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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04M 1/00 20060101AFI20220218BHJP
   G06F 3/041 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
H04M1/00 R
G06F3/041 480
G06F3/041 600
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020088517
(22)【出願日】2020-05-21
(65)【公開番号】P2021111952
(43)【公開日】2021-08-02
【審査請求日】2020-05-21
(31)【優先権主張番号】202010026494.6
(32)【優先日】2020-01-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110000729
【氏名又は名称】特許業務法人 ユニアス国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼ 建立
(72)【発明者】
【氏名】王 起
【審査官】吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-150161(JP,A)
【文献】特開2007-133698(JP,A)
【文献】特開2007-086990(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0163860(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F3/01
3/03
3/041-3/0489
H04B1/38-1/58
H04M1/00
1/24-1/82
99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子機器であって、
第1モータと、第2モータと、タッチセンサーと、圧力センサーと、プロセッサーと、切替回路とを含み、
前記第1モータは、前記電子機器の第1指定位置に設置され、
前記第2モータは、前記電子機器の第2指定位置に設置され、
前記圧力センサーは、前記プロセッサーに接続され、押圧操作を感知した時に圧力値を生成し、前記圧力値を前記プロセッサーに出力し、
前記プロセッサーは、前記切替回路に接続され、前記圧力値が所定の圧力閾値を超える時にトリガー信号を生成し、前記トリガー信号を前記切替回路に出力し、
前記タッチセンサーは、前記押圧操作の位置データを感知し、前記位置データを前記切替回路に出力し、
前記切替回路は、前記第1モータ及び前記第2モータのそれぞれに接続され、前記トリガー信号及び前記位置データに基いて前記第1モータ又は前記第2モータを選択して振動させ
前記切替回路は、コプロセッサーと、Dトリガーと、切替スイッチとを含み、
前記Dトリガーの入力端が前記コプロセッサーの出力端に接続され、前記Dトリガーのクロック端が前記プロセッサーの制御端に接続され、前記Dトリガーの出力端が前記切替スイッチのイネーブル端に接続され、
前記切替スイッチの入力端が前記プロセッサーの制御端に接続され、前記切替スイッチの第1出力端が前記第1モータに接続され、前記切替スイッチの第2出力端が前記第2モータに接続され、
前記コプロセッサーは、前記位置データに基いて選択信号を生成し、前記選択信号を前記Dトリガーの入力端に出力し、
前記Dトリガーは、前記選択信号及び前記トリガー信号に基づいて切替信号を生成し、前記切替信号を前記切替スイッチに出力することによって、前記切替スイッチが前記第1モータ又は前記第2モータをオンにする
ことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、
前記Dトリガーは、立ち下がりエッジでトリガーされ、
前記第1モータ及び前記第2モータは、立ち上がりエッジでトリガーされ、
前記切替スイッチは、単極双投スイッチである
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項3】
前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、
前記Dトリガーは、立ち下がりエッジでトリガーされ、
前記第1モータ及び前記第2モータは、低レベルでトリガーされ、
前記切替スイッチは、単極三投スイッチである
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項4】
前記切替スイッチは、前記切替信号を予め設定された時間遅延させた後に前記切替スイッチに出力するためのタイマーをさらに含み、
前記タイマーの入力端が前記プロセッサーの出力端に接続され、前記タイマーの出力端が前記切替スイッチの入力端に接続される
