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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-16
(45)【発行日】2022-02-25
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/6581 20110101AFI20220217BHJP
   H01R 13/6582 20110101ALI20220217BHJP
   H01R 13/639 20060101ALI20220217BHJP
   H01R 12/71 20110101ALN20220217BHJP
【FI】
H01R13/6581
H01R13/6582
H01R13/639 Z
H01R12/71
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2018079201
(22)【出願日】2018-04-17
(65)【公開番号】P2019186168
(43)【公開日】2019-10-24
【審査請求日】2020-12-18
(73)【特許権者】
【識別番号】390012977
【氏名又は名称】イリソ電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】特許業務法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】行武 広章
(72)【発明者】
【氏名】大熊 誉仁
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 仁
【審査官】高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】特開平11-329603(JP,A)
【文献】特開2006-202645(JP,A)
【文献】特開2015-216133(JP,A)
【文献】特開2018-073536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/6581-13/6597
H01R 12/70 -12/81
H01R 13/639
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
接続対象物が挿抜口を通して挿抜方向に挿抜される被挿抜部と、前記被挿抜部の周辺部に形成され前記接続対象物が前記被挿抜部に向けて案内される案内面とを有するハウジングと、
前記挿抜方向と交差する交差方向に前記ハウジングを挟んで配置され電磁波の伝播を抑える一対のシールド部と、前記一対のシールド部と一体に形成され且つ前記一対のシールド部を前記交差方向に連結する連結部とを有するシールド部材と、
を有するコネクタであって、
前記ハウジングには、前記挿抜方向及び前記交差方向と直交する幅方向に間隔をあけて配置された複数の端子部材が取付けられていると共に、前記複数の端子部材の一部は、前記被挿抜部に向けて露出され、
前記連結部は、前記挿抜方向における前記ハウジングの前記挿抜口側とは反対側の部位と接触され、且つ前記挿抜方向に投影した場合に少なくとも一部が前記案内面と重なるように配置され、且つ前記複数の端子部材が配置されている範囲に対して前記幅方向にオフセットした位置に配置されており、
前記シールド部材には、前記一対のシールド部と一体に形成されていると共に前記シールド部側から前記交差方向に延出され且つ電磁波の伝播を抑制する補助シールド部が設けられ、
前記挿抜方向に投影した場合に、前記補助シールド部の少なくとも一部が前記連結部及び前記案内面と重なるように配置されているコネクタ。
【請求項2】
前記ハウジングには、前記挿抜方向と交差する交差方向における前記補助シールド部の変位を規制する規制手段が設けられている請求項に記載のコネクタ。
【請求項3】
前記規制手段は、前記補助シールド部と接触可能に前記ハウジングに形成された接触面を有する請求項に記載のコネクタ。
【請求項4】
前記規制手段は、前記ハウジングに形成され、前記幅方向から見た場合に前記補助シールド部を覆う側壁部を有する請求項又は請求項に記載のコネクタ。
【請求項5】
接続対象物が挿抜口を通して挿抜方向に挿抜される被挿抜部と、前記被挿抜部の周辺部に形成され前記接続対象物が前記被挿抜部に向けて案内される案内面とを有するハウジングと、
前記挿抜方向と交差する交差方向に前記ハウジングを挟んで配置され電磁波の伝播を抑える一対のシールド部と、前記一対のシールド部を前記交差方向に連結する連結部とを有するシールド部材と、
を有するコネクタであって、
前記連結部は、前記挿抜方向における前記ハウジングの前記挿抜口側とは反対側の部位と接触され、且つ前記挿抜方向に投影した場合に少なくとも一部が前記案内面と重なるように配置され、
前記シールド部材には、前記挿抜方向に投影した場合に少なくとも一部が前記連結部及び前記案内面と重なるように配置され、且つ電磁波の伝播を抑制する補助シールド部が設けられており、
前記接続対象物は、端子面が前記交差方向に露出された本体部と、該本体部の前記挿抜方向における前記端子面よりも前記被挿抜部側に形成され前記交差方向に突出された突出部と、を有し、
前記シールド部材には、前記補助シールド部よりも内側に弾性変形可能に配置され、前記突出部と接触された後で前記端子面と接触されることで、前記接続対象物に対して押付力を作用させる押付部が設けられていコネクタ。
【請求項6】
前記ハウジングには、被取付部が形成され、
