(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
A63F 5/04 20060101AFI20220218BHJP
【FI】
A63F5/04 603E
A63F5/04 651
(21)【出願番号】P 2017179399
(22)【出願日】2017-09-19
【審査請求日】2020-08-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000144153
【氏名又は名称】株式会社三共
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小倉 敏男
(72)【発明者】
【氏名】梶原 涼
【審査官】西岡 貴央
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-137305(JP,A)
【文献】モバスロヱヴァンリヲン~真実の翼~,パチスロ攻略マガジンドラゴン 2011年5月号 ,日本,株式会社双葉社,2011年03月19日,p.26-33
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技を行うことが可能な遊技機であって、
遊技者が操作可能な操作手段と、
特定事象の開始を示唆する表示を行う表示手段と、
音声出力手段と、を備え、
前記特定事象は、有利状態に移行するか否かを示唆する演出であって、第1特定事象と当該第1特定事象より有利な第2特定事象とを含み、
前記表示手段は、
前記特定事象の開始を示唆する第1表示および当該第1表示の表示態様を変化させずに当該第1表示
に特定表示を加えた第2表示を行うことが可能であり、
前記第1表示の実行中に前記操作手段が操作されたときに、当該第1表示
に前記特定表示を加えた前記第2表示
を表示可能であり、
前記表示手段は、前記第1表示が表示された場合は、前記第1表示に対応した特定第1表示を用いて前記第1特定事象が発生している旨を表示し、前記第2表示が表示された場合は、前記第2表示に対応した特定第2表示を用いて前記第2特定事象が発生している旨を表示し、
前記音声出力手段は、前記第1表示に対応した第1音声と、前記第2表示に対応した第2音声とを出力可能である、遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遊技を行うことが可能な遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
遊技機として、所定の賭数を設定し、スタート操作が行われたことに基づいて、複数種類の識別情報の可変表示が行われるスロットマシンや、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、該遊技領域に設けられている入賞口などの始動領域に遊技媒体が入賞したときに複数種類の識別情報の可変表示が行われるパチンコ遊技機などがある。
【0003】
この種の遊技機であるパチンコ遊技機において、可変表示の結果が大当りとなる可能性が高いスーパーリーチ演出の冒頭にスーパーリーチのタイトルを表示するものがあった(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来知られている遊技機では、スーパーリーチ演出のような特定事象を開始することを示唆するタイトル表示の仕方について改良の余地があった。
【0006】
この発明はかかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、特定事象の開始を示唆する表示を効果的に行うことのできる遊技機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 遊技を行うことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1)であって、
遊技者が操作可能な操作手段(たとえば、スタートスイッチ7)と、
特定事象(たとえば、チャンス状態への制御)の開始を示唆する表示を行う表示手段(たとえば、液晶表示器51に画像を表示させるサブ制御部91)と、
音声出力手段と、を備え、
前記特定事象は、有利状態に移行するか否かを示唆する演出であって、第1特定事象と当該第1特定事象より有利な第2特定事象とを含み、
前記表示手段は、
前記特定事象の開始を示唆する第1表示(たとえば、
図4(b)に示すチャンス画像321の表示)および当該第1表示の表示態様を変化させずに当該第1表示
に特定表示を加えた第2表示(たとえば、
図4(d)に示す特殊チャンス画像322の表示、または、
図4(f)に示す超チャンス画像330の表示)を行うことが可能であり、
前記第1表示の実行中に前記操作手段が操作されたときに、当該第1表示
に前記特定表示を加えた前記第2表示
を表示可能であり(たとえば、
図4(b)に示すチャンス画像321の表示中に、レバーオンされると、
図4(d)に示す特殊チャンス画像322または
図4(f)に示す超チャンス画像330の表示に変化する)、
前記表示手段は、前記第1表示が表示された場合は、前記第1表示に対応した特定第1表示を用いて前記第1特定事象が発生している旨を表示し、前記第2表示が表示された場合は、前記第2表示に対応した特定第2表示を用いて前記第2特定事象が発生している旨を表示し、
前記音声出力手段は、前記第1表示に対応した第1音声と、前記第2表示に対応した第2音声とを出力可能である。
【0008】
(2) 上記(1)に記載の遊技機において、
前記表示手段は、前記第1表示の実行中に前記操作手段が操作されたときに、前記第2表示に変化させることなく当該第1表示を継続して行うことが可能である(たとえば、チャンス画像321の表示中にレバーオンされても、
図4(c)に示すように、チャンス画像321の表示を継続して行う)。
【0009】
(3) 上記(1)に記載の遊技機において、
前記表示手段は、前記第1表示を前記第2表示に変化させる場合に、該第2表示として前記第3表示(たとえば、
図4(d)に示す特殊チャンス画像322の表示)または前記第4表示(たとえば、
図4(f)に示す超チャンス画像330の表示)を行う。
【0010】
(4) 上記(3)に記載の遊技機において、
第1状態(たとえば、チャンスゾーン)および第2状態(たとえば、超チャンスゾーン)を含む複数種類の状態のうちの一の状態に制御する状態手段をさらに備え、
前記特定事象は、前記第1状態または前記第2状態への制御であって、
前記表示手段は、前記第1表示を前記第2表示に変化させる場合に、前記第1状態に制御されるときは前記第3表示に変化させ(たとえば、チャンスゾーンへの制御が開始される場合、チャンス画像321から特殊チャンス画像322に変化する)、前記第2状態に制御されるときは前記第4表示に変化させる(たとえば、超チャンスゾーンへの制御が開始される場合、チャンス画像321から超チャンス画像330に変化する)。
【0011】
(5) 上記(1)~(4)のうちのいずれかに記載の遊技機において、
前記第1表示は、前記特定事象に関する情報を示す文字画像(たとえば、チャンス画像321は「チャンスゾーン」という文字画像)の表示を含み、
前記第2表示は、前記文字画像を縁取る縁部分を用いた表示である(たとえば、
図4(d)に示すように、特殊チャンス画像322は、チャンス画像321の縁部分を用いた表示である)。
【0012】
(6) 上記(1)~(5)のうちのいずれかに記載の遊技機において、
前記特定事象の発生を示唆する示唆演出を実行する演出手段(たとえば、バトル演出を実行するサブ制御部91)をさらに備え、
前記表示手段は、前記示唆演出の演出結果として前記第1表示を行う(たとえば、
図4(b)に示すように、バトル演出の結果としてチャンス画像321が表示される)。
【0013】
(7) 上記(1)~(6)のうちのいずれかに記載の遊技機において、
