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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】洗濯機
(51)【国際特許分類】
   D06F 39/08 20060101AFI20220218BHJP
   D06F 23/04 20060101ALI20220218BHJP
   D06F 37/12 20060101ALI20220218BHJP
【FI】
D06F39/08 311A
D06F23/04
D06F37/12 J
D06F39/08 341
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020502094
(86)(22)【出願日】2017-11-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-09-10
(86)【国際出願番号】 CN2017109165
(87)【国際公開番号】W WO2019056509
(87)【国際公開日】2019-03-28
【審査請求日】2020-01-16
(31)【優先権主張番号】201710853500.3
(32)【優先日】2017-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201721219453.9
(32)【優先日】2017-09-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】519385445
【氏名又は名称】▲無▼▲錫▼小天鵝電器有限公司
【氏名又は名称原語表記】WUXI LITTLE SWAN ELECTRIC CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】NO.18,SOUTH CHANGJIANG ROAD,NEW DISTRICT,WUXI,JIANGSU 214028,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】康 菲
(72)【発明者】
【氏名】史 ▲亞▼成
(72)【発明者】
【氏名】周 薇
【審査官】土屋 正志
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0036776(US,A1)
【文献】特表2016-536057(JP,A)
【文献】特開2013-141555(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106868774(CN,A)
【文献】特開2013-141508(JP,A)
【文献】実開昭50-136273(JP,U)
【文献】実公昭38-002089(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06F 39/08
D06F 23/04
D06F 37/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体と、
前記筐体内に回転可能に設けられ、周壁に水出口が設けられる回転槽と、
水受けトレイであって、前記水受けトレイは、前記筐体内に設けられ且つ少なくとも一部が前記回転槽の下方に位置しており、前記水受けトレイの側周壁が上に延びており且つ前記水出口よりも高く、前記水受けトレイの側周壁の上縁と前記回転槽の外底面との間の高さの差が前記回転槽の高さの半分よりも小さい水受けトレイと、を備え、
前記水出口は、水平方向に開口するように前記回転槽の周壁の下部に設けられ、
導水カバーであって、前記導水カバーは、前記回転槽の内周壁面に設けられ且つ前記水出口をカバーするように設けられ、前記導水カバーには、給水口が設けられ、且つ前記給水口と前記水出口とを連通する導水キャビティを画定し、遠心力の作用により上昇した前記回転槽内の液体は、前記給水口から前記導水キャビティ内に入って前記水出口から水平方向に出て、前記水受けトレイに排出される導水カバーをさらに備える、
ことを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記水受けトレイ内には、水受槽を有し、前記水受槽の最下部には、排水口が設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
前記水受槽の底壁面には、下方に凹む貯水槽が設けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の洗濯機。
【請求項4】