前記シールド部材における前記押付部と前記補助シールド部との間には、前記挿抜方向に延在され前記被取付部に取付けられる取付部が設けられている請求項に記載のコネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の第1コネクタは、第2コネクタと嵌合される第1ハウジングと、第2コネクタの第2端子と導通する複数の第1端子と、一対の第1補強金具と、一対のシールド板部とを備える。一対の第1補強金具は、第1ハウジングの一対の端面を覆う外側接続部を備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2016-9619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のコネクタでは、第1ハウジングの長手方向の端部が、外側接続部によって、第2コネクタに近い側から覆われる構成となっている。このため、第2コネクタを案内する案内面を第1ハウジングの長手方向の端部に形成する場合には、案内面が覆われないように、外側接続部を案内面よりも外側に配置することになる。しかし、外側接続部を案内面よりも外側に配置した場合には、外側接続部を支持するために、第1ハウジングを長手方向に延ばす必要があり、コネクタが大型化することになる。つまり、ハウジングにシールド部材が設けられるコネクタにおいて、接続対象物を案内し且つハウジングの大型化を抑制するには、改善の余地がある。
【0005】
本発明は、ハウジングにシールド部材が設けられる構成において、接続対象物を案内し且つハウジングの大型化を抑制することができるコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1態様に係るコネクタは、接続対象物が挿抜口を通して挿抜方向に挿抜される被挿抜部と、前記被挿抜部の周辺部に形成され前記接続対象物が前記被挿抜部に向けて案内される案内面とを有するハウジングと、前記挿抜方向と交差する交差方向に前記ハウジングを挟んで配置され電磁波の伝播を抑える一対のシールド部と、前記一対のシールド部を前記交差方向に連結する連結部とを有するシールド部材と、を有するコネクタであって、前記連結部は、前記挿抜方向における前記ハウジングの前記挿抜口側とは反対側の部位と接触され、且つ前記挿抜方向に投影した場合に少なくとも一部が前記案内面と重なるように配置されている。
【0007】
第1態様に係るコネクタでは、連結部が挿抜方向におけるハウジングの挿抜口側とは反対側の部位と接触されるので、ハウジングの挿抜口側に連結部が配置されない。このため、連結部の配置スペースを案内面に対して外側にずらして設定する必要がなくなる。さらに、連結部の少なくとも一部が、挿抜方向に投影した場合に案内面と重なるように配置されている。このため、案内面と連結部とが重ならないように配置された構成に比べて、ハウジングの長さが長くなることが抑制される。このように、第1態様に係るコネクタでは、接続対象物を案内し且つハウジングの大型化を抑制することができる。
【0008】
第2態様に係るコネクタの前記シールド部材には、前記挿抜方向に投影した場合に少なくとも一部が前記連結部及び前記案内面と重なるように配置され、且つ電磁波の伝播を抑制する補助シールド部が設けられている。
【0009】
第2態様に係るコネクタでは、一対のシールド部に補助シールド部が加わるので、コネクタにおける電磁波の伝播を抑える範囲を拡大させることができる。さらに、補助シールド部の少なくとも一部が、挿抜方向に投影した場合に連結部及び案内面と重なるように配置されている。このため、補助シールド部と連結部及び案内面とが重ならないように配置された構成に比べて、ハウジングの長さが長くなることが抑制されるので、コネクタの大型化を抑制することができる。
【0010】
第3態様に係るコネクタの前記ハウジングには、前記挿抜方向と交差する交差方向における前記補助シールド部の変位を規制する規制手段が設けられている。
【0011】
第3態様に係るコネクタでは、シールド部材に外力が作用することで補助シールド部が変位される場合に、規制手段が補助シールド部の変位を規制するので、規制手段が無い構成に比べて、補助シールド部がハウジングから離れるのを抑制することができる。
【0012】
第4態様に係るコネクタの前記規制手段は、前記補助シールド部と接触可能に前記ハウジングに形成された接触面を有する。
【0013】
第4態様に係るコネクタでは、ハウジングに接触面を形成するだけでよいので、規制手段がハウジングとは異なる他の部材としてハウジングに設けられる構成に比べて、部材点数の増加を抑制することができる。
【0014】
第5態様に係るコネクタの前記規制手段は、前記ハウジングに形成され、前記挿抜方向及び前記交差方向と直交する幅方向から見た場合に前記補助シールド部を覆う側壁部を有する。
【0015】
第5態様に係るコネクタでは、幅方向における補助シールド部の変位を規制することができる。さらに、補助シールド部がハウジングの外側へ露出されなくなることで、他の部材又は作業者の手と、補助シールド部との接触が規制されるので、補助シールド部の変形を抑制することができる。
【0016】
第6態様に係るコネクタの前記接続対象物は、端子面が前記交差方向に露出された本体部と、該本体部の前記挿抜方向における前記端子面よりも前記被挿抜部側に形成され前記交差方向に突出された突出部と、を有し、前記シールド部材には、前記補助シールド部よりも内側に弾性変形可能に配置され、前記突出部と接触された後で前記端子面と接触されることで、前記接続対象物に対して押付力を作用させる押付部が設けられている。