前記遊技機は、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部(たとえば、リール2L,2C,2R)を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであって、
遊技者が遊技を開始するために操作する開始操作手段(たとえば、スタートスイッチ7)と、
前記開始操作手段への操作がされたことに応じて、遊技の進行を遅延時間に亘って遅延させる遅延制御を実行可能な遅延制御手段(たとえば、フリーズ処理を実行するメイン制御部41)とをさらに備え、
前記表示手段は、前記遅延制御が実行されている期間中に、前記第1表示を前記第2表示に変化させる(たとえば、
図5(e)に示すように、フリーズ中にチャンス画像321から超チャンス画像330に変化する)。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図3】前兆ステージまたは超前兆ステージに移行するときのタイトル表示について説明するための図である。
【
図4】チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに移行するときの流れを説明するための図である。
【
図5】タイトル表示の第1の例を説明するための図である。
【
図6】タイトル表示の第2の例を説明するための図である。
【
図7】タイトル表示の第3の例を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[第1実施形態]
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。以下の実施の形態では、本発明がスロットマシンに適用された場合の一例を説明する。
【0016】
[全体構成]
図1は、スロットマシンの全体構成例を示す模式図である。
図1(a)は、スロットマシン1の主な外観構成の一例を示す模式図である。
図1(b)は、スロットマシン1の主な内部構成の一例を示す模式図である。
【0017】
図1(a)に示すように、スロットマシン1は、画像を表示する液晶表示器51と、音を出力するスピーカ53とを備える。液晶表示器51の下方には、透視窓3が形成されている。遊技者は、この透視窓3を介してスロットマシン1の内部に並設されているリール2L,2C,2Rを視認可能である。各リール2L,2C,2Rには、各々が識別可能な複数種類の識別情報である図柄が所定の順序で配列されている。透視窓3の下方には、ゲーム(遊技)を開始する際に操作されるスタートスイッチ7と、それぞれのリールの回転を停止させて表示結果を導出させるために操作されるストップスイッチ8L,8C,8Rと、演出に用いるための演出用スイッチ56と、項目を選択するために用いられる十字キー70とが設けられている。
【0018】
図1(b)に示すように、スロットマシン1の内部には、遊技の進行を制御するとともに遊技の進行に応じて各種コマンドを出力するメイン制御部41が設けられている。メイン制御部41は、遊技の進行に係る各種制御を行うメインCPU41aと、遊技の進行に係る各種データを記憶するRAM41cとを備える。メイン制御部41は、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rに対する操作を検出し、検出した操作に応じて遊技の進行に係る制御を行う。メイン制御部41が行う遊技の進行に係る制御は、リール2L,2C,2Rに対する制御、メダルの払出しにかかる制御、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L,8C,8Rなどが操作されたことに基づく制御などを含む。
【0019】
スロットマシン1の内部には、メイン制御部41からのコマンドに応じて演出を制御するサブ制御部91が設けられている。サブ制御部91は、演出に係る各種制御を行うサブCPU91aと、演出に係る各種データを記憶するRAM91cとを備える。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づいて、液晶表示器51における画像の表示やスピーカ53からの音の出力を制御する。また、サブ制御部91は、演出用スイッチ56や十字キー70に対する操作を検出し、検出した操作に応じて、液晶表示器51における画像の表示やスピーカ53からの音の出力を制御する。液晶表示器51の画像表示やスピーカ53の音出力に用いられる演出データは、RAM91cに記憶されている。サブ制御部91が行う演出の制御は、液晶表示器51に対する制御、スピーカ53に対する制御、演出用スイッチ56や十字キー70などが操作されたことに基づく制御などを含む。
【0020】
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、図示しないメダル投入部にメダルを投入するか、図示しないBETスイッチを操作するなどして規定数の賭数を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、かつスタートスイッチ7への操作が有効となってゲームが開始可能な状態となる。入賞ラインとは、透視窓3に表示されたリール2L,2C,2Rにおける図柄の組合せが入賞図柄の組合せと一致するか否かを判定するためのラインである。
【0021】
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、メイン制御部41によって内部抽選が行われる。内部抽選は、導出を許容する図柄組合せ(表示結果)を決定する処理である。内部抽選によって図柄組合せの導出が許容されることを、当該図柄組合せに対応する役に当選したともいう。メイン制御部41は、内部抽選を行った後、リール2L,2C,2Rを回転させるためリール回転処理を行う。リール回転処理では、前回ゲームのリール回転開始から所定時間(たとえば、4.1秒)経過していることを条件に、リール2L~2Rの回転を開始させた後、ストップスイッチ8L~8Rを有効化し、停止操作に応じてリールの回転を停止させる。リール回転処理では、所定のフリーズ条件が成立しているときに、ゲームの進行を所定期間に亘って遅延(ストップスイッチ8L~8R各々の停止操作の有効化を遅延)させるフリーズを実行するためのフリーズ処理を実行した後に、ストップスイッチ8L~8Rへの操作を有効化して通常ゲームに移行させる。ここで、フリーズとは、遊技を進行させる操作を受付けない(または遅延させる)状態である。通常遊技を進行させる操作とは、賭数を設定するための操作、レバーオン操作(スタートスイッチ7への操作)、リール停止操作である。つまり、フリーズ中は、遊技者によりいかなる操作が行われても、遊技は進行しない(たとえば、BETスイッチへの操作がされても、賭数は設定されず、スタートスイッチ7が操作されても、リールは停止した状態が維持されリールは回転しない)。
【0022】
ストップスイッチ8L,8C,8Rが操作されて、操作されたストップスイッチに対応するリールの回転が停止すると、透視窓3に図柄組合せが導出表示される。なお、リールの回転を停止させるためのストップスイッチ8L,8C,8Rに対する操作のうち、1番目のリールの回転を停止させるための操作を第1停止操作、2番目のリールの回転を停止させるための操作を第2停止操作、3番目のリールの回転を停止させるための操作を第3停止操作ともいう。入賞ラインLN上において、当選役の図柄組合せと一致する図柄組合せが停止した場合、当該当選役に対応する入賞が発生する。
【0023】
[メニュー画面]
図2は、メニュー画面の一例を示す図である。遊技者は、演出用スイッチ56および十字キー70を操作することで液晶表示器51にメニュー画面を表示可能である。メニュー画面を表示することができるタイミングで演出用スイッチ56に対して所定の操作が行われると、
図2(a)に示すメニュー画面が液晶表示器51に表示される。
【0024】
メニュー画面では、「配当表」、「遊技データ」、「データ蓄積」、「ゲームフロー」、「演出設定」および「メニュー終了」といった複数の項目が選択可能に表示される。メニュー画面が表示されている状態で、十字キーを操作することで、選択する項目を変えることができ、項目が選択されている状態で演出用スイッチ56が操作されると、選択されている項目に関する表示に切り替わる。
