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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】搬送コンベヤ装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 21/20 20060101AFI20220218BHJP
   B65G 47/52 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
B65G21/20 A
B65G47/52 A
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2018040418
(22)【出願日】2018-03-07
(65)【公開番号】P2019156500
(43)【公開日】2019-09-19
【審査請求日】2020-09-07
(73)【特許権者】
【識別番号】309036221
【氏名又は名称】三菱重工機械システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】岡本 賢一
(72)【発明者】
【氏名】長山 弘之
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開昭53-119566(JP,A)
【文献】特開2005-145669(JP,A)
【文献】特開2002-308415(JP,A)
【文献】特開2014-047065(JP,A)
【文献】米国特許第05147023(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 21/20
B65G 47/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品を搬送する搬送コンベヤ装置であって、
前記物品が搬送される搬送方向における上流側と下流側とから互いに突き合わせられたコンベヤ要素からなる突き合わせコンベヤと、
前記突き合わせコンベヤに対し、前記突き合わせコンベヤの突き合わせ位置よりも下流まで上流側から並行した上流コンベヤ部と、
前記突き合わせコンベヤに対し、前記突き合わせ位置よりも上流まで、前記搬送方向と直交した幅方向において前記上流コンベヤ部とは反対側でかつ下流側から並行した下流コンベヤ部と、を備え、
前記物品を案内するガイドを使用し、前記突き合わせ位置を避けて上流側から下流側へ前記物品を搬送する第1搬送路と、前記突き合わせ位置を通って上流側から下流側へ前記物品を搬送する搬送路であって、前記物品が前記突き合わせコンベヤに対して斜行して移動しながら前記突き合わせ位置を通過する第2搬送路とを選択的に設定可能に構成されている
ことを特徴とする搬送コンベヤ装置。
【請求項2】
前記物品は、容器であり、
前記第1搬送路は、1つずつ分離可能な状態の前記容器に対応した幅を有し、
前記第2搬送路は、複数の前記容器が一体化されてなる前記容器の集合体に対応した幅を有する、
請求項1に記載の搬送コンベヤ装置。
【請求項3】
前記集合体は、複数の前記容器が一括して包装されてなる、
請求項2に記載の搬送コンベヤ装置。
【請求項4】
前記突き合わせコンベヤの上流側の前記コンベヤ要素および前記上流コンベヤ部は、第1速度で駆動され、
前記突き合わせコンベヤの下流側の前記コンベヤ要素および前記下流コンベヤ部は、前記第1速度とは異なる第2速度で駆動される、
請求項1から3のいずれか一項に記載の搬送コンベヤ装置。
【請求項5】
前記幅方向に隣り合って並行した2以上の前記突き合わせコンベヤを備え、
隣り合う前記突き合わせコンベヤのうち一方において上流側に位置する前記コンベヤ要素の下流端は、他方において上流側に位置する前記コンベヤ要素の下流端よりも上流に位置し、
隣り合う前記突き合わせコンベヤのうち前記一方において下流側に位置する前記コンベヤ要素の上流端は、前記他方において下流側に位置する前記コンベヤ要素の上流端よりも上流に位置し、
前記上流コンベヤ部は、前記幅方向の一端側に配置され、
前記下流コンベヤ部は、前記幅方向の他端側に配置されている、
請求項1から4のいずれか一項に記載の搬送コンベヤ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料容器等の物品を搬送するコンベヤ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
飲料製品を製造するラインには、製品容器を搬送するコンベヤが用いられている。製品容器は、1本ずつ分離可能な形態で提供される場合と、複数個が一体化された形態で提供される場合とがある。これら両方の形態の容器の搬送に対応した搬送装置が知られている(特許文献1)。