前記貯水槽の底壁面には、下方にさらに凹む排水溝が設けられ、前記排水口は、前記排水溝の底壁面に設けられる、
ことを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。
【請求項5】
前記貯水槽は、前記水受槽の底壁面の外周縁に位置しており且つ前記水受槽の円周方向に沿って延びている、
ことを特徴とする請求項4に記載の洗濯機。
【請求項6】
前記給水口は、前記導水カバーの上部に設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項7】
前記給水口は、前記導水カバーの上端に設けられ、前記水出口は、前記回転槽の底壁に隣接している、
ことを特徴とする請求項6に記載の洗濯機。
【請求項8】
前記水出口は、複数であり、前記回転槽の円周方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記導水カバーは、複数であり、前記回転槽の円周方向に沿って間隔をあけて設けられ、各前記導水カバーは、少なくとも1つの対応する前記水出口をカバーするように設けられる、
ことを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項9】
筐体と、
前記筐体内に回転可能に設けられ、周壁に水出口が設けられる回転槽と、
水受けトレイであって、前記水受けトレイは、前記筐体内に設けられ且つ少なくとも一部が前記回転槽の下方に位置しており、前記水受けトレイの側周壁が上に延びており且つ前記水出口よりも高く、前記水受けトレイの側周壁の上縁と前記回転槽の外底面との間の高さの差が前記回転槽の高さの半分よりも小さい水受けトレイと、
前記回転槽内に回転可能に設けられたパルセータと、を備え、
前記水出口は、水平方向に開口するように前記回転槽の周壁の下部に設けられ、
導水カバーであって、前記導水カバーは、前記回転槽の内周壁面に設けられ且つ前記水出口をカバーするように設けられ、前記導水カバーには、給水口が設けられ、且つ前記給水口と前記水出口とを連通する導水キャビティを画定し、遠心力の作用により上昇した前記回転槽内の液体は、前記給水口から前記導水キャビティ内に入って前記水出口から水平方向に出て、前記水受けトレイに排出される導水カバーをさらに備える、
ことを特徴とする洗濯機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気製品製造の技術分野に関し、具体的に、洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯機技術の継続的な発展に伴い、洗濯機は、ますます大容量になり、洗濯機が徐々に大容量になりつつあるとともに、必然的に洗濯機の全体サイズの増大につながるため、体積が小さくて容量が大きな洗濯機を提供する必要がある。同時に、従来の洗濯機では、洗濯中に水が回転槽内と外槽内に分配され、つまり、外槽と回転槽との間にも水があるため、水の消費量が多くなり、水資源の無駄遣いをきたす。従来の洗濯機では、汚れが外槽と回転槽との間に残されやすく、それにより細菌が繁殖し、外槽と回転槽との間には、水があるため、洗剤の使用量も多くなり、洗剤の無駄遣いをきたし、コストの節約に有利ではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、関連技術における上記技術的問題の1つを少なくともある程度まで解決することを目的とする。このため、本発明は、洗濯機を提案し、該洗濯機は、単一の槽を備えた構造を採用し、容量が大きく、水を節約でき、汚れを防止でき、コストが低くなるだけでなく、使用される材料が少なく、空間利用率が高く、脱水効果に優れる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1態様の実施例によれば、洗濯機を提案し、前記洗濯機は、筐体と、前記筐体内に回転可能に設けられ、その周壁及び/又は底壁には、水出口が設けられる回転槽と、水受けトレイであって、前記水受けトレイは、前記筐体内に設けられ且つ少なくとも一部が前記回転槽の下方に位置しており、前記水受けトレイの側周壁が上に延びており且つ前記水出口よりも高く、前記水受けトレイの側周壁の上縁と前記回転槽の外底面との高さの差が前記回転槽の高さの半分よりも小さい水受けトレイと、を備える。
【0005】
本発明の実施例に係る洗濯機は、外槽を設けておらず、回転槽のみを備えて、単一の槽構造に形成し、それにより容量を大きくし、水を節約し、汚れを防止し、コストを削減することができ、且つ水受けトレイと回転槽との高さ関係を設定することにより、水受けトレイの材料消費と占有空間を減少できるだけでなく、脱水プロセス中に水が水受けトレイから飛び散ることを避けることができる。
