(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】皮膚外用剤
(51)【国際特許分類】
A61K 8/04 20060101AFI20220218BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20220218BHJP
A61Q 19/08 20060101ALI20220218BHJP
A61K 8/81 20060101ALI20220218BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20220218BHJP
A61K 8/67 20060101ALI20220218BHJP
A61K 8/60 20060101ALI20220218BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
A61K8/04
A61Q19/00
A61Q19/08
A61K8/81
A61K8/73
A61K8/67
A61K8/60
A61K8/34
(21)【出願番号】P 2017134260
(22)【出願日】2017-07-10
【審査請求日】2020-06-26
(31)【優先権主張番号】P 2016169174
(32)【優先日】2016-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000166959
【氏名又は名称】御木本製薬株式会社
(72)【発明者】
【氏名】舘 優子
【審査官】松井 一泰
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-041318(JP,A)
【文献】特開2007-186471(JP,A)
【文献】特開2008-231010(JP,A)
【文献】特開2002-338499(JP,A)
【文献】特開昭59-039338(JP,A)
【文献】特開2000-128760(JP,A)
【文献】特開2015-030705(JP,A)
【文献】特開2000-051676(JP,A)
【文献】特開2008-290951(JP,A)
【文献】特開2011-231100(JP,A)
【文献】特開2007-070304(JP,A)
【文献】特開2009-269888(JP,A)
【文献】特開2009-095253(JP,A)
【文献】特開2000-063261(JP,A)
【文献】特開2005-325098(JP,A)
【文献】特開2011-195550(JP,A)
【文献】特開平10-236940(JP,A)
【文献】特開2008-143784(JP,A)
【文献】特開2013-221017(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00- 90/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリビニルアルコールとヒドロキシアルキルセルロースを1:1~3:1(重量比)の範囲で含むO/Wエマルジョンに、油溶性ビタミンを含む油性成分と、糖セラミドと、多価アルコールを含む微細O/Dエマルジョンを分散させた皮膚外用剤
(但し、(1)ポリアルキレングリコール-ジイソシアネート共重合体、(2)セネデスムス属である植物プランクトンの水含有溶媒による抽出物、または、(3)α-ヒドロキシ酸、サリチル酸、トリクロロ酢酸およびフェノールからなる群より選択される1種または2種以上と、アクリルアミド系増粘剤とを含む組成物、を含むものを除く)。
【請求項2】
油溶性ビタミンが、ビタミンAおよびこれらの誘導体、カロチノイド類およびこれらの誘導体、ビタミンE類およびこれらの誘導体より選択される1種以上である請求項1の皮膚外用剤。
【請求項3】
請求項1乃至2のいずれかに記載の目元用皮膚外用剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、潤いとハリを与える皮膚外用剤、特に皮膚が薄くシワになりやすく他人に強く印象を与える目元用皮膚外用剤に関する。
【背景技術】
【0002】
シワの形成を抑制するために、これまで化粧料においては抗酸化剤(特許文献1)、植物抽出物(特許文献2)、リポ酸と、ビタミンA、カロチノイド類、リボフラビン、ビタミンB6、コバラミン、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK、アデノシン、フラボノイド類、タンニン類よりなる群から選択される一種又は二種以上を含有する皮膚外用剤(特許文献3)、卵黄油と、プラセンタエキス、ビタミンC、ビタミンEのうちの2種以上の成分を含有するシワ形成防止作用を有する化粧料(特許文献4)、レチノイン酸δ-トコフェリル(特許文献5)の利用などが提案されているがその効果は充分に満足するものではない。
