(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-17
(45)【発行日】2022-02-28
(54)【発明の名称】浸水高計測装置、浸水高計測方法及び浸水高計測プログラム
(51)【国際特許分類】
G01B 11/02 20060101AFI20220218BHJP
【FI】
G01B11/02
(21)【出願番号】P 2021019926
(22)【出願日】2021-02-10
【審査請求日】2021-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】394013002
【氏名又は名称】三菱電機インフォメーションシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002491
【氏名又は名称】溝井国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】大島 正晴
(72)【発明者】
【氏名】甲斐 博将
(72)【発明者】
【氏名】上野 靖
(72)【発明者】
【氏名】舟久保 和希
(72)【発明者】
【氏名】原田 千聖
(72)【発明者】
【氏名】坂本 陽菜
(72)【発明者】
【氏名】夛田 悠馬
【審査官】仲野 一秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/056567(WO,A1)
【文献】国際公開第2021/005692(WO,A1)
【文献】特開2012-242318(JP,A)
【文献】特開2001-76055(JP,A)
【文献】特開2019-46234(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01B 11/00-11/30
G06T 7/00- 7/90
G06Q 30/02
G06Q 40/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより前記反射点の位置を計測する光センサによって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた前記反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部によって取得された前記点群データに基づき、前記地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する浸水高計測部と
を備える浸水高計測装置。
【請求項2】
前記データ取得部は、前記点群データが取得された領域についての画像データであって、前記点群データを構成する前記複数の点データそれぞれと画素とが対応付けられた画像データである対象画像を取得し、
前記浸水高計測装置は、さらに、
前記データ取得部によって取得された前記対象画像に基づき、前記浸水線を特定する浸水範囲特定部
を備え、
前記浸水高計測部は、前記地盤面から、前記浸水範囲特定部によって特定された前記浸水線までの垂直方向の距離を浸水高として計測する
請求項1に記載の浸水高計測装置。
【請求項3】
前記浸水範囲特定部は、前記対象画像を表示し、前記対象画像における浸水した上限位置の指定を受け付けることにより、前記浸水線を特定する
請求項2に記載の浸水高計測装置。
【請求項4】
前記浸水範囲特定部は、浸水した建物の画像データである入力画像から浸水した上限位置を推論する学習済モデルを用いて、前記データ取得部によって取得された前記対象画像に基づき前記浸水線を特定する
請求項2に記載の浸水高計測装置。
【請求項5】
前記浸水範囲特定部は、浸水した建物の画像データである入力画像から浸水した上限位置を推論する学習済モデルを用いて、前記データ取得部によって取得された前記対象画像に基づき前記浸水線の候補位置を特定し、前記対象画像を前記候補位置を示した上で表示し、前記対象画像における浸水した上限位置の指定を受け付けることにより、前記浸水線を特定する
請求項2に記載の浸水高計測装置。
【請求項6】
前記浸水高計測部は、前記データ取得部によって取得された点群データのうち前記地盤面に関する点データが示す位置と、前記データ取得部によって取得された点群データのうち前記浸水線に関する点データが示す位置とから、前記浸水高を計測する
請求項1から5までのいずれか1項に記載の浸水高計測装置。
【請求項7】
前記浸水高計測装置は、さらに、
前記浸水高計測部によって計測された浸水高が基準高さ以上であるか否かを判定する高さ判定部
を備える請求項1から6までのいずれか1項に記載の浸水高計測装置。
【請求項8】
前記浸水高計測装置は、さらに、
前記高さ判定部によって前記浸水高が前記基準高さ以上であると判定された場合に、前記建物に関する水害の保険金の金額を計算する保険金計算部
を備える請求項7に記載の浸水高計測装置。
【請求項9】
データ取得部が、照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより前記反射点の位置を計測する光センサによって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた前記反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得し、
浸水高計測部が、前記点群データに基づき、前記地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する浸水高計測方法。
【請求項10】
照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより前記反射点の位置を計測する光センサによって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた前記反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得するデータ取得処理と、
前記データ取得処理によって取得された前記点群データに基づき、前記地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する浸水高計測処理と
を行う浸水高計測装置としてコンピュータを機能させる浸水高計測プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、浸水した建物の浸水高を計測する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
水害が発生すると、損害保険会社は保険契約者からの連絡を受け、保険契約者の建物に査定員を派遣し、被害状況が保険金の支払要件に達しているか否かの判定を行っている。
【0003】
