(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】半導体装置及び半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/336 20060101AFI20220218BHJP
H01L 29/788 20060101ALI20220218BHJP
H01L 29/792 20060101ALI20220218BHJP
H01L 27/11565 20170101ALI20220218BHJP
H01L 27/11568 20170101ALI20220218BHJP
【FI】
H01L29/78 371
H01L27/11565
H01L27/11568
(21)【出願番号】P 2018040612
(22)【出願日】2018-03-07
【審査請求日】2020-08-18
(73)【特許権者】
【識別番号】302062931
【氏名又は名称】ルネサスエレクトロニクス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】天羽生 淳
【審査官】田邊 顕人
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-251557(JP,A)
【文献】国際公開第2016/060014(WO,A1)
【文献】特開2016-192430(JP,A)
【文献】特開2015-053474(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0043097(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2007/0141780(US,A1)
【文献】国際公開第2017/057242(WO,A1)
【文献】特開2007-335763(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/336
H01L 27/11565
H01L 27/11568
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1面を有する半導体基板と、
前記第1面上にあり、かつ平面視において周回するように形成された第1導電膜と、
前記第1面上にあり、かつ平面視において前記第1導電膜の外周を取り囲む第2導電膜と、
前記第1導電膜と前記第2導電膜との間にある第1絶縁スペーサと、
前記第1面と前記第1導電膜との間にあり、かつ前記第1導電膜と前記半導体基板との間の電圧の変化により電荷の蓄積量が変化する第1ゲート絶縁膜と、
前記第1面と前記第2導電膜との間にある第2ゲート絶縁膜とを備え、
前記第1導電膜は、第1メモリゲート部と、第2メモリゲート部とを有し、
平面視において、前記第1メモリゲート部及び前記第2メモリゲート部は、第1方向において互いに離間し、かつ前記第1方向に直交する第2方向に沿って延在し、
前記第2導電膜は、前記第1メモリゲート部に沿って延在する第1制御ゲート部と、前記第2メモリゲート部に沿って延在する第2制御ゲート部とを有し、
前記半導体基板は、前記第1面にある第1ドレイン領域と、前記第1面にあるソース領域と、前記第1面にある第2ドレイン領域とを有し、
前記第1メモリゲート部及び前記第1制御ゲート部は、平面視において前記第1ドレイン領域と前記ソース領域とに挟み込まれ、
前記第2メモリゲート部及び前記第2制御ゲート部は、平面視において前記第2ドレイン領域と前記ソース領域とに挟み込まれ
、
前記第1メモリゲート部は、前記第2方向に交差する第1切断面と、前記第2方向において前記第1切断面と離間して対向する第2切断面とを含み、
前記第2メモリゲート部は、前記第2方向に交差する第3切断面と、前記第2方向において前記第3切断面と離間して対向する第4切断面とを含み、
前記第1制御ゲート部は、前記第2方向に交差する第5切断面と、前記第2方向において前記第5切断面と離間して対向する第6切断面とを含み、
前記第2制御ゲート部は、前記第2方向に交差する第7切断面と、前記第2方向において前記第7切断面と離間して対向する第8切断面とを含み、
前記第1切断面及び前記第2切断面は、前記第5切断面と前記第6切断面との間に位置し、
前記第3切断面及び前記第4切断面は、前記第7切断面と前記第8切断面との間に位置する、半導体装置。
【請求項2】
前記第2方向において前記第1導電膜から離間して配置され、かつ前記第1方向に沿って延在する第3導電膜と、
平面視において前記第3導電膜の外周を取り囲む第2絶縁スペーサとをさらに備え、
前記第2導電膜は、平面視において、前記第2絶縁スペーサを介在して前記第3導電膜の外周をさらに取り囲む、請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1導電膜の上面に配置され、かつ絶縁体で構成されるハードマスクをさらに備える、請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1ゲート絶縁膜は、前記第1面上に配置され、かつシリコン酸化物又はシリコン酸窒化物で構成される第1層と、前記第1層上に配置され、かつアルミニウム酸化物で構成される第2層と、前記第2層上に配置され、かつハフニウムシリケートで構成される第3層と、前記第3層上に配置され、かつアルミニウム酸化物で構成される第4層とを有する、請求項3に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1方向に沿って延在する第1ビット線と、
前記第1方向に沿って延在する第2ビット線とをさらに備え、
前記第1ビット線は、前記第1ドレイン領域に電気的に接続され、
前記第2ビット線は、前記第2ドレイン領域に電気的に接続される、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第1方向に沿って延在する第3ビット線をさらに備え、
前記第3ビット線は、前記第1ドレイン領域及び前記第2ドレイン領域に電気的に接続される、請求項4に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1方向に沿って延在する第3ビット線をさらに備え、
前記第3ビット線は、前記第1ドレイン領域及び前記第2ドレイン領域に電気的に接続される、請求項
1に記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、特許文献1(特開2015-103698号公報)に記載の半導体装置が知られている。特許文献1に記載の半導体装置は、主面を含む半導体基板と、半導体基板の主面の上に配置されるメモリゲート電極部及び制御ゲート電極とを有している。メモリゲート電極部の側壁と制御ゲート電極部の側壁とは、互いに絶縁されている。
【0003】
メモリゲート電極部は、第1部分と、第2部分とを有している。第1部分及び第2部分は、半導体基板の主面に平行な平面にあるY方向に沿って延在している。第1部分及び第2部分は、半導体基板の主面に平行な平面にあり、かつ、Y方向に直交するX方向において離間して配置されている。
【0004】
制御ゲート電極部は、第3部分と、第4部分を有している。第3部分及び第4部分は、Y方向に沿って延在している。第3部分は、第1部分とX方向において隣り合って配置されている。第4部分は、第2部分とX方向において隣り合って配置されている。第1部分及び第2部分は、第3部分と第4部分との間に配置されている。
【0005】