図2(a)の例では、「ゲームフロー」が選択されている。
【0025】
たとえば、
図2(a)に示す状態で演出用スイッチ56が操作されると、
図2(b)に示すように、スロットマシン1において行われる演出上のステージの遷移を説明するためのフロー画像が液晶表示器51に表示される。フロー画像には、ステージの正式名称が記されている。
【0026】
[遊技状態およびステージ]
スロットマシン1において、メイン制御部41が制御する遊技状態、および、当該遊技状態に応じてサブ制御部91が実行する演出上のステージについて説明する。メイン制御部41は、複数種類の状態のうちのいずれの状態に制御されているかを特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信する。サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドに基づき、遊技状態を把握し、RAM91cに記憶された演出データを用いて各種ステージに応じた演出を実行する。サブ制御部91が制御するステージは、各々、メイン制御部41が制御している遊技状態を示唆するものである。
【0027】
(遊技状態)
遊技状態は、滞在率が高い通常状態と、通常状態よりも遊技者にとって有利な有利状態とを含む。有利状態は、通常状態よりも遊技用価値を獲得し易いまたは通常状態よりも遊技用価値が減りにくい特定状態、および、特定状態に移行し易いチャンス状態を含む。チャンス状態は、第1チャンス状態と、第1チャンス状態よりも特定状態に移行し易い第2チャンス状態とを含む。
【0028】
第1チャンス状態には第1特典に基づいて制御され、第2チャンス状態には第2特典に基づいて制御される。第1特典および第2特典は、たとえば、内部抽選の結果に応じて実行される抽選に当選したことに応じて付与される。
【0029】
(ステージ)
図2(b)を参照して、サブ制御部91が制御する演出上のステージについて説明する。サブ制御部91は、「通常ステージ」、「前兆ステージ」、「超前兆ステージ」、「チャンスゾーン」、「超チャンスゾーン」、および「有利ステージ」のうちのいずれかに制御する。
図2(b)の矢印は、ステージの主な移行経路を示している。たとえば、「通常ステージ」からは、主に「前兆ステージ」または「超前兆ステージ」に移行する。「前兆ステージ」または「超前兆ステージ」からは主に「チャンスゾーン」または「超チャンスゾーン」に移行する。「チャンスゾーン」または「超チャンスゾーン」からは、主に「有利ステージ」あるいは「通常ステージ」に移行する。「有利ステージ」からは、主に「通常ステージ」に移行する。なお、
図2(b)に示す移行経路は、主な移行経路であって、他の移行経路でステージを移行させてもよい。
【0030】
「有利ステージ」は、特定状態に制御されていることを報知するステージである。つまり、サブ制御部91は、特定状態中は有利ステージに制御する。
【0031】
「通常ステージ」は通常状態に制御されていることを示唆するステージである。つまり、サブ制御部91は、通常状態中は高い確率で通常ステージに制御する。
【0032】
「チャンスゾーン」は第1チャンス状態に制御されていることを示唆するステージである。つまり、サブ制御部91は、第1チャンス状態中は高い確率でチャンスゾーンに制御する。
【0033】
「超チャンスゾーン」は第2チャンス状態に制御されていることを示唆するステージである。つまり、サブ制御部91は、第2チャンス状態中は高い確率で超チャンスゾーンに制御する。
【0034】
第1チャンス状態には第1特典に基づいて制御され、第2チャンス状態には第2特典に基づいて制御される。そのため、「チャンスゾーン」は第1特典の付与を示唆し、「超チャンスゾーン」は第2特典の付与を示唆しているともいえる。
【0035】
「前兆ステージ」および「超前兆ステージ」は、第1特典または第2特典の付与が決定されていることを示唆するステージである。「前兆ステージ」と「超前兆ステージ」とを比較すると、「超前兆ステージ」の方が「前兆ステージ」に比べて第1特典または第2特典に関する期待度が高いステージである。なお、特典に関する期待度とは、(1)特典の付与が決定されている期待度、(2)多くの特典が付与されていることに対する期待度、(3)第1特典よりも有利な第2特典が付与されていることに対する期待度などを含む。
【0036】
[前兆ステージおよび超前兆ステージ]
図3は、前兆ステージまたは超前兆ステージに移行するときのタイトル表示について説明するための図である。前兆ステージまたは超前兆ステージへは、通常ステージから移行する。前兆ステージまたは超前兆ステージに移行することを示唆する示唆演出としてカーテン演出が行われ、カーテン演出の結果として前兆ステージまたは超前兆ステージへの移行が決定したことを示す画像が液晶表示器51に表示される(
図3(a))。
【0037】
その後、遊技を開始するための操作としてスタートスイッチ7が操作されると、前兆ステージおよび超前兆ステージのうち、いずれのステージに移行するかを示すタイトル表示がされ(
図3(b)、(d))、所定期間経過の後、前兆ステージまたは超前兆ステージに対応する画像に切り替わる(
図3(c)、(e))。また、
図3(c)、(e)に示すように、第1ステージ名表示領域260に、ステージ名に対応する画像が表示される。
【0038】
なお、本実施の形態においては、
図3(c)、(e)に示すように前兆ステージの背景画像と超前兆ステージの背景画像とは同じであるが、異なる背景画像を用いてもよい。また、背景画像は同じでも、超前兆ステージ中の演出の方が前兆ステージ中の演出に比べて派手な演出となるようにしてもよい。
【0039】
(カーテン演出)
カーテン演出は、前兆ステージまたは超前兆ステージに移行することを示唆する示唆演出であって、通常ステージ中に所定の実行条件が成立したことを契機に1ゲームに亘って実行される。なお、複数ゲームに亘って実行されてもよく、また、1ゲームよりも短い期間で実行されるものであってもよい。
【0040】
カーテン演出は、カーテン210を開けていき、カーテン210を全開にして第1結果画像220を表示する演出である。第1結果画像220は、雲型の第1枠画像230と結果を示す情報に対応する情報画像240とから構成される。前兆ステージ以上に有利なステージに移行する結果を示す場合、サブ制御部91は、
図3(a)に示すように「前兆」という文字画像(前兆画像241)を情報画像240として表示する。一方、前兆ステージに移行せずに通常ステージに継続して制御されることを示す場合、サブ制御部91は、継続画像(図示省略、たとえば「残念」という文字画像)を情報画像240として表示する。以下では、サブ制御部91が液晶表示器51に前兆画像241を表示することを、サブ制御部91が第1通常表示を行うともいう。
【0041】
第1結果画像220の全体が表示されるタイミングは、第3停止操作がされたタイミングであってもよく、また、演出用スイッチ56への操作がされたタイミングであってもよい。
【0042】
(タイトル表示)
第1結果画像220として前兆ステージ以上に有利なステージに移行する結果が表示されたのち、つまりサブ制御部91が第1通常表示を行った後、スタートスイッチ7への操作をメイン制御部41が受け付ける(以下、「レバーオンされる」ともいう)と、当該操作を受け付けたことを示すコマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送られる。サブ制御部91は、当該コマンドを受信したことに基づいて、タイトル表示を行う。
【0043】
タイトル表示の表示パターンには、第1通常表示を継続して行うパターンと、第1通常表示を用いた第1利用表示に変えるパターンとが含まれる。ここで、「第1通常表示を用いた第1利用表示」とは、前兆画像241を構成する画像のうちの少なくとも一部を利用した画像の表示をいう。