【0017】
第6態様に係るコネクタでは、接続対象物が接続された場合に、突出部が押付部と接触されることで押付部を乗り越えた後で、押付部と端子面とが接触される。ここで、接続対象物に対して引抜き方向の外力が作用された場合に、押付部と突出部とが接触することで、接続対象物の移動が一時的に規制されるので、コネクタに接続された接続対象物の不所望の抜けを抑制することができる。
【0018】
第7態様に係るコネクタの前記ハウジングには、被取付部が形成され、前記シールド部材における前記押付部と前記補助シールド部との間には、前記挿抜方向に延在され前記被取付部に取付けられる取付部が設けられている。
【0019】
第7態様に係るコネクタでは、押付部から補助シールド部に向かう力に対するシールド部材の剛性が、押付部と補助シールド部との間に設けられた取付部によって高められている。これにより、接続対象物がコネクタに接続された場合に、取付部が押付部と補助シールド部との間に無い構成に比べて、押付部の変位に伴う補助シールド部の変位を抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、ハウジングにシールド部材が設けられる構成において、接続対象物を案内し且つハウジングの大型化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本実施形態に係るソケットコネクタの斜視図である。
図2】本実施形態に係るプラグコネクタの斜視図である。
図3】本実施形態に係るハウジングの斜視図である。
図4】本実施形態に係るハウジングの平面図である。
図5】本実施形態に係るハウジングの底面図である。
図6】本実施形態に係るシールド部材の斜視図である。
図7】本実施形態に係るシールド部材の展開図である。
図8】本実施形態に係るシールド部材の平面図である。
図9】本実施形態に係るシールド部材の補助シールド部側の側面図である。
図10】本実施形態に係るシールド部材のシールド部側の側面図である。
図11】本実施形態に係る補助シールド部と対向面との配置を示す説明図である。
図12】本実施形態に係るシールド部材を挿抜方向に投影してハウジングと重ねた状態を示す説明図である。
図13】本実施形態に係る押付部がプラグコネクタの端子面と接触する状態を示す縦断面図である。
図14】本実施形態に係る押付部に力が作用した状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本実施形態に係るソケットコネクタ10及びプラグコネクタ12について説明する。
【0023】
〔全体構成〕
図1に示すソケットコネクタ10は、コネクタの一例である。ソケットコネクタ10には、後述するプラグコネクタ12(図2参照)が挿抜される。以後の説明では、ソケットコネクタ10におけるプラグコネクタ12が挿抜される挿抜方向をZ方向と称する。Z方向と直交する面内(図示省略)において、ソケットコネクタ10の長手方向をX方向と称し、短手方向をY方向と称する。X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交する。X方向は、幅方向の一例である。Y方向は、交差方向の一例である。
【0024】
ソケットコネクタ10におけるZ方向の中央に対する一方側と他方側とを区別する場合には、プラグコネクタ12(図2参照)に近い側をZ側と称し、プラグコネクタ12から遠い側を-Z側と称する。ソケットコネクタ10におけるX方向の中央に対する一方側と他方側とを区別する場合には、後述する基準面34Aを正面視した状態で、右側をX側と称し、左側を-X側と称する。ソケットコネクタ10におけるY方向の中央に対する一方側と他方側とを区別する場合には、基準面34Aを正面視した状態で、奥側をY側と称し、手前側を-Y側と称する。なお、各図においては、図面を見易くするために、一部の符号を省略している場合がある。
【0025】
ソケットコネクタ10は、基板の一例としての第1基板14に実装されている。第1基板14には、Z方向に貫通された図示しない貫通孔が形成されている。プラグコネクタ12は、第2基板16(図2参照)に実装されている。ここで、ソケットコネクタ10とプラグコネクタ12とが接続(嵌合)されることで、第1基板14の図示しない回路と、第2基板16の図示しない回路とが導通される。
【0026】
<プラグコネクタ>
図2に示すプラグコネクタ12は、接続対象物の一例である。また、プラグコネクタ12は、本体部の一例としてのプラグハウジング18と、プラグハウジング18に形成された突出部24と、電源端子を含む複数の端子部25と、アース端子28とを含んで構成されている。プラグハウジング18は、絶縁性を有する樹脂で構成されており、第2基板16に沿って配置された底板部19と、底板部19からZ方向に直立する直立部21とを有する。
【0027】
直立部21は、Y方向を短手方向とし、X方向を長手方向とする略直方体状に形成されている。直立部21には、X方向に並び且つ複数の端子部25が取付けられる複数の窪み部23が形成されている。複数の端子部25には、電源端子が含まれていてもよい。直立部21における複数の窪み部23に対するX側及び-X側には、アース端子28が設けられている。
【0028】
図13に示すように、突出部24は、プラグハウジング18の直立部21に形成されている。具体的には、突出部24は、ソケットコネクタ10とプラグコネクタ12との接続状態において、X方向から見た場合に、直立部21の-Z側端部におけるY側及び-Y側の側面21AからY方向の外側に向けて、略台形状に突出された部位である。直立部21における突出部24に対するZ側には、アース端子28が配置されている。さらに、直立部21におけるアース端子28に対するZ側には、側面21AからY方向の外側に向けて突出された補助突出部29が形成されている。