特許文献1に記載の半導体装置の製造工程においては、第1に、制御ゲート電極部を構成する材料が、半導体基板の主面の上に成膜される。第2に、成膜された制御ゲート電極部を構成する材料が、パターンニングされる。第3に、パターンニングされた制御ゲート電極部を構成する材料を覆うように、メモリゲート電極部を構成する材料が成膜される。第4に、成膜されたメモリゲート電極部を構成する材料が、エッチバックによりパターンニングされる。第5に、パターンニングされた制御ゲート電極部を構成する材料及びメモリゲート電極部を構成する材料が、X方向において互いに離間するようにエッチングにより切断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載の半導体装置の製造工程においては、パターンニングされたメモリゲート電極部を構成する材料及び制御ゲート電極部を構成する材料をX方向において互いに離間するようにエッチングにより切断する際に、Y方向における端部の処理をどのように行うのかが明らかではない。
【0008】
その他の課題及び新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態に係る半導体装置は、第1面を有する半導体基板と、第1面上にあり、かつ平面視において周回するように形成された第1導電膜と、第1面上にあり、かつ平面視において第1導電膜の外周を取り囲む第2導電膜と、第1導電膜と第2導電膜との間にある第1絶縁スペーサと、第1面と第1導電膜との間にあり、かつ第1導電膜と半導体基板との間の電圧の変化により電荷の蓄積量が変化する第1ゲート絶縁膜と、第1面と第2導電膜との間にある第2ゲート絶縁膜とを備える。
【0010】
第1導電膜は、第1メモリゲート部と、第2メモリゲート部とを有する。平面視において、第1メモリゲート部及び第2メモリゲート部は、第1方向において互いに離間し、かつ第1方向に直交する第2方向に沿って延在する。第2導電膜は、第1メモリゲート部に沿って延在する第1制御ゲート部と、第2メモリゲート部に沿って延在する第2制御ゲート部とを有する。
【0011】
半導体基板は、第1面にある第1ドレイン領域と、第1面にあるソース領域と、第1面にある第2ドレイン領域とを有する。第1メモリゲート部及び第1制御ゲート部は、平面視において第1ドレイン領域とソース領域とに挟み込まれる。第2メモリゲート部及び第2制御ゲート部は、平面視において第2ドレイン領域とソース領域とに挟み込まれる。
【発明の効果】
【0012】
一実施形態に係る半導体装置によると、第1導電膜と第2導電膜との間の絶縁耐圧を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態に係る半導体装置の概略レイアウト図である。
【
図2】第1実施形態に係る半導体装置のメモリセルアレイMCAにおける拡大レイアウト図である。
【
図3】
図2のIII-IIIにおける断面図である。
【
図4】第1実施形態の変形例に係る半導体装置のメモリセルアレイMCAにおける拡大レイアウト図である。
【
図5】第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程図である。
【
図6】第1実施形態に係る半導体装置の半導体基板準備工程S1における断面図である。
【
図7】第1実施形態に係る半導体装置の第1ゲート絶縁膜形成工程S2における断面図である。
【
図8】第1実施形態に係る半導体装置の第1導電膜成膜工程S3における断面図である。
【
図9】第1実施形態に係る半導体装置のハードマスク成膜工程S41における断面図である。
【
図10】第1実施形態に係る半導体装置のハードマスクパターンニング工程S42における断面図である。
【
図11】第1実施形態に係る半導体装置のハードマスクパターンニング工程S42における上面図である。
【
図12】第1実施形態に係る半導体装置のエッチング工程S43における断面図である。
【
図13】第1実施形態に係る半導体装置の絶縁スペーサ形成工程S5における断面図である。
【
図14】第1実施形態に係る半導体装置の第2ゲート絶縁膜形成工程S6における断面図である。
【
図15】第1実施形態に係る半導体装置の第2導電膜成膜工程S7における断面図である。
【
図16】第1実施形態に係る半導体装置のエッチバック工程S8における断面図である。
【
図17】第1実施形態に係る半導体装置の第2パターンニング工程S9における断面図である。
【
図18】第1実施形態に係る半導体装置の第2パターンニング工程S9における上面図である。
【
図19】比較例に係る半導体装置のメモリセルアレイMCAにおける拡大レイアウト図である。
【
図20】第2実施形態に係る半導体装置のメモリセルアレイMCAにおける拡大レイアウト図である。
【
図21】第2実施形態に係る半導体装置のハードマスクパターンニング工程S42における上面図である。
【
図22】第2実施形態に係る半導体装置のエッチバック工程S8における上面図である。
【
図23】第3実施形態に係る半導体装置のメモリセルアレイMCAにおける拡大レイアウト図である。
【
図24】第3実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す工程図である。
【
図25】第3実施形態に係る半導体装置の第3パターンニング工程S10における上面図である。
【
図26】第3実施形態に係る半導体装置の第2パターンニング工程S9における上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施形態の詳細を、図面を参照しながら説明する。以下の図面においては、同一又は相当する部分に同一符号を付し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0015】
(第1実施形態)
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。
【0016】
図1に示されるように、実施形態に係る半導体装置は、メモリ部MBと、ロジック部LOGとを有している。メモリ部MBは、メモリセルアレイMCAを含んでいる。
図1中において図示されていないが、メモリ部MBには、メモリセルアレイMCA以外に、制御回路、入出力回路、アドレスバッファ回路、行アドレスデコーダ回路、列アドレスデコーダ回路、センスアンプ回路、電源回路等が含まれている。ロジック部LOGは、例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)回路で構成される論理回路を含んでいる。メモリ部MB及びロジック部LOGは、半導体基板SUBに形成されている。
【0017】
図2に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置は、半導体基板SUBと、第1導電膜CF1と、第2導電膜CF2と、絶縁スペーサISS1と、第1ゲート絶縁膜GIF1(
図3参照)と、第2ゲート絶縁膜GIF2(
図3参照)とを有している。なお、
図2においては、コンタクトプラグCP5、コンタクトプラグCP6及びコンタクトプラグCP7(
図3参照)の図示は省略してある。
【0018】
半導体基板SUBは、第1面FSと、第2面SS(
図3参照)とを有している。第2面SSは、第1面FSの反対面である。第1面FS及び第2面SSは、半導体基板SUBの主面を構成している。半導体基板SUBは、例えばシリコン(Si)の単結晶で形成されている。
【0019】
第1導電膜CF1は、例えば、不純物がドープされた多結晶のシリコンで形成されている。第1導電膜CF1は、第1面FSの上に配置されている。第1導電膜CF1は、第1接続部CF1aと、第1メモリゲート部CF1bと、第2メモリゲート部CF1cと、第2接続部CF1dとを有している。
【0020】
第1接続部CF1aは、平面視において(第1面FSに直交する方向からみて)第1方向DR1に沿って延在している。第1接続部CF1aは、第1方向DR1において、第1端と、第2端とを有している。第1端は、第1接続部CF1aの第1方向DR1における一方端である。第2端は、第1接続部CF1aの第1方向DR1における第1端とは反対側の端である。
【0021】