【0006】
本発明のいくつかの特定の実施例によれば、前記水受けトレイ内には、水受槽を具備し、前記水受槽の最下部には、排水口が設けられる。
【0007】
さらに、前記水受槽の底壁面には、下方に凹む貯水槽が設けられる。
【0008】
さらに、前記貯水槽の底壁面には、下方にさらに凹む排水溝が設けられ、前記排水口は、前記排水溝の底壁面に設けられる。
【0009】
さらに、前記貯水槽は、前記水受槽の底壁面の外周縁に位置しており且つ前記水受槽の円周方向に沿って延びている。
【0010】
本発明のいくつかの特定の実施例によれば、前記洗濯機はさらに、導水カバーであって、前記導水カバーは、前記回転槽の内周壁面に設けられ且つ前記水出口をカバーするように設けられ、前記導水カバーには、給水口が設けられ且つそれによって前記給水口と前記水出口と連通する導水キャビティを画定し、遠心力の作用により上昇した前記回転槽内の液体は、前記給水口から前記導水キャビティ内に入って前記水出口から前記水受けトレイに排出される導水カバーを備える。
【0011】
さらに、前記給水口は、前記導水カバーの上部に設けられ、前記水出口は、回転槽の周壁の下部に設けられる。
【0012】
さらに、前記給水口は、前記導水カバーの上端に設けられ、前記水出口は、前記回転槽の底壁に隣接している。
【0013】
さらに、前記水出口は、複数であって前記回転槽の円周方向に沿って間隔をあけて設けられ、前記導水カバーは、複数であって前記回転槽の円周方向に沿って間隔をあけて設けられ、各前記導水カバーは、少なくとも1つの対応する前記水出口をカバーするように設けられる。
【0014】
本発明の第2態様の実施例によれば、洗濯機を提案し、前記洗濯機は、筐体と、前記筐体内に回転可能に設けられ、その周壁及び/又は底壁には、水出口が設けられる回転槽と、水受けトレイであって、前記水受けトレイは、前記筐体内に設けられ且つ少なくとも一部が前記回転槽の下方に位置しており、前記水受けトレイの側周壁が上に延びており且つ前記水出口よりも高く、前記水受けトレイの側周壁の上縁と前記回転槽の外底面との高さの差が前記回転槽の高さの半分よりも小さい水受けトレイと、前記回転槽内に回転可能に設けられるパルセータと、を備える。
【0015】
本発明の実施例に係る洗濯機は、単一の槽構造を採用し、それにより容量を大きくし、水を節約し、汚れを防止し、コストを削減することができ、且つ脱水効果を確保でき、水受けトレイと回転槽との高さ関係を設定することにより、水受けトレイの材料消費と占有空間を減少できるだけでなく、脱水プロセス中に水が水受けトレイから飛び散ることを避けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の上記及び/又は追加の態様及び利点は、以下の図面を参照して実施例を説明することにより、明らかになり、容易に理解される。
図1】本発明の実施例に係る洗濯機の断面図である。
図2】本発明の実施例に係る洗濯機の一部の構造を示す模式図である。
図3】本発明の実施例に係る洗濯機的一部の構造を示す断面図である。
図4】本発明の実施例に係る洗濯機の水受けトレイの構造を示す模式図である。
図5】本発明の実施例に係る洗濯機の水受けトレイの断面図である。
図6】本発明の実施例に係る洗濯機の回転槽の構造を示す模式図である。
図7】本発明の実施例に係る洗濯機の回転槽の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施例について詳細に説明し、前記実施例の例は、図面に示されており、最初から最後まで同じ又は類似の符号は、同じ又は類似の素子又は同じ又は類似の機能を有する素子を示す。以下では図面を参照して説明する実施例は、例示であり、本発明を説明するためにのみ使用され、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0018】
本発明の説明では、用語「上」、「下」、「縦」、「水平」、「頂部」、「底部」「内部」、「外部」、「軸方向」、「半径方向」及び「円周方向」などが示す方位又は位置関係は、図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を容易に説明し、説明を簡略化するためにのみ使用され、示された装置又は素子が特定の方位を有しなければならず、特定の方位で構築及び操作されなければならないことを示したり、暗示したりするものではないため、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。また、本発明の説明では、特に説明がない限り、「複数」とは、2つ以上を意味する。