保険金の支払要件は、例えば以下の2つの条件のうち少なくともいずれかの条件を満たすことである。条件1:床上浸水があること、条件2:地盤面から一定の高さ以上(例えば45センチメートル以上)の浸水があること。
条件1については、建物内部を目視すること、又は、建物内部を撮影した画像データを確認することによって容易に判断可能である。しかし、条件2については、査定員がメジャー等を用いて浸水高を計測する必要があり、手間がかかる。
【0004】
特許文献1には、事故車を撮影した撮影画像と、事故車の車種についての登録画像とを比較して、差異から損害の程度を特定することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術を浸水高の計測に応用する場合には、高さを特定可能な情報が画像データに含まれている必要がある。そのため、例えば、浸水した建物とともに、メジャー又は大きさが既知の物体を撮影するといったことを行わなければならない。メジャー又は大きさが既知の物体の写り方によっては、正しく浸水高を計測することが難しい。
本開示は、簡便に浸水高を計測可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る浸水高計測装置は、
照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより前記反射点の位置を計測する光センサによって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた前記反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得するデータ取得部と、
前記データ取得部によって取得された前記点群データに基づき、前記地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する浸水高計測部と
を備える。
【0008】
前記データ取得部は、前記点群データが取得された領域についての画像データであって、前記点群データを構成する前記複数の点データそれぞれと画素とが対応付けられた画像データである対象画像を取得し、
前記浸水高計測装置は、さらに、
前記データ取得部によって取得された前記対象画像に基づき、前記浸水線を特定する浸水範囲特定部
を備え、
前記浸水高計測部は、前記地盤面から、前記浸水範囲特定部によって特定された前記浸水線までの垂直方向の距離を浸水高として計測する。
【0009】
前記浸水範囲特定部は、前記対象画像を表示し、前記対象画像における浸水した上限位置の指定を受け付けることにより、前記浸水線を特定する。
【0010】
前記浸水範囲特定部は、浸水した建物の画像データである入力画像から浸水した上限位置を推論する学習済モデルを用いて、前記データ取得部によって取得された前記対象画像に基づき前記浸水線を特定する。
【0011】
前記浸水範囲特定部は、浸水した建物の画像データである入力画像から浸水した上限位置を推論する学習済モデルを用いて、前記データ取得部によって取得された前記対象画像に基づき前記浸水線の候補位置を特定し、前記対象画像を前記候補位置を示した上で表示し、前記対象画像における浸水した上限位置の指定を受け付けることにより、前記浸水線を特定する。
【0012】
前記浸水高計測部は、前記データ取得部によって取得された点群データのうち前記地盤面に関する点データが示す位置と、前記データ取得部によって取得された点群データのうち前記浸水線に関する点データが示す位置とから、前記浸水高を計測する。
【0013】
前記浸水高計測装置は、さらに、
前記浸水高計測部によって計測された浸水高が基準高さ以上であるか否かを判定する高さ判定部
を備える。
【0014】
前記浸水高計測装置は、さらに、
前記高さ判定部によって前記浸水高が前記基準高さ以上であると判定された場合に、前記建物に関する水害の保険金の金額を計算する保険金計算部
を備える。
【0015】
本開示に係る浸水高計測方法は、
データ取得部が、照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより前記反射点の位置を計測する光センサによって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた前記反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得し、
浸水高計測部が、前記点群データに基づき、前記地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する。
【0016】
本開示に係る浸水高計測プログラムは、
照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより前記反射点の位置を計測する光センサによって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた前記反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得するデータ取得処理と、
前記データ取得処理によって取得された前記点群データに基づき、前記地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する浸水高計測処理と
を行う浸水高計測装置としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0017】
本開示では、光センサによって計測して得られた点群データに基づき、浸水高が計測される。これにより、浸水した建物とともに、メジャー又は大きさが既知の物体を撮影する必要がなく、簡便に浸水高を計測可能である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施の形態1に係る損害査定システム100の構成図。
【
図2】実施の形態1に係る浸水高計測装置10の構成図。
【
図3】実施の形態1に係るマスタ管理装置20の構成図。
【
図4】実施の形態1に係る損害査定システム100の動作を示すフローチャート。
【
図5】実施の形態1に係る利用者情報231の説明図。
【
図6】実施の形態1に係る契約情報232の説明図。
【
図7】実施の形態1に係る料率情報233の説明図。
【
図8】実施の形態1に係る事故情報234の説明図。
【
図9】変形例1に係る浸水高計測装置10の構成図。
【
図10】変形例1に係るマスタ管理装置20の構成図。
【
図11】実施の形態2に係る浸水高計測装置10の構成図。
【
図12】実施の形態3に係る浸水高計測装置10の構成図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
実施の形態1.
