(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】ワーク保持具
(51)【国際特許分類】
B23Q 7/00 20060101AFI20220218BHJP
B23B 15/00 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
B23Q7/00 Z
B23B15/00 Z
(21)【出願番号】P 2019018706
(22)【出願日】2019-02-05
【審査請求日】2020-10-21
(73)【特許権者】
【識別番号】393025725
【氏名又は名称】株式会社ラインワークス
(74)【代理人】
【識別番号】100076369
【氏名又は名称】小林 正治
(74)【代理人】
【識別番号】100144749
【氏名又は名称】小林 正英
(72)【発明者】
【氏名】田村 修二
【審査官】山本 忠博
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-112342(JP,A)
【文献】特開2008-110439(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23Q 7/00,
B23B 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工機械でのワークの加工に際し、加工対象である当該ワークを当該加工機械に着脱するのに用いるワーク保持具において、
前記加工対象であるワークが固定されるワーク側治具と、前記加工機械に固定されるマスタ側治具を備え、
前記ワーク側治具は、前記マスタ側治具に対向する面にワーク側嵌合体を備え、
前記マスタ側治具は、前記ワーク側治具に対向する面に前記ワーク側嵌合体に嵌合するマスタ側嵌合体と、当該マスタ側嵌合体に嵌合したワーク側嵌合体に当接して当該ワーク側嵌合体をマスタ側治具側に押圧する回転押圧体と、当該回転押圧体を回転させる回転駆動源を備え、
前記ワーク側嵌合体及び前記マスタ側嵌合体が複数個設けられ、
前記回転駆動源によって回転押圧体が回転すると、当該回転押圧体が前記
複数のワーク側嵌合体に当接して、当該
複数のワーク側嵌合体がマスタ側治具側に押圧される、
ことを特徴とするワーク保持具。
【請求項2】
請求項1記載のワーク保持具において、
回転押圧体のうちワーク側嵌合体に当接する部分が、回転押圧体の回転方向先方側から後方側に向けて下り傾斜のテーパー面である、
ことを特徴とするワーク保持具。
【請求項3】
請求項1
又は請求項2記載のワーク保持具において、
ワーク側治具とマスタ側治具の双方又はいずれか一方に、ワーク側嵌合体とマスタ側嵌合体が嵌合するように案内するガイドが設けられた、
ことを特徴とするワーク保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接機械や工作機械、組立機械といった各種機械(以下、これらをまとめて「加工機械」という)でのワークの加工に際し、加工対象であるワークを当該加工機械に着脱するのに用いるワーク保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
ワークに対して、溶接や孔開け、切削、組立等の各種加工(作業)を行う場合、各種加工機械が用いられる。例えば、大型のワークの加工に際しては、加工対象物であるワークを保持して所定位置に位置決めすることのできるポジショナーが用いられる。従来、ポジショナーへのワークの着脱に用いる装置(ワーク保持具)として、本件出願人が開発した自動パレット交換装置がある(非特許文献1)。
【0003】
前記自動パレット交換装置は、加工対象であるワークが固定されるワーク側治具と、ポジショナー側に固定されるマスタ側治具を備えている。ワーク側治具のマスタ側治具に対向する面には嵌合凹部及び係止鍔を備えたワーク側嵌合体が、マスタ側治具のワーク側治具に対向する面には嵌合凹部に嵌合する嵌合凸部及びレバー付き押さえリングを備えたマスタ側嵌合体と、レバー付き押さえリングのレバーに係合してレバー付き押さえリングを回転させる回転体と、回転体を回転させる回転駆動源が設けられている。