【0044】
第1通常表示を継続して行うパターンは、たとえば、
図3(b)に示すように、前兆ステージに移行する場合に選択される。つまり、前兆画像241が示すステージのうち、最も有利度合いの低いステージに移行する場合には、前兆画像241を表示する第1通常表示が継続して行われる。具体的に、
図3(b)に示す例では、サブ制御部91は、カーテン210を消して、第1通常表示である前兆画像241の表示を継続して行う。なお、第1枠画像230の表示は、レバーオンされたときに消去してもよく、また、継続して表示してもよい。
【0045】
第1利用表示に変えるパターンは、たとえば、
図3(d)に示すように、超前兆ステージに移行する場合に選択される。具体的に、
図3(d)に示す例では、サブ制御部91は、カーテン210を消して、第1利用表示として前兆画像241に「超」という第1超画像251を重ねた超前兆画像250の表示を行う。
【0046】
ここで、
図3(b)に示す前兆画像241の表示は、前兆ステージへの移行を報知しており、
図3(d)に示す超前兆画像250の表示は、超前兆ステージへの移行を報知している。前兆ステージおよび超前兆ステージは第1特典または第2特典の付与が決定されていることを示唆するステージである。そのため、前兆画像241の表示および超前兆画像250の表示は第1特典または第2特典が付与され、第1チャンス状態または第2チャンス状態といったチャンス状態への制御が開始されることを示唆する表示ともいえる。
【0047】
本実施の形態においては、前兆画像241の表示中(第1通常表示の実行中)に、レバーオンがされると、超前兆画像250の表示(第1利用表示)に変化することがあるため、遊技の興趣が向上する。
【0048】
また、前兆画像241の表示中(第1通常表示の実行中)に、レバーオンがされても、超前兆画像250に変化することなく、前兆画像241の表示が継続されることがあるため、超前兆画像250に変化するか否かへ注目させることができる。
【0049】
また、前兆ステージへの制御が開始される場合は、前兆画像241の表示中(第1通常表示の実行中)に、レバーオンがされても、超前兆画像250に変化することがなく、超前兆ステージへの制御が開始される場合は、超前兆画像250に変化する。そのため、前兆ステージと超前兆ステージとのうち、いずれのステージに制御されるかに注目させることができる。
【0050】
また、示唆演出として実行されるカーテン演出の結果として、前兆画像241の表示が行なわれるため、カーテン演出の結果が分かりやすい。
【0051】
[チャンスゾーンおよび超チャンスゾーン]
図4は、チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに移行するときの流れを説明するための図である。チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンへは、前兆ステージまたは超前兆ステージから移行する。チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに移行することを示唆する示唆演出としてバトル演出が行われ、バトル演出の結果としてチャンスゾーンまたは超チャンスゾーンへの移行が決定したことを示す画像が液晶表示器51に表示される(
図4(b))。
【0052】
その後、遊技を開始するためにスタートスイッチ7が操作されると、チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンのうち、いずれのステージに移行するかを示すタイトル表示がされ(
図4(c)、(d)、(f))、所定期間経過の後、チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに対応する画像に切り替わる(
図4(e)、(g))。
【0053】
(バトル演出)
バトル演出は、チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに移行することを示唆する示唆演出であって、前兆ステージまたは超前兆ステージへの制御を終了し、他のステージに移行するまでの所定ゲームに亘って実行される。
【0054】
バトル演出は、味方キャラクタ311と敵キャラクタ312とが対戦する演出であって、対戦結果を示す画像と、結果を示す情報に対応する第2結果画像320とを表示することで、チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに移行するか否かの結果を報知する演出である。チャンスゾーン以上に有利なステージに移行する結果を示す場合、サブ制御部91は、
図4(b)に示すように、味方キャラクタ311が勝利している様子を示す画像と、第2結果画像320として「チャンスゾーン」という文字画像(チャンス画像321)とを表示する。一方、チャンスゾーンに移行せずに通常ステージに移行する場合、サブ制御部91は、味方キャラクタ311が敗北している様子を示す画像と、第2結果画像320として通常ステージ画像(図示省略、たとえば「通常ステージに戻る」という文字画像)とを表示する。以下では、サブ制御部91が液晶表示器51にチャンス画像321を表示することを、サブ制御部91が第2通常表示を行うともいう。
【0055】
なお、対戦結果を示す画像と第2結果画像320とを表示するタイミングは、対戦結果を示す画像が表示された以降に第2結果画像320が表示されればよく、対戦結果を示す画像を表示するタイミングと第2結果画像320を表示するタイミングとは同じタイミングでなくてもよい。たとえば、対戦結果を示す画像を第3停止操作されたときに表示した後、演出用スイッチ56への操作がされたときに第2結果画像320を表示するような構成であってもよい。
【0056】
(タイトル表示)
第2結果画像320としてチャンスゾーン以上に有利なステージに移行する結果が表示されたのち、つまりサブ制御部91が第2通常表示を行った後、スタートスイッチ7への操作をメイン制御部41が受け付ける(以下、「レバーオンされる」ともいう)と、当該操作を受け付けたことを示すコマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送られる。サブ制御部91は、当該コマンドを受信したことに基づいて、タイトル表示を行う。
【0057】
タイトル表示の表示パターンには、第2通常表示を継続して行うパターンと、第2通常表示を用いた第2利用表示に変えるパターンとが含まれる。ここで、「第2通常表示を用いた第2利用表示」とは、チャンス画像321を構成する画像のうちの少なくとも一部を利用した画像の表示をいう。
【0058】
第2通常表示を継続して行うパターンは、たとえば、
図4(c)に示すように、チャンスゾーンに移行する場合に選択される。具体的に、
図4(c)に示す例では、サブ制御部91は、チャンス画像321以外の画像(
図4(b)の味方キャラクタ311および敵キャラクタ312)を消去し、チャンス画像321を継続して表示しつつ、チャンス画像321の外周に第2枠画像340を表示する。ここで、第2枠画像340は、チャンス画像321が文字画像であるのに対して、単に演出を派手にする画像であって、情報を持たない画像である。そのため、第2枠画像340を表示することは、チャンス画像321の表示から利用表示に変えるとは言わないものとする。
【0059】
第2利用表示に変えるパターンは、たとえば、
図4(d)に示すようなチャンスゾーンに移行する場合と、
図4(f)に示すような超チャンスゾーンに移行する場合とに選択される。
【0060】
チャンスゾーンに移行する場合に、第2利用表示に変えるときは、
図4(d)に示すように、チャンス画像321の縁部分に囲まれた領域の態様をチャンス画像321とは異なる態様に変えた特殊チャンス画像322の表示が行なわれる。
【0061】
超チャンスゾーンに移行する場合は、
図4(f)に示すように、チャンス画像321に「超」という第2超画像331を加えた超チャンス画像330の表示が行なわれる。