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項5】
電子機器であって、
第1モータと、第2モータと、タッチセンサーと、圧力センサーと、プロセッサーと、切替回路とを含み、
前記第1モータは、前記電子機器の第1指定位置に設置され、
前記第2モータは、前記電子機器の第2指定位置に設置され、
前記圧力センサーは、前記プロセッサーに接続され、押圧操作を感知した時に圧力値を生成し、前記圧力値を前記プロセッサーに出力し、
前記プロセッサーは、前記切替回路に接続され、前記圧力値が所定の圧力閾値を超える時にトリガー信号を生成し、前記トリガー信号を前記切替回路に出力し、
前記タッチセンサーは、前記押圧操作の位置データを感知し、前記位置データを前記切替回路に出力し、
前記切替回路は、前記第1モータ及び前記第2モータのそれぞれに接続され、前記トリガー信号及び前記位置データに基いて前記第1モータ又は前記第2モータを選択して振動させ、
前記切替回路は、コプロセッサーと、アンド・ゲートと、切替スイッチとを含み、
前記アンド・ゲートの第1端が前記プロセッサーの出力端に接続され、前記アンド・ゲートの第2端が前記コプロセッサーの出力端に接続され、前記アンド・ゲートの出力端が前記切替スイッチのイネーブル端に接続され、
前記切替スイッチの入力端が前記プロセッサーの制御端に接続され、前記切替スイッチの第1出力端が前記第1モータに接続され、前記切替スイッチの第2出力端が前記第2モータに接続され、
前記コプロセッサーは、前記位置データに基いて選択信号を生成し、前記選択信号を前記アンド・ゲートの第2端に出力し、
前記アンド・ゲートは、前記選択信号及び前記トリガー信号に基づいて切替信号を生成し、前記切替信号を前記切替スイッチに出力することによって、前記切替スイッチが前記第1モータ又は前記第2モータをオンにする
ことを特徴とする電子機器。
【請求項6】
前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、
前記第1モータ及び前記第2モータは、立ち上がりエッジでトリガーされ、
前記切替スイッチは、単極双投スイッチである
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項7】
前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、
前記第1モータ及び前記第2モータは、低レベルでトリガーされる
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【請求項8】
前記切替スイッチは、単極三投スイッチ又は単極双投スイッチである
ことを特徴とする請求項に記載の電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御技術分野に関し、特に、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、一部の携帯電話は、高電圧モータ駆動用チップによってX軸リニアモータを駆動することで、触覚フィードバックによる振動体験を改善する。実際の応用において、X軸リニアモータが振動する時、モータ近傍のみの振動量が比較的大きい。例えば、X軸リニアモータが携帯電話の底部に配置される場合、携帯電話の底部のみの振動量が比較的大きいが、携帯電話の上部の振動量が非常に小さいので、ユーザー体験に影響を与えてしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
関連技術の問題点を解決するため、本発明は、電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の実施例の第1態様によれば、電子機器を提供する。前記電子機器は、第1モータ、第2モータ、タッチセンサー、圧力センサー、プロセッサー及び切替回路とを含み、前記第1モータは、前記電子機器の第1指定位置に設置され、前記第2モータは、前記電子機器の第2指定位置に設置される。
【0005】
前記圧力センサーは、前記プロセッサーに接続され、押圧操作を感知した場合、圧力値を生成し、前記圧力値を前記プロセッサーに出力するためのものである。
前記プロセッサーは、前記切替回路に接続され、前記圧力値が所定の圧力閾値を超える時にトリガー信号を生成し、前記トリガー信号を前記切替回路に出力するためのものである。
【0006】
前記タッチセンサーは、前記押圧操作の位置データを感知し、前記位置データを前記切替回路に出力するためのものである。
【0007】
前記切替回路は、前記第1モータ及び前記第2モータのそれぞれに接続され、前記トリガー信号及び前記位置データに基いて前記第1モータ又は前記第2モータを選択して振動させるためのものである。
【0008】
選択的に、前記切替回路は、コプロセッサー、Dトリガー及び切替スイッチを含む。
前記Dトリガーの入力端は、前記コプロセッサーの出力端に接続され、前記Dトリガーのクロック端は、前記プロセッサーの制御端に接続され、前記Dトリガーの出力端は、前記切替スイッチのイネーブル端に接続される。