***構成の説明***
図1を参照して、実施の形態1に係る損害査定システム100の構成を説明する。
損害査定システム100は、浸水高計測装置10と、マスタ管理装置20とを備える。浸水高計測装置10とマスタ管理装置20とは、伝送路30を介して接続されている。
浸水高計測装置10は、建物の浸水高を計測し、損害の査定を行うスマートフォンとタブレット端末といったコンピュータである。マスタ管理装置20は、建物及び保険契約の情報を管理するサーバといったコンピュータである。伝送路30は、セルラー通信網とインターネットといったネットワークである。
【0020】
図2を参照して、実施の形態1に係る浸水高計測装置10の構成を説明する。
浸水高計測装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信インタフェース14とのハードウェアを備える。プロセッサ11は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
浸水高計測装置10は、通信インタフェース14を介して、LiDAR(Light Detection and Ranging)といった光センサ141と、光学カメラ142と接続されている。なお、
図2では、光センサ141及び光学カメラ142は、浸水高計測装置10に搭載されているが、浸水高計測装置10の外部に設けられていてもよい。
【0021】
浸水高計測装置10は、機能構成要素として、通信部111と、データ取得部112と、浸水範囲特定部113と、浸水高計測部114と、高さ判定部115と、保険金計算部116とを備える。浸水高計測装置10の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ13には、浸水高計測装置10の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ11によりメモリ12に読み込まれ、プロセッサ11によって実行される。これにより、浸水高計測装置10の各機能構成要素の機能が実現される。
【0022】
図3を参照して、実施の形態1に係るマスタ管理装置20の構成を説明する。
マスタ管理装置20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信インタフェース24とのハードウェアを備える。プロセッサ21は、信号線を介して他のハードウェアと接続され、これら他のハードウェアを制御する。
【0023】
マスタ管理装置20は、機能構成要素として、通信部211と、判定部212とを備える。マスタ管理装置20の各機能構成要素の機能はソフトウェアにより実現される。
ストレージ23には、マスタ管理装置20の各機能構成要素の機能を実現するプログラムが格納されている。このプログラムは、プロセッサ21によりメモリ22に読み込まれ、プロセッサ21によって実行される。これにより、マスタ管理装置20の各機能構成要素の機能が実現される。
【0024】
ストレージ23には、利用者情報231と、契約情報232と、料率情報233と、事故情報234とが記憶される。
【0025】
プロセッサ11,21は、プロセッシングを行うIC(Integrated Circuit)である。プロセッサ11,21は、具体例としては、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphics Processing Unit)である。
【0026】
メモリ12,22は、データを一時的に記憶する記憶装置である。メモリ12,22は、具体例としては、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)である。
【0027】
ストレージ13,23は、データを保管する記憶装置である。ストレージ13,23は、具体例としては、HDD(Hard Disk Drive)である。また、ストレージ13,23は、SD(登録商標,Secure Digital)メモリカード、CF(CompactFlash,登録商標)、NANDフラッシュ、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ブルーレイ(登録商標)ディスク、DVD(Digital Versatile Disk)といった可搬記録媒体であってもよい。
【0028】
通信インタフェース14,24は、外部の装置と通信するためのインタフェースである。通信インタフェース14,24は、具体例としては、Ethernet(登録商標)、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標,High-Definition Multimedia Interface)のポートである。
【0029】
図2では、プロセッサ11は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ11は、複数であってもよく、複数のプロセッサ11が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。同様に、
図3では、プロセッサ21は、1つだけ示されていた。しかし、プロセッサ21は、複数であってもよく、複数のプロセッサ21が、各機能を実現するプログラムを連携して実行してもよい。