特許文献1の搬送装置は、1本ずつ分離可能な単品容器群または複数個が包装されてなるマルチパック群をコンベヤの搬送路に沿って案内するガイド部材と、ガイド部材を駆動する駆動機構とを備えている。そして、単品容器群を搬送するモードでは、搬送路の幅が上流から下流に向けて段階的に変化するように、一方、マルチパック群を搬送するモードでは、上流側における搬送路の幅と下流側における搬送路の幅とが同一になるように、駆動機構によりガイド部材の位置を制御している。
【0003】
ところで、製造ラインにおいては一般に、搬送される容器の移動速度を増減させるため、あるいは、モータの能力等から搬送可能な距離には上限があるため、上流のコンベヤから下流へのコンベヤへと容器を移載させつつ箱詰め機等に搬送する。
コンベヤ間の容器の移載に関するコンベヤの方式としては、「乗せ換え方式」と呼ばれるように、上流のコンベヤと下流のコンベヤとを並行させた区間において、コンベヤに対して斜行したガイドに沿って容器を上流コンベヤから下流コンベヤへと乗り移らせる方式と、上流のコンベヤの下流端と下流のコンベヤの上流端とをデッドプレートを介して突き合わせた「突き合わせ方式」とに大別される。突き合わせ方式のコンベヤ装置は、典型的には、幅が広い搬送面を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2005-145669号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した各方式においては、以下に示すような得失が存在する。
(乗せ換え方式の場合)
コンベヤに対して斜行したガイドにより容器が案内されつつ、上流コンベヤと下流コンベヤとの両方に容器が接触しながら乗り移るので、上流と下流のコンベヤの速度に差があったとしても、移載時における容器の移動速度の急激な変化を避けて、容器が単品の状態(looseの状態)であっても、安定して移載することができる。
しかし、上流コンベヤと下流コンベヤとを並行させる必要があるため、例えば図3に示す例のようにコンベヤを配置することで、looseである容器2を搬送する場合と、図示しない複数個の容器からなるマルチパックを搬送する場合との両方に対応しようとすると、並行区間A1の幅Wが大きくなる。そのため、コンベヤ装置の面積および搬送能力を考慮した面積効率に劣る。
【0006】
(突き合わせ方式の場合)
一方、突き合わせ方式の場合、上流コンベヤと下流コンベヤとの突き合わせ位置の前後に亘り、コンベヤ装置の幅は一定である。典型的な突き合わせ方式のコンベヤ装置は、乗せ換え方式のコンベヤ装置と比べて幅が広い。突き合わせ方式のコンベヤ装置は、典型的には、搬送面に多数列で並んだ容器を搬送する。
【0007】
突き合わせ方式のコンベヤ装置は、コンベヤ装置の幅をマルチパックに対応した寸法に設定することで、looseである容器の搬送とマルチパックの搬送とに兼用できる。また、コンベヤ装置の幅の範囲内で、容器の大きさや包装個数の変更にも対応可能である。
但し、搬送方向と直交する方向に沿って上流コンベヤと下流コンベヤとの境界が存在するため、上流コンベヤと下流コンベヤとに速度差があると、移載時に容器の移動速度が乗せ換え方式と比べて急激に変化する。また、デッドプレートの設置箇所では微小な段差ができ易い。
そのため、小径の容器や底部がペタロイド形状の容器を搬送する場合、あるいは容器が高速で搬送される場合等において容器の姿勢の安定性に劣り、また、容器が突き合わせ位置を超えて下流側コンベヤへ乗り移れない場合がある。
【0008】
上述した特許文献1においては、搬送路の具体的な構成が不明であるが、突き合わせ方式であるとすれば、小径やペタロイド形状の容器を搬送する場合等に容器の搬送安定性に劣る。
【0009】
以上より、本発明は、loose(ルース)やマルチパックといった物品形態の多様化への対応と、物品の安定的搬送とを両立させた搬送コンベヤ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の発明者は、種々の形態の物品搬送に対応可能なコンベヤを鋭意検討した。
容器の搬送安定性の観点からは、上流コンベヤから、上流コンベヤに並行した下流コンベヤへと容器を乗せ換える方式が好ましい。乗せ換え方式のコンベヤ装置は、ルース容器の搬送に向いている。
【0011】
こうしたルース容器の搬送を前提とした乗せ換え方式のコンベヤ装置として、図3に示すように、上流コンベヤ要素C11~C16と、下流コンベヤ要素C21~C26とをそれぞれ配列するものとする。上流コンベヤ要素C11~C16はモータ9Mにより駆動され、下流コンベヤ要素C21~C26は、下流端に配置された図示しないモータにより駆動される。