【0009】
前記切替スイッチの入力端は、前記プロセッサーの制御端に接続され、前記切替スイッチの第1出力端は、前記第1モータに接続され、前記切替スイッチの第2出力端は、前記第2モータに接続される。
【0010】
前記コプロセッサーは、前記位置データに基いて選択信号を生成し、前記選択信号を前記Dトリガーの入力端に出力するためのものである。
【0011】
前記Dトリガーは、前記切替スイッチが前記第1モータ又は前記第2モータをオンにするように、前記選択信号及び前記トリガー信号に基づいて切替信号を生成し、前記切替信号を前記切替スイッチに出力するためのものである。
【0012】
選択的に、前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、前記Dトリガーは、立ち下がりエッジでトリガーされ、前記第1モータ及び前記第2モータは、立ち上がりエッジでトリガーされ、前記切替スイッチは、単極双投(single pole double throw)スイッチである。
【0013】
選択的に、前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、前記Dトリガーは、立ち下がりエッジでトリガーされ、前記第1モータ及び前記第2モータは、低レベルでトリガーされ、前記切替スイッチは、単極三投(single pole three throw)スイッチである。
【0014】
選択的に、前記切替スイッチは、タイマーをさらに含み、前記タイマーの入力端は、前記プロセッサーの出力端に接続され、前記タイマーの出力端は、前記切替スイッチの入力端に接続され、前記タッチ信号を予め設定された時間に遅延させてから前記切替スイッチに出力するためのものである。
【0015】
選択的に、前記切替回路は、コプロセッサー、アンド・ゲート及び切替スイッチとを含む。
【0016】
前記アンド・ゲートの第1端は、前記プロセッサーの出力端に接続され、前記アンド・ゲートの第2端は、前記コプロセッサーの出力端に接続され、前記アンド・ゲートの出力端は、前記切替スイッチのイネーブル端に接続される。
【0017】
前記切替スイッチの入力端は、前記プロセッサーの制御端に接続され、前記切替スイッチの第1出力端は、前記第1モータに接続され、前記切替スイッチの第2出力端は、前記第2モータに接続される。
【0018】
前記コプロセッサーは、前記位置データに基いて選択信号を生成し、前記選択信号を前記アンド・ゲートの第2端に出力するためのものである。
【0019】
前記アンド・ゲートは、前記切替スイッチが前記第1モータ又は前記第2モータをオンにするように、前記選択信号及び前記トリガー信号に基づいて切替信号を生成し、前記切替信号を前記切替スイッチに出力するためのものである。
【0020】
選択的に、前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、前記第1モータ及び前記第2モータは、立ち上がりエッジでトリガーされ、前記切替スイッチは、単極双投スイッチである。
【0021】
選択的に、前記トリガー信号は、負のパルス信号であり、前記第1モータ及び前記第2モータは、低レベルでトリガーされる。
【0022】
選択的に、前記切替スイッチは、単極三投スイッチまたは単極双投スイッチである。
【発明の効果】
【0023】
本発明の実施例に提供される技術案によれば、下記のような有益な効果を含むことができる。
【0024】
上記の実施例からわかるように、本発明の本実施例において、電子機器の第1指定位置に第1モータを設置し、第2指定位置に第2モータを設置することにより、切替回路がトリガー信号及び位置データに基いて第1モータ又は第2モータを選択して振動させる。このようにして、圧力センサーが押圧された場合、電子機器における対応するモータが振動することによって、電子機器の第1指定位置又は第2指定位置を振動させるという効果を達成することができるので、ユーザー体験の向上に有利である。
【0025】
なお、前記一般的な記載及び後述の詳細な記載は、単なる例示的で解釈的な記載であり、本発明を限定しない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
以下の図面は、明細書に組み入れて本明細書の一部分を構成し、本発明に該当する実施例を例示するとともに、明細書とともに本発明の原理を解釈する。
図1】一例示的な実施例に係る電子機器のブロック図である。
図2】一例示的な実施例に係る第1モータ及び第2モータの装着位置の効果図である。
図3】一例示的な実施例に係るDトリガーにより実現される切替回路の模式図である。
図4】一例示的な実施例に係るDトリガーにより実現される他の切替回路の模式図である。
図5】一例示的な実施例に係るDトリガーにより実現される別の切替回路の模式図である。
図6】一例示的な実施例に係るアンド・ゲートにより実現される切替回路の模式図である。