【0029】
アース端子28は、端子面28Aを有する板状に形成されている。端子面28Aは、X-Z面に沿った平面であり、直立部21に対してY方向に露出されている。また、アース端子28は、Z方向における突出部24と補助突出部29との間に配置されている。換言すると、突出部24は、プラグハウジング18のZ方向における端子面28Aよりも先端側(後述する被挿抜部38(図1参照)側)に形成され、Y方向に突出されている。
【0030】
〔要部構成〕
次に、ソケットコネクタ10の詳細について説明する。
【0031】
図1に示すソケットコネクタ10は、第1基板14に固定された1つのハウジング30と、ハウジング30に取付けられた複数の端子部材76及び1つのシールド部材80とを有する。なお、ソケットコネクタ10は、Y方向の中央に対してY側と-Y側とで同様(対称)の構成とされている。また、ソケットコネクタ10は、X方向の中央に対してX側と-X側とで同様(対称)の構成とされている。このため、以後の説明では、ソケットコネクタ10の-Y側及びX側の構成について説明し、Y側及び-X側の構成の説明を省略する場合がある。
【0032】
<ハウジング>
図3に示すハウジング30は、絶縁性を有する樹脂で構成されている。また、ハウジング30は、一例として、X-Y面に沿って広がる底壁32(図5参照)と、底壁32からZ方向のZ側に直立されY方向に対向する1組の側壁34と、底壁32からZ方向のZ側に直立されX方向に対向する1組の側壁36とを有する。つまり、ハウジング30は、Z側に開口された直方体状に形成されている。また、ハウジング30は、Z方向から見た場合に、X方向を長手方向としY方向を短手方向とする略矩形状の外形を有している。さらに、ハウジング30には、後述する補助シールド部98(図11参照)の変位を規制する規制手段の一例としての規制部50が設けられている。
【0033】
図5に示す底壁32の-Z側の面を下面33と称する。下面33は、X-Y面に沿って配置されている。下面33には、外縁部を除いて、下面33から-Z側に向けて隆起された隆起部35が形成されている。隆起部35は、一例として、X方向に沿って延在された延在部35Aと、延在部35AのX方向両端部でY側及び-Y側に張出された張出部35Bとを含んで構成されている。
【0034】
図3に示す1組の側壁34の内側面及び1組の側壁36の内側面で構成される部位を、被挿抜部38と称する。被挿抜部38のX方向及びY方向の内側は中空とされている。また、被挿抜部38のうちZ側端部の開口を挿抜口39と称する。被挿抜部38では、プラグコネクタ12(図2参照)が挿抜口39を通してZ方向に挿抜(挿入及び抜取)される。
【0035】
側壁34は、Y方向を厚さ方向としてX方向に延在されている。また、側壁34は、Y方向から見た場合に、X方向を長手方向としZ方向を短手方向とする矩形状に形成されている。なお、-Y側の側壁34において、-Y側の側面を基準面34Aと称する。また、側壁34のZ側の面を上面34Bと称する。側壁34の被挿抜部38には、複数の仕切壁42によってX方向に区画された複数の小室43が形成されている。小室43を構成する壁の一部には、後述する端子部材76(図1参照)が取付けられる。これにより、被挿抜部38に向けて端子部材76の一部が露出される。
【0036】
図4に示す側壁34において、複数の小室43に対するX側及び-X側には、側壁34をZ方向に貫通する貫通部44が形成されている。貫通部44は、Z方向から見た場合にY方向に長い矩形状に形成されている。また、貫通部44の端部は、底壁32をZ方向に貫通している。
【0037】
側壁34のZ側端部において、貫通部44に対するY方向の外側には、側壁34から外側(Y側又は-Y側)へ向けて張出された張出部46が形成されている。張出部46は、被取付部の一例である。また、張出部46は、Z方向から見た場合に台形状で且つZ方向を厚さ方向とするブロック状に形成されている。側壁34における張出部46の基端部には、側壁34及び張出部46をZ方向に貫通する取付孔48が形成されている。取付孔48は、Z方向から見た場合に、X方向に長い矩形状に形成されている。
【0038】
図3に示す側壁36は、貫通部44よりもX方向の外側(X側又は-X側)に配置されている。また、側壁36は、X方向を厚さ方向としてY方向に延在されている。さらに、側壁36は、X方向から見た場合に、Y方向を長手方向としZ方向を短手方向とする矩形状に形成されている。側壁36のZ側の面を上面36Aと称する。
【0039】
図5に示すように、側壁36は、X方向に対向する縦壁37及び縦壁52を有する。なお、縦壁52の詳細については後述する。縦壁37は、縦壁52よりも被挿抜部38に近い側に配置されている。また、縦壁37のZ側端部と、縦壁52のZ側端部とは、上壁部41によって繋がっている。さらに、縦壁37には、被挿抜部38側に向けて窪んだ窪み部62(図11参照)が形成されている。ここで、縦壁37と縦壁52との間の空間部63と、窪み部62とをまとめて、収容部61と称する。収容部61は、Y側、-Y側及び-Z側に開口されている。
【0040】