図3のコンベヤ装置9は、ガイド8の配置を変更することで、図3に示すようにlooseである容器2を搬送する場合と、図示を省略するが、マルチパックを搬送する場合(図6(b)参照)とのいずれにも対応する。
しかし、上述したように並行区間A1の幅Wが大きくなることに加え、移載時にマルチパックに発生するモーメントによりマルチパックが回転してガイドに衝突し、包装のフィルム等が損傷する可能性がある。通常は、上流側(コンベヤ要素C11~C16)と下流側(コンベヤ要素C21~C26)との間に速度差があり、上流側から下流側へとマルチパックが乗り移る際に、マルチパックの両端に速度差が生じると、マルチパックがルース容器2よりも大きい分、ルース容器2と比べてマルチパックに大きなモーメントが働くためである。
【0012】
乗せ換え方式を基本としたマルチパック搬送への対応は、上記の課題に直面するため容易ではない。現状、マルチパックの搬送は、一般に突き合わせ方式により行われている。
【0013】
以上で述べたような思索を経てなされた本発明は、物品を搬送する搬送コンベヤ装置であって、物品が搬送される搬送方向における上流側と下流側とから互いに突き合わせられたコンベヤ要素からなる突き合わせコンベヤと、突き合わせコンベヤに対し、突き合わせコンベヤの突き合わせ位置よりも下流まで上流側から並行した上流コンベヤ部と、突き合わせコンベヤに対し、突き合わせ位置よりも上流まで搬送方向と直交した幅方向において上流コンベヤ部とは反対側でかつ下流側から並行した下流コンベヤ部と、を備え、物品を案内するガイドを使用し、突き合わせ位置を避けて上流側から下流側へ物品を搬送する第1搬送路と、突き合わせ位置を通って上流側から下流側へ物品を搬送する搬送路であって、物品が突き合わせコンベヤに対して斜行して移動しながら突き合わせ位置を通過する第2搬送路とを選択的に設定可能であることを特徴とする。
【0014】
本発明の搬送コンベヤ装置において、物品は、容器であり、第1搬送路は、1つずつ分離可能な状態(ルース)の容器に対応した幅を有し、第2搬送路は、複数の容器が一体化されてなる容器の集合体に対応した幅を有することが好ましい。
【0015】
上記の構成において、集合体は、複数の容器が一括して包装されてなることが好ましい。
【0016】
本発明の搬送コンベヤ装置において、突き合わせコンベヤの上流側のコンベヤ要素および上流コンベヤ部は、第1速度で駆動され、突き合わせコンベヤの下流側のコンベヤ要素および下流コンベヤ部は、第1速度とは異なる第2速度で駆動されることが好ましい。
【0017】
本発明の搬送コンベヤ装置は、幅方向に隣り合って並行した2以上の突き合わせコンベヤを備え、隣り合う突き合わせコンベヤのうち一方において上流側に位置するコンベヤ要素の下流端は、他方において上流側に位置するコンベヤ要素の下流端よりも上流に位置し、隣り合う突き合わせコンベヤのうち前記一方において下流側に位置するコンベヤ要素の上流端は、前記他方において下流側に位置するコンベヤ要素の上流端よりも上流に位置し、上流コンベヤ部は、幅方向の一端側に配置され、下流コンベヤ部は、幅方向の他端側に配置されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明におけるコンベヤ要素の配置によれば、搬送の安定性に劣る物品を搬送する際には、第1搬送路により突き合わせ位置を避けて搬送することができ、搬送状態が比較的安定した物品を搬送する際には、突き合わせ位置を含む範囲に第2搬送路を確保することができる。そのため、搬送コンベヤ装置の面積を抑えつつ、同一の搬送コンベヤ装置により搬送物品の形態の多様化に応え、かつ物品形態を問わず安定した搬送を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の実施形態に係る搬送コンベヤ装置の一部を模式的に示す平面図である。ルース容器の搬送に対応した第1搬送路が設定された状態を示す。
図2図1に示す搬送コンベヤ装置において、マルチパックの搬送に対応した第2搬送路が設定された状態を示す図である。
図3図1および図2に示す実施形態と比較するための比較例に係る搬送コンベヤ装置を模式的に示す平面図である。
図4図1および図2に示す搬送コンベヤ装置のコンベヤ構成単位を示す模式図である。
図5】(a)は、搬送コンベヤ装置のコンベヤの最小構成単位を示し、ルース容器が搬送される様子を示す模式図である。(b)は、(a)と比較するための比較例を示す模式図である。
図6】(a)は、搬送コンベヤ装置のコンベヤの最小構成単位を示し、マルチパックが搬送される様子を示す模式図である。(b)は、(a)と比較するための比較例を示す模式図である。