図7】一例示的な実施例に係るアンド・ゲートにより実現される他の切替回路の模式図である。
図8】一例示的な実施例に係るアンド・ゲートにより実現される別の切替回路の模式図である。
図9】一例示的な実施例に係る電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、例示的な実施例を詳しく説明し、その例示を図面に示す。以下の記載が図面に関わる場合、特に別の説明がない限り、異なる図面における同一符号は、同じ又は類似する要素を示す。以下の例示的な実施例に記載の実施例は、本発明と一致する全ての実施例を代表するものではない。かえって、それらは、添付される特許請求の範囲で詳細に記載される本発明の一部の態様に一致する装置及び方法の例に過ぎない。
【0028】
現在、一部の携帯電話は、高電圧モータ駆動用チップによってX軸リニアモータを駆動することで、触覚フィードバックによる振動体験を改善する。実際の応用において、X軸リニアモータが振動する時、モータ近傍のみの振動量が比較的大きい。例えば、X軸リニアモータが携帯電話の底部に配置される場合、携帯電話の底部のみの振動量が比較的大きいが、携帯電話の上部の振動量が非常に小さいので、ユーザー体験に影響を与えてしまう。
【0029】
上記の技術課題を解決するために、本発明の実施例は、電子機器を提供する。その発明構想は、電子機器の第1指定位置(例えば、上部)に第1モータを設置し、電子機器の第2指定位置(例えば、底部)に第2モータを設置し、そして、ユーザーの押圧操作に基いて、当該押圧操作に対応する位置にあるモータを振動させるように切り替えることにより、ユーザー体験を向上させることができることである。
【0030】
なお、本発明の実施例における第1モータおよび第2モータは、リニアモータにより実現されることができる。当業者は、具体的なシナリオに基いて他のタイプのモータを選択することもでき、対応する技術案は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0031】
図1は、一例示的な実施例に係る電子機器のブロック図である。図1を参照すると、電子機器は、第1モータと、第2モータと、タッチセンサーと、圧力センサーと、プロセッサーと、切替回路とを含む。
【0032】
ここで、圧力センサーは、プロセッサーに接続され、押圧操作が感知された時に圧力値を生成するとともに、圧力値をプロセッサーに出力するためのものである。
【0033】
プロセッサーは、切替回路に接続され、圧力値が所定の圧力閾値を超える時にトリガー信号を生成するとともに、トリガー信号を切替回路に出力するためのものである。
【0034】
タッチセンサーは、押圧操作の位置データを感知するとともに、前記位置データを切替回路に出力するためのものである。
【0035】
切替回路は、それぞれ第1モータ及び第2モータに接続され、トリガー信号及び位置データに基いて、第1モータまたは第2モータを選択して、それを振動させるためのものである。
【0036】
本実施例において、第1モータは、電子機器の第1指定位置に設置され、第2モータは、電子機器の第2指定位置に設置される。一例において、電子機器が携帯電話である場合を一例として、携帯電話の表示画面が使用者に面している時、第1指定位置は、携帯電話の上部であり、第2指定位置は、携帯電話の底部であってもよい。その設置効果を図2に示す。当業者は、具体的なシナリオに基いて上記の第1指定位置および第2指定位置を設置することができるが、ここでは特に限定しない。
【0037】
また、第1モータ及び第2モータのトリガー方式は、レベルトリガー又はエッジトリガーを含むことができ、後で具体的なシナリオに基いて適切なトリガー方式を選択してもよいが、ここでは説明しない。
【0038】
本実施例において、圧力センサーは、ストリップタイプセンサーを使用することができ、複数のセンサーからなるセンサードットアレイを使用することもできる。具体的なシナリオに基いて設置することができるが、ここでは特に限定しない。
【0039】
本実施例において、タッチセンサーは、電子機器のタッチスクリーンにより実現でき、別途に設置されたセンサーにより実現されることもできる。タッチセンサーの実現方式は、具体的なシナリオに基いて選択することができるが、ここでは特に限定しない。なお、タッチセンサーは、設定された周期に従って検出することにより、タッチ操作の位置データを取得することができる。勿論、タッチセンサーは、圧力センサーに接続されることもでき(図2の破線で示すように、この破線による接続は、選択可能であることを示す。)。タッチセンサーは、圧力センサーが圧力値を出力する時のみに、トリガーされて位置データを取得する。当業者は、具体的なシナリオに基いて、タッチセンサーを選択することができるが、ここでは特に限定しない。
【0040】
本実施例において、切替回路は、具体的なシナリオに基いて、デバイスを選択して実現される。トリガー信号及び位置データに基いて、第1モータ又は第2モータを選択して振動させることができる。ここで、切替回路の実現方式は、以下の方式を含むことができる。