図11に示すように、窪み部62には、側壁36のY方向中央部でZ側端部から-Z側へ向けて延びる区画壁64が形成されている。そして、窪み部62は、区画壁64によって、Y側の第1窪み部65と、-Y側の第2窪み部66とに区画されている。区画壁64は、X-Z面に沿った1組の側面64Aを有する。第1窪み部65と第2窪み部66とは、区画壁64に対して対称に構成されており、配置以外は同様の構成とされている。このため、第1窪み部65について説明し、第2窪み部66の説明を省略する。
【0041】
第1窪み部65には、X方向から見た場合に、側面64AとY方向に間隔をあけて対向する対向面54と、対向面54のZ側端と側面64AのZ側端とを繋ぐ上部下面69とが形成されている。
【0042】
(規制部)
規制部50は、一例として、縦壁52(図5参照)と、対向面54とを有する。なお、「ハウジング30に規制部50が設けられること」とは、ハウジング30に規制部50が形成されることと、ハウジング30に他の部材が規制部50として設けられることとを含んでいる。
【0043】
図5に示す縦壁52は、側壁部の一例であり、ハウジング30に形成されている。また、縦壁52は、ハウジング30におけるX方向の両側端に配置されている。さらに、縦壁52は、Y-Z面に沿って広がっている。縦壁52のうち、Z方向におけるハウジング30の挿抜口39(図3参照)側とは反対側(-Z側)の部位を下端部52Aと称する。図1に示すように、縦壁52は、X方向から見た場合に、後述する補助シールド部98を覆っている。
【0044】
図11に示す対向面54は、接触面の一例である。また、対向面54は、側面64AのZ側端部とY方向に対向配置されており、後述する補助シールド部98と接触可能にハウジング30に形成されている。換言すると、対向面54は、Z方向と交差(直交)するY方向において、補助シールド部98のY方向の変位を規制する構成とされている。また、対向面54は、Y方向から見た場合に、X方向を短手方向とし、Z方向を長手方向とする矩形状に形成されている。対向面54のZ方向の長さは、一例として、区画壁64のZ方向の長さの1/3程度とされている。
【0045】
(案内部)
図3に示すハウジング30の挿抜口39側(Z側)で且つ被挿抜部38の周辺部71には、案内部72が形成されている。なお、周辺部71は、挿抜口39の周縁だけでなく、上面34B及び上面36Aも含んでいる。
【0046】
案内部72は、上面34Bと上面36Aとに跨って形成された部位である。また、案内部72は、ハウジング30のX方向中央に対してX側と-X側とに対称配置されている。さらに、案内部72は、上面34B及び上面36AからZ側に向けて隆起された隆起部73と、隆起部73よりも内側の上面34B及び上面36Aを含む底面部75とで構成されている。さらに、案内部72は、Z方向のZ側から見た場合に略U字状に形成されている。
【0047】
ハウジング30は、案内面74を有する。案内面74は、一例として、隆起部73に形成された傾斜面73Aと、上面34B及び上面36Aと、挿抜口39を構成する内壁面に形成された傾斜面45とで構成されている。傾斜面73Aは、隆起部73のZ側端面から上面34B及び上面36Aに向けて、Z方向に対して斜め方向に延びている。傾斜面45は、上面34B及び上面36Aの内側端から内側(被挿抜部38側)に向けて、外側よりも内側が下がるように、Z方向に対して斜め方向に延びている。また、案内面74は、プラグコネクタ12(図2参照)がソケットコネクタ10に接続される場合に、プラグコネクタ12が接触されることで、プラグコネクタ12が被挿抜部38に向けて案内される面である。
【0048】
図4に示すように、案内面74は、Z方向から見た場合に、X方向に直線状に延びる2つの部位と、Y方向に直線状に延びる部位とで、全体が略U字状に形成されている。
【0049】
<端子部材>
図1に示す複数の端子部材76は、弾性変形されながら複数の端子部25(図2参照)と接続される。また、複数の端子部材76は、複数の小室43内に1つずつ設けられて(取付けられて)いる。
【0050】
<シールド部材>
図6に示すシールド部材80は、一例として、一対のシールド部82と、4つの中間部84と、一対の連結部86と、4つの脚部88と、4つの押付部92と、4つの取付部96と、4つの補助シールド部98とを有する。また、シールド部材80は、一例として、リン青銅製とされている。なお、シールド部材80は、電磁波の伝播を抑える機能を有するものであれば、リン青銅製に限らず、他の材料で構成されていてもよい。
【0051】
図7には、シールド部材80が折曲げ加工される前の展開状態が示されている。展開状態のシールド部材80は、板金が図示しないプレス装置によって打抜き加工されることで形成されている。換言すると、シールド部82、中間部84、連結部86、脚部88、押付部92、取付部96及び補助シールド部98は、一例として、一体化されている。一対の連結部86のうち一方には、プレス直後に搬送用のキャリア部81が繋がっているが、図示しない切断装置によりキャリア部81が切断されることで、シールド部材80がキャリア部81から分離されている。キャリア部81から分離されたシールド部材80は、予め設定された折曲部位が図示しない加工装置で折り曲げられることで完成される。
【0052】
(シールド部)
図6に示す一対のシールド部82は、Y方向にハウジング30(図3参照)を挟んで配置され、電磁波(ソケットコネクタ10の内外のノイズ)の伝播を抑える機能を有する。具体的には、シールド部82は、Y方向から見た場合に、X方向を長手方向とし、Z方向を短手方向とする略矩形状に形成されている。シールド部82の大きさは、一例として、Y方向から見た場合に、基準面34A(図3参照)の2/3程度の範囲を覆う大きさとされている。
