームで何が制限されるかをユーザに容易に知らせることができる。
【0088】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、本実施形態において特徴的な処理について説明する。第1の実施形態では、ゲームの起動時に更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する(例えば、
図7に示すダウンロード予約確認画面G30参照)例を説明したが、ゲームの実行中であってもよい。例えば、ダウンロード予約確認部113は、更新データが有る場合、更新データを用いるゲームの進行に基づくタイミングで、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示してもよい。ゲームの進行に基づくタイミングとは、例えばゲームでプレイする楽曲を選択するタイミング、ゲームで使用するキャラクタを選択するタイミング、ゲーム内のステージをクリアして新たなステージに移行するタイミング、ゲームのプレイが終了したタイミングなどである。
【0089】
以下に、ゲームの進行に基づくタイミングで遷移するダウンロード予約確認画面の例を説明する。
図12は、本実施形態に係るダウンロード予約確認画面の一例を示す図であって、ゲーム中のダウンロード予約確認画面の一例である。図示するダウンロード予約確認画面G60は、音楽ゲームをプレイする際の楽曲選択画面である。楽曲選択肢ボタンB61~B66は、楽曲A~Fのそれぞれからプレイする楽曲を選択するための操作ボタンである。ここで、楽曲A、B、D,Fは、ダウンロード済みのプレイ可能な楽曲であり、それぞれの楽曲選択肢ボタンB61、B62、B64、B66は、ユーザが押下することで選択可能である。
【0090】
一方、楽曲C、Eは、まだダウンロードされていない楽曲であり、ゲームサーバ30から更新データとしてダウンロードすることで提供されるものである。楽曲C、Eそれぞれの楽曲選択肢ボタンB63、B65は、非アクティブ表示(例えば、グレーアウト表示)となっており、操作を受け付けずプレイできないことを示している。また、楽曲Cは、ダウンロードされていないため、楽曲選択肢ボタンB63の横に「予約」ボタンB67が表示されている。この「予約」ボタンB67をユーザが押下することで、楽曲Cのデータ(更新データ)にダウンロード予約が設定される。ダウンロード予約が設定されると、通信状況に応じて(例えば、WiFi通信になると)ダウンロード処理が実行される。また、楽曲Eは、未ダウンロードであるが既にダウンロード予約が設定されており、非アクティブ表示されている楽曲選択肢ボタンB65には、予約されている旨が表示されている。また、楽曲Eは予約済みであるため「予約」ボタンは表示されない。このように、ダウンロードの予約がされたことによってダウンロードされていない場合、該ダウンロードされていない更新データであることに基づく表示となる。
【0091】
なお、ダウンロード予約確認画面G60において、ダウンロード済みの楽曲のみの表示、または、未ダウンロードの楽曲のみの表示があってもよい。ダウンロード済みの楽曲のみの表示であれば、すぐにプレイできる楽曲のみの表示とすることができる。未ダウンロードの楽曲のみの表示であれば、ダウンロード予約に関係しない楽曲が表示されないため、ダウンロード予約の選択をし易くすることができる。
【0092】
また、図示するダウンロード予約確認画面G60において、楽曲選択肢ボタンB65の横に予約済みのデータの予約を解除するための「予約解除」ボタンが表示されてもよい。
【0093】
以上説明したように、本実施形態では、ユーザ端末10のダウンロード予約確認部113は、更新データが有る場合、更新データを用いるゲームの進行に基づくタイミングで、更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。これにより、ユーザ端末10は、更新データが有ることが確認されたタイミングではなく、ゲームのプレイ中の必要なときに、ユーザの意思で更新データのダウンロードを予約できる。よって、ユーザにとって利便性が高い。
【0094】
ダウンロード予約確認部113は、更新データが、ダウンロード予約確認部113によりダウンロードの予約がされたことによってダウンロードされていない場合、該ダウンロードされていない更新データであることに基づく提示を行う。これにより、ユーザ端末10は、予約したことによって未ダウンロードのデータをゲームで使用できないことをユーザに分かりやすく提示することができる。
【0095】
なお、
図12に示すダウンロード予約確認画面G60において、未ダウンロードの楽曲(楽曲C及び楽曲D)の楽曲選択肢ボタン(B63、B65)が操作を受け付けてもよく、ユーザに押下された場合、予約するか否か、または今すぐにダウンロードするかなどをユーザが選択可能な画面に遷移させるようにしてもよい。
【0096】
図13は、本実施形態に係るダウンロード予約確認画面の他の例を示す図であって、
図12に示すダウンロード予約確認画面G60において、楽曲Cの楽曲選択肢ボタンB63がユーザに押下された場合に遷移するダウンロード予約確認画面G70を示している。ダウンロード予約確認画面G70には、現在の通信状況として「現在の通信が4G通信(4Gキャリア通信)」であること、及び、楽曲C(5MB)のデータが未ダウンロードであることが表示されている。また、ダウンロード予約確認画面G70には、楽曲Cのデータを「予約」するための操作ボタンB71と、「今すぐダウンロード」するための操作ボタンB72と、「キャンセル」するための操作ボタンB73と、が表示されている。ユーザは、このダウンロード予約確認画面G70において、予約するか、すぐにダウンロードするか、もしくはキャンセルするかのいずれかを選択できる。
