(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2022-02-18
(45)【発行日】2022-03-01
(54)【発明の名称】消火作業用油圧ショベル及び消火方法
(51)【国際特許分類】
A62C 27/00 20060101AFI20220221BHJP
E02F 3/30 20060101ALI20220221BHJP
【FI】
A62C27/00 505
E02F3/30 Z
(21)【出願番号】P 2018048661
(22)【出願日】2018-03-16
【審査請求日】2020-12-29
(73)【特許権者】
【識別番号】518091989
【氏名又は名称】株式会社ハンエイ
(74)【代理人】
【識別番号】100177921
【氏名又は名称】坂岡 範穗
(72)【発明者】
【氏名】久保田 繁吉
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-097452(JP,A)
【文献】特開2001-276259(JP,A)
【文献】特開2007-030831(JP,A)
【文献】登録実用新案第3156866(JP,U)
【文献】特開平08-260512(JP,A)
【文献】登録実用新案第3043340(JP,U)
【文献】特開2012-036666(JP,A)
【文献】実開昭51-096899(JP,U)
【文献】特開平09-296475(JP,A)
【文献】実開平04-101093(JP,U)
【文献】米国特許第06311781(US,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A62C 2/00-99/00
E02F 3/28, 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アームに設けられた放水用ノズルと、
前記放水用ノズルに水を供給するために前記アーム及びブームに設けられた供給配管と、
前記供給配管のうち前記アームと前記ブームとの連結部に対応する箇所に設けられた伸縮継手とフレキシブル継手と、
を備えることを特徴とする消火作業用油圧ショベル。
【請求項2】
前記放水用ノズルが複数設けられ、
前記放水用ノズルのうち少なくとも一つが棒状放水用ノズルであり、
さらに、前記放水用ノズルのうち少なくとも一つが広角噴霧用ノズルであり、
前記棒状放水用ノズル及び前記広角噴霧用ノズルから同時に放水可能なことを特徴とする請求項1に記載の消火作業用油圧ショベル。
【請求項3】
前記放水用ノズルが、前記アームに対して上方向又は下方向に傾斜されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の消火作業用油圧ショベル。
【請求項4】
前記放水用ノズルが、前記アームに対して左右方向のうち運転席側に傾斜されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の消火作業用油圧ショベル。
【請求項5】
請求項
2に記載の消火作業用油圧ショベルを用いて、
前記広角噴霧用ノズルからの放水で前記消火作業用油圧ショベルの前方を冷却しながら、前記棒状放水用ノズルからの放水で消火を行ない、
さらに、必要に応じて前記消火作業用油圧ショベルに設けられたアタッチメントで消火対象物を取り壊すことを特徴とする消火方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放水用ノズルが設けられた消火作業用油圧ショベル、及び該消火作業用油圧ショベルを用いた消火方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、油圧ショベルに放水用ノズルを設けたものとして、例えば、特開2004-270274号公報に、下部走行体に流体タンクとポンプとを備え、スイベルジョイントを介して上部旋回体のブーム先端部付近のノズルより、流体を送給可能とした流体送給装置付きパワーショベルが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示されている技術では、油圧ショベルのバケットに放水用ノズルが設けられている。このため、火災現場において、放水のために建物を取り壊しながら放水しようとすると、バケット又はグラップル等のアタッチメントが取り壊しのために動作することによって、放水したい方向を向かないときがある。このため、建物の取り壊しと放水とを同時に行なうことが困難であった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みなされたもので、放水用ノズルの向きがバケット又はグラップル等のアタッチメントの動作に影響を受けず、建物の取り壊しと放水とを同時に行なうことができる消火作業用油圧ショベルを提供することを目的とする。
【0006】
また、本発明の別の目的は、人が近づくことが難しい距離、及び人が放水することが難しい高さから放水することを可能にするとともに、必要に応じて消火対象物を取り壊して火元に効果的に放水することができる消火方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の消火作業用油圧ショベルは、
アームに設けられた放水用ノズルと、
前記放水用ノズルに水を供給するために前記アーム及びブームに設けられた供給配管と、