【0053】
(中間部)
4つの中間部84は、それぞれ、Y方向から見た場合に四角形状に形成されている。また、4つの中間部84は、Y側に2つ1組で配置され、-Y側に2つ1組で配置されている。具体的には、中間部84は、シールド部82に対するX側及び-X側に1つずつ配置され、シールド部82とX方向に繋げられている。また、中間部84は、Y方向から見た場合に、基準面34A(図3参照)の一部を覆っている。
【0054】
(連結部)
図7に示す連結部86は、一例として、Z方向から見た場合にX方向内側に開口する略U字状に形成されている。具体的には、連結部86は、中間部84とY方向に繋がる2つの板部86Aと、2つの板部86AからX方向の外側へ延びる2つの板部86Bと、2つの板部86BをY方向に繋ぐ1つの板部86Cとを有する。つまり、連結部86は、中間部84を介して、一対のシールド部82をY方向に連結している。板部86BのX方向の長さは、張出部35B(図5参照)のX方向の長さよりも長い。板部86CのY方向の長さは、張出部35BのY方向の長さよりも長い。
【0055】
また、連結部86の大きさは、ハウジング30(図3参照)にシールド部材80が組付けられた状態で、連結部86が下端部52A(図5参照)と接触される大きさに設定されている。また、連結部86は、ハウジング30にシールド部材80が組付けられた状態でZ方向に投影した場合に、少なくとも一部が案内面74(図3参照)と重なるように配置されている。なお、連結部86の配置の詳細については、後述する。
【0056】
(脚部)
図8に示す脚部88は、一例として、Z方向から見た場合に、板部86CのY方向両端部から、Y方向に沿ってY側及び-Y側に延在されている。図9に示すように、脚部88は、X方向から見た場合に、板部86Cよりも-Z側に位置するようにクランク状に屈曲されている。脚部88は、第1基板14(図1参照)の図示しないアースラインに半田付けされる。
【0057】
(押付部)
図6に示すように、押付部92は、後述する補助シールド部98よりもX方向の内側(中央側)において、少なくともY方向に弾性変形可能に配置されている。また、4つの押付部92は、シールド部材80におけるX側に2つ、-X側に2つ配置されている。X側と-X側の押付部92は、X方向の中央でZ方向に延びる図示しない対称軸に対して、線対称に配置されている。このため、X側の2つの押付部92について説明し、-X側の2つの押付部92の説明を省略する。2つの押付部92は、シールド部材80のY方向の中央でZ方向に延びる図示しない対称軸に対して、線対称に配置されている。つまり、2つの接触部95は、Y方向に間隔をあけて対向配置されている。
【0058】
図7に示す押付部92は、曲げ加工前の状態において、中間部84における連結部86側とは反対側の端部で且つシールド部82に近い側の端部から、Y方向に沿って直線状に延ばされた板状部で構成されている。そして、押付部92は、図示しない加工装置を用いて曲げ加工される。
【0059】
図9に示すように、押付部92は、一例として、支持部93と、弾性部94と、接触部95とを有する構成とされている。支持部93は、X方向から見た場合に、連結部86とほぼ平行にY方向の内側へ向けて延びている。弾性部94は、X方向から見た場合に、-Z側に開口する逆U字状に形成されている。弾性部94の一端部は、支持部93と繋がっている。弾性部94の他端部は、接触部95と繋がっている。接触部95は、X方向から見た場合に、支持部93側とは反対側に向けて突出するように山型に屈曲されている。
【0060】
図13に示すように、ソケットコネクタ10に対してプラグコネクタ12を接続させる場合に、押付部92は、突出部24と接触された後で端子面28Aと接触されることで、プラグコネクタ12に対してY方向の押付力を作用させるように構成されている。
【0061】
(取付部)
図7に示す取付部96は、曲げ加工前の状態において、中間部84における連結部86側とは反対側の端部で、且つ押付部92に対してシールド部82側とは反対側の端部から、Y方向に沿って直線状に延ばされた板状部で構成されている。取付部96の先端側(中間部84から遠い側)には、一例として、押付部92に向けて拡幅された拡幅部96Aが形成されている。拡幅部96AのX方向の大きさは、取付孔48(図3参照)に圧入可能な大きさとされている。
【0062】
(補助シールド部)
4つの補助シールド部98は、シールド部材80におけるX側に2つ、-X側に2つ配置されている。曲げ加工前の状態において、X側と-X側の補助シールド部98は、X方向の中央でY方向に延びる図示しない対称軸に対して、線対称に配置されている。また、Y側と-Y側の補助シールド部98は、Y方向の中央でX方向に延びる図示しない対称軸に対して、線対称に配置されている。
【0063】
補助シールド部98は、曲げ加工前の状態において、取付部96の中間部84側の端部から押付部92側とは反対側に向けてX方向に延びる腕部98Aと、腕部98AのX方向の端部と繋がる平板部98Bとを有する。腕部98Aは、脚部88とY方向に並んでいる。平板部98Bは、一例として、略正方形状に形成されている。平板部98Bの板厚は、空間部63(図5参照)に挿入可能な厚さとされている。補助シールド部98は、シールド部材80に一体で設けられて(形成されて)おり、電磁波の伝播を抑制する機能を有している。
【0064】
<ソケットコネクタの組立>