【0041】
一例において、図3を参照すると、切替回路は、コプロセッサー、Dトリガー及び切替スイッチを含むことができる。
【0042】
ここで、Dトリガーの入力端は、コプロセッサーの出力端に接続され、Dトリガーのクロック端は、プロセッサーの制御端に接続され、Dトリガーの出力端は、切替スイッチのイネーブル端に接続される。
【0043】
切替スイッチの入力端は、プロセッサーの制御端(その中の1つが出力ピンGPIOである)に接続され、切替スイッチの第1出力端(K0)は、第1モータに接続され、切替スイッチの第2出力端(K1)は、第2モータに接続される。
【0044】
コプロセッサーは、位置データを基いて選択信号を生成するとともに、選択信号をDトリガーの入力端に出力するためのものである。
【0045】
Dトリガーは、選択信号及びトリガー信号に基づいて切替信号を生成するとともに、切替信号を切替スイッチに出力するためのものである。切替スイッチは、切替信号に基いて対応する出力端に切り替わる。例えば、切替信号が0である時、切替スイッチは、第1出力端に切り替わる。この時、切替スイッチは、第1モータをオンにする。また、例えば、切替信号が1である時、切替スイッチは、第2出力端に切り替わる。この時、切替スイッチは、第2モータをオンにする。
【0046】
なお、当該一例において、コプロセッサーは、電子機器のプロセッサーにより実現され、或いは処理機能を備える別途のデバイスにより実現されることができる。言い換えれば、当該一例において、コプロセッサーは、タッチセンサーの位置データを処理するという機能を示すためにのみ用いられる。当該機能を実現できる場合、当業者は、具体的なシナリオに基いて実現するデバイスを選択してもよいが、対応する技術案は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0047】
なお、電子機器を両手で握ったり、タッチセンサーが各検出領域において指先を検出したりするなどの一部のユーザーの操作習慣を考慮すると、指先の位置データをコプロセッサーに出力する。ユーザーの指先が握り状態から押圧操作状態に変更する場合に指先とタッチセンサーとの接触面積が大きくなることを考慮すると、この場合、コプロセッサーは、位置データを取得した後に、前の検出周期の位置データを取得する。その後、2回の位置データに対応する押圧面積を比較することができる。現在の検出周期の位置データに対応する押圧面積が、前の検出周期の位置データに対応する押圧面積よりも大きい場合、即ち、押圧面積が大きくなる場合に、ユーザーの押圧位置が第1指定位置が位置する領域に属しているか、第2指定位置が位置する領域に属しているかを確定し、そして、対応する選択信号を生成して切替スイッチに出力することができる。
【0048】
当該一例において、Dトリガーは、立ち下がりエッジ、例えば図3に示す負のパルスの立ち下がりエッジでトリガーされ、即ち、クロック端CLKがプロセッサーから出力されたトリガー信号の立ち下がりエッジを検出した場合、Dトリガーの出力端Qは、入力端Dと同じ状態になる。例えば、押圧位置が第2指定位置が位置する領域に属する場合、選択信号は、「0」であってもよい。Dトリガーから出力された切替信号が「0」である場合、切替スイッチは、第1出力端K0の位置に切り替わる。また、例えば、押圧位置が第1指定位置が位置する領域に属する場合、選択信号は、「1」であってもよい。Dトリガーから出力された切替信号が「1」である場合、切替スイッチは、第2出力端K1の位置に切り替わる。
【0049】
プロセッサーから出力されたトリガー信号をDトリガー及び切替スイッチを同時に出力する場合を考慮すると、Dトリガーが切替信号を即時に出力できないことに起因して、切替スイッチが正しい出力端に切り替わらない可能性がある。このため、本実施例において、第1モータ及び第2モータが立ち上がりエッジトリガー方式を使用することにより、負のパルスの幅がDトリガーの遅延時間よりも大きい場合、押圧操作に対応する領域に位置するモータが振動することを確保できるので、制御の精度を向上させることができる。
【0050】
一例において、第1モータ及び第2モータが低レベルトリガー方式を使用する場合、切替回路は、タイマーをさらに含むこともできる。図4を参照すると、当該タイマーは、その入力端がプロセッサーの出力端に接続され、その出力端が切替スイッチの入力端に接続され、タッチ信号を予め設定された時間遅延した後、切替スイッチに出力するためのものである。ここで、予め設定された時間は、Dトリガーデバイスの遅延時間よりも長くなればよい。
【0051】
一例において、第1モータ及び第2モータが低レベルトリガー方式を使用する場合、切替スイッチは、単極三投スイッチであってもよい。図5を参照すると、当該切替スイッチのデフォルト位置は、第3出力端K2である。切替スイッチは、Dトリガーが切替信号を受信した後、切替信号に基いて第1出力端K0又は第2出力端K1に切り替わり、一定の時間を保持した後、デフォルト位置に戻ることができる。理解すべきことは、単極三投スイッチを使用するので、第1モータ及び第2モータは、立ち上がりエッジトリガー方式及び立ち下がりエッジトリガー方式により同様に実現することができ、当業者は、具体的なシナリオに基いて選択することができるが、対応する技術案は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0052】