を備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の消火作業用油圧ショベルによれば、放水用ノズルがバケット又はグラップル等のアタッチメントよりも作業装置の根元側にあるアームに設けられる。このため、放水用ノズルの向きがアタッチメントの動作に影響されず、アタッチメントを動作させながら放水を続けることができる。なお、ここでの作業装置とは、油圧ショベルのブーム、アーム、バケット又はグラップル等のアタッチメント、及びこれらを動作させるための各種油圧シリンダー等を総称して呼ぶことを意図する。
【0009】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例は、
前記放水用ノズルが複数設けられ、
前記放水用ノズルのうち少なくとも一つが棒状放水用ノズルであり、
さらに、前記放水用ノズルのうち少なくとも一つが広角噴霧用ノズルであり、
前記棒状放水用ノズル及び前記広角噴霧用ノズルから同時に放水可能なことを特徴とする。
【0010】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例によれば、放水用ノズルに棒状放水用ノズルと広角噴霧用ノズルとを備え、これらの棒状放水用ノズル及び広角噴霧用ノズルから同時に放水可能なため、広角噴霧用ノズルからの放水によって消火作業用油圧ショベルの前方周囲を冷却して、油圧ショベルとその運転者を保護しながら、棒状放水用ノズルからの放水で消火作業を続けることができる。
【0011】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例は、
前記放水用ノズルが、前記アームに対して上方向又は下方向に傾斜されていることを特徴とする。
【0012】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例によれば、放水用ノズルが、アームに対して上方向又は下方向に傾斜されているため、アタッチメントを避けて放水することが容易になり、アタッチメントの動作範囲を広げることができる。
【0013】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例は、
前記放水用ノズルが、前記アームに対して左右方向のうち運転席側に傾斜されていることを特徴とする。
【0014】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例によれば、放水用ノズルが、アームに対して左右方向のうち運転席側に傾斜されているため、運転者から見て火元及び放水の状態が作業装置に遮られることがなく容易に視認でき、目標とするところに的確に放水することができる。
【0015】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例は、
前記供給配管のうち前記アームと前記ブームとの連結部に対応する箇所に、伸縮継手とフレキシブル継手とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の消火作業用油圧ショベルの好ましい例によれば、供給配管のうち、アームとブームとの間に伸縮継手とフレキシブル継手とを備えるため、ブームに対してアームを伸長又は屈曲させるときに、供給配管がブーム及びアームの角度変化に追従し易くなる。
【0017】
本発明の消火方法は、
上述の消火作業用油圧ショベルを用いて、
前記広角噴霧用ノズルからの放水で前記消火作業用油圧ショベルの前方を冷却しながら、前記棒状放水用ノズルからの放水で消火を行ない、
さらに、必要に応じて前記消火作業用油圧ショベルに設けられたアタッチメントで消火対象物を取り壊すことを特徴とする。
【0018】
本発明の消火方法によれば、上述の消火作業用油圧ショベルと同様の作用効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0019】
上述のように、本発明の消火作業用油圧ショベルによれば、放水用ノズルの向きがバケット又はグラップル等のアタッチメントの動作に影響を受けないため、建物の取り壊しと放水とを同時に行なうことができる。
【0020】
また、本発明の消火方法によれば、人が近づくことが難しい距離、及び人が放水することが難しい高さから放水することができるとともに、必要に応じて消火対象物を取り壊して火元に効果的に放水することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図1】本発明の一実施形態に係る消火作業用油圧ショベルの側面図である。
【
図2】
図1に示す消火作業用油圧ショベルの平面図である。
【
図4】消火作業用油圧ショベルを用いて消火作業をしている状態を説明する図である。
【
図5】消火作業用油圧ショベルを用いて消火作業をしている状態を説明する他の図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の消火作業用油圧ショベル1及び消火方法の実施形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明に係る消火方法は、本発明に係る消火作業用油圧ショベルを用いて実施される。
【0023】
先ず、消火作業用油圧ショベル1の実施形態を説明する。
図1及び
図2に示すように、本実施形態の消火作業用油圧ショベル1は、油圧ショベル10と、放水用ノズル30と、供給配管40と、ホースガイド60とを備える。
【0024】