【0097】
[第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態を説明する。本実施形態のゲームシステム1の構成は、第1の実施形態と同様であるので、本実施形態において特徴的な処理について説明する。本実施形態では、ダウンロードがされていない更新データの一覧からダウンロードの予約が選択できる例を説明する。
【0098】
図14は、本実施形態に係るダウンロード予約確認画面の一例を示す図であって、未ダウンロードの一覧が表示される画面でダウンロードの予約が可能な例である。図示するダウンロード予約確認画面G80には、ダウンロードの予約を行う画面である旨と、現在の通信状況と、未ダウンロードの更新データの一覧とが表示される。図示する例では、現在の通信状況として「現在の通信が4G通信(4Gキャリア通信)」であることが表示されている。即ち、WiFi通信でないため、未ダウンロードの更新データについて、ダウンロードを延期して予約することをユーザが選択可能なようにしている。図示する例では、未ダウンロードの更新データとして、「楽曲データC(5MB)」、「楽曲データE(7MB)」、及び「キャラクタC(1MB)」が、それぞれを選択するためのチェックボックスとともに表示されている。また、上記3つの更新データのすべて(「上のすべて」)を1つのチェックで選択できるチェックボックスも表示されている。
【0099】
また、ダウンロード予約確認画面G80には、
図7に示すダウンロード予約確認画面G30と同様に、チェックしたデータを予約」するための操作ボタンB81と、「今すぐすべてダウンロード」するための操作ボタンB82と、「キャンセル」するための操作ボタンB83と、が表示されている。これにより、ユーザは、未ダウンロードの更新データの中から、ダウンロードの予約、今すぐすべてダウンロード、またはキャンセルをするデータを容易に選択することができる。
【0100】
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の第1~3の実施形態において説明した各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0101】
また、ユーザ端末10は、通信状況がWiFi通信になったことにより予約済みの更新データをダウンロードしている最中に通信状況が変化し、再度、WiFi通信以外(例えば、4G通信4G(キャリア通信)等になった場合、改めて、そのままダウンロードを継続するのか、またはWiFi通信になるまでダウンロードを中断して待つか、をユーザが選択可能なように提示してもよい。なお、通信状況が変化する場合とは、例えば、ユーザが外出等により通信状況が異なる場所へ移動した場合などである。
【0102】
また、上記実施形態では、各更新データについてダウンロードの予約が可能であるが、予約された更新データのダウンロードに優先順位が設定可能であってもよい。優先順位は、必須データなどのようなデータの種別によって予め設定されたものでもよいし、ユーザが任意に設定可能としてもよい。例えば、ユーザが設定することにより、ユーザ端末10は、ユーザがプレイしたい部分を優先的にダウンロードするようにしてもよい。特に、ダウンロードに時間を要する大きなデータである場合には、WiFi通信となってもすべてをダウンロードできない場合もある。そのため、このような優先順位があればユーザがプレイしたい部分を早くプレイ可能とすることができる。
【0103】
また、上記実施形態では、ゲームの更新データのダウンロード処理を例に説明したが、ゲーム以外の他のアプリケーションの更新データのダウンロード処理にも同様に、第1~3の実施形態を適用できる。
【0104】
また、上述の制御部110の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより制御部110としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0105】
また、上述の制御部110の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0106】
[付記]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0107】
(付記1)本発明の一態様に係るデータ処理装置(10)は、通信網を介する通信の通信状況を検出する通信状況検出部(111、S108、S200)と、前記通信網を介してダウンロード可能な更新データが有る場合、前記更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示するダウンロード予約確認部(113、S116)と、前記ダウンロード予約確認部により前記更新データのダウンロードが予約された場合、前記通信状況検出部により検出された通信状況に基づいて、該予約された更新データのダウンロード処理を実行するデータ更新部(114、S210)と、を備える。
【0108】
付記1の構成によれば、データ処理装置は、更新データを予約して後々ダウンロードするか否かの選択肢をユーザに提示し、予約が選択された場合には、通信状況に基づいてダウンロードを開始するため、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行することができる。
【0109】
