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特許7026425広告評価システム、広告評価方法及びプログラム
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  • 特許-広告評価システム、広告評価方法及びプログラム 図1
  • 特許-広告評価システム、広告評価方法及びプログラム 図2
  • 特許-広告評価システム、広告評価方法及びプログラム 図3
  • 特許-広告評価システム、広告評価方法及びプログラム 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】広告評価システム、広告評価方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/02 20120101AFI20220218BHJP
【FI】
G06Q30/02 382
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021195930
(22)【出願日】2021-12-02
【審査請求日】2021-12-02
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】515239711
【氏名又は名称】BHI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002790
【氏名又は名称】One ip特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】日昔 靖裕
【審査官】阿部 陽
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-187329(JP,A)
【文献】特開2017-040996(JP,A)
【文献】特開2019-219774(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを宛先とした電子メールを取得する電子メール取得部と、
前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日を含む第1の取引データ及び購入された商品を含む第2の取引データを抽出する取引データ抽出部と、
前記ユーザに対応づけて前記第1及び第2の取引データを記憶する取引データ記憶部と、
前記交通機関において掲載された広告の掲載日を含む掲載情報を取得する掲載情報取得部と、
前記取引データ記憶部から、前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記第1の取引データに対応する前記ユーザを特定するユーザ特定部と、
特定した前記ユーザに対応する前記第2の取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価する広告評価部と、
を備えることを特徴とする広告評価システム。
【請求項2】
請求項1に記載の広告評価システムであって、
前記掲載情報には、前記広告が配信された前記交通機関の車両を特定する車両番号が含まれ、
前記交通機関の利用に関する前記第1の取引データには、前記車両番号が含まれており、
前記ユーザ特定部は、前記取引データ記憶部から、前記掲載日と一致する前記乗車日及び前記車両番号が含まれる前記第1の取引データに対応する前記ユーザを特定すること、
を特徴とする広告評価システム。
【請求項3】
請求項1に記載の広告評価システムであって、
前記交通機関はタクシーであり、
前記第1の取引データにはタクシー会社及び車体番号が含まれており、
前記ユーザ特定部は、前記取引データ記憶部から、前記掲載情報に含まれる前記掲載日、前記タクシー会社、及び前記車体番号が含まれる前記第1の取引データに対応する前記ユーザを特定すること、
を特徴とする広告評価システム。
【請求項4】
請求項1ないし3のいずれか1項に記載の広告評価システムであって、
前記商品を含む前記取引データには前記商品の購入日が含まれ、
前記広告評価部は、特定した前記ユーザに対応する前記第2の取引データのうち、前記対象商品及び前記掲載日以後所定期間内の前記購入日を含むものがあるか否かに応じて前記広告の効果を評価すること、
を特徴とする広告評価システム。
【請求項5】
ユーザを宛先とした電子メールを取得するステップと、
前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日を含む第1の取引データ及び購入された商品を含む第2の取引データを抽出するステップと、
前記ユーザに対応づけて前記第1及び第2の取引データを記憶するステップと、
前記交通機関において掲載された広告の掲載日を含む掲載情報を取得するステップと、
前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記第1の取引データに対応する前記ユーザを特定するステップと、
特定した前記ユーザに対応する前記第2の取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする広告評価方法。
【請求項6】
ユーザを宛先とした電子メールを取得するステップと、
前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日を含む第1の取引データ及び購入された商品を含む第2の取引データを抽出するステップと、
前記ユーザに対応づけて前記第1及び第2の取引データを記憶するステップと、
前記交通機関において配信された広告の掲載日を含む広告情報を取得するステップと、