【0004】
この自動パレット交換装置は、ワーク側嵌合体の嵌合凹部とマスタ側嵌合体の嵌合凸部が嵌合した状態で回転体を回転させることによって、当該回転体に係合するレバー付き押さえリングが回転し、この回転によりワーク側嵌合体が下向きに押し付けられてマスタ側治具に固定(ロック)されるように構成されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】株式会社ラインワークスホームページ 「スーパーロックseries」(URL: http://lineworks.info/product/positionaers-peripheral/)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前記自動パレット交換装置にこれといった課題はないものの、次の二点において改善の余地があった。
【0007】
一つ目は、ワーク側嵌合体に位置合わせ作業が必要な点である。従来の自動パレット交換装置は、レバー付き押さえリングの内周縁に形成された突出し部と、ワーク側嵌合体に形成された切欠き部の位置が一致しないと嵌合できない構造であるため、製品組立て時やワーク側嵌合体を追加注文された場合などには、ワーク側嵌合体の取付け位置を現物合わせで調整する必要があった。
【0008】
二つ目は、メンテナンスに手間がかかる点である。従来の自動パレット交換装置では、嵌合凸部とレバー付き押さえリングの間の隙間に、溶接作業時に生じるスパッタや切削加工時に生じる切削粉等が侵入することがある。隙間に浸入したスパッタ等が隙間の周壁や床面等に付着或いは堆積すると、ワーク側嵌合体がマスタ側嵌合体に嵌合しにくくなり、両者を固定できなくなることがある。このため、嵌合凸部とレバー付き押さえリングの間の隙間は、こまめに清掃する必要があった。
【0009】
本発明は前記事情に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、従来の自動パレット交換装置のような現物合わせが不要であり、従来の自動パレット交換装置よりもメンテナンス性の高いワーク保持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のワーク保持具は、加工機械でのワークの加工に際し、加工対象であるワークを当該加工機械に着脱するのに用いる装置であって、ワークが固定されるワーク側治具と、加工機械側に固定されるマスタ側治具を備えている。ワーク側治具にはマスタ側治具に対向する面にワーク側嵌合体が、マスタ側治具にはワーク側治具に対向する面に当該ワーク側嵌合体に嵌合するマスタ側嵌合体と、マスタ側嵌合体に嵌合したワーク側嵌合体に当接して当該ワーク側嵌合体をマスタ側治具側に押圧する回転押圧体と、当該回転押圧体を回転させる回転駆動源が設けられている。ワーク側嵌合体及びマスタ側嵌合体は複数個設けられ、回転駆動源によって回転押圧体が回転すると、回転押圧体が複数のワーク側嵌合体に当接して、複数のワーク側嵌合体がマスタ側治具側に押圧される。
【発明の効果】
【0011】
本発明のワーク保持具は、その構成に応じて次の効果を奏する。
(1)従来の自動パレット交換装置のようなワーク側嵌合体の突出し部とレバー付き押さえリングの切欠き部を嵌合する構造ではなく、回転体がワーク側嵌合体に当接してワーク側嵌合体をマスタ側に押圧する構造であるため、現場合わせでの調整が必要ない。
(2)従来の自動パレット交換装置のような隙間(マスタ側嵌合凸部とレバー付き押さえリングの間の隙間)がないため、溶接作業時に生じるスパッタや切削加工時に生じる切削粉等が侵入することがなく、メンテナンスが容易である。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明のワーク保持具の使用状態の一例を示す斜視図。
【