第1メモリゲート部CF1bは、平面視において第1方向DR1に直交する第2方向DR2に沿って延在している。第1メモリゲート部CF1bは、第1接続部CF1aの第1端から延在している。第2メモリゲート部CF1cは、第2方向DR2に沿って延在している。第2メモリゲート部CF1cは、第1接続部CF1aの第2端から延在している。つまり、第1メモリゲート部CF1b及び第2メモリゲート部CF1cは、第1方向DR1において互いに離間している。
【0022】
第2接続部CF1dは、第1メモリゲート部CF1bの第1接続部CF1a側とは反対側の端と、第2メモリゲート部CF1cの第1接続部CF1a側とは反対側の端とを接続している。つまり、第1導電膜CF1は、平面視において、周回するように形成されている。このことを別の観点からいえば、第1導電膜CF1には、途中で途切れている箇所がない。第2接続部CF1dは、第1方向DR1に沿って延在している。
【0023】
第1導電膜CF1の外周は、平面視において、第1矩形形状を有している。なお、「矩形形状」には、角が丸くなっている角丸矩形も含まれている。第1矩形形状は、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。第1導電膜CF1は、開口部OPを有している。開口部OPは、第1導電膜CF1を厚さ方向に貫通している。開口部OPは、平面視において第2矩形形状を有している。第2矩形形状は、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。開口部OPは、平面視において、第1矩形形状の内側に位置している。開口部OPの縁と第1導電膜CF1の外周により、第1接続部CF1a、第1メモリゲート部CF1b、第2メモリゲート部CF1c及び第2接続部CF1dが規定されている。
【0024】
第2導電膜CF2は、例えば、不純物がドープされた多結晶のシリコンで形成されている。第2導電膜CF2は、第1面FSの上に配置されている。第2導電膜CF2は、平面視において、第1導電膜CF1の外周を取り囲んでいる。第2導電膜CF2は、第3接続部CF2aと、第1制御ゲート部CF2bと、第2制御ゲート部CF2cと、第4接続部CF2dとを有している。
【0025】
第3接続部CF2aは、第1方向DR1に沿って延在している。第1方向DR1において、第3接続部CF2aは、第3端と、第4端とを有している。第3端は、第3接続部CF2aの第1方向DR1における一方端である。第4端は、第3接続部CF2aの第1方向DR1における第3端とは反対側の端である。第3接続部CF2aは、第1接続部CF1aに沿って延在している。
【0026】
第1制御ゲート部CF2bは、第2方向DR2に沿って延在している。第1制御ゲート部CF2bは、第3接続部CF2aの第3端から延在している。第1制御ゲート部CF2bは、第1メモリゲート部CF1bに沿って延在している。
【0027】
第2制御ゲート部CF2cは、第2方向DR2に沿って延在している。第2制御ゲート部CF2cは、第3接続部CF2aの第4端から延在している。第2制御ゲート部CF2cは、第2メモリゲート部CF1cに沿って延在している。
【0028】
第4接続部CF2dは、第1制御ゲート部CF2bの第3接続部CF2a側とは反対側の端と、第2制御ゲート部CF2cの第3接続部CF2a側とは反対側の端とを接続している。すなわち、第2導電膜CF2には、途中で途切れている箇所がない。第4接続部CF2dは、第1方向DR1に沿って延在している。
【0029】
絶縁スペーサISS1は、絶縁体で形成されている。絶縁スペーサISS1には、例えばシリコン酸化物(SiO2)、シリコン窒化物(SiN)等が用いられる。絶縁スペーサISS1は、平面視において、第1導電膜CF1と第2導電膜CF2との間にある。より具体的には、絶縁スペーサISS1は、第1導電膜CF1の外周側の側壁と第2導電膜CF2の内周側の側壁との間に配置されている。
【0030】
図3に示されるように、半導体基板SUBは、第1ドレイン領域DRA1と、ソース領域SRと、第2ドレイン領域DRA2と、ウェル領域WRとを有している。なお、
図2中には図示されていないが、第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR、第2ドレイン領域DRA2、第1ドレイン領域DRA1とソース領域SRとの間にあるウェル領域WR及び第2ドレイン領域DRA2とソース領域SRとの間にあるウェル領域から構成される活性領域は、平面視において、素子分離膜ISLにより絶縁分離されている。素子分離膜ISLは、例えばシリコン酸化物で構成されるSTI(Shallow Trench Isolation)である。
【0031】
第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR及び第2ドレイン領域DRA2は、第1導電型であり、ウェル領域WRは、第2導電型である。第2導電型は、第1導電型の反対の導電型である。第1導電型は、例えばn型である。第2導電型は、例えばp型である。第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR及び第2ドレイン領域DRA2には、例えば、リン(P)、ヒ素(As)等のドナー元素がドープされている。ウェル領域WRには、例えば、ホウ素(B)、アルミニウム(Al)等のアクセプタ元素がドープされている。
【0032】
第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR及び第2ドレイン領域DRA2は、第1面FSに配置されている。第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR及び第2ドレイン領域DRA2は、第1方向DR1において互いに離間して配置されている。ウェル領域WRは、第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR及び第2ドレイン領域DRA2を取り囲むように、第1面FSに配置されている。
【0033】
より具体的には、第1ドレイン領域DRA1は、第1方向DR1において、ソース領域SRとの間で、第1メモリゲート部CF1b及び第1制御ゲート部CF2bを挟みこむように配置されている。第2ドレイン領域DRA2は、第1方向DR1において、ソース領域SRとの間で、第2メモリゲート部CF1c及び第2制御ゲート部CF2cを挟みこむように配置されている。
【0034】
第1ゲート絶縁膜GIF1は、第1導電膜CF1と第1面FSとの間にある。第1導電膜CF1と半導体基板SUBとの間の電圧が変化することにより、第1ゲート絶縁膜GIF1中における電荷の蓄積量が変化する。第1ゲート絶縁膜GIF1は、第2ゲート絶縁膜GIF2よりも厚いことが好ましい。
【0035】
第1ゲート絶縁膜GIF1は、例えば、第1層と、第2層と、第3層と、第4層とを有している。第1層は、第1面FSの直上に配置されている。第1層は、シリコン酸化物で構成されている。第2層は、第1層の上に配置されている。第2層は、アルミニウム酸化物(AlO)で構成されている。
【0036】
第3層は、第2層の上に配置されている。第3層は、ハフニウムシリケート(HfSiO)により構成されている。第4層は、第3層の上に配置されている。第4層は、アルミニウム酸化物で構成されている。すなわち、第1ゲート絶縁膜GIF1は、AHAO(Aluminum Hafnium Aluminum Oxide)膜であってもよい。
【0037】
但し、第1ゲート絶縁膜GIF1は、AHAO膜に限られるものではない。例えば、第1ゲート絶縁膜GIF1は、第1面FSの直上に配置される第1シリコン酸化物膜と、第1シリコン酸化物膜の上に配置されるシリコン窒化物膜と、シリコン窒化物膜の上に配置される第2シリコン酸化物膜とを含むONO(Oxide Nitride Oxide)膜で構成されていてもよい。
【0038】