【0019】
なお、本発明の説明では、明確な規定と限定がない限り、用語「取り付け」、「連結」、「接続」は、広義的に理解されるべきである。たとえば、固定的な接続であってもよいし、取り外し可能な接続又は一体的な接続であってもよく、機械的接続であってもよいし、電気的接続であってもよく、直接的な接続であってもよいし、中間媒体を介した間接的な接続であってもよく、2つの素子の内部連通であってもよい。当業者にとって、特定の状況に基づいて本発明における上記用語の特定の意味を理解することができる。
【0020】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例に係る洗濯機1を説明する。
【0021】
図1図7に示すように、本発明の実施例に係る洗濯機1は、筐体100、回転槽200及び水受けトレイ400を備える。
【0022】
回転槽200は、筐体100内に回転可能に設けられ、回転槽210の周壁及び/又は底壁には、水出口211が設けられる。水受けトレイ400は、筐体100内に設けられ且つ少なくとも一部が回転槽210の下方に位置しており、水受けトレイ400は、回転槽200を支持するために使用され、ここでは、直接的な支持であってもよいし、間接的な支持であってもよい。回転槽210が回転脱水しているとき、回転槽210内の液体は、水出口21から水受けトレイ400に排出され、水受けトレイ400から排出されることができる。水受けトレイ400の側周壁は、上に延びており且つ水出口211よりも高く、水受けトレイ400の側周壁の上縁と回転槽210の外底面Aとの間の高さの差hは、前記回転槽の高さHの半分よりも小さい(h<H/2)。
【0023】
本発明の実施例に係る洗濯機1は、単一の槽構造を採用し、つまり、外槽を設置せずに回転槽200のみを設け、このようにして、洗濯中に水が回転槽200内にあるため、水をさらに節約し、構造を簡略化し、容量を増加させ、汚れと細菌の繁殖を減少させることができる。
また、水受けトレイ400を設けることにより、且つ水受けトレイ400の側周壁の上縁と回転槽210の外底面Aとの間の高さの差hは、前記回転槽210の高さHの半分よりも小さく、好ましくは、水受けトレイ400の側周壁の上縁と回転槽210の外底面Aとの間の高さの差hは、回転槽210の高さの1/10~1/3である。もちろん、これは、この範囲にのみ限定されるものではなく、水受けトレイ400が水出口211から排出された水を収集できる限り、側周壁は、より低く設けられてもよいし、設けられなくてもよい。水受けトレイ400は、従来の外槽と比較して、高さが大幅に低減され、占有する空間が小さくなると同時に、外槽カバーが省略されるため、使用される材料が大幅に削減され、コストが低減された。そして、回転槽210と筐体100との間の隙間が大きく増加され、同じ体積の洗濯機1は、回転槽210の直径と高さを増加させることにより、容量をもっと大きくすることができる。
【0024】
また、水受けトレイ400の側周壁は、上に延びており且つ水出口211よりも高いため、脱水中、回転槽210内の液体は、水出口211から排出された後、水受けトレイ400に完全に流れ込み、それにより水が回転槽210の下端から飛び散ることを避ける。
したがって、本発明の実施例に係る洗濯機1は、容量が大きく、水を節約でき、汚れを防止でき、コストが低く、使用される材料が少なく、空間利用率が高く、脱水効果が良いなどの利点を有する。
【0025】
以下、本発明の特定の実施例に係る洗濯機1について図面を参照して説明する。
【0026】
図1図7に示すように、本発明の実施例に係る洗濯機1は、筐体100、回転槽200、導水カバー220及び水受けトレイ400を備える。
【0027】
回転槽210は、筐体100内に回転可能に設けられ、回転槽210の周壁及び/又は底壁には、水出口211が設けられ、導水カバー220は、回転槽210の内周壁面に設けられ、且つ導水カバー220は、水出口211をカバーするように設けられ、導水カバー220には、給水口221が設けられ、且つ導水カバー220は、給水口221と水出口211と連通する導水キャビティ240を画定する。遠心力の作用により上昇した回転槽210内の液体は、給水口221から導水キャビティ240内に入るとともに水出口211から水受けトレイ400に排出される。
【0028】
具体的には、洗濯機1は、脱水中に回転槽210が回転しており、つまり、導水カバー220が回転槽210とともに回転しており、遠心力の作用により回転槽210内の液体は、上に移動し、且つ給水口221から導水キャビティ240に入り、導水キャビティ240に入った液体は、導水カバー220によって水出口211に導かれ、且つ水出口211から水受けトレイ400に排出される。