図7に示す展開状態から、中間部84と連結部86との間の部位を屈曲させることで、シールド部82、押付部92、取付部96及び補助シールド部98がZ方向に直立される。また、押付部92が、曲げ加工される。さらに、補助シールド部98が、連結部86とZ方向に重なるように屈曲される。加えて、脚部88がクランク状に屈曲される。このようにして、図6に示すシールド部材80が形成される。
【0065】
図8に示すように、シールド部材80をZ方向から見た場合に、シールド部材80における押付部92と補助シールド部98との間には、取付部96が設けられている。取付部96は、Z方向に延在されており、取付孔48(図3参照)に圧入されることで、張出部46(図3参照)に取付けられる。補助シールド部98は、板部86CのX方向内側端部とZ方向に重なるように配置されている。また、補助シールド部98は、Y-Z面に沿って配置されている。押付部92は、補助シールド部98に対するX方向の内側でY方向に沿って配置されている。
【0066】
図9に示すように、シールド部材80をX方向から見た場合に、2つの補助シールド部98は、Y方向に間隔をあけて並んでいる。2つの補助シールド部98のY方向の間隔は、区画壁64(図11参照)のY方向の幅よりも広い。また、2つの補助シールド部98は、一例として、X方向の外側から見た場合に、支持部93及び接触部95を覆っている。弾性部94は、補助シールド部98に対してZ側に露出されている。2つの接触部95は、Y方向に対向配置されている。
【0067】
図10に示すように、シールド部材80をY方向から見た場合に、シールド部82、押付部92、取付部96、補助シールド部98は、この順番でX方向中央から外側へ向けて配置されている。Z方向において、取付部96の端部の高さは、一例として、押付部92の端部の高さよりも高い。なお、平板部98BをX方向から見た場合の外周面のうち、Y方向の外側で且つ腕部98AよりもZ側に位置する面を側面99と称する。
【0068】
図11に示すハウジング30には、複数の端子部材76が取付けられている。また、ハウジング30には、-Z側からシールド部材80が取付けられている。具体的には、貫通部44に押付部92が挿入され、空間部63に補助シールド部98が挿入される。そして、取付部96の拡幅部96A(図7参照)が取付孔48に圧入されることで、ハウジング30にシールド部材80が取付けられ、ソケットコネクタ10が出来上がる。
【0069】
ソケットコネクタ10では、区画壁64に対するY側及び-Y側に補助シールド部98が配置される。これにより、側面99と対向面54とがY方向に対向されている。接触部95(図9参照)は、被挿抜部38の内側に露出されている。シールド部82及び補助シールド部98は、複数の端子部材76をX方向及びY方向に囲んでいる。複数の端子部材76の-Z側端部及び複数の脚部88は、第1基板14(図1参照)の図示しない回路に半田付けされる。連結部86は、下端部52A(図5参照)と接触されている。
【0070】
図12には、ハウジング30に対してシールド部材80をZ方向に投影した状態が示されている。なお、図12では、シールド部材80の外形が実線で示されており、ハウジング30の外形が二点鎖線で示されている。一点鎖線Cは、ソケットコネクタ10のY方向中央位置を表している。
【0071】
ソケットコネクタ10では、連結部86をZ方向に投影した場合に、連結部86の一部が案内面74と重なっている。具体的には、板部86A及び板部86Bが、案内面74のX方向に延びる部分と重なっている。また、板部86Cが、案内面74のY方向に延びる部分と重なっている。なお、板部86Cは、補助シールド部98ともZ方向に重なっている。
【0072】
〔作用並びに効果〕
次に、本実施形態のソケットコネクタ10の作用並びに効果について説明する。
【0073】
図1に示すソケットコネクタ10において、プラグコネクタ12(図2参照)が被挿抜部38に挿入される。プラグコネクタ12が挿抜口39に対してX側又はY側にずれて挿入されようとした場合には、プラグコネクタ12の直立部21(図2参照)が案内面74と接触されることで、プラグコネクタ12が挿抜口39に向けて案内される。そして、ソケットコネクタ10とプラグコネクタ12とが接続される。
【0074】
ソケットコネクタ10では、連結部86が下端部52Aと接触されるので、ハウジング30の挿抜口39側に連結部86が配置されない。このため、連結部86の配置スペースを案内面74に対してX方向外側にずらして設定する必要がなくなる。
【0075】
さらに、図12に示すように、ソケットコネクタ10では、連結部86の少なくとも一部が、Z方向に投影した場合に案内面74と重なるように配置されている。このため、案内面74と連結部86とが重ならないように配置された構成に比べて、ハウジングのX方向の長さが長くなることが抑制される。以上、説明したように、ソケットコネクタ10では、プラグコネクタ12を案内し且つハウジング30のX方向の大型化を抑制することができる。
【0076】
また、図11に示すソケットコネクタ10では、一対のシールド部82に補助シールド部98が加わるので、ソケットコネクタ10における電磁波の伝播を抑える範囲を拡大させることができる。さらに、補助シールド部98の少なくとも一部が、Z方向に投影した場合に連結部86及び案内面74と重なるように配置されている。このため、補助シールド部98と連結部86及び案内面74とがZ方向に重ならないように配置された構成に比べて、ハウジング30のX方向の長さが長くなることが抑制されるので、ソケットコネクタ10のX方向の大型化を抑制することができる。
【0077】