【0030】
***動作の説明***
図4から
図8を参照して、実施の形態1に係る損害査定システム100の動作を説明する。
実施の形態1に係る損害査定システム100の動作手順は、実施の形態1に係る損害査定方法に相当する。また、実施の形態1に係る損害査定システム100の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る損害査定プログラムに相当する。
特に、実施の形態1に係る損害査定システム100における浸水高計測装置10の動作手順は、実施の形態1に係る浸水高計測方法に相当する。また、実施の形態1に係る損害査定システム100における浸水高計測装置10の動作を実現するプログラムは、実施の形態1に係る浸水高計測プログラムに相当する。
【0031】
(
図4のステップS101:認証処理)
浸水高計測装置10の通信部111は、浸水高計測装置10のユーザの認証情報をマスタ管理装置20に送信する。実施の形態1では、ユーザは、保険会社の保険契約者又は査定員である。実施の形態1では、ユーザは保険契約者であるとして説明する。
具体的には、通信部111は、ユーザによって入力された認証情報を受け付ける。通信部111は、受け付けられた認証情報を、通信インタフェース14を介してマスタ管理装置20に送信する。すると、マスタ管理装置20の通信部211は、送信された認証情報を受信する。
【0032】
(
図4のステップS102:判定処理)
判定部212は、ステップS101で受信された認証情報が妥当であるか否かを判定する。
具体的には、判定部212は、利用者情報231を参照して、認証情報が妥当であるか否かを判定する。
図5に示すように、利用者情報231には、各ユーザの認証情報が含まれている。例えば、
図5に示すように、認証情報がパスワードである場合には、判定部212は、認証情報として受信されたID及びパスワードの組と、利用者情報231に含まれる、いずれかのID及びパスワードの組とが一致する場合には、認証情報が妥当であると判定する。
【0033】
認証情報が妥当であると判定された場合には、通信部211は、認証に成功したことを示す認証結果と、ユーザに紐づく建物の一覧情報とを、通信インタフェース24を介して浸水高計測装置10に送信する。一方、認証情報が妥当でないと判定された場合には、通信部211は、認証に失敗したことを示す認証結果を、通信インタフェース24を介して浸水高計測装置10に送信する。すると、浸水高計測装置10の通信部111は、送信された認証結果を受信する。認証結果が認証に成功したことを示す場合には、通信部111は一覧情報も受信する。
認証情報が妥当であると判定された場合には、通信部211は、契約情報232を参照することにより、ユーザに紐づく建物を特定し、一覧情報を生成する。
図6に示すように、契約情報232には、保険契約の証券番号毎に、ユーザのIDと、建物情報とが含まれている。建物情報には、建物の所在地といった識別情報と、延べ床面積と、各階の床面積と、階数と、ピロティの有無といった建物に関する情報が含まれる。通信部211は、契約情報232を参照して、認証に成功したユーザのユーザIDを含む証券番号を特定し、特定された証券番号に紐づく建物情報から建物の識別情報を抽出する。そして、通信部211は、抽出された建物の識別情報を示す一覧情報を生成する。
【0034】
ステップS102で受信された認証結果が認証に成功したことを示す場合には、通信部111は、処理をステップS103に進める。一方、ステップS102で受信された認証結果が認証に失敗したことを示す場合には、通信部111は、処理をステップS101に戻して認証情報の入力をやり直させる。
【0035】
(ステップS103:建物指定処理)
通信部111は、一覧情報を表示装置に表示して、ユーザに処理対象の建物を選択させる。通信部111は、選択された建物の識別情報を、通信インタフェース14を介してマスタ管理装置20に送信する。すると、マスタ管理装置20の通信部211は、送信された建物の識別情報を受信する。
【0036】
(ステップS104:建物情報送信処理)
通信部211は、契約情報232を参照して、ステップS103で受信された建物の識別情報に紐づく建物情報を抽出する。通信部211は、抽出された建物情報を、通信インタフェース24を介して浸水高計測装置10に送信する。すると、浸水高計測装置10の通信部111は、送信された建物情報を受信する。
【0037】
(ステップS105:データ取得処理)
浸水高計測装置10のデータ取得部112は、光センサ141及び光学カメラ142を用いて、浸水した建物である処理対象の建物のデータを取得する。
具体的には、データ取得部112は、光センサ141を用いて処理対象の建物の点群データを取得するとともに、光学カメラ142を用いて処理対象の建物の画像データを取得する。ここで取得される画像データを対象画像と呼ぶ。この際、データ取得部112は、処理対象の建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた点群データ及び撮影して得られた対象画像を取得する。光センサ141は、照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより反射点の位置及び輝度を計測するセンサである。ここで、反射点の位置は、光センサ141の位置に対する反射点の相対位置である。点群データは、各反射点の位置及び輝度を示す複数の点データから構成される3次元の点群データである。