他の一例において、図6を参照すると、切替回路は、コプロセッサー、アンド・ゲート及び切替スイッチを含む。ここで、アンド・ゲート(AND)の第1端(マーク1で表される。)は、プロセッサーの出力端に接続され、アンド・ゲートの第2端(マーク2で表される。)は、コプロセッサーの出力端に接続され、アンド・ゲートの出力端は、切替スイッチのイネーブル端(SEL)に接続される。
【0053】
切替スイッチの入力端は、プロセッサーの制御端に接続され、切替スイッチの第1出力端(K0)は、第1モータに接続され、切替スイッチの第2出力端(K1)は、第2モータに接続される。
【0054】
コプロセッサーは、位置データに基いて選択信号を生成するとともに、選択信号をアンド・ゲートの第2端に出力するためのものである。
【0055】
アンド・ゲートは、選択信号及びトリガー信号に基づいて切替信号を生成するとともに、切替信号を切替スイッチに出力するためのものである。切替スイッチは、切替信号に基いて対応する出力端に切り替わる。例えば、切替信号が0である場合、切替スイッチは、第1出力端に切り替わる。この時、切替スイッチは、第1モータをオンにする。また、例えば、切替信号が1である場合、切替スイッチは、第2出力端に切り替わる。この時、切替スイッチは、第2モータをオンにする。
【0056】
プロセッサーから出力されたトリガー信号をアンド・ゲート及び切替スイッチを同時に出力することを考慮すると、アンド・ゲート(遅延があるため)が切替信号を即時に出力できないことに起因して、切替スイッチが正しい出力端に切り替わらない可能性がある。このため、本実施例において、第1モータ及び第2モータが立ち上がりエッジトリガー方式を使用することにより、負のパルスの幅がアンド・ゲートの遅延時間よりも大きい場合、押圧操作に対応する領域に位置するモータが振動することを確保できるので、制御の精度を向上させることができる。
【0057】
一例において、第1モータ及び第2モータが低レベルトリガー方式を使用するので、切替回路は、タイマーをさらに含むことができる。図7を参照すると、当該タイマーは、その入力端がプロセッサーの出力端に接続され、その出力端が切替スイッチの入力端に接続され、タッチ信号を予め設定された時間遅延した後、切替スイッチに出力するためのものである。ここで、予め設定された時間は、Dトリガーデバイスの遅延時間よりも長くなればよい。
【0058】
一例において、第1モータ及び第2モータが低レベルトリガー方式を使用する場合、切替スイッチは、単極三投スイッチであてもよい。図8を参照すると、当該切替スイッチのデフォルト位置は、第3出力端K2である。切替スイッチは、Dトリガーが切替信号を受信した後、切替信号に基いて第1出力端K0又は第2出力端K1に切り替わり、一定の時間を保持した後、デフォルト位置に戻ることができる。理解すべきことは、単極三投スイッチを使用するので、第1モータ及び第2モータは、立ち上がりエッジトリガー方式及び立ち下がりエッジトリガー方式により同様に実現することができ、当業者は、具体的なシナリオに基いて選択することができるが、対応する技術案は、本発明の保護範囲に含まれる。
【0059】
なお、図6図8に示す一例において、図3図5に示す一例との相違点のみを説明し、ここで説明されていないデバイスは、図3図5に示す例におけるデバイスにより実現することができる。
【0060】
これにより、本発明の実施例において、電子機器の第1指定位置に第1モータを設置し、第2指定位置に第2モータを設置することにより、切替回路がトリガー信号及び位置データに基いて第1モータ又は第2モータを選択して振動させる。このようにして、圧力センサーが押圧された場合、電子機器における対応するモータが振動することによって、電子機器の第1指定位置又は第2指定位置を振動させるという効果を達成することができるので、ユーザー体験の向上に有利である。
【0061】
以下、図2及び図3を組み合わせて、本発明の実施例に提供される電子機器を説明する。図2及び図3を参照すると、圧力センサーは、ユーザーが押圧操作を行う時、当該押圧操作を検出し、そして、検出された圧力値をプロセッサーに出力する。プロセッサーは、予め設定された圧力閾値を取得し、当該圧力値と圧力閾値とを比較する。プロセッサーは、圧力値が圧力閾値よりも大きい場合、トリガー信号を出力する。当該トリガー信号は、負のパルスであってもよい。
【0062】