【0062】
つまり、チャンスゾーンに移行する場合は、第2通常表示を継続して行うパターンと第2利用表示に変えるパターンとが選択されうるものの、超チャンスゾーンに移行する場合は、第2利用表示に変えるパターンが選択される。
【0063】
また、レバーオンされた後、チャンスゾーンに移行する場合は、スピーカ53からチャンスゾーンに対応する音として「チャンスゾーン」という音が出力され、超チャンスゾーンに移行する場合は、スピーカ53から超チャンスゾーンに対応する音として「超チャンスゾーン」という音が出力される。サブ制御部91は、レバーオンされた後、
図4(c)、(d)、または(f)の表示に切り替わった後、スピーカ53から音を出力する。
【0064】
その後、
図4(e)、(g)に示すように、サブ制御部91は、タイトル表示に用いた画像を消して、ステージ用の背景画像に切り替えるとともに、第2ステージ名表示領域350に、ステージ名を表示する。
【0065】
なお、本実施の形態においては、
図4(e)、(g)に示すように、チャンスゾーンの背景画像と超チャンスゾーンの背景画像とは同じであるとしたが、異なる背景画像を用いてもよい。また、背景画像は同じでも、超チャンスゾーン中の演出の方がチャンスゾーン中の演出に比べて派手な演出となるようにしてもよい。
【0066】
また、本実施例において、タイトル表示がされるタイミングは、スタートスイッチ7への操作がされたときとしたが、バトル演出の結果として第2結果画像320が表示された後に、演出用スイッチ56への操作がされたときであってもよい。
【0067】
(タイトル表示の他の例)
図5~
図7を参照して、タイトル表示を行う場合の他の表示例を説明する。
図5(a)、
図6(a)および
図7(a)は、それぞれ、
図4(b)と共通するため、説明を省略する。また、
図5~
図7に示す例においては、タイトル表示中にフリーズが実行され、フリーズ中に第2利用表示に関する演出が行われる。
【0068】
(第1の例)
図5は、タイトル表示の第1の例を説明するための図である。第1の例において、バトル演出の結果が表示された後、スタートスイッチ7が操作されると、フリーズが実行され、超チャンス画像330を表示する前に、第2超画像331を拡大表示する点で、
図4(f)に示す例と異なる。
【0069】
スタートスイッチ7が操作されると、フリーズが実行され、
図5(b)に示すように、バトル演出において表示されていたチャンス画像321以外の画像が消去され、チャンス画像321の外周に第2枠画像340が表示される。
【0070】
その後、チャンスゾーンに移行する場合は、
図5(c)に示すように、表示を変えずに、スピーカ53から「チャンスゾーン」というチャンスゾーンに対応する音が出力されてフリーズが終了し、ストップスイッチ8L~8Rへの操作が有効化されるとともに、
図4(e)に示す表示に切り替わる。
【0071】
一方、超チャンスゾーンに移行する場合は、
図5(d)に示すように、特大の第2超画像331がチャンス画像321に重ねて表示される。その後、
図5(e)に示すように、第2超画像331が縮小されて、チャンス画像321に第2超画像331が重なっていない超チャンス画像330が表示されたのち、スピーカ53から「超 チャンスゾーン」という超チャンスゾーンに対応する音が出力されてフリーズが終了し、ストップスイッチ8L~8Rへの操作が有効化されるとともに、
図4(g)に示す表示に切り替わる。
【0072】
(第2の例)
図6は、タイトル表示の第2の例を説明するための図である。第2の例において、チャンスゾーンおよび超チャンスゾーンのいずれのステージに移行する場合であっても第2通常表示から第2利用表示に切り替わる例である。なお、
図6(b)について
図5(b)と共通するため、説明を省略する。
【0073】
図6においては、「チャンスゾーン」というチャンス画像321が、チャンスゾーンに移行する場合は「チャンスゾーン突入」という第2チャンス画像325に切り替わり、超チャンスゾーンに移行する場合は「超チャンスゾーン突入」という第2超チャンス画像332に切り替わる。
【0074】
チャンス画像321が第2チャンス画像325に切り替わる経路として、直接切替わる第1経路(
図6(b)から
図6(d)に直接切り替わる経路)と、「突入」という文字画像(突入画像326)を拡大表示させた後に切り替わる第2経路(
図6(b)から
図6(c)に切り替わった後、
図6(d)に切り替わる経路)とがある。
【0075】
サブ制御部91は、第1経路で第2チャンス画像325に切り替える場合、チャンス画像321の表示を継続したまま、突入画像326を追加して表示することで、チャンス画像321からチャンス画像321を用いた第2チャンス画像325に切り替える。
【0076】
サブ制御部91は、第2経路で第2チャンス画像325に切り替える場合、
図6(c)に示すように、チャンス画像321の表示を継続したまま、特大の突入画像326をチャンス画像321に重ねて表示する。その後、サブ制御部91は、
図6(d)に示すように、チャンス画像321と突入画像326とが重ならないように突入画像326を縮小させることで、チャンス画像321からチャンス画像321を用いた第2チャンス画像325に切り替える。
【0077】
チャンス画像321を第2超チャンス画像332に切り替える場合、サブ制御部91は、
図6(e)に示すように、チャンス画像321の表示を継続したまま、特大の第2超画像331をチャンス画像321に重ねて表示する。その後、サブ制御部91は、
図6(f)に示すように、チャンス画像321と第2超画像331とが重ならないように第2超画像331を縮小させるとともに、「突入」という突入画像326を表示させることで、チャンス画像321からチャンス画像321を用いた第2超チャンス画像332に切り替える。
【0078】
(第3の例)
図7は、タイトル表示の第3の例を説明するための図である。第3の例は、
図6に示す、チャンス画像321からチャンス画像321を用いた第2超チャンス画像332に切り替える場合の別形態である。
図6に示す例では、チャンス画像321の外周に表示された第2枠画像340が表示され続けるものとした。しかし、第2枠画像340を他の画像に代えてもよい。たとえば、第2枠画像340を消して、「超チャンスゾーン」という文字画像を強調するためのエフェクトを発生させてもよい。
【0079】
エフェクトを発生させることで、チャンスゾーンではなく、チャンスゾーンよりも有利な超チャンスゾーンに移行することが強調され、遊技の興趣が向上する。
【0080】
なお、
図4~
図7において、第2枠画像340をレバーオンのタイミングで表示させるものとしたが、第2枠画像340を表示させなくともよい。
【0081】
[タイトル表示を行う場合の制御例]
メイン制御部41は、フリーズ処理を実行する期間を特定可能なコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、フリーズ処理が実行される期間内にスピーカ53からステージに対応する音が出力されるようにタイトル表示を行う。その後、メイン制御部41は、フリーズ処理を終了してストップスイッチ8L~8Rへの操作を有効化した旨を示すコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、液晶表示器51の表示を
図4(e)または
図4(g)に示す表示に切替える。
【0082】
フリーズ処理を実行する期間として、複数種類の期間の中から選択できる設計であってもよく、或いは、フリーズ処理を実行する期間としては1種類しか選択できないような設計であってもよい。
【0083】
フリーズ処理を実行する期間として、複数種類の期間の中から選択できる設計である場合、サブ制御部91は、期間に合わせて演出を実行する必要がある。一方、フリーズ処理を実行する期間として、1種類しか選択できないような設計である場合、サブ制御部91は、当該期間に沿った演出だけを予め用意しておけばよいため、フリーズ期間を実行する期間として複数選択できる場合に比べて、処理負担を軽減できる。