光センサ141と光学カメラ142とで同時にデータの取得を行うことにより、点群データを構成する複数の点データそれぞれと、対象画像のいずれかの画素とが対応付けられる。つまり、同じ位置についての点データと対象画像の画素とが対応付けられる。
【0038】
なお、処理対象の建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を1度に撮影できない場合もある。この場合には、浸水高計測装置10を移動させながら光学カメラ142によって複数回撮影されてもよい。例えば、動画を撮影する場合のように、光学カメラ142で撮影を行いながら、ユーザが浸水高計測装置10を移動させることにより、複数の画像データが取得されてもよい。この際、併せて、撮影された領域について光センサ141により計測される。
データ取得部112は、浸水高計測装置10に備えられた加速度センサ等により、撮影時の浸水高計測装置10の移動量を特定する。データ取得部112は、移動量に基づき、計測された点群データを合成して1つの点群データにするとともに、複数回撮影して得られた画像データを合成して1つの対象画像にする。これにより、処理対象の建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域についての点群データ及び対象画像を取得することができる。
【0039】
(ステップS106:浸水範囲特定処理)
浸水高計測装置10の浸水範囲特定部113は、ステップS105で取得された対象画像に基づき、浸水した上限位置を示す浸水線を特定する。実施の形態1では、浸水範囲特定部113は、対象画像を表示装置に表示し、浸水した上限位置をユーザに指定させる。浸水範囲特定部113は、指定された位置が浸水線の位置であるとして受け付ける。なお、表示装置は、浸水高計測装置10がスマートフォンであれば、スマートフォンのディスプレイのことである。
浸水した建物の外壁は、水が浸かった部分が変色する。ユーザは、この変色を確認して浸水線を特定し、浸水線部分を指定する。例えば、浸水高計測装置10がスマートフォンであれば、ディスプレイに表示された浸水線部分がタッチされることにより、浸水線が指定される。
【0040】
また、浸水範囲特定部113は、ステップS105で取得された点群データから処理対象の建物の地盤面を特定する。点群データから地盤面を特定することは、既存の技術を用いて実現可能である。例えば、点群データを構成する複数の点データの輝度の変化から、地面を特定することによって、地盤面を特定することができる。なお、浸水の影響により、処理対象の建物の付近に泥が溜まっているような場合には、泥が溜まっていない範囲まで点群データ及び画像データを取得することにより、地盤面を特定することが可能である。
【0041】
(ステップS107:浸水高計測処理)
浸水高計測装置10の浸水高計測部114は、ステップS105で取得された点群データに基づき、地面の位置を示す地盤面から浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する。
具体的には、浸水高計測部114は、ステップS106で特定された地盤面に対応する点データを特定する。浸水高計測部114は、ステップS106で特定された浸水線に対応する点データを特定する。浸水高計測部114は、地盤面に対応する点データが示す位置と、浸水線に対応する点データが示す位置とから、浸水高を計測する。具体的には、地盤面に対応する点データが示す位置と、浸水線に対応する点データが示す位置の差異から、浸水高を計測する。
この際、浸水高計測部114は、点群データから垂直方向を特定してもよいし、浸水高計測装置10に搭載されたセンサを利用して垂直方向を特定してもよい。例えば、浸水高計測部114は、点群データから地面を構成する点データを特定することにより水平方向を特定して、水平方向に対する垂直方向を特定してもよい。また、浸水高計測部114は、点群データから建物の柱等を特定して、柱の長手方向を水平方向に対する垂直方向として特定してもよい。
【0042】
(ステップS108:高さ判定処理)
浸水高計測装置10の高さ判定部115は、ステップS107で計測された浸水高が基準高以上であるか否かを判定する。ここでは、基準高は、保険金の支払要件になっている45センチメートルである。
高さ判定部115は、浸水高が基準高以上である場合には、保険金の支払要件を満たしていると判定して、処理をステップS109に進める。一方、高さ判定部115は、浸水高が基準高未満である場合には、保険金の支払要件を満たしていないと判定して、処理を終了する。
【0043】
(ステップS109:料率情報要求処理)
浸水高計測装置10の通信部111は、処理対象の建物についての料率情報を要求する要求データを、通信インタフェース14を介してマスタ管理装置20に送信する。要求データには、ステップS107で計測された浸水高と、ステップS105で取得された点群データ及び対象画像と、ステップS106で特定された浸水線の位置を示す情報と、保険金の金額を計算するための料率を特定可能な被害状況を示す情報とが含まれる。