図7図1および図2に示す搬送コンベヤ装置を使用して容器個数の異なるマルチパックを搬送する例を示す図である。
図8】(a)および(b)は、本発明の変形例に係る搬送コンベヤ装置を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1に示す搬送コンベヤ装置1は、図示しない飲料製造ラインを構成しており、飲料製品の容器2を搬送する。容器2は、例えば、樹脂材料(PET;Polyethylene terephthalate等)から形成されたボトルや、缶、あるいは壜等である。
搬送コンベヤ装置1により搬送される容器2は、図2に示すように複数の容器2が一体化された形態で提供される場合と、図1に示すように、1つずつ分離可能な形態で提供される場合とがある。
【0021】
図2に示すように一体化された複数の容器2の集合体は、例えば、樹脂や紙素材の包装材を用いて一括して包装されてなるマルチパック2Mに該当する。図2に示す容器2の集合体は、複数の容器2が一括して包装されていたり結束されていたりすることで、一体化されている。図2に示すマルチパック2Mは、3列2行で配列された6個の容器2が加熱により収縮する樹脂製のフィルムFにより包装されたものである。
一方、図1に示す個々の容器2は、フィルムや結束用の部材等により他の容器2と拘束されておらず、1つずつ分離可能である。以下、1つずつ分離可能な状態の容器2のことをルース容器2と称することがある。
搬送コンベヤ装置1は、ルース容器2の搬送と、マルチパック2Mの搬送とに切り替えて使用される。
【0022】
ルース容器2およびマルチパック2Mのいずれも、典型的には、同じサイズの箱に入れられて梱包される。ルース容器2が詰められた箱の内部の容器2の総数と、マルチパック2Mが詰められた箱の内部の容器2の総数とは同一である。
図示しない充填機により製品液が充填された容器2は、マルチパック2Mの形態で提供される場合は、図示しない包装装置により所定の個数毎(例えば、2~6個毎)に包装され、ルース(loose)の形態で提供される場合は、包装されないで搬送コンベヤ装置1に供給される。搬送コンベヤ装置1により、マルチパック2Mおよびルース容器2のいずれも、図示しない箱詰め機に向けて搬送することができる。
搬送コンベヤ装置1を備えた飲料製造ラインは、ルースの形態の飲料製品の製造にも、マルチパックの形態の飲料製品の製造にも対応している。
【0023】
一つのコンベヤにより搬送可能な距離には駆動モータの能力等から上限がある。また、容器2を所定のピッチで並べたり容器2を集積したりするため、あるコンベヤから、速度の異なるコンベヤへ容器2を移載する場合がある。そのため、形態はどうあれ、容器2は複数のコンベヤを乗り継いで箱詰機等へ搬送される。
搬送コンベヤ装置1は、容器2の移載元のコンベヤ要素と、移載先のコンベヤ要素とを含んで構成されており、飲料製造ラインにおいて容器2が搬送される経路の少なくとも一部を担う。
【0024】
搬送コンベヤ装置1(図1および図2)において移載元のコンベヤを白色(網掛けパターンが付されていない状態)で示し、移載先のコンベヤを網掛けパターンにより示す。移載元のコンベヤはモータ101等により第1速度V1で駆動され、移載先のコンベヤは図示しないモータにより第2速度V2で駆動されるものとする。図1および図2に示す例では、V1<V2であるが、V1>V2、あるいはV1=V2であってもよい。
【0025】
搬送コンベヤ装置1は、図1および図2に示すように、複数のコンベヤ要素(e1,e2等)を組み合わせることで構成されている。この搬送コンベヤ装置1は、以下で説明する複数のコンベヤ要素と、それらのコンベヤ要素を駆動する複数のモータ101等と、容器2を案内するガイド4とを備えている。
搬送コンベヤ装置1の各コンベヤ要素は、チェーンおよびスプロケットを備えるものであったり、ベルトおよびプーリを備えるものであったり、適宜に構成されていてよい。各コンベヤ要素の下流側の端部に配置されたスプロケットやプーリが、モータ101等に接続されている。
ガイド4は、各図に太い線で模式的に図示しているように、直線的にあるいは湾曲した形状で延びており、容器2を所定の向きに案内する。
【0026】
搬送コンベヤ装置1は、互いに突き合わせられたコンベヤ要素e1,e2からなる少なくとも1つの突き合わせコンベヤ3(31~35)を含んで構成されている。