また、このような薬剤での効果の発現には時間が係ることは言うまでもない。
【0003】
【文献】特開昭62-19511号公報
【文献】特開平8-175955号公報
【文献】特開平10-7541号公報
【文献】特開平11-228381号公報
【文献】特開2004-339101号公報
【文献】特開2012-041318号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、まず、即時性のある方法でシワを目立たなくしたのち、シワに有効な薬剤の吸収性、持続性を高め、且つ潤いを与える組成物を得ることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討した結果、
ポリビニルアルコールとヒドロキシアルキルセルロースを1:1~3:1(重量比)の範囲で含むO/Wエマルジョンに、油溶性ビタミンを含む油性成分と、糖セラミドと、多価アルコールを含む微細O/Dエマルジョンを分散させた皮膚外用剤が皮膚に潤いとハリを与える外用剤として最適であることがわかった。
【0006】
詳細に説明すると、ポリビニルアルコールとヒドロキシアルキルセルロースに関して説明する。
ポリビニルアルコールは、通常化粧料に使用されるものであれば特に制限されず、いずれのものも使用することができる。
市販品として例示すれば、「PVA-205」、「PVA-217」、「クラレポバール PVA124」(以上、クラレ社製)、「PVA-EG25」、「PVA-EG40」、「PVA-GL05S」、「PVA-EG05」、(以上、日本合成化学工業社製)等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルセルロースは、好ましくは、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、またはヒドロキシプロピルセルロースなどの低級アルキル(C1~C8)ヒドロキシアルキルセルロースである。
以上のポリビニルアルコールとヒドロキシアルキルセルロースを1:1~3:1(重量比)で配合する。配合量はポリビニルアルコールやヒドロキシアルキルセルロースの種類や他の配合原料等によって変化するが皮膚外用剤の0.05~3.0重量%好ましくは0.2~1.0重量%を配合する。
【0007】
これ以外に水、多価アルコール、水溶性薬剤等を含む水相と油相を常法によりO/Wエマルジョンとする。
水溶性成分を例示すれば、以下のような原料が挙げられる。
1,2ペンタンジオール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンチルグリコール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリトリトール、トレイトール、アラビトール、キシリトール、ガラクチトール、ソルビトール、ラクチトール、マルチトール等の多価アルコール類。
エタノール、イソピロパノール等の低級アルコール類。
カラギーナン、アルギン酸又はその塩、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩、β-1,3-グルカン、β-1,4-グルカン、β-1,6-グルカン、ヘパリン、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイド等のポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン、デルマタン硫酸、ケラタン硫酸等の水溶性高分子類。
バリン、ロイシン、イソロイシン、トレオニン、メチオニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アラニン、アスパラギン、グルタミン、セリン、システイン、シスチン、チロシン、プロリン、ヒドロキシプロリン、アスパラギン酸、グルタミン酸、ヒドロキシリジン、オルニチン、ヒスチジン等や、それらの硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩、クエン酸塩、或いはピロリドンカルボン酸のごときアミノ酸誘導体等の各種アミノ酸類。
【0008】