押圧操作を行う場合、タッチセンサーは、押圧操作の位置を検出することができるが、具体的な検出方式は、関連技術を参照することができるので、ここではその説明を省略する。タッチセンサーは、位置データをコプロセッサーに送信することができる。当該コプロセッサーは、現在の位置データ(又は、前の位置データをさらに組み合わせる。)に基いて選択信号を生成することができる。即ち、第1指定位置が位置する領域に押圧位置が属している場合、選択信号は「0」である。第2指定位置が位置する領域に押圧位置が属している場合、選択信号は「1」である。
【0063】
Dトリガーは、立ち下がりエッジでトリガーされ、負のパルスの立ち下がりエッジが検出された場合、出力端Qの値は、入力端Dでの選択信号と同一である。即ち、切替信号は、選択信号の値と同一である。即ち、選択信号が「0」である場合、切替信号は「0」である。選択信号が「1」である場合、切替信号は「1」である。
【0064】
切替スイッチは、切替信号が「0」である場合に、第1モータをオンにし、或いは切替信号が「1」である場合に、第2モータをオンにする。
【0065】
第1モータ及び第2モータが立ち上がりエッジでトリガーされるので、負のパルスの幅がDトリガーの遅延時間よりも大きい時、切替スイッチが対応するモータをオンにする時点は、対応するモータが立ち上がりエッジを受信する時点よりも早くなる。
【0066】
切替信号が「0」である場合を一例とすると、切替スイッチは、第1モータをオンにし、負のパルスを第1モータに出力する。第1モータは、負のパルスの立ち上がりエッジが検出された時に振動の操作を実行する。ここで、振動方式は、具体的なシナリオに基いて、例えば200msで振動するように設置することができるが、ここでは特に限定しない。
【0067】
図9は、一例示的な実施例に係る電子機器のブロック図である。例えば、電子機器900は、第1指定位置に設置される第1モータ、第2指定位置に設置される第2モータ及び切替回路を含むスマートフォン、コンピュータ、デジタルブロードキャスト端末、タブレットデバイス、医療機器、フィットネス機器、個人向け携帯型情報端末機器(PDA)などであってもよい。
【0068】
図9を参照すると、電子機器900は、処理ユニット902、メモリ904、電源ユニット906、マルチメディアユニット908、オーディオユニット910、入力/出力(I/O)インタフェース912、センサーユニット914、通信ユニット916、及び画像収集ユニット918からなる群から選ばれる少なくとも1つを備えてもよい。
【0069】
処理ユニット902は、一般的には、電子機器900の全体の操作、例えば、表示、電話呼び出し、データ通信、カメラ操作及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット902は、上述した方法におけるステップの一部又は全部を実現できるように、命令を実行する少なくとも1つのプロセッサー920を備えてもよい。また、処理ユニット902は、他のユニットとのインタラクションを便利にさせるように、少なくとも1つのモジュールを備えてもよい。例えば、処理ユニット902は、マルチメディアユニット908とのインタラクションを便利にさせるように、マルチメディアモジュールを備えてもよい。
【0070】
メモリ904は、電子機器900での操作をサポートするように、各種のデータを記憶するように構成される。これらのデータは、例えば、電子機器900で何れのアプリケーション又は方法を操作するための命令、連絡先データ、電話帳データ、メッセージ、画像、ビデオなどを含む。メモリ904は、何れの種類の揮発性又は不揮発性メモリ、例えば、SRAM(Static Random Access Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、PROM(Programmable ROM)、ROM(Read Only Member)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、磁気ディスク、或いは光ディスクにより、或いはそれらの組み合わせにより実現することができる。
【0071】
電源ユニット906は、電子機器900の各種ユニットに電力を供給するためのものであり、電源管理システム、1つ又は複数の電源、及び電子機器900のために電力を生成、管理及び分配することに関連する他のユニットを備えてもよい。
【0072】
マルチメディアユニット908は、前記電子機器900とユーザーとの間に出力インタフェースを提供するスクリーンを備えてもよい。一実施例では、スクリーンは、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)やタッチパネル(TP)を備えてもよい。スクリーンは、タッチパネルを備える場合、ユーザーからの入力信号を受信するように、タッチスクリーンになることができる。また、タッチパネルは、タッチや、スライドや、タッチパネル上の手振りを感知するように、少なくとも1つのタッチセンサーを有する。前記タッチセンサーは、タッチやスライド動作の境界を感知できるだけではなく、タッチやスライド操作と関連する持続時間や圧力も感知できる。
【0073】