(付記2)また、本発明の一態様は、付記1に記載のデータ処理装置であって、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データが有る場合、前記通信状況検出部により検出された通信状況に基づいて、前記更新データのダウンロードを予約するか否かを前記ユーザが選択可能なように提示する。
【0110】
付記2の構成によれば、データ処理装置は、例えばユーザがダウンロードを延期したい可能性がある通信状況の場合に、ユーザにダウンロードを予約するか否かを確認することができる。
【0111】
(付記3)また、本発明の一態様は、付記1または付記2に記載のデータ処理装置であって、前記データ更新部は、前記ダウンロード予約確認部により提示された前記更新データのうちダウンロードが予約されなかった更新データについては、前記通信状況検出部により検出された通信状況によらずダウンロード処理を実行する(S124)。
【0112】
付記3の構成によれば、データ処理装置は、ユーザがダウンロードを延期したくない更新データについてはすぐにダウンロードするため、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行することができる。
【0113】
(付記4)また、本発明の一態様は、付記1から付記3のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記通信状況は、通信の種別に基づく状況である。
【0114】
付記4の構成によれば、データ処理装置は、例えば通信データ量に制限がある通信種別の場合に、ユーザにダウンロードを予約するか否かを確認することができるので、ユーザにとって利便性が高い。
【0115】
(付記5)また、本発明の一態様は、付記1から付記4のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記通信状況は、通信の速度に基づく状況である。
【0116】
付記5の構成によれば、データ処理装置は、例えば通信速度が遅く大きいデータサイズの通信に向かない場合に、ユーザにダウンロードを予約するか否かを確認することができるので、ユーザにとって利便性が高い。
【0117】
(付記6)また、本発明の一態様は、付記1から付記5のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記通信状況は、前記ユーザにより設定された通信状況である。
【0118】
付記6の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードを予約するか否かを確認する通信状況の条件をユーザが設定できるので、ユーザにダウンロードを予約するか否かを適切なタイミングで確認できる。
【0119】
(付記7)また、本発明の一態様は、付記1から付記6のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記通信網を介してダウンロード可能な前記更新データが有るか否かを確認する更新データ確認部(112、S104、S106)を備え、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データ確認部により前記更新データが有ることが確認されたタイミングで、前記更新データのダウンロードを予約するか否かを前記ユーザが選択可能なように提示する。
【0120】
付記7の構成によれば、データ処理装置は、更新データが有ることを確認したタイミングでユーザにダウンロードを予約するか否かを確認するため、ユーザが意図せずにダウンロードされてしまうことがなく、ユーザがダウンロードを延期したい場合には確実に延期して予約できるようにすることができる。
【0121】
(付記8)また、本発明の一態様は、付記1から付記7のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記データ更新部は、前記通信状況検出部により検出された通信状況に基づいて、前記ダウンロード予約確認部によりダウンロードが予約された前記更新データをダウンロードするか否かを前記ユーザが選択可能なように提示し(S206)、前記ユーザによりダウンロードすることが選択された場合(S208)、前記更新データのダウンロード処理を実行する(S210)。
【0122】
付記8の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードを延期した時点では後からダウンロードしたいと考えて予約した更新データであっても、後から不要になった場合にはダウンロードしないことをユーザが選択できる。
【0123】
(付記9)また、本発明の一態様は、付記1から付記8のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データが有る場合、前記更新データの内容に基づいて、前記更新データのダウンロードを予約するか否かを前記ユーザが選択可能なように提示する。
【0124】
付記9の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、更新データの内容によって定めることができる。
【0125】
(付記10)また、本発明の一態様は、付記9に記載のデータ処理装置であって、前記更新データの内容には、ゲームのプレイに用いられるデータの種別が含まれる。
【0126】
付記10の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、更新データの種別によって定めることができる。例えば、ユーザ端末10は、ユーザによってプレイで利用する場合もしない場合もあるような種類の更新データについては、ダウンロードの開始前にユーザにダウンロードを予約するか否かを確認するようにできる。