【0084】
また、フリーズ処理を実行する期間として、1種類しか選択できないような設計である場合、サブ制御部91は、どのようなタイトル表示を行う場合であっても音を出力するタイミングが同じタイミングとなるように液晶表示器51の演出を設計してもよい。このようにすることで、タイトル表示の種類によって、音の出力タイミングを変える必要がなく、サブ制御部91にかける処理負担を軽減できる。
【0085】
また、サブ制御部91は、チャンス画像321から超チャンス画像330、第2超チャンス画像332、および第2チャンス画像324のうちのいずれの画像に切り替わる場合であっても、共通する画像については、同じ画像データを用いて演出を実行してもよい。このように画像データを共通化することで、RAM41cに記憶する演出用データの容量を削減することができる。
【0086】
[主な効果]
(1-1) チャンスゾーンは第1チャンス状態に制御されていることを示唆するステージであって、超チャンスゾーンは第2チャンス状態に制御されていることを示唆するステージである。そのため、チャンス画像321の表示、特殊チャンス画像322の表示、第2チャンス画像324の表示、超チャンス画像330の表示、および第2超チャンス画像332の表示は、各々チャンス状態への制御が開始されることを示唆する表示である。
【0087】
本実施の形態においては、チャンス画像321の表示中に、レバーオンされると、チャンス画像321を用いた画像の表示に変化することがあるため、遊技の興趣が向上する。
【0088】
(1-2) サブ制御部91は、
図4(c)に示すように、チャンス画像321の表示中に、レバーオンされても、チャンス画像321の表示を継続して行うことが可能である。そのため、チャンス画像321を利用した他の画像に変化するかに注目させることができる。
【0089】
(1-3) サブ制御部91は、
図4(d)、(f)に示すように、チャンス画像321の表示中に、チャンス画像321を利用した他の画像に変化させる場合に、当該他の画像の表示として
図4(d)に示す特殊チャンス画像322または
図4(f)に示す超チャンス画像330の表示を行う。そのため、遊技者にいずれの表示に変化するかどうか、遊技者に注目させることができる。
【0090】
なお、本実施の形態の
図4に示す例では、チャンス画像321の表示中にレバーオンされた場合に、
図4(c)に示す表示、
図4(d)に示す表示、および
図4(f)に示す表示のうちのいずれかの表示がされるものとしたが、
図4(c)に示す表示は行わず、必ずチャンス画像321を用いた他の画像の表示に変化するような構成であってもよい。
【0091】
(1-4)
図4(d)に示すように、チャンスゾーンへの制御が開始される場合にチャンス画像321を用いた他の画像に変化するときは、チャンス画像321から特殊チャンス画像322に変化する。一方、超チャンスゾーンへの制御が開始される場合は、チャンス画像321から超チャンス画像330に変化する。
【0092】
そのため、チャンスゾーンと超チャンスゾーンとのうちいずれのステージに移行するかに注目させることができる。
【0093】
また、チャンスゾーンは第1チャンス状態に制御されている可能性が高いステージで、超チャンスゾーンは第2チャンス状態に制御されている可能性が高いステージである。そのため、遊技者に対して、いずれの状態への制御が開始されるかにも注目させることができる。
【0094】
(1-5)
図4(d)に示すように、特殊チャンス画像322は、チャンス画像321の縁部分を用いた表示である。そのため、チャンス画像321を用いた異なる画像に代わったことを遊技者が容易に認識することができる。
【0095】
(1-6)
図4(b)に示すように、チャンスゾーンまたは超チャンスゾーンに移行することを示唆する示唆演出としてバトル演出が行われ、バトル演出の結果としてチャンス画像321が表示される。そのため、バトル演出がチャンスゾーンまたは超チャンスゾーンへの移行を示唆していた演出であったことを遊技者が容易に理解することができ、バトル演出の結果が遊技者にとって分かりやすい結果となる。
【0096】
(1-7)
図5に示すように、フリーズ中にチャンス画像321から超チャンス画像330に変化することがある。そのため、フリーズ中にチャンス画像321を用いた他の画像に変化するか否かに注目させることができる。
【0097】
なお、
図4に示す例においては、フリーズを実行しないものとしたが、フリーズを実行するようにしてもよい。また、フリーズを実行する場合に、
図5に示すように、第2超画像331をチャンス画像321に重ねて表示した後、超チャンス画像330に変化させるようにしてもよい。
【0098】
(2-1)
図4(c)に示すチャンス画像321は、チャンスゾーンへの制御が開始されることを意味し、
図4(f)に示す超チャンス画像330は超チャンスゾーンへの制御が開始されることを意味する。「チャンスゾーン」は第1特典に基づいて制御される第1チャンス状態に制御されていることを示唆するステージである。また、「超チャンスゾーン」は第2特典に基づいて制御される第1チャンス状態よりも有利な第2チャンス状態に制御されていることを示唆するステージである。そのため、
図4(c)に示すチャンス画像321の表示は第1特典の付与を示唆する表示であるといえる。同様に、
図4(f)に示す超チャンス画像330の表示は第2特典の付与を示唆する表示であるといえる。そのため、第1特典の付与を示唆する表示なのか、あるいは、第2特典の付与を示唆する表示なのかに遊技者の注目を集めることができる。
【0099】
また、超チャンス画像330は、チャンス画像321に第2超画像331が加わることで構成される画像である。つまり、第2特典の付与を示唆する表示は、第1特典の付与を示唆する表示に第2超画像331の表示が加わることで構成される。そのため、第2特典の付与を示唆する表示を行う場合に、第1特典の付与を示唆する表示を行う場合に用いるデータを使用することができ、RAM41cに記憶する演出データの量を削減することができる。
【0100】
以上より、情報量を減らした効率的な特典に関する表示を行うことができ、かつ、効果的な特典に関する表示を行うことができる。
【0101】
(2-2)
図3(b)に示す前兆画像241の表示は、前兆ステージへの制御が開始されることを意味し、
図3(d)に示す超前兆画像250の表示は、超前兆ステージへの制御が開始されることを意味する。「超前兆ステージ」は「前兆ステージ」よりも第1特典または第2特典に関する期待度が高いステージである。換言すると、超前兆画像250の表示は、前兆画像241の表示に比べて第1特典または第2特典に関する期待度が高い表示であるといえる。そのため、前兆画像241の表示なのか、あるいは、超前兆画像250の表示なのかに遊技者の注目を集めることができる。また、超前兆画像250は前兆画像241に第1超画像251を加えた画像であるから、超前兆画像250を表示する場合に、前兆画像241のデータを用いることができ、RAM41cに記憶する演出データの量を削減することができる。
【0102】
以上より、特典に関する表示に係る情報量を減らしながら、特典に関する表示を効果的に行うことができる。
【0103】
(2-3)
図5(b)、(d)、(f)に示すように、チャンス画像321を表示した後、第2超画像331を加えることで、超チャンス画像330を表示する。そのため、チャンス画像321が、超チャンス画像330に変化するか否かに注目を集めることができ、遊技の興趣が向上する。
【0104】
なお、
図3に示す前兆画像241においても、
図3(b)に示す表示をした後、
図3(d)に示す表示をするようにしてもよい。この場合も、上述と同様の効果が得られる。
【0105】
(2-4)
図6に示すように、第2チャンス画像325の表示を行う場合も、
図6(f)に示す第2超チャンス画像332の表示を行う場合も、
