(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-16
(45)【発行日】2022-02-25
(54)【発明の名称】クレンジング化粧料
(51)【国際特許分類】
A61K 8/34 20060101AFI20220217BHJP
A61K 8/31 20060101ALI20220217BHJP
A61K 8/37 20060101ALI20220217BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20220217BHJP
A61K 8/86 20060101ALI20220217BHJP
A61Q 1/14 20060101ALI20220217BHJP
A61Q 19/10 20060101ALI20220217BHJP
【FI】
A61K8/34
A61K8/31
A61K8/37
A61K8/81
A61K8/86
A61Q1/14
A61Q19/10
(21)【出願番号】P 2018018944
(22)【出願日】2018-02-06
【審査請求日】2020-12-04
(73)【特許権者】
【識別番号】306018365
【氏名又は名称】クラシエホームプロダクツ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100150142
【氏名又は名称】相原 礼路
(72)【発明者】
【氏名】雨宮 健夫
【審査官】池田 周士郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/159248(WO,A1)
【文献】特開2014-034548(JP,A)
【文献】特開2014-037404(JP,A)
【文献】特開2016-074638(JP,A)
【文献】特開2018-016613(JP,A)
【文献】特許第6086462(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記成分(A)~(E)を含有することを特徴とするクレンジング化粧料。
(A)グリセリン、及び/または、ポリエチレングリコール
を全体質量中60~95質量%
(B)25℃で固体であって成分(A)に溶解しない非イオン性界面活性剤
としてソルビタン脂肪酸エステル又は/及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを全体質量中2.0~10.0質量%
(C)アクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマ
ーを全体質量中0.05~0.30質量%
(D)カルボキシビニルポリマー
を全体質量中0.05~0.50質量%
(E)25℃で液状の油剤
を全体質量中3~15質量%
【請求項2】
下記成分(A)~(E):
(A)グリセリン、及び/または、ポリエチレングリコールを全体質量中60~95質量%;
(B)25℃で固体であって成分(A)に溶解しない非イオン性界面活性剤としてソルビタン脂肪酸エステル又は/及びポリオキシエチレンアルキルエーテルを全体質量中2.0~10.0質量%;
(C)アクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー、及び/または、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーを全体質量中0.05~0.30質量%;
(D)カルボキシビニルポリマーを全体質量中0.05~0.50質量%;および
(E)25℃で液状の油剤を全体質量中3~15質量%;
を含有するクレンジング化粧料であって、
成分(E)25℃で液状の油剤が、エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシルから選ばれる1種もしくは2種以上の脂肪酸エステルと、イソブテン、水添ポリイソブテン、イソヘキサデカン、イソドデカンから選ばれる1種もしくは2種以上の炭化水素類との組み合わせであることを特徴とす
るクレンジング化粧料。
【請求項3】
成分(A)グリセリン、及び/または、ポリエチレングリコールが、グリセリン:ポリエチレングリコールが95:1~1:1の比率で含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクレンジング化粧料。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレンジング化粧料に関し、詳しくは、温感効果がありながらもクレンジング力に優れるクレンジング化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
クレンジング化粧料はメイクアップ化粧料やほこり、皮脂などの皮膚に付着した汚れを取り除くために界面活性剤や油剤を用いて設計されている。近年では涙や汗などに強いウォータープルーフタイプのメイクアップ化粧料が数多く使用され、クレンジング化粧料にはこれまでよりも強いクレンジング力が求められている。
【0003】
また一方で、クレンジング化粧料を用いてメイクアップ化粧料等の除去する際には、クレンジング化粧料をメイクアップ化粧料に指先等でなじませる行為を行うことから、顔のマッサージ効果も兼ねたクレンジング化粧料の使用に関する提唱も広くなされている。
【0004】
このような顔のマッサージ効果も兼ねたクレンジング化粧料の使用が広がるに伴い、マッサージを兼ねたクレンジング行為に適したクレンジング化粧料の提案も数多くなされており、例えばマッサージに適したクレンジング化粧料として、乳化タイプや水性ジェルタイプ等のクレンジング化粧料が提案されている。
【0005】
乳化タイプと水性ジェルタイプのクレンジング化粧料の特徴を比較すると、水性ジェルタイプに比べ乳化タイプは油剤を用いているためクレンジング力に優れているという特徴を有するのに対し、水性ジェルタイプは多価アルコールを多量に使用することで温感効果を持たせることが可能であり、高いマッサージ効果やクレンジング力を付与することができるという特徴がある(例えば特許文献1)。
【0006】
しかしながら、水性ジェルタイプのクレンジング化粧料のクレンジング力は乳化タイプには及ばず、また乳化タイプクレンジング化粧料には水性ジェルタイプほどの十分なマッサージ効果を付与することが技術的に困難であることから、消費者が満足するレベルで双方の長所を具備するクレンジング化粧料の提案はなされていなかった。
【0007】
このような背景から、乳化タイプと水性ジェルタイプの特性を併せ持つ、マッサージ効果があり、クレンジング力にも優れるクレンジング化粧料が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、温感効果がありながらもクレンジング力に優れるクレンジング化粧料を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者等は、本発明の目的を達成するために鋭意研究した結果、多量のグリセリンもしくはポリエチレングリコールに、特定の界面活性剤と特定の高分子を組み合わせることで、クレンジング化粧料に油剤を多く含ませることを可能とすることを見出し、本発明を完