第2ゲート絶縁膜GIF2は、例えば、シリコン酸化物で構成される。第2ゲート絶縁膜GIF2は、第1面FSと第2導電膜CF2との間に配置されている。
【0039】
第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR、ウェル領域WR、第1ゲート絶縁膜GIF1、第2ゲート絶縁膜GIF2、第1メモリゲート部CF1b及び第1制御ゲート部CF2bは、スプリットゲート型のフラッシュメモリセルMC1を構成している。同様に、第2ドレイン領域DRA2、ソース領域SR、ウェル領域WR、第1ゲート絶縁膜GIF1、第2ゲート絶縁膜GIF2、第2メモリゲート部CF1c及び第2制御ゲート部CF2cは、スプリットゲート型のフラッシュメモリセルMC2を構成している。
【0040】
第1実施形態に係る半導体装置は、ハードマスクHMをさらに有している。ハードマスクHMは、絶縁体で構成されている。ハードマスクHMには、例えば、シリコン酸化物、シリコン窒化物が用いられる。ハードマスクHMは、第1導電膜CF1の上面に配置されている。
【0041】
第1実施形態に係る半導体装置は、層間絶縁膜ILD1と、層間絶縁膜ILD2と、コンタクトプラグCP1、コンタクトプラグCP2、コンタクトプラグCP3、コンタクトプラグCP4、コンタクトプラグCP5、コンタクトプラグCP6及びコンタクトプラグCP7と、配線WL1a、配線WL1b及び配線WL1cと、配線WL2a(第1ビット線)及び配線WL2b(第2ビット線)とをさらに有している。
【0042】
層間絶縁膜ILD1は、第1面FSの上に配置されている。層間絶縁膜ILD1は、例えば、シリコン酸化物で構成されている。層間絶縁膜ILD1中には、コンタクトホールCHが設けられている。コンタクトホールCHは、層間絶縁膜ILD1を厚さ方向に貫通している。
【0043】
コンタクトプラグCP1~コンタクトプラグCP7は、例えば、タングステン(W)等で構成されている。コンタクトプラグCP1~コンタクトプラグCP7は、層間絶縁膜ILD1中に配置されている。より具体的には、コンタクトプラグCP1~コンタクトプラグCP7は、コンタクトホールCH中に埋め込まれている。
【0044】
図2に示されるように、コンタクトプラグCP1は、第1接続部CF1aに電気的に接続されている。コンタクトプラグCP2は、第2接続部CF1dに電気的に接続されている。すなわち、第1接続部CF1a及び第2接続部CF1dは、第1導電膜CF1のシャント領域となっている。
【0045】
コンタクトプラグCP1(コンタクトプラグCP2)と第1接続部CF1a(第2接続部CF1d)の第2方向DR2における一方端との距離DIS1は、コンタクトプラグCP1(コンタクトプラグCP2)と第1接続部CF1a(第2接続部CF1d)の第2方向DR2における他方端との距離DIS2よりも大きくなっている。第1接続部CF1a(第2接続部CF1d)の第2方向DR2における一方端は、第3接続部CF2a(第4接続部CF2d)側の端である。
【0046】
コンタクトプラグCP3(コンタクトプラグCP4)と第3接続部CF2a(第4接続部CF2d)の第2方向DR2における一方端との距離は、距離DIS1より小さくてもよい。第3接続部CF2a(第4接続部CF2d)の第2方向DR2における一方端は、第1接続部CF1a(第2接続部CF1d)側の端である。これは、動作時に第2導電膜CF2に印加される電圧は、動作時に第1導電膜CF1に印加される電圧よりも低いことが通常であり、コンタクトプラグCP3(コンタクトプラグCP4)と第1導電膜CF1との間の短絡が相対的に生じにくいからである。
【0047】
なお、第1接続部CF1a上にあるハードマスクHMは、コンタクトプラグCP1(コンタクトプラグCP2)との接続のために部分的に除去されているが、コンタクトプラグCP1(コンタクトプラグCP2)よりも当該一方端側にあるハードマスクHMは、残存している。
【0048】
コンタクトプラグCP3は、第3接続部CF2aに電気的に接続されている。コンタクトプラグCP4は、第4接続部CF2dに電気的に接続されている。すなわち、第3接続部CF2a及び第4接続部CF2dは、第2導電膜CF2のシャント領域になっている。
【0049】
配線WL1a~配線WL1cは、層間絶縁膜ILD1の上に配置されている。配線WL1a~配線WL1cは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅(Cu)、銅合金等で構成されている。配線WL1aは、コンタクトプラグCP5を介して、ソース領域SRに電気的に接続されている。
【0050】
層間絶縁膜ILD2は、配線WL1a~配線WL1cを覆うように、層間絶縁膜ILD1の上に配置されている。層間絶縁膜ILD2は、例えばシリコン酸化物で構成されている。層間絶縁膜ILD2中には、ビアホール(図示せず)が設けられている。ビアホールは、層間絶縁膜ILD2を厚さ方向に貫通している。ビアホールには、ビアプラグ(図示せず)が埋め込まれている。
【0051】
配線WL2a及び配線WL2bは、層間絶縁膜ILD2の上に配置されている。配線WL2a及び配線WL2bは、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等で構成されている。
【0052】
配線WL2a及び配線WL2bは、第1方向DR1に沿って延在している。配線WL2aは、ビアプラグ(図示せず)、配線WL1b及びコンタクトプラグCP6を介して、第1ドレイン領域DRA1に電気的に接続されている。配線WL2bは、ビアプラグ、配線WL1c及びコンタクトプラグCP7を介して、第2ドレイン領域DRA2に電気的に接続されている。
【0053】
図4に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置は、配線WL2a及び配線WL2bに代えて、配線WL2cを有していてもよい。配線WL2cは、第1方向DR1に沿って延在している。配線WL2cは、ビアプラグ、配線WL1b及びコンタクトプラグCP6を介して第1ドレイン領域DRA1に接続されるとともに、ビアプラグ、配線WL1c及びコンタクトプラグCP7を介して第2ドレイン領域DRA2に電気的に接続されている。
【0054】
なお、メモリセルアレイMCAは、
図2に示される構造を第1方向DR1及び第2方向DR2に繰り返し配置することにより構成することができる。
【0055】
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。
図5に示されるように、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板準備工程S1と、第1ゲート絶縁膜形成工程S2と、第1導電膜成膜工程S3と、第1パターンニング工程S4と、絶縁スペーサ形成工程S5と、第2ゲート絶縁膜形成工程S6と、第2導電膜成膜工程S7と、エッチバック工程S8と、第2パターンニング工程S9とを有している。
【0056】
なお、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第2パターンニング工程S9が行われた後に、第1ドレイン領域DRA1、ソース領域SR及び第2ドレイン領域DRA2を形成するための工程、層間絶縁膜ILD1を形成するための工程、コンタクトプラグCP1~コンタクトプラグCP7を形成するための工程、配線WL1a~配線WL1cを形成するための工程、層間絶縁膜ILD2を形成するための工程並びに配線WL2a及び配線WL2cを形成するための工程が行われる。しかし、これらの工程は、従来公知の方法にしたがって行われるため、詳細な説明は省略する。
【0057】
図6に示されるように、半導体基板準備工程S1においては、半導体基板SUBが準備される。この時点において、半導体基板SUBには、素子分離膜ISL及びウェル領域WRが形成されている。素子分離膜ISLは、RIE(Reactive Ion Etching)等の異方性エッチングで第1面FSに溝を形成するとともに、当該溝に素子分離膜ISLを構成する材料を埋め込むことにより形成される。ウェル領域WRは、素子分離膜ISLが形成された後に、半導体基板SUBに対してイオン注入を行うことにより形成される。