図6(b)に示すように、共通するチャンス画像321を表示した後、第2チャンス画像325の表示を行う場合は第2超画像331を表示することなく、第2チャンス画像325の表示を行い、第2超チャンス画像332の表示を行う場合は第2超画像331の表示を行った後第2超チャンス画像332の表示を行う。ここで第2超チャンス画像332の表示は、第2チャンス画像325の表示に第2超画像331を加えた構成となっている。
【0106】
そのため、
図6(b)までの演出を共通化することができ、その結果、データ容量を削減することができる。また、第2超画像331が表示されるか否かに対して注目を集めることができる。
【0107】
なお、
図3に示す前兆画像241においても、
図3(b)に示す表示の一部(たとえば前兆画像241)を表示した後、第1超画像251を表示し、その後、第1枠画像230を表示して
図3(d)に示す表示にしてもよい。この場合も、上述と同様の効果が得られる。
【0108】
(2-5)
図6(c)に示すように、
図6(d)に示す表示を行う場合は、
図6(d)に示す表示と
図6(f)に示す表示とに共通して含まれる突入画像326を表示した後、
図6(d)に示す表示を行う。
【0109】
そのため、第1特典の付与を示唆する表示を行う場合に当該表示を行うまでに表示が切替わるため、演出に面白みが生まれる。
【0110】
なお、
図3に示す前兆画像241においても、
図3(b)に示す表示の一部(たとえば前兆画像241)を表示した後、第1枠画像230を表示して、
図3(b)に示す表示にしてもよい。この場合も、上述と同様の効果が得られる。
【0111】
(2-6)
図5(e)、
図6(f)、
図7(d)に示すように、第2特典の付与を示唆する表示を行う場合に、当該表示を行った後、第2特典に関連する「超チャンスゾーン」という音声がスピーカ53から出力される。そのため、第2特典の付与を示唆する表示が行なわれる前に、音によって、第2特典の付与の示唆なのか第1特典の付与の示唆なのかを遊技者に悟られることを防止することができる。
【0112】
なお、
図3に示す超前兆画像250を表示する場合においても、「超前兆」という音を、超前兆画像250を表示した後に出力してもよい。この場合も、上述と同様の効果が得られる。
【0113】
(2-7)
図4(f)、
図5(e)、
図6(f)、
図7(d)に示すように、第2特典の付与を示唆する表示を行う場合に、「超 チャンスゾーン」という音がスピーカ53から出力される。「超 チャンスゾーン」のうち「超」という音は、第2特典の付与を示唆する表示特有の第2超画像331に対応する音である。一方、「チャンスゾーン」という音は、第1特典の付与を示唆する表示中に表示される「チャンスゾーン」というチャンス画像321に対応する音であって、第1特典の付与を示唆する表示に対応する音である。つまり、先に第2特典の付与を示唆する表示特有の音が出力された後に、第2特典の付与を示唆する表示と第1特典の付与を示唆する表示とで共通する表示に対応する音が出力される。そのため、第2特典の付与を示唆する表示特有の音を遊技者は先に聞くことができるので、第2特典の付与を示唆する表示がされたことを音声により正確に示唆することができる。
【0114】
なお、
図3に示す超前兆画像250を表示する場合においても、「超」という超前兆画像250特有の第1超画像251に対応する音を出力してから、「前兆」という前兆画像241と超前兆画像250に共通する画像に対応する音を、出力してもよい。この場合も、上述と同様の効果が得られる。
【0115】
[その他の効果]
(1)
図3(d)に示すように、超前兆ステージに移行する場合に、前兆という文字の中央に超という文字画像が表示される。
【0116】
そのため、遊技者は超前兆画像250として表示されたタイトルが「超前兆」なのか、「前兆超」なのか、どちらが正しい読み方なのか分からない虞があるものの、本実施の形態においては、メニュー画面のフロー画像に各ステージの正式名称が表示されるため、遊技者は、ゲームフローを確認すれば、超前兆画像250が示す文字情報の読み方を特定することができる。また、
図4(d)に示すように、第1ステージ名表示領域260にステージ名に対応する「超前兆中」という文字画像も表示されるため、正しい読み方を容易に遊技者が把握できる。
【0117】
(2)
図3(d)に示すように、第1利用表示を表示する場合に、第1通常表示に超画像251を加える。超画像251は、第1利用表示に対応する前兆画像241には含まれない、明らかに異なる画像であるため、遊技者は、表示が変わったことを容易に理解することができる。
【0118】
同様に、第2利用表示が行なわれる場合も、
図4(f)、
図5(d)、(e)、
図6(d)、(e)、および
図7(c)、(d)に示すように、超画像331は、超画像331が表示されるタイミングで液晶表示器51に表示されている他の画像に含まれない画像であるため、遊技者は、表示が変わったことを容易に理解することができる。
【0119】
[変形例]
以上、本発明における主な実施の形態を説明してきたが、本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形例について説明する。
【0120】
[第1特典および第2特典]
本実施の形態においては、第1特典および第2特典を特定状態に移行し易いチャンス状態に制御するための特典としたが、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよく、遊技用価値の払出率に直接影響を及ぼす価値に限らず、払出率に直接影響を及ぼさない価値であってもよい。払出率に直接影響を及ぼさない価値は、たとえば、信頼度の高い演出の実行、通常は見ることが出来ないプレミアムな演出の実行、設定値(遊技機の払出率を設定するための値)を示唆する演出の実行などを含む。
【0121】
また、本実施の形態においては、第2特典は第1特典によって制御される第1チャンス状態よりも特定状態に移行し易い第2チャンス状態に制御するための特典である点で、第2特典は第1特典よりも有利な特典であるとした。しかし、第2特典は、(1)第1特典によって制御される状態よりも有利な状態に制御するための特典、(2)第1特典よりも有利な状態に制御する期間が長い特典、(3)第1特典よりも1度に付与される特典の量が多い特典などであってもよい。
【0122】
[前兆ステージまたは超前兆ステージに移行する場合のタイトル表示]
本実施の形態において、超前兆ステージに移行する場合に第1通常表示を第1利用表示に変えるパターンを行うとしたが、前兆ステージに移行する場合であっても、第1通常表示を第1利用表示に変えるパターンの表示を行ってもよい。たとえば、前兆ステージに移行する場合に、サブ制御部91は、「第1利用表示」として、前兆画像241の縁部分に囲まれた領域の態様を前兆画像241とは異なる態様に代えた画像の表示や、前兆画像241に加えて「ステージへ」という文字画像を追加した画像の表示を行ってもよい。
【0123】
「第1利用表示」として、前兆画像241の縁部分に囲まれた領域の態様を前兆画像241とは異なる態様に替えた画像の表示を行う場合、文字の縁部分をそのまま利用し、縁に囲まれた領域の態様が変化する。そのため、第1通常表示から第1利用表示に変わったことを、遊技者が容易に認識することができる。
【0124】
超前兆ステージに移行する場合も、前兆ステージに移行する場合も、第1通常表示が第1利用表示に変化する場合、超前兆ステージに移行するか、前兆ステージに移行するかによって、超前兆画像250の表示が行なわれるか、或いは、超前兆画像250とは異なる画像の表示が行なわれるかが変わる。そのため、いずれの表示に変化するかどうか、遊技者に注目させることができる。
【0125】
なお、本実施の形態において、前兆ステージまたは超前兆ステージに移行する場合のタイトル表示を実行するときに、フリーズを行わないものを例に挙げたが、フリーズを行うようにしてもよい。このような構成にすることで、フリーズ中に表示が変化するか否か、あるいは、どのような表示に変化するかに注目させることができる。