突き合わせコンベヤ3は、容器2が搬送される方向である搬送方向D1の上流側と下流側とから突き合わせられたコンベヤ要素e1,e2(図4も参照)からなる。上流側のコンベヤ要素e1の下流端と、下流側のコンベヤ要素e2の上流端とが、突き合わせられている。コンベヤ要素e1の下流端と、コンベヤ要素e2の上流端との間の境界は、容器2が搬送される搬送方向D1に対して直交した幅方向D2に沿っている。当該境界に、デッドプレート107(渡し板)が配置されている。
【0027】
本実施形態の搬送コンベヤ装置1は、複数(ここでは5つ)の突き合わせコンベヤ3(31~35)と、幅方向D2の一端側に位置する上流コンベヤ部3Uと、幅方向D2の他端側に位置する下流コンベヤ部3Dとを備えている。これらの突き合わせコンベヤ3およびコンベヤ部3U,3Dはそれぞれ、容器2の幅(径)に対応した幅を有している。
なお、突き合わせコンベヤ31~35を区別しない場合には突き合わせコンベヤ3と称する。
【0028】
各突き合わせコンベヤ3の上流側のコンベヤ要素e1および上流コンベヤ部3Uが、モータ101~106により第1速度V1で駆動される。各突き合わせコンベヤ3の下流側のコンベヤ要素e2および下流コンベヤ部3Dが、図示しないモータにより第2速度V2で駆動される。
【0029】
図1および図2には、複数の突き合わせコンベヤ3のそれぞれにおけるコンベヤ要素e1,e2が突き合わせられた突き合わせ位置P(P1~P5)と、その近傍とを示している。図1および図2に示す区間において、複数の突き合わせコンベヤ3は、幅方向D2に隣り合って並行し、直線的に延びている。
但し、これらの突き合わせコンベヤ3を並行した状態でカーブするように構成することも可能である。
【0030】
並行した複数の突き合わせコンベヤ3のそれぞれの突き合わせ位置P(P1~P5)は搬送方向D1に順次ずれた(シフトした)位置にある。そうすると、搬送コンベヤ装置1に、突き合わせ位置Pを含んでマルチパック2M用の搬送路R2(図2)を設定しつつ、突き合わせ位置Pを避けてルース容器2用の搬送路R1(図1)を設定することが可能となる。搬送コンベヤ装置1によれば、6つの第1搬送路R1(図1)と、2つの第2搬送路R2(図2)とに容器2の移動する経路を切り替えることができる。
【0031】
搬送コンベヤ装置1における各コンベヤ要素の配置の形態は、マルチパック2Mを構成する容器2の列数および行数や、並走する容器2の数、並走するマルチパック2Mの数等に応じて定めることができる。マルチパック2M(図2)の容器2は3列に配置されている。このマルチパック2Mが2つの搬送路R2を並走するように、少なくとも6列(3×2)分だけ、移載箇所の上流および下流に亘り、搬送コンベヤ装置1における容器2の支持領域の幅を確保する必要がある。並走する2つのマルチパック2Mのために6列分の幅が確保されていると、ルース容器2であれば6個を並行に搬送することが可能である。
【0032】
図4は、図1および図2に示す搬送コンベヤ装置1から抽出した複数のコンベヤ要素からなる構成単位を示している。この構成単位に、図4に一点鎖線で示すように、1つの搬送路R2を設定可能である。この搬送路R2を、図2に示すように、3列2行で配列された容器2からなるマルチパック2Mが搬送される。
図4に示すコンベヤ要素一式を2つ、搬送方向D1にずらして隙間なく組み合わせると、図1および図2に示すコンベヤ要素の配置が得られる。
【0033】
マルチパック2Mを構成する容器2の列数が変われば、構成単位も変わる。
図5(a)および図6(a)には、2列2行で配列されたマルチパック2M(図6(a))の搬送に対応したコンベヤ要素の配置の例を示している。図5(a)および図6(a)に示す複数のコンベヤ要素およびコンベヤ部e1,e2,u,dは、搬送コンベヤ装置1において特徴的な最小の構成単位に相当する。
かかる最小の構成単位は、上述したコンベヤ要素e1,e2からなる突き合わせコンベヤ3と、突き合わせコンベヤ3に対し、突き合わせ位置Pよりも下流まで上流側から並行した上流コンベヤ部uと、突き合わせコンベヤ3に対し、突き合わせ位置Pよりも上流まで下流側から並行した下流コンベヤ部dとを備えている。下流コンベヤ部dは、幅方向D2において上流コンベヤ部uとは反対側に位置している。
【0034】
上記のコンベヤ要素またはコンベヤ部e1,e2,u,dの配置によれば、ガイド4の配置を変更することで、ルース容器2の搬送に用いられる第1搬送路R1(図5(a))と、マルチパック2Mの搬送に用いられる第2搬送路R2(図5(a))とを選択的に設定可能である。
【0035】
ガイド4は、ルース容器2の搬送時に使用されるものと、マルチパック2Mの搬送時に使用されるものとが、型替えの際に交換される別の部材として構成されていてもよいし、ルース容器2の搬送時とマルチパック2Mの搬送時とに兼用できるように構成されていてもよい。