【0058】
図7に示されるように、第1ゲート絶縁膜形成工程S2においては、第1ゲート絶縁膜GIF1の成膜が行われる。第1ゲート絶縁膜GIF1の成膜は、例えば、CVD(Chemical Vapor Deposition)により行われる。
【0059】
図8に示されるように、第1導電膜成膜工程S3においては、第1導電膜CF1の形成が行われる。第1導電膜CF1の成膜は、例えばCVDにより行われる。
【0060】
第1パターンニング工程S4は、ハードマスク成膜工程S41と、ハードマスクパターンニング工程S42と、エッチング工程S43とを有している。
【0061】
図9に示されるように、ハードマスク成膜工程S41においては、第1導電膜CF1の上に、ハードマスクHMを構成する材料が成膜される。ハードマスクHMを構成する材料の成膜は、例えばCVDにより行われる。
【0062】
図10に示されるように、ハードマスクパターンニング工程S42においては、成膜されたハードマスクHMを構成する材料のパターンニングが行われる。このパターンニングは、ハードマスクHMを構成する材料の上に成膜されたフォトレジストPR1をフォトリソグラフィによりパターンニングするとともに、フォトレジストPR1をマスクとしてハードマスクHMを構成する材料をエッチングすることにより行われる。
【0063】
図11に示されるように、ハードマスクHM(及びフォトレジストPR1)は、第1領域R1を覆うようにパターンニングされる。第1領域R1は、平面視において、第1矩形形状を有している。すなわち、第1領域R1は、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。
【0064】
図12に示されるように、エッチング工程S43においては、ハードマスクHM及びフォトレジストPR1をマスクとして、第1導電膜CF1のエッチングが行われる。このエッチングは、例えば、RIE等の異方性エッチングにより行われる。エッチング工程S43の結果、第1導電膜CF1は、平面視において第1矩形形状を有するようにパターンニングされる(第1パターンニング)。
【0065】
なお、エッチング工程S43が行われた後には、フォトレジストPR1は、アッシングにより除去されるが、ハードマスクHMは残存する。
【0066】
図13に示されるように、絶縁スペーサ形成工程S5においては、第1導電膜CF1の側壁に、絶縁スペーサISS1が形成される。絶縁スペーサ形成工程S5においては、第1に、絶縁スペーサISS1を構成する材料が、第1導電膜CF1を覆うように成膜される。
【0067】
絶縁スペーサ形成工程S5においては、第2に、成膜された絶縁スペーサISS1を構成する材料のエッチバックが行われる。このエッチバックは、第1導電膜CF1の上面が露出するまで行われる。その結果、第1導電膜CF1の側壁に絶縁スペーサISS1が形成される。
【0068】
図14に示されるように、第2ゲート絶縁膜形成工程S6においては、第1面FSの上に、第2ゲート絶縁膜GIF2の形成が行われる。第2ゲート絶縁膜GIF2の形成は、例えば第1面FSを熱酸化することにより行われる。
【0069】
図15に示されるように、第2導電膜成膜工程S7においては、第2導電膜CF2の成膜が行われる。第2導電膜CF2は、第1導電膜CF1及び絶縁スペーサISS1を覆うように成膜される。第2導電膜CF2の成膜は、例えばCVDにより行われる。
【0070】
図16に示されるように、エッチバック工程S8においては、成膜された第2導電膜CF2に対するエッチバックが行われる。このエッチバックは、第1導電膜CF1の上面が露出するまで行われる。その結果、第2導電膜CF2が、平面視において第1導電膜CF1の外周を取り囲むように残存する。すなわち、エッチバック工程S8の結果、第2導電膜CF2が、第3接続部CF2a、第1制御ゲート部CF2b、第2制御ゲート部CF2c及び第4接続部CF2dを有するように残存する。
【0071】
図17に示されるように、第2パターンニング工程S9においては、第1導電膜CF1に対するパターンニングが行われる(第2パターンニング)。第2パターンニング工程S9においては、第1に、第1導電膜CF1の上にフォトレジストPR2が成膜される。第2パターンニング工程S9においては、第2に、フォトレジストPR2がフォトリソグラフィによりパターンニングされる。
【0072】
図18に示されるように、フォトレジストPR2は、第2領域R2に開口が設けられている。第2領域R2は、平面視において、第2矩形形状を有している。すなわち、第2領域R2は、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。第2領域R2は、平面視において、第1領域R1の内側に位置している。
【0073】
第2パターンニング工程S9においては、第3に、第2領域R2に開口が設けられたフォトレジストPR2をマスクとして、第1導電膜CF1のエッチングが行われる。このエッチングは、例えば、RIE等の異方性エッチングにより行われる。その結果、第1導電膜CF1は、第1接続部CF1a、第1メモリゲート部CF1b、第2メモリゲート部CF1c及び第2接続部CF1dを有するように残存する。
【0074】
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の効果を、比較例と対比しながら説明する。
図19に示されるように、比較例に係る半導体装置は、第1導電膜CF1と、第2導電膜CF2とを有している点に関して、第1実施形態に係る半導体装置と共通している。しかし、比較例に係る半導体装置は、第1接続部CF1a、第2接続部CF1d、第3接続部CF2a及び第4接続部CF2dが途中で切断されている点に関して、第1実施形態に係る半導体装置と異なっている。
【0075】
比較例に係る半導体装置においては、切断箇所において第1導電膜CF1と第2導電膜CF2との間の距離が近くなっている。その結果、比較例に係る半導体装置においては、第1導電膜CF1と第2導電膜CF2との間の絶縁耐圧が不足するおそれがある。
【0076】
他方で、第1実施形態に係る半導体装置においては、上記のような切断箇所は存在しないため、第1導電膜CF1と第2導電膜CF2との間の絶縁耐圧を高めることができる。
【0077】
第1実施形態に係る半導体装置において、第1導電膜CF1の上面にハードマスクHMが配置されている場合、ハードマスクHMにより、第1導電膜CF1の上面と第2導電膜CF2の上面との間の絶縁耐圧を高めることができる。
【0078】
AHAO膜は、例えばONO膜と比較して、誘電率が高い。そのため、第1導電膜CF1に印加される電圧を下げることができる。第1導電膜CF1に印加される電圧が低下した場合、絶縁スペーサISS1の膜厚を薄くしたとしても、第1導電膜CF1と第2導電膜CF2との間の絶縁耐圧を確保しやすい。
【0079】
そのため、第1実施形態に係る半導体装置において、第1ゲート絶縁膜GIF1がAHAO膜である場合、フラッシュメモリセルのセル面積を縮小することができる。また、この場合には、絶縁スペーサISS1の膜厚を薄くすることにより第1メモリゲート部CF1bと第1制御ゲート部CF2bとの間隔(第2メモリゲート部CF1cと第2制御ゲート部CF2cとの間隔)を狭めることができるため、フラッシュメモリセルの電流駆動能力を改善することができる。
【0080】
第1実施形態に係る半導体装置においては、第1メモリゲート部CF1b及び第2メモリゲート部CF1cが互いに接続されているため、第1メモリゲート部CF1bの電位と第2メモリゲート部CF1cの電位とが同電位となっている。同様に、第1制御ゲート部CF2b及び第2制御ゲート部CF2cが互いに接続されているため、第1制御ゲート部CF2bの電位と第2制御ゲート部CF2cの電位とが同電位となっている。