図3】(a)は回転押圧体を回転させる前の平面図、(b)は回転押圧体を反時計回りに回転させた状態の平面図。
【
図5】(a)は
図3(a)のVa-Va断面図、(b)は
図3(b)のVb-Vb断面図。
【
図6】(a)はワーク側治具とマスタ側治具を離した状態の斜視図、(b)はワーク側嵌合体とマスタ側嵌合体を嵌合させた状態の斜視図、(c)はマスタ側嵌合体に嵌合したワーク側嵌合体を回転押圧体で押圧した状態の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(実施形態)
本発明のワーク保持具の実施形態の一例を、図面を参照して説明する。本発明のワーク保持具は、加工機械でのワークWの加工に際し、当該ワークWを当該加工機械に着脱するのに用いる装置である。以下では、加工機械がポジショナーPの場合を一例として説明する。
【0014】
図1に示すように、この実施形態のワーク保持具は、加工対象であるワークWが固定されるワーク側治具1と、ポジショナーP側に固定されるマスタ側治具2を備えている。
【0015】
前記ワーク側治具1は、
図2に示すように、正方形状のベース体(以下「ワーク側ベース」という)11と、ワーク側ベース11のマスタ側治具2に対向する面(
図2中下側の面)に設けられた嵌合体(以下「ワーク側嵌合体」という)12を備えている。ワーク側ベース11の四辺には平板状のガイド体(以下「ワーク側ガイド」という)13が下向きに突設されている。
【0016】
なお、ワーク側ベース11の裏面(ワーク側嵌合体12等が設けられた面と反対側の面)は、各種ワークWを取り付けるワーク取付け面である(
図1参照)。
【0017】
この実施形態では、ワーク側嵌合体12が四つ設けられている。四つのワーク側嵌合体12は、各辺の中央部であって、ワーク側ベース11の中心から等距離の位置(同一円周上)に設けられている。具体的には、
図3(a)(b)において上側の辺の中央部に一つ、下側の辺の中央部に一つ、左側の辺の中央部に一つ、右側の辺の中央部に一つ設けられている。
【0018】
換言すれば、
図3(a)(b)の上下二つのワーク側嵌合体12の中心を結ぶ直線が上側の辺と下側の辺の双方の中点と交差し、左右二つのワーク側嵌合体12の中心を結ぶ直線が左側の辺と右側の辺の双方の中点と交差する位置に設けられている。ワーク側嵌合体12は、マスタ側治具2に設けられた嵌合体(以下「マスタ側嵌合体」という)22に嵌合する位置であれば、これ以外の位置に設けることもできる。また、ワーク側嵌合体12の数はマスタ側嵌合体22に対応する数であれば、四つより多くすることも少なくすることもできる。
【0019】
この実施形態のワーク側嵌合体12は、ワーク側ベース11にねじ止めされたワーク側台座部12aと、ワーク側台座部12aに下向きに突設された円筒状の胴体部12bと、胴体部12bの下端側周縁に外向きに突設された係止鍔12cを備えている。この実施形態の胴体部12bは、その中心にマスタ側嵌合体22が嵌合する凹部12dが設けられている。係止鍔12cは、後述する回転押圧体24が当接する部分である。この実施形態の係止鍔12cは円形リング状であり、本体の全周に設けられている。係止鍔12cは一部に切欠き部を設けておくこともできる。
【0020】
前記マスタ側治具2は、正方形状のベース体(以下「マスタ側ベース」という)21と、マスタ側ベース21のワーク側治具1に対向する面(
図2中上側の面)に設けられたマスタ側嵌合体22を備えている。マスタ側ベース21の四辺には平板状のガイド体(以下「マスタ側ガイド」という)23が上向きに突設されている。
【0021】
この実施形態のマスタ側ガイド23は、ワーク側ガイド13をガイドしやすいように、上端側を内向きに屈折(屈曲)させてある。なお、マスタ側ガイド23の上端側を内向きに屈折させる代わりに、ワーク側ガイド13を内向きに屈折させることもできる。
【0022】
この実施形態のように、ワーク側治具1にワーク側ガイド13を設け、マスタ側治具2にマスタ側ガイド23を設けることによって、両治具の位置合わせが容易になり、結果として、ワークWの位置決めや固定にかかる時間を短縮することができる。