成した。
【0011】
本願第一の発明は、下記成分(A)~(E)を含有することを特徴とするクレンジング化粧料である。
(A)グリセリン、及び/または、ポリエチレングリコール
(B)25℃で固体であって成分(A)に溶解しない非イオン性界面活性剤
(C)アクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー、及び/または、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー
(D)カルボキシビニルポリマー
(E)25℃で液状の油剤
【0012】
本願第二の発明は、成分(E)25℃で液状の油剤が、エチルヘキサン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、パルミチン酸エチルヘキシルから選ばれる1種もしくは2種以上の脂肪酸エステルと、イソブテン、水添ポリイソブテン、イソヘキサデカン、イソドデカンから選ばれる1種もしくは2種以上の炭化水素類との組み合わせであることを特徴とする本願第一の発明に記載のクレンジング化粧料である。
【0013】
本願第三の発明は、成分(A)グリセリン、及び/または、ポリエチレングリコールが、グリセリン:ポリエチレングリコールが95:1~1:1の比率で含有することを特徴とする本願第一の発明または本願第二の発明に記載のクレンジング化粧料である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、温感効果がありながらもクレンジング力に優れるクレンジング化粧料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のクレンジング化粧料について詳細に説明する。
【0016】
本発明のクレンジング化粧料には成分(A)グリセリン、及び/または、ポリエチレングリコールを含有する。ポリエチレングリコールは平均分子量200~600のものが好ましく、さらに好ましくは平均分子量200~400である。
【0017】
成分(A)の含有量は60~95質量%(以下、「%」で示す)が好ましく、さらに好ましくは75~85%である。60%未満では温感効果における上昇温度および効果の持続性が十分でなく、95%を超えるとクレンジング力が低下してしまう。
【0018】
また、グリセリンとポリエチレングリコールを共に用いる場合、グリセリン:ポリエチレングリコールが99:1~1:1が好ましく、さらに好ましくは9:1~7:3である。この範囲であれば上昇温度、持続性ともに優れたものとなる。
【0019】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる成分(B)は25℃で固体であって成分(A)に溶解しない非イオン性界面活性剤である。具体的にはソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが好挙げられる。
【0020】
ここで、ソルビタン脂肪酸エステルとしては、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(80E.O.)、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(100E.O.)、モノミリスチン酸ポリオキシエチレンソルビタン(80E.O.)ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(100E.O.)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル(120E.O.)、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル(100E.O.)などが挙げられる。
【0021】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる成分(B)は25℃で固体であって成分(A)に溶解しない非イオン性界面活性剤の含有量は2.0~10.0%が好ましく、さらには好ましくは3.0~8.0%である。2%未満ではクレンジング力が十分でなく、10%を超えると温感効果における上昇温度および効果の持続性が低下してしまう。
【0022】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる成分(C)はアクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー、及び/または、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーである。これらポリマーを単独もしくは組み合わせても使用することができる。アクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマーはSEPPIC社から市販されており(SIMULGEL-EG)、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーはルーブリゾーブ社から市販されている(PEMULEN TR-1)。
【0023】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる(C)アクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー、及び/または、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマーの含有量は0.05~0.3%が好ましく、さらには好ましくは0.05~0.15%である。0.05%未満ではクレンジング化粧料がぼそぼそした状態となり使用時の伸びが悪くなることからマッサージ性が悪くなり、一方0.3%を超えても、粘度が高くなりクレンジング化粧料が固くなりすぎることからマッサージ性が悪くなる。
【0024】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる(D)カルボキシビニルポリマーの含有量は0.05~0.5%が好ましく、さらには0.1~0.3%が好ましい。0.05%未満ではクレンジング化粧料の粘度が低くなりすぎることからマッサージ性が悪くなり、逆に0.3%を超えると粘度が高くなりクレンジング化粧料が固くなりすぎることからマッサージ性が悪くなる。
【0025】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる成分(E)は25℃で液状の油剤である。具体的には脂肪酸エステル類、炭化水素類、植物油脂類などが挙げられる。