【0029】
したがって、本発明の実施例に係る洗濯機1では、単一の槽を備えた構造を採用することに基づいて、回転槽210の内周壁面には、導水カバー220がさらに設けられ、且つ導水カバー220には、給水口221が設けられ、回転槽210の周壁及び/又は底壁には、水出口211が設けられるため、回転槽210内の水は、脱水中に遠心力の作用により上昇し、且つ給水口221から導水カバー220内に入り、導水カバー220によって導かれて水出口211に流れ、それにより水出口211から排出される。これにより、外槽を省略して構造を簡略化し、容量を増加させ、汚れと細菌の繁殖を減少させ、水を節約した上で、脱水効果を同時に向上させることができる。
【0030】
また、導水カバー220は、回転槽210に接続され、脱水プロセス中に水を導くことを実現するように、筐体100に追加の構造に設けたり、筐体100を内部と外部の二重層構造に設けたりする必要がないため、筐体100の材料選択は、制限されなくなる。たとえば、板金などの材料を採用でき、それにより外観を大幅に改善できる。
【0031】
水出口211は、回転槽210の周壁に設けられてもよいし、回転槽210の底壁に設けられてもよく、又は水出口211は、周壁と底壁に設けられる。具体的には、水出口211は、回転槽210の周壁に設けられ、導水カバー220は、水出口211をカバーするように設けられ、且つ導水カバー220の下端は、回転槽210の周壁にのみ接続され、これは、導水カバー220と回転槽210の周壁との間の密閉に有利である。もちろん、本発明の水出口211は、回転槽210の底壁にも設けられてもよく、導水カバー220は、水出口211をカバーするように設けられ、これは、脱水中の脱水効率を向上させるのに有利であり、脱水効果が良く、且つ水出口211からの水の飛散を効果的に減少させることができる。水出口211は、周壁と底壁に設けられることにより、導水カバー220と回転槽210の周壁との間の密閉に有利であるとともに、脱水中の脱水効率を向上させるのに有利であり、且つ水出口211からの水の飛散を効果的に防ぐことができる。
【0032】
したがって、本発明の実施例に係る洗濯機1は、容量が大きく、水を節約でき、汚れを防止でき、コストが低く、脱水効果が良く、外観が美しく、密閉に有利であるなどの利点を有する。
【0033】
ここで、水受けトレイ400内には、水受槽410が設けられてもよく、且つ水受槽410の最下部には、排水のための排水口が設けられてもよく、水受けトレイ400には、排水口が設けられず、導管などを採用して水受槽410内の水を導出してもよい。
【0034】
本発明のいくつかの特定の実施例では、図4及び図5に示すように、水受槽410の底壁面には、下方に凹む貯水槽430が設けられる。これにより、脱水中に衣類から出てくる水のための十分な緩衝空間を確保し、水受けトレイ400内の水面を回転槽210の下に保持することができ、それにより水受けトレイ400内の水とバブルが回転槽210によって回転駆動されて、水受けトレイ400の側周壁の上縁から溢れることを防ぐことができる。
【0035】
さらに、図4及び図5に示すように、貯水槽430の底壁面には、下方にさらに凹む排水溝440が設けられ、排水口420は、排水溝440の底壁面に設けられるため、水受けトレイ400内の水が溢れることをさらに防ぐことができるだけでなく、排水口420を水受槽410の最下部に設けてもよく、それにより排水しやすくなって排水の効果を向上させる。
【0036】
具体的には、図4及び図5に示すように、貯水槽430は、水受槽410の底壁面の外周縁に位置しており且つ水受槽410の円周方向に沿って延びており、たとえば、リング状に延びているため、貯水槽430内の水は、回転する水流に形成して排水溝440からスムーズに排出されることができないことを避けることができ、それにより水受けトレイ400内の水は、水位が上昇して水受けトレイ400の側周壁の上縁から溢れることをさらに防ぐことができる。
【0037】
本発明のいくつかの特定の例では、図1図3図6及び図7に示すように、回転槽210の周壁は、回転槽210の中心軸線に平行に設けられ、導水カバー220は、回転槽210の側壁に平行に設けられ且つ上下方向に沿って延びている。言い換えれば、回転槽210の内径は、上下方向の至る所で等しく、回転槽210の外径は、上下方向の至る所で等しい。ここでは、上記の至る所で等しいものは、ほぼ等しいことを意味し、回転槽210にはいくつかの凹凸構造が設けられることを排除しないことを理解されたい。言い換えれば、回転槽210は、大体円筒形である。
【0038】