ガイド4の配置を自動化するために、製造する製品形態に適合する位置にガイド4を駆動する駆動装置を備え、製品形態を示すモードに応じて駆動装置を制御するようにしてもよい。
【0036】
3列のマルチパック2Mを搬送する場合の構成単位(図4)も、図5(a)および図6(a)と同様に構成されている。
図4に示すコンベヤの構成単位は、幅方向D2に隣り合って並行した2つの突き合わせコンベヤ3(31,32)を備えている。上述したように、複数の突き合わせコンベヤ3のそれぞれの突き合わせ位置P(P1,P2)は、搬送方向D1に順次ずれた位置にある。
ここで、隣り合う突き合わせコンベヤ3の一方(図4の31)の上流側のコンベヤ要素e1の下流端は、他方(図4の32)の上流側のコンベヤ要素e1の下流端よりも上流に位置している。
突き合わせコンベヤ3の下流側に関しても同様である。隣り合う突き合わせコンベヤ3の一方(図4の31)の下流側のコンベヤ要素e2の上流端は、他方(図4の32)の下流側のコンベヤ要素e2の上流端よりも上流に位置している。
【0037】
搬送する物の大きさによってコンベヤのレイアウト構成が変わるとしても、相対的に小さいルース容器2を搬送する場合には第1搬送路R1が設定され、相対的に大きいマルチパック2Mを搬送する場合には第2搬送路R2が設定される。
【0038】
第1搬送路R1は、例えば図5(a)に示すように、突き合わせ位置Pを避けて、上流側から下流側へとルース容器2を搬送する。
ルース容器2を搬送するとき、ガイド4は、容器2の幅(径)に応じた間隔をあけて第1搬送路R1の両側に配置される。上流コンベヤ部uにより搬送されるルース容器2は、突き合わせ位置Pを通らずに、第1搬送路R1を移動してコンベヤ要素e2へと乗せ換えられる。同様に、上流側のコンベヤ要素e1により搬送されるルース容器2は、突き合わせ位置Pを通らずに、第1搬送路R1を移動して下流コンベヤ部dへと乗せ換えられる。
図1に示す第1搬送路R1およびガイド4も、図5(a)に示す第1搬送路R1と同様に構成されている。
【0039】
第2搬送路R2は、例えば図6(a)に示すように、突き合わせ位置Pを通って、上流側から下流側へマルチパック2Mを搬送する。
図2に示す第2搬送路R2およびガイド4も、図6(a)に示す第2搬送路R2と同様に構成されている。
ここで、少なくとも1つの突き合わせ位置Pが第2搬送路R2の領域内にあれば足りる。図2に示すように、マルチパック2Mが、一部の突き合わせ位置P(P3)を通らずに第2搬送路R2を移動してもよい。マルチパック2Mもルース容器2も通らない突き合わせ位置P3には、デッドプレート107を配置しなくてもよい。
【0040】
マルチパック2Mを搬送するとき、ガイド4は、マルチパック2Mの幅(列数)に応じた間隔をあけて搬送路R2の両側に配置される。第2搬送路R2を移動するマルチパック2Mは、突き合わせ位置Pでデッドプレート107を通過し、上流コンベヤ部uおよびコンベヤ要素e1から、下流コンベヤ部dおよびコンベヤ要素e2へと乗せ換えられる。
【0041】
マルチパック2Mが、突き合わせ位置Pを通りつつ第2搬送路R2をスムーズに移動し、そのときマルチパック2Mの底部全体を支持する支持領域が搬送コンベヤ装置1に確保されるように、マルチパック2Mの行数に応じて、突き合わせ位置Pのずれ量、および突き合わせコンベヤ3に対する第2搬送路R2およびガイド4の傾斜角度を適切に設定するとよい。
【0042】
〔作用および効果〕
さて、本実施形態の搬送コンベヤ装置1による作用および効果を説明する。
(ルース容器の搬送時)
図1に示すように、搬送コンベヤ装置1に供給された各列のルース容器2は、並走しながら、突き合わせ位置Pに向けて直進する。そして、各列のルース容器2は、突き合わせ位置Pの近傍で、突き合わせ位置Pを避けるように、第1搬送路R1をガイド4により案内されつつ隣の突き合わせコンベヤ3の下流側のコンベヤ要素e2へとスムーズに乗せ換えられる。
このとき、容器2は、微小な段差の存在や速度V1からV2への急激な変化に起因して容器2の搬送が不安定となり易い突き合わせ位置Pを通らずに、第1搬送路R1へ迂回する。そのため、容器2の径が小さい場合や容器2の底部がペタロイド形状である場合も含め、各容器2を安定して搬送することができる。
【0043】
さらに、本実施形態によれば、ルース容器2が、突き合わせ位置Pを避けて第1搬送路R1を通るため、スプロケット等にチェーンが噛み合う位置と近い突き合わせ位置Pでチェーンから容器2に振動が加えられるのを防いで安定的な搬送に寄与できる。
【0044】
なお、コンベヤ要素e1,e2の境界の一部のみが第1搬送路R1に含まれているとしても、当該境界の大部分が第1搬送路R1の外にある場合は、突き合わせ位置P1を避けて第1搬送路R1が設定されているので許容される。この場合は、容器2の底部の一部のみが突き合わせ位置Pを通ることとなる。