図13に示すように、ソケットコネクタ10では、プラグコネクタ12が被挿抜部38(図1参照)に挿入(接続)される場合に、突出部24が接触部95と接触されることで、弾性部94が弾性変形される。これにより、突出部24が接触部95を乗り越えた後で、-Z側に移動され、接触部95(押付部92)と端子面28Aとが接触される。なお、端子面28AのZ側に補助突出部29が突出されていることで、プラグコネクタ12の過度の挿入は規制されている。
【0078】
ここで、プラグコネクタ12に対して引抜き方向の外力が作用された場合には、接触部95(押付部92)と突出部24とが接触することで、プラグコネクタ12のZ側への移動が一時的に規制される。この規制は、プラグコネクタ12に作用する外力が、予め設定された外力を超えるまで作用する。つまり、接触部95と突出部24とが接触することで、プラグコネクタ12の移動が一時的に規制されるので、ソケットコネクタ10に接続されたプラグコネクタ12の不所望の抜けを抑制することができる。
【0079】
プラグコネクタ12がソケットコネクタ10に接続(挿入)された場合について説明する。この場合には、図14に示すように、押付部92に作用する力F(外力)によって、中間部84が矢印Y1で示すY方向外側へ変位されるようになる。そして、中間部84と繋がっている補助シールド部98も、矢印Y2で示すY方向の外側へ変位されることになる。なお、図14では、-Y側に作用する力Fのみを示しており、Y側に作用する力Fは図示を省略している。
【0080】
ここで、図11に示すように、補助シールド部98がY方向の両外側へ変位される場合に、対向面54が補助シールド部98の側面99と接触されることで、規制部50が補助シールド部98のY方向の変位を規制する。これにより、規制部50が無い構成に比べて、補助シールド部98がハウジング30から離れるのを抑制することができる。
【0081】
また、ソケットコネクタ10では、ハウジング30に対向面54を形成するだけで、補助シールド部98の変位を規制可能となる。このため、規制部50がハウジング30とは異なる他の部材としてハウジング30に設けられる構成に比べて、部材点数の増加を抑制することができる。
【0082】
さらに、ソケットコネクタ10では、補助シールド部98が、中間部84に対してX-Y面内に変位(回転)される状態となった場合に、縦壁52(図5参照)と補助シールド部98とが接触される。これにより、補助シールド部98のZ方向を軸方向とする回転移動(X方向における補助シールド部98の移動)を規制することができる。加えて、X方向から見た場合に、縦壁52によって補助シールド部98が覆われていることで、補助シールド部98がハウジング30の外側へ露出されなくなる。これにより、他の部材又は作業者の手と、補助シールド部98との接触が規制されるので、補助シールド部98の変形を抑制することができる。
【0083】
また、図14に示すソケットコネクタ10では、押付部92から補助シールド部98に向かう力Fに対する中間部84(シールド部材80)の剛性が、押付部92と補助シールド部98との間に設けられた取付部96によって高められている。これにより、プラグコネクタ12(図2参照)がソケットコネクタ10に接続された場合に、取付部96が押付部92と補助シールド部98との間に無い構成に比べて、押付部92の変位に伴う補助シールド部98の変位を抑制することができる。
【0084】
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されない。
【0085】
ソケットコネクタ10において、補助シールド部98は、Z方向に投影した場合に少なくとも一部が連結部86及び案内面74と重なっていなくてもよい。また、ソケットコネクタ10において、規制部50が設けられていなくてもよい。規制部50は、ハウジング30に形成された対向面54に限らず、ハウジング30に設けられた他の部材で構成されていてもよい。対向面54は、平面に限らず、曲面であってもよい。また、対向面54は、縦壁52側に設けられていてもよい。規制部50は、縦壁52を有していなくてもよい。
【0086】
プラグコネクタ12は、突出部24を有していなくてもよい。シールド部材80は、押付部92が設けられていなくてもよい。シールド部材80とは異なる部材を用いて、プラグコネクタ12を押付けてもよい。取付部96は、押付部92と補助シールド部98との間に設けられていなくてもよい。例えば、取付部96がシールド部82に設けられていてもよい。
【0087】
シールド部82、中間部84、連結部86、脚部88、押付部92、取付部96、補助シールド部98の数は、それぞれ、上記の実施形態とは異なる数であってもよい。取付部96のハウジング30への取付方法は、拡幅部96Aの圧入に限らず、接着剤を用いる方法、ネジ等の締結部材を用いる方法、あるいは、ハウジング30とシールド部材80とを一体で成型するインサート成型方法であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
10 ソケットコネクタ(コネクタの一例)
12 プラグコネクタ(接続対象物の一例)
18 プラグハウジング(本体部の一例)
24 突出部
28A 端子面
30 ハウジング
38 被挿抜部
39 挿抜口
46 張出部(被取付部の一例)
50 規制部(規制手段の一例)
52 縦壁(側壁部の一例)
54 対向面(接触面の一例)
71 周辺部
74 案内面
80 シールド部材
82 シールド部
86 連結部
92 押付部
96 取付部
98 補助シールド部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14