油圧ショベル10は、公知の油圧ショベルを用いることができる。この油圧ショベル10は、下部走行体11、上部旋回体12を備え、さらに、上部旋回体12は作業装置20としてのブーム21、アーム22、アタッチメント23、油圧シリンダ24等を備える。本実施形態では、アタッチメント23にバケットを装着しているが、対象物を挟むようなグラップルと呼ばれるもの、対象物を振動で破壊するブレーカと呼ばれるもの等、公知の各種アタッチメントを装着することができる。
【0025】
放水用ノズル30は、その先端から消火用の水を放水し、火災を鎮火させるためのもので、本実施形態では棒状放水用ノズル31と広角噴霧用ノズル32との2本のノズルを備える。棒状放水用ノズル31は、放水された水が広がらずに棒状になるノズルであり、遠くまで放水することができ、かつ狭い範囲に集中して放水することができる。広角噴霧用ノズル32は、放水された水が広角に霧状又は粒状に広がるもので、本実施形態では、主に油圧ショベル10の前方を冷却して、油圧ショベル10及び油圧ショベル10の運転者を火災の熱から守る作用を有する。
【0026】
これらの放水用ノズル30は、油圧ショベル10のアーム22に取付けられる。これは、例えば、火災現場での消火対象物70である建物70等(
図4参照)を取り壊しながら放水するときに、常に消火対象物70に向けて放水することが可能となるように、バケット23の動きに放水用ノズル30の向きが左右されないようにするためである。
【0027】
この放水用ノズル30は、アーム22に対して上方向又は下方向に傾斜して取付けられることが好適である。本実施形態の消火作業用油圧ショベル1では、放水用ノズル30がアーム22に対して上方向に傾斜されている。このように傾斜して取付けることによって、バケット23を動かしたときに、放水された水がバケット23に干渉して遮られることが少なくなる。
【0028】
また、放水用ノズル30は、油圧ショベル10のアーム22に対して左右方向(上部旋回体12の旋回方向)のうち運転席13側に傾斜されている。これは、放水するときに、消火対象物70(
図5参照)と放水の様子がアーム22やバケット23に遮られて見えなくなることを防止するためである。また、放水用ノズル30が左右方向に傾斜されることによって、上記の放水用ノズル30が上方向に傾斜されていることと相まって、放水された水がバケット23に干渉することをより効果的に防止することができる。
【0029】
供給配管40は、図示しない消火栓、ポンプ車等からの配管から圧送されてきた消火用の水を放水用ノズル30に供給するもので、第1鋼管41、第2鋼管42、可撓管43、及び第1継手44から第7継手50を備える。
【0030】
第1鋼管41及び第2鋼管42は、油圧ショベル10の作業装置20のうち、アーム22及びブーム21に沿って設けられる配管であり、本実施形態では、一般的な水道配管用鋼管を採用している。これらの第1鋼管41及び第2鋼管42は、U字ボルト等を備える取付具51によって、アーム22及びブーム21の側面に固定される。
【0031】
可撓管43は、第2鋼管42のうちブーム21の根元側の端部から、油圧ショベル10の上部旋回体12の上を通り、油圧ショベル10の後端近傍まで設けられる配管で、公知のポリエチレン管等が採用される。
【0032】
この可撓管43は、油圧ショベル10の上部旋回体12の上で、多少の自由度を有しながらその位置を固定するために、
図3に示すようなホースガイド60に設置される。このホースガイド60は、略H字状をしたものであり、2本の縦棒61と、その間に渡された横棒62と、前記横棒62に回動自在に被せられたローラ63とを備える。ホースガイド60は、油圧ショベル10の上部旋回体12のうち、エンジンカバー14近傍、及びカウンターウエイト15の上面近傍に2箇所設けられ、可撓管43は、そのホースガイド60のローラ63の上を這わされる。そして、作業装置20の動作に伴い、可撓管43は前記ローラ63の上を前後に移動する。
【0033】
図1及び
図2に戻る。第1継手44は、放水用ノズル30を第2継手45に接続するための継手であり、本実施形態では、消防用継手と水道配管用鋼管とを接続する公知の継手を採用している。第2継手45は、放水用ノズル30をアーム22に対して上方向かつ運転席13側に傾斜させるとともに、第1継手44と第1鋼管41とを接続するもので、本実施形態では45度エルボを用いている。
【0034】
第3継手46及び第4継手47は、油圧ショベル10のアーム22とブーム21との連結部25に対応する箇所に設けられる継手である。第3継手46は、第1鋼管41のうちブーム21側の端部に設けられるもので、公知の伸縮継手46が採用される。これは、アーム22がブーム21に対して伸長又は屈曲されたとき、当該部分が伸縮することによって後述する第4継手47の曲げ角度を低減させるためである。
【0035】
第4継手47は、第3継手46と第2鋼管42のうちアーム22側の端部とを接続するための継手であり、可撓性を有する配管を備えるフレキシブル継手47である。この第4継手47及び前述の第3継手46の作用によって、第1鋼管41と第2鋼管42を屈曲自在に接続することができるのである。
【0036】
例えば、アーム22がブーム21に対して伸ばされたとき、第1鋼管41と第2鋼管42との距離が縮まり、伸縮継手46も縮まる。これにより、フレキシブル継手47の曲げ角度が低減される。一方、アーム22がブーム21に対して屈曲されたとき、第1鋼管41と第2鋼管42との距離が伸び、伸縮継手46も伸びる。これにより、フレキシブル継手47の長さを短くすることができる。これらの作用によって、フレキシブル継手47の曲げ角度を抑制でき、フレキシブル継手47の折れや無理な曲げによる破損を防止することができる。なお、本実施形態では、伸縮継手46は第1鋼管41側のみに設けられているが、第2鋼管42側、又は第1鋼管41側と第2鋼管42側の双方に設けることもできる。