【0126】
また、本実施の形態において、第1通常表示から第1利用表示に変化する契機として、スタートスイッチ7への操作が受け付けられたこととしたが、他の操作を契機に変化させるようにしてもよい。他の操作としては、たとえば、演出用スイッチ56への操作、ストップスイッチ8L~8Rへの操作、液晶表示器51がタッチパネルである場合にタッチパネルに対する操作などが含まれる。他の操作は、遊技者が遊技機に対して行う操作であればよく、メイン制御部41が検出する操作であっても、サブ制御部91が検出する操作であってもよい。
【0127】
[示唆演出とタイトル表示]
本実施の形態において、示唆演出(カーテン演出やバトル演出)を行った後、タイトル表示を行う例について説明した。しかし、示唆演出を行うことなく、タイトル表示に関する一連の演出として、通常表示を行った後に、所定の操作がされたことに基づいて、通常表示を用いた利用表示に変えたり、変えなかったりといった演出が行われるようなものであってもよい。
【0128】
たとえば、スタートスイッチ7への操作がされたことに基づいて通常表示が行なわれ、その後、第1停止操作が行われたことにより、通常表示が利用表示に変わるものであってもよい。また、第3停止操作が行われたことに基づいて通常表示が行なわれ、その後、演出用スイッチ56への操作がされたことにより、通常表示が利用表示に変わるものであってもよい。
【0129】
[遊技機]
本実施の形態において、遊技機の例として入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。また、遊技玉を発射して遊技を行うことが可能な遊技領域を備え、遊技領域に設けられた所定領域を遊技玉が通過することに応じて賭数の設定が可能となるスロットマシンであってもよい。
【0130】
また、前述した実施の形態では、各々が識別可能な複数種類の図柄を変動表示可能なリールを複数備え、リールを変動表示した後、リールの変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数のリールの表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンを説明した。すなわち、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を複数備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、複数の可変表示部の表示結果の組合せに応じて入賞が発生可能なスロットマシンを説明した。しかし、各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシンであれば、3つのリールを備えるものに限らず、1のリールしか備えないものや、3以外の複数のリールを備えるスロットマシンであってもよい。
【0131】
また、いわゆるパチンコ遊技機であってもよい。パチンコ遊技機の遊技領域の中央付近には、表示手段に対応する演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させると共に、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。
【0132】
パチンコ遊技機は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。ここで、保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否か等を特定するための情報である。
【0133】
ここで、大当り状態とは、遊技球が賞球として払い出される可能性が高い有利な状態である。また、パチンコ遊技機においては、通常状態よりも有利な状態として、大当り状態以外に、たとえば、大当り状態に制御される確率が高い状態や、遊技球が所定の入賞口に入賞しやすい状態や、変動表示を行う期間が短い有利な状態に制御可能です。
【0134】
パチンコ遊技機は、大当り状態に制御する場合に、図柄表示エリアに大当り組合せに対応する表示結果を停止表示する。複数種類の大当り状態を備えるパチンコ遊技機においては、大当り状態の種類毎に異なる大当り組合せが設定されており、遊技者は、大当り組合せに基づいて、いずれの大当り状態への制御が開始されるかを特定することができる。
【0135】
パチンコ遊技機は、遊技の進行を制御するメイン制御部と、演出の制御を実行するサブ制御部とを備える。パチンコ遊技機は、打球(遊技球)を発射させる打球操作ハンドルとは別に、画面操作用スイッチ(十字キー70に対応)、スティックコントローラ、トリガボタン(演出用スイッチ56に対応)を備える。パチンコ遊技機のサブ制御部は、当該画面操作用スイッチ、スティックコントローラ、トリガボタンの操作を検出することができるように、画面操作用スイッチ、スティックコントローラ、トリガボタンは、サブ制御部に電気的に接続されている。遊技者は、サブ制御部に接続されている、スティックコントローラや画面操作用スイッチ等の操作手段を所定のタイミングで操作することで、メニュー操作が行われ、演出設定を行うためのメニュー画面を表示可能である。
【0136】
パチンコ遊技機において、複数種類の大当り状態のうち、いずれの大当り状態への制御が開始されるかの示唆を、
図3~7を参照して説明した示唆演出およびタイトル表示によって行われる。
【0137】
たとえば、パチンコ遊技機は、大当り状態への制御が開始されることをリーチ演出によって行う。パチンコ遊技機は、複数種類のリーチ演出を備え、当該リーチ演出のタイトル表示として、
図3~
図7に示すタイトル表示を行ってもよい。ここで、リーチ演出とは、演出図柄の変動表示中に、図柄表示領域の表示態様が所定のリーチ態様となったことに対応して実行される演出である。リーチ態様とは、図柄表示エリアの表示態様が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
【0138】
たとえば、パチンコ遊技機は、大当り状態に制御するための特典の付与が決定されている可能性を示唆するリーチ演出のタイトル表示(たとえば、「リーチ」というタイトル表示)と、当該リーチ演出よりも特典の付与が決定されている信頼度が高い超リーチ演出のタイトル表示(たとえば、「超リーチ」)とを実行でき、これらのタイトル表示に対して
図3~
図7に示すタイトル表示を適用することができる。
【0139】
また、保留記憶情報に基づいて、特定状態に制御するための権利の付与が決定されていることを示唆する演出を複数変動に亘って実行してもよい。パチンコ遊技機は、このような演出として、特典の付与が決定されている信頼度の異なる演出を複数種類備えてもよく、これらの演出の開始時に当該演出に関するタイトル表示を行ってもよい。このタイトル表示に
図3~7に示すタイトル表示を適用してもよい。
【0140】
また、有利な状態に制御される期間が異なる複数種類の特典を備え、各特典を示唆する複数種類のタイトル表示を備えてもよく、当該タイトル表示に
図3~7に示すタイトル表示を適用してもよい。
【0141】
また、タイトル表示が通常表示から利用表示に変化する契機は、画面操作用スイッチ、スティックコントローラ、またはトリガボタンへの操作を受け付けたことであってもよい。また、これらの操作がされなかった場合であっても、通常表示が行なわれてから所定期間経過したことに基づいて、パチンコ遊技機は通常表示を利用表示に変えてもよい。
【0142】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0143】
1 スロットマシン、2L,2C,2R リール、8L,8C,8R ストップスイッチ、40 遊技制御基板、41 メイン制御部、41a メインCPU、41b ROM、41c RAM、42 乱数回路、43 パルス発振器、51 液晶表示器、56 演出用スイッチ、90 演出制御基板、91 サブ制御部、91a サブCPU、91b ROM、91c RAM。