【0081】
第1実施形態に係る半導体装置が配線WL2a及び配線WL2bを有している場合、フラッシュメモリセルMC1とフラッシュメモリセルMC2を独立して動作させることができる。
【0082】
他方で、第1実施形態に係る半導体装置が、配線WL2a及び配線WL2bに代えて配線WL2cを有している場合、フラッシュメモリセルMC1とフラッシュメモリセルMC2とを独立して動作させることができない。
【0083】
しかし、この場合には、フラッシュメモリセルMC1とフラッシュメモリセルMC2とが一体として動作することにより、第1ゲート絶縁膜GIF1における電荷蓄積量が倍加する。その結果、フラッシュメモリセルのデータ保持特性を改善することができる。
【0084】
以下に、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法の効果を説明する。
第1実施形態に係る半導体装置は、例えば、第1導電膜CF1を1回のパターンニングにより第1接続部CF1aと、第1メモリゲート部CF1bと、第2メモリゲート部CF1cと、第2接続部CF1dとを有するようにするとともに、第1導電膜CF1を覆うように成膜された第2導電膜CF2をエッチバックすることで形成することも可能である。
【0085】
しかし、この場合には、第2導電膜CF2をエッチバックした際に、第1導電膜CF1の外周側のみならず、第1導電膜CF1の内周側にも、第2導電膜CF2が残存してしまう。この第1導電膜CF1の内周側に残存した第2導電膜CF2は、エッチングにより除去される必要がある。しかし、このエッチングの際に、第2導電膜CF2の下にある第2ゲート絶縁膜GIF2が除去される。そして、この第2ゲート絶縁膜GIF2は通常は非常に薄いため、第2ゲート絶縁膜GIF2の下にある半導体基板SUB(具体的には、ソース領域SRが形成される半導体基板SUBの部分)も、部分的に除去されてしまう。
【0086】
他方で、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法においては、第1導電膜CF1は、2回のパターンニング(第1パターンニング工程S4及び第2パターンニング工程S9)を経ることにより、第1接続部CF1aと、第1メモリゲート部CF1bと、第2メモリゲート部CF1cと、第2接続部CF1dとを有するようになる。第2導電膜CF2に対するエッチバック(エッチバック工程S8)を行う時点では、第1導電膜CF1に対する2回目のパターンニング(第2パターンニング工程S9)が行われていない。
【0087】
そのため、第2導電膜CF2に対するエッチバックを行った後において、第2導電膜CF2は、第1導電膜CF1の外周側にのみ残存する。そのため、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法によると、ソース領域SRが形成される部分の半導体基板SUBが部分的に除去されてしまうことを、抑制できる。
【0088】
(第2実施形態)
以下に、第2実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なる点を説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0089】
第2実施形態に係る半導体装置の構成は、半導体基板SUBと、第1導電膜CF1と、第2導電膜CF2と、第1ゲート絶縁膜GIF1と、第2ゲート絶縁膜GIF2と、絶縁スペーサISS1と、配線WL2a及び配線WL2b(又は、配線WL2c)とを有している点に関して、第1実施形態に係る半導体装置の構成と共通している。
【0090】
しかし、
図20に示されるように、第2実施形態に係る半導体装置においては、第3導電膜CF3と、第4導電膜CF4と、絶縁スペーサISS2と、絶縁スペーサISS3とをさらに有している。これらの点に関して、第2実施形態に係る半導体装置の構成は、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なっている。以下においては、この相違点を中心に説明する。
【0091】
第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4は、第1方向DR1に沿って延在している。第3導電膜CF3は、第2方向DR2において、第1導電膜CF1(第1接続部CF1a)から離間して配置されている。第4導電膜CF4は、第2方向DR2において、第1導電膜CF1(第2接続部CF1d)から離間して配置されている。すなわち、第3導電膜CF3は第2方向DR2において第1接続部CF1aとの間で第3接続部CF2aを挟み込んでおり、第4導電膜CF4は第2方向DR2において第2接続部CF1dとの間で第4接続部CF2dを挟み込んでいる。第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4は、平面視において、第3矩形形状を有している。第3矩形形状は、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。
【0092】
絶縁スペーサISS2は、平面視において第3導電膜CF3の外周を取り囲んでいる。絶縁スペーサISS3は、平面視において第4導電膜CF4の外周を取り囲んでいる。
【0093】
第2導電膜CF2は、平面視において、絶縁スペーサISS2を介在して第3導電膜CF3の外周を取り囲んでおり、絶縁スペーサISS3を介在して第4導電膜CF4の外周を取り囲んでいる。より具体的には、第2導電膜CF2は、第5接続部CF2eと、第6接続部CF2fとをさらに有している。第5接続部CF2eは、平面視において第3接続部CF2aとともに第3導電膜CF3の外周を取り囲んでいる。第6接続部CF2fは、平面視において第4接続部CF2dとともに第4導電膜CF4の外周を取り囲んでいる。
【0094】
コンタクトプラグCP3は、第5接続部CF2eに電気的に接続されている。コンタクトプラグCP4は、第6接続部CF2fに電気的に接続されている。このことを別の観点からいえば、第5接続部CF2e及び第6接続部CF2fは、第2導電膜CF2のシャント領域となっている。コンタクトプラグCP3(コンタクトプラグCP4)は、平面視において、第5接続部CF2eを跨ぎ、かつ、第3導電膜CF3に達するように(第6接続部CF2fを跨ぎ、かつ、第4導電膜CF4に達するように)配置されている。
【0095】
第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4は、絶縁スペーサISS2及び絶縁スペーサISS3により、第1導電膜CF1から電気的に分離されている。そのため、コンタクトプラグCP3が第3導電膜CF3に達するように(コンタクトプラグCP4が第4導電膜CF4に達するように)配置されたとしても、第1導電膜CF1と第2導電膜CF2とが短絡することはない。また、コンタクトプラグCP3(コンタクトプラグCP4)が第5接続部CF2e(第6接続部CF2f)を跨ぐように配置されていることにより、コンタクトプラグCP3(コンタクトプラグCP4)の形成箇所がずれたとしても、第5接続部CF2e(第6接続部CF2f)との接触面積を確保することができる。
【0096】
以下に、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と異なる点を説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0097】
第2実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板準備工程S1と、第1ゲート絶縁膜形成工程S2と、第1導電膜成膜工程S3と、第1パターンニング工程S4と、絶縁スペーサ形成工程S5と、第2ゲート絶縁膜形成工程S6と、第2導電膜成膜工程S7と、エッチバック工程S8と、第2パターンニング工程S9とを有している。