赤芽柏、地黄、木通、地胆頭、一薬草、イチョウ、ウーロン茶、ウイキョウ、ウコン、夏枯草、陳皮、エゾウコギ、決明子、オウレン、白朮、オオバナサルスベリ、オクラ、オタネニンジン又はトチバニンジン (人参)、オリーブ、オレガノ、オレンジ、カミツレ又はローマカミツレ、カムカム、ガラナ、厚朴、ギョリュウ、グースベリー、クララ、クランベリー、グレープフルーツ、クローブ、コブシ、モクレン、威霊仙、サクラ、升麻、サンシチニンジン、山茱萸、山椒、サンズコン、シクンシ、シソ紫蘇、紫蘇、シャクヤク、スイカズラ、セイヨウトチノキ、セロリ、センキュウ、センブリ、ダイオウ、タチジャコウソウ、チクセツニンジン、テングサ、甜茶、テンダイウヤク、トクサ、ドクダミ、トチュウ、トネリコ、ナツメ、桂皮、五倍子、ノイバラ、ノバラ、ハトムギ、バラ、菱実、ビワ、ブラックベリー、プルーン、ホウノキ、ボウフウ(防風)、ホオノキ、ボダイジュ、ボタン、ホップ、ホホバ、マオウ、マカ、マカデミアナッツ、桑白皮、苦参、マンネンタケ、枳実、ミロバラン、ムクロジ、ムラサキ、益母草、メマツヨイグサ、メリッサ、メリロート、モッコウ、ヤーコン、 ユーカリ、ユキノシタ、ユッカ、ユズ、ユリ、ヨロイグサ、ヨモギ、ラベンダー、レモン、レモングラス、ローズマリー、地楡、クロレラ、クロレラ、コンブ、ワカメ、ジャイアントケルプ、ヒジキ、ヒバマタ、キリンサイ、アサクサノリ、スサビノリ、スピルリナ、イシゲ、イロロ、フクロノリ等の植物、海藻、藻類の各種水溶性抽出物。
【0009】
馬又は豚の胎盤抽出物、シルク蛋白及びその分解物又はそれらの誘導体、牛乳、カゼイン及びその分解物又はそれらの誘導体、脱脂粉乳及びその分解物又はそれらの誘導体、ラクトフェリン又はその分解物、鶏卵成分、魚肉分解物、核酸関連物質(リボ核酸、デオキシリボ核酸)等の動物系原料由来物質。
海洋成分深層水、海水塩、海水乾燥物、死海又は大西洋又は太平洋の海より得た無機塩、海泥等の海洋産物。
酵母菌抽出エキス、細菌代謝物、細菌抽出エキス、カビ又は放線菌代謝物、カビ又は放線菌抽出エキス、納豆菌代謝物、納豆抽出エキス、米発酵エキス、米糠(赤糠、白糠)発酵エキス、生乳又は脱脂粉乳の乳酸発酵物、マメ科植物の乳酸菌発酵物、ココヤシ属植物の乳酸菌発酵物等の菌類由来物質。
グリコール酸、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等のα-ヒドロキシ酸類。
勿論、精製水、海水、温泉水、水道水等の水を配合する。
【0010】
油相には油性成分を配合するが、特にラウロイルグルタミン酸エステルやペンタエリスリトール脂肪酸エステルを配合することが本発明の主旨に沿う。
ラウロイルグルタミン酸エステルを例示すれば、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)などが、ペンタエリスリトール脂肪酸エステルとしては、ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサ(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、ヘキサ(ベヘン酸/安息香酸/エチルヘキサン酸)ジペンタエリスリチル等を挙げることができる。
【0011】
勿論上記以外の油性成分も配合できる。以下に例示すれば、
アボガド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラファー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、液状シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、モクロウ、ヤシ油、牛脂、豚脂、スクワレン、スクワラン、プリスタン又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)等の各種油脂類。
ミツロウ、カルナバロウ、鯨ロウ、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、硬質ラノリン、カンデリラロウ、モンタンロウ、セラックロウ、ライスワックス等のロウ類。
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロクリスタンワックス等の鉱物油。
【0012】
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ドコサヘキサエン酸、エイコサペンタエン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油、ラノリン脂肪酸等の脂肪酸類。
エタノール、イソピロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、フェノキシエタノール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等のアルコール類。
ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸デシル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、酢酸ラノリン、モノステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸プロピレングリコール、ジオレイン酸プロピレングリコール等のエステル類。
ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、フェノキシエタノール、2-ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等の高級アルコール類。
セラミド、その他油溶性の動植物抽出物等を挙げられる。
【0013】
これらの水相と油相を必要に応じて加温溶解し、撹拌しつつ混合し、O/Wエマルジョンを得る。
このO/Wエマルジョンに、油溶性ビタミンを含む油性成分と、糖セラミドと、多価アルコールを含む微細O/Dエマルジョンを分散させる。
油溶性ビタミンは、ビタミンAおよびこれらの誘導体、カロチノイド類およびこれらの誘導体、ビタミンE類およびこれらの誘導体より選択される。
ビタミンAおよびこれらの誘導体を例示すれば、レチノイン酸、レチノール、レチナール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、レチニルアセテート、レチニルパルミテート、レチノイン酸トコフェリルが挙げられる。
カロチノイド類を例示すれば、アクチニオエリスロール、アスタキサンチン、ビキシン、カンタキサンチン、カプサンチン、カプソルビン、アポカロテナール、β-12’-アポ-カロテナール、α-カロチン、β-カロチン、γ-カロチン、β-クリプトキサンチン、ルテイン、リコピン、ビオレリトリン、ゼアキサンチン、及びそれらのうちヒドロキシル又はカルボキシルを含有するもののエステル類が挙げられる。
ビタミンE類およびこれらの誘導体を例示すれば、αトコフェロール、βトコフェロール、γトコフェロール、δトコフェロール、トコトリエノール、トコフェルソランが挙げられる。
【0014】
油溶性ビタミン以外の油性成分も配合できるが、油性成分はO/Wエマルジョンの油相に配合すればよいが微細に分散されるので、セラミド等の油性有効成分はO/Dエマルジョンの油相に配合すると有効性が向上することはいうまでもない。
糖セラミドは、ガラクトース、グルコース、マンノース等の糖部分がセラミド類に付加した糖脂質であり、ガラクトシルセラミド、グルコシルセラミド等がある。例えば、牛、馬等の哺乳動物の脳、脊髄等の組織に存在するものや、米糠等の植物の細胞膜、一部の微生物の細胞膜に存在するもの、または化学合成により得られるもの等がある。
O/Dエマルジョンに配合する多価アルコールは特に限定はないが、グリセリンが一番好ましい。
多価アルコールと油相を必要に応じて加温溶解し、撹拌しつつ混合し、O/Dエマルジョンを得る。
O/Dエマルジョンを作成する場合になるべく微細な方が有効成分をより有効に利用できるので、高分散が可能な分散装置を用いるとさらによい。
上記の方法で作成したO/DエマルジョンをO/Wエマルジョンに加えて撹拌し、皮膚外用剤を得る。
なお、O/Dエマルジョンの配合量は皮膚外用剤の1.0~70重量%、好ましくは5~50重量%であり、糖セラミドの配合量は他の原料の種類や量によって大きく変わるが、皮膚外用剤の0.0001~5重量%、好ましくは0.001~1.0重量%であり、油溶性ビタミンも諸条件によって大きく変わるが皮膚外用剤の0.001~5重量%、好ましくは0.01~0.5重量%がよい。
【実施例】
【0015】
以下に実施例を示すがこれに限定されることはなんらない。
なお、実施例、比較例の数字は重量部を表す。
【0016】
実施例1 クリーム
A
流動パラフィン 5.00
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.00
パルミチン酸セチル 2.00
バチルアルコール 3.00
ステアリルアルコール 2.00
ステアリン酸 0.50
ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル) 2.00
(ヒドロキシステアリン酸/イソステアリン酸)ジペンタエリスリチル 2.00
B
水添レシチン 注-1 2.00
ポリビニルアルコール 注-2 0.30
ヒドロキシエチルセルロース 0.15
グリセリン 8.00
1,3-ブチレングリコール 6.00
ポリエチレングリコール 2.00
ヒアルロン酸ナトリウム 0.10
フェノキシエタノール 0.20
パラオキシ安息香酸メチル 0.20
精製水 61.55
C
製造例1 3.00
製造方法はA、Bそれぞれ計量し、加温後撹拌しつつBにAを徐々に加え、さらに別途作成した製造例1を加え、冷却した。
【0017】
製造例1は以下のように作成した。