前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記第1の取引データに対応する前記ユーザを特定するステップと、
特定した前記ユーザに対応する前記第2の取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告評価システム、広告評価方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
コンバージョンレポートを提供することで広告の効果を検証することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2019-219774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、コンバージョンを測定することは難しい。
【0005】
本発明はこのような背景を鑑みてなされたものであり、広告を評価することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための本発明の主たる発明は、広告評価システムであって、ユーザを宛先とした電子メールを取得する電子メール取得部と、前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日、又は購入された商品を含む取引データを抽出する取引データ抽出部と、前記ユーザに対応づけて前記取引データを記憶する取引データ記憶部と、前記交通機関において掲載された広告の掲載日を含む掲載情報を取得する掲載情報取得部と、前記取引データ記憶部から、前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記取引データに対応する前記ユーザを特定するユーザ特定部と、特定した前記ユーザに対応する前記取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価する広告評価部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
その他本願が開示する課題やその解決方法については、発明の実施形態の欄及び図面により明らかにされる。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、広告を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る広告評価システムの全体構成例を示す図である。
図2】管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。
図3】管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。
図4】本実施形態の広告評価システムの動作を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
<発明の概要>
本発明の実施形態の内容を列記して説明する。本発明は、たとえば、以下のような構成を備える。
[項目1]
ユーザを宛先とした電子メールを取得する電子メール取得部と、
前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日、又は購入された商品を含む取引データを抽出する取引データ抽出部と、
前記ユーザに対応づけて前記取引データを記憶する取引データ記憶部と、
前記交通機関において掲載された広告の掲載日を含む掲載情報を取得する掲載情報取得部と、
前記取引データ記憶部から、前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記取引データに対応する前記ユーザを特定するユーザ特定部と、
特定した前記ユーザに対応する前記取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価する広告評価部と、
を備えることを特徴とする広告評価システム。
[項目2]
項目1に記載の広告評価システムであって、
前記掲載情報には、前記広告が配信された前記交通機関の車両を特定する車両番号が含まれ、
前記交通機関の利用に関する前記取引データには、前記車両番号が含まれており、
前記ユーザ特定部は、前記取引データ記憶部から、前記掲載日と一致する前記乗車日及び前記車両番号が含まれる前記取引データに対応する前記ユーザを特定すること、
を特徴とする広告評価システム。
[項目3]
項目1に記載の広告評価システムであって、
前記交通機関はタクシーであり、
前記取引データにはタクシー会社及び車体番号が含まれており、
前記ユーザ特定部は、前記取引データ記憶部から、前記掲載情報に含まれる前記掲載日、前記タクシー会社、及び前記車体番号が含まれる前記取引データに対応する前記ユーザを特定すること、
を特徴とする広告評価システム。
[項目4]
項目1ないし3のいずれか1項に記載の広告評価システムであって、
前記商品を含む前記取引データには前記商品の購入日が含まれ、
前記広告評価部は、特定した前記ユーザに対応する前記取引データのうち、前記対象商品及び前記掲載日以後所定期間内の前記購入日を含むものがあるか否かに応じて前記広告の効果を評価すること、
を特徴とする広告評価システム。
[項目5]
ユーザを宛先とした電子メールを取得するステップと、
前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日、又は購入された商品を含む取引データを抽出するステップと、
前記ユーザに対応づけて前記取引データを記憶するステップと、
前記交通機関において掲載された広告の掲載日を含む掲載情報を取得するステップと、