【0023】
この実施形態では、マスタ側嵌合体22が四つ設けられている。マスタ側嵌合体22は、ワーク側嵌合体12と対向する位置(各辺の中央部)に設けられている。マスタ側嵌合体22は、ワーク側嵌合体12に嵌合する位置であれば、これ以外の位置に設けることもできる。また、マスタ側嵌合体22の数はワーク側嵌合体12に対応する数であれば、四つより多くすることも少なくすることもできる。
【0024】
この実施形態のマスタ側嵌合体22は、マスタ側ベース21にねじ止めされたマスタ側台座部22aと、マスタ側台座部22aに上向きに突設された円柱状の凸状部22bを備えている。この実施形態の凸状部22bは、上方側に先細りのテーパーガイド面22cを備えている。凸状部22bにテーパーガイド面22cを設けることによって、ワーク側嵌合体12とマスタ側嵌合体22に若干のずれ(水平方向のずれ)が生じても、凸状部22bをワーク側嵌合体12の凹部12dに確実に嵌合させることができる。
【0025】
マスタ側ベース21の中央(四つのマスタ側嵌合体22の内側)には、マスタ側嵌合体22に嵌合したワーク側嵌合体12に当接して、当該ワーク側嵌合体12をマスタ側治具2の方向に押圧する回転押圧体24が設けられている。
【0026】
この実施形態の回転押圧体24は、四本のアーム24aを備えた平面視十字状の部材である。回転押圧体24は、ベアリング25a等から構成された回転機構25によって、回転可能にマスタ側ベース21に保持されている(
図4参照)。回転機構25には、ベアリング25aに代えてメタルタッチ等を用いることもできる。各アーム24aの回転方向先端側の面には半円状に切り欠かれた当接部24bが設けられている。当接部24bは、マスタ側嵌合体22に嵌合したワーク側嵌合体12に当接する部分である。
【0027】
この実施形態の当接部24bの底面24cは、
図5(a)(b)に示すように、回転押圧体24の回転方向先方側から後方側に向けて下り傾斜のテーパー面としてある。当接部24bの底面24cをこのようなテーパー面とすることで、ワーク側嵌合体12のマスタ側嵌合体22方向への押込みが確実になるという効果がある。
【0028】
マスタ側ベース21には、当該回転押圧体24を回転させる回転駆動源26が設けられている。この実施形態では、回転駆動源26としてエアシリンダを用いており、ロッド26aの先端が回転押圧体24に接続されている。エアシリンダを動作させてロッド26aを進出させると回転押圧体24が反時計回り(
図3(a)のA矢印方向。以下同じ。)に回転し、ロッド26aを後退させると回転押圧体24が時計回り(
図3(b)のB矢印方向。以下同じ。)に回転するようにしてある。
【0029】
この実施形態では、回転駆動源26を一つ設ける場合を一例としているが、回転駆動源26は二つ以上設けることもできる。この場合、二つ以上の回転駆動源26が同期して動作するように制御する。回転駆動源26を二つ以上設ける場合、各回転駆動源26のロッド26aを各アーム24aに接続するのが好ましい。
【0030】
(その他の実施形態)
前記実施形態では、回転押圧体24を反時計周りに回転させることでワーク側治具1をマスタ側治具2の方向に押圧する場合を一例としているが、回転押圧体24を時計周りに回転させることで、ワーク側治具1をマスタ側治具2の方向に押圧するような構成とすることもできる。
【0031】
前記実施形態では、回転駆動源26としてエアシリンダを用いる場合を一例としているが、回転駆動源26は油圧シリンダなど、エアシリンダ以外のものを用いることもできる。
【0032】
前記実施形態では、回転押圧体24のアーム24aが四本の場合を一例としているが、回転押圧体24のアーム24aは四本より多くすることも少なくすることもできる。
【0033】
前記実施形態では、ワーク側治具1とマスタ側治具2の双方にガイド体13、23を設ける場合を一例としているが、ガイド体13、23は、ワーク側治具1とマスタ側治具2のいずれか一方にのみ設けることもできる。場合によっては、ガイド体13、23は省略することもできる。