【0045】
図5(a)に示すように、容器2の列によって、コンベヤ要素の駆動速度が異なる場合がある。図5(a)において斜線のパターンを付したコンベヤは速度V4で駆動され、斜線のパターンが付されていないコンベヤは速度V3で駆動される。ここでは、列毎に、上流側のコンベヤの駆動速度と下流側のコンベヤの駆動速度とが等しいものとする。
上記のように列によって速度が異なる場合、一般的な乗せ換え方式に基づく図5(b)の構成によれば、各列の容器2が速度の異なるコンベヤを通過する過程で、速度の増減を繰り返す。例えば、速度V3のコンベヤ要素C11上の容器2は、速度V4のコンベヤ要素C12、速度V3のコンベヤ要素C21の順に行われる乗せ換えに伴い、移動の速度が増減する。このことで、容器2の姿勢が安定を欠き易い。
それに対し、本実施形態によれば、図5(a)に示すように、各列の容器2が下流側のコンベヤへ乗せ換えられる過程で容器2の移動速度が変化しないため、容器2の姿勢が安定する。例えば、速度V3のコンベヤ要素e1から、同じ速度V3のコンベヤ要素e2へと容器2が乗せ換えられるためである。
【0046】
仮に、一般的な突き合わせ方式を採用するとすれば、搬送コンベヤ装置1に最後に供給されたため後続の容器2から押されない容器2が、デッドプレート107に滞留することがある。特に、搬送方向D1におけるデッドプレート107の寸法以下の径を有した小径の最後の容器2がデッドプレート107で停止すると、コンベヤから搬送力を得られないため、デッドプレート107から容器2を人の手で回収する必要がある。
本実施形態によれば、ルース容器2は突き合わせ位置Pのデッドプレート107を通らないため、最後の容器2を人手で回収する手間が必要ない。
【0047】
(マルチパックの搬送時)
図2に示すように、搬送コンベヤ装置1に2列で供給されたマルチパック2Mは、列毎に与えられた第2搬送路R2をガイド4により案内されつつ下流側へ移動する。このとき、マルチパック2Mは、第2搬送路R2の領域内に含まれる突き合わせ位置Pを通る。図2および図6(a)に示す例では、ガイド4において突き合わせコンベヤ3に対し斜行した部分4Aによりマルチパック2Mが案内されながら、突き合わせ位置Pを通過する。その突き合わせ位置Pに段差があったとしても、マルチパック2Mは、複数の容器2の合計の底面積に相当する底面積を有していることで、ルース容器2よりもコンベヤ上に安定的に支持されるため、姿勢の安定を欠いて転倒することがない。
【0048】
しかも、以下で述べる理由により、一般的な突き合わせ方式や、一般的な乗せ換え方式と比べて、マルチパック2Mの搬送の安定性が向上している。
一般的な突き合わせ方式では、マルチパック2Mが移動する向きに対して突き合わせ位置Pにおけるコンベヤ要素e1,e2間の境界がコンベヤ装置の幅方向全体に亘り直交している。そのため、突き合わせ位置Pを境に容器2の移動速度が急激に変化する。
それに対し、本実施形態では、図2図6(a)に示すように、突き合わせ位置Pを通るのはマルチパック2Mの底面の一部に留まり、また、図2に示すように第2搬送路R2の領域内に2以上の突き合わせ位置Pが存在する場合、それらの突き合わせ位置Pをマルチパック2Mが順次通ることに加えて、マルチパック2Mが移動する向きに対して突き合わせ位置Pにおけるコンベヤ要素e1,e2間の境界が傾斜している。本実施形態では、一般的な突き合わせ方式と比べると、突き合わせ位置Pを通る際の容器2の移動速度の変化が緩慢化する。
以上より、本実施形態によれば、一般的な突き合わせ方式と比べて、突き合わせ位置Pにおける速度V1から速度V2への速度変化がマルチパック2Mの安定性に与える影響が小さい。
【0049】
次に、一般的な乗せ換え方式に基づく図6(b)の構成によれば、上流側のコンベヤ要素C11,C12から下流側のコンベヤ要素C21,C22へと、マルチパック2Mがガイド8の斜行部分8Aにより案内されながら乗り移る際に、マルチパック2Mの両端に、速度V1と速度V2との速度差が生じるため、マルチパック2Mに重心を中心とする回転モーメントが働く。マルチパック2Mはルース容器2と比べて底面積が大きい分、乗せ換え時に作用する回転モーメントが大きい。そのため、回転したマルチパック2Mがガイド8に衝突する可能性がある。なお、図1に示すようにルース容器2が上流側のコンベヤ要素(例えば3U)から下流側のコンベヤ要素(例えば突き合わせコンベヤ3のe2)へと乗り移る際には速度差による回転モーメントの影響は殆どない。