すると、マスタ管理装置20の通信部211は、送信された要求データを受信する。
【0044】
(ステップS110:料率情報送信処理)
マスタ管理装置20の通信部211は、ステップS109で受信された要求データに基づき料率を特定する。具体的には、通信部211は、料率情報233を参照して、料率を特定する。
図7に示すように、料率情報233には、被害状況毎に料率が含まれている。被害状況としては、建物の浸水率等である。そして、通信部211は、特定された料率を示す料率データを、通信インタフェース24を介して浸水高計測装置10に送信する。すると、浸水高計測装置10の通信部111は、料率データを受信する。
【0045】
(ステップS111:保険金計算処理)
浸水高計測装置10の保険金計算部116は、ステップS110で受信された料率データと、ステップS104で受信された建物情報とから、保険金の支払金額を計算する。保険金計算部116は、計算された支払金額を表示装置に表示する。
通信部111は、計算された支払金額を示す金額データを、通信インタフェース14を介してマスタ管理装置20に送信する。すると、マスタ管理装置20の通信部111は、金額データを受信し、事故情報234の支払金額の項目に金額データが示す支払金額を書き込む。
【0046】
図8に示すように、事故情報234には、建物の識別情報及び保険事故番号毎に、浸水高と、取得データと、保険事故の概要と、支払金額とが含まれる。ステップS109では、保険事故番号を割り当てて、処理対象の建物の識別情報と、割り当てた保険事故番号とに対応して、浸水高の項目に浸水高が書き込まれ、取得データの項目に点群データと対象画像と浸水線とが書き込まれる。ステップS111では、支払金額の項目に金額データが示す支払金額が書き込まれる。保険事故の概要に関しては、追って査定員によって書き込まれる。
【0047】
***実施の形態1の効果***
以上のように、実施の形態1に係る浸水高計測装置10は、光センサ141によって計測して得られた点群データに基づき、浸水高が計測される。これにより、浸水した建物とともに、メジャー又は大きさが既知の物体を撮影する必要がなく、簡便に浸水高を計測可能である。
【0048】
浸水した建物とともに、メジャー又は大きさが既知の物体を撮影し、浸水高を計測する場合には、建物とともに撮影する物体を偽装することにより、浸水高が偽装されてしまう可能性がある。そのため、保険契約者によって撮影された画像データだけに基づく保険金の支払要件を満たすか否かの判定は信頼性が低かった。
しかし、実施の形態1に係る浸水高計測装置10では、点群データから浸水高を計測するため、偽装は困難である。そのため、保険契約者により浸水高計測装置10を用いて取得された点群データに基づく保険金の支払要件を満たすか否かの判定は信頼性が高い。
【0049】
なお、浸水高計測装置10を使用するユーザは、保険契約者に限らず、保険会社の査定員であっても構わない。ユーザが保険会社の査定員である場合には、ステップS102で送信される建物の一覧情報には、査定員による査定が許可されている建物が示される。
【0050】
***他の構成***
<変形例1>
実施の形態1では、各機能構成要素がソフトウェアで実現された。しかし、変形例1として、各機能構成要素はハードウェアで実現されてもよい。この変形例1について、実施の形態1と異なる点を説明する。
【0051】
図9を参照して、変形例1に係る浸水高計測装置10の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、浸水高計測装置10は、プロセッサ11とメモリ12とストレージ13とに代えて、電子回路15を備える。電子回路15は、各機能構成要素と、メモリ12と、ストレージ13との機能とを実現する専用の回路である。
【0052】
図10を参照して、変形例1に係るマスタ管理装置20の構成を説明する。
各機能構成要素がハードウェアで実現される場合には、マスタ管理装置20は、プロセッサ21とメモリ22とストレージ23とに代えて、電子回路25を備える。電子回路25は、各機能構成要素と、メモリ22と、ストレージ23との機能とを実現する専用の回路である。
【0053】
電子回路15,25としては、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ロジックIC、GA(Gate Array)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が想定される。
各機能構成要素を1つの電子回路15,25で実現してもよいし、各機能構成要素を複数の電子回路15,25に分散させて実現してもよい。
【0054】
<変形例2>
変形例2として、一部の各機能構成要素がハードウェアで実現され、他の各機能構成要素がソフトウェアで実現されてもよい。
【0055】
プロセッサ11,21とメモリ12,22とストレージ13,23と電子回路15,25とを処理回路という。つまり、各機能構成要素の機能は、処理回路により実現される。
【0056】
実施の形態2.