【0034】
前記実施形態はあくまで一例であり、本発明のワーク保持具の構成は前記実施形態の構成に限定されるものではない。本発明のワーク保持具の構成は、本発明の所期の目的を達成できる限り、適宜変更を加えることができる。
【0035】
なお、前記実施形態では、加工機械がポジショナーの場合を一例としているが、加工機械は溶接機械や工作機械、組立機械等であってもよい。
【0036】
(作用)
本発明のワーク保持具は、
図6(a)のように対向させたワーク側治具1とマスタ側治具2を接近させ、ワーク側治具1のワーク側嵌合体12とマスタ側治具2のマスタ側嵌合体22を嵌合させる(
図5(a)及び
図6(b))。ワーク側嵌合体12とマスタ側嵌合体22が嵌合した状態で、回転押圧体24が反時計周りに回転すると、当該回転押圧体24の当接部24b及び底面24cがワーク側嵌合体12の胴体部12b及び係止鍔12cに当接して、当該ワーク側治具1がマスタ側治具2の方向に押圧される(
図5(b)及び
図6(c))。
【0037】
反対に、回転押圧体24の当接部24b及び底面24cがワーク側嵌合体12の胴体部12b及び係止鍔12cに当接してワーク側治具1がマスタ側治具2の方向に押圧された状態で、回転押圧体24が時計周りに回転すると、当該回転押圧体24の当接部24b及び底面24cがワーク側嵌合体12の胴体部12b及び係止鍔12cから離れて、ワーク側治具1のマスタ側治具2方向への押圧が解除される。
【0038】
(使用例)
本発明のワーク保持具の使用例について説明する。ここでは、一つ目のワークWに対する加工が終了したのち、二つ目のワークWの加工を行う場合を一例とする。
(1)ワーク側治具1のワーク取付け面に一つ目のワークWを取り付ける。
(2)一つ目のワークWを取り付けたワーク側治具1をマスタ側治具2に固定する。具体的には、ワーク側嵌合体12とマスタ側嵌合体22を嵌合させ、そのワーク側嵌合体12を回転押圧体24で押圧してマスタ側治具2と接続する。
(3)上記(2)の状態で、ワーク取付け面に取り付けた一つ目のワークWの加工を行う。
(4)一つ目のワークWの加工終了後、ワーク側治具1とマスタ側治具2を分離する。具体的には、回転押圧体24によるワーク側嵌合体12の押圧を解除し、両者の接続を解除する。
(5)一つ目のワークWを取り付けたワーク側治具1とは別のワーク側治具1のワーク取付け面に二つ目のワークWを取り付ける。二つ目のワークWの取付けは、一つ目のワークWへの加工中に別工程で行っておく。
(6)二つ目のワークWを取り付けたワーク側治具1を、上記(2)と同様の手順でマスタ側治具2に固定する。
(7)上記(6)の状態で、ワーク取付け面に取り付けた二つ目のワークWの加工を行う。
(8)二つ目のワークWの加工終了後、上記(4)と同様の手順でワーク側治具1とマスタ側治具2を分離する。
(9)以降、上記(5)から(8)を必要回数繰り返すことで、ワークWの加工を無駄なく連続的に行うことができる。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明のワーク保持具は、各種ワークW、とりわけ、人手によって位置決めや交換等を行うことが困難な大型ワークの保持具として特に好適に用いることができる。
【符号の説明】
【0040】
1 ワーク側治具
2 マスタ側治具
11 ベース体(ワーク側ベース)
12 嵌合体(ワーク側嵌合体)
12a ワーク側台座部
12b 胴体部
12c 係止鍔
12d 凹部
13 ガイド体(ワーク側ガイド)
21 ベース体(マスタ側ベース)
22 嵌合体(マスタ側嵌合体)
22a マスタ側台座部
22b 凸状部
22c テーパーガイド面
23 ガイド体(マスタ側ガイド)
24 回転押圧体
24a アーム
24b 当接部
24c (当接部の)底面
25 回転機構
25a ベアリング
26 回転駆動源
26a ロッド
P ポジショナー
W ワーク