【0026】
ここで、脂肪酸エステル類としては;ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸オクチルドデシル、パリミチン酸セチル、パルミチン酸オクチルドデシル、オクタン酸セチル、オクタン酸ヘキシルデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸オクチル、イソノナン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソトリデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオデカン酸オクチルドデシル、オレイン酸オレイル、オレイン酸オクチルドデシル、リシノレイン酸オクチルドデシル、ラノリン脂肪酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、オレイン酸エチル、アボカド油脂肪酸エチル、エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソプロピル、ラノリン脂肪酸イソプロピル、セバチン酸ジエチル、セバチン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジオクチルなどが好挙げられる。炭化水素類としては、流動パラフィン(ミネラルオイル)、重質流動イソパラフィン、軽質流動イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソブテン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ポリブテン、イソドデカン、イソヘキサデカン、スクワラン、オリーブ由来スクワラン、スクワレンなどが好挙げられる。植物油脂類としては、ヤシ油、パーム油、パーム核油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマシ油、アボカド油、ゴマ油、茶油、月見草油、小麦胚芽油、マカデミアナッツ油、ヘーゼルナッツ油、ククイナッツ油、ローズヒップ油、メドウフォーム油、パーシック油、ティートリー油、ハッカ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、アマニ油、綿実油、大豆油、
落花生油、コメヌカ油、ホホバ油などが好挙げられる。
【0027】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる成分(E)は25℃で液状の油剤は脂肪酸エステル類と炭化水素類の組み合わせが好ましく、中でもイソノナン酸イソノニル、水添ポリイソブテンの組み合わせが好ましい。
【0028】
本発明のクレンジング化粧料で用いられる成分(E)は25℃で液状の油剤の含有量は3~15%が好ましく、さらに好ましくは5~10%である。3%未満ではクレンジング力が十分でなく、15%を超えると温感効果における上昇温度および効果の持続性が低下してしまう。
【0029】
本発明のクレンジング化粧料は、上述した成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で他の成分、例えば、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、粉体(顔料、色素、樹脂等)、生理活性成分、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、防腐剤、紫外線吸収剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、パール化剤、中和剤、昆虫忌避剤、酵素等の成分を適宜配合することができる。
【0030】
上記アニオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではなく、例えばラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドエーテル硫酸カリウム、ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル酢酸ナトリウム等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0031】
上記両性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばラウリン酸アミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルアミノジ酢酸ナトリウム、β-アミノプロピオン酸ナトリウム、N-ラウロイル-N’-カルボキシメチル-N’-ヒドロキシエチルエチレンジアミンナトリウム等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0032】
上記ノニオン性界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、例えばポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンモノイソステアレート、ポリオキシエチレンジオレイン酸グリセリル、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸N-メチルエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール等が挙げられ、適宜一種又は二種以上選択して用いればよい。
【0033】
また、上記粉体としては、例えば赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号Alレーキ、黄色203号Baレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、シリコーンパウダー、セルロースパウダー、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状など)に特に制限はない。
【0034】
上記生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、紫外線防御剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸
、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。上記生理活性成分は、天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分や、化合物等が挙げられるが、これらの中でも、特に天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分が安全性の点で好ましい。
【0035】