実施の形態2は、学習済モデルを用いて浸水線を特定する点が実施の形態1と異なる。実施の形態2では、この異なる点を説明し、同一の点については説明を省略する。
【0057】
***構成の説明***
図11を参照して、実施の形態2に係る浸水高計測装置10の構成を説明する。
浸水高計測装置10は、ストレージ13に学習済モデル131が記憶されている点が
図2に示す浸水高計測装置10と異なる。学習済モデル131は、浸水した建物の画像データである入力画像から浸水した上限位置を推論するモデルである。
【0058】
***動作の説明***
図4を参照して、実施の形態2に係る損害査定システム100の動作を説明する。
ステップS101からステップS105の処理と、ステップS107からステップS111の処理とは、実施の形態1と同じである。
【0059】
(ステップS106:浸水範囲特定処理)
浸水高計測装置10の浸水範囲特定部113は、ステップS105で取得された対象画像に基づき、浸水した上限位置を示す浸水線を特定する。実施の形態2では、浸水範囲特定部113は、学習済モデル131を用いて、ステップS105で取得された対象画像に基づき浸水線を特定する。具体的には、浸水範囲特定部113は、学習済モデル131に対して対象画像を入力として与えることにより、学習済モデル131から出力された浸水した上限位置を浸水線として特定する。
【0060】
また、浸水範囲特定部113は、実施の形態1と同様に、ステップS105で取得された点群データから処理対象の建物の地盤面を特定する。
【0061】
ここで、学習済モデル131は、保険会社の査定員が過去に浸水高を計測した際に撮影した建物の画像データと、査定員によって特定された浸水線の位置との組を学習データとして、学習が行われて生成されたモデルである。査定員によって特定された浸水線の位置は、いわゆる正解データである。つまり、学習済モデル131は、教師あり学習により学習が行われる。学習には、例えば、ニューラルネットワークが用いられる。
【0062】
***実施の形態2の効果***
以上のように、実施の形態2に係る浸水高計測装置10は、学習済モデル131を用いて浸水線を特定する。これにより、実施の形態1のようにユーザに浸水線を指定させる必要がない。そのため、実施の形態1よりも簡便に浸水高を計測可能である。
【0063】
***他の構成***
<変形例3>
実施の形態2では、学習済モデル131は、浸水高計測装置10のストレージ13に記憶された。しかし、学習済モデル131は、マスタ管理装置20のストレージ23に記憶されていてもよいし、浸水高計測装置10と伝送路30を介して接続された他の装置に記憶されていてもよい。この場合には、浸水高計測装置10の浸水範囲特定部113は、浸水線を特定する際に、通信インタフェース14を介して学習済モデル131を読み込み、学習済モデル131を使用する。
これにより、マスタ管理装置20等で学習済モデル131が更新された場合には、最新の学習済モデル131を用いて浸水線を特定することができる。学習済モデル131が更新されるとは、新たな学習データを用いて学習が行われるという意味である。例えば、ステップS109で事故情報234に書き込まれた浸水線の正当性が確認された場合に、その浸水線と、その浸水線を特定するために用いられた対象画像との組が学習データとして与えられ学習済モデル131の学習が行われる。
【0064】
実施の形態3.