【0098】
第2実施形態に係る半導体装置の製造方法において、第1パターンニング工程S4は、ハードマスク成膜工程S41と、ハードマスクパターンニング工程S42と、エッチング工程S43とを有している。これらの点に関して、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と共通している。
【0099】
しかし、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法は、ハードマスクパターンニング工程S42の詳細、絶縁スペーサ形成工程S5の詳細及びエッチバック工程S8の詳細に関して、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と異なっている。以下においては、この相違点を中心に説明する。
【0100】
図21に示されるように、ハードマスクパターンニング工程S42において、ハードマスクHM(及びフォトレジストPR1)は、第1領域R1、第3領域R3及び第4領域R4を覆うようにパターンニングされる。第3領域R3は、第2方向DR2において、第1領域R1から離間している。第4領域R4は、第2方向DR2において、第1領域R1から離間している。第3領域R3及び第4領域R4は、平面視において、第3矩形形状を有している。第3領域R3及び第4領域R4は、それぞれ、第2方向DR2において、第1領域R1に関して反対側にある。そのため、エッチング工程S43により、第1導電膜CF1に加え、第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4が残存するように、第1導電膜CF1がパターンニングされる。
【0101】
なお、エッチング工程S43が行われた後の段階において第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4が残存しているため、絶縁スペーサ形成工程S5においては、第1導電膜CF1の側壁上に絶縁スペーサISS1が形成されるとともに、第3導電膜CF3の側壁上に絶縁スペーサISS2が形成され、第4導電膜CF4の側壁上に絶縁スペーサISS3が形成される。
【0102】
図22に示されるように、第2実施形態に係る半導体装置の製造方法においては、エッチバック工程S8が行われる時点で、第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4が形成されている。そのため、エッチバック工程S8においてエッチバックが行われることにより、第3導電膜CF3及び第4導電膜CF4の側壁に沿って、第2導電膜CF2が残存する。この残存した第2導電膜CF2は、第5接続部CF2e及び第6接続部CF2fとなる。
【0103】
以下に、第2実施形態に係る半導体装置の効果を説明する。以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0104】
第1実施形態に係る半導体装置においては、第2導電膜CF2のシャント領域の幅として、第3接続部CF2aの幅(第4接続部CF2dの幅)以上の幅を確保することができない。そのため、コンタクトホールCHを形成する際にマスクずれが生じた場合、コンタクトプラグCP3が第3接続部CF2aと電気的に接続されない(コンタクトプラグCP4が第4接続部CF2dと電気的に接続されない)、またはコンタクトプラグCP3が第1接続部CF1aと第3接続部CF2aの双方に電気的に接続されてしまう(コンタクトプラグCP4が第2接続部CF1dと第4接続部CF2dの双方に電気的に接続されてしまう)、といった事態が生じるおそれがある。
【0105】
これに対し、第2実施形態に係る半導体装置においては、コンタクトプラグCP3は、第5接続部CF2eと第3導電膜CF3とに跨って形成されてもよい(コンタクトプラグCP4は、第6接続部CF2fと第4導電膜CF4とに跨って形成されてもよい)ため、第2導電膜CF2のシャント領域を相対的に広く確保することができる。したがって、第2実施形態に係る半導体装置によると、コンタクトプラグCP3(コンタクトプラグCP4)が第2導電膜CF2と電気的に接続されないこと及び第1導電膜CF1と第2導電膜CF2とを短絡させてしまうことを抑制することができる。
【0106】
(第3実施形態)
以下に、第3実施形態に係る半導体装置の構成を説明する。以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なる点を説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0107】
第3実施形態に係る半導体装置の構成は、半導体基板SUBと、第1導電膜CF1と、第2導電膜CF2と、第1ゲート絶縁膜GIF1と、第2ゲート絶縁膜GIF2と、絶縁スペーサISS1と、配線WL2cとを有している点に関して、第1実施形態に係る半導体装置の構成と共通している。
【0108】
しかし、
図23に示されるように、第3実施形態に係る半導体装置においては、第1メモリゲート部CF1bに第1切断面CS1及び第2切断面CS2が設けられており、第2メモリゲート部CF1cに第3切断面CS3及び第4切断面CS4が設けられている。また、第1制御ゲート部CF2bに第5切断面CS5及び第6切断面CS6が設けられており、第2制御ゲート部CF2cに第7切断面CS7及び第8切断面CS8が設けられている。これらの点に関して、第3実施形態に係る半導体装置の構成は、第1実施形態に係る半導体装置の構成と異なっている。以下においては、この相違点を中心に説明する。
【0109】
第1切断面CS1及び第2切断面CS2は、第2方向DR2に交差している。好ましくは、第1切断面CS1及び第2切断面CS2は、第2方向DR2に直交している。第1切断面CS1及び第2切断面CS2は、第2方向DR2において互いに離間して対向している。すなわち、第1切断面CS1と第2切断面CS2との間において、第1メモリゲート部CF1bは、除去されている。
【0110】
第3切断面CS3及び第4切断面CS4は、第2方向DR2に交差している。好ましくは、第3切断面CS3及び第4切断面CS4は、第2方向DR2に直交している。第3切断面CS3及び第4切断面CS4は、第2方向DR2において互いに離間して対向している。すなわち、第3切断面CS3と第4切断面CS4との間において、第2メモリゲート部CF1cは、除去されている。
【0111】
第5切断面CS5及び第6切断面CS6は、第2方向DR2に交差している。好ましくは、第5切断面CS5及び第6切断面CS6は、第2方向DR2に直交している。第5切断面CS5及び第6切断面CS6は、第2方向DR2において互いに離間して対向している。すなわち、第5切断面CS5と第6切断面CS6との間において、第1制御ゲート部CF2bは、除去されている。
【0112】
第7切断面CS7及び第8切断面CS8は、第2方向DR2に交差している。好ましくは、第7切断面CS7及び第8切断面CS8は、第2方向DR2に直交している。第7切断面CS7及び第8切断面CS8は、第2方向DR2において互いに離間して対向している。すなわち、第7切断面CS7と第8切断面CS8との間において、第2制御ゲート部CF2cは、除去されている。
【0113】
第1切断面CS1及び第2切断面CS2は、平面視において第5切断面CS5と第6切断面CS6との間にある。第3切断面CS3及び第4切断面CS4は、平面視において第7切断面CS7と第8切断面CS8との間にある。すなわち、第1制御ゲート部CF2bは、第1メモリゲート部CF1bよりも第2方向DR2において広い範囲で除去されており、第2制御ゲート部CF2cは、第2メモリゲート部CF1cよりも第2方向DR2において広い範囲で除去されている。
【0114】