オーディオユニット910は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオユニット910は、マイクロフォン(MIC)を有してもよい。電子機器900が、例えば、呼び出しモード、記録モード、又は音声認識モードのような操作モードにある時、マイクロフォンは、外部のオーディオ信号を受信するように配置される。受信したオーディオ信号は、メモリ904にさらに記憶されてもよいし、通信ユニット916を介して送信されてもよい。一実施例では、オーディオユニット910は、オーディオ信号を出力するためのスピーカをさらに備えてもよい。
【0074】
I/Oインタフェース912は、処理ユニット902と外部のインタフェースモジュールとの間にインタフェースを提供するためのものである。上記外部のインタフェースモジュールは、キーボードや、クリックホイールや、ボタンなどであってもよい。
【0075】
センサーユニット914は、電子機器900のために各方面の状態を評価する少なくとも1つのセンサーを備えてもよい。例えば、センサーユニット914は、電子機器900のオン/オフ状態や、ユニットの相対的な位置を検出することができる。例えば、前記ユニットは、電子機器900のディスプレイ及びキーパッドである。センサーユニット914は、電子機器900又は電子機器900の1つのユニットの位置の変化、ユーザーによる電子機器900への接触の有無、電子機器900の方向又は加速/減速、電子機器900の温度変化などを検出することができる。
【0076】
通信ユニット916は、電子機器900と他の設備の間との無線又は有線通信を便利にさせるように構成される。電子機器900は、通信標準に基づく無線ネットワーク、例えば、WiFi、2G又は3G、又はそれらの組み合わせにアクセスできる。1つの例示的な実施例では、通信ユニット916は、ブロードキャストチャンネルを介して外部のブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャストに関する情報を受信する。1つの例示的な実施例では、前記通信ユニット916は、近距離通信を促進するために近距離無線通信(NFC)モジュールをさらに備えてもよい。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識装置(RFID:Radio Frequency IDentification)技術、赤外線データ協会(IrDA:Infrared Data Association)技術、超広帯域無線(UWB:Ultra Wide Band)技術、ブルートゥース(登録商標)(BT:Bluetooth)技術及び他の技術により実現されてもよい。
【0077】
例示的な実施例では、電子機器900は、上述した方法を実行するために、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC:Application Specific Integrated Circuit)、デジタル信号プロセッサー(DSP:Digital Signal Processor)、デジタル信号処理デバイス(DSPD:Digital Signal Processing Device)、プログラマブルロジックデバイス(PLD:Programmable Logic Device)、書替え可能ゲートアレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサー、又は他の電子機器により実現されてもよい。
【0078】
例示的な実施例では、命令を有する非一時的コンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、命令を有するメモリ904をさらに提供する。前記命令は、電子機器900のプロセッサー920により実行されて上述した方法を実現する。上記の各実施例において、送信モジュール及び受信モジュールにおけるプロセッサーにより実行される。例えば、前記読み取り可能な記録媒体は、ROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク及び光データメモリなどであってもよい。
【0079】
当業者は、明細書に対する理解、及び明細書に記載された発明に対する実施を介して、本発明の他の実施形態を容易に取得することができる。本発明は、本発明に対する任意の変形、用途、又は適応的な変化を含み、このような変形、用途、又は適応的な変化は、本発明の一般的な原理に従い、本発明では開表していない本技術分野の公知知識、又は通常の技術手段を含む。明細書及び実施例は、単に例示的なものであって、本発明の本当の範囲と主旨は、以下の特許請求の範囲によって示される。
【0080】
理解すべきことは、本発明は、上記の内容及び図面に示された構造に限定されず、その範囲を逸脱しない限り、各種の変更及び変更を行うことができる。本発明の範囲は、添付される特許請求の範囲のみにより限定される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9