【0127】
(付記11)また、本発明の一態様は、付記9または付記10に記載のデータ処理装置であって、前記更新データの内容には、前記更新データの容量が含まれる。
【0128】
付記11の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、更新データのデータサイズによって定めることができる。例えば、データ処理装置は、通信状況によって、データサイズの大きい更新データについては、ダウンロードの開始前にユーザにダウンロードを予約するか否かを確認するようにできる。一方、データ処理装置は、データサイズの小さい更新データについては、通信状況によらず、ダウンロードを予約するか否かを確認せずにダウンロードすることもできる。
【0129】
(付記12)また、本発明の一態様は、付記9に記載のデータ処理装置であって、前記更新データの内容には、前記更新データを用いるゲーム全体に関する進行に必須のデータであるか否かが含まれる。
【0130】
付記12の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データを、必須データであるか否かによって定めることができる。例えば、データ処理装置は、必須データについては、通信状況によらず、ダウンロードを予約するか否かを確認せずにダウンロードすることができる。
【0131】
(付記13)また、本発明の一態様は、付記1から付記12のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記更新データの内容には、前記ユーザによって予め設定された内容が含まれる。
【0132】
付記13の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データをどれにするかを、更新データの内容によって任意に設定できるようにすることができる。
【0133】
(付記14)また、本発明の一態様は、付記9から付記13のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記データ更新部は、前記更新データのうち予め設定されていない内容のデータについては、前記ユーザに確認することなくダウンロード処理を実行する。
【0134】
付記14の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードの開始前にダウンロード予約の確認をする更新データとして設定されていない内容のデータは、ユーザの操作がなくても自動いでダウンロードされるのでユーザにとって利便性が高い。
【0135】
(付記15)また、本発明の一態様は、付記1から付記14のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データのダウンロードを予約するか否かを前記ユーザが選択可能なように提示する場合、前記更新データを用いるゲーム内のプレイ単位で選択可能に提示する。
【0136】
付記15の構成によれば、データ処理装置は、ユーザがプレイしたい更新データのみをダウンロード予約することができる。
【0137】
(付記16)また、本発明の一態様は、付記1から付記15のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データが有る場合、前記更新データを用いるゲームの進行に基づくタイミングで、前記更新データのダウンロードを予約するか否かをユーザが選択可能なように提示する。
【0138】
付記16の構成によれば、ゲームのプレイ中の必要なときに、ユーザの意思で更新データのダウンロードを予約できる。
【0139】
(付記17)また、本発明の一態様は、付記1から付記16のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データのダウンロードが予約されることによって、前記更新データを用いるゲームへの影響を示す情報を提示する。
【0140】
付記17の構成によれば、データ処理装置は、ダウンロードを延期したことによってゲームで何が制限されるかをユーザに容易に知らせることができる。
【0141】
(付記18)また、本発明の一態様は、付記1から付記17のいずれか一に記載のデータ処理装置であって、前記ダウンロード予約確認部は、前記更新データが、前記ダウンロード予約確認部によりダウンロードの予約がされたことによってダウンロードされていない場合、該ダウンロードされていない前記更新データであることに基づく提示を行う。
【0142】
付記18の構成によれば、データ処理装置は、予約したことによって未ダウンロードのデータをゲームで使用できないことをユーザに分かりやすく提示することができる。
【0143】
(付記19)また、本発明の一態様に係るプログラムは、コンピュータを、付記1から付記18のいずれか一に記載のデータ処理装置として機能させるためのプログラムである。
【0144】
付記19の構成によれば、プログラムは、更新データを予約して後々ダウンロードするか否かの選択肢をユーザに提示し、予約が選択された場合には、通信状況に基づいてダウンロードを開始するため、ユーザにとって適切なタイミングでデータのダウンロードを実行することができる。
【符号の説明】
【0145】
1 ゲームシステム、10 ユーザ端末、11 CPU、12 通信部、13 入力部、14 表示部、15 記憶部、30 ゲームサーバ、31 CPU、32 通信部、33 入力部、35 記憶部、110 制御部、111 通信状況検出部、112 更新データ確認部、113 ダウンロード予約確認部、114 データ更新部