以下に、第3実施形態に係る半導体装置の製造方法を説明する。以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と異なる点を説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0115】
第3実施形態に係る半導体装置の製造方法は、半導体基板準備工程S1と、第1ゲート絶縁膜形成工程S2と、第1導電膜成膜工程S3と、第1パターンニング工程S4と、絶縁スペーサ形成工程S5と、第2ゲート絶縁膜形成工程S6と、第2導電膜成膜工程S7と、エッチバック工程S8と、第2パターンニング工程S9とを有している。
【0116】
第3実施形態に係る半導体装置の製造方法において、第1パターンニング工程S4は、ハードマスク成膜工程S41と、ハードマスクパターンニング工程S42と、エッチング工程S43とを有している。これらの点に関して、第3実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と共通している。
【0117】
しかし、
図24に示されるように、第3実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第3パターンニング工程S10をさらに有している。また、第3実施形態に係る製造方法において、第2パターンニング工程S9は、その詳細に関して、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法における第2パターンニング工程S9と異なっている。これらの点に関し、第3実施形態に係る半導体装置の製造方法は、第1実施形態に係る半導体装置の製造方法と異なっている。以下においては、この相違点を中心に説明する。
【0118】
第3パターンニング工程S10は、エッチバック工程S8の後であって、第2パターンニング工程S9の前に行われる。第3パターンニング工程S10においては、第1に、フォトレジストPR3が形成される。
図25に示されるように、フォトレジストPR3は、第5領域R5及び第6領域R6に開口が設けられている。
【0119】
第5領域R5及び第6領域R6は、第4矩形形状を有している。第4矩形形状は、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。第5領域R5は、第1方向DR1に沿って第1制御ゲート部CF2bを跨ぎ、かつ、第1導電膜CF1に達するように配置される。第6領域R6は、第1方向DR1に沿って第2制御ゲート部CF2cを跨ぎ、かつ、第1導電膜CF1に達するように配置される。これにより、フォトレジストPR3を形成する際に第1方向DR1に沿ったマスクずれが生じたとしても、第5切断面CS5、第6切断面CS6、第7切断面CS7及び第8切断面CS8を形成することができる。なお、第5領域R5及び第6領域R6が第1方向DR1において第1導電膜CF1に達するように配置されていても、第1導電膜CF1の上面にはハードマスクHMがあるため、第3パターンニング工程S10において、第1導電膜CF1はエッチングされない。
【0120】
第3パターンニング工程S10においては、第2に、フォトレジストPR3を用いてエッチングが行われる。このエッチングは、例えば、RIE等の異方性エッチングである。これにより、第1制御ゲート部CF2bが部分的に除去され、第5切断面CS5と、第6切断面CS6とが形成される。また、これにより、第2制御ゲート部CF2cが部分的に除去され、第7切断面CS7と、第8切断面CS8とが形成される。
【0121】
図26に示されるように、第2パターンニング工程S9において、フォトレジストPR2には、第2領域R2、第7領域R7及び第8領域R8に開口が設けられている。第7領域R7及び第8領域R8は、第5矩形形状を有している。第5矩形形状は、平面視において、第1方向DR1に平行な辺と、第2方向DR2に平行な辺とを有している。第7領域R7及び第8領域R8の第2方向DR2における幅は、第5領域R5及び第6領域R6の第2方向DR2における幅よりも狭くなっている。
【0122】
第7領域R7は、第2方向DR2において第5領域R5に重なり、かつ、第1方向DR1における端が第2領域R2に達するように配置されている。第8領域R8は、第2方向DR2において第6領域R6に重なり、かつ、第1方向DR1における端が第2領域R2に達するように配置される。
【0123】
第2領域R2、第7領域R7及び第8領域R8が設けられたフォトレジストPR2を用いて第1導電膜CF1のエッチングを行うことにより、第1接続部CF1aと、第1切断面CS1及び第2切断面CS2が設けられた第1メモリゲート部CF1bと、第3切断面CS3及び第4切断面CS4が設けられた第2メモリゲート部CF1cと、第2接続部CF1dとが形成される。
【0124】
以下に、第3実施形態に係る半導体装置の効果を説明する。以下においては、第1実施形態に係る半導体装置の効果と異なる点を主に説明し、重複する説明は繰り返さないものとする。
【0125】
第3実施形態に係る半導体装置においては、第1メモリゲート部CF1b、第2メモリゲート部CF1c、第1制御ゲート部CF2b及び第2制御ゲート部CF2cが途中で切断されている。そのため、第3実施形態に係る半導体装置においては、フラッシュメモリセルMC1とフラッシュメモリセルMC2とを独立して動作させることができる。
【0126】
また、第3実施形態に係る半導体装置においては、第1制御ゲート部CF2bに設けられた切断面が第1メモリゲート部CF1bに設けられた切断面から後退しており、第2制御ゲート部CF2cに設けられた切断面が第2メモリゲート部CF1cに設けられた切断面から後退している。そのため、第3実施形態に係る半導体装置によると、第1導電膜CF1及び第2導電膜CF2に切断面があったとしても、第1導電膜CF1と第2導電膜CF2との間の絶縁耐圧を確保しやすい。
【0127】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【符号の説明】
【0128】
CF1 第1導電膜、CF1a 第1接続部、CF1b 第1メモリゲート部、CF1c 第2メモリゲート部、CF1d 第2接続部、CF2 第2導電膜、CF2a 第3接続部、CF2b 第1制御ゲート部、CF2c 第2制御ゲート部、CF2d 第4接続部、CF2e 第5接続部、CF2f 第6接続部、CF3 第3導電膜、CF4 第4導電膜、CP1,CP2,CP3,CP4,CP5,CP6,CP7 コンタクトプラグ、CH コンタクトホール、CS1 第1切断面、CS2 第2切断面、CS3 第3切断面、CS4 第4切断面、CS5 第5切断面、CS6 第6切断面、CS7 第7切断面、CS8 第8切断面、DIS1,DIS2 距離、DR1 第1方向、DR2 第2方向、DRA1 第1ドレイン領域、DRA2 第2ドレイン領域、FS 第1面、GIF1 第1ゲート絶縁膜、GIF2 第2ゲート絶縁膜、HM ハードマスク、ILD1,ILD2 層間絶縁膜、ISS1,ISS2,ISS4 絶縁スペーサ、LOG ロジック部、MC1,MC2 フラッシュメモリセル、MCA アレイ、OP 開口部、PR1,PR2,PR3 フォトレジスト、R1 第1領域、R2 第2領域、R3 第3領域、R4 第4領域、R5 第5領域、R6 第6領域、R7 第7領域、R8 第8領域、S1 半導体基板準備工程、S2 第1ゲート絶縁膜形成工程、S3 第1導電膜成膜工程、S4 第1パターンニング工程、S5 絶縁スペーサ形成工程、S6 第2ゲート絶縁膜形成工程、S7 第2導電膜成膜工程、S8 エッチバック工程、S9 第2パターンニング工程、S10 第3パターンニング工程、S41 ハードマスク成膜工程、S42 ハードマスクパターンニング工程、S43 エッチング工程、SR ソース領域、SS 第2面、SUB 半導体基板、WL1a,WL1b,WL1c,WL2a,WL2c,WL2b 配線、WR ウェル領域。