本発明のいくつかの特定の実施例では、図1~3及び図6~7に示すように、給水口221は、導水カバー220の上部に設けられ、水出口211は、回転槽210の周壁の下部に設けられる。ここでは、導水カバー220の上部とは、導水カバー220の上下方向の中央より上の部分を指し、回転槽210の下部とは、回転槽210の上下方向の中央より下の部分を指すことを理解できる。これにより、脱水時に、回転槽210は、回転し、回転槽210内の水が、遠心力の作用により上昇し、導水カバー220の上部に位置する給水口221は、上昇した水をよりよく収集でき、この部分の水が、給水口221から導水カバー220内に入り、且つ導水カバー220の案内により回転槽210の下部の水出口211に流れ、それにより脱水効率と浄化効果をさらに向上させる。
【0039】
さらに、給水口221は、導水カバー220の上端に設けられ、遠心力の作用により回転槽210内の回転槽210の上端まで上昇した液体は、さらに容易に収集される。水出口211は、回転槽210の周壁に設けられ且つ回転槽210の底壁に隣接しており、水出口211は、回転槽210の底壁から所定の距離を離間しており、これにより、導水カバー220と回転槽210の周壁との密閉が容易になり、且つ水受けトレイ400の側壁の高さを下げてもよく、それにより使用される材料を節約し、コストを削減できる。
【0040】
さらに、図1図3図6及び図7に示すように、洗濯機1の排水効果を向上させるために、水出口211は、複数であり、複数の水出口211は、回転槽210の円周方向に沿って等間隔に設けられ、導水カバー220は、複数であり、複数の導水カバー220は、回転槽210の円周方向に沿って等間隔に設けられ、各導水カバー220は、少なくとも1つの対応する水出口211をカバーするように設けられる。たとえば、水出口211は、2つであり、回転槽210の半径方向に対向して設けられ、導水カバー220は、2つであり、回転槽210の半径方向に対向して設けられ、2つの導水カバー220は、それぞれ1つずつ2つの水出口211をカバーするように設けられる。
【0041】
図1図7に示すように、本発明の実施例に係る洗濯機1は、筐体100、回転槽210、水受けトレイ400及びパルセータ300を備える。
【0042】
回転槽210は、筐体100内に回転可能に設けられ、回転槽210の周壁及び/又は底壁には、水出口211が設けられ、導水カバー220は、回転槽210の内周壁面に設けられ、且つ導水カバー220は、水出口211をカバーするように設けられ、導水カバー220には、給水口221が設けられ、且つ導水カバー220は、給水口221と水出口211と連通する導水キャビティ240を画定する。遠心力の作用により上昇した回転槽210内の液体は、給水口221から導水キャビティ240内に入って水出口211から水受けトレイ400に排出される。パルセータ300は、回転槽210内に回転可能に設けられる。
【0043】
本発明の実施例に係る洗濯機1は、単一の槽を備えた構造を採用し、それにより容量を増加させ、水を節約し、汚れを防止し、コストを削減することができ、そして、脱水効果を確保できるだけでなく、水受けトレイの材料消費と占有空間を減少させることができ、脱水プロセス中に水が水受けトレイから飛び散ることを避けることができる。
【0044】
本発明の実施例に係る洗濯機1の他の構造と操作は、当業者にとって公知であるため、ここでは、詳細に説明しない。
【0045】
本明細書の説明では、「一実施例」、「いくつかの実施例」、「例示的な実施例」、「例」、「特定の例」又は「いくつかの例」などの参照用語に関する説明は、該実施例又は例を参照して説明する特定の特徴、構造、材料又は特性が、本発明の少なくとも1つの実施例又は例に含まれることを意味する。本明細書では、上記用語の例示的な表現は、必ずしも同じ実施例又は例を指すものではない。そして、説明された特定の特徴、構造、材料又は特性は、任意の1つ又は複数の実施例又は例において適切な方法で組み合わせることができる。
【0046】
本発明の実施例をすでに示して説明したが、当業者は、本発明の原理および精神から逸脱することなく、これらの実施例に対して様々な変更、修正、置換及び変形を行うことができ、本発明の範囲が、請求項及びその均等物によって定義されると理解できる。
【符号の説明】
【0047】
洗濯機1
筐体100
回転槽210
水出口211
導水カバー220
給水口221
導水キャビティ240
パルセータ300
水受けトレイ400
水受槽410
排水口420
貯水槽430
排水溝440
回転槽の外底面A
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7