【0037】
第5継手48は、第2鋼管42と可撓管43とを接続するための公知の継手である。第6継手49は、可撓管43と第7継手50とを接続するための公知の継手である。第7継手50は、消防用配管を接続するための消防用継手である。この第7継手50に、図示しない消防用配管が接続され、同じく図示しない消火栓又はポンプ車等から消火用の水が圧送されてくる。
【0038】
次に、
図4及び
図5を参照しながら、上述の消火作業用油圧ショベル1の各構成要素を踏まえて、該消火作業用油圧ショベル1を用いた消火方法について説明する。
【0039】
図4及び
図5に示すように、消火対象物70である建物70等に火災が発生しているとき、消火作業用油圧ショベル1を操作して、建物70に近づく。このとき、油圧ショベル10は一般に耐熱を考慮して設計されておらず、作業装置20を動作させるための油圧ホースや油圧シリンダ24のシール等は熱に弱い。また、油圧ショベル10を操作する運転者も火災の熱に曝される。そこで、広角噴霧用ノズル32から広角に霧状又は粒状に放水w2を行い、消火作業用油圧ショベル1の前方周囲を冷却する。これにより、油圧ショベル10の部品及び運転者を熱から守ることができる。同時に、棒状放水用ノズル31から棒状の放水w1を行い、火元71に注水し消火を行なう。
【0040】
この消火作業において、棒状放水用ノズル31及び広角噴霧用ノズル32が、アーム22に対して左右方向で運転席13側に傾斜されている。このため、
図5矢印aに示すように、運転者から見て油圧ショベル10の作業装置20が邪魔にならず、建物70、火元71、及び放水w1,w2の状態を直接目視することができる。
【0041】
また、火災の状況によっては、建物70の屋根や壁等を取り壊さないと効果的な放水ができないときがある。このようなとき、消火作業用油圧ショベル1のバケット23等のアタッチメント23を用いて、建物70の一部を取り壊すことができる。このときも、広角噴霧用ノズル32からの放水w2によって消火作業用油圧ショベル1の前方を冷却するため、比較的容易に建物70まで接近することができる。
【0042】
また、火災が震災によって引き起こされた場合、火災現場までに瓦礫等が散乱し、消防車が容易に近づくことができない場合がある。そのようなときでも、消火作業用油圧ショベル1であれば、瓦礫を除去しながら又は瓦礫の上を走行することができ、消火活動をすることができる。
【0043】
以上、説明したように、本実施形態の消火作業用油圧ショベル1及び消火方法によれば、放水用ノズル30が油圧ショベル10のアーム22に設けられており、作業装置20の先端であるバケット23の動きに連動しない。このため、単に放水のみの消火作業をするときには、バケット23を消火作業の邪魔にならない角度にしておくことができる。一方、消火対象物70である建物70を取り壊す場合、バケット23を操作しても放水用ノズル30の向きが変化することがなく、取り壊し作業と放水とを同時に行なうことができる。
【0044】
また、放水用ノズル30がアーム22に対して上下方向に傾斜されているため、放水された水がバケット23を避け、水とバケット23との干渉を防止することができ、バケット23の操作を比較的自由に行なうことができる。また、放水用ノズル30がアーム22の左右方向のうち運転席13側に傾斜されているため、運転者が火元71を見るときに、アーム22等が邪魔にならず、的確に火元71に放水することができる。
【0045】
また、放水用ノズル30として、広角噴霧用ノズル32と棒状放水用ノズル31とを備えるため、広角噴霧用ノズル32からの放水によって、消火作業用油圧ショベル1の前方を冷却することができる。これにより、油圧ショベル10の油圧ホース等の部品と運転者とを火災の熱から守ることができ、火災現場の近くまで接近することができる。
【0046】
また、供給配管40のうち、第1鋼管41と第2鋼管42とを接続するための第3継手46と第4継手47に、伸縮継手46とフレキシブル継手47を採用しているため、消火用水の水圧に耐えながら、油圧ショベル10のアーム22とブーム21とが伸長又は屈曲される角度に対応することができ、さらに、フレキシブル継手47の寿命の向上を図ることができる。
【0047】
なお、上述の消火作業用油圧ショベル及び該消火作業用油圧ショベルを用いた消火方法は、本発明の例示であり、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、その構成を適宜変更することができる。
【符号の説明】
【0048】
1・・消火作業用油圧ショベル、
10・・油圧ショベル、11・・下部走行体、12・・上部旋回体、13・・運転席、14・・エンジンカバー、15・・カウンターウエイト、
20・・作業装置、21・・ブーム、22・・アーム、23・・バケット(アタッチメント)、24・・油圧シリンダ、25・・連結部、
30・・放水用ノズル、31・・棒状放水用ノズル、32・・広角噴霧用ノズル、
40・・供給配管、41・・第1鋼管、42・・第2鋼管、43・・可撓管、44・・第1継手、45・・第2継手、46・・第3継手(伸縮継手)、47・・第4継手(フレキシブル継手)、48・・第5継手、49・・第6継手、50・・第7継手、51・・取付具、
60・・ホースガイド、61・・縦棒、62・・横棒、63・・ローラ、
70・・消火対象物(建物)、71・・火元、