前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記取引データに対応する前記ユーザを特定するステップと、
特定した前記ユーザに対応する前記取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価するステップと、
をコンピュータが実行することを特徴とする広告評価方法。
[項目6]
ユーザを宛先とした電子メールを取得するステップと、
前記電子メールを解析して、交通機関及び前記交通機関の乗車日、又は購入された商品を含む取引データを抽出するステップと、
前記ユーザに対応づけて前記取引データを記憶するステップと、
前記交通機関において配信された広告の掲載日を含む広告情報を取得するステップと、
前記掲載日と一致する前記乗車日を含む前記取引データに対応する前記ユーザを特定するステップと、
特定した前記ユーザに対応する前記取引データに前記広告の対象商品が含まれているか否かに応じて前記広告の効果を評価するステップと、
をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【0011】
<システムの概要>
図1は、本発明の一実施形態に係る広告評価システムの全体構成例を示す図である。本実施形態の広告評価システムは、管理サーバ2を含んで構成される。管理サーバ2は、ユーザ端末1と電子メールサーバ3と通信ネットワークを介して通信可能に接続される。通信ネットワークは、たとえばインターネットであり、公衆電話回線網や携帯電話回線網、無線通信路、イーサネット(登録商標)などにより構築される。
【0012】
本実施形態の広告評価システムは、広告を評価しようとするものであり、特に交通機関において掲示された広告(例えば、タクシー車内に配信された広告)を閲覧したユーザが、広告された商品を購入したか否かに応じて広告の効果を評価しようとしている。
【0013】
ユーザは、例えば、タクシーの利用時にキャッシュレス決済を用いた場合には、当該キャッシュレス決済の内容を含む電子メールがユーザに対して送信されうる。したがって、電子メールを解析することにより、特定の広告が配信された日に当該広告が配信されたタクシーを利用したユーザを特定することができる。より詳細に、特定の広告が配信された時刻にタクシーを利用していたユーザを特定することもできる。また、ユーザは、キャッシュレス決済により商品を購入したりサービスを受けたり、商品やサービスの予約をした場合には、購入した商品及び決済の内容を含む電子メールがユーザに対して送信されうる。したがって、このような電子メールを解析することにより、特定の広告の対象商品が購入されたか否かを判定することができる。よって、タクシーに掲載された広告の効果検証を行うことができる。広告の効果については、ユーザの個人情報を示すことなく、統計処理を施した上で提供することができる。
【0014】
<管理サーバ2>
図2は、管理サーバ2のハードウェア構成例を示す図である。なお、図示された構成は一例であり、これ以外の構成を有していてもよい。管理サーバ2は、CPU201、メモリ202、記憶装置203、通信インタフェース204、入力装置205、出力装置206を備える。記憶装置203は、各種のデータやプログラムを記憶する、例えばハードディスクドライブやソリッドステートドライブ、フラッシュメモリなどである。通信インタフェース204は、通信ネットワーク3に接続するためのインタフェースであり、例えばイーサネット(登録商標)に接続するためのアダプタ、公衆電話回線網に接続するためのモデム、無線通信を行うための無線通信機、シリアル通信のためのUSB(Universal Serial Bus)コネクタやRS232Cコネクタなどである。入力装置205は、データを入力する、例えばキーボードやマウス、タッチパネル、ボタン、マイクロフォンなどである。出力装置206は、データを出力する、例えばディスプレイやプリンタ、スピーカなどである。なお、後述する管理サーバ装置2の各機能部はCPU201が記憶装置203に記憶されているプログラムをメモリ202に読み出して実行することにより実現され、管理サーバ2の各記憶部はメモリ202及び記憶装置203が提供する記憶領域の一部として実現される。
【0015】
図3は、管理サーバ2のソフトウェア構成例を示す図である。管理サーバ2は、電子メール取得部212、取引データ抽出部213、広告情報取得部214、ユーザ特定部215、広告評価部216、広告記憶部231、掲載情報記憶部232、ユーザ情報記憶部233、評価情報記憶部234、取引データ記憶部235、を備える。
【0016】
広告記憶部231は、広告に関する情報(以下、広告情報という。)を記憶する。広告情報には、広告を特定する広告IDに対応付けて、当隊広告に関連する商品(サービスを含む。以下同じ。)を含めることができる。また、広告情報には、さらに広告を表示するメディアの種類及びメディアの管理者を含めることができる。また、広告情報には、広告の掲載期間を含めることができる。メディアの種類は、例えば、車内広告やディスプレイ広告、ポスター広告、中吊り広告など、アナログ又はデジタルの広告に係る種類とすることができる。メディア管理者は、広告媒体を管理する者を特定する情報であり、例えば、車内広告の場合には、交通機関の運営者(タクシー会社や鉄道会社、航空会社等)とすることができ、ディスプレイ広告の場合には、Webサイトの運営者とすることができる。
【0017】