実施の形態3は、学習済モデル131を用いて特定された浸水線の候補位置を示して、浸水線を指定させる点が実施の形態1,2と異なる。実施の形態3では、この異なる点を説明して、同一の点については説明を省略する。
実施の形態3では、実施の形態2と異なる点を説明する。
【0065】
***構成の説明***
図12を参照して、実施の形態3に係る浸水高計測装置10の構成を説明する。
浸水高計測装置10は、機能構成要素として、学習部117を備える点が
図11に示す浸水高計測装置10と異なる。学習部117は、他の機能構成要素と同様に、ソフトウェア又はハードウェアによって実現される。
【0066】
***動作の説明***
図4を参照して、実施の形態3に係る損害査定システム100の動作を説明する。
ステップS101からステップS105の処理と、ステップS107からステップS111の処理とは、実施の形態2と同じである。
【0067】
(ステップS106:浸水範囲特定処理)
浸水高計測装置10の浸水範囲特定部113は、ステップS105で取得された対象画像に基づき、浸水した上限位置を示す浸水線を特定する。実施の形態3では、浸水範囲特定部113は、学習済モデル131を用いて、ステップS105で取得された対象画像に基づき浸水線の候補位置を1つ以上特定する。具体的には、浸水範囲特定部113は、学習済モデル131に対して対象画像を入力として与えることにより、学習済モデル131から出力された浸水した上限位置であって、確度が閾値よりも高いと判定された浸水した上限位置を浸水線の候補位置として特定する。浸水範囲特定部113は、対象画像を候補位置を示した上で表示し、対象画像における浸水した上限位置の指定を受け付けることにより、浸水線を特定する。例えば、浸水範囲特定部113は、対象画像上に各候補位置を表示し、いずれかの候補位置をユーザに選択させることにより、浸水線を特定する。
【0068】
また、浸水範囲特定部113は、実施の形態2と同様に、ステップS105で取得された点群データから処理対象の建物の地盤面を特定する。
【0069】
ステップS106の処理が実行される度に、あるいは、定期的に、学習部117は、ステップS106で特定された浸水線と、その浸水線を特定するために用いられた対象画像との組が学習データとして、学習済モデル131に学習させる。これにより、学習済モデル131が更新される。
【0070】
***実施の形態3の効果***
以上のように、実施の形態3に係る浸水高計測装置10は、学習済モデル131を用いて特定された浸水線の候補位置を示して、浸水線を指定させる。これにより、より適切に浸水線を特定することができる。
例えば、建物の壁面に汚れ等がある場合には、学習済モデル131によって誤った位置が浸水線として特定される可能性がある。しかし、実施の形態3に係る浸水高計測装置10では、このような誤りを訂正することが可能である。
【0071】
また、実施の形態3に係る浸水高計測装置10は、学習部117によって学習済モデル131が更新される。その結果、学習済モデル131の精度を徐々に高めることが可能である。つまり、実施の形態3に係る浸水高計測装置10では、最終的にはユーザによって浸水線が指定される。そのため、指定された浸水線を正解データとして用いた学習を行うことが可能である。
【0072】
なお、以上の説明における「部」を、「回路」、「工程」、「手順」、「処理」又は「処理回路」に読み替えてもよい。
【0073】
以上、本開示の実施の形態及び変形例について説明した。これらの実施の形態及び変形例のうち、いくつかを組み合わせて実施してもよい。また、いずれか1つ又はいくつかを部分的に実施してもよい。なお、本開示は、以上の実施の形態及び変形例に限定されるものではなく、必要に応じて種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0074】
100 損害査定システム、10 浸水高計測装置、11 プロセッサ、12 メモリ、13 ストレージ、14 通信インタフェース、15 電子回路、111 通信部、112 データ取得部、113 浸水範囲特定部、114 浸水高計測部、115 高さ判定部、116 保険金計算部、117 学習部、131 学習済モデル、141 光センサ、142 光学カメラ、20 マスタ管理装置、21 プロセッサ、22 メモリ、23 ストレージ、24 通信インタフェース、25 電子回路、211 通信部、212 判定部、231 利用者情報、232 契約情報、233 料率情報、234 事故情報、30 伝送路。
【要約】
【課題】水害発生時の浸水高を簡便に計測可能にする。
【解決手段】データ取得部112は、照射光を照射して反射点で反射した反射光を受信することにより反射点の位置を計測する光センサ141によって、浸水した建物について地面から浸水した上限位置までを含む領域を計測して得られた反射点の位置を示す複数の点データである点群データを取得する。浸水高計測部114は、データ取得部112によって取得された点群データに基づき、地面の位置を示す地盤面から、浸水した上限位置を示す浸水線までの、水平方向に対する垂直方向の距離を浸水高として計測する。
【選択図】
図2