トコフェロール 5.00
パルミチン酸レチノール 3.00
水添レチノール 2.00
トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル 5.00
糖セラミド 注-3 3.00
グリセリン 67.00
1,3-ブチレングリコール 5.00
ジプロピレングリコール 5.00
70%ソルビトール 5.00
製造方法は計量し、加温後撹拌しつつ高圧乳化装置マイクロフルイダイザー(M-110P)で処理した。
なお、実施例1及び製造例1の注は以下の通りである。
注-1 日清オイリオグリープ社製、商品名ベイシスLS-60HR
注-2 日本合成化学工業社製、商品名ゴーセノールEG-25
注-3 LABORATOIRES SEROBIOLO社製、商品名ビオセラミドCH
【0018】
以下に有効性を確認したので記載する。
なお、試験に用いた比較例1は、製造例1の変わりに精製水を配合し、他は実施例1と同様な配合および作成方法のものを用いた。
(A)皮膚弾力性試験
以下の方法で行った。
1.洗顔後、恒温恒湿室(21℃、45%)で20分間安静にした。
2.両頬に2cm×2cmの印をつけ、初期の皮膚弾力性を測定した。
3.実施例1を左頬に、比較例1を右頬に、それぞれ0.1gを塗布し、10分間放置後、ティッシュで拭き取った。
4.拭き取り5分後、15分後、30分後に両頬の皮膚弾力性の測定を行った。
皮膚弾力性の測定は以下のように行った。
弾力測定装置(CUTOMETER MPA580 Courage+Khazaka社製)を使用し、測定部位にプローブを当て、一定陰圧で一気に吸引した後、急激に陰圧を解除する。吸引による変化量に対する吸引開放0.1秒後の皮膚の戻り率(皮膚回復率)を測定した。測定は1部位につき3回行い、その平均値をデータとした。試験開始日を1.000として測定値を相対値で示した。なお、8名(女性のみ、41.4±6.1歳)で試験を行った。
その結果を表1に示す。
【0019】
【0020】
(B)シワ即時性効果確認試験
1.被験者は洗顔後、恒温恒湿室(21℃、45%)に入室し、20分間安静にした。
2.安静後、左目尻のレプリカを採った。
3.左目尻に3.5cm×3.5cmの印を付け、試験品0.07gを塗布し、10分置いた後、左目尻のレプリカを採った。
4.日を改め、対照品でも1~3の操作を行った。
5.レーザ顕微鏡を用いてシワ深さの測定を以下のように行った。
・各被験者のすべてのレプリカで、同一シワの同一部位5ヶ所の高さを測定した。
・5ヶ所のシワの高さの平均値をシワ深さとした。
・測定機器:カラー3Dレーザ顕微鏡 VK-9700、VK-9710(キーエンス)
なお、6名(男性2名、女性4名、48.3±7.6歳)で試験を行った。
その結果を表2に示す。
【0021】
【0022】
このように実施例1は即時的にシワを目立たなくしたのち、シワに有効な薬剤の吸収性、持続性を高めた結果、シワを減少させ、若々しい肌を得ることができた。
【0023】
実施例2 クリーム
A
スクワラン 5.00
ミリスチン酸オクチルドデシル 2.00
パルミチン酸セチル 2.00
ベヘニルアルコール 1.00
蜜蝋 0.50
ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)
5.00
ヘキサヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル 2.00
B
水添レシチン 注-1 2.00
ポリビニルアルコール 注-2 0.50
ヒドロキシエチルセルロース 0.50
グリセリン 8.00
1,3-ブチレングリコール 6.00
ヒアルロン酸ナトリウム 0.10
フェノキシエタノール 0.20
パラオキシ安息香酸メチル 0.20
精製水 60.00
C
製造例2 5.00
製造方法はA、Bそれぞれ計量し、加温後撹拌しつつBにAを徐々に加え、さらに別途作成した製造例2を加え、冷却した。
【0024】
製造例2は以下のように作成した。
トコフェロール 5.00
パルミチン酸レチノール 5.00
レチノイン酸トコフェリル 5.00
糖セラミド 注-4 5.00
グリセリン 80.00
製造方法は計量し、加温後撹拌しつつ高圧乳化装置マイクロフルイダイザー(M-110P)で処理した。
なお、実施例2及び製造例2の注は以下の通りである。
注-1 日清オイリオグリープ社製、商品名ベイシスLS-60HR
注-2 日本合成化学工業社製、商品名ゴーセノールEG-25
注-4 キッコーマンバイオケミファ社製、商品名バイオスフィンゴ
【0025】
実施例2も実施例1と同様に即時的にシワを目立たなくしたのち、シワに有効な薬剤の吸収性、持続性を高めた結果、シワを減少させ、若々しい肌を得ることができた。