上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分の例としては、例えばアシタバエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アロエエキス、アンズエキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オトギリソウエキス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カキョクエキス、キウイエキス、キューカンバーエキス、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クロレラエキス、クワエキス、紅茶エキス、酵母エキス、コラーゲン、サルビアエキス、サボンソウエキス、サンザシエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエキス、シャクヤクエキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セージエキス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウニンエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、ブクリョウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ホップエキス、マドンナリリー花エキス、マロニエエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモエキス、ユキノシタエキス、ユズエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズマリーエキス、ローヤルゼリーエキス等を挙げることができる。
【0036】
また、上記天然系の植物抽出成分、海藻抽出成分、生薬成分以外の成分としては、例えばデオキシリボ核酸、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ベタイン、ホエイなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチーム、グアイアズレン、ヒドロコルチゾン等の抗炎症剤、ビタミン類(A、B2、B6、C、D、E)、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、イソプロピルメチルフェノール、トリクロサン、ヒノキチオール、塩化ベンザルコニウム等の殺菌剤、l-メントール、ハッカ油等の冷感剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤等が挙げられる。
【実施例】
【0037】
次に本発明のクレンジング化粧料について、実施例をもって詳細に説明するが、本発明はこれにより限定されるものではない。まず、各実施例で採用した試験法、評価法を説明する。
【0038】
実施例1~22及び比較例1~8
表1~表3に示す組成のクレンジング化粧料を常法により調製した。温感効果(上昇温度、持続性)、クレンジング力、使用性(マッサージのしやすさ)の結果は表1~表3に併せて示した。なお、以下の全ての実施例及び比較例における配合量は質量%である。
【0039】
[温感効果(上昇温度)]
本発明に対する温感効果(上昇温度)の評価は、クレンジング化粧料を使う前の顔表面の温度と、クレンジング化粧料を使って5分間マッサージした後の顔表面の温度の変化を、(放射温度計IT-545S)を用いて測定することにより行った。 1.5℃以上の顔表面の温度上昇が生じた場合、温感効果(上昇温度)があるものとし、温度上昇が1.5℃未満の場合には温感効果(上昇温度)が不十分である、若しくはないものとした。
【0040】
本発明において、10名の専門パネルにより、実施例及び比較例のクレンジング化粧料を使用し、温感効果(持続性)、クレンジング力、使用性(マッサージのしやすさ)について官能評価により評価を行った。尚、評価基準は以下の通りである。
【0041】
[温感効果(持続性)]
◎:極めて良好 温感の持続性があると答えた被験者の数が8人以上
○:良好 温感の持続性があると答えた被験者の数が6人以上、8人未満
△:やや悪い 温感の持続性があると答えた被験者の数が4人以上、6人未満
×:悪い 温感の持続性があると答えた被験者の数が4人未満
【0042】
[クレンジング力]
◎:極めて良好 メイク落ちがよいと答えた被験者の数が8人以上
○:良好 メイク落ちがよいと答えた被験者の数が6人以上、8人未満
△:やや悪い メイク落ちがよいと答えた被験者の数が4人以上、6人未満
×:悪い メイク落ちがよいと答えた被験者の数が4人未満
【0043】
[使用性(マッサージのしやすさ)]
◎:極めて良好 マッサージがしやすいと答えた被験者の数が8人以上
○:良好 マッサージがしやすいと答えた被験者の数が6人以上、8人未満
△:やや悪い マッサージがしやすいと答えた被験者の数が4人以上、6人未満
×:悪い マッサージがしやすいと答えた被験者の数が4人未満
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
表1~表3より明らかなように、本発明の成分を用いた実施例1~22のクレンジング化粧料は比較例1~8のクレンジング化粧料に比べていずれも優れた性能を見出した。
【0048】
以下、本発明のクレンジング化粧料のその他の処方例を実施例23として挙げる。なお、これらの実施例のクレンジング化粧料についても、温感効果(上昇温度、持続性)、クレンジング力、および使用性(マッサージのしやすさ)評価を実施した。
【0049】
実施例23 クレンジング化粧料 配合量(質量%)
(1)グリセリン 65.0
(2)ポリエチレングリコール 10.0
(3)ラウリン酸PEG-80グリセリル 2.0
(4)イソノナン酸イソノニル 2.0
(5)水添ポリイソブテン 2.0
(6)パルミチン酸エチルヘキシル 2.0
(7)イソヘキサデカン 0.5
(8)ミネラルオイル 0.5
(9)アクリル酸・アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー 0.1
(10)カルボキシビニルポリマー 0.3
(11)モモ葉エキス 0.5
(12)アロエベラ葉エキス 0.5
(13)N-アセチルグルコサミン 0.5
(14)カニナバラ果実エキス 0.5
(15)エデト酸二ナトリウム 0.5
(16)フェノキシエタノール 0.5
(17)DPG 5.0
(18)1,3-BG 5.0
(19)香料 0.2
(20)精製水 残余
【0050】
常法により上記組成のクレンジング化粧料を調製し、温感効果(上昇温度、持続性)、クレンジング力、および使用性(マッサージのしやすさ)を評価したところ、いずれの特性も優れており良好な結果を得た。