一般的な乗せ換え方式に対し、本実施形態では、図2および図6(a)に示すように突き合わせコンベヤ3に対し傾斜した第2搬送路R2の領域においてマルチパック2Mが突き合わせ位置Pを通ることで、突き合わせ位置Pにおける速度変化がマルチパック2Mの回転に対する適度なブレーキ作用を与えるため、マルチパック2Mの回転を抑えることができる。そのため、マルチパック2Mのガイド4への衝突を防いで、マルチパック2Mの包装フィルムの損傷等を避けることができる。
【0050】
図3に示す比較例では、容器2の列数nの2倍(列数6の2倍の12列)相当もの並行区間の幅Wが必要となるところ、本実施形態によれば、コンベヤ要素同士が並行している並行区間の幅Wが、容器2の列数n+1(6+1=7列)相当で足りる。つまり、乗せ換え方式に基づく図3の構成と比べ、並行区間の幅Wを格段に抑えることができるため、同一搬送能力における面積効率が高い。
【0051】
〔型替え〕
搬送コンベヤ装置1は、図7に示すように、2列2行で配列された複数の容器2からなるマルチパック2Mの搬送にも対応することができる。
かかるマルチパック2Mは、3列で搬送コンベヤ装置1に供給され、搬送コンベヤ装置1に設定された第2搬送路R2をそれぞれ搬送される。マルチパック2Mの各列に対応する合計で3つの第2搬送路R2は、ガイド4により仕切られている。
【0052】
図2に示した構成例では、第2搬送路R2において突き合わせコンベヤ3に対し傾斜した領域で、マルチパック2Mが突き合わせ位置P1,P2等を通過する。これに対し、図7に示す例では、一部の第2搬送路R2に関しては、突き合わせコンベヤ3に対し傾斜していない領域でマルチパック2Mが突き合わせ位置P(P1,P2等)を通過する。
こうした突き合わせ位置P1,P2のそれぞれにおけるコンベヤ要素e1,e2間の境界は、マルチパック2Mが移動する向きと直交している。マルチパック2Mは突き合わせ位置P1,P2を一般的な突き合わせ方式と同様に通過して下流側のコンベヤへ移載される。このとき、複数の容器2からなるマルチパック2Mはルース容器2と比べて安定しているため、転倒することなく安定的に移載される。
【0053】
以上で説明したように、本実施形態の搬送コンベヤ装置1によれば、ルース容器2や、容器個数の異なる複数種のマルチパック2M等の搬送物品の形態の多様化に応えつつ、物品形態を問わず安定した搬送を実現することができる。
上述した例以外にも、図示を省略するが、6個の容器2からなる大きなマルチパック2Mを搬送可能な第2搬送路R2を、搬送コンベヤ装置1の全幅を使って設定することができる。
その他、例えば4列3行で配列された容器2からなるマルチパック2Mを搬送可能な第2搬送路R2も設定可能である。搬送コンベヤ装置1に備わる複数のコンベヤのうち、容器2やマルチパック2Mが通らないコンベヤが存在することは許容される。
製造する製品の形態に応じて、搬送コンベヤ装置1に適宜にガイド4を設置して型替え可能である。
【0054】
上記実施形態では、第1搬送路R1によりルース容器2を搬送する例を示したが、容器2よりも小径の容器の集合体を第1搬送路R1により搬送するようにしてもよい。
【0055】
上記以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更したりすることが可能である。
例えば、図8(a)および(b)に示す搬送コンベヤ装置5のように、幅方向D2の中心に対してコンベヤ要素を線対称に配置することもできる。
この搬送コンベヤ装置5は、図5(a)および図6(a)に示した構成単位のコンベヤ要素一式を2つ、線対称に組み合わせてなる。
搬送コンベヤ装置5は、ガイド4の配置を変更することで、ルース容器2の搬送(図8(a))と、マルチパック2Mの搬送(図8(b))とに兼用することができる。
【0056】
本発明の搬送コンベヤ装置は、容器に限らず、種々の物品の搬送に広く用いることが可能である。搬送物品のサイズに合わせて第1搬送路および第2搬送路を設定することにより、相対的に小さい物品を第1搬送路により搬送し、相対的に大きい物品を第2搬送路により搬送することができる。
【符号の説明】
【0057】
1,5 搬送コンベヤ装置
2 容器(物品)
2M マルチパック(集合体)
3,31~35 突き合わせコンベヤ
3D,d 下流コンベヤ部
3U,u 上流コンベヤ部
4 ガイド
4A 部分
31 コンベヤ
32 コンベヤ
33 コンベヤ
101~106 モータ
107 デッドプレート
D1 搬送方向
D2 幅方向
e1,e2 コンベヤ要素
e1,e2 コンベヤ要素
F フィルム
P 突き合わせ位置,P1~P5
R1 第1搬送路
R2 第2搬送路
V1~V4 速度
W 幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8