掲載情報記憶部232は、広告の掲載に関する情報(以下、掲載情報という。)を記憶する。掲載情報には、広告を特定する広告ID、当該広告に関連する商品、当該広告を当該メディアに掲載した日時(掲載日時あるいは配信日時)、及び当該広告を掲載したメディアを特定する情報(メディア特定情報)を含めることができる。なお、掲載日時は、時間情報を含めずに掲載日(あるいは配信日)としてもよい。また、商品を含めずに、広告IDから特定される広告情報の商品を取得するようにしてもよい。メディア特定情報は、例えば、特定の車両や航空機を特定する情報(例えば、便名や車両番号、車体番号、運転手の名前などの少なくともいずれか)としたり、特定の車両等の中に配置されたディスプレイを特定する情報としたりすることができる。また、掲載情報には、メディアの種類及びメディアの管理者を含めるようにしてもよい。
【0018】
ユーザ情報記憶部233は、ユーザに関する情報(以下、ユーザ情報という。)を記憶する。ユーザ情報には、例えば、ユーザを特定するユーザIDと、ユーザの属性とを含めることができる。ユーザの属性には、住所や性別、年齢、趣味、好きな商品、好きな商品のジャンルなど任意の属性を含めることができる。ジャンルは、例えば、商品のカテゴリとしてもよいし、ターゲティング広告に用いられる興味対象としてもよい。
【0019】
評価情報記憶部234は、広告の評価に関する情報(以下、評価情報という。)を記憶する。評価情報には、広告を特定する広告IDと、当該広告に関する商品を購入したユーザの数と、商品の購入金額とを含めることができる。
【0020】
取引データ記憶部235は、商取引に関する情報(以下、取引データという。)を記憶する。取引データには、取引を行ったユーザを示すユーザID、取引日(日時であってもよい。)、商品の提供管理者及び提供者、商品に対する支払金額、商品の送料、利用されたクーポン、利用されたポイント、取引金額、決済手段、商品の名称(商品名)などが含まれうる。提供者は商品の販売者とすることができ、提供管理者は、商品の販売者を管理する管理者とすることができる。例えば、提供者は、商品を販売する店舗とし、提供管理者は、店舗が所属するECサイトとすることができる。また、例えば、提供管理者は、鉄道会社やタクシー会社、航空会社などの交通機関の運行者を特定する情報とし、提供者は、特定の車両や航空機を特定する情報(例えば、便名や車両番号、車体番号、運転手の名前などの少なくともいずれか)としたり、特定の車両等の中に配置されたディスプレイを特定する情報としたりすることができる。取引金額は、支払金額に送料を加算し、ポイントや手数料その他に応じた加算減算を行った後の最終金額であり、決済の対象となる決済金額となる。決済手段は、クレジットカードやポイント、プリペイドカード、QRコード(登録商標)決済など、各種の決済手段のうちどの決済手段により決済されたかを示す。
【0021】
電子メール取得部212は、ユーザ宛ての電子メールデータを取得する。電子メール取得部212は、電子メールサーバ3にアクセスして、POP(Post Office Protocol)、IMAP(Internet Message Access Protocol)などのプロトコルに従って、ユーザのメールボックスから電子メールデータを取得することができる。管理サーバ2は、アクセスするメールサーバをユーザIDに対応付けて管理するメールサーバ記憶部を備えるようにし、電子メール取得部212は、メールサーバ記憶部に登録されている全てのメールサーバにアクセスして、電子メールデータを収集するようにすることもできる。
【0022】
取引データ抽出部213は、電子メールデータを解析して取引データを抽出する。電子メールデータのうち、商取引に関連するものには、取引に関連する情報(取引データ)が含まれている。取引データ抽出部213は、事前に設定されたルールに従って電子メールデータから取引データを抽出することができる。本実施形態では、商取引は商品の購入を想定するが、商品の予約、サービスを受けること、ホテルの予約などのサービスの予約などであってもよい。管理サーバ2は、例えば、送信元(店舗等)の電子メールアドレスのパターンに対応付けてルールを記憶するルール記憶部を備えるようにすることもできる。取引データ抽出部213は、電子メールデータに含まれている送信元のアドレスがマッチするアドレスパターンに対応するルールをこのルール記憶部から読み出して、読み出したルールに基づいて電子メールデータから取引データを抽出することもできる。また、取引データ抽出部213は、ルール記憶部に記憶されている全てのルールを適用して、取引データの抽出に成功したものを使用するようにしてもよく、この場合には、成功したルールに対応する店舗等を特定することができる。
【0023】
本実施形態では、取引データには、交通サービスの提供に関する取引に関するものが含まれる。交通機関は、例えばタクシーとすることができる。また、交通機関は、飛行機や新幹線などであってもよい。交通サービスに関する取引データには、交通機関(運行者を特定する情報)及び交通機関の乗車日が含まれうる。商品の購入に関する取引データには、商品を販売した店舗(提供者)及び購入日が含まれうる。
【0024】
掲載情報取得部214は、提供された広告に関する情報(掲載情報)を取得する。掲載情報取得部214は、例えば、広告主や広告代理店、広告配信者などから掲載情報を取得することができる。広告には、交通機関において配信された広告、例えば、タクシーや電車、航空機などの車内広告が含まれうる。本実施形態において掲載情報取得部214は、交通機関において配信された広告に関する掲載情報を取得することができる。掲載情報取得部214は、取得した掲載情報を掲載情報記憶部232に登録することができる。
【0025】
ユーザ特定部215は、掲載(配信)した広告を閲覧していたと推定されるユーザを特定する。ユーザ特定部215は、例えば、掲載した広告を特定する広告情報の指定を受け付け、指定された広告情報の広告ID、メディア種類及び
メディア管理者に対応する掲載情報を掲載情報記憶部232から取得することができる。ユーザ特定部215は、例えば、掲載情報のメディア特定情報に対応する提供者を含む(さらに、メディア管理者に対応する提供管理者を含むことを条件に加えてもよい。)取引データを検索して、検索した取引データに含まれるユーザIDを、広告を閲覧していたユーザを示す情報として特定することができる。
【0026】
ユーザ特定部215は、掲載情報の掲載日時に時刻が含まれている場合には、当該日付の当該時刻に広告を閲覧していたユーザを特定するようにすることができる。例えば、タクシーの支払に係る取引データの取引日には、時刻が含まれうる。掲載日時から所定時間内にタクシーの支払を行ったユーザを、広告を閲覧したユーザとして特定することができる。ユーザ特定部215は、例えば、交通機関の利用に係る取引データの支払金額に応じて、交通機関の利用開始日時を推定し、掲載情報の掲載日時が、推定した利用開始日時から取引日時まで間に含まれる取引データのユーザIDが示すユーザを、当該広告を閲覧したユーザとして特定することができる。
【0027】
掲載情報には、広告が掲載された交通機関の車両を特定する車両番号が含まれうる。交通機関の利用に関する取引データには、車両番号が含まれうる。この場合、ユーザ特定部215は、取引データ記憶部235から、掲載日と一致する乗車日及び車両番号が含まれる取引データに対応するユーザを特定することができる。
【0028】
交通機関がタクシーである場合に、取引データにはタクシー会社及びタクシーの車両番号が含まれうる。ユーザ特定部215は、取引データ記憶部235から、掲載情報に含まれる掲載日、タクシー会社、及び車両番号が含まれる取引データに対応するユーザを特定することができる。
【0029】
広告評価部214は、広告効果を評価する。広告評価部214は、例えば、ユーザ特定部215が特定したユーザに対応し、かつ、広告対象の商品(広告情報に含まれる商品)が含まれる取引データ(広告対象商品を購入した取引データ)に基づいて広告の効果を評価することができる。広告評価部214は、ユーザ特定部215が特定したユーザ、すなわち、特定の広告を閲覧したユーザのうち、当該広告の対象商品を購入した数や割合に応じて広告の効果を評価することができる。
【0030】
上述したように、商品の購入に関する取引データには商品の購入日が含まれうる。広告評価部214は、ユーザ特定部215により特定されたユーザに対応する取引データのうち、対象商品及び掲載日以後所定期間内の購入日を含むものがあるか否かに応じて広告の効果を評価することができる。すなわち、広告を閲覧したユーザが、広告掲載日以後所定期間内に、広告対象商品を購入したか否かに応じて広告を評価することができる。
【0031】
<動作>
図4は、本実施形態の広告評価システムの動作を説明する図である。
【0032】
管理サーバ2は、特定の広告が掲示された交通機関(タクシーの車両や電車の便名及び車両、航空機の便名及び座席など)を特定し(S301)、複数のユーザの電子メールを解析して特定の交通機関の乗車に関連する取引データを取得し(S301)、特定の広告が掲示された交通機関及び広告が掲示された日に対応する取引データに対応するユーザを特定し(S303)、特定したユーザの電子メールを解析して、商品購入に関する取引データを取得し(S304)、広告対象商品が取引データに含まれているか否かに応じて、広告を評価することができる(S305)。
【0033】
以上、本実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。
【0034】
例えば、本実施形態では、掲載情報は管理サーバ2が記憶するものとしたが、これに限らず、例えば、広告配信サーバが管理し、管理サーバ2は広告配信サーバが管理する当該掲載情報にアクセスするようにしてもよい。
【0035】
また、本実施形態では、電子メールから交通機関の運営者であるタクシー会社等を特定できるものとしたが、これに限らず、例えば、複数のタクシー会社と連携する配車統括サービスからの電子メールを解析し、その送信元から配車統括サービスを特定して、当該配車統括サービスを利用している1又は複数のタクシー会社を特定することもできる。
【0036】
また、本実施形態では、電子メールから抽出可能な取引データに取引日(又は日時)が含まれているものとしたが、取引データから取引日を抽出できなかった場合に、電子メールの送信日時を取引日時として抽出するようにすることもできる。
【0037】
また、電子メールに交通機関の運賃に係る領収書のデータ(例えば画像やPDFファイル等)が添付されている場合には、当該領収書の添付データを解析して、タクシー会社等の交通機関の運営者や車両番号などの情報を抽出するようにしても良い。
【符号の説明】
【0038】
1 ユーザ端末
2 管理サーバ
3 電子メールサーバ
【要約】
【課題】広告を評価することができるようにする。
【解決手段】広告評価システムであって、ユーザを宛先とした電子メールを取得する電子メール取得部と、電子メールを解析して、交通機関及び交通機関の乗車日、又は購入された商品を含む取引データを抽出する取引データ抽出部と、ユーザに対応づけて取引データを記憶する取引データ記憶部と、交通機関において掲載された広告の掲載日を含む掲載情報を取得する掲載情報取得部と、取引データ記憶部から、掲載日と一致する乗車日を含む取引データに対応するユーザを特定するユーザ特定部と、特定したユーザに対応する取引データに広告の対象商品が含まれているか否かに応じて広告の効果